嵩上げ可能容器
【解決手段】底部材1と容器本体C1’との間に配置された嵩上げ部材Vが、嵩上げ部材に形成された嵌合ブロックB1を、底部材に形成された嵌合縦孔H1に嵌合することにより、底部材に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材に形成された嵌合縦孔H1に、容器本体に形成された嵌合ブロックB1を嵌合することにより、嵩上げ部材が容器本体に連結されるように構成することにより、底部材と容器本体とが、嵩上げ部材を介して、連結するように構成したものである。
【効果】嵩上げ部材が、嵩上げ可能容器の上端部に配置されている従来の嵩上げ可能容器のように、強度や剛性の低い嵩上げ部材が、損傷するようなことを防止することができる。
【効果】嵩上げ部材が、嵩上げ可能容器の上端部に配置されている従来の嵩上げ可能容器のように、強度や剛性の低い嵩上げ部材が、損傷するようなことを防止することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、必要に応じて、容器の高さを嵩上げすることができる嵩上げ可能容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
容器の高さを嵩上げするために、容器の上端部に、嵩上げ部材を取り付けるようにした嵩上げ可能容器が、一例として、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第2521865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載されている容器においては、容器を嵩上げするための嵩上げ部材を、容器の上端に載置するように構成されているため、容器の上端に、嵩上げ部材を取り付けるために、係合凹部を形成する必要がある。このように、容器の上端に、嵩上げ部材を取り付けるための係合凹部が形成されていると、容器の開口部の強度や剛性が低下するという問題があった。
【0005】
また、容器の上端に載置された嵩上げ部材の上に、更に、嵩上げ部材を載置するために、嵩上げ部材の上端にも、係合凹部が形成されており、従って、嵩上げ部材が載置された容器の強度や剛性が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した従来の嵩上げ可能容器が有する課題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述した目的を達成するために、底部材と容器本体とが、連結及び分離可能に形成されている嵩上げ可能容器において、第1には、底部材と容器本体との間に配置された嵩上げ部材が、嵩上げ部材に形成された嵌合ブロックを、底部材に形成された嵌合縦孔に嵌合することにより、底部材に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材に形成された嵌合縦孔に、容器本体に形成された嵌合ブロックを嵌合することにより、嵩上げ部材が容器本体に連結されるように構成することにより、底部材と容器本体とが、嵩上げ部材を介して、連結するように構成したものであり、第2には、容器本体を構成する壁部材の上部に、壁部材の上端水平フランジの長手方向に対して垂直な垂直断面が略C状の上部補強部を形成したものである。
【発明の効果】
【0008】
底部材と容器本体とが、連結及び分離可能に形成されている嵩上げ可能容器において、底部材と容器本体との間に配置された嵩上げ部材が、嵩上げ部材に形成された嵌合ブロックを、底部材に形成された嵌合縦孔に嵌合することにより、底部材に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材に形成された嵌合縦孔に、容器本体に形成された嵌合ブロックを嵌合することにより、嵩上げ部材が、底部材と容器本体との間に挟持されるように構成されているので、嵩上げ部材が、嵩上げ可能容器の上端部に配置されている従来の嵩上げ可能容器のように、強度や剛性の低い嵩上げ部材が、損傷するようなことを防止することができる。
【0009】
また、容器本体を構成する壁部材の上部に、壁部材の上端水平フランジの長手方向に対して垂直な垂直断面が略C状の上部補強部を形成したので、壁部材の強度や剛性を高めることができるとともに、壁部材の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器の強度や剛性を高めることができるとともに、容器Cの捩れ変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の嵩上げ可能容器の一例としての組立・分解可能容器の組立状態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の組立・分解可能容器を構成する底部材の斜視図である。
【図3】図3は、図2に示されている底部材の部分拡大斜視図である。
【図4】図4は、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の斜視図である。
【図5】図5は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の斜視図である。
【図6】図6は、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図7】図7は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図8】図8は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図9】図9は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図10】図10は、同じく、図4に示されている長壁部材の一部垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図11】図11は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図12】図12は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図13】図13は、同じく、図4に示されている長壁部材の一部垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図14】図14は、図4に示されている長壁部材の部分拡大垂直断面図である。
【図15】図15は、本発明の組立・分解可能容器を構成する短壁部材の斜視図である。
【図16】図16は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する短壁部材の斜視図である。
【図17】図17は、図15に示されている短壁部材の部分拡大垂直断面図である。
【図18】図18は、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の斜視図である。
【図19】図19は、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図20】図20は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図21】図21は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図22】図22は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図23】図23は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体の斜視図である。
【図24】図24は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材の斜視図である。
【図25】図25は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材との嵌合状態の部分拡大垂直断面図である。
【図26】図26は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材との嵌合状態の部分拡大垂直断面図である。
【図27】図27は、本発明の嵩上げ可能容器を構成する嵩上げ部材の分解斜視図である。
【図28】図28は、図27に示されている嵩上げ部材の組み立てられた状態の斜視図である。
【図29】図29は、本発明の嵩上げ可能容器の容器本体と底部材との間に、嵩上げ部材が配置された状態の斜視図である。
【図30】図30は、本発明の嵩上げ可能容器が組み立てられた状態の斜視図である。
【実施例】
【0011】
以下に、組立・分解可能容器(以下、単に、容器ともいう。)を用いて、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本発明の実施例に限定されるものではない。
【0012】
図1において、C1は、容器であり、容器C1は、底部材1と、相対する長壁部材2と、相対する短壁部材3とから構成されている。
【0013】
次に、図2及び図3を用いて、底部材1について説明する。
【0014】
底部材1は、平面形状が、略長方形状の底板部1aと、底板部1aの周辺に、底板部1aに一体に立設された周壁部1bとを有しており、周壁部1bは、底板部1aの相対する長辺部に立設された長辺周壁1b1と、底板部1aの相対する短辺部に立設された短辺周壁1b2とにより構成されている。なお、本実施例においては、底板部1aは、底板部1aを構成する平板1a1と、平板1a1を下方に凹ませることにより形成された、平面形状が略方形状の凹部1a2とから構成されている。なお、凹部1a2の相対する一方の側壁1a2’は、長辺周壁1b1に略平行に配置されており、また、凹部1a2の相対するもう一方の側壁1a2”は、短辺周壁1b2に略平行に配置されている。
【0015】
周壁部1bの上端には、上端から外側方向に延在する周状上端水平フランジ1cが形成されており、また、周壁部1bの下端付近には、外側方向に延在する周状下端部水平フランジ1dが形成されている。また、周状上端水平フランジ1cの4つの角部1c1と周状下端部水平フランジ1dの4つの角部1d1とは、帯板状角部垂直リブ1eにより連結されている。更に、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2と周状下端部水平フランジ1dの直線部1d2とも、適当数の板状の角部間垂直リブ1fにより連結されている。本実施例においては、角部間垂直リブ1fは、中間帯状部1f1と、中間帯状部1f1の上端と周状上端水平フランジ1cの下面との隅部に形成された上部三角形部1f2と、中間帯状部1f1の下端と周状下端部水平フランジ1dの上面との隅部に形成された下部三角形部1f3とから形成されている。
【0016】
