説明

平板表示装置及びその製造方法

【課題】輝度が増大した平板表示装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】光放出部110と、光放出部に対し電子を放出する電子放出部101とを備えた平板表示装置において、光放出部は、電子放出部から放出された電子が入射することによって可視光を放出する蛍光膜113と、蛍光膜から放出された可視光を透過して、平板表示装置100の前方に可視光を投射する透明な前面基板111と、蛍光膜と電子放出部との間に設けられ、蛍光膜から放出された可視光を前面基板へ反射する、平坦な金属反射膜120と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板表示装置及びその製造方法に係り、さらに詳細には、金属反射膜を備えた平板表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示装置とは、従来の陰極線管(CRT:Cathod Ray Tube)に代替する平板形態のディスプレイパネルの総称を指し、大画面化が容易であり、設置空間を占有しないという長所がある。このような平板表示装置の例としては、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマ表示装置(PDP:Plasma Display Panel)、電界放出表示装置(FED:Field Emission Display)がある。
【0003】
図1は、従来の平板表示装置の一例を示す断面図であり、具体的には特許文献1に開示された電界放出表示装置を示すものである。
【0004】
図1を参照すれば、平板表示装置10は、電子放出部11と、電子放出部11と対向して位置した光放出部20とを備える。電子放出部11は、背面基板12と、光放出部20に向かって電子を放出する電子放出区域14とを備える。
【0005】
光放出部20は、可視光を前方へ透過させる透明な前面基板21と、前面基板21上に積層され、複数のラインにより形成される蛍光膜23と、蛍光膜23の各ラインを分離して混色を防止するための隔壁25とを備える。また、蛍光膜23と隔壁25の上に形成された金属反射膜28を備える。
【0006】
電子放出部11の電子放出区域14から電子が前方に放出されると、電子は、金属反射膜28を透過して蛍光膜23に入射する。蛍光膜23では、入射された電子のエネルギーによって可視光が放出され、放出された可視光は、透明な前面基板21を透過して平面表示装置10の前方へ投射される。放出された可視光のうち平面表示装置10の後方に向かう可視光は、金属反射膜28によって反射され、前方へ投射される。
【0007】
しかし、平板表示装置10は、隔壁25と蛍光膜23の積層厚さが互いに異なり、このような積層厚さが異なる隔壁25と蛍光膜23との上に金属を蒸着して、金属反射膜28を形成している。したがって、図1に示すように、金属反射膜28は、隔壁25と蛍光膜23の表面形態に沿って凹凸を有する。このように凹凸を有する粗い金属反射膜28は、蛍光膜23から放出された可視光を乱反射して反射効率を低下させるので、平板表示装置の輝度が低下する問題が生じる。また、金属反射膜28の凹凸で表面電界歪曲によるアークが発生して、平板表示装置10が損傷するという問題もある。
【特許文献1】米国特許第6,630,786号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、発光均一度が向上し、輝度が増大した平板表示装置とその製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
また、安定した表面電界を維持し、アーク発生による損傷を防止した平板表示装置とその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような課題を解決するために本発明に係る平面表示装置は、光放出部と、光放出部に対し電子を放出する電子放出部とを備えた平板表示装置において、光放出部は、電子放出部から放出された電子が入射することによって可視光を放出する蛍光膜と、蛍光膜から放出された可視光を透過して、平板表示装置の前方に可視光を投射する透明な前面基板と、蛍光膜と電子放出部との間に設けられ、蛍光膜から放出された可視光を前記前面基板へ反射する、平坦な金属反射膜と、を備えることを特徴とする。
【0011】
金属反射膜は、前記蛍光膜から離隔され、金属反射膜と蛍光膜との間隔は、0より大きく、100μmより小さくありうる。
【0012】
金属反射膜は、アルミニウムからなりうる。
【0013】
蛍光膜は、複数のラインからなりうる。
【0014】
また、本発明に係る平面表示装置は、さらに、隣接する蛍光膜ラインを分離するための隔壁をさらに備えうる。
【0015】
金属反射膜は、隔壁に付着して、支持されうる。
【0016】
金属反射膜は、蛍光膜上にポリマー層を平坦に積層し、ポリマー層上に金属粒子を蒸着して形成されたものでありうる。
【0017】
