説明

帯電防止熱可塑性組成物

本発明は、極性熱可塑性ポリマー及びイオン液体を含む帯電防止組成物の、非極性熱可塑性又は弾性ポリマーのための帯電防止添加剤としての使用に関する。本発明の更なる態様は、極性熱可塑性ポリマーとイオン液体との混合物並びに極性熱可塑性ポリマー、イオン液体及び非極性熱可塑性又は弾性ポリマーの組成物をそこに導入することを含む、帯電防止非極性熱可塑性又は弾性ポリマーの製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
本発明は、極性熱可塑性ポリマー及びイオン液体を含む帯電防止組成物の、非極性熱可塑性ポリマー又は弾性ポリマーのための帯電防止添加剤としての使用に関する。本発明の更なる態様は、極性熱可塑性ポリマーとイオン液体との混合物並びに極性熱可塑性ポリマー、イオン液体及び非極性熱可塑性又は弾性ポリマーの組成物をそこに導入することを含む、帯電防止非極性熱可塑性又は弾性ポリマーの製造方法である。
【0002】
ポリマーに強い静電荷をかけること及び一旦かけられた電荷は、ポリマーの低い電導性のためにゆっくりと放電され得ることは公知である。迅速な放電は、美的理由のためだけではなく、多くの場合、安全性の理由のために要求されている。以下の使用時の悪影響が挙げられ得る:ポリマー表面の汚染、ポリマーに触れているヒトへの電気ショック、フィルムのウェブの付着によって引き起こされる製品の破壊、電子部品の破壊、ポリマー粉末中での塊形成、及び、既にしばしば深刻な爆発をもたらした、その後の点火と共に、高すぎる荷電によって引き起こされる火花発生。
【0003】
表面導電性を改善する添加剤の添加によって静電荷を制限することも公知であるが、大気湿度が低い時、かかる物質は実際には非効率であるという欠点を有する。従って、通常、体積導電率を増加することによって達成できる、低い大気湿度にて効果的な添加剤を使用することがより望ましい。しかしながら、体積導電率を増加するための公知の物質、例えば、カーボンブラック又は金属粉末は、ポリマーの機械的特性を変化させるが、透明又は天然着色ポリマーに使用できない。更に、生態学的に問題のない添加剤への要求が高まっている。
【0004】
帯電防止剤及び静電荷の機構に関する更なる詳細は、例えば、"Plastics Additives Handbook"、R. Gaechter及びH. Mueller編、Hanser Verlag、第3版、1990年、第749〜775頁に見出され得る。
【0005】
米国特許第5,604,284号、同第5,652,326号及び同第5,886,098号は、あるポリエーテルエステルアミド添加剤を含む帯電防止熱可塑性樹脂組成物を開示している。
【0006】
米国特許第5,965,206号は、熱可塑性又は弾性ポリマー基材及び隣接繊維の形の帯電防止混合物を含む組成物を開示している。帯電防止繊維の成分は、例えば、ポリエーテルエステルアミドであってよい。
【0007】
WO2007/090755号はイオン液体を含有する帯電ポリウレタンを開示している。しかしながら、文献は、例えば、かかるポリウレタンの、非極性熱可塑性又は弾性ポリマーのための帯電防止添加剤としての使用に関して言及していない。イオン液体を非極性熱可塑性ポリマー中で直接的に使用することは深刻な問題をもたらす。なぜなら、イオン物質の非極性熱可塑性ポリマー中への混和性は非常に限定されており、極性物質の浸出を引き起こすからである。ほんのわずかな量のイオン物質しか導入することができないので、ポリマーを十分に帯電性にしない。
【0008】
驚くことに、ここで極性熱可塑性ポリマー及びイオン液体の組成物を使用することによって非極性ポリマー基材が更に十分に帯電性になることが判明した。かかる組成物は非常に有効である。低いイオン液体濃度でさえも、目立った浸出なしに十分に導電性のポリマーが得られる。
【0009】
本発明の一態様は、
a)極性熱可塑性ポリマー;及び
b)有機イオン液体
を含み、該液体は
カチオンとして、
メチルトリ−(1−ブチル)アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム又は1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム、並びに
アニオンとして
クロリド、ブロミド、硫化水素、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択される、組成物の、非極性熱可塑性又は弾性ポリマーのための帯電防止剤としての使用である。
【0010】
本発明の文脈において極性熱可塑性ポリマーとは、ISO62によれば23℃にて24時間で1%より多い水吸収を有するポリマーである。
【0011】
極性熱可塑性ポリマーの例は、例えば、不飽和アルコール及びアミン又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ステアレート、ベンゾエート又はマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート、ポリアリルメラミンから誘導されるポリマー;及びそれらのコポリマーである。
【0012】
環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はビスグリシジルエーテルとのそれらのコポリマー。
【0013】
ポリアセタール、例えば、ポリオキシメチレン、さらにはコモノマー、例えば、エチレンオキシドを含有するそれらのポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSで変性されたポリアセタール。
【0014】
ポリフェニレンオキシド及びスルフィド。
【0015】
一方で末端ヒドロキシ基を有し且つ他方で脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートを有するポリエーテル、ポリエステル及びポリブタジエンから誘導されたポリウレタン。
【0016】
