説明

尿収集機器

流体を収集するための内部チャンバを有する容器と、排出チューブ上の接合する連結機器に連結するための、容器の頂部に連結される迅速連結機器とを含む流体収集アセンブリ。この迅速連結機器および接合する連結機器は、係合されるとき流体の流れを可能にする開口する形態にあり、係脱されるとき流体の流れを防止する閉じた形態にあることができる。この容器を垂直に再配置する調整可能な部材を含む、調整可能な吊り金物をこの容器に取り付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、2008年6月6日出願の米国特許仮出願第61/059,629号の優先権の利益を主張し、その出願は本明細書に完全に記載されたかのように参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
[0002]病院では現在、カテーテルを入れられた患者から尿を収集するために尿排出バッグが使用される。これらのバッグによって、患者は便所または便器を使用するために移動しなければならないことなく、ベッドに留まることができる。バッグが一杯になった後、バッグを空にするために排出システムを使用することができる。一般に、カテーテルに接続される配管は、患者内への挿入点に近接して切り離される。次いで新たなバッグが接続され、この配管が同じカテーテル挿入点に再接続される。患者の近くで開口するチューブを切り離し、再接続することは、接続位置を汚染し、結果として潜在的な感染になる可能性がある。流体を保持する開口チューブを単純に切り離し、再接続することは、切り離しおよび再接続処理中にチューブから液が滴る可能性があるので厄介になる可能性がある。患者に近接する接続部を交換することは、患者に対する潜在的に可能性のある暴露を増加させ、結果として感染に到る可能性がある。
【0003】
[0003]通常、尿用の保持バッグは、尿が重力の下でバッグ内に流れ込むように、一般に患者のレベルより下で、患者のベッドに取り付けられる。このバッグは、患者のベッドの端部のところでフックまたは他の取付具から下に吊るされる場合がある。しかし、患者のベッドを下げるための認められている利点が存在してきた。したがって、ベッドが下降されるとき、この尿バッグは地面により近くなる。地面に触れている、患者に取り付けられた医療機器を有することは、望ましくない可能性がある。その上、患者をバッグに接続するホースも地面に沿って引っ張られ、潜在的に可能性のある感染を増加させ、患者の近くを歩く看護師および医師に対して事故を引き起こす可能性が潜在的にある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]流体収集アセンブリが本明細書に記載される。この流体収集アセンブリは、流体を収集するための内部チャンバを有する容器と、この容器の頂部に連結される迅速連結機器とを含むことができる。この迅速連結部は、排出チューブの接合する連結機器に連結するように設計することができる。いくつかの実施形態では、この迅速連結機器および接合する連結機器は、係合されるとき流体の流れを可能にするように開いた形態にあり、係脱されるとき流体の流れを防止するように閉じた形態にある。
【0005】
[0005]一実施形態ではこの容器は、容器の底部に連結される出口機器を含み、この出口機器は通常は閉じた形態にある。この出口機器は、出口機器チューブを閉塞させることができる。例えばこの出口機器は、例えばトランペット弁、ダックビル弁、および押し釦弁などの弁を含むことができる。
【0006】
[0006]一実施形態では、この出口機器は使い捨て容器に連結される接合部を含む。いくつかの例示的なシステムでは、流体が出口機器を通り流れ、容器から排出するように、この出口機器は流体使い捨て容器に連結されなければならない。この容器は、出口機器を保持するためのハウジングなどの、拘束具または保持機器を含むことができる。
【0007】
[0007]一実施形態では、迅速連結機器はオス/メス接続部対を含む。この迅速連結機器が係合されるとき、開口する通路を形成することができる。迅速連結機器が係脱されるとき、ある要素がこの通路を密封することができる。一例ではこの迅速連結機器は、ダックビル弁と、ダックビル弁を受け、接続部を形成するメス受け部分を含むことができる。この迅速連結機器は、通気した領域も含むことができる。この通気は、排出チューブ内の尿の停滞を最小限にすることができる。
