庇の取付構造
【課題】庇本体部の支持強度が高いのは勿論、設計の自由度が高いうえに、多様な意匠性を呈することができる庇の取付構造を提供する。
【解決手段】建物1に庇本体部20を取り付けるための庇の取付構造であって、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部3aを有するアーム部材3,3と、アーム部材3,3の挿通用の孔4a,4aを有する庇本体部20の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材4とを有し、建物1の外方に向かって突出するように庇本体部20の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材3,3が建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定され、化粧部材4が外方から被せられたうえで、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定された構成とされている。
【解決手段】建物1に庇本体部20を取り付けるための庇の取付構造であって、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部3aを有するアーム部材3,3と、アーム部材3,3の挿通用の孔4a,4aを有する庇本体部20の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材4とを有し、建物1の外方に向かって突出するように庇本体部20の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材3,3が建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定され、化粧部材4が外方から被せられたうえで、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定された構成とされている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、玄関ポーチなどの庇の取付構造が多数提案され、実施に供されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、庇本体部の付け根の部分に固定ボルトを立設し、中柱に固定した庇の取付構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−96703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような従来の庇の取付構造は、従来の他の庇の取付構造に比べれば、確かに庇本体部の支持強度が高い。
【0006】
しかしながら、庇本体部の付け根の部分には大きなせん断力が働いているため、この付け根の部分を幅広にして対応しているが、この幅広の付け根の部分を一体形成した特注品の庇本体部を用いなければならず、設計の自由度が低くなるうえに、多様な意匠性を呈するものにすることも難しい。
【0007】
そこで、本発明は、庇本体部の支持強度が高いのは勿論、設計の自由度が高いうえに、多様な意匠性を呈することができる庇の取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の庇の取付構造は、建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造であって、前記庇本体部の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有する複数のアーム部材と、前記アーム部材の挿通用の孔を有する前記庇本体部の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材とを有し、前記建物の外方に向かって突出するように前記庇本体部の軒元に沿って間隔を置いて前記アーム部材が建物内部構成部材に固定され、前記化粧部材が外方から被せられたうえで、前記アーム部材の突出部に前記庇本体部の後端部が固定されていることを特徴とする。
【0009】
ここで、前記アーム部材は、前記固定部側を下底とする台形状であるとよい。
【0010】
また、前記アーム部材は、前記突出部側の上底に相当する部分から前記建物の外方に延びて前記庇本体部を固定する延設固定部が設けられているとよい。
【0011】
さらに、前記アーム部材の前記固定部は、固定用部材を介して前記建物内部構成部材に固定されているとよい。
【0012】
また、前記化粧部材の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板が略水平方向に突出して設けられているとよい。
【0013】
さらに、前記目隠板の先端部は下方に傾斜しているとよい。
【発明の効果】
【0014】
このような本発明の庇の取付構造は、建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造である。
【0015】
そして、庇本体部の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有する複数のアーム部材と、アーム部材の挿通用の孔を有する庇本体部の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材とを有する。