ジアミン及びジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸から誘導されたポリアミド及びコポリアミド又は対応するラクタム、例えば、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6.6;m−キシレン、ジアミン及びアジピン酸から誘導される芳香族ポリアミド;ヘキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から調製されたポリアミド及び任意に変性剤としてのエラストマー、例えば、ポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド。上記のポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学結合した又はグラフトしたエラストマーとのブロックコポリマー;又はポリエーテルとの、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマー。さらにEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び加工の間に縮合したポリアミド(「RIMポリアミドシステム」)。
【0017】
例えば、商品名Surlyn(RTM)でDupont社から市販されているアイオノマー。
【0018】
ポリウレア、ポリイミド、ポリアミドイミド及びポリベンゾイミダゾール。
【0019】
ジカルボン酸、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸及びそれらの混合物から誘導される;並びにジアルコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及びそれらの混合物から誘導される;及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトン、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエートから誘導されるポリエステル、更にヒドロキシ末端基を有するポリエーテルから誘導されるブロックポリエーテルエステル;更にはポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0020】
ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0021】
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0022】
ポリビニルピロリドン及びそれらのコポリマー。
【0023】
例えば、極性熱可塑性ポリマーは、アイオノマー、ポリエチレングリコール変性コポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、コポリエステルエラストマー、ポリアミド6、ポリアミド6.6、ポリエーテル−ブロック−アミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリオキシメチレン、熱可塑性ポリウレタン、ポリフェニレンオキシド、及びポリビニルピロリドンからなる群から選択される。
【0024】
好ましくは、極性熱可塑性ポリマーは、アイオノマー、ポリエチレングリコール変性ポリエチレンテレフタレート、コポリエステルエラストマー、ポリエーテル−ブロック−アミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、熱可塑性ポリウレタン及びポリビニルピロリドンからなる群から選択される。
【0025】
特に、極性熱可塑性ポリマーは、アイオノマー、ポリエチレングリコール変性ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、コポリエステルエラストマー、ポリエーテルエステルアミド、及び熱可塑性ポリウレタンからなる群から選択される。
【0026】
イオン液体との用語は、大気圧(1バール)で180℃未満、好ましくは150℃未満、特に好ましくは100℃未満、更に特に好ましくは80℃未満の融点を有する塩(カチオン及びアニオンの化合物)を意味する。
【0027】
更に有利な実施態様では、イオン液体は、−50℃〜150℃、特に−20℃〜120℃の範囲の融点を有する。
【0028】
特に好ましい実施態様では、イオン液体は通常状態(1バール、21℃)の下で、即ち、室温で液体である。
【0029】
本発明のイオン液体は、もっぱら有機化合物をカチオンとして含む。
【0030】
好適な有機カチオンは、特に、ヘテロ原子、例えば、窒素、硫黄又はリンを有する有機化合物、特に好ましくは少なくとも1つの、好ましくは正確に1つの、アンモニウム基(芳香環系のアンモニウム基又は第4級アンモニウム基)、オキソニウム基、スルホニウム基及びホスホニウム基の中から選択されるカチオン基を有する有機化合物である。
【0031】
アニオンは有機又は無機アニオン、好ましくは無機アニオンであってよい。本発明のイオン液体は、有機カチオンと以下に記載したアニオンの1つ、特に好ましくは無機アニオンとの塩からもっぱら構成されている。
【0032】
イオン液体の分子量は、好ましくは2000g/モル未満、特に好ましくは1500g/モル未満、特に好ましくは1000g/モル未満、更に特に好ましくは750g/モル未満であり;特定の実施態様では、分子量は100〜750g/モル又は100〜500g/モルの範囲である。
【0033】
アニオンとして、原則的に、カチオンと組み合わせてイオン液体をもたらすアニオンは全て使用することが可能である。
【0034】
好ましいアニオンは、クロリド;ブロミド;ヨージド;チオシアネート;ヘキサフルオロホスフェート;トリフルオロメタンスルホネート;メタンスルホネート;ホルマート;アセテート;マンデラート;ニトラート;ニトリット;トリフルオロアセテート;スルフェート;硫酸水素塩;メチルスルフェート;エチルスルフェート;1−プロピルスルフェート;1−ブチルスルフェート;1−ヘキシルスルフェート;1−オクチルスルフェート;ホスフェート;二水素リン酸塩;リン酸水素塩;C−C−ジアルキルホスフェート;プロピオネート;テトラクロロアルミネート;AlCl;クロロ亜鉛酸塩;クロロ鉄酸塩;ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド;ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド;ビス(メチルスルホニル)イミド;ビス(p−トリルスルホニル)イミド;トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド;ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)メチド;p−トルエンスルホネート;テトラカルボニルコバルテート;ジメチレングリコールモノメチルエーテルスルフェート;オレアート;ステアラート;アクリラート;メタクリラート;マレエート;クエン酸水素塩;ビニルホスホネート;ビス(ペンタフルオロエチル)ホスフィネート;ボレート、例えば、ビス[サリチラト(2−)]ボレート、ビス[オキサラト(2−)]ボレート、ビス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]ボレート、テトラシアノボレート、テトラ−フルオロボレート;ジシアンアミド;トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート;トリス(ヘプタフルオロ−プロピル)トリフルオロホスフェート、環状アリールホスフェート、例えば、カテコールホスフェート(C)P(O)O及びクロロコバルテートである。
