説明

帳票出力システム、帳票出力方法およびプログラム

【課題】ユーザが印刷指示が行われる画面上で用紙名を選択するという煩わしい作業を行う必要を抑制可能な帳票出力システム、帳票出力方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】帳票を出力する帳票出力システムは、帳票に示されるデータの識別情報と帳票のフォームを示すフォーム情報とを互いに対応づけて格納する格納手段と、前記データと前記識別情報とを有する帳票情報を、外部機器から受け付けると、当該帳票情報内の識別情報に対応するフォーム情報を前記格納手段から読み出し、当該フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を出力する制御手段と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳票出力システム、帳票出力方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印刷装置に、数字や文字といった印刷データと、帳票の様式(罫線パターンにて形成されるフォーム)を示したフォームデータと、を送信することによって、印刷装置に帳票印刷を要求するプリンタドライバが記載されている。
【0003】
特許文献1に記載のプリンタドライバは、印刷用紙の用紙サイズと、フォームデータと、用紙名と、を互いに関連づけて記憶する。特許文献1に記載のプリンタドライバは、印刷データの印刷指示を行う画面で、ユーザに用紙名を選択させることによって、その用紙名に関連づけられたフォームデータを特定し、そのフォームデータと印刷データとを、印刷装置に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−87075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のプリンタドライバでは、リアルタイムに印刷を実行するユーザが、印刷実行時に、印刷指示が行われる画面上で用紙名を選択して、印刷データに応じたフォームデータを特定する。つまり、特許文献1に記載のプリンタドライバでは、印刷指示が行われる画面上で、印刷データとフォームデータとの対応づけが行われる。
【0006】
このため、特許文献1に記載のプリンタドライバでは、ユーザは、印刷指示が行われる画面上で用紙名を選択するという煩わしい作業を行う必要があるという課題があった。
【0007】
本発明の目的は、上述した課題を解決可能な帳票出力システム、帳票出力方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の帳票出力システムは、帳票を出力する帳票出力システムであって、前記帳票に示されるデータの識別情報と、当該帳票のフォームを示すフォーム情報と、を互いに対応づけて格納する格納手段と、前記データと前記識別情報とを有する帳票情報を、外部機器から受け付けると、当該帳票情報内の識別情報に対応するフォーム情報を前記格納手段から読み出し、当該フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を出力する制御手段と、を含む。
【0009】
本発明の帳票出力方法は、帳票を出力する帳票出力システムが行う帳票出力方法であって、前記帳票に示されるデータの識別情報と、当該帳票のフォームを示すフォーム情報と、を互いに対応づけて格納手段に格納する格納ステップと、前記データと前記識別情報とを有する帳票情報を、外部機器から受け付けると、当該帳票情報内の識別情報に対応するフォーム情報を前記格納手段から読み出し、当該フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を出力する制御ステップと、を含む。
【0010】
本発明のプログラムは、コンピュータに、帳票に示されるデータの識別情報と、当該帳票のフォームを示すフォーム情報と、を互いに対応づけて格納手段に格納する格納手順と、 前記データと前記識別情報とを有する帳票情報を、外部機器から受け付けると、当該帳票情報内の識別情報に対応するフォーム情報を前記格納手段から読み出し、当該フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を出力する制御手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが、印刷指示が行われる画面上で用紙名を選択するという煩わしい作業を行う必要を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態の帳票出力システムを示したブロック図である。
【図2】帳票データ2aの一例を示した図である。
【図3】制御情報格納データベース10aの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態の帳票出力システムを示したブロック図である。
【0015】
図1において、帳票出力システム1は、外部システム2から、帳票データ2aを受け付ける。帳票データ2aは、帳票に示されるデータ(数値や文字からなるデータ)と、帳票に示されるデータのID(identifier)情報と、を有する。帳票データ2aは、一般的に帳票情報と呼ぶことができる。帳票に示されるデータのID情報は、一般的に、帳票に示されるデータの識別情報と呼ぶことができる。
