説明

差込式管継手

【課題】接続管の差込み荷重の軽減、接続管の末端でシールリングに傷等を付けることなく施工できるようにする。
【解決手段】接続管5が継手本体2内に所定の長さまで差し込まれると、接続管5の末端がシールリング4のリング胴部4a内に管端受け部4bに当接するまで挿入し該管端受け部4bがストッパー部9に当接するまでシールリング4全体を継手本体2内奥に向かって押込み移動させ、これに伴いシール作用部4cがテーパ11dで縮径されて第1凹溝11aの内周面と接続管5の外周面との間で圧縮作用を受けて接続管5の外周面に密着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス管、給水又は給湯用配管などの接続管をワンタッチで接続するために使用される差込式管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のワンタッチ方式の差込式管継手として、例えば、図9に示すように、継手本体20の端部に接続管21の端部が差し込まれる受口22を設けるとともに、この受口22の内奥部に管端ストッパー部23を径方向内方へ突設しており、受口22の内部には拡縮径自在な抜止めリング24と、この抜止めリング24と管端ストッパー部23との間の定位置に配置される拡縮径自在なゴム製のシールリング25とを収容してあり、抜止めリング24が内接する受口22の内周には、抜止めリング24に縮径方向の力を作用させるテーパ面26を管抜出し方向に窄まり状に設けているものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
この差込式管継手によれば、図10のように、継手本体20の受口22に接続管21の端部が差し込まれると、接続管21の外面と継手本体20の内面との間でシールリング25を圧縮することによりシールされ、また抜止めリング24の内径部が接続管21の外面に食い込むことにより、これら継手本体20と接続管21との接続状態が保持される。この接続状態で接続管21に引き抜き力が作用すると、抜止めリング24は受口22の内周のテーパ面26で縮径されて接続管21の外面への食い込みを増すことにより、接続管21の引き抜きが阻止されるというものである。
【0003】
【特許文献1】特開平10−160071号公報
【特許文献2】特開2003−14169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、シールリング25の圧縮による面圧向上のために該シールリング25の内径が接続管21の外径よりも小さく形成されている上記従来の差込式管継手では、手動で接続管21を継手本体20に差込む際、接続管21のシールリング25への挿入力が過大になる傾向にあり、接続管21の差込み操作性に難があった。また、接続管21を差込むとき接続管21の末端面の外側のエッジでシールリング25を傷付け、シールリング25によるシール機能に悪影響を及ぼす。
また、継手本体20に接続管21を差込み完了後、該接続管21を所定の長さにまで差込みできたか否かを容易に確認することができず、差込み不足の場合漏水の原因になる。そのためには、一般に、接続管21を継手本体20に差込む前に、図9のように接続管21の端部の末端から所定距離を置いた所定位置にマジックインキ等で挿入代のマーキング27をつけ、差込み後、挿入代のマーキング27の位置まで差し込んだことを確認するという方法が採用されるが、現場で接続管21に差し込み代をマーキングする作業は甚だ煩わしかった。
【0005】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、接続管を差込むだけのワンタッチ操作でシール状に接続できるうえ、接続管のシールリングへの挿入力の低減、接続管の差込み荷重の軽減を図って差込み操作性に優れ、また接続管の末端がシールリングに傷等を付けることなく施工でき、シールリングによるシール性能の向上を図れる差込み式管継手を提供することにある。