説明

就眠用健康器具

【課題】本発明は足のツボを刺激しながら眠りに就くことができる就眠用健康器具を提供する。
【解決手段】棒状体2と、前記棒状体の周囲に緒4に通されて巻かれている数珠状の球体3と、前記棒状体の両端に固定されているストッパー1を有し、緒4を前記ストッパー又は及び前記棒状体に固定して就眠用健康器具を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は就眠用健康器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
健康維持に寄与する足の健康器具は多数存在する。
足のツボに指圧効果を得るものの中で、自重圧によって刺激を与える器具は足裏のためのものが大部分である。
然るに足裏以外のツボにも刺激できるように考案された以下の特許文献がある。
【0003】
この文献には、球体頭部を有する多くの指圧ボスを敷台上の所定の穴に挿入して構成されているものが示されている。このため穴周辺に指圧ボスが移動できないので、使用者は足を敷台にのせてから選択操作するという煩わしさがあった。
また、指圧ボスが多数列設された上下の敷台と、それらを支える転倒防止のための大きな脚部は設置スペースを必要とする構造となっている。
従って、その体積に係わる重量では手軽に携帯できないという欠点があった(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許3375971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、以上のような欠点に鑑み、指圧ボスを数珠状にした球体にし、緒から受ける制限の範囲で前後左右自由に移動できるようにした。更に、設置スペースは僅かで、転がしたまま使用することができる。また、普通のショルダーバッグに入る大きさにしてあるので手軽に携帯できる。更に、使用者が就寝時、仰臥、横臥、伏臥のいずれの姿勢でも足のツボ(足の裏を除き、膝から下には46カ所ある)に刺激を与えることが可能な就眠用健康器具で、就寝時、当該器具の上に足を載せたまま眠り、夜中幾度か寝返りをうつが、その都度、当該器具に足を載せると、また新たなツボに刺激があり、いつの間にか眠ってしまうという就眠用健康器具を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびに、その他の目的と新規な技術は、次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし図面は、もっぱら解説のためのものであって、本発明の記述的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、軸芯体と、この軸芯体の周囲に緒に通された数珠状の球体を配置し、前記軸芯体の両端に前記数珠状の球体の外れ止めとなるストッパーを有し、前記緒を前記ストッパー又は及び前記軸芯体に固定した就眠用健康器具を構成している。
【0007】
また、第2の課題を解決するための手段として、前記軸芯体は棒状体であり、前記緒に通された数珠状の球体を、当該棒状体の周囲に螺旋状に設けて構成した就眠用健康器具である。
第3の課題を解決するための手段は、球体を密にして緒に通した密数珠芯体としたものであり、この密数珠芯体の周囲に数珠状にした球体を複数本リボルバ(連発拳銃)の弾倉のように芯体の長手方向に平行にして、かつ、同心円状に配置した構成の就眠用健康器具である。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように本発明にあっては、次に列挙する効果が得られる。
(1)軸芯体の両端にストッパーを設け、この軸芯体の周囲に数珠状にした球体を巻きつけた構造になっているので、数珠状にした球体の個々の球体は、この軸芯体に沿って緒から受ける制限の範囲で、前後左右自由に動き、使用者が当該器具の上に足を載せたときのショックを和らげることができると共に、前記可動式球体によって、くるぶしなど固い部分からは球体が逸脱し、その周辺のツボである骨の突出部近辺、筋肉や骨のくぼみや筋肉と筋肉の間、筋肉と骨の間といった部分に当接でき、その部分を指圧すると言う効果を奏する。
【0009】
(2)また、この構造は単純にして、コンパクトであり布団の中で使っても違和感なく、かつ、転がりやすいので、就寝時、前記就眠用健康器具を足の下に置くことによって、踵、足首、足の内側・外側、ふくらはぎや甲などのツボを刺激できる。更に、夜中寝返りのたびに当該器具に足を載せた場合、多数のツボのいずれかを刺激し、気持ちよく眠ることができ、朝さわやかに目覚めることができると言う効果を奏する。
