平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置
【課題】電極部のピンホールの発生を防止した平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置を提供する。
【解決手段】複数の放電空間を含む光源体と、前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、該電極部上に付着する少なくても一つ以上の放熱パッドとを含む平板形蛍光ランプを提供する。放熱パッドは、お互いに異なる熱伝導係数を有する少なくても二つ以上の物質で構成できる。放熱パッドを通じた熱放出により電極部に熱エネルギーが蓄積されることが抑制され、電極部の基板でピンホール発生が防止され、電極部に印加可能な限界電圧を増加させることができ、高輝度平板形蛍光ランプを具現できる。
【解決手段】複数の放電空間を含む光源体と、前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、該電極部上に付着する少なくても一つ以上の放熱パッドとを含む平板形蛍光ランプを提供する。放熱パッドは、お互いに異なる熱伝導係数を有する少なくても二つ以上の物質で構成できる。放熱パッドを通じた熱放出により電極部に熱エネルギーが蓄積されることが抑制され、電極部の基板でピンホール発生が防止され、電極部に印加可能な限界電圧を増加させることができ、高輝度平板形蛍光ランプを具現できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、平板形蛍光ランプに関するものである。特に、電極部の熱を外部に放出する放熱パッドを含む平板形蛍光ランプとそれを利用したバックライト装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
液晶表示装置は、駆動電圧が低く電力消耗も少ないためＣＲＴを代替する表示素子として開発されてきた。特に薄膜トランジスター液晶表示装置は、ＣＲＴに匹敵する高画質化、大型化、カラー化等を実現して、最近様々な分野で多様に使用されている。このような液晶表示装置は、ＣＲＴとは異なり自体で光を出す表示装置ではないので、液晶パネルの背面に別途の光源が具備する。液晶表示装置の光源としては、ランプまたはＬＥＤが使用され、このような光源を具備したバックライトユニット（ｂａｃｋ−ｌｉｇｈｔ ｕｎｉｔ）を液晶パネルに具備する。
【０００３】
ランプを利用した光源としては、冷陰極蛍光ランプ（Ｃｏｌｄ Ｃａｔｈｏｄｅ Ｆｌｕｏｒｅｓｃｅｎｔ Ｌａｍｐ ： ＣＣＦＬ）が多く使用されているが、多数の蛍光ランプを配列する線光源方式であるため構造が複雑で電力消耗が多いという短所がある。したがって、線光源ではない面光源方式の平板形蛍光ランプ（Ｆｌａｔ Ｆｌｏｒｅｓｃｅｎｔ Ｌａｍｐ ： ＦＦＬ）の開発が活発に進められてきた。
【０００４】
平板形蛍光ランプは、通常、放電ガス及び水銀が注入される放電空間と、前記放電空間の両側端に具備し、放電空間に電圧を印加する電極部を含む。電極部を通じて印加された電圧で、放電されたガスから紫外線が発生し、発生した紫外線は、放電空間内の蛍光体を励起させて可視光を発生させる。
【０００５】
しかし、一般的に外部電極を含む光源において、過電圧（または過電流）が印加されると、電極部下部のガラス基板に微細な孔、即ちピンホール（ｐｉｎ ｈｏｌｅ）が発生して放電を維持することが難しくなる問題点がある。
【０００６】
前記ピンホールの発生原因としては、電極部内面に形成された電場が光源体を構成するガラス基板の所定領域に集中することにより発生する絶縁破壊現象、放電空間に注入された水銀の浸透（ｍｉｇｒａｔｉｏｎ）によるガラスの組成変更、ガラス基板表面のイオン挙動による電気伝導度増加、高電圧駆動時に発生する急激な電極部の温度上昇等がある。
【０００７】
したがって、ピンホール発生を防止するために、基板に高誘電率層を追加にコーティングしたり、厚い材質の基板を使用したり、水銀浸透を防止するためにＡｌ２Ｏ３、Ｙ２Ｏ３等の物質をコーティングしたり、またはガラス基板表面のイオン交換（例：Ｎａ→ＣｓまたはＫ）等の方法が挙げられるが、このような代案的な方法は、光源の製造原価上昇を伴うという問題を有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明の目的は、電極部のピンホールの発生を防止した平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置を提供することである。
【０００９】