また、本発明の目的は、接続管への挿入代のマーキング作業を省け、接続管の所定の長さの差込みを人目で容易に確認でき、施工性、信頼性に優れる管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の差込式管継手は、請求項1に記載のように、その発明の内容を理解しやすくするために図1〜図3に付した符号を参照して説明すると、継手本体(2)の端部に接続管(5)の端部が差し込まれる受口(6)を設けるとともに、この受口(6)の内奥部内周にストッパー部(9)を径方向内方へ突設しており、受口(6)の内部とストッパー部(9)との間にシールリング(4)を収容配置している差込式管継手において、シールリング(4)は、接続管(5)の差込み前において、接続管(5)の外径と同一もしくは該外径より少し大きい内径を有する筒状のリング胴部(4a)と、このリング胴部(4a)の前端側に内向きに連設され接続管(5)の外径より小さい内径の管端受け部(4b)と、リング胴部(4a)の後端側に外向き突出状に連設され接続管(5)の外径と同一もしくは該外径より少し大きい内径を有する拡縮径自在な環状のシール作用部(4c)とを有する形に形成されており、継手本体(2)内のストッパー部(9)と受口(6)の内部との間の中間部内周に、継手本体(2)の内奥方向に向かって窄まり状のテーパ(11d)を設けており、接続管(5)が継手本体(2)内に所定の長さまで差し込まれると該接続管(5)の末端がリング胴部(4a)内に管端受け部(4b)に当接するまで挿入して該管端受け部(4b)がストッパー部(9)に当接するまでシールリング(4)全体を継手本体(2)内奥に向かって押込み移動させるとともに、その移動に伴いシール作用部(4c)がテーパ(11d)で縮径されて継手本体(2)の内周面と接続管(5)の外周面との間で圧縮作用を受けて接続管(5)の外周面に密着するように構成していることに特徴を有するものである。
【0007】
このような構成の差込式管継手によれば、シールリング(4)のシール作用部(4c)およびリング胴部(4a)の内径は、接続管(5)の外径と同一もしくは該外径より少し大きくし、シール作用部(4c)はテーパ(11d)を抵抗少なく滑らせて縮径させるので、接続管(5)の小さい差込み荷重でシールリング(4)全体を継手本体(2)内奥方向へ押込み移動させることができて接続管の差込み操作性に優れる。
また、リング胴部(4a)の後端側に外向き突出状に連設されたシール作用部(4c)は、継手本体(2)の内周面と接続管(5)の外周面との間で圧縮されて面圧を高めるので、密封シール性能を高めることができる。
さらに、接続管(5)の外径と同一もしくは該外径より少し大きい内径を持つシール作用部(4c)及びリング胴部(4a)に対しては接続管(5)の末端で傷等を付けることが殆どなくなる。
【0008】
請求項1記載の差込式管継手は、請求項2に記載のように、継手本体(2)内のストッパー部(9)と受口(6)の内部との間の中間部内周に接続管(5)の外径より大きい内径の環状壁(10)を設け、この環状壁(10)とストッパー部(9)との間の内周にシールリング(4)が軸方向に移動可能に収容されるシールリング収容凹溝(11)を形成し、シールリング収容凹溝(11)は、ストッパー部(9)の受口(6)に面する側に形成され接続管(5)の外径より大きい内径の第1凹溝(11a)と、この第1凹溝(11a)の受口側端と環状壁(10)との間に形成され第1凹溝(11a)の内径より大きい内径の第2凹溝(11b)とを有する形に形成し、第1凹溝(11a)と第2凹溝(11b)との間には段部(11c)が形成され、この段部(11c)に第1凹溝(11a)に向かって窄まり状のテーパ(11d)を設けるという構成を採用することができる。
このような構成によると、接続管(5)の小さい差込み荷重でシールリング(4)全体を継手本体(2)内奥方向へ安定かつ確実に押込み移動させることができる。また、その移動に伴いシール作用部(4c)はテーパ(11d)で縮径されて第1凹溝(11a)の内周面と接続管(5)の外周面との間で確実に圧縮作用を受けて接続管(5)の外周面に密着する。
【0009】
請求項1又は2記載の差込式管継手は、請求項3に記載のように、継手本体(2)の、接続管差込み前におけるシールリング(4)の収容位置に対応し且つ接続管差込みによるシールリング(4)の移動位置より受口(6)側に偏した位置に対応する箇所に、確認孔(13)を内外貫通状に設けるという構成を採用することができる。このような構成によると、接続管(5)の差込み完了後には、シールリング(4)は確認孔(13)を通過して確認孔(13)から見えなくなり、これにより接続管(5)が所定の長さまで差込まれたか否かを人目で容易に確認できる。このように接続管(5)の差込みを完了した後の状態を確認孔(13)よりシールリング(4)の有無を目視で容易に確認できるため、接続管(5)の差込み不足を未然に防止でき、また接続管(5)への差し込み代のマーキング作業を省略することができ、施工性に優れる。
