説明

少なくとも1つの天然源のポリマーと生分解性ポリエステル類との混合物

本発明は、少なくとも1つの天然源のポリマーと、少なくとも2つの二酸-ジオール型の脂肪族-芳香族ポリエステル類とを含み、高含量の再生可能源の長鎖脂肪族二酸類の少なくとも1つが、優れた機械的特性、十分な高融点、十分な晶析速度、改善された生分解特性と共に、時間経過時の安定した物理特性を示す生分解性ポリエステル類を含む混合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの天然源のポリマー及び少なくとも2つの二酸-ジオール(diacid-diol)型の生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル類を含み、前記ポリエステルが少なくとも1つが再生可能源の長鎖脂肪族二酸類の高含量を備えた混合物に関する。
【背景技術】
【0002】
アジピン酸のような脂肪族二酸類、テレフタル酸のような芳香族二酸類及び脂肪族ジオール類から出発して得られた生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル類が、文献及び市場で知られている。
これらポリマー類の限界は、構成するモノマー類が非再生可能原料から主に生じている事実により構成されている。これは生分解性に関係なく顕著な環境インパクトをポリマー類に生じさせる。
更に、現在市販されているこの種のポリエステル類は、48モル%未満の芳香族酸量を有する。これは48モル%のしきい値以上においてこれらポリエステル類の生分解性率は顕著に低下するためである。これはポリエステル類の堆肥化能(compostability)に関連する高い機械的特性を必要とする用途、例えば、有機廃棄物を収集するためのバッグの製造用途における使用可能性を明らかに制限する。
【0003】
堆肥化は、制御されかつ加速された形態でそれらを再生産しつつ、天然で有機物類を生活サイクル(life cycle)に戻す工程を模倣する工業的方法である。産出されかつもはや生活に「有用」でない有機物(乾燥葉、枝、動物の亡骸等)は、土中に存在する微生物により堆肥化され、自然循環に戻る。残る低分解成分は腐葉土を構成し、土の一定の肥沃性を確保しつつ、栄養成分(窒素、リン、カリウム等)を徐々にであるが一定で放出する能力を与える植物への重要な食物源を示す。工業的な堆肥化は、腐葉土の種類、即ち、コンポストを得るために必要な時間を減少させる目的で自然に生じる微生物活性の合理的な管理を提供する機構中での方法であり、自然に得られる生成物に関して最終生成物の質が改善されている。
【0004】
同様に、家庭での堆肥化は、キッチン及び庭から食物クズの有機物がコンポスト容器、又は地面に掘られた穴へ堆積され、工業的堆肥化より緩和な条件下で好気的に劣化させる方法である。特に、家庭での堆肥化法での好気生分解は、室温で、一般的に10℃と45℃の間で行われる。
上記種類の脂肪族芳香族ポリエステル類に関して、鎖中のテレフタル酸のような芳香族モノマー類の存在は、十分高い融点、十分な晶析速度、極限強度(ultimate strength)、穿孔エネルギー(puncture energy)及び弾性応力(modulus of elasticity)のような関連機械的特性、及び優れた工業的加工特性を備えた脂肪族-芳香族ポリエステル類を得ることに関連している。合成源のモノマー類は、それでもなおこれらポリエステル類の可能性を制限し、これらポリエステル類の生分解性に関係なく非再生可能炭素から資源(原料)の消費を顕著に減少させる。
【0005】
一方、アジピン酸のような合成源の高含量の脂肪族モノマー類は、好適なレベルでの生分解性能を達成するために望まれるものの、これらポリエステル類の環境インパクトを増加させるだけではなく、それらの機械特性も劣化させる。更に、高含量の脂肪族モノマー類はポリエステルの融点を顕著に低下させ、かつ高温での晶析速度を減少させ、それゆえポリエステルの工業生産間でより多くの冷却剤(frigories)の使用や冷却をより長くすることを必要とする。これら制限は、これらポリエステル類の工業的加工性に負の影響を与える。
ポリエステル類を用いた天然ポリマー類の生分解性組成物も市場で知らされている。機械的及び生分解性特性のために、この組成物は、特に食品パッケージ及びバック、特に有機廃棄物を収集するためのフィルムを製造するために好適である。
なお、これら組成物は、熱、光又は化学薬品のような1以上の環境要因の影響下で、物理特性、特に機械的及び流動学的特性の劣化に耐えることが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
よって、本発明に存在する課題は、改善された生分解性、優れた機械的特性、高いレベルの工業加工性、限定された環境インパクトと、同時に環境要因の影響下で安定した物理特性を兼ね備えることができる生分解性材料を発見することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題から始まって、アジピン酸、芳香族二酸類及びジオール類から出発して得られた第1生分解性脂肪族-芳香族ポリエステルと、再生可能源から得られかつ少なくとも1つの天然源のポリマーである高含量の長鎖脂肪族二酸類を備えた第2脂肪族-芳香族ポリエステルとを特定量混合することにより、優れた機械的特性、十分高い融点、十分な晶析速度、堆肥化における生分解性、同時に十分な時間下での安定した物理特性を示しうる範囲の組成物があることを意外にも見い出している。
【0008】
特に、本発明は:
(A) a)以下の組成を有する少なくとも1つの酸成分:
a1) 少なくとも50モル%、好ましくは60モル%及びより好ましくは70モル%の再生可能源の長鎖二酸類で構成された51-95モル%の脂肪族ジカルボン酸類;
a2) 5-49モル%の多官能芳香族酸類;
b)少なくとも1つのジオール;
を含む混合物により得ることができる二酸-ジオール型の少なくとも第1脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A):
(B) アジピン酸、テレフタル酸及び少なくと1つの脂肪族ジオールを含む混合物から出発して得ることができる少なくとも第2生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル(B);
(C) 少なくとも1つの天然源のポリマー(C);
を含む混合物であり、
(A)の濃度が、(A+B)に関して、5と95重量%、好ましくは20と70重量%及びより好ましくは30と60重量%の間で変動し、(C)が、(A+B+C)に関して、50重量%未満、好ましくは45重量%未満、より好ましくは40重量%未満の量で存在し、
前記混合物が、1.5-10g/10min、好ましくは2-7g/10minのメルトフローインデックス(MFI)を有する
混合物に関する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
MFIに関して、MFIは、規格ASTM 1238-89 "Standard Test Method for Melt Flow Rates of Thermoplastics by Extrusion Plastometer"により、160℃及び5kgで測定される。
有利には、本発明による混合物は、特にメルトフローインデックス(MFI)に関連して高い安定した物理特性を示す。
本発明の意味において、MFIの"高い安定"とは、通常の貯蔵条件(即ち、23℃ 55%RH)で6ヵ月後、混合物のMFIが12g/10min未満、好ましくは10g/10min未満、より好ましくは7g/10min未満であることを意味する。
本発明の意味において、それらの固有の特性により、人の一生のタイムスケール内で、天然に再生産され又は枯渇し得ることはない原料から得られた生成物は、拡大解釈すると、その使用は将来の世代のための天然資源を損なう(compromise)ことはなく、再生可能源として考慮される。再生可能源の生成物の使用は、大気中のCO2の減少及び非再生可能源の使用の減少に貢献する。再生可能資源の典型的な例は、野菜クロップにより構成される。
【0010】
本発明の長鎖二酸類は、主鎖中に6より多い炭素原子を備えたジカルボン酸類を意図する。前記長鎖二酸は、好ましくは、7と22の間に含まれる主鎖中のC原子数を備えた脂肪族ジカルボン酸類、エステル類、及びそれらの混合物からなる群から選択され、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、オクタデンカン二酸、それらのエステル類及びそれらの混合物が特に好ましい。
ポリエステル(A)において、多官能芳香族酸類は、フタル酸型のジカルボキシリック芳香族化合物類及び再生可能源のジカルボキシリック複素環式芳香族化合物類、それらの混合物及びエステル類を意図する。特に、テレフタル酸とそのエステル類及び2,5-フランジカルボキシル酸及びそのエステル類、並びにそれらの混合物が好ましい。
ポリエステル(A)中の多官能芳香族二酸類の量は、ジカルボン酸類の全モル含量に対して、5と49モル%、好ましくは30と48.5モル%、及びより好ましくは40と48モル%との間に含まれる。
【0011】
ポリエステル(A)中のジオール類の例としては、1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、プロピレングリコール、ネオ-ペンチルグリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ジアンヒドロソルビトール、ジアンヒドロマンニトール、ジアンヒドロイジトール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンメタンジオール及びそれらの混合物がある。これらの中でも、1,4-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-エタンジオール及びそれらの混合物が特に好ましい。有利に、前記ジオール類は、全ジオール含量に対して、少なくとも50モル%、好ましくは少なくとも80モル%の1,4-ブタンジオールにより構成される。
