説明

平面状アンテナ付き棚装置

【課題】RFIDタグを有する光ディスク、磁気ディスクを用いた記憶媒体、磁気テープを用いた記憶媒体等の被収納物を収納する際でも、各被収納物の有無を正確に検知することのできる平面状アンテナ付き棚装置を提供する。
【解決手段】この棚装置は、各収納部11a〜11gに収納された薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面と平面状アンテナの延在方向との成す鋭角が80°以下となるように構成されている。このため、複数の薄型プラスチックケース1が互いに重ね合わせられるように収納されている場合でも、各平面状アンテナ22からその厚さ方向に向かって放出された電磁波が各CD同士の隙間に入射する場合に、その電磁波が各CDの厚さ方向の表面に対して斜めに入射する傾向が強くなり、各CDのRFIDタグ2が励振され易くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばCDやDVD等の光ディスク、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクを用いた記憶媒体、オーディオ用カセットテープやビデオ用カセットテープ等の磁気テープを用いた記憶媒体の収納に好適に用いられる平面状アンテナ付き棚装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種の平面状アンテナ付き棚装置としては、図18に示すように、金属製の棚本体200と、棚本体200の複数の収納部201の各棚板202上に敷き詰められた複数の平面状アンテナ装置210とを備え、平面状アンテナ装置210が図示しないリーダ/ライタ装置に接続されているものが知られている。この棚装置では、各収納部202に収納される各書籍Bの表紙または裏表紙に平面状のRFIDタグ(Radio Frequency Identification Tag)が貼付されており、リーダ/ライタ装置が各平面状アンテナ装置210を介してその収納部202内の各書籍BのRFIDタグと通信することにより、収納部201ごとに何の書籍Bが配置されているかを検知するようになっている。
【0003】
ここで、各書籍Bは主に素材として紙が使われていることから、各平面状アンテナ装置210から放出される電磁波が各書籍BのRFIDタグに到達し易く、また、各書籍BのRFIDタグから発信される電波が各平面状アンテナ装置210に到達し易い。
【0004】
一方、図19に示すように、プラスチック等の絶縁材料から成るケース230に各書籍Bを入れるとともに、ケース230をアンテナ210の上に載置し、ケース230の側面及び底面にそれぞれ平面状のアンテナ240,250を取付け、各アンテナ240,250を電気的に接続するとともに、接続された各アンテナ240,250の共振周波数を平面状アンテナ装置210の発信する電磁波の周波数に一致させるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、平面状アンテナ装置210からの電磁波による各書籍BのRFIDタグの励振が各アンテナ240,250を介して行われ、各書籍BのRFIDタグから発信される電波が各アンテナ240,250を介して平面状アンテナ装置210に到達する。ここで、各書籍Bの表紙または裏表紙に貼付された平面状のRFIDタグは書籍Bの高さ方向(厚さ方向と直交する方向)からの電磁波によっては励振され難く、RFIDタグから発信される電波は書籍Bの厚さ方向において受信され易い。このため、前述の構成は、各書籍Bの厚さ方向にアンテナ250を設けることによるRFIDタグの検知精度の向上を狙っている。
【0005】
また、図20に示すように、平面状アンテナ装置210を各書籍Bの厚さ方向と略平行になるように配置することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−038601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前述のような棚装置では、書籍Bの他にもRFIDタグが貼付されたCDやDVD等の光ディスクを同様に収納する場合がある。
【0008】
しかしながら、光ディスクは記録層に金属を使用しているので、図20に示すように、例えば光ディスクが1枚1枚プラスチックの薄型ケース260に入れられるとともに、複数の薄型ケース260が棚板202上に載置されている場合、アンテナ210からの電磁波が各光ディスクの記録層によって遮られ、各光ディスクに貼付されているRFIDタグにアンテナ210からの電磁波が到達し難い。また、収納部201内に光ディスクが存在することにより、各書籍BのRFIDタグへも電磁波が到達し難くなる。このため、収納部201ごとに何の書籍Bや光ディスクが配置されているかを正確に検知する上で好ましくない。
【0009】
また、光ディスクを収容した複数の薄型ケース260を前記ケース230内に並べるとともに、ケース230に前記アンテナ240,250を取付けた場合でも、各薄型ケース260の並んでいる方向に配置されたアンテナ250からの電磁波が光ディスクの記録層によって遮られる。このため、各光ディスクに貼付されているRFIDタグにアンテナ210からの電磁波が到達し難く、また、光ディスクが存在することにより他の書籍Bへも電磁波が到達し難い。
