説明

居眠り防止器

【課題】使用者が居眠りすることを未然に防止することができる居眠り防止器を提供することを課題とする。
【解決手段】耳に掛ける耳掛部2と、前記耳掛部2に取り付けられる振動部3とを備え、前記振動部3は、振動モータ31と、電源32と、前記電源32から前記振動モータ31への電力の供給を所定の時間間隔でオンオフするタイムスイッチ部33とを有することを特徴とする居眠り防止器1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の居眠りを防止する居眠り防止器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の運転中や会議中の居眠りを防止するために、様々な居眠り防止器が提案されている。例えば、特許文献1には、耳に掛けて使用する居眠り防止器が提案されている。特許文献1の居眠り防止器は、使用者の首の傾きを検知する傾きセンサを備え、当該傾きセンサで首の傾きを検知すると、警告音やメロディーなどを発するものである。一般に、居眠りをすると、首が傾くため、このように首の傾きが検知された時に警告音やメロディーなどを発すると、居眠りしている使用者を目覚めさせることができる。
【0003】
しかしながら、特許文献1の居眠り防止器は、居眠りしている使用者を目覚めさせるものであるため、警告音やメロディーが発せられるまでの間、使用者は居眠り状態となる。車両の運転等においては、一瞬の居眠りによって事故が発生する恐れがあるため、使用者が居眠り状態となり得る特許文献1の居眠り防止器では、事故の発生を十分に防止することができない。
【特許文献1】特開平07−116257号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、使用者が居眠りすることを未然に防止することが可能な居眠り防止器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、特許請求の範囲の請求項1に記載の如く、使用者の耳に掛ける耳掛部と、前記耳掛部に取り付けられる振動部とを備え、前記振動部は、振動モータと、電源と、前記電源から前記振動モータへの電力の供給を所定の時間間隔でオンオフするタイムスイッチ部とを有することを特徴とする居眠り防止器を提供する。
【0006】
本発明に係る居眠り防止器は、耳掛部を使用者の耳に掛けて使用するものである。この耳掛部に取り付けられる振動部は、振動モータと、電源と、電源から振動モータへの電力の供給を所定の時間間隔でオンオフするタイムスイッチ部とを有している。振動モータは、電源から振動モータへの電力の供給がオンすると振動するモータである。電源から振動モータへの電力の供給は、タイムスイッチ部によって、所定の時間間隔でオンオフされる。従って、振動モータは、所定の時間間隔で振動する。振動モータの振動は、耳掛部を介して使用者の耳に伝達される。よって、本発明に係る居眠り防止器は、所定の時間間隔で使用者に振動を伝達することができ、使用者が居眠りすることを未然に防止することができる。また、振動モータの振動が、振動に敏感な耳に伝達されるので、本発明に係る居眠り防止器は、使用者の居眠りを未然に防止することを効果的に行なうことができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る居眠り防止器は、所定の時間間隔で使用者に振動を伝達することができるので、使用者が居眠りすることを未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は本実施形態に係る居眠り防止器の側面図である。図1に示すように、本実施形態に係る居眠り防止器1は、耳に掛ける耳掛部2と、耳掛部2に取り付けられる振動部3とを備えている。本実施形態に係る居眠り防止器1は、筐体4を備え、筐体4は、一部が耳掛部2に形成され、耳掛部2に形成された部位の後側において内側に形成された空間30を有している。この空間30には、振動部3が配置されている。
【0009】
耳掛部2は、筐体4の前部に形成されている。かかる耳掛部2は、耳Eの裏側に掛かるように、下面部が耳Eの裏側に沿って湾曲した形状に形成されている。
【0010】
振動部3は、振動モータ31と、電源32と、電源32から振動モータ31への電力の供給を所定の時間間隔でオンオフするタイムスイッチ部33と、起動スイッチ部34とを有している。図2は、振動部3の概略回路図である。図2に示すように、電源32と振動モータ31とは、タイムスイッチ部33を構成するスイッチ部材331及び起動スイッチ部34を構成するスイッチ部材341がオンになると導通する。この導通により、電源32から振動モータ31に電力の供給がオンされる。
【0011】