周状上端水平フランジ1cの直線部1c2には、所定の間隔を置いて、嵌合部材1gが形成されている。嵌合部材1gは、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合孔1g1と、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の裏面に垂設された、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の長手方向と直交する相対する側板部1g2と、相対する側板部1g2の下端を連結する水平板部1g3とにより形成される側部開口を閉鎖するとともに、周壁部1bの4つの角部1b3以外の平坦な周壁部1bに平行で、且つ、周壁部1bから所定の間隔を置いて配置された仕切板部1g4とから形成されており、また、仕切板部1g4には、係止透孔1g4’が穿設されている。
【0017】
嵌合部材1gを、上述したように構成することにより、嵌合部材1gには、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合孔1g1と相対する側板部1g2と水平板部1g3と仕切板部1g4と該仕切板部1g4に平行な周壁部1bの平坦な部分とにより、嵌合縦孔H1が形成されている。
【0018】
次に、図4〜図14を用いて、長壁部材2について説明する。
【0019】
長壁部材2は、平板状板部2aと、該平板状板部2aの両端垂直辺から、平板状板部2aの内面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する面)2a1に対して略垂直に、且つ、平板状板部2aの両端垂直辺の略全高に亘たって延在する縦長連結部2bとを有している。また、平板状板部2aと縦長連結部2bの上端には、平板状板部2aの外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)2a2に対して垂直に、外側方向に延在する上端水平フランジ2cが形成されており、更に、平板状板部2aと縦長連結部2bの下端には、平板状板部2aの外面2a2に対して垂直に、外側方向に延在する下端水平フランジ2dが形成されている。
【0020】
縦長連結部2bには、上端水平フランジ2cを延長することにより形成された上端水平板部2b1と、下端水平フランジ2dを延長することにより形成された、該上端水平板部2b1と相対する下端水平板部2b2と、相対する垂直側板部2b3と、奥壁2b4とにより形成された縦長空間部A1が形成されている。縦長空間部A1は、相対する垂直側板部2b3の先端2b3’から奥壁2b4まで延在するとともに、相対する垂直側板部2b3及び奥壁2b4に連接された適当数の水平区画板部2b5が形成されており、このような水平区画板部2b5を形成することにより、縦長空間部A1は、複数の副空間部A1’に区画されている。なお、説明の都合上、上端水平板部2b1と対向する水平区画板部2b5を、上端部水平区画板部と称し、符号2b5’が付されており、また、下端水平板部2b2と対向する水平区画板部2b5を、下端部水平区画板部と称し、符号2b5”が付されている。なお、本実施例には、6枚の水平区画板部2b5が形成されている例が示されており、6枚の水平区画板部2b5により、縦長空間部A1は、7個の副空間部A1’に区画されている。
【0021】
上端部水平区画板部2b5’の中央部下面には、相対する垂直側板部2b3に連接された垂直片2b6が垂設されており、垂直短片2b6の下端には、相対する垂直側板部2b3に連接されているとともに、相対する垂直側板部2b3の先端2b3’まで延在する水平片2b7が形成されている。このように、垂直片2b6と水平片2b7を形成することにより、上端部水平区画板部2b5’の下部には、相対する垂直側板部2b3と奥壁2b4と上端部水平区画板部2b5’と垂直片2b6とにより、下方が開放された嵌合空間A2が形成されている。
【0022】
同様に、上端部水平区画板部2b5’と下端部水平区画板部2b5”との間に位置する水平区画板部2b5の中央部下面にも、上述した垂直片2b6が垂設されているとともに、垂直短片2b6の下端にも、上述した水平片2b7が形成されており、このように、垂直片2b6と水平片2b7を形成することにより、水平区画板部2b5の下部には、同様の嵌合空間A2が形成されている。
【0023】
上述したように、縦長連結部2bを、上端水平板部2b1と下端水平板部2b2と相対する垂直側板部2b3と奥壁2b4とにより形成することにより、縦長連結部2bの強度や剛性を高めることができるとともに、縦長連結部2bの捩れ変形を防止することができ、ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。また、縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3同士を、水平区画板部2b5や垂直片2b6や水平片2b7により連結することにより、縦長連結部2bの強度や剛性を、更に高めることができるとともに、縦長連結部2bの捩れ変形を、より確実に防止することができ、ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を、更に高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を、より確実に防止することができる。更に、相対する垂直側板部2b3のうち、外側に位置する垂直側板部2b3が、リブ構造ではないので、縦長連結部2bが損傷するようなことを防止することができる。
【0024】
また、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面には、上述した底部材1を形成する周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に嵌合される嵌合ブロック部材B1が垂設されている。
【0025】
複数個の嵌合ブロック部材B1は、下端水平フランジ2dの長手方向に沿って、下端水平フランジ2dの裏面に形成されている。嵌合ブロック部材B1を構成する板状の弾性舌片b1は、下端水平フランジ2dの長手方向に沿って、下端水平フランジ2dの裏面に垂設されており、弾性舌片b1の下端部には、下端水平フランジ2dの先端2d1方向に延在する水平状の係止突部b1aが形成されている。この係止突部b1aの下面は、係止突部b1aの先端から、弾性舌片b1に向かって、下方に傾斜した傾斜面b1a’として形成されている。また、係止突部b1aは、容器C1が箱型に組み立てられた際に、底部材1に形成された嵌合部材1gの仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’に嵌入され係止されるように構成されている。更に、係止突部b1aの中央部には、下端水平フランジ2dの先端2d1側及び下方が開放された凹部b1a”が形成されている。更にまた、弾性舌片b1の内面(容器C1が組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する面)b1’には、弾性舌片b1の相対する垂直側部に沿って、垂直厚肉部b1bが形成されているとともに、垂直厚肉部b1bの下端部には、弾性舌片b1の弾性変形を抑制する弾性変形抑制突起b1b’が突設されている。なお、垂直厚肉部b1bを省略し、弾性舌片b1の内面b1’に、直に突設することもできる。
【0026】
上述した弾性舌片b1は、下端水平フランジ2dの長手方向と直交するとともに、下端水平フランジ2dの裏面に垂設された相対する垂直側板部b2aと該相対する垂直側板部b2aの下端を連結する下端水平板部b2bとからなる弾性舌片保護部材b2により、その側部と下端が保護されるように構成されている。また、上述した弾性舌片b1の下端部に形成された係止突部b1aは、弾性舌片保護部材b2を越えて、外側に突出するように構成されている。
【0027】
また、縦長連結部2bを形成する相対する垂直側板部2b3のうち、外側(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)に位置する垂直側板部2b3には、上部が、嵌合空間A2と重なるように形成された視認透孔2b8が穿設されている。
【0028】
なお、2eは、長壁部材2の平板状板部2aの上部に穿設された手持ち用透孔であり、2fは、長壁部材2の外面2a2に、適当数形成された縦リブであり、2gは、長壁部材2の外面2a2に、適当数形成された横リブである。
【0029】
縦リブ2fのうち、長壁部材2の幅方向の両端部に位置する縦リブ(以下、このような縦リブを、両端部縦リブと称し、図7に示されているように、符号2f’が付されている。)2f’の高さ(平板状板部2aの外面2a2から縦リブ2fの先端までの高さ)D1は、長壁部材2の上端水平フランジ2c及び下端水平フランジ2dの高さ(平板状板部2aの外面2a2から上端水平フランジ2c及び下端水平フランジ2dの先端までの高さ)と同じ高さに形成されており、また、両端部縦リブ2f’の間に形成された縦リブ2fは、その高さが、両端部縦リブ2f’の高さD1より低く形成されている。このように構成することにより、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2を軽量化することができる。
【0030】
また、横リブ2gのうち、縦長連結部2bと両端部縦リブ2f’との間に位置する部分(以下、この部分を、高部部分と称し、符号2g1が付されている。)2g1の高さ(平板状板部2aの外面2a2から横リブ2gの先端までの高さ)D2は、両端部縦リブ2f’の高さD1と略同じに形成されており、また、高部部分2g1間に位置する中間部分2g2は、平面形状が略三角形状の三角形部2g3を介して、高部部分2g1より高さD2の中間部分2g2に連結されている。このように構成することにより、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2を軽量化することができる。なお、横リブ2gを構成する高部部分2g1が、上端水平フランジ2c、下端水平フランジ2d、相対する垂直側板部2b3のうち外側に位置する垂直側板部2b3、両端部縦リブ2f’、縦リブ2f及び横リブ2g等の先端により形成される容器C1の外寸を越えて、外側に位置しないように構成されている。このように構成することにより、横リブ2gを構成する高部部分2g1の損傷を防止することができる。
【0031】
更に、図1、図4及び図14等に示されているように、長壁部材2の上端水平フランジ2cの下方近傍に形成された上部水平フランジ2iの外側先端と、上端水平フランジ2cの外側先端とを、平板状板部2aと平行な垂直連結帯状板2jにより連結することにより、長壁部材2の上部には、上端水平フランジ2cと、上部水平フランジ2iと、上端水平フランジ2cの外側先端と上部水平フランジ2iの外側先端とを連結する垂直連結帯状板2jとにより構成される断面(長壁部材2の上端水平フランジ2cの長手方向に対して垂直な垂直断面)が略C状の上部補強部2’が形成されている。このように、上部補強部2’を形成したので、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。なお、2kは、上端水平フランジ2cと上部水平フランジ2iとを連結する垂直補強連結リブである。