【0016】
そのうえで、建物の外方に向かって突出するように庇本体部の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材が建物内部構成部材に固定され、化粧部材が外方から被せられたうえで、アーム部材の突出部に庇本体部の後端部が固定された構成とされている。
【0017】
こうした構成なので、建物内部構成部材に固定されるアーム部材の固定部側が庇本体部の厚さ寸法よりも縦長のため、庇本体部の支持強度が高い。
【0018】
そのうえ、アーム部材の突出部に庇本体部の後端部が固定されるため、庇本体部には様々な構造のものを採用でき、設計の自由度が高いうえに、多様な意匠性を呈することができる。
【0019】
ここで、アーム部材が、固定部側を下底とする台形状である場合は、アーム部材は、庇本体部の付け根の部分に働く大きなせん断力に耐え得るだけでなく、余分な材料を用いない無駄のない形状である。
【0020】
また、アーム部材が、突出部側の上底に相当する部分から建物の外方に延びて庇本体部を固定する延設固定部が設けられている場合は、この延設固定部の存在により、庇本体部の支持強度をさらに高くすることができる。
【0021】
さらに、アーム部材の固定部が、固定用部材を介して建物内部構成部材に固定されている場合は、アーム部材を固定したい建物内部構成部材がアーム部材の固定部の位置に無いときも、この固定用部材を介して容易に固定することができる。
【0022】
また、化粧部材の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板が略水平方向に突出して設けられている場合は、この目隠板により、庇本体部の後端部の継ぎ目が外側から見えないようになり、意匠的外観が良い。
【0023】
さらに、前記目隠板の先端部は下方に傾斜している場合は、庇本体部の後端部の継ぎ目が確実に外側から見えないようになり、より意匠的外観が良い。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施例1の庇の取付構造により庇が設けられた建物の概略構成を説明する説明図である。
【図2】実施例1の庇の取付構造の概略構成を説明する説明図である。
【図3】実施例1で用いられるアーム部材を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は左側面図である。
【図4】実施例1で用いられる化粧部材を示す斜視図である。
【図5】実施例1で用いられる固定用部材の取付状態を示す説明図である。
【図6】実施例1で用いられる固定用部材を示す斜視図である。
【図7】実施例1の庇の取付施工方法の施工段階を示す説明図である。
【図8】実施例1の庇の取付施工方法の施工段階を示す説明図である。
【図9】実施例1の庇の取付施工方法の施工段階を示す説明図である。
【図10】実施例1の庇の取付構造におけるアーム部材の取付状態のみを示す説明図である。
【図11】実施例2の庇の取付構造の概略構成を説明する説明図である。
【図12】実施例2で用いられるアーム部材を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に示す実施例1,2に基づいて説明する。
【実施例1】
【0026】
先ず、実施例1の構成について説明する。
【0027】
図1は、実施例1の庇の取付構造により庇2が設けられた建物1の概略構成を示している。
【0028】
この実施例1の建物1では、庇2が玄関ポーチの庇として設けられている。
【0029】
この実施例1の庇の取付構造は、図2に示したように、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部3aを有するアーム部材3,3と、アーム部材3の挿通用の孔4a,4aを有する庇本体部20の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材4とを有している。
【0030】
そして、建物1の外方に向かって突出するように庇本体部20の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材3,3が、固定部3aの部分で、建物内部構成部材としての中柱51と間柱52(図5も参照)とに固定用部材6を介して固定され、化粧部材4が外方から被せられたうえで、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定手段としてのボルト7,・・・で固定されている。
【0031】
この実施例1では、図3(a)及び図3(b)に示したように、固定部3a側を下底とする台形状のアーム部材3が用いられる。
【0032】
ここで、アーム部材3の固定部3aと突出部3bとは略直交しており、固定部3aには、ボルト31,31が建物1側に向かって突出するように、その頭部を溶接で固定することにより設けられている。
【0033】
そして、このボルト31,31にナット10がそれぞれ螺合されて、アーム部材3の固定部3aが固定用部材6に固定される(図2を参照)。
【0034】
また、アーム部材3の突出部3bには、庇本体部20の後端部を固定するためのボルト7を通すボルト孔3c,3cが形成されている。
【0035】
