説明

屈曲型蛍光ランプ、バックライトユニット及び屈曲型蛍光ランプの製造方法

【課題】バックライトユニットの限られた収納空間に収納でき、しかもランプ電流を増加させても発光効率が低下しにくい屈曲型蛍光ランプを提供する。
【解決手段】内面に蛍光体膜44が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極40a、40bを有する屈曲状のガラスバルブ32を備え、ガラスバルブ32の陽光柱発光部の内、光取り出し部33の横断面を扁平形状とし、ガラスバルブ32の少なくとも電極40a、40bの領域34、35の横断面を円形状とし、ガラスバルブ32における扁平形状の光取り出し部分33の長さが電極40a、40bの領域34、35における円形状の長さより長いことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屈曲型蛍光ランプ、バックライトユニット及び屈曲型蛍光ランプの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バックライトユニットは、LCDパネルの背面に取り付けられて、LCD装置の光源として使用されるものである。
【0003】
バックライトユニットの方式は、大別して、エッジライト方式と直下方式(例えば、特許文献1参照)の2種類がある。
【0004】
この中でも、直下方式のバックライトユニットは、底板とこれを囲む側板とからなる外囲器を有し、前記外囲器の開口部が拡散板、拡散シート等で覆われており、外囲器内には上記底板に近接して複数本の蛍光ランプが配置されている。直下方式のバックライトユニットはその表面(以下、「発光面」という。)での高輝度化が比較的容易であるため、例えば32インチといった大型な液晶テレビ等のLCD装置に採用されている。
【0005】
このようなバックライトユニットにおいては、LCD装置の消費電力を少なくかつ高画質化を図るために、U字状に屈曲した屈曲型蛍光ランプを横方向に寝かせ、かつ縦方向に等間隔に配置したもの(以下、「屈曲管横置タイプ」と称する。)が実用化されている(特許文献1参照)。また、省スペース性を実現するために薄型であることが要請されている。
【0006】
このため、上記底板と側板の内側の面は、光反射率の高い材料で被覆されており、蛍光ランプから背面に放射される光を前方(発光面方向)へ反射させて、ランプから放射される光束の有効利用効率(ランプから放射される光束の内、発光面から放射される割合)を高めている。また、上記拡散板、拡散シートは、屈曲型蛍光ランプからの直接光及び反射光を前方に拡散照射させて、発光面全体での輝度の均一性を図っている。
【0007】
さらに、上記屈曲型蛍光ランプとしては、特に冷陰極型蛍光ランプが用いられている。冷陰極型蛍光ランプは、フィラメントコイルを有していないため、前記ランプの細径化が容易であり、バックライトユニットの薄型化の要請に応えられるからである。
【0008】
このようなバックライトユニットは、LCD装置の高画質化を図るため、さらなる高輝度化が要請されている。
【特許文献1】特開2004−342576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
バックライトユニットの高輝度化を実現する方法としては、例えば、各冷陰極型蛍光ランプ(以下、単に「ランプ」という。)のランプ電流を単純に大きくして動作させるという方法が考えられる。しかしながら、ランプの光束はある程度は高くなるものの、ランプ電流の増加により最冷点温度が過度に上昇して最適な範囲を逸脱することで、ランプの発光効率(以下、「ランプ効率」という。)が低下するという問題がある。
【0010】
ランプ電流の増加と共により管径の太いランプを用いることで放熱性を良くすれば、上記した最冷点温度の過度上昇を抑制できるものの、特に管内径を大きくすると陽光柱プラズマ空間の中心から管内壁までの距離が遠くなるため発光効率が低下し、期待した程のランプ電流の増分に見合うだけの光束の増加が得られないという問題がある。これに加えて、バックライトユニットのようにランプの収納空間が限られているものにおいては、従来より管径の太いランプを用いると、ランプと発光面との距離が近くなり、発光面のランプとの距離が近い部分のみ輝度が高くなるという輝度むら(波状の輝度むら)が生じるという欠点がある。これに対しては、収納空間の厚み方向を大きく取り、ランプを発光面から後退させて配置すれば解決することができるが、上述のようにバックライトユニットは特に薄型であることが要請されているので、そのような方法を採るのは実際的ではない。
