説明

局所安定化プロスタグランジンE化合物剤形

【課題】男性及び女性患者における性的機能不全の治療などに適切な、室温で安定な非水系プロスタグランジンE化合物剤形の提供。
【解決手段】包装プロスタグランジンE剤形であって、密封活性物質区画と密封不活性物質区画とを含み、前記密封活性物質区画が、0.025から10重量部のプロスタグランジンEと、0.025から10重量部のドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナートもしくはその塩と、1から50重量部のラクトースとを含有し、かつ、前記密封不活性物質区画が、0.05から2.5重量部のヒドロキシプロピルメチルセルロースと、0.001から5重量部のシリコーン消泡剤と、0.5から25重量部のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンと、5から75重量部のエタノールと、5から75重量部の水とを含有する包装プロスタグランジンE剤形。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、男性及び女性患者における性的機能不全の治療に適切な、室温で安定な非水系プロスタグランジンE化合物剤形に関する。
【背景技術】
【0002】
プロスタグランジンは、血管拡張又は血管収縮、平滑筋刺激又は抑制を示すことがある。プロスタグランジンE(PGE)などのE群のプロスタグランジンは、生理食塩水溶液として海綿体に注射したときに(Mahmond等、J. Urology 147:623〜626(1992))、又は局所投与したときに性的勃起不全の治療に有用であることが報告されている。しかし、PGEなどのプロスタグランジンは、水に比較的不溶であり、比較的不安定でもある。その結果、プロスタグランジン注射液は、使用直前に調製され、比較的不便な方策となっている。
【0003】
水系においてα−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリン複合体を使用してPGEを安定化させようとする試みが報告されている。Wiese等、J. Pharm. Sciences 80:153〜156(1991);Szejtli,J.,「Industrial Applications of Cyclodextrins」,Inclusion Compounds III,Academic Press,London,England(1984),pp.355〜368。しかし、そのように安定化された水性PGE製剤でさえ、品質保持期間が比較的短く、その実用化が妨げられている。
【0004】
E群のプロスタグランジンの安定性は、局所送達ビヒクルとは別の区画内に貯蔵され、使用直前に送達ビヒクルと混合することができる薬理学的に許容される特定の非水系組成物を使用することによって、生物学的利用能を犠牲にせずに実質的に向上させることができることが今回見出された。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Mahmond等、J. Urology 147:623〜626(1992)
【非特許文献2】Wiese等、J. Pharm. Sciences 80:153〜156(1991)
【非特許文献3】Szejtli,J.,「Industrial Applications of Cyclodextrins」,Inclusion Compounds III,Academic Press,London,England(1984),pp.355〜368
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロスタグランジンE群の化合物は、非水系液体又はシート、フィルム若しくは粉体形態の固体とすることができる充填剤とともにその化合物を含む非水系組成物として安定化される。皮膚侵入促進剤(skin penetration enhancer)を場合によっては入れることができる。
【0007】
好ましい非水系固体剤形は、担体シート又はフィルム中に実質的に均一に分配されたプロスタグランジンE群の化合物を含む。このシート又はフィルムの所定のサイズの部分を、湿った体腔中に直接導入して、プロスタグランジン化合物を放出させることができる。或いは、プロスタグランジン化合物を含むシート又はフィルムの所定のサイズの部分を、プロスタグランジン化合物の生理学的に適合する送達ビヒクルとして働く水系溶媒又は非水系溶媒に溶解することができる。局所に適用するために、クリーム、ゲル又は軟膏などの局所送達ビヒクルは粘稠であり、実質的に流動しない。
【0008】
別の好ましい実施態様においては、包装された対の区画剤形(compartment dosage form)は、密封された活性物質(active)区画と、密封された不活性物質(inert)区画とを含む。プロスタグランジンE群の化合物は、活性物質区画内に充填剤と、場合によっては皮膚侵入促進剤とともに含まれる。生理学的に適合する粘稠性局所送達ビヒクルは、不活性物質区画内に含まれ、使用前に、好ましくは使用直前に活性物質区画の内容物と混合される。皮膚侵入促進剤は、活性物質区画内の皮膚侵入促進剤に加えて、又はその代わりに不活性物質区画内に入れることができる。
【0009】
プロスタグランジンE群の安定化化合物を含有する本剤形は、ヒト患者における性的機能不全、例えば、男性の性交不能、早漏、女性の性的興奮障害などを改善するのに有用である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
プロスタグランジンEは、次式で示すことができる公知の化合物である。
【0011】
【化1】

【0012】
上述の構造から誘導され、9−オキソ、11α−ヒドロキシ置換基を有し、側鎖に不飽和を有する化合物は、プロスタグランジンE群の化合物として知られ、以後、PGE化合物と総称する。この群の化合物としては、次式のプロスタグランジンE(PGE)、
【0013】
【化2】

