説明

屋内配線設計システム、中央装置、屋内配線設計方法及びコンピュータプログラム

【課題】配線ユニットを用いて効率よく屋内配線を行うことができ、間取り設計業者及び配線設計業者間のデータ交換を効率よく行うことができる屋内配線設計システム、中央装置、屋内配線設計方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】住宅設計者に係る端末装置と、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを提供する提供者に係る中央装置とがデータを送受信することが可能に接続されており、中央装置は、端末装置から住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を受信し、間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成し、配置情報及び生成した制約条件に基づいて、配線ユニットの個数と配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう配線ユニットを配置する位置を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを効果的に配置することができ、間取り設計者と屋内配線設計者とのデータ交換を容易かつ確実に行うことができる屋内配線設計システム、中央装置、屋内配線設計方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電気機器の普及により、住宅を建築する場合の電装工程は急速に増加している。特に、屋内配線の施行時には、必要な屋内ハーネス、コンセント、スイッチ等の各種部材を施行現場に持ち込み、現場でのレイアウトに合致するよう加工しつつ屋内配線を行っていた。
【0003】
しかし、現場合わせで配線加工を行う場合、加工による廃材が大量に発生し、廃材処分の工数が増加するという問題点があった。また、現場合わせを正確に行うためには作業者に熟練が要求され、職人の確保が困難になるという問題点もあった。
【0004】
斯かる問題点を解消すべく、例えば特許文献1に開示してあるLAN敷設方法と同様に、屋内配線用の屋内ハーネスを集約した配線ユニットを用い、配線ユニットを取り付けた位置からの屋内ハーネス長さを設計段階で確定しておくことで、現場合わせを行う必要がなく、無駄の無い屋内配線工事を行うことが可能となっている。
【特許文献1】特開2001−136639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した配線ユニットを用いた屋内配線設計では、室内の間取図情報に基づいて屋内ハーネス長さを決定する。したがって、間取図情報が正確であることが要求されるとともに、情報を共有することにより、さらなる設計工数の低減が期待できる。
【0006】
しかし、住宅の間取りを設計する設計者と、屋内の配線設計を行う設計者とは、一般に異なる事業主体に所属する機会がほとんどであり、例えば間取図情報を電子データで交換を行うことができず、紙面による情報交換しかできない場合も多い。この場合、配線設計を行う設計者は新たに図面を作成する必要が有り、設計工数の短縮に結びつかないという問題点があった。
【0007】
また、電子データで交換を行うことができた場合であっても、一般に図面データの互換性は寸法データに対して保証されない場合が多く、ベクトルデータについても別途変換用のソフトウェアを起動する必要が有る等、同一のソフトウェアで作成した場合以外は、設計工数を低減する度合が小さいという問題点が残されていた。
【0008】
さらに、配線設計を行う事業者は、多数の間取り設計業者から間取りに関する情報を取得することが多く、すべての間取設計業者に対して図面データの完全互換を保証することは現実的に困難であるという問題点もあった。
【0009】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、配線ユニットを用いて効率よく屋内配線を行うことができ、間取設計業者及び配線設計業者間のデータ交換を効率よく行うことができる屋内配線設計システム、中央装置、屋内配線設計方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために第1発明に係る屋内配線設計システムは、住宅設計者に係る端末装置と、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを提供する提供者に係る中央装置とがデータを送受信することが可能に接続されており、配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う屋内配線設計システムにおいて、前記端末装置は、住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を前記中央装置へ送信する手段を備え、前記中央装置は、住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を受信する手段と、前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成する手段と、前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出する手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、第2発明に係る屋内配線設計システムは、第1発明において、前記中央装置は、任意の位置に配置した前