また、この実施例1では、図4に示したような化粧部材4が用いられる。
【0036】
この化粧部材4は、建物1側に面する側の裏面が開口した長蓋形状を呈しており(図2も参照)、その表面の左右両端部近傍には、アーム部材3の突出部3bを挿通するための縦長スリット状の挿通用の孔4a,4aが形成されている。
【0037】
また、この化粧部材4の表面の下端部近傍には、長手方向に沿って、見切板4bが略水平方向に突出して設けられている。
【0038】
なお、この見切板4bは、庇本体部20の後端部を固定する際に位置決めするためのものであり、その後端部の立上部が化粧部材4の表面に両面テープで固定されている。
【0039】
そして、この見切板4bの立上部の位置では、庇本体部20の後端部がアーム部材3の突出部3bに固定される際には、化粧部材4の裏面側から固定用ビス8,・・・によって、化粧部材4と庇本体部20とが固定される(図2も参照)。
【0040】
さらに、この化粧部材4の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板4cが略水平方向に突出して設けられている。
【0041】
ここで、この目隠板4cの先端部は下方に傾斜されており、固定された際の庇本体部20の後端部の継ぎ目が外側から見えないようになっている。
【0042】
なお、この目隠板4cの後端部には立上部が設けられており、この立上部が固定用リベット9,・・・によって化粧部材4の表面に固定されている(図2も参照)。
【0043】
一方、建物1側では、図5に示したように、天井梁11に上端部が接合された中柱51と間柱52との間に固定用部材6が取り付けられている。
【0044】
この固定用部材6は、図6に示したように、裏面が開口した箱形状をしており、表面側には、アーム部材3のボルト31,31を通すためのボルト孔6a,6aが形成されており、両側面には、中柱51と間柱52とにボルト止めするためのボルト孔6b,・・・が形成されている。
【0045】
そして、固定用部材6は、ボルト13,・・・とナット12,・・・とにより、中柱51と間柱52との間に取り付けられている。
【0046】
次に、この実施例1の庇の取付施工方法について説明しながら、この実施例1の庇の取付構造のより詳細について説明する。
【0047】
まず、図7に示したように、化粧部材4の挿通用の孔4a,4aへアーム部材3,3の突出部3bをそれぞれ挿通するとともに、下面に軒天材22が貼設されたフレーム材21の上面に下地材23を釘打ちして固定し、さらにその上面に接着剤により屋根材24を貼設する。
【0048】
そして、図8に示したように、フレーム材21、軒天材22、下地材23、及び屋根材24を一体としたものの後端部を、アーム部材3,3の突出部3b,3bにボルト7,・・・で固定する。
【0049】
さらに、フレーム材21、軒天材22、下地材23、及び屋根材24を一体としたものの外側からその縁に沿って、先端部にアーム部材3,3の突出部3b,3bが嵌り込む切欠25a,25aが形成された門形状のパラペット25を嵌め込む。
【0050】
そのうえで、パラペット25の上面から固定ネジを螺合して、図9に示したように、アーム部材3,3及び化粧部材4が固定された庇本体部20が組み上がる。
【0051】
ここで、庇本体部20の上面の四隅には、アイボルト14,・・・が設けられており、クレーンによる輸送手段としてのトラックなどの荷台への積み込み、又は荷台からの積み下ろしが可能とされている。
【0052】
なお、フレーム材21の後端部には、凸部21a,21aが設けられており、化粧部材4の対応する位置には、嵌合孔4d,4dが形成されており、凸部21a,21aが嵌合孔4d,4dに嵌め込まれることにより、庇本体部20と化粧部材4とがより一体化されている。
【0053】
また、フレーム材21の後端部の左右両端には、シール材21b,21bが設けられており、庇本体部20と化粧部材4との間の防水がなされている。
【0054】
こうして工場で庇本体部20とアーム部材3,3と化粧部材4とを一体に作り上げたものを、建物1の上側の外壁部15Aと下側の外壁部15Bとの間に露出された固定用部材6へ取り付けると、図1及び図2に示したように、建物1に庇2が設けられることとなる。
【0055】
なお、図10にアーム部材3のみの取付状態を示したように、アーム部材3は、建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定用部材6を介してしっかりと固定されているので、庇本体部20の支持強度が高い。
【0056】
次に、実施例1の作用効果について説明する。
【0057】
このような実施例1の庇の取付構造は、建物1に庇本体部20を取り付けるための庇の取付構造である。
【0058】
そして、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部3aを有するアーム部材3,3と、アーム部材3,3の挿通用の孔4a,4aを有する庇本体部20の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材4とを有する。
【0059】