【0010】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、RFIDタグを有する光ディスク、磁気ディスクを用いた記憶媒体、磁気テープを用いた記憶媒体等の被収納物を収納する際でも、各被収納物の有無を正確に検知することのできる平面状アンテナ付き棚装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記目的を達成するために、複数の被収納物を収納可能な少なくとも1つの収納部と、所定の電力供給装置に接続される平面状アンテナとを備え、被収納物としてその厚さ方向一方の面に沿った方向に延在する平面状のアンテナを有するRFIDタグ付きの被収納物を収納する棚装置であって、収納部に収納された被収納物の厚さ方向一方の面と平面状アンテナの延在方向との成す鋭角が10°以上80°以下となるように構成している。
【0012】
一例として、被収納物はCDの入った薄型プラスチックケースであり、CDの厚さ方向一方の面上にその面に沿うようにRFIDタグのアンテナが配置され、複数の薄型プラスチックケースが縦置き状態で互いに重ね合わせられるように収納部の棚板上に載置及び収納される場合を想定する。
【0013】
ここで、平面状アンテナが棚板に平行に配置されることにより、各薄型プラスチックケースが平面状アンテナに対して略垂直に配置されると、各CD同士の間隔が狭い状態で、各CDが平面状アンテナに対して略垂直に配置され、各CDの厚さ方向一方の面上に配置されているRFIDタグのアンテナの延在方向も平面状アンテナに対して略垂直となる。このため、例えば平面状アンテナからその厚さ方向に向かって放出された電磁波が各CDの間に入っても、各CDのRFIDタグのアンテナにはその延在方向と略等しい方向から電磁波が到達することになり、各CDのRFIDタグが励振され難い。一方、平面状アンテナが収納部の棚板と略垂直に設けられ、各薄型プラスチックケースと略平行に配置されている場合は、各CDが平面状アンテナに対して略平行に配置されることになる。この場合、例えば平面状アンテナからその厚さ方向に向かって放出された電磁波が平面状アンテナに近い1枚目のCDによって遮られ、2枚目以降のCD同士の隙間にはCDの厚さ方向から電磁波が入射することになるが、各CD同士の隙間にCDの厚さ方向から入射した電磁波はCDの内側に向かって進み難く、このため、平面状アンテナから見て2枚目以降のCDに貼付されているRFIDタグが励振され難い。
【0014】
これに対し、本発明では、収納部に収納された被収納物の厚さ方向の面と平面状アンテナの延在方向との成す鋭角が10°以上80°以下となるように構成されているので、平面状アンテナから放出された電磁波が各CD同士の隙間に入射する場合に、その電磁波が各CDの厚さ方向の表面に対して斜めに入射する傾向が強くなる。このため、各CDのRFIDタグのアンテナにはその延在方向に対して斜めの方向から電磁波が到達することになり、各CDのRFIDタグが励振され易くなる。一方、平面状アンテナから放出された電磁波が平面状アンテナに近い1枚目のCDによって遮られる場合でも、2枚目以降のCD同士の隙間にCDの厚さ方向の表面に対して斜めの方向から電磁波が入射され、入射した電磁波がCDの厚さ方向の表面の全体に亘って到達し易くなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、平面状アンテナから放出された電磁波が各被収納物同士の隙間に入射する場合に、その電磁波が各収納物の厚さ方向の表面に対して斜めに入射する傾向が強くなり、また、平面状アンテナから放出された電磁波が平面状アンテナに近い1つ目の被収納物によって遮られる場合でも、2つ目以降の被収納物同士の隙間に被収納物の厚さ方向の表面に対して斜めの方向から電磁波が入射することになり、入射した電磁波が被収納物の厚さ方向の表面の全体に亘って到達し易くなる。即ち、各被収納物のRFIDタグが励振され易くなるので、RFIDタグを有する光ディスク、磁気ディスクを用いた記憶媒体、磁気テープを用いた記憶媒体等の被収納物を収納した際でも、各被収納物の有無を正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態を示す棚装置の正面図
【図2】棚装置の平面図
【図3】棚装置の要部斜視図
【図4】棚装置の側面図
【図5】平面状アンテナの平面図
【図6】平面状アンテナの平面図
【図7】各平面状アンテナ、リーダ/ライタ、制御装置及び各アンテナ装置の接続状態を示すブロック図
【図8】対向アンテナ装置の平面図
【図9】ラックに取付けられた棚装置の正面図
【図10】棚装置の要部正面図
【図11】棚装置の要部正面図
【図12】CDの平面図
【図13】CDの平面図
【図14】本実施形態の第1変形例を示す棚装置の要部正面図
【図15】本実施形態の第2変形例を示す棚装置の要部正面図
【図16】本実施形態の第3変形例を示す棚装置の要部正面図
【図17】本実施形態の第4変形例を示す平面状アンテナ装置の平面図
【図18】従来の棚装置の正面図
【図19】従来の棚装置の要部正面図
【図20】従来の棚装置の要部正面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態の平面状アンテナ付き棚装置を図1乃至図13を参照しながら説明する。以下の説明における方向の説明は図1〜6及び図8〜9に示した方向に準ずる。また、左右方向は幅方向と一致しており、後方向は奥行方向と一致している。
