説明

小物品の収納ケース

【課題】SDカードのような小型薄板状の記憶媒体であっても、ケース外からの指先きの押動によるワンタッチ操作で取り出し可能な保持手段を備えた小物品収納ケースの提供を図る。
【解決手段】小型記憶媒体30は両側縁がガイドリブ19で挟持されて、小物品送り出し手段10を構成する板状体11上に定置された状態で収納ケース1内に保持,保管される。板状体11のケース外に露出した押動操作部16を押動すると、板状体11がガイドリブ19に沿って送り出し方向に移動し、小型記憶媒体30が収納ケース1の搬出口6からケース外に搬出されて、これを簡単に取り出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SDカードのような小型薄板状の記憶媒体等の板状の小物品の収納用に使用して好適な小物品の収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
SDカードのような小型薄板状の記憶媒体は、例えば特許文献1に示されているような薄型のCD収納ケースに収納保管して、携行利便性を良好にできることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3118875号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に示されたCD収納ケースは、2つ折り状に開閉可能な一対の薄型のケースで構成され、一方のケース内面に設けられた係着部にCDを弾性的に係脱可能に係着保持するように構成されている。
【0005】
しかし、SDカードは前記CDに較べてサイズが小さく、前記CD収納ケースにおける係着部と同様な保持手段で弾性的に係着保持させようとした場合、取り出し時に係着が外れにくくなって取扱いが煩わしくなってしまう可能性がある。
【0006】
そこで、本発明はSDカードのような小型薄板状の記憶媒体であっても、ケース外からの指先きの押動によるワンタッチ操作で取り出し可能な保持手段を備えた小物品の収納ケースを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の小物品の収納ケースは、開閉可能な一対のケース要素からなる硬質合成樹脂製の収納ケースであって、前記ケース要素の一方は、その内側に一方向に可動的に配設され、板状の小物品を載置して収納ケース外から一方向に押動されることにより、該板状の小物品を収納ケース外に搬出可能な小物品送り出し手段と、前記小物品送り出し手段に載置された板状の小物品の、少くとも該小物品送り出し手段の移動方向と直交する方向の側縁に係止してこれを保持可能なガイドリブと、を備える一方、前記収納ケースは、前記板状の小物品の送り出し方向前方に対応する側壁に、前記板状の小物品の搬出口を備えていることを主要な特徴としている。
【0008】
前記板状の小物品は、その対向する一対の側縁がガイドリブで挟持されて、小物品送り出し手段上に定置された状態で収納ケース内で遊動することなく確実に保持される。そして、前記板状の小物品の取り出しに際しては、収納ケースの外側から前記小物品送り出し手段を一方向に押動することにより、板状の小物品が前記ガイドリブに沿って摺動して収納ケースの搬出口からケース外に搬出され、これを簡単に取り出すことが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、板状の小物品を小物品送り出し手段上に載置した状態で、その両側縁をガイドリブで挟持した状態にして収納ケース内に確実に保持できると共に、その取り出しに際しては収納ケースを開蓋することなく、該収納ケースの外側から小物品送り出し手段を一方向に押動するワンタッチ操作で該板状の小物品を収納ケースの搬出口からケース外に搬出できて、これを簡単に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る収納ケースを開いて小物品送り出し手段を展開して示す斜視図。
【図2】図1に示した小物品送り出し手段を組立てた状態を示す斜視図。
【図3】外径サイズの各異なる板状の小物品を収納した状態を(A),(B),(C)にて示す斜視図。
【図4】板状の小物品の収納状態(A)と、板状の小物品の押し出し状態(B)とで示す収納ケースの斜視図。
【図5】板状の小物品の収納状態(A)と、板状の小物品の押し出し状態(B)とで示す収納ケースの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面と共に詳述する。