【0008】
[0008]一実施形態では、流体収集バッグおよび排出アセンブリは、流体を収集するための内部チャンバを有する容器を含む。このアセンブリは、容器の底部に連結される出口機器も含むことができ、この出口機器は通常は閉じた形態にある。この出口は、出口機器を保持するための保持機器も含むことができる。
【0009】
[0009]一実施形態では、流体収集バッグに取り付けられる調整可能な吊り金物は、流体収集バッグの下の表面に対して流体収集バッグを再配置する(すなわち、収集バッグを垂直に再配置する)調整可能な部材を含む。この調整可能な吊り金物は、吊り金物をベッドに連結するためのフック部と、流体収集バッグを保持するためのバッグ連結機器を含むことができる。このバッグ連結機器は、フックまたはスリップ穴を備えることができる。一例示的なシステムでは、この調整可能な部材はアームを備えることができる。このアームは蝶番を含むことができる。別の例では、このアームは伸縮式のアームであることができる。蝶番および伸縮式のアームによって、吊り金物を調整することが可能になる。
【0010】
[0010]複数の図面が本発明の実施形態に言及する。本明細書に記載される本発明の実施形態は、様々な改変および代替の形態にかけられるが、その具体的な実施形態は図面に例示として示され、本明細書に詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】[0011]本明細書に記載される実施形態による、代表的な尿収集システムの図である。
【図2】[0012]本明細書に記載される実施形態による、代表的な迅速連結アセンブリの図である。
【図3】[0013]本明細書に記載される実施形態による、代表的な出口機器の図である。
【図4A】[0014]本明細書に記載される実施形態による、尿収集バッグを患者のベッドから支持するための代表的な調整可能な吊り金物の図である。
【図4B】本明細書に記載される実施形態による、尿収集バッグを患者のベッドから支持するための代表的な別の調整可能な吊り金物の図である。
【図4C】本明細書に記載される実施形態による、尿収集バッグを患者のベッドから支持するための代表的な別の調整可能な吊り金物の図である。
【図4D】本明細書に記載される実施形態による、尿収集バッグを患者のベッドから支持するための代表的な別の調整可能な吊り金物の図である。
【図4E】本明細書に記載される実施形態による、尿収集バッグを患者のベッドから支持するための代表的な別の調整可能な吊り金物の図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0015]以下の詳細な説明は、図面を参照して読むべきである。必ずしも縮尺どおりでないこれらの図面は選択的な実施形態を示し、本発明の範囲を限定することを意図していない。この詳細な説明は、限定ではなく例示として本発明の原理を示す。この説明は、本発明を実施することの最良のモードであると現在考えられるものを含む、いくつかの実施形態、適用、変形形態、代替形態、および本発明の使用を記載する。
【0013】
[0016]本明細書に記載される実施形態は一般に尿の収集機器に関する。この尿の収集バッグは、排出チューブに接続され、次いでカテーテルに接続される膨張可能なバッグであることができる。流体連通経路がこの収集バッグと患者の膀胱の間に作り出される。切り離しおよび再接続の過渡期中、接続端部を閉じるためにバッグと排出チューブの間に迅速連結機構を使用することができる。この迅速連結部は機器上に通気した領域を含み、排出チューブ内の尿の停滞を最小限にすることができる。これによって、漏れまたは滴りなしにバッグを交換することが可能になる。その上、接続位置を患者から遠ざけることによって感染のリスクを最小限にすることができる。その上または別法として、押し釦出口機器を収集バッグを空にするのを助けるために含むことができる。この出口機器は、廃棄中に尿との接触を防止するために使い捨てキャニスターと一体化することができる。この出口機器は、使用者によって望まれるまで廃棄中の尿の流れを防止するための押し釦を組み込むことができる。本明細書に記載される他の態様と組み合わされて使用される、またはそれとは独立に使用される別の態様は、尿バッグを上昇させる、または下降させるための調整可能な長さの吊り金物である。例えばベッドが下降させられるとき、この調整可能な長さの吊り金物によって、床との接触を避けるまたは減少させるようにバッグを調整することができる。