【0018】
この平面状アンテナ付き棚装置は、棚本体10と、棚本体10に取付けられた複数の平面状アンテナ装置20と、各平面状アンテナ装置20に接続された電力供給装置としての周知のリーダ/ライタ30と、リーダ/ライタ30に接続された制御装置40と、各平面状アンテナ装置20と対向するように配置された複数の対向アンテナ装置50とを備えている。
【0019】
棚本体10はプラスチックや木等の絶縁材料から成り、被収納物としてCDの入った薄型プラスチックケース1を収納可能な複数の収納部11a〜11gを有する。棚本体10は、下棚板10aと、一対の側板10bと、天板10cと、中棚板10dと、複数の仕切板10eと、背面板10fとを有する。下棚板10a、一対の側板10b、天板10c及び背面板10fによって前面を開口した直方体の箱が形成されている。また、中棚板10dによって直方体の箱の中空部が上下に仕切られ、各仕切板10eによって中棚板10dの上側及び下側の各中空部が幅方向に仕切られ、前面を開口した複数の収納部11a〜11gが棚本体10内に形成されている。ここで、本実施形態では一例として、各収納部11a〜11gの高さ寸法は略120mmに、奥行寸法は略200mmに設定され、各収納部11b,11c,11d,11e,11fの幅寸法は略260mmに、各収納部11a,11dの幅寸法は略130mmに設定されている。また、薄型プラスチックケース1の高さ寸法は略122mmとなっている。
【0020】
各収納部11a〜11g内にはそれぞれ1つまたは2つの位置規制部材12が設けられ、各位置規制部材12はプラスチック、木、ガラス等の絶縁材料から成る。各位置規制部材12は前後方向に延びるように形成され、各位置規制部材12は各収納部11b,11c,11d,11e,11f内の右下及び左下に配置されて、また、収納部11a内では位置規制部材12は右下に配置され、収納部11dでは位置規制部材12は左下に配置されている。
【0021】
各収納部11a〜11gの高さ寸法が各薄型プラスチックケース1の高さ寸法よりも小さく、各収納部11a〜11g内の幅方向端側且つ下側に位置規制部材12が設けられているので、各収納部11a〜11gに薄型プラスチックケース1を収納すると、薄型プラスチックケース1が下棚板11a及び中棚板11dに対して傾斜した状態となる。また、傾斜する角度は薄型プラスチックケース1の高さ寸法、各収納部11a〜11gの高さ寸法、各位置規制部材12の大きさによるが、本実施形態では、薄型プラスチックケース1と下棚板11a及び中棚板11dとの成す鋭角が80°以下となるように構成されている。
【0022】
各収納部11a〜11g内にはそれぞれ複数の突状部13が設けられ、各突状部13はプラスチック、木、ガラス等の絶縁材料から成る。各突状部13は前後方向に延びるように形成され、各収納部11a〜11gの底面に互いに幅方向に間隔をおいて配置されている。即ち、各収納部11a〜11gの底面にはそれぞれ複数の突状部13が設けられているので、各収納部11a〜11g内に収納された薄型プラスチックケース1の下端が下棚板11aまたは中棚板11dの上で左右方向に位置ずれすることが防止される。このため、薄型プラスチックケース1が下棚板11a及び中棚板11dに対して傾いて収納された際に、その傾きが維持されるように構成されている。尚、本実施形態では前後方向に延びる複数の突状部13を設けたが、各突状部13の代わりに前後方向に延びる複数の凹状部を設けることも可能であり、各突状部13の代わりに半球状の複数の突状部を設けることも可能である。
【0023】
各収納部11b,11c,11d,11e,11f内にはそれぞれ上側位置規制部材14が設けられ、各上側位置規制部材14はプラスチック、木、ガラス等の絶縁材料から成る。各上側位置規制部材14は前後方向に延びるように形成され、各位置規制部材12は各収納部11b,11c,11d,11e,11f内の上面且つ幅方向略中央に取付けられている。即ち、図11のように、収納部11c内の左側の範囲に各薄型プラスチックケース1を右側に傾くように収納すると、上側位置規制部材14が障害となって収納できる薄型プラスチックケース1の数が少なくなるが、図10のように、収納部11c内の左側の範囲に各薄型プラスチックケース1を左側に傾くように収納すると、右側に傾ける場合と比較して収納できる薄型プラスチックケース1の数が多くなる。このため、各収納部11b,11c,11d,11e,11f内の上面且つ幅方向略中央に上側位置規制部材14が設けられることにより、各収納部11b,11c,11d,11e,11f内における薄型プラスチックケース1の傾きの方向をある程度一定にすることができる。
【0024】