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスごとに電気器具までの引き回し長さを算出する手段と、算出した引き回し長さが前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの最大長さより長い屋内ハーネスが存在するか否かを判断する手段と、存在すると判断した場合、該屋内ハーネスを他の配線ユニットにより配線するようにし、存在しないと判断した場合、前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの引き回し長さの総計を算出する手段と、引き回し長さの総計が記憶してある最小値より小さいか否かを判断する手段と、小さいと判断した場合、算出した引き回し長さの総計を最小値として記憶する手段と、前記配線ユニットを配置する位置を、配置されている位置から単位距離離れている格子状の位置へ移動した場合の引き回し長さの総計を算出する手段と、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値より小さいか否かを判断する手段と、該手段で小さいと判断した場合、前記配線ユニットを配置する位置を対応する位置へ移動して、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計を、最小値として記憶する手段と、上述した処理を、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値以上となるまで繰り返す手段とを備え、最小値として記憶してある引き回し長さの総計を算出した配線ユニットの配置を、設置位置とするようにしてあることを特徴とする。
【0012】
また、第3発明に係る屋内配線設計システムは、第1又は第2発明において、前記制約条件は、間取図情報に基づいた屋内ハーネスを直接的に引き回しすることが可能であるか否かに関する情報であることを特徴とする。
【0013】
また、第4発明に係る屋内配線設計システムは、第1乃至第3発明のいずれか1つにおいて、前記間取図情報は図面データであり、前記中央装置は、受信した前記間取図情報を記憶手段に記憶する手段と、算出した前記配線ユニットを設置する位置を前記間取図情報に追加する手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、第5発明に係る中央装置は、住宅設計者に係る端末装置と、データを送受信することが可能に接続されており、ハーネスを集約した配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う中央装置において、住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を外部から取得する手段と、前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成する手段と、前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出する手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、第6発明に係る中央装置は、第5発明において、任意の位置に配置した前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスごとに電気器具までの引き回し長さを算出する手段と、算出した引き回し長さが前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの最大長さより長い屋内ハーネスが存在するか否かを判断する手段と、存在すると判断した場合、該屋内ハーネスを他の配線ユニットにより配線するようにし、存在しないと判断した場合、前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの引き回し長さの総計を算出する手段と、引き回し長さの総計が記憶してある最小値より小さいか否かを判断する手段と、小さいと判断した場合、算出した引き回し長さの総計を最小値として記憶する手段と、前記配線ユニットを配置する位置を、配置されている位置から単位距離離れている格子状の位置へ移動した場合の引き回し長さの総計を算出する手段と、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値より小さいか否かを判断する手段と、該手段で小さいと判断した場合、前記配線ユニットを配置する位置を対応する位置へ移動して、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計を、最小値として記憶する手段と、上述した処理を、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値以上となるまで繰り返す手段とを備え、最小値として記憶してある引き回し長さの総計を算出した配線ユニットの配置を、設置位置とするようにしてあることを特徴とする。
【0016】
また、第7発明に係る中央装置は、第5又は第6発明において、前記制約条件は、間取図情報に基づいた屋内ハーネスを直接的に引き回しすることが可能であるか否かに関する情報であることを特徴とする。
【0017】
また、第8発明に係る中央装置は、第5乃至第7発明のいずれか1つにおいて、前記間取図情報は図面データであり、取得した前記間取図情報を記憶手段に記憶する手段と、算出した前記配線ユニットを設置する位置を前記間取図情報に追加する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