【0012】
ポリエステル(A)は、基本(basic)モノマー類に加えて、少なくとも1つのヒドロキシ酸を、脂肪族ジカルボン酸のモルに対して、0-49モル%、好ましくは0-30モル%の間に含まれる量で含みうる。好適なヒドロキシ酸類の例としては、グリコール酸、ヒドロキシブチル酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ吉草酸、7-ヒドロキシヘプタン酸、8-ヒドロキシカプロン酸、9-ヒドロキシノナン酸、乳酸又はラクチド(lactid)酸がある。ヒドロキシ酸類は、そのまま鎖中に挿入でき、又は二酸類やジオール類と最初に反応させることも可能である。前記ヒドロキシ酸類は、ランダム又はブロック繰り返し単位分布のいずれかで存在しうる。末端位置以外で官能基を備えた長い二官能分子が10%を超えない量で添加されていてもよい。例としては、ダイマー酸類、リシノール酸、及びエポキシド官能基を備えた酸類がある。
アミン類、アミノ酸類及びアミノアルコール類も、全ての他の成分に対して、30モル%までのパーセンテージで存在させうる。
【0013】
ポリエステル(A)の製造法において、1つ以上の多官能分子を、分岐生成物を得るために、ジカルボン酸類(及び任意にヒドロキシ酸類)の量に対して、0.01と3モル%の間に含まれる量で、有利に添加しうる。これら分子の例としては、グリセロール、ペンタスリトール(pentathritol)、トリメチロールプロパン、クエン酸、ジペンタエリスリトール、モノアンヒドロソルビトール、モノヒドロ-マンニトール、酸トリグリセリド類、ウンデシレン酸、トリエタノールアミン、1,1,2-エタントリカルボン酸(etantricarboxylic acid)、1,1,2,2-エタンテトラカルボン酸、1,3,5-ペンタトリカルボン酸、1,2,3,4-シクロペンタテトラカルボン酸、リンゴ酸、酒石酸、3-ヒドロキシグルタル酸、粘液酸、トリヒドロキシグルタル酸、ヒドロキシ-イソフタル酸、エサントリオール(esantriol)、ソルビトール、トリメチルエタン、マンニトール、1,2,4-ブタントリオール、キシリトール、1,2,4,4-テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、アラビトール、アドニトール、イジトールがある。
【0014】
ポリエステル(A)の分子量Mnは、15,000より大きく、好ましくは30,000より大きく、より好ましくは40,000より大きい。多分散度Mw/Mn は、1.5と10の間に、好ましくは1.6と5の間に、より好ましくは1.7と3の間に含まれる。
分子量MnとMwは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定できる。測定は、一連の3つ組みのカラム(粒子径5μ、それぞれの多孔度(porosity)500Å、1000Å及び10000Å)、屈折率測定器、溶出液としてのクロロホルム(フローレート1ml/min)及び標準レファレンスとしてのポリスチレンを使用し、40℃で維持したクロマトグラフィーシステムを用いて実施できる。
ポリエステル(A)は、0.5dl/gより大きく、好ましくは0.6dl/gより大きく及びより好ましくは0.7dl/gより大きい固有粘度を有する(ウッベローデ(Ubbelhode)粘度計を用い、25℃、0.2g/dlの濃度のCHCl3溶液を用いて測定)。
【0015】
ポリエステル(A)の製造法は、この技術分野で公知の方法によっても行いうる。特に、ポリエステルは、重縮合反応を介して有利に得ることができる。
ポリエステルの重合法は、好適な触媒の存在下で実施するのが有利である。そのような好適な触媒の中で、スズの有機金属化合物、例えばスズ酸(stannoic acid)、チタンの化合物、例えばオルトブチルチタネート、アルミニウムの化合物、例えば、Al-トリイソプロピル、及びアンチモンと亜鉛の化合物を例として記載し得る。
好ましくは、生分解性ポリエステル(A)は、上記種類の少なくとも1つの酸成分と上記種類の少なくとも1つのジオール成分とを有する少なくとも1つのプレカーサーポリエステルPPを、OH及び/又はCOOH基と反応しうる基を伴う、例えばポリエポキシド類及びポリカルボジイミド類のような、化合物又はラジカル開始剤と反応させることにより得ることができる。
前記化合物は混合物としても使用できる。
【0016】
前記少なくとも1つのプレカーサーポリエステルPPは、脂肪族、芳香族又は脂肪族-芳香族型であってもよい。
当業者は、所望のポリエステル(A)を得るように、プレカーサーポリエステルPPの性質に関して必要な実モル比を造作なく規定し得るであろう。
好ましくは、ポリエステル(A)は、反応押出法により得ることができる。
【0017】
ラジカル開始剤の中で、過酸化物類が好ましく、過酸化物類の中で、特に有機過酸化物類が好適である。有機過酸化物類は、有利に、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、イソノナノイルペルオキシド、ジ-(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、t-ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、アルファ,アルファ'-ジ(t-ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサ-3-イン、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジセチルペルオキシジカーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、3,6,9-トリエチル-3,6,9-トリメチル-1,4,7-トリペルオキソナン(triperoxonan)、ジ(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート及びそれらの混合物からなる群から選択しうる。
好ましくは、前記過酸化物類は、0.1重量%未満、より好ましくは0.05重量%、更により好ましくは0.02重量%の量で少なくとも1つのプレカーサーポリエステルPPに添加される。
【0018】
有利に使用しうる過酸化物類の例は、商標Joncryl(R)ADRとしてBASF Resins B.V.により配布されている製品、1000と10000の間の分子量の範囲で含まれ、1〜30の範囲、及び好ましくは5〜25の範囲の分子当たりのエポキシド類の数を備えるグリシジルエーテルメチルメタクリレートのような、エポキシ化オイル類及び/又はスチレン-グリシジルエーテル-メチルメタクリレート由来の全てのポリエポキシド類であり、エポキシド類がジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、1,2-エポキシブタン、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、イソプレンジエポキシド、及びシクロ脂肪族ジエポキシド、1,4-シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、グリシジル-2-メチルフェニルエーテル、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、メタ-キシレンジアミンのテトラグリシジルエーテル及びビスフェノールAのジグリシジルエーテル、及びそれらの混合物を含む群から選択される。
好ましくは、前記ポリエポキシド類は、2重量%未満、より好ましくは1重量%、更により好ましくは0.75重量%の量で少なくとも1つのプレカーサーポリエステルPPに添加される。
触媒は、反応基の活性を増加させるためにも使用しうる。ポリエポキシド類の場合、脂肪酸の塩を例えば使用できる。ステアリン酸カルシウム及び亜鉛が特に好適である。
【0019】
有利に使用しうるカルボジイミド類の例としては、ポリ(シクロオクチレンカルボジイミド)、ポリ(1,4-ジメチレンシクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(シクロヘキシレンカルボジイミド、ポリ(エチレンカルボジイミド)、ポリ(ブチレンカルボジイミド)、ポリ(イソブチレンカルボジイミド)、ポリ(ノニレンカルボジイミド)、ポリ(ドデシレンカルボジイミド)、ポリ(ネオペンチレンカルボジイミド)、ポリ(1,4-ジメチレンフェニレンカルボジイミド)、ポリ(2,2',6,6'-テトラ-イソプロピル-ジフェニレンカルボジイミド)、(Stabaxol(商標)D)、ポリ(2,4,6-トリイソプロピル-1,3-フェニレンカルボジイミド)(Stabaxol(商標)P-100)、ポリ(1,3,5-トリイソプロピル-フェニレン-2,4-カルボジイミド)、ポリ(2,6-ジイソプロピル-1,3-フェニレンカルボジイミド)(Stabaxol(商標)P)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(4,4'-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンカルボジイミド)、ポリ(p-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフタレンカルボジイミド)、ポリ(イソホロンカルボジイミド)、ポリ(クメンカルボジイミド)、p-フェニレンビス(エチルカルボジイミド)、1,6-ヘキサメチレンビス(エチルカルボジイミド)、1,8-オクタメチレンビス(エチルカルボジイミド)、1,10-デカメチレンビス(エチルカルボジイミド)、1,12-ドデカメチレンビス(エチルカルボジイミド)及びそれらの混合物を含む群から選択される。