次式のプロスタグランジンE(又はPGE
【0014】
【化3】

次式のプロスタグランジンE(又はPGE
【0015】
【化4】

並びに薬剤として許容されるそれらの塩などがある。
【0016】
PGE化合物は、血管拡張薬として治療上有用な活性を有し、男性及び女性の性的障害を治療し、脂質代謝を制御し、潰ようを治療し、炎症性の皮膚損傷を治療し、同様の治療用途に利用されている。
【0017】
しかし、PGE化合物は、比較的不安定であり、分解し易く、特に水溶液中又は水性環境においては分解し易い。しかし、これらの化合物は有効に安定化することができ、容易に取り扱い、計量して、直接、又はクリーム、ゲル、軟膏などの粘稠性局所送達ビヒクルと一緒に局所投与するのに好都合な剤形を提供することができるシート型組成物が得られることが今回見出された。
【0018】
PGE化合物は、生理学的に適合する高分子材料、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロースエーテル、デンプンなどの多糖、ポリビニルピロリドンなどのシート型材料、すなわち、シート又はフィルム中に実質的に均一に分布した固体として組み込むことができる。厚さ約10ミル(0.3mm)以下のシート型材料は一般にフィルムと称され、厚さ約10ミル(0.3mm)を超えるシート型材料は一般にシートと称される。本明細書及び添付した特許請求の範囲において使用する「シート型」という用語は、シート及びフィルムを意味する。シート型材料は、固体でも、多孔質材料、例えば、スポンジなどでもよい。分散されたPGE化合物をその中に含有するシート型材料は、必要に応じて円板、錠剤、ペレットなどにすることができる。
【0019】
これらのシート型製品は、湿った体腔に直接導入するために水溶性とすることができ、又は局所に適用するのに適切なクリーム若しくは軟膏を調製するために生理学的に適合する非水系溶媒に可溶性とすることができる。プロスタグランジン含有シート型材料の水溶性成分は、ポリカルボフィル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、例えば、いわゆるポロクサマー、及びそれらの混合物を主成分とする水性ゲル、並びにポリソルベート、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの液体ブロック共重合体を主成分とする非水系ゲルなどを調製するのにも利用できることは言うまでもない。
【0020】
必要に応じて、本発明のPGE化合物含有シート型材料は、生理学的に適合する可塑剤、溶解性向上剤(例えば、ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン)なども含むことができる。
【0021】
これらのPGE含有シート型材料は、所望のPGE化合物を高分子材料とともに、場合によっては皮膚侵入促進剤とともに、C〜C脂肪族アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどの非水系溶媒に溶かした溶液をまず作製し、次いでその溶液をロールで連続して、又は浅い皿若しくはパン中でバッチ式で成型し、その後、溶媒を蒸発させることによって調製することができる。得られたシート又はフィルムは、容易に細分することができ、かつ所定量のPGEを各々が含む所望の単位用量に配分することができる非水系媒体全体に実質的に均一に分配されたPGE化合物を含む。成型シート又はフィルムは、貯蔵するために固体表面に保持され、使用直前に溶解することもできる。
【0022】
上述の単位用量は、活性物質区画が単位用量のPGE化合物を含有し、不活性物質区画が局所に適用するための送達ビヒクルを含有する、包装された対の区画剤形を提供するために利用することができる。本発明に係る包装された対の区画剤形においては、活性物質区画は、PGE化合物を充填剤とともに非水系液体、粒子又は顆粒の形で含むこともできる。適切な液体充填剤は、ポリジメチルシロキサンなどのシリコーンオイル、例えば、シクロメチコンUSP、ジメチコンUSPなどである。この特定の目的に適した固体充填剤は、ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、ベータシクロデキストリン、ガンマシクロデキストリンなどのシクロデキストリン、デンプン、ガムなどの多糖、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、糖などである。
【0023】
特に好ましい本固体剤形は、ともに担体シート中に実質的に均一に分配され、又は包装された対の区画剤形の活性物質区画内で互いに混合された、少なくとも1個のPGE化合物、好ましくはPGEと、アルキル(N−置換アミノ)エステルとを含む。PGE及びPGEは、本目的に特に好ましい血管作用剤である。
【0024】
PGE及びPGEは当業者に周知である。その薬理活性、副作用及び正常な投与量範囲については、様々な参考文献を参照することができる。例えば、Physician’s Desk Reference,51st Ed.(1997)、The Merck Index,12th Ed.,Merck & Co.,N.J.(1996)、及びMartindale The Extra Pharmacopoeia、28th Ed.,London,The Pharmaceutical Press(1982)を参照されたい。本明細書のプロスタグランジンE及び他のPGE化合物には、生理学的に適合する塩及びエステル誘導体を含む、薬剤として許容されるそれらの誘導体も包含されるものとする。
【0025】
固体剤形中のPGEなどのPGE化合物の量は治療に有効な量であり、特定の治療計画に望ましい用量に応じて変える必要がある。本固体剤形は、組成物の総重量に対して約0.05から約25重量%のPGE化合物、好ましくは約0.1から約15重量%のPGE化合物を含有することができる。
【0026】
固体剤形の望ましい成分は、皮膚侵入促進剤である。この侵入促進剤は、アルキル−2−(N−置換アミノ)−アルカノアート、(N−置換アミノ)−アルカノールアルカノアート又はこれらの混合物とすることができる。便宜上、アルキル−2−(N−置換アミノ)−アルカノアートと(N−置換アミノ)−アルカノールアルカノアートは、アルキル(N−置換アミノ)エステルという名称で一まとめにすることができる。
【0027】
本発明における使用に適切なアルキル−2−(N−置換アミノ)−アルカノアートは、以下の式で示すことができる。
【0028】
【化5】