【0032】
次に、図15〜図17を用いて、短壁部材3について説明する。
【0033】
短壁部材3は、平板状板部3aと、平板状板部3aの上端から、外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)3a1に対して垂直に外側方向に延在する上端水平フランジ3bが形成されており、また、平板状板部3aの下端から、外面3a1に対して垂直に外側方向に延在する下端水平フランジ3cが形成されており、更に、上端水平フランジ3bの端部と下端水平フランジ3cとを連結する、相対する端部垂直側板部3dが形成されている。
【0034】
3eは、相対する端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材であり、嵌合ブロック部材3eは、端部垂直側板部3dに対して垂直な水平部3e1と、水平部3e1の先端部から垂直に上方に延在する垂直部3e2とから形成されている。嵌合ブロック部材3eは、長壁部材2の縦長連結部2bに形成された嵌合空間A2の個数と同じ数、形成されている。本実施例においては、上述したように、長壁部材2の縦長連結部2bには、5個の嵌合空間A2が形成されており、従って、嵌合ブロック部材3eも5個形成されている。長壁部材2と短壁部材3とを連結した際には、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、嵌合空間A2に嵌合されるように構成されている。また、短壁部材3の下端水平フランジ3cの裏面には、上述した長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された嵌合ブロックB1と同様の嵌合ブロックB1が垂設されている。
【0035】
3fは、短壁部材3の平板状板部3a上部に穿設された手持ち用透孔であり、3gは、短壁部材3の外面3a1に、適当数形成された縦リブであり、3hは、短壁部材3の外壁面3a1に、適当数形成された横リブであり、このような縦リブ3g及び横リブ3hは、上述した長壁部材2に形成された縦リブ2f及び横リブ2gと、同じ構成とすることができる。
【0036】
また、短壁部材3の上端水平フランジ3bの下方近傍に形成された上部水平フランジ3iの外側先端と、上端水平フランジ3bの外側先端とを、平板状板部3aと平行な垂直連結帯状板3jにより連結することにより、短壁部材3の上部には、上端水平フランジ3bと、上部水平フランジ3iと、上端水平フランジ3bの外側先端と上部水平フランジ3iの外側先端とを連結する垂直連結帯状板3jとにより構成される断面(短壁部材3の上端水平フランジ3bの長手方向に対して垂直な垂直断面)が略C状の上部補強部3’が形成されている。このように、上部補強部3’を形成したので、短壁部材3の強度や剛性を高めることができるとともに、短壁部材3の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。なお、3kは、上端水平フランジ3bと上部水平フランジ3iとを連結する垂直補強連結リブである。
【0037】
次に、図18〜図22を用いて、容器C1の組み立てについて説明する。
【0038】
先ず最初に、長壁部材2と短壁部材3との連結について説明する。
【0039】
図18に示されているように、長壁部材2の平板状板部2aと短壁部材3の平板状板部3aとが互いに直交するように、且つ、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’と短壁部材3の端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材3eとが対向するように、長壁部材2と短壁部材3とを配置する。
【0040】
次いで、短壁部材3を、長壁部材2に接近させて、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eを、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’に挿入するとともに、図20に示されているように、短壁部材3の端部垂直側板部3dを、長壁部材2の縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3の先端2b3’に当接させる。このように、短壁部材3の端部垂直側板部3dが、長壁部材2の縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3の先端2b3’に当接した際には、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2の下方に位置するように構成されている。このように、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている嵌合空間A2の下方に位置しているか否かは、図21に示されているように、縦長連結部2bを形成する相対する相対する垂直側板部2b3のうち、外側に位置する垂直側板部2b3に穿設された視認透孔2b8内に、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が位置しているか否により、視認透孔2b8を通して確認することができる。
【0041】
次いで、長壁部材2に対して、短壁部材3を上昇させることにより、或いは、短壁部材3に対して、長壁部材2を下降させることにより、図22に示されているように、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2に嵌合させる。このように、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、嵌合空間A2に嵌合させた際には、嵌合ブロック部材3eの水平部3e1の上面が、水平区画板部2b5、2b5’の下方に位置する水平片2b7の下面に当接するように構成されているとともに、長壁部材2の上端水平フランジ2cの上面と短壁部材3の上端水平フランジ3bの上面とが、面一になるように構成されている。このようにして、長壁部材2と短壁部材3とが連結されることになる。なお、長壁部材2の上端水平フランジ2cの上面が、短壁部材3の上端水平フランジ3bの上面よりも、若干、上方に位置するように構成することもできる。
【0042】
上述したように、長壁部材2と短壁部材3とが連結された際には、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2に嵌合されるように構成されているので、長壁部材2と短壁部材3とを分離する方向の負荷が、長壁部材2や短壁部材3に加わった場合には、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、嵌合空間A2を構成する垂直片2b6に当接し、長壁部材2と短壁部材3との分離を防止することができる。
【0043】
相対する一対の長壁部材2と相対する一対の短壁部材3とにより組み立てられた容器本体C1’を、図24に示されているように、底部材1の上方に配置し、その後、容器本体C1’を、底部材1方向に接近させて、底部材1に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に、長壁部材2に形成された嵌合ブロックB1及び短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1を挿入させる。この嵌合縦孔H1への嵌合ブロックB1の挿入過程において、嵌合ブロックB1を構成する弾性舌片保護部材b2により保護されている弾性舌片b1に形成されている係止突部b1aの傾斜面b1a’が、嵌合部材1gの嵌合孔1g1を形成する、周状上端水平フランジ1cの長手方向に沿った相対する辺1g1’のうち、周状上端水平フランジ1cの先端側に位置する辺1g1’に当接し、弾性舌片b1の自由端部が、底部材1の周壁部1b方向に弾性変形し、底部材1に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に、長壁部材2及び短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1が嵌合されることになり、弾性舌片b1に形成されている係止突部b1aが、底部材1に形成された嵌合部材1gを構成する仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’と一致した時点で、弾性変形されている弾性舌片b1が、元の垂直状態に戻り、図23に示されているように、係止突部b1aが、仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’に挿入され、底部材1と長壁部材2及び短壁部材3とが連結され、本発明の容器C1が、組み立てられることになる。
【0044】
上述したように、長壁部材2には、平板状板部2aの両端垂直辺から、平板状板部2aの内面2a1に対して略垂直な縦長連結部2bが形成されているので、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、箱型に組み立てられた容器C1自体の強度や剛性を高めることができ、従って、箱型に組み立てられた容器C1の捩れ変形を防止することができる。
【0045】
上述したように、底部材1と長壁部材2及び短壁部材3との連結作業の際には、底部材1に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に、長壁部材2に形成された嵌合ブロックB1及び短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1を挿入されることになるが、嵌合ブロックB1を構成する弾性舌片b1が、弾性舌片保護部材b2により、その下端が保護されるよう構成されているので、弾性舌片b1が、底部材1の周状上端水平フランジ1cに、直に当接することがなく、従って、底部材1と長壁部材2及び短壁部材3との連結作業の際に、弾性舌片b1が損傷するようなことを防止することができる。
【0046】
