説明

広告表示方法及び装置、並びに広告表示プログラム

【課題】入力された画像だけを元に広告を表示する。
【解決手段】特徴量取得部36は、サーバ11に入力された入力画像の特徴量を取得する。キーワード取得部37は、入力画像の特徴量に基づいて、入力画像のキーワードを取得する。関連画像取得部38は、入力画像のキーワードに基づいて、関連画像を取得する。特徴量取得部36は、関連画像の特徴量を取得する。キーワード取得部37は、関連画像の特徴量に基づいて、関連画像のキーワードを取得する。広告取得部39は、入力画像のキーワード、及び関連画像のキーワードに基づいて、広告を取得する。入力画像、そのキーワード、関連画像、そのキーワード、及び広告は、通信I/F35に読み出され、サーバ11から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索した画像とともにその画像に関連する広告を表示する広告表示方法及び装置、並びに広告表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上の広告として、キーワード広告が普及している。キーワード広告とは、キーワードが入力された際にそのキーワードに関連して表示する広告のことであり、Yahoo!(登録商標)やGoogle(登録商標)などの検索サイトで採用されている。検索サイトでは、検索キーワードに関連するキーワード広告を、検索結果とともに表示する。なお、キーワード広告は、リアルタイムにメッセージの遣り取りをするチャットサイトに採用することも可能である(例えば、特許文献1参照)など、種々の使用態様がある。特許文献1の発明では、入力されたメッセージに含まれるキーワードに関連するキーワード広告を、チャット画面に表示する。
【0003】
キーワード広告の他には、GPS情報を元に表示する、観光地などの地域に特化した広告が存在する(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の発明では、入力された画像のGPS情報を取得して、取得したGPS情報を元に広告を表示する。
【0004】
ところで、画像の検索を行う場合、上述したキーワード検索の他に、画像をキーとして検索を行うこともある(例えば、特許文献3、4参照)。特許文献3、4の発明では、入力された画像からその特徴量を抽出し、抽出した特徴量を元に画像を検索する。
【特許文献1】特開2000−194728号公報
【特許文献2】特開2002−329191号公報
【特許文献3】特開平08−249467号公報
【特許文献4】特開平11−096368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の発明のように、キーワード広告を表示する場合には、キーワードの入力が条件となる。つまり、キーワードの入力がない場合には、広告を表示することができない。
【0006】
特許文献2の発明のように、広告を表示する場合には、画像にGPS情報が付されていることが条件となる。しかし、GPS情報が付されている画像の普及率は低く、また、GPS情報が付されている画像であってもそのGPS情報が損失することも少なくないため、特許文献2の発明のように広告を表示する方法は、ロバスト性に欠ける。
【0007】
特許文献3、4の発明のように、画像をキーとしてその特徴量を元に検索を行う場合、キーワード入力を伴っていないので、このままでは広告を表示することができない。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、入力された画像だけを元に広告を表示する広告表示方法及び装置、並びに広告表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の広告表示装置は、入力部を介して入力された画像の特徴量を取得する特徴量取得部と、前記画像に関連する関連画像を取得する関連画像取得部と、前記特徴量を元に、広告を取得する広告取得部と、前記広告を、前記関連画像とともにモニタに出力する出力部とを備えている。
【0010】
請求項2に記載の発明では、前記特徴量を元に、前記画像に関連するキーワードを取得するキーワード取得部を備え、前記広告取得部は、前記キーワードを元に、広告を取得する。
【0011】
請求項3に記載の発明では、前記特徴量取得部は、前記関連画像の特徴量を取得し、前記キーワード取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量、及び前記関連画像の特徴量を元に、キーワードを取得し、前記広告取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量、及び前記関連画像の特徴量を元に取得されたキーワードを元に、広告を取得する。
【0012】
