説明

差動空気圧システム

本明細書においては、差動空気圧システムおよびそのようなシステムの使用方法に関する種々の実施形態について説明される。差動空気圧システムは、ユーザの下半身の一部を受容し、ユーザの身体に空気圧差を生じさせるように構成される、チャンバを備えてもよい。差動空気圧システムは、圧力チャンバをユーザの身体に密閉する、ユーザ密閉部をさらに備えてもよい。ユーザ密閉部の高さは、種々の身長を有するユーザに適応するように調節されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国仮特許出願第61/178,901号(名称「DIFFERENTIAL AIR PRESSURE SYSTEMS」、2009年5月15日出願)の優先権を主張し、この出願の全体は、全体として本明細書に参照により援用される。
【0002】
(分野)
本発明は、概して、差動空気圧システムおよびそのようなシステムの使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
ヒトの体にかかる重力に対抗する方法が、治療用途ならびに物理的訓練のために考案されている。重力の影響に対抗するための方法の1つは、身体用の装着帯を使用して、人を懸架し、地面の衝撃力を低減することである。しかしながら、装着帯システムは、不快感につながり、時として、損傷を誘発する場合さえある圧力点を生じさせ得る。重力に対抗するための別のアプローチは、水をベースとしたシステムの中にユーザの身体の位置を浸漬させ、水偏移重力によって浮力を提供させることである。しかしながら、そのような水をベースとしたシステムによって提供される上方支持力は、ユーザの身体に不均衡に分布し、水表面からのユーザの身体の深度に伴って変動する。さらに、水の粘性抵抗は、ユーザの筋肉活動パターンを実質的に改変させ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書では、差動空気圧システムおよびそのようなシステムの使用方法の種々の実施形態について説明する。差動空気圧システムは、ユーザの下半身の一部を受容し、ユーザの身体に空気圧差を生じさせるように構成されるチャンバを備えてもよい。差動空気圧システムは、圧力チャンバをユーザの身体に密閉するユーザ密閉部をさらに備えてもよい。ユーザ密閉部の高さは、種々の身長を伴うユーザに適応するように調節されてもよい。
【0005】
一実施例では、ユーザの身体の一部を受容し、ユーザの身体とチャンバとの間に密閉を形成するように構成される密閉インターフェースを有する陽圧チャンバと、密閉インターフェースに隣接するチャンバに取着される高さ調節アセンブリと、高さ調節アセンブリに取着される、制御パネルとを備える、差動空気圧システムが提供される。陽圧チャンバは、少なくとも1つあるいは複数の透明パネルおよび/または耐滑動パネルを備えてもよい。耐滑動パネルは、密閉インターフェースに隣接してもよい。高さ調節アセンブリは、2つの対応する調節支柱内に位置する、2つの可動端を備えてもよく、各可動端は、少なくとも2つのローラを備えてもよい。いくつかのさらなる実施例では、第1のローラは、第2のローラ第2のローラに対して直角または反対に配向されてもよく、他の実施例では、3つのローラ、すなわち、第1の表面上の第1のローラ、第1の表面と反対表面上に位置する第2のローラ、および第1の表面または反対表面と直角表面上に位置する第3のローラを備えてもよい。各可動端はまた、高さ調節アセンブリを傾動させることによって、作動するように構成され得る、またはそうではない、少なくとも1つの可動制動パッドを備えてもよい。高さ調節アセンブリは、水平、垂直、回転作動される、あるいは牽引または押動作動され得る、係止機構を備えてもよい。係止機構は、ユーザ密閉部の位置を係止するように構成される、ピンラッチ係止機構であってもよい。高さ調節機構は、可動アセンブリの重量を少なくとも部分的に相殺するように構成される、平衡システムをさらに備えてもよく、いくつかの実施例では、可動アセンブリおよび陽圧チャンバの組み合わせられた有効重量を均衡化するように構成されてもよい。平衡システムは、少なくとも1つの調節支柱内に位置する重量を備えてもよい。システムはまた、密閉機構を使用して、チャンバに取着される土台をさらに備えてもよい。密閉機構は、チャンバ内の圧力上昇によって土台への密閉を増加させるように構成されてもよく、発泡体部材を備えてもよい。
【0006】
別の実施例では、圧力チャンバと、第1の可動構成および第2の係止構成を有し、第2の係止構成は、圧力チャンバの膨張によって作動される垂直方向に調節可能な片持ち梁フレームとを備える、差動空気圧システムが提供される。
【0007】
別の実施例では、平衡高さ調節アセンブリを使用して、制御パネルおよび圧力チャンバを同時に上昇させるステップを備える、差動空気圧システムを調節する方法が提供される。方法は、高さ調節アセンブリの片持ち梁制動機構を傾動させ、制動機構を係合または係脱させるステップをさらに備えてもよい。いくつかの実施例では、片持ち梁制動機構の傾動は、圧力チャンバを膨張または収縮させることによって、機械的に行なわれてもよい。
【0008】
さらに別の実施例では、土台に密閉可能に取着された圧力チャンバ内に位置する四肢に印加される圧力を上昇させるステップと、四肢に印加される圧力上昇に対応して、圧力チャンバおよび土台の密閉を増加させるステップとを備える、差動空気圧システムを使用するための方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書に説明される実施形態の種々の特徴および利点のより良い理解は、例示的実施例を記載する以下の発明を実施するための形態および付随の図面を参照することによって、得られるであろう。
【図1】図1は、差動空気圧システムの一実施例を図式的に例示する、ブロック図である。
【図2A】図2Aは、差動空気圧システムの一実施例の斜視図である。
【図2B】図2Bは、図2Aにおけるシステムの上面図である。
【図2C】図2Cは、図2Aにおけるシステムの斜視構成要素図である。
【図3】図3Aおよび3Bは、それぞれ、圧力チャンバの一実施例の中央パネルおよび側面パネルの概略図である。
【図4A】図4Aおよび4Bは、圧力チャンバの一実施形態を例示する。図4Aは、圧力チャンバの正面図である。図4Bは、図4Aにおけるチャンバの上面図である。
【図4B】図4Aおよび4Bは、圧力チャンバの一実施形態を例示する。図4Aは、圧力チャンバの正面図である。図4Bは、図4Aにおけるチャンバの上面図である。
【図5】図5は、差動空気圧システムの基部に取着される、圧力チャンバの一実施形態の斜視図である。
【図6A】図6Aおよび6Bは、それぞれ、拡張状態における、圧力チャンバの別の実施形態の概略前方および後方斜視図である。
【図6B】図6Aおよび6Bは、それぞれ、拡張状態における、圧力チャンバの別の実施形態の概略前方および後方斜視図である。
【図6C】図6Cは、重畳状態における、圧力チャンバの概略前方斜視図である。
【図7A】図7Aは、圧力チャンバと差動空気圧システムの基部との間の取着インターフェースの一実施形態の斜視図である。
【図7B】図7Bは、圧力チャンバを伴わない、図7Aの取着インターフェースの詳細図である。
【図7C】図7Cは、図7Aの差動空気圧システムの基部の構成要素図である。
【図7D】図7Dは、図7Aのチャンバの底縁の詳細図である。
【図8A】図8Aは、差動空気圧システムのための高さ調節機構の一実施形態の斜視図である。
【図8B】図8Bは、支柱内側の構成要素を例示するために、2つの側面支柱が除去された状態にある、図8Aの実施形態の斜視構成要素図である。
【図8C】図8Cは、係止構成における、図8Aおよび8Bの実施形態の斜視図である。
【図8D】図8Dおよび8Eは、それぞれ、図8Aにおける実施形態の直角側面図および上面図である。
【図8E】図8Dおよび8Eは、それぞれ、図8Aにおける実施形態の直角側面図および上面図である。
【図9A】図9Aは、差動空気圧システムのための係止機構の一実施形態の斜視図である。
【図9B】図9Bは、図9Aの実施形態の斜視構成要素図である。
【図9C】図9Cは、可動アセンブリ内に格納される、図9Aの実施形態の斜視図である。
【図10】図10Aおよび10Bは、膨張されたチャンバをコンソールフレームの一部に取着する方法の一実施形態の概略図である。
【図11A】図11Aは、差動空気圧システムの別の実施例の斜視図である。
【図11B】図11Bは、そのパネルが除去された状態にある、図11Aにおけるシステムの斜視図である。
【図12】図12は、図11Aにおける調節可能アセンブリの高さインジケータの後方立面図である。
【図13】図13は、図11Aにおけるシステムの調節可能アセンブリの斜視構成要素図である。
【図14】図14は、図11Aにおけるシステムの後面保定レール、後方チャンバパネル、土台の概略斜視図である。
【図15】図15は、調節アセンブリに作用し得る、力の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態が、本明細書に説明および提示されるが、これらの実施形態は、一例としてのみ提供される。変形、変更、および代用が、実施形態から逸脱することなく、成されてもよい。本明細書に説明される例示的実施形態に対する種々の代替が、実施形態を実践する際に採用されてもよいことに留意されたい。本明細書に説明される実施形態すべてに対して、方法のステップは、連続的に行なわれる必要はない。
【0011】
(差動空気圧システム)
差動空気圧(DAP)システムは、空気圧における変化を利用して、訓練およびリハビリシステムならびにプログラムのための正または負の重量支持を提供する。DAPシステムの種々の実施例は、2006年9月28日出願の国際特許出願第PCT/US2006/038591号「Systems,Methods and Apparatus for Applying Air Pressure on A Portion of the Body of An Individual」、2008年10月15日出願の国際特許出願第PCT/US2008/011807号「Systems, Methods and Apparatus for Calibrating Differential Air Pressure Devices」、および2008年10月15日出願の国際特許出願第PCT/US2008/011832号「Systems,Methods and Apparatus for Differential Air Pressure Devices」に説明されており、それらはすべて、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
【0012】
図1は、任意の運動システム112を格納する十分に気密性のチャンバ102を備える、DAPシステム100の一実施例を図式的に例示する。チャンバ102は、ユーザ101を受容し、ユーザの下半身106と十分な気密性の密閉を提供するように構成される、ユーザ密閉部104を含む。圧力制御システム103は、チャンバの外側の周囲圧力(P1)に対して、チャンバ102内側の圧力レベル(P2)を改変させるために使用される。DAPシステム内に載置されたユーザが、チャンバ102に密閉され、チャンバ圧力(P2)が変更されると、チャンバ102内側のユーザ101の下半身106とチャンバ102外側の上半身との間の差動空気圧(ΔP=P2−P1)が、密閉部104を介して、およびユーザの下半身106に直接的に作用する垂直力を発生させる。チャンバ圧力P2が、周囲空気圧P1より高い場合、空気圧差(ΔP)とユーザ密閉部110の断面積の積に比例する上向き垂直力(Fair)が存在するであろう。上向き力(Fair)は、重力に対抗し、空気圧差(ΔP)に比例する部分的な体重支持を提供し得る。この重量支持は、関節に作用する地面の衝撃力を低減させるか、および/または例えば、姿勢、歩行、あるいは他の神経筋活動を維持するために必要される筋力を減少させ得る。
【0013】