そのうえで、建物1の外方に向かって突出するように庇本体部20の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材3,3が建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定され、化粧部材4が外方から被せられたうえで、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定された構成とされている。
【0060】
こうした構成なので、建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定されるアーム部材3の固定部3a側が庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長のため、庇本体部20の支持強度が高い。
【0061】
そのうえ、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定されるため、庇本体部20には様々な構造のものを採用でき、設計の自由度が高いうえに、多様な意匠性を呈することができる。
【0062】
よって、例えば、庇2を通常よりも低くして設けても、美観を呈するものにすることができる。
【0063】
さらには、アーム部材3,3の部分のみを残して庇本体部20を取り外すことができるので、庇2の修繕やリフォームなどを容易に行うこともできる。
【0064】
ここで、アーム部材3は、固定部3a側を下底とする台形状とされている。
【0065】
このため、アーム部材3は、庇本体部20の付け根の部分に働く大きなせん断力に耐え得るだけでなく、余分な材料を用いない無駄のない形状である。
【0066】
また、アーム部材3の固定部3aは、固定用部材6を介して建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定されている。
【0067】
このため、この実施例1のように、アーム部材3を固定したい建物内部構成部材としての中柱51や間柱52などがアーム部材3の固定部3aの位置に無いときも、この固定用部材6を介して容易に固定することができる。
【0068】
また、化粧部材4の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板4cが略水平方向に突出して設けられている。
【0069】
このため、この目隠板4により、庇本体部20の後端部の継ぎ目が外側から見えないようになり、意匠的外観が良い。
【0070】
さらに、目隠板4cの先端部は下方に傾斜している。
【0071】
このため、庇本体部20の後端部の継ぎ目が確実に外側から見えないようになり、より意匠的外観が良い。
【実施例2】
【0072】
次に、実施例2について説明する。
【0073】
なお、実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0074】
図11は、実施例2の庇の取付構造の概略構成を示している。
【0075】
この実施例2の庇の取付構造では、図12に示したように、実施例1で用いたアーム部材3の基本構成に加え、突出部3bの上底に相当する部分から建物1の外方に延びて庇本体部20を固定する延設固定部30aが設けられるとともに、ボルト孔3c,・・・の代わりにビス孔30c,・・・が設けられたアーム部材30を用い、アーム部材30,30を固定手段としてのビス70,・・・で庇本体部20の後端部に固定して実施することが主に異なる。
【0076】
すなわち、この延設固定部30aの存在により、実施例1の庇の取付構造と比べても、庇本体部20の支持強度をさらに高くすることができる。
【0077】
なお、他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様であるので説明を省略する。
【0078】
以上、図面を参照して、本発明を実施するための形態を実施例1,2に基づいて詳述してきたが、具体的な構成は、これら実施例1,2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0079】
例えば、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30を2つ用いて実施したが、これに限定されず、3つ以上用いて実施してもよい。
【0080】
また、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30の主要部分の形状を台形状として実施したが、これに限定されず、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有するようにすれば、その他様々な形状で実施してもよい。
【0081】
さらに、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30を固定する建物内部構成部材として、中柱51と間柱52とを採用したが、これに限定されず、例えば、より高い箇所に設ける場合には、天井梁11などを建物内部構成部材として実施してもよい。
【0082】
また、上記した実施例1,2では、庇2を玄関ポーチの庇としたが、これに限定されず、例えば、窓の庇などとして実施してもよい。
【0083】
さらに、上記した実施例1,2では、説明を分かり易くするために、目隠板4cの表面の高さ位置を庇本体部20の表面の高さ位置より若干高くして実施したが、これに限定されない。
【0084】