本発明の他の目的は、電極部に印加される限界電圧を向上させて高輝度を具現できる平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置を提供することである。
【００１０】
本発明のその他の目的は、駆動信頼性が向上した平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
前記の目的を達成するために、本発明は、複数の放電空間を含む光源体と、前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、該電極部上に付着される少なくても一つ以上の放熱パッドとを含むことを特徴とする平板形蛍光ランプを提供する。
【００１２】
一実施例として、前記電極部は多数の独立的な電極を含むことができ、この場合、前記放熱パッドは前記電極に各々対応するように形成する。他の実施例として、前記電極部は帯の形状であり、この場合、前記放熱パッドは前記電極部の一端から他端に延長するように形成する。
【００１３】
前記放熱パッドは、お互いに異なる熱伝導係数を有する少なくても二つ以上の物質で構成し、放熱効率をさらに向上することができる。
【００１４】
本発明の平板形蛍光ランプは、前記放熱パッドが電極部から分離することを防止する固定部材をさらに含むことができる。また、本発明は前記平板形蛍光ランプを含むバックライト装置を提供する。
【発明の効果】
【００１５】
本発明の平板形蛍光ランプは、放熱パッドを通じて電極部で発生する熱流束（ｈｅａｔ ｆｌｕｘ）を減少させて電極部に熱エネルギーが蓄積することを抑制または最小化させる。その結果、電極部が一定な温度を維持するようになり、電極部の基板でのピンホール発生が防止される。また、電極部の温度上昇が抑制されることにより、電極部に印加できる限界電圧を増加させることができ、高輝度平板形蛍光ランプを具現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下、本発明の好ましい実施例を添付した図面を参照して説明する。
【００１７】
図１及び図２に図示するように、本発明の好ましい実施例による平板形蛍光ランプ１００は、電極部１３０，１３０’の熱を放出する少なくても一つ以上の放熱パッド２００，２００’を含む。平板形蛍光ランプの駆動時に電極部１３０，１３０’で発生する熱は、電極部１３０，１３０’に付着した放熱パッド２００，２００’を通じて効果的に放出され得る。
【００１８】
前記平板形蛍光ランプ１００は、光源体として上部基板１１０と下部基板１２０とを含む。前記上部基板１１０は、多数の隔壁部１１１を含んで形成され、下部基板１２０は平板形に形成される。前記上部基板１１０と下部基板１２０とは、フリット１５０を媒介にして結合され、多数のチャンネル１４０からなる放電空間を形成する。前記放電空間に電圧を印加する一対の電極部１３０,１３０’を、チャンネル１４０の長さ方向の両端部で平板形蛍光ランプ１００の幅方向、即ち、多数個のチャンネル１４０を横切るように帯形態で提供される。前記電極部１３０、１３０’は、多数のチャンネル１４０及び隔壁部１１１の表面に沿って均一な厚みで屈曲して形成される。これとは異なり、電極部を各々の放電空間に対応するように独立的な複数の電極で形成することもできる。その場合、放熱パッドを各々の電極に対応する島（ｉｓｌａｎｄ）形状に形成することも可能である。
【００１９】
図３乃至図６を参照すると、前記放熱パッド２００、２００’は、多数のチャンネル１４０を横切って形成され屈曲した形状を有する電極部１３０，１３０’の上面に均一に密着できるように、上板部２１０及びその底面に形成された多数の突出部２２０を含み、電極部１３０,１３０’の一端から他端に延長され電極部１３０，１３０’の上面を完全に覆うように形成される。
【００２０】
前記上板部２１０は、電極部１３０,１３０’の全体面積中の各チャンネル１４０上に位置する電極部１３０ａに対して付着し、平板形に形成される。前記突出部２２０は、前記チャンネル１４０の間に、即ち隔壁部１１１上に位置する電極部１３０ｂに対して付着し、前記上板部２１０の底面から突出して形成される。したがって、前記上板部２１０と多数個の突出部２２０で構成された放熱パッド２００，２００’は、チャンネル１４０と隔壁部１１１によって屈曲した形状を有する電極部１３０,１３０’と全体的に均一な接触状態を維持する。
【００２１】
本発明において、放熱パッドは、平板形蛍光ランプの構造によって適用する形態を多様に変形できる。例えば、平板形の上板及び下板とその間に多数の隔壁が挿入された独立形隔壁構造の平板形蛍光ランプの場合には、屈曲がない帯形状の放熱パッドを適用できる。
【００２２】