【0035】
特に好ましいアニオンは、クロリド、ブロミド、ハイドロゲンサルフェート、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート及びヘキサフルオロホスフェートである。
【0036】
イオン液体は、カチオンとして
メチルトリ−(1−ブチル)アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジ−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリ−メチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム又は1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム;並びに
アニオンとして、
クロリド、ブロミド、ハイドロゲンサルフェート、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択される。
【0037】
好ましくは、イオン液体は、1,3−ジメチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート又は1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート及び2−ヒドロキシエチルアンモニウムホルメートからなる群から選択される。
【0038】
更に好ましくは、イオン液体は、メチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムエチルスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネートからなる群から選択される。
【0039】
上記のカチオン、アニオン及びイオン液体並びにその調製は、例えば、WO2005/113702号、WO2008/043837号、WO03/029329号、WO2007/076979号、WO2006/000197号及びWO2007/128268号に記載されている。イオン液体は、部分的に商業商品であり、例えば、BASF SEから入手できる。
【0040】
本発明の文脈において非極性熱可塑性ポリマーとは、ISO62によれば23℃にて24時間で1%より少ない水吸収を有するポリマーである。
【0041】
本発明の文脈における非極性熱可塑性ポリマーとして、例えば、以下に記載の熱可塑性ポリマーが理解される。
【0042】
モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィンの重合物、例えば、シクロペンテン又はノルボルネンの重合物;更にポリエチレン(任意に架橋されてよい)、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分枝鎖状の低密度ポリエチレン(BLDPE)。
【0043】
ポリオレフィン、即ち、前記の段落の実施例によって記載される、モノオレフィンのポリマー、特にポリエチレン及びポリプロピレンは、様々な方法、特に以下の方法:
a)ラジカルに(通常、高圧及び高温にて)
b)触媒、通常、1つ以上の第IVb族、第Vb族、第VIb族又は第VIII族の金属を含有する触媒によって、製造できる。それらの金属は通常、1つ以上の配位子、例えば、オキシド、ハライド、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有し、それらはπ又はσ配位のいずれであってもよい。それらの金属錯体は、遊離しているか又は担体に、例えば、活性化塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、酸化アルミニウム又は酸化ケイ素に固定されていてよい。それらの触媒は重合媒体中で可溶性又は不溶性であってよい。触媒自体を重合において活性化できるか又は更なる活性剤、例えば、金属アルキル、金属水素化物、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンを使用してよく、該金属は第Ia族、第IIa族及び/又は第IIIa族の元素である。活性剤は、更なるエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で変性してよい。それらの触媒系は通常、Phillips、Standard Oil Indiana、Ziegler(−Natta)、TNZ(DuPont)、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)として知られている。
【0044】
上記のポリマーの混合物、例えば、ポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物(例えばPP/HDPE、PP/LDPE)、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えばLDPE/HDPE)。
【0045】
モノ−及びジオレフィン同士のコポリマー又はそれらと別のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びそれらと低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテン−1コポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテン−1コポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー。
【0046】
ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0047】
