説明

平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメント

【課題】平版刷版の自動供給装置内の装填台に平版刷版を残存させたままの状態で、異なる種類の平版刷版を載置したアタッチメントを保持手段で着脱可能に後付けすることにより、異なる種類の平版刷版を搬出できるようにして製版を割り込んで行えるようにする。
【解決手段】平版刷版10の束の最上位の平版刷版10にローラピック方式の搬出用ローラ146を転接させて搬出するよう構成した平版刷版の自動供給装置に対して、装填台144上の平版刷版10より上側に保持手段208によって着脱可能に支持板部202を取り付け、支持板部202上に異なる種類の平版刷版10を積層して束にしたものを位置決めしてセット可能に構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、平版刷版を搬出するための平版刷版の自動供給装置に配置した複数の平版刷版の束を装填するための装填台に着脱可能に取り付けて使用する、平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、オフセット印刷には、平版刷版(いわゆるPS版)が利用されている。また、この平版印刷の分野では、未露光の平版刷版の供給を受けて、この平版刷版に対しコンピュータ等のデジタルデータに基づいてレーザ露光処理をし、自動現像機で平版刷版上に形成された潜像を顕像に変換する現像処理をして直接印刷版を製版するCTP(Computer to Plate)システムが実用化されている。このCTPシステムには、平版刷版の自動供給装置を備えたものがある。
【0003】
従来の自動製版機の平版刷版の自動供給装置では、複数枚の平版刷版と合紙とが交互に積層されて束にされたものを印刷版包装箱に収納し、開閉蓋を閉じて遮光した状態で、平版刷版の自動供給装置内の印刷版供給カセットへ装填し、平版刷版の自動供給装置の扉を閉じて装置内部を遮光してから、自動装置で印刷版包装箱の開閉蓋を開き、製版作業が開始された際に、印刷版包装箱の内部に収納した平版刷版の束から平版刷版の自動供給装置の枚葉供給装置によって平版刷版の束から合紙を取り除き平版刷版を1枚づつ分離して露光処理部側へ搬出するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このようなCTPシステムにおける平版刷版の自動供給装置では、製版の対象として選択された所定サイズで所定の厚さを持つ1種類の平版刷版を積層し所定複数枚重ねて束にしたものを平版刷版の自動供給装置の装填台に装填し、製版作業の開始と共に平版刷版10の束における最も上にある平版刷版10の表面にいわゆるローラピック方式のピックアップローラであるゴム製の搬出用ローラ(ナッジャーローラ)を転接させることにより、平版刷版を一枚づつ引き出して、露光処理部側へ搬出するよう構成されている。
【0005】
このように構成された平版刷版の自動供給装置では、装填台上に1種類の平版刷版しかセットできないため、装填台上に装填された平版刷版を使い切る前に製版の対象を異なるサイズ又は厚みを持つ異なる種類の平版刷版に変更する場合に、既に装填台上にセットしてある平版刷版全てを取り除き、新たに所定のサイズをセットするという平版刷版の交換作業を行うことになる。
【0006】
この装填台上で平版刷版を交換する作業は、薄いアルミ板製の平版刷版が複数積み重なっている状態のものをばらばらにならないようにまとめて持ち上げ別の保管場所へ移し、新たに所要サイズ及び厚さの平版刷版を所定枚数だけ装填台上にセットするものである。
【0007】
この装填台上で平版刷版を交換する作業では、装填台に大量に平版刷版が残っていると、これら積層されたものの全体が重量物となり持ち上げるのにも大きな力が必要で、しかも薄いアルミ板製の平版刷版が複数積み重なっている状態のものをばらばらにならないように取り扱わなければならないため、細心の注意が必要で手間が掛かる重労働であるので、このような重労働の作業をユーザが行うことを避けるようにすべきであるという要望がある。
【0008】
特に、平版刷版として、白灯下ではかぶってしまう(露光される)特性を持つフォトポリマー版を使用する場合には、装填台上で平版刷版を交換するための細心の注意が必要で手間が掛かる重労働の作業を暗灯下で行うことが必須となり、より作業が困難なものとなる。
【0009】
このように装填台上で平版刷版を交換する作業は困難なものであるので、平版刷版自体に折れ、曲がり、感光面の損傷などを発生させる可能性がある。さらに、折れ曲がったり、感光面に損傷を生じた平版刷版を、CTPシステムで製版した場合には、製版された平版刷版に形成された画像が不適切なものになるというトラブルはもとより、CTPシステムを構成する各種装置にジャミング等のトラブルを引き起こす懸念もある。
【0010】
また一方で、CTPシステムのユーザ先(印刷業者)では、複数の印刷機を所有することが多くあり、各印刷機で用いられる平版刷版のサイズ及び厚さが異なるため、複数のサイズと厚さが異なる平版刷版を1台のCTPシステムにおいて任意のタイミングで製作できるようにすることに対する要求が強い。
