説明

岸壁クレーン

【課題】コンテナクレーンのトラバーサの上にコンテナが載っているかどうかを表示することで、トロリーの運転者に安全かつ能率的な荷役操作を行なう装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ブーム上に海側と陸側にトロリーとコンテナを載せて横搬送するトラバーサを設けた岸壁クレーンであって、トラバーサにコンテナの着床の有無を検出し、トロリーの運転室より確認できるように構成したコンテナの着床表示装置を設けた岸壁クレーン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚部の上方に支持されたブーム(脚部に固定された陸側の部分がガーダーで、その先端に海側に仰伏自在に支持された部分がブームであるが、全体をブームと略称する)の海側と、この脚部の上方にそれぞれトロリーを配置し、更にブーム上に、コンテナを載せてトロリー間を往復するトラバーサを有する岸壁クレーン(コンテナクレーン)において、前記トラバーサ上にコンテナが載せられたかどうかを遠隔的に確認できる検出装置を有する岸壁クレーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図9は、岸壁1Aに平行して設けられたレール上を岸壁クレーン2が横移動しながらコンテナ船3との間でコンテナ4を荷役する状態を示す説明図である。近時、荷役効率を向上させるために開発された岸壁クレーン2は、脚部5の上部に配置されたブーム6上の海側に配置した海側トロリー7と、脚部5の上方に配置された陸側トロリー8の2台のトロリーと、更にこれらのトロリー7、8の間を単にコンテナ4を載せて前後に往復してコンテナ4を搬送する機能を持つトラバーサ10を配置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように海側トロリー7と陸側トロリー8との間にトラバーサ10を配置することによって、海側トロリー7でコンテナ船3に積載されているコンテナ4を吊り上げてトラバーサ10へ載置する荷役を、あるいはその逆の動作の荷役を行い、また、陸側トロリー8でトラバーサ10上のコンテナ4を受け取って脚部5の下方で待機しているシャーシ11に荷役を行い、またその逆の荷役を行ない、コンテナ4を積載したシャーシ11はコンテナヤード1の所定の場所まで搬送して積み上げておくようにしている。
【0004】
つまり、トラバーサ10をコンテナ4のブーム6上を横搬送するだけの手段として専用化することによって、海側と陸側トロリー7、8は、単にコンテナ4の上げ下ろしのみの単純な作業となり、換言すればコンテナ4を横移動する荷役操作を省略することができ、コンテナ4が横に振れることがない荷役作業とすることで、高速化が可能となったのである。従ってこの岸壁クレーン2によって大型コンテナ船3に対応してコンテナ4の大量処理が可能となったのである。なお、7aと8aは、トロリー7、8の運転室を、また、7bは吊り具、12は機械室を示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表平8−503442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(トラバーサ10上のコンテナの有無の確認の問題)
海側トロリー7は、ブーム6の先端に移動してコンテナ船3よりコンテナ4を吊り上げ、その位置に接近しているトラバーサ10にコンテナ4を渡し、次にトラバーサ10は脚部5の上方で待機している陸側トロリー8の所まで移動し、陸側トロリー8がこのコンテナ4を受け取り、岸壁クレーン2の下部で待機しているシャーシ11に載せる荷役作業、又は、これと逆方向の荷役作業が必要となる。
【0007】
例えば、海側トロリー7の運転者は、その運転席7aよりコンテナ船3のデッキから深い船倉の底部まで搭載されているコンテナ4を観察しながら吊り具を降下させてコンテナ
4を固定して吊り上げる荷役作業と、吊り上げたコンテナ4を待機しているトラバーサ10に移載する荷役作業とが必要であり、その操作にはかなりの熟練が必要である
(陸側トロリー8の荷役作業においても同様)。
【0008】
