説明

巻きテープ体用のホルダ

【課題】摺接により摩耗粉を発生する材料で形成された環状の芯体にテープを巻き付けて形成された巻きテープ体を、テープ支持具を使ってテープの引き出し操作をしても芯体から摩耗粉の発生のない巻きテープ体用のホルダを提供する。
【解決手段】巻きテープ体用のホルダ10は、第1嵌合部12を備える第1保持部材11と第2嵌合部21を備える第2保持部材20とから構成され、これらは巻きテープ体1の両側から第1及び第2嵌合部12,21を芯体2の中央孔4にそれぞれ挿入し、かつこれら各嵌合部12,21を連結することで巻きテープ体1に固定される。各嵌合部12,21の一端部12a,21aからは径方向外方に鍔状の覆い部14,23がそれぞれ張り出しており、これら覆い部14,23は、ホルダ10が巻きテープ体1に組み付けられた時に芯体2の環状側面2aに密着してこれを覆い隠す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻きテープ体用のホルダに関し、更に詳細には、例えば、摺接により摩耗粉を発生しやすい紙製の筒状芯体に巻き取られてなる巻きテープ体を保持するホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
セロハンテープ、ビニルテープ、或いは布テープなどに代表される各種の巻きテープは、中央孔を有する環状の芯体の外側周面に所定幅のテープを何十にも巻き付けて形成されている。一般に、この種の巻きテープでは、ボール紙を筒状に形成した芯体が使用されている。このような巻きテープ体の最も一般的な使用方法は、巻きテープにおける芯体の中央孔に使用者の手の指を複数本入れるようにしてこれを軽く握り、これら指を支え軸にして巻きテープを回転させながら該巻きテープからテープを引き出していた。また、このような巻きテープは、巻きテープ支持具やテープカッターなどに装着して使用されることもあるが、このような巻きテープ支持具としては、特許文献1に開示された発明が知られている。
【特許文献1】特開平6−239517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に開示された粘着テープ供給器は、巻きテープを支持軸で回転可能に支持し、この粘着テープ供給器を机などの固定位置に置いて使用するものであるため、巻きテープを持ち運んで使用するには非常に不便であった。そのため、巻きテープをテープ供給器などに装着して使用するのではなく、直接手で持って使用する場合が多い。ところで、前述したように巻きテープの芯体中央孔に使用者の手の指を複数本入れて軽く握りながら巻きテープを回転させてテープを引き出すと、手の指や手の掌と芯体とが擦れて芯体から摩耗粉が飛散することがあった。
【0004】
そのため、例えば、半導体製造工場、或いは食品の製造工場や加工工場などのクリーンルームでは巻きテープの芯体中央孔に使用者の手の指を入れるように巻きテープを直接手で持った状態でテープの繰り出しを行うことはできないので、巻きテープから必要長さのテープを引き出す作業が非常に非能率であった。
【0005】
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、中央孔を有し、かつ摺接により摩耗粉を発生する材料で形成された環状の芯体にテープを巻き付けて形成された巻きテープ体を、芯体の中央孔に手の指を複数本入れるようにして持ちながらテープの引き出し操作をしても芯体から摩耗粉の発生がない巻きテープ体用のホルダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、中央孔を有する環状の芯体の外側周面にテープを巻き付けた巻きテープ体を保持する巻きテープ体用のホルダであり、その特徴とするところは、前記巻きテープ体を前記中央孔の開口面両側から挟む第1保持部材及び第2保持部材を含み、前記両保持部材が、擦れにより摩耗粉の発生し難い材料で形成され、これら保持部材が、前記芯体の前記中央孔に挿入可能な第1及び第2嵌合部と、これら両嵌合部の一端部から前記開口面に沿う外方向に張り出した鍔状の覆い部とをそれぞれ備え、前記両保持部材における前記各嵌合部が、前記芯体の前記開口面両側から前記中央孔に挿入されるとき、前記中央孔内で相互に着脱可能に連結し、前記両保持部材の前記各覆い部が、前記芯体の側面全部に密着してこの側面を覆い隠すと共に、前記ホルダが、前記両嵌合部の連結力により前記芯体を前記両側面から挟んで前記巻きテープ体に固着されることにある。
【0007】
