説明

帯電防止性粘着剤

【課題】被着体の表面の形状による粘着力の差が小さい非汚染性帯電防止粘着剤を提供すること。
【解決手段】第4級アンモニウム基(Q)を有する(メタ)アクリレート系共重合体(A)を含有する粘着剤であって、該共重合体(A)を構成する単量体(a)が、下記一般式(1)で示される単量体(a1)と下記一般式(2)で示される単量体(a2)を必須構成単位とすることを特徴とする非汚染性帯電防止粘着剤(X)。CH=C(R)−COOR(1)[Rは水素原子、又はメチル基であり、Rは炭素数1〜8の炭化水素基である。]CH=C(R)−COOR(2)[Rは水素原子、又はメチル基であり、Rは炭素数9〜20の炭化水素基である。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は帯電防止性粘着剤に関する。さらに詳しくは、非汚染性に優れ、かつ被着体の表面形状が変わっても粘着力の差が少ない光学部材用帯電防止性粘着剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被着体から剥離する際の帯電防止性を目的とした粘着剤としては、例えばアクリル系共重合体にポリエーテルポリオール、界面活性剤、金属系導電性充填剤、カーボンブラックなどの帯電防止剤を添加した粘着剤等が知られている。
しかしながら、上記粘着剤を利用した粘着シートを、例えば偏光板の保護シートとして使用するときに、表面に凸凹のあるアンチグレア(AG)偏光板から剥離する場合と、表面が平滑なグレア偏光板から剥離する場合とでは、その偏光板の表面形状により粘着力に差が生じてしまう。このため、偏光板の種類に合わせて設計した粘着剤をそれぞれ使用する必要があった。このことは、保護フィルムの剥離過程において、表面に凸凹のあるAG偏光板を利用した電子機器と、表面が平滑なグレア偏光板を利用した電子機器を並行して取り扱うラインでは、両者の保護フィルムの剥離力に適した別々の粘着剤を利用しなければならないことを意味し、コストや作業効率の面で問題があった。
【0003】
この問題を解決する粘着剤として、例えばアクリル系重合体の分子側鎖および/または分子末端にアルキレンオキサイド基を有し、液体イオン塩などを含有する帯電防止性を有する粘着剤が開示されている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−69261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この粘着剤は、帯電防止剤のブリードアウトにより被着体表面が汚染されたり、粘着特性が経時的に劣化する等の問題がある。本発明の課題は、被着体の表面の形状による粘着力の差が小さく、かつ非汚染性で経時的に劣化の少ない帯電防止粘着剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、被着体の表面の形状による粘着力の差が小さく、非汚染性で経時的に劣化の少ない帯電防止性能を実現できる本発明に到達した。
すなわち本発明は、オニウム基(Q)を有する(メタ)アクリレート系共重合体(A)を含有する粘着剤であって、該共重合体(A)を構成する単量体(a)が、下記一般式(1)で示される単量体(a1)と下記一般式(2)で示される単量体(a2)を必須構成単位とすることを特徴とする粘着剤(X)。
CH=C(R)−COOR (1)
[Rは水素原子、又はメチル基であり、Rは炭素数1〜8の炭化水素基である。]
CH=C(R)−COOR (2)
[Rは水素原子、又はメチル基であり、Rは炭素数9〜20の炭化水素基である。]
【発明の効果】
【0007】
本発明の粘着剤(X)は、被着体の表面の形状による粘着力の差が小さい非汚染性で経時的に劣化の少ない帯電防止粘着剤である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の粘着剤(X)は、オニウム基(Q)を有する(メタ)アクリレート系共重合体(A)を含有する粘着剤であって、該共重合体(A)を構成する単量体(a)が、後記成分で示される単量体(a1)、(a2)、(a3)を必須構成単位として含有する。(A)は場合により、さらに単量体(a4)を構成単位として含有してもよい。
本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタアクリレートをさすものとする。
【0009】
本発明における単量体(a2)において、RはHまたはメチル基を表し、Rの炭素数が1を越えると粘着材の粘着力およびタックが低下する。
は炭素数9〜20、好ましくは9〜15、特に好ましくは9〜11である。Rの炭素数が9未満では表面の粗い被着体に対する粘着力が低下し、形状による粘着力の差が大きくなってしまう。またRの炭素数が20を越えるとモノマーの共重合性の観点から、重合が困難である。
【0010】
また、Rとしては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、又はそれらを併せ持つ炭化水素基等が挙げられるが、それらの中で脂肪族炭化水素基が好ましい。脂肪族炭化水素基の中ではアルキル基が好ましい。アルキル基としては、直鎖アルキル基又は分岐アルキル基が挙げられるが、それらの中で直鎖アルキル基が好ましい。Rは複数の異なる基の組合せでもよい。
【0011】
の具体例としては、例えば脂肪族炭化水素基[直鎖アルキル基(ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、ラウリル、ステアリル、ノナデシル、イコサン等)、分岐アルキル基(イソノニル基等)、アルケニル基(オレイル基等)]、脂環式炭化水素基(シクロヘキシル基等)、芳香族炭化水素基(フェニル基等)が挙げられる。
これらのうち、(A)の、粘着力のバランスの観点から好ましいのは直鎖アルキル基(ノニル、デシル、ドデシル、ラウリル、ステアリル基等)であり、更に好ましいのはノニル、ドデシル基である。
複数の異なる基の組合せの例としては、ノニル/ドデシル、ノニル/ドデシル、ノニル/デシル、ノニル/ウンデシル、ノニル/トリデシル、テトラデシル/ドデシル、ヘキサデシル/ドデシル、ヘプタデシル/ドデシル、ノニル/ラウリル、ノニル/ステアリル、等が挙げられる。
【0012】
本発明における単量体(a1)において、RはHまたはメチル基を表し、Rの炭素数が1を越えると粘着材の粘着力およびタックが低下する。
は炭素数1〜8、好ましくは4〜8、特に好ましくは4である。Rの炭素数が8を越えると、(メタ)アクリレート系共重合体(A)のガラス転移温度(Tg)が上昇し、粘着特性に影響する。
また、Rとしては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、又はそれらを併せ持つ炭化水素基等が挙げられる。それらの中で脂肪族炭化水素基が好ましい。脂肪族炭化水素基の中ではアルキル基が好ましい。アルキル基としては、直鎖アルキル基又は分岐アルキル基が挙げられるが、それらの中で直鎖アルキル基が好ましい。
は複数の異なる基の組合せでもよい。
【0013】
の具体例としては、例えば脂肪族〔C1〜8(好ましくは4〜8)、アルキル基[メチル、エチル、n−およびi−プロピル、n−、i−、sec−およびt−ブチル、n−、i−、sec−、t−およびネオペンチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル基等]、アルケニル基[エテニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニル基等]〕、脂環式[C1〜8、例えばシクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基]、芳香脂肪族[C1〜8、例えばベンジルおよびフェニルエチル基]および芳香族[C1〜8、例えばフェニル基]が挙げられる。