振動モータ31は、電力の供給がオンされると、振動する。振動モータ31について簡単に説明すると、振動モータ31は、回転子と、回転子と相互作用して回転モーメントを発生させる固定子と、回転子の回転を外部に伝える回転軸と、回転軸を支える軸受と、回転軸に偏心して取り付けられた分銅とを備えている。従って、前述のように、振動モータ31に電源32から電力の供給がオンされると、回転子と固定子との間に回転モーメントが発生し、この回転モーメントによって回転子が回転する。回転子が回転すると、偏心した分銅が回転し、この分銅の回転によって振動モータ31自身が振動する。
【0012】
タイムスイッチ部33は、電源32から振動モータ31への電力の供給のオンオフを切り替える所定の時間間隔が記憶されている。タイムスイッチ部33は、この記憶された所定の時間間隔に基づいて、スイッチ部材331のオンオフを切り替える。スイッチ部材331がオンのときは、振動モータ31と電源32とが接続され、電源32から振動モータ31への電力の供給が可能な状態となる。一方、スイッチ部材331がオフのときは、振動モータ31と電源32とが非接続となり、電源32から振動モータ31への電力の供給が不能な状態となる。尚、電源32から振動モータ31への電力の供給のオンオフを切り替える所定の時間間隔は、毎回同じであっても、異なっていてもよい。
【0013】
一方、起動スイッチ部34は、本実施形態に係る居眠り防止器1の使用者が、オンオフを切り替えることが可能な構成とされている。図1に示すように、起動スイッチ部34は、筐体4から後方に突出した突起部35を備える。突起部35は、使用者が指を引っ掛けて、上下方向(図1の矢印A方向)に移動させることができるように構成されている。突起部35が上下方向一方側(例えば上側)に移動すると、起動スイッチ部34のスイッチ部材341がオンとなり、スイッチ部34がオンとなる。かかるスイッチ部34がオンのときは、タイムスイッチ部33のスイッチ部材331のオンオフが切り替わること毎に、振動モータ31と電源32との導通及び非導通が切り替わり、タイムスイッチ部33のスイッチ部材331のオンオフに基づいて振動モータ31の振動がオンオフする。即ち、振動モータ31が所定の時間間隔で振動する状態となる。一方、突起部35が上下方向他方側(例えば下側)に移動すると、起動スイッチ部34のスイッチ部材341がオフとなり、スイッチ部34がオフとなる。かかるスイッチ部34がオフのときは、タイムスイッチ部33のスイッチ部材331のオンオフに関わらず、振動モータ31と電源32とは非導通であり、振動モータ31は振動しない。よって、このような起動スイッチ部34を有することで、使用者の意思によって、振動モータ31が所定の時間間隔で振動する状態としたり、振動モータ31が振動しない状態としたりすることができる。従って、例えば、本実施形態に係る居眠り防止器1を使用しない場合は、突起部35を上下方向他方側に移動させて、振動モータ31が振動しない状態にして、無駄に振動モータ31が振動することを防止することができる。
【0014】
以上の構成の居眠り防止器1の使用方法について説明する。まず、使用者は、突起部35を上下方向一方側に移動させて、起動スイッチ部34をオンにして、振動モータ31が所定の時間間隔で振動する状態とする。そして、図1に示すように、耳掛部2を耳Eの裏側に掛ける。そうすると、所定の時間間隔で振動モータ31が振動し、振動モータ31の振動が耳掛部2を介して所定の時間間隔で使用者の耳Eに伝達される。
【0015】
このように本実施形態に係る居眠り防止器によれば、使用者の耳Eに所定の時間間隔で振動モータ31の振動が伝達されるため、使用者が居眠りすることを未然に防止することができる。また、振動モータ31の振動は、振動に敏感な耳Eに伝達されるため、本実施形態の居眠り防止器は、使用者の居眠りを未然に防止することを効果的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本実施形態に係る居眠り防止器の側面図である。
【図2】図2は振動部の概略回路図である。
【符号の説明】
【0017】
1…居眠り防止器、2…耳掛部、3・・振動部、31・・・振動モータ、32・・・電源、33・・・タイムスイッチ部、34・・・起動スイッチ部、4…筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の耳に掛ける耳掛部と、前記耳掛部に取り付けられる振動部とを備え、
前記振動部は、振動モータと、電源と、前記電源から前記振動モータへの電力の供給を所定の時間間隔でオンオフするタイムスイッチ部とを有することを特徴とする居眠り防止器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−167774(P2008−167774A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−780(P2007−780)
【出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【出願人】(594156949)株式会社ビジョンメガネ (46)
【出願人】(503331986)有限会社鷹乃羽 (2)
【Fターム(参考)】