各平面状アンテナ装置20は、図5に示すように、平面状の基板21と、基板21の厚さ方向一方の面に設けられた平面状アンテナ22とを有する。基板21はPVC、PET、ABS、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等の絶縁材料から成る。平面状アンテナ22は銅箔やアルミ箔等の金属薄膜から成り、基板21の厚さ方向一方の面にエッチング、蒸着等の周知の技術を用いて形成されている。平面状アンテナ22は互いに幅方向に間隔をおいて配置された幅方向一対の平面状のアンテナ部22aと、各アンテナ部22aの前端側を接続する接続部22bと、各アンテナ部22aの後端側にそれぞれ設けられた一対の給電点22cと、各アンテナ部22aの後端側を接続するとともに平面状アンテナ22の感度を調整するカップラ回路22dとを有する。尚、図6に示すように、各アンテナ部22aの中に各アンテナ部22aと所定の間隔をおいて設けられた複数の短冊状電極部22eを設けることも可能であり、その他の構成を追加することも可能である。また、カップラ回路22dを省いた構成とすることも可能である。各給電点22cにはそれぞれケーブル23が接続されるようになっており、各ケーブル23はリーダ/ライタ30に接続されるようになっている。また、リーダ/ライタ30から所定周波数の電力が各給電点22cに供給されると、各アンテナ部22bから所定周波数の電磁波が放出され、平面状アンテナ装置20の厚さ方向の両方の面側に電磁界が形成されるようになっている。中棚板10d内には各平面状アンテナ装置20を挿入するためのスリットが設けられ、各平面状アンテナ装置20は背面側から中棚板10dのスリット内に挿入されるようになっている。また、各平面状アンテナ装置20は平面状アンテナ22が設けられた面が下を向くように挿入され、中棚板10dの上面と各平面状アンテナ22とが平行に配置される。
【0025】
制御装置40はハードディスク、RAM、CPU、キーボード、マウス等を有する周知のコンピュータから成る。図7に示すように、各平面状アンテナ装置20の平面状アンテナ22はケーブル23を介してリーダ/ライタ30に接続され、リーダ/ライタ30は別のケーブルを介して制御装置40に接続されている。
【0026】
各対向アンテナ装置50は各平面状アンテナ装置20と同じ構成を有するが、リーダ/ライタ30には接続されていない。各対向アンテナ装置50は、図8に示すように、平面状の基板51と、基板51の厚さ方向一方の面に設けられた対向アンテナ52とを有する。また、対向アンテナ52は互いに幅方向に間隔をおいて配置された幅方向一対の平面状のアンテナ部52aと、各アンテナ部52aの前端側を接続する接続部52bと、各アンテナ部52aの後端側にそれぞれ設けられた一対の給電点52cと、各アンテナ部52aの後端側を接続するとともに平面状アンテナ22の感度を調整するカップラ回路52dとを有する。即ち、リーダ/ライタ30に接続されていないことを除き、各対向アンテナ装置50は各平面状アンテナ装置20と同じ構成を有している。また、リーダ/ライタ30が接続されていないことから、各対向アンテナ装置50には電力が供給されない。下棚板10a内及び天板10c内には各対向アンテナ装置50を挿入するためのスリットが設けられ、各対向アンテナ装置50は背面側から下棚板10a及び天板10cのスリット内に挿入されるようになっている。また、下棚板10aに挿入される各対向アンテナ装置50は対向アンテナ52が設けられた面が上を向き、天板10cに挿入される各対向アンテナ装置50は対向アンテナ52が設けられた面が下を向く。
【0027】
また、図1等からわかるように、各平面状アンテナ装置20の平面状アンテナ22は互いに幅方向に並ぶように配置され、各対向アンテナ装置50の対向アンテナ52も互いに幅方向に並ぶように配置されている。また、各対向アンテナ52の幅方向一方(例えば右側)のアンテナ部52aが各平面状アンテナ22の幅方向他方(例えば左側)のアンテナ部22aと上下方向に対向し、各対向アンテナ52の幅方向他方のアンテナ部52aが各平面状アンテナ22の幅方向一方のアンテナ部22aと上下方向に対向している。さらに、並設された各平面状アンテナ22のうち幅方向一端(例えば右端)に配置された平面状アンテナ22の幅方向一方(例えば右側)のアンテナ部22aは対向アンテナ52と上下方向に対向してない。また、並設された各平面状アンテナ22のうち幅方向他端(例えば左端)に配置された平面状アンテナ22の幅方向他方(例えば左側)のアンテナ部22aも対向アンテナ52と上下方向に対向してない。
【0028】
また、各対向アンテナ装置50の対向アンテナ52は、平面状アンテナ装置20の平面状アンテナ22と同じ構成を有し、平面状アンテナ22と対向しているので、各平面状アンテナ22の放出する電磁波によって共振するようになっている。
【0029】
図12に示すように、薄型プラスチックケース1内に収納されるCDの厚さ方向一方の面(データの記録に使用されない面)にはRFIDタグ2が形成され、RFIDタグ2は、CDの円周方向に巻回されたアンテナ2aと、アンテナ2aに接続されたICチップ2bとを有する。また、ICチップ2bにはCDごとに設定された固有の識別信号が格納されており、外部から所定周波数の電磁波を受信すると、RFIDタグ2が励振され、励振による起電力によってICチップ2bが作動し、外部に向かって識別信号を含む電波を発信するようになっている。尚、図13に示すように、CDの内周面側の厚さ方向一方の面にアンテナ2aを形成することも可能である。また、図12よりも径方向内側且つ図13よりも径方向外側の位置にアンテナ2aを設けることも可能である。さらに、CDの表面に直接にアンテナ2a及びICチップ2bを形成せずに、平面状に形成されたシール状のRFIDタグをCDの厚さ方向一方の面に貼付することも可能であり、この場合でもRFIDタグのアンテナがCDの厚さ方向一方の面に沿う方向に延在することになる。
【0030】