スチレン又はα−メチルスチレンとジエン又はアクリル酸誘導体とのコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アルキルメタクリラート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリラート及びメタクリラート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリラート;スチレンコポリマー及び別のポリマーからなる高耐衝撃性混合物、例えば、ポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマー;更にスチレンのブロックコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン−ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン−プロピレン/スチレン。
【0048】
スチレン又はα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えば、ポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン/スチレン又はポリブタジエン/アクリロニトリルコポリマー上のスチレン、ポリブタジエン上のスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエン上のスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイン酸イミド;ポリブタジエン上のスチレン及びマレイン酸イミド;ポリブタジエン上のスチレン及びアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレート上のスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらと6)に記載されたコポリマーとの混合物、例えば、いわゆるABS、MBS、ASA、SAN又はAESポリマーのような公知のポリマーとの混合物。
【0049】
ポリアミド6,10、6,9、6,12、4,6、12,12、ポリアミド11、ポリアミド12。
【0050】
ハロゲン含有ポリマー、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン;及びそれらのコポリマー、例えば、塩化ビニル/塩化ビニリデン。
【0051】
例えば、非極性熱可塑性又は弾性ポリマーは、ポリエチレン及びそのコポリマー、ポリプロピレン及びそのコポリマー、熱可塑性ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー、エチレンプロピレンターポリマーゴム、ポリブチレン、スチレン及びそのコポリマー、熱可塑性ポリオレフィン、ポリアミド12及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される。
【0052】
例えば、非極性熱可塑性又は弾性ポリマーは、ポリエチレン及びそのコポリマー、ポリプロピレン及びそのコポリマー並びにスチレン及びそのコポリマーからなる群から選択される。
【0053】
典型的にはイオン液体、成分b)の量は、極性熱可塑性ポリマー、成分a)の質量を基準として、0.1〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%である。
【0054】
好ましくは組成物、成分a)とb)との混合物は、非極性熱可塑性ポリマーの質量を基準として、2〜30質量%、好ましくは5〜25質量%の量で使用される。
【0055】
本発明の特定の実施態様において、光安定剤、熱安定剤、加工安定剤、顔料、充填剤、及び清澄剤からなる群から選択される更なる添加剤が存在する。
【0056】
帯電防止ポリマー組成物は更に添加剤を含んでよい。それらの更なる添加剤は、特に、酸化防止剤、UV吸収剤及び/又は光安定剤の群に属している。熱安定化は、加工及び使用(長期安定性)の両方に及ぶ。これらの更なる添加剤は当業者に公知であり、その大部分が市販されている。
【0057】
好適な酸化防止剤は、例えば、以下のものである:
1. アルキル化モノフェノール、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチル−ヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチル−トリデカ−1’−イル)フェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール及びそれらの混合物。
【0058】
2. アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジ−オクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシル−チオメチル−4−ノニルフェノール。
【0059】
3. ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチル−ヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミル−ヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−ヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0060】
4. ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−ジスルフィド。
【0061】
5. アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス−[3,3−ビス−(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプト−ブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0062】
6. O−、N−及びS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシ−ジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル−メルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオ−テレフタレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプトアセテート。
【0063】
7. ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0064】
