説明

帳票処理装置、帳票処理方法、プログラム、及び帳票ファイルのデータ構造

【課題】 少なくとも一方が複数の帳票フォーム情報と帳票データ情報とを対応付けて帳票ファイルに格納することが可能となる帳票処理装置、帳票処理方法、プログラム、及び帳票ファイルのデータ構造を提供する。
【解決手段】 帳票処理装置は、帳票フォーム情報を帳票ファイルに格納する帳票フォーム情報格納手段と、帳票データ情報を帳票ファイルに格納する帳票データ情報格納手段と、帳票フォーム情報と帳票データ情報を対応付ける対応付け情報を帳票ファイルに格納する対応付け情報格納手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は帳票処理装置、帳票処理方法、プログラム、及び帳票ファイルのデータ構造に関する。本発明は、特に、帳票データ情報と帳票フォーム情報とを含む帳票ファイルに関する帳票処理装置、帳票処理方法、プログラム、及び帳票ファイルのデータ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
帳票データと帳票フォーム情報とをマージし、マージしたデータをマージデータファイルに格納する帳票ファームマージ方式の発明の一例が特許文献1に記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開平5-050694
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1においては、帳票データと帳票フォーム情報とを1対1でマージし1つの帳票ファイルとしている。そのため、特許文献1は、少なくとも一方が複数の帳票フォームと帳票データ情報とを対応付けて帳票ファイルに格納することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述した課題を解決する帳票処理装置、帳票処理方法、プログラム、及び帳票ファイルのデータ構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の帳票処理装置は、帳票フォーム情報を帳票ファイルに格納する帳票フォーム情報格納手段と、帳票データ情報を帳票ファイルに格納する帳票データ情報格納手段と、帳票フォーム情報と帳票データ情報を対応付ける対応付け情報を帳票ファイルに格納する対応付け情報格納手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の帳票処理方法は、帳票フォーム情報を帳票ファイルに格納し、帳票データ情報を帳票ファイルに格納し、帳票フォーム情報と帳票データ情報を対応付ける対応付け情報を帳票ファイルに格納することを特徴とする。
【0008】
本発明のプログラムは、コンピュータに、帳票フォーム情報を帳票ファイルに格納する手段、帳票データ情報を帳票ファイルに格納する手段、帳票フォーム情報と帳票データ情報を対応付ける対応付け情報を帳票ファイルに格納する手段として機能させることを特徴とする。
【0009】
本発明の帳票ファイルのデータ構造は、帳票フォーム情報と、帳票データ情報と、帳票フォーム情報と帳票データ情報とを対応付ける対応付け情報とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、少なくとも一方が複数の帳票フォーム情報と帳票データ情報とを対応付けて帳票ファイルに格納することができる、という効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
まず、本発明の概要について説明する。
【0012】
図1は、本発明の概要を説明する図であり、(a)は帳票ファイル200の構成を示す図、(b)は帳票処理装置100の構成を示す図、(c)は帳票処理方法を示すフローチャートである。
【0013】
(a)に示される帳票ファイル200は、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600と対応付け情報500とを含む。対応付け情報500は、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とを対応付ける情報である。対応付け情報500は、図のように帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とは異なる場所に格納されてもよいし、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とに含まれる構成としてもよい。
【0014】
(b)に示される帳票処理装置100は、帳票フォーム情報格納手段111と帳票データ情報格納手段112と対応付け情報格納手段113とを含む。帳票フォーム情報格納手段111は、帳票フォーム情報400を帳票ファイル200に格納する。帳票データ情報格納手段112は、帳票データ情報600を帳票ファイル200に格納する。対応付け情報格納手段113は、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600を対応付ける対応付け情報500を帳票ファイル200に格納する。