以上のように構成された棚装置は、例えば複数の収納部101a,101b,101cを有する金属製のラック100の中段の収納部101bに着脱可能に収納されて使用される。尚、他の収納部101a,101cには縦置きのアンテナ装置110が設けられ、RFIDタグが貼付された書籍Bが収納されるようになっている。また、各アンテナ装置110はリーダ/ライタ30に接続されている。リーダ/ライタ30は各平面状アンテナ22及び各アンテナ装置110に所定の順番で電力を供給可能なスイッチ機構を有しており、制御装置40は各平面状アンテナ22及び各アンテナ装置110に所定の順番で電力を供給するようにリーダ/ライタ30に指令を出すように構成されている。例えば、上段の収納部101aの左側のアンテナ装置110に電力を供給した後、中央のアンテナ装置110に電力を供給し、その後右側のアンテナ装置110に電力を供給し、次に中断の収納部110aの左側の平面状アンテナ22に電力を供給した後、中央の平面状アンテナ22に電力を供給し、その後右側の平面状アンテナ22に電力を供給するようになっている。また、制御装置40は、上段の収納部101a内に配置された各アンテナ装置110を使い、上段の収納部101a内に収納されている各書籍Bの有無を検知し、各平面状アンテナ装置20を使い、中段の収納部101b内に収納されている各CD1の有無を検知し、下段の収納部101c内に配置された各アンテナ装置110を使い、下段の収納部101c内に収納されている各書籍Bの有無を検知するようになっている。
【0031】
ここで、本実施形態では、薄型プラスチックケース1と下棚板11a及び中棚板11dとの成す鋭角が80°以下となるように構成され、中棚板10dと各平面状アンテナ22とが平行に配置されていることから、各収納部11a〜11gに収納された薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面と平面状アンテナの延在方向との成す鋭角が80°以下となるように構成されている。また、CDの厚さ方向一方の面と薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面とは略平行になっていることから、RFIDタグ2は薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面に沿った方向に延在している。
【0032】
このため、図10のように複数の薄型プラスチックケース1が互いに重ね合わせられるように収納されている場合でも、例えば各平面状アンテナ22からその厚さ方向に向かって放出された電磁波が各CD同士の隙間に入射する場合に、その電磁波が各CDの厚さ方向の表面に対して斜めに入射する傾向が強くなる。このため、各CDのRFIDタグ2のアンテナ2aにはその延在方向に対して斜めの方向から電磁波が到達することになり、各CDのRFIDタグ2が励振され易くなる。また、例えば各平面状アンテナ22の電磁界が幅方向に延びる磁束を有し、その電磁波が、互いに重ね合わせられるように収納された複数の薄型プラスチックケース1のCDのうち1つ目の薄型プラスチックケース1内のCDによって遮られる場合でも、2つ目以降の各薄型プラスチックケース1内の各CD同士の隙間にCDの厚さ方向の表面に対して斜めの方向から電磁波が入射され、入射した電磁波がCDの厚さ方向の表面の全体に亘って到達し易くなる。
【0033】
このように、本実施形態によれば、各平面状アンテナ22から放出された電磁波が各CD同士の隙間に入射する場合に、その電磁波が各CDの厚さ方向の表面に対して斜めに入射する傾向が強くなる。また、各平面状アンテナ22の電磁界が幅方向に延びる磁束を有し、その電磁波が、互いに重ね合わせられるように収納された複数の薄型プラスチックケース1のCDのうち1つ目の薄型プラスチックケース1内のCDによって遮られる場合でも、2つ目以降の各薄型プラスチックケース1内の各CD同士の隙間にCDの厚さ方向の表面に対して斜めの方向から電磁波が入射され、入射した電磁波が被収納物の厚さ方向の表面の全体に亘って到達し易くなる。このため、各CDのRFIDタグ2が励振され易くなるので、RFIDタグ2を有するCDを収容した薄型プラスチックケース1を棚装置に収納した際でも、各薄型プラスチックケース1の有無を正確に検知することができる。
【0034】
本実施形態では、各収納部11a〜11gに収納された薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面と平面状アンテナ22の延在方向との成す鋭角が80°以下となるように構成されているが、前記鋭角が10°以上80°以下であれば、RFIDタグ2を有するCDを収容した複数の薄型プラスチックケース1を互いに重ね合わせられるように棚装置に収納した際でも、各薄型プラスチックケース1の有無を良好に検知することができることを、出願人は経験から得ることができた。さらに、前記鋭角が20°以上70°以下であれば、RFIDタグ2を有するCDを収容した複数の薄型プラスチックケース1を互いに重ね合わせられるように棚装置に収納した際に、各薄型プラスチックケース1の有無をより良好に検知することができることを、出願人は経験から得ることができた。
【0035】