金属反射膜は、ポリマー層とポリマー層上に金属粒子を蒸着して形成された金属層とを含む金属転写フィルムを、金属層が蛍光膜と対向する向きに位置させ、金属転写フィルムから前記ポリマー層を除去することにより形成されたものでありうる。
【0018】
また、本発明に係る平板表示装置の製造方法は、透明な前面基板の背面に電子の入射により発光する蛍光膜を形成する段階と、平坦な金属反射膜を蛍光膜上に形成する段階と、蛍光膜に電子を放出するための電子放出部を、金属反射膜から離隔し、前面基板と対向して装着する段階と、を含むことを特徴とする。
【0019】
金属反射膜を前記蛍光膜から離隔して形成し、金属反射膜と蛍光膜との間隔は、0より大きく、100μmより小さく形成しうる。
【0020】
金属反射膜は、アルミニウムからなりうる。
【0021】
蛍光膜は、蛍光体スラリーを前面基板の背面にスピンコーティングして形成するか、または蛍光体を前面基板の背面にスクリーン印刷して形成しうる。
【0022】
蛍光膜は、複数のラインからなりうる。
【0023】
また、本発明に係る平板表示装置の製造方法は、さらに、隣接する蛍光膜ラインを分離するための隔壁を形成する段階を含みうる。
【0024】
金属反射膜は、隔壁に付着して支持されうる。
【0025】
隔壁は、ポリマー、無機物質、および金属物質のうちから選択された一つを前面基板の背面にスクリーン印刷して形成しうる。
【0026】
金属反射膜を形成する段階は、蛍光膜上にポリマー層を平坦に積層する段階と、ポリマー層上に金属粒子を蒸着する段階と、を含みうる。
【0027】
金属反射膜を形成する段階は、ポリマー層と、ポリマー層上に金属粒子を蒸着して形成された金属層とを含む金属転写フィルムを、金属層が蛍光膜と対向して位置する段階と、金属転写フィルムからポリマー層を除去する段階と、を含みうる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の平板表示装置は、平坦で滑らかな金属反射膜を有することによって輝度が向上する。また、駆動電圧印加時に金属反射膜において均一で平らな電界が形成されるので、電界歪曲によるアーク発生およびこれによる平板表示装置の損傷が防止される。
【0029】
また、蛍光膜と離隔させた金属反射膜を備えることにより、電子散乱効果によって発光の均一度が向上する。
【0030】
また、本発明の平板表示装置の製造方法によれば、金属転写フィルムを利用して金属反射膜を形成するため、ポリマー層を除去するための焼成加工が不要であり、工程が単純になり、製造コストが節減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、添付された図面を参照して、本発明の実施形態に係る平板表示装置およびその製造方法を詳細に説明する。
【0032】
図2は、本発明の実施形態に係る平板表示装置を示す断面図である。
【0033】
図2を参照すれば、本発明の実施形態に係る平板表示装置100は、電界放出表示装置に属するものである。前方に電子(e)を放出するための電子放出部101と、電子放出部101に対向して前方に位置した光放出部110とを備える。電子放出部101と光放出部110とは、数十〜数百mmの距離を離して配置され、図示していないが電子放出部101と光放出部110との距離を維持するためにスペーサが介在されうる。
【0034】
電子放出部101は、背面基板102と、背面基板102に順次に積層されたカソード電極104、絶縁層106、およびゲート電極108を備える。絶縁層106には、カソード電極104を露出させるエミッターホールが形成されており、このエミッターホール内部には、電子放出源であるエミッター109が形成される。エミッター109は、例えば、炭素ナノチューブ(CNT:Carbone Nano Tube)からなりうる。カソード電極104とゲート電極108との間に10〜15kVのDC高電圧が印加されることにより、エミッター109から電子(e)が前方に位置する光放出部110に向かって放出される。
【0035】
光放出部110は、例えば、ガラスのような透明材質からなる透明な前面基板111と、前面基板111の背面に形成された蛍光膜113と、蛍光膜113と電子放出部101との間に設けられた平坦な金属反射膜120とを備える。蛍光膜113は、エネルギーを持つ電子(e)の入射によって可視光を放出する蛍光物質からなり、マルチカラー画像を具現するために、赤色(R)可視光を放出する赤色ラインと、緑色(G)可視光を放出する緑色ラインと、青色(B)可視光を放出する青色ラインとが交互に配置されている。
【0036】
平板表示装置100は、隣接する蛍光膜113の各ラインを分離するための隔壁118をさらに備える。隔壁118は、特定のエミッター109から放出される電子(e)の一部が対応する特定の蛍光膜113ではない隣接した蛍光膜113に向かった場合に、その離脱した電子(e)が隣接した蛍光膜113に入射しないように遮断する。これにより、隣接した蛍光膜113との混色が防止され、コントラストが向上する。隔壁118の積層厚さDwは、50μm程度で、蛍光膜113の積層厚さDpより厚く積層されることが望ましい。