請求項4に記載の発明では、前記特徴量取得部は、前記関連画像の特徴量を取得し、前記キーワード取得部は、前記関連画像の特徴量を元に、キーワードを取得し、前記広告取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量を元に取得されたキーワード、及び前記関連画像の特徴量を元に取得されたキーワードを元に、広告を取得する。
【0013】
請求項5に記載の発明では、前記特徴量取得部が抽出する特徴量は、被写体である。
【0014】
請求項6に記載の発明では、前記特徴量取得部が特徴量として抽出する被写体は、人物の顔である。請求項7に記載の発明では、前記キーワード取得部は、人物の顔とその名称とを関連付けて記憶した人物一覧テーブルを用いて、前記画像に関連するキーワードを取得する。
【0015】
請求項8に記載の発明では、前記特徴量取得部が特徴量として抽出する被写体は、商品である。請求項9に記載の発明では、前記キーワード取得部は、商品とその名称とを関連付けて記憶した商品一覧テーブルを用いて、前記画像に関連するキーワードを取得する。
【0016】
請求項10に記載の発明では、前記特徴量取得部が特徴量として抽出する被写体は、文字である。
【0017】
請求項11に記載の発明では、前記特徴量取得部が抽出する特徴量は、複数の色の組合せであり、前記キーワード取得部は、複数の色の組合せと、その組合せから連想される色彩イメージの単語とを関連付けて記憶した色彩イメージ一覧テーブルを用いて、前記画像に関連するキーワードを取得する。
【0018】
請求項12に記載の発明では、前記広告取得部は、キーワードが付された広告を記憶した広告データベースにアクセスし、広告を取得する。
【0019】
請求項13に記載の発明では、前記関連画像取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量を元に、前記関連画像を取得する。
【0020】
本発明の広告表示方法は、画像の特徴量を特徴量取得部で取得する特徴量取得ステップと、前記画像に関連する関連画像を関連画像取得部で取得する関連画像取得ステップと、前記特徴量を元に、広告を広告取得部で取得する広告取得ステップと、前記広告を、前記関連画像とともに出力部を介してモニタに出力する出力ステップとを備えている。
【0021】
本発明の広告表示プログラムは、画像の特徴量を取得する特徴量取得ステップと、前記画像に関連する関連画像を取得する関連画像取得ステップと、前記特徴量を元に、広告を取得する広告取得ステップと、前記広告を、前記関連画像とともにモニタに出力する出力ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の広告表示方法及び装置、並びに広告表示プログラムによれば、入力された画像だけを元に広告を表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
[第1実施形態]
図1において、第1実施形態における広告表示装置は、広告表示プログラム40(図3参照)のインストールによってサーバ11に構築される形式で実現される。広告表示装置は、画像の入力を受けて、その入力された画像(以下、「入力画像」ともいう。)に関連する画像(以下、「関連画像」ともいう。)を取得するとともに、入力画像の特徴量を元に広告を取得し、入力画像、関連画像、及び広告を、インターネット12を介してクライアント端末13に送信する。クライアント端末13に送信された入力画像、関連画像、及び広告は、モニタ15に表示される(図4参照)。
【0024】
サーバ11は、インターネット12を介して接続されたクライアント端末13とともに、ネットワークシステム14を構成する。クライアント端末13は、例えば周知のパーソナルコンピュータやワークステーションであり、各種操作画面などを表示するモニタ15と、操作信号を出力するマウス16及びキーボード17からなる操作部18とを備えている。
【0025】
クライアント端末13には、デジタルカメラ19で撮影して得られた画像や、メモリカードやCD−Rなどの記録媒体20に記録された画像が送信され、あるいは、インターネット12を経由して画像が転送される。
【0026】
デジタルカメラ19は、例えば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)などに準拠した通信ケーブルや、無線LANなどによりクライアント端末13に接続され、クライアント端末13とのデータの相互通信が可能となっている。また、記録媒体20も同様に、専用のドライバを介してクライアント端末13とのデータの遣り取りが可能となっている。
【0027】
図2に示すように、クライアント端末13を構成するCPU21は、操作部18から入力される操作信号などに従ってクライアント端末13全体を統括的に制御する。CPU21には、操作部18の他に、データバス22を介して、RAM23、ハードディスクドライブ(HDD)24、通信インターフェース(通信I/F)25、及びモニタ15が接続されている。
【0028】
