説明

巡回点検用カメラ及び巡回点検用画像の撮影方法

【課題】巡回毎に同じ撮影条件での撮影を簡易に行える汎用性に優れた巡回点検用カメラ及び巡回点検用画像の撮影方法を提供する。
【解決手段】各点検ポイントにおいて初回の撮影を行うと、初回撮影画像中の位置合わせの基準点にマーカを重ねた画像を基準画像として設定し、更に、初回撮影における撮影条件を基準撮影条件として設定し、これら基準画像及び基準撮影条件を、点検ポイントを識別する番号に対応させて記憶する。そして、次回以降の撮影時には、点検ポイント番号に基づき基準画像及び基準撮影条件を読み出し、基準画像を透過画像に変換してそのときの撮影画像に重ねて表示し、また、基準撮影条件を表示する。作業者がシャッターボタンを操作すると、そのときの撮影条件が基準撮影条件に一致しているか否かを判断し、一致していれば、そのときの撮影画像を当該点検ポイントにおける点検用画像として記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巡回する複数の点検ポイントそれぞれで点検用の画像を撮影するための巡回点検用カメラ、及び、巡回点検用画像の撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、点検のための画像を撮影する装置としては、例えば、特許文献1に開示される外観測定装置があった。
この外観測定装置は、外観の変化を測定する領域に、コントロールポイントを設定するための4個のターゲットを設置すると共に、計測ポイントを設定する1個のターゲットを設置し、測定画像中のコントロールポイントが基準画像中のコントロールポイントと一致するようにアングル変換して補正済み測定画像を作成し、この補正済み測定画像と基準画像とを2次元的に比較して測定領域の時間的な変化を計測する装置である。
また、特許文献2には、移動経路上を巡回移動する移動車に対して、望遠カメラを搭載し、移動車の走行移動方向及び走行移動量に応じて、望遠カメラの撮影位置を被点検対象物に自動追尾させるようにした移動点検システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−337322号公報
【特許文献2】特開平10−318805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献2のように移動車を用いて撮影を行わせる場合には、システムが大掛かりであると共に、移動車の移動経路を確保する必要があり、点検用の装置としては汎用性が低いという問題がある。これに対し、特許文献1のように、作業者(監視員)がカメラを携帯して撮影を行うようにすれば、汎用性が高く、かつ、点検のための設備費用を低減できる。
しかし、点検用画像の撮影において、画像の対比観察によって時系列的な変化を判断するためには、毎回同じ位置から同じ領域を同じ条件で撮影することが望まれるが、カメラを携帯しての撮影では、作業者(監視員)が変わることなどによって撮影条件が変わってしまい、撮影した画像に基づく点検の精度が低下するという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題点に着目してなされたものであり、巡回毎に同じ撮影条件での撮影を簡易に行える汎用性に優れた巡回点検用カメラ及び巡回点検用画像の撮影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、請求項1に係る巡回点検用カメラは、被写体を撮影する撮影手段と、画像を表示する表示手段と、巡回する複数の点検ポイントそれぞれに対応する位置合わせ用の基準画像を記憶する記憶手段と、前記点検ポイントの識別情報を取得するポイント情報取得手段と、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記記憶手段から前記基準画像を読み出す読み出し手段と、前記基準画像と前記撮影手段が撮影した画像とを重ね合わせて合成し、前記表示手段に表示する画像合成手段と、を含むようにした。
係る構成では、点検ポイントに対応して記憶しておいた位置合わせ用の基準画像と、当該点検ポイントで撮影した画像とを重ね合わせ合成し表示することで、点検対象物が画像領域の一定の位置に同じ大きさ・角度で写っているか否かを目視観察できるから、作業者は、係る合成画像の目視観察の結果から、点検対象物が画像領域の一定の位置に同じ大きさ・角度で写るように、換言すれば、基準画像と同じ撮影条件になるように、撮影条件の調整を行うことができる。
【0007】
上記請求項1の構成において、請求項2のように、前記記憶手段が、前記基準画像と共に、前記複数の点検ポイントそれぞれに対応する基準撮影条件を記憶し、前記読み出し手段が、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像と前記基準撮影条件とを読み出す一方、前記基準撮影条件を前記表示手段に表示する撮影条件表示手段を更に含むことができる。