チャンバ102は、チャンバ102および運動機械112を支持する土台または基部108に取着されてもよい。運動機械112は、チャンバ102内に、少なくとも部分的または全体的に格納されてもよい。例えば、トレッドミル、ステッパマシン、エリプティカルトレーナ、バランスボード等、種々の運動機械のうちのいずれかが、使用されてもよい。また、使用され得る他の運動機械として、自転車漕ぎマシンまたはローイングマシン等、座位機器も含む。座位機器による重量の支持は、例えば、坐骨結節または仙骨部に位置する褥瘡または他の脆弱皮膚状態を有する患者を含むが、それらに限定されない歩行不能患者における物理的治療または運動を容易にするために使用されてもよい。トレッドミル等の運動システムまたは機械112は、DAPシステムコンソールによって制御または調節され得るか、あるいは別個に制御され得る1つ以上の調節機構(例えば、作業負荷、高さ、傾斜、および/または速度)を有してもよい。心拍センサ等の他の特徴もまた、DAPコンソールによって、別個に管理されるか、またはそれと統合されてもよい。当業者は、図1に示されるトレッドミルが、限定として意図されるものではなく、他の運動機械も、本明細書に開示される概念から逸脱することなく、使用可能であることを理解するであろう。
【0014】
チャンバ102は、可撓性のチャンバまたは封入体を備えてもよく、任意の好適な可撓性材料から成ってもよい。可撓性材料は、空気の漏出を防止または低減させる材料によって塗膜あるいは処置された十分に気密性の布地もしくは材料を備えてもよい。材料はまた、若干透過性または別様に多孔性を備え、ある程度の気流を許容するが、十分に気密性であって、チャンバ内側の圧力を上昇させ得る。チャンバ102は、単一本体設計を有してもよく、あるいは多重パネルおよび/または多重層を備えてもよい。いくつかの変形例では、チャンバ102は、1つ以上の可撓性部分と、1つ以上の半剛性または剛性部分とを備えてもよい。剛性部分は、チャンバ102の構造的完全性を増補するか、および/またはチャンバ102の拡張あるいは重畳を制御するために提供されてもよい。剛性部分は、例えば、固定土台またはレールに添着される固定位置を有してもよく、あるいは膨張または収縮に伴って位置を変更する、可撓性材料によって囲繞された剛性区域、パネル、もしくはロッド(または、他の補強部材)を備えてもよい。そのようなパネルまたは材料の実施例については、後述される。他の実施例では、チャンバ102は、可撓性封入体の内側および/または外側に配置される、あるいは封入体材料内に統合される、1つ以上の伸長部材を備えるフレームまたは他の構造を備えてもよい。剛性封入体または剛性部分は、任意の好適な剛性材料、例えば、木材、プラスチック、金属等から成ってもよい。
【0015】
チャンバ102のユーザ密閉部104は、楕円形、円形、多角形、あるいは他の形状を備えてもよく、個々のユーザ101の腰部の種々の形状および/またはサイズに適応するために、可撓性材料から成ってもよい。ユーザ密閉部104は、異なる身体のサイズおよび/または形状の人物に適応するように調節可能であるか、あるいは特定の範囲のサイズもしくは身体形態に対して構成されてもよい。種々のユーザ密閉部設計の非限定的実施例として、ジッパ、弾性バンド、締結可能部材(例えば、引き紐または紐)、高摩擦材料、粘着性材料、磁石、スナップ、ボタン、VELCROTM、および/または接着剤の使用を含み、それらは、上述で参照され、参照することによって、本明細書に組み込まれる、国際出願第PCT/US2006/038591号、第PCT/US2008/011807号、および第PCT/US2008/011832号に詳述されている。いくつかの実施例では、ユーザ密閉部104は、チャンバ102に取外し可能に取着され得る別個の圧力構造または材料を備えてもよい。例えば、ユーザ密閉部は、パネルまたはスカートを備える、ウエストバンドあるいはベルト、もしくは一対の短パンまたはズボンを備えてもよい。上述の取着機構のうちの1つ以上を使用して、十分に気密性の様式において、そのような別個の圧力閉鎖体をユーザの身体に取着してもよい。密閉部104は、通気性および/または洗浄可能であってもよい。いくつかの実施形態では、密閉部104は、ユーザの胸部に厳封されてもよく、いくつかの変形例では、密閉部104は、ユーザの腰部領域から胸部まで延在してもよい。
【0016】
ユーザ密閉部104および/またはチャンバ102は、複数の開口部105を備えてもよい。開口部105は、チャンバあるいはユーザの胴体領域内の温度および/または湿度を改変させるように使用されてもよく、および/またはユーザ101の腰部または胴体を中心として、圧力分布を制御するように構成されてもよい。例えば、ユーザの胴体の正面に載置される開口部は、圧力下、可撓性腰部密閉部の肥大によって、圧力がユーザの胃の周囲に蓄積されることを防止してもよい。開口部は、非気密性の布地の領域を備えるか、またはチャンバ102の壁内により大きな開口部を形成してもよい。開口部は、固定構成(例えば、固定有効開口部サイズ)または可変構成(例えば、調節可能有効開口部サイズまたは流量)を有してもよい。開口部は、開口部の開存性および/または完全性の補強を提供し得る支柱あるいは支持構造を備えてもよい。支柱または支持構造はまた、弁あるいはシャッタ機構を備え、可変開口部構成を提供してもよい。これらの開口部は、手動で調節可能であるか、またはコントローラによって自動的に調節可能であってもよい。いくつかの変形例では、可変構成を有する開口部は、独立して制御されてもよい。
【0017】
上述のように、圧力制御システム103は、チャンバ102内の圧力レベルを管理するために使用され得る。圧力制御システムの種々の実施例は、参照することによって、上述に組み込まれている、国際出願第PCT/US2006/038591号、第PCT/US2008/011807号、および第PCT/US2008/011832号に説明されている。図1に例示されるように、圧力制御システム103は、1つ以上の圧力センサ120と、プロセッサ122と、圧力源114とを備えてもよい。圧力源114は、チャンバ102内に加圧ガスを導入し得る、ポンプ、送風機、または任意の種類のデバイスであってもよい。図1における特定の実施例では、圧力源114は、ガス(例えば、空気)を受容するための入口ポート124と、チャンバ102への出口ポート128とをさらに備える、コンプレッサまたは送風機システム126を備える。コンプレッサまたは送風機システム126は、チャンバ102への気流または圧力を制御するように調節され得る可変ポンプまたはファン速度を備えてもよい。他の実施例では、圧力制御システムは、システムの入口ポートが、チャンバの壁を中心として位置し、システムの出口ポートが、チャンバ内に位置するように、チャンバ内に位置してもよい。
【0018】
いくつかの変形例では、DAPシステム100は、チャンバ通気システム116をさらに備えてもよい。通気システム116は、チャンバ102からガスまたは空気を受容するための入口ポート130と、1つ以上の圧力調節弁132と、出口ポート134とを備えてもよい。圧力調節弁132およびその出口ポート134は、チャンバ102の外側に位置してもよい一方、入口ポート130は、チャンバ102(または、基部)の壁の中に位置してもよい。他の変形例では、圧力調節弁および入口ポートは、チャンバ内に位置してもよい一方、出口ポートは、チャンバまたは基部の壁の中に位置してもよい。弁132は、圧力制御システム103によって制御され、圧力源114の制御(例えば、送風機126の流速を原則させる)と組み合わされて、および/または圧力源114の制御の代わりに(例えば、圧力源が、非調節圧力源である場合)、チャンバ102内の圧力を低下させてもよい。弁132はまた、例えば、緊急またはシステム故障の際、チャンバ102を通気あるいは減圧するために、安全機構としての使用のために構成されてもよい。他の変形例では、別個の安全弁(図示せず)が、圧力調節弁を伴う。別個の安全弁は、圧力調節弁より大きい開口部または速い流速を伴って構成されてもよい。
【0019】
いくつかの実施例では、プロセッサ122は、圧力源114、チャンバ圧力センサ120、運動システム112および/またはユーザインターフェースシステム(例えば、ユーザ制御パネル)118を制御するか、ならびに/あるいはそれらと通信するように構成されてもよい。プロセッサ122と制御システム103の上述の構成要素のそれぞれとの通信は、一方向または双方向であってもよい。プロセッサ122は、圧力源114のオン/オフ状態および温度、入口ポート124および/または出口ポート128におけるガス速度/温度等、圧力源114へあるいはそこから、種々の信号のいずれかを送受信してもよい。プロセッサ122はまた、制御パネル118から、チャンバ102内の所望の圧力、偏移される個人の体重の所望の割合、ユーザの体重に偏移する重量の量、および/または疼痛レベルを含む、信号を送受信してもよい。プロセッサ122はまた、圧力センサ120から、チャンバ102内の圧力レベルに対応する入力を受信してもよい。上述の源のいずれからからのその入力に基づいて、プロセッサ122は、圧力源114(または、圧力調節弁115)に駆動信号を送信し、チャンバ102内の圧力を所望のレベルに調節するためにチャンバ102への気流を増減してもよい。いくつかの変形例では、所望の圧力レベルは、事前設定値であってもよく、他の変形例では、制御パネル118から受信されるか、または例えば、制御パネル118、あるいは重量センサ、歩数頻度センサ、心拍センサ、分析ソフトウェアを有するカメラ等からの歩行分析フィードバック、もしくは地面反力センサ等を含む他のセンサを介して、ユーザから受信した情報から導出される値であってもよい。プロセッサ122は、圧力センサ120からのチャンバ102の圧力示度値および/または制御パネル118からのユーザ命令に基づいて、運動システム112の1つ以上のパラメータを変更するための信号を送信してもよい。
【0020】
制御パネル118はまた、1つ以上の較正手順を始動または施行するために使用されてもよい。使用され得る較正手順の種々の実施例は、2006年9月28日出願の国際特許出願第PCT/US2006/038591号「Systems, Methods and Apparatus for Applying Air Pressure on A Portion of the Body of An Individual」、2008年10月15日出願の国際特許出願第PCT/US2008/011807号「Systems, Methods and Apparatus for Calibrating Differential Air Pressure Devices」、および国際特許出願第PCT/US2008/011832号に説明されており、参照することによって、全体として上述に組み込まれている。概説すると、圧力制御システム103は、DAPシステム100に密閉されたユーザに連続または範囲の圧力(または、気流速度)を印加する一方、対応するユーザの重量または地面反力を測定してもよい。一対にされた値に基づいて、圧力制御システムは、正常な体重または重力の割合として表される圧力とユーザの相対重量との間の較正された相互関係を生成することが可能になる。いくつかの実施例では、連続または範囲の圧力は、固定あるいは所定の連続または範囲であってもよく、例えば、ユーザの重量は、ZmmHgずつ、XmmHgからYmmHgまで、各チャンバ圧力について測定される。Xは、約0乃至約100以上、時として、約0乃至約50、他の場合には、約10乃至約30の範囲であってもよい。Yは、約40乃至約150以上、時として、約50乃至約100、他の場合には、約60乃至約80の範囲であってもよい。Zは、約1乃至約30以上、時として、約5乃至約20、他の場合には、約10乃至約15の範囲であってもよい。固定あるいは所定の連続または範囲は、ユーザの重量あるいは質量および/またはユーザの高さあるいは標高等の他の要因に依存しても、もしくは依存しなくてもよい。一具体的実施例では、ユーザの基線重量は、大気圧で測定され、次いで、X、Y、および/またはZは、測定された重量に基づいて判定される。さらに別の実施例では、ユーザの静的な地面反力の1つ以上の測定が、1つ以上の非大気圧で行なわれ、次いで、較正プロセスの際に判定された値Yまで上昇されてもよい。いくつかの実施例では、圧力制御システムはまた、検証プロセスを含んでもよく、それによって、チャンバ圧力は、実際の体重を測定または表示している間、予測された相対体重に改変される。いくつかのさらなる実施例では、較正手順の際に、1つ以上の測定された圧力または地面反力の値が、安全範囲または限界外にある場合、特定の測定が、ある回数だけ自動的に反復されてもよく、および/またはシステムエラー信号が、生成されてもよい。エラー信号は、較正手順を停止し、継続する前に、ある安全検査を行なうために、制御パネル118を介して命令を提供してもよい。