RAM23は、CPU21が処理を実行するための作業用メモリである。HDD24には、クライアント端末13を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている他に、デジタルカメラ19、記録媒体20、あるいは、インターネット12から取り込まれた画像が記憶される。CPU21は、HDD24からプログラムを読み出してRAM23に展開し、読み出したプログラムを逐次処理する。
【0029】
通信I/F25は、例えばモデムやルータであり、インターネット12に適合した通信プロトコルの制御を行い、インターネット12を経由したデータの遣り取りをする。また、通信I/F25は、デジタルカメラ19や記録媒体20などの外部機器とのデータ通信も行う。
【0030】
図3に示すように、サーバ11を構成するCPU31は、インターネット12を経由してクライアント端末13から入力される操作信号に従ってサーバ11全体を統括的に制御する。CPU31には、データバス32を介して、RAM33、ハードディスクドライブ(HDD)34、通信インターフェース(通信I/F)35、特徴量取得部36、キーワード取得部37、関連画像取得部38、及び広告取得部39が接続されている。
【0031】
RAM33は、CPU31が処理を実行するための作業用メモリである。HDD34には、サーバ11を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。また、HDD34には、広告表示プログラム40が記憶されている。CPU31は、HDD34からプログラムを読み出してRAM33に展開し、読み出したプログラムを逐次処理する。
【0032】
HDD34には、画像データベース(画像DB)41と、広告データベース(広告DB)42とが設けられている。画像DB41には、複数の画像のデータとともに、画像一覧テーブル及びキーワード一覧テーブル(ともに図示省略)が格納されている。
【0033】
画像一覧テーブルは、取込み時に自動的に付けられるID(取込み順に付した通し番号)を見出しとして、画像のファイル名を記憶している。キーワード一覧テーブルは、IDを見出しとして、画像に付されたキーワードを記憶している。
【0034】
画像に付されたキーワードには、画像に元々付されたもの、画像を取り込んだ際にファイルシステムなどの外部データベースから取得したもの(画像のタイトル・ジャンル・イメージなどをキーワードとしたもの)などがある。なお、画像一覧テーブルとキーワード一覧テーブルとを統合して、一つのデータテーブルとしてもよい。
【0035】
広告DB42には、複数の広告とともに、広告一覧テーブル及びキーワード一覧テーブル(ともに図示省略)が格納されている。広告は、画像やURL(Uniform Resource Locator)などで構成される。広告一覧テーブルは、取込み時に自動的に付けられるID(取込み順に付した通り番号)を見出しとして、広告のファイル名を記憶している。キーワード一覧テーブルは、IDを見出しとして、広告に付されたキーワードを記憶している。
【0036】
広告に付されたキーワードには、広告に元々付されたもの、広告を取り込んだ際にファイルシステムなどの外部データベースから取得したもの(広告のタイトル・ジャンル・イメージなどをキーワードとしたもの)などがある。なお、広告一覧テーブルとキーワード一覧テーブルとを統合して、一つのデータテーブルとしてもよい。
【0037】
通信I/F35は、例えばモデムやルータであり、インターネット12に適合した通信プロトコルの制御を行い、インターネット12を経由したデータの遣り取りをする。通信I/F35は、画像が入力される入力部として機能し、また、サーバ11で処理されたデータ(入力画像、関連画像、広告)をクライアント端末13のモニタ15に出力する出力部として機能する。通信I/F35を介して入力されたデータは、RAM33に一時的に記憶される。
【0038】
特徴量取得部36は、サーバ11に画像が入力されると、その入力画像を解析して人物の顔を抽出し、抽出した顔を特徴量として取得する。顔の抽出には、特開2005−267512号公報で開示されている赤目検出を用いた方法などを利用する。詳しい説明は、特開2005−267512号公報を参照されたい。なお、顔の抽出には、パターンマッチングや、肌色検出などの周知技術を利用してもよい。
【0039】
また、特徴量取得部36は、抽出された顔からその表情を認識し、認識した表情を特徴量として取得する。表情の認識には、特開平10−255043号公報で開示されている隠れマルコフモデル(HMM)を用いた技術などを利用する。なお、詳しい説明は、特開平10−255043号公報を参照されたい。
【0040】
さらに、特徴量取得部36は、抽出された顔に関する事項、及びその他の事項(例えば、顔の大きさ、髪型、アクセサリなど)を特徴量として取得する。顔に関する事項、及びその他の事項の取得には、周知技術を用いるのであれば何でもよい。なお、詳しい説明は省略する。
【0041】