また、各収納部11a〜11gの高さ寸法を薄型プラスチックケース1の高さ寸法よりも小さく形成したので、各収納部11a〜11g内に収容された薄型プラスチックケース1が平面状アンテナ22に対して確実に傾いて配置され、薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面と平面状アンテナ22の延在方向との成す鋭角を確実に所定角度(例えば80°)以下にすることができる。
【0036】
また、各収納部11a〜11gに収納された薄型プラスチックケース1の下端の位置を各収納部11a〜11gの幅方向に規制する位置規制部材12が各収納部11a〜11g内の幅方向の端側に設けられているので、各収納部11a〜11g内に収容された薄型プラスチックケース1が平面状アンテナ22に対して確実に傾いて配置される。
【0037】
また、各収納部11a〜11gに収納された薄型プラスチックケース1の下端の位置を各収納部11a〜11gの幅方向に規制する複数の突状部13が各収納部11a〜11gの下面に設けられているので、各収納部11a〜11g内に収納された薄型プラスチックケース1が平面状アンテナ22に対して、前記鋭角が確実に所定角度(例えば10°以上80°以下)となるように傾いて配置される。
【0038】
また、各平面状アンテナ22が互いに幅方向に並ぶように複数設けられるとともに、各平面状アンテナ22が各収納部11a〜11gの下面内(中棚板10d内)に延在方向が該下面と平行になるように配置され、各平面状アンテナ22には、互いに幅方向に間隔をおいて配置されるとともにリーダ/ライタ30からの電力によって電磁波を放出する幅方向一対の平面状のアンテナ部22aが設けられ、各収納部11a〜11gの上面内(天板11c内)には、各平面状アンテナ22と上下方向に対向して配置されるとともに、対向している平面状アンテナ22から放出される電磁波によって共振可能な対向アンテナ52が設けられている。このため、対向アンテナ52が共振することにより、平面状アンテナ22によって形成された電磁界の上下方向の範囲拡大や電磁界の安定性の向上等の効果が得られ、各薄型プラスチックケース1の有無の正確な検知を行う上で極めて有利である。
【0039】
また、前記対向アンテナには互いに幅方向に間隔をおいて配置された幅方向一対の平面状のアンテナ部52aが設けられ、各対向アンテナ52における幅方向一方のアンテナ部52aが平面状アンテナ22の幅方向他方のアンテナ部22aと上下方向に対向し、対向アンテナ52の幅方向他方のアンテナ部52aが平面状アンテナ22の幅方向一方のアンテナ部52aと上下方向に対向している。このように構成することにより、平面状アンテナ22によって形成された電磁界の上下方向の範囲拡大や電磁界の安定性の向上等の効果がより確実に得られ、各薄型プラスチックケース1の有無の正確な検知を行う上で極めて有利である。
【0040】
また、本実施形態では、並設された各平面状アンテナ22のうち幅方向一端(例えば右端)に配置された平面状アンテナ22の幅方向一方(例えば右側)のアンテナ部22aは対向アンテナ52と上下方向に対向してない。また、並設された各平面状アンテナ22のうち幅方向他端(例えば左端)に配置された平面状アンテナ22の幅方向他方(例えば左側)のアンテナ部22aも対向アンテナ52と上下方向に対向してない。この理由としては、並設された各平面状アンテナ22のアンテナ部22aは隣の平面状アンテナ22のアンテナ部22aが近接している場合、自らが放出した電磁波によって隣の平面状アンテナ22の平面状アンテナ22が共振し、また、隣の平面状アンテナ22によって電磁界が遮られる場合もあるので、電磁界の上下方向の範囲拡大や電磁界の安定性の向上等を目的として対向アンテナ52を設けているが、隣に平面状アンテナ22が存在しないアンテナ部22aからの電磁界は比較的遮られることが少なく、対向アンテナ52を設ける必要がないことが挙げられる。このように、対向アンテナ52を部分的に省くことが可能であることから、製造コストの低減を図る上で有利である。
【0041】
また、本実施形態では、各収納部11a〜11gは、収納された各薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面と各平面状アンテナ22とのなす鋭角が各平面状アンテナ22の幅方向の中央側に形成されるように構成されている。つまり、図10に示すように、例えば幅方向の中央に配置された平面状アンテナ装置20の平面状アンテナ22に対し、収納部11cの左側に配置された6枚の薄型プラスチックケース1は厚さ方向一方の面が対応する平面状アンテナ22となす鋭角が左側(平面状アンテナ22の幅方向の中央側)に形成され、収納部11bの右側に配置された4枚の薄型プラスチックケース1、収納部11fの左側に配置された5枚の薄型プラスチックケース1、及び収納部11fの右側に配置された3枚の薄型プラスチックケース1も、薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面が平面状アンテナ22となす鋭角が平面状アンテナ22の幅方向の中央側に形成されている。出願人は、このように配置することにより、各薄型プラスチックケース1の有無の検知精度を向上できることを経験から得ることができた。尚、本実施形態では、図11に示すように、収納された各薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の面と各平面状アンテナ22とのなす鋭角が各平面状アンテナ22の幅方向の外側に形成される場合に、収納できる薄型プラスチックケース1の数が少なくなる。このため、鋭角が形成される方向が逆の場合でも、薄型プラスチックケース1の数が少なくなるので、各薄型プラスチックケース1の有無を検知する精度を維持することが可能となる。