本発明に係る巻きテープ体用のホルダの一実施形態では、前記芯体の前記中央孔は、その端面形状が円形を呈し、前記第1保持部材に設けられた前記第1嵌合部が、前記一端部とは反対側の他端部から内方に向かって形成された貫通孔を備えると共に、前記芯体の前記中央孔に緊密に内接して嵌合する筒状を呈し、前記第2保持部材の前記第2嵌合部が、前記第1保持部材の前記第1嵌合部における前記他端部に形成された前記貫通孔に入り込む筒状を呈し、前記両保持部材における筒状の前記各嵌合部が、前記芯体の前記中央孔に前記開口面の両側から挿入されるとき、前記中央孔の内部で相互に入れ子状に結合している。
【0008】
本発明に係る巻きテープ体用のホルダの他の実施形態では、前記第1保持部材の前記第1嵌合部における前記貫通孔の内面に雌ネジ部が形成され、前記第2保持部材の前記第2嵌合部の外周面に、前記貫通孔の前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部が形成され、前記各嵌合部が、前記芯体の前記中央孔に前記開口面の両側から挿入されるとき、前記中央孔の内部で前記第1嵌合部の前記貫通孔に前記第2嵌合部が挿入され、前記各ネジ部の螺合により前記両嵌合部が着脱可能に連結されている。
【0009】
本発明に係る巻きテープ体用のホルダのさらに他の一実施形態では、前記第1保持部材及び前記第2保持部材が、前記各覆い部の側面から前記開口面に沿う外方向に張り出した鍔状の側壁部を備え、該側壁部が、前記芯体に巻き付けられた巻きテープの側部に僅かな隙間をあけて隣接して、前記巻きテープそれ自体の少なくとも一部の側部を覆っている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る巻きテープ体用のホルダによれば、第1保持部材の第1嵌合部と第2保持部材の第2嵌合部とを巻きテープ体の両側から芯体の中央孔に挿入し、鍔状の覆い部が芯体の環状側面に密着した状態で両嵌合部どうしを結合して巻きテープ体を挟むように取り付けることから、巻きテープ体の芯体における環状側面や内周面は、覆い部と嵌合部とで完全に隠されることになる。そのため、巻きテープ体を使用者の手で如何なる状態で持ったとしても芯体の環状側面や内周面に手の指や掌が直接接触することがない。その結果、芯体が擦れにより摩耗粉を出し易い材料で形成されていたとしても、従来と同じように巻きテープ体を手で持ちながら巻きテープ体を回転させてテープを繰り出しても芯体から摩耗粉の発生がないので巻きテープ体をクリーンルームなどでも使用することができる。
【0011】
また、本発明に係る巻きテープ体用のホルダによれば、筒状の第1嵌合部が芯体の中央孔に緊密に内接して嵌合し、第2嵌合部が第1嵌合部の貫通孔に入れ子状に入り込んで連結することから、幅寸法の異なる種々の巻きテープ体に取り付けることができる。
【0012】
また、本発明に係る巻きテープ体用のホルダによれば、第1保持部材の第1嵌合部と第2保持部材の第2嵌合部とが入れ子式に入り込んで結合させる手段としてネジによる螺合としているので、第1保持部材と第2保持部材のいずれか一方又は両方を回転させるだけで両者の結合を図ることができ、巻きテープ体への取り付けを非常に容易にできる。
【0013】
さらに、本発明に係る巻きテープ体用のホルダによれば、かかるホルダにおいて各覆い部の外側面から前記開口面に沿う外方向に張り出した鍔状の側壁部を備えているので、芯体に巻き付けられているテープを保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る巻きテープ体用のホルダを、その好適な実施形態について示す添付図面を参照しながら更に詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る巻きテープ体用のホルダ(以下、単に、ホルダと称する)10を示す正面図、図2は、ホルダ10を巻きテープ体1に取り付ける状態を示す斜視図、図3は、ホルダ10を巻きテープ体1に取り付けた状態を示す斜視図である。ホルダ10の構造を説明する前に、巻きテープ体1について簡単に説明すると、巻きテープ体1は、擦れなどにより摩耗粉が発生し易いボール紙などから形成された円筒状の芯体2の周面に、この芯体2と同じ幅のテープ3を何十にも巻き付けて形成されている。
【0015】