図8は、ブーム6上を走行するトラバーサ10とトロリー7(8)とが交差して移動する際の位置関係を示す横断面図であるが、台形状の断面に形成されたブーム6の内側面にはトロリー7の両側の車輪7cを走行させるレール6aが設けてある。このトラバーサ10は機械室12内で駆動されるドラムに巻き込まれ、あるいは巻き出されるワイヤによってブーム上を移動する無人運転である。また、ブーム6の斜めに形成された外側面にトラバーサ10の車輪10aを走行させるレール6bが設けてあり、この両側レール6a、6bの配置構成によってトロリー7(8)とトラバーサ10を交差させることができるのである。
【0009】
また、トロリー7上のシーブS1と、吊り具7b上のシーブS2との間にはワイヤwが掛け回されており、この吊り具7bの下部に設けた連結金物(ツイストロック金具)によってコンテナ4を連結して吊り上げでトラバーサ10に移載するように荷役が行われる。
【0010】
前記のようにブーム6上を移動するトロリー7(8)には横行装置や伸縮する吊り具
が付設されており、それらのモータに供給する電源が必用であり、そのためにブーム6の下面には給電ケーブルを支持して案内する給電キャリア13が走行するようになっている。一方、トラバーサ用の給電スペース確保が困難であり、また、トラバーサ10の横行速度が速く従来のキャリア方式では技術的に問題があり、非接触式給電方法では高価でコストの問題がクリアできない。
【0011】
従って、このトラバーサ10自体に大電力を給電することが技術的に困難であることから、機械室12から繰り出されるワイヤに引っ張られてブーム6上を往復移動する無人運転の構成となっている。
【0012】
(トラバーサ10上のコンテナ4の確認の問題)
トラバーサ10の床10a上に載置されているコンテナ4は、トロリー7,8に付設されている運転室7a、8aの前方あるいは後方に距離的にかなり離れているので、そのトラバーサ10の床上にコンテナ4の各コーナが確実に着床しているのか目視確認できない上に、センサなどによる検出手段もなく、安全性確保が困難である。
【0013】
ところでコンテナ4は、一般的に使用されるもので20ft、大型のものは40ft、45ftとサイズの異なるものが準備されている。また、このコンテナ4を吊り上げる際の配列としては、20ftが1本、20ftが直列に2本、40ftが1本、45ftが1本と色々な配列方法があり、吊り具などクレーン側の設備は色々なコンテナサイズ、コンテナ組合わせに対応できることが必要であり、安全運転にも関係することである。
【0014】
また、前記したようにトラバーサ10は、ブーム6上を無人で、単に横移動するだけであり、機械室12内の駆動ドラムより巻き出し、又は巻き戻しされるワイヤwによって操作されるのみであり、しかも給電がないことから、前記問題点としたトラバーサ10のコンテナ4の有無や積載されたコンテナの種類や複数のコンテナの組合わせなどを確認することができず、従って、海側トロリー7と陸側トロリー8のコンテナ4の吊り上げと横移動などの基本的な荷役操作の運転に支障を来たすことになる。
【0015】
本発明は、前記の如くトラバーサ10が無人運転であること、その上、電源なしでコンテナ4の有無や大きさや組合わせなどを簡単に見分けることができる岸壁クレーンを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明にかかる岸壁クレーンは、次のように構成されている。
【0017】
1.脚部の上方に設けたブーム上に海側と陸側にトロリーとコンテナを載せて横搬送するトラバーサを設けた岸壁クレーンにおいて、前記トラバーサにコンテナが所定の位置に置かれた際の着床を、機械的手段からなる着床表示装置によって、表示部材を前記トロリーの運転室より確認できる状態に姿勢を変化させることを特徴としている。
【0018】
2.脚部の上方に設けたブーム上に海側と陸側にトロリーとコンテナを載せて横搬送するトラバーサを設けた岸壁クレーンにおいて、前記トラバーサ上にコンテナが所定の位置に置かれた際の着床の有無を、機械的手段で構成される着床表示装置の表示部材の位置ないし姿勢を、コンテナなしの状態から着床状態に変化させ、この表示部材の姿勢の変化を信号として検出し、その信号をクレーンの運転に利用できるように構成したことを特徴としている。
【0019】