【0010】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の差込式管継手は、請求項4に記載のように、継手本体(2)の受口(6)の内部に接続管(5)の外周面に係合する拡縮径自在な抜止めリング(3)を収容し、受口(6)の内周には、抜止めリング(3)に縮径方向の力を作用させるテーパ面(8)を管抜出し方向に窄まり状に設けるという構成を採用することができる。このような構成によると、接続管(5)を差し込むだけのワンタッチで抜止め状に接続できる。また、接続管(5)の差込み完了後、接続管(5)に引き抜き力が加えられると、接続管(5)と同行する抜止めリング(3)が受口(6)のテーパ面(8)と当接することにより、抜止めリング(3)が縮径して接続管(5)の外周面への係合力が増す。これにより接続管(5)の抜け出しが確実に阻止される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の差込式管継手によれば、接続管を差込むだけのワンタッチ操作でシール状に接続でき、しかも、接続管の小さい差込み荷重でシールリングを押込み移動させてシール作用部で密封シール性能を向上でき、差込み操作性にも優れ、またシールリングを傷付けることなく施工できて有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は本発明の一実施例の差込式管継手を接続管差込み前の状態で示す半欠截断面図、図2は同差込式管継手を接続管差込み完了後の状態で示す半欠截断面図、図3は図1における差込式管継手の平面図である。
【0013】
図1〜図3に示すように、差込式管継手1は、継手本体2と、この継手本体2の内部に収容配置される抜止めリング3およびシールリング4を備えている。
【0014】
継手本体2は筒状に形成され、これの軸方向一端部に接続管5の端部が差し込まれる受口6を開口し、この受口6の内周に抜止めリング3が収容される抜止めリング収容用凹溝7を形成し、この凹溝7の内周面に受口外方(管抜出方向)に向かって窄まり状のテーパ面8を形成している。継手本体2内の軸方向中央付近の内周から接続管5の外径より小さい内径の環状のストッパー部9を径方向内方へ突設し、このストッパー部9と抜止めリング収容用凹溝7との間の中間部内周に接続管5の外径より大きい内径の環状壁10を設け、この環状壁10とストッパー部9との間の内周にシールリング4が軸方向に移動可能に収容されるシールリング収容凹溝11を形成している。ストッパー部9は継手本体2と一体に形成するに限られず、継手本体2とは別体に環状のストッパー部9を形成し、これを継手本体2内の軸方向中央付近の内周に嵌め込み固定するものであってもよい。継手本体2の他端部の外周には接続用雄ねじ12を形成している。
【0015】
抜止めリング3は接続管5より硬質のステンレス鋼等で拡縮径自在なC形状に形成され、その内径部には接続管5の外径よりも小さい内径の係合歯3aを形成している。
【0016】
シールリング収容凹溝11は、ストッパー部9の受口6に面する側に形成され接続管5の外径より大きい内径の第1凹溝11aと、この第1凹溝11aの受口6側端と環状壁10との間に形成され第1凹溝11aの内径より大きい内径の第2凹溝11bとを有する形に形成している。第1凹溝11aと第2凹溝11bとの間には段部11cが形成され、その段部11cに第1凹溝11aに向かって窄まり状のテーパ11dを設けている。
【0017】
シールリング4は、接続管5の外径と同一もしくは該外径より少し大きい内径を有する筒状のリング胴部4aと、このリング胴部4aの前端側に内向きに連設され接続管5の外径より小さい内径の管端受け部4bと、リング胴部4aの後端側に外向き突出状に連設され接続管5の外径と同一もしくは該外径より少し大きい内径で且つ第1凹溝11aの内径より大きい外径の拡縮径自在な環状のシール作用部4cとを有する形に一体的に形成している。このシールリング4は、図1のように接続管5の差込み前においては、リング胴部4aがシールリング収容凹溝11の第1凹溝11a内に、シール作用部4cが第2凹溝11b内にそれぞれ嵌まり込むように収容される。尚、リング胴部4aの後端側に一体形成されるシール作用部4cは、図1のように1条に設けることに限られず、図4のように2条以上並べて一体に設ける場合もある。