【0029】
式中、nは、約4から約18の範囲の値を有する整数であり、Rは、水素、C〜Cアルキル、ベンジル及びフェニルからなる群の一成分であり、R及びRは、水素及びC〜Cアルキルからなる群の一成分であり、R及びRは、水素、メチル及びエチルからなる群の一成分である。
【0030】
〜C18アルキル(N,N−二置換アミノ)−アセテート、C〜C18アルキル(N,N−二置換アミノ)−プロピオナートなどのアルキル(N,N−二置換アミノ)−アルカノアート、並びに薬剤として許容されるそれらの塩及び誘導体が好ましい。具体的なアルキル−2−(N,N−二置換アミノ)−アルカノアートの例としては、ドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナート、
【0031】
【化6】

及びドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−アセテートが挙げられる。
【0032】
【化7】

【0033】
アルキル−2(N−置換アミノ)−アルカノアートが公知である。例えば、ドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナートは、Steroids,Ltd.,Chicago、ILから入手可能である。また、アルキル−2−(N,N−二置換アミノ)−アルカノアートは、本明細書に抵触しない限度まで参照により本明細書に組み込まれるWong他の米国特許第4,980,378号に記載された容易に利用可能な化合物から合成することができる。その中に記載されているように、アルキル−2−(N,N−二置換アミノ)−アルカノアートは、二段階合成によって容易に調製される。第一段階においては、トリエチルアミンなどの適切な塩基の存在下で、一般にクロロホルムなどの適切な溶媒中で、対応する長鎖アルカノールとクロロギ酸クロロメチルなどとの反応によって、長鎖アルキルクロロアセテートが調製される。この反応は以下のとおり示すことができる。
【0034】
【化8】

【0035】
式中、R、R、R及びnは、上で定義したとおりである。反応温度は、約10℃から約200℃又は還流から選択することができ、室温が好ましい。場合によっては溶媒を使用してもよい。溶媒を使用する場合には、多種多様の有機溶媒を選択することができる。同様に、塩基の選択は重要でない。好ましい塩基としては、トリエチルアミン、ピリジンなどの第三級アミンが挙げられる。反応時間は、一般に、約1時間から3日である。
【0036】
第二段階においては、長鎖アルキルクロロアセテートは、以下のスキームに従って、適切なアミンと縮合される。
【0037】
【化9】

【0038】
式中、R、R、R、R及びRは上で定義したとおりである。過剰のアミン反応物は、塩基として一般に使用され、反応はエーテルなどの適切な溶媒中で都合良く実施される。この第二段階は、好ましくは室温で実施されるが、温度は変わり得る。反応時間は、通常、約1時間から数日である。得られたエステルを薬剤化合物に使用できるように従来の精製技術を適用することができる。
【0039】
適切な(N−置換アミノ)−アルカノールアルカノアートは次式で示すことができる。
【0040】
【化10】

【0041】
式中、nは約5から約18の範囲の値を有する整数であり、yは0から約5の範囲の値を有する整数であり、R、R、R、R、R、R及びRは、水素、C〜Cアルキル及びC〜Cアリールからなる群の一成分であり、Rは、水素、ヒドロキシル、C〜Cアルキル及びC〜Cアリールからなる群の一成分である。
【0042】
〜C18カルボン酸エステルなどの(N−置換アミノ)−アルカノールアルカノアート及び薬剤として許容されるそれらの塩が好ましい。具体的な(N,N−二置換アミノ)−アルカノールアルカノアートの例としては、ドデカン酸1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、
【0043】
【化11】

ミリスチン酸1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、
【0044】
【化12】

オレイン酸1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノールが挙げられる。
【0045】
【化13】