また、第9発明に係る屋内配線設計方法は、住宅設計者に係る端末装置と、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを提供する提供者に係る中央装置とがデータを送受信することが可能に接続されており、配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う屋内配線設計方法において、前記端末装置は、住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を前記中央装置へ送信し、前記中央装置は、住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を受信し、前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成し、前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出することを特徴とする。
【0019】
また、第10発明に係るコンピュータプログラムは、住宅設計者に係る端末装置と、データを送受信することが可能に接続されており、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う中央装置で実行可能なコンピュータプログラムにおいて、前記中央装置を、住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を外部から取得する手段、前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成する手段、及び前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出する手段として機能させることを特徴とする。
【0020】
第1発明、第5発明、第9発明及び第10発明では、中央装置が、端末装置から住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を取得し、取得した間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成する。配置情報及び生成した制約条件に基づいて、配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう配線ユニットを設置する位置を算出する。これにより、端末装置を間取り設計を行う事業者に、中央装置を配線設計を行う事業者に、それぞれ配置した場合、中央装置に住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を集約することができ、屋内の配線設計時に配線設計を行う事業者が新たに間取図を作成する必要がない。したがって、例えば簡易型の共通図面作成ソフトウェアを端末装置に導入する、又はASPサービスと同様に中央装置に導入した図面作成ソフトウェアを端末装置で共同利用することにより、間取図情報を含む図面データの完全互換を実現し、配線ユニットを用いた屋内配線の設計工数を低減することが可能となる。
【0021】
また、例えば窓の存在、吹き抜けの存在等を制約条件として天井面、壁面、床面に沿った直線距離のうち最も短い距離となる配線経路を選択することができ、配線ユニットに集約してある屋内ハーネス長さを最小限に止めることができ、トータルコストの低減を図ることが可能となる。
【0022】
第2発明、及び第6発明では、任意の位置に配置した配線ユニットから延伸する屋内ハーネスごとに電気器具までの引き回し長さを算出し、算出した引き回し長さが配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの最大長さ、例えば30mより長い屋内ハーネスが存在するか否かを判断する。存在すると判断した場合、該屋内ハーネスを他の配線ユニットにより配線する。存在しないと判断した場合、配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの引き回し長さの総計を算出し、算出した引き回し長さの総計が記憶してある最小値より小さいか否かを判断する。小さいと判断した場合、算出した引き回し長さの総計を最小値として記憶する。配線ユニットを配置する位置を、配置されている位置から単位距離離れている格子状の位置へ移動した場合の引き回し長さの総計を算出し、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値より小さいか否かを判断する。小さいと判断した場合、配線ユニットを配置する位置を対応する位置へ移動して、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計を、最小値として記憶する。このような処理を、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値以上となるまで繰り返す。最小値として記憶してある引き回し長さの総計を算出した配線ユニットの配置を、設置位置とする。これにより、1つの室内に複数の配線ユニットを配置する場合であっても無駄なく配置することができ、配線ユニットの屋内ハーネス長さの総計を可能な限り短くすることができ、部品コストを最小限に止めることが可能となる。
【0023】
第3発明、及び第7発明では、制約条件は、間取図情報に基づいた屋内ハーネスを直接的に引き回しすることが可能であるか否かに関する情報である。これにより、例えば窓の存在、吹き抜けの存在等を制約条件として天井面、壁面、床面に沿った直線距離のうち最も短い距離となる配線経路を選択することができ、配線ユニットに集約してある屋内ハーネス長さを最小限に止めることができ、トータルコストの低減を図ることが可能となる。