【0011】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、バックライトユニットの限られた収納空間に収納でき、しかもランプ電流を増加させても発光効率が低下しにくい屈曲型蛍光ランプ、バックライトユニットおよび屈曲型蛍光ランプの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1に係る屈曲型蛍光ランプでは、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有する屈曲状のガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長いことを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る屈曲型蛍光ランプでは、前記ガラスバルブは、その長手方向の中ほどで折り返されて形成された折り返し部と、前記折り返し部の両側から平行に延設されてなる直線状部とを有し、前記ガラスバルブの屈曲した直線状部の管軸中心間で形成される面に対して、前記ガラスバルブの扁平形状の長軸が略平行であることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る屈曲型蛍光ランプでは、前記電極は、前記ガラスバルブ内に両端部に円筒状のホロー電極を設けたものであることを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る屈曲型蛍光ランプでは、前記電極は前記ガラスバルブの両端部外周に外部電極を設けたものであることを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る屈曲型蛍光ランプでは、前記扁平な形状をした横断面の短内径は、1.0mm以上3.0mm以下の範囲にあることを特徴とする。
【0017】
請求項6に係るバックライトユニットでは、反射板とこれを囲む側板とを有する外囲器内に、請求項1から5のいずれか1項に記載の屈曲型蛍光ランプが複数本所定の間隔を置いて並列配置されており、前記各屈曲型蛍光ランプは、前記扁平形状の部分断面の長軸が前記反射板の主面と略平行となるように配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項7に係るバックライトユニットでは、前記バックライトユニットが使用される状態において、前記屈曲型蛍光ランプが、前記両電極が左方又は右方となり、前記折り返し部が右方又は左方となる姿勢で前記外囲器内に収納されていることを特徴とする。
【0019】
請求項8に係るバックライトユニットでは、前記バックライトユニットが使用される状態において、前記屈曲型蛍光ランプが、前記両電極が左方又は右方となり、前記折り返し部が右方又は左方となる姿勢で前記外囲器内に収納されていることを特徴とする。
【0020】
請求項9に係る屈曲型蛍光ランプの製造方法では、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有する屈曲状のガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長い屈曲型蛍光ランプの製造方法であって、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有する円形状の直管状のガラスバルブを屈曲状にした後、この屈曲状にされたガラスバルブの少なくとも前記電極の領域を除く前記光取り出し部を扁平形状に形成することを特徴とする。
【0021】
請求項10に係る屈曲型蛍光ランプの製造方法では、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有するガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長い蛍光ランプの製造方法であって、内面に蛍光体膜が形成された横断面が円形状の直管状のガラスバルブを屈曲した後、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域を除く前記光取り出し部を扁平形状に形成し、次に前記ガラスバルブ内部に水銀および希ガスを封入すると共に、前記ガラスバルブの両端部外周に一対の電極を配設することを特徴とする。
【0022】
請求項11に係る蛍光ランプの製造方法では、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有するガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長い蛍光ランプの製造方法であって、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入された横断面が円形状の直管状のガラスバルブを屈曲した後、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域を除く前記光取り出し部を扁平形状に形成し、次に前記ガラスバルブの両端部外周に一対の電極を配設することを特徴とする。
【0023】
請求項12に係る屈曲型蛍光ランプの製造方法では、前記ガラスバルブは、その長手方向の中ほどで折り返されて形成された折り返し部と、前記折り返し部の両側から平行に延設されてなる直線状部とを有し、前記ガラスバルブの屈曲した直線状部の管軸中心間で形成される面に対して、前記ガラスバルブの扁平形状の長軸が略平行であることを特徴とする。
【0024】
