説明

導電性塗料及び粘着剤組成物

【課題】導電率に優れた導電性塗料及び剥離耐電圧に優れた粘着剤組成物を提供することを提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表されることを特徴とするスピロアンモニウム化合物塩からなる導電性付与剤が含有した導電性塗料及び粘着剤組成物。該導電性付与剤を用いることで導電性に優れた導電性塗料と剥離耐電圧に優れた粘着剤組成物を得ることができる。該導電性塗料及び粘着剤は、導電性及び剥離耐電圧に優れているため、導電性フィルム等の帯電防止が要求される各種用途に使用することができる。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピロアンモニウム塩からなる導電性付与剤が含有した導電性塗料及び粘着剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、樹脂材料は電気絶縁性に優れているため、絶縁体等の電気絶縁性を必要とする用途には極めて有用である。その反面、樹脂材料の表面は静電気を帯びやすく、電子機器などの包装材料として用いる場合には、静電気により電子部品を損傷させる恐れがある。こういった用途向けの包装材料には、導電性を付与させた導電性樹脂が用いられている。
【0003】
また、導電性樹脂は、各種メーター類の窓、テレビのブラウン管、クリーンルームの窓、携帯電話等の液晶表示パネル、電磁波遮断壁等のように透明性を必要とする用途においても需要が高まっている。
【0004】
従来から、絶縁性の樹脂に導電性を付与させるには、樹脂原料に導電性付与剤をあらかじめ添加、混練させるか、または、樹脂の形成体表面に導電性を付与させた塗膜を被覆させる方法が知られている。
【0005】
帯電防止の方法としては、金属酸化物やカーボンブラックなどのフィラーを樹脂に添加する方法が最も良く用いられる。しかし、これらのフィラーは有色であるため、フィラーを添加すると樹脂が着色してしまい、透明性が損なわれていた。
【0006】
また、導電性塗料を基体表面に塗布して液状媒体を発揮させることにより、基体表面に導電層を形成して、電磁波シールド、発熱体、静電防止塗膜、各種電気電子部品の電気的接合などに用いられている。
【0007】
導電性塗料には、有機溶媒系塗料と水系塗料の二種類がある。有機溶媒系にはポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、エポキシ樹脂などの有機ポリマーをトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの有機溶媒に溶解又は分散させたものが知られている。有機溶媒系塗料は、塗布後の乾燥速度が速く、塗装生産性が良いため、多用されている。また、環境保護上で有機溶媒を使わない点より、液状媒体に水を用いる水系導電性塗料が提案されている。
【0008】
特許文献1に開示されているように、第四級アンモニウム塩が含有した導電性塗料が記載されているが、導電性が劣る欠点があった。特許文献2に開示されているように、第四級アンモニウム塩が含有した粘着剤組成物が記載されているが、剥離耐電圧が劣る欠点があった。
【0009】
以上のように導電率に優れた導電性塗料及び剥離耐電圧に優れた粘着剤組成物が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−171105号公報
【特許文献2】特開2005−290357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、導電率に優れた導電性塗料及び剥離耐電圧に優れた粘着剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは鋭意検討した結果、導電性を付与する導電性付与剤のカチオンとして、スピロアンモニウムカチオンが有用であること、特に導電性塗料及び粘着剤組成物として用いた場合に極めて有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は以下に示すものである。
【0014】
第一の発明は、導電性付与剤と有機ポリマーとを、有機溶媒又は水に分散又は溶解させた導電性塗料において、
導電性付与剤が、下記一般式(1)で表されるスピロアンモニウム化合物塩からなることを特徴とする導電性塗料である。
【0015】
【化1】

(式(1)中、n及びmは炭素数3〜7の整数を、Aはアニオンを表す。)
【0016】
第二の発明は、有機ポリマーがアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする第一の発明に記載の導電性塗料である。
【0017】
第三の発明は、有機ポリマー100部に対し、導電性付与剤が0.01〜50質量部含有することを特徴とする第一又は第二の発明に記載の導電性塗料である。
【0018】
第四の発明は、粘着剤と下記一般式(1)で表されるスピロアンモニウム化合物塩からなる導電性付与剤とを含有することを特徴とする粘着剤組成物である。
【0019】
【化2】