【0046】
(N,N−二置換アミノ)−アルカノールアルカノアートは、トリエチルアミンの存在下で、対応するアミノアルキノール(aminoalkinol)を塩化ラウロイルと反応させることによって容易に調製される。クロロホルムなどの溶媒は、必須ではないが好ましい。例えば、1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノールを、クロロホルム中、トリエチルアミンの存在下で塩化ラウロイルと反応させて、ドデカン酸1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノールを形成することができる。
【0047】
本固体剤形に使用される適切な侵入促進剤のなかで、ドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナート及びその結晶性塩が一般に好ましい。このような結晶性塩の調製については、Buyuktimkin他の米国特許第6,118,020号に記載されている。
【0048】
侵入促進剤は、組織中へのPGE化合物の侵入を促進させるのに十分な量で存在する。この特定の量は、所望の放出速度、及び使用されるPGE化合物の具体的な形に従って必然的に変わる。一般に、この量は、患者に投与すべき組成物の総重量に対して約0.01パーセントから約20パーセントの範囲にある。
【0049】
活性化合物の制御放出又は徐放を含めて、所望の放出速度は、局所送達ビヒクル、例えば、ポリジメチルシロキサンなどの疎水性ビヒクルを選択することによって調整することもできる。カルボキシ末端化されたポリジメチルシロキサンも、皮膚への活性化合物の浸透を促進させることができる。
【0050】
天然及び改質多糖ガムも、担体シート又は局所送達ビヒクルの一部として存在することができる。適切な代表的なガムは、天然及び改質ガラクトマンナンガムである。ガラクトマンナンガムは、D−ガラクトース及びD−マンノース単位を含む炭水化物ポリマー、又はこのようなポリマーの他の誘導体である。その起源に応じて組成が異なる比較的多数のガラクトマンナンが存在する。ガラクトマンナンガムは、(1→4)結合したβ−D−マンノピラノシル単位の線状構造を特徴とする。主鎖に(1→6)結合して一体になったα−D−マンノピラノシル単位は側枝として存在する。ガラクトマンナンガムとしては、2種類のマメ科植物(シアンポシス テトラゴナロバス(Cyamposis tetragonalobus)及びプソラロイド(psoraloid))のどちらかの種子の微粉胚乳であるガーゴム、カルボツリー(carbotree)(セラトニア シリクア(ceratonia siliqua))の種子の胚乳中に存在するイナゴマメゴムなどが挙げられる。適切な改質多糖ガムとしては、カルボキシルメチルエーテル、エチレングリコールエーテル、プロピレングリコールエーテルなどの天然又は置換多糖ガムのエーテルが挙げられる。
【0051】
他の適切な代表的なガムとしては、寒天ゴム、カラゲナンゴム、ガッチゴム、カラヤゴムゴム、ラムザンゴム及びキサンタンガムなどがある。本発明の組成物は、様々なガムの混合物、又はガムと酸性ポリマーの混合物を含有することができる。
【0052】
ガム及びガラクトマンナンガムは、特に、周知の材料である。例えば、Industrial Gums:Polysaccharides & Their Derivatives、Whistler R. L.及びBeMiller J. N.(編)、3rd Ed. Academic Press(1992)及びDavidson R. L.,Handbook of Water−Soluble Gums and Resin、McGraw−Hill,Inc.、N.Y.(1980)を参照されたい。ほとんどのガムは、様々な形、通常は、粉体で市販されており、食物及び局所組成物に容易に使用することができる。例えば、粉末形態のイナゴマメゴムは、Tic Gums Inc.(Belcam、MD)から入手可能である。
【0053】
多糖ガムは、存在する場合、組成物の総重量に対して約0.1パーセントから約5パーセントの範囲で存在し、好ましい範囲は、約0.5パーセントから3パーセントの範囲である。好ましい一実施態様においては、約2.5重量パーセントの多糖ガムが存在する。
【0054】
必要に応じて使用できる多糖ガムの代替物は、ポリアクリル酸ポリマーである。ポリアクリル酸ポリマーの一般的な種類は、「カーボマー」の一般名で知られている。カーボマーは、ポリアルケニルポリエーテルとわずかに架橋したポリアクリル酸ポリマーである。カーボマーは、B.F. Goodrich Company(Akron、Ohio)から「CARBOPOL(商標)」の名称で市販されている。カーボマーの特に好ましい種類は、「CARBOPOL 940」である。
【0055】
使用に適切な他のポリアクリル酸ポリマーは、「Pemulen(商標)」(B.F. Goodrich Company)及び「POLYCARBOPHIL(商標)」(A.H. Robbins、Richmond、VA)の名称で市販されている。Pemulen(商標)ポリマーは、C10〜C30アルキルアクリレートと、アクリル酸、メタクリル酸又はスクロースのアリルエーテル若しくはペンタエリスリトールのアリルエーテルと架橋されたそれらの単純エステルの一種の1個以上のモノマーとの共重合体である。POLYCARBOPHIL(商標)製品は、ジビニルグリコールと架橋されたポリアクリル酸である。
【0056】
必要な親油性化合物の濃度は、所望の半固体粘稠性(semi−solid consistency)、所望の皮膚侵入促進効果などの他の因子に応じて必然的に変わる。親油性化合物の濃度は、組成物の総重量に対して約0.5重量パーセントから約40重量パーセントの範囲が適切である。好ましい局所組成物は、組成物の総重量に対して約7重量パーセントから約40重量パーセントの親油性化合物を含有する。