請求項13に係る蛍光ランプの製造方法では、前記電極は、前記ガラスバルブ内に両端部に円筒状のホロー電極を設けたものであることを特徴とする。
【0025】
請求項14に係る蛍光ランプの製造方法では、前記電極は前記ガラスバルブの両端部外周に外部電極を設けたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る屈曲型蛍光ランプは、両端部に電極を有する屈曲状のガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面の形状が扁平であるので、前記扁平な形状をした横断面の短外径と同程度の管外径を有する従来の直管状ランプより外周表面積を増大させて最冷点温度の過度な上昇を抑えることができ、しかも、前記扁平な形状をした短内径は、長内径と同程度の管内径を有する従来の円管状ランプより短いので、陽光柱プラズマ空間の中心から管内壁までの距離は実効的に短く保つことが可能になる。このため、ランプ電流を従来より大きくしても、発光効率を低下しにくくすることができる。また、例えば、上記屈曲型蛍光ランプをバックライトユニットに用いる際には、バックライトユニットの限られた収納空間の厚み方向を大きくすることなく収納することが可能となる。さらに、ガラスバルブの少なくとも電極の領域の横断面を円形状としているため、蛍光ランプの製造時に、ガラスバルブの両端部に設けられる電極の取付け精度の低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0028】
図1は、実施の形態に係る直下方式のバックライトユニット2の概略構成を示す平面図であり、図2(a)は、図1におけるA−A線断面図であり、図3(a)は、図1における屈曲型蛍光ランプ6である。なお、図1は、後述する透光板12と前記透光板12が取り付けられる取付枠22を除いた状態を示している。バックライトユニット2は、LCD(液晶ディスプレイ)パネル(不図示)の背面に配されて用いられ、液晶テレビの表示部となるLCD装置を構成するものである。
【0029】
図1、図2(a)及び図3(a)を参照しながら、バックライトユニット2の構成を説明する。
【0030】
前記バックライトユニット2は、箱体の外囲器4内に屈曲型蛍光ランプ6(以下、単に「蛍光ランプ6」ともいう。)が複数本収納されて構成されている。バックライトユニット2は、液晶テレビ等の構成ユニットとして使用される際には、図1に示すX軸方向を水平方向としY軸方向を垂直方向とする状態となる。ここで、本明細書において、X軸方向を横方向(水平方向)もしくは左右方向、Y軸方向を縦方向(垂直方向)もしくは上下方向として説明する。
【0031】
外囲器4は、基本的に、横長の長方形をした反射板8と、反射板8を囲む側板10と、反射板8と平行に設けられた透光板12とからなる。ここで、平面視で長方形枠に見える側板10の前記長方形の各辺に対応する部分を、図1に示すようにそれぞれ、上辺部14、下辺部16、左辺部18、右辺部20と称することとする。図2に示す透光板12は、側板10に取り付けられた取付枠22に嵌めこまれている。取付枠22は不透光材料で形成されており、蛍光ランプ6から発せられた光は図1において二点鎖線で囲んだ、透光板12のみが存在する領域から取り出されることとなる。
【0032】
側板10の下辺部16の側壁からユニット内側に向けて立設された一対のリブ16A、16Bが横方向に所定の間隔で配されている。リブ16A、16Bは蛍光ランプ6をその端部で支持するためのものであるが、これについては後述する。
【0033】
図2に示すように、透光板12は、反射板8側(蛍光ランプ6側)から順に、光拡散板24、光拡散シート26、およびレンズシート28が積層されてなるものである。また、反射板8には、補強のための金属板30が貼着されている。
【0034】
続いて、蛍光ランプ6の概略構成について説明する。
【0035】
図3(a)は、本実施の形態に係る蛍光ランプ6の構成を示す断面図であり、図3(b)は図3(a)におけるB−B線での断面を示し、図3(c)は図3(a)におけるC−C線およびD−D線での断面を示したものである。
【0036】
なお、図3(b)、図3(c)においては、図面が煩雑になるのを避けるため、ガラスバルブ32と蛍光体膜44の断面のみを示している。
【0037】
図3に示すように、蛍光ランプ6は、冷陰極型蛍光ランプであって、例えば「コ」字状の屈曲したホウケイ酸ガラスからなるガラスバルブ32と、ガラスバルブ32の両端部に配設された一対の電極40a、40bとを備えている。また、蛍光ランプ6は、横断面形状を略楕円形の扁平形状とした光取り出し部33と、ガラスバルブ32の少なくとも電極40a、40bの領域(ガラスバルブ32の両端から前記箇所に配設された電極40a、40bの先端までのそれぞれの領域部分)の横断面を円形状とした円形状部34、35とで形成されている。なお、円形状部34、35を除く、蛍光ランプ6を点灯させた際に陽光柱発光部内(実質的に陽光柱が発生する領域内)で、照明に寄与する部分を光取り出し部33と称する。例えば、蛍光ランプ6が液晶バックライトユニットに使用される場合には、前記ユニットが発光させる液晶パネルの有効表示面での発光に寄与する部分が、ガラスバルブ32の光取り出し部33となる。