好ましくは、前記カルボジイミド類は、少なくとも1つのプレカーサーポリエステルPPに、1.5重量%未満、より好ましくは0.75重量%、更により好ましくは0.5重量%の量で添加される。
【0020】
前記少なくとも1つのプレカーサーポリエステルPPは、0.1-0.8モル%及びより好ましくは0.2-0.7モル%の不飽和量を有することが好ましい。
前記不飽和は、好適な不飽和化モノマー類又は好適な不飽和化鎖重合停止剤(chain terminators)の添加を通して、少なくとも1つのプレカーサーポリエステルPPの重合相又は処理の間にその場(in situ)で発生しうる。
特に好適には、末端不飽和を有するプレカーサーポリエステルPPである。
【0021】
不飽和化鎖重合停止剤の中でも好適には、式T-(CH2)n-CH=CH2("T"はカルボキシル及び/又はヒドロキシル基と反応しうる基であり、"n"は0と13との間に含まれる整数である)を有するものである。
前記不飽和化鎖重合停止剤は、混合物でも使用しうる。
"T"に関して、ヒドロキシル、カルボキシル、アミン、アミド、又はエステル基からなる群から好ましくは選択され、ヒドロキシル又はカルボキシル基が特に好適である。
整数"n"は、1と13、より好ましくは3と13の間、またより好ましくは8又は9に含まれることが好ましく、オメガ-ウンデセン酸、オメガ-ウンデシレニックアルコール及びそれらの混合物が、少なくとも1つの天然源のポリマーと相溶性を最大にするために特に好適である。
【0022】
また、製造工程の後、生分解性ポリエステル(A)は、ラジカル開始剤との不飽和反応に由来する二重結合及び/又は付加物を有していてもよい。
ラジカル開始剤とそれら反応により由来する不飽和物及び/又は付加物の存在は、NMRスペクトロスコピーのようなこの分野の当業者に公知の異なる方法又は質量分析を組み合わせたクロマトグラフィー法と結合したポリマー鎖のメタノリシス反応により測定できる。
当業者は、不飽和物又は反応後の反応不飽和物のいずれに帰する構造であるかを容易に決定しうる。
好ましくは、生分解性ポリエステル(A)は、35-150当量のKOH/プレカーサーポリエステルのkgの量で末端酸基の含量を有するプレカーサーポリエステルPPから出発する反応押出法を介して得ることができる。
【0023】
末端酸基の測定は、次のように行いうる:本発明による1.5-3gのポリエステルが100mlのエルレンマイヤーフラスコに入れられる。60mlのクロロホルムを添加して樹脂を溶解させる。完全に溶解した後、25mlの2-プロパノールと測定直前に1mlの脱イオン水を添加する。それにより得られた溶液を、滴定の当量点の測定用に好適な指示体、例えば、非水系酸-アルカリ滴定での使用を意図するガラス電極のような指示体を使用して、予め標準化されたKOH/エタノール溶液で滴定する。末端酸基量は、以下の式に基づいて、KOH/エタノール溶液の消費から計算される:
【0024】
【数1】

【0025】
式中:Veq=試料の滴定時の当量点でのKOH/エタノール溶液のml;
Vb=ブランク滴定間にpH=9.5に達するために必要なKOH/エタノール溶液のml;
T=KOH/エタノール溶液のモル/l濃度;
P=試料のg。
生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル類(B)の中で、50と170℃との間、好ましくは55と130℃との間、より好ましくは60と110℃との間に含まれる融点を有するポリエステル類が好ましい。
生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル類(B)の酸成分に関して、5-65モル%、好ましくは15-60モル%、またより好ましくは46-55モル%のテレフタル酸又はその誘導体を含むことが好ましい。
【0026】
スルホネート化合物は、異なる成分のパーセンテージの合計100モル%に関して、0及び5モル%の間で含みうる。前記スルホネート化合物は、スルホネート基を含むジカルボン酸又はそのエステル形成性(ester-forming)誘導体のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩からなる群から選択されることが好ましく、5-スルホイソフタル酸のアルカリ金属塩又はその混合物がより好ましく、特にナトリウム塩が好ましい。
脂肪族-芳香族ポリエステル類の末端基と反応し得る2つ、3つ又は4つの官能基を含むイソシアネート類や対応する化合物、又はイソシアネート類及び対応する化合物の混合物の存在も可能である。これらの中で、トリレン2,4-ジイソシアネート、トリレン2,6-ジイソシアネート、4,4'及び2,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン1,5-ジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びメチレンビス(4-イソシアナト-シクロヘキサン)が好適である。
【0027】
好ましくは、前記ポリエステル類(B)は、C2-C6アルカンジオール類及びC5-C10シクロアルカンジオール類及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくと1つのジオールを含む。これらの中で、1,4-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-エタンジオール及びそれらの混合物が好適である。有利に、前記ジオール類は、全ジオール量に関して、少なくとも50モル%、好ましくは少なくとも80モル%の1,4-ブタンジオールにより構成される。
脂肪族-芳香族ポリエステル類(B)に関して、WO96/15173の教示は本明細書に含まれることを意図されるべきである。好ましくは、脂肪族-芳香族ポリエステル類(B)において、繰り返し単位の全量に基づいて、0.01-5モル%で多官能化合物が存在しうる。
【0028】
前記多官能化合物は、グリセロール、ペンタスリトール、トリメチロールプロパン、クエン酸、ジペンタエリスリトール、モノアンヒドロソルビトール、モノヒドロ-マンニトール、酸トリグリセリド類、ウンデシレン酸、トリエタノールアミン、1,1,2-エタン(etan)トリカルボン酸;、1,1,2,2-エタン(etan)テトラカルボン酸、1,3,5-ペンタトリカルボン酸、1,2,3,4-シクロペンタテトラカルボン酸、マレイン酸、酒石酸、3-ヒドロキシグルタル酸ヒドロキシグルタル酸、粘液酸、トリヒドロキシグルタル酸、ヒドロキシ-イソフタル酸、エサントリオール(esantriol)、ソルビトール、トリメチルエタン(trimethiletane)、マンニトール、1,2,4-ブタントリオール、キシリトール、1,2,4,4-テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、アラビトール、アドニトール、イジトールからなる群から選択されることが好ましい。
【0029】
ポリエステル(B)は、脂肪族ジカルボン酸のモル数に関して、0-49モル%、好ましくは0-30モル%の間に含まれる量で少なくと1つのヒドロキシ酸を、ベーシックモノマー類に加えて含みうる。ヒドロキシ酸類の好適な例としては、グリコール酸、ヒドロキシブタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ吉草酸、7-ヒドロキシヘプタン酸、8-ヒドロキシカプロン酸、9-ヒドロキシノナン酸、乳酸又はラクチドである。ヒドロキシ酸類は、鎖中に挿入でき又は二酸類やジオール類とまず反応させてもよい。前記モノマー類は、ランダム又はブロック繰り返し単位分布のいずれかで存在しうる。
【0030】
少なくとも1つの天然源のポリマー(C)は、でんぷん、セルロース、キチン、キトサン、アルギン酸塩類、グルテンのようなプロテイン類、ゼイン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、天然ゴム類、ロジン酸及びその誘導体、リグニン類及びそれらの誘導体から選択するのが有利である。でんぷん類及びセルロース類は変性されていてもよく、これらの中で、例えば0.2と2.5の間に含まれる置換度を有するでんぷん又はセルロースエステル類、ヒドロキシプロピル化でんぷん、脂肪鎖を備えた変性でんぷん類が挙げられる。
上記天然源のポリマー類の中で、でんぷんが特に好適である。
【0031】
ここで用語でんぷんは、全ての種類のでんぷん、例えば、ポテトでんぷん、とうもろこしでんぷん、タピオカでんぷん、エンドウ(pea)でんぷん、米でんぷん、小麦でんぷん及びハイアミロースでんぷん(30重量%より多いアミロースを含むことが好ましい)及びワキシー(waxy)でんぷん類、を意味する。特に、でんぷん類の混合物も好適である。
でんぷんは、分解型(destructurized)やゼラチン化型又はフィラー型で使用しうる。前記でんぷんは連続や分散相を示すことができ、又は共連続型とし得る。
一般的に、共連続(co-continuous)構造を得るために、高アミロペクチン含量のでんぷんを選択して作業すること、及び/又は疎水性及び親水性単位を有するでんぷん-ポリエステル組成ブロックコポリマーを添加すること、も可能である。可能な例としては、ポリビニルアセテート/ポリビニルアルコール及びポリエステル/ポリエーテルコポリマー類があり、そのコポリマーのブロック長、ブロックの疎水性及び親水性間のバランス、及び使用された相溶化剤の量がマイクロ構造のでんぷん-ポリエステル組成物を細かく調製するために好適に変更しうる。
【0032】
でんぷんを分散させる場合、でんぷんは、1μm未満、好ましくは0.8μm未満の平均寸法の粒子の均一分散相で存在することが好ましい。