(式(1)中、n及びmは炭素数3〜7の整数を、Aはアニオンを表す。)
【0020】
第五の発明は、粘着剤がアクリル系粘着剤であることを特徴とする第四の発明に記載の粘着組成物である。
【0021】
第六の発明は、粘着剤100質量部に対し、導電性付与剤が0.01〜20質量部含有することを特徴とする第四又は第五の発明に記載の粘着剤組成物である。
【発明の効果】
【0022】
本発明のスピロアンモニウム塩を導電性付与剤として用いた導電性塗料及び粘着剤組成物は、良好な導電率、剥離耐電圧を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の導電性塗料について説明する。
【0024】
本発明の導電性塗料は、下記一般式(1)で表されるスピロアンモニウム化合物塩を導電性付与剤として用い、該導電性付与剤と有機ポリマーとを、有機溶媒又は水に分散させた導電性塗料である。
【0025】
【化3】

【0026】
上記一般式(1)中、n及びmは炭素数3〜7の整数を、Aはアニオンを表す。
【0027】
スピロアンモニウム化合物塩のアニオン(A)としては、例えば、ヘキサフルオロ燐酸イオン(PF)、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン(SbF)、テトラフルオロホウ酸イオン(BF)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CFSO)、トリフルオロ酢酸イオン(CFCO2)、ビストリフルオロメタンスルフォニルイミドアニオン((CFSO2))、ペルフルオロブタンスルホン酸イオン(CSO)、トリストリフルオロメタンスルフォニルメチド((CFSO2)3)等が挙げられ、より好ましくは、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CFSO)、ビストリフルオロメタンスルフォニルイミドアニオン((CFSO2))が挙げられる。これらアニオンは単独で使用しても良いし、二種類以上を混合して使用しても良い。
【0028】
スピロアンモニウム化合物塩のカチオンとしては、例えば、スピロ−(1,1’)−ビアザシクロブチルイオン、アザシクロペンタン−1−スピロ−1’−アザシクロブチルイオン、アザシクロヘキサン−1−スピロ−1’−アザシクロブチルイオン、アザシクロヘプタン−1−スピロ−1’−アザシクロブチルイオン、アザシクロオクタン−1−スピロ−1’−アザシクロブチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビアザシクロペンチルイオン、アザシクロヘキサン−1−スピロ−1’−アザシクロペンチルイオン、アザシクロヘプタン−1−スピロ−1’−アザシクロペンチルイオン、アザシクロオクタン−1−スピロ−1’−アザシクロペンチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビアザシクロヘキシルイオン、アザシクロヘプタン−1−スピロ−1’−アザシクロヘキシルイオン、アザシクロオクタン−1−スピロ−1’−アザシクロヘキシルイオン、スピロ−(1,1’)−ビアザシクロヘプチルイオン、アザシクロオクタン−1−スピロ−1’−アザシクロヘプチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビアザシクロオクチルイオンが挙げられる。
【0029】
有機ポリマーとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等であってもよく、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−EPDM−スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等が挙げられる。導電性材料の導電性に優れる点から、ABS樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が好ましく挙げられる。
ABS樹脂としては、グラフト法、ポリマーブレンド法により製造した従来公知のものが挙げられ、特に限定されるものではない。
【0030】
アクリル樹脂、メタクリル樹脂としては、具体的には、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
【0031】
ポリウレタン樹脂としては、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリオールとポリイソシアネートからなるポリウレタン樹脂等が挙げられる。ポリオールとしては、具体的には、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、疎水性ポリオール等が挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、例えば、グリセリン等の多価アルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加させて得られたポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタンジオールなどが好ましく挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、ジカルボン酸とジオールやトリオールの存在下にラクトンを開環重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオール等が好ましく挙げられる。
【0032】
ポリイソシアネートとしては、脂肪族、脂環族、芳香族ポリイソシアネートが挙げられ、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
【0033】
導電性塗料における有機ポリマーと導電性付与剤との好ましい配合比としては、有機ポリマー100質量部に対し、導電性付与剤が0.01〜50質量部であり、より好ましくは0.1〜30質量部である。
なお、導電性塗料中の全固形成分(有機ポリマーと導電性付与剤)は、塗布方法に適した粘度になるように、適正な濃度にして使用する。
【0034】