係る構成では、点検ポイントの基準画像と共に基準撮影条件が読み出され、基準撮影条件を表示するので、作業者は、表示される基準撮影条件に実際の撮影条件を合わせる作業を行え、最終的には、基準画像と撮影した画像との合成画像から、撮影条件の一致・不一致を判断できる。
【0008】
また、上記請求項1又は2の構成において、請求項3のように、前記記憶手段が、前記基準画像と共に、前記複数の点検ポイントそれぞれに対応する基準撮影条件を記憶し、前記読み出し手段が、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像と前記基準撮影条件とを読み出す一方、撮影条件を検出する撮影条件検出手段と、検出した撮影条件と前記基準撮影条件とが一致しているか否かを判定し、当該判定結果を前記表示手段に表示する撮影条件判定手段と、を更に含むことができる。
係る構成では、基準撮影条件と、そのときの実際の撮影条件とが一致しているか否かを判定し、当該判定結果を表示するので、作業者は、表示内容から更なる撮影条件の調整が必要か否かを容易に判断でき、最終的には、最終的には、基準画像と撮影した画像との合成画像から、撮影条件の一致・不一致を判断できる。
【0009】
更に、上記請求項3の構成において、請求項4のように、前記撮影条件判定手段が、撮影指示信号を入力した場合に、検出した撮影条件と前記基準撮影条件とが一致しているか否かを判定し、一致していると判定した場合に前記撮影手段が撮影した画像を当該点検ポイントにおける画像として取得し、一致していないと判定した場合に当該判定結果を前記表示手段に表示するようにできる。
係る構成では、作業者が基準撮影条件と同じ撮影条件になっていると判断して、撮影指示を行ったとしても、基準撮影条件に一致していない場合には、撮影条件が一致していないことを示す表示を行って、作業者に更なる調整を促す一方、撮影条件が一致している状態で作業者が撮影指示を行うと、当該点検ポイントにおける画像として取得する。
【0010】
また、上記請求項1又は2の構成において、請求項5のように、前記記憶手段が、前記基準画像と共に、前記複数の点検ポイントそれぞれに対応する基準撮影条件を記憶し、前記読み出し手段が、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像と前記基準撮影条件とを読み出す一方、前記撮影条件を変更するアクチュエータと、前記基準撮影条件に応じて前記アクチュエータを制御する制御手段と、を更に含むことができる。
係る構成では、点検ポイントの基準撮影条件に基づき、新たな撮影における撮影条件が自動的に変更され、基準撮影条件で新たな撮影が行えるようにする。
【0011】
また、請求項2〜5のいずれか1つに記載の構成において、請求項6のように、前記基準画像を、各点検ポイントの撮影対象についての初回撮影画像とし、前記基準撮影条件を、前記初回撮影画像を撮影したときの撮影条件とすることができる。
係る構成では、点検ポイントでの初回撮影を行ったときに取得した画像を、基準画像として当該点検ポイントに対応させて記憶させ、また、初回撮影時の撮影条件を、基準撮影条件として当該点検ポイントに対応させて記憶させ、2回目以降の撮影では、初回撮影時の撮影条件に合わせるようにする。
【0012】
また、請求項2〜6のいずれか1つに記載の構成において、請求項7のように、前記撮影条件として、撮影倍率,撮影高さ,撮影傾きのうちの少なくとも1つを含むことができる。
係る構成では、撮影倍率,撮影高さ,撮影傾きのうちの少なくとも1つを、基準撮影条件として記憶し、新たな撮影時における撮影条件として作業者に情報提供し、また、新たな撮影時における撮影条件の設定目標とする。
【0013】
また、請求項1〜7のいずれか1つに記載の構成において、請求項8のように、前記基準画像を、撮影対象の位置合わせ基準点にマーカを表示した画像とすることができる。
係る構成では、基準画像におけるマーカは、撮影対象物の中に設定した位置合わせの基準点を示すから、作業者は、マーカで特定される部分(構造物)の位置を合わせるように撮影条件を調整すれば、他の部分(構造物)の経時的な変化に影響されることなく、基準点を一定の位置とした撮影を行える。
【0014】
また、請求項1〜8のいずれか1つに記載の構成において、請求項9のように、前記点検ポイントの識別情報を番号情報とし、前記ポイント情報取得手段を、番号情報を入力する手段とすることができる。
係る構成では、点検ポイント毎に予め番号を割り振っておき、点検ポイントを示す番号に対応させて基準画像・基準撮影条件を記憶させることで、番号で点検ポイントを指定すると、当該点検ポイントの基準画像・基準撮影条件が読み出される。