箱型に組み立てられた容器C1を分解する場合には、先ず最初に、長壁部材2及び短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材B1を構成する弾性舌片b1の係止突部b1aに形成されている凹部b1a”に、棒体Sを挿入し、図26に示されているように、弾性舌片b1の自由端部を、底部材1の周壁部1b方向に弾性変形させて、弾性舌片b1に形成されている係止突部b1aを、底部材1に形成された嵌合部材1gを構成する仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’から排出させ、その後、容器本体C1’を、上昇させて、容器本体C1’と底部材1との連結状態を解除し、容器本体C1’と底部材1とを分離する。この底部材1と容器本体C1’との連結状態の解除作業のために、弾性舌片b1の自由端部を、底部材1の周壁部1b方向に弾性変形させることになるが、弾性舌片b1が過度に弾性変形し、弾性舌片b1が損傷しないように、上述したように、弾性舌片b1に、弾性変形抑制突起b1b’を突設し、図24に示されているように、弾性変形抑制突起b1b’を、底部材1の周壁部1bに当接させることにより、弾性舌片b1の過度の弾性変形を抑制し、弾性舌片b1が損傷しないように構成されている。
【0047】
なお、容器本体C1’を構成する長壁部材2と短壁部材3との分解作業は、上述した長壁部材2と短壁部材3との組み立て作業と逆の工程により行うことができる。即ち、長壁部材2に対して、短壁部材3を下降させることにより、或いは、短壁部材3に対して、長壁部材2を上昇させることにより、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2から排出させ、その後、長壁部材2の副空間部A1’から、短壁部材3の嵌合ブロック部材3eを引き抜くことにより、長壁部材2と短壁部材3とを分解することができる。このようにして、容器C1が、1つの底部材1と、2枚の長壁部材2と、2枚の短壁部材3との5個の部材に分解されることになる。
【0048】
上述したように、容器C1が、1つの底部材1と2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3との5個の部材とにより構成されており、先ず最初に、2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3とにより筒状の容器本体C1’を形成し、その後、筒状の容器本体C1’を、底部材1に連結させることにより、容器C1が、箱型に組み立てられ、また、箱型に組み立てられた状態の容器C1の底部材1から、筒状の容器本体C1’を引き抜き、次いで、長壁部材2と短壁部材3との係合状態を解除することにより、組立・分解可能容器C1を、1つの底部材1と2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3との5個の部材に分解することができるので、容器C1の組み立て及び分解を、短時間で、且つ、容易に行うことができる。
【0049】
また、容器C1を、1つの底部材1と2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3との5個の部材とにより構成したので、組み立てられた状態の容器C1の保管スペースに比べて、分解された部材1、2、3の保管スペースを大幅に減少することができる。
【0050】
次に、図27及び図28を用いて、底部材1と、長壁部材2と短壁部材3との間に配置される嵩上げ部材Vについて説明する。
【0051】
嵩上げ部材Vは、上述した長壁部材2と同様の一対の長壁部V2と、短壁部材3と同様の一対の短壁部V3とから構成されている。
【0052】
長壁部V2は、上述した長壁部材2を構成する平板状板部2aと同様の平板状板部v2aと、長壁部材2を構成する縦長連結部2bと同様の縦長連結部v2bとを有している。また、長壁部材2を構成する下端水平フランジ2dの裏面と同様に、長壁部V2を構成する平板状板部v2aの下端水平フランジv2dの裏面には、上述した嵌合ブロック部材B1が垂設されている。長壁部V2を構成する平板状板部v2aの下端水平フランジv2dの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1は、上述した底部材1の周壁部1bの長辺周壁1b1に形成された嵌合縦孔H1に嵌合されるように構成されている。
【0053】
また、長壁部V2の上端水平フランジv2cには、上述した長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1が嵌合される、上述した嵌合縦孔H1と同様の嵌合縦孔H1が形成されている。
【0054】
更に、長壁部V2の縦長連結部v2bには、上述した長壁部材2を構成する縦長連結部2bに形成された嵌合空間A2と同様の嵌合空間A2が形成されている。
【0055】
短壁部V3は、上述した短壁部材3を構成する平板状板部v3aと同様の平板状板部v3aを有しており、また、短壁部材3を構成する下端水平フランジ3cの裏面と同様に、短壁部V3を構成する平板状板部v3aの下端水平フランジv3cの裏面には、上述した嵌合ブロック部材B1が垂設されている。短壁部V3を構成する平板状板部v3aの下端水平フランジv3cの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1は、上述した底部材1の周壁部1bの短辺周壁1b2に形成された嵌合縦孔H1に嵌合されるように構成されている。
【0056】
また、短壁部V3の上端水平フランジv3bには、上述した短壁部材3の下端水平フランジ3cの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1が嵌合される、上述した嵌合縦孔H1と同様の嵌合縦孔H1が形成されている。
【0057】
更に、短壁部V3の相対する端部垂直側板部v3dには、上述した短壁部材3の端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材3eと同様の嵌合ブロック部材v3eが形成されており、短壁部V3に形成された嵌合ブロック部材v3eは、長壁部V2の縦長連結部v2bに形成された嵌合空間A2に嵌合されるように構成されている。長壁部V2の縦長連結部v2bに形成された嵌合空間A2への短壁部V3に形成された嵌合ブロック部材v3eの嵌合工程は、上述した長壁部材2縦長連結部2bに形成された嵌合空間A2への短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの嵌合工程と同じである。
【0058】
容器C1の容量を嵩上げするためには、図29に示されているように、底部材1と、相対する長壁部材2及び相対する短壁部材3とからなる容器本体C1’の間に、上述した嵩上げ部材Vを配置することになるが、その後、底部材1に形成された嵌合縦孔H1に、嵩上げ部材Vの長壁部V2の下端水平フランジv2d及び短壁部V3の下端水平フランジv3cに形成された嵌合ブロックB1を嵌合させ、また、嵩上げ部材Vの長壁部V2の上端水平フランジv2c及び短壁部V3の上端水平フランジv3bに形成された嵌合縦孔H1に、長壁部材2の下端水平フランジ2d及び短壁部材3を構成する下端水平フランジ3cに形成された嵌合ブロックB1を嵌合させることにより、嵩上げ部材Vを介して、底部材1と容器本体C1’とを連結する。このようにして、容器C1の容量を嵩上げすることができる。
【0059】
上述したように、嵩上げ部材Vを、底部材1と、長壁部材2と短壁部材3とからなる容器本体C1’との間に配設するように構成したので、嵩上げ部材Vにより嵩上げされた容器C1の上端部、換言すれば、長壁部材2及び短壁部材3の上端部には、従来の容器のように、容器の上端部に嵩上げ部材を配設するための係合凹部が形成されていないので、容器C1の開口部の強度や剛性が低下するようなことがなく、ひいては、嵩上げ部材Vにより嵩上げされた容器C1の強度や剛性が低下するようなことがない。
【0060】
また、上述したように、長壁部材2に上部補強部2’を形成するとともに、短壁部材3に上部補強部3’を形成したので、容器C1の開口部の強度や剛性を高めることができ、ひいては、嵩上げ部材Vにより嵩上げされた容器C1の強度や剛性を高めることができる。
【0061】
なお、上述した実施例においては、容器本体C1’が、それぞれ、別個に成形された長壁部材2と短壁部材3とを組み立てることにより構成されている例が示されているが、容器本体C1’を、長壁部材2と短壁部材3とが一体成形された容器本体C1’として構成することもできる。また、同様に、上述した実施例においては、嵩上げ部材Vが、それぞれ、別個に成形された長壁部V2と短壁部V3とを組み立てることにより構成されている例が示されているが、嵩上げ部材Vを、長壁部V2と短壁部V3とが一体成形された嵩上げ部材Vとして構成することもできる。
【0062】
上述したように、底部材1と容器本体C1’との間に配置された嵩上げ部材Vが、嵩上げ部材Vに形成された嵌合ブロックB1を、底部材1に形成された嵌合縦孔H1に嵌合することにより、底部材1に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材Vに形成された嵌合縦孔H1に、容器本体C1’に形成された嵌合ブロックB1を嵌合することにより、嵩上げ部材Vが、底部材1と容器本体C1’とにより挟持されているので、嵩上げ部材が、容器本体の上端に配置されている従来の嵩上げ可能容器に比べ、嵩上げ部材が、損傷するようなことを防止することができる。
【0063】
また、容器本体C1’を構成する長壁部材2の上部及び短壁部材3の上部に、略C状の上部補強部2’、3’を形成したので、長壁部材2や短壁部材3の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2や短壁部材3の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。
【符号の説明】
【0064】
A2・・・・・・・・・・・嵌合空間
B1・・・・・・・・・・・嵌合ブロック部材
b1・・・・・・・・・・・弾性舌片
b2・・・・・・・・・・・弾性舌片保護部材
C1・・・・・・・・・・・組立・分解可能容器
C1’・・・・・・・・・・容器本体
1・・・・・・・・・・・底部材
1g・・・・・・・・・・嵌合部材
2・・・・・・・・・・・長壁部材
2’・・・・・・・・・・上部補強部
2b・・・・・・・・・・縦長連結部
2b5・・・・・・・・・水平区画板部
2b6・・・・・・・・・垂直片
2b7・・・・・・・・・水平片
3・・・・・・・・・・・短壁部材
3’・・・・・・・・・・上部補強部
3e・・・・・・・・・・嵌合ブロック部材
3e1・・・・・・・・・水平部
3e2・・・・・・・・・垂直部
【技術分野】
【0001】
本発明は、必要に応じて、容器の高さを嵩上げすることができる嵩上げ可能容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