キーワード取得部37は、入力画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された人物一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する人名を入力画像のキーワード(入力画像に関連するキーワード)として取得する。人物一覧テーブルには、特徴量取得部36で取得される特徴量と、人名その他のキーワード(例えば、表情、顔の大きさ、髪型、アクセサリなど)とが関連付けて記録されている。
【0042】
関連画像取得部38は、キーワード取得部37で取得されたキーワードに基づいて、画像DB41を検索し、当該キーワードと関連付けて記憶されている画像を、関連画像として取得する。
【0043】
特徴量取得部36は、関連画像を解析して人物の顔を抽出し、抽出した顔を特徴量として取得する。また、特徴量取得部36は、抽出された顔に関する事項、及びその他の事項(例えば、表情、顔の大きさ、髪型、アクセサリなど)を特徴量として取得する。
【0044】
キーワード取得部37は、関連画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された人物一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する人名を関連画像のキーワード(関連画像に関連する)として取得する。
【0045】
広告取得部39は、入力画像のキーワード、及び関連画像のキーワードに基づいて、広告DB42を検索し、広告を取得する。具体的には、まず、入力画像のキーワードと一致するキーワードと関連付けて記憶されている広告を仮取得する。入力画像のキーワードが複数ある場合には、そのうちのいずれかのキーワードと一致するキーワードと関連付けて記憶されている広告を仮取得する。
【0046】
複数の広告が仮取得された場合には、その中から、関連画像のキーワードのうち入力画像のキーワードと共通しないキーワード(例えば、関連画像のキーワードが「A」、「B」及び「C」で、入力画像のキーワードが「A」、「B」、「D」である場合は「C」)、と一致するキーワードと関連付けて記憶されている広告を取得する。
【0047】
最終的に複数の広告が取得された場合には、一つの広告に絞り込む。広告の絞込みは、アクセス頻度あるいは投資金額に基づいて予め設定されたポイントが最も高いものとしたり、検索に最初にヒットしたものとしたりすればよい。なお、入力画像のキーワード、及び関連画像のキーワードに基づいて、広告を取得されればよく、上記の方法に限定されるものではない。
【0048】
入力画像、キーワード取得部37で取得された入力画像のキーワード、関連画像、キーワード取得部37で取得された関連画像のキーワード、及び広告取得部39で取得された広告は、インターネット12を介してクライアント端末13に送信される。
【0049】
クライアント端末13は、入力画像、キーワード取得部37で取得された入力画像のキーワード、関連画像、キーワード取得部37で取得された関連画像のキーワード、及び広告取得部39で取得された広告が送信されると、それらを検索結果画面51(図4参照)としてモニタ15に表示する。
【0050】
図4に示す検索結果画面51には、ウィンドウ52が表示される。ウィンドウ52には、入力画像53、そのキーワード(「蛇原友里」、「アップ」、「へびちゃん」、「無表情」、「コサージュ」)54、広告55、及び関連画像56が配置される。
【0051】
ウィンドウ52上には、選択操作に用いるポインタ57が表示される。ポインタ57は、マウス16が操作されることでウィンドウ52上を移動する。
【0052】
広告55は、画像55a及びハイパーリンク55bから構成されている。ハイパーリンク55bには、リンク先のURL(Uniform Resource Locator)が埋め込まれている。ハイパーリンク55bにポインタ57を合わせてマウス16をクリックすることで、リンク先のウェブページがモニタ15上に表示される。
【0053】
関連画像56は、左上のものから右下のものへ、入力画像53と関連度合が高い順に配置されている。例えば、入力画像と関連画像のそれぞれとの関係において、一致するキーワードの個数が多いものほど関連度合が高いものとする。
【0054】
関連画像56にポインタ57を合わせてクリックすることで、関連画像56を入力画像とする処理(上記と同様の処理)が実行される。
【0055】
ウィンドウ52の右端には、画面をスクロール表示するためのスクロールバー58が設けられている。スクロールバー58は、マウス16を操作して、ポインタ57でドラッグすることにより、スクロールできるようになっている。画面がスクロールされることで、非表示状態であった関連画像を表示することができる。
【0056】
