説明

工作機械、ワーク加工方法、および、微細加工物

【課題】複数のワークの微細加工を高精度にかつ高速に実現できる工作機械の提供。
【解決手段】工作機械1に、微細加工用工具5をワークWnに対してX,Y方向に微動させるX,Y微動駆動機構61,62と、このX,Y微動駆動機構61,62を有する工作機械用アタッチメント6をワークWnに対してX,Y,Z方向に粗動させる粗動駆動部3と、を設けている。そして、微細加工用工具5を微動させつつワークWnを微細加工して、微細加工用工具5を粗動させてワークWn間を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを加工する工作機械、ワーク加工方法、および、これらを用いて形成された微細加工物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークを加工する機械として、いわゆるマシニングセンタと呼ばれる工作機械が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、門型のコラムに両端が支持されたクロスレールを備えている。このクロスレールには、その長手方向(Y方向)に沿って移動可能に支持されたサドルを介して、ラムがZ方向に移動可能に設けられている。このラムには、主軸を介して工具が装着される。また、ラムの下方には、ワークが設置されるテーブルがX方向に移動可能に設けられている。
そして、テーブル、サドル、ラムをX,Y,Z方向に適宜移動させつつ、ワークを加工する構成が採られている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−1541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したような特許文献1のようなワークを加工する構成では、取り付けられる主軸や工具が限定されてしまうため、微細な孔あけ加工などを実施するのが困難である。
このような微細加工において、高精度な加工を実現するためには、高精度で高安定な送り機構を適用することが有利である。そして、テーブル上に載置された複数のワークを微細加工したい場合、ナノメートル単位やピコメートル単位で移動可能なテーブルのストロークを長くして大型化することが考えられる。
【0005】
しかしながら、テーブルのストロークを長くすると、剛性不足、あるいは慣性力やモーメントの増加の影響のため、高精度に加工できないおそれがある。さらに、加工に関係のない例えばワーク間の移動においてもナノメートル単位でテーブルが動くため、高精度加工の高速化を図れないおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、このような実情などに鑑みて、複数のワークの微細加工を高精度にかつ高速に実現可能な工作機械、ワーク加工方法、および、これらを用いて形成された微細加工物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の工作機械は、複数のワークが載置されるワーク載置部と、前記ワークを微細加工する微細加工用工具を保持する第1の保持部と、この第1の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に微動させる微動駆動部と、この微動駆動部を保持する第2の保持部と、この第2の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に粗動させる粗動駆動部と、前記微動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を相対的に微動させつつ前記ワークを微細加工し、前記粗動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を前記複数のワーク間で相対的に粗動させる加工制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のワーク加工方法は、複数のワークが載置されるワーク載置部と、前記ワークを微細加工する微細加工用工具を保持する第1の保持部と、この第1の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に微動させる微動駆動部と、この微動駆動部を保持する第2の保持部と、この第2の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に粗動させる粗動駆動部と、を備えた工作機械を用いて、前記複数のワークを加工するワーク加工方法であって、前記微動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を相対的に微動させつつ前記ワークを微細加工し、前記粗動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を前記複数のワーク間で相対的に粗動させる加工制御工程を実施することを特徴とすることを特徴とする。
【0009】