【0015】
(c)に示される帳票処理方法は、まず、帳票フォーム情報400を帳票ファイル200に格納する(ステップX1)。次に、本帳票処理方法は、帳票データ情報600を帳票ファイル200に格納する(ステップX2)。次に、本帳票処理方法は、対応付け情報500を帳票ファイル200に格納する(ステップX3)。
【0016】
本発明は、少なくとも一方が複数の帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とを対応付けて帳票ファイル200に格納することができる、という効果を有する。その理由は、帳票ファイル200が帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とを対応付ける対応付け情報500を含むためである。
【0017】
次に、本発明の第1の実施の形態の構成について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図2は、本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル200を示した図であり、(a)は、帳票ファイル200のフォーマットを示した図であり、(b)は、帳票ファイル200をXML言語で具体的に記述した例を示した図である。
【0019】
(a)に示される帳票ファイル200は、帳票フォーム部210と帳票データ部220とを備える。
【0020】
帳票フォーム部210は、単数の又は複数の帳票フォーム情報400(帳票フォーム情報A401、帳票フォーム情報B402、帳票フォーム情報C403)を含む。ここで、各帳票フォーム情報400は帳票ファイル200に格納される前はそれぞれ別のファイルであり、A,B,Cはそのファイル名を示すこととする。帳票フォーム情報400は、例えば、帳票の罫線等のレイアウト情報やデータ構造情報である帳票定義をXML(Extensible Markup Language)で表現したものである帳票定義XMLデータ情報である。帳票フォーム情報400は、帳票ファイル200への格納時以降は、帳票フォーム情報400のID(Identification Data)を示す、XMLタグによって表されたReport IDを格納している。
【0021】
帳票データ部220は、単数の又は複数の帳票データ情報600(帳票データ情報a601、帳票データ情報b602、帳票データ情報c603、帳票データ情報d604)を含む。帳票データ情報600は、帳票定義XMLデータ情報と共に印刷されるCSV形式のデータ情報である。即ち、帳票ファイル200は、XMLファイルにCSV形式のデータがアドオンされている、拡張されたXMLファイルである。ここで、各帳票データ情報600は帳票ファイル200に格納される前はそれぞれ別のCSV形式のファイルであり、a,b,c,dはそのファイル名を示すこととする。帳票データ情報600は、例えば品物の購入明細の帳票の場合は、品名、数量、単価等のデータ情報である。帳票データ情報600は、帳票ファイル200への格納時以降は、レコードの先頭に当該帳票データ情報600が使用する帳票フォーム情報400への対応付け情報500(例、上記Report IDを利用したポインタ)を含む。
【0022】
帳票データ部220は、帳票データ情報600を出力順(例、印刷順)に格納する。(a)では、帳票データ部220は、帳票データ情報600をa,b,c,dの順に格納している。後述の帳票処理装置100(図2(a)では図示せず)は、帳票出力時にはこの順番に帳票データ情報600を読出し、出力する。
【0023】
次に(b)を参照して帳票ファイル200を説明する。(b)に示された帳票ファイル200において、帳票フォーム情報A401はID(Identification)としてReport ID”AAAAAA”を含む。帳票フォーム情報B402はIDとしてReport ID”BBBBBB”を含む。帳票データ情報a601は、レコードの先頭に、帳票データ情報a601のIDを示すXMLタグによって表されたXML_IDを格納している。ここで、XML_IDは、帳票データ情報a601が使用する帳票フォーム情報A401のReport IDと同じ”AAAAAA”である。同じIDを用いることにより、XML_IDは対応付け情報500(帳票フォーム情報A401へのポインタ)となる。帳票データ情報a601に続く帳票データ情報b602は、レコードの先頭に、帳票データ情報b602が使用する帳票フォーム情報B402のReport IDと同じIDであるXML_ID=”BBBBBB”を含む。これにより、XML_IDは対応付け情報500(帳票フォーム情報B402へのポインタ)となる。これらのReport IDとXML_IDは帳票ファイル200に帳票フォーム情報400又は帳票データ情報600が格納されるときに、それぞれのファイル名に替わって付加されたものである。