でんぷん粒子の寸法は、押出流れ方向に対して、又はいずれにしても材料のアウトプット方向に対して、横断面で測定される。
この目的で、試験されるべき混合物の試料は、液体窒素に浸漬され、続いて粉砕されることで、試料の断面に沿った粉砕表面を得る。そして、試験されるべき試料の部分は、選択エッチングを施され、乾燥され、“スパッタコーター”を使用して例えば金/パラジウムの混合物の金属薄層がその上に堆積される。最後に、粉砕物の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)下で試験する。
【0033】
でんぷん粒子の寸法は、でんぷんの選択エッチング後、破砕物の表面の孔の寸法を測定することにより規定される。
でんぷん粒子の平均寸法、即ち、破砕物のエッチング表面で検出しうる孔は、数(又は算術)平均粒子寸法として計算される。
球状粒子の場合、粒子の寸法は、横断面から生じる二次元形状に対応する円の直径に対応する。非球状粒子の場合、粒子の寸法(d)は、以下の式により計算される:
【0034】
【数2】

【0035】
式中、d1及びd2は粒子が内接又は近接しうる楕円の内径(minor diameter)及び外径(major diameter)である。
でんぷん分散相の選択エッチングは、エッチング時間20分、エッチング温度25℃で、エッチャントとして5NのHClを使用することで有利に実施しうる。構造分解された(destructurized)でんぷんを含む混合物が好適である。
とうもろこし及びポテトでんぷんのような、容易に構造分解できかつ高初期分子量を有するでんぷん類が、特に有利であることを実証している。
とうもろこし及びポテトでんぷんの使用が特に好適である。
【0036】
構造分解されたでんぷんにおいて、EP-O 118240及びEP-O 327505に含まれる教示が、ここで参照され、処理されたでんぷんを意図し、それは、偏光による光学顕微鏡での"マルチーズクロス(Maltese crosses)"を有しておらず、かつフェーズコントラストによる光学顕微鏡での"ゴースト(ghosts)"を有していない。
更に、物理的及び化学的変性でんぷんグレードは、カチオン性でんぷん類、酸化でんぷん類、架橋でんぷん類、ゲル化でんぷん類を0.1から2の範囲内に含む置換度で、エトキシレート化でんぷん類、オキシプロピレート化でんぷん類、でんぷんアセテート類、でんぷんブチレート類、でんぷんプロピオネート類のように使用しうる。
【0037】
本発明による混合物は、分散相を示し、良好な老化及び湿度耐性を有する生分解性重合性組成物を形成しうる。
実際、これら重合性組成物は、低湿度条件でさえ高引裂強度を維持しうる。
そのような特徴は、成分の混合の間の組成物の水含量が、好ましくは1重量%及び15重量%の間に維持された場合に達成しうる。しかし、1重量%未満の含量で操作することも可能であり、この場合、予備乾燥及び予備可塑化でんぷんで処理を開始する。
最終材料又は製品に1及び0.2dl/g、好ましくは0.6及び0.25dl/g、より好ましくは0.55及び0.3dl/gの間のでんぷん固有粘度を与えるために、本発明のポリエステル類と配合する前又は配合間に、低分子量にでんぷんを分解(degrade)することも有用である。
【0038】
構造分解されたでんぷんは、水、グリセロール、ジ及びポリグリセロール類、エチレン又はプロピレングリコール、エチレン及びプロピレンジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール(pentaerytritol)、ジペンタエリスリトール(dipentaerytritol)、ソルビトール、エリスリトール(erytritol)、キシリトール、マンニトール、スクロース、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2,6-ヘキサントリオール、1,3,5-ヘキサントリオール、ネオペンチルグリコール及びポリビニルアルコールプレポリマー類及びポリマー類、ポリオールアセテート類、エトキシレート類及びプロポキシレート類、特にソルビトールエトキシレート、ソルビトールアセテート、及びペンタエリスリトールアセテートのような可塑剤の存在下、本発明によるポリエステル類と混合される前又は混合間に得ることができる。
【0039】
水は、でんぷんの可塑化段階の間、組成物の混合前又は混合中、高沸点可塑剤と共に又は単独で可塑剤として使用でき、押出間の1つ以上のステップで脱ガスすることにより必要なレベルに除去できる。可塑化の完了まで及び成分混合まで、水は脱ガスにより除去され、約0.2-3重量%の最終含量を与える。
水は、高沸点可塑剤と同様、でんぷん相の粘度を変化させ、かつでんぷん/ポリマー系の流動学的特性に影響を与え、分散粒子の寸法の測定の助けになる。相溶化剤は、混合物として添加しうる。相溶化剤は、以下の種類に属しうる:
- 8より大きい親水性/疎水性バランス指数(HLB)を有し、ポリオール類と4.5未満の解離定数pK(値は、ポリカルボン酸類の場合の第1カルボキシル基のpKに関する)のモノ又はポリカルボン酸から得られるエステル類のような添加剤
- 12未満の炭素原子を備え4.5より大きいpK値(値は、ポリカルボン酸類の場合の第1カルボキシル基のpKに関する)を備えたモノ又はポリカルボン酸とポリオール類から得られた5.5と8との間のHLB値を備えたエステル類
- ポリオール類と12-22の炭素原子を備えた脂肪酸類から得られ5.5未満のHLB値を有するエステル類。
【0040】
これら相溶化剤は、でんぷんに関して、0.2〜40重量%及び好ましくは1〜20重量%の量で使用しうる。でんぷんブレンドは、2つの成分:でんぷん相溶性又は可溶性の第1成分と、ポリエステル可溶性又は相溶性の第2成分、を有する重合性相溶化剤をも含みうる
具体例は、エステル交換反応触媒によるでんぷん/ポリエステルコポリマー類である。そのようなポリマー類は、コンパウンディング間の反応性配合により生成でき、又は反応性配合とコンパウンディングを別々で生産でき、次いで押出しの間に添加しうる。通常、親水性及び疎水性単位のブロックコポリマー類が特に好適である。ジ及びポリエポキシド類、ジ及びポリイソシアネート類、シソシアヌレート類、ポリカルボジイミド類及びペルオキシド類のような添加物も加えうる。それらは安定剤と共に鎖延長剤として機能しうる。
【0041】
上記全ての生成物は、必要な微細構造を生じるための助けとなりうる。
でんぷんとポリマーマトリックスとの間に結合を生じさせることは、その場反応(in situ reactions)で促進することも可能である。また、脂肪族又は芳香族ジイソシアネート類あるいはジ及びポリエポキシド類又はイソシアヌレート類と共に、又は1dl/gより高い固有粘度を有するオキサゾリン類と共に押出された脂肪族-芳香族ポリマー類鎖は、10000より高く、好ましくは12500より高く、及びより好ましくは15000より高い190℃、2.16kgでのMnとMFIの比を有する脂肪族-芳香族ポリエステル類の場合でも、必要な微細構造を得るために使用しうる。
【0042】
本発明による混合物は、でんぷんブレンドの場合でも良好な性質を示し、でんぷんは強固に複合化されていない。でんぷんの複合体生成に関して、EP-O 965615に含まれる教示をこの明細書に含ませることを意図する必要がある。でんぷんと不親和の1つの疎水性ポリマー及びでんぷんの複合物の存在は、2ゼータスケールで13-14°の範囲のピークのX-線回折スペクトルでの存在により証明しうる。本発明によれば、でんぷんが強く複合していない記述している組成物は、約20.5°で現れる複合体の13-14°の範囲のピーク高さ(Hc)とアモルファスでんぷんのピーク高さ(Ha)との間のHc/Ha比が、0.15未満、更に0.07未満である組成物を意味する。
【0043】
有利に、本発明の混合物は、でんぷん用の少なくとも1つの可塑剤を含み、適切な流動学的特性を提供しうる。この可塑剤は、単純に、水(必要な更なる添加物なしで天然でんぷんのみに含まれる水でもよい)とでき、又は上記例示した種類の高沸点や重合性可塑剤も好適である。異なる可塑剤の混合物も好適である。
可塑剤量は、一般的に、流動学的要求及び混合系に基づいて選択される。いずれの場合でも、可塑剤は、乾燥基準のでんぷんに対して、有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、またより好ましくは10%未満の量で添加される。
水以外で、本発明による組成物に使用できる可塑剤は、高沸点又は重合性可塑剤である。
【0044】
本発明の意味において、高沸点可塑剤は、250℃より高い沸点を備えた可塑剤を意味する。これらの中で、WO92/14782に記載された可塑剤、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール及びテトラグリセロール並びにそれらの混合物が好ましい。
特に好ましくは、少なくとも75重量%、好ましくは90重量%のジグリセロール、トリグリセロール及びテトラグリセロールを含む高沸点可塑剤の混合物である。この混合物は、ジグリセロール、トリグリセロール及びテトラグリセロールの全量に対して、50重量%より多い、好ましくは80重量%より多いジグリセロールを含む。この種の高沸点可塑剤の使用は、加工環境での発煙と共に課題を防ぐために好適であり、組成物加工間に機械を洗浄するために必要とされる頻繁な停止がない。
【0045】
本明細書の意味において、用語ジグリセロールは、アルファ-アルファ'ジグリセロール、アルファ-ベータジグリセロール、ベータ-ベータ'ジグリセロール、それらの種々の環状異性体及びそれらの混合物のようなグリセロールの2つの分子の縮合反応から生じる全ての化合物をここでは意味する。ジグリセロールに関する限り、少なくとも70重量%のα-α'ジグリセロールを含む混合物が特に好適である。