【0024】
第4発明、及び第8発明では、間取図情報は図面データであり、取得した間取図情報を記憶手段に記憶し、算出した配線ユニットを設置する位置を記憶してある間取図情報に追加する。これにより、配線ユニットを用いた屋内配線用に新たな図面データを作成することなく、間取り設計を行った図面に配線設計の結果を追加することが可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、端末装置を間取り設計を行う事業者に、中央装置を配線設計を行う事業者に、それぞれ配置した場合、中央装置に住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を集約することができ、屋内の配線設計時に配線設計を行う事業者が新たに間取図を作成する必要がない。したがって、例えば簡易型の共通図面作成ソフトウェアを端末装置に導入する、又はASPサービスと同様に中央装置に導入した図面作成ソフトウェアを端末装置で共同利用することにより、間取図情報を含む図面データの完全互換を実現し、配線ユニットを用いた屋内配線の設計工数を低減することが可能となる。
【0026】
また、例えば窓の存在、吹き抜けの存在等を制約条件として天井面、壁面、床面に沿った直線距離のうち最も短い距離となる配線経路を選択することができ、配線ユニットに集約してある屋内ハーネス長さを最小限に止めることができ、トータルコストの低減を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は、本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの構成を示す模式図である。本実施の形態では、屋内の配線を設計する配線設計事業者に中央装置1を配置し、インターネット等のネットワーク網2を介してデータを送受信することが可能に接続してある端末装置3、3、・・・が住宅の間取りを設計する間取設計事業者に配置してある。端末装置3、3、・・・は、配線設計事業者にも配置してある。間取り図の設計、屋内配線の設計等に使用する図面作成ソフトウェアは、中央装置1に導入しておき、ネットワーク網2を介して端末装置3、3、・・・において使用可能となっている。
【0028】
図2は、本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置1の構成を示すブロック図である。中央装置1は、少なくともCPU11、記憶手段12、RAM13、入力手段14、出力手段15、通信インタフェース部16、及びDVD、CD等の可搬型記憶媒体18を用いる補助記憶手段17で構成してある。
【0029】
CPU11は、内部バス19を介して中央装置1の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部を制御するとともに、記憶手段12に記憶されている処理プログラム、例えばCAD等の図面作成プログラム、屋内ハーネスの配線上の制約条件を生成する制約条件生成プログラム、配線ユニットの配置を特定する配置特定プログラム等に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。
【0030】
記憶手段12は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)、ROM等で構成され、通信インタフェース部16を介した外部のコンピュータ、又はDVD、CD−ROM等の可搬型記憶媒体18から取得した、中央装置1として機能させるために必要な処理プログラムを記憶している。記憶手段12は、処理プログラムだけではなく、電気器具を識別する情報に対応付けて電気器具の配置条件を記憶してある電気器具情報記憶部121、及び間取り図上の部屋を識別する情報に対応付けて配線の制約条件を記憶する制約条件記憶部122等を備えている。
【0031】
RAM13は、DRAM等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。通信インタフェース部16は内部バス19に接続されており、外部のネットワーク網と通信することができるよう接続することにより、処理に必要なデータを送受信することができる。
【0032】
入力手段14は、図面作成プログラムへの入力を受け付けるキーボード、マウス等である。なお入力手段14はキーボード、マウス等に限定されるものではなく、タブレット等のポインティングデバイスであっても良い。出力手段15は、作成した図面データを表示出力するCRT、LCD等の表示装置、及び作成した図面データを印刷出力するレーザプリンタ、インクジェットプリンタ等の印刷装置である。
【0033】
補助記憶手段17は、CD、DVD等の可搬型記憶媒体18を用い、記憶手段12へ、CPU11が処理するプログラム、データ等をダウンロードする。また、CPU11が処理したデータをバックアップすべく書き込むことも可能である。
【0034】
なお、本実施の形態では、配線設計を図面データに基づいて行う場合について説明しているが、特にこれに限定されるものではなく、電子データを介して配線設計事業者と間取設計事業者とが協働して住宅設計を行うことができる方法であれば何でも良い。
【0035】
図3は、本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの端末装置3の構成を示すブロック図である。端末装置3は、少なくともCPU31、RAM32、入力手段33、出力手段34、通信インタフェース部35、及び補助記憶手段36で構成してある。
【0036】