上記のような放熱パッド２００,２００’は、チャンネル１４０の両側に位置するように提供された電極部１３０，１３０’中のいずれか一方に位置した電極部に付着する一つの放熱パッドを提供できるが、両側電極部に両方付着するように２個の放熱パッドを提供することが好ましい。
【００２３】
一方、前記放熱パッド２００,２００’は、熱伝導係数が４０Ｗ／ｍＫ未満の物質、好ましくはシリコン系列の材質からなり、前記電極部の熱を放出して電極部の温度が１５０°Ｃを越えないようにする。電極部の温度が１５０°Ｃを超過すると、吸収および放出される熱流束の均衡が壊れて、ピンホールが発生する危険度が高まる。
【００２４】
前記放熱パッド２００，２００’は、図４に図示したように、単一物質で構成することができるが、過度な熱放出の制限または電極部１３０，１３０’が局部的に過熱されることを効率的に防止できるように、お互いに異なる熱伝導係数を有する２種以上の物質で構成できる。一例として、図５に図示したように、過度な熱放出により放電に及ぼす副作用を最小化させるために、お互いに異なる熱伝導係数を有する２種以上の物質を垂直に積層した構造に形成できる。また、図６に図示したように、お互いに異なる熱伝導係数を有する２種の物質を水平的に隣接させて形成することもできる。即ち、多量の温度放出が求められる部分は、相対的に熱伝導係数が高い物質が位置するようにすることにより電極部の局部的な温度上昇を防止できる。
【００２５】
上記のような放熱パッド２００,２００’は、前記電極部１３０，１３０’の上面にシリコン系接着物質で付着でき、それと共に電極部１３０，１３０’と放熱パッド２００,２００’との間のより堅固な結合のために、図７に図示したような別途の固定部材３００を使用することもできる。
【００２６】
前記固定部材３００は、縁部３１０と一対の結合部３２０，３２０’で構成される。前記縁部３１０は、平板形蛍光ランプ１００の上面周囲に対応する部分で四角形の枠形状に形成する。前記結合部３２０,３２０’の端部３２０ａ，３２０ｂは、平板形蛍光ランプ１００の二側面１００ａ、１００ｂと対面するように折曲っている。結合部３２０，３２０’の間に平板形蛍光ランプ１００が挟まれて結合される。前記固定部材３００を平板形蛍光ランプ１００に結合すると、固定部材３００が放熱パッド２００、２００’を押さえるようになり、固定部材と電極部が堅固な密着状態を維持できるようになる。前記結合部３２０,３２０’は、平板形蛍光ランプ１００の長さ方向に向かい合う前後側面１００ａ、１００ｂに結合することができ、それとは異なり平板形蛍光ランプ１００の幅方向に対面する左右側面に結合することもできる。
【００２７】
図８は、放熱パッドを具備した平板形蛍光ランプを採用したバックライト装置の展開斜視図を示したものである。図示したように、本発明のバックライト装置は、平板形蛍光ランプ１００と、上部及び下部ケース５１５，５１０と、光学シート５３０と、インバーター５４０とで構成される。
【００２８】
前記下部ケース５１０は、平板形蛍光ランプ１００を収納する空間を提供する。前記上部ケース５１５は、前記下部ケース５１０に結合して前記平板形蛍光ランプ１００と前記光学シート５３０を安全に支持し、前記平板形蛍光ランプ１００に提供された放熱パッド２００，２００’の外面と密着する。電極部で発生する熱は、放熱パッド２００，２００’と上部ケース５１５を通じて外部に放出される。
【００２９】
前記インバータ５４０は、前記下部ケース５１０背面に配置され、前記平板形蛍光ランプ１００を駆動するための放電電圧を発生させる。前記インバータ５４０は、ワイヤー５４１、５４２によって前記平板形蛍光ランプ１００の電極部と連結され、発生させた放電電圧を前記ワイヤー５４１,５４２を通じて前記平板形蛍光ランプ１００に供給する。
【００３０】
前記光学シート５３０は、前記平板形蛍光ランプ１００から出射される光を均一に拡散させる拡散板と、拡散した光の直進性を付与するためのプリズムとで構成することができる。
【００３１】
上述したように、本発明の平板形蛍光ランプは、電極部で発生する熱によって惹起されるガラス基板の絶縁破壊を防止し、それによってより信頼性が高い平板形蛍光ランプの提供を可能にする。さらに、電極部を通じて印加される限界電圧を上昇させることができ、高輝度の具現を可能にする。
【産業上の利用可能性】
【００３２】