【0024】
図3は、本発明の第1の実施の形態における帳票処理装置100の構成を示した図である。帳票処理装置100は、パソコン(Personal Computer)等の情報処理装置であり、CPU(Central Processing Unit)等でプログラムを実行することによりその機能を実現する。帳票処理装置100は、帳票ファイル生成手段110と帳票ファイル出力手段120とを備える。
【0025】
帳票ファイル生成手段110は、帳票フォーム情報格納手段111と帳票データ情報格納手段112と対応付け情報格納手段113とを備える。
【0026】
帳票フォーム情報格納手段111は、例えば、ユーザがアプリケーションで作成し、対応付け情報格納手段113によってReport IDが付加された帳票フォーム情報400を帳票ファイル200に格納する。例えば、図2(a)は、帳票フォーム情報格納手段111への入力時にファイル名がAであった帳票フォーム情報A401が、帳票フォーム部210に格納されていることを示している。そして、図2(b)に示すように、対応付け情報格納手段113がReport ID=”AAAAAA”を帳票フォーム情報A401に付加している。
【0027】
帳票データ情報格納手段112は、例えば、ユーザがアプリケーションで作成し、対応付け情報格納手段113によってXML_ID(対応付け情報500)が付加された帳票データ情報600を帳票ファイル200に格納する。帳票データ情報格納手段112は、対応付け情報格納手段113の指示に従い、帳票出力順(例、印刷順)に帳票データ情報600を帳票ファイル200に格納する。
【0028】
対応付け情報格納手段113は、例えば、ユーザが帳票エディタを用いて帳票処理装置100に入力した印刷対応付け情報501を入手する。対応付け情報格納手段113は、印刷対応付け情報501(図4の説明において後述)を基に、帳票フォーム情報400にReport IDを付加する。また、対応付け情報格納手段113は、帳票データ情報600に帳票データ情報600が使用する帳票フォーム情報400と同じIDをXML_IDとして付加する。これにより、帳票データ情報600のXML_IDは帳票データ情報600が使用する帳票フォーム情報400への対応付け情報500となる。そして、対応付け情報500(XML_ID)が付加された帳票データ情報600を、帳票データ情報格納手段112が帳票ファイル200に格納する。例えば、図2(b)に示すように、対応付け情報格納手段113は、帳票データ情報a601に対応付け情報500としてXML_IDを付加する。このとき、XML_IDは、対応する帳票フォーム情報A401のReport IDと同じIDであるXML_ID=”AAAAAA”とする。XML_ID=”AAAAAA”は帳票データ情報a601のIDであると共に、帳票フォーム情報A401への対応付け情報500として機能する。
【0029】
図4は、印刷対応付け情報501の一例を示した図である。印刷対応付け情報501は、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600の対応関係、及び帳票フォーム情報400と帳票データ情報600が帳票出力される際の順番(例、印刷順)を示したテーブルである。A,B,Cは帳票フォーム情報400のファイル名を示す。a,b,c,d,e,fは帳票データ情報600のIDを示す。この例では、ユーザは、帳票フォーム情報400としてファイルA,B,Cを指定している。そして、ユーザは、帳票フォーム情報400Aに対応する帳票データ情報600としてファイルa,dを指定している。又ユーザは、帳票フォーム情報400Bに対応する帳票データ情報600としてb,e、帳票フォーム情報400Cに対応する帳票データ情報600としてc,fを指定している。図3に示された対応付け情報格納手段113は、この印刷対応付け情報501を基に、帳票データ情報600に帳票データ情報600が使用する帳票フォーム情報400への対応付け情報500を付加する。即ち、対応付け情報格納手段113は、帳票データ情報600に帳票データ情報600が使用する帳票フォーム情報400と同じIDを付加する。これに対応して、図2(b)は、帳票データ情報600aが、帳票データ情報600aが使用する帳票フォーム情報400Aへの対応付け情報500であるXML_ID=”AAAAAA”を含むことを示している。
【0030】
また、図4において、ユーザは、A−a,B−b,C−c,A−d,B−b,C−fの組合せ順に印刷することを指定している。図3に示された対応付け情報格納手段113は、帳票データ情報格納手段112に対し、この印刷対応付け情報501に示された印刷順で帳票データ情報600を帳票ファイル200に格納するよう指示を出す。これに対応して、図2(a)に示された帳票ファイル200は,帳票データ情報600をa,b,c,d・・・の順、即ち帳票データ情報a601,b602,c603,d604の順に格納している例を示している。