このような巻きテープ体1に取り付けるホルダ10は、擦れなどにより摩耗粉が発生し難い例えば合成樹脂などから作られた第1保持部材11と第2保持部材20とから構成されている。第1保持部材11は、円筒状の第1嵌合部12を備えている。この第1嵌合部12は、一端部12a及び他端部12bともに開放されており、従って第1嵌合部12には、貫通孔が中央に形成されている。この貫通孔の内周面には雌ネジ部13が形成されている。第1嵌合部12の一端部12aからは、その径方向外方(円筒状の第1嵌合部12の中心軸線6に直交する方向)へ鍔状の覆い部14(図4を参照)が張り出している。この鍔状の覆い部14の外側面に沿って更に径方向外方へ鍔状の側壁部15が張り出している。従って、鍔状の覆い部14は、図4から明らかなように、側壁部15の内面側、即ち第1嵌合部12の中心軸線6が延びる方向に沿って該嵌合部12の他端部12bへ向いた面から第1嵌合部12の中心軸線6に沿う方向へ突出している。
【0016】
他方、第2保持部材20も第1保持部材11と同様に、円筒状の第2嵌合部21を備えている。この第2嵌合部21についても、一端部21a及び他端部21bが共に開放されており、従って第2嵌合部21には、貫通孔25が中央に形成されていることになる。この第2嵌合部21の外周面には前述した第1保持部材11の第1嵌合12における貫通孔の内周面に形成された雌ネジ部13に螺合し得る雄ネジ部22が形成されている。
【0017】
また、第2嵌合部21の一端部21aからは、その径方向外方(円筒状の第2嵌合部21の中心軸線6に直交する方向)へ鍔状の覆い部23(図4を参照)が張り出している。この鍔状の覆い部23は、第1嵌合部12の一端部12aから径方向外方に張り出した鍔状の覆い部14と同じ外径で形成されている。さらに、この鍔状の覆い部23の外側面に沿って鍔状の側壁部24が径方向外方へ張り出している。従って、鍔状の覆い部23もまた、図4から明らかなように、側壁部24の内面側、即ち第2嵌合部21の中心軸線6が延びる方向に沿って該嵌合部21の他端部21bへ向いた面から第2嵌合部21の中心軸線6に沿う方向へ突出している。
【0018】
上述したように構成されるホルダ10は、第1保持部材11と第2保持部材20とを巻きテープ体1の両側、即ち芯体2における中央孔4の各開口側から挟むようにして組み立てられる。具体的には、図2に示されるように第1保持部材11は、その第1嵌合部12を巻きテープ体1における芯体2の中央孔4内に挿入しつつ巻きテープ体1の一方の側に取り付けられる。その際、第1嵌合部12を芯体2の中央孔4に緊密に嵌合させるためには、第1嵌合部12が、巻きテープ体1における芯体2の内径にほぼ等しい外径で形成されていることが好ましい。また、第1嵌合部12は、その軸方向長さが、巻きテープ体1の幅寸法とほぼ同じかそれより短く形成されている。
【0019】
第1嵌合部12を巻きテープ体1における芯体2の中央孔4に押し込んでゆくと、第1保持部材11における鍔状の覆い部14が芯体2における一方の環状側面2aに密着し、その時点で第1嵌合部12の芯体2における中央孔4への挿入は停止する。環状の覆い部14は、その直径が巻きテープ体1における芯体2の直径にほぼ等しく形成されているので、上述したように第1保持部材11が巻きテープ体1の片側に取り付けられたときには、環状の覆い部14が芯体2の一方の環状側面2aすべてを覆い隠すことになると共に、芯体2の外周面を越えて径方向外方へ張り出すこともない。
【0020】
次に、巻きテープ体1における他方の側から同じように第2嵌合部21を巻きテープ体1における芯体2の中央孔4に挿入して第2保持部材20を巻きテープ体1に取り付ける。その際、第2嵌合部21は、既に巻きテープ体1における一方の側に取り付けられた第1保持部材11の第1嵌合部12における中央の貫通孔内に入り、その内周面に形成された雌ネジ部13と第2嵌合部21の外周面に形成されている雄ネジ部22とが噛み合う。その後は、第2保持部材20を第1保持部材11に対して回転させながら第1嵌合部12に第2嵌合部21を螺合させる。
【0021】
第2嵌合部21が第1嵌合部12に螺合されて行くと、第2保持部材20における鍔状の覆い部23が巻きテープ体1における芯体2の他方の環状側面2aに密着し、その時点で第2嵌合部21の第1嵌合部12への螺合が停止する。第2嵌合部21の一端部21aから径方向外方へ張り出した鍔状の覆い部23も、その直径が巻きテープ体1における芯体2の直径にほぼ等しいので、上述したように第2保持部材20が巻きテープ体1の片側に取り付けられたときには、環状の覆い部23が芯体2の他方の環状側面2aすべてを覆い隠すことになると共に、芯体2の外周面を越えて径方向外方へ張り出すこともない。
【0022】