【0018】
シールリング4はこれ全体を同一のゴム材料で一体形成することに限られず、図5のようにリング胴部4aおよび管端受け部4bをPP、PE等プラスチックや金属等の硬質材料で、シール作用部4cのみをゴム材料でそれぞれ一体的に形成するものであってもよい。また、図6のように、管端受け部4bを金属等硬質材料で、1条もしくは2条以上のシール作用部4cをゴム材料で、リング胴部4aをゴム材料よりも少し硬い汎用エンジニアリングプラスチック等半硬質材料でそれぞれ一体的に形成することもできる。
【0019】
継手本体2の、接続管5の差込み前におけるシールリング4の収容位置に対応する位置には、確認孔13を内外貫通状に設けている。したがって、接続管5の差込み前においては確認孔13からシールリング4を覗き見ることができてその存在を確認できる。接続管5の差込みにより、後述するようにシールリング4が継手本体2の内奥方向へ押し込まれるが、この確認孔13の設置箇所は継手本体2の内奥方向に移動し終えたシールリング4の後端の位置よりも受口6側に偏した位置に対応するように設定している。尚、確認孔13は、継手本体2の周方向に1個もしくは2個以上設けるが、図3のように平面視円形に形成すること、あるいは図7、図8のように円周方向に長い長孔に形成することは任意である。
【0020】
次に、上記構成の差込式管継手1による接続管5の接続要領について説明する。
【0021】
接続管5の端部を継手本体2の受口6に差込むが、このとき接続管5の末端が抜止めリング3の係合歯3aの先端を滑って該抜止めリング3を拡径させながら通過し、更にシールリング4のシール作用部4cおよびリング胴部4a内に挿通して管端受け部4bに当接する。引き続いて、接続管5を更に深く所定の長さまで差込むと、接続管5の末端でシールリング4が確認孔13を通過し管端受け部4bをストッパー部9に当接させるまで継手本体2内奥に向かって押し込まれ、これによりシール作用部4cが段部11cのテーパ11dとの摺接作用により縮径されながら接続管5の外周面と第1凹溝11aの内周面との間で圧縮されて接続管5の外周面に密着する密封シール状態が得られるとともに、抜止めリング3の係合歯3aが接続管5の外周面に係合した抜止め状態が得られる(図2参照)。
【0022】
この接続管5の差込み時においては、シールリング4のシール作用部4cおよびリング胴部4aの内径は、接続管5の外径と同一もしくは該外径より少し大きくし、またシール作用部4cはテーパ11dを抵抗少なく滑らすことで容易に縮径変形させることができるので、接続管5の小さい差込み荷重でシールリング4を継手本体2の内奥方向へ押込み移動させることができて接続管5の差込み操作性に優れる。また、シール作用部4cは、リング胴部4aの後端側に外向き突出状に連設され、継手本体2の内周面と接続管5の外周面との間で圧縮されて面圧を高めるので、継手本体2の内周面と接続管5の外周面との間の密封シール性能を向上することができる。さらに、シール作用部4cやリング胴部4aの内径が接続管5の外径と同一もしくは該外径より少し大きく形成されていることにより接続管5の末端で傷等を付けるのを防止できる。
【0023】
また、接続管5の差込み完了後、接続管5に引き抜き力が加えられると、接続管5と同行する抜止めリング3がテーパ面8の窄まり側に当接することにより縮径させられて接続管5の外周面への係合力を増す。これにより接続管5の抜け出しが確実に阻止される。
【0024】
接続管5の差込み完了後には、シールリング4は確認孔13を通過して確認孔13から見えなくなり、これにより接続管5が所定の長さまで差込まれたか否かを人目で容易に確認できる。
【0025】
上記実施例では、継手本体2の一方の側に接続用雄ねじ12を形成した雄ねじアダプター差込式管継手について記述したが、本発明はこれに限られず、他の構造、例えば、左右対称のソケット形差込式管継手、エルボ型差込式管継手等にも適用できることは勿論である。また、接続管5としては、ステンレス鋼管等の金属管に限られず、樹脂製の接続管、例えば塩化ビニール製の接続管などにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施例の差込式管継手を接続管差込み前の状態で示す半欠截断面図である。
【図2】同差込式管継手を接続管差込み完了後の状態で示す半欠截断面図である。