【0038】
また、屈曲したガラスバルブ32は、中ほどで折り返されて形成された折り返し部36と、前記折り返し部36の両側から平行に延設されてなる直線状部37、38とを有している。ガラスバルブ32の端部32a、32bは、ビードガラス41a、41bで封止されている。前記ビードガラス41a、41bを通って、タングステン製の内部リード線42a、42bがガラスバルブ32の両端から導入され、内部リード線42a、42bの一端には、有底筒状をしたニオブなどからなる電極40a、40bがレーザ溶接等によって接合されて、かつ、内部リード線42a、42bの他端には、ニッケルからなる外部リード線43a、43bが溶接等によって接合されている。
【0039】
電極40a、40bは、例えば有底の円筒状のホロー型電極であり、長手方向の電極長は5.0mm、肉厚は0.1mmである。また、電極40a、40bの外周面とガラスバルブ32内周面との間隙の間隔は0.2mm以下と狭く設定されている。このように間隔を狭く設定することで、上記間隙に放電が漏れることを防止でき、もってスパッタによる水銀の消耗を抑制している。そして、ガラスバルブ32の屈曲した管軸中心間で形成される面に対して、ガラスバルブ32の光取り出し部33における扁平形状の長軸を略平行にし、かつ、扁平形状の光取り出し部33の長さは、円形状部34、35の長さより10倍以上長くしたものである。なお、本発明では、円形状部34又は円形状部35の長さが異なる場合は、円形状部の長さの短い方を基準とする。
【0040】
ガラスバルブ32内面には、蛍光体膜44が形成されている。蛍光体膜44は、例えば、赤色(Y23:Eu)、緑色蛍光体(LaPO4:Ce,Tb)および青色蛍光体(BaMg2Al1627:Eu,Mn)からなる希土類蛍光体で形成されている。また、ガラスバルブ32の内部には、例えば、約2.0mgの水銀、および、希ガスとして約8kPa(20℃)のネオン・アルゴン混合ガス(Ne95%+Ar5%)が封入されている。
【0041】
なお、蛍光体膜44、水銀および希ガスの構成は上記構成に限定されない。例えば、希ガスとしてネオン・クリプトン混合ガス(Ne95%+Kr5%)が封入されていても良い。希ガスとしてネオン・クリプトン混合ガスを用いると、ランプ始動性(特に、0℃程度低温における始動電圧)が向上し、蛍光ランプ6を低い電圧で点灯させることができる。
【0042】
つまり、液晶テレビの大型化・高輝度化に伴って、前記液晶テレビ用のLCDパネルに付設される直下方式のバックライトユニット一台当たりに備えられる蛍光ランプ6の本数も増加し、その増加に伴って、ユニット内の温度も上昇し、最適な水銀蒸気圧が得られる60℃を超えて70℃近くまで上昇する場合がある。その結果、ランプ効率が低下し、必要な輝度が得られなくなる。ユニット内温度の上昇に起因するランプ効率の低下に対しては、アルゴン比率を5%よりも上げて、ガラスバルブ表面温度を下げ、ユニット内の温度を60℃付近まで下げることが考えられるが、始動電圧が上がってしまう。この場合、液晶テレビが用いられる温度環境下においても、特に、水銀蒸気圧が低くなる低温時における始動電圧が問題になる。この問題を解決するために、希ガスとしてネオン・クリプトン混合ガスを用いることが好ましい。
【0043】
ここで、蛍光ランプ6の各寸法について述べる。本発明に係るバックライトユニットでは、14〜52インチサイズの液晶テレビの構成ユニットとして好適に使用され、その場合にユニット内に収納される蛍光ランプの本数は、アスペクト比4:3においては4〜21本、アスペクト比16:9においては4〜24本の範囲となる。また、図1に示す蛍光ランプ6の全長L1は130〜600mm、折り返し部の長さW1は15〜35mmの範囲である。光取り出し部33の管軸9方向の長さDaは約251〜1211mm、円形状部34、35の管軸9方向の長さDb、Dcはそれぞれ約12mm、光取り出し部33の外周表面積は約39〜187cm2である。また、上記略楕円形の短外径aoは4.0mm、短内径aiは3.0mm、長外径boは5.8mm、長内径biは4.8mmである。また、上記略円形の管外径roは5.0mm、管内径riは4.0mmである。
【0044】
本実施の形態に係る蛍光ランプ6がこのような形状をしているのは以下の理由による。
【0045】
管外径5.0mmのガラスバルブ32を上記製造方法により扁平する場合には、最大でも、長外径boが6.6mm、短外径aoが3.0mmとなるように設定(この場合の扁平率は、ao/bo≒0.45となる。)することが好ましい。過度に扁平にすると、ガラスバルブ32の両端封止部から希ガスのリークやガラスバルブ32の形状が変わってしまうことがあり、歩留まりの低下につながるからである。
【0046】
扁平なガラスバルブ32の横断面の短内径は、1.0mm以上3.0mm以下において、最冷点温度が60〜65℃の範囲ならば、最適なランプ効率が得られ、また、扁平なガラスバルブ32の横断面の長内径は、2.2mm以上6.6mm以下において、ガラスバルブの外周表面積の増大により放熱面積が大になるので、最冷点温度の過度な上昇の抑制を可能することができる。