3.脚部の上方に設けたブーム上に海側と陸側にトロリーとコンテナを載せて横搬送するトラバーサを設けた岸壁クレーンにおいて、前記トラバーサ上にコンテナが所定の位置に置かれた際の着床の有無を、機械的手段で構成される着床表示装置の表示部材の位置ないし姿勢を、コンテナなしの状態から着床状態に変化させ、この表示部材の姿勢の変化を前記トロリーに付設された運転室より検出し、その信号を運転室内の表示装置などで確認できるように構成したことを特徴としている。
【0020】
4.前記着床表示装置は、トラバーサの床面より出没可能で、コンテナによって押し下げられる接当手段と、この接当手段の動きを伝達して前記トロリーの運転室より確認できる表示機能を有する表示部材で構成されていることを特徴としている。
【0021】
5.表示機能を有する部材は、反射板、表示板などであって、コンテナの着床の有無によってレーザー光線の反射信号を発信させ、あるいは表示板をコンテナの側部に出没あるいは傾斜させてコンテナの有無を検出できるように構成したことを特徴としている。
【0022】
6.表示機能を有する部材は、コンテナとの接触によって上下する部材と、表示板と、これらの間を機械的に連結するコントロールワイヤあるいは長軸のロッドであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、前記のようにトラバーサ上のコンテナが所定の位置に置かれたかどうかを、リンクやレバーなどの部材からなる機械的な着床表示装置の表示手段である、反射板や表示板の姿勢に変化を与えて表示するように構成し、この表示板をトロリーの運転室より視界や信号として遠隔的に確認することができるようにしてあるので、海側のトロリーの運転者、あるいは陸側のトロリーの運転者は、コンテナ船に積載されているコンテナの位置、あるいはシャーシの様子を確認しながら、トラバーサを中継手段として荷役することに専念することができる。
【0024】
従って、操縦者はトラバーサにコンテナが着床しているかどうかを簡単に確認できることから、トラバーサの状態を余り気にすることもなく、高効率でコンテナの荷役作業を行うことができる。その結果として、コンテナが不測の事故を未然に防止することも可能である。
【0025】
また、トラバーサ上へのコンテナ受け渡しを信号として検出することにより、トロリと
トラバーサの間のコンテナ受け渡し作業を自動で行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るコンテナ着床表示装置の構成の概略図である。
【図2】(A),(B),(C)は各種の表示装置の説明図である。
【図3】トラバーサの床面の構造を示す平面図である。
【図4】コンテナで作動するリンク機構の側面図である。
【図5】コンテナの着床信号の発生機構の側面図である。
【図6】コンテナの着床信号の発生機構の側面図である。
【図7】トラバーサとコンテナとの位置関係を示す説明図である。
【図8】トラバーサとトロリーの交差状況の説明図である。
【図9】トラバーサを有する岸壁クレーンの荷役状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明に係るトラバーサ上のコンテナの有無などを機械的に感知して表示する着床表示装置20(着床信号の発生機構)を示すものである。
【0028】
この着床表示装置20は、トラバーサ10の床10aに組み立てられるもので、接当板20aを上端に設けた着床ロッド20b、この着床ロッド20bで駆動されるレバー20c、回転軸20d、レバー20e、ロッド20f、軸受け20g、反射板20hが「表示部材」を構成している。
【0029】
そしてその「表示部材」が発信する表示信号を受信する「受信部」としては、トロリー7、あるいは8側に取り付けられているレーザー投受装置20iなどの遠隔検知型の受信装置を構成する部材や機器である。そして前記接当板20aは、コンテナ4の着床を感知しない状態では床10aより所定の距離だけ突出するようにコイルバネなどの弾性力を付与している(図4参照)。
【0030】
この着床表示装置20の作動は、後述するようにブーム6上を移動するトラバーサ10の床10a上にコンテナ4が置かれる時は、この床10aより若干突出した状態で保持されている接当板20aを押し下げ、次いでこれに連動してロッド20fが上昇してこのロッド20fの先端部の反射板20hを所定距離だけ上昇させることになる。
【0031】
(コンテナの着床確認)