ここで、微細加工としては、マイクロメートル単位、ナノメール単位での孔あけ加工、切削加工などが例示できる。また、微細加工用工具としては、微細加工用や超音波切削用あるいは測定用のスピンドル、レーザ加工用のレーザヘッド、微粉末を除去するノズルなどが例示できる。
さらに、微動とは、マイクロメートル単位、ナノメール単位、ピコメートル単位で相対移動させることを意味する。そして、粗動とは、ミリメートル単位で相対移動させることを意味する。
また、相対的な微動の方向あるいは粗動の方向としては、例えばワークに対して接離するZ方向、互いに直交するとともにZ方向に直交するX方向およびY方向のうち少なくともいずれか1つの方向が例示できる。そして、微動の方向と、粗動の方向とは、一致していてもよいし、一致していなくてもよいし、さらには、直交していてもよいし、直交していなくてもよい。
さらに、微細加工用工具で微細加工されるワークは、一般的に微細加工の対象として認識されている半導体や精密機械などの大きくても数ミリメートルのワークや、車両用、建築用、大型装置用などの小さくてもセンチメートル単位のワークなどが例示できる。
【0010】
これらの発明によれば、微動駆動部の駆動により、微細加工用工具を相対的に微動させつつワークを微細加工するので、ワークを高精度に微細加工することができる。さらに、粗動駆動部の駆動により、微細加工用工具を相対的に粗動させて他のワークに移動させるので、微細加工用工具のワーク間における移動時間を短縮できる。そして、微細加工用工具をワーク間で粗動させるので、微動駆動部を構成し、マイクロメートル単位、ナノメール単位、ピコメートル単位で移動可能な例えばテーブルのストロークを長くする必要がない。したがって、ストロークを長くすることに伴う剛性不足、慣性力やモーメントの増加の影響が生じることがなく、ワークの微細加工を高精度に実現できる。
以上のことから、複数のワークの微細加工を高精度にかつ高速に実現可能な工作機械、ワーク加工方法を提供できる。
【0011】
本発明の工作機械では、前記加工制御部は、前記微動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を同一の前記ワーク内における複数の加工位置間で微動させる構成が好ましい。
【0012】
この発明によれば、微細加工用工具を同一のワーク内における複数の加工位置間で微動させることで、加工位置間の距離が数マイクロメートルなどであり、極めて小さい場合でも、高精度に加工することができる。
【0013】
本発明の工作機械では、前記第2の保持部は、前記第1の保持部および前記微動駆動部を有する工作機械用アタッチメント、または、前記ワークを大型加工する大型加工用工具を着脱可能に保持する構成が好ましい。
【0014】
ここで、大型加工としては、センチメートル単位、ミリメール単位での孔あけ加工、切削加工などが例示できる。また、大型加工用工具としては、孔明け用や切削用あるいは測定用のスピンドル、微粉末を除去するノズルなどが例示できる。
【0015】
この発明によれば、工作機械により、微細加工用工具を用いた微細加工と、大型加工用工具を用いた大型加工との両方の加工を実施することができ、工作機械の汎用性が向上する。
【0016】
本発明の工作機械では、前記第2の保持部で保持された前記工作機械用アタッチメントおよび前記大型加工用工具のうち一方を他方に交換する保持交換部を備えた構成が好ましい。
【0017】
この発明によれば、作業者に工作機械用アタッチメントや大型加工用工具を第2の保持部に取り付ける作業を実施させることがないので、安全に加工用工具を交換できる。
【0018】
本発明の工作機械では、前記第2の保持部は、クランプ機構により前記工作機械用アタッチメントまたは前記大型加工用工具を着脱可能に保持する構成が好ましい。
【0019】
この発明によれば、第2の保持部で工作機械用アタッチメントまたは大型加工用工具を着脱可能に保持する構成として、クランプ機構を適用しているので、簡単な構造で容易に着脱させることができる。
【0020】
本発明の工作機械では、前記加工制御部は、前記第2の保持部で前記大型加工用工具が保持された状態から前記工作機械用アタッチメントが保持された状態へ移行したことを認識すると、前記微動駆動部を制御して前記第1の保持部を基準位置に位置させる構成が好ましい。
【0021】
この発明によれば、大型加工用工具に換えて新たに工作機械用アタッチメントが配置されたときに、第1の保持部を基準位置に移動させるので、微動駆動部の制御開始位置を必ず基準位置にすることができ、微動駆動部の制御を容易にできる。
【0022】
本発明の微細加工物は、上述の工作機械、または、上述のワーク加工方法を用いて、ワークを微細加工することで形成されたことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、高精度に微細加工され、かつ、大量生産を容易に実現できる微細加工物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