容器の高さを嵩上げするために、容器の上端部に、嵩上げ部材を取り付けるようにした嵩上げ可能容器が、一例として、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第2521865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載されている容器においては、容器を嵩上げするための嵩上げ部材を、容器の上端に載置するように構成されているため、容器の上端に、嵩上げ部材を取り付けるために、係合凹部を形成する必要がある。このように、容器の上端に、嵩上げ部材を取り付けるための係合凹部が形成されていると、容器の開口部の強度や剛性が低下するという問題があった。
【0005】
また、容器の上端に載置された嵩上げ部材の上に、更に、嵩上げ部材を載置するために、嵩上げ部材の上端にも、係合凹部が形成されており、従って、嵩上げ部材が載置された容器の強度や剛性が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した従来の嵩上げ可能容器が有する課題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述した目的を達成するために、底部材と容器本体とが、連結及び分離可能に形成されている嵩上げ可能容器において、第1には、底部材と容器本体との間に配置された嵩上げ部材が、嵩上げ部材に形成された嵌合ブロックを、底部材に形成された嵌合縦孔に嵌合することにより、底部材に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材に形成された嵌合縦孔に、容器本体に形成された嵌合ブロックを嵌合することにより、嵩上げ部材が容器本体に連結されるように構成することにより、底部材と容器本体とが、嵩上げ部材を介して、連結するように構成したものであり、第2には、容器本体を構成する壁部材の上部に、壁部材の上端水平フランジの長手方向に対して垂直な垂直断面が略C状の上部補強部を形成したものである。
【発明の効果】
【0008】
底部材と容器本体とが、連結及び分離可能に形成されている嵩上げ可能容器において、底部材と容器本体との間に配置された嵩上げ部材が、嵩上げ部材に形成された嵌合ブロックを、底部材に形成された嵌合縦孔に嵌合することにより、底部材に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材に形成された嵌合縦孔に、容器本体に形成された嵌合ブロックを嵌合することにより、嵩上げ部材が、底部材と容器本体との間に挟持されるように構成されているので、嵩上げ部材が、嵩上げ可能容器の上端部に配置されている従来の嵩上げ可能容器のように、強度や剛性の低い嵩上げ部材が、損傷するようなことを防止することができる。
【0009】
また、容器本体を構成する壁部材の上部に、壁部材の上端水平フランジの長手方向に対して垂直な垂直断面が略C状の上部補強部を形成したので、壁部材の強度や剛性を高めることができるとともに、壁部材の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器の強度や剛性を高めることができるとともに、容器Cの捩れ変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の嵩上げ可能容器の一例としての組立・分解可能容器の組立状態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の組立・分解可能容器を構成する底部材の斜視図である。
【図3】図3は、図2に示されている底部材の部分拡大斜視図である。
【図4】図4は、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の斜視図である。
【図5】図5は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する長壁部材の斜視図である。
【図6】図6は、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図7】図7は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図8】図8は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図9】図9は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図10】図10は、同じく、図4に示されている長壁部材の一部垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図11】図11は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図12】図12は、同じく、図4に示されている長壁部材の部分拡大斜視図である。
【図13】図13は、同じく、図4に示されている長壁部材の一部垂直断面を含む部分拡大斜視図である。
【図14】図14は、図4に示されている長壁部材の部分拡大垂直断面図である。
【図15】図15は、本発明の組立・分解可能容器を構成する短壁部材の斜視図である。
【図16】図16は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する短壁部材の斜視図である。
【図17】図17は、図15に示されている短壁部材の部分拡大垂直断面図である。
【図18】図18は、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の斜視図である。
【図19】図19は、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図20】図20は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図21】図21は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図22】図22は、同じく、本発明の組立・分解可能容器の組み立て順序を説明するための長壁部材と短壁部材の部分拡大斜視図である。
【図23】図23は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体の斜視図である。
【図24】図24は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材の斜視図である。
【図25】図25は、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材との嵌合状態の部分拡大垂直断面図である。
【図26】図26は、同じく、本発明の組立・分解可能容器を構成する容器本体と底部材との嵌合状態の部分拡大垂直断面図である。
【図27】図27は、本発明の嵩上げ可能容器を構成する嵩上げ部材の分解斜視図である。
【図28】図28は、図27に示されている嵩上げ部材の組み立てられた状態の斜視図である。
【図29】図29は、本発明の嵩上げ可能容器の容器本体と底部材との間に、嵩上げ部材が配置された状態の斜視図である。
【図30】図30は、本発明の嵩上げ可能容器が組み立てられた状態の斜視図である。
【実施例】
【0011】
以下に、組立・分解可能容器(以下、単に、容器ともいう。)を用いて、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本発明の実施例に限定されるものではない。
【0012】
図1において、C1は、容器であり、容器C1は、底部材1と、相対する長壁部材2と、相対する短壁部材3とから構成されている。
【0013】
次に、図2及び図3を用いて、底部材1について説明する。
【0014】
底部材1は、平面形状が、略長方形状の底板部1aと、底板部1aの周辺に、底板部1aに一体に立設された周壁部1bとを有しており、周壁部1bは、底板部1aの相対する長辺部に立設された長辺周壁1b1と、底板部1aの相対する短辺部に立設された短辺周壁1b2とにより構成されている。なお、本実施例においては、底板部1aは、底板部1aを構成する平板1a1と、平板1a1を下方に凹ませることにより形成された、平面形状が略方形状の凹部1a2とから構成されている。なお、凹部1a2の相対する一方の側壁1a2’は、長辺周壁1b1に略平行に配置されており、また、凹部1a2の相対するもう一方の側壁1a2”は、短辺周壁1b2に略平行に配置されている。
【0015】
周壁部1bの上端には、上端から外側方向に延在する周状上端水平フランジ1cが形成されており、また、周壁部1bの下端付近には、外側方向に延在する周状下端部水平フランジ1dが形成されている。また、周状上端水平フランジ1cの4つの角部1c1と周状下端部水平フランジ1dの4つの角部1d1とは、帯板状角部垂直リブ1eにより連結されている。更に、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2と周状下端部水平フランジ1dの直線部1d2とも、適当数の板状の角部間垂直リブ1fにより連結されている。本実施例においては、角部間垂直リブ1fは、中間帯状部1f1と、中間帯状部1f1の上端と周状上端水平フランジ1cの下面との隅部に形成された上部三角形部1f2と、中間帯状部1f1の下端と周状下端部水平フランジ1dの上面との隅部に形成された下部三角形部1f3とから形成されている。
【0016】
周状上端水平フランジ1cの直線部1c2には、所定の間隔を置いて、嵌合部材1gが形成されている。嵌合部材1gは、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合孔1g1と、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の裏面に垂設された、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2の長手方向と直交する相対する側板部1g2と、相対する側板部1g2の下端を連結する水平板部1g3とにより形成される側部開口を閉鎖するとともに、周壁部1bの4つの角部1b3以外の平坦な周壁部1bに平行で、且つ、周壁部1bから所定の間隔を置いて配置された仕切板部1g4とから形成されており、また、仕切板部1g4には、係止透孔1g4’が穿設されている。
【0017】
嵌合部材1gを、上述したように構成することにより、嵌合部材1gには、周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に穿設された嵌合孔1g1と相対する側板部1g2と水平板部1g3と仕切板部1g4と該仕切板部1g4に平行な周壁部1bの平坦な部分とにより、嵌合縦孔H1が形成されている。
【0018】
次に、図4〜図14を用いて、長壁部材2について説明する。
【0019】