【0014】
[0017]本明細書に記載されるとき、これらの機構(例えば、迅速連結部、出口機器連結部、調整可能な吊り金物、等)の組み合わせのいずれも尿収集機器を形成するために任意の組み合わせまたはサブの組み合わせで使用することができる。さらに、これらの構成部品のうちのいずれも尿収集システムの一部とすることができ、それを必要とする対象から尿を収集するために使用することができる。そうではないと示されない限り、本明細書に記載される実施形態は、人間への適用に制限する必要はない。当業者が理解するであろうように、本明細書に記載される実施形態の変形形態は、他の哺乳動物にも同様に適用することができる。さらに、本明細書に記載される実施形態は、Foleyカテーテルを含むがそれに限定されない、任意の適切なカテーテルとの組み合わせで適用することができることを理解されたい。尿カテーテルは、膀胱へのアクセスを可能にする任意のチューブまたはチューブ状の構造体を含むことができる。本明細書に記載されるとき、尿収集システムおよび機器は、それを必要とする任意の対象から尿を収集するために使用することができる。対象は、医療患者を含む任意の適切な使用者を含むことができる。この説明で使用されるとき、単数形態「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が明らかにそうではないと指示しない限り、複数の言及を含むことにも留意すべきである。したがって、例えば用語「1本のカテーテル(a catheter)」は、単一のカテーテルまたはカテーテルの組み合わせを意味することが意図されており、「1つの流体(a fluid)」は、1つもしくは複数の流体またはそれらの混合物を意味することが意図されている。
【0015】
[0018]図1は、尿収集バッグ102を含む代表的な尿収集システム100を図示する。この収集バッグ102は、排出チューブ104、またはチューブのようなシステムを介して患者に取り付けることができる。次いでこの排出チューブ104は、患者の膀胱に通じているカテーテルシステムに連結することができる。したがって、1つの流体接続経路が尿収集バッグ102と患者の膀胱の間に作り出される。次いでこのバッグ102は、尿を収集するための貯蔵器として使用される。次いでこのバッグ102は、それが充満されるとき接続を断たれ、交換することができる。あるいは、または切り離しと一緒にこのバッグ102を排出し、再度使用することができる。
【0016】
[0019]尿収集バッグ102は、任意の従来型の設計のものであることができる。例えばこのバッグ102は、塩化ビニルなどの柔軟性のある、それらの間に中央収集チャンバを形成するようにそれらの周囲の周りを熱溶接された、不浸透性のプラスチックの前面および後面のシートを含むことができる。別法としてこの尿収集バッグ102は、開口したまたは膨張した形態と閉じたまたはつぶれた形態を含む、膨張可能な容器であることができる。この収集バッグ102は、尿を入口から離れて容器102内に貯蔵できるように、広いベース区域を含むことができる。この尿収集バッグ102は、計量システムまたは任意の他の適切な機器と接続するような形状にされ、または接続するようになされることもできる。この尿収集バッグ102は、様々な形状または同様に様々な容量のものであることができ、長方形の形状に限定されない。
【0017】
[0020]迅速連結機器106は、収集バッグ102に連結することができる。この迅速連結部106は、患者に通じている排出チューブ104に収集バッグ102を容易に接続し、排出チューブ104から容易に切り離すのを助けることができる。この迅速連結部106が開放され、バッグ102を配管104から切り離すとき、この端部は漏れを防止するように閉じることができる。この相互接続するシステム106は、計量器を有する尿バッグ102と交換できるように、計量器を有する尿バッグ102と共に使用することができる。分離位置106を尿バッグ102により近接して配置することによって、この切り離し部は患者から離れて取り外される。感染のリスクは、尿バッグ102を患者の遠位端のところで分離することによって最小限にすることができる。
【0018】