【0021】
差動空気圧(DAP)システムの別の実施例が、図2Aから2Cに例示される。本DAPシステム300は、ユーザ密閉部350を有する圧力チャンバ310と、チャンバ310内の運動機械(図示せず)と、フレーム320と、コンソール330とを備える。DAPシステム300はまた、高さ調節機構334を備え、ユーザ密閉部350の高さを改変してもよく、係止機構333はまた、調節機構334を所望の位置に維持するように提供されてもよい。DAPシステム300の特徴および変形例については、後述される。
【0022】
(圧力チャンバ)
図2Aおよび2Bは、拡張状態における圧力チャンバ310を伴うDAPシステム300を図式的に例示する。チャンバ310は、使用時、略平面の構成を有する表面を伴って示されるが、表面の全部ではないにしても、少なくとも一部は、膨張または加圧されると、外側に膨隆してもよい。チャンバ310は、加圧および/または減圧、あるいは別様に重畳されるときの特定の形状または輪郭を伴って構成されてもよい。ある形状または輪郭は、チャンバ310内側の動作および/またはチャンバ310外側の動作を含む、特定の移動または動作に適応するために有用であり得る。ある形状または輪郭はまた、重畳状態における封入体の形状を制御し、そうでなければ、躓きの危険をもたらすであろう弛緩した布地を最小にする際に有用であり得る。図2Aでは、例えば、チャンバ310は、その幅に対して、より大きな長さを有する。チャンバの長さと幅との比率は、約1.5:1乃至約5:1以上、いくつかの実施例では、約2:1乃至約4:1、他の実施例では、約2.5:1乃至約3.5:1の範囲内であってもよい。伸長部の長さは、トレッドミルの使用を可能にし、および/またはいくつかの訓練法と関連付けられた身体移動に適応し得る。例えば、伸長チャンバ長は、走行または他の形態の歩行と関連付けられる、前方への脚の伸展および/または後方への脚の蹴上のための空間増大を提供し得る。他の変形例では、チャンバは、長さより大きい幅を有してもよく、長さと幅との比率は、上述の範囲の反対であってもよく、形状または専有面積は、長方形と異なってもよく、例えば、四角形、円形、楕円形、涙滴形、または多角形専有面積を含むが、これに限定されなくてもよい。図5を参照すると、チャンバ310はまた、チャンバ310の他の区域と異なる幅を有するチャンバ310の1つ以上の区域を伴う可変幅を有してもよい。例えば、チャンバ310は、チャンバ310の上側前方幅362および/または上側後方幅と比較して、減少した上側中心幅360を備えてもよい。また、上側前方幅と上側後方幅とは、類似であってもよい一方、中心上側幅に対するその比率は、約5:3である。他の実施例では、比率は、約1:2乃至約4:1以上、いくつかの実施例では、約1:1乃至約3:1、他の実施例では、約5:4乃至約2:1の範囲内であってもよい。前方、中心、および/または後方領域の上側幅はまた、同一または異なる領域の下側幅366、368、370より小さいあるいは大きくてもよい。上側幅と下側幅の比率は、約1:4乃至約4:1、時として、約1:2乃至約1:2、他の場合には、約2:3乃至約1:1の範囲内であってもよい。未使用空間内に付加的構成要素を載置する際、体積上の効率性を可能にするために、たるみが輪郭付けられてもよい。例えば、図11Bに例示されるように、チャンバ1118の正面区域1116は、下方および外側に持ってこられ、例えば、正面区域116の上向きに送風機1110、弁1112、および電子機器114を載置する余地を可能にしてもよい。チャンバの輪郭および/または縫目は、布地応力を低減させるために、角に十分な半径を使用して、円唇化または湾曲させられてもよく、あるいは応力が高い場所に補強パッチを組み込んでもよい。
【0023】
図2Aから2CにおけるDAPシステム300に戻って参照すると、前方および後方領域の上側と下側幅は、約2:3であってもよい一方、中心領域における比率は、約2:5であってもよい。チャンバ310の1つ以上の区域は、台形または三角形断面形状を含むが、それらに限定されない、種々の軸方向断面形状のいずれかを備えてもよい。他の形状として、四角形、長方形、卵形、多角形、円形、および半円形状(または、円形あるいは他の形状の他の部分)等を含むが、それらに限定されない。同一方向軸に沿ったチャンバの2つ以上の区域は、同一または異なる断面形状を有してもよい。上側中心幅(または、ユーザ密閉部350に隣接する他の領域)に縮小を伴うチャンバ310は、チャンバ310の上向きまたは外側に空間の増大を提供し、歩行の際の腕の揺動に適応する、安全手すりのより接近した載置を可能にする、および/または歩行補助具(例えば、歩行器あるいは杖)の使用を可能にしてもよい。他の実施例では、チャンバの上側中心幅またはチャンバの他の区域は、上述の1つ以上の他の区域に対して増加されてもよく、いくつかの具体的実施例では、チャンバは、チャンバ上で腕または手を休めるか、またはさらに1つ以上のハンドルによってチャンバを直接把持することを容易にするように構成されてもよい。
【0024】
DAPシステムのチャンバは、その長さおよび/または幅に沿って、固定または可変の高さを、ならびにその上側表面に沿って、可変の構成を有してもよい。チャンバの垂直高さは、ピーク高さまたはユーザ密閉部等の特定の構造に対する百分率高さとして表されてもよい。チャンバのピーク高さは、前方領域から後方領域のいずれかの場所、ならびに左から右へのいずれかの場所に位置してもよく、また、2つ以上のピーク高さを備えてもよく、および/またはピーク高さよりも低いか、より低いピークを含むが、より低いピークと反対方向に下り坂領域を有してもよい。上側表面は、略水平の配向を有する、1つ以上の区域、および/または前方から後方、左から右(または、その逆)に、上向きまたは下方に勾配する、角度が付いた配向を伴う、1つ以上の区域を備えてもよい。いくつかの構成はまた、チャンバの別個の2つの上側区域であり得る、略水平に配向された区域(または、急な上り坂または下り坂区域)を備えてもよい。図2Cに描写されるように、チャンバ310は、ユーザ密閉部350の高さより約50%以下の高さを伴う、前方領域を備えてもよいが、いくつかの変形例では、高さは、ピーク高さの約1%乃至約100%、時として、約5%乃至約80%、他の場合には、約20%乃至約50%の範囲内のいずれかであってもよい。縮小された高さ領域は、トレッドミル等の内部構造のために、チャンバ内に付加的空間を提供する一方、外部構造のための縮小された高さ領域の上方に空間を提供し得る。内部および外部構造は、固定場所または可動位置を有してもよい。
【0025】
圧力チャンバは、種々の製造プロセスのいずれかによって、封入体を成形し、熱処理するか、または特定の構成において複数のパネルを取着する等、組立または形成されてもよい。図2Aから2Cに例示されるチャンバ310は、2つの側面パネル312および中央パネル313を備えるが、他の変形例では、より少ないか、またはより多い数のパネルを使用して、同一または異なるチャンバ構成を形成してもよい。例えば、側面パネルは、中央パネルまたはさらに他の側面パネルの1つ以上の部分と一体的に形成されてもよい。図3Aおよび3Bに図式的に例示されるように、これらのパネル312および313は、シート状材料から裁断または製造されてもよいが、次いで、非平面構成として取着される。チャンバ310の中央パネル313は、前方縁371と、後方縁373と、中央パネル313が、中心より前方および後方に大きな幅を有するような、2つの非線形の中心に狭くなる側方縁375と、を有する、伸長シートの材料を備えてもよい。側面パネル312は、略線形の水平下縁372と、略線形の垂直前方縁374と、略線形の垂直後方縁376とを備える一方、上縁は、略水平の第1の上縁378と、略垂直の第2の上縁380と、略上り坂第3の上縁382と、略水平の第4の上縁384と、略下り坂の第5の上縁386と、を備える、不規則多角形形状を有してもよい。1つの縁から隣接する縁への遷移は、急激または徐々にであってもよく、角度または湾曲が付けられてもよい。側面パネル312および中央パネル313の側方縁375は、略対称または鏡像であってもよいが、他の変形例では、側面パネルおよび/または中央パネルの側方縁は、非対称構成を有してもよい。形状の縁の一部または全部の略直角の配向(例えば、前方/後方/上/下)への特性化は、必要ではなく、使用される基準点に応じて、変動してもよい。したがって、上述の実施例では、第2の上縁380はまた、前方縁として特性化されてもよい一方、縁378は、前方または上縁のいずれかとして特性化されてもよい。他の変形例では、パネルの縁の1つ以上は、略湾曲または非線形であってもよく、略上り坂、下り坂、垂直、または水平であってもよく、多重区画を備えてもよい。パネルは、図6Aおよび6Bに示されるように、蝶々または砂時計形状に類似するが、また、縮小された中心寸法を伴う、種々の他の好適な形状のいずれかでもあり得る、より剛性の外側区域およびより可撓性の内側区域等、折畳みを促進する形状を有してもよい。
【0026】
2つの側面パネル312の縁または縁領域は、中央パネル313の側方縁375(または、側方縁領域)に取着されてもよく、例えば、側面パネル312の前方縁374は、中央パネル313の第1の縁374’に取着される等である。中央パネル313の種々の縁は、平行縁378’および384’、先細縁374’、380’、および382’、またはフレア状縁388’として、特性化されてもよい(前方から後方に、または他の基準点)。縁または縁領域は、縫合、糊付、熱成形、およびそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない、種々の機構のいずれかによって取着および/または密閉されてもよい。チャンバはまた、折畳みまたは構成され、それ自体に取着され(例えば、縁と縁、縁と表面、または表面と表面)、チャンバの一部または全部を形成し得る、単一パネルから形成されてもよい。図4Aおよび4Bは、それぞれ、組立および拡張状態における、チャンバ310の直角正面図および上側図であって、チャンバ310の輪郭を図式的に描写する。図4Aは、図4Bに描写される、チャンバ310の側面パネル312間の偏移または空隙401を提供し得る、チャンバ310のより広い基部およびより狭い上側表面を図式的に例示する。いくつかの実施例では、上方先細チャンバは、使用される布地あるいは材料の量を減少させ得、および/またはチャンバが加圧されるときの膨隆の程度を低下させ得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、チャンバまたはチャンバのパネルは、所定の形状に沿うチャンバの折畳みあるいは収縮を容易にし得る、所定の折畳み線もしくは折畳み領域を伴って構成されてもよい。例えば、チャンバは、交互内方および外方配向を有する折畳み線に沿って、チャンバを所定の構成に重畳するように偏向させるアコーディオンまたは蛇腹状構成を有してもよい。所定の折畳み線は、チャンバの可撓性と剛性領域との間のインターフェースを含むが、それらに限定されず、パネル、または例えば、隣接するパネルの略角度が付いた縁間のパネル領域に沿って生成される。いくつかの変形例では、折畳み線は、熱処理または機械的圧縮によって提供される折り目またはプリーツであってもよい。他の変形例では、折畳み線は、折り目付け、または別様に減少された厚さを有する線または領域を提供することによって生成されてもよい。折畳み線はまた、厚くされた領域、剛性領域、隆線、または他の種類の突起に沿って提供されてもよい。他の折畳み線は、同一または異なるパネル材料の細片をチャンバに縫合あるいは接着することによって提供されてもよく、他の変形例では、硬化性または固化性材料(例えば、接着剤)だけの縫合あるいは塗布が、折畳みを制御するために十分であり得る。さらに他の変形例では、折畳み線は、チャンバに沿って、1つ以上の伸長部材(例えば、ニチノールTMによって生成されるレールまたは溝)を取着あるいは埋入することによって提供されてもよい。伸長部材は、種々の特性のいずれかを有してもよく、例えば、線形または非線形、可鍛性、弾性、剛性、半剛性、あるいは可撓性であってもよい。チャンバまたはパネルは、事前形成された溝または陥凹を備え、伸長部材の挿入および/または除去を容易にしてもよく、いくつかの変形例では、異なる種類の使用またはユーザのために、チャンバを再構成可能であってもよい。いくつかの実施形態では、折畳み線は、チャンバの表面に取着されるか、またはチャンバポケット内に挿入される2つのパネル間に、1つ以上の機械的蝶番機構を備えてもよい(例えば、一体式蝶番)。チャンバの各折畳み線は、同一または異なる種類の折畳み機構を有してもよい。所定の様式におけるチャンバの重畳はまた、チャンバに取着される弾性張力要素またはバンドによって、影響を受けてもよい。