【特許文献1】特開平11−314771号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述の点に鑑み、平版刷版を残存させたままの装填台に対して着脱可能に後付けすることにより、自動供給装置に新たな平版刷版をセットできる別体の装填台として機能する、平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントを新たに提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントは、装填台の支持台上に複数の平版刷版を積層して束にしたものをセットし、平版刷版の束の最上位の平版刷版にローラピック方式の搬出用ローラを転接させて搬出するよう構成した平版刷版の自動供給装置に対して、装填台上の平版刷版より上側に保持手段によって着脱可能に支持板部を取り付け、支持板部上に異なる種類の平版刷版を積層して束にしたものを位置決めしてセット可能に構成したことを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントにおいて、保持手段を、支持板部の裏面に配置した取り付け部材の先端部を、支持台にねじ部品で締結することにより、支持台の上方に支持板部を保持するよう構成したことを特徴とする。
【0014】
上述のように構成することにより、平版刷版の自動供給装置で、装填台上に装填されている所定の種類の平版刷版を搬出して製版を行っている最中に、装填台上に所定の種類の平版刷版を残したままの状態で、異なる種類の平版刷版を支持板部上にセットしたアタッチメントを、装填台上の平版刷版より上側に保持手段によって着脱可能に取り付けるという簡便な作業により、この平版刷版の自動供給装置によって異なる種類の平版刷版を搬出して製版を割り込んで行うことができる。また、異なる種類の平版刷版を搬出して製版する作業から、もとの所定の種類の平版刷版を搬出して製版する作業に復帰する場合には、装填台からアタッチメントを取り外すという簡便な作業で切り換えられるので、複数積層された状態の平版刷版をまとめて装填台から取り外して移動するような細心の注意が必要な重労働のハンドリング作業を削減して、この平版刷版の自動供給装置を具備するCTPシステムの利便性を向上できる。また、この平版刷版の自動供給装置に対するアタッチメントを着脱する作業は、作業者が、アタッチメントの支持板部等を把持して行うことができるので、平版刷版の束を把持して行う場合に比べて作業を容易に行うことができる。さらに、この作業では、平版刷版の自動供給装置内の装填台上にある平版刷版が移動されずそのままの状態で置かれ、しかもアタッチメント上に載置した平版刷版は、支持台で保護されるので、平版刷版が折れ曲がったり傷がつくことを防止できる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントにおいて、保持手段を、支持板部の裏面に配置した係着部材の先端部に所定間隔を開けて並立して設けた係着辺部及び保持辺部との間に、支持台に穿設した係着用の穴の周囲を挟み込んだ状態に係着することにより、支持台の上方に支持板部を保持するよう構成したことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントにおいて、保持手段を、支持板部における上端部の両側にそれぞれフック部材を設置し、当該フック部材の一端辺部を支持台表面に当接させて間隔を保持し、フック部材に形成したフック部で支持台の上端部を挟み込むように係着し、支持台の下端部側の表面に突設したスペーサ部材で、支持板部の下端部側を保持するよう構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントにおいて、保持手段を、支持板部における上端部の両側にそれぞれフック部材を設置し、当該フック部材の一端辺部を支持台表面に当接させて間隔を保持し、フック部材に形成したフック部で支持台の上端部を挟み込むように係着し、支持板部の下端部側の裏面から立設した支持足部材を、支持台の表面に当接させて支持板部の下端部側を保持するよう構成したことを特徴とする。
【0018】
前述のように構成することにより、請求項1及び請求項2に記載の作用、効果に加えて、アタッチメントを保持手段によって装填台に装着する作業をワンタッチで容易かつ迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントによれば、平版刷版を残存させたままの装填台に対して新たな平版刷版をセットしたアタッチメントを着脱可能に後付けすることにより、自動供給装置に新たな平版刷版を搬出可能にセットできるという効果がある
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントに関する実施の形態について図1乃至図13により説明する。
【0021】
本実施の形態に係わる装填台用アタッチメントが利用可能な平版刷版の自動供給装置は、現在市販されている一般の平版刷版(PS版)と比較して、平版刷版の表面に感光剤を塗布して形成された記録層側の表面が外力に対し強く(20倍以上)、合紙の保護を必要としないフォトポリマPS版である、いわゆる合紙無し平版刷版(合紙レス平版刷版)を所定複数枚束にしたものを装置内に装填し、枚葉供給装置で各平版刷版を1枚づつ分離して搬出する送給作業を可能に構成する。