【0016】
図2は、帳票データ2aの一例を示した図である。図2では、帳票データ2aは、帳票に示されるデータ2a1と、ID情報2a2と、を有する。
【0017】
外部システム2は、一般的に外部機器と呼ぶことができる。
【0018】
外部システム2は、帳票出力を行うデータ(帳票に示されるデータ)2a1を生成するコンピュータシステムである。外部システム2は、例えば、ユーザの操作に従って、データ2a1とID情報2a2とを含む帳票データ2aを生成する。外部システム2は、帳票データ2aを、ローカルエリアネットワーク(不図示)を介して、帳票出力システム1内のデータ読込装置21へ送信する。
【0019】
帳票出力システム1は、外部システム2から、帳票データ2aを受け付けると、帳票データ2a内のデータ2a1を示した帳票を出力する。
【0020】
帳票出力システム1は、格納部10と、制御部20と、制御情報変更装置30と、を含む。制御部20は、データ読込装置21と、帳票データ転送装置22と、出力情報結合装置23と、帳票出力装置24と、を含む。
【0021】
外部システム2と、データ読込装置21と、帳票データ転送装置22と、出力情報結合装置23と、帳票出力装置24と、格納部10と、制御情報変更装置30とは、プログラム制御により動作し、インターネット等のネットワークを介して相互に接続されている。
【0022】
格納部10は、一般的に格納手段と呼ぶことができる。
【0023】
格納部10は、制御情報格納データベース10aを格納する。制御情報格納データベース10aは、帳票出力装置24を用いて出力可能な帳票様式の一覧情報を管理する。なお、制御情報格納データベース10aは、ID情報とオーバレイ(帳票のフォームを示した情報)の紐付けを行うテーブルを持つ一般的なデータベースシステムである。
【0024】
図3は、制御情報格納データベース10aの一例を示した図である。
【0025】
図3において、制御情報格納データベース10aでは、ID情報10a1と、帳票名称10a2と、オーバレイ10a3と、出力形式10a4とが、互いに対応づけられている。
【0026】
ID情報10a1は、帳票データ2a内のID情報2a2に対応する。帳票名称10a2は、帳票の名称を示す。オーバレイ10a3は、例えば、罫線で定義された帳票のフォーム(様式)を示す。オーバレイ10a3に示されたフォームは、帳票データ2a内のデータ2a1と共に出力(例えば、印刷)される。出力形式10a4は、帳票の出力形式を示す。図3では、帳票の出力形式として、紙、PDF(Portable Document Format)およびCSV(Comma Separated Values)のいずれかが用いられる。なお、帳票の出力形式は、紙、PDFおよびCSVに限らず適宜変更可能である。
【0027】
なお、オーバレイ10a3と出力形式10a4とは、一般的にフォーム情報と呼ぶことができる。
【0028】
制御部20は、一般的に制御手段と呼ぶことができる。
【0029】
制御部20は、帳票データ2aを、外部システム2から受け付けると、帳票データ2a内のID情報2a2に対応するオーバレイ10a3および出力形式10a4を格納部10から読み出す。以下、格納部10から読み出されたオーバレイ10a3および出力形式10a4を、制御情報10bと称する。
【0030】
制御部20は、制御情報10bを格納部10から読み出すと、制御情報10b内のオーバレイ10a3に示された帳票のフォームに帳票データ2a内のデータ2a1が示された帳票を出力する。
【0031】
本実施形態では、制御部20は、制御情報10bを格納部10から読み出すと、制御情報10b内のオーバレイ10a3に示された帳票のフォームに帳票データ2a内のデータ2a1が示された帳票を、制御情報10b内の出力形式10a4に示された出力形式で出力する。
【0032】
データ読込装置21は、外部システム2から送信された帳票データ2aを読み込む。データ読込装置21は、帳票データ2aを、帳票データ転送装置22を介して、出力情報結合装置23に提供する。
【0033】
帳票データ転送装置22は、データ読込装置21を常駐的に監視する。帳票データ転送装置22は、データ読込装置21が帳票データ2aを外部システム2から受信した場合に、データ読込装置21内の帳票データ2aを、出力情報結合装置23に、ローカルエリアネットワーク(不図示)を介して送信する。
【0034】
出力情報結合装置23は、帳票データ2aを受信すると、帳票データ2a内のID情報2a2をキーとして、格納部10から、オーバレイ10a3と出力形式10a4とを取得する。
【0035】
本実施形態では、出力情報結合装置23は、格納部10内のID情報10a1のうち、帳票データ2a内のID情報2a2と同じIDを示すID情報10a1を特定する。出力情報結合装置23は、その特定されたID情報10a1に対応するオーバレイ10a3および出力形式10a4を、制御情報10bとして、格納部10から読み出す。
【0036】
出力情報結合装置23は、制御情報10bを読み出すと、制御情報10bと帳票データ2aとを結合して1つのテキストファイル23aを作成する。出力情報結合装置23は、テキストファイル23aを、ローカルエリアネットワーク(不図示)を介して、帳票出力装置24に転送する。
【0037】