【0057】
脂肪族アルコールと脂肪族エステルの混合物を使用する場合には、アルコールの適切な量は、約0.5パーセントから約75パーセントの範囲である。好ましい一実施態様においては、アルコールの量は約5パーセントから約15パーセントの範囲であり、脂肪族エステル量は約2パーセントから約15パーセントの範囲である(同じく、組成物の総重量に対して)。別の好ましい実施態様においては、アルコールの量は約0.5パーセントから約10パーセントの範囲であり、脂肪族エステル量は0パーセントから約10パーセントの範囲である(同じく、組成物の総重量に対して)。
【0058】
必須ではないが好ましい成分は乳化剤である。適切な乳化剤は、一般に、10を超える親水性−親油性バランスナンバーを有するであろう。スクロースエステル、具体的にはステアリン酸スクロースは、本組成物の乳化剤として働くことができる。ステアリン酸スクロースは、様々な市販源から入手可能な周知の乳化剤である。乳化剤を使用するときには、組成物の総重量に対して最高約2パーセントのステアリン酸スクロースが好ましい。好ましいステアリン酸スクロース乳化剤の量は、多糖ゴムに対する乳化剤の重量比として表すこともできる。
【0059】
他の適切な乳化剤は、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、長鎖アルコール、好ましくはセトステアリルアルコール及び脂肪酸グリセリドである。適切なポリオキシエチレンソルビタンエステルとしては、モノラウリン酸エステル(Tween 20、Span 20)モノパルミチン酸エステル(Tween 40)、モノステアリン酸エステル(Tween 60)及びモノオレイン酸エステル(Tween 80)、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましい脂肪酸グリセリドとしては、グリセリルモノオレエート、トリオリーン(triolean)、トリミリスチン及びトリステアリンが挙げられる。
【0060】
必要に応じて使用される他の成分は、消泡剤、すなわち、完成製剤が振とう又は撹拌によって発泡する傾向を抑える化学物質である。シリコーンは、好ましい消泡剤であるが、多種多様のアルコール及び脂質も同様の性質を示す。アルコールを除いて、選択された消泡剤は、比較的低濃度で有効でなければならず、極微量で使用される。消泡剤の実例は、ジメチコン、セチルジメチコン、ジメチコンシリレート、ジメチコノール、ジメチコンとケイ酸の混合物、イソプロピルアルコール、ヘキシルアルコール、トリメチルシロキシケイ酸、トリフェニルトリメチコンなどである。特に好ましい消泡剤は、Dow Coming Corporation、MichiganからSIMETHICONE USPの名称で市販されている、平均鎖長200から300のジメチルシロキサン単位のジメチコンとケイ酸の混合物である。
【0061】
本組成物は、必要に応じて、緩衝系を含むことができる。緩衝系は、組成物のpHを所望の範囲内に維持し、又は緩衝するために選択される。本明細書において使用する「緩衝系」又は「緩衝」という用語は、水溶液中において、酸又は塩基が添加されたときに、このような溶液のpH(又は水素イオン濃度若しくは活性)が大きく変化するのを安定化する溶質剤を意味する。上記範囲内の出発緩衝pH値からのpHの抵抗又は変化をこのようにもたらす溶質剤は周知である。無数の適切な緩衝剤があるが、リン酸カリウム一水和物が本発明の組成物に有効であることが判明しており、好ましい。
【0062】
薬剤組成物の最終pH値は、生理学的に適合する範囲内で変わり得る。最終pH値は、ヒト皮膚を刺激するものではなく、好ましくは、PGE化合物の経皮輸送が容易なものである必要がある。この制約を破らない限り、pHは、必要に応じてPGE化合物の安定性を改善し、粘稠性を調節するように選択することができる。一実施態様において、好ましいpH値は約3.0から約7.4であり、より好ましくは約3.0から約6.5であり、最も好ましくは約3.5から約6.0である。
【0063】
好ましい局所送達ビヒクルの場合、組成物の残りの成分は、必ず精製された水、例えば、脱イオン水である。このような送達ビヒクル組成物は、組成物の総重量に対して約50から約95パーセントを超える範囲の水を含有する。しかし、存在する水の具体的な量は重要ではなく、他の成分の所望の粘度(通常、約50cpsから約10,000cps)及び/又は濃度を得るために調整することができる。局所送達ビヒクルは、好ましくは、少なくとも約30センチポアズの粘度である。
【0064】
プロスタグランジンE群の化合物の送達を容易にするために、他の既知の経皮侵入促進剤を使用することもできる。実例は、ジメチルスルホキシド(DMSO)などのスルホキシド;1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン(Azone(登録商標)、Nelson Research,Inc.