【0012】
図1〜図4に示す実施形態の収納ケース1は、小物品としてSDカードのように小型薄板状の略方形に形成された小型記憶媒体を収納する保護ケースとして用いられる。
【0013】
この収納ケース1は、適宜の硬質合成樹脂からなる一対のケース要素2,3を備えている。
【0014】
これらのケース要素2,3は、薄肉に形成されて可撓屈曲性が付与されたヒンジ部4を介して一体に連設されていて、該ヒンジ部4で2つ折りされて相互に開閉可能とされている。
【0015】
本実施形態では、前記ケース要素2,3は幅,奥行きが同サイズに形成され、各天蓋部2a,3aの前記ヒンジ部4を除く3側縁に周壁2b,3bが一体成形されている。
【0016】
これらの周壁2b,3bは、ケース要素2,3を閉じた際に、前記ヒンジ部4側の所要領域では端縁同士が突き合わされ、残る領域ではケース要素2の周壁2bがケース要素3の周壁3bに外接嵌合可能なように、該周壁2bが途中から高く形成されている一方、周壁3bには途中から周壁2bの板厚相当で内側にオフセットした段差が形成されている。
【0017】
前記ケース要素2の一側中央部には、前記周壁2bから天蓋部2aに部分的に入り込んだ切欠窓5が形成され、該切欠窓5から後述する小物品送り出し手段10の押動操作部16が収納ケース1外に露出可能とされている。
【0018】
また、このケース要素2の前記切欠窓5を形成した側部と反対側の側部の中央部分には、所要の凹設深さで凹欠部2Aが設けられ、その中央部分には周壁2bに前記小物品としての小型記憶媒体30を収納ケース1内から搬出するための搬出口6を形成する切欠部6aが設けられている。
【0019】
前記切欠部6aには、天蓋部2aの側縁に前記ヒンジ部4と同様の薄肉のヒンジ部8を介してリッド7が一体に連設され、前記搬出口6を該リッド7で開閉するように構成されている。
【0020】
このリッド7の両側縁の端末近傍には、切欠部6aの両側縁の内面側に自体の弾性で係脱可能なロック用の爪部9が突設されている。
【0021】
一方、ケース要素3の前記ケース要素2の凹欠部2Aを形成した側部に対応した側の側部には、前記凹欠部2Aが外接嵌合可能な凹欠部3Aが設けられ、その中央部分には周壁3bに前記切欠部6aと共に前記搬出口6を形成する切欠部6bが設けられている。
【0022】
そして、このケース要素3には、その内側に一方向(図1の紙面の左右方向)に可動的に配設され、前記小型記憶媒体30を載置して収納ケース1の外側から前記一方向に押動されることにより、該小型記憶媒体30を前記搬出口6から収納ケース1外に搬出可能な小物品送り出し手段10が設けられている。
【0023】
前記ケース要素3の前記凹欠部3Aを形成した側と反対側の側部の中央部分には、周壁3bから天蓋部3aに部分的に入り込んだ切欠部3cが形成されている。
【0024】
本実施形態では前記小物品送り出し手段10が、前記切欠部3cの部分でケース要素3に一体に連設された短冊状の板状体11で構成されている。
【0025】
この板状体11は、前記天蓋部3aの側縁に複数の連設片13,14からなる屈伸可能なヒンジ部12を介して一体に連設されている。
【0026】
連接片13,14は薄肉に形成されて可撓屈曲性が付与されてヒンジ機能を有する3条の連設部15を節として収納ケース1の内,外方向に弾性的に屈伸可能に構成されている。
【0027】
天蓋部3aに隣接した連接片13は、該天蓋部3aとの連設部15aから該天蓋部3aの一般部(切欠部3cのない部分)の外縁までに相当する形成幅に設定され、また、連接片14は連接片13との連設部15bから収納ケース1の全高(ケース要素2Aの天蓋部2aの外面からケース要素3Aの天蓋部3aの外面に至る寸法)に相当する形成幅に設定されていて、前記連接片13が前記切欠部3cの形成部分で天蓋部3aの一部を構成し、連接片15が前記切欠窓5と切欠部3cの形成部分で収納ケース1の側壁が構成されるようにしている。
【0028】
一方、前記板状体11は、前記屈伸可能なヒンジ部12との連設部15cに隣接して前記ケース要素2Aの切欠窓5から収納ケース1外に露出する押動操作部16と、該押動操作部16に連設されて前記小型記憶媒体30を載置可能な棚部17と、該棚部17の後端に立上がり形成されて該棚部17上に載置される前記小型記憶媒体30の端縁に係止するストッパー部18と、を備えている。
【0029】