【0028】
図4Aおよび4Bに例示されるように、チャンバ310の中央パネル313は、チャンバが所定の形状または構成に収縮あるいは重畳することを支援し得る、1つ以上の折畳み線391、393、および395を備えてもよい。いくつかの実施例では、所定の形状は、躓き、または別様にユーザを妨害し得る、突出した折畳みあるいは表面不規則性を減少させることによって、ユーザとシステムとの間の進入および/または分離を容易にし得る。折畳み線393は、相互に対して、中央パネル313の隣接する外部表面を折り畳むように構成されてもよい(例えば、側面パネル形状によって、約180度を超える内角を伴う)。この構成は、次に、その隣接する内部表面が相互に対して折り畳むように、最直近の折畳み線391および395の折畳みを促進し得る。チャンバの前方領域内の所定の折畳み線391、393、および395は、後方チャンバの対応する平坦化をもたらし得る。
【0029】
図5に例示されるように、中央パネル313の正面および背面縁373および375ならびに側面パネルの下縁372は、可撓性パネルまたは材料ではなく、システムの土台あるいは基部321に取着されるが、他の変形例では、下側パネルが提供されてもよい。側面パネル312は、チャンバ310の中央パネル313と同一または異なる材料から作製されてもよく、いくつかの変形例では、側面パネルはまた、異なる材料を備えてもよい。いくつかの変形例では、伸展あるいは可撓性特性(または、任意の他の材料特性)は、異方性であってもよい。例えば、チャンバ310の中央パネル313は、横方向(すなわち、図5では、X軸に沿って)におけるチャンバの拡張を制限するために、低伸展可能材料から作製されてもよい。側面パネル312は、チャンバ310の低伸展可能部分に作用する張力を再分配し得る、またはし得ない、より伸展可能な材料から作製されてもよい。側面パネル312は、収縮または重畳されると、中央パネル313の所定の折畳みパターンを促進し得る、比較的により可撓性な材料を備えてもよい。チャンバ310は、任意の好適な可撓性材料、例えば、布地(織布または不織布)、ポリマーシート(例えば、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、Nylon(登録商標)、Mylar(登録商標)等)、皮革(天然または合成)等から成ってもよい。材料は、不透明、半透明、または透明であってもよい。いくつかの実施形態では、中央パネル313の外側表面は、抗滑動材料またはコーティングで塗膜されてもよく、および/またはユーザが収縮されたチャンバ310上に乗り込んだとき、滑落を防止する隆線または他の表面テクスチャリングを備えてもよい。
【0030】
図6Aから6Cは、異なる材料特性を有する多重パネルを備える、圧力チャンバ610の一実施例を描写する。ここでは、側面パネル612および中央パネル613は、略気密性の透明窓630、632、634、636、および638をさらに備える。ユーザ密閉部650はまた、1つ以上の透明または半透明領域を備えてもよい。いくつかの実施例では、透明材料は、医療提供者または他の観察者に、ユーザの移動を視認させる(例えば、歩行分析)、あるいは拡張および/または重畳状態において、チャンバ内容物を視認することによって、システムの安全を改善させ得る。窓はまた、ユーザに、その下肢を視認させ、歩行の安定性および/または平衡性を促進させ得る。側面パネル612の側面窓630はまた、直線でない凹縁640および642を前方ならびに後方に備えてもよい。いくつかの実施例では、凹縁640および642は、折畳み線647に沿って、側面パネル612の折畳みを促進してもよい。図6Cに示されるように、側面窓630の内方折畳みではなく、外方折畳みはまた、重畳/加圧前状態において、膨隆側面窓630によって促進されてもよい。いくつかの実施例では、重畳構成において、側面窓630の外方折畳みを促進することによって、システムに進入するときに、躓くかまたは踏み得る、ユーザ密閉部650に隣接するチャンバ材料がより少なくなり得る。これは、上側後方区域644をより平坦な配向にし、中央パネル613の後方縁677からユーザ密閉部650の面積まで広げさせ得る。いくつかの変形例では、ロッドまたは他の伸長要素648(図6Bに示されるように)は、後方窓636と638との間に水平に取着され、折畳み線649に沿う折畳みを促進してもよい。伸長要素548は、内側あるいは外側表面に取着され、および/または部分的もしくは完全にパネル材料自体内に埋入されてもよい。いくつかの実施例では、ロッドまたは伸長要素は、チャンバの減圧に応じて、ロッドの重量およびチャンバの勾配表面に沿ったその場所が、チャンバの内方折畳みを促進し得るように、有意な重要を備えてもよい。材料の非滑動層646は、上側後方区域644上に提供され、チャンバ610からの安全な進入および退出を容易にしてもよい。非滑動層はまた、補強された、または実質的に剛性の材料から成り、チャンバの輪郭を補強し、折畳みを補助し、収縮される場所における皺を防止し、それによって、躓きの危険を低減させてもよい。他の実施例では、凹面または内向きに角度が付いた縁は、より下方あるいはより上方に位置してもよく、また、窓(または、パネル)の他の縁に沿って載置されてもよく、もしくは多重部位が、1つの縁に沿って見出されてもよい。さらに他の変形例では、1つ以上の縁は、凸面または外向きに角度が付いた縁を備え、反対方向における折畳みを促進してもよい。
【0031】
DAPシステムは、十分に気密性の様式において、圧力チャンバをシステムの基部に連結および/または密閉し、チャンバ内の加圧を維持するための取着機構を備えてもよい。取着機構の一実施例は、図7Aから7Dに例示される。側面パネル768の下縁および中央パネル770の後方下縁は、基部700に沿った対応する陥凹または溝に沿って係合および密閉する、1つ以上の密閉構造を備えてもよい。密閉構造は、反転T−構造、フランジ等を含むが、それらに限定されない陥凹または溝760に沿って、開口部またはスロット762より大きい横寸法を有する、種々の構造または構造の組み合わせのいずれかを備えてもよい。代替として、チャンバはまた、溶接、接着剤、マジックテープ(登録商標)、または当業者に周知の他の好適な取着方法を使用して、基部に取着されてもよい。
【0032】
図7Dに描写されるように、密閉構造は、それ自体に対して背面にパネル770を折り畳み、接着または取着することによって、形成される、管状構造780を備えてもよい。他の変形例では、管状構造は、押出成形等を含むが、それに限定されない、種々のプロセスのいずれかによって、形成されてもよい。パネル770は、内向き(図7Dに描写されるように)または外向きに(図14の代替実施形態に描写されるように)折り畳まれてもよく、あるいは異なる方向に折り畳まれ得る、タブを備えてもよい。密閉構造は、パネル770の残りとして、同一または異なる材料(または、該当する場合、補強構造)を備えてもよく、異なる厚さを有しても、またはそうでなくてもよい。
【0033】
管状構造780は、管状構造780の横幅が、溝760からの抜けに抵抗するように、溝760内に密閉されてもよい。いくつかの実施例では、ロッドまたは他の伸長部材等の補強部材が、管状構造780内に挿入され、さらに抜けを防止してもよい一方、他の変形例では、管状構成内のパネル材料の剛性のみで十分であってもよい。さらに他の構成では、パネル材料の下縁は、フランジまたは他の構造と取着されるか、あるいは一体的に形成されて、抜けを防止してもよい。他の実施例では、特有の密閉構造は、パネルの縁に沿っては必要ではなく、代わりに、基部は、パネルを保定および密閉するための摩擦インターフェースを提供し得るクランプ構造を備えてもよい。
【0034】
図7Aから7Cの特定の実施形態では、システム基部700は、チャンバパネル768および770の密閉構造に取着するように構成される、内側保定フレーム730ならびに外側保定フレーム750を有するデッキ710を備えてもよい。具体的には、内側および外側保定フレーム730ならびに750はともに、スロット762を有する伸長陥凹または溝760を形成する。内側および/または外側保定フレーム730ならびに750は、それぞれ、フランジまたは横突起731および751を備え、抜けを防止してもよい。いくつかの実施例では、一方または両方のフランジ731および751は、ガスケット732を含み、フレーム730および750の密閉特性を倍増させる。ガスケット732は、種々の好適な材料(例えば、ゴム、プラスチックポリマー等)のいずれかを備えてもよい。管状構造780(または、チャンバパネルの他の密閉構造)を溝760内に載置するために、外側保定フレーム750の1つ以上の部分は、内側保定フレーム730から除去されるか、または少なくとも分離され、管状構造780の載置を可能にしてもよい。次いで、外側保定フレーム750は、内側フレーム730に再取着されるか、または緊締されてもよい。種々のクランプまたは締結具(例えば、ボルトあるいはネジ)のいずれかを使用して、フレーム730および750を取着してもよい。いくつかの実施例では、内側および外側フレームは、管状構造780が、管状構造780が着座されるまで、管状構造780の一端を溝760の一端内に通過または摺動させることによって、フレーム内に挿入されるように、一体的に形成されてもよい。他の実施例では、密閉構造は、完全に挿入されると、スロット内に直接挿入され、溝に係止し得る先細り断面形状を有してもよい。他の実施例では、外側保定フレーム750は、アクセスを促進するように変位または引き離され得る蝶番またはその他を備えてもよい。蝶番は、任意の特定の構成に不偏であってもよく、あるいはバネ荷重され、閉鎖または開放位置に維持されてもよく、係止機構をさらに備え、蝶番を閉鎖位置に維持し、密閉構造を保定してもよい。
【0035】
デッキ710は、別個のデッキ支持720を有してもよいが、他の変形例では、内側保定フレームが、デッキ710を支持するようにさらに構成されてもよい。内側および外側保定フレーム730ならびに750を備える、フレームアセンブリは、フレーム730および750の振動またはねじりを緩衝し得る、フレーム補強バー740をさらに備えてもよい。図7Cに描写される実施例では、補強バー740は、内側および外側保定フレーム730と750との間に位置するが、他の変形例では、内側フレームの内部および/または外側フレームの外部に位置してもよい。他の変形例では、補強バーは、種々の締結具または取着構造のいずれかを使用して、相互に結合されてもよく、あるいは、押出成形等の単一補強構造に一体的に形成されてもよく、また、内側および/または外側保定フレームと一体的に形成されてもよい。デッキ710は、長方形構成、あるいは三角形、四角形、円形、楕円形、多角形、またはそれらの組み合わせ等の任意の他の形状を備え、デッキ支持、内側保定フレーム、補強バー、および外側保定フレームも同様であり得る。図14は、DAPシステム1100の別の実施例を図式的に描写するものであって、そこでは、チャンバパネル1120は、押出成形された単一の本体保定フレーム部材1122と取着される。単一本体保定フレーム部材1122は、パネル1120の管状折畳み1128を保定するように構成されるスロット1126を伴って構成される、溝1124を備える。フレーム部材1122へのパネルの取着および/または密閉をさらに倍増させるために、1つ以上のロッド1130(または、他の伸長構造)が、管状折畳み1128内に載置され、溝1124およびスロット1126との機械的干渉による、パネル1120の抜けを防止する。発泡体部材1132はまた、溝1124内に載置されてもよい。発泡体部材1132は、開気泡または閉気泡であってもよく、事前切断形状を有してもよく、あるいは溝1124内に流動性形態として、注入されてもよい。発泡体部材1132は、管状折畳み1128および/または溝1124の表面に接着されても、またはそうでなくてもよい。発泡体が接着剤である変形例では、発泡体膜は、接着剤特性を有するポリマーを備えてもよく、あるいは発泡体、溝、および/または折畳みは、接着剤によって塗膜されてもよい。発泡体特性は、可変であってもよく、いくつかの変形例では、管状折畳み1128および/またはロッド1130をスロット1126に対して押動させ、パネル1120およびフレーム部材1122の密閉をさらに倍増させ得る圧縮性の弾性発泡体を備えてもよい。発泡体は、製造時または使用時の組立の際に、溝1124内に挿入されてもよい。いくつかの変形例では、ロッド1130は、発泡体部材1132および管状折畳み1128が、溝1124内に載置された後に、挿入される。発泡体部材1132は、ロッドが挿入されることに伴って圧縮され、それによって、基部へのチャンバの有効な密閉を増加させる。