長壁部材2は、平板状板部2aと、該平板状板部2aの両端垂直辺から、平板状板部2aの内面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する面)2a1に対して略垂直に、且つ、平板状板部2aの両端垂直辺の略全高に亘たって延在する縦長連結部2bとを有している。また、平板状板部2aと縦長連結部2bの上端には、平板状板部2aの外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)2a2に対して垂直に、外側方向に延在する上端水平フランジ2cが形成されており、更に、平板状板部2aと縦長連結部2bの下端には、平板状板部2aの外面2a2に対して垂直に、外側方向に延在する下端水平フランジ2dが形成されている。
【0020】
縦長連結部2bには、上端水平フランジ2cを延長することにより形成された上端水平板部2b1と、下端水平フランジ2dを延長することにより形成された、該上端水平板部2b1と相対する下端水平板部2b2と、相対する垂直側板部2b3と、奥壁2b4とにより形成された縦長空間部A1が形成されている。縦長空間部A1は、相対する垂直側板部2b3の先端2b3’から奥壁2b4まで延在するとともに、相対する垂直側板部2b3及び奥壁2b4に連接された適当数の水平区画板部2b5が形成されており、このような水平区画板部2b5を形成することにより、縦長空間部A1は、複数の副空間部A1’に区画されている。なお、説明の都合上、上端水平板部2b1と対向する水平区画板部2b5を、上端部水平区画板部と称し、符号2b5’が付されており、また、下端水平板部2b2と対向する水平区画板部2b5を、下端部水平区画板部と称し、符号2b5”が付されている。なお、本実施例には、6枚の水平区画板部2b5が形成されている例が示されており、6枚の水平区画板部2b5により、縦長空間部A1は、7個の副空間部A1’に区画されている。
【0021】
上端部水平区画板部2b5’の中央部下面には、相対する垂直側板部2b3に連接された垂直片2b6が垂設されており、垂直短片2b6の下端には、相対する垂直側板部2b3に連接されているとともに、相対する垂直側板部2b3の先端2b3’まで延在する水平片2b7が形成されている。このように、垂直片2b6と水平片2b7を形成することにより、上端部水平区画板部2b5’の下部には、相対する垂直側板部2b3と奥壁2b4と上端部水平区画板部2b5’と垂直片2b6とにより、下方が開放された嵌合空間A2が形成されている。
【0022】
同様に、上端部水平区画板部2b5’と下端部水平区画板部2b5”との間に位置する水平区画板部2b5の中央部下面にも、上述した垂直片2b6が垂設されているとともに、垂直短片2b6の下端にも、上述した水平片2b7が形成されており、このように、垂直片2b6と水平片2b7を形成することにより、水平区画板部2b5の下部には、同様の嵌合空間A2が形成されている。
【0023】
上述したように、縦長連結部2bを、上端水平板部2b1と下端水平板部2b2と相対する垂直側板部2b3と奥壁2b4とにより形成することにより、縦長連結部2bの強度や剛性を高めることができるとともに、縦長連結部2bの捩れ変形を防止することができ、ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。また、縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3同士を、水平区画板部2b5や垂直片2b6や水平片2b7により連結することにより、縦長連結部2bの強度や剛性を、更に高めることができるとともに、縦長連結部2bの捩れ変形を、より確実に防止することができ、ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を、更に高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を、より確実に防止することができる。更に、相対する垂直側板部2b3のうち、外側に位置する垂直側板部2b3が、リブ構造ではないので、縦長連結部2bが損傷するようなことを防止することができる。
【0024】
また、長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面には、上述した底部材1を形成する周状上端水平フランジ1cの直線部1c2に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に嵌合される嵌合ブロック部材B1が垂設されている。
【0025】
複数個の嵌合ブロック部材B1は、下端水平フランジ2dの長手方向に沿って、下端水平フランジ2dの裏面に形成されている。嵌合ブロック部材B1を構成する板状の弾性舌片b1は、下端水平フランジ2dの長手方向に沿って、下端水平フランジ2dの裏面に垂設されており、弾性舌片b1の下端部には、下端水平フランジ2dの先端2d1方向に延在する水平状の係止突部b1aが形成されている。この係止突部b1aの下面は、係止突部b1aの先端から、弾性舌片b1に向かって、下方に傾斜した傾斜面b1a’として形成されている。また、係止突部b1aは、容器C1が箱型に組み立てられた際に、底部材1に形成された嵌合部材1gの仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’に嵌入され係止されるように構成されている。更に、係止突部b1aの中央部には、下端水平フランジ2dの先端2d1側及び下方が開放された凹部b1a”が形成されている。更にまた、弾性舌片b1の内面(容器C1が組み立てられた際に、容器C1の内側に位置する面)b1’には、弾性舌片b1の相対する垂直側部に沿って、垂直厚肉部b1bが形成されているとともに、垂直厚肉部b1bの下端部には、弾性舌片b1の弾性変形を抑制する弾性変形抑制突起b1b’が突設されている。なお、垂直厚肉部b1bを省略し、弾性舌片b1の内面b1’に、直に突設することもできる。
【0026】
上述した弾性舌片b1は、下端水平フランジ2dの長手方向と直交するとともに、下端水平フランジ2dの裏面に垂設された相対する垂直側板部b2aと該相対する垂直側板部b2aの下端を連結する下端水平板部b2bとからなる弾性舌片保護部材b2により、その側部と下端が保護されるように構成されている。また、上述した弾性舌片b1の下端部に形成された係止突部b1aは、弾性舌片保護部材b2を越えて、外側に突出するように構成されている。
【0027】
また、縦長連結部2bを形成する相対する垂直側板部2b3のうち、外側(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)に位置する垂直側板部2b3には、上部が、嵌合空間A2と重なるように形成された視認透孔2b8が穿設されている。
【0028】
なお、2eは、長壁部材2の平板状板部2aの上部に穿設された手持ち用透孔であり、2fは、長壁部材2の外面2a2に、適当数形成された縦リブであり、2gは、長壁部材2の外面2a2に、適当数形成された横リブである。
【0029】
縦リブ2fのうち、長壁部材2の幅方向の両端部に位置する縦リブ(以下、このような縦リブを、両端部縦リブと称し、図7に示されているように、符号2f’が付されている。)2f’の高さ(平板状板部2aの外面2a2から縦リブ2fの先端までの高さ)D1は、長壁部材2の上端水平フランジ2c及び下端水平フランジ2dの高さ(平板状板部2aの外面2a2から上端水平フランジ2c及び下端水平フランジ2dの先端までの高さ)と同じ高さに形成されており、また、両端部縦リブ2f’の間に形成された縦リブ2fは、その高さが、両端部縦リブ2f’の高さD1より低く形成されている。このように構成することにより、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2を軽量化することができる。
【0030】
また、横リブ2gのうち、縦長連結部2bと両端部縦リブ2f’との間に位置する部分(以下、この部分を、高部部分と称し、符号2g1が付されている。)2g1の高さ(平板状板部2aの外面2a2から横リブ2gの先端までの高さ)D2は、両端部縦リブ2f’の高さD1と略同じに形成されており、また、高部部分2g1間に位置する中間部分2g2は、平面形状が略三角形状の三角形部2g3を介して、高部部分2g1より高さD2の中間部分2g2に連結されている。このように構成することにより、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2を軽量化することができる。なお、横リブ2gを構成する高部部分2g1が、上端水平フランジ2c、下端水平フランジ2d、相対する垂直側板部2b3のうち外側に位置する垂直側板部2b3、両端部縦リブ2f’、縦リブ2f及び横リブ2g等の先端により形成される容器C1の外寸を越えて、外側に位置しないように構成されている。このように構成することにより、横リブ2gを構成する高部部分2g1の損傷を防止することができる。
【0031】
更に、図1、図4及び図14等に示されているように、長壁部材2の上端水平フランジ2cの下方近傍に形成された上部水平フランジ2iの外側先端と、上端水平フランジ2cの外側先端とを、平板状板部2aと平行な垂直連結帯状板2jにより連結することにより、長壁部材2の上部には、上端水平フランジ2cと、上部水平フランジ2iと、上端水平フランジ2cの外側先端と上部水平フランジ2iの外側先端とを連結する垂直連結帯状板2jとにより構成される断面(長壁部材2の上端水平フランジ2cの長手方向に対して垂直な垂直断面)が略C状の上部補強部2’が形成されている。このように、上部補強部2’を形成したので、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。なお、2kは、上端水平フランジ2cと上部水平フランジ2iとを連結する垂直補強連結リブである。
【0032】
次に、図15〜図17を用いて、短壁部材3について説明する。
【0033】
短壁部材3は、平板状板部3aと、平板状板部3aの上端から、外面(容器C1が箱型に組み立てられた際に、容器C1の外側に位置する面)3a1に対して垂直に外側方向に延在する上端水平フランジ3bが形成されており、また、平板状板部3aの下端から、外面3a1に対して垂直に外側方向に延在する下端水平フランジ3cが形成されており、更に、上端水平フランジ3bの端部と下端水平フランジ3cとを連結する、相対する端部垂直側板部3dが形成されている。
【0034】
3eは、相対する端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材であり、嵌合ブロック部材3eは、端部垂直側板部3dに対して垂直な水平部3e1と、水平部3e1の先端部から垂直に上方に延在する垂直部3e2とから形成されている。嵌合ブロック部材3eは、長壁部材2の縦長連結部2bに形成された嵌合空間A2の個数と同じ数、形成されている。本実施例においては、上述したように、長壁部材2の縦長連結部2bには、5個の嵌合空間A2が形成されており、従って、嵌合ブロック部材3eも5個形成されている。長壁部材2と短壁部材3とを連結した際には、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、嵌合空間A2に嵌合されるように構成されている。また、短壁部材3の下端水平フランジ3cの裏面には、上述した長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された嵌合ブロックB1と同様の嵌合ブロックB1が垂設されている。