帳票出力装置24は、オーバレイと帳票データを結合して帳票様式を作成する機能と、複数の出力形式でデータ(帳票)を出力する機能と、を有している。
【0038】
帳票出力装置24は、転送された帳票データ2aおよび制御情報10bの結合情報であるテキストファイル23aを受信すると、制御情報10b内のオーバレイ10a3に示された帳票のフォームに帳票データ2a内のデータ2a1が示された帳票を出力する。
【0039】
本実施形態では、帳票出力装置24は、テキストファイル23aを受信すると、制御情報10b内のオーバレイ10a3に示された帳票のフォームに帳票データ2a内のデータ2a1が示された帳票を、制御情報10b内の出力形式10a4に示された出力形式で出力する。
【0040】
例えば、出力形式10a4が紙を示す場合、帳票出力装置24は、制御情報10b内のオーバレイ10a3に示された帳票のフォームに帳票データ2a内のデータ2a1が示された帳票が印刷された紙を出力する。
【0041】
制御情報変更装置30は、一般的に変更手段と呼ぶことができる。
【0042】
制御情報変更装置30は、制御情報格納データベース10a内の情報を、ユーザがWEB画面を用いて入力した変更情報に従って変更する。なお、変更情報は、WEB画面を用いて入力されたものに限らない。
【0043】
変更情報は、格納部10内の、ID情報10a1、帳票名称10a2、オーバレイ10a3および出力形式10a4の少なくともいずれか1つを変更する旨の変更である。変更情報は、例えば、ID情報10a1、帳票名称10a2、オーバレイ10a3および出力形式10a4のいずれかの変更前の情報と、変更後の情報と、を示す。
【0044】
制御情報変更装置30は、格納部10内の情報のうち、変更情報に示された変更前の情報を、変更情報に示された変更後の情報に変更する。
【0045】
次に、動作を説明する。
【0046】
外部システム2の利用者は、帳票のオーバレイ10a3および出力形式10a4を決定する。その後、外部システム2の利用者は、制御情報変更装置30を使用して、ID情報10a1(例えば、ID001)をキーとして、制御情報格納データベース10aに、ID情報10a1(例えば、ID001)と帳票名称10a2(例えば、帳票A)とオーバレイ10a3(例えば、オーバレイA)と出力形式10a4(例えば、紙)とを互いに対応づけて登録する(ステップ1)。なお、オーバレイAは、帳票の1つのフォームを示す。
【0047】
外部システム2は、ステップ1で登録されたID情報(例えば、ID001)をデータ2a1の先頭に付加したテキストデータである帳票データ2aを所定のプログラムに従って作成する。外部システム2は、帳票データ2aを、データ読込装置21にローカルエリアネットワーク(不図示)を介してファイル転送する(ステップ2)。
【0048】
帳票データ転送装置22は、データ読込装置21へのファイルの書込みを常駐監視し、ステップ2のデータ転送をトリガーとして、出力情報結合装置23に、データ読込装置21内の帳票データ2aを、ローカルエリアネットワーク(不図示)を介してファイル転送する(ステップ3)。
【0049】
出力情報結合装置23は、ステップ3で転送された帳票データ2aを受信すると、SQL(Structured Query Language)などのデータベース言語を使用して、制御情報格納データベース10aから、帳票データ2aに含まれるID情報2a2(例えば、ID001)をキーとして、オーバレイ10a3と出力形式10a4を取得する。
【0050】
本実施形態では、出力情報結合装置23は、制御情報格納データベース10a内のID情報10a1のうち、帳票データ2a内のID情報2a2と同じIDを示すID情報10a1を特定し、その特定されたID情報10a1に対応するオーバレイ10a3および出力形式10a4を、制御情報10bとして、制御情報格納データベース10aから読み出す。
【0051】
出力情報結合装置23は、制御情報10bを読み出すと、制御情報10bと帳票データ2aとを結合してテキストファイル23aを作成し、テキストファイル23aを、ローカルエリアネットワーク(不図示)を介して、帳票出力装置24へファイル転送する(ステップ4)。
【0052】
帳票出力装置24は、ステップ4で取得されたテキストファイル23a内のオーバレイ10a3および出力形式10a4を参照し、オーバレイ10a3にて示されたオーバレイとデータ2a1との一般的な重ね合わせを行って出力用帳票データを作成し、出力用帳票データを、出力形式10a4で示された出力形式で出力する。
【0053】
次に、帳票のオーバレイを変更する際の手順の一例を説明する。
【0054】
外部システム2の利用者は、帳票のオーバレイ形式を変更する場合に、新たなオーバレイを準備し、制御情報変更装置30を利用して、未使用のID情報(例えば、ID010)キーとして、制御情報格納データベース10aに、ID情報10a1(ID010)と帳票名称10a2(例えば、帳票M)とオーバレイ10a3(例えば、新たなオーバレイM)と出力形式10a4(例えば、紙)とを互いに対応づけて登録する(ステップ11)。
【0055】
外部システム2は、ステップ11で新たに登録されたID情報(ID010)をデータ2a1の先頭に付加したテキストデータである帳票データ2aを所定のプログラムに従って作成する。外部システム2は、帳票データ2aを、データ読込装置21にローカルエリアネットワーク(不図示)を介してファイル転送する(ステップ12)。