【0036】
図14にさらに描写されるように、フレーム部材1122はまた、DAPシステム1100のデッキ1134を支持するように構成されてもよい。ここでは、フレーム部材1122は、デッキ1134を支持するための内部出張り構造1136を備える。また、図14に描写されるように、フレーム部材1122は、1つ以上の押出成形された空洞1138および1140を有する中空構成を備え、フレーム部材の重量およびコストを削減してもよい。他の実施例では、単一本体フレーム部材は、中実構成を有してもよい。
【0037】
上述のように、いくつかの変形例では、ロッドまたは他の保定構造は、管状構造780内に滑止または別様に載置されてもよい。保定構造は、種々の軸方向断面形状のいずれかを有してもよい。いくつかの実施例では、保定構造は、涙滴形状、または保定フレーム730および750の溝760ならびに開口部762に対する他の相補形状を有してもよい。さらに他の変形例では、硬化性材料が、管状構造内に注入され、固化され、分離を防止してもよく、また、チャンバを基部にさらに密閉してもよい。保定構造はまた、内側保定フレームの周囲に締結または緊締され得る、可撓性ケーブルを備えてもよい。重力および/またはチャンバパネルおよび/または高さ調節機構の重量の両方によって、チャンバが収縮されると、管状構造は、スロットから分離され、チャンバからの空気の漏出を加速させてもよい。
【0038】
(高さ調節システム)
図2Aに戻って参照すると、チャンバ310とユーザとの間の密閉を改善および/または維持するために、ユーザ密閉部350は、密閉フレーム341によって支持されてもよい。密閉フレーム341は、ユーザ密閉部350を中心としてチャンバ310に(または、ユーザ密閉部350に直接)取着し、空気漏出をもたらし得るねじりおよび/または変形を防止するように構成されてもよい。図2Aに描写される実施例では、密閉フレーム341は、ユーザ密閉部350上方に取着するループまたは閉鎖構造を備える。他の実施例では、密閉フレームは、開放構成または着脱可能区画を有する閉鎖構成を備えてもよい。密閉フレーム341は、水平平面にある配向(または、少なくとも、密閉フレーム341の側方347および後方349区域)を伴って構成されてもよいが、他の実施例では、密閉フレームは、角度が付いた平面に配向されるか、または非平面構成を有してもよい。密閉フレーム341はまた、高さ調節可能であって、身長の低い患者によるシステムの使用を含む、特定の身体レベルまたは身体領域において、ユーザ密閉部350の使用を容易にし得るだけではなく、チャンバの垂直変位を防止するための制限または停止構造を提供してもよい。密閉フレームのための高さ調節機構の種々の実施例は、国際特許出願第PCT/US2008/011832号に説明されており、参照することによって、上述に組み込まれる。図2Aでは、密閉フレーム341は、高さ調節バー352に取着され、次に、2つの調節側面支柱354によって、移動可能に支持される。他の変形例では、密閉フレームは、調節支柱と直接接合してもよく、高さ調節バーは使用されない。高さ調節バー352および/または調節支柱354に対する密閉フレームの構成ならびに配向は、可変であってもよい。図2Aに描写される特定の実施例では、高さ調節バー352および高さ調節支柱354は、密閉フレームに対して前方にある。また、前方密閉フレーム支材356は、側方密閉フレーム支材358に対して、内側に配向される。密閉フレーム341と高さ調節バー352との間の内側および前方取着は、走行または他の活動の際、手の揺動による損傷の危険または歩行改変を低減させ得る。さらに、密閉フレーム341はまた、前方密閉フレーム支材356が、前方から後方方向に、下り坂配向を有するように、高さ調節バー352に対して、下側関係を有してもよい。この下り坂配向は、ユーザ密閉部350に対して前方および上側に、チャンバ310内にいくつかの付加的空間を提供し、大股歩行を伴うもの(例えば、疾走またはある大股歩行異常)を含む、いくつかの活動の際の干渉を低減させ得る。しかしながら、他の変形例では、密閉フレームは、概して、高さ調節バーに対して、同一垂直位置以上を有してもよく、より側方に、または側方密閉フレーム支材と略同一の平面で、高さ調節バーに取着されてもよい。例えば、図13は、概して、単一平面にある、密閉フレーム1154に取着される、高さ調節バー1152を備える、高さ調節アセンブリ1150の変形例を描写する。密閉フレーム1154は、バー1152の下方部分に沿って、高さ調節バー1152に取着され、高さ調節バー1152の使用を可能にし、ユーザ密閉部(図示せず)の取着を前方に支持する。密閉フレーム1154は、U−形状構成を備えるが、他の実施例では、密閉フレームは、Q−形状または任意の他の形状であってもよい。本特定の変形例では、コンソールフレーム1156は、調節バー1152に直接ではなく、密閉フレーム1154に取着されるが、他の変形例では、コンソールフレーム1156に直接取着されてもよい。1つ以上の支持構造1158が、密閉部またはコンソールフレーム1154および1156を支持するために提供されてもよい。ここでは、支持構造1158は、密閉部とコンソールフレーム1154との間にある角度で位置し、力を再分配するよう作用するが、調節アセンブリ1150の把持および移動を促進するための1つ以上の切り欠き1160を備えてもよい。
【0039】
図2Aに戻って参照すると、密閉フレーム341以外の他の構造はまた、コンソールフレーム331等、高さ調節バー352に取着され、単一高さ調節によって、コンソール表示および制御への容易なアクセスを促進してもよい。図2Aに描写されるように、高さ調節バー352および密閉フレーム341を備える、調節アセンブリ330は、システム300の制御ならびに視覚的表示に取着するために使用され得る、コンソールフレーム331をさらに備えてもよい。この特定の実施例は、密閉フレーム341およびコンソールフレーム331の構成要素の同時調節を可能にし、その両方とも、ユーザの高さに基づいて調節されてもよい。
【0040】
図8Aから8Eはさらに、図2AにおけるDAPシステムの高さ調節機構の構造を例示する。高さ調節機構800は、一対の略平行の垂直に配向された側面支柱810と、それぞれ少なくとも部分的に側面支柱810の内側に格納される、2つのローラアセンブリ830を有する可動アセンブリ870とを備える。可動アセンブリ870は、フレーム880と、2つの側面支柱810と移動可能に接合する、ローラアセンブリ830に取着されるフレーム支持バー835とをさらに備える。図8Aに例示されるように、フレーム880は、コンソール部分881と、密閉フレーム部分882と、角度が付いた中央部分883とをさらに備える。コンソール部分881と密閉フレーム部分882との間の角度は、約45度乃至約180度、時として、約90度乃至約135度、他の場合には、約110度乃至約135度の範囲内であってもよい。フレーム880のコンソール部分881は、制御パネル/ディスプレイ(図示せず)を取着および/または支持するために使用され得る、コンソールトレイ871を受容するように構成されてもよい。フレーム880の角度が付いた中央部分883は、コンソール部分881と密閉フレーム部分882とを接続する。フレーム880は、その任意の部分を把持または操作しながら、高さ調節を可能にするように構成されてもよいが、いくつかの実施形態では、フレーム880の中央部分883は、可動アセンブリ870を上昇または降下させるためのハンドルとして構成されてもよい。角度が付いた中央部分883は、例えば、1つ以上のフランジまたは隆線を備え、および/またはポリスチレンおよびポリブタジエン領域を有するゴムまたはブロックコポリマー等の高粘着摩擦材料、例えば、Kraton Polymers,LLC(Houston、Texas)製KRATON(登録商標)ポリマーから成り得る1つ以上の把持領域を提供してもよい。フレーム880の中央部分883は、可動アセンブリ870の調節バー835に取着され、次に、その両端において、2つのローラアセンブリ830に取着されてもよい。いくつかの実施形態では、フレーム880の中央部分883は、付加的バー885によって補強され、フレーム880とフレーム支持バー835との間の接触表面積を増加させ、それによって、フレーム880の構造的完全性を向上させてもよい。
【0041】
高さ調節機構は、フレームのコンソール部分が、重量効果の減少によって移動され得るように、調節アセンブリの負荷を少なくとも部分的に相殺するための上昇機構をさらに備えてもよい。いくつかの変形例では、上昇機構は、可動アセンブリの負荷より大きい偏移力を提供し、可動アセンブリ870をより高い位置に偏向させてもよい。上昇機構は、アセンブリに垂直上向き力を印加するバネまたは空気圧衝撃部材を備えてもよい。上昇力は、アセンブリに直接的に、または滑車システムを使用して間接的に印加されてもよい。
【0042】
他の変形例では、システムは、可動アセンブリの偶然の解放による突然の落下の危険を低減させ得る平衡システムを備えてもよい。可動重量は、システムの側面支柱の中に提供され、滑車を有するケーブルまたはベルトを使用して、可動アセンブリに取着されてもよい。各平衡錘は、可動アセンブリの重量の約半分であって、可動アセンブリを降下または上昇させるために、慣性および/または摩擦抵抗を克服することが要求される量に対する力を減少させてもよい。いくつかの実施形態では、平衡錘全体は、非係止可動アセンブリが、係止されるか、またはDAPシステムの基部に到達するまで降下するように偏向されるために、可動アセンブリより若干少ない重量であってもよい。いくつかの変形例では、可動アセンブリの偏向された降下動作は、可動アセンブリの動作を抑制するために使用されるローラアセンブリまたは他の種類の機構によって提供される、摩擦抵抗によって制限されてもよい。本設計は、ユーザに、可動アセンブリを上昇させるために、可動アセンブリに力を印加し、可動アセンブリと平衡錘との間の質量差を克服させることを要求し得る。さらに他の実施形態では、平衡錘は、可動アセンブリより若干重く、それによって、非係止可動アセンブリを偏向させ、係止されるか、またはこの具体的実施形態では、可動アセンブリの上昇動作が、ローラアセンブリによって抑制されるまで上昇させてもよい。そのような実施形態では、ユーザは、その位置を降下させるために、可動アセンブリに付加的力を印加する必要があり得る。なおもさらなる実施形態では、複合滑車アセンブリは、可動アセンブリより軽い平衡錘のために、および/または可動アセンブリの重量を完全に相殺するために、使用されてもよい。
【0043】
図8Dに例示されるように、各側面支柱810は、平衡区画812およびローラ区画814を備えてもよい。滑車816は、軸方向ピン891の周囲の平衡区画812の上部に回転可能に搭載される。滑車ベルトまたはケーブル892は、滑車816上に撓められ、一端は、平衡区画812内に位置する平衡錘890に接続される。平衡錘980は、概して、支柱810の平衡区画812内で垂直(または、支柱の他の方向)に移動するように構成される。ケーブル892の他端は、ローラアセンブリ830の上部に位置する、平衡錘ケーブル架台843上に搭載される。
【0044】