8. ヒドロキシベンジル芳香族化合物、例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−フェノール。
【0065】
9. トリアジン化合物、例えば、2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−アニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0066】
10. ホスホネート、ホスフィット及びホスホナイト、例えば、ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホナート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩、トリフェニルホスフィット、ジフェニル−アルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリトリトールジホスフィット、ビスイソデシルオキシ−ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル)−ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリル−ソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホニット、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g]1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、(C19−C1.5−P−(O−C12−1325−271.5
【0067】
11. アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウリン酸アニリド、4−ヒドロキシステアリン酸アニリド、N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチルエステル。
【0068】
12. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸と下記とのエステル:一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0069】
13. β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロピオン酸と下記とのエステル:一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0070】
14. β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸と下記とのエステル:一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0071】
15. 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と下記とのエステル:一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシ)エチルイソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0072】
16. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン。
【0073】
17. チオ二酢酸及びチオジプロピオン酸のエステル
好ましいものは、群5、10及び14の酸化防止剤、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸とオクタデカノール又はペンタエリトリトールとのエステル又はトリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ホスフィットである。
【0074】
所望であれば、異なる構造の酸化防止剤の混合物も使用してよい。
【0075】
酸化防止剤は、例えば、100質量部のポリマーを基準として、0.01〜10質量部、有利には0.1〜10質量部、特に0.1〜5質量部の量で使用してよい。
【0076】
好適な紫外線吸収剤及び光安定剤は、例えば、以下のものである:
1. 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール;2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、及び2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾールの混合物、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール];2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル]−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換反応生成物;[R−CHCH−COO(CH]−(式中、R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェニル)。
【0077】
2. 2−ヒドロキシベンゾフェノン類、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ、2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0078】
3. 非置換又は置換の安息香酸のエステル、例えば、4−tert−ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレソルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レソルシノール、ベンゾイルレソルシノール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2,4−ジ−tert−ブチル−フェニルエステル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニルエステル。
【0079】
4. アクリレート類、例えば、α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エチルエステル又はイソオクチルエステル、α−メトキシカルボニル−ケイ皮酸メチルエステル、α−シアノ−β−メチル−p−メトキシ−ケイ皮酸メチルエステル又はブチルエステル、α−メトキシカルボニル−p−メトキシ−ケイ皮酸メチルエステル、N−(β−メトキシカルボニル−β−シアノビニル)−2−メチル−インドリン。