【0037】
金属反射膜120は、電子(e)によって励起された蛍光膜113で発生し、平面表示基板100の後方に向かう可視光を反射して、前方に反射する機能と、蛍光膜113に導電性をもたせる電極(アノード)としての機能とを有する。金属反射膜120は、電子(e)の透過性が高く、反射特性が良好でなければならない。金属反射膜120は、アルミニウム(Al)からなることが望ましいがこれに限定されない。アルミニウム(Al)は、低密度であるために電子(e)の透過が容易であり、加工性も比較的優れており、薄く形成することが容易である。また、空気と接触して表面に形成される酸化物(Al)によって剛性にも優れている。
【0038】
金属反射膜120は、隔壁118に付着して支持され、蛍光膜113と隔離されている。金属反射膜120は、従来(図1参照)とは異なり、隔壁118および蛍光膜113の表面形態によらず、凹凸なく、平坦で滑らかな表面状態を有する。このように平坦で滑らかな金属反射膜120は、蛍光膜113から放出された可視光の反射効率を向上させるため、平板表示装置の輝度が向上する。また、カソード電極104とゲート電極108との間に高電圧が印加されても、平らな金属反射膜120上で、均一で平らな電界が形成されるので、電界歪曲によるアーク発生が防止できるため、アーク発生による平板表示装置100の損傷が防止される。
【0039】
また、金属反射膜120と蛍光膜113とが離隔されているため、電子(e)がエミッター109から不均一の分布で放出されても、金属反射膜120を透過して均一に散乱されて蛍光膜113の全面積に均一に衝突しうる。したがって、画素内で明暗の差が大きくなくなり、発光均一度が向上する。
【0040】
図3Aおよび図3Bは、金属反射膜が備えられた平板表示装置と金属反射膜が備えられていない平板表示装置の発光を撮像した写真である。具体的には、図3Aは、アルミニウム(Al)からなる金属反射膜が蛍光膜と50μm離隔して形成した平板表示装置の一画素を発光させた写真である。図3Bの写真から、発光した部分における明暗の差が大きくなく、発光均一度が向上したことを確認することができる。これは、前述したように蛍光膜から離隔された金属反射膜による電子の散乱に起因する効果である。
【0041】
図4Aおよび図4Bは、相対的に粗い表面状態の金属反射膜と、相対的に滑らかな表面状態の金属反射膜との表面を撮像した顕微鏡写真であり、図5は、金属反射膜を備えていない平板表示装置、相対的に粗い表面の金属反射膜を備えた平板表示装置、および相対的に滑らかな表面の金属反射膜を備えた平板表示装置の輝度を、相対的に比較して示すグラフである。
【0042】
具体的には、図4Aは、蛍光体をスクリーン印刷により基板に塗布して蛍光膜を形成し、その蛍光膜上にポリマー層を積層し、そのポリマー層上にアルミニウム(Al)粒子を蒸着して形成された金属反射膜を撮像した写真(以下、「第1金属反射膜」と称する)であり、図4Bは、基板に蛍光体スラリーをスピンコーティングして蛍光膜を形成し、その蛍光膜上にポリマー層を積層し、そのポリマー層上にアルミニウム(Al)粒子を蒸着して形成された金属反射膜(以下、「第2金属反射膜」と称する)を撮像した写真である。図4Aと図4Bを比較すると、第2金属反射膜が、第1金属反射膜と比べて組織がより緻密であり、表面がより滑らかであることが分かる。
【0043】
図5は、正四角形ドットのグラフは、金属反射膜を備えずに蛍光膜のみを備えた平板表示装置の相対的輝度を示し、円形ドットのグラフは、第1金属反射膜を備えた平板表示装置の相対的輝度を示し、正三角形ドットのグラフは、第2金属反射膜を備えた平板表示装置の輝度を相対的に示したものである。このグラフから、金属反射膜を備えた平板表示装置の輝度の方が、金属反射膜を備えていない平板表示装置の輝度より優れていることがわかる。
【0044】
また、表面がさらに滑らかで平坦な第2金属反射膜を備えた平板表示装置の輝度が、第1金属反射膜を備えた平板表示装置の輝度と比較して7〜8%程度優れていることがわかる。ただし、蛍光膜と金属反射膜との間隔が大きくなるほど、金属反射膜のない平板表示装置と比較した輝度向上の効果が小さくなり、蛍光膜と金属反射膜との間隔が100μm以上あるときは、金属反射膜の可視光反射による輝度向上の効果がほとんどない。ここで、第1金属反射膜と蛍光膜との間隔、および第2金属反射膜と蛍光膜との間隔は、金属反射膜と蛍光膜との間に形成されたポリマー層の厚さを変更することにより調節できる。
【0045】
図6A〜図6Cは、図2の平板表示装置の製造過程を順次に示す断面図であり、これを参照して本発明の実施形態に係る平板表示装置の製造方法を説明する。
【0046】
図6Aを参照すれば、本発明の実施形態に係る平板表示装置100(図2参照)の製造方法は、透明な前面基板111の背面に隔壁118を形成する段階と、蛍光膜113を形成する段階とを含む。隔壁118は、ポリマー、無機物質および金属物質のうちから選択された一つを前面基板の背面にスクリーン印刷して形成できる。蛍光膜113は、蛍光体スラリーを前面基板111の背面にスピンコーティングして形成するか、蛍光体を前面基板111の背面にスクリーン印刷して形成する。隔壁118によって、蛍光膜113の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)ラインは混色されず、明確に区分される。