[工作機械の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る工作機械の概略構成を示す斜視図、図2は、工作機械用アタッチメントの概略構成を示す側面図、図3は、工作機械用アタッチメントの概略構成を示す斜視図、図4は、コントローラの概略構成を示すブロック図、図5は、微細加工用工具の移動速度制御を説明するための図である。
【0026】
図1に示すように、工作機械1は、いわゆる門型のマシニングセンタであり、半導体や精密機械などの大きくても数ミリメートルのワークWn(nは自然数)や、車両用、建築用、大型装置用などの小さくてもセンチメートル単位の複数のワークWnを微細加工(パッチ加工)することで、微細加工物を製造する。また、ワークWnを大型加工する。
この工作機械1は、ワークWnを大型加工する大型加工用工具2と、この大型加工用工具2をワークWnに対して相対的に粗動させる粗動駆動部3と、この粗動駆動部3に着脱可能に取り付けられる主軸4と、ワークWnを微細加工する微細加工用工具5と、この微細加工用工具5が取り付けられるとともに主軸4に着脱可能に取り付けられる工作機械用アタッチメント6と、粗動駆動部3で着脱可能に保持される主軸4、この主軸4で着脱可能に保持される大型加工用工具2および工作機械用アタッチメント6とを交換する保持交換部7と、工作機械1全体を制御するコントローラ8(図4参照)と、を備えている。
【0027】
大型加工用工具2は、例えばミリメートル単位での孔あけ加工を実施するスピンドルであり、粗動駆動部3により着脱可能に保持される。この大型加工用工具2には、粗動駆動部3で保持されるための構成である、例えば略円錐台形状のテーパシャンク部21と、このテーパシャンク部21の先端に設けられた略棒状のプルスタッド22と、テーパシャンク部21の基端に設けられた大型工具位置決め突部(不図示)と、が設けられている。また、大型加工用工具2には、この大型加工用工具2を駆動する大型加工駆動機構24(図4参照)が設けられている。この大型加工駆動機構24は、大型加工用工具2が粗動駆動部3で保持された際に、図4の二点鎖線で示すようにコントローラ8に電気的に接続され、このコントローラ8の制御により駆動する。
【0028】
粗動駆動部3は、水平面内の一方向であるX方向に沿ったX駆動軸を有するX粗動駆動機構31と、水平面内でX方向に直交する方向であるY方向に沿ったY駆動軸を有するY粗動駆動機構32と、X方向およびY方向に直交するZ方向に沿ったZ駆動軸を有するZ粗動駆動機構33と、を備えている。
【0029】
なお、このように各粗動駆動機構31,32,33の駆動軸方向によって規定される座標系をマシン座標系とする。以後の説明では、必要に応じて、このマシン座標系に従って方向を説明する。
【0030】
X粗動駆動機構31は、X方向に沿ったX駆動ガイド軸311と、このX駆動ガイド軸311によってX方向へスライド移動可能にガイドされるとともにワークWnが載置されるワーク載置部としてのテーブル面313を上面に有するXスライダ312と、を備えている。
【0031】
Y粗動駆動機構32は、X粗動駆動機構31を間にしてY方向に沿った両側から立設された二本のコラム321と、Xスライダ312から所定の高さをもつとともにY方向に沿ってコラム321に架設されたY駆動ガイド軸322と、Y駆動ガイド軸322に沿ってスライド移動可能にガイドされたYスライダ323と、を備えている。
【0032】
Z粗動駆動機構33は、筒軸をZ方向に有する筒状に形成されたYスライダ323の内周においてZ方向に沿って設けられたZ駆動ガイド軸331と、Yスライダ323からXスライダ312に載置されたワークWnに向けてZ駆動ガイド軸331に沿ってスライド可能にガイドされたZスライダ332と、を備えている。
【0033】
各粗動駆動機構31,32,33は、それぞれ独立して動力源(不図示)および動力源の動力をスライダに伝達する動力伝達機構(不図示)を備えている。この駆動源は、コントローラ8により制御される。そして、動力伝達機構によって駆動源の動力が各スライダ312,323,332に向けて伝達されて、各スライダ312,323,332が移動する。なお、動力源としてはリニアモータや回転子を有するモータなどの種々のモータを利用することができる。また、動力伝達機構としては、リニアモータの摺動子をスライダ312,323,332に取り付けた構成や、回転子に接続されたボールねじにスライダ312,323,332を螺合させた構成が例として挙げられる。
【0034】
主軸4は、Zスライダ332の下端側に着脱可能な首振り主軸41および普通主軸42から構成されている。
首振り主軸41は、主軸基端部411と、主軸先端部412と、主軸先端部412を主軸基端部411に対してYZ平面上で揺動可能に支持する首振り軸413と、を備えている。また、普通主軸42は、主軸本体421を備えている。
【0035】
首振り主軸41における主軸基端部411の上端および普通主軸42における主軸本体421の上端と、Zスライダ332の下端とには、これらを着脱可能にする着脱機構(不図示)が設けられている。この着脱機構としては、クランプ機構、ドローバなどを適用できる。