複数の異なる基の組合せの例としては、n−ブチル/脂肪族アルキル基[メチル、エチル、n−およびi−プロピル、i−、sec−およびt−ブチル、n−、i−、sec−、t−およびネオペンチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル基等]、n−ブチル/アルケニル基[エテニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニル基等]]、n−ブチル/脂環式[C1〜8、例えばシクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基]、n−ブチル/芳香脂肪族[C1〜8、例えばベンジルおよびフェニルエチル基]およびn−ブチル/芳香族[C1〜8、例えばフェニル基]等が挙げられる。
【0014】
単量体(a3)としては、オニウム基(Q)をイオン結合で結合されてなる単量体(a31)、又は共有結合で結合されてなる単量体(a32)が挙げられる。
(a31)は例えば下記の一般式(5)で示される。
CH=C(R)−COO ・ Q (5)
(a32)は例えば下記の一般式(6)で示される。
CH=C(R)−COOCHCH−Q ・A (6)
(a32)の具体例としては、トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレート・カルボキシレート等が挙げられる。
【0015】
(a31)を(メタ)アクリレート系共重合体(A)を構成する単量体とするためには、通常、まず(メタ)アクリレート系共重合体(A)の前駆体であるカルボキシル基を含有する(メタ)アクリレート系共重合体(A0)にオニウム基(Q)を付与することにより得る事が好ましい。
ここで(A0)とは、(a1)、(a2)、カルボキシル基を含有する(メタ)アクリレート単量体を必須構成単位とする共重合体である。
【0016】
(A)を重合した後、(A)の分子鎖中の(メタ)アクリル酸から由来するアニオン基の対カチオンとしてオニウムカチオン(Q)を導入する方法は、カルボキシル基を含有する(メタ)アクリレート系共重合体(A0)と、オニウム塩(z)と反応させることにより得ることが出来る。
上記オニウム塩(z)のうち、被着体汚染の少なさの観点から好ましいのは第4級アンモニウム・炭酸エステル塩(z1)である。
【0017】
(z1)は、3級アミン(z0)を上記炭酸ジアルキルエステルを用いて4級化することにより得られる。
【0018】
オニウムカチオン(Q)としては、第4級アンモニウムカチオン、第4級ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン等が挙げられる。これらの中では第4級アンモニウムカチオンが好ましい。
第4級ホスホニウムカチオンとしては、例えばテトラメチルホスホニウムカチオン、トリメチルデシルホスホニウムカチオン等が挙げられる。
スルホニウムカチオンとしては、例えばトリメチルスルホニウムカチオン、ジメチルデシルスルホニウムカチオン等が挙げられる。
第4級アンモニウムカチオン(Q)としては、例えば下記の(Q1)〜(Q8)が挙げられる。これらの中では(Q1)が好ましい。
【0019】
(Q1)炭素数4〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族系4級アンモニウム;テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、ジメチルジプロピルアンモニウム、エチルメチルジプロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、トリメチルデシルアンモニウム等;これらの中ではトリメチルデシルアンモニウムが好ましい。
【0020】
(Q2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系4級アンモニウム;トリメチルフェニルアンモニウム、ジメチルエチルフェニルアンモニウム、トリエチルフェニルアンモニウム等;
【0021】
(Q3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式4級アンモニウム;N,N−ジメチルピロジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジメチルモルホリニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、等;
【0022】
(Q4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム;1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、等;
【0023】
(Q5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム;1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム等;
【0024】
(Q6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム;1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチルテトラヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム等;
【0025】
(Q7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム;1,3−ジメチル−2,4−もしくは−2,6−ジヒドロピリミジニウム、[これらを1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表現を用いる。]1,2,3−トリメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、等;
【0026】
(Q8)以下の複素環式化合物の4級塩
ピリジニウムカチオン、例えばN-メチルピリジニウム等;
ピリダジニウムカチオン、例えばN-メチルピリダジニウム等;
ピリミジニウムカチオン、例えばN-メチルピリミジニウム等;
ピラジニウムカチオン、例えばN-メチルピラジニウム等;
ピラゾリウムカチオン、例えばN-メチルピラゾリウム等;
チアゾリウムカチオン、例えばN-メチルチアゾリウム等;
オキサゾリウムカチオン、例えばN-メチルオキサゾリウム等;
トリアゾリウムカチオン、例えばN-メチルトリアゾリウム等である。
【0027】
単量体(a4)としては、例えば以下のものがあげられる。
窒素含有(メタ)アクリレート
(1)3級窒素含有(メタ)アクリレート
ジアルキル(C1〜4)アミノアルキル(C1〜4)(メタ)アクリレート[N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、複素環含有(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]等。
(2)ニトリル基含有(メタ)アクリレート
C5〜15、例えばシアノアルキル(C1〜4)(メタ)アクリレート等。
【0028】
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和基含有モノマー