[0021]その上または別法として、出口機器108を収集バッグ102に連結することができる。この出口機器108は、使い捨てキャニスターと一体化し、したがって廃棄中、尿との接触を減少させることができる。出口機器108は、尿収集バッグ102に連結されるチューブ110を含むことができる。バッグ102が使用中の間、システム100の全体の外形を減少させるために、出口機器108のこのチューブ110は曲げられ、尿収集バッグ102に連結されるハウジング112内に格納することができる。この出口機器108は、バッグ102が排出容器に適切に接続され、空にする用意ができるまで流れを防止するための押し釦114または他の機械的な機器も含むことができる。使用者は、出口機器108が使い捨て容器に適切に接続された後、流れ経路に開口するように釦114を押すことができる。
【0019】
[0022]その上または別法として、調整可能な吊り金物を収集バッグ102と共に使用することができる。例えば、この収集バッグ102は、吊り金物からバッグ102を支持するために、頂部のところに穴またはタブ116を含むことができる。調整可能な吊り金物は、スリーブに搭載される摺動伸縮式吊り金物を使用することによって実現することができる。次いでこの尿計量器は、ベッドが下降させられるとき、バッグが床に接触する場合のある潜在的可能性を減少させるように上昇させることができる。この設計の代替の実施形態は、尿バッグを上昇させるためのフリップ機構を含む。
【0020】
[0023]図2は、本設計の実施形態による代表的な迅速連結アセンブリ106を図示する。オス/メス接続部対200を収集バッグ102と患者からの排出チューブ104の間に連結することができる。この接続部対200によって、収集バッグ102を迅速かつ容易に排出チューブ104に取り付け、排出チューブ104から取り外すことができる。このオス/メス部分200が係合されるとき、尿を排出チューブ104から収集バッグ102の貯蔵部に排出させるための、開口する通路または導管が形成される。このオス/メス部分200は、様々な作動を介して係合することができる。例えば、このオス/メス接続部分200を係合させるために、この2つの区画は回転的に捩ることができ、あるいは接続部分の軸に沿って長手方向に互いに摺動させることができる。別法として、側面から摺動する、回転捩の組み合わせが存在することができる。この迅速連結部106は、その上、または別法として、通気した領域を機器上に含み、排出チューブ104内の尿停滞を最小限にすることができる。
【0021】
[0024]代替の実施形態では、このオス/メス接続部分200が係脱されるとき、接続が完全に破られる前に漏れを防止するように、ある要素が排出チューブ104を密封する。係合されるとき、この接続部分200はこの密封を開口することができ、それで尿は妨げられずに取り付けられた尿収集バッグ102内に排出することができる。例えば患者は、本明細書に記載する実施形態を利用する収集バッグ102に連結されるカテーテルを入れられた状態であることができる。バッグ102が一杯になるとき、この迅速連結部106は係脱される。収集バッグ102からの接続が断たれるとき、漏れを防止するためにある要素が排出チューブ104を密封する。バッグ102は空にされ、再接続され、または新たなバッグを接続することができる。新たなバッグに接続されるとき、この迅速連結部106は係合され、流れ経路が再開口される。
【0022】
[0025]一実施形態では、この迅速連結部106は、ダックビル弁を含むことができる。オス部分は、接続または切り離しを可能にする釦を含むことができる。オス部分のハウジングの中に流れを遮断するように排出チューブに向かって向けられるダックビルを含むことができる。次いでメス部分は、ダックビルを支えて開口させ流れ経路を形成するように、オス部分のダックビルの回りを作動するプラスチック部片であることができる。その場合は、メス部分を取り除くことによって、流れ経路は閉鎖する。
【0023】