前記ストッパー部18は、前記棚部17上に載置される小型記憶媒体30の厚み寸法よりも僅かに高く形成されていて、上端縁が小型記憶媒体30の上面よりも僅かに突出するように構成されている(図5参照)。
【0030】
また、前記ケース要素3には、その天蓋部3aの内面に一体に立設されて、前記小物品送り出し手段10を構成する板状体11上に載置された小型記憶媒体30の少くとも該板状体11の移動方向と直交する方向の側縁に係止してこれを保持可能な一対のガイドリブ19が設けられている。
【0031】
前記ガイドリブ19は、その上端縁が前記板状体11のストッパー部18の上縁とほぼ面一に整合する高さに形成されている。
【0032】
また、前記板状体11の下面と、前記ケース要素3の天蓋部3aの内面とに、相互に係合して板状体11の一方向の移動を案内するガイドレール機構20が一体成形されている。
【0033】
このガイドレール機構20は、前記天蓋部3aと板状体11の一方に一体成形されたレール部20aと、他方に一体成形されたガイド突起20bとで構成され、両者が例えば相互に摺動可能にアリ溝係合されて、板状体11の抜け止めの機能を併有している(図1参照)。
【0034】
ここで、本実施形態では前記板状体11の棚部17とストッパー部18とが、外径の大,小サイズが異なる小型記憶媒体30A,30B,30Cをそれぞれ載置可能に、該板状体11の先端側から順に小サイズ用から大サイズ用にステップ状に17A,18Aと、17B,18Bと、17C,18Cと変化して多段に形成されている。
【0035】
これに伴って前記ガイドリブ19は、前記外径サイズの異なる小型記憶媒体30A,30B,30C用のガイドリブ19A,19B,19Cが、径方向にこの順に形成、つまり、小サイズ用のガイドリブ19Aの外側に中サイズ用のガイドリブ19Bが、また該中サイズ用のガイドリブ19Bの外側に大サイズ用のガイドリブ19Cがこの順に径方向に形成されている。
【0036】
前記ガイドリブ19A,19B,19Cの後端は、何れも対応する小型記憶媒体30A,30B,30Cの後端縁に係止可能なようにそれぞれ内向きに曲折成形されている。
【0037】
本実施形態では前述のように、板状体11のステップ状多段形成およびガイドリブ19の径方向多段構成としてあることにより、前記ガイドレール機構20は、例えばそのレール部20aが最内側の一対のガイドリブ19A間の中央位置で天蓋部3aの内面に一体に突設され、ガイド突起20bが板状体11の最下段の棚部17Aの下面に一体に突設されている。
【0038】
なお、図1,図2中、21は前記ケース要素2,3の周壁2b,3bの自由端側の嵌合摺接面相互に設けられて、係脱可能に弾性的に凹凸係合するロック部、22はケース要素2,3の天蓋部2a,3aの自由端側の側辺部に延設された開蓋時の指掛け用の突片を示す。
【0039】
以上の実施形態の構成により、小サイズの小型記憶媒体30Aは、図3(A)に示すように小サイズ用の一対のガイドリブ19A間に内接挿入して板状体11の最下段の棚部17A面上に載置される。
【0040】
中サイズの小型記憶媒体30Bは、図3(B)に示すように中サイズ用の一対のガイドリブ19B間に内接挿入して板状体11の中段の棚部17B面上と小サイズ用の一対のガイドリブ19Aの上端面上とに跨って載置される。
【0041】
大サイズの小型記憶媒体30Cは、図3(C)に示すように大サイズ用の一対のガイドリブ19C間に内接挿入して板状体11の最上段の棚部17C面上と中サイズ用の一対のガイドリブ19Bの上端面上とに跨って載置される。
【0042】
従って、本実施形態では前記小サイズ用のガイドリブ19Aの上端面が中サイズの小型記憶媒体30Bの摺動ガイドを兼ね、中サイズ用のガイドリブ19Bの上端面が大サイズの小型記憶媒体30Cの摺動ガイドを兼ねる。
【0043】
前記小型記憶媒体30A,30B,30Cは、何れも対応する一対のガイドリブ19A,19B,19Cに内接挿入されることにより、相互のフリクションによって板状体11の棚部17面上に遊動することなく確実に保持される。
【0044】
小型記憶媒体30を前述のように一対のガイドリブ19と板状体11の棚部17とにより保持した状態でケース要素2,3を閉じれば、前記搬出口6はリッド7で閉塞され、ケース要素2の切欠窓5およびケース要素3の切欠部3Cは、連接片13,14とこれに連なる板状体11の押動操作部16とにより閉塞される。
【0045】
従って、収納ケース1内に収納した小型記憶媒体30を塵埃等の付着や衝撃,外圧等から保護することが可能となる。
【0046】