図8Aから8Dに描写されるように、ローラアセンブリ830は、基部プレート831と、前方ローラ834と、後方ローラ832と、2つの側面ローラ836および838を備えてもよい。高さ調節機構の垂直移動を容易にすることに加えて、側面ローラ836および838は、調節機構の回転度を低減または排除するように構成されてもよい一方、前方および後方ローラ832および834は、ピッチおよび/またはヨーを減少させ、ジャミングの危険を低減させ得る。いくつかの変形例では、ローラは、フレーム支持バー835上に直接搭載されてもよく、基部プレート831は、使用されない。前方ローラ834は、基部ボード831の後方縁833近傍にある基部プレート831の上部に位置する。前方ローラ834は、基部プレート831の底部と、基部プレート831の前方縁835の近傍に位置する。上側側面ローラ836および下側側面ローラ838は、基部プレート831の上遠位角および底近位角に搭載される。また、基部ボード831の上遠位角および底近位角には、2つのパッド構造840ならびに841が搭載され、ローラ区画814内のローラアセンブリ830の移動をさらに整合させてもよい。
【0045】
ローラアセンブリのローラは、ローラ区画の平面表面を連動させてもよいが、図8Aから8Dに描写される実施形態では、1つ以上の軌道構造が、ローラ区画内に提供され、ローラアセンブリの連動を増大させてもよい。軌道構造は、ローラ区画表面と一体的に形成されてもよく、または、別個の構造を備えてもよい。例えば、図8Aから8Dを参照すると、側面支柱810のローラ区画814は、前方ローラ834および後方ローラ832が、それぞれ移動可能に常駐する前方軌道構造817および後方軌道構造818を備えてもよい。これらまたは他の軌道構造は、水平方向における、ローラアセンブリ830の変位を低減させ得る。いくつかの実施形態では、ローラのうちの1つ以上は、摩擦回転抵抗の増加を伴って構成され、可動アセンブリの急激な降下の危険を低減させてもよい。さらに他の変形例では、軌道区画814は、ローラアセンブリ830の側面ローラ836および838を受容するための軌道またはスロットを備えてもよい。いくつかの実施形態では、軌道区画814および滑車区画812両方の内側表面は、1つ以上の潤滑剤または低摩擦材料で塗膜されてもよい。また、他の変形例では、ローラは提供されず、高さ調節機構の移動は、低摩擦材料および/または低摩耗材料で塗膜あるいは被覆される摺動可能パッドを備える。さらに他の変形例では、ローラおよび軌道構造は、ラックアンドピニオン構成と置換されてもよい。
【0046】
いくつかの変形例では、DAPシステムの可動アセンブリは、主に、側面支柱に対して、垂直動作を呈するが、他の実施例では、可動アセンブリは、角度位置に応じて、可動アセンブリの1つ以上の構造を係合および/または係脱させるために使用され得る、いくつかの角度または枢動移動を提供する、片持ち梁システムを備えてもよい。いくつかの変形例では、例えば、可動アセンブリが、密閉フレームのループ内に位置するユーザによって、上方に牽引されると、可動アセンブリは、前方に傾動され、ローラ構造の自由回転を可能にし、可動アセンブリを上昇させてもよい。可動アセンブリが、下方に押動される、またはその基本構成にある時、可動アセンブリに対する相対後方傾動は、1つ以上の抵抗または制動パッドを1つ以上のローラ上に係合させ、下降速度を減速または別様に制御してもよい。さらに他の実施例では、抵抗パッドは、ローラ区画の表面に係合し、可動アセンブリの下方/上方移動を防止してもよい。
【0047】
例えば、図8Aおよび8Dは、それぞれ、プレート831の上側前方領域および下側後方領域内の側面ローラ836ならびに838のシャフトを中心として搭載される、パッド840および841を描写する。パッド840および841は、支柱810の隣接する壁860に解除可能に係合し、可動アセンブリ870の移動を防止または減速させるように構成されてもよい。本特定の実施例では、パッド840および841は、側面ローラ836および838のシャフトを中心として回転するように構成されるが、他の実施例では、パッドは、独立回転可能シャフトを有してもよい。
【0048】
パッド840および841の係合は、可動アセンブリ870が係止ピン852と定位置で係止される時(以下に詳述される)と、可動アセンブリが前方に傾動される時(図8Dと反時計回り)とに生じる。前方傾動は、ローラ軌道814の内側表面に対して、パッド840および841を押動させ、それによって、可動アセンブリ870を減速させる、またはさらに突然の落下を防止する。いくつかの変形例では、パッドは、重力、バネ機構、または他の力部材を使用して、係合あるいは係脱位置に偏向されるように構成されてもよい。パッド840および842は、金属、ゴム、またはプラスチック等、任意の好適な材料から成ってもよい。
【0049】
別の変形例では、片持ち梁機構は、高さ調節アセンブリに取着されるチャンバの膨張または収縮によって、作動されてもよい。図11AにおけるDAPシステム1100の高さ調節機構1150を図式的に描写する図15を参照すると、チャンバ1170が減圧されると、平衡システム1172は、高さ調節アセンブリ1150の重量と、高さ調節アセンブリ1150に作用するチャンバ1170の有効重量(チャンバ1170の実際の重量より少なくあり得る)との平衡を保つように構成される。これは、取着されたチャンバ1170とともに、高さ調節アセンブリ1150の移動を容易にする。さらに、高さ調節アセンブリ1150の質量中心(Cm)は、平衡システム1172の取着部1174に対して後方であるため、平衡力Fcは、高さ調節アセンブリ1150を時計回りに回転させ、それによって、力(Fw)を伴う、調節支柱1182の壁1178、1180に対する高さ調節アセンブリ1150の車輪1176によって、力(Fw)を付与するように作用する。したがって、高さ調節アセンブリ1150は、重力を克服する必要なく、支柱1182の壁1178、1180に係合される車輪からの摩擦力の低減によって、調節可能である。
【0050】
チャンバ1170が膨張されると、高さ調節アセンブリ1152は、その係止ピン1184が、次の係止開口部(図示せず)に係合するまで、未だ係止されていない場合、上昇を開始するであろう。係止されると、膨張されたチャンバは、密閉フレーム1154を押動させ、係止ピン1184の周囲において、それを上方(または、図15では、反時計回り)に回転させ続けるであろう。これは、調節支柱1182の壁1178、1180からの高さ調節アセンブリ1152の車輪1176の移動をもたらす一方、また、パッド力(Fp)によって、負荷パッド1186を壁に係合させる。パッド力Fpは、係止ピン1184が偶然に係脱する場合、制動力として作用し、それによって、高さ調節アセンブリ1152の突然の上方移動を防止し得る。システムの使用が完了し、チャンバ1170が減圧されると、パッド1186は、係脱し、車輪1176は、支柱1182の壁1178および1180に再係合し、高さ調節アセンブリ1152の下方変位を促進し、ユーザをシステム1100から退出させる。
【0051】
他の実施例では、パッドは、制動ではなく、可動アセンブリの整合を維持するように構成されてもよく、低摩擦および/または低摩耗材料で塗膜または被覆されてもよい。他の実施例では、パッドは、側面ローラシャフトから別個のプレート上に搭載される、あるいは回転または枢動ではなく、摺動もしくは平行移動するように構成されてもよい。なおもさらなる実施例では、調節アセンブリの移動ならびに後述される係止機構の作動および解放は、動力化されてもよい。動力化された移動の制御は、制御パネルを通して、または例えば、調節バー上に提供される、1つ以上の制御によって、行なわれてもよい。
【0052】
(係止機構)
DAPシステムはまた、高さ調節機構の位置を調節および/または係止するように構成され得る、係止機構を備えてもよい。いくつかの実施形態では、係止機構は、システムを使用している間、ユーザにとってアクセス可能な制御インターフェースをさらに備える。制御インターフェースは、アクチュエータ(例えば、ボタン、レバー、ノブ、またはスイッチ等)を備えてもよい。他の実施形態では、制御インターフェースは、ユーザが、システムの他のパラメータ(例えば、チャンバ内側の圧力レベル、運動機械のパラメータ等。)を制御および調節し得る、制御パネルに統合されてもよい。
【0053】
図2Aに戻って参照すると、係止機構333のインターフェースは、可動アセンブリ330の調節バー352内に位置する、スロット344から突出する、可動レバー345を備えてもよい。レバー345は、係止される可動アセンブリ330の移動を防止する係止位置と、移動を可能にする非係止位置と、を備えてもよい。係止機構333はまた、また、他の可動アセンブリ330構造の把持および操作を要求せずに、レバー345を使用して、可動アセンブリ330の移動を可能にするように、構成または別様に補強されてもよい。いくつかの実施形態では、バネまたは他の力機構が、可動アセンブリ330の偶然の解除を防止するために、ラッチハンドル345を係止位置に偏向させてもよい。レバー345の移動は、図2Aに描写される実施形態では、水平に生じるように構成されるが、他の実施例では、水平に移動する、またはいくつかの他の移動(例えば、回転)を行なうように構成されてもよい。他の変形例では、他の種類の係止アクチュエータ、例えば、ノブ、スライド、またはボタン等が、使用されてもよい。いくつかの事例では、トレッドミル活動等のある活動と関連付けられた動作が、典型的には、係止機構333を非係止状態にし得る水平移動を伴わないので、水平移動は、偶然の解除の危険を低減させ得る。他の実施形態では、係止機構は、多重の異なる移動(例えば、回転と牽引、または押動と牽引)を利用して、係止機構を係脱させ、また、偶然の解除の危険を低減させてもよい。これは、その角度移動およびその線形の平行移動に対して、クランク結合機構の幾何学形状を調節することによって、達成されてもよい。加えて、チャンバが、本領域内に膨隆するように成形され、圧力下において、レバーが解除することを物理的に防止してもよい。いくつかの実施例では、係止センサが追加され、ピンの完全係脱前に、レバーの解除を検出してもよい。センサは、例えば、電極接触機構、押ボタン機構、または磁気機構を伴うもことを含む、種々の好適な構成のいずれかを有してもよい。
【0054】
使用され得る係止機構の一実施例として、制御ラッチの回転動作が、2つの係止ピンの線形動作を駆動し、それによって、可動アセンブリの本位置を係止または解除し得る、ピン−ラッチ係止機構を含む。図8Bに例示されるように、ローラアセンブリ830の基部プレート831は、ピン−ラッチ係止機構850の端部ピン852を受容するように設計される少なくとも1つの開口部837を備えてもよい。端部ピン852は、開口部837を通って延在し、側面支柱810上の側面陥凹または開口部813のうちの1つに係合し、それによって、ローラアセンブリ830および可動アセンブリ870を支柱810に係止してもよい。いくつかの実施例では、側面開口部813は、係止ピン852の偶然の押出および係脱を回避するためのカバーによって、保護されてもよい。係止ピン852はまた、開口部813と機械的な締まり嵌めを形成し、さらに偶然の係脱を防止する切り欠きまたは溝を備えてもよい。いくつかの実施形態では、管状ピン担体839が、開口部837の周囲に搭載され、端部ピン852を誘導し、端部ピン852を支持し、ピンの変形または屈曲を防止してもよい。ピン担体839は、任意の好適な材料、例えば、ゴムまたは金属から成ってもよい。いくつかの変形例では、係止ピン852の遠位端は、係止ピン852を係止開口部837に整合させる正確性を低下させるように、先細であってもよい。
【0055】
図9Aおよび9Bに例示されるように、ピン−ラッチ係止機構900は、レバーハンドル904が取着される駆動クランク902と、2つのピン−ラッチロッド906および908と、それぞれ、各ピン−ラッチロッド906および908の端部に枢動可能に連結される、2つの係止ピン910および912とを備えてもよい。駆動クランク902とロッド906および908は両方とも、底面架台係止部916上に搭載されるプレート914に枢動可能に締結されてもよい。プレート914上に、2つの対称的に配置されたスロット(図9Bでは、1つの918のみ示される)が存在し、ロッドの線形動作のための進行空間を提供する。本特定の実施形態では、駆動クランク902が、反時計回りに回転させられると(駆動クランク902の移動範囲は、図9Cに例示されるように、可動アセンブリ905の正面トレイ903内の正面スロット901によって制限される)、2つのピン−ラッチロッド906および908は、外向きに延長するように駆動され、次に、2つの係止ピンを外向きに押動させ、側面支柱上の側面開口部(例えば、図8Aにおける813)に係合させ、それによって、可動アセンブリ905のこの位置を係止する。駆動クランク902が、時計回りに回転し、その解除位置に戻ると、クランク902の回転動作ピン−ラッチロッド906および908を内向きに後退させ、それによって、側面開口部から係止ピン910および912を係脱させ、可動アセンブリ905を解除する。