すなわち、庇本体部20の後端部の部分には樋が設けられるため、実際には庇本体部20の表面にはこの後端部に向かって下る傾斜が設けられるので、これを考慮して目隠板4cの表面の高さ位置を庇本体部20の表面の高さ位置と略同一にして実施してもよい。
【0085】
また、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30の突出部3bや延設固定部30aに庇本体部の後端部を固定するための固定手段として、ボルト7,・・・やビス70,・・・を用いて実施したが、これに限定されず、釘などを用いて実施してもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 建物
2 庇
20 庇本体部
21 フレーム材
21a 凸部
21b シール材
22 軒天材
23 下地材
24 屋根材
25 パラペット
25a 切欠
3 アーム部材
30 アーム部材
30a 延設固定部
31 ボルト
3a 固定部
3b 突出部
3c ボルト孔
30c ビス孔
4 化粧部材
4a アーム部材の挿通用の孔
4b 見切板
4c 目隠板
4d 嵌合孔
51 中柱(建物内部構成部材)
52 間柱(建物内部構成部材)
6 固定用部材
6a ボルト孔
6b ボルト孔
7 ボルト(固定手段)
70 ビス(固定手段)
8 固定用ビス
9 固定用リベット
10 ナット
11 天井梁
12 ナット
13 ボルト
14 アイボルト
15A 外壁部
15B 外壁部
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、玄関ポーチなどの庇の取付構造が多数提案され、実施に供されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、庇本体部の付け根の部分に固定ボルトを立設し、中柱に固定した庇の取付構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−96703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような従来の庇の取付構造は、従来の他の庇の取付構造に比べれば、確かに庇本体部の支持強度が高い。
【0006】
しかしながら、庇本体部の付け根の部分には大きなせん断力が働いているため、この付け根の部分を幅広にして対応しているが、この幅広の付け根の部分を一体形成した特注品の庇本体部を用いなければならず、設計の自由度が低くなるうえに、多様な意匠性を呈するものにすることも難しい。
【0007】
そこで、本発明は、庇本体部の支持強度が高いのは勿論、設計の自由度が高いうえに、多様な意匠性を呈することができる庇の取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の庇の取付構造は、建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造であって、前記庇本体部の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有する複数のアーム部材と、前記アーム部材の挿通用の孔を有する前記庇本体部の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材とを有し、前記建物の外方に向かって突出するように前記庇本体部の軒元に沿って間隔を置いて前記アーム部材が建物内部構成部材に固定され、前記化粧部材が外方から被せられたうえで、前記アーム部材の突出部に前記庇本体部の後端部が固定されていることを特徴とする。
【0009】
ここで、前記アーム部材は、前記固定部側を下底とする台形状であるとよい。
【0010】
また、前記アーム部材は、前記突出部側の上底に相当する部分から前記建物の外方に延びて前記庇本体部を固定する延設固定部が設けられているとよい。
【0011】
さらに、前記アーム部材の前記固定部は、固定用部材を介して前記建物内部構成部材に固定されているとよい。
【0012】
また、前記化粧部材の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板が略水平方向に突出して設けられているとよい。
【0013】
さらに、前記目隠板の先端部は下方に傾斜しているとよい。
【発明の効果】
【0014】
このような本発明の庇の取付構造は、建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造である。
【0015】
そして、庇本体部の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有する複数のアーム部材と、アーム部材の挿通用の孔を有する庇本体部の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材とを有する。
【0016】
そのうえで、建物の外方に向かって突出するように庇本体部の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材が建物内部構成部材に固定され、化粧部材が外方から被せられたうえで、アーム部材の突出部に庇本体部の後端部が固定された構成とされている。
【0017】
こうした構成なので、建物内部構成部材に固定されるアーム部材の固定部側が庇本体部の厚さ寸法よりも縦長のため、庇本体部の支持強度が高い。
【0018】