【0022】
なお、平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメントは、平版刷版の相互間に合紙を介在させて積層させて束にした、現在市販されている一般の平版刷版でも利用できる。
【0023】
この平版刷版の自動供給装置に用いる合紙無し平版刷版は、所定サイズの長方形の板状に形成された薄いアルミニウム板である支持体上に、感光材料を含有する感光剤を塗布して形成された記録層(画像記録層である感光面)を設けて構成する。
【0024】
例えば、この合紙レス平版刷版は、支持体である薄いアルミニュウム基板の表面上へ感光剤を層状に塗布して記録層としての感光層を構成し、さらに平版刷版の感光層表面に酸素による感光層の減感現像防止のためオーバーコート層を塗布し、外力に対し強い特性(例えば、通常のPS版の20倍以上の強度特性)とし、その裏面に、平版刷版を搬送する際に重なっている平版刷版同士が密着しないようにするための水ガラス製のバックコート層を設けて構成する。
【0025】
この合紙無しで束ねられる平版刷版は、これを製造してから所定複数枚の平版刷版を、合紙を廃止して、平版刷版の表面に当たる感光面(感光剤面であるEm面)に平版刷版の裏面に当たる(PS版アルミ面側であるBack面)を直接接触させる状態で積層して直方体の束にした状態で、運搬や保管を行い、平版刷版の自動供給装置の内部へ遮光状態で供給し、この平版刷版の自動供給装置の内部機構で搬出する際に、自重で重なった状態において、平版刷版のアルミ面側が、その下に位置する平版刷版の感光面上を摺動しても、傷や圧力カブリ等を生じないという特性を持つ。
【0026】
図1及び図2に示すように、この平版刷版の自動供給装置は、コンピュータ等のデジタルデータに基づいてレーザ露光処理をし、自動現像機で平版刷版10上に形成された潜像を顕像に変換する現像処理をして直接印刷版を製版するCTP(Computer to Plate)システムに装着して用いられる。
【0027】
図1及び図2に示すように、このCTPシステムは、合紙無しで所定複数枚積み重ねられた平版刷版10の束が供給される自動供給装置110と、この自動供給装置110と一体的に構成されて平版刷版10の束から平版刷版10(PS版)を1枚づつ分離して供給する枚葉供給装置112と、インナードラム露光装置(モノゴンスキャナー)114と、バッファ装置116と、現像処理装置118とを備える。
【0028】
このCTPシステムにおける自動供給装置110のハウジング内部には、枚葉供給装置112の要部の機構を配置して一体的に構成する。この枚葉供給装置112を構成するため、自動供給装置110の内部には、装填台144を設置する。
【0029】
図2に示すように、この装填台144は、自動供給装置110から枚葉供給装置112へかけてのケーシング内における床面からインナードラム露光装置114側の上部へかけて斜めに配置した平板状の支持台160に、平版刷版10の束の端部を載置するため、支持台160の表面から直立する板状に形成した棚板部分を有する棚部材162を、支持台160の表面上をスライドして高さ位置を調整可能なように装着して構成する。
【0030】
さらに、図5乃至図7に示すように、支持台160には、平版刷版10の束の左右側部をそれぞれガイドするため移動調整可能なガイド部材161を装着する。
【0031】
なお、装填台144を斜めに配置した場合には、装填台144を水平に配置する場合と比較して自動供給装置110の水平方向の大きさを削減して装置の小型化を図ることができる。
【0032】
このように構成した装填台144に、合紙無しで所定複数枚積み重ねられた平版刷版10の束を載置するには、図2乃至図3に示すように、この束の一方の端部を棚部材162の上に載せ、この束の左右側部にそれぞれガイド部材161を沿わせた状態で支持台160の表面に斜めに持たせ掛けるようにして載置する。
【0033】
図2乃至図4に示すように、この枚葉供給装置112には、装填台144の上側の位置に、図示しない操作装置でピックアップ位置と退避位置との間を移動操作される、搬出手段としてのローラピック方式に構成された搬出用ローラ(ピックアップローラ)146を装着する。
【0034】
この搬出用ローラ146は、平版刷版10の幅方向中央部の所定長さ範囲に渡って転接するよう、回転軸方向の長さを所定寸法に形成する。この搬出用ローラ146は、図示しない駆動源である駆動モータで回動するよう構成する。なお図示しないが、搬出用ローラ146は、平版刷版10上に圧接するピックアップ位置と平版刷版10から離間した待避位置との間を移動操作可能に装着する。
【0035】
また、この枚葉供給装置112には、装填台144に載置されている平版刷版10の束における最も表面側に位置する搬出されるべき平版刷版10を捌くための捌き操作手段を装着する。
【0036】
図3及び図4に示すように、この捌き操作手段は、吸盤装置164で装填台144に載置されている最上部の平版刷版10における上端近くの部分(搬送方向下流側端部近傍)に吸着し、図示しないが、この吸着した平版刷版10を垂直に立てる方向に移動させて平版刷版10の束の第2番目の平版刷版10から引き離し、搬出する第1番目の平版刷版10と第2番目の平版刷版10との間に所定間隔の空間を作ることによって空気を導入してこれらの間の真空密着状態を解消する捌き位置へ移動操作する捌き動作を行うように構成する。