オペレータが前記操作により表示部材の一つである反射板20の上昇を、目視によってコンテナ着床を確認する。このよぅにしてコンテナの着床を目視などで確認したら、遠隔操作によって、ツイストロックの金具を解除して吊り具とコンテナの縁を切り、コンテナを次の動作に安全に移動することができることになる。
【0032】
一方、トロリー7、8の運転室7a、8aに取り付けられている「受信部」であるレーザー投受装置20iより投射されているレーザー光線Bは、コンテナ4が着床する以前は反射板20hが存在しないので反射光の受光がない。しかし、コンテナ4が床10aに着床して前記着床表示装置20の「表示部材」を構成している着床ロッド20bなどの機器を順次作動させ、最終的に反射板20hを所定の位置に上昇させ、その結果、「受信部材」から投射されるレーザー光線Bを反射し、この反射光がレーザー投受装置20iに受信されて前記運転室7a、8a内のモニターに表示されることになる。そしてクレーンの運転者は、反射板の直接目視以外にも、このモニターの様子を確認しながら必要とする一連の荷役操作を行なうこともできるのである。
【0033】
更には、トラバーサ上のコンテナ着床信号を検出し、ツイストロック金具の開放指令を
行い、コンテナとの縁切り後に、クレーンに吊り具の自動巻上げ指令を出し、自動巻上げを行うこともできる。又は、トラバーサ上のコンテナ着床信号を検出し、ツイストロック金具の解除可の信号として使用することで、安全向上と作業の迅速性を図るインターロックとすることもできる。
【0034】
なお、遠隔的にコンテナの着床を検出する手段としては、レーザー光線のみならず、反射型の光電スイッチなどを適用できる。
【0035】
(着床表示装置の構成)
図3は、トラバーサ10の床構造の平面図であって、コンテナ4の幅の両側に位置する2本の主フレーム10bと、その間に隙間をあけて枠組みした補助フレーム10dを連結し、前記主フレーム10bの上方の所定位置に柱10cを立て、この両側の柱10cの間にコンテナ4を収容する空間を構成している。そして、主フレーム10bの外側にステップ板10e、10fを設け、更に必用に応じて手摺を巡らせてトラバーサ10の周囲を作業者が安全に歩行できるようにしている。
【0036】
図3に示すように前記2本の主フレーム10bに沿って回転軸20d(図4参照)が支持されており、この回転軸20dの両端部に接当板20aと表示板20kがそれぞれ設けられている。この表示板20kは、図1のように反射板20h、目立つ色に着色した着色板などの場合もあり、クレーンの運転方法によって視認し易いものを採用するのが良い。
【0037】
表示板20kについては、図1の反射板20hを表示板として利用する以外に、図2(A)に示すようにロッド20dを水平状態から直立状態に回転させて表示板20kを表示状態とするタイプのもの、図2(B)に示すように、レーザー光線などの検知手段から発するレーザー光線Lの感知範囲に出し入れする反射タイプの表示板20kを使用することができる。
【0038】
更に、図2(C)に示すように表示板20kを、90度あるいは下記条件を満足する角度に表示板20kを回転させ、表示板20kが前記トロリーの運転室(図9の7a)から目視できる場合とできない場合(反射・非反射)とに変化があるようにしたタイプなどを採用することもできる。なお、便宜上、図1におけるロッド20fに相当する部材を図2においては20d及び20fの記号を採用しているが、最終の表示板20kを支持するロッドを意味している。
【0039】
図4は、床10aを構成している主フレーム10bに対して着床ロッド20bやレバー20c、回転軸20d、表示板20kを操作するロッド20fなどの部材を配置した状態を図示している。なお、図1に示されるガイド20gは、レバー20eの円弧運動に伴い、横方向の移動も許容できるように、例えばスライド機構などを備えるのが良い。
【0040】
図5は、コンテナ4の着床と同時に主フレーム10bの外側に表示板20kを突出させてコンテナ4の有無の表示(反射あるいは着色板の突出)を行う機構の要部を示す図面である。
【0041】
図6は、トラバーサ10の床10a上に上下突出するタイプの表示板20k(反射板20h)を示している。なお、図5と図6に描いた矢印は、レーザー光線Bや目視する線などを示している。
【0042】
図7は、トラバーサ10とこれに積載されるコンテナ4の大きさに伴って置かれる位置(長手方向の端部)を示すもので、「4a」は20ftコンテナが2本、「4b」は40ftコンテナが1本、「4c」は20ftコンテナが1本の端部の位置をそれぞれ示してい