このようにして、巻きテープ体1は、芯体2の中央孔4における各開口側に取り付けられた第1保持部材11及び第2保持部材20における鍔状の覆い部14,23が巻きテープ体1における芯体2の各開口側の環状側面2aに密着して該芯体2を挟み込み、巻きテープ体1にしっかり固定される。鍔状の各覆い部14,23の外側面に沿って径方向外方へ延びるそれぞれ鍔状の側壁部15,24は、各覆い部14,23の厚み分だけテープ3の側縁から離れているのでテープ3に接触することはなく、そのためテープ3の繰り出しには何らの支障も生じない。なお、これら側壁部15,24は、未使用時の巻きテープ体1において芯体2に巻かれているテープ3の最外周側縁まで到達している。
【0023】
図1〜図4に示される本発明の第1実施形態では、各側壁部15,24が、前述したように未使用時の巻きテープ体1において芯体2に巻かれている最外周側のテープ3側縁まで各覆い部14,23から径方向外方へ鍔状に張り出しているが、この発明では、各側壁部15,24の径方向外方への張り出し長さは、重要ではない。図5及び図6には、第1実施形態に係るホルダ10とは異なる側壁部31,32を備える第2実施形態に係る巻きテープ体用のホルダ30が示されている。
【0024】
第2実施形態のホルダ30を示す図5及び図6において、図1〜図4に示される第1実施形態のホルダ10と同一又は相当する構成部分には同一の参照符号を付けてその説明を省略する。このホルダ30では、第1保持部材11と第2保持部材20の環状の各覆い部14,23の外側面に沿って径方向外方へ延びるそれぞれ鍔状の側壁部31,32は、未使用時の巻きテープ体1において芯体2に巻かれているテープ3の少なくとも一部の側部を覆う直径で形成されている。なお、本発明のホルダでは、この側壁部はかならずしも必要ではないので省略することもできる。
【0025】
さらに、図1〜図6に示される本発明の各実施形態では、既に説明したように第2保持部材20の第2嵌合部21が筒状を呈しており、従ってその内側にはこの嵌合部21を貫通する孔(貫通孔)25が形成されていた。このように第2嵌合部21が両端部開放の筒状体であることから、その内側に貫通孔25が形成されていると、巻きテープ体1に組み付けられて相互に連結された第1、第2嵌合部12,21の貫通孔に使用者の手の指を通すことで、ホルダ10を取り付けた巻きテープ体1を容易に回転可能に持つことができる。しかし、第2嵌合部21の他端部21bを閉塞した場合であっても、巻きテープ体1に組み付けられて相互に連結された第1嵌合部12の一端部12a側に形成される凹部に手の親指を入れ、また第2嵌合部21の一端部21a側に形成される凹部に手の人差し指、中指、薬指などを入れるようにしても巻きテープ体1を回転可能に持つことができる。
【0026】
また、前述した各実施形態では、ホルダ10,30を巻きテープ体1に組み付ける際、第1保持部材11と第2保持部材20とは、円筒状の第1嵌合部12の貫通孔に円筒状の第2嵌合部21を挿入させてそれぞれの内面と外面に形成されている雌ネジ部13と雄ネジ部22との螺合により連結される構造であった。このように第1嵌合部12と第2嵌合部21との連結手段をネジ部による螺合により行うようにすれば、この巻きテープ体用のホルダを、第1嵌合部12と第2嵌合部21とが螺合可能な範囲内で、幅寸法の異なる巻きテープ体にも使用することができると共に第1保持部材11と第2保持部材20との連結がいずれか一方又は両方を回転させるだけであるので連結操作を容易に行うことができる。しかし、本発明の巻きテープ体用のホルダでは、前記各嵌合部が円筒状である必要はなく、従って第1、第2嵌合部12、21どうしの連結も螺合手段による場合に限定されるものではなく、公知のあらゆる着脱可能な連結手段を用いることができる。
【0027】
上述したように、本発明の巻きテープ体用のホルダによれば、該ホルダが、巻きテープ体1の両側から第1保持部材11と第2保持部材20とを、それぞれの嵌合部12,21を芯体2の中央孔4に差し込んで連結することで、各嵌合部12,21の一端部12a,21aから径方向外方へ鍔状に張り出した覆い部14,23を芯体2の環状側面2aに密着させた状態でホルダを巻きテープ体1に固定できるので、ホルダ10,30を取り付けた巻きテープ体1を手で持ってテープ3を引き出しても巻きテープ体1はホルダ10,30と一体に回転すると共に芯体2の両環状側面2aと内周面とがホルダ10,30の覆い部14,23と嵌合部12,21の外周面とで覆われて使用者の手の指や掌に接触することがないので、芯体2が擦れてそこから摩耗粉が飛散することはない。その結果、巻きテープ体1にこの発明のホルダ10,30を取り付けて使用する限り、巻きテープ体1から塵埃の発生はなく、クリーンルームで使用しても清浄度を低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態に係る巻きテープ体用のホルダを示す正面図である。