の登録商標)などの環式アミド;N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)N,N−ジエチルトルアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルオクタミド、N,N−ジメチルデカミドなどのアミド;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、2−ピロリドン−5−カルボン酸、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン又はその脂肪酸エステル、1−ラウリル−4−メトキシカルボニル−2−ピロリドン、N−タローアルキルピロリドンなどのピロリドン誘導体;プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、へキサントリオールなどのポリオール;オレイン酸、リノール酸、ラウリン酸、吉草酸、ヘプタン酸、カプロン酸、ミリスチン酸、イソ吉草酸、ネオペンタン酸、トリメチルヘキサン酸、イソステアリン酸などの直鎖及び分枝脂肪酸;エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、オレイル、ステアリル、リノレイルなどのアルコール;ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどの陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムなどの陽イオン界面活性剤;プロポキシル化ポリオキシエチレンエーテル、例えば、ポロクサマー231、ポロクサマー182、ポロクサマー184など、エトキシル化脂肪酸、例えば、Tween 20、Myrj 45など、ソルビタン誘導体、例えば、Tween 40、Tween 60、Tween 80、Span 60など、エトキシル化アルコール、例えば、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル(Brij 30)、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(Brij 93)など、レシチン及びレシチン誘導体などの非イオン界面活性剤;D−リモネン、α−ピネン、β−カレン、α−テルピネオール、カルボール、カルボン、メントン、リモネン酸化物、α−酸化ピネン、ユーカリ油などのテルペンである。
【0065】
同じく皮膚侵入促進剤として適切なのは、サリチル酸、サリチル酸メチル、クエン酸、コハク酸などの有機酸及びエステルである。
【0066】
有機酸及びアルコール、シクロデキストリンなどのPGE化合物安定剤、着色剤、レオロジー剤(rheological agent)及び防腐剤は、PGE化合物の侵入を妨害しない程度まで添加することができる。
【0067】
上記成分は、PGEなどのPGE化合物を最終的に受け入れる安定な組成物が、好ましくは実質的に均一に全体に分散して製造されるように、任意の順序及び方法で混合することができる。このような組成物を調製するのに利用可能な一手法は、あらかじめ混合された水/緩衝液に多糖ガム(又はポリアクリル酸)を均等に分散させ、次いで、得られた混合物を十分にホモジナイズ(すなわち、混合)するものである。乳化剤は、存在するときには、多糖ゴムを分散させる前に水/緩衝液に添加される。pH値を所望のレベルに調節する任意の適切な方法を、例えば、濃リン酸又は水酸化ナトリウムを添加することによって使用することができる。
【0068】
次いで、PGE化合物は、侵入促進剤の有無にかかわらず、使用前にそれらと混合される。
【0069】
得られた組成物は、局所投与、尿道内投与又は膣投与することができる。
【0070】
これらの組成物は、他の送達方法に伴う低い生物学的利用能及び速い化学分解を回避しつつ、末梢血管疾患、男性の性交不能、及びPGE化合物によって治療される、又は治療することができる他の障害の長期治療に使用することができる。
【0071】
一実施態様において、投与用製剤は、製剤と酸緩衝剤の重量に対して約0.01パーセントから約5パーセントの改質多糖ゴム;約0.001パーセントから約1パーセントのPGE化合物、好ましくはPGE、又は薬剤として許容されるそれらの塩、それらの低級アルキルエステル及びそれらの混合物;約0.5パーセントから約10パーセントのドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナート又はそれらの塩;約0.5パーセントから約10パーセントのエタノール、プロパノール、イソプロパノールからなる群から選択される低級アルコール及びそれらの混合物;約0.5パーセントから約10パーセントのラウリン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸イソプロピルからなる群から選択されるエステル及びそれらの混合物を含む。製剤は、最高約2重量パーセントのステアリン酸スクロースも含むことが好ましい。
【0072】
PGE化合物の有効性に悪影響を及ぼさない様々な治療用組成物が当業者には明らかであり、本発明の範囲に属する。例えば、着色剤、抗菌防腐剤、乳化剤、潤滑剤、芳香剤、PGE化合物安定剤などの追加の成分を、上述したように、得られる製剤が望ましい諸特性を保持する限り含めることができる。防腐剤は、存在するときには、通常、約0.05から約0.30%の量で添加される。適切な防腐剤としては、メチルパラベン(メチルPABA)、プロピルパラベン(プロピルPABA)及びブチルヒドロキシトルエン(BHT)が挙げられる。適切な芳香剤及び香気剤は当分野で公知である。適切な香気剤は最高約5パーセントであり、香気剤は当分野で公知である。適切な香気剤は、組成物の総重量に対して最高約5パーセントのミルテノール、好ましくは約2パーセントのミルテノールである。本発明の組成物は、必要に応じて、少量、すなわち約0.01から約4重量パーセントの局所麻酔剤を含むこともできる。典型的な局所麻酔剤としては、リドカイン、ベンゾカイン、ジクロニン、ジブカイン、薬剤として許容されるそれらの塩及び混合物が挙げられる。好ましい一実施態様においては、局所麻酔剤は、組成物重量に対して約0.5パーセントのジクロニンである。
【0073】
2区画剤形(two−compartment dosage form)の実例を以下に示す。
【0074】
【表1】