【0056】
帳票データ転送装置22は、データ読込装置21へのファイルの書込みを常駐監視し、ステップ12のデータ転送をトリガーとして、出力情報結合装置23に、データ読込装置21内の帳票データ2aを、ローカルエリアネットワーク(不図示)を介してファイル転送する(ステップ13)。
【0057】
出力情報結合装置23は、ステップ13で転送された帳票データ2aを受信すると、SQLなどのデータベース言語を使用して、制御情報格納データベース10aから、帳票データ2aに含まれるID情報(ID010)をキーとして、オーバレイ10a3と出力形式10a4を取得する。
【0058】
本実施形態では、出力情報結合装置23は、制御情報格納データベース10a内のID情報10a1のうち、帳票データ2a内のID情報2a2と同じID(ID010)を示すID情報10a1を特定し、その特定されたID情報10a1に対応するオーバレイ10a3および出力形式10a4を、制御情報10bとして、制御情報格納データベース10aから読み出す。
【0059】
出力情報結合装置23は、制御情報10bを読み出すと、制御情報10bと帳票データ2aとを結合してテキストファイル23aを作成し、テキストファイル23aを、ローカルエリアネットワーク(不図示)を介して、帳票出力装置24へファイル転送する(ステップ14)。
【0060】
帳票出力装置24は、ステップ14で取得されたテキストファイル23a内のオーバレイ10a3および出力形式10a4を参照し、オーバレイ10a3にて示されたオーバレイとデータ2a1との一般的な重ね合わせを行って出力用帳票データを作成し、出力用帳票データを、出力形式10a4で示された出力形式で出力する。
【0061】
次に、本実施形態の効果を説明する。
【0062】
本実施形態では、帳票データ2aが外部システム2から取得され、制御情報10bが制御情報格納データベース10aから取得される方式を採用しておる。このため、帳票データ2aと制御情報10bが互いに依存しない構成となっている。
【0063】
つまり、外部システム2から提供される帳票データ2aは、外部システム2側で管理され、帳票様式等の制御情報10bは、制御情報格納データベース10aに格納して管理される。
【0064】
そのため、帳票様式の変更を行うには、ユーザは、制御情報データベース変更装置30を介して、制御情報格納データベース10aに格納された制御情報の変更を行うだけで良い。したがって、外部システム2側の帳票データを変更することなく、帳票様式等の変更を行うことが可能になる。
【0065】
また、本実施形態によれば、格納部10は、帳票に示されるデータのID識別と、帳票のフォームを示すオーバレイと、を互いに対応づけて格納する。制御部20は、帳票データ2aを、外部システム2から受け付けると、帳票データ2a内のID情報に対応するオーバレイを格納部10から読み出し、そのオーバレイに示された帳票のフォームに帳票データ2a内のデータが示された帳票を出力する。
【0066】
本実施形態では、帳票データと帳票フォームとの対応づけは、印刷指示が行われる画面ではなく、格納部10にて行われる。
【0067】
このため、本実施形態によれば、帳票を出力する際に、ユーザが、印刷指示が行われる画面上で、帳票フォームを特定するために用紙名を選択するという煩わしい作業を行う必要がなくなる。
【0068】
なお、格納部10と制御部20とからなる帳票出力システムでも、ユーザが、印刷指示が行われる画面上で帳票フォームを特定するために用紙名を選択するという煩わしい作業を行う必要がなくなる、という効果を奏する。
【0069】
また、本実施形態によれば、印刷指示が行われる画面上で用紙名を選択する必要がないため、ユーザは、帳票データと用紙名との関係を別途管理する必要がなく、この管理に手間を要することもない。
【0070】
また、本実施形態によれば、印刷指示が行われる画面上で用紙名を選択する必要がないため、外部システム2が、夜間等にコンピュータプログラムにより、帳票データ2aを自動的に帳票出力システム1に送信することによって、無人での帳票出力処理を実現することが可能になる。
【0071】
本実施形態では、格納部10は、帳票に示されるデータのID識別と、帳票のフォームを示すオーバレイと、帳票の出力形式と、を互いに対応づけて格納する。制御部20は、帳票データ2aを、外部システム2から受け付けると、帳票データ2a内のID情報に対応するオーバレイおよび出力形式を格納部10から読み出し、そのオーバレイに示された帳票のフォームに帳票データ2a内のデータが示された帳票を、出力形式に示された出力形式で出力する。
【0072】
この場合、帳票の出力形式の変更も容易になる。
【0073】
また、本実施形態では、制御情報変更装置30は、制御情報格納データベース10a内の情報を、ユーザがWEB画面を用いて入力した変更情報に従って変更する。
【0074】
この場合、制御情報格納データベース10a内の情報を容易に変更することが可能になる。
【0075】