【0015】
また、請求項10に係る巡回点検用画像の撮影方法は、巡回する複数の点検ポイントそれぞれで点検用の画像を撮影する撮影方法であって、位置合わせ用の基準画像を、当該点検ポイントの識別情報に対応させて記憶するステップと、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像を読み出すステップと、読み出した前記基準画像と新たな撮影画像とを重ね合わせて合成するステップと、合成した画像を表示するステップと、を含むようにした。
係る構成では、点検ポイントに対応して記憶しておいた位置合わせ用の基準画像と、当該点検ポイントで撮影した画像とを重ね合わせ合成し表示することで、点検対象物が画像領域の一定の位置に同じ大きさ・角度で写っているか否かを目視観察できるから、作業者は、係る合成画像の目視観察の結果から、点検対象物が画像領域の一定の位置に同じ大きさ・角度で写るように、換言すれば、基準画像と同じ撮影条件になるように、撮影条件の調整を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本願発明に係る巡回点検用カメラ及び巡回点検用画像の撮影方法によると、点検対象物を同じ撮影条件(倍率、高さ、傾きなど)で撮影しているか否かを容易に目視観察でき、これによって各点検ポイントにおいて一定の撮影条件で撮影することができるため、簡易かつ汎用性の高いカメラを用いつつ、時系列的な画像の対比観察による点検精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本願発明に係る巡回点検用カメラの実施形態を示す機能ブロック図
【図2】実施形態における巡回点検用カメラの設置状態を示す図
【図3】実施形態における巡回点検用カメラの撮影処理の流れを示すフローチャート
【図4】実施形態におけるマーカ付基準画像の設定処理を説明するための図
【図5】実施形態における合成画像の例を示す図
【図6】実施形態における巡回点検用カメラの自動調整を伴う撮影処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態における巡回点検用カメラ20の構成ブロック図である。
図1に示す巡回点検用カメラは、作業者(監視員)が携帯して複数の点検ポイントを巡り、各点検ポイントで点検用の画像(カラー静止画)を撮影するためのカメラであり、例えば、離散的に配置された複数の設備を点検ポイントとする。そして、巡回点検用カメラ20が、各設備(点検ポイント)について巡回周期毎に撮影した複数の画像(時間軸で離散的な複数画像)を、作業者が目視によって比較して、設備の経時劣化・異常の発生などを判断する。
【0019】
図1において、撮影部(撮影手段)1は、ズームレンズ付のCCDカメラやCMOSカメラなどを含み、被写体を撮影して画像信号を出力する。
記憶部(記憶手段)2は、フラッシュメモリなどの半導体メモリやハードディスクなどの記憶媒体を含み、画像情報や撮影条件の情報などを書き換え可能に記憶する。また、記憶部2は、カメラ20の本体に対して着脱可能とすることができる。
【0020】
本実施形態では、各点検ポイントに対し相互に異なる番号を付し、この番号(識別情報)で各点検ポイントを識別するようになっており、記憶部2は、点検ポイント番号毎に画像情報や撮影条件の情報などを記憶することで、画像情報,撮影条件の情報がどの点検ポイントのものであるかを判別できるようにしてある。
検索部(読み出し手段)3は、記憶部2から点検ポイント番号に基づいて画像情報や撮影条件の情報などを読み出し、合成部4や切り替え部5に出力する。
【0021】
合成部(画像合成手段)4は、撮影部1が撮影した画像と、検索部3が記憶部2から読み出した画像とを重ね合わせ合成する処理を行い、合成画像を切り替え部5に出力する。
切り替え部5は、撮影部1が撮影した画像、合成部4が合成した画像、検索部3が検索した撮影条件を表示するための画像などを入力し、表示部6に出力する画像を切り替える。
表示部(表示手段)6は、液晶モニタなどを含み、切り替え部5が出力する画像を表示する。
【0022】
操作部7は、電源ボタン、ズームボタン(ズームレバー)、シャッターボタンの他、ファンクションボタン、メニューボタンなどを含み、作業者は、この操作部7を操作することで、点検ポイント番号の入力、撮影指示、撮影条件の変更指示などを行う。従って、操作部7は、点検ポイントの識別情報としての点検ポイント番号を取得するポイント情報取得手段に相当する。
尚、表示部6をタッチパネルとし、操作部7の機能の全部又は一部をタッチパネルで行わせることができ、この場合、表示部6は、表示手段とポイント情報取得手段とを兼ねることになる。