可塑剤のみとして水を含む本発明による混合物はまた好ましい。これらの中で、可塑剤のみとして天然でんぷん中で存在する水を含む混合物が特に好ましい。
【0046】
本発明による混合物は、ブレンドで使用でき、それは、生分解性を有していてもいなくてもよい1つ以上のポリマー類と共に、反応押出法によっても得られうる。
特に、本発明による混合物は、二酸-ジオール、ヒドロキシ酸又はポリエステル-エーテル型の生分解性ポリエステル類とブレンドされていてもよい。好ましくは、生分解性ポリエステル類は、標準EN13432による生分解性ポリマー類である。
考慮される二酸-ジオール型の生分解性ポリエステル類に関する限り、これらは脂肪族又は脂肪族-芳香族のいずれでもよい。
二酸-ジオール類からの生分解性脂肪族ポリエステル類は、脂肪族二酸類及び脂肪族ジオール類を含み、生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル類は、多官能芳香族酸類を主として含む芳香族部分、脂肪族二酸類及び脂肪族ジオール類により構成される脂肪族部分を有する。
【0047】
二酸類-ジオール類からの脂肪族芳香族生分解性ポリエステル類は、酸成分に対して、30と90モル%の間、好ましくは45と70モル%との間の芳香族酸類含量により、好ましく特徴付けられる。
好ましくは、多官能芳香族酸類は、フタル酸型のジカルボキシリック酸芳香族化合物及びそれらのエステル類が有利であり、好ましくはテレフタル酸である。
多官能芳香族酸類は、複素環式ジカルボキシリック芳香族酸類を含む群から選択されてもよく、中でも2,5-フランジカルボン酸及びそのエステル類が好適である。
フタル酸型のジカルボキシリック芳香族化合物と複素環式ジカルボキシリック芳香族酸類の混合物を含む芳香族二酸成分である二酸類-ジオール類からの生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル類が特に好適である。
【0048】
生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル類の脂肪族二酸類は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルカル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン酸及びブラシリン酸、それらのエステル類並びにそれらの混合物のような脂肪族ジカルボン酸類である。これらの中で、再生可能源からのアジピン酸及びジカルボン酸類が好適であり、これらの中で、コハク酸、セバシン酸、アゼライン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸及びブラシリン酸並びにそれらの混合物のような再生可能源からのジカルボン酸類が特に好適である。
【0049】
二酸類-ジオール類からの生分解性ポリエステル類中の脂肪族ジオール類の例としては、1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ジアンヒドロソルビトール、ジアンヒドロマンニトール、ジアンヒドロイジトール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンメタンジオール及びそれらの混合物がある。これらの内、1,4-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール及び1,2-エタンジオール並びにそれらの混合物が特に好適である。
【0050】
二酸-ジオール型の生分解性ポリエステル類の中で、特に例えば、ポリブチレンテレフタレート-コ-セバケート、ポリブチレンテレフタレート-コ-アゼレート、ポリブチレンテレフタレート-コ-ブラシレート、ポリブチレンテレフタレート-コ-アジペート、ポリブチレンテレフタレート-コ-スクシネート及びポリブチレンテレフタレート-コ-グルタレートのような脂肪族/芳香族コポリエステル類、並びに例えば、ポリアルキレンスクシネート類、特にポリブチレンスクシネート及びそれとアジピン酸と乳酸とのコポリマー類のような脂肪族ポリエステル類が好適である。
好ましくは、上記した二酸類-ジオール類からの生分解性ポリエステル類との本発明による混合物のブレンドは、二酸類-ジオール類からの生分解性ポリエステル類の量により特徴付けられ、本発明と前者それぞれによる混合物の重量の合計に関して、1と99重量%の間、より好ましくは5と95重量%の間の範囲内で変動する。
【0051】
ヒドロキシ酸類からの好適な生分解性ポリエステル類は、ポリ-L-乳酸、ポリ-D-乳酸及びポリ-D-L-乳酸ステレオコンプレックス、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレートバレエート、ポリヒドロキシブチレートプロパノエート、ポリヒドロキシブチレートヘキサノエート、ポリヒドロキシブチレートデカノエート、ポリヒドロキシブチレートドデカノエート、ポリヒドロキシブチレートヘキサデカノエート、ポリヒドロキシブチレートオクタデカノエート及びポリ-3-ヒドロキシブチレート-4-ヒドロキシブチレートを含む。これらヒドロキシ酸類からの生分解性ポリエステル類の中で、ポリ-L-乳酸、ポリ-D-乳酸及びポリ-L-乳酸とポリ-D-乳酸のステレオ-コンプレックスが特に好適である。
好ましくは、上記ヒドロキシ酸類からの生分解性ポリエステル類と本発明による混合物のブレンドは、ヒドロキシ酸類からの生分解性ポリエステル類の量により特徴付けられ、本発明と前者それぞれによる混合物の重量の合計に関して、1と99重量%の間、より好ましくは5と95重量%の間の範囲内で変動する。
【0052】
本発明による混合物は、ポリオレフィン類、非-生分解性ポリエステル類、ポリエステル-及びポリエーテル-ウレタン類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ポリアミノ酸類、ポリエーテル類、ポリ尿素類、ポリカーボネート類並びにそれらの混合物とのブレンドでもよい。
ポリオレフィン類の中で、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらのコポリマー類、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリエチルビニルアセテート及びポリエチレンビニルアルコールが好適である。
【0053】
非-生分解性ポリエステル類の中で、特に再生可能量>30%のPET、PBT、PTT及びポリアルキレンフランジカルボキシレート類が好適である。後者の中で、ポリエチレンフランジカルボキシレート、ポリプロピレンフランジカルボキシレート、ポリブチレンフランジカルボキシレート及びそれらの混合物が好適である。
ポリアミド類の例として、ポリアミド6と6.6、ポリアミド9と9.9、ポリアミド10と10.10、ポリアミド11と11.11、ポリアミド12と12.12並びに6/9、6/10、6/11及び6/12型のそれらの組み合わせがある。
ポリカーボネート類は、ポリエチレンカーボネート類、ポリプロピレンカーボネート類、ポリブチレンカーボネート類及びそれらの混合物並びにコポリマー類でもよい。
【0054】
ポリエーテル類は、70,000と500,000の間の分子量を有するポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリブチレングリコール類、それらのコポリマー類及びそれらの混合物でもよい。
好ましくは、上記ポリマー類(ポリオレフィン類、非-生分解性ポリエステル類、ポリエステル-及びポリエーテル-ウレタン類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ポリアミノ酸類、ポリエーテル類、ポリ尿素類、ポリカーボネート類及びそれらの混合物)との本発明による混合物のブレンドは、ポリマー類の量により特徴付けられ、本発明と前者それぞれによる混合物の重量の合計に関して、0.5から99重量%の範囲、より好ましくは5から50重量%の範囲内で変動する。
【0055】
本発明よる混合物は、1,500MPaより大きい引張応力を有する少なくとも1つの硬質ポリマーを5-30重量%、好ましくは7-25重量%でブレンド中で有利に使用しうる。
少なくとも硬質ポリマーは、ラメラ構造中又はそれらの混合物中と同様に、更なる分散相として存在しうる。
更なる分散相が考慮される場合に限り、少なくとも硬質ポリマーは、2μm未満、好ましくは1μm未満の平均寸法を有する粒子の均一な分散相を形成する。
粒子の寸法は、でんぷん粒子用の上記測定法により測定される。
硬質ポリマー類の中で、ポリ乳酸及びポリグリコール酸のようなポリヒドロキシアルカノエート類が特に好適であり、より好ましくは少なくとも75%のL-乳酸又はD-乳酸あるいはそれらの混合物を含み、有利には70,000より大きい分子量Mwを有するポリ乳酸のポリマー類又はコポリマー類である。硬質ポリマー類は、可塑化されていてもよい。
【0056】
ポリ乳酸分散相の選択エッチングは、25℃のエッチング温度で、5分のエッチング時間で、エッチャントとしてアセトンで、有利に行いうる。
1以上の上記種類のポリマー類と本発明による混合物のブレンドは、フィルム(膜)の製造に特に好適である。有利には、ブレンドで得られたフィルムは、優れた機械的特性と同時に、高い耐熱性を示す。
PLAと本発明による混合物のブレンドは、特に興味深く、それはPLAポリマー類とコポリマー類の高い相溶性が広い範囲の剛性を備えた材料をカバーでき、特にこれらブレンドは射出成形及び押出しに好適である。
【0057】