CPU31は、内部バス38を介して端末装置3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部を制御するとともに、RAM32に記憶されている処理プログラム、例えばウェブブラウザ等に従って、中央装置3で実行されるプログラムとデータ交換を行う。
【0037】
RAM32は、DRAM等で構成され、ブラウザ等を展開して中央装置3で実行されているプログラムとデータ交換する。通信インタフェース部35は内部バス38に接続されており、外部のネットワーク網2と通信することができるよう接続することにより、処理に必要なデータを送受信することができる。
【0038】
入力手段33は、図面作成プログラムへの入力を受け付けるキーボード、マウス等である。なお入力手段33はキーボード、マウス等に限定されるものではなく、タブレット等のポインティングデバイスであっても良い。出力手段34は、作成した図面データを表示出力するCRT、LCD等の表示装置、及び作成した図面データを印刷出力するレーザプリンタ、インクジェットプリンタ等の印刷装置である。
【0039】
補助記憶手段36は、CD、DVD等の可搬型記憶媒体37を用い、RAM32へ、CPU31が処理するプログラム、データ等をダウンロードする。また、CPU31が処理したデータをオフラインで受け渡しすべく、可搬型記憶媒体37へ書き込むことも可能である。
【0040】
図4は、本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置1のCPU11の処理手順を示すフローチャートである。中央装置1のCPU11は、端末装置3から間取図情報を図面データとして受け付ける(ステップS401)。また、CPU11は、間取図情報に対応した電気器具の配置に関する情報を端末装置3から受け付け(ステップS402)、記憶手段12の電気器具情報記憶部121に記憶する。
【0041】
図5は、本発明の実施の形態に係る電気器具情報記憶部121のデータ構成の例示図である。図5の例では、受け付けた間取図の部屋を識別する情報である部屋IDごとに、配置されているコンセント等の電気器具の位置に関する情報、使用される電線の種別等を記憶している。電気器具の位置に関する情報は、図5の例では、部屋の所定の位置を原点とした三次元座標値として記憶している。
【0042】
CPU11は、端末装置3から受け付けた間取図情報に基づいて、配線における制約条件を生成して(ステップS403)、記憶手段12の制約条件記憶部122に記憶する。ここで、制約条件とは、住居の屋内に配線する屋内ハーネスを束状に集約してある配線ユニットを用いて配線する場合に、屋内ハーネスの長さを最小限にすべく直線的に配線することが困難となる条件を意味しており、例えば窓の存在、吹き抜けの存在等に関する情報をいう。
【0043】
図6は、本発明の実施の形態に係る制約条件記憶部122のデータ構成の例示図である。図6の例では、受け付けた間取図の部屋を識別する情報である部屋IDごとに、制約条件である窓、吹き抜け等の位置に関する情報等を記憶している。窓、吹き抜け等の位置に関する情報は、図6の例では、部屋の所定の位置を原点とした三次元座標値として記憶している。
【0044】
CPU11は、電気器具情報記憶部121に記憶した電気器具の配置に関する情報、及び制約条件記憶部122に記憶した配線における制約条件に基づいて、配線ユニットの個数及び配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が最小限となるよう配線ユニットを配置する位置を算出する(ステップS404)。CPU11は、算出した配線ユニットを配置する位置、例えば座標値を出力手段15へ出力する(ステップS405)。配線ユニットを配置する位置の算出方法は、例えば以下の方法を用いる。
【0045】
図7は、本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置1のCPU11の配線ユニットを配置する位置の算出処理の手順を示すフローチャートである。中央装置1のCPU11は、配線ユニットの配置位置を算出する対象となる部屋の部屋IDを選択し(ステップS701)、部屋IDをキー情報として電気器具情報記憶部121及び制約条件記憶部122を照会し、配置する電気器具の位置に関する情報及び制約条件を抽出する(ステップS702)。
【0046】
CPU11は、配線ユニットを配置する初期位置として、配線ユニットの配置位置を算出する対象となる部屋の天井面の略中央の座標値を算出する(ステップS703)。CPU11は、配線ユニットを算出した座標値へ配置した場合の、各屋内ハーネスの引き回し長さを算出する(ステップS704)。
【0047】
図8は、屋内ハーネスの引き回し長さの算出方法を模式的に示す図であり、図8(a)は、配線ユニットの配置位置を算出する対象となる部屋の部分平面図であり、図8(b)は、配線ユニットの配置位置を算出する対象となる部屋の部分側面図である。
【0048】
図8において、配線ユニットAは天井部に配置してあり、屋内ハーネスは天井面、壁面に沿って、室内に配置してある各電気器具、例えば照明A1、コンセントA2へと引き回しする。天井面に吹き抜けBが存在しない場合、壁面に窓Wが存在しない場合等に、屋内ハーネス長さが最も短くなるように引き回すには、屋内ハーネスを直線的に照明A1、コンセントA2へと引き回しすることが好ましい。斯かる最短経路をそれぞれ引き回し経路P1、P2とする。
【0049】
しかし、抽出した制約条件によっては、引き回し経路P1、P2の途上に、天井面に吹き抜けBが存在する場合、壁面に窓Wが存在する場合等がある。この場合、屋内ハーネス長さが最も短くなるように引き回すには、屋内ハーネスを迂回経路Q1、Q2を経由して照明A1、コンセントA2へと引き回しすることになる。CPU11は、抽出した制約条件に基づいて、迂回経路Q1、Q2を含む引き回し長さを算出する。