【0037】
さらに、この捌き操作手段は、第1番目の平版刷版10を引き上げる捌き動作に続けて、図示しないが、捌き位置にある第1番目の平版刷版10に対する吸盤装置164の吸着を解除して第1番目の平版刷版10を自重で第2番目の平版刷版10上へ落下させる捌き解除動作を行うように構成する。
【0038】
また、この枚葉供給装置112では、捌き操作手段が第1番目の平版刷版10を引き上げる捌き動作に、図示しない連動機構で連動して搬出用ローラ146を待避位置へ移動し、第1番目の平版刷版10を落下させる捌き解除動作に連動機構で連動して搬出用ローラ146を第1番目の平版刷版10の上面に圧接させる搬送操作状態(ピックアップ位置に復帰した状態)に復帰させるように構成する。
【0039】
上述のように構成した枚葉供給装置112では、装填台144に載置された平版刷版10の束の1番上にある第1の平版刷版10を、1枚だけ分離して搬送ベルト巻き掛け機構へ送給する動作を行う際に、まず、捌き操作手段によって、束の1番上にある平版刷版10だけを捌き位置に移動した後、捌き操作手段に捌き解除動作させることによって、第1番目の平版刷版10を自重で落下させて第2番目の平版刷版10上にのる状態とする。
【0040】
この枚葉供給装置112では上述した一連の動作により、第1番目の平版刷版10と第2番目の平版刷版10との間の空間に空気が入り、その後第1番目の平版刷版10が第2番目の平版刷版10上に降下する動作に伴って空間内の空気が第1番目の平版刷版10の裏面全面に行き渡り第1番目の平版刷版10と第2番目の平版刷版10との間の真空密着状態を解除して、真空密着に起因して発生する搬送抵抗を削減する。
【0041】
次に、この枚葉供給装置112では、第1番目の平版刷版10の捌き解除動作に連動して搬出用ローラ146を第1番目の平版刷版10の上面に圧接させる搬送操作状態(ピックアップ位置に復帰した状態)に復帰させてから、搬出用ローラ146を図示しない駆動モータ機構で回動することにより、搬出用ローラ146を平版刷版10の束の1番上にある平版刷版10上を転動させて、1枚だけを分離し搬送ベルト巻き掛け機構へ送給する。
【0042】
この枚葉供給装置112では、第1番目の平版刷版10を搬出して搬送ベルト巻き掛け機構で搬送できる状態となると、搬出用ローラ146が第1番目の平版刷版10から解離される。
【0043】
この搬送ベルト巻き掛け機構には、各平版刷版10を装填台144からインナードラム露光装置114まで搬送するために、主搬送ベルト148を張架した主搬送ベルト巻き掛け機構150と、副搬送ベルト152を張架した副搬送ベルト巻き掛け機構154とを設置する。
【0044】
この主搬送ベルト巻き掛け機構150は、装填台144上部に当たる平版刷版10の搬入位置から、インナードラム露光装置114への搬出位置との間に搬送ベルト148を張架して搬送路を構成する。
【0045】
また、副搬送ベルト巻き掛け機構154は、主搬送ベルト巻き掛け機構150における主搬送ベルト148の下側に設定される搬送路の一部を共用して搬送中の平版刷版10が脱落することを防止するよう構成する。
【0046】
このため、副搬送ベルト巻き掛け機構154は、主搬送ベルト148における、装填台144から搬出された各平版刷版10の先端が突き当てられるガイド範囲より搬送方向下流側の中間ローラ156から、主搬送ベルト148の下側に設定される搬送路の出口に近い中間ローラ158の区間で、主搬送ベルト148と副搬送ベルト152とが添うようになって走行するよう巻き掛けて構成する。
【0047】
上述のように構成された枚葉供給装置112を備えた自動供給装置110に合紙無しで所定複数枚積み重ねられた平版刷版10の束を装填する場合には、図示しないが、作業者が、暗室中で、包装材で包装されている平版刷版10の束を外箱から取り出して用意する。
【0048】
次に、作業者は、暗室中で自動供給装置110の扉142を開け、その内部に斜めに配置した装填台144上に平版刷版10の束を置いて、扉142を閉じて遮光し、自動供給装置110内を暗室とする。
【0049】
次に、合紙無しで所定複数枚積み重ねられた平版刷版10の束が装填台144に装填された自動供給装置110内の枚葉供給装置112では、図2乃至図4に示すように、最上位に位置する平版刷版10に、前述したように搬出用ローラ146を転接させて各平版刷版10を順次搬出し、主搬送ベルト巻き掛け機構150へ送給する。
【0050】
この主搬送ベルト巻き掛け機構150では、搬出用ローラ146によって1枚だけ分離されて搬出された平版刷版10の先端が、主搬送ベルト148における先端の第1ローラ151と中間ローラ156との間に張架された部分に相当するガイド範囲148Aに当たり、主搬送ベルト148の走行動作に従って中間ローラ156側へ搬送される。
【0051】