一塩基酸[C3〜10、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸およびビニル安息香酸]、二塩基酸[C4〜8、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸およびメサコン酸]、二塩基酸のモノエステル[上記二塩基酸のモノハイドロカルビル(C1〜18)エステル]、下記の一般式で表される水酸基含有(メタ)アクリレートのコハク酸モノエステル
CH2=C(R’)-COO(AO)n(CO-L-O)m-CO-CH2CH2COOH
(式中、AはC2〜4のアルキレン基、LはC3〜19のアルキレン基、mは0〜5の整数、nは1〜30の整数、R’はHまたはメチル基を表す。)[C8〜130、例えば2−ヒドロキシアルキル(アルキル基はC2〜3)(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、(ポリ)(n=1〜30)オキシアルキレン(C2〜4)モノ(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、2−ヒドロキシアルキル(アルキル基はC2〜3)(メタ)アクリレートのカプロラクトン(1〜5モル)付加体に無水コハク酸を開環付加させた化合物]、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
【0029】
その他のエチレン性不飽和基含有モノマーとしては後述する架橋剤(B)と反応しうる活性水素原子を有する官能基(例えば水酸基、アミノ基、メチロール基およびアミド基)を有するエチレン性不飽和基含有モノマーと活性水素原子を有しないエチレン性不飽和基含有モノマーが含まれる。
【0030】
水酸基含有化合物
(1)C5〜12の不飽和カルボン酸エステル
(1−1)ヒドロキシアルキル(C2〜6)(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル−、ヒドロキシプロピル−およびヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等]、およびそのラクトン(C4〜20、例えばブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトンおよびラウロラクトン)1〜5モル付加体
(1−2)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)(メタ)アクリレート[ポリ(n=10)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート等]
(1−3)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)不飽和カルボン酸ジエステル[ポリ(n=10)オキシエチレンマレイン酸ジエステル等]、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)(メタ)アリルエーテル[ポリ(n=10)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル等]
(2)C3〜8の不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1,4−ジオール等]
(3)C8〜15のスチレン化合物[ヒドロキシスチレン等]
(4)C5〜20のエーテル[ヒドロキシアルキル(C2〜6)アルケニル(C3〜6)エーテル、例えば2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル]
(5)メチロール基含有化合物〔C4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]等〕等;
【0031】
アミノ基含有化合物
(1)C5〜15の1級−、2級アミノ基含有(メタ)アクリレートアミノアルキル(C2〜6)(メタ )アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]、アルキル(C1〜6)アミノアルキル(C1〜6)(メタ)アクリレート[t−ブチルアミノエチルメタクリレート等]等
(2)C5〜10の1級−および2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド
N−アミノアルキル(C2〜6)(メタ)アクリルアミド[例えばN−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドアルキル(C2〜6)アルキル(C1〜6)アミン[例えば(メタ)アクリルアミドエチルブチルアミン]等
(3)アルケニルアミン化合物
C3〜15、例えばモノ−およびジ−(メタ)アリルアミン、クロチルアミン等;
【0032】
ヒドロキシメチル基含有化合物のエーテル化物
C4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミドのアルキル(C1〜4)エーテル化物[N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等]
アミド基含有ビニル化合物
(1)C3〜30の(メタ)アクリルアミド化合物
(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(C1〜6)(メタ)アクリルアミド[N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、N,N−ジハイドロカルビル[アルキル(C1〜6)及び/又はアラルキル(C7〜15)](メタ)アクリルアミド[N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド等]、ジアセトンアクリルアミド等
(2)上記(メタ)アクリルアミド化合物を除く、C4〜20のアミド基含有ビニル化合物
(メタ)アクリルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトンアミド、環状アミド(N−ビニルピロリドン等)等。
【0033】
窒素含有モノマー
(1)C3〜20の3級または4級窒素含有(メタ)アクリルアミド化合物
(1−1)3級窒素含有(メタ)アクリルアミド化合物
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等
(2)複素環含有ビニル化合物
ピリジン化合物(C7〜14、例えば2−および4−ビニルピリジン)、イミダゾール化合物(C5〜12、例えばN−ビニルイミダゾール)、ピロール化合物(C6〜13、例えばN−ビニルピロール)等
【0034】
不飽和炭化水素
(1)脂肪族不飽和炭化水素
C2〜18またはそれ以上のオレフィン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン等]、C4〜10またはそれ以上のジエン[ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等]等
(2)脂環含有不飽和炭化水素
C4〜18またはそれ以上の脂環含有不飽和炭化水素、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン
(3)芳香環含有不飽和炭化水素
C8〜20またはそれ以上の芳香環含有不飽和炭化水素、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン
【0035】
ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン、不飽和ジカルボン酸ジエステル