【0047】
つまり、本実施の形態においては、光取り出し部33の形状が略楕円形状をしているので、ユニットを薄型化することができ、外周表面積を増大させて最冷点温度の過度な上昇を抑えながら、陽光柱プラズマ空間の中心から管内壁までの距離を実効的に短く保つことが可能になり、ランプ電流を高めたとしてもランプ効率の低下を抑えることができる。
【0048】
詳しくは、扁平な形状をした横断面の短内径は、3.0mm以下の範囲に規定されることが好ましい。3.0mmを境にして、上記短内径が3.0mmより大きくなると、陽光柱プラズマ空間の中心から管壁までの距離が大きくなり、ランプ効率が急激に低下することが実験で確認されているからである。さらに、上記短内径は2.5mm以下の範囲に規定するのがより好ましい。これは、短内径ai2.5mm、短外径ao3.5mm、長内径bi5.4mm、長外径bo6.4mmと規定した図1と同様の構成を有するランプのランプ電流8.5mAのときのランプ効率が、断面形状のみが異なる内径3mmの円形状の蛍光ランプにおける電流値5.5mAのときのものに比べて、約10%も高くなることがわかったからである。
【0049】
なお、上記短内径を1.0mm未満に設定するのは、製造上難しいので、短内径の下限値は1.0mmである。
【0050】
図2に戻って、蛍光ランプ6の両端部には、それぞれシリコンゴムからなるブッシュ46がはめ込まれている。図2(a)の断面図に示すように、外部リード線43a(43b)には、不図示の電源回路ユニットから配線された被覆電線48が接続される。接続は、被覆電線48の導線48aを外部リード線43a(43b)に絡めた状態で半田50によって接合する形でなされる。被覆電線48は、反射板8と金属板30にまたがって開設された連通孔49を介して、ユニット外へ導出されている。
【0051】
蛍光ランプ6に装着した状態のブッシュ46の斜視図を図2(b)に示す。図2(b)に示すように、ブッシュ46の外周面には、複数のリブ46Aが突設されている。蛍光ランプ46の両端部は、このブッシュ46を介して外囲器4に取り付けられる。すなわち、図1に示すように、上記した一対のリブ16A、16Bの間に、前記ブッシュ46を圧入して取り付けられる。このとき、ブッシュ46は少し弾性変形し、その復元力でもってしっかりと固定されることとなる。また取り付られた状態で、ブッシュ46が、リブ16A、16B、下辺部16、および反射板8と接触するのはリブ46Aの頂部だけである。このリブ46Aを形成したことにより、下辺部16に設けたリブ16A、16Bとの接触面積を小さくして電極40a、40bからの熱が外囲器4へと逃げる量を低減する。その結果、電極40a、40bで発生する熱を、封入ガスの加熱に積極的に利用することができ、もって少ない電力で適正な水銀蒸気圧を得ることができる。
【0052】
折り返し部36側は、図1、図2(a)に示すように、上辺部14に取り付けられた折返部支持部材62によって支持される。なお、折返部支持部材62はPET樹脂で形成されている。折返部支持部材62は、図2(a)に示すように、「C」字断面部を有し、前記C字断面部分に楕円形断面のガラスバルブ32(折り返し部36)がはめ込まれる。この際、C字断面部分の弾性変形によって、折り返し部36がしっかりと支持されることとなる。
【0053】
また、支持部材62と折り返し部36との間には、反射シート64、テフロン(登録商標)シート66が挿入されている。反射シート64は、折り返し部36からの光を直線状部37、38の延設方向、すなわち、下方へ反射する反射部材の機能を発揮する。これにより、取付枠22の存在によって直接的には取り出すことのできない折り返し部36からの光を間接的にユニット外へ取り出すことが可能となるので、前記ユニットの輝度の向上に寄与することとなる。例えば、テフロン(登録商標)で形成された断熱シート66は、折り返し部36と折返部支持部材62との間に設けられている。
【0054】
なお、断熱シート66の材質は、テフロン(登録商標)に限らず、ユニット内を充塞する気体、すなわち空気よりも熱伝導性の低い材質であればよい。また、断熱シート66と反射シート64とは、折返部支持部材62に一体的に貼着されている。
【0055】
上記のように、屈曲型蛍光ランプ6を、電極40a、40bが下方に折り返し部36が上方になるように立てて構成したバックライトユニット2(以下このタイプを「屈曲管縦置タイプ」と称する。)は、ユニット全体における輝度むら(透光板12の板面上での輝度むら)が図4に示すような屈曲型蛍光ランプ6の横置タイプにおけるバックライトユニットよりも改善される。つまり、図4に示す屈曲型蛍光ランプ6の横置タイプのバックライトユニットは、屈曲型蛍光ランプ6の主な熱発生源である電極の熱が、当然上方へ放散される。横置タイプにおいては、電極で発生した熱は、図中、3本の矢印で示すようにガラスバルブの厚みを介して直ぐにガラスバルブ外へと放散され、ユニット内の空気を加熱することとなる。これが原因で、ユニット内温度が過度に昇温すると共に、既述したようにユニット内温度の不均一をもたらす。その結果、上下方向に配置位置を異にする蛍光ランプ間で輝度差が生じ、ユニット全体での輝度むらが発生しやすくなる。それに対し、上記実施形態における蛍光ランプ6の屈曲管縦置タイプは、電極40a、40bで発生した熱が、両方ともガラスバルブ32内を上昇し、専ら封入ガスおよびガラスバルブ32の加熱に用いられ、ユニット内温度の上昇を抑制できることとなり、ユニット内温度の不均一が低減される。その結果、蛍光ランプ6間はもとより、1本の蛍光ランプにおける輝度差も低減され、ユニット全体での輝度むらを抑制することができる。