【0035】
3fは、短壁部材3の平板状板部3a上部に穿設された手持ち用透孔であり、3gは、短壁部材3の外面3a1に、適当数形成された縦リブであり、3hは、短壁部材3の外壁面3a1に、適当数形成された横リブであり、このような縦リブ3g及び横リブ3hは、上述した長壁部材2に形成された縦リブ2f及び横リブ2gと、同じ構成とすることができる。
【0036】
また、短壁部材3の上端水平フランジ3bの下方近傍に形成された上部水平フランジ3iの外側先端と、上端水平フランジ3bの外側先端とを、平板状板部3aと平行な垂直連結帯状板3jにより連結することにより、短壁部材3の上部には、上端水平フランジ3bと、上部水平フランジ3iと、上端水平フランジ3bの外側先端と上部水平フランジ3iの外側先端とを連結する垂直連結帯状板3jとにより構成される断面(短壁部材3の上端水平フランジ3bの長手方向に対して垂直な垂直断面)が略C状の上部補強部3’が形成されている。このように、上部補強部3’を形成したので、短壁部材3の強度や剛性を高めることができるとともに、短壁部材3の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。なお、3kは、上端水平フランジ3bと上部水平フランジ3iとを連結する垂直補強連結リブである。
【0037】
次に、図18〜図22を用いて、容器C1の組み立てについて説明する。
【0038】
先ず最初に、長壁部材2と短壁部材3との連結について説明する。
【0039】
図18に示されているように、長壁部材2の平板状板部2aと短壁部材3の平板状板部3aとが互いに直交するように、且つ、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’と短壁部材3の端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材3eとが対向するように、長壁部材2と短壁部材3とを配置する。
【0040】
次いで、短壁部材3を、長壁部材2に接近させて、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eを、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’に挿入するとともに、図20に示されているように、短壁部材3の端部垂直側板部3dを、長壁部材2の縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3の先端2b3’に当接させる。このように、短壁部材3の端部垂直側板部3dが、長壁部材2の縦長連結部2bを構成する相対する垂直側板部2b3の先端2b3’に当接した際には、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2の下方に位置するように構成されている。このように、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている嵌合空間A2の下方に位置しているか否かは、図21に示されているように、縦長連結部2bを形成する相対する相対する垂直側板部2b3のうち、外側に位置する垂直側板部2b3に穿設された視認透孔2b8内に、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が位置しているか否により、視認透孔2b8を通して確認することができる。
【0041】
次いで、長壁部材2に対して、短壁部材3を上昇させることにより、或いは、短壁部材3に対して、長壁部材2を下降させることにより、図22に示されているように、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2に嵌合させる。このように、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、嵌合空間A2に嵌合させた際には、嵌合ブロック部材3eの水平部3e1の上面が、水平区画板部2b5、2b5’の下方に位置する水平片2b7の下面に当接するように構成されているとともに、長壁部材2の上端水平フランジ2cの上面と短壁部材3の上端水平フランジ3bの上面とが、面一になるように構成されている。このようにして、長壁部材2と短壁部材3とが連結されることになる。なお、長壁部材2の上端水平フランジ2cの上面が、短壁部材3の上端水平フランジ3bの上面よりも、若干、上方に位置するように構成することもできる。
【0042】
上述したように、長壁部材2と短壁部材3とが連結された際には、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2に嵌合されるように構成されているので、長壁部材2と短壁部材3とを分離する方向の負荷が、長壁部材2や短壁部材3に加わった場合には、嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2が、嵌合空間A2を構成する垂直片2b6に当接し、長壁部材2と短壁部材3との分離を防止することができる。
【0043】
相対する一対の長壁部材2と相対する一対の短壁部材3とにより組み立てられた容器本体C1’を、図24に示されているように、底部材1の上方に配置し、その後、容器本体C1’を、底部材1方向に接近させて、底部材1に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に、長壁部材2に形成された嵌合ブロックB1及び短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1を挿入させる。この嵌合縦孔H1への嵌合ブロックB1の挿入過程において、嵌合ブロックB1を構成する弾性舌片保護部材b2により保護されている弾性舌片b1に形成されている係止突部b1aの傾斜面b1a’が、嵌合部材1gの嵌合孔1g1を形成する、周状上端水平フランジ1cの長手方向に沿った相対する辺1g1’のうち、周状上端水平フランジ1cの先端側に位置する辺1g1’に当接し、弾性舌片b1の自由端部が、底部材1の周壁部1b方向に弾性変形し、底部材1に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に、長壁部材2及び短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1が嵌合されることになり、弾性舌片b1に形成されている係止突部b1aが、底部材1に形成された嵌合部材1gを構成する仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’と一致した時点で、弾性変形されている弾性舌片b1が、元の垂直状態に戻り、図23に示されているように、係止突部b1aが、仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’に挿入され、底部材1と長壁部材2及び短壁部材3とが連結され、本発明の容器C1が、組み立てられることになる。
【0044】
上述したように、長壁部材2には、平板状板部2aの両端垂直辺から、平板状板部2aの内面2a1に対して略垂直な縦長連結部2bが形成されているので、長壁部材2の強度や剛性を高めることができるとともに、箱型に組み立てられた容器C1自体の強度や剛性を高めることができ、従って、箱型に組み立てられた容器C1の捩れ変形を防止することができる。
【0045】
上述したように、底部材1と長壁部材2及び短壁部材3との連結作業の際には、底部材1に形成された嵌合部材1gの嵌合縦孔H1に、長壁部材2に形成された嵌合ブロックB1及び短壁部材3に形成された嵌合ブロックB1を挿入されることになるが、嵌合ブロックB1を構成する弾性舌片b1が、弾性舌片保護部材b2により、その下端が保護されるよう構成されているので、弾性舌片b1が、底部材1の周状上端水平フランジ1cに、直に当接することがなく、従って、底部材1と長壁部材2及び短壁部材3との連結作業の際に、弾性舌片b1が損傷するようなことを防止することができる。
【0046】
箱型に組み立てられた容器C1を分解する場合には、先ず最初に、長壁部材2及び短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材B1を構成する弾性舌片b1の係止突部b1aに形成されている凹部b1a”に、棒体Sを挿入し、図26に示されているように、弾性舌片b1の自由端部を、底部材1の周壁部1b方向に弾性変形させて、弾性舌片b1に形成されている係止突部b1aを、底部材1に形成された嵌合部材1gを構成する仕切板部1g4に穿設された係止透孔1g4’から排出させ、その後、容器本体C1’を、上昇させて、容器本体C1’と底部材1との連結状態を解除し、容器本体C1’と底部材1とを分離する。この底部材1と容器本体C1’との連結状態の解除作業のために、弾性舌片b1の自由端部を、底部材1の周壁部1b方向に弾性変形させることになるが、弾性舌片b1が過度に弾性変形し、弾性舌片b1が損傷しないように、上述したように、弾性舌片b1に、弾性変形抑制突起b1b’を突設し、図24に示されているように、弾性変形抑制突起b1b’を、底部材1の周壁部1bに当接させることにより、弾性舌片b1の過度の弾性変形を抑制し、弾性舌片b1が損傷しないように構成されている。
【0047】
なお、容器本体C1’を構成する長壁部材2と短壁部材3との分解作業は、上述した長壁部材2と短壁部材3との組み立て作業と逆の工程により行うことができる。即ち、長壁部材2に対して、短壁部材3を下降させることにより、或いは、短壁部材3に対して、長壁部材2を上昇させることにより、短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの垂直部3e2を、長壁部材2の縦長連結部2bに形成されている副空間部A1’内に位置する嵌合空間A2から排出させ、その後、長壁部材2の副空間部A1’から、短壁部材3の嵌合ブロック部材3eを引き抜くことにより、長壁部材2と短壁部材3とを分解することができる。このようにして、容器C1が、1つの底部材1と、2枚の長壁部材2と、2枚の短壁部材3との5個の部材に分解されることになる。
【0048】