【0023】
基準画像設定部8は、各点検ポイントにおいて、初回として撮影した画像に基づき、初回撮影時と同じ撮影条件にするために参照する、位置合わせ用の基準画像を設定する処理を行う。そして、基準画像設定部8は、設定した基準画像を点検ポイント番号に対応させて記憶部2に記憶させる。
また、倍率検出部9,高さ検出部10,傾き検出部11(撮影条件検出手段)は、撮影条件としての撮影倍率,カメラ高さ,カメラの傾きをそれぞれに検出する。
【0024】
倍率検出部9は、撮影部1のズームレンズの設定倍率(撮影倍率)を検出する。
高さ検出部10は、カメラ20(撮影レンズ)の設置地面からの高さ(撮影高さ)を、例えばレーザ測距で検出するセンサや、カメラ20の固定に用いる三脚の雲台の高さを検出するセンサなどである。
尚、高さ検出部10を省略し、例えばカメラの固定に用いる三脚の雲台を上下させるエレベータに高さを示す目盛を設け、この目盛を読み取った作業者が、操作部7の操作によって高さのデータ(エレベータの調整値)を入力する構成とすることができる。
【0025】
傾き検出部11は、カメラ20のレンズ光軸の水平に対する傾き、即ち、カメラ本体の左右方向の傾き及び前後方向の傾き(撮影傾き)を検出するセンサを含む。この傾きセンサは、カメラ20の本体に内蔵してもよく、また、専用三脚に雲台の傾きを検出するセンサとして備えてもよい。
倍率検出部9,高さ検出部10,傾き検出部11の出力は、基準画像設定部8に入力され、基準画像設定部8では、基準撮影条件の設定処理を行い、設定した基準撮影条件を点検ポイント番号に対応させて記憶部2に記憶させる。
巡回点検用カメラ20には、上記の他、バッテリ,ストロボ,スピーカ,スピーカの駆動回路,三脚穴などを備える。
【0026】
図2は、上記構成の巡回点検用カメラ20の点検ポイントにおける設置状態を示す図であり、本実施形態では、巡回点検用カメラ20を三脚30に固定して撮影を行う。
各点検ポイントの三脚30を立てる位置の地面40、即ち、各点検ポイントにおける撮影位置には、予め目印41が設けてあり、作業者は、この目印41に合わせて三脚30を立てる。
目印41は、例えば地面40上に描かれた×印のマークであり、作業者は、この目印41の略真上に巡回点検用カメラ20が位置するように三脚30を立てる。
【0027】
また、三脚30の各脚30a〜30cの設置位置を示す3個のマークを地面41上にそれぞれ設け、これらのマークに合わせて三脚30を立てるようにしてもよい。
更に、撮影位置を示す目印41の近傍の地面40(又は目印41上)に、その点検ポイントを識別するための番号を記載したプレート42が固定されていて、作業者は、プレート42に記された番号を読み取ることで、当該点検ポイントの番号を認識できるようになっている。
【0028】
尚、点検ポイント番号を記したプレート42は、点検対象である設備上に固定してもよいし、屋内であれば、プレート42を天井から吊り下げたり、壁に固定したりしてもよい。
また、例えば、工場やプラントの点検に用いる場合には、各点検ポイントの配置を示すマップであって、各点検ポイントに番号を記したマップの画像を、記憶部2に予め記憶させておき、前記マップを表示部6に表示させることで、作業者が各点検ポイントの番号を認識できるようにすることもできる。
【0029】
また、点検ポイントの識別情報としては、番号の他、アルファベットなどの他の文字を用いてもよい。更に、バーコード、QRコード(登録商標)などを点検ポイントの識別情報として用い、これらを読み取るリーダーを巡回点検用カメラ20に備えるようにしてもよい。
更に、巡回点検用カメラ20にGPSなどの測位システムを備え、測定した位置の情報を識別情報として用い、カメラ20が点検ポイントのいずれに該当しているかを判断することもできる。
【0030】
作業者は、三脚30(巡回点検用カメラ20)を撮影位置に設置すると、カメラ20を大まかに点検ポイントの設備(点検対象物)300に向けた後、カメラ20に電源を投入する。
そして、電源投入によって起動した巡回点検用カメラ20は、図3のフローチャートに示すような流れで撮影処理(撮影条件を初回と同じにするための情報提供)を行う。
まず、ステップS101では、点検ポイントの番号の入力を促す表示及び/又は音声案内を行う。
【0031】
作業者は、上記の表示及び/又は音声案内に従い、点検ポイントの番号を、操作部7(ポイント情報取得手段)を操作して入力(指定)する。
ステップS102では、点検ポイント番号の入力があったか否かを判断し、入力がない場合には待機し、点検ポイント番号の入力があると、ステップS103へ進む。
ステップS103では、入力した点検ポイント番号を検索キーとして、記憶部(記憶手段)2から当該点検ポイント番号に対応して記憶されている基準画像及び基準撮影条件を読み出す。
