説明

屋根防水構造体およびその敷設方法

【課題】長期の信頼性や生産性を阻害することなく、飛び火による延焼を効果的に防止することができる屋根防水構造体を提供する。
【解決手段】断熱材110と防水層130との間に不燃絶縁層120が位置するため、飛び火による燃焼が太陽電池層140と防水層130とを貫通しても不燃絶縁層120で停止されて断熱材110まで到達することがない。このため、長期の信頼性や生産性を阻害することなく、飛び火による延焼を効果的に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水シート一体型の屋根防水構造体およびその敷設方法に関し、特に、太陽電池セルを有する屋根防水構造体およびその敷設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
屋根面に防水シート一体型の屋根防水構造体が敷設されて構成されたものとして、屋根躯体上に断熱材が敷設され、その上に防水シート一体型の屋根防水構造体が敷設され、端部どうしが接合されて形成されたものが知られている(特許文献1)。
【0003】
このような屋根構造においては、難燃性、とりわけ飛び火による延焼を防ぐ対策が要求される。他方、屋根防水構造体として、難燃性の向上や飛び火による延焼を防ぐことを目的として、太陽電池セルを封止する樹脂封止材に難燃化材を添加したEVA(Ethylene Vinyl Acetate copolymer)またはグラフト化PE(Polyethylene)を用いたものが知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−067131号公報
【特許文献2】特開2004−207464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような難燃化を施した屋根防水構造体を防水シートと一体化し、屋根上の断熱材上に配置した構造とした場合、断熱材が延焼して飛び火するなど、飛び火による延焼を確実に防ぐことができるものとはいえなかった。
【0006】
また難燃化を施した屋根防水構造体は、難燃剤として屋根防水構造体に影響を与えない添加剤を選択する必要があり、太陽電池の長期信頼性の面、また生産性の面で好ましくなかった。
【0007】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、長期の信頼性や生産性を阻害することなく、飛び火による延焼を効果的に防止することができる、屋根防水構造体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の屋根防水構造体は、屋根や屋上などの躯体の上面に敷設される屋根防水構造体であって、躯体の上面に所定の間隙を介して敷設される複数の断熱材と、複数の断熱材の上面に敷設される不燃性繊維を含有する不燃絶縁層と、不燃絶縁層の上面に敷設される防水層と、断熱材の間隙の内部で配線される複数の電子部品セルが内蔵されていて防水層の上面に敷設される電子部品層と、を有する。
【0009】
従って、本発明の屋根防水構造体では、断熱材と防水層との間に不燃絶縁層が位置するため、飛び火による燃焼が電子部品層と防水層とを貫通しても不燃絶縁層で停止されて断熱材まで到達することがない。
【0010】
本発明の構造体敷設方法は、本発明の屋根防水構造体を屋根や屋上などの躯体の上面に敷設する構造体敷設方法であって、躯体の上面に所定の間隙を介して複数の断熱材を敷設し、不燃性繊維を含有する不燃絶縁層を複数の断熱材の上面に敷設し、防水層を不燃絶縁層の上面に敷設し、断熱材の間隙の内部で配線される複数の電子部品セルが内蔵されている電子部品層を防水層の上面に敷設する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の屋根防水構造体では、飛び火による燃焼が電子部品層と防水層とを貫通しても不燃絶縁層で停止されて断熱材まで到達することがない。このため、長期の信頼性や生産性を阻害することなく、飛び火による延焼を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態の屋根防水構造体の組立構造を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A′断面を示す縦断側面図である。
【図3】図1のB−B′断面を示す縦断正面図である。
【図4】図1のC−C′断面を示す縦断正面図である。
【図5】図1のD−D′断面を示す縦断側面図である。
【図6】電子部品層である太陽電池層を形成するシート体を示す平面図である。
【図7】太陽電池セルの内部構造を示す縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。なお、本実施の形態では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものである。従って、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
【0014】