次に、上記構成のサーバ11(図1及び図3参照)が広告表示装置として機能したときの処理手順について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。ユーザーは、クライアント端末13の操作部を操作して、サーバ11に画像を入力する。サーバ11に入力された画像は、RAM33に記憶される。
【0057】
サーバ11に入力された画像は、RAM33から特徴量取得部36に読み出される。特徴量取得部36では、入力画像の特徴量が取得される。取得された入力画像の特徴量は、RAM33に記憶される。
【0058】
特徴量取得部36で取得された入力画像の特徴量は、RAM33からキーワード取得部37に読み出される。キーワード取得部37では、HDD34に格納された人物一覧テーブルが参照されつつ、入力画像の特徴量に基づいて、キーワードが取得される。取得されたキーワードは、RAM33に記憶される。
【0059】
キーワード取得部37で取得されたキーワードは、RAM33から関連画像取得部38に読み出される。関連画像取得部38では、画像DB41にアクセスされつつ、キーワード取得部37で取得されたキーワードに基づいて、関連画像が取得される。取得された関連画像は、RAM33に記憶される。
【0060】
関連画像取得部38で取得された関連画像は、RAM33から特徴量取得部36に読み出される。特徴量取得部36では、関連画像の特徴量が取得される。取得された関連画像の特徴量は、RAM33に記憶される。
【0061】
特徴量取得部36で取得された関連画像の特徴量は、RAM33からキーワード取得部37に読み出される。キーワード取得部37では、HDD34に格納された人物一覧テーブルが参照されつつ、関連画像の特徴量に基づいて、キーワードが取得される。取得されたキーワードは、RAM33に記憶される。
【0062】
キーワード取得部37で取得された入力画像のキーワード、及び関連画像のキーワードは、RAM33から広告取得部39に読み出される。広告取得部39では、広告DB42にアクセスされつつ、キーワード取得部37で取得された入力画像のキーワード、及び関連画像のキーワードに基づいて、広告が取得される。取得された広告は、RAM33に記憶される。
【0063】
サーバ11に入力された入力画像、キーワード取得部37で取得された入力画像のキーワード、関連画像取得部38で取得された関連画像、キーワード取得部37で取得された関連画像のキーワード、及び広告取得部39で取得された広告は、RAM33から通信I/F35に読み出され、サーバ11から出力される。
【0064】
サーバ11から出力された入力画像、そのキーワード、関連画像、及び広告は、インターネット12を介してクライアント端末13に送信される。クライアント端末13に送信された入力画像、そのキーワード、関連画像、及び広告は、RAM23に記憶される。
【0065】
クライアント端末13に送信された入力画像、そのキーワード、関連画像、及び広告は、所定の形式でモニタ15に表示される(図4参照)。
【0066】
以上説明したように、サーバ11に入力された入力画像の特徴量を元に広告を取得する構成であるから、画像にキーワードが付されていない場合、すなわちキーワードの入力がない場合であっても、画像に関連する広告を表示することができる。また、画像から抽出される特徴量を元に広告を取得する構成であるから、GPS情報その他の付帯情報を必要とせず、確実に広告を表示することができる。さらに、入力画像の特徴量だけでなく、関連画像の特徴量を元にして広告を取得しているから、関連画像の検索結果と違和感のない広告を表示することができる。
【0067】
[第2実施形態]
上記第1実施形態の広告表示装置では、入力画像に写る人物の顔を元に取得した関連画像や広告を出力する場合を例に説明したが、次に説明する第2実施形態の広告表示装置のように、入力画像の構図を元に取得した関連画像や広告を出力するようにしてもよい。
【0068】
特徴量取得部36は、サーバ11に画像が入力されると、その入力画像を解析して色・濃度差(エッジ)、すなわち構図を抽出し、抽出した構図を特徴量として取得する。色の抽出は、例えば、最も画素数の多い色、最も密度の高い色などを選択する。また、特開平10−143679号公報に記載された発明のように、色味の出現頻度などに基づいて色を抽出してもよい。なお、抽出する色は1色に限定されず、複数の色を抽出してもよい。構図の抽出は、例えば、特開2005−096334号公報に記載されている技術を利用する。なお、詳しい説明は、特開2005−096334号公報を参照されたい。
【0069】
キーワード取得部37は、入力画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された構図一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する構図名をキーワードとして取得する。構図一覧テーブルには、特徴量取得部36で取得される特徴量と、構図名(例えば、海、夜空など)とが関連付けて記録されている。
【0070】