(1)ビニルエステル
(1−1)脂肪族ビニルエステル(C4〜15、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート)
(1−2)芳香族ビニルエステル(C9〜20、例えばジアリルフタレート、メチル−4−ビニルベンゾエート、アセトキシスチレン)
【0036】
(2)ビニルエーテル
(2−1)脂肪族ビニルエーテル
C3〜15、例えばビニルアルキル(C1〜10)エーテル[ビニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル等]、ビニルアルコキシ(C1〜6)アルキル(C1〜4)エーテル[ビニル−2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、3,4−ジヒドロ−1,2−ピラン、2−ブトキシ−2‘‘‘−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル−2−エチルメルカプトエチルエーテル等]、ポリ(2〜4)(メタ)アリロキシアルカン(C2〜6)[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]
(2−2)芳香族ビニルエーテル
C8〜20、例えばビニルフェニルエーテル、フェノキシスチレン
【0037】
(3)ビニルケトン
(3−1)脂肪族ビニルケトン
C4〜25、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン
(3−2)芳香族ビニルケトン
C9〜21 、例えばビニルフェニルケトン
(4)不飽和ジカルボン酸ジエステル
C4〜34の不飽和ジカルボン酸ジエステル、例えばジ(シクロ)アルキルフマレート、ジ(シクロ)アルキルマレエート[いずれにおいても2個の(シクロ)アルキル基は、C1〜22の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基を表す。]
【0038】
粘着性能の観点から、(メタ)アクリレート系共重合体(A)の重量に基づいて、(A)の構成単位として、単量体(a1)を65〜90重量%、好ましくは70〜80重量%、単量体(a2)を1〜20重量%、好ましくは5〜10重量%、単量体(a3)を1〜10重量%、好ましくは1〜4重量%含有することが好ましい。また、単量体(a4)は0〜0.3重量%含有してもよい。
【0039】
表面の粗い被着体に関する粘着特性の観点から、単量体(a1)の重量と単量体(a2)の重量比は65:10〜90:5重量%、好ましくは80:9〜90:5重量%であることが好ましい。
【0040】
帯電防止性能の観点から、単量体(a1)と単量体(a2)の合計重量は、(メタ)アクリレート系共重合体(A)の重量に基づいて89〜96重量%であることが好ましい。
本発明において、(メタ)アクリレート系共重合体(A)は、(A)の重量に基づいて、オニウム基(Q)を粘着剤の帯電防止性の観点から、好ましくは0.05モル/1000g以上、より好ましくは0.2モル/1000g以上、特に好ましくは0.3モル/1000g以上含有する。
【0041】
本発明において、第4級アンモニウム基(Q)と単量体(a1)および単量体(a12)の重量比は、帯電防止性と粘着剤の凝集力のバランスの観点から好ましくは27/73〜99/1、より好ましくは50/50〜99/1、特に好ましくは70/30〜99/1である。
【0042】
また、(A)のTgは、粘着剤の粘着力の観点から好ましい下限は−100℃、さらに好ましくは−90℃、とくに好ましくは−80℃、粘着剤のタックの観点から好ましい上限は30℃、さらに好ましくは0℃、とくに好ましくは−10℃である。
さらに、(A)は、粘着剤の密着力の観点から、2種以上の混合物として使用してもよい。
【0043】
(A)の製造方法は特に限定されず公知の方法を用いることができるが、ラジカル重合法が好ましく、溶液重合法が分子量を調節しやすいため好ましい。
溶液重合において用いられる溶媒としては、エステル(C2〜8、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、アルコール(C1〜8、例えばメタノール、エタノール、オクタノール)、炭化水素(C4〜8、例えばn−ブタン、シクロヘキサン、トルエン)、ケトン(C3〜9、例えばメチルエチルケトン)等が挙げられる。
【0044】
帯電防止性能の観点から(メタ)アクリレート系共重合体(A)が、さらに−CHCHO−単位(E)を有することが好ましい。ここで(A)が(E)を有するとは(E)が(A)のポリマー鎖と共有結合で結合されていることを意味するものとする。
【0045】
(A)に(E)を導入するには、(A)を重合した後、分子鎖中の(メタ)アクリル酸から由来するカルボキシル基と、(E)を有しカルボキシル基と反応する基を有する化合物(g)とを反応させることにより(E)を導入する方法が好ましい。
【0046】
(g)としては、以下の方法で得られるアルキレンオキサイド付加物(g1)、(g1)のグリシジルエーテル(g2)、(g1)の水酸基の水素をプロピルアミノ基で置換した化合物(g3)、(g1)の水酸基にジイソシアネート化合物を反応させた化合物(g4)等が上げられるが、これらの中で(g2)が好ましい。(g)は1価のものが好ましい。
本発明における(g2)は活性水素含有化合物(y)に公知の方法でアルキレンオキサイドを付加した後、公知の方法でグリシジルエーテル化することによって得られる。
【0047】
エチレンオキサイドの平均繰り返し数は、粘着剤の帯電防止性と透明性の観点から好ましくは5〜30、さらに好ましくは8〜20、特に好ましくは12〜18である。ここで平均繰り返し数とは、活性水素含有化合物の活性水素1つ当たりのエチレンオキサイドの平均付加モル数のことをいう。
【0048】
本発明の(メタ)アクリレート系共重合体(A)は、帯電防止性の観点から下記の側鎖(Q1)を有することが好ましい。側鎖(Q1)は、上記単量体(a3)としてオニウム基(Q)をイオン結合で結合されてなる単量体を重合してなるものである。
側鎖(Q1)は、(R)が、(A)のポリマー主鎖(P)と炭素−炭素結合、炭素−酸素結合、炭素−窒素結合、及び炭素−硫黄結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の共有結合(C)で結合され、(R)と(P)の間に最短で介在する共有結合(C)の数kが3〜20である。
ここで共有結合(C)の数kとは、ポリマー主鎖(P)と、オニウムカルボキシレート基(R)のオニウム基とイオン対をなすカルボキシレート基由来の炭素原子間を最も少ない結合で結んだ際の共有結合数である。
【0049】
側鎖(Q1)はオニウムカルボキシレート基(R)を一般式(4)で示されるように含む基である。一般式(4)において、(L)は酸素原子、窒素原子及び/又は硫黄原子を含有していてもよい直鎖、分岐、芳香環もしくは脂環を含有しており、(P)と(R)の間に最短で介在する共有結合の数が3〜20である炭化水素基を表す(但し、酸素原子、窒素原子及び/又は硫黄原子を介して結合し複素環を形成していてもよい。)(L)に含有される官能基としては、炭化水素基、エーテル基、チオエーテル基、カーボネート基、エステル基、イミノ基、アミド基、ウレタン基、ウレア基及びスルフィド基などが挙げられ、具体例としては、例えば、−CH2 −、−CH2 CH2 −、−CH2 OCH2 CH2 −、−CH2SCH2 CH2−、−CHO−CO−OCH2 −、−NHCONH−、−NH−CO−O−、−CH2 NHCH2 CH2 −、−CH2 NHCONH(CH2 6 NHCO−O−及び−CH2 S(CH2 2 C(=O)O(CH2 2 −等の構造を有する基が挙げられる。帯電防止性および粘着性の観点から、このうち好ましくは、エーテル基、カーボネート基、エステル基、ウレタン基であり、より好ましくは、エーテル基、エステル基である。