本実施の形態の屋根防水構造体100は、図1ないし図5に示すように、屋根や屋上などの躯体10の上面に敷設される。このため、屋根防水構造体100は、躯体10の上面に所定の間隙を介して敷設される複数の断熱材110と、複数の断熱材110の上面に敷設される不燃性繊維としてガラス繊維を含有する不燃絶縁層120と、不燃絶縁層120の上面に敷設される防水層130と、防水層130の上面に敷設されて断熱材110の間隙の内部で配線される複数の電子部品セルである太陽電池セル141が内蔵されている電子部品層である太陽電池層140と、を有する。
【0015】
より具体的には、本実施の形態では、躯体10は表面が前後方向で凹凸の金属屋根である下地デッキプレートからなるが、これはフラットデッキプレートや瓦棒、RC(reinforced concrete)やALC(autoclaved light weight concrete)でもよい。
【0016】
断熱材110は、前後方向に細長く上下方向に扁平で左右方向に一定幅の平板状のポリスチレンフォームからなり、複数が左右方向に所定の間隙111を介して躯体10の上面に敷設されている。その厚さは20〜100mmに形成されており、その表面にはアルミニウム箔、紙、ポリエチレン系樹脂フィルム、エチレン酢酸ビニル系樹脂フィルムなどの表面材が貼着されている。また、その間隙111の内面には金属層としてアルミニウムテープ112が被覆されている。
【0017】
本実施の形態では、断熱材110はポリスチレンフォームを示したが、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォームなど、合成樹脂の発泡成形体であればよい。
【0018】
なお、前後方向に配列された断熱材110の上面には目地テープ114が貼着されている。目地テープ114は、飛び火による延焼を抑制する観点から不燃性のアルミニウムを基材としたアルミニウムテープであるのが好ましい。また、図3および図4に示すように、断熱材110の下層には要所に補助鋼板115が配置されており、これがビス116で躯体10に固定されている。
【0019】
不燃絶縁層120と防水層130と太陽電池層140とは、各々がシート状に形成されており、断熱材110の上面に順番に敷設されている。図2および図3に示すように、不燃絶縁層120は、円盤固定金具151と長方形状の平板固定金具152とが不燃絶縁層120を押さえ止める態様で、ビス150によって躯体10に固定されている。
【0020】
不燃絶縁層120は、不燃性繊維を含有する樹脂シートからなり、不燃性繊維がシート状の不織布として形成されている。不燃性繊維はガラス繊維からなり、樹脂シートはポリエチレン系樹脂からなる。ガラス繊維は、質量70g/m以上が樹脂シートに含有されている。
【0021】
このようにガラス繊維が樹脂シートに質量70g/m以上含有されているため、飛び火による火種を、不燃絶縁層120で効果的に阻止し、屋根面への燃え抜けを防止することができる。
【0022】
不燃性繊維は施工性、経済性等を考慮すれば、ガラス繊維が好ましいが、ガラス繊維に制限されず、金属繊維、セラミック繊維なども用いることができる。不燃絶縁層120は、より具体的には、不燃性繊維の織布または不織布を芯材として、その両面または片面に樹脂シートを貼り合わせた構成となっている。
【0023】
樹脂シートは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル樹脂を成形したものが挙げられるが、ポリエチレンが好ましい。ポリエチレンとすることにより、軟質PVC((Polyvinyl Chloride)製の防水シートと接した際に、防水シートに含有される可塑剤の移行を確実に防止することができる。また、施工時の強度を維持する面からも好ましい。
【0024】
さらには、不燃性繊維と樹脂シートとの接着性を向上させるために、不燃性繊維と樹脂シートとの層間には、接着層として、LDPE(低密度ポリエチレン)樹脂層を介在させることが好ましい。
【0025】
また、上記の樹脂シートは断熱性を考慮して、ポリエチレン製の不織布とすることもできる。ポリエチレン製の不織布を用いることにより、縦横方向の伸びが抑えられ、不燃性繊維の伸びや破損を防ぐこともできる。なお、ポリエチレン製の不織布は、延伸してテープ状に成形したポリエチレンフィルムを二軸(縦横)もしくは三軸(縦・両斜め)の格子目状に配置して、その交点を接着したシートを芯材として、両面にポリエチレンフィルムをラミネートして得ることができる。
【0026】
その他の不燃絶縁層120の形態として、不燃性繊維を短繊維(チョップドストランド)として、それを樹脂に含有させ、押出成形やカレンダー成形によりシート状に成形加工した樹脂シートを得ることができる。この場合の好ましい繊維の直径は6μmから24μmである。
【0027】
上述のような不燃絶縁層120は、図1および図3および図4に示すように、複数の断熱材110の間隙111の上面開口には位置せず、この複数の断熱材110の間隙111の上面開口は金属層であるアルミニウムテープ113で封止されている。
【0028】
防水層130は、細長いシート状に形成されており、例えば、前後方向に細長く左右方向に複数を配列した下層と、左右方向に細長く前後方向に複数を配列した上層との、クロスした二層構造に形成されている。ここで、防水層130はPVC(Polyvinyl Chloride)からなる。PVCとすることで、その自己消火性により、飛び火による延焼を効果的に抑制することができる。
【0029】