【0010】
(3)また、コンパクトであるがゆえにバッグ等に収めて携帯することができるので、何時でも、何処でも使用して、健康体を維持、促進することができると言う効果を奏する。
【0011】
(4)また、第2、第3の発明にあっても上記発明と同様な効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に示す発明を実施するための最良の形態により本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1の本発明を実施するための最良の第1の形態において、1はストッパーで、棒状体2の両端に固定されている。3は球体で緒4により数珠状になっている。前記数珠状にした球体は、前記棒状体の周囲を、螺旋状に巻かれている。前記ストッパーの外径は前記棒状体の軸に巻かれた球体の先端の外径より小さい。前記数珠状にした球体は前記両端のストッパーにねじ込まれた緒止めフック5に、前記緒で直結されている(緒止めフック5は棒状体2の端部近傍に設けても良い)。尚、棒状体の太さ・長さ、柔軟性等、及び、球体の大きさ、数、径(大小種々組み合わせすることも含める)等は、個人の押圧、感触の好みや就寝時のくせ等に応じて、適宜仕様分けして使用することができる。

また棒状体の材質は、木、プラスチック、ゴム、スポンジパイプなど何れでも良いし、球体及びストッパーは木、プラスチックなど何れでも良い。材質によって圧迫刺激の程度が異なるものであるから、個人の好みに応じて選択すれば良いもので、例えば、硬質の棒状体では刺激が強いと感じてこれを避ける場合、軟らかいゴム製の棒状体を使用するか、図2に示す軸芯7を密数珠状の芯体にしたものを使用することが望ましい。
【0014】
上記構成の就眠用健康器具を使用者が利用するに当たって
(イ)静的な用法と(ロ)動的な用法がある。
(イ)では就寝時に当該器具の上に足を載せたまま眠りに就く。棒状体(軸芯)周囲に設置された数珠状の球体の個々の球体は、緒から受ける制限の範囲で棒状体に沿って前後左右に自由に動くので、足を載せただけで有効な圧迫刺激を得ることができるので、自重圧による指圧効果がある。仰臥の場合の使用形態としては、当該器具を足の操作で、脚部に対して直角に置き両踵、両足首、両ふくらはぎのいずれかを載せて使用できるので踵(僕参)腰の痛み・高血圧(大鐘)ボディ引き締め・慢性咽頭炎・扁桃腺に効果がある。また、当該器具を斜めにして一方をふくらはぎ、他方を足首あるいは足の外側を載せる方法もできるので、ふくらはぎは、(承筋)ボディ引き締め・下腿の痛み・しびれ(承山)こむらがえり・腰の痛みなど、足首は(昆ろん)・肥満・めまい(太谿)腎臓病・喉の腫れなど、足の外側(足首より下の部分)は(金門)足首の痛み捻挫(申脈)冷え症、(丘虚)めまい・立ちくらみ・胆石に効果がある。
横臥の場合の使用形態としては、一方が足の内側では他方が外側になり、前記仰臥の場合と同様当該器具を直角に置くか、斜めに置くことによって足の位置が変わるので足の内側(足首より下の部分)は、(中封)インポテンツ・早漏、(商丘)口内炎・腰痛(照海)しゃっくり・低血圧(然谷)膀胱炎・不妊症・喉の痛みなどに効果がある。
伏臥の場合の使用形態としては、足の指や股の部分、甲、足首など狭い範囲であるが、前記仰臥、横臥同様にほどよい指圧効果が得られるように足の操作で当該器具の位置を調整しツボに対して最適な位置に当接させることが可能であり、足の指では(爪母)物忘れ(隠白)せき・痰・胃炎(大都)嘔吐・便秘など、指股では、(八風)高血圧・痛風・発熱・(行間)集中力・のぼせ・生理不順など、甲では、(太白)貧血・消化不良・ノイローゼ・(太衝)肝疾患・イライラなどに効果がある。
【0015】
(ロ)では就寝時に限らず使用者が仰臥、横臥した場合、当該器具の上に足を載せて、歩行するが如く当該器具をずらしながら順次膝から下のマッサージを繰り返す用法があるので15カ所(光明:疲れ目・眠気、陽輔:扁桃腺炎・脇腹痛、豊隆:ノイローゼ・セキ、その他)あるツボにまんべんなく圧迫刺激を得る効果がある。また伏臥の場合は足首から指先間をマッサージすることができるので仰臥、横臥とは違った感じの良き指圧効果がある。なお以上の場合いずれの姿勢でも足の運用に関しては、多種多様な変化があり、また、球体が当たる位置を変化させる操作も簡単である。