特徴量取得部36は、関連画像を解析して構図を抽出し、抽出した構図を特徴量として取得する。キーワード取得部37は、関連画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された構図一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する構図名をキーワードとして取得する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。また、上記第1実施形態と処理手順、及び効果は同様であり、その説明についても省略する。
【0071】
[第3実施形態]
また、次に説明する第3実施形態の広告表示装置のように、入力画像に写る商品を元に取得した関連画像や広告を出力するようにしてもよい。
【0072】
特徴量取得部36は、サーバ11に画像が入力されると、その入力画像を解析して物品の形状・模様・色を抽出し、抽出した物品の形状・模様・色を特徴量として取得する。形状・模様の抽出には、パターンマッチングなどの周知技術を利用する。色の抽出は、先に抽出された形状の中について、第1実施形態と同様の処理を行う。
【0073】
キーワード取得部37は、入力画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された商品一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する商品名をキーワードとして取得する。商品一覧テーブルには、特徴量取得部36で取得される特徴量と、商品名(例えば、コカコーラ(登録商標)、サントリー烏龍茶(登録商標)など)とが関連付けて記録されている。
【0074】
特徴量取得部36は、関連画像を解析して物品の形状・模様・色を抽出し、抽出した物品の形状・模様・色を特徴量として取得する。キーワード取得部37は、関連画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された商品一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する商品名をキーワードとして取得する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。また、上記第1実施形態と処理手順、及び効果は同様であり、その説明についても省略する。
【0075】
[第4実施形態]
また、次に説明する第4実施形態の広告表示装置のように、入力画像の色彩イメージを元に関連画像や広告を出力するようにしてもよい。
【0076】
特徴量取得部36は、サーバ11に画像が入力されると、その入力画像を解析して複数の色を抽出し、抽出した色の組合せを特徴量として取得する。色の抽出は、画素数の多い色から順に、あるいは密度の高い色から順に行う。また、特開平10−143679号公報に記載された発明のように、色味の出現頻度順などに基づいて色を抽出してもよい。
【0077】
キーワード取得部37は、入力画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された色彩イメージ一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する色彩イメージをキーワードとして取得する。色彩イメージ一覧テーブルには、特徴量取得部36で取得される特徴量と、色彩イメージ(例えば、明度の低い赤系と青系との組合せに対する「格調高い」、中明度のグレイ系の組合せに対する「ナチュラル」又は「エコロジカル」など)とが関連付けて記録されている。
【0078】
特徴量取得部36は、関連画像を解析して複数の色を抽出し、抽出した色の組合せを特徴量として取得する。キーワード取得部37は、関連画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納された色彩イメージ一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当する色彩イメージをキーワードとして取得する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。また、上記第1実施形態と処理手順、及び効果は同様であり、その説明についても省略する。
【0079】
[第5実施形態]
また、次に説明する第5実施形態の広告表示装置にように、入力画像に写る文字を元に取得した関連画像や広告を出力するようにしてもよい。
【0080】
特徴量取得部36は、サーバ11に画像が入力されると、その入力画像を解析して文字を抽出し、抽出した文字を特徴量として取得する。文字の抽出は、まず、文字が書かれた部分を抜き出すレイアウト解析を行い、これにより抜き出された部分から文字を一つずつ切り出す。そして、一文字ずつエッジ、輪郭、方向寄与度などを抽出し、予め登録されている標準パターンと比較照合する。さらに、マッチした数種の標準パターンを候補として出力し、この候補から前後の文脈などを加味しながら誤認識を訂正して、最終的に残った候補をテキストデータに変換する。