【0031】
再び、図3の説明に戻る。帳票ファイル出力手段120は、帳票データ情報読出手段121と帳票フォーム情報読出手段122と出力手段123とを備える。
【0032】
帳票データ情報読出手段121は、帳票ファイル200の帳票データ部220の中から、格納されている順番に帳票データ情報600を読出す。そして、帳票データ情報読出手段121は、帳票データ情報600が格納する対応付け情報500を確認し、当該帳票データ情報600がどの帳票フォーム情報400と対応するかを確認する。
【0033】
帳票フォーム情報読出手段122は、対応付け情報500に示された帳票フォーム情報400を読出す。
【0034】
出力手段123は、帳票データ情報600と帳票フォーム情報400を帳票300として帳票処理装置100から出力する。
【0035】
以上で、本発明の第1の実施の形態の構成の説明を終了する。
【0036】
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
【0037】
図5は、本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。
【0038】
帳票フォーム情報格納手段111は、帳票フォーム情報400(Report IDタグ付)を帳票ファイル200に格納する(ステップA1)。帳票データ情報格納手段112は、印刷順nの帳票データ情報600を対応付け情報500(例、Report IDへのポインタ)と共に帳票ファイル200に格納する(ステップA2)。どの帳票データ情報600が印刷順nであるかは、印刷対応付け情報501を参照する対応付け情報格納手段113より指示を受ける。次に、帳票データ情報格納手段112は、n=最大印刷順であるか否かを判断する(ステップA3)。
【0039】
図4に示した印刷対応付け情報501の例にあてはめると、帳票データ情報格納手段112はn=6であるか否かを判断する。n=最大印刷順でなかった場合(ステップA3,No)、帳票データ情報格納手段112は、n=n+1の処理を行い(ステップA4)、ステップA2に移行する。n=最大印刷順であった場合(ステップA3,Yes)、帳票ファイル生成手段110は、帳票ファイル生成処理を終了する。ステップA2からステップA4の処理を繰り返すことにより、帳票データ情報格納手段112は、帳票データ部220に帳票データ情報600を印刷順に格納することができる。
【0040】
図6は、本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル出力処理を示すフローチャートである。
【0041】
帳票データ情報読出手段121は、帳票ファイル200から帳票データ情報600を1つ読出す(ステップB1)。帳票データ情報読出手段121は、読出した当該帳票データ情報600のレコードの先頭に格納された、帳票フォーム情報400への対応付け情報500(XML_ID)を確認する(ステップB2)。図2(a)に示された帳票データ情報a601の場合、帳票データ情報読出手段121は、帳票フォーム情報A401へのポインタ(図2に示されたXML_ID=”AAAAAA”)を読出すことになる。次に、帳票フォーム情報読出手段122が、対応付け情報500に示された帳票フォーム情報400を読出す(ステップB3)。帳票フォーム情報読出手段122は、図2に示されたReport ID=”AAAAAA”を含む帳票フォーム情報A401を読出すことになる。次に、出力手段123が、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600を帳票300として帳票処理装置100から出力する(ステップB4)。これにより、例えば、出力手段123は、帳票フォーム情報400Aと帳票データ情報600aから帳票300の印刷プレビューを表示したり、帳票300を印刷出力したりする。
【0042】
次に、帳票データ情報読出手段121は、帳票ファイル200から全ての帳票データ情報600を読出したか判断する(ステップB5)。全ての帳票データ情報600を読出していない場合(ステップB5,No)、帳票データ情報読出手段121は、次の帳票データ情報600を読出す(ステップB6,B1)。全ての帳票データ情報600を読出している場合(ステップB5,Yes)、帳票ファイル出力手段120は、帳票ファイル出力処理を終了する。ここで、帳票データ情報600は帳票ファイル200にユーザが指定する順に格納されている。このため、全ての帳票データ情報600を読出すまでステップB1からB6の処理を繰り返すことにより、帳票ファイル出力手段120は、ユーザの指定する順に帳票300を出力することができる。
【0043】
以上で、本発明の第1の実施の形態の動作の説明を終了する。
【0044】
次に、本発明の第1の実施の形態の効果について説明する。
【0045】