【0032】
前記基準撮影条件には、撮影倍率、撮影高さ、撮影傾きが含まれる。但し、撮影条件をこれらに限定するものではなく、また、撮影倍率、撮影高さ、撮影傾きのうちの少なくとも1つを記憶部2に記憶させるようにしてもよい。
即ち、撮影条件とは、目印41を通る垂直軸上にカメラ20を設置する場合に、点検対象物の撮影領域PA及び撮影アングルを特定する条件である。
【0033】
ステップS104では、点検ポイント番号に対応する基準画像及び基準撮影条件が記憶されていたか否か、換言すれば、今回が当該点検ポイントの初回の撮影時であるか否かを判断する。
点検ポイント番号に対応する基準画像及び基準撮影条件の記憶データが存在せず、当該点検ポイントにおける初回の撮影時である場合には、ステップS105へ進む。
尚、初回撮影時とは、点検ポイントの変化を時系列的に観察する場合の起点とする撮影時を意味し、例えば、時系列な画像を対比観察した結果、修理を要する経時変化の発生を判定し、必要な修理・改修を行った場合には、修理・改修後の初めての撮影時を初回撮影時とすることが好ましい。
【0034】
ステップS105では、当該点検ポイントにおける初回の撮影を促す表示及び/又は音声案内を行い、操作部7に含まれるシャッターボタンが作業者によって操作されると、そのときの撮影画像(初回撮影画像)を、取り込んで記憶部2に一時的に記憶する。
ステップS106では、シャッターボタンの操作によって初回の撮影が行われたか否かを判断し、初回の撮影を行っていなければ、ステップS105へ戻り、初回の撮影を促す表示及び/又は音声案内を継続させる。
【0035】
一方、初回の撮影が行われたことをステップS106で判定すると、ステップS107へ進んで、撮影した画像(初回撮影画像)を表示部6に表示する。
続いてステップS108では、表示画像を当該点検ポイントにおける初回撮影時の画像として記憶させるか否かを問う表示を表示部6に行い、作業者に初回撮影画像とするか否かを選択させる。
【0036】
作業者は、表示部6に表示された画像を目視観察し、時系列的な観察における初回の画像として相応しいか否か、即ち、点検すべき領域が含まれていて経時変化を観察し易い、点検用として適切な画像であるか否かを判断し、操作部7を操作することで初回撮影画像として採用するか否かを指定する。
ステップS109では、作業者が今回の撮影画像を初回撮影画像として選択したか否かを判断し、作業者が初回撮影画像として採用しなかった場合には、ステップS105へ戻る。
【0037】
作業者は、初回撮影画像として適切でないと判断すると、カメラ20の向きや倍率を再調整し、あらためてシャッターボタンを操作して画像の取り込みを行うことになる。
一方、作業者が今回の撮影画像を初回撮影画像として選択した場合には、ステップS110へ進み、今回の撮影画像を、入力された点検ポイント番号に対応する初回撮影画像として記憶部2に記憶する。
更に、ステップS110では、倍率検出部9、高さ検出部10、傾き検出部11が検出した今回の撮影(初回撮影時)における撮影倍率,撮影高さ,撮影傾きを、入力された点検ポイント番号に対応する基準撮影条件として記憶部2に記憶する。
【0038】
以上のようにして、点検ポイントで初回の撮影を行うと、点検ポイント番号に対応させて、撮影した画像(初回撮影画像)を記憶し、そのときの撮影条件を基準撮影条件として記憶する。
続いてステップS111では、図4(A)に示すように、初回撮影画像として選択され、表示部6に表示されている画像上に、撮影対象の位置合わせ基準点を示すマーカ51(例えば、×マークや○マークなど)を重ねて表示させ、作業者に対し、マーカ51を、カーソルのように表示画像上で任意に動かして、初回撮影画像中におけるマーカ51の位置を確定させる処理を促す。
【0039】
前記基準点とは、カメラ20の視点を定める目標点であり、作業者は、点検対象物(設備など)において他の構造物と容易に識別でき、カメラの向きを合わせるのに好適な構造物を任意に決定し、操作部7を操作することで、表示部6に表示される基準画像上のマーカ51を動かし、図4(B)に示すように、基準点とする構造物上にマーカ51を重ねると、マーカ51位置の確定指示を行う。
ステップS112では、マーカ51の位置を確定する指示を入力したか否かを判断し、マーカ51の位置が確定すると、ステップS113へ進んで、マーカ51が重ねられた初回撮影画像を、最終的に基準画像として点検ポイント番号に対応させて記憶させる。
【0040】
尚、上記では、入力した点検ポイント番号に対応して記憶されている基準画像が存在しない場合に、基準画像の撮影・記憶を行わせるが、入力した点検ポイント番号に対応して記憶されている基準画像が存在していても、画像撮影を行った時点で任意に初回撮影画像(基準画像)とするか否かを選択させることができる。