【0050】
側鎖(Q1)はオニウムカチオンとカルボキシレートアニオンからなるイオン対である基である。該カルボキシレートアニオン基を非イオン性のカルボキシル基にしたものを側鎖(Q0)とする。
(Q)を(メタ)アクリレート系共重合体(A)に導入する方法としては、後述する(A)の重合時に、(Q1)に対応するカルボキシル基を含有する側鎖(Q0)を含有するモノマー(q0)を共重合させておき、これとオニウム塩を反応させる方法が挙げられる。
なお、(A)においてオニウムカルボキシレート基(R)とポリマー主鎖(P)の間に最短で介在する共有結合(C)の数kは、対応するモノマー(q0)においてはカルボキシル基と、重合に関与する二重結合の間に介在する共有結合(C)の数に等しくなるので、この数もkと記載するものとする。
【0051】
側鎖(Q1)の具体例としては、例えば以下のカルボン酸のオニウム塩を単量体とするのものが挙げられる。
一塩基酸[C3〜10、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸およびビニル安息香酸]、二塩基酸[C4〜8、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸およびメサコン酸]、二塩基酸のモノエステル[上記二塩基酸のモノハイドロカルビル(C1〜18)エステル]、下記の一般式で表される水酸基含有(メタ)アクリレートのコハク酸モノエステル
CH2=C(R’)-COO(AO)n(CO-L-O)m-CO-CH2CH2COOH
(式中、AはC2〜4のアルキレン基、LはC3〜19のアルキレン基、mは0〜5の整数、nは1〜30の整数、R’はHまたはメチル基を表す。)[C8〜130、例えば2−ヒドロキシアルキル(アルキル基はC2〜3)(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、(ポリ)(n=1〜30)オキシアルキレン(C2〜4)モノ(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、2−ヒドロキシアルキル(アルキル基はC2〜3)(メタ)アクリレートのカプロラクトン(1〜5モル)付加体に無水コハク酸を開環付加させた化合物]、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
【0052】
本発明の粘着剤は、好ましくは、粘着剤の重量に基づいて0〜900重量%、より好ましくは10〜400重量%の有機溶剤(S)を含有する。
有機溶剤(S)としてはエステル(C2〜8、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、アルコール(C1〜8、例えばメタノール、エタノール、オクタノール)、炭化水素(C4〜8、例えばn−ブタン、シクロヘキサン、トルエン)、ケトン(C3〜9、例えばメチルエチルケトン)等が挙げられ、酢酸エチル、トルエンが好ましい。
【0053】
本発明の粘着剤(X)は、凝集力を向上させる観点から、架橋剤(B)を含有することが好ましい。
本発明の粘着剤層、粘着フィルムおよび粘着シートは、粘着剤(X)と架橋剤(B)を含有してなる粘着剤組成物からなることが好ましい。
【0054】
架橋剤(B)としては特に制限されることはないが、(メタ)アクリレート系共重合体(A)中の活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)と反応し得る反応性官能基(イソシアネート、エポキシ、ヒドラジド、オキサゾリニルおよびアジリジニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基)を1分子中に2〜5個有する有機化合物(B1)、および価数が2〜4である多価金属キレート化合物(B2)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0055】
(メタ)アクリレート系共重合体(A)中の活性水素を有する官能基(例えば、カルボキシル基等)は、(A)の重量に基づいて、通常0.03〜1.5モル/1000g、凝集力の向上と粘着力の観点から好ましくは0.07〜0.8モル/1000g、さらに好ましくは0.15〜0.7モル/1000gである。
【0056】
(B1)の官能基当たりの分子量は、粘着剤の凝集力と粘着力およびタックの観点から好ましい下限は分子量40、さらに好ましくは60、凝集力と粘着力の観点から好ましい上限は、分子量20,000、さらに好ましくは10,000、とくに好ましくは5,000である。
(B2)の多価金属の1価当たりの分子量は、粘着剤の凝集力と粘着力およびタックの観点から好ましい下限は40、さらに好ましくは50、凝集力と粘着力の観点から好ましい上限は140、さらに好ましくは130、とくに好ましくは110である。
【0057】
(B1)には、ポリ(2〜5)イソシアネート(B11)、ポリ(2〜5)エポキシド(B12)、ヒドラジド(B13)、オキサゾリン化合物(B14)およびアジリジン化合物(B15)が含まれる。
ポリイソシアネート(B11)としては、C(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、C4〜15の脂環式ポリイソシアネート、C6〜20の芳香族ポリイソシアネート、C8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネートの変性物からなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
【0058】
上記PIの変性物としては、上記に例示したPIのNCO基の一部をカルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、ウレア、ビュレット、イソシアヌレートおよび/またはウレタン基等に変性した化合物が挙げられる。
【0059】
上記PIの変性物のうち、ウレタン基変性物としては、過剰量の上記に例示したPIと、活性水素化合物とを反応させて得られるNCO末端ウレタンプレポリマー(遊離のPIが含まれる擬プレポリマーを含む)が挙げられる。
該活性水素化合物としては、低分子多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールおよび2〜3価のポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)等が挙げられる。
【0060】
ポリエポキシド(B12)としては、グリシジル型ポリエポキシド(B121)(エポキシ当量80〜2,500)および非グリシジル型ポリエポキシド(B122)(エポキシ当量43〜10,000)が挙げられる。
【0061】
金属キレート化合物(B2)には、多価(2〜4価)金属[IIA族(Mg、Ca等)、IIB族(Zn等)、IIIA族(Al等)、IVA族(Sn、Pb等)、遷移金属(Ti、Zr、マンガン、Fe、Co、Ni、Cu等)等]のキレート化合物(βジケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のキレーターとのキレート化合物){例えばアルミニウムキレート化合物〔アルミニウムアセチルアセトナート[川研ファインケミカル(株)製「アルミキレートA(W)」等]等〕}が含まれる。