そのようなブレンドの透明性と靭性を改善し、ポリラクチドポリマー類のラメラ構造を低減するか防ぐために、相溶化剤又はタフニング剤として、ポリブチレンスクシネート、及びそれとアジピン酸及び又は乳酸及び又はヒドロキシルカプロン酸とのコポリマー、ポリカプロラクトン、C2とC13のジオール類とC4からC13の二酸類との脂肪族ポリマー類、ポリヒドロキシアルカノエート類、75と99%の間の加水分解度の範囲のポリビニルアルコール及びそのコポリマー類、0と70%の間、好ましくは0と60%との間の加水分解度の範囲のポリビニルアセテートのような、他のポリマー類を加えることも可能である。特に好適なジオール類は、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール及び、酸類:アゼライン、セバシン、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸及びそれらの組み合わせである。
【0058】
本発明とポリ乳酸の混合物の相溶性を最大化するために、本発明の脂肪族-芳香族コポリエステル類と高い親和性を有するブロック及び乳酸ポリマー類又はコポリマー類と親和性を有するブロックを備えたコポリマー類の導入が非常に有用である。特に好適な具体例としては、ポリ乳酸を備えた脂肪族芳香族コポリエステル類のブロックコポリマー類である。そのようなブロックコポリマー類は、2つのオリジナルポリマー類をヒドロキシル基で末端終止し、次いでジイソシアネート類のようなヒドロキシル基と反応しうる鎖延長剤とそのようなポリマー類とを反応させることで得ることができる。具体例としては、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンジフェニル(diphenil)ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート等がある。ブレンドのポリマー類が酸基で末端終止される場合、ジ及びポリエポキシド類(例えば、ビスフェノールジグリシジルエーテル類、グリセロールジグリシジルエーテル類)のジビニル誘導体のようなカルボキシル基と反応しうる鎖延長剤を使用することも可能である。カルボジイミド類、ビス-オキサゾリン類、イソシアヌレート類等の鎖延長剤を使用することも可能である。
そのようなブロックコポリマー類の固有粘度は、0.3とl.5dl/gの間、より好ましくは0.45とl.2dl/gの間としうる。脂肪族-芳香族コポリエステル類とポリ乳酸のブレンド中の相溶化剤量は、0.5と50重量%の間、より好ましくは1と30重量%の間、より好ましくは2と20重量%との間の範囲としうる。
【0059】
本発明による混合物は、有利に、核剤と、有機及び無機性の充填剤をも配合しうる。
核剤の例としては、タルク、サッカリンナトリウム塩、カルシウムシリケート、安息香酸ナトリウム、チタン酸カルシウム、窒化ホウ素、亜鉛塩、ポルフィリン、塩素、フロリン、ポルホジメチン、ポルホメチン、バクテリオクロリン、イソバクテリオクロリン、ポルフィリノーゲン、ホルビン、アイソタクチックポリプロピレン、低分子量のPLA及びPBTが含まれる。
充填剤の好適な量は、0.5-70重量%、好ましくは5-50重量%の範囲である。
有機充填剤に関して、木粉、たんぱく質、セルロース粉、グレープ残渣、糠、トウモロコシの皮、堆肥、他の天然繊維、ポリオール類のような可塑剤を含むか含まない穀物粗粒を挙げることができる。
【0060】
無機充填剤に関して、サブミクロン寸法、好ましくは500ntn未満、より好ましくは300nm未満、更により好ましくは50nm未満、でラメラ中に分散及び/又は配置(reduce)させうる上記物質を使用可能である。特に好適には、でんぷん及び又は特定のポリエステルと関連しうる分子でも官能化された、ゼオライト類、及びウォラストナイト類、モンモリロナイト類、ハイドロタルサイト類のような種々の種類のケイ酸塩である。そのような充填剤の使用は、剛性、水及びガス透過性、寸法安定性を改善し、透明性を維持しうる。
【0061】
本発明の混合物は、成分を均一に混合しうる、押出機又は、温度及びせん断条件を与えうる他の機械を用いて製造できる。
本発明による混合物は、OH及び/又はCOOH基と反応しうる基を備える、例えばポリエポキシド類及びポリカルボジイミド類のような、化合物、又は例えばペルオキシド類のような不飽和結合と反応しうる基を備える化合物との反応性押出法により有利に入手可能である。
好適な実施の形態において、第1ポリエステル(A)及び第2ポリエステル(B)は、ブロックコポリマーの形態で本発明による混合物中にも存在しうる。
そのブロックコポリマーは、OH及び/又はCOOH基と反応しうる基又は不飽和結合と反応しうる基を備える化合物を用いて第1ポリエステル(A)と第2ポリエステル(B)との反応により有利に得ること可能である。
そのブロックコポリマーは、分離工程で合成することが可能であり、又は反応押出工程間でその場で(in situ)で合成することが可能である。
【0062】
有利に使用できるペルオキシド類の例としては、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、イソノナノイルペルオキシド、ジ-(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、t-ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、アルファ,アルファ'-ジ(t-ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサ-3-イン、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジセチルペルオキシジカーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、3,6,9-トリエチル-3,6,9-トリメチル-1,4,7-トリパーオキソナン、ジ(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネートのようなジアルキルペルオキシド類及びそれらの混合物の群から選択される。
好ましくは、ペルオキシド類は、0.5重量%未満、より好ましくは0.2重量%、及び更により好ましくは0.1重量%の量で本発明によるポリエステル類を添加しうる。
【0063】
有利に使用しうるポリエポキシド類の例としては、エポキシド化オイル及び/又は商品名ジョンクリル(Joncryl)商標ADRでBASF Resins B.V.により提供された製品のようなスチレン-グリシジルエーテル-メチルメタクリレート、1000と10000の間の分子量の範囲に含まれ、かつ1から30の範囲、好ましくは5から25の範囲の分子あたりのエポキシド類の数を有するグリシジルエーテルメチルメタクリレートからの全てのポリエポキシド類であり、エポキシド類は、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、1,2-エポキシブタン、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、イソプレンジエポキシド、及びシクロ脂肪族ジエポキシド、1,4-シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、グリシジル2-メチルフェニルエーテル、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、メタ-キシレンジアミンのテトラグリシジルエーテル及びビスフェノールAのジグリシジルエーテル、並びにそれらの混合物から選択される。
好ましくは、ポリエポキシド類は、2重量%未満、より好ましくは1重量%、及び更により好ましくは0.75重量%の量で本発明によるポリエステル類が添加される。
反応性基の反応性を増加させるために、触媒を使用してもよい。ポリエポキシド類の場合、例えば、脂肪酸類の塩が使用できる。ステアリン酸のカルシウムと亜鉛塩が、特に好適である。
【0064】
有利に使用しうるカルボジイミド類の例としては、ポリ(シクロオクチレンカルボジイミド)、ポリ(1,4-ジメチレンシクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(シクロヘキシレンカルボジイミド、ポリ(エチレンカルボジイミド)、ポリ(ブチレンカルボジイミド)、ポリ(イソブチレンカルボジイミド)、ポリ(ノニレンカルボジイミド)、ポリ(ドデシレンカルボジイミド)、ポリ(ネオペンチレンカルボジイミド)、ポリ(1,4-ジメチレンフェニレンカルボジイミド)、ポリ(2,2',6,6'-テトラ-イソプロピル-ジフェニレンカルボジイミド)、(スタバクゾール(商標)D)、ポリ(2,4,6-トリイソプロピル-1,3-フェニレンカルボジイミド)(スタバクゾール(商標)P-100)、ポリ(1,3,5-トリイソプロピル-フェニレン-2,4-カルボジイミド)、ポリ(2,6-ジイソプロピル-1,3-フェニレンカルボジイミド)(スタバクゾール(商標)P)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(4,4'-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンカルボジイミド)、ポリ(p-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m-フェニレンカルボジイミド)、ポリ(3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフチレンカルボジイミド)、ポリ(イソホロンカルボジイミド)、ポリ(クメンカルボジイミド)、p-フェニレンビス(エチルカルボジイミド)、1,6-ヘキサメチレンビス(エチルカルボジイミド)、1,8-オクタメチレンビス(エチルカルボジイミド)、1,10-デカメチレンビス(エチルカルボジイミド)、1,12-ドデカメチレンビス(エチルカルボジイミド)及びそれらの混合物を含む群から選択される。