また、首振り主軸41の主軸先端部412の下端には、図2に示すように、大型加工用工具2や工作機械用アタッチメント6を着脱可能に保持する第2の保持部としての工具取付部415が設けられている。この工具取付部415は、いわゆるクランプ機構により構成され、主軸先端部412の上端に向かうにしたがって縮径する略円錐状に形成されたテーパ孔415Aと、このテーパ孔415Aの上端側に設けられ大型加工用工具2や工作機械用アタッチメント6を着脱可能に把持するコレクトチャック415Bと、主軸先端部412の下端面におけるテーパ孔415Aの一縁に設けられた位置決め溝部415Cと、を備えている。この工具取付部415は、普通主軸42の主軸本体421の下端にも設けられている。
なお、工具取付部415で大型加工用工具2や工作機械用アタッチメント6を保持する動作については、後述する。
【0036】
微細加工用工具5は、例えばナノメートル単位での孔あけ加工を実施するスピンドルであり、工作機械用アタッチメント6により着脱可能に保持される。この微細加工用工具5には、図2に示すように、工作機械用アタッチメント6で保持されるための構成である、テーパシャンク部51と、プルスタッド52と、位置決め突部(不図示)と、が設けられている。また、微細加工用工具5には、この微細加工用工具5を駆動する微細加工駆動機構54(図4参照)が設けられている。この微細加工駆動機構54は、工作機械用アタッチメント6が主軸4で保持された際に、図4の実線で示すようにコントローラ8に電気的に接続され、このコントローラ8の制御により駆動する。
【0037】
工作機械用アタッチメント6は、主軸4で保持された際に、図4の実線で示すように電気的にコントローラ8に接続される。この工作機械用アタッチメント6は、図2および図3に示すように、X微動駆動機構61と、Y微動駆動機構62と、X微動原点センサ63(図4参照)と、Y微動原点センサ64(図4参照)と、を備えている。なお、各微動駆動機構61,62は、本発明の微動駆動部を構成している。
【0038】
X微動駆動機構61は、微細加工用工具5をX方向に例えばナノメートル単位で微動させる。このX微動駆動機構61は、主軸4の工具取付部415により保持される連結テーブル611と、この連結テーブル611と対向する状態で設けられるXテーブル612と、連結テーブル611におけるXテーブル612と対向する面に設けられた一対のXガイドレール613と、これら一対のXガイドレール613に摺動可能に設けられるとともにXテーブル612に固定されたX摺接保持部614と、Xテーブル612を連結テーブル611に対してX方向に移動させるXリニアモータ615と、を備えている。
【0039】
連結テーブル611は、工具取付部415で保持されるための構成として、大型加工用工具2と同一のものを備えている。すなわち、連結テーブル611は、テーパシャンク部611Aと、プルスタッド611Bと、アタッチメント位置決め突部611Cと、を有するアタッチメント側取付部611Dを備えている。
【0040】
Xガイドレール613は、断面略T字状に形成されている。また、X摺接保持部614は、Xガイドレール613に対応する断面略T字状の溝部を有し、直列状に設けられた2個ずつの部材により構成されている。
Xリニアモータ615は、連結テーブル611における一対のXガイドレール613の間にX方向に沿って設けられたX固定子615Aと、このX固定子615Aに対して隙間を隔ててXテーブル612に設けられたX可動子615Bと、を備えている。
【0041】
Y微動駆動機構62は、微細加工用工具5をY方向に例えばナノメートル単位で微動させる。このY微動駆動機構62は、Xテーブル612と対向する状態で設けられるYテーブル621と、このXテーブル612におけるYテーブル621と対向する面に設けられた一対のYガイドレール622と、これら一対のYガイドレール622に摺動可能に設けられるとともにYテーブル621に固定されたY摺接保持部623と、Yテーブル621をXテーブル612に対してY方向に移動させるYリニアモータ624と、を備えている。
【0042】
Yテーブル621は、微細加工用工具5を着脱可能に保持するための構成として、第1の保持部としての微細加工用工具取付部625を備えている。この微細加工用工具取付部625は、工具取付部415と同様の構成を有し、略円錐状のテーパ孔625Aと、コレクトチャック625Bと、位置決め溝部(不図示)と、を備えている。
そして、微細加工用工具取付部625は、微細加工用工具5のテーパシャンク部51をテーパ孔625Aに嵌合させるとともに位置決め突部を位置決め溝部に嵌合させることで、微細加工用工具5をYテーブル621に対して位置決めし、プルスタッド52をコレクトチャック625Bで把持することで、微細加工用工具5を着脱可能に保持する。なお、図2では、構成を理解しやすいように、テーパシャンク部51と、テーパ孔625Aと、を離して示しているが、実際には密接している。
【0043】
Yガイドレール622およびY摺接保持部623は、Xガイドレール613およびX摺接保持部614と同様の構成を有している。
Yリニアモータ624は、Xテーブル612における一対のYガイドレール622の間にY方向に沿って設けられたY固定子624Aと、このY固定子624Aに対して隙間を隔ててYテーブル621に設けられたY可動子(不図示)と、を備えている。