共重合体(A)に(B2)を加えると(B2)中のキレート配位子がはずれ、多価金属が共重合体(A)の官能基に配位して架橋が行なわれる。
【0062】
架橋剤(B)の使用量は、共重合体(A)中の活性水素と該活性水素と反応する(B1)の官能基、または(B2)の価数の当量比で表した場合、被着体への糊残りおよび被着体への密着力の観点から、好ましくは1/0.01〜1/2、さらに好ましくは1/0.02〜1/1となる量である。
【0063】
本発明の粘着剤には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて粘着性付与樹脂(C1)、可塑剤(C2)、充填剤(C3)、顔料(C4)、紫外線吸収剤(C5)、酸化防止剤(C6)およびシランカップリング剤(C7)からなる群から選ばれる添加剤(C)の少なくとも1種をさらに加えることができる。(C1)〜(C6)の具体例としては、特開2008−7702号公報に記載のものが使用できる。
添加剤(C)の合計添加量は、共重合体(A)の重量に対して0〜30重量%が好ましく、0.1〜5重量%がさらに好ましい。
【0064】
本発明の粘着剤組成物は、(A)必要により(B)および各種添加剤を通常の混合装置(撹拌機を付した混合槽、スタティックミキサー等)で均一に混合することにより製造できる。
該組成物は通常の塗工装置(グラビアコータ、ロールコータ、リバースコータ、ドクターブレード、バーコータ、コンマコータ、ファウンテンダイコータ、リップコータ、ナイフコータ等)を用いて塗布することができる。
該組成物を塗布する支持体としては、各種プラスチック[ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、レーヨン、ポリアミド等]のフィルム、シート、フォームおよびフラットヤーン、紙(和紙、クレープ紙等)、金属板もしくは金属箔、織布、不織布および木材が挙げられる。本発明の粘着剤組成物はこれらの支持体の少なくとも片面に直接塗布される。
該塗布物を熱風(60〜150℃)、(近)赤外線、高周波などのエネルギーにより加熱(60〜150℃)して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うとともに、該組成物中での反応を進行させ、さらに室温で3〜7日間程度または45℃で12〜72時間程度養生を行うことにより該組成物を硬化させてなる粘着材を、支持体の少なくとも片面に有する粘着テープまたは粘着シートを製造することができる。
あるいは、本発明の粘着剤組成物を離型フィルム等に上記と同様に塗布した後、乾燥し、硬化させて得られる粘着材を上記支持体に転写する方法でも、該粘着テープまたは粘着シートを製造することができる。
乾燥・硬化後の粘着材の塗膜厚さは、通常1〜250μm、粘着材の粘着力の観点から好ましくは10〜100μmである。
【0065】
本発明の粘着フィルムまたは粘着シートは、可塑剤(DOP等)の溶解性が低く、支持体および/または被着体として可塑剤を含有するプラスチック(ポリ塩化ビニル等)を使用した場合でも、可塑剤移行による粘着性の経時変化が少ない。
【0066】
実施例
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0067】
[第4級アンモニウム・炭酸エステル塩(z1)の製造]
製造例1
撹拌式オートクレーブにジデシルメチルアミン311部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)401部を得た。
【0068】
[第4級アンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A)からなる粘着剤の製造]
実施例1
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、酢酸エチル328部を仕込み、78℃に昇温した。次いで滴下ロートに、アクリル酸4部、アクリル酸n−ブチル90部、アクリル酸ステアリル6部、酢酸エチル70部、および2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.55部を仕込み均一混合液を得た。該滴下ロートを反応容器に取り付け、窒素ガスを通じながら4時間かけて反応容器内に連続的に滴下してラジカル重合させた。滴下終了後1時間熟成させ、その後2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)/酢酸エチル(2部/70部)溶液72部を滴下ロートを用いて、3時間かけて連続的に滴下してラジカル重合させた。
さらに、沸点(約90℃)で重合を3時間継続させた後、希釈溶剤として酢酸エチル132部を加えて、カルボン酸基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A0−1)の溶液を得た。
(A0−1)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)3.5部および酢酸エチル43.5部を添加し、反応温度80℃にて8時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、ジデシルジメチルアンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A−1)の溶液からなる粘着剤(X−1)を得た。(X−1)の粘度(B型粘度計:25℃、以下同様)は450mPa・s、固形分濃度は30.3%、(A−1)のGPC法によるMw(ポリスチレン換算、以下同じ。)は56万であった。
【0069】
実施例2
実施例1において、アクリル酸2部、アクリル酸n−ブチル92部、アクリル酸ステアリル6部に代えて、アクリル酸11部、アクリル酸n−ブチル53部、アクリル酸-2-エチルへキシル10部、アクリル酸n−ノニル10部、アクリル酸n−ドデシル16部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、カルボン酸基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A0−2)の溶液を得た。
次に(A0−2)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)10.5部および酢酸エチル49.5部を添加し、以下実施例1と同様に行い、第4級アンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A−2)の溶液からなる帯電防止性粘着剤(X−2)を得た。(X−2)の粘度は860mPa・s、固形分濃度は30.2%、(A−2)のMwは79万であった。
【0070】
実施例3
実施例1において、アクリル酸2部、アクリル酸n−ブチル92部、アクリル酸ステアリル6部に代えて、アクリル酸4部、アクリル酸2−エチルへキシル20部、アクリル酸n−オクチル68部、アクリル酸n−ドデシル8部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、カルボン酸基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A0−3)の溶液を得た。
次に(A0−3)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)3.5部および酢酸エチル49.5部を添加し、以下実施例1と同様に行い、第4級アンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A−3)の溶液からなる帯電防止性粘着剤(X−3)を得た。(X−3)の粘度は560mPa・s、固形分濃度は30.2%、(A−3)のMwは32万であった。