好ましくは、カルボジイミド類は、1.5重量%未満、より好ましくは0.75重量%、及び更により好ましくは0.5重量%の量で本発明によるポリエステル類に添加される。
【0065】
この生分解性混合物中に、酸化防止剤、UV安定化剤、熱及び加水分解安定化剤、鎖延長剤、防火剤、遅効剤(slow release agents)、天然繊維のような無機及び有機充填剤、帯電防止剤、湿潤剤、着色剤、潤滑剤又は相溶化剤のような種々の添加剤を種々の段階で含ませてもよい。
本発明による混合物は、規格EN13432によって、工業的な堆肥化工程において生分解性である。
本発明による混合物において、少なくとも第1脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A)の濃度は、(A+B)に対して、5と95重量%の間、好ましくは20と70重量%の間のインターバルで変化しうる。
【0066】
特に好適な本発明の実施の形態において、少なくとも第1脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A)の濃度は、(A)と(B)ポリエステル類の全量に対して、30と60重量%の間で変化しうる。本発明による混合物は、この範囲内で、イタリア規格(Italian Norm)UNI 11355:2010により、家庭で堆肥化可能であることが全く意外にも見出されている。
好ましくは、本発明による混合物は、7J/mmより高い、より好ましくは9J/mmより多い、及びより好ましくは12J/mmより多い、10-50μm厚のフィルムで測定される穿孔エネルギー(puncture energy)を示す。
好ましくは、本発明による混合物は、脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A)の融点Tmより高い(Tm)を示す。
【0067】
融点(Tm)に関して、以下の熱プロフィールで操作される示唆走査熱量計パーキンエルマーダイアモンドを備えた示唆走査熱量法(DSC)により有利に測定される:
- -20℃で30秒の熱平衡;
- 20℃/minで-20から200℃へ第1スキャン;
- 200℃で30秒の熱平衡;
- 10℃/minで200℃から-20℃へ第2スキャン;
- -20℃で30秒の熱平衡;
- 20℃/minで-20から200℃へ第3スキャン;
- 200℃で30秒の熱平衡。
Tmは、第3スキャンの間の吸熱ピークの最大値として測定される。
【0068】
穿孔エネルギーの測定に関して、直径125mmのフィルム試料への、500mm/minのクロスヘッド速度、23℃の温度、55%の相対湿度で、三角ピラミッド型プローブ(両端=35mm;頂点角度=90°)を使用する規格ASTM D5748-95(2001)により行われる。
参考として、同じ試験条件で、厚さ22μmのHDPEフィルムは、9.2J/mmの穿孔エネルギーを示し、厚さ40μmのLDPEフィルムは、10J/mmの穿孔エネルギーを示す。
本発明による混合物は、フィルム、射出成形製品、押出コーティング、繊維、発泡体、熱成形製品のような多くの実用用途、非積極的な環境である家庭での堆肥化能又は生分解性が望まれる特に注目される用途等用に、相対分子量を適切に調節することで、それらを好適に使用しうる性質及び粘度数値を有する。
【0069】
特に、混合物及びそれらのブレンドは:
- 1軸-及び2軸延伸フィルム、並びに他の高分子材料で多層化したフィルム;
- マルチングで使用するフィルムのような農業分野で使用されるフィルム;
- 食品での使用用、農業でのベール用及び廃棄物包装用のクリングフィルム;
- 種子粉衣(seed dressings);
- ホットメルト接着剤のような粘着剤;
- 残飯及びガーデニング廃棄物の収集のような有機廃棄物収集用の袋及び容器ライナー;
- 牛乳、ヨーグルト、肉、野菜等の容器のような、単層及び多層両方の熱成形食品パッケージ;
- 押出コーティング法を使用して得られるコーティング;
- 紙、プラスチック、アルミニウムの層、又は金属化フィルムを備えた多層ラミネート;
- 焼成により得られた部品の製造用の発泡又は発泡性ビーズ;
- 予備発泡粒子を使用して形成された発泡ブロックを含む発泡及び半発泡製品;
- 食品包装で使用するためにそれらから得られた発泡シート、熱成形発泡シート、及びコンテナー;
- 一般的な果物及び野菜容器;
- ゲル化、分解及び/又は複合化したでんぷん、天然でんぷん、小麦粉又は野菜、或いは無機天然充填剤との複合品;
- 繊維、マイクロ繊維、PLA、PET、PTTのような硬質ポリマー類により核が構成されかつ本発明の材料によりシェルが構成されている複合マイクロ繊維、配合複合繊維、円形からマルチローブ(multilobed)までの異なる断面を有する繊維、ステープルファイバー、織布及び不織布、或いは衛生及び衛生学上の製品並びに農業及び衣料分野に使用されるスパンボンド化又は熱結合させた繊維;
の製造に好適である。
【0070】
それらは可塑化PVCの代わりの用途で使用することも可能である。
ここで、本発明は、いくつかの実施の形態を掲載することにより説明されるが、実施の形態は、本特許により保護される発明の概念の非限定的な実施例を意図している。
【0071】
実施例1
ブチレンテレフタレート単位を47%モル%備え、2.16kg、190℃でのMFRが6g/10min、Tm=116℃であるポリ(ブチレンセバケート-コ-ブチレンテレフタレート)40重量部を、ブチレンテレフタレート単位を53%モル%備え、2.16kg、190℃でのMFRが2g/10min、Tm=132℃であるポリ(ブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタレート)40部、でんぷん16部、水2部、グリセロール2部及びスチレン-グリシジルエーテル-メチルメタクリレートコポリマー0.5部とブレンドした。使用した押出機は、2軸押出機Haake Rheocord 90 Rheomex TW-100とした。熱プロファイルは120と190℃の間の範囲とした。
粒状物の最終水含量は0.8%に等しかった。
粒状物は、3.5g/10minのMFI(規格ASTM 1238-89による160℃及び5kgでASTMにより測定)とTm=132℃を示した。
【0072】
粒状物を、ダイギャップ=1mm、フローレート20kg/hの40mm Ghioldi機上でフィルム化することで、20μm厚のフィルムを得た。
次いで、20μmフィルムを規格ASTM D882-88(23℃と55%相対湿度とVo=50mm/minでの牽引)及び規格ASTM D5748-95(2001)(両端=35mm及び頂点角度=90°を有する三角ピラミッド型プローブ;500mm/minのクロスヘッド速度、23℃の温度、55%の相対湿度、フィルム試料直径125mm)による機械特性解析に付した。
結果を以下の表1に示す。
【0073】
実施例2
ブチレンテレフタレート単位を47%モル%備え、2.16kg、190℃でのMFRが6g/10min、Tm=116℃であるポリ(ブチレンセバケート-コ-ブチレンテレフタレート)43重量部を、ブチレンテレフタレート単位を53%モル%備え、2.16kg、190℃でのMFRが2g/10min、Tm=132℃であるポリ(ブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタレート)30部、Mn130000、2.16kg、190℃でのMFRが3.5g/10min、ラクチド残留物が0.2%未満及びD含量が約6%のポリL-ラクチドポリマー7部、でんぷん16部、水2部、グリセロール2部及びスチレン-グリシジルエーテル-メチルメタクリレートコポリマー0.5部とブレンドした。使用した押出機は、2軸押出機Haake Rheocord 90 Rheomex TW-100とした。熱プロファイルは120と190℃の間の範囲とした。粒状物の最終水含量は0.8%に等しかった。
【0074】
粒状物は、4.2g/10minのMFI(規格ASTM 1238-89による160℃及び5kgでASTMにより測定)とTm=126℃を示した。
粒状物を、ダイギャップ=1mm、フローレート20kg/hの40mm Ghioldi機上でフィルム化することで、20μm厚のフィルムを得た。
次いで、20μmフィルムを規格ASTM D882-88(23℃と55%相対湿度とVo=50mm/minでの牽引)及び規格ASTM D5748-95(2001)(両端=35mm及び頂点角度=90°を有する三角ピラミッド型プローブ;500mm/minのクロスヘッド速度、23℃の温度、55%の相対湿度、フィルム試料直径125mm)による機械特性解析に付した。
結果を以下の表1に示す。
【0075】
【表1】

【0076】
でんぷん粒子寸法の測定
実施例1及び2による混合物の粒状物を、液体窒素に浸し、続いて、破砕することで、試料横断面に沿う破砕表面を得た。次いで、試料の1部を5NのHCl(25℃、20分)でエッチングし、乾燥し、金/パラジウム混合物の薄層を“スパッタコーター”によりその上に堆積させた。
最後に、得られた破砕表面を走査電子顕微鏡(SEM)(倍率x4000)下で試験した。試料毎に、破砕表面の数個の顕微鏡写真を記録した。でんぷん粒子の平均寸法は、粒子寸法の数(算術)平均値として算出した。
結果を以下の表2に示す。
【0077】
【表2】

【0078】
生分解性試験
生分解試験としての家庭での堆肥化能試験は、実施例1と2の混合物から得られたフィルム試料でのEN13432規格及びイタリア規格UNI11355:2010によりそれぞれ行った。
結果を以下の表3に示す。
【0079】
【表3】

【0080】
比較例1
ブチレンテレフタレート単位を53モル%備え、2.16kg、190℃でのMFRが2g/10minであるポリ(ブチレンアジペート-コ-ブチレンテレフタレート)80重量部を、でんぷん16部、水2部、グリセロール2部及びスチレン-グリシジルエーテル-メチルメタクリレートコポリマー0.5部とブレンドした。押出条件は実施例1と同じとした。