以上、説明した本発明の平板形蛍光ランプ及びバックライト装置は、前述した実施例に限定されず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であることは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者には明白なことである。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本発明の好ましい実施例による平板形蛍光ランプを示した斜視図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ｀線にそって切断した断面図である。
【図３】図１のＡ部の詳細図である。
【図４】図１に図示した放熱パッドの構成を示した断面図である。
【図５】図１に図示した放熱パッドの他の構成を示した断面図である。
【図６】図１に図示した放熱パッドのまた他の構成を示した断面図である。
【図７】本発明の固定部材を含む平板形蛍光ランプを示した展開斜視図である。
【図８】図１に図示した平板形蛍光ランプを利用したバックライト装置の構成を示した展開斜視図である。
【符合説明】
【００３４】
１００ ： 平板形蛍光ランプ
２００，２００’ ： 放熱パッド
３００ ： 固定部材
【技術分野】
【０００１】
本発明は、平板形蛍光ランプに関するものである。特に、電極部の熱を外部に放出する放熱パッドを含む平板形蛍光ランプとそれを利用したバックライト装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
液晶表示装置は、駆動電圧が低く電力消耗も少ないためＣＲＴを代替する表示素子として開発されてきた。特に薄膜トランジスター液晶表示装置は、ＣＲＴに匹敵する高画質化、大型化、カラー化等を実現して、最近様々な分野で多様に使用されている。このような液晶表示装置は、ＣＲＴとは異なり自体で光を出す表示装置ではないので、液晶パネルの背面に別途の光源が具備する。液晶表示装置の光源としては、ランプまたはＬＥＤが使用され、このような光源を具備したバックライトユニット（ｂａｃｋ−ｌｉｇｈｔ ｕｎｉｔ）を液晶パネルに具備する。
【０００３】
ランプを利用した光源としては、冷陰極蛍光ランプ（Ｃｏｌｄ Ｃａｔｈｏｄｅ Ｆｌｕｏｒｅｓｃｅｎｔ Ｌａｍｐ ： ＣＣＦＬ）が多く使用されているが、多数の蛍光ランプを配列する線光源方式であるため構造が複雑で電力消耗が多いという短所がある。したがって、線光源ではない面光源方式の平板形蛍光ランプ（Ｆｌａｔ Ｆｌｏｒｅｓｃｅｎｔ Ｌａｍｐ ： ＦＦＬ）の開発が活発に進められてきた。
【０００４】
平板形蛍光ランプは、通常、放電ガス及び水銀が注入される放電空間と、前記放電空間の両側端に具備し、放電空間に電圧を印加する電極部を含む。電極部を通じて印加された電圧で、放電されたガスから紫外線が発生し、発生した紫外線は、放電空間内の蛍光体を励起させて可視光を発生させる。
【０００５】
しかし、一般的に外部電極を含む光源において、過電圧（または過電流）が印加されると、電極部下部のガラス基板に微細な孔、即ちピンホール（ｐｉｎ ｈｏｌｅ）が発生して放電を維持することが難しくなる問題点がある。
【０００６】
前記ピンホールの発生原因としては、電極部内面に形成された電場が光源体を構成するガラス基板の所定領域に集中することにより発生する絶縁破壊現象、放電空間に注入された水銀の浸透（ｍｉｇｒａｔｉｏｎ）によるガラスの組成変更、ガラス基板表面のイオン挙動による電気伝導度増加、高電圧駆動時に発生する急激な電極部の温度上昇等がある。
【０００７】
したがって、ピンホール発生を防止するために、基板に高誘電率層を追加にコーティングしたり、厚い材質の基板を使用したり、水銀浸透を防止するためにＡｌ２Ｏ３、Ｙ２Ｏ３等の物質をコーティングしたり、またはガラス基板表面のイオン交換（例：Ｎａ→ＣｓまたはＫ）等の方法が挙げられるが、このような代案的な方法は、光源の製造原価上昇を伴うという問題を有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明の目的は、電極部のピンホールの発生を防止した平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置を提供することである。
【０００９】
本発明の他の目的は、電極部に印加される限界電圧を向上させて高輝度を具現できる平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置を提供することである。
【００１０】
本発明のその他の目的は、駆動信頼性が向上した平板形蛍光ランプ及びそれを利用したバックライト装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
前記の目的を達成するために、本発明は、複数の放電空間を含む光源体と、前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、該電極部上に付着される少なくても一つ以上の放熱パッドとを含むことを特徴とする平板形蛍光ランプを提供する。