【図3】図1における差込式管継手の平面図である。
【図4】他の実施例の差込式管継手を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図5】更に他の実施例の差込式管継手を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図6】更に又、他の実施例の差込式管継手を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図7】他の実施例の差込式管継手を図3に相応して示す平面図である。
【図8】更に他の実施例の差込式管継手を図3に相応して示す平面図である。
【図9】従来例の差込式管継手を接続管差込み前の状態で示す半欠截断面図である。
【図10】図9の差込式管継手を接続管差込み完了後の状態で示す半欠截断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 差込式管継手
2 継手本体
3 抜止めリング
4 シールリング
4a リング胴部
4b 管端受け部
4c シール作用部
5 接続管
6 受口
8 テーパ面
9 ストッパー部
10 環状壁
11 シールリング収容凹溝
11a 第1凹溝
11b 第2凹溝
11c 段部
11d テーパ
13 確認孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
継手本体の端部に接続管の端部が差し込まれる受口を設けるとともに、この受口の内奥部内周にストッパー部を径方向内方へ突設しており、前記受口の内部と前記ストッパー部との間にシールリングを収容配置している差込式管継手において、
前記シールリングは、前記接続管の差込み前において、前記接続管の外径と同一もしくは該外径より少し大きい内径を有する筒状のリング胴部と、このリング胴部の前端側に内向きに連設され前記接続管の外径より小さい内径の管端受け部と、前記リング胴部の後端側に外向き突出状に連設され前記接続管の外径と同一もしくは該外径より少し大きい内径を有する拡縮径自在な環状のシール作用部とを有する形に形成されており、
前記継手本体内の前記ストッパー部と前記受口内部との間の中間部内周に、継手本体内奥方向に向かって窄まり状のテーパを設けており、
前記接続管が前記継手本体内に所定の長さまで差し込まれると該接続管の末端が前記リング胴部内に前記管端受け部に当接するまで挿入して該管端受け部が前記ストッパー部に当接するまで前記シールリング全体を継手本体内奥に向かって押込み移動させるとともに、その移動に伴い前記シール作用部が前記テーパで縮径されて前記継手本体の内周面と前記接続管の外周面との間で圧縮作用を受けて接続管の外周面に密着するように構成していることを特徴とする、差込式管継手。
【請求項2】
前記継手本体内の前記ストッパー部と前記受口内部との間の中間部内周に前記接続管の外径より大きい内径の環状壁を設け、この環状壁と前記ストッパー部との間の内周に前記シールリングが軸方向に移動可能に収容されるシールリング収容凹溝を形成し、前記シールリング収容凹溝は、前記ストッパー部の前記受口に面する側に形成され前記接続管の外径より大きい内径の第1凹溝と、この第1凹溝の前記受口側端と前記環状壁との間に形成され前記第1凹溝の内径より大きい内径の第2凹溝とを有する形に形成し、前記第1凹溝と第2凹溝との間には段部が形成され、この段部に前記第1凹溝に向かって窄まり状の前記テーパを設けている、請求項1記載の差込式管継手。
【請求項3】
前記継手本体の、前記接続管の差込み前におけるシールリングの収容位置に対応し且つ前記接続管の差込みによる前記シールリングの移動位置より前記受口側に偏した位置に対応する箇所に、確認孔を内外貫通状に設けている、請求項1又は2記載の差込式管継手。
【請求項4】
前記受口の内部には拡縮径自在な抜止めリングを収容配置し、前記受口の内周には、前記抜止めリングに縮径方向の力を作用させるテーパ面を管抜出し方向に窄まり状に設けている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の差込み式管継手。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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