導電性塗料に用いる有機溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、テトラフルオロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、酢酸ブチル、酢酸エチル等を用いることができる。好ましくは、塗布した後に乾燥しやすいように、沸点300℃以下の溶媒が好ましい。
【0035】
有機溶媒に分散又は溶解させた導電性塗料は、有機ポリマーを有機溶媒に分散又は溶解させた後に、導電性付与剤を混合させることで得ることができる。例えば、有機ポリマーを乾燥して得られる有機ポリマーの粉体を有機溶媒に分散又は溶解させる方法、有機ポリマーに沸点が水より高い有機溶媒を加えた後、水を分留除去する方法等がある。
【0036】
水に分散又は溶解させた導電性塗料は、塗料の粘度を調整するために、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロースのような水溶性ポリマーを増粘剤として添加してもよい。
また、必要に応じて、アクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、その他各種添加剤などを配合することもできる。また、アルコール類、セルソルブ類、グリコール類、グリセリン等の親水性の有機溶媒を、乾燥性の向上や成膜性の向上等の目的に応じて適宜添加してもよい。
【0037】
次に本発明の粘着剤組成物について説明する。
【0038】
本発明の粘着剤組成物は、粘着剤と上記一般式(1)で表されるスピロアンモニウム化合物塩からなる導電性付与剤を含有することを特徴とする粘着剤組成物である。
【0039】
粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤が挙げられ、それらの中でも導電性や耐熱性の点からアクリル系粘着剤が特に好ましく挙げられる。
【0040】
アクリル系粘着剤としては、好ましくは炭素数1〜14のアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートを主成分とするアクリル系ポリマーを含有したものが挙げられ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0041】
アクリル系ポリマーを用いる場合、アクリル系ポリマーを適宜架橋することで、耐熱性に優れた粘着シート類が得られる。架橋方法の具体的手段としてはポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などのアクリル系ポリマーに適宜架橋化基点として含ませたヒドロキシル基、アミノ基、アミド基等と反応しうる基を有する化合物を添加し反応させるいわゆる架橋剤を用いる方法がある。中でも、ポリイソシアネート化合物やエポキシ化合物が特に好ましく用いられる。
【0042】
本発明の粘着剤組成物は、粘着剤100質量部に対し、導電性付与剤が0.001〜30質量部、より好ましくは0.01〜20質量部、特に好ましくは0.1〜10質量部含有する。導電性付与剤の含有量が上記範囲であれば、良好な導電性が発現するとともに、ブリーディングが生じにくくなる。
【0043】
本発明の導電性塗料及び粘着剤は本発明の効果を損なわない範囲で、バインダー樹脂、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、易滑剤等を併用することもできる。
【実施例】
【0044】
以下、発明を実施例に基づき説明する。なお、本発明は、実施例により、なんら限定されるものではない。
【0045】
(実施例1)
スピロ−(1,1’)−ビアザシクロブチル−トリフルオロメタンスルホン酸「化合物1」は、スピロ−(1,1’)−ビアザシクロブチル−ブロマイドをカリウムトリフルオロメタンスルホン酸により塩交換することで、「化合物1」を得た。具体的には、スピロ−(1,1’)−ビアザシクロブチル−ブロマイドとカリウムトリフルオロメタンスルホン酸を等モル混合することによって反応させ、無機塩をろ過し、濾液を濃縮して「化合物1」を得た。
【0046】
(導電性塗料)
ABS樹脂又はウレタン樹脂100部をアセトニトリルに溶解させ、これに「化合物1」を3又は5部加え、導電性塗料を作製した。得られた導電性塗料を市販のPETフィルム(50μm厚)に塗布し、送風乾燥機にて、120℃5分で乾燥させることによって、導電性フィルムを得た。
(粘着剤組成物)
2−エチルヘキシルアクリレート200部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート8部、重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.4部、酢酸エチル386.4部を加え、60℃5時間反応させ、アクリル系ポリマー溶液を得た。
「化合物1」を得られたアクリル系ポリマー溶液100部に対し3又は5部、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネート0.4部、架橋剤としてジラウリン酸ジブチルスズ(1%酢酸エチル溶液)0.4部加えてアクリル系粘着剤溶液を調整した。得られたアクリル系粘着溶液を市販のPETフィルム(50μm厚)上に、TESTER SANGYO社製のPI−1210 FILMCOATERを用いて、室温にてバーコーター#20を用いて塗工し、送風乾燥機にて、120℃5分で乾燥させることによって、導電性フィルムを得た。
【0047】
(比較例1)
実施例1のスピロ−(1,1’)−ビアザシクロブチル−トリフルオロメタンスルホン酸の代わりに、テトラエチルアンモニウム−トリフルオロメタンスルホン酸「化合物2」を用いた以外は実施例1と同様にして導電性塗料及び粘着剤組成物からなる導電性フィルムを作製した。
【0048】
(導電率の測定)
導電性フィルムの導電率を、MITSUBISHI CHEMICAL社製Hiresta−UP MCP−HT450を用いて二重リングプローブ法(JIS−K6911準拠)で、温度25℃で湿度40%にて測定した。
(剥離帯電圧の測定)
導電性フィルムを、除電しておいたアクリル板に貼り合わせ偏光板表面にハンドローラーにて圧着させる。23℃の環境で一日放置した後、自動取り巻き機に固定し、剥離角度150度、剥離速度10m/minとなるように剥離する。このときに発生する偏光板表面の電位を所定の位置に固定してある電位測定機(春日電気社製KSD−0103)にて測定した。
【0049】
実施例1及び比較例1より得られた導電性フィルムの導電率と剥離耐電圧の測定結果を表1に示す。
【0050】
【表1】