【0080】
5. ニッケル化合物、例えば、2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば、任意に追加の配位子、例えばn−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシル−ジエタノールアミンを有する1:1又は1:2錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル−ホスホン酸モノアルキルエステルの、例えば、メチル又はエチルエステルのニッケル塩、ケトキシムの、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、任意に追加の配位子を有する、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0081】
6. 立体障害アミン、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジル)セバケート、n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル、1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合生成物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンとの縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラオアート(butanetetraoate)、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチル−ピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)−マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ピロリジン−2,5−ジオン、及びChimassorb966。
【0082】
7. シュウ酸ジアミド、例えば、4,4’−ジ−オクチルオキシ−オキサニリド、2,2’−ジ−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブチル−オキサニリド、2,2’−ジ−ドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブチル−オキサニリド、2−エトキシ−2’−エチル−オキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサラミド(oxalamide)、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エチル−オキサニリド、及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブチル−オキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドとo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドとの混合物。
【0083】
8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0084】
好適な過酸化物分解化合物は、例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルのエステル、メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトール−テトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート及びエチレングリコールビスメルカプトアセテートである。
【0085】
上記の更なる添加剤は、典型的には、非極性熱可塑性又は弾性ポリマー基材の質量を基準として、0.1〜5質量%の量で添加される。
【0086】
本発明の更なる態様は、帯電防止非極性熱可塑性又は弾性ポリマーの製造方法において、該非極性熱可塑性又は弾性ポリマー中に、
a)極性熱可塑性ポリマー;及び
b)有機イオン液体
の混合物を導入することを含み、その際、該イオン液体が、
カチオンとして
メチルトリ−(1−ブチル)アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム又は1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム;並びに
アニオンとして、
クロリド、ブロミド、ハイドロゲンサルフェート、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択される、
前記製造方法である。
【0087】
極性熱可塑性ポリマーと有機イオン液体との混合物は、好ましくはプレミックスとして一緒に添加される。特定の実施態様では、有機イオン液体に極性熱可塑性ポリマーが浸漬しており、この混合物は次いで非極性熱可塑性又は弾性ポリマーに添加される。
【0088】
調製は、前記成分及び所望であれば、更なる添加剤と、ポリマーとを、カレンダー、混合機、混練機、押出機等のそれ自体公知の装置を使用して混合又は浸漬によってそれ自体公知の方法で実施してよい。更なる添加剤は、個々に添加又は互いに混合して添加してよい。いわゆるマスターバッチを使用することも可能である。
【0089】
本発明によって得られる帯電防止非極性熱可塑性ポリマーは、公知の方法で所望の形に作ることができる。かかる加工としては、例えば、粉砕、圧延、押出、射出成形、焼結、圧縮/焼結又は紡績、さらには押出ブロー成形、又はプラスチゾル法による加工が挙げられる。また、帯電防止非極性熱可塑性ポリマーは、発泡材料を形成するように加工されてもよい。
【0090】
また本発明の一態様は、
a)極性熱可塑性ポリマー;及び
b)有機イオン液体
の混合物を含み、その際、該イオン液体が、
カチオンとして
メチルトリ−(1−ブチル)アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム又は1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム;並びに
アニオンとして、