【００１２】
一実施例として、前記電極部は多数の独立的な電極を含むことができ、この場合、前記放熱パッドは前記電極に各々対応するように形成する。他の実施例として、前記電極部は帯の形状であり、この場合、前記放熱パッドは前記電極部の一端から他端に延長するように形成する。
【００１３】
前記放熱パッドは、お互いに異なる熱伝導係数を有する少なくても二つ以上の物質で構成し、放熱効率をさらに向上することができる。
【００１４】
本発明の平板形蛍光ランプは、前記放熱パッドが電極部から分離することを防止する固定部材をさらに含むことができる。また、本発明は前記平板形蛍光ランプを含むバックライト装置を提供する。
【発明の効果】
【００１５】
本発明の平板形蛍光ランプは、放熱パッドを通じて電極部で発生する熱流束（ｈｅａｔ ｆｌｕｘ）を減少させて電極部に熱エネルギーが蓄積することを抑制または最小化させる。その結果、電極部が一定な温度を維持するようになり、電極部の基板でのピンホール発生が防止される。また、電極部の温度上昇が抑制されることにより、電極部に印加できる限界電圧を増加させることができ、高輝度平板形蛍光ランプを具現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下、本発明の好ましい実施例を添付した図面を参照して説明する。
【００１７】
図１及び図２に図示するように、本発明の好ましい実施例による平板形蛍光ランプ１００は、電極部１３０，１３０’の熱を放出する少なくても一つ以上の放熱パッド２００，２００’を含む。平板形蛍光ランプの駆動時に電極部１３０，１３０’で発生する熱は、電極部１３０，１３０’に付着した放熱パッド２００，２００’を通じて効果的に放出され得る。
【００１８】
前記平板形蛍光ランプ１００は、光源体として上部基板１１０と下部基板１２０とを含む。前記上部基板１１０は、多数の隔壁部１１１を含んで形成され、下部基板１２０は平板形に形成される。前記上部基板１１０と下部基板１２０とは、フリット１５０を媒介にして結合され、多数のチャンネル１４０からなる放電空間を形成する。前記放電空間に電圧を印加する一対の電極部１３０,１３０’を、チャンネル１４０の長さ方向の両端部で平板形蛍光ランプ１００の幅方向、即ち、多数個のチャンネル１４０を横切るように帯形態で提供される。前記電極部１３０、１３０’は、多数のチャンネル１４０及び隔壁部１１１の表面に沿って均一な厚みで屈曲して形成される。これとは異なり、電極部を各々の放電空間に対応するように独立的な複数の電極で形成することもできる。その場合、放熱パッドを各々の電極に対応する島（ｉｓｌａｎｄ）形状に形成することも可能である。
【００１９】
図３乃至図６を参照すると、前記放熱パッド２００、２００’は、多数のチャンネル１４０を横切って形成され屈曲した形状を有する電極部１３０，１３０’の上面に均一に密着できるように、上板部２１０及びその底面に形成された多数の突出部２２０を含み、電極部１３０,１３０’の一端から他端に延長され電極部１３０，１３０’の上面を完全に覆うように形成される。
【００２０】
前記上板部２１０は、電極部１３０,１３０’の全体面積中の各チャンネル１４０上に位置する電極部１３０ａに対して付着し、平板形に形成される。前記突出部２２０は、前記チャンネル１４０の間に、即ち隔壁部１１１上に位置する電極部１３０ｂに対して付着し、前記上板部２１０の底面から突出して形成される。したがって、前記上板部２１０と多数個の突出部２２０で構成された放熱パッド２００，２００’は、チャンネル１４０と隔壁部１１１によって屈曲した形状を有する電極部１３０,１３０’と全体的に均一な接触状態を維持する。
【００２１】
本発明において、放熱パッドは、平板形蛍光ランプの構造によって適用する形態を多様に変形できる。例えば、平板形の上板及び下板とその間に多数の隔壁が挿入された独立形隔壁構造の平板形蛍光ランプの場合には、屈曲がない帯形状の放熱パッドを適用できる。
【００２２】
上記のような放熱パッド２００,２００’は、チャンネル１４０の両側に位置するように提供された電極部１３０，１３０’中のいずれか一方に位置した電極部に付着する一つの放熱パッドを提供できるが、両側電極部に両方付着するように２個の放熱パッドを提供することが好ましい。
【００２３】
一方、前記放熱パッド２００,２００’は、熱伝導係数が４０Ｗ／ｍＫ未満の物質、好ましくはシリコン系列の材質からなり、前記電極部の熱を放出して電極部の温度が１５０°Ｃを越えないようにする。電極部の温度が１５０°Ｃを超過すると、吸収および放出される熱流束の均衡が壊れて、ピンホールが発生する危険度が高まる。