【0044】
X,Y微動原点センサ63,64は、例えばリニアセンサであり、連結テーブル611と、Xテーブル612と、にそれぞれ設けられている。このX,Y微動原点センサ63,64は、X,Yテーブル612,621の位置を検出し、この検出した位置に関する信号をコントローラ8へ出力する。
【0045】
そして、工作機械用アタッチメント6は、連結テーブル611のテーパシャンク部611Aがテーパ孔415Aに嵌合されるとともに、位置決め突部611Cが位置決め溝部415Cに嵌合することで主軸4に対して位置決めされ、プルスタッド611Bがコレクトチャック415Bで把持されることで、工具取付部415で着脱可能に保持される。なお、図2では、構成を理解しやすいように、テーパシャンク部611Aと、テーパ孔415Aと、を離して示しているが、実際には密接している。また、大型加工用工具2も工作機械用アタッチメント6と同様の機構により、工具取付部415で保持される。
【0046】
保持交換部7は、図1に示すように、X駆動ガイド軸311とコラム321で構成される隅部に設けられている。この保持交換部7は、略四角箱状の交換本体71と、この交換本体71の上面711上に設けられた4個のパレット72A〜72Dと、保持交換部7を駆動する交換駆動機構74(図4参照)と、を備えている。
【0047】
交換本体71の上面711におけるX駆動ガイド軸311に隣接する側縁側の領域は、パレット72A〜72DがX方向に往復移動可能なパレット移動領域711Aとされている。また、このパレット移動領域711Aに対してX駆動ガイド軸311と反対側の領域は、パレット72A〜72Dが待機するパレット待機領域711Bとされている。さらに、パレット移動領域711Aにおけるコラム321近傍の領域は、パレット交換領域711Cとされている。
パレット72Aには首振り主軸41が、パレット72Bには普通主軸42が、パレット72Cには大型加工用工具2が、パレット72Dには工作機械用アタッチメント6が着脱可能に保持される。
交換駆動機構74は、Zスライダ332で保持された主軸4や、主軸4で保持された大型加工用工具2や工作機械用アタッチメント6を交換する際に、パレット72A〜72Dをパレット待機領域711B、パレット移動領域711A、パレット交換領域711Cとの間で往復移動させる。
【0048】
コントローラ8は、図4に示すように、粗動駆動部3および交換駆動機構74に電気的に接続されている。また、主軸4で工作機械用アタッチメント6が保持された場合に工作機械用アタッチメント6および微細加工駆動機構54と、大型加工用工具2が保持された場合に大型加工用工具2と、電気的に接続される。そして、コントローラ8は、粗動制御部81と、微動制御部82と、全体制御部83と、を備えている。
【0049】
粗動制御部81は、全体制御部83の制御に基づき、粗動駆動部3の各粗動駆動機構31,32,33の駆動量を例えばミリメートル単位で制御する。例えば、粗動制御部81は、電流を各粗動駆動機構31,32,33に流して、各粗動駆動機構31,32,33の駆動量を制御する。
微動制御部82は、全体制御部83の制御に基づき、工作機械用アタッチメント6の各微動駆動機構61,62に所定の電流を流して、各微動駆動機構61,62の駆動量を例えばナノメートル単位で制御する。
【0050】
全体制御部83は、いわゆるGコードやMコードを用いたプログラムにより構成され、交換制御部831と、加工制御部832と、を備えている。
【0051】
交換制御部831は、Zスライダ332で保持された首振り主軸41および普通主軸42を交換したり、主軸4で保持された大型加工用工具2および工作機械用アタッチメント6を交換する。
具体的には、交換制御部831は、例えば図1に示すように、首振り主軸41で保持された工作機械用アタッチメント6を保持交換部7で保持された大型加工用工具2に交換する場合、交換駆動機構74を制御して、矢印F1に示すようにパレット待機領域711Bのパレット72Dをパレット交換領域711Cまで移動させる。さらに、Yスライダ323を、Zスライダ332がパレット交換領域711Cの上方に位置する(2点鎖線で示す位置)まで移動させ、Zスライダ323を−Z方向(下方)へ移動させることで、パレット72Dに工作機械用アタッチメント6を保持させる。さらに、Zスライダ332を+Z方向(上方)へ移動させ、工具取付部415のコレクトチャック415Bを開かせてプルスタッド611Bの把持を解除させることで、工具取付部415による工作機械用アタッチメント6の保持を解除する。
【0052】
また、交換制御部831は、パレット72Dをパレット待機領域711Bまで戻した後に、パレット72Cをパレット交換領域711Cまで移動させる。そして、Zスライダ332を−Z方向へ移動させることで、大型加工用工具2のテーパシャンク部21を工具取付部415のテーパ孔415Aに嵌合させる。そして、さらにZスライダ332を−Z方向へ移動させ、プルスタッド22をコレクトチャック415Bにより把持させつつ、位置決め突部を位置決め溝部415Cに嵌合させることで、工具取付部415で大型加工用工具2を保持させる。また、大型加工用工具2が保持されたら、Zスライダ332を+Z方向へ移動させる。