本発明の第1の実施の形態は、少なくとも一方が複数の帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とを対応付けて帳票ファイル200に格納することができる、という効果を有する。その理由は、帳票ファイル200が帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とを対応付ける対応付け情報500を含むためである。
【0046】
その結果、本発明の第1の実施の形態は、複数の帳票フォーム情報400と帳票データ情報600を一元化できる、という効果を有する。このため、本発明の第1の実施の形態は、1つのファイルだけで少なくとも一方が複数の帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とを統合して印刷等の帳票出力を行うことができる。これにより、本発明の第1の実施の形態は、別々のファイル格納されているため帳票データ情報600と帳票フォーム情報400を管理するための情報を作成したり、複数のファイルを順次統合しながら帳票出力を行ったりする必要がない。
【0047】
また、本発明の第1の実施の形態は、帳票フォーム情報400をXMLで作成しているため、タグによる帳票フォーム情報400の識別が可能となっていることも容易に一元化が可能となった理由の1つである。
【0048】
次に、本発明の第2の実施の形態の構成について図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0049】
図7は、本発明の第2の実施の形態における帳票ファイル200を示した図であり、(a)は、帳票ファイル200のフォーマットを示した図であり、(b)は、帳票ファイル200をXML言語で具体的に記述した例を示した図である。図7(a)は、図2(a)に示された第1の実施の形態の帳票ファイル200と比較して、帳票データ情報600ではなく帳票フォーム情報400が、帳票データ情報600への対応付け情報500(例、ポインタ)を格納している点が異なる。また、帳票フォーム部210と帳票データ部220の位置が反対である。また、帳票ファイル200は、複数の帳票フォーム情報400を印刷順に格納している。
【0050】
図7(b)は、図2(b)に示された第1の実施の形態の帳票ファイル200と比較して、帳票フォーム部210と帳票データ部220の位置が反対である。そのため、ポインタの方向が異なる。即ち、XML_IDに合わせて、XML_IDと同じIDとなるようにReport IDが決定される。
【0051】
図8は、本発明の第2の実施の形態における帳票処理装置100の構成を示した図である。図3に示された第1の実施の形態の帳票処理装置100と比較して、最初に帳票データ情報読出手段121が帳票ファイル200から帳票データ情報600を読出すのではなく、帳票フォーム情報読出手段122が帳票フォーム情報400を読出す点が異なる。これは、帳票フォーム情報400が対応付け情報500(ポインタ)を格納しているためである。また、これは、帳票フォーム情報読出手段122が帳票フォーム情報400を帳票ファイル200に格納されている順番で読出し、その順番で印刷等の帳票出力が行われるためである。
【0052】
以上で、本発明の第2の実施の形態の構成の説明を終了する。
【0053】
次に、本発明の第2の実施の形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0054】
図9は、本発明の第2の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。図5のフローチャートと比較して、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600が入れ替わっている。そのため、ステップA2からステップA4のループ処理が帳票データ情報600の格納に対して行われるのではなく、帳票フォーム情報400に対して行われる点が異なる。これは、上述の通り、帳票ファイル200が帳票フォーム情報400を格納している順番が印刷等の帳票出力順に対応するためである。
【0055】
図10は、本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル出力処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートと比較して、帳票データ情報600と帳票フォーム情報400が入れ替わっている点が異なる。これは、上述の通り、帳票データ情報600ではなく帳票フォーム情報400が帳票データ情報600への対応付け情報500(例、ポインタ)を格納しているためである。
【0056】
以上で、本発明の第2の実施の形態の動作の説明を終了する。
【0057】
次に、本発明の第2の実施の形態の効果について説明する。
【0058】