【0071】
実施例4
実施例1において、アクリル酸2部、アクリル酸n−ブチル92部、アクリル酸ステアリル6部に代えて、アクリル酸n−ブチル90部、アクリル酸n−ドデシル6部、アクリル酸4部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、カルボン酸基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A0−4)の溶液を得た。
次に(A0−4)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)3.5部および酢酸エチル49.5部を添加し、以下実施例1と同様に行い、第4級アンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A−4)の溶液からなる帯電防止性粘着剤(X−4)を得た。(X−4)の粘度は560mPa・s、固形分濃度は30.2%、(A−4)のMwは89万であった。
【0072】
実施例5
実施例1において、アクリル酸2部、アクリル酸n−ブチル92部、アクリル酸ステアリル6部に代えて、アクリル酸n−ブチル85部、アクリル酸n−ノニル6部、アクリル酸9部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、カルボン酸基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A0−5)の溶液を得た。
次に撹拌機、温度計および還流冷却管を付した反応容器に、グリシジル基と反応可能な活性水素基を有する(メタ)アクリレート系共重合体溶液(A0−5)100部、グリシジルエーテル化合物(ラウリルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物のグリシジルエーテル化合物)(g1)6部と酢酸エチル29部を仕込み80℃に昇温した。その後、反応を10時間継続させ、分子側鎖にオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート系共重合体(X0−5)の溶液を得た。(X0−5)中の−CHCHO−単位は20.4%、オキシエチレン単位の平均繰り返し数は10である。次にこの溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)2.5部および酢酸エチル49.5部を添加し、以下実施例1と同様に行い、第4級アンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(X1−5)の溶液からなる帯電防止性粘着剤(X−5)を得た。(X−5)の粘度は260mPa・s、固形分濃度は30.2%、(A0−5)のMwは89万であった。
【0073】
実施例6
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を付した4つ口コルベンに、酢酸エチル184部、シクロヘキサン120部を仕込み、75℃に昇温した。次いでアクリル酸n−ブチル35部、アクリル酸2−エチルヘキシル39.5部、アクリル酸0.5部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトン付加体に無水コハク酸を開環付加したモノマー〔商品名「FM−1A」、ダイセル化学工業(株)製、以下同じ〕5部、アクリル酸n−ドデシル20部、および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3部を混合した。この単量体混合液を、4つ口コルベン内に窒素ガスを通じながら、滴下ロートで4時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。滴下終了後、AIBN 1.5部を酢酸エチル80部に溶解した溶液を滴下ロートを用いて、滴下終了後2時間目から4時間かけて連続的に追加した。さらに、沸点で重合を4時間継続した後、希釈溶剤としてトルエン216部を加えて、分子側鎖にカルボン酸基を有するハイドロカルビル(メタ)アクリレート共重合体の溶液(A0−6)を得た。
次に(A0−6)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)5部および酢酸エチル49.5部を添加し、以下実施例1と同様に行い、第4級アンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A0−6)の溶液からなる帯電防止性粘着剤(X−6)を得た。(X−6)の粘度は560mPa・s、固形分濃度は30.2%、(A0−6)のMwは26万であった。
【0074】
比較例1
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、酢酸エチル108部とメタノール22部とを仕込み68℃に昇温した。次いでアクリル酸4部、アクリル酸n−ブチル90部、アクリル酸ステアリル6部に代えて、アクリル酸2−エチルヘキシル43部、アクリル酸5部、アクリル酸n−オクチル52部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、カルボン酸基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A0−1’)の溶液を得た。
次に(A0−1’)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)4.5部および酢酸エチル49.5部を添加し、以下実施例1と同様に行い、第4級アンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A−1’)の溶液からなる比較例1の帯電防止性粘着剤(X−1’)を得た。(X−1’)の粘度は560mPa・s、固形分濃度は30.2%、(A−1’)のMwは45万であった。
【0075】
比較例2
実施例1において、アクリル酸4部、アクリル酸n−ブチル90部、アクリル酸ステアリル6部に代えて、アクリル酸エトキシジエチレングルコール60部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル5部、アクリル酸0.15部、アクリル酸2−エチルヘキシル34.85部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、(メタ)アクリレート共重合体(A−2’)の溶液を得た。
次に(A−2’)の溶液100部に、液体イオン塩として1−ヘキシル−4−メチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート1重量部と、イソシアネート架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)3重量部を加え、これを混合して、比較例2の粘着剤組成物を得た。(X−2’)の粘度は1,700mPa・s、固形分濃度は30.1%、(A−2’)のMwは45万であった。
【0076】
実施例1〜6、比較例1のアクリレート系共重合体(A)の組成を以下の表1に示す。
【0077】
【表1】

アクリル酸Q:アクリル酸ジデシルジメチルアンモニウム
FM−1AQ:メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトン付加体に無水コハク酸を開環付加したモノマーのジデシルジメチルアンモニウム塩
アクリル酸EOA:アクリル酸オキシエチレン付加体(EO10モル付加)