以上により、交換処理が終了する。
【0053】
加工制御部832は、例えば作業者によりワークWnの加工条件が設定されると、この加工条件に基づいて粗動制御部81、大型加工駆動機構24、微動制御部82、および、微細加工駆動機構54を制御する。
【0054】
具体的には、加工制御部832は、大型加工用工具2を用いて大型加工をする旨の条件が設定された場合、粗動制御部81および大型加工駆動機構24を制御して、大型加工用工具2をミリメートル単位で適宜移動させつつワークWnを大型加工する。
【0055】
また、加工制御部832は、微細加工用工具5を用いて、例えば図1に示すようなワークW1〜W6を微細加工する旨の条件が設定された場合、以下のような制御をする。
【0056】
すなわち、加工制御部832は、微細加工用工具5を、以下のケースH1〜H3のように移動させる場合には、粗動制御部81を介して各粗動駆動機構31,32,33を制御して、ミリメートル単位でX,Y,Z方向に粗動させる。
<ケースH1(図5に矢印H1で示す)>
ワークWnの加工位置(ワークW2〜W4の加工位置P21〜P24,P31〜P34,P41〜P44)まで近づけるために、Z方向に移動させるとき。
<ケースH2(図5に矢印を図示せず)>
加工位置を微細加工するために、Z方向に移動させるとき。
<ケースH3(図5に矢印H3で示す>
ワークWn間の移動のために、X,Y方向に移動させるとき。
【0057】
さらに、加工制御部832は、微細加工用工具5を、以下のケースB1〜B2のように移動させる場合には、微動制御部82を介して各微動駆動機構61,62を制御して、ナノメートル単位でX,Y方向に微動させる。
<ケースB1(図5に矢印B1で示す)>
加工位置を微細加工するために、X,Y方向に移動させるとき。
<ケースB2(図5に矢印B2で示す)>
同一ワークWnにおける加工位置間でX,Y方向に移動させるとき。
なお、加工制御部832における他の動作については、後述する。
【0058】
[工作機械の動作]
次に、工作機械1の動作として、微細加工物の製造動作を説明する。
図6は、微細加工物の製造動作を示すフローチャートである。なお、以下の動作の説明において、微細加工用工具5を工具5と、工作機械用アタッチメント6をアタッチメント6と省略して説明する。
【0059】
まず、コントローラ8の加工制御部832は、図6に示すように、アタッチメント6へ交換されたことを認識すると(ステップS1)、アタッチメント6とコントローラ8とを制御可能に接続(サーボオン)して(ステップS2)、両者の接続が解除されている旨の設定をオフ(サーボデリートオフ)にする(ステップS3)。
次に、加工制御部832は、工具取付部415を基準位置へ移動させ、X,Yテーブル612,621の原点(リニア原点)を確立する(ステップS4)。具体的には、各微動原点センサ63,64からX,Yテーブル612,621の位置に関する信号を取得する。そして、この信号に基づいて、各微動駆動機構61,62を制御して、X,Yテーブル612,621を±X,Y方向へ移動させることで、工具取付部415を基準位置に位置させる。
【0060】
次に、加工制御部832は、各粗動駆動機構31,32,33と、各微動駆動機構61,62との座標を関連付けて(第2座標系を設定して)(ステップS5)、工具5を最初に加工するワークW1の最初の加工位置の上方(ワーク原点)へ移動させる(ステップS6)。そして、工具5を例えば回転駆動させる(ステップS7)。
【0061】
そして、加工制御部832は、Z方向に粗動させて最初の加工位置まで移動させる(ステップS8:ケースH1)。この後、工具5をX,Y方向に微動させ、Z方向に粗動させつつ加工位置を微細加工して(ステップS9:ケースB1,H1)、微細加工が終了したらZ方向に粗動させて加工位置から離す(ステップS10:ケースH1)。そして、加工制御部832は、同一ワークWn内に次の加工位置があるか否かを判断する(ステップS11)。
【0062】
このステップS11において、同一ワークWn内に次の加工位置があると判断した場合、工具5をX(Y)方向に微動させて次の加工位置上方まで移動させ(ステップS12:ケースB2)、ステップS8に戻る。
一方、ステップS11において、同一ワークWn内に次の加工位置がないと判断した場合、次のワークWnがあるか否かを判断して(ステップS13)、ワークWnがない場合、処理を終了する。また、ステップS13において、次のワークWnがあると判断した場合、工具5をX(Y)方向に粗動させて次のワークWnの最初の加工位置上方まで移動させ(ステップS14:ケースH3)、ステップS8に戻る。
以上の工程により、微細加工物が製造される。
【0063】
[実施形態の作用効果]
以上の工作機械1によれば、以下の作用効果が期待できる。
【0064】
(1)工作機械1に、微細加工用工具5をワークWnに対してX,Y方向に微動させる各微動駆動機構61,62と、この各微動駆動機構61,62を有する工作機械用アタッチメント6をワークWnに対してX,Y,Z方向に粗動させる粗動駆動部3と、を設けている。そして、微細加工用工具5を微動させつつワークWnを微細加工して、微細加工用工具5を粗動させてワークWn間を移動させる。