[0026]この設計の実施形態によって、排出チューブ104を切り離さずに、またはカテーテル/排出チューブ接続部と干渉せずに尿バッグ102を取り替えるモジュール方式が可能になる。一般に人が緊急治療室に入ることが許されるとき、この患者は収集バッグのみを含む閉システムに連結されている可能性がある。一般に、閉システムを有する患者は、カテーテルと排出チューブの間の接合部のところに一時的な密封部を有する排出チューブに取り付けられたカテーテルを有しており、次いでこの排出チューブは、収集システムに取り付けられる。この人を観察し、移動させることが必要な場合は、この収集バッグは患者の尿の排出量を正確に監視するために計量バッグと取り替えられる。伝統的には、この尿バッグおよび排出チューブは、カテーテル接合部の近くで患者から取り外され、カテーテルの密封を破り、次いで同じ接合部のところで計量バッグおよび排出チューブが再取り付けされるであろう。この取替えは、伝統的に上流側で、患者の近くで行われてきた。これは、患者への感染のリスクを増加させる可能性がある。現行の設計100の実施形態は、この切り離し位置を患者からさらに下流側に移動させるために使用することができる。この切り離しは、排出チューブ104の長さ(例えば、ほぼ1.52m(5フィート))の範囲までであることができる排出チューブ104と収集バッグ102の間で行うことができる。切り離し部のところでチューブ104をバッグ102に取り付ける、本設計の実施形態によるこの迅速連結部106は、持ち運び中のこぼれまたは漏れを減少させることができ、さらに感染または汚染の機会を防止することができる。
【0024】
[0027]図3は、本設計の実施形態による代表的な出口機器108を図示する。この出口機器108は、出口機器108が使い捨てキャニスターに接続されるまで、出口機器108を通る流れを防止することができる。この出口機器108は、収集バッグ102の底部に接続することができ、出口機器108が使い捨てキャニスターに適切に接続されるまで、出口機器108のチューブ110を閉塞させることができる。出口機器内の弁300は、チューブを開口させ、それを通る流れを可能にするように作動させることができる。一実施形態では、出口機器108のこの端部は、使い捨てキャニスターと連結するための特注の接合部を含むことができる。この特注の接合部は、出口機器と使い捨てキャニスターの間の密封を高め、漏れを最小限にし、接続を高めることができる。
【0025】
[0028]出口機器108は、流れ経路を開口するように排出過程中能動的に係合させることができる。例えば、出口機器108内の弁300は、使用者が排出の全期間中弁300を能動的に係合させるように要求する場合がある。一実施形態ではこの弁300は、通常閉じた押し釦114を含む場合がある。釦114が係合されるとき、この弁300は開口され、尿は収集バッグ102と使い捨てキャニスターの間を流れることができる。この釦114が最早係合されなくなるとき、チューブ110は再密封され、さらなる流れを防止する。別法としてこの弁300は、流れの過程中能動的な係合を必要としないが、2つの状態を含むことができる。出口機器108が接続された後、この弁300は収集バッグ102とキャニスターの間の流れを可能にするように変換させることができる。収集バッグ102が空であるとき、弁300の状態は流れ経路を再密封するように変換される。
【0026】
[0029]一実施形態では、収集バッグ102が使い捨てキャニスターに接続された後、流れを開口するために押し釦114を使用することができる。この押し釦114は片手使用を可能にし、出口機器のための低い外形を維持する。バッグ102から出口機器への流れを遮断するためにトランペット弁を使用することができる。代替の実施形態では、上記で記載したようにダックビル弁を使用することができる。このダックビル弁は、出口機器が使い捨てキャニスターと係合するとき、流れ経路を開口することができる。使い捨てキャニスターが出口機器からの接続を断たれるとき、この流れ経路は閉塞され、こぼれまたは滴りを最小限にする。
【0027】
[0030]一実施形態では、この収集バッグ102は、患者に使用しているときバッグの外形を減少させるための保持機器を含むことができる。この保持機器は、出口機器の端部がホルダー112内にあり得るようにすることができる。バッグ102を空にする準備ができたとき、この出口機器チューブ110はこの保持機器から取り外され、使い捨てキャニスターに接続することができる。この保持機器は、中に出口機器チューブが置かれているハウジングであることができる。別の実施形態は、排出機器チューブを収集バッグの側面に沿って持って行くためのループまたは他の機械的な接続部などの、拘束具を含むことができる。
【0028】