【0050】
CPU11は、算出した引き回し長さが第1の限界値、例えば30mより長い屋内ハーネスが存在するか否かを判断し(ステップS705)、CPU11が、引き回し長さが第1の限界値より長い屋内ハーネスが存在すると判断した場合(ステップS705:YES)、CPU11は、引き回し長さが第1の限界値より長い屋内ハーネスで接続していた電気器具を他の配線ユニットからの屋内ハーネスにより配線すべく、屋内ハーネスの引き回し長さの総計の算出対象から除外する(ステップS706)。これにより、例えばホール、広いリビング等のように配線ユニットを複数配置する必要がある室内に対する配線設計時に、最小限の個数の配線ユニットで屋内配線を設計することができ、配線ユニットの部品コストを最小に抑えることが可能となる。
【0051】
CPU11が、引き回し長さが第1の限界値より長い屋内ハーネスが存在しないと判断した場合(ステップS705:NO)、CPU11は、引き回し長さの総計を算出する(ステップS707)。
【0052】
CPU11は、算出した屋内ハーネスの引き回し長さの総計が第2の限界値より小さいか否かを判断する(ステップS708)。CPU11が、屋内ハーネスの引き回し長さの総計が第2の限界値より小さいと判断した場合(ステップS708:YES)、CPU11は、算出した引き回し長さの総計を第2の限界値としてRAM13に記憶し(ステップS709)、配線ユニットの配置を、所定の規則に従って変更して(ステップS710)、ステップS704へ戻る。なお、第2の限界値は、引き回し長さの総計の最小値を求めるための数値であることから、初期値として過大な値、例えば200m等に設定しておくことが好ましい。
【0053】
CPU11が、屋内ハーネスの引き回し長さの総計が第2の限界値以上であると判断した場合(ステップS708:NO)、CPU11は、ステップS405へ戻り、RAM13に記憶してある第2の限界値を算出した配線ユニットが配置してある座標値を、配線ユニットの配置位置の算出結果として出力手段15へ出力する(ステップS405)。
【0054】
図9は、本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置1のCPU11の配線ユニットを配置する位置の変更処理の手順を示すフローチャートである。中央装置1のCPU11は、配線ユニットの配置位置の座標値を、配置されている位置から単位距離離れている格子点の座標値へ更新する(ステップS901)。
【0055】
図10は、1m間隔の格子状の位置へ配線ユニットの配置位置を変更する場合の、変更可能位置を示す図である。図10に示すように、配線ユニットの配置位置がRであった場合、縦横の格子点の位置R1乃至R8の8箇所のいずれかへ変更する。CPU11は、変更位置である格子点ごとに配線ユニットの引き回し長さの総計を算出する(ステップS902)。
【0056】
CPU11は、算出した8箇所における引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、RAM14に記憶されている最小値、すなわち第2の限界値より小さいか否かを判断する(ステップS903)。CPU11が、小さいと判断した場合(ステップS903:YES)、CPU11は、配線ユニットの配置位置を第2の限界値より小さい格子点位置へと移動し(ステップS904)、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計を、第2の限界値、すなわち最小値としてRAM14に記憶する(ステップS905)。CPU11は、処理をステップS704へ戻し、上述した処理を繰り返す。
【0057】
CPU11が、算出した8箇所における引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、RAM14に記憶されている最小値、すなわち第2の限界値以上であると判断した場合(ステップS903:NO)、CPU11は、現在の配線ユニットの配置位置の座標値が最適であると判断して、配線ユニットの配置位置を変更しない。
【0058】
なお、上述した配線ユニットの配置位置を特定するための繰り返し処理は、処理回数を計数するカウンタを備えておき、所定の回数繰り返した時点で処理を終了しても良い。仮想的な格子状の配置位置を特定する単位長さによっては、一意に定まらない場合も想定されるからである。実装上は、3回繰り返し処理を実行すれば、引き回し長さの総計が最小値に近接している配線ユニットの配置位置を特定することができる。
【0059】
CPU11は、取得した間取図情報を記憶手段12に記憶しておき、算出した配線ユニットを配置する位置を間取図情報に追加することが好ましい。すなわち、座標値は三次元座標で記憶してあるが、電気器具ごとに設置する高さは一定値である電気器具がほとんどである。したがって、例えば電気器具がコンセントである場合、高さは15cmと一定値であり、照明である場合、高さは2mと一定値である旨等を電気器具情報記憶部121に記憶しておくことにより、電気器具を識別しさえすれば設置する高さを特定することが可能である。
【0060】
そこで、同様に配置ユニットを配置する高さが、天井面の上に配置する約2.5mである旨を記憶手段12に記憶しておく。そして、図8(a)のような間取り平面図に配置ユニットの平面座標値をプロットして出力手段15から出力することにより、間取設計事業者から受け付けた間取図情報である図面データに、配線設計事業者が配線ユニットを含む電気器具の配置座標をプロットする。これにより、共通の図面データを活用して異なる事業主体が同一の住宅に対する設計作業を行うことができ、データ互換性を考慮することなく効率よく設計作業を行うことが可能となる。