このため、ワークWnの微細加工時に微細加工用工具5を微動させるので、高精度な微細加工を実現できる。さらに、微細加工用工具5を粗動させてワークWn間で移動させるので、この移動時間を短縮できる。そして、微細加工用工具5をワークWn間で粗動させるので、ナノメール単位で移動可能なX,Yテーブル612,621のストロークを長くする必要がない。したがって、ストロークを長くすることに伴う剛性不足、慣性力やモーメントの増加の影響が生じることがなく、ワークWnの微細加工を高精度に実現できる。
また、上記の制御でワークWnを加工することで、高精度に微細加工され、かつ、大量生産を容易に実現できる微細加工物を提供することができる。
【0065】
(2)微細加工用工具5を同一ワークWn内における複数の加工位置間で微動させているので、加工位置間の距離が数マイクロメートルなどであり、極めて小さい場合でも、ワークWnを高精度に加工することができる。
【0066】
(3)工具取付部415で工作機械用アタッチメント6または大型加工用工具2を着脱可能に保持する構成としているので、工作機械1により、微細加工用工具5を用いた微細加工と、大型加工用工具2を用いた大型加工との両方の加工を実施することができ、工作機械1の汎用性を向上させることができる。
【0067】
(4)工作機械1に、工具取付部415で保持された工作機械用アタッチメント6を大型加工用工具2に交換する保持交換部7を設けている。
このため、作業者に大型加工用工具2や工作機械用アタッチメント6を工具取付部415に取り付ける作業を実施させることがないので、安全に加工用工具を交換できる。
【0068】
(5)工具取付部415として、コレクトチャック415Bで大型加工用工具2や工作機械用アタッチメント6のプルスタッド22,611Bを把持するクランプ機構を適用しているので、簡単な構造で容易に大型加工用工具2や工作機械用アタッチメント6を着脱できる。
【0069】
(6)加工制御部832により、工具取付部415で工作機械用アタッチメント6が保持された状態へ移行したことを認識すると、X,Yテーブル612,621の原点を確立する。
このため、X,Yテーブル612,621の制御開始位置を必ず原点位置にすることができ、コントローラ8による各微動駆動機構61,62の制御を容易にできる。
【0070】
[変形例]
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
【0071】
すなわち、大型加工用工具2を工具取付部415で保持可能な構成としたが、例えば工具取付部415に隣接する位置に大型加工用工具2のみを着脱可能に保持する構成を設けるとともに、工具取付部415を工作機械用アタッチメント6のみを保持可能な構成としてもよい。
【0072】
また、工作機械用アタッチメント6の各構成61〜64を、粗動駆動部3に着脱不可能に固定してもよい。この着脱不可能に固定した構成では、微細加工用工具取付部625に微細加工用工具5のみを装着可能にしてもよいし、大型加工用工具2および微細加工用工具5を着脱可能にしてもよい。
各構成61〜64と粗動駆動部3とを着脱不可能にするとともに、微細加工用工具取付部625に大型加工用工具2または微細加工用工具5を着脱可能に保持させる構成とすれば、大型加工用工具2や微細加工用工具5と比べて故障や破損する可能性が高い各構成61〜64を交換する必要がなくなる。また、大型加工用工具2や微細加工用工具5は、広く流通しているものであり、故障したとしても容易に入手できる。したがって、工作機械1の故障による操業不可能な期間を最小限に抑えることができる。
【0073】
また、保持交換部7やX,Yテーブル612,621の原点確立機能を設けなくてもよい。
そして、工具取付部415として、いわゆるドローバを適用してもよい。さらには、ボルトや磁石などを適用してもよい。
さらに、微細加工用工具5を同一ワークWn内における加工位置間でX,Y方向に移動させるとき(ケースB2)に、粗動させてもよい。このような構成にすれば、微細加工のさらなる高速化を図ることができる。
また、微動駆動部をZ方向へ相対的に微動可能な構成として、加工位置を微細加工するために微細加工用工具5をZ方向に移動させるとき、微動させてもよい。このような構成にすれば、さらに高精度な微細加工を実現できる。
【0074】
さらに、粗動駆動部3をワークWnに対してX,Y,Z方向のうち2つまたは1つの方向のみへ相対移動可能な構成としてもよいし、微動駆動部をワークWnに対してX方向またはY方向のみへ相対移動可能な構成としてもよい。
そして、本発明を例えば特開2004−34168号公報に記載の5軸制御機械に適用してもよい。
【0075】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、ワークを加工する工作機械、ワーク加工方法、および、これらを用いて形成された微細加工物に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の一実施形態に係る工作機械の概略構成を示す斜視図。