[0031]図4A〜4Eは、尿収集バッグを患者のベッドから支持するための代表的な調整可能な吊り金物400、402、404、406を図示する。この調整可能な吊り金物は、この吊り金物を患者のベッドに連結するためのフック部408を片側に含むことができる。吊り金物の異なる側面は、収集バッグを保持するための、例えばより小さな、または異なる形態のフック部などのバッグ連結機器を含むことができる。この収集バッグ102は、吊り金物からバッグ102を支持するための穴またはタブ116を頂部に含むことができる。別法として、このバッグ102は側面につまみを含むことができる。その場合はこの調整可能な吊り金物は、収集バッグを側面つまみによって支持するための、スリップ穴などの、取り付け連結部を有するロッドを含むことができる。一般に、尿バッグ102を支持する任意の従来型の手段をこの調整可能な吊り金物と共に使用することができる。この調整可能な吊り金物によって、収集バッグ102または排出量計量器の高さを患者のベッドに対して調整することが可能になる。様々な機構をバッグ102または計量器の高さを調整するために使用することができる。この調整可能な吊り金物は、多くの異なる型式のベッドまたは他の構造体と共に使用することができ、ベッドの高さに対してバッグの高さを再配置するために好ましく使用される。
【0029】
[0032]この調整可能な吊り金物は、床との接触を最小限にするために収集バッグおよび排出チューブを上昇させるために使用することができる。あるアームが、ベッドフックを収集バッグフックに連結することができる。このアームは、収集バッグを床に対して上昇させまたは降下させるために、バッグが上向きにまたは下向きに振れるのを可能にするように蝶番を含むことができる。代替の実施形態では、このアームは垂直であることができ、アームの高さを増加させ、計量器から床までの距離を拡げるために、使用者がアームを引っ張り上げることができるようにする。例えばこのアームは、摺動伸縮式であることができる。このアームは、アームが延びるときスリーブが係合する穴または窪みなどの係合位置を含むことができる。別の実施形態では、この垂直アームがスリーブ内を摺動するのを可能にし、アームの位置をスリーブに対して支持する係合部片を有することができる。この係合部片は、クランプであることができ、またはアーム上の係合穴であることができる。別法として、このアームは一緒に捩れる別個の構成部品であることができる。その結果この長さは、アームがねじ込まれるまたはねじって出される量によって決めることができる。一実施形態では、バッグの位置が垂直軸の周りを回転的に移動できるように、蝶番によってベッドフックを調整可能な吊り金物のアームに連結することができる。
【0030】
[0033]図4Aを参照すると、この調整可能な吊り金物400は、蝶番434によって連結される第1のパネルと第2のパネル418を含む。フック部408は第1のパネルに取り付けられ、「C字」形の連結部材を有するアーム410は、第2のパネルに取り付けられる。調整可能な吊り金物400の調整機能は、第1のパネルおよび第2のパネルを、図4Aに示すように互いに隣接するまたは接触する第1の位置から、図4Bに示すように互い対して全体的に平行な第2の位置に移動させることを含む。
【0031】
[0034]図4Cを参照すると、この調整可能な吊り金物402は、スリーブに取り付けられる第1のフック部408を伸縮式の部材に取り付けられる第2のフック部412から隔てる距離を調整するために、スリーブ内に伸縮する伸縮式の部材424を含む。代替の実施形態では、この第1のフック部408は伸縮式の部材に取り付けられ、第2のフック部はスリーブに取り付けられる。この第1のフック部408は、第2のフック部412と正反対の方向を向いていることに留意されたい。
【0032】
[0035]図4Dは、スリーブ430上に位置決めされるピンを受けるための穴426を有する摺動部材420を含む、調整可能な吊り金物の別の実施形態を示す。この第1のフック部408はスリーブ430と一体であり、第2のフック部414は穴426を含む摺動部材420に取り付けられ、第1のフック部408と第2のフック部414の間の距離は、ピンが存在する穴からそのピンを取り外し、別の穴が、その中に挿入するためのピンと位置合わせされるまで摺動部材420を摺動させることによって達成される。このピンは、摺動部材420に対するスリーブ430の位置をロックする。勿論別法として、この第1のフック部408と第2のフック部414は、摺動部材420とスリーブ430にそれぞれ連結することができる。
【0033】