【００２４】
前記放熱パッド２００，２００’は、図４に図示したように、単一物質で構成することができるが、過度な熱放出の制限または電極部１３０，１３０’が局部的に過熱されることを効率的に防止できるように、お互いに異なる熱伝導係数を有する２種以上の物質で構成できる。一例として、図５に図示したように、過度な熱放出により放電に及ぼす副作用を最小化させるために、お互いに異なる熱伝導係数を有する２種以上の物質を垂直に積層した構造に形成できる。また、図６に図示したように、お互いに異なる熱伝導係数を有する２種の物質を水平的に隣接させて形成することもできる。即ち、多量の温度放出が求められる部分は、相対的に熱伝導係数が高い物質が位置するようにすることにより電極部の局部的な温度上昇を防止できる。
【００２５】
上記のような放熱パッド２００,２００’は、前記電極部１３０，１３０’の上面にシリコン系接着物質で付着でき、それと共に電極部１３０，１３０’と放熱パッド２００,２００’との間のより堅固な結合のために、図７に図示したような別途の固定部材３００を使用することもできる。
【００２６】
前記固定部材３００は、縁部３１０と一対の結合部３２０，３２０’で構成される。前記縁部３１０は、平板形蛍光ランプ１００の上面周囲に対応する部分で四角形の枠形状に形成する。前記結合部３２０,３２０’の端部３２０ａ，３２０ｂは、平板形蛍光ランプ１００の二側面１００ａ、１００ｂと対面するように折曲っている。結合部３２０，３２０’の間に平板形蛍光ランプ１００が挟まれて結合される。前記固定部材３００を平板形蛍光ランプ１００に結合すると、固定部材３００が放熱パッド２００、２００’を押さえるようになり、固定部材と電極部が堅固な密着状態を維持できるようになる。前記結合部３２０,３２０’は、平板形蛍光ランプ１００の長さ方向に向かい合う前後側面１００ａ、１００ｂに結合することができ、それとは異なり平板形蛍光ランプ１００の幅方向に対面する左右側面に結合することもできる。
【００２７】
図８は、放熱パッドを具備した平板形蛍光ランプを採用したバックライト装置の展開斜視図を示したものである。図示したように、本発明のバックライト装置は、平板形蛍光ランプ１００と、上部及び下部ケース５１５，５１０と、光学シート５３０と、インバーター５４０とで構成される。
【００２８】
前記下部ケース５１０は、平板形蛍光ランプ１００を収納する空間を提供する。前記上部ケース５１５は、前記下部ケース５１０に結合して前記平板形蛍光ランプ１００と前記光学シート５３０を安全に支持し、前記平板形蛍光ランプ１００に提供された放熱パッド２００，２００’の外面と密着する。電極部で発生する熱は、放熱パッド２００，２００’と上部ケース５１５を通じて外部に放出される。
【００２９】
前記インバータ５４０は、前記下部ケース５１０背面に配置され、前記平板形蛍光ランプ１００を駆動するための放電電圧を発生させる。前記インバータ５４０は、ワイヤー５４１、５４２によって前記平板形蛍光ランプ１００の電極部と連結され、発生させた放電電圧を前記ワイヤー５４１,５４２を通じて前記平板形蛍光ランプ１００に供給する。
【００３０】
前記光学シート５３０は、前記平板形蛍光ランプ１００から出射される光を均一に拡散させる拡散板と、拡散した光の直進性を付与するためのプリズムとで構成することができる。
【００３１】
上述したように、本発明の平板形蛍光ランプは、電極部で発生する熱によって惹起されるガラス基板の絶縁破壊を防止し、それによってより信頼性が高い平板形蛍光ランプの提供を可能にする。さらに、電極部を通じて印加される限界電圧を上昇させることができ、高輝度の具現を可能にする。
【産業上の利用可能性】
【００３２】
以上、説明した本発明の平板形蛍光ランプ及びバックライト装置は、前述した実施例に限定されず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であることは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者には明白なことである。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本発明の好ましい実施例による平板形蛍光ランプを示した斜視図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ｀線にそって切断した断面図である。
【図３】図１のＡ部の詳細図である。
【図４】図１に図示した放熱パッドの構成を示した断面図である。
【図５】図１に図示した放熱パッドの他の構成を示した断面図である。