【0042】
尚、本実施形態では、各収納部11a〜11g内の幅方向端側且つ下側に位置規制部材12が設けられ、各位置規制部材12は前後方向に延びるように形成されているものを示した。これに対し、各収納部11a〜11g内の幅方向端側且つ下側に位置規制部が設けられ、例えば位置規制部を設けることによりその部分の収納部の高さ寸法を他の部分よりも小さくする等により、薄型プラスチックケース1が斜めに配置されるようになっていれば、前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0043】
尚、本実施形態では、各収納部11a〜11gの高さ寸法が各薄型プラスチックケース1の高さ寸法よりも小さいものを示したが、各収納部11a〜11gの高さ寸法が各薄型プラスチックケース1の高さ寸法よりも大きい場合でも、各位置規制部材12と各突状部13のうち少なくとも何れか一方を設けることにより、各薄型プラスチックケース1が斜めに配置されるように構成することが可能であり、前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0044】
尚、本実施形態では、CDが収容された薄型プラスチックケース1を被収納物として収納するものを示したが、フレキシブルディスクやハードディスク等のように磁気ディスクが所定のケースに収容された記憶媒体や、オーディオ用カセットテープやビデオ用カセットテープ等のように磁気テープがリール状に巻回されてプラスチックのケースに収容されている記憶媒体を被収容物として収容する場合でも、前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0045】
尚、本実施形態では、各平面状アンテナ22及び各対向アンテナ52を天板10c内、中棚板10d内、及び下棚板10a内に配置したものを示した。これに対し、各平面状アンテナ装置20を中棚板10d上に載置する等して、各平面状アンテナ22を中棚板10dの近傍に配置することも可能であり、各対向アンテナ52も同様に配置することが可能であり、この場合でも前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0046】
尚、本実施形態では、各RFIDタグ2から発信される電波を各平面状アンテナ22で受信するようにしたものを示したが、各RFIDタグ2から発信される電波を受信するアンテナを別途設けることも可能であり、この場合でも前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0047】
尚、本実施形態では、各収納部11a〜11gの高さ寸法等によって、収納された各薄型プラスチックケース1が中棚板10dに対して斜めに配置されるように構成している。これに対し、図14に示すように、各収納部11a〜11gの高さ寸法を各薄型プラスチックケース1の高さ寸法よりも大きくするとともに、各位置規制部材12、各突状部13及び各上側位置規制部材14を設けない場合でも、各収納部11a〜11g内に各薄型プラスチックケース1を中棚板10dに対して斜めに傾くように支持する支持部材60を設けることにより、収納された各薄型プラスチックケース1が中棚板10dに対して斜めに配置されるように構成することが可能であり、この場合でも前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0048】
また、本実施形態では、各平面状アンテナ22が中棚板10dと平行に配置されているものを示した。これに対し、図15に示すように、各平面状アンテナ装置20を中棚板10dと垂直に且つ前後方向に延在するように配置することも可能である。この場合でも、支持部材60,61等によって各薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の表面と各平面状アンテナ装置20の平面状アンテナ22の延在方向との成す鋭角が10°以上80°以下になれば、前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0049】
尚、本実施形態では、平面状アンテナ22に平面状の一対のアンテナ部22aを設けたものを示した。これに対し、アンテナ部22aを1つにすることも可能であり、3つ以上にすることも可能である。さらに、平面状アンテナ22を金属薄膜から成る公知の他の構成の平面状アンテナに変更することも可能であり、これらの場合でも前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0050】
また、本実施形態では、平面状アンテナ22を金属薄膜から形成したものを示した。これに対し、図17に示すように、平面状アンテナ22の代わりに、基板23aと、基板23a上に金属の線材を複数回に亘って巻回して成る巻線部23bと、巻線部23bに電力を供給するための一対の給電点23cとから成る平面状アンテナ23を用いることも可能であり、この場合でも巻線部23bが平面状アンテナとなり、前述と同等の作用効果を達成可能である。
【0051】