また、1つの基準画像上に複数の基準点を任意に設定させ、複数の基準点それぞれにマーカ51を重ねた画像を生成してもよいし、マーカ51の位置・数を後から任意に変更できるようにしてもよい。
【0041】
更に、マーカ51の形状を複数種から選択でき、また、マーカ51の拡大・縮小を行えるように構成することができる。
また、マーカ51による基準点の指示を行わず、初回撮影画像をそのまま基準画像として記憶させることができる。
また、マーカ51は、点滅したり、色・形が変化するアニメーション画像としたりすることができ、更に、マーカ51は、基準点とする対象物の輪郭を示す線画や輪郭内を塗り潰した画像などであってもよい。
また、初回撮影画像から抽出した輪郭の画像を、基準画像とすることができる。
【0042】
前述のステップS104で、点検ポイント番号に対応する基準画像及び当該基準画像の元とした初回撮影画像の撮影条件(基準撮影条件)が記憶されていると判断した場合には、ステップS114へ進む。
ステップS114では、記憶部2から読み出した基準画像を、透過性を有した画像(透過画像)に変換して、当該透過画像をそのときに得られている画像に重ね合わせて合成し、この合成画像を表示部6に表示させることで、図5に示すように、作業者が基準画像BPを透かして(基準画像越しに)そのときの撮影画像NPを目視できるようにする。
尚、基準画像として透過画像に変換した後の画像を記憶させることができる。
【0043】
初回撮影画像にマーカ51を重ねた画像を基準画像とする場合には、マーカ51の部分を非透過画像(若しくは低い透過率の画像)としてそのときの撮影画像の前面に重ねる一方、初回撮影画像を認識しつつそのときの撮影画像を目視できるように、マーカ51部分以外の初回撮影画像を透過画像(マーカ51部分よりも透過率が高い画像。但し、0%<透過率<100%)としてそのときの撮影画像の前面に重ねることができる。
初回撮影画像をそのまま基準画像とする場合には、初回撮影画像を認識しつつそのときの撮影画像を目視できるような透過率に設定して、基準画像をそのときの撮影画像に重ねるとよい。
【0044】
また、基準画像をモノクロ画像としたり、そのときの撮影画像と、基準画像とそのときの撮影画像との重ね合わせ画像とを交互に表示させてもよい。
更に、重ね合わせ画像のうち、マーカ51の部分を中心とした部分領域を拡大した画像を表示させることができる。
【0045】
ステップS115(撮影条件表示手段)では、基準画像と共に記憶部2から読み出した基準撮影条件(初回撮影時の撮影倍率、撮影高さ、撮影傾きなど)のデータを、表示部6に表示させる。
前記基準撮影条件の表示は、前記合成画像に合成させて行わせることができ、また、合成画像と、撮影条件の文字表示とを、画面上の相互に異なる領域に表示させてもよい。
【0046】
作業者は、前述の重ね合わせ画像の表示、及び、基準撮影条件の表示に基づき、初回撮影時と同じ撮影条件で撮影できているか否かを判断し、必要に応じて撮影条件の手動調整を行う。
具体的には、表示部6に表示された撮影高さのデータに基づき三脚30の雲台エレベータを調整し、カメラ本体の高さを、初回撮影時の高さに調整する。また、操作部7に含まれるズームボタン(ズームレバー)を操作して、撮影倍率を、初回撮影画像を撮影したときの倍率に調整する。更に、表示部6に表示された撮影傾き(左右方向の傾き及び前後方向の傾き)に基づき、三脚30のパンハンドルを操作し、撮影傾き(左右及び前後の角度)を、初回撮影時の撮影傾きに調整する。
【0047】
尚、本実施形態では、カメラ20が倍率検出部9,高さ検出部10,傾き検出部11を備えるので、これらの検出部9〜11が検出している実際の倍率・高さ・傾き(実際の撮影条件)と、初回撮影時の倍率・高さ・傾き(基準撮影条件)とを対比させて表示するようにすれば、作業者は、手動調整を容易に行える。
作業者は、基準撮影条件の表示に従って撮影条件の手動調整を行った後に、基準画像とそのときの撮影画像との重ね合わせ画像を目視確認することで、カメラ20の撮影方向及び倍率が初回撮影時と同じになっているか否か、換言すれば、初回撮影時と同じ領域を撮影しているかを容易に高精度に確認でき、この重ね合わせ画像を目視確認した結果に基づき、高さ・傾き・倍率を更に微調整することで、初回撮影時の撮影条件により近づけることができる。
【0048】
そのときの撮影条件が基準撮影条件に一致していなければ、重ね合わせ画像において、撮影領域の構造物の輪郭がずれて表示されることになり、作業者は、係る輪郭のずれに基づき、撮影条件の一致・不一致を判断できる。
そして、作業者は、当該点検ポイントでの初回撮影時の撮影条件に略一致したと判断した時点で、シャッターボタンを操作し、そのときの撮影画像を点検用の画像として取り込み記憶することを指示する。