【図６】図１に図示した放熱パッドのまた他の構成を示した断面図である。
【図７】本発明の固定部材を含む平板形蛍光ランプを示した展開斜視図である。
【図８】図１に図示した平板形蛍光ランプを利用したバックライト装置の構成を示した展開斜視図である。
【符合説明】
【００３４】
１００ ： 平板形蛍光ランプ
２００，２００’ ： 放熱パッド
３００ ： 固定部材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数の放電空間を含む光源体と、
前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、
前記電極部上に付着される少なくても一つ以上の放熱パッドと、
を含むことを特徴とする、平板形蛍光ランプ。
【請求項２】
前記電極部が、帯形状であり、前記放熱パッドは、前記電極部の一端から他端に延長するように形成されていることを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項３】
前記電極部が、多数の独立的な電極を含み、前記放熱パッドは、前記電極に各々対応することを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項４】
前記放熱パッドが、お互いに異なる熱伝導係数を有する少なくても二つ以上の物質で構成されることを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項５】
前記放熱パッドが、お互いに異なる熱伝導係数を有する二つ以上の物質を垂直に積層して構成することを特徴とする、請求項４に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項６】
前記放熱パッドが、お互いに異なる熱伝導係数を有する二つ以上の物質を水平的に隣接して構成することを特徴とする、請求項４に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項７】
前記平板形蛍光ランプに結合され、前記放熱パッドが電極部から分離されることを防止する固定部材をさらに含むことを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項８】
前記固定部材が、
前記平板形蛍光ランプの上面周囲に対応する四角形の縁部と、
前記縁部の向かい合う両端で折り曲げて形成され、前記平板形蛍光ランプの対向する二側面に挟んで結合する一対の結合部と、
で構成されることを特徴とする、請求項７に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項９】
前記放熱パッドが、
前記電極部上に付着される上板部と、
前記電極部に付着される底面に突出する少なくても一つの突出部と、
を含むことを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項１０】
複数の放電空間を含む光源体と、
前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、
前記電極部上に付着される少なくても一つ以上の放熱パッドを含む平板形蛍光ランプと、
前記平板形蛍光ランプを収納する上部及び下部ケースと、
前記平板形蛍光ランプと前記上部ケースの間に提供される光学シートと、前記電極に放電電圧を印加して前記平板形蛍光ランプを駆動させるインバータと、
を含むことを特徴とするバックライト装置。
【請求項１１】
前記平板形蛍光ランプに結合され、前記放熱パッドが電極部から分離されることを防止する固定部材をさらに含むことを特徴とする請求項１０に記載のバックライト装置。
【請求項１２】
前記放熱パッドが、
前記電極部上に付着される上板部と、
前記電極部に付着される底面に突出形成された少なくても一つの突出部と、
を含むことを特徴とする請求項１０に記載のバックライト装置
【請求項１】
複数の放電空間を含む光源体と、
前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、
前記電極部上に付着される少なくても一つ以上の放熱パッドと、
を含むことを特徴とする、平板形蛍光ランプ。
【請求項２】
前記電極部が、帯形状であり、前記放熱パッドは、前記電極部の一端から他端に延長するように形成されていることを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項３】
前記電極部が、多数の独立的な電極を含み、前記放熱パッドは、前記電極に各々対応することを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項４】