尚、本実施形態では、各薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の表面と各平面状アンテナ22の延在方向との成す鋭角が10°以上80°以下になるように構成したものを示した。これに対し、図16に示すように、各薄型プラスチックケース1の厚さ方向一方の表面と各平面状アンテナ22の延在方向との成す鋭角は0°であっても、支持部材62等によって各薄型プラスチックケース1が互いに上下方向にずれるように配置され、好ましくは幅方向一方から他方に向かって徐々に各薄型プラスチックケース1の位置が高くなるように配置されていれば、各薄型プラスチックケース1に収容されている各CDの各RFIDタグ2のアンテナ2aに電磁波が到達し易く、各薄型プラスチックケース1の有無を正確に検知することができる。
【0052】
また、支持部材等によって各薄型プラスチックケース1が互いに前後方向にずれるように配置され、好ましくは幅方向一方から他方に向かって徐々に各薄型プラスチックケース1の位置が手前側になるように配置されていれば、各薄型プラスチックケース1に収容されている各CDの各RFIDタグ2のアンテナ2aに電磁波が到達し易く、各薄型プラスチックケース1の有無を正確に検知することができる。
【符号の説明】
【0053】
1…薄型プラスチックケース、2…RFIDタグ、2a…アンテナ、2b…ICチップ、10…棚本体、10a…下棚板、10b…側板、10c…天板、10d…中棚板、10e…仕切板、10f…背面板、11a〜11g…収納部、12…位置規制部材、13…突状部、14…上側位置規制部材、20…平面状アンテナ装置、21…基板、22…平面状アンテナ、22a…アンテナ部、30…リーダ/ライタ、40…制御装置、50…対向アンテナ装置、51…基板、52…対向アンテナ、52a…アンテナ部、100…ラック、101a〜101c…収納部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被収納物を収納可能な少なくとも1つの収納部と、所定の電力供給装置に接続される平面状アンテナとを備え、被収納物としてその厚さ方向一方の面に沿った方向に延在する平面状のアンテナを有するRFIDタグ付きの被収納物を収納する棚装置であって、
収納部に収納された被収納物の厚さ方向一方の面と平面状アンテナの延在方向との成す鋭角が10°以上80°以下となるように構成した
ことを特徴とする棚装置。
【請求項2】
前記収納部は前面を開口するとともに所定の高さ寸法を有し、平面状アンテナの延在方向が収納部の下面と平行になるように構成され、
収納部の高さ寸法を被収納物の高さ寸法よりも小さく形成することにより、収納部に収納された被収納物の厚さ方向一方の面と平面状アンテナの延在方向との成す鋭角が10°以上80°以下となるように構成した
ことを特徴とする請求項1に記載の棚装置。
【請求項3】
前記収納部は前面を開口するとともに所定の幅寸法を有し、平面状アンテナの延在方向が収納部の下面と平行になるように構成され、
収納部に収納された被収納物の下端の位置を収納部の幅方向に規制する位置規制部が収納部内の幅方向の端側に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の棚装置。
【請求項4】
前記収納部は前面を開口するとともに所定の幅寸法を有し、平面状アンテナの延在方向が収納部の下面と平行になるように構成され、
収納部に収納された被収納物の下端の位置を収納部の幅方向に規制する複数の突状部または凹状部が収納部の下面に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の棚装置。
【請求項5】
前記収納部は前面を開口するとともに所定の幅寸法を有し、
前記平面状アンテナが互いに収納部の幅方向に並ぶように複数設けられるとともに、各平面状アンテナが収納部の下面の近傍または下面内に延在方向が該下面と平行になるように配置され、各平面状アンテナには、互いに収納部の幅方向に間隔をおいて配置されるとともに前記所定の電力供給装置からの電力によって電磁波を放出する幅方向一対の平面状のアンテナ部が設けられ、
収納部の上面の近傍または上面内には、各平面状アンテナと上下方向に対向して配置されるとともに、対向している平面状アンテナから放出される電磁波によって共振可能な少なくとも1つの対向アンテナが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の棚装置。
【請求項6】
前記対向アンテナに、互いに収納部の幅方向に間隔をおいて配置された幅方向一対の平面状のアンテナ部が設けられ、
対向アンテナにおける幅方向一方のアンテナ部が平面状アンテナの幅方向他方のアンテナ部と上下方向に対向し、対向アンテナの幅方向他方のアンテナ部が平面状アンテナの幅方向一方のアンテナ部と上下方向に対向している
ことを特徴とする請求項5に記載の棚装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−219240(P2011−219240A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−91743(P2010−91743)
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【出願人】(507138789)クレスコ・アイディー株式会社 (2)
【Fターム(参考)】