【0061】
なお、本実施の形態においては、ASPサービスのように、中央装置1に図面作成プログラムを導入しておき、端末装置3、3、・・・で共通のプログラムを使用して設計作業を行う場合について説明しているが、斯かる形態に限定されるものではなく、例えば簡易型の共通図面作成ソフトウェアを端末装置3、3、・・に導入しておき、設計結果として図面データのみを中央装置1で集中管理する形態であっても同様の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの端末装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置のCPUの処理手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る電気器具情報記憶部のデータ構成の例示図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る制約条件記憶部のデータ構成の例示図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置のCPUの配線ユニットを配置する位置の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】屋内ハーネスの引き回し長さの算出方法を模式的に示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る屋内配線設計システムの中央装置のCPUの配線ユニットを配置する位置の変更処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】1m間隔の格子状の位置へ配線ユニットの配置位置を変更する場合の、変更可能位置を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
1 中央装置
2 ネットワーク網
3 端末装置
11、31 CPU
12 記憶手段
13、32 RAM
14、33 入力手段
15、34 出力手段
16、35 通信インタフェース部
17、36 補助記憶手段
121 電気器具情報記憶部
122 制約条件記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅設計者に係る端末装置と、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを提供する提供者に係る中央装置とがデータを送受信することが可能に接続されており、配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う屋内配線設計システムにおいて、
前記端末装置は、
住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を前記中央装置へ送信する手段を備え、
前記中央装置は、
住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を受信する手段と、
前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成する手段と、
前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出する手段と
を備えることを特徴とする屋内配線設計システム。
【請求項2】
前記中央装置は、
任意の位置に配置した前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスごとに電気器具までの引き回し長さを算出する手段と、
算出した引き回し長さが前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの最大長さより長い屋内ハーネスが存在するか否かを判断する手段と、
存在すると判断した場合、該屋内ハーネスを他の配線ユニットにより配線するようにし、存在しないと判断した場合、前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの引き回し長さの総計を算出する手段と、
引き回し長さの総計が記憶してある最小値より小さいか否かを判断する手段と、
小さいと判断した場合、算出した引き回し長さの総計を最小値として記憶する手段と、
前記配線ユニットを配置する位置を、配置されている位置から単位距離離れている格子状の位置へ移動した場合の引き回し長さの総計を算出する手段と、
算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値より小さいか否かを判断する手段と、
該手段で小さいと判断した場合、前記配線ユニットを配置する位置を対応する位置へ移動して、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計を、最小値として記憶する手段と、
上述した処理を、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値以上となるまで繰り返す手段と
を備え、
最小値として記憶してある引き回し長さの総計を算出した配線ユニットの配置を、設置位置とするようにしてあることを特徴とする請求項1記載の屋内配線設計システム。
【請求項3】
前記制約条件は、
間取図情報に基づいた屋内ハーネスを直接的に引き回しすることが可能であるか否かに関する情報であることを特徴とする請求項1又は2記載の屋内配線設計システム。