上述したように、容器C1が、1つの底部材1と2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3との5個の部材とにより構成されており、先ず最初に、2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3とにより筒状の容器本体C1’を形成し、その後、筒状の容器本体C1’を、底部材1に連結させることにより、容器C1が、箱型に組み立てられ、また、箱型に組み立てられた状態の容器C1の底部材1から、筒状の容器本体C1’を引き抜き、次いで、長壁部材2と短壁部材3との係合状態を解除することにより、組立・分解可能容器C1を、1つの底部材1と2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3との5個の部材に分解することができるので、容器C1の組み立て及び分解を、短時間で、且つ、容易に行うことができる。
【0049】
また、容器C1を、1つの底部材1と2枚の長壁部材2と2枚の短壁部材3との5個の部材とにより構成したので、組み立てられた状態の容器C1の保管スペースに比べて、分解された部材1、2、3の保管スペースを大幅に減少することができる。
【0050】
次に、図27及び図28を用いて、底部材1と、長壁部材2と短壁部材3との間に配置される嵩上げ部材Vについて説明する。
【0051】
嵩上げ部材Vは、上述した長壁部材2と同様の一対の長壁部V2と、短壁部材3と同様の一対の短壁部V3とから構成されている。
【0052】
長壁部V2は、上述した長壁部材2を構成する平板状板部2aと同様の平板状板部v2aと、長壁部材2を構成する縦長連結部2bと同様の縦長連結部v2bとを有している。また、長壁部材2を構成する下端水平フランジ2dの裏面と同様に、長壁部V2を構成する平板状板部v2aの下端水平フランジv2dの裏面には、上述した嵌合ブロック部材B1が垂設されている。長壁部V2を構成する平板状板部v2aの下端水平フランジv2dの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1は、上述した底部材1の周壁部1bの長辺周壁1b1に形成された嵌合縦孔H1に嵌合されるように構成されている。
【0053】
また、長壁部V2の上端水平フランジv2cには、上述した長壁部材2の下端水平フランジ2dの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1が嵌合される、上述した嵌合縦孔H1と同様の嵌合縦孔H1が形成されている。
【0054】
更に、長壁部V2の縦長連結部v2bには、上述した長壁部材2を構成する縦長連結部2bに形成された嵌合空間A2と同様の嵌合空間A2が形成されている。
【0055】
短壁部V3は、上述した短壁部材3を構成する平板状板部v3aと同様の平板状板部v3aを有しており、また、短壁部材3を構成する下端水平フランジ3cの裏面と同様に、短壁部V3を構成する平板状板部v3aの下端水平フランジv3cの裏面には、上述した嵌合ブロック部材B1が垂設されている。短壁部V3を構成する平板状板部v3aの下端水平フランジv3cの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1は、上述した底部材1の周壁部1bの短辺周壁1b2に形成された嵌合縦孔H1に嵌合されるように構成されている。
【0056】
また、短壁部V3の上端水平フランジv3bには、上述した短壁部材3の下端水平フランジ3cの裏面に垂設された嵌合ブロック部材B1が嵌合される、上述した嵌合縦孔H1と同様の嵌合縦孔H1が形成されている。
【0057】
更に、短壁部V3の相対する端部垂直側板部v3dには、上述した短壁部材3の端部垂直側板部3dに形成された嵌合ブロック部材3eと同様の嵌合ブロック部材v3eが形成されており、短壁部V3に形成された嵌合ブロック部材v3eは、長壁部V2の縦長連結部v2bに形成された嵌合空間A2に嵌合されるように構成されている。長壁部V2の縦長連結部v2bに形成された嵌合空間A2への短壁部V3に形成された嵌合ブロック部材v3eの嵌合工程は、上述した長壁部材2縦長連結部2bに形成された嵌合空間A2への短壁部材3に形成された嵌合ブロック部材3eの嵌合工程と同じである。
【0058】
容器C1の容量を嵩上げするためには、図29に示されているように、底部材1と、相対する長壁部材2及び相対する短壁部材3とからなる容器本体C1’の間に、上述した嵩上げ部材Vを配置することになるが、その後、底部材1に形成された嵌合縦孔H1に、嵩上げ部材Vの長壁部V2の下端水平フランジv2d及び短壁部V3の下端水平フランジv3cに形成された嵌合ブロックB1を嵌合させ、また、嵩上げ部材Vの長壁部V2の上端水平フランジv2c及び短壁部V3の上端水平フランジv3bに形成された嵌合縦孔H1に、長壁部材2の下端水平フランジ2d及び短壁部材3を構成する下端水平フランジ3cに形成された嵌合ブロックB1を嵌合させることにより、嵩上げ部材Vを介して、底部材1と容器本体C1’とを連結する。このようにして、容器C1の容量を嵩上げすることができる。
【0059】
上述したように、嵩上げ部材Vを、底部材1と、長壁部材2と短壁部材3とからなる容器本体C1’との間に配設するように構成したので、嵩上げ部材Vにより嵩上げされた容器C1の上端部、換言すれば、長壁部材2及び短壁部材3の上端部には、従来の容器のように、容器の上端部に嵩上げ部材を配設するための係合凹部が形成されていないので、容器C1の開口部の強度や剛性が低下するようなことがなく、ひいては、嵩上げ部材Vにより嵩上げされた容器C1の強度や剛性が低下するようなことがない。
【0060】
また、上述したように、長壁部材2に上部補強部2’を形成するとともに、短壁部材3に上部補強部3’を形成したので、容器C1の開口部の強度や剛性を高めることができ、ひいては、嵩上げ部材Vにより嵩上げされた容器C1の強度や剛性を高めることができる。
【0061】
なお、上述した実施例においては、容器本体C1’が、それぞれ、別個に成形された長壁部材2と短壁部材3とを組み立てることにより構成されている例が示されているが、容器本体C1’を、長壁部材2と短壁部材3とが一体成形された容器本体C1’として構成することもできる。また、同様に、上述した実施例においては、嵩上げ部材Vが、それぞれ、別個に成形された長壁部V2と短壁部V3とを組み立てることにより構成されている例が示されているが、嵩上げ部材Vを、長壁部V2と短壁部V3とが一体成形された嵩上げ部材Vとして構成することもできる。
【0062】
上述したように、底部材1と容器本体C1’との間に配置された嵩上げ部材Vが、嵩上げ部材Vに形成された嵌合ブロックB1を、底部材1に形成された嵌合縦孔H1に嵌合することにより、底部材1に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材Vに形成された嵌合縦孔H1に、容器本体C1’に形成された嵌合ブロックB1を嵌合することにより、嵩上げ部材Vが、底部材1と容器本体C1’とにより挟持されているので、嵩上げ部材が、容器本体の上端に配置されている従来の嵩上げ可能容器に比べ、嵩上げ部材が、損傷するようなことを防止することができる。
【0063】
また、容器本体C1’を構成する長壁部材2の上部及び短壁部材3の上部に、略C状の上部補強部2’、3’を形成したので、長壁部材2や短壁部材3の強度や剛性を高めることができるとともに、長壁部材2や短壁部材3の捩れ変形を防止することができる。ひいては、箱型に組み立てられた容器C1の強度や剛性を高めることができるとともに、容器C1の捩れ変形を防止することができる。
【符号の説明】
【0064】
A2・・・・・・・・・・・嵌合空間
B1・・・・・・・・・・・嵌合ブロック部材
b1・・・・・・・・・・・弾性舌片
b2・・・・・・・・・・・弾性舌片保護部材
C1・・・・・・・・・・・組立・分解可能容器
C1’・・・・・・・・・・容器本体
1・・・・・・・・・・・底部材
1g・・・・・・・・・・嵌合部材
2・・・・・・・・・・・長壁部材
2’・・・・・・・・・・上部補強部
2b・・・・・・・・・・縦長連結部
2b5・・・・・・・・・水平区画板部
2b6・・・・・・・・・垂直片
2b7・・・・・・・・・水平片
3・・・・・・・・・・・短壁部材
3’・・・・・・・・・・上部補強部
3e・・・・・・・・・・嵌合ブロック部材
3e1・・・・・・・・・水平部
3e2・・・・・・・・・垂直部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部材と容器本体とが、連結及び分離可能に形成されている嵩上げ可能容器において、底部材と容器本体との間に配置された嵩上げ部材が、嵩上げ部材に形成された嵌合ブロックを、底部材に形成された嵌合縦孔に嵌合することにより、底部材に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材に形成された嵌合縦孔に、容器本体に形成された嵌合ブロックを嵌合することにより、嵩上げ部材が容器本体に連結されるように構成することにより、底部材と容器本体とが、嵩上げ部材を介して、連結するように構成されていることを特徴とする嵩上げ可能容器。
【請求項2】
容器本体を構成する壁部材の上部に、壁部材の上端水平フランジの長手方向に対して垂直な垂直断面が略C状の上部補強部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の嵩上げ可能容器。
【請求項1】
底部材と容器本体とが、連結及び分離可能に形成されている嵩上げ可能容器において、底部材と容器本体との間に配置された嵩上げ部材が、嵩上げ部材に形成された嵌合ブロックを、底部材に形成された嵌合縦孔に嵌合することにより、底部材に連結されるように構成されているとともに、嵩上げ部材に形成された嵌合縦孔に、容器本体に形成された嵌合ブロックを嵌合することにより、嵩上げ部材が容器本体に連結されるように構成することにより、底部材と容器本体とが、嵩上げ部材を介して、連結するように構成されていることを特徴とする嵩上げ可能容器。
【請求項2】
容器本体を構成する壁部材の上部に、壁部材の上端水平フランジの長手方向に対して垂直な垂直断面が略C状の上部補強部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の嵩上げ可能容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2012−166842(P2012−166842A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31520(P2011−31520)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(591006944)三甲株式会社 (380)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(591006944)三甲株式会社 (380)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]