【0078】
実施例7
粘着剤(X−1)100部に、架橋剤としてN,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン[三菱ガス化学工業(株)製、商品名「TETRAD−X」]の10%トルエン溶液1部を添加し、均一に混合して配合液(粘着剤組成物)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[リンテック(株)製「スーパステック」SP−PET38]基材に乾燥後膜厚が25μmになるように塗工した。塗工面に離型ポリエステルフィルムを貼り合わせ、60℃で1分間、さらに100℃で1分間各々熱風乾燥させ、さらに45℃で3日間養生した後、離型ポリエステルフィルムを剥がして粘着剤フィルム(F−1)を作成した。(F−1)について下記の性能評価方法に従って評価した。
【0079】
実施例8〜12、比較例3〜4
粘着剤(X−2)〜(X−6)、比較粘着剤(X−1’)についても上記と同様に行って粘着剤フィルム(F−2)〜(F−6)、比較粘着剤(F−1’)を作成し同様に評価した。比較粘着剤組成物(X−2’)についても同様に評価した。結果を表2に示す。
【0080】
【表2】

【0081】
[性能評価方法]
なお、本実施例において用いた性能評価方法は以下の通りである。
粘着力:
AG偏光板、グレア偏光板に貼り付け面積が幅25mm×長さ100mmとなるように試験片を貼り付け[2kg荷重のローラーで1往復、以下同じ。]、貼り付け30分後のもの(初期)、および貼り付け30分後から60℃で1週間熱処理したもの(加熱促進後)について、JIS−Z−0237に従い常温(23℃)での粘着力(単位:N/25mm、島津製作所製オートグラフ)を評価した。
【0082】
被着体表面への汚染性:
AG偏光板、グレア偏光板に50×100mmの面積の試験片を貼り付け、60℃×90%RHの条件で1週間静置した後、試験片を剥がしステンレス板の表面の曇り、糊残り等の汚染の有無を肉眼で観察し、下記の基準で評価した。
○ :曇りおよび糊残りともになし
△ :曇りまたは糊残りがわずかにあり
× :曇りまたは糊残りが顕著にあり
【0083】
表面抵抗率、体積抵抗率
表面固有抵抗・体積固有抵抗の測定(帯電防止性):
23℃×65%RHの条件で12時間、粘着剤フィルム試験片を静置した後に、JIS−K6911に記載の方法で体積固有抵抗と表面固有抵抗を評価した。(三菱化学(株)製高抵抗率計)
【0084】
表2の結果から、本発明の帯電防止性粘着剤は、長鎖アルキルをもたない比較例3に比べて被着体の表面の形状による粘着力の差が小さい。本発明の粘着剤は、帯電防止性粘着剤が表面の凸凹に対して穴埋めをする効果があるため接着面積が増加したことによって、表面粗さに対する粘着力が優れていると考えられる。結果として、比較例3のものに比べて被着体の表面の形状による粘着力の差が小さくなる。
また、本発明の帯電防止性粘着剤は比較例4に比べて、加熱試験後も粘着力の変化が少なく、被着体非汚染性もない。
比較例4では、帯電防止剤が添加型であるため、汚染性に問題があり、加熱試験後の粘着力も減少している。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明の帯電防止性粘着剤は、偏光板、位相差板、光拡散板等の各種光学部材、ステンレス、プラスチック等の表面保護フィルム、ダイシングテープ、キャリアテープ等の電子部品加工用テープ、偏光板、位相差板、光拡散板等の各種光学部材および液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種画像表示装置の幅広い用途に用いることができ、極めて有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オニウム基(Q)を有する(メタ)アクリレート系共重合体(A)を含有する粘着剤であって、該共重合体(A)を構成する単量体(a)が、下記一般式(1)で示される単量体(a1)と下記一般式(2)で示される単量体(a2)を必須構成単位とすることを特徴とする粘着剤(X)。
CH=C(R)−COOR (1)
[Rは水素原子、又はメチル基であり、Rは炭素数1〜8の炭化水素基である。]
CH=C(R)−COOR (2)
[Rは水素原子、又はメチル基であり、Rは炭素数9〜20の炭化水素基である。]
【請求項2】
一般式(1)においてRが炭素数1〜8のアルキル基であり、一般式(2)において、Rが炭素数9〜20のアルキル基である請求項1に記載の粘着剤(X)。
【請求項3】
(メタ)アクリレート系共重合体(A)の重量に基づいて、単量体(a1)を65〜90重量%、単量体(a2)を1〜20重量%含有する請求項1又は2に記載の粘着剤。
【請求項4】
単量体(a1)と単量体(a2)の合計重量が、(メタ)アクリレート系共重合体(A)の重量に基づいて89〜96重量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着剤(X)。
【請求項5】
(メタ)アクリレート系共重合体(A)が、さらに−CHCHO−単位(E)を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着剤(X)。
【請求項6】
(メタ)アクリレート系共重合体(A)が、さらに、一般式(3)で示されるオニウムカルボキシレート基(R)を一般式(4)で示されるように含む側鎖(Q1)を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘着剤(X)。
側鎖(Q1):(R)が(A)のポリマー主鎖(P)と炭素−炭素結合、炭素−酸素結合、炭素−窒素結合、及び炭素−硫黄結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の共有結合(C)で結合され、(R)と(P)の間に最短で介在する共有結合(C)の数kが3〜20である側鎖
−CO・Y+ (3)
[Y+はオニウムカチオンを示す。]
P−L−R (4)
[(L)は酸素原子、窒素原子及び/又は硫黄原子を含有していてもよい直鎖、分岐、芳香環もしくは脂環を含有しており、(P)と(R)の間に最短で介在する共有結合の数が3〜20である炭化水素基を表す(但し、酸素原子、窒素原子及び/又は硫黄原子を介して結合し複素環を形成していてもよい。)]
【請求項7】
(メタ)アクリレート系共重合体(A)が活性水素基を有し、該共重合体(A)を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着剤(X)と架橋剤(B)を含有してなる粘着剤組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の粘着剤組成物が架橋してなり、厚さ1〜100μmのフィルム状である粘着剤層。
【請求項9】
請求項7に記載の粘着剤組成物を、基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布した後、架橋してなる粘着フィルム。
【請求項10】
請求項7に記載の粘着剤組成物を、基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布した後、架橋してなる粘着シート。

【公開番号】特開2011−12195(P2011−12195A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−158420(P2009−158420)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】