【0081】
キーワード取得部37は、入力画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納されたワード一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当するテキストデータをキーワードとして取得する。ワード一覧テーブルには、特徴量取得部36で取得される特徴量と、テキストデータとが関連付けて記録されている。
【0082】
特徴量取得部36は、関連画像を解析して文字を抽出し、抽出した文字を特徴量として取得する。キーワード取得部37は、関連画像の特徴量に基づいて、HDD34に格納されたワード一覧テーブル(図示省略)を検索し、該当するテキストデータをキーワードとして取得する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。また、上記第1実施形態と処理手順、及び効果は同様であり、その説明についても省略する。
【0083】
なお、上記各実施形態の広告表示装置では、一つの基準(第1実施形態の場合は、人物の顔)を元に取得した関連画像や広告を出力する場合を例にそれぞれ説明したが、これらを統合した広告表示装置としてもよい。この場合、複数の基準を、選択的に用いたり、総合的に用いたりすることとなる。選択的に用いる場合には、自動選択したり(例えば、ランダム)、操作部18からの操作指示に基づいて選択したりすることとなる。
【0084】
総合的に用いる場合には、各基準について、入力画像の特徴量が取得されるまで解析したりする。例えば、特徴量取得部36は、顔が取得されない場合に構図の取得を試みる。さらに、構図も取得されない場合に物品の形状・模様・色の取得を試みる。そして、物品の形状・模様・色が取得された場合には、色の組合せや文字の取得は行わない。重要と位置づけられる基準の特徴量から順に取得するようにすることで、画像の特徴を的確に把握することができる。また、特徴量が取得されないケースを少なくすることができる。
【0085】
なお、上記各実施形態では、広告取得部39は、入力画像の特徴量を元に取得されたキーワード、及び関連画像の特徴量を元に取得されたキーワードを元に、広告を取得したが、入力画像の特徴量、及び関連画像の特徴量を元に取得されたキーワードを元に、広告を取得するようにしてもよい。この場合、キーワード取得部37は、入力画像の特徴量、及び関連画像の特徴量を元に、キーワードを取得する。具体例としては、入力画像の特徴量を元に入力画像のキーワードを取得するとともに、関連画像の特徴量を元に関連画像のキーワードを取得する。そして、入力画像のキーワードと関連画像のキーワードとで一致するものを、最終的にキーワードとして取得する。
【0086】
また、上記各実施形態では、特徴量取得部36は、入力画像を解析し、特徴量(顔・表情・顔の大きさ・髪型・アクセサリ、構図、物品の形状・模様・色、色の組合せ、文字)を抽出したが、インターネット上のいわゆるフォトストックサービスで実現されているように、その特徴量が予め抽出されている場合には、予め抽出されているその特徴量を直接取得するものとしてもよい。
【0087】
また、上記各実施形態では、インターネット12に接続されたサーバ11に広告表示装置が構築され、万人がアクセス可能である場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、個人が使用するパーソナルコンピュータに広告表示装置が構築されるようにしてもよい。この場合、広告取得部は、広告データベースを備えた外部のサーバにアクセスし、広告を取得する。
【0088】
また、上記各実施形態で示した広告表示装置は一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しなければ、如何様な態様にも適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】ネットワークシステムの構成を示す概略図である。
【図2】クライアント端末の内部構成を示すブロック図である。
【図3】サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図4】検索結果表示画面を示す説明図である。
【図5】広告表示の処理手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
11 サーバ(広告表示装置)
15 モニタ
35 通信インターフェース(通信I/F、入力部、出力部)
36 特徴量取得部
37 キーワード取得部
38 関連画像取得部
39 広告取得部
40 広告表示プログラム
42 広告データベース(広告DB)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部を介して入力された画像の特徴量を取得する特徴量取得部と、