この枚葉供給装置112では、搬出用ローラ146によって搬出された平版刷版10の先端が、ガイド範囲148Aに張架されている主搬送ベルト148に当たり、主搬送ベルト148が弾力的に容易に変形して平版刷版10に衝撃を与えないように受けると共に、平版刷版10の先端が当たった部分の主搬送ベルト148が略への字状に変形し、平版刷版10が撓んでその先端部が中間ローラ156の位置で主搬送ベルト148と副搬送ベルト152との間にスムーズに挟み込まれるようにできる。このように平版刷版10は、その先端が主搬送ベルト148に当たったときに、弾力的に柔らかく受けられるので、感光層を形成する感光面に外傷を受けないようにできる。
【0052】
また、この枚葉供給装置112では、平版刷版10の束から何枚目の平版刷版10を搬出する場合であっても、搬出用ローラ146が転接して引き上げられる平版刷版10の先端が必ずガイド範囲148A内で主搬送ベルト148に当たるように設定して適切に搬出できるようにする。
【0053】
よって、この枚葉供給装置112では、平版刷版10の束から平版刷版10が引き出される毎に、その引き出し位置が変わっても適切に搬出できるから、装填台144に平版刷版10の引き出し位置を調整するための複雑な装置を設ける必要がないので、構成を簡素化し、装置を小型化することができる。
【0054】
そして、先端を主搬送ベルト148にガイドされた平版刷版10は、中間ローラ156の位置で、主搬送ベルト148と副搬送ベルト152との間に挟み込まれて挟持された状態で搬送路上を搬送され、出口に近い中間ローラ158の位置で挟持状態を開放され、インナードラム露光装置114へ搬入される。
【0055】
このCTPシステムにおけるインナードラム露光装置114は、円弧内周面形状(円筒内周面の一部を構成する形状)の支持体134を母体として構成されており、この支持体134の内周面に沿って平版刷版10を支持するようになっている。
【0056】
このインナードラム露光装置114では、図示しない真空吸着手段によって、未記録の記録媒体である平版刷版10を支持体134の内周面に確実に密着させて沿わせた状態に保持してから露光処理を行う。
【0057】
このインナードラム露光装置114では、支持体134の円弧中心位置に、光ビーム偏向器としてのスピナーミラー装置136を配設する。このスピナーミラー装置136は、反射鏡部材(スピナーミラー)138を頂面に配置した回転軸140を、図示しない制御装置のスピナードライバによって回転制御がされる駆動源としてのモータによって高速回転可能に構成する。このスピナーミラー装置136では、回転軸140の回転中心軸を支持体134の円弧中心軸と一致するように構成する。
【0058】
このスピナーミラー装置136では、光源側の光学系から投射された光ビームを、回動する反射鏡部材138の反射鏡面に反射させて平版刷版10の感光面に対して主走査方向への走査露光を行う。
【0059】
このスピナーミラー装置136は、図示しない副走査移動手段によって、支持体134の円弧中心軸の軸線方向(図2の表面から裏面に貫通する方向)に等速度で移動制御されることにより副走査する。
【0060】
このためスピナーミラー装置136では、制御装置のスピナードライバによって、そのモータの回転制御がされると共に、図示しない副走査移動手段により副走査方向に移動制御される。
【0061】
このように構成されたスピナーミラー装置136は、光源側の光学系から投射され画像情報に応じて変調された光ビームを、回動する反射鏡部材138の反射鏡面に反射させて主走査方向への走査露光を行いながら、スピナーミラー装置136を副走査方向へ移動することによって、平版刷版10の記録面全面に対して2次元の画像を記録する処理を行う。
【0062】
このCTPシステムに設けるバッファ装置116は、インナードラム露光装置114で露光処理された平版刷版10を、搬送速度を調整することによって所要のタイミングで現像処理装置118へ搬入する機能を有する。
【0063】
現像処理装置118は、搬入されて来た露光済の平版刷版10に対する現像処理を行って潜像を顕像化して印刷版を製版する。
【0064】
上述のように構成したCTPシステムの平版刷版の自動供給装置では、複数のサイズと厚さが異なる平版刷版を1台のCTPシステムにおいて任意のタイミングで製作できるようにするため、自動供給装置に新たな平版刷版をセットできる別体の装填台として機能し、かつ平版刷版を残存させたままの装填台に対して着脱可能に後付けできる装台用アタッチメントを利用可能に構成する。
【0065】
図5乃至図9に示すように、いわゆる簡易装填台として機能するアタッチメント200は、平板状に形成した支持板部202に、棚部材204、ガイド部材206及び装填台144側へ着脱可能に取り付けるための保持手段である取り付け部材208を設けて構成する。
【0066】
この支持板部202は、例えば、最大サイズの平版刷版10以上の大きさで、支持台160以下の大きさの平板状に形成する。棚部材204は、平版刷版10の束の端部を載置できるように、支持板部202の表面から直立する板状に形成した棚板状に形成し、平版刷版10の搬送方向へ移動して所要位置に固定可能に構成し、平版刷版10の載置位置を調整可能とする。ガイド部材206は、平版刷版10の束の左右側部をそれぞれガイドするため支持板部202に平版刷版10の幅方向に対して移動調整可能に構成する。
【0067】