【0049】
ステップS116では、作業者によってシャッターボタンが操作されたか否かを判断し、シャッターボタンが操作されるまで待機し、シャッターボタンが操作されるとステップS117へ進む。
ステップS117(撮影条件判定手段)では、倍率検出部9,高さ検出部10,傾き検出部11による検出結果と、初回撮影時の撮影条件(基準撮影条件)とを比較することで、初回撮影時の撮影条件にそのときの撮影条件が一致しているか否かを判断する。
【0050】
そして、初回撮影時の撮影条件にそのときの撮影条件が一致していれば、ステップS118へ進み、そのときの撮影画像を当該点検ポイントにおける点検用画像として取り込んで記憶し、ステップS101へ戻って次の点検ポイントにおける撮影に備える。
尚、点検ポイントの巡回順が一定である場合には、この巡回順に点検ポイント番号が切り替わるものと仮定し、次の点検ポイント番号を仮設定し、作業者の承認指示があった場合に、仮設定した点検ポイント番号を確定させることができる。
【0051】
一方、初回撮影時の撮影条件(基準撮影条件)とそのときの撮影条件とが一致していないと判断した場合には、ステップS119へ進み、初回撮影時と撮影条件が異なることを警告する表示を行い、作業者に対して撮影条件の調整を促し、そのときの撮影画像を点検用画像として取り込んで記憶する処理を行わない。
従って、初回撮影時の撮影条件に一致していない状態で、作業者がシャッターボタンを操作しても、そのまま撮影が行われてしまうことがなく、作業者が撮影条件を再調整し初回撮影時の撮影条件に合わせた後、再度シャッターボタンを操作すれば、撮影を許可する。これにより、初回撮影時の撮影条件と異なる条件で不用意に撮影してしまうことを回避できる。
【0052】
ところで、巡回点検用カメラ20が、基準撮影条件(初回撮影時の撮影条件)にそのときの撮影条件を合わせる動作を行う自動調整機能を備えるようにできる。
具体的には、図1中に点線で示したように、三脚30の雲台エレベータを昇降させる昇降用のモータ21と、三脚30の雲台を傾斜させる傾斜用のモータ22と、これらモータ21,22及び撮影部1に含まれるズームレンズを駆動するズームモータ1aを駆動する駆動制御部23(制御手段)とを設け、駆動制御部23に、倍率検出部9,高さ検出部10,傾き検出部11の検出結果と、前記検索部3が記憶部2から読み出した基準撮影条件(初回撮影時の撮影条件)とを入力させるようにする。
【0053】
そして、駆動制御部23は、基準撮影条件に実際の撮影条件を近づけるように、モータ21,22及びズームモータ1a(アクチュエータ)を駆動するフィードバック制御を、例えば、作業者が自動調整モードを選択した場合に実行する。
詳細には、図6のフローチャートに示すようにして、撮影処理を行う。
【0054】
図6のフローチャートにおいて、ステップS201〜ステップS215までの処理は、図3のフローチャートにおけるステップS101〜ステップS115の各ステップと同じ処理を行うので、詳細な説明は省略する。
ステップS216では、作業者が自動調整モードを選択したか否かを判断し、自動調整モードが選択されると、ステップS217へ進み、駆動制御部23による撮影条件の自動調整を実行させる。即ち、倍率,高さ,傾きの基準値に実際の倍率,高さ,傾きを近づけるように、モータ21,22及びズームモータ1aをフィードバック制御する。
【0055】
尚、駆動制御部23による撮影条件の自動調整が収束した後は、作業者による手動調整を許容し、自動調整した撮影条件を、作業者が前述の重ね合わせ画像を見ながら手動で微調整できるようにする。
その後のステップS218〜ステップS221の処理は、図3のフローチャートにおけるステップS116〜ステップS119の各ステップと同じ処理を行うので、詳細な説明は省略する。
【0056】
上記のように、自動調整を行わせるようにすれば、作業者による調整の手間を削減して、初回撮影時と同じ撮影条件での撮影を、短時間で完了させることができ、効率のよく各点検ポイントの点検用画像を撮影できる。
上記自動調整においては、自動調整させる条件を、作業者が選択できるようにすることができ、また、自動調整する条件を、倍率,高さ,傾きに限定するものではない。
【0057】
尚、上記実施形態では、巡回点検用カメラ20を三脚30に固定して撮影させる構成としたが、作業者が巡回点検用カメラ20を手で持って撮影する場合にも、前述の重ね合わせ画像の表示、及び、基準撮影条件の表示によって、初回撮影時の撮影条件に合わせた撮影を容易に行えるようになる。
また、撮影条件としては、倍率、高さ、傾きの他、絞り、シャッタースピード、フォーカス、フォーカスモード、ストロボモード、ホワイトバランス、カラーモード、撮影モード、画質モード、記録画素数、ISO感度のうち少なくとも1つを含めることができる。