本発明の第2の実施の形態は、1つの帳票データ情報600に対し複数の帳票フォーム情報400を対応付けることが可能となる、という効果を有する。その理由は、帳票データ情報600ではなく帳票フォーム情報400が帳票データ情報600への対応付け情報500を格納しているためである。例えば、帳票データ情報a601(XML_ID”AAAAAA”)に対して帳票フォーム情報A401、B402を対応付けることは、第1の実施の形態ではできなかった。その理由は、帳票フォーム情報A401とB402が同じReport ID”AAAAAA”を含むことになり、ポインタの示す先が複数となってしまうためである。これに対し、第2の実施の形態では、ポインタの示す向きが帳票データ情報600から帳票フォーム情報400ではなく、逆になる。そのため、1つの帳票データ情報600に対し複数の帳票フォーム情報400を対応付けることが可能となる。 次に、本発明の第3の実施の形態の構成について図面を参照して詳細に説明する。他の実施の形態(第1,2の実施の形態)との相違点を中心に説明する。
【0059】
図11は、本発明の第3の実施の形態における帳票ファイル200を示した図であり、(a)は、帳票ファイル200のフォーマットを示した図であり、(b)は、帳票ファイル200をXML言語で具体的に記述した例を示した図である。図11(a)(b)は、図2(a)(b)、図7(a)(b)に示された他の実施の形態の帳票ファイル200と比較して、帳票ファイル200が、帳票フォーム部210と帳票データ部220とは別に対応付け情報部230を格納している点が異なる。即ち、第3の実施の形態は、対応付け情報500を、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とは異なる場所である対応付け情報部230に格納する。各帳票フォーム情報400はそれぞれのIDであるReport IDを格納し、各帳票データ情報600はそれぞれのIDであるDATA IDを格納する。
【0060】
図12は、本発明の第3の実施の形態における帳票処理装置100の構成を示した図である。図3、図8に示された他の実施の形態と比較して、帳票ファイル出力手段120が、対応付け情報読出手段124を含む点が異なる。
【0061】
以上で、本発明の第3の実施の形態の構成の説明を終了する。
【0062】
次に、本発明の第3の実施の形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。他の実施例との相違点を中心に説明する。
【0063】
図13は、本発明の第3の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。図5,9に示された他の実施形態のフローチャートと比較して、ステップA2からA4又はステップC2からステップC4のループ処理が帳票データ情報600や帳票フォーム情報400の格納ではなく、対応付け情報500の格納に対して行われている点が異なる。これは、帳票ファイル200が対応付け情報500を格納している順番が、印刷等の帳票出力順に対応するためである。
【0064】
図14は、本発明の第3の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。図6,10に示された他の実施の形態のフローチャートでは、帳票データ情報600若しくは帳票フォーム情報400から対応付け情報500を読出す。そして、図6,10に示された他の実施の形態のフローチャートでは、対応する帳票フォーム情報400若しくは帳票データ情報600を読出す(図6ステップB1からB3、図10ステップD1からD3)。第3の実施の形態では、対応付け情報500を直接読出し、対応する帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とを読出す(ステップF1からステップF3)点が異なる。これにより、これにより、第3の実施の形態は、帳票ファイル200が対応付け情報500を格納している順番で印刷等の帳票出力を行う。
【0065】
以上で、本発明の第3の実施の形態の動作の説明を終了する。
【0066】
次に、本発明の第3の実施の形態の効果について説明する。
【0067】
本発明の第3の実施の形態は、帳票ファイル200を作成後、帳票300の出力順の変更を容易に行える、という効果を有する。その理由は、帳票ファイル200が、帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とは異なる場所に対応付け情報500を格納しているためである。即ち、帳票フォーム情報400又は帳票データ情報600が対応付け情報500を含むことなく、対応付け情報500が独立して帳票ファイル200に格納されているためである。これにより、本発明の第3の実施の形態は、対応付け情報500が格納するDATA ID、Report IDを書き換えるだけで、帳票の出力順の変更を行うことができる。
【0068】