このアタッチメント200に設ける保持手段としての取り付け部材208は、例えば、図7に示すように、支持板部202の裏面上の所定4箇所からそれぞれ突設した角柱の先端部に締結部材であるねじ部品210を挿通する透孔212を穿孔して構成する。
【0068】
また、この図7に例示する保持手段としての取り付け部材208の構成では、支持台160における4個の取り付け部材208に対応した位置に、各取り付け部材208の自由端部を挿入する矩形穴214を穿設し、この矩形穴214内の壁に透孔212に連通するねじ穴216を穿設する。
【0069】
このように構成した図7に例示する取り付け部材208の構成では、各取り付け部材208の先端部を矩形穴214内に挿入し、ねじ部品210を、透孔212を通してねじ穴216へ螺挿して締結することにより、アタッチメント200を装填台144へ着脱可能に取り付ける。
【0070】
またアタッチメント200に設ける保持手段は、図8及び図9に例示するようにワンタッチで着脱可能に構成しても良い。この図8及び図9に例示する保持手段の構成では、支持板部202の裏面上の所定4箇所にそれぞれワンタッチ係着部材218を締結する。このワンタッチ係着部材218は、側面視略下を向いたE字状に形成する。このワンタッチ係着部材218は、その基端側の一辺部218Aをボルト220及びナット222で支持板部202に締結する。
【0071】
また、このワンタッチ係着部材218は、その自由端部の係着辺部218Bと、保持辺部218Cとの間の間隔を、支持台160を挟み込める厚さに形成する。
【0072】
この図8及び図9に例示する保持手段の構成では、支持台160支持台160における4個のワンタッチ係着部材218に対応した位置に、各ワンタッチ係着部材218の自由端部の係着辺部218Bを通過可能とする矩形透孔である係着用の穴224を穿設する。
【0073】
このように構成した図8及び図9に例示する保持手段では、ワンタッチ係着部材218の係着辺部218Bを対応する係着用の穴224に通し、図9に示すように、係着辺部218Bと保持辺部218Cとの間に、支持台160の係着用の穴224部分を挟み込むことにより、装填台144に対してアタッチメント200をワンタッチで装着する。なお、アタッチメント200を取り外す場合には、上述とは逆に、ワンタッチ係着部材218を係着用の穴224から引き外すことにより、ワンタッチで取り外す。
【0074】
このアタッチメント200に設ける保持手段は、図10及び図11に例示するようにワンタッチで容易に着脱可能とするよう構成することができる。この図10及び図11に例示する保持手段の構成では、支持板部202における上端部(搬送方向下流側端部)の両側(搬送方向に直交する方向の両側)に、それぞれフック部材226を設置して構成する。
【0075】
各フック部材226は、矩形板状に形成し、支持板部202と平行な自由端辺を支持台160の表面に当接させることにより、支持板部202と支持台160との間の距離を一定に保つスペーサとしての機能を持つ。さらに、フック部材226の図で上端角部には、フック部226Aを一体に形成する。このフック部226Aは、支持台160の上端部を挟み込む溝を設けた逆コ字状に形成する。
【0076】
この図10及び図11に例示する保持手段の構成では、支持台160における図で下端部近くに、支持板部202と支持台160との間の距離を一定にし、平行に保った状態で支持するため、凸台状に形成したスペーサ部材268を設置する。
【0077】
そして、このように構成した図10及び図11に例示する保持手段では、アタッチメント200に設けたフック部材226のフック部226Aを、支持台160の上端部に係着し、アタッチメント200の下端部をスペーサ部材268上に載せることにより、支持台160上に使用状態にセットする。
【0078】
なお、アタッチメント200では、棚部材162がスペーサ部材の機能を持つように構成し、スペーサ部材の機能を持つ棚部材162で支持板部202の裏面を支持するように構成しても良い。
【0079】
このアタッチメント200では、支持板部202の幅方向(平版刷版10の搬送方向に直交する方向)に対する強度を高めるため、複数本の補強リブ230を、支持板部202の裏面に幅方向に渡って一体的に配置する。
【0080】
また、このアタッチメント200に設ける保持手段は、図12及び図13に例示するようにワンタッチで容易に着脱可能とするよう構成することができる。この図12及び図13に例示する保持手段の構成では、支持板部202における上端部(搬送方向下流側端部)の両側(搬送方向に直交する方向の両側)に、それぞれ前述した図10及び図11に例示する保持手段と同様のフック部226Aを設けたフック部材226を設置する。
【0081】
さらに、この図12及び図13に例示する保持手段の構成では、支持板部202における図で下端部で幅方向両端部近くの各裏面から延出し、支持台160の表面に突き当たって支持板部202と支持台160との間の距離を一定にし、平行に保った状態で支持するための支持足部材232を突設する。
【0082】
そして、このように構成した図10及び図11に例示する保持手段では、アタッチメント200に設けたフック部材226のフック部226Aを、支持台160の上端部に係着し、アタッチメント200の支持足部材232を支持台160の表面に載せることにより、アタッチメント200を支持台160上に使用状態にセットする。