る。
【0043】
前記のようにコンテナ4の寸法によって、トラバーサ10の床10a上のコンテナ4の端部の位置に違いがあるので、本発明においては、この端部の位置によって着床表示装置20が確実に作動する位置に接当板20aあるいは同様な機能を発揮する部材を配置しておいて、所定の寸法のコンテナ4が載せられた時にのみ、表示板20kを突出・回転などの動作をするように構成する必要がある。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、前記実施の形態で説明したように、トロリーがコンテナを吊った状態で横移動するような操作がなく、単に上下するだけの荷役操作を行なう岸壁クレーンに有効に適用できるが、これと同様な荷役操作をするクレーンなどの重量物の運搬装置であれば、本発明を利用することができる。
【符号の説明】
【0045】
2 岸壁クレーン
4 コンテナ
5 脚部
6 ブーム
・ トロリー
10 トラバーサ
20 コンテナ着床表示装置
20a 接当板
20b 着床ロッド
20d 回転軸
20f ロッド
20h 反射板
20i レーザー投受装置
20k 表示板(反射板、着色板などを含む)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脚部の上方に設けたブーム上に海側と陸側にトロリーとコンテナを載せて横搬送するトラバーサを設けた岸壁クレーンにおいて、前記トラバーサにコンテナが所定の位置に置かれた際の着床を、機械的手段からなる着床表示装置によって、表示部材を前記トロリーの運転室より確認できる状態に姿勢を変化させることを特徴とする岸壁クレーン。
【請求項2】
脚部の上方に設けたブーム上に海側と陸側にトロリーとコンテナを載せて横搬送するトラバーサを設けた岸壁クレーンにおいて、前記トラバーサ上にコンテナが所定の位置に置かれた際の着床の有無を、機械的手段で構成される着床表示装置の表示部材の位置ないし姿勢を、コンテナなしの状態から着床状態に変化させ、この表示部材の姿勢の変化を信号として検出し、その信号をクレーンの運転に利用できるように構成したことを特徴とする岸壁クレーン。
【請求項3】
脚部の上方に設けたブーム上に海側と陸側にトロリーとコンテナを載せて横搬送するトラバーサを設けた岸壁クレーンにおいて、前記トラバーサ上にコンテナが所定の位置に置かれた際の着床の有無を、機械的手段で構成される着床表示装置の表示部材の位置ないし姿勢を、コンテナなしの状態から着床状態に変化させ、この表示部材の姿勢の変化を前記トロリーに付設された運転室より検出し、その信号を運転室内の表示装置などで確認できるように構成したことを特徴とする請求項1記載の岸壁クレーン。
【請求項4】
前記着床表示装置は、トラバーサの床面より出没可能で、コンテナによって押し下げられる接当手段と、この接当手段の動きを伝達して前記トロリーの運転室より確認できる表示機能を有する表示部材で構成されていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の岸壁クレーン。
【請求項5】
表示機能を有する部材は、反射板、表示板などであって、コンテナの着床の有無によってレーザー光線の反射信号を発信させ、あるいは表示板をコンテナの側部に出没あるいは傾斜させてコンテナの有無を検出できるように構成したことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の岸壁クレーン。
【請求項6】
表示機能を有する部材は、コンテナとの接触によって上下する部材と、表示板と、これらの間を機械的に連結するコントロールワイヤあるいは長軸のロッドであることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の岸壁クレーン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−235310(P2010−235310A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−88367(P2009−88367)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】