太陽電池層140は、図6に示すように、全体として前後方向に細長い長方形のシート状に形成されており、前後方向に細長い長方形の太陽電池セル141が、左右方向に二列、前後方向に四列、に配置されている。
【0030】
太陽電池層140は、図7に示すように、PVC(Polyvinyl Chloride)からなる防水シート147、酢酸ビニル系樹脂からなり積層構造の接着層142、フッ素系樹脂フィルムからなる裏面保護層143、ポリエチレンフィルムからなる下面封止材144、フィルム状のアモルファスシリコン系の太陽電池セル141、ポリエチレンフィルムからなる上面封止材145、フッ素系樹脂フィルムからなる表面保護層146、が積層された構造からなる。
【0031】
このように太陽電池セル141の上面と下面とを封止している上面封止材145および下面封止材144は、太陽電池セル141の上面を封止する部分である上面封止材145の厚さが、0.3mm以下で総厚が0.7mm以下であり、より好ましくは、上面封止材145の厚さが0.3mmで下面封止材144の厚さが0.4mmである。
【0032】
また別の形態としては、太陽電池層140は、PVCからなる防水シート147、酢酸ビニル系樹脂からなる下面封止材144、フィルム状のアモルファスシリコン系の太陽電池セル141、酢酸ビニル系フィルムからなる上面封止材145、フッ素系樹脂フィルムからなる表面保護層146、が積層された構造からなる。
【0033】
このように太陽電池セル141の上面と下面とを封止している上面封止材145および下面封止材144は、それぞれの厚さが0.6mm以下であり、より好ましくは、それぞれの厚さが、0.4mmである。
【0034】
さらに、太陽電池層140は、図5に示すように、太陽電池セル141に配線されている出力端子ユニット161が下面に突設されており、これがコネクタ162やケーブル163で配線されている。このような出力端子ユニット161やケーブル163などは、断熱材110の間隙111を利用して挿通されている。
【0035】
上述のような構成において、本実施の形態の屋根防水構造体100は、最上層の太陽電池層140の複数の太陽電池セル141が太陽光を受光して発電する。このように発電された電力は、複数の断熱材110の間隙111に挿通されている出力端子ユニット161やケーブル163で外部に出力される。
【0036】
この太陽電池層140は従来の一般的な太陽電池パネルとは相違して柔軟なシート状に形成されているため、その施工が容易である。しかも、その下層に位置する防水層130と不燃絶縁層120も柔軟なシート状に形成されているため、さらに施工が容易である。
【0037】
そして、本実施の形態の屋根防水構造体100は、断熱材110の上層として不燃性繊維がシート状の不織布として形成されている不燃絶縁層120が敷設されており、複数の断熱材110の間隙111の上面開口は不燃性のアルミニウムテープ113で封止されている。
【0038】
さらに、太陽電池セル141のポリエチレンフィルムからなる上面封止材145の厚さが0.3mmで下面封止材144の厚さが0.4mmである。または、太陽電池セル141の酢酸ビニル系フィルムからなる下面封止材144および上面封止材145の厚さが、それぞれ0.4mmである。
【0039】
このため、本実施の形態の屋根防水構造体100は、飛び火による燃焼が太陽電池層140と防水層130とを貫通しても、飛び火による燃焼を効果的に防止できることを本発明者は実験により確認した。
【0040】
また、本実施の形態の屋根防水構造体100は、専用の二層クロスの防水層130だけでなく、最上層の太陽電池層140にも防水シート147があるので、三重に防水シートが形成されることになり、その防水性能が良好である。なお、これらの防水シート層は、その端縁どうしが、溶剤、熱、接着剤等で溶着、融着、または接着されることで防水性が保たれる。
【0041】
ここで、本実施の形態の屋根防水構造体100の構造体敷設方法を以下に簡単に説明する。まず、躯体10の上面に所定の間隙111を介して複数の断熱材110を敷設し、その内面および間隙111の上面にアルミニウムテープ112,113を貼着する。
【0042】
つぎに、不燃性繊維を含有する不燃絶縁層120を複数の断熱材110の上面に敷設する。この不燃絶縁層120は前後方向に細長い矩形に形成されており、複数の断熱材110の間隙111の上面には配置されない。
【0043】
つぎに、前述のように二層のクロスシートからなる防水層130を不燃絶縁層120の上面に敷設する。つぎに、太陽電池層140を防水層130の上面に敷設し、その複数の太陽電池セル141を断熱材110の間隙111の内部で配線する。各防水層は、その端縁どうしが、溶剤、熱、接着剤等で溶着、融着、または接着される。
【0044】
このように敷設される屋根防水構造体100では、不燃絶縁層120が前後方向に細長い複数のシート状に形成されているので、その施工が容易である。また、複数の断熱材110の間隙111の内部で太陽電池セル141を配線できるので、この配線も容易である。
【0045】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では不燃絶縁層120は前後方向に細長い矩形で複数の断熱材110の間隙111の上面開口には配置されず、この上面開口はアルミニウムテープ113で封止されることを例示した。
【0046】