【符号の説明】
【0058】
1 撮影部(撮影手段)
1a ズームモータ(アクチュエータ)
2 記憶部(記憶手段)
3 検索部(読み出し手段)
4 合成部(画像合成手段)
5 切り替え部(撮影条件表示手段)
6 表示部(表示手段)
7 操作部(ポイント情報取得手段)
8 基準画像設定部(撮影条件判定手段)
9 倍率検出部(撮影条件検出手段)
10 高さ検出部(撮影条件検出手段)
11 傾き検出部(撮影条件検出手段)
21 昇降用モータ(アクチュエータ)
22 傾き用モータ(アクチュエータ)
23 駆動制御部(制御手段)
30 三脚
41 目印
42 プレート
51 マーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮影手段と、
画像を表示する表示手段と、
巡回する複数の点検ポイントそれぞれに対応する位置合わせ用の基準画像を記憶する記憶手段と、
前記点検ポイントの識別情報を取得するポイント情報取得手段と、
前記点検ポイントの識別情報に基づき前記記憶手段から前記基準画像を読み出す読み出し手段と、
前記基準画像と前記撮影手段が撮影した画像とを重ね合わせて合成し、前記表示手段に表示する画像合成手段と、
を含む巡回点検用カメラ。
【請求項2】
前記記憶手段が、前記基準画像と共に、前記複数の点検ポイントそれぞれに対応する基準撮影条件を記憶し、
前記読み出し手段が、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像と前記基準撮影条件とを読み出す一方、
前記基準撮影条件を前記表示手段に表示する撮影条件表示手段を更に含む請求項1記載の巡回点検用カメラ。
【請求項3】
前記記憶手段が、前記基準画像と共に、前記複数の点検ポイントそれぞれに対応する基準撮影条件を記憶し、
前記読み出し手段が、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像と前記基準撮影条件とを読み出す一方、
撮影条件を検出する撮影条件検出手段と、
検出した撮影条件と前記基準撮影条件とが一致しているか否かを判定し、当該判定結果を前記表示手段に表示する撮影条件判定手段と、
を更に含む請求項1又は2記載の巡回点検用カメラ。
【請求項4】
前記撮影条件判定手段が、撮影指示信号を入力した場合に、検出した撮影条件と前記基準撮影条件とが一致しているか否かを判定し、一致していると判定した場合に前記撮影手段が撮影した画像を当該点検ポイントにおける画像として取得し、一致していないと判定した場合に当該判定結果を前記表示手段に表示する請求項3記載の巡回点検用カメラ。
【請求項5】
前記記憶手段が、前記基準画像と共に、前記複数の点検ポイントそれぞれに対応する基準撮影条件を記憶し、
前記読み出し手段が、前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像と前記基準撮影条件とを読み出す一方、
前記撮影条件を変更するアクチュエータと、
前記基準撮影条件に応じて前記アクチュエータを制御する制御手段と、
を更に含む請求項1又は2記載の巡回点検用カメラ。
【請求項6】
前記基準画像が、各点検ポイントの撮影対象についての初回撮影画像であり、前記基準撮影条件が前記初回撮影画像を撮影したときの撮影条件である請求項2〜5のいずれか1つに記載の巡回点検用カメラ。
【請求項7】
前記撮影条件として、撮影倍率,撮影高さ,撮影傾きのうちの少なくとも1つを含む請求項2〜6のいずれか1つに記載の巡回点検用カメラ。
【請求項8】
前記基準画像が、撮影対象の位置合わせ基準点にマーカを表示した画像である請求項1〜7のいずれか1つに記載の巡回点検用カメラ。
【請求項9】
前記点検ポイントの識別情報が番号情報であり、
前記ポイント情報取得手段が、番号情報を入力する手段である請求項1〜8のいずれか1つに記載の巡回点検用カメラ。
【請求項10】
巡回する複数の点検ポイントそれぞれで点検用の画像を撮影する撮影方法であって、
位置合わせ用の基準画像を、当該点検ポイントの識別情報に対応させて記憶するステップと、
前記点検ポイントの識別情報に基づき前記基準画像を読み出すステップと、
読み出した前記基準画像と新たな撮影画像とを重ね合わせて合成するステップと、
合成した画像を表示するステップと、
を含む巡回点検用画像の撮影方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−44581(P2012−44581A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−185934(P2010−185934)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】