【0056】
いくつかの実施形態では、係止機構は、駆動クランク902をその係止位置に偏向させるために使用され得る保定機構をさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、それぞれ、バネの一端に取着されるバネアンカおよびバネリテーナを備えるバネアセンブリは、駆動クランク902を偏向させるために使用されてもよい。図9Aは、そのようなバネアセンブリの一実施形態を例示する。図に示されるように、バネ保定ピン922は、駆動クランク902に枢動可能に取着される。バネアンカピン924は、図8Aに描写される、可動アセンブリ870のフレーム支持バー835に係合し、それによって、バネ(図示せず)の一端を固定位置に係留してもよい。アンカピン924と保定ピン922との間の距離は、レバー904がその係止位置に置かれると、ボール904がその解除位置に置かれるときの2つのピン間の距離より大きくなり得、バネは、レバー904が、正面スロット901の右端、すなわち、その係止位置に置かれると、ポテンシャルエネルギーによってチャージされる。チャージされたバネは、駆動クランク902に反時計回り保定力を付与し、それによって、駆動クランク902をその係止位置に偏向させ得る。これらの状況のうちのいくつかでは、可動アセンブリ905を解除するために、ユーザは、駆動クランク902に外部時計回り回転力を印加し、チャージされたバネからの偏向力を克服する必要があり得る。したがって、可動アセンブリの偶然の解除は、低減または回避され得る。バネ(または、他の偏向部材)によって提供される偏向力は、アンカピン924の位置を調節することによって、調節されてもよい。図9Cに例示されるように、可動アセンブリ905の正面トレイ903は、2つ以上のアンカピンホルダ907および909を備えてもよい。例えば、アンカピン924が、左端ピンホルダ909内に載置される場合、保定バネは、アンカピン924が開口部917内に載置される場合と比較して、より高い程度にチャージされ、それによって、駆動クランク902により高い保定力を付与するであろう。バネアンカピンをコンソール正面トレイ903に添着させることは、必要ないことに留意されたい。いくつかの実施形態では、バネアンカピンは、別の構造、例えば、ローラアセンブリのボード831に添着されてもよい。バネアンカピン924とバネ保定ピン922の相対位置は、可変であってもよい(例えば、アンカピン924は、この具体的実施形態では、保定ピン922の左に配置される)。例えば、異なる幾何学形状構成を有するクランクが使用される場合、係止機構は、図9Aから9Cに示される本実施形態のそれらと反対の係止および解除位置を備えてもよい(例えば、ユーザは、代わりに、解除するために、制御クランク902を反時計回りに回転させてもよい)。そのような場合、バネアンカピン924は、バネが制御クランク902をその係止位置に偏向させるために、バネ保定ピン922の右に載置されてもよい。当業者は、銀行の金庫室および船上のポートドアのために使用される、係止車輪機構等、種々の結合機構のいずれかが使用されてもよいことを理解するであろう。また、レバーの移動方向は、線形と非線形および垂直と水平の両方における、種々の方向ならびに移動のいずれかのために構成されてもよい。
【0057】
ピン−ラッチ係止機構は、係止ピンの一対の側面開口部への係合を促進するための多数の特徴を備えてもよい。例えば、2つの枢動可能な可動端係止ピン910および912を2つのピン−ラッチロッド906および908に提供することは、ピン−ラッチシステムのトルカビリティ(torquability)を低減させ、したがって、システムの柔軟性および操向性を向上させ得る。いくつかの実施形態では、端部ピン910および912は、ピン−ラッチロッド906および908と同一材料から成ってもよい。他の実施形態では、枢動可能端部ピン910および912は、ロッド906および908より弾性の材料から成り、それによって、より操向可能にしてもよい。その結果、そのような端部ピンは、側面支柱上の側面開口部への係合がより容易となり得る。いくつかの実施形態では、ピンカバー、例えば、図7Bにおける、管状構造839は、端部ピンの線形動作を誘導するために使用され、端部ピン910および912の側面開口部への係合をさらに促進してもよい。いくつかの実施形態では、2つのロッド906および908の端部部分903および905は、弾性材料を備え、係止機構のトルカビリティをさらに低減させてもよい。いくつかの状況では、ユーザは、係止ピン910および912が、一対の側面開口部への係合に失敗すると、可動アセンブリを係止しようと試行し得る。ユーザのそのような動作は、ピン−ラッチロッド906および908内に応力および/または歪みを生じさせ得る。いくつかの実施形態では、端部部分903および903は、係合に失敗すると、端部ピン910および912が後退するための余地を提供するので、そのような応力または歪みを低減させることに有用となり得る、湾曲構成(例えば、「S」形状)を備えてもよい。
【0058】
所望のレベルにおいて、移動可能アセンブリの設定および係止を容易にするために、DAPシステムは、ユーザの高さに基づいて位置を誘導または提案するために、システム上に指標を提供してもよい。図12では、例えば、DAPシステム1100の高さ調節アセンブリ1150は、側面支柱1182を覆う可動インジケータポインタまたは開口部1190を含む。側面支柱1182は、可動アセンブリ1150の調節の誘導として使用され得る一連の指標1192(例えば、フィート/インチまたはセンチメートルにおける高さ)を含む。指標1192は、側面支柱1182上に印刷されるか、または支柱1182に沿うLCDまたはLED表示として提供されてもよい。他の変形例では、プライバシーのため、ユーザの高さは、制御パネル(図示せず)に入力され、光の柱からの1つ以上の光が、ユーザの高さ入力に基づいて選択的に作動され、可動アセンブリ1150の提案位置を示してもよい。さらに他の変形例では、制御パネルおよび/または可動アセンブリは、例えば、正確な位置決めを示すか、またはアセンブリを上下させるための命令を示す、可聴、可視、または触知信号をユーザに提供してもよい。
【0059】
(可動アセンブリへのチャンバの取着)
上述のように、ユーザ密閉部および可動アセンブリの高さは、同時に調節されてもよい。本特徴を実装するための方法の1つは、ユーザ密閉部の高さが、可動アセンブリの垂直移動によって調節され得るように、DAPシステムのチャンバの一部を可動アセンブリの一部に取着することである。そのような設計は、ユーザに、単一ステップにおいて、制御パネルおよびユーザ密閉部の高さを調節させることによって、高さ調節動作を単純化させ得る。さらに、圧力チャンバとフレームとの間の相対動作を制限することは、ユーザの身体に対して、ユーザ密閉部を安定化させ、次に、ユーザとチャンバとの間の密閉を維持するのに有用となり得る。フレーム880は、種々の方法において、チャンバに取着されてもよい。一実施例として、フレーム880の近位部分882は、1つ以上の布地ループで全体的または部分的に被覆され、例えば、接着剤あるいはVELCROTM式の締結具および/またはジッパによって、ユーザ密閉部の周囲にチャンバ材料をさらに取着させてもよい。他の実施形態では、上部チャンバ区域は、フレーム880が金属から成る場合、フレーム880を誘引し得る、1つ以上の磁石を備えてもよい。
【0060】
図10Aおよび10Bは、フレーム1004の近位ループ1002に膨張可能なチャンバ1006の別の取着機構を図式的に例示する。図10Bに例示されるように、膨張可能チャンバ1006の一部を取着するために使用される引張ループ1008は、ループ1002の一部の下方に固定して搭載される、伸長スロット付き保定チャネル1012内に収容されている伸長レール1010の周囲に載置されてもよい。ロッド1010は、ロッドが、保定チャネル1012内を移動し得るが、チャンバ1006が引張されても、スロットから除去され得ないように、縦方向スロットの幅より大きな直径を有してもよい。スロット付き保定チャネル1012は、レール1010と同一長を備えても、またはそうでなくてもよい。いくつかの変形例では、複数の引張ループを使用して、チャンバをコンソールフレーム1004に取着してもよい。引張ループは、膨張可能チャンバと同一材料から成っても、またはそうでなくてもよい。引張ループは、接着剤、VELCROTM式の締結具、締結バックル、ボタン、または他の種類の好適な取着方法によって、チャンバに取着されてもよい。いくつかの実施例では、ユーザフレームへのチャンバの取着は、可動アセンブリによる、チャンバの上昇および/または降下を促進するだけではなく、ユーザ密閉部の領域内のチャンバの幾何学形状を維持し、密閉部からの空気の漏出の頻度および/または規模を低減させ得る。
【0061】
いくつかの変形例では、密閉フレームおよびチャンバは、密閉フレームが、ユーザ密閉部に対して下側に留まるように構成され、ユーザの腕の揺動または他の種類の上半身動作のための余地を提供してもよい。他の変形例では、ユーザ密閉部は、ユーザがランニングしているか、または別様にユーザの下半身を動かしているときに、ユーザの下半身(例えば、脚または臀部)が、コンソールフレームと衝突しないように、コンソールフレームの近位ループと実質的に同一平面にあってもよい。いくつかの実施形態では、コンソールフレームループ上方のユーザ密閉部によって形成される突出構造は、円筒形構成を備えてもよい一方、他の実施形態では、そのような構造は、ユーザ密閉部が、伸展可能フラップの断片によって形成される場合、切頭円錐型構成を備えてもよい。可動アセンブリの近位ループの寸法は、チャンバ内のユーザ密閉部より大きくてもよい一方(例えば、図2B参照)、他の実施形態では、近位ループは、より小さくてもよい。いくつかの実施形態では、近位ループの内側表面とユーザ密閉部の外側縁との間の平均距離は、約0cm乃至約20cm以上、他の場合には、約2cm乃至約10cm、他の場合には、約1cm乃至訳5cmの範囲であってもよい。
【0062】
(フレームアセンブリ)
フレームアセンブリは、DAPシステムの他の構造を支持および/または安定化させるための種々の構造を備える。例えば、フレームアセンブリは、膨張チャンバに取着する土台または基部、ならびに膨張チャンバの形状を制限するバー、留具、またはレールを備えてもよい。フレームアセンブリはまた、種々のフレーム構造を使用する高さ調節機構を安定化させ、使用の際、DAPシステムまたはユーザによって、あるいはそれらに作用することによって発生させられる振動を緩和し、もしくは他の応力を安定化させるために使用されてもよい。図2Aから2Cに描写される実施例では、DAPシステム300は、基部321と、側面手すり322と、正面水平バー323と、正面垂直バー324とを伴うフレームアセンブリ320を備える。フレームアセンブリ330のいくつかの部分はまた、チャンバを所定の形状に維持または制限してもよい。例えば、チャンバ310が膨張させられると、システム300の正面端部におけるチャンバ310の拡張は、側面バー325、L−形状バー326、および正面留具324の正面バー327によって制限される。チャンバ310の側方拡張は、後面手すり322によって制限されてもよい。後面手すり322は、運動の際、および/または一時的に、ユーザの身体平衡を崩れさせ得るチャンバ310内の圧力変化の場合に、ユーザに支持を提供してもよい。いくつかの実施形態では、圧力源は、2つのL−形状バー326上に載置されるか、またはそこに搭載されてもよい。一実施例では、圧力源は、送風機であってもよい。圧力源は、同様に、他の場所に載置されてもよい。例えば、圧力源によって生じ得る振動を低減させるために、DAPSに隣接して、地面に載置されてもよい。
【0063】
フレームアセンブリ320は、当業者に周知の任意の好適な方法によって、ともに組み立てられてもよい。非限定的実施例として、ブラケット、ボルト、ネジ、またはリベットを含む。いくつかの実施形態では、上述の構成要素に加え、またはその代わりに、フレームアセンブリ320は、他の構成要素または部品を備えてもよい。例えば、付加的バーまたは留具を使用して、ユーザが動作中、システム300を安定化させてもよい。