前記画像に関連する関連画像を取得する関連画像取得部と、
前記特徴量を元に、広告を取得する広告取得部と、
前記広告を、前記関連画像とともにモニタに出力する出力部とを備えたことを特徴とする広告表示装置。
【請求項2】
前記特徴量を元に、前記画像に関連するキーワードを取得するキーワード取得部を備え、
前記広告取得部は、前記キーワードを元に、広告を取得することを特徴とする請求項1に記載の広告表示装置。
【請求項3】
前記特徴量取得部は、前記関連画像の特徴量を取得し、
前記キーワード取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量、及び前記関連画像の特徴量を元に、キーワードを取得し、
前記広告取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量、及び前記関連画像の特徴量を元に取得されたキーワードを元に、広告を取得することを特徴とする請求項2に記載の広告表示装置。
【請求項4】
前記特徴量取得部は、前記関連画像の特徴量を取得し、
前記キーワード取得部は、前記関連画像の特徴量を元に、キーワードを取得し、
前記広告取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量を元に取得されたキーワード、及び前記関連画像の特徴量を元に取得されたキーワードを元に、広告を取得することを特徴とする請求項2に記載の広告表示装置。
【請求項5】
前記特徴量取得部が抽出する特徴量は、被写体であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の広告表示装置。
【請求項6】
前記特徴量取得部が特徴量として抽出する被写体は、人物の顔であることを特徴とする請求項5に記載の広告表示装置。
【請求項7】
前記キーワード取得部は、人物の顔とその名称とを関連付けて記憶した人物一覧テーブルを用いて、前記画像に関連するキーワードを取得することを特徴とする請求項6に記載の広告表示装置。
【請求項8】
前記特徴量取得部が特徴量として抽出する被写体は、商品であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の広告表示装置。
【請求項9】
前記キーワード取得部は、商品とその名称とを関連付けて記憶した商品一覧テーブルを用いて、前記画像に関連するキーワードを取得することを特徴とする請求項8に記載の広告表示装置。
【請求項10】
前記特徴量取得部が特徴量として抽出する被写体は、文字であることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の広告表示装置。
【請求項11】
前記特徴量取得部が抽出する特徴量は、複数の色の組合せであり、
前記キーワード取得部は、複数の色の組合せと、その組合せから連想される色彩イメージの単語とを関連付けて記憶した色彩イメージ一覧テーブルを用いて、前記画像に関連するキーワードを取得することを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載の広告表示装置。
【請求項12】
前記広告取得部は、キーワードが付された広告を記憶した広告データベースにアクセスし、広告を取得することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の広告表示装置。
【請求項13】
前記関連画像取得部は、前記入力部を介して入力された画像の特徴量を元に、前記関連画像を取得することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の広告表示装置。
【請求項14】
画像の特徴量を特徴量取得部で取得する特徴量取得ステップと、
前記画像に関連する関連画像を関連画像取得部で取得する関連画像取得ステップと、
前記特徴量を元に、広告を広告取得部で取得する広告取得ステップと、
前記広告を、前記関連画像とともに出力部を介してモニタに出力する出力ステップとを備えたことを特徴とする広告表示方法。
【請求項15】
画像の特徴量を取得する特徴量取得ステップと、
前記画像に関連する関連画像を取得する関連画像取得ステップと、
前記特徴量を元に、広告を取得する広告取得ステップと、
前記広告を、前記関連画像とともにモニタに出力する出力ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする広告表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−86392(P2010−86392A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256260(P2008−256260)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】