【請求項4】
前記間取図情報は図面データであり、
前記中央装置は、
受信した前記間取図情報を記憶手段に記憶する手段と、
算出した前記配線ユニットを設置する位置を前記間取図情報に追加する手段と
を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の屋内配線設計システム。
【請求項5】
住宅設計者に係る端末装置と、データを送受信することが可能に接続されており、ハーネスを集約した配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う中央装置において、
住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を外部から取得する手段と、
前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成する手段と、
前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出する手段と
を備えることを特徴とする中央装置。
【請求項6】
任意の位置に配置した前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスごとに電気器具までの引き回し長さを算出する手段と、
算出した引き回し長さが前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの最大長さより長い屋内ハーネスが存在するか否かを判断する手段と、
存在すると判断した場合、該屋内ハーネスを他の配線ユニットにより配線するようにし、存在しないと判断した場合、前記配線ユニットから延伸する屋内ハーネスの引き回し長さの総計を算出する手段と、
引き回し長さの総計が記憶してある最小値より小さいか否かを判断する手段と、
小さいと判断した場合、算出した引き回し長さの総計を最小値として記憶する手段と、
前記配線ユニットを配置する位置を、配置されている位置から単位距離離れている格子状の位置へ移動した場合の引き回し長さの総計を算出する手段と、
算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値より小さいか否かを判断する手段と、
該手段で小さいと判断した場合、前記配線ユニットを配置する位置を対応する位置へ移動して、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計を、最小値として記憶する手段と、
上述した処理を、算出した引き回し長さの総計のうち最も短い引き回し長さの総計が、記憶されている最小値以上となるまで繰り返す手段と
を備え、
最小値として記憶してある引き回し長さの総計を算出した配線ユニットの配置を、設置位置とするようにしてあることを特徴とする請求項5記載の中央装置。
【請求項7】
前記制約条件は、
間取図情報に基づいた屋内ハーネスを直接的に引き回しすることが可能であるか否かに関する情報であることを特徴とする請求項5又は6記載の中央装置。
【請求項8】
前記間取図情報は図面データであり、
取得した前記間取図情報を記憶手段に記憶する手段と、
算出した前記配線ユニットを設置する位置を前記間取図情報に追加する手段と
を備えることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の中央装置。
【請求項9】
住宅設計者に係る端末装置と、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを提供する提供者に係る中央装置とがデータを送受信することが可能に接続されており、配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う屋内配線設計方法において、
前記端末装置は、
住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を前記中央装置へ送信し、
前記中央装置は、
住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を受信し、
前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成し、
前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出することを特徴とする屋内配線設計方法。
【請求項10】
住宅設計者に係る端末装置と、データを送受信することが可能に接続されており、屋内ハーネスを集約した配線ユニットを一又は複数用いた屋内配線の設計を行う中央装置で実行可能なコンピュータプログラムにおいて、
前記中央装置を、
住宅の間取図情報、及び電気器具を識別する情報に対応付けた配置情報を外部から取得する手段、
前記間取図情報に基づいて配線の制約条件を生成する手段、及び
前記配置情報及び生成した制約条件に基づいて、前記配線ユニットから電気器具までの屋内ハーネスの長さの総計が可能な限り少なくなるよう前記配線ユニットを設置する位置を算出する手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−279916(P2007−279916A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−103476(P2006−103476)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【出願人】(592189860)住友電工産業電線株式会社 (7)
【Fターム(参考)】