クロリド、ブロミド、ハイドロゲンサルフェート、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択される組成物であって、非極性熱可塑性又は弾性ポリマー中に導入される前記組成物である。
【0091】
上記の定義及び選択は、本発明の全ての態様に等しく適用される。
【0092】
以下の実施例によって本発明を説明する。
【0093】
実施例1
使用する材料
PP:ポリプロピレンホモポリマー、Borealis社製のMFR4(230℃/2.16kg)
IPS:高耐衝撃性ポリスチレン、Styron LLC社製のMFR10(200℃/5kg)
IL1:イオン液体1、BASF SE社製の1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−エチルサルフェート(EMIM−ES)
PO:極性熱可塑性ポリマー、ポリマーマトリックスでのイオン液体(IL)のための相容化樹脂
PO1:ポリエーテルエステルアミド、BASF SE社製のIrgastat(登録商標)P16
PO2:極めて吸湿性のアイオノマー樹脂をベースとしたエチレンコポリマー、DuPont社製のEntira AS MK 400
PO3:熱可塑性ポリウレタンエラストマー(ポリエーテル)、BASF SE社製のElastollane 1190 A 10
PO4:熱可塑性ポリウレタンエラストマー、Bayer Material Science社製のDesmopan DP 6580 A MVT
PO5:熱可塑性コポリエステルエラストマー、DSM Engineering Plastics社製のArnitel VT 3108
【0094】
極性熱可塑性ポリマーの含浸(浸漬)
方法A
396gのPO1(ペレット)を丸底フラスコ中に入れる。4gのIL1を加える。混合物を55℃で4時間回転させた後、IL1にPOが完全に浸漬する。混合物を90℃で16時間、真空下で乾燥させる。
【0095】
浸漬したペレットを200℃で3分間圧縮成形する。ASTM D257による表面抵抗率(23℃/50%r.h.)は1E+08オーム/sqである。
【0096】
方法B
396gのPO(ペレット)をそれぞれ丸底フラスコ中に入れる。20gの水に溶解した4gのIL1を添加する。混合物を55℃で3時間回転させた後、IL1溶液にPOが完全に浸漬する。混合物を90℃で16時間、真空下で乾燥させる。
【0097】
浸漬したペレットを200℃で3分間圧縮成形する。ASTM D257による表面抵抗率(23℃/50%r.h.)を測定する。結果を表1に示す。
【0098】
表面抵抗率の試験
表面抵抗率をASTM D257に従って測定する。測定は500Vの試験電圧及び環状電極を用いて行う。
【表1】

【0099】
極性ポリマーのイオン液体による含浸は、表面抵抗率を少なくとも1オーダー低下させる。
【0100】
帯電防止熱可塑性物品
実施例
PP又はIPSペレットを、方法Bに記載される通りに調製された、異なる濃度の導電ペレットと乾燥ブレンドする(表1による組成物)。混合物を230℃で2mm厚さのプラークで射出成形する。プラークの表面抵抗率を決定する。組成物及び得られた表面抵抗率を、同様に調製された比較例CE−1〜CE−12と一緒に表2に示す。
【表2】

【0101】
イオン液体を含有する全ての実施例は、対応する比較例と比較して有意に低い表面抵抗率を示す。
【0102】
実施例2
使用する極性熱可塑性ポリマーを以下に示す:
A1:150ml/gの粘度数(VN)を示すポリアミド6。
【0103】
イオン液体:
試験するイオン液体を以下に列記する:
− B1:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルイミド(CAS#174899−82−2)
− B2:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェート(CAS#342573−75−5)
− B3:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(CAS#143314−16−3)
− B4:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフラート(CAS#145022−44−2)
【0104】
特性決定法:
ポリアミドの粘度数を、25℃にて96質量%の硫酸中の0.5質量%の溶液としてISO307に従って測定する。
【0105】
電導性:試料の体積抵抗率を、4点測定を用いて決定する。電極と試料との間の良好な接触を保証するために、4つの銀電極を、導電性銀ペースト(Hans Wolbring GmbH社製のLeitsilber 200)を用いて直接、試料上に塗布する。
【0106】
射出成形した試料のいずれかの上で測定を実施する。射出されたプレートの場合、試料を調製してから標準的な測定を射出方向に対して垂直に行う。
【0107】
使用する機器を以下に列記する:
電源:Keithley Instruments, 225 Current Source
電圧測定:Keithley Instruments, 617 Programmable Electrometer
電流測定:Keithley Instruments, 1000 Multimeter。
【0108】
処理内容
試料を、Coperion社製の共回転二軸スクリュー押出機−ZSK18、即ち、様々な処理領域を有するスクリュー直径18mmのものを用いて調製する。供給領域、溶融領域、運搬領域、排気領域、分散領域等がある。
【0109】
ニートポリマーを初期領域に供給する(冷供給)。イオン液体(B)を、歯車ポンプを使用して領域4(熱領域)を通して供給する。スループットを5kg/hに固定し、スクリュー速度は400rpm一定である。組成物を表3に詳細に記載する。
【0110】
生成物を粒状化して更に射出成形機(射出成形機、Arburg 420C、溶融温度=260℃、成形温度=80℃)で処理する。
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)極性熱可塑性ポリマー;及び
b)有機イオン液体
を含み、その際、前記イオン液体が、
カチオンとして
メチルトリ−(1−ブチル)アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム又は1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム;並びに
アニオンとして、
クロリド、ブロミド、ハイドロゲンサルフェート、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択される、組成物の、非極性熱可塑性又は弾性ポリマーのための帯電防止添加剤としての使用。