そのうえ、アーム部材の突出部に庇本体部の後端部が固定されるため、庇本体部には様々な構造のものを採用でき、設計の自由度が高いうえに、多様な意匠性を呈することができる。
【0019】
ここで、アーム部材が、固定部側を下底とする台形状である場合は、アーム部材は、庇本体部の付け根の部分に働く大きなせん断力に耐え得るだけでなく、余分な材料を用いない無駄のない形状である。
【0020】
また、アーム部材が、突出部側の上底に相当する部分から建物の外方に延びて庇本体部を固定する延設固定部が設けられている場合は、この延設固定部の存在により、庇本体部の支持強度をさらに高くすることができる。
【0021】
さらに、アーム部材の固定部が、固定用部材を介して建物内部構成部材に固定されている場合は、アーム部材を固定したい建物内部構成部材がアーム部材の固定部の位置に無いときも、この固定用部材を介して容易に固定することができる。
【0022】
また、化粧部材の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板が略水平方向に突出して設けられている場合は、この目隠板により、庇本体部の後端部の継ぎ目が外側から見えないようになり、意匠的外観が良い。
【0023】
さらに、前記目隠板の先端部は下方に傾斜している場合は、庇本体部の後端部の継ぎ目が確実に外側から見えないようになり、より意匠的外観が良い。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施例1の庇の取付構造により庇が設けられた建物の概略構成を説明する説明図である。
【図2】実施例1の庇の取付構造の概略構成を説明する説明図である。
【図3】実施例1で用いられるアーム部材を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は左側面図である。
【図4】実施例1で用いられる化粧部材を示す斜視図である。
【図5】実施例1で用いられる固定用部材の取付状態を示す説明図である。
【図6】実施例1で用いられる固定用部材を示す斜視図である。
【図7】実施例1の庇の取付施工方法の施工段階を示す説明図である。
【図8】実施例1の庇の取付施工方法の施工段階を示す説明図である。
【図9】実施例1の庇の取付施工方法の施工段階を示す説明図である。
【図10】実施例1の庇の取付構造におけるアーム部材の取付状態のみを示す説明図である。
【図11】実施例2の庇の取付構造の概略構成を説明する説明図である。
【図12】実施例2で用いられるアーム部材を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に示す実施例1,2に基づいて説明する。
【実施例1】
【0026】
先ず、実施例1の構成について説明する。
【0027】
図1は、実施例1の庇の取付構造により庇2が設けられた建物1の概略構成を示している。
【0028】
この実施例1の建物1では、庇2が玄関ポーチの庇として設けられている。
【0029】
この実施例1の庇の取付構造は、図2に示したように、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部3aを有するアーム部材3,3と、アーム部材3の挿通用の孔4a,4aを有する庇本体部20の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材4とを有している。
【0030】
そして、建物1の外方に向かって突出するように庇本体部20の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材3,3が、固定部3aの部分で、建物内部構成部材としての中柱51と間柱52(図5も参照)とに固定用部材6を介して固定され、化粧部材4が外方から被せられたうえで、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定手段としてのボルト7,・・・で固定されている。
【0031】
この実施例1では、図3(a)及び図3(b)に示したように、固定部3a側を下底とする台形状のアーム部材3が用いられる。
【0032】
ここで、アーム部材3の固定部3aと突出部3bとは略直交しており、固定部3aには、ボルト31,31が建物1側に向かって突出するように、その頭部を溶接で固定することにより設けられている。
【0033】
そして、このボルト31,31にナット10がそれぞれ螺合されて、アーム部材3の固定部3aが固定用部材6に固定される(図2を参照)。
【0034】
また、アーム部材3の突出部3bには、庇本体部20の後端部を固定するためのボルト7を通すボルト孔3c,3cが形成されている。
【0035】
また、この実施例1では、図4に示したような化粧部材4が用いられる。
【0036】
この化粧部材4は、建物1側に面する側の裏面が開口した長蓋形状を呈しており(図2も参照)、その表面の左右両端部近傍には、アーム部材3の突出部3bを挿通するための縦長スリット状の挿通用の孔4a,4aが形成されている。
【0037】
また、この化粧部材4の表面の下端部近傍には、長手方向に沿って、見切板4bが略水平方向に突出して設けられている。
【0038】
なお、この見切板4bは、庇本体部20の後端部を固定する際に位置決めするためのものであり、その後端部の立上部が化粧部材4の表面に両面テープで固定されている。
【0039】