[0036]図4Eは、スリーブ432の内部表面上のねじと協働するねじ切りされる区画を有する部材422を含む、調整可能な吊り金物の別の実施形態を図示する。別法として、この部材422はねじを有し、一方、スリーブの内部表面はこのねじを受けるようにねじ切りされることができる。第1のフック部408と第2のフック部416の間の距離は、スリーブ432に対して部材422を捩じることによって調整される。一実施形態では、適切な位置が確定された後、部材422とスリーブ432の間の相対的な移動を防止するためのロック部材が想定される。この実施形態ではこの第2のフック部は、部材422の近位部分または部材422から延びる部分を受ける回転可能なアームによって、部材422に連結される。この回転可能なアームによって、スリーブ432に対して部材422を捩じることに続く、第1のフック部408が吊り下げられている構造体に対するバッグの正確な位置決めが可能になる。この回転可能なアームは、保持タブによって部材422に対して選択的に締め付けたり、緩めたりされる。この保持タブは、例えば回転可能なアームを締め付けたり、緩めたりするために、ねじ切りされる構成で動作することができる。
【0034】
[0037]本明細書に記載される尿収集機器およびシステムは、キットの部品としても含むことができる。このキットは、この機器を使用するために適切な追加の材料を含むことができる。例えば、キットは機器またはシステムを使用するための取り扱い説明書を含むことができる。取り扱い説明書は、記載式、視覚式、絵文字式、可聴式、等の任意の適切な媒体で提供することができる。いくつかのバージョンでは、この取り扱い説明書は上記で記載されるような機器を使用する方法を記載する。キットは、本明細書に記載される機器に関して有用な追加の材料(例えば、コネクタ、追加の配管、予備バッグ、等)も含むことができる。書面1−4Eは、迅速連結機器、出口機器、および調整可能な吊り金物の機構を含む、本明細書に記載される尿収集機器の例示的な実施形態を示す。
【0035】
[0038]この設計は、特定の変形形態および説明用の図に則して説明してきたが、当業者は、この設計がこの改変形態または説明した図に限定されないことを認識するであろう。その上、上記に記載される方法およびステップが特定の順番で起きる特定の事象を示す場合、当業者はこの特定のステップの順番は改変することができ、そのような改変は本発明の変形形態によるものであることを認識するであろう。その上、特定のステップは可能なとき平行処理で同時に、ならびに上記で記載されるように順次に実施することができる。したがって、本開示の趣旨内である本設計の改変形態が存在する範囲まで、この説明がそれらの改変形態も同様に包含することが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収集アセンブリであって、
流体を収集するための内部チャンバを有する容器と、
排出チューブ上の接合する連結機器に連結するための、前記容器の頂部に連結される迅速連結機器とを備え、前記迅速連結機器および前記接合する連結機器が、係合されるとき流体の流れを可能にする開口する形態にあり、係脱されるとき流体の流れを防止する閉じた形態にある、流体収集アセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記容器が前記容器の底部に連結される出口機器を含み、前記出口機器が通常は閉じた形態にある、流体収集アセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記出口機器が閉位置に付勢される弁を含む、流体収集アセンブリ。
【請求項4】
請求項3に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記弁が、トランペット弁、ダックビル弁、および押し釦弁からなる群から選択される、流体収集アセンブリ。
【請求項5】
請求項2に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記容器が、前記出口機器の端部を保持するための保持機器を含む、流体収集アセンブリ。
【請求項6】
請求項2に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記出口機器が、使い捨て容器に連結される接合部を含む、流体収集アセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記迅速連結機器がオス/メス接続部対を備える、流体収集アセンブリ。