しかし、複数の断熱材110の間隙111の上面開口も不燃絶縁層120で封止されていてもよい。さらに、複数の断熱材110の間隙111の内部が別体の断熱部材で充填されていてもよい(ともに図示せず)。このような断熱部材は、断熱材110と同一のポリスチレンフォームやポリウレタンなどで形成することができる。
【0047】
さらに、上記形態では不燃絶縁層120のガラス繊維が不織布として形成されていることを例示したが、織布として形成されていてもよい。また、短繊維(チョップドストランド)を充填材として樹脂シートに含有させたものであってもよい。また、上記形態では不燃性繊維はガラス繊維からなり、樹脂シートはポリエチレン系樹脂からなることを例示したが、これ以外の組み合わせも可能である。
【0048】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【0049】
10 躯体
100 屋根防水構造体
110 断熱材
111 間隙
112 アルミニウムテープ
113 アルミニウムテープ
114 目地テープ
115 補助鋼板
116 ビス
120 不燃絶縁層
130 防水層
140 太陽電池層
141 太陽電池セル
142 接着層
143 裏面保護層
144 下面封止材
145 上面封止材
146 表面保護層
147 防水シート
150 ビス
151 円盤固定金具
152 平板固定金具
161 出力端子ユニット
162 コネクタ
163 ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根や屋上などの躯体の上面に敷設される屋根防水構造体であって、
前記躯体の上面に所定の間隙を介して敷設される複数の断熱材と、
複数の前記断熱材の上面に敷設される不燃性繊維を含有する不燃絶縁層と、
前記不燃絶縁層の上面に敷設される防水層と、
前記断熱材の前記間隙の内部で配線される複数の電子部品セルが内蔵されていて前記防水層の上面に敷設される電子部品層と、
を有する屋根防水構造体。
【請求項2】
各々がシート状に形成されている前記不燃絶縁層と前記防水層と前記電子部品層とが積層された構造からなる請求項1に記載の屋根防水構造体。
【請求項3】
前記不燃絶縁層は、前記不燃性繊維を含有する樹脂シートからなる請求項1または2に記載の屋根防水構造体。
【請求項4】
前記不燃絶縁層は、前記不燃性繊維がガラス繊維からなり、前記樹脂シートがポリエチレン系樹脂からなる請求項3に記載の屋根防水構造体。
【請求項5】
前記不燃絶縁層は、前記ガラス繊維が前記樹脂シートに質量70g/m以上含有されている請求項4に屋根防水構造体。
【請求項6】
前記不燃絶縁層は、前記不燃性繊維がシート状に形成されている請求項1ないし5の何れか一項に記載の屋根防水構造体。
【請求項7】
前記不燃絶縁層は、前記不燃性繊維が不織布として形成されている請求項6に記載の屋根防水構造体。
【請求項8】
複数の前記断熱材の前記間隙の上面開口には前記不燃絶縁層が配置されておらず、
前記不燃絶縁層が配置されていない複数の前記断熱材の前記間隙の上面開口が金属層で封止されている請求項1ないし7の何れか一項に記載の屋根防水構造体。
【請求項9】
複数の前記断熱材の前記間隙の内面が金属層で被覆されている請求項8に記載の屋根防水構造体。
【請求項10】
複数の前記断熱材の前記間隙の上面開口が前記不燃絶縁層で封止されている請求項1ないし7の何れか一項に記載の屋根防水構造体。
【請求項11】
複数の前記断熱材の前記間隙の内部が別体の断熱部材で充填されている請求項1ないし7の何れか一項に記載の屋根防水構造体。
【請求項12】
前記電子部品層は、フィルム状の前記電子部品セルである太陽電池セルと、前記太陽電池セルの上面と下面とを封止するポリエチレンフィルムからなる封止材と、を有し、
前記封止材は、前記電子部品セルの上面を封止する部分の厚さが0.3mm以下で総厚が0.7mm以下である請求項1ないし11の何れか一項に記載の屋根防水構造体。
【請求項13】
前記電子部品層は、フィルム状の前記電子部品セルである太陽電池セルと、前記太陽電池セルの上面と下面とを封止する酢酸ビニル樹脂フィルムからなる封止材と、を有し、
前記封止材は、前記電子部品セルの上面を封止する部分の厚さが0.6mm以下、および下面を封止する部分の厚さが0.6mm以下である請求項1ないし11の何れか一項に記載の屋根防水構造体。
【請求項14】
請求項1ないし13の何れか一項に記載の屋根防水構造体を屋根や屋上などの躯体の上面に敷設する構造体敷設方法であって、
躯体の上面に所定の間隙を介して複数の断熱材を敷設し、
不燃性繊維を含有する不燃絶縁層を複数の前記断熱材の上面に敷設し、
防水層を前記不燃絶縁層の上面に敷設し、
前記断熱材の前記間隙の内部で配線される複数の電子部品セルが内蔵されている電子部品層を前記防水層の上面に敷設する、構造体敷設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−132213(P2012−132213A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285383(P2010−285383)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000223403)住ベシート防水株式会社 (14)
【Fターム(参考)】