【0083】
また、前述したアタッチメント200を利用可能とする平版刷版の自動供給装置では、搬出用ローラ146が、装填台144上の平版刷版10の束表面より高い位置にあるアタッチメント200に載置した平版刷版10の束表面に転接して搬出する動作を行えるように構成すると共に、アタッチメント200から搬出用ローラ146で搬出された平版刷版10の先端部が搬送ベルト巻き掛け機構における主搬送ベルト巻き掛け機構150のガイド範囲148Aに突き当たるように設定する。
【0084】
このように構成したアタッチメント200を利用可能とする平版刷版の自動供給装置では、装填台144上に平版刷版10が残っている使用状態のときに、他の所定サイズで他の所定の厚さを持つ平版刷版10を製版する必要が生じたときに、このアタッチメント200を利用する。
【0085】
この場合には、他の所定サイズで他の所定の厚さを持つ平版刷版10を製版する数だけアタッチメント200上に載置し、自動供給装置110内の支持台160に対し、保持手段によってアタッチメント200を使用状態にセットする。
【0086】
そして、CTPシステムにおける自動供給装置110を動作させて他の所定サイズで他の所定の厚さを持つ平版刷版10をインナードラム露光装置114側へ搬出して、通常通り露光処理して製版を行う。
【0087】
また、このCTPシステムで、他の所定サイズで他の所定の厚さを持つ平版刷版10に対する製版作業を終えて、当初の所定サイズで所定の厚さを持つ平版刷版10に対する製版作業を再開するときには、アタッチメント200を装填台144からとり外すだけで作業を再開することができる。
【0088】
よって、このアタッチメント200を利用する自動供給装置110を備えたCTPシステムでは、装填台144から製版作業中で残っている平版刷版10を取り出す除去作業と、再度セットする作業を伴う交換作業を省略して、作業中の任意のタイミングで他の所定サイズで他の所定の厚さを持つ平版刷版10に対する製版作業を割り込ませて実行することができ、ユーザーのハンドリング作業を削減してCTPシステムの利便性を向上できる。
【0089】
また、この平版刷版の自動供給装置に対するアタッチメント200を着脱する作業は、平版刷版10の束を把持すること無く、作業者がアタッチメント200の支持板部202等を把持して行うことができるので、この作業を容易に行うことができる。さらに、この作業では、平版刷版の自動供給装置内の装填台144上にある平版刷版10が移動されず、しかもアタッチメント200上に載置した平版刷版10は、支持板部202で保護されるので、平版刷版10が折れ曲がったり傷がつくことを防止できる。
【0090】
なお、前述したCTPシステムにおける平版刷版の自動供給装置は、前述した合紙の保護を必要としない平版刷版10であるフォトポリマPS版以外に、例えば、いわゆるサーマルPS版で、表面に形成された画像を形成する記録層に傷が付くことを防止するため、記録層の最外表面上にオーバーコート層(現像前の水洗工程で完全に除去できる水溶性材料で構成されたOC層等)が塗布されているものを利用することができる。さらに、平版刷版の自動供給装置は、合紙の保護を必要とせず、じかに重ねて束ねた状態で取り扱っても傷が問題とならない程度に記録層側の表面を強化した表面強化型のサーマルPS版を利用することができる。
【0091】
また、この平版刷版の自動供給装置の構成は、一般に平版印刷の分野で用いられる製版方式に対応した平版刷版である、光を利用して記録層に画像を記録する(光モード)の平版刷版、熱を利用して記録層に画像を記録する(熱モード)の平版刷版、記録層中で光を熱に変換させて画像を記録する(光、熱モード)の平版刷版、化学反応を利用した平版刷版、物理的な現像を利用した平版刷版等を一枚づつ分離して供給することに利用できる。
【0092】
さらに、前述した平版刷版の自動供給装置では、斜めに配置した装填台144に平版刷版10の束を配置する立て掛け型の構成について説明したが、装填台を水平に配置し、平版刷版を略水平方向に引き出す平置き型の構成にも利用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置を備えたCTP(Computer to Plate)システムの全体を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置を備えたCTPシステム内部の全体的な概略構成を示す構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台部分を取り出して示す要部概略正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台部分を取り出して示す要部概略側面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台に、アタッチメントを取り付けた部分を取り出して示す要部概略正面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台に、アタッチメントを取り付けた部分を取り出して示す要部概略側面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台にアタッチメントを取り付ける保持手段の構成の一例を取り出して示す要部拡大分解斜視図である。