これに対し、第1、第2の実施の形態では、帳票ファイル200を作成後、帳票300の出力順の変更を行う場合、帳票フォーム情報400又は帳票データ情報600自体を変更後の出力順に格納し直す必要が生じてしまう。これは、帳票フォーム情報400又は帳票データ情報600が、対応付け情報500を格納し、かつ帳票ファイル200が帳票フォーム情報400又は帳票データ情報600を帳票300の出力順に格納する必要があるためである。
【0069】
また、本発明の第3の実施の形態は、複数の帳票フォーム情報400に対して複数の帳票データ情報600を対応付けることができる、という効果を有する。その理由は、対応する帳票フォーム情報400と帳票データ情報600とで異なるIDを用いているためである。第1、第2の実施の形態では、同じIDを用いているため、双方が複数となると、ポインタの示す先が必ず複数となり、ポインタとして機能させることができなかった。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、帳票データ情報と帳票フォーム情報とを含む帳票ファイルに関する帳票処理装置、帳票処理方法、プログラム、及び帳票ファイルのデータ構造に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の概要を説明する図であり、(a)は帳票ファイル200の構成を示す図、(b)は帳票処理装置100の構成を示す図、(c)は帳票処理方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル200を示した図であり、(a)は、帳票ファイル200のフォーマットを示した図であり、(b)は、帳票ファイル200をXML言語で具体的に記述した例を示した図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における帳票処理装置100の構成を示した図である。
【図4】印刷対応付け情報501の一例を示した図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル出力処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態における帳票ファイル200を示した図であり、(a)は、帳票ファイル200のフォーマットを示した図であり、(b)は、帳票ファイル200をXML言語で具体的に記述した例を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における帳票処理装置100の構成を示した図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態における帳票ファイル出力処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態における帳票ファイル200を示した図であり、(a)は、帳票ファイル200のフォーマットを示した図であり、(b)は、帳票ファイル200をXML言語で具体的に記述した例を示した図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態における帳票処理装置100の構成を示した図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第3の実施の形態における帳票ファイル生成処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
100 帳票処理装置
110 帳票ファイル生成手段
111 帳票フォーム情報格納手段
112 帳票データ情報格納手段
113 対応付け情報格納手段
120 帳票ファイル出力手段
121 帳票データ情報読出手段
122 帳票フォーム情報読出手段
123 出力手段
124 対応付け情報読出手段
200 帳票ファイル
210 帳票フォーム部
220 帳票データ部
230 対応付け情報部
400 帳票フォーム情報
401 帳票フォーム情報A
402 帳票フォーム情報B
403 帳票フォーム情報C
500 対応付け情報
501 印刷対応付け情報
600 帳票データ情報
601 帳票データ情報a
602 帳票データ情報b
603 帳票データ情報c
604 帳票データ情報d

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票フォーム情報を帳票ファイルに格納する帳票フォーム情報格納手段と、
帳票データ情報を前記帳票ファイルに格納する帳票データ情報格納手段と、
前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報を対応付ける対応付け情報を前記帳票ファイルに格納する対応付け情報格納手段と
を備えることを特徴とする帳票処理装置。
【請求項2】
前記対応付け情報は、前記帳票データ情報に対応する前記帳票フォーム情報へのポインタ情報であり、
前記対応付け情報格納手段は、前記帳票データ情報に前記帳票フォーム情報へのポインタ情報を格納すること