【0047】
次に、本発明の実施形態に係る平板表示装置100の製造方法は、金属転写フィルム(F)を利用して、隔壁118に付着し支持される金属反射膜120を形成する段階を含む。図6Bに示すように、金属転写フィルム(F)は、基板(図示せず)上にポリマー層122を形成し、ポリマー層122上にアルミニウム(Al)を蒸着して金属層120を形成した後、ポリマー層122と金属層120とを分離して作る。ポリマー層122は、ポリアルキルアクリレート、ポリジエン、ポリオレフィンなどの疎水性のポリマーからなるか、もしくは、ポリアルキル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコールなどの親水性ポリマーからなってもよく、疎水性ポリマーと親水性ポリマーとが多層に積層されて形成されてなってもよい。
【0048】
金属転写フィルム(F)を、金属層120が蛍光膜113と対向して隔壁118と接触するように設置し、150℃程度の温度条件で金属転写フィルム(F)を前面基板111側に加圧すれば、金属層120が熱転写によって隔壁118に付着される。次に、溶媒を利用して金属転写フィルム(F)からポリマー層122を除去することにより、図6Cに示すように、蛍光膜113と離隔し、隔壁118に付着し、支持された、平らで滑らかな金属反射層120が形成される。ポリマー層122が疎水性ポリマーからなる場合であれば、アセトンのような有機溶媒が使われ、ポリマー層122が親水性ポリマーからなる場合であれば、水が溶媒として使われうる。
【0049】
一方、図示していないが、蛍光膜と隔壁にポリマー層を平坦に積層し、そのポリマー層上にアルミニウムのような金属粒子を蒸着した後、焼成加工を通じてポリマー層を除去して金属反射膜を形成してもよい。
【0050】
図6Cに示す形態で製造された光放出部110に、電子放出部101(図2参照)を装着して平板表示装置100を製造する。電子放出部101は、金属反射膜120と離隔し、前面基板111上に装着される。
【0051】
以上、本発明は、実施形態を示して説明したが、これらの実施形態は例示的なものに過ぎず、当業者ならばこれから多様な変形および均等な他の実施形態により本発明の実施が可能であるということが理解できるであろう。例えば、本発明の平板表示装置は、電界放出素子に適用した例として説明したが、LCDのBLU(Back Light Unit)にも適用可能である。したがって、本発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、ディスプレイ関連の技術分野に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】従来の平板表示装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の望ましい実施形態による平板表示装置を示す断面図である。
【図3A】金属反射膜が備えられた平板表示装置の発光を撮像した写真である。
【図3B】金属反射膜が備えられていない平板表示装置の発光を撮像した写真である。
【図4A】相対的に粗い表面状態の金属反射膜の表面を撮像した顕微鏡写真である。
【図4B】相対的に滑らかな表面状態の金属反射膜の表面を撮像した顕微鏡写真である。
【図5】金属反射膜を備えていない平板表示装置、相対的に粗い表面状態の金属反射膜を備えた平板表示装置、および相対的に滑らかな表面状態の金属反射膜を備えた平板表示装置の輝度を相対的に比較して示すグラフである。
【図6A】図2の平板表示装置の製造過程を示す断面図である。
【図6B】図2の平板表示装置の製造過程を示す断面図である。
【図6C】図2の平板表示装置の製造過程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0054】
100 平板表示装置、
101 電子放出部、
102 背面基板、
104 カソード電極、
106 絶縁層、
108 ゲート電極、
109 エミッター、
110 光放出部、
111 前面基板、
113 蛍光膜、
118 隔壁、
120 金属反射膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光放出部と、前記光放出部に対し電子を放出する電子放出部とを備えた平板表示装置において、
前記光放出部は、
前記電子放出部から放出された電子が入射することによって可視光を放出する蛍光膜と、
前記蛍光膜から放出された可視光を透過して、前記平板表示装置の前方に可視光を投射する透明な前面基板と、
前記蛍光膜と前記電子放出部との間に設けられ、前記蛍光膜から放出された可視光を前記前面基板へ反射する、平坦な金属反射膜と、
を備えることを特徴とする平板表示装置。
【請求項2】