【0051】
表1より、スピロアンモニウムを用いた実施例は、比較例と比べ、導電率及び剥離耐電圧に優れていることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明のスピロアンモニウム化合物塩からなる導電性付与剤が含有した導電性塗料及び粘着剤組成物は、導電性及び剥離耐電圧に優れているため、導電性フィルム等の帯電防止が要求される各種用途に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性付与剤と有機ポリマーとを、有機溶媒又は水に分散又は溶解させた導電性塗料において、
導電性付与剤が、下記一般式(1)で表されるスピロアンモニウム化合物塩からなることを特徴とする導電性塗料。
【化1】

(式(1)中、n及びmは炭素数3〜7の整数を、Aはアニオンを表す。)
【請求項2】
有機ポリマーがアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の導電性塗料。
【請求項3】
有機ポリマー100部に対し、導電性付与剤が0.01〜50質量部含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性塗料。
【請求項4】
粘着剤と下記一般式(1)で表されるスピロアンモニウム化合物塩からなる導電性付与剤とを含有することを特徴とする粘着剤組成物。
【化2】

(式(1)中、n及びmは炭素数3〜7の整数を、Aはアニオンを表す。)
【請求項5】
粘着剤がアクリル系粘着剤であることを特徴とする請求項4に記載の粘着組成物。
【請求項6】
粘着剤100質量部に対し、導電性付与剤が0.01〜20質量部含有することを特徴とする請求項4又は5に記載の粘着剤組成物。

【公開番号】特開2011−12217(P2011−12217A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159253(P2009−159253)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(000228349)日本カーリット株式会社 (269)
【Fターム(参考)】