そして、この見切板4bの立上部の位置では、庇本体部20の後端部がアーム部材3の突出部3bに固定される際には、化粧部材4の裏面側から固定用ビス8,・・・によって、化粧部材4と庇本体部20とが固定される(図2も参照)。
【0040】
さらに、この化粧部材4の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板4cが略水平方向に突出して設けられている。
【0041】
ここで、この目隠板4cの先端部は下方に傾斜されており、固定された際の庇本体部20の後端部の継ぎ目が外側から見えないようになっている。
【0042】
なお、この目隠板4cの後端部には立上部が設けられており、この立上部が固定用リベット9,・・・によって化粧部材4の表面に固定されている(図2も参照)。
【0043】
一方、建物1側では、図5に示したように、天井梁11に上端部が接合された中柱51と間柱52との間に固定用部材6が取り付けられている。
【0044】
この固定用部材6は、図6に示したように、裏面が開口した箱形状をしており、表面側には、アーム部材3のボルト31,31を通すためのボルト孔6a,6aが形成されており、両側面には、中柱51と間柱52とにボルト止めするためのボルト孔6b,・・・が形成されている。
【0045】
そして、固定用部材6は、ボルト13,・・・とナット12,・・・とにより、中柱51と間柱52との間に取り付けられている。
【0046】
次に、この実施例1の庇の取付施工方法について説明しながら、この実施例1の庇の取付構造のより詳細について説明する。
【0047】
まず、図7に示したように、化粧部材4の挿通用の孔4a,4aへアーム部材3,3の突出部3bをそれぞれ挿通するとともに、下面に軒天材22が貼設されたフレーム材21の上面に下地材23を釘打ちして固定し、さらにその上面に接着剤により屋根材24を貼設する。
【0048】
そして、図8に示したように、フレーム材21、軒天材22、下地材23、及び屋根材24を一体としたものの後端部を、アーム部材3,3の突出部3b,3bにボルト7,・・・で固定する。
【0049】
さらに、フレーム材21、軒天材22、下地材23、及び屋根材24を一体としたものの外側からその縁に沿って、先端部にアーム部材3,3の突出部3b,3bが嵌り込む切欠25a,25aが形成された門形状のパラペット25を嵌め込む。
【0050】
そのうえで、パラペット25の上面から固定ネジを螺合して、図9に示したように、アーム部材3,3及び化粧部材4が固定された庇本体部20が組み上がる。
【0051】
ここで、庇本体部20の上面の四隅には、アイボルト14,・・・が設けられており、クレーンによる輸送手段としてのトラックなどの荷台への積み込み、又は荷台からの積み下ろしが可能とされている。
【0052】
なお、フレーム材21の後端部には、凸部21a,21aが設けられており、化粧部材4の対応する位置には、嵌合孔4d,4dが形成されており、凸部21a,21aが嵌合孔4d,4dに嵌め込まれることにより、庇本体部20と化粧部材4とがより一体化されている。
【0053】
また、フレーム材21の後端部の左右両端には、シール材21b,21bが設けられており、庇本体部20と化粧部材4との間の防水がなされている。
【0054】
こうして工場で庇本体部20とアーム部材3,3と化粧部材4とを一体に作り上げたものを、建物1の上側の外壁部15Aと下側の外壁部15Bとの間に露出された固定用部材6へ取り付けると、図1及び図2に示したように、建物1に庇2が設けられることとなる。
【0055】
なお、図10にアーム部材3のみの取付状態を示したように、アーム部材3は、建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定用部材6を介してしっかりと固定されているので、庇本体部20の支持強度が高い。
【0056】
次に、実施例1の作用効果について説明する。
【0057】
このような実施例1の庇の取付構造は、建物1に庇本体部20を取り付けるための庇の取付構造である。
【0058】
そして、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部3aを有するアーム部材3,3と、アーム部材3,3の挿通用の孔4a,4aを有する庇本体部20の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材4とを有する。
【0059】
そのうえで、建物1の外方に向かって突出するように庇本体部20の軒元に沿って間隔を置いてアーム部材3,3が建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定され、化粧部材4が外方から被せられたうえで、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定された構成とされている。
【0060】
こうした構成なので、建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定されるアーム部材3の固定部3a側が庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長のため、庇本体部20の支持強度が高い。
【0061】
そのうえ、アーム部材3,3の突出部3b,3bに庇本体部20の後端部が固定されるため、庇本体部20には様々な構造のものを採用でき、設計の自由度が高いうえに、多様な意匠性を呈することができる。