【図2】図1に示されるホルダを巻きテープ体に取り付ける状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示されるホルダを巻きテープ体に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示されるホルダを4−4線で切断し、中心線より上半分を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る巻きテープ体用のホルダを示す斜視図である。
【図6】図5に示されるホルダを6−6線で切断し、中心線より上半分を示す断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 巻きテープ体
2 環状の芯体
2a 芯体の環状側面
3 テープ
4 芯体の中央孔
10 巻きテープ体用のホルダ
11 第1保持部材
12 第1嵌合部
12a 第1嵌合部の一端部
12b 第1嵌合部の他端部
13 雌ネジ部
14 鍔状の覆い部
15 側壁部
20 第2保持部材
21 第2嵌合部
21a 第2嵌合部の一端部
21b 第2嵌合部の他端部
22 雄ネジ部
23 鍔状の覆い部
24 側壁部
25 第2嵌合部の貫通孔


【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央孔を有する環状の芯体の外側周面にテープを巻き付けた巻きテープ体を保持する巻きテープ体用のホルダにおいて、
前記巻きテープ体を前記中央孔の開口面両側から挟む第1保持部材及び第2保持部材を含み、
前記両保持部材が、擦れにより摩耗粉の発生し難い材料で形成され、これら保持部材が、前記芯体の前記中央孔に挿入可能な第1及び第2嵌合部と、これら両嵌合部の一端部から前記開口面に沿う外方向に張り出した鍔状の覆い部とをそれぞれ備え、前記両保持部材における前記各嵌合部が、前記芯体の前記開口面両側から前記中央孔に挿入されるとき、前記中央孔内で相互に着脱可能に連結し、前記両保持部材の前記各覆い部が、前記芯体の側面全部に密着してこの側面を覆い隠すと共に、前記ホルダが、前記両嵌合部の連結力により前記芯体を前記両側面から挟んで前記巻きテープ体に固着されることを特徴とする巻きテープ体用のホルダ。
【請求項2】
前記芯体の前記中央孔は、その端面形状が円形を呈し、前記第1保持部材に設けられた前記第1嵌合部が、前記一端部とは反対側の他端部から内方に向かって形成された貫通孔を備えると共に、前記芯体の前記中央孔に緊密に内接して嵌合する筒状を呈し、
前記第2保持部材の前記第2嵌合部が、前記第1保持部材の前記第1嵌合部における前記他端部に形成された前記貫通孔に入り込む筒状を呈し、前記両保持部材における筒状の前記各嵌合部が、前記芯体の前記中央孔に前記開口面の両側から挿入されるとき、前記中央孔の内部で相互に入れ子状に結合する請求項1に記載の巻きテープ体用のホルダ。
【請求項3】
前記第1保持部材の前記第1嵌合部における前記貫通孔の内面に雌ネジ部が形成され、前記第2保持部材の前記第2嵌合部の外周面に、前記貫通孔の前記雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部が形成され、前記各嵌合部が、前記芯体の前記中央孔に前記開口面の両側から挿入されるとき、前記中央孔の内部で前記第1嵌合部の前記貫通孔に前記第2嵌合部が挿入され、前記各ネジ部の螺合により前記両嵌合部が着脱可能に連結される請求項2に記載の巻きテープ体用のホルダ。
【請求項4】
前記第1保持部材及び前記第2保持部材が、前記各覆い部の側面から前記開口面に沿う外方向に張り出した鍔状の側壁部を備え、該側壁部が、前記芯体に巻き付けられた巻きテープの側部に僅かな隙間をあけて隣接して、前記巻きテープそれ自体の少なくとも一部の側部を覆っている請求項1〜3のいずれかに記載の巻きテープ体用のホルダ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−23742(P2009−23742A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−185757(P2007−185757)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【出願人】(391018743)トーイン株式会社 (8)
【Fターム(参考)】