【0064】
他の実施例では、1つ以上の他の構造が、フレームアセンブリに取着され、ある種類の運動または訓練を容易にしてもよい。例えば、調節機構は、歩行器または杖機構をさらに備え、歩行器あるいは杖機構と関連付けられた上半身上昇および立位動作を模擬、促進、もしくは調整してもよい。いくつかの実施例では、歩行器または杖機構がDAPシステムと併用されるトレッドミルまたは他の運動機械と同期され得る、センサを組み込んでもよい。さらに他の実施例では、チャンバの1つ以上のパネルは、身体の封入された部分へのアクセスを可能にするように、密閉可能に開放されてもよい。また、さらなる実施例では、チャンバおよび/またはフレームアセンブリは、装着帯またはストラップを含み、非空気圧式身体支持を提供してもよい。
【0065】
上述のように、図2Aから2Cに描写される実施形態における、チャンバ310の拡張は、DAPシステム300のフレームアセンブリ320のいくつかのバー、レール、および/または留具によって制限されてもよい。この具体的実施形態では、2つの平行な高さ調節機構334は、また、その側方の拡張を制限することによって、膨張されたチャンバの成形を促進してもよい。図2Aに例示されるように、ユーザ密閉部350の周囲の膨張されたチャンバ310の垂直方向の拡張は、可動アセンブリ330のコンソールフレーム331によって制限されてもよい。ユーザが、システム300を使用中、膨張されたチャンバ310内に載置されると、可動アセンブリ330の密閉フレーム341は、ユーザのちょうど胴回りまたはその上方に配置されてもよい。図2Bに最も良く例示されるように、可動アセンブリ330の密閉フレーム341は、チャンバ310の上区域313と略同一の幅であってもよいが、ユーザ密閉部350より若干広くてもよい。その結果、チャンバ310が膨張させられると、コンソールフレームの変位が、ユーザ密閉部350を上昇させるが、密閉部350の周囲の膨隆チャンバ材料を抑制させ得る。本設計は、ユーザ密閉部350の周囲の膨隆チャンバ材料が、ユーザの上半身動作に干渉する危険を防止または低減させ、ユーザが、自由かつ快適に腕を揺動することを可能にし得る。さらに以下に詳述されるように、チャンバ310の上区域313は、コンソールフレーム331の一部に取着され、それによって、ユーザ密閉部350の高さを可動アセンブリ330の高さとともに調節させてもよい。
【0066】
本明細書に説明された構造に加え、付加的構造を使用して、チャンバを具体的構成に輪郭付けるために、チャンバ310の膨張を制限してもよい。例えば、X−形状クロスバーが、高さ調節機構334と後面手すり322との間に追加され、基部の側面における膨隆するチャンバ材料を平坦化してもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ310は、膨張したチャンバを特定の構成または形状に維持することを容易にし得る、1つ以上の剛性部分または他の種類の統合支持構造を備えてもよい。
【0067】
上述のように、DAPシステムは、システムのフレームアセンブリまたは他の構造に取着される1つ以上のパネルまたは端部キャップをさらに備えてもよい。例えば、図11におけるDAPシステム1100は、側面支柱1104に取着され、係止機構の係止開口部(例えば、図8Aにおける支柱810の開口部813)が、外部衝突によって偶然係脱するか、あるいは係止機構が係合されるとき、露出された係止開口部と露出された係止ピンとの間に、衣類または他の物体が偶然挟入することを防止し得る側面支柱パネル1102を備える。側面フレームパネル1106および前方パネル1108は、フレーム1110に取外し可能に取着されてもよい。これらのパネル1106および1108は、ユーザをシステム1100の機械および電気構成要素から保護し、ならびにシステム構成要素が損傷することを防止し得る。
【0068】
(上述の実施形態の使用)
本明細書では、ユーザが、努力せずに、かつ容易に、ユーザ密閉部の高さを調節可能である高さ調節機構を具備する、DAPシステムの種々の実施形態について説明される。さらに、DAPシステムはまた、シームレスに高さ調節機構と併用されるように構成される、係止機構を備える。いくつかの実施形態では、ユーザは、片手で、調節ステップおよび係止ステップを完了可能であってもよい。一実施形態におけるように、ユーザが、図3Aに例示されるように、DAPシステムを使用するセッションを終了後、ユーザは、最初に、運動機械を停止し、次いで、プロセッサに圧力チャンバ内の上昇圧力レベルの加圧または維持を停止するように命令してもよい。これは、ユーザインターフェースシステム(例えば、制御パネル)を通して行なうことが可能である。ユーザは、ユーザの身体からユーザ密閉部を解放し、次いで、ラッチボールをその解除位置に回転させること(例えば、本具体的実施形態では、反時計回り回転)によって、可動アセンブリを解除してもよい。平衡システムの使用のため、本実施形態では、可動アセンブリの降下は、ユーザに、多大な力を印加することを要求しない。その結果、ユーザは、可動アセンブリを降下させるために、手を使用してラッチボールを操作し、コンソールフレームを押下してもよい。可動アセンブリの降下は、上チャンバ区域を押圧し、したがって、チャンバを収縮させる。上述のように、多重折畳み線を有するチャンバは、所定の態様で収縮し、ユーザがチャンバから容易に降りることを促進し得る。チャンバが完全に収縮されると、ユーザは、チャンバから降り得る。その重力によって偏向された可動アセンブリは、折り畳まれたチャンバの上部に留まり得る。
【0069】
DAPシステムの次のユーザは、最初に、コンソールフレームおよびチャンバの上区域内のユーザ密閉部の開口部に進入し、ユーザの胴回りの周囲にユーザ密閉部を載置してもよい。次いで、ユーザは、ユーザインターフェースシステムを介して、DAPシステムプロセッサと通信し、チャンバの膨張を作動させてもよい。膨張が開始すると、ユーザは、ユーザ密閉部の高さが適切であるとユーザが感じる位置まで、可動アセンブリを上昇させてもよい。上述のように、本実施形態における平衡設計のために、ユーザは、可動アセンブリを上昇させるために少量の力のみ印加することを必要とし得る。その結果、ユーザは、片手で、コンソールアセンブリの上昇および係止を完了してもよい。ユーザが、可動アセンブリの位置を係止後、ユーザは、運動機械の使用を開始してもよい。
【0070】
本明細書の実施形態は、ある実施例に関連して説明されているが、説明された実施例に対する種々の付加的実施形態および改変が、発明の範囲内で想定される。したがって、上述の説明のいずれの部分も、以下の請求項に記載される発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。上述の実施形態のすべてに対して、方法のステップは、連続的に行なわれる必要はない。故に、本発明が、添付の請求項による場合を除いて、限定されることを意図するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
差動空気圧システムであって、該システムは、
密閉インターフェースを有する陽圧チャンバであって、該密閉インターフェースは、ユーザの身体の一部を受容し、および該ユーザの身体とチャンバとの間に密閉を形成するように構成される、陽圧チャンバと、
該密閉インターフェースに隣接して該チャンバに取着される高さ調節アセンブリと、
該高さ調節アセンブリに取着される制御パネルと
を備える、システム。
【請求項2】
前記陽圧チャンバは、少なくとも1つの透明パネルを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記陽圧チャンバは、複数の透明パネルを備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記陽圧チャンバは、耐滑動パネルを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記耐滑動パネルは、前記密閉インターフェースに隣接している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記高さ調節アセンブリは、水平方向に作動される係止機構を備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記高さ調節アセンブリは、2つの対応する調節支柱内に位置する2つの可動端を備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
各可動端は、少なくとも2つのローラを備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
第2のローラに対して直角に配向される第1のローラをさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
各可動端は、少なくとも1つの可動制動パッドを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも1つの可動制動パッドは、前記高さ調節アセンブリを傾動させることによって作動され得る、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記高さ調節機構は、前記可動アセンブリの重量を少なくとも部分的に相殺するように構成される平衡システムをさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記平衡システムは、少なくとも1つの調節支柱に位置する重量を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
密閉機構を使用して前記チャンバに取着される土台をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記密閉機構は、チャンバ内の圧力の上昇によって前記土台への密閉を増加させるように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記密閉機構は、発泡体部材をさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記ユーザ密閉部の現在の位置を係止するように構成されるピンラッチ係止機構をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項18】
差動空気圧システムであって、
圧力チャンバと、
垂直方向に調節可能な片持ち梁フレームであって、該片持ち梁フレームは、第1の可動構成および第2の係止構成を有し、該第2の係止構成は、該圧力チャンバによって作動される、片持ち梁フレームと
を備える、システム。
【請求項19】
差動空気圧システムを調節する方法であって、
平衡高さ調節アセンブリを使用して、制御パネルと圧力チャンバとを同時に上昇させることを含む、方法。
【請求項20】
前記高さ調節アセンブリの片持ち梁制動機構を傾動させることにより、該制動機構を係脱することをさらに含む、請求項19に記載の取扱の方法。
【請求項21】
差動空気圧システムを使用する方法であって、該方法は、
四肢に印加される圧力を上昇させることであって、該四肢は、土台に密閉可能に取着された圧力チャンバ内に位置する、ことと、
該四肢に印加された圧力の上昇に対応して、該圧力チャンバと該土台との密閉を増加させることと
を含む、方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2012−526629(P2012−526629A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510975(P2012−510975)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/034518
【国際公開番号】WO2010/132550
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(510104403)アルターグ, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】