【0075】
必要に応じて、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの防腐剤も含めることができる。
【0076】
さらに別の2区画剤形を以下に示す。
【0077】
【表2】

【0078】
PGE含有フィルムを成型するための2区画組成物の実例を以下に示す。
【0079】
【表3】

【0080】
パートAとパートBは撹拌しながら混合され、得られた混合物は表面に層として成型され、エタノールを蒸発させてシート型材料、すなわち、成型層の厚さによってシート又はフィルムが製造される。
【0081】
本発明を以下の実施例によってさらに説明する。
【実施例1】
【0082】
2区画包装剤形
【0083】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(2グラム;Methocel(登録商標)E4M;Dow Chemical Co.)、ポリエチレングリコール8000粉末(0.5グラム)、脱イオン水(97.5グラム)、及び微量の消泡剤(シメチコン(登録商標);Dow Corning Corp.、Midland、MI)を混合することによって、粘稠性局所送達ビヒクルを調製した。
【0084】
まず、一定分量の脱イオン水(約25グラム)を約80℃に加熱し、次いでヒドロキシプロピルメチルセルロース(2グラム)を、溶解するまで撹拌しながらそれに添加した。得られた加熱溶液に微量の消泡剤を添加した。
【0085】
ポリエチレングリコール粉末(0.5グラム;PEG 8000を、溶解するまで撹拌しながら冷脱イオン水(50グラム)に添加して、冷ポリエチレングリコール溶液を製造した。
【0086】
得られた冷溶液と加熱溶液を撹拌しながら混合し、その混合溶液(適量100グラム)に脱イオン水を追加し、得られた溶液を氷浴中に置いて、連続的に撹拌しながら約30℃未満に冷却した。得られた溶液のpH値は6.25と測定された。
【0087】
この溶液は、2区画剤形の不活性物質区画用構成成分として適切である。エチルアルコールを添加して、フィルム又はシートなどのシート型単位用量を成型するのに適切な溶液を製造することができる。
【0088】
無水プロスタグランジンE(0.018グラム)とドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナート(0.12グラム)を混合することによって、活性物質区画の内容物を調製した。
【0089】
次いで、上述のように調製された活性物質内容物を、3グラムの上記不活性組成物と混合し、これに無水エチルアルコール(3グラム)を添加した。
【0090】
局所投与又は尿道投与に適切な透明粘稠性ゲルを得た。得られたゲルのpH値は4.5と測定された。
【実施例2】
【0091】
PGEと皮膚浸透促進剤を含むフィルム
【0092】
実施例1に記載したように製造された透明ゲルの一部を、6ミルフィルム延展機を用いてガラスパネル上に塗布し、フィルムが製造されるまで数時間乾燥した。少量の水(100ミリグラム)を添加すると、1平方インチ(6平方センチメートル)のフィルムは、約15秒以内に透明ゲルに戻った。
【実施例3】
【0093】
PGE含有フィルム
【0094】
PGE粉末(0.024グラム)を、以下の構成成分を含む水溶液と混合し、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.06グラム
PEG 8000粉末 0.015グラム
脱イオン水 2.925グラム
エチルアルコール、無水 3グラム
上記実施例1と同様にして調製した。得られたPGEと水溶液の混合物を、PGEが溶液になるまで15から30秒間激しく振とうした。
【0095】
得られた溶液をガラスパネル上に注ぎ、周囲温度で約3.5時間乾燥させた。実質的に均一に分散されたPGEをその中に含有するフィルムが得られた。
【実施例4】
【0096】
PGEとドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナートを含むフィルム
【0097】
上記実施例3の手順を用いて、PGE(0.024グラム)とドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナート(0.03グラム)を、以下の構成成分を含む水溶液中に溶解した。
【0098】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.06グラム
PEG 8000粉末 0.015グラム
脱イオン水 2.9グラム
エチルアルコール、無水 3グラム
【0099】
得られた溶液をガラスパネル上に注ぎ、6ミルフィルム延展機を用いて広げ、約3.5時間乾燥させた。実質的に均一に分散されたPGEとドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナートを含有する乾燥フィルムが得られた。このフィルムは水と容易に混和した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