【請求項2】
極性熱可塑性ポリマーが、アイオノマー、ポリエチレングリコール変性コポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、コポリエステルエラストマー、ポリアミド6、ポリアミド6.6、ポリエーテル−ブロック−アミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリオキシメチレン、熱可塑性ポリウレタン、ポリフェニレンオキシド、及びポリビニルピロリドンからなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
極性熱可塑性ポリマーが、アイオノマー、ポリエチレングリコール変性ポリエチレンテレフタレート、コポリエステルエラストマー、ポリエーテル−ブロック−アミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、熱可塑性ポリウレタン及びポリビニルピロリドンからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
極性熱可塑性ポリマーが、アイオノマー、ポリエチレングリコール変性ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、コポリエステルエラストマー、ポリエーテルエステルアミド、及び熱可塑性ポリウレタンからなる群から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
イオン液体が、1,3−ジメチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスファート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート又は1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート及び2−ヒドロキシエチルアンモニウムホルメートからなる群から選択される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
イオン液体が、メチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェート、1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムメチルスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムエチルスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネートからなる群から選択される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
非極性熱可塑性又は弾性ポリマーが、ポリエチレン及びそのコポリマー、ポリプロピレン及びそのコポリマー、熱可塑性ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー、エチレンプロピレンターポリマーゴム、ポリブチレン、スチレン及びそのコポリマー、熱可塑性ポリオレフィン、ポリアミド12及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項8】
非極性熱可塑性又は弾性ポリマーが、ポリエチレン及びそのコポリマー、ポリプロピレン及びそのコポリマー並びにスチレン及びそのコポリマーからなる群から選択される、請求項1から7までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
イオン液体、成分b)の量が、極性熱可塑性ポリマー、成分a)の質量を基準として、0.1〜5質量%である、請求項1から8までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
組成物、成分a)とb)との混合物が、非極性熱可塑性又は弾性ポリマーの質量を基準として、2〜30質量%の量で存在する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
光安定剤、熱安定剤、処理安定剤、顔料、充填剤、及び清澄剤からなる群から選択される更なる添加剤が存在する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
帯電防止非極性熱可塑性又は弾性ポリマーの製造方法において、該非極性熱可塑性又は弾性ポリマー中に、
a)極性熱可塑性ポリマー;及び
b)有機イオン液体
の混合物を導入することを含み、その際、前記イオン液体が、
カチオンとして
メチルトリ−(1−ブチル)アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム又は1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム;並びに
アニオンとして、
クロリド、ブロミド、ハイドロゲンサルフェート、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択される、前記製造方法。
【請求項13】
a)極性熱可塑性ポリマー;及び
b)有機イオン液体
の混合物を含み、その際、前記イオン液体が、
カチオンとして
メチルトリ−(1−ブチル)アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム又は1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム;並びに
アニオンとして、
クロリド、ブロミド、ハイドロゲンサルフェート、テトラクロロアルミネート、チオシアネート、メチルスルフェート、エチルスルフェート、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートからなる群から選択される組成物であって、非極性熱可塑性又は弾性ポリマー中に導入される、前記組成物。

【公表番号】特表2013−513676(P2013−513676A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542491(P2012−542491)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/068965
【国際公開番号】WO2011/069960
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】