なお、上記実施形態では、データ読込装置21と帳票データ転送装置22と出力情報結合装置23と帳票出力装置24と格納部10と制御情報変更装置30とは、別々の装置であったが、データ読込装置21と帳票データ転送装置22と出力情報結合装置23と帳票出力装置24と格納部10と制御情報変更装置30とは1つの装置(以下「帳票出力装置」と称する)に内蔵されてもよい。また、この帳票出力装置は、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能なCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)のような記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行することによって、データ読込装置21、帳票データ転送装置22、出力情報結合装置23、帳票出力装置24、格納部10および制御情報変更装置30として機能する。記録媒体は、CD−ROMに限らず適宜変更可能である。
【0076】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0077】
1 帳票出力システム
2 外部システム
10 格納部
10a 制御情報格納データベース
20 制御部
21 データ読込装置
22 帳票データ転送装置
23 出力情報結合装置
24 帳票出力装置
30 制御情報変更装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票を出力する帳票出力システムであって、
前記帳票に示されるデータの識別情報と、当該帳票のフォームを示すフォーム情報と、を互いに対応づけて格納する格納手段と、
前記データと前記識別情報とを有する帳票情報を、外部機器から受け付けると、当該帳票情報内の識別情報に対応するフォーム情報を前記格納手段から読み出し、当該フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を出力する制御手段と、を含む帳票出力システム。
【請求項2】
請求項1に記載の帳票出力システムにおいて、
前記フォーム情報は、さらに、前記帳票の出力形式を示すものであり、
前記制御手段は、前記フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を、前記フォーム情報に示された出力形式で出力する、帳票出力システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の帳票出力システムにおいて、
前記格納手段内の識別情報またはフォーム情報を変更する旨の変更情報を受け付けると、当該変更情報に従って前記格納手段内の識別情報またはフォーム情報を変更する変更手段を、さらに含む帳票出力システム。
【請求項4】
帳票を出力する帳票出力システムが行う帳票出力方法であって、
前記帳票に示されるデータの識別情報と、当該帳票のフォームを示すフォーム情報と、を互いに対応づけて格納手段に格納する格納ステップと、
前記データと前記識別情報とを有する帳票情報を、外部機器から受け付けると、当該帳票情報内の識別情報に対応するフォーム情報を前記格納手段から読み出し、当該フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を出力する制御ステップと、を含む帳票出力方法。
【請求項5】
請求項4に記載の帳票出力方法において、
前記フォーム情報は、さらに、前記帳票の出力形式を示すものであり、
前記制御ステップでは、前記フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を、前記フォーム情報に示された出力形式で出力する、帳票出力方法。
【請求項6】
請求項4または5に記載の帳票出力方法において、
前記格納手段内の識別情報またはフォーム情報を変更する旨の変更情報を受け付けると、当該変更情報に従って前記格納手段内の識別情報またはフォーム情報を変更する変更ステップを、さらに含む帳票出力方法。
【請求項7】
コンピュータに、
帳票に示されるデータの識別情報と、当該帳票のフォームを示すフォーム情報と、を互いに対応づけて格納手段に格納する格納手順と、
前記データと前記識別情報とを有する帳票情報を、外部機器から受け付けると、当該帳票情報内の識別情報に対応するフォーム情報を前記格納手段から読み出し、当該フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を出力する制御手順と、を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
前記フォーム情報は、さらに、前記帳票の出力形式を示すものであり、
前記制御手順では、前記フォーム情報に示された帳票のフォームに前記帳票情報内のデータが示された帳票を、前記フォーム情報に示された出力形式で出力する、プログラム。
【請求項9】
請求項7または8に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記格納手段内の識別情報またはフォーム情報を変更する旨の変更情報を受け付けると、当該変更情報に従って前記格納手段内の識別情報またはフォーム情報を変更する変更手順を、さらに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−79217(P2012−79217A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225711(P2010−225711)
【出願日】平成22年10月5日(2010.10.5)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】