を特徴とする請求項1に記載の帳票処理装置。
【請求項3】
前記帳票データ情報格納手段は、前記帳票データ情報を帳票出力順に格納することを特徴とする請求項2に記載の帳票処理装置。
【請求項4】
前記帳票ファイルから、前記帳票データ情報を読出し、前記帳票データ情報が格納するポインタを確認する帳票データ情報読出手段と、
前記帳票ファイルから、前記ポインタに示された帳票フォーム情報を読出す帳票フォーム情報読出手段と、
前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報を帳票出力する出力手段と
を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の帳票処理装置。
【請求項5】
前記帳票データ情報読出手段は、前記帳票データ情報を前記帳票ファイルに格納されている順に読出すことを特徴とする請求項4に記載の帳票処理装置。
【請求項6】
前記対応付け情報は、前記帳票フォーム情報に対応する前記帳票データ情報へのポインタ情報であり、
前記対応付け情報格納手段は、前記帳票フォーム情報に前記帳票データ情報へのポインタ情報を格納すること
を特徴とする請求項5に記載の帳票処理装置。
【請求項7】
前記帳票フォーム情報格納手段は、前記帳票フォーム情報を帳票出力順に格納することを特徴とする請求項6に記載の帳票処理装置。
【請求項8】
前記帳票ファイルから、前記帳票フォーム情報を読出し、前記帳票フォーム情報が格納するポインタを確認する帳票フォーム情報読出手段と、
前記帳票ファイルから、前記ポインタに示された帳票データ情報を読出す帳票データ情報読出手段と、
前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報を帳票出力する出力手段と
を備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の帳票処理装置。
【請求項9】
前記帳票フォーム情報読出手段は、前記帳票フォーム情報を前記帳票ファイルに格納されている順に読出すことを特徴とする請求項8に記載の帳票処理装置。
【請求項10】
前記対応付け情報は、前記帳票フォーム情報のIDと前記帳票データ情報のIDとを含み、
前記対応付け情報格納手段は、前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報とは異なる場所に前記対応付け情報を格納すること
を特徴とする請求項1に記載の帳票処理装置。
【請求項11】
前記対応付け情報格納手段は、前記対応付け情報を帳票出力順に格納することを特徴とする請求項10に記載の帳票処理装置。
【請求項12】
前記帳票ファイルから、前記対応付け情報を読出し、前記帳票フォーム情報のIDと前記帳票データ情報のIDとを確認する対応付け情報読出手段と、
前記帳票ファイルから、前記帳票フォーム情報のIDを持つ前記帳票フォーム情報を読出す帳票フォーム情報読出手段と、
前記帳票データ情報のIDを持つ前記帳票データ情報を読出す帳票データ読出手段と、
前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報を帳票出力する出力手段と
を備えることを特徴とする請求項10又は11に記載の帳票処理装置。
【請求項13】
前記対応付け情報読出し手段は、前記対応付け情報を前記帳票ファイルに格納されている順に読出すことを特徴とする請求項12に記載の帳票処理装置。
【請求項14】
帳票フォーム情報を帳票ファイルに格納し、
帳票データ情報を前記帳票ファイルに格納し、
前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報を対応付ける対応付け情報を前記帳票ファイルに格納すること
を特徴とする帳票処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
帳票フォーム情報を帳票ファイルに格納する手段、
帳票データ情報を前記帳票ファイルに格納する手段、
前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報を対応付ける対応付け情報を前記帳票ファイルに格納する手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
帳票フォーム情報と、
帳票データ情報と、
前記帳票フォーム情報と前記帳票データ情報とを対応付ける対応付け情報と
を含むことを特徴とする帳票ファイルのデータ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−75723(P2009−75723A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−242252(P2007−242252)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】