前記ケース要素2のリッド7は前記凹欠部2A内の窪んだ位置にあるので、収納ケース1の携行時等に衣服等に引掛かってみだりに開動されることはない。
【0047】
また、このリッド7が閉蓋して爪部9によりロックした状態であれば、該リッド7により板状体11の押動が拘束されるので、収納ケース1の携行時等に板状体11の押動操作部16に押動方向に軽く外圧が掛かった程度では、リッド7のロックが外れて板状体11が送り出し方向に移動することはない。
【0048】
前記収納ケース1内に収納した小型記憶媒体30を取り出す場合、先ず、ケース要素2,3を閉じたままで、ケース要素2の凹欠部2A内においてリッド7の自由端に指の爪先きを掛けて外側に引き上げれば、その両端の爪部9が切欠部6aの両側縁から外れる。
【0049】
そこで、ケース要素2の切欠窓5に露出している板状体11の押圧操作部16を指の腹で送り出し方向に軽く押圧すれば、前記屈伸可能なヒンジ部12を構成する連接片14,15が図4,図5の(A)に示す状態から(B)に示す状態にケース要素3の天蓋部3aの側縁から浮き上がるように伸張して、板状体11が小物品送り出し方向に移動する。
【0050】
このとき、板状体11は前記連接片14,15の伸張作動と、ガイドレール機構20のガイド作用とにより、前記小物品送り出し方向にスムーズに平行移動する。
【0051】
これにより、小型記憶媒体30はその両側縁が一対のガイドリブ19の内側面を摺動して収納ケース1の搬出口6から前記リッド7を跳ね除けて収納ケース1外に搬出されるから、これを指先きで簡単に取り出すことが可能となる。
【0052】
以上の構成からなる本実施形態の収納ケース1によれば、板状の小物品である小型記憶媒体30を小物品送り出し手段10上に載置した状態で、その両側縁を一対のガイドリブ19で挟持した状態にして収納ケース1内に確実に保持して保管することができる。
【0053】
そして、この小型記憶媒体30の取り出しに際しては、ケース要素2,3をいちいち開かなくても、収納ケース1の外側から小物品送り出し手段10を一方向に押動するワンタッチ操作で該小型記憶媒体30を収納ケース1の搬出口6からケース外に搬出できるから、これを指先きで簡単に取り出すことができて、利便性を高めることができる。
【0054】
特に、本実施形態では前記小物品送り出し手段10をケース要素3の天蓋部3aの一側縁に複数の連接片13,14からなる屈伸可能なヒンジ部12を介して連設した板状体11として構成してあるので、これを展開した状態でケース要素2,3と共に一体に型成形することができてコスト的に有利に得ることができる。
【0055】
しかも、前記板状体11の押動に際しては前記ヒンジ部12の連接片13,14の屈伸作用により、該板状体11をケース要素3の天蓋部3aと平行に移動することができて、小型記憶媒体30の保持姿勢を維持した状態でスムーズな送り出しを行わせることができる。
【0056】
また、板状体11の棚部17の後端に立上がり形成されたストッパー部18は、前記小型記憶媒体30の厚み寸法よりも高く形成してあるので、前記板状体11が平行移動されることと相俟って小型記憶媒体30を確実に搬出口6方向に送り出すことができる。
【0057】
更に、この板状体11はガイドレール機構20により移動ガイドされると共に、前記天蓋部3aに対して抜け止めされているので、前記送り出し移動をより一層スムーズに、かつ、安定して行わせることができる。
【0058】
そして、更に本実施形態では、前記板状体11の棚部17とその後端に立上がったストッパー部18とが、外径の大,小サイズが異なる小型記憶媒体30A,30B,30C用に該板状体11の先端側から順に小サイズ用から大サイズ用にステップ状に変化して多段に形成されているので、外径サイズの異なる小型記憶媒体30A,30B,30Cの保管に対応できて、その利便性を高めることができる。
【0059】
また、この板状体11の多段構成に伴ってガイドリブ19も、内側から径方向外側に向けて小サイズ用から大サイズ用にこの順で形成されているため、限られたケース内スペースで外径サイズの異なる小型記憶媒体30A,30B,30Cの保管に対応することができる。
【0060】
更に、前記径方向内側のガイドリブ19Aまたは19Bの上縁が、隣接する径方向外側のガイドリブ19Bまたは19Cに保持される上段側の小型記憶媒体30Bまたは30Cを載置してその摺動ガイドを兼ねているため、これら上段側に保管される小型記憶媒体30Bまたは30Cの保持と送り出しとを安定して行わせることができる。
【0061】