【図8】発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台にアタッチメントを取り付ける保持手段の他の構成例を取り出して示す要部拡大分解斜視図である。
【図9】発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台にアタッチメントを取り付ける保持手段の他の構成例を取り出して示す係着状態の要部拡大断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台に、他の構成の保持手段でアタッチメントを取り付けた部分を取り出して示す要部概略正面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台に、他の構成の保持手段でアタッチメントを取り付けた部分を取り出して示す要部概略側面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台に、さらに他の構成の保持手段でアタッチメントを取り付けた部分を取り出して示す要部概略正面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係わる平版刷版の自動供給装置内に配置された装填台に、さらに他の構成の保持手段でアタッチメントを取り付けた部分を取り出して示す要部概略側面図である。
【符号の説明】
【0094】
10 平版刷版
110 自動供給装置
112 枚葉供給装置
114 インナードラム露光装置
116 バッファ装置
118 現像処理装置
144 装填台
146 搬出用ローラ
148A ガイド範囲
148 主搬送ベルト
160 支持台
161 ガイド部材
162 棚部材
200 アタッチメント
202 支持板部
204 棚部材
206 ガイド部材
208 取り付け部材
210 ねじ部品
212 透孔
214 矩形穴
216 ねじ穴
218 ワンタッチ係着部材
218B 係着辺部
218C 保持辺部
220 ボルト
222 ナット
224 係着用の穴
226 フック部材
226A フック部
232 支持足部材
268 スペーサ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装填台の支持台上に複数の平版刷版を積層して束にしたものをセットし、前記平版刷版の束の最上位の前記平版刷版にローラピック方式の搬出用ローラを転接させて搬出するよう構成した平版刷版の自動供給装置に対して、
前記装填台上の前記平版刷版より上側に保持手段によって着脱可能に支持板部を取り付け、前記支持板部上に異なる種類の前記平版刷版を積層して束にしたものを位置決めしてセット可能に構成したことを特徴とする平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメント。
【請求項2】
前記保持手段を、
前記支持板部の裏面に配置した取り付け部材の先端部を、前記支持台にねじ部品で締結することにより、前記支持台の上方に前記支持板部を保持するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメント。
【請求項3】
前記保持手段を、
前記支持板部の裏面に配置した係着部材の先端部に所定間隔を開けて並立して設けた係着辺部及び保持辺部との間に、前記支持台に穿設した係着用の穴の周囲を挟み込んだ状態に係着することにより、前記支持台の上方に前記支持板部を保持するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメント。
【請求項4】
前記保持手段を、
前記支持板部における上端部の両側にそれぞれフック部材を設置し、当該フック部材の一端辺部を前記支持台表面に当接させて間隔を保持し、前記フック部材に形成したフック部で前記支持台の上端部を挟み込むように係着し、前記支持台の下端部側の表面に突設したスペーサ部材で、前記支持板部の下端部側を保持するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメント。
【請求項5】
前記保持手段を、
前記支持板部における上端部の両側にそれぞれフック部材を設置し、当該フック部材の一端辺部を前記支持台表面に当接させて間隔を保持し、前記フック部材に形成したフック部で前記支持台の上端部を挟み込むように係着し、前記支持板部の下端部側の裏面から立設した支持足部材を、前記支持台の表面に当接させて前記支持板部の下端部側を保持するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の平版刷版の自動供給装置における装填台用アタッチメント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−204163(P2007−204163A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−21407(P2006−21407)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】