前記金属反射膜は、前記蛍光膜から離隔していることを特徴とする請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項3】
前記金属反射膜と蛍光膜との間隔は、0より大きく、100μmより小さいことを特徴とする請求項2に記載の平板表示装置。
【請求項4】
前記金属反射膜は、アルミニウムからなることを特徴とする請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項5】
前記蛍光膜は、複数のラインからなることを特徴とする請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項6】
前記隣接する蛍光膜ラインを分離するための隔壁をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の平板表示装置。
【請求項7】
前記金属反射膜は、前記隔壁に付着して、支持されることを特徴とする請求項6に記載の平板表示装置。
【請求項8】
前記金属反射膜は、前記蛍光膜上にポリマー層を平坦に積層し、前記ポリマー層上に金属粒子を蒸着して形成されたことを特徴とする請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項9】
前記金属反射膜は、ポリマー層と前記ポリマー層上に金属粒子を蒸着して形成された金属層とを含む金属転写フィルムを、前記金属層が蛍光膜と対向する向きに位置させ、前記金属転写フィルムから前記ポリマー層を除去することにより形成されたことを特徴とする請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項10】
透明な前面基板の背面に電子の入射により発光する蛍光膜を形成する段階と、
平坦な金属反射膜を前記蛍光膜上に形成する段階と、
前記蛍光膜に電子を放出するための電子放出部を、前記金属反射膜から離隔し、前記前面基板と対向して装着する段階と、を含むことを特徴とする平板表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記金属反射膜を前記蛍光膜から離隔して形成することを特徴とする請求項10に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記金属反射膜と蛍光膜との間隔は、0より大きく、100μmより小さく形成することを特徴とする請求項11に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記金属反射膜は、アルミニウムからなることを特徴とする請求項10に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記蛍光膜は、蛍光体スラリーを前記前面基板の背面にスピンコーティングして形成するか、または蛍光体を前記前面基板の背面にスクリーン印刷して形成することを特徴とする請求項10に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記蛍光膜は、複数のラインからなることを特徴とする請求項10に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項16】
さらに、前記隣接する蛍光膜ラインを分離するための隔壁を形成する段階を含むことを特徴とする請求項15に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記金属反射膜は、前記隔壁に付着して支持されることを特徴とする請求項16に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記隔壁は、ポリマー、無機物質、および金属物質のうちから選択された一つを前記前面基板の背面にスクリーン印刷して形成することを特徴とする請求項17に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記金属反射膜を形成する段階は、前記蛍光膜上にポリマー層を平坦に積層する段階と、前記ポリマー層上に金属粒子を蒸着する段階と、を含むことを特徴とする請求項10に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記金属反射膜を形成する段階は、ポリマー層と、前記ポリマー層上に金属粒子を蒸着して形成された金属層とを含む金属転写フィルムを、前記金属層が蛍光膜と対向して位置する段階と、前記金属転写フィルムから前記ポリマー層を除去する段階と、を含むことを特徴とする請求項10に記載の平板表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2008−98158(P2008−98158A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−237073(P2007−237073)
【出願日】平成19年9月12日(2007.9.12)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】