【0056】
なお、上記実施形態では、冷陰極型の蛍光ランプ6で説明したが、これに限らず、例えば、図5に示すような、ガラスバルブ32の両端外周部に電極40a、40bを有する外部電極型の蛍光ランプ60でもよい。この構成によれば、あらかじめ、ガラスバルブ32の両端外周部に電極40a、40bが形成された蛍光ランプの光取り出し部33を扁平にしたとしても、電極部分34、35は、円形状のガラスバルブ32を変形させないため、ガラスバルブ32の外周部から剥がれ難くすることができる。
【0057】
また、上記実施形態では、ガラスバルブ32の材料をホウ珪酸ガラスで説明したが、これに限らず、ホウ珪酸ガラスより安価で、鉛の含有率が0.1(%)以下でかつアルカリ系金属(NaO)の含有率が5(%)以上20(%)以下のソーダガラス(鉛フリーガラス)を用いてもよい。このソーダガラスを用いた場合、ホウ珪酸ガラスでは別に始動補助部材を設けて始動する必要があるが、ソーダガラスではガラス構成材料であるNaOが始動補助部材となり、つまり、ガラスから析出したNaにより暗黒時の始動性が改善できる。
【0058】
また、本実施の形態においては、蛍光ランプ6を、扁平な形状をした断面の長軸が反射板8の主面と略平行となるように配置している。これにより、外囲器4に収納しても上記波状の輝度むらの発生を抑えることができ、かつ、蛍光ランプ6と反射板8との間の距離が接近することができるので、外囲器4の厚みは薄型に保つことができる。さらに、蛍光ランプ6は、陽光柱発光部の中心からの距離が遠い長軸方向に比べて、この距離が近い短軸方向へより多くの光が射出されるので、蛍光ランプ6から放射される光束の有効利用効率を高めて、発光面での輝度をより向上させることができる。
【0059】
また、上記実施の形態においては光取り出し部分33の横断面の形状が略楕円形をしていたが、上記形状は略楕円形に限定されず、長円形状のもの、略長方形状のもの等、扁平な形状であれば他の形状であってもよい。
【0060】
また、上記実施の形態においては、屈曲型蛍光ランプとして、「コ」字状で説明したが、これに限らず、「U」字状、「W」状および「波」状等、屈曲形状であれば他の形状であってもよい。
【0061】
さらに、上記実施の形態においては、電極としてホロー型電極を用いているが、棒状電極を用いても構わない。
【0062】
図6は、本発明の蛍光ランプ6の製造方法を模式的に示すものである。
【0063】
まず、図示していないが、内面が蛍光体膜44で形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に一対の電極40a、40bを有する内部リード線42a、42bが封止された、横断面が円形状の直管状のガラスバルブ32aを「コ」字状に屈曲し、その屈曲した蛍光ランプ6aを準備する。
【0064】
次に、図6(a)に示すように、蛍光ランプ6aの横断面の形状を扁平にする予定部分(ガラスバルブ32の少なくとも電極40a、40bの領域を除く光取り出し部33)を、ステンレス鋼からなる2枚の成形治具板70a、70bの溝71a、71bの間に挟むように設置すると共に、図6(b)に示すように蛍光ランプ6aを図示しない加熱炉により軟化点より低い管壁温度(例えば、620〜700℃)へと加熱して、成形治具板70aの自重により断面を円形から略楕円形へと加工して所望の形状をした図6(c)又図3に示す冷陰極型の蛍光ランプ6を得ることができる。
【0065】
この製造方法によれば、ガラスバルブ32の少なくとも電極40a、40bの領域(円形状部34、35)の横断面を円形状としているため、前記電極40a、40bの領域の横断面を扁平状にしたものに比べ、ガラスバルブ32の両端部に設けられる電極の取付け精度を高めることができる。例えば、ホロー型電極の場合、ガラスバルブ32の電極部とホロー型電極40a、40bの双方を扁平にして、ガラスバルブ32内周と電極外周の間隙を高精度(例えば、0.2mm以下)に設定するのは、製造上コストがかさむ。これに対して、ガラスバルブ32の円形状部34、35とホロー型電極の横断面は共に略円形であるならば、両者の径を調節することで、上記間隙を設定できるので、製造上容易であり好ましい。
【0066】
なお、ガラスバルブの製造方法は、このような方法に限定されるものではない。例えば
図示していないが、内面に蛍光体膜44が形成され、両端部に一対の電極40a、40bを有していない横断面が円形状の直管状のガラスバルブ32bを「コ」字状に屈曲し、その屈曲したガラスバルブ32bを準備する。
【0067】