粒状物の最終水含量は0.8%に等しかった。
粒状物は、ダイギャップ=1mm、フローレート20kg/hの40mm Ghioldi機上でフィルム化することで、20μm厚のフィルムを得た。
次いで、20μmフィルムを上記でレポートされた生分解性試験に付した。得られたフィルムはイタリア規格UNI 11355:2010により家庭での堆肥化がされず、工業的堆肥化用のEN13432規格によってでさえ生分解性ではなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A) a)以下の組成を有する少なくとも1つの酸成分:
a1) 少なくとも50モル%の再生可能源の長鎖二酸類で構成された51-95モル%の脂肪族ジカルボン酸類;
a2) 5-49モル%の多官能芳香族酸類;
b)少なくとも1つのジオール;
を含む混合物により得ることができる二酸-ジオール型の少なくとも第1脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A):
(B) アジピン酸、テレフタル酸及び少なくと1つの脂肪族ジオールを含む混合物から出発して得ることができる少なくとも第2生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル(B);
(C) 少なくとも1つの天然源のポリマー(C);
を含む混合物であり、
(A)の濃度が、(A+B)に関して、5と95重量%の間で変動し、(C)が、(A+B+C)に関して、50重量%未満の量で存在し、
前記混合物が、1.5-10g/10minのメルトフローインデックス(MFI)を有する
混合物。
【請求項2】
規格EN13432による工業的堆肥化で生分解性である請求項1による混合物。
【請求項3】
前記少なくとも第1脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A)の濃度が、(A+B)に関して、30と60重量%の間で変動する請求項1による混合物。
【請求項4】
イタリア規格UNI 11355:2010により家庭で堆肥化可能である請求項3による混合物。
【請求項5】
前記少なくとも第1脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A)の長鎖二酸が、7と22の間に含まれる主鎖中のC原子数を備えた脂肪族ジカルボン酸類及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1による混合物。
【請求項6】
前記少なくとも第1脂肪族-芳香族生分解性ポリエステル(A)の多官能芳香族酸類が、フタル酸型のジカルボキシリック酸芳香族化合物類及び再生可能源のジカルボキシリック複素環式芳香族化合物類、それらの混合物及びエステル類である請求項1による混合物。
【請求項7】
前記第2生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル(B)が、50と170℃との間に含まれる融点を有する請求項1による混合物。
【請求項8】
前記少なくとも第2生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル(B)の酸成分が、5-65モル%のテレフタル酸又はその誘導体を含む請求項1による混合物。
【請求項9】
前記少なくとも第2生分解性脂肪族-芳香族ポリエステル(B)のジオール成分が、C2-C6アルカンジオール類及びC5-C10シクロアルカンジオール類及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1による混合物。
【請求項10】
前記少なくとも1つの天然源のポリマーが、でんぷん、セルロース、キチン、キトサン、アルギン酸塩類、グルテンのようなプロテイン類、ゼイン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、天然ゴム類、ロジン酸及びその誘導体、リグニン類及びそれらの誘導体から選択される請求項1による混合物。
【請求項11】
前記でんぷんが、分解型やゼラチン化型又はフィラー型である請求項10による混合物。
【請求項12】
前記でんぷんが、1μm未満の平均寸法の粒子の均一分散相で存在する請求項10又は11による混合物。
【請求項13】
前記混合物が、1つ以上のポリマーとブレンドされている請求項1〜12のいずれか1つによる混合物。
【請求項14】
前記1つ以上のポリマー類が、二酸-ジオール、ヒドロキシ酸又はポリエステル-エーテル型の生分解性ポリエステル類から選択される請求項13による混合物を含むブレンド。
【請求項15】
前記二酸-ジオール型のポリエステル類が、脂肪族又は脂肪族-芳香族である請求項14によるブレンド。
【請求項16】
前記二酸-ジオールからの生分解性ポリエステル類の量が、1と99重量%の間の範囲内で変動する請求項15によるブレンド。
【請求項17】
前記ヒドロキシ酸型のポリエステル類が、ポリ-L-乳酸、ポリ-D-乳酸及びポリ-D-L-乳酸ステレオコンプレックス、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレートバレエート、ポリヒドロキシブチレートプロパノエート、ポリヒドロキシブチレートヘキサノエート、ポリヒドロキシブチレートデカノエート、ポリヒドロキシブチレートドデカノエート、ポリヒドロキシブチレートヘキサデカノエート、ポリヒドロキシブチレートオクタデカノエート及びポリ-3-ヒドロキシブチレート-4-ヒドロキシブチレートから選択される請求項14によるブレンド。
【請求項18】
前記ヒドロキシ酸からの生分解性ポリエステル類の量が、1と99重量%の間の範囲内で変動する請求項17によるブレンド。
【請求項19】
前記1以上のポリマー類が、ポリオレフィン類、非-生分解性ポリエステル類、ポリエステル-及びポリエーテル-ウレタン類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ポリアミノ酸類、ポリエーテル類、ポリ尿素類、ポリカーボネート類並びにそれらの混合物から選択される請求項13による混合物を含むブレンド。
【請求項20】
前記ポリオレフィン類、非-生分解性ポリエステル類、ポリエステル-及びポリエーテル-ウレタン類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ポリアミノ酸類、ポリエーテル類、ポリ尿素類、ポリカーボネート類並びにそれらの混合物の量が、0.5と99重量%の間の範囲内で変動する請求項19によるブレンド。
【請求項21】
前記1以上のポリマー類が、1,500MPaより大きい引張応力を有する硬質ポリマー類から選択される請求項13による混合物を含むブレンド。
【請求項22】
前記硬質ポリマー類の量が、5-30重量%の範囲内で変動する請求項21によるブレンド。
【請求項23】
前記硬質ポリマー類が、2μm未満の平均寸法を有する粒子の均一な分散相を形成する請求項22によるブレンド。
【請求項24】
前記硬質ポリマー類が、少なくとも75%のL-乳酸又はD-乳酸あるいはそれらの混合物を含むポリ乳酸のポリマー類又はコポリマー類である請求項23によるブレンド。
【請求項25】
OH及び/又はCOOH基と反応しうる基又は不飽和結合と反応しうる基を備える化合物との反応性押出により得られる請求項13による混合物を含むブレンド。
【請求項26】
請求項1〜13のいずれか1つによる混合物又は請求項14〜25のいずれか1つによるブレンドを含むフィルム、射出成形製品、押出コーティング、繊維、発泡体、熱成形製品。
【請求項27】
- 1軸-及び2軸延伸フィルム、並びに他の高分子材料で多層化したフィルム;
- 農業分野で使用されるフィルム;
- 食品での使用用、農業でのベール用及び廃棄物包装用のクリングフィルム;
- 種子粉衣;
- 粘着剤;
- 有機廃棄物収集用の袋及び容器ライナー;
- 単層及び多層両方の熱成形食品パッケージ;
- 押出コーティング法を使用して得られるコーティング;
- 紙、プラスチック、アルミニウムの層、又は金属化フィルムを備えた多層ラミネート;
- 焼成により得られた部品の製造用の発泡又は発泡性ビーズ;
- 予備発泡粒子を使用して形成された発泡ブロックを含む発泡及び半発泡製品;
- 食品包装で使用するためにそれらから得られた発泡シート、熱成形発泡シート、及びコンテナー;
- 果物及び野菜容器;
- ゲル化、分解及び/又は複合化したでんぷん、天然でんぷん、小麦粉又は野菜、或いは無機天然充填剤との複合品;
- 繊維、マイクロ繊維、PLA、PET、PTTのような硬質ポリマー類により核が構成された複合マイクロ繊維、配合複合繊維、円形からマルチローブまでの異なる断面を有する繊維、ステープルファイバー、織布及び不織布、或いは衛生及び衛生学上の製品並びに農業及び衣料分野に使用されるスパンボンド化又は熱結合させた繊維
の製造用の請求項1〜13のいずれか1つによる混合物又は請求項14〜25のいずれか1つによるブレンドの使用。

【公表番号】特表2013−510210(P2013−510210A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537395(P2012−537395)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066784
【国際公開番号】WO2011/054892
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(592081988)ノバモント・ソシエタ・ペル・アチオニ (19)
【氏名又は名称原語表記】NOVAMONT SOCIETA PER AZIONI
【Fターム(参考)】