担体シート中に実質的に均一に分散されたプロスタグランジンE群の化合物を含む非水系固体剤形。
【請求項2】
前記担体シートが水溶性である、請求項1に記載の固体剤形。
【請求項3】
前記担体シートが、生理学的に適合する非水系溶媒に可溶性である、請求項1に記載の固体剤形。
【請求項4】
前記プロスタグランジンE群の化合物が、プロスタグランジンE、プロスタグランジンE及びプロスタグランジンEと共存する群から選択される、請求項1に記載の固体剤形。
【請求項5】
前記化合物がプロスタグランジンEである、請求項1に記載の固体剤形。
【請求項6】
前記化合物がプロスタグランジンEである、請求項1に記載の固体剤形。
【請求項7】
前記化合物がプロスタグランジンEである、請求項1に記載の固体剤形。
【請求項8】
前記担体シートがヒドロキシメチルセルロースを含む、請求項2に記載の固体剤形。
【請求項9】
前記担体シートがポリビニルピロロリドンを含む、請求項2に記載の固体剤形。
【請求項10】
前記担体シートが皮膚侵入促進剤を含む、請求項1に記載の固体剤形。
【請求項11】
前記皮膚侵入促進剤が、アルキル−2−(N−置換アミノ)−アルカノアート、(N−置換)−アルカノールアルカノアート、薬剤として許容されるそれらの塩、及びそれらの混合物からなる群の一成分である、請求項10に記載の固体剤形。
【請求項12】
前記皮膚侵入促進剤が、ドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナートである、請求項10に記載の固体剤形。
【請求項13】
プロスタグランジンE群の化合物及びその充填剤を含む密封活性物質区画と、生理学的に適合し、粘度が少なくとも50cpsの粘稠性局所送達ビヒクルを含む密封不活性物質区画とを含む包装多成分剤形。
【請求項14】
前記プロスタグランジンE群化合物が、担体シート中に実質的に均一に分散される、請求項13に記載の剤形。
【請求項15】
前記プロスタグランジンE化合物が、水溶性担体シート中に実質的に均一に分散される、請求項13に記載の剤形。
【請求項16】
前記プロスタグランジンE化合物が、生理学的に適合する非水系溶媒に可溶性である担体シート中に実質的に均一に分散される、請求項13に記載の剤形。
【請求項17】
前記粘稠性局所送達ビヒクルがクリームである、請求項13に記載の剤形。
【請求項18】
前記粘稠性局所送達ビヒクルがゲルである、請求項13に記載の剤形。
【請求項19】
前記粘稠性局所送達ビヒクルが軟膏である、請求項13に記載の剤形。
【請求項20】
前記プロスタグランジンE群の化合物がプロスタグランジンEである、請求項13に記載の剤形。
【請求項21】
前記プロスタグランジンE群の化合物がプロスタグランジンEである、請求項13に記載の剤形。
【請求項22】
前記プロスタグランジンE群の化合物がプロスタグランジンEである、請求項13に記載の剤形。
【請求項23】
前記活性物質区画が皮膚浸透促進剤も含有する、請求項13に記載の剤形。
【請求項24】
前記皮膚浸透促進剤が、アルキル−2−(N−置換アミノ)−アルカノアート、(N−置換)−アルカノールアルカノアート、薬剤として許容されるそれらの塩、及びそれらの混合物からなる群の一成分である、請求項23に記載の剤形。
【請求項25】
前記皮膚浸透促進剤が、ドデシル2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナートである、請求項23に記載の剤形。
【請求項26】
ドデシル−2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナート塩酸塩である、請求項23に記載の剤形。
【請求項27】
前記皮膚浸透促進剤が、結晶性ドデシル−2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオナート塩酸塩である、請求項23に記載の剤形。
【請求項28】
不活性物質区画が皮膚浸透促進剤も含有する、請求項13に記載の剤形。

【公開番号】特開2012−36196(P2012−36196A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−200752(P2011−200752)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【分割の表示】特願2004−566647(P2004−566647)の分割
【原出願日】平成15年12月31日(2003.12.31)
【出願人】(509103369)ネクスメツド・ホールデイングス・インコーポレイテツド (4)
【Fターム(参考)】