【図2】工作機械用アタッチメントの概略構成を示す側面図。
【図3】工作機械用アタッチメントの概略構成を示す斜視図。
【図4】コントローラの概略構成を示すブロック図。
【図5】微細加工用工具の移動速度制御を説明するための図。
【図6】微細加工物の製造動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0078】
1…工作機械
2…大型加工用工具
3…粗動駆動部
5…微細加工用工具
6…工作機械用アタッチメント
7…保持交換部
61,62…微動駆動部を構成するX,Y微動駆動機構
313…ワーク載置部としてのテーブル面
415…第2の保持部としての工具取付部
625…第1の保持部としての微細加工用工具取付部
832…加工制御部
Wn…ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のワークが載置されるワーク載置部と、
前記ワークを微細加工する微細加工用工具を保持する第1の保持部と、
この第1の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に微動させる微動駆動部と、
この微動駆動部を保持する第2の保持部と、
この第2の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に粗動させる粗動駆動部と、
前記微動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を相対的に微動させつつ前記ワークを微細加工し、前記粗動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を前記複数のワーク間で相対的に粗動させる加工制御部と、
を備えたことを特徴とする工作機械。
【請求項2】
請求項1に記載の工作機械において、
前記加工制御部は、前記微動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を同一の前記ワーク内における加工位置間で微動させる
ことを特徴とする工作機械。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の工作機械において、
前記第2の保持部は、前記第1の保持部および前記微動駆動部を有する工作機械用アタッチメント、または、前記ワークを大型加工する大型加工用工具を着脱可能に保持する
ことを特徴とする工作機械。
【請求項4】
請求項3に記載の工作機械において、
前記第2の保持部で保持された前記工作機械用アタッチメントおよび前記大型加工用工具のうち一方を他方に交換する保持交換部を備えた
ことを特徴とする工作機械。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の工作機械において、
前記第2の保持部は、クランプ機構により前記工作機械用アタッチメントまたは前記大型加工用工具を着脱可能に保持する
ことを特徴とする工作機械。
【請求項6】
請求項3から請求項5のいずれかに記載の工作機械において、
前記加工制御部は、前記第2の保持部で前記大型加工用工具が保持された状態から前記工作機械用アタッチメントが保持された状態へ移行したことを認識すると、前記微動駆動部を制御して前記第1の保持部を基準位置に位置させる
ことを特徴とする工作機械。
【請求項7】
複数のワークが載置されるワーク載置部と、
前記ワークを微細加工する微細加工用工具を保持する第1の保持部と、
この第1の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に微動させる微動駆動部と、
この微動駆動部を保持する第2の保持部と、
この第2の保持部を前記ワーク載置部に対して相対的に粗動させる粗動駆動部と、を備えた工作機械を用いて、前記複数のワークを加工するワーク加工方法であって、
前記微動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を相対的に微動させつつ前記ワークを微細加工し、前記粗動駆動部を駆動させることで前記微細加工用工具を前記複数のワーク間で相対的に粗動させる加工制御工程を実施する
ことを特徴とするワーク加工方法。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれかに記載の工作機械、または、請求項7に記載のワーク加工方法を用いて、ワークを微細加工することで形成されたことを特徴とする微細加工物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−166202(P2009−166202A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9216(P2008−9216)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(000003458)東芝機械株式会社 (843)
【Fターム(参考)】