前記放熱パッドが、お互いに異なる熱伝導係数を有する少なくても二つ以上の物質で構成されることを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項５】
前記放熱パッドが、お互いに異なる熱伝導係数を有する二つ以上の物質を垂直に積層して構成することを特徴とする、請求項４に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項６】
前記放熱パッドが、お互いに異なる熱伝導係数を有する二つ以上の物質を水平的に隣接して構成することを特徴とする、請求項４に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項７】
前記平板形蛍光ランプに結合され、前記放熱パッドが電極部から分離されることを防止する固定部材をさらに含むことを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項８】
前記固定部材が、
前記平板形蛍光ランプの上面周囲に対応する四角形の縁部と、
前記縁部の向かい合う両端で折り曲げて形成され、前記平板形蛍光ランプの対向する二側面に挟んで結合する一対の結合部と、
で構成されることを特徴とする、請求項７に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項９】
前記放熱パッドが、
前記電極部上に付着される上板部と、
前記電極部に付着される底面に突出する少なくても一つの突出部と、
を含むことを特徴とする、請求項１に記載の平板形蛍光ランプ。
【請求項１０】
複数の放電空間を含む光源体と、
前記放電空間に電圧を印加するため前記光源体表面に形成された電極部と、
前記電極部上に付着される少なくても一つ以上の放熱パッドを含む平板形蛍光ランプと、
前記平板形蛍光ランプを収納する上部及び下部ケースと、
前記平板形蛍光ランプと前記上部ケースの間に提供される光学シートと、前記電極に放電電圧を印加して前記平板形蛍光ランプを駆動させるインバータと、
を含むことを特徴とするバックライト装置。
【請求項１１】
前記平板形蛍光ランプに結合され、前記放熱パッドが電極部から分離されることを防止する固定部材をさらに含むことを特徴とする請求項１０に記載のバックライト装置。
【請求項１２】
前記放熱パッドが、
前記電極部上に付着される上板部と、
前記電極部に付着される底面に突出形成された少なくても一つの突出部と、
を含むことを特徴とする請求項１０に記載のバックライト装置
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２００６−３２４２５１（Ｐ２００６−３２４２５１Ａ）
【公開日】平成１８年１１月３０日（２００６．１１．３０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−１３８８９０（Ｐ２００６−１３８８９０）
【出願日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【出願人】（５０６１６８４８４）サムスン コーニング カンパニー リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Ｓａｍｓｕｎｇ Ｃｏｒｎｉｎｇ Ｃｏ．，Ｌｔｄ．
【住所又は居所原語表記】４７２， Ｓｉｎ−ｄｏｎｇ， Ｙｅｏｎｇｔｏｎｇ−ｇｕ，Ｓｕｗｏｎ−ｓｉ，Ｇｙｅｏｎｇｇｉ−ｄｏ ４４３−７３２，Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｋｏｒｅａ
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年１１月３０日（２００６．１１．３０）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【出願人】（５０６１６８４８４）サムスン コーニング カンパニー リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Ｓａｍｓｕｎｇ Ｃｏｒｎｉｎｇ Ｃｏ．，Ｌｔｄ．
【住所又は居所原語表記】４７２， Ｓｉｎ−ｄｏｎｇ， Ｙｅｏｎｇｔｏｎｇ−ｇｕ，Ｓｕｗｏｎ−ｓｉ，Ｇｙｅｏｎｇｇｉ−ｄｏ ４４３−７３２，Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｋｏｒｅａ
【Ｆターム（参考）】
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