次に、図7(a)に示すように、ガラスバルブ32bの横断面の形状を扁平にする予定部分(光取り出し部33)を、ステンレス鋼からなる2枚の成形治具板70a、70bの溝71a、71bの間に挟むように設置すると共に、図7(b)に示すようにガラスバルブ32bを図示しない加熱炉により軟化点より低い管壁温度(例えば、620〜700℃)へと加熱して、成形治具板70aの自重により断面を円形から略楕円形へと加工して所望の形状に形成する。
【0068】
次に、成形治具板70a、70bから上記した略楕円形状のガラスバルブ32bを外し、図7(c)に示すように、内部に水銀および希ガスが封入すると共に両端部に一対の電極40a、40bを有する内部リード線42a、42bを封止することで、図3に示す冷陰極型の蛍光ランプ6を得ることができる。
【0069】
この製造方法によれば、最後にガラスバルブ32bを封止することができるので、ガラスバルブ32bの変形時の蛍光体膜44から発生する不純ガスによる問題を抑制することができる。
【0070】
或いは、例えば、図示していないが、内面に蛍光体膜44が形成され、内部に水銀および希ガスが封入された横断面が円形状の直管状のガラスバルブ32cを「コ」字状に屈曲し、その屈曲したガラスバルブ32cを準備する。
【0071】
次に、図8(a)に示すように、ガラスバルブ32cの横断面の形状を扁平にする予定部分(光取り出し部33)を、ステンレス鋼からなる2枚の成形治具板70a、70bの溝71a、71bの間に挟むように設置すると共に、図8(b)に示すようにガラスバルブ32cを図示しない加熱炉により軟化点より低い管壁温度(例えば、620〜700℃)へと加熱して、成形治具板70aの自重により断面を円形から略楕円形へと加工して所望の形状に形成する。
【0072】
次に、成形治具板70a、70bから上記した略楕円形状のガラスバルブ32cを外し、ガラスバルブ32cの両端部に外周に、銀ペースト、ニッケルペースト、金ペースト、パラジウムペースト、カーボンペースト或いは半田材料を、ディップ法により付着させ、一対の外部電極40c、40dを形成し、図5に示す外部電極型蛍光ランプ60を製作することもできる。
【0073】
この製造方法によれば、ガラスバルブ32cの円筒状の外周両端部に、最後に外部電極40c、40dを形成するため、ガラスバルブ32cの外周両端面に密着性の良い外部電極40c、40dを形成することができる。その結果、ガラスバルブ32cの外周両端面と外部電極40c、40dとの間に隙間発生を防止することができるので、ランプ点灯時のコロナ放電の発生を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明に係る屈曲型蛍光ランプは、ランプ電流の増分に見合った光束の増加が得られるので、バックライトユニット等の用途に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】実施の形態に係る蛍光ランプ縦置タイプのバックライトユニット(透光板等を除いた状態)を示す平面図
【図2】(a)は、図1におけるA−A線断面図、(b)は、冷陰極型蛍光ランプに装着した状態のブッシュを示す斜視図
【図3】(a)は、図1における冷陰極型蛍光ランプの構成を示す断面図、(b)は、冷陰極型蛍光ランプのB−B断面を示す図、(c)は、冷陰極型蛍光ランプのC−C断面およびD−D断面を示す図
【図4】他の実施の形態に係る蛍光ランプ横置タイプのバックライトユニットを示す模式図
【図5】(a)は、他の実施の形態に係る外部電極型蛍光ランプの構成を示す断面図、(b)は、外部電極型蛍光ランプのB−B断面を示す図、(c)は、外部電極型蛍光ランプのC−C断面およびD−D断面を示す図
【図6】実施の形態に係る蛍光ランプの製造方法を示す模式図
【図7】他の実施の形態に係る蛍光ランプの製造方法を示す模式図
【図8】他の実施の形態に係る蛍光ランプの製造方法を示す模式図
【符号の説明】
【0076】
32 ガラスバルブ
33 光取り出し部
34、35 電極40a、40bの領域
40a、40b 電極
44 蛍光体膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有する屈曲状のガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長いことを特徴とする屈曲型蛍光ランプ。
【請求項2】
前記ガラスバルブは、その長手方向の中ほどで折り返されて形成された折り返し部と、前記折り返し部の両側から平行に延設されてなる直線状部とを有し、前記ガラスバルブの屈曲した直線状部の管軸中心間で形成される面に対して、前記ガラスバルブの扁平形状の長軸が略平行であることを特徴とする請求項1に記載の屈曲型蛍光ランプ。
【請求項3】
前記電極は、前記ガラスバルブ内に両端部に円筒状のホロー電極を設けたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の屈曲型蛍光ランプ。
【請求項4】
前記電極は前記ガラスバルブの両端部外周に外部電極を設けたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の屈曲型蛍光ランプ。