例えば仰臥の場合では、一方をふくらはぎ、または足首に当てながら片方の足を外側にしてマッサージをする。また伏臥、横臥、それぞれマッサージと指圧作用を組み合わせれば、足のツボに、より有効な圧迫刺激を得ることができ、脚部のうっ血は速やかに心臓へと還流されるとともに健康的で心地よい効果が得られる。なお、ツボの名称及び効能に関しては、黒須幸男著『よく効く足のツボ』より引用した。
【0016】
その他の使用形態として半径の小さいストッパーは掌にはいる大きさと掌の中で回転できる形状なので、前記ストッパーを両手の掌に入れて他の部分をマッサージすることができ、自重圧による刺激だけでなく、自由に選択して所望の圧迫刺激力による指圧効果がある。以上必要に応じて種々な方法で利用でき、極めて使い勝手が良い。
【0017】
以上当該器具を利用するにあたっては器具そのものの材質を考慮する必要がある。神経質で強い刺激を避けたい人は前記(0013)で示すように棒状体(軸芯)の材質をゴム、スポンジパイプなど軟らかいものにするか、軸芯体を数珠状にした球体を使用することによって満足できる。
【実施例2】
【0018】
次に、図2に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なおこれらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当たって前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図2に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、図1に示す軸芯である棒状体2の替わりに球体3を密にして緒に通した密数珠芯体を用いた点と、この密数珠芯体の周囲に数珠状にした球体を複数本リング状に束ねて、所謂リボルバ(連発拳銃)の弾倉のように芯体の長手方向に平行にして、かつ、同心円状に配置し、緒止めフックを設けたストッパーに数珠状球体から出た緒で直結した点と、前記軸芯体の周囲に束ねた複数の数珠状球体は離散するので、それらを纏めるため、球体間の緒4を纏め糸6で括りつけた点である。
【0020】
このように形成した就眠用健康器具にしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、前記軸芯を密数珠芯体にしたことで、当該器具に足を載せたときの衝撃を和らげ、心地よい指圧効果が得られる。またその構成は第1の形態と同様、極めて単純簡素で破損し難く、形状と重量の点でも収納しやすく、旅の供に適し、且つ製作上の材料も安価になるので、産業上の利用価値は極めて大きいものである。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、就眠用健康器具を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の正面図
【図2】本発明を実施するための第2の形態の正面図
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の側面図
【図4】本発明を実施するための第2の形態のストッパーの斜視図
【符号の説明】
【0023】
1:ストッパー
2:棒状体
3:球体
4:緒
5:緒止めフック
6:纏め糸
7:軸芯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸芯体と、この軸芯体の周囲に緒に通された数珠状の球体を配置し、前記軸芯体の両端に前記数珠状の球体の外れ止めとなるストッパーを有し、前記緒を前記ストッパー又は及び前記軸芯体に固定したことを特徴とする就眠用健康器具。
【請求項2】
前記軸芯体は棒状体であり、前記緒に通された数珠状の球体が当該棒状体の周囲に螺旋状に巻かれていることを特徴とする請求項1記載の就眠用健康器具。
【請求項3】
前記軸芯体は球体を密にして緒に通した密数珠芯体としたものであり、この密数珠芯体の周囲に前記数珠状の球体が複数本リボルバ(連発拳銃)の弾倉のように芯体の長手方向に平行にして、かつ、同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1記載の就眠用健康器具

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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