なお、前記実施形態では、板状の小物品30としてSDカードのような小型薄板状の小型記憶媒体を例示したが、この他の小型板状の小物品の保管用に利用できることは勿論である。
【0062】
また、ケース要素2,3は薄肉のヒンジ部4を介して一体に連設したものを例示したが、これはケース要素2,3を別体の構成としたものであってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…収納ケース
2,3…ケース要素
2a,3a…天蓋部
4…ヒンジ部
6…搬出口
10…小物品送り出し手段
11…板状体
12…屈伸可能なヒンジ部
13,14…連接片
16…押動操作部
17…棚部
18…ストッパー部
19…ガイドリブ
20…ガイドレール機構
30…小型記憶媒体(板状の小物品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉可能な一対のケース要素からなる硬質合成樹脂製の収納ケースであって、
前記ケース要素の一方は、その内側に一方向に可動的に配設され、板状の小物品を載置して収納ケース外から一方向に押動されることにより、該板状の小物品を収納ケース外に搬出可能な小物品送り出し手段と、
前記小物品送り出し手段に載置された板状の小物品の、少くとも該小物品送り出し手段の移動方向と直交する方向の側縁に係止してこれを保持可能なガイドリブと、を備える一方、
前記収納ケースは、前記板状の小物品の送り出し方向前方に対応する側壁に、前記板状の小物品の搬出口を備えていることを特徴とする小物品の収納ケース。
【請求項2】
前記小物品送り出し手段は、前記一方のケース要素の天蓋部の一側縁に複数の連接片からなる屈伸可能なヒンジ部を介して一体に連設された板状体で構成され、
前記板状体は、前記屈伸可能なヒンジ部との連設部に隣接して収納ケース外に露出する押動操作部と、
前記押動操作部に連設されて前記板状の小物品を載置可能な棚部と、
前記棚部の後端に立上がり形成されて前記棚部上に載置された板状の小物品の端縁に係止するストッパー部と、を備え、
前記板状体が、前記屈伸可能なヒンジ部の屈伸作用により、前記天蓋部と平行に移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の小物品の収納ケース。
【請求項3】
前記板状体のストッパー部が、前記棚部上に載置される板状の小物品の厚み寸法よりも高く形成されていることを特徴とする請求項2に記載の小物品の収納ケース。
【請求項4】
前記板状体の棚部とストッパー部とが、外径の大,小サイズが異なる板状の小物品をそれぞれ載置可能に、該板状体の先端部側から順に小サイズ用から大サイズ用にステップ状に変化して多段に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の小物品の収納ケース。
【請求項5】
前記ガイドリブは、前記板状体の下段の棚部上に載置されるサイズの小さな板状の小物品用のガイドリブの外側に、前記下段の棚部に隣接する上段の棚部上に載置されるサイズの大きな板状の小物品用のガイドリブが径方向にこの順に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の小物品の収納ケース。
【請求項6】
前記径方向内側のガイドリブの上縁が、隣接する径方向外側のガイドリブに保持される上段側の板状の小物品を載置してその摺動ガイドを兼ねることを特徴とする請求項5に記載の小物品の収納ケース。
【請求項7】
前記板状体の下面と、前記一方のケース要素の天蓋部内面とに、相互に係合して板状体の一方向の移動を案内する抜け止めを兼ねたガイドレール機構が一体成形されていることを特徴とする請求項2〜6の何れか1つに記載の小物品の収納ケース。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−25975(P2011−25975A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−175049(P2009−175049)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【特許番号】特許第4418520号(P4418520)
【特許公報発行日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(309023678)斎藤合成樹脂工業株式会社 (3)
【Fターム(参考)】