【請求項5】
前記扁平な形状をした横断面の短内径は、1.0mm以上3.0mm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の屈曲型蛍光ランプ。
【請求項6】
反射板とこれを囲む側板とを有する外囲器内に、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の屈曲型蛍光ランプが複数本所定の間隔を置いて並列配置されており、前記各屈曲型蛍光ランプは、前記扁平形状の部分断面の長軸が前記反射板の主面と略平行となるように配置されていることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項7】
前記バックライトユニットが使用される状態において、前記屈曲型蛍光ランプが、前記両電極が下方となり、前記折り返し部が上方となる姿勢で前記外囲器内に収納されていることを特徴とする請求項6に記載のバックライトユニット。
【請求項8】
前記バックライトユニットが使用される状態において、前記屈曲型蛍光ランプが、前記両電極が左方又は右方となり、前記折り返し部が右方又は左方となる姿勢で前記外囲器内に収納されていることを特徴とする請求項6に記載のバックライトユニット。
【請求項9】
内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有する屈曲状のガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長い屈曲型蛍光ランプの製造方法であって、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有する円形状の直管状のガラスバルブを屈曲状にした後、この屈曲状にされたガラスバルブの少なくとも前記電極の領域を除く前記光取り出し部を扁平形状に形成することを特徴とする屈曲型蛍光ランプの製造方法。
【請求項10】
内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有するガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長い蛍光ランプの製造方法であって、内面に蛍光体膜が形成された横断面が円形状の直管状のガラスバルブを屈曲した後、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域を除く前記光取り出し部を扁平形状に形成し、次に前記ガラスバルブ内部に水銀および希ガスを封入すると共に、前記ガラスバルブの両端部外周に一対の電極を配設することを特徴とする屈曲型蛍光ランプの製造方法。
【請求項11】
内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入され、両端部に電極を有するガラスバルブを備え、前記ガラスバルブの陽光柱発光部の内、光取り出し部の横断面を扁平形状とし、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域の横断面を円形状とし、前記ガラスバルブにおける前記扁平形状の光取り出し部分の長さが前記電極の領域における円形状の長さより長い蛍光ランプの製造方法であって、内面に蛍光体膜が形成され、内部に水銀および希ガスが封入された横断面が円形状の直管状のガラスバルブを屈曲した後、前記ガラスバルブの少なくとも前記電極の領域を除く前記光取り出し部を扁平形状に形成し、次に前記ガラスバルブの両端部外周に一対の電極を配設することを特徴とする屈曲型蛍光ランプの製造方法。
【請求項12】
前記ガラスバルブは、その長手方向の中ほどで折り返されて形成された折り返し部と、前記折り返し部の両側から平行に延設されてなる直線状部とを有し、前記ガラスバルブの屈曲した直線状部の管軸中心間で形成される面に対して、前記ガラスバルブの扁平形状の長軸が略平行であることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の屈曲型蛍光ランプの製造方法。
【請求項13】
前記電極は、前記ガラスバルブ内に両端部に円筒状のホロー電極を設けたものであることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の屈曲型蛍光ランプの製造方法。
【請求項14】
前記電極は前記ガラスバルブの両端部外周に外部電極を設けたものであることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の屈曲型蛍光ランプの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−351349(P2006−351349A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−175950(P2005−175950)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】