【請求項8】
請求項1に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記迅速連結機器がダックビルを備え、前記接合する連結機器が、前記ダックビルとメス受け部分の間の流体の流れを可能にするように、前記迅速連結機器と係合するための、前記ダックビルを受けるメス受け部分を含む、流体収集アセンブリ。
【請求項9】
請求項1に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記迅速連結機器が通気した領域をさらに備える、流体収集アセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記容器に取り付けられる調整可能な吊り金物をさらに備える、流体収集アセンブリ。
【請求項11】
請求項1に記載の流体収集アセンブリにおいて、前記調整可能な吊り金物が、前記容器を垂直に再配置するための調整可能な部材を含む、流体収集アセンブリ。
【請求項12】
流体収集バッグおよび排出アセンブリであって、
流体を収集するための内部チャンバを有する容器と、
前記容器の底部に連結される出口機器とを備え、前記出口機器が通常は閉じた形態にあり、前記容器が前記出口機器を保持するための保持機器をさらに備える、流体収集バッグおよび排出アセンブリ。
【請求項13】
請求項12に記載の流体収集バッグおよび排出アセンブリにおいて、前記出口機器が、前記出口機器チューブを閉塞させる弁を含む、流体収集バッグおよび排出アセンブリ。
【請求項14】
請求項12に記載の流体収集バッグおよび排出アセンブリにおいて、前記出口機器が、使い捨て容器に連結するための接合部を含む、流体収集バッグおよび排出アセンブリ。
【請求項15】
流体収集バッグに取り付けられる調整可能な吊り金物であって、
流体収集バッグを垂直に再配置する調整可能な部材と、
吊り金物を別の構造体に連結するための、前記調整可能な部材に取り付けられる第1のフック部と、
前記吊り金物を流体収集バッグに連結するための、前記調整可能な部材に取り付けられるバッグ連結機器と、
を備える流体収集バッグに取り付けられる調整可能な吊り金物。
【請求項16】
請求項15に記載の調整可能な吊り金物において、前記調整可能な部材が、蝶番を介して第2のパネルに連結される第1のパネルを備え、前記第1のフック部が前記第1のパネルに連結され、前記バッグ連結機器が前記第2のパネルに連結される、調整可能な吊り金物。
【請求項17】
請求項15に記載の調整可能な吊り金物において、前記調整可能な部材がスリーブ内に伸縮する、伸縮式の部材を備え、前記第1のフック部が前記スリーブに連結され、前記バッグ連結機器が前記伸縮式の部材に連結される、調整可能な吊り金物。
【請求項18】
請求項15に記載の調整可能な吊り金物において、前記調整可能な部材がスリーブ内に位置決めされる摺動部材を備え、前記摺動部材が間隔をあけて配置される穴を含み、前記スリーブが前記摺動部材を前記スリーブに対してロックするための、前記穴内に受けられるピンを含む、調整可能な吊り金物。
【請求項19】
請求項15に記載の調整可能な吊り金物において、前記調整可能な部材が、ねじを含む内側表面を有するスリーブ内に受けられるねじ切りされた部材を含む、調整可能な吊り金物。
【請求項20】
請求項19に記載の調整可能な吊り金物において、前記バッグ連結機器が回転可能なアームを含む、調整可能な吊り金物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【公表番号】特表2011−522624(P2011−522624A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512709(P2011−512709)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/046472
【国際公開番号】WO2009/149387
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(591018693)シー・アール・バード・インコーポレーテッド (106)
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【Fターム(参考)】