【0062】
よって、例えば、庇2を通常よりも低くして設けても、美観を呈するものにすることができる。
【0063】
さらには、アーム部材3,3の部分のみを残して庇本体部20を取り外すことができるので、庇2の修繕やリフォームなどを容易に行うこともできる。
【0064】
ここで、アーム部材3は、固定部3a側を下底とする台形状とされている。
【0065】
このため、アーム部材3は、庇本体部20の付け根の部分に働く大きなせん断力に耐え得るだけでなく、余分な材料を用いない無駄のない形状である。
【0066】
また、アーム部材3の固定部3aは、固定用部材6を介して建物内部構成部材としての中柱51と間柱52とに固定されている。
【0067】
このため、この実施例1のように、アーム部材3を固定したい建物内部構成部材としての中柱51や間柱52などがアーム部材3の固定部3aの位置に無いときも、この固定用部材6を介して容易に固定することができる。
【0068】
また、化粧部材4の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板4cが略水平方向に突出して設けられている。
【0069】
このため、この目隠板4により、庇本体部20の後端部の継ぎ目が外側から見えないようになり、意匠的外観が良い。
【0070】
さらに、目隠板4cの先端部は下方に傾斜している。
【0071】
このため、庇本体部20の後端部の継ぎ目が確実に外側から見えないようになり、より意匠的外観が良い。
【実施例2】
【0072】
次に、実施例2について説明する。
【0073】
なお、実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0074】
図11は、実施例2の庇の取付構造の概略構成を示している。
【0075】
この実施例2の庇の取付構造では、図12に示したように、実施例1で用いたアーム部材3の基本構成に加え、突出部3bの上底に相当する部分から建物1の外方に延びて庇本体部20を固定する延設固定部30aが設けられるとともに、ボルト孔3c,・・・の代わりにビス孔30c,・・・が設けられたアーム部材30を用い、アーム部材30,30を固定手段としてのビス70,・・・で庇本体部20の後端部に固定して実施することが主に異なる。
【0076】
すなわち、この延設固定部30aの存在により、実施例1の庇の取付構造と比べても、庇本体部20の支持強度をさらに高くすることができる。
【0077】
なお、他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様であるので説明を省略する。
【0078】
以上、図面を参照して、本発明を実施するための形態を実施例1,2に基づいて詳述してきたが、具体的な構成は、これら実施例1,2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0079】
例えば、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30を2つ用いて実施したが、これに限定されず、3つ以上用いて実施してもよい。
【0080】
また、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30の主要部分の形状を台形状として実施したが、これに限定されず、庇本体部20の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有するようにすれば、その他様々な形状で実施してもよい。
【0081】
さらに、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30を固定する建物内部構成部材として、中柱51と間柱52とを採用したが、これに限定されず、例えば、より高い箇所に設ける場合には、天井梁11などを建物内部構成部材として実施してもよい。
【0082】
また、上記した実施例1,2では、庇2を玄関ポーチの庇としたが、これに限定されず、例えば、窓の庇などとして実施してもよい。
【0083】
さらに、上記した実施例1,2では、説明を分かり易くするために、目隠板4cの表面の高さ位置を庇本体部20の表面の高さ位置より若干高くして実施したが、これに限定されない。
【0084】
すなわち、庇本体部20の後端部の部分には樋が設けられるため、実際には庇本体部20の表面にはこの後端部に向かって下る傾斜が設けられるので、これを考慮して目隠板4cの表面の高さ位置を庇本体部20の表面の高さ位置と略同一にして実施してもよい。
【0085】
また、上記した実施例1,2では、アーム部材3,30の突出部3bや延設固定部30aに庇本体部の後端部を固定するための固定手段として、ボルト7,・・・やビス70,・・・を用いて実施したが、これに限定されず、釘などを用いて実施してもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 建物
2 庇
20 庇本体部
21 フレーム材
21a 凸部
21b シール材
22 軒天材
23 下地材
24 屋根材
25 パラペット
25a 切欠
3 アーム部材
30 アーム部材
30a 延設固定部
31 ボルト
3a 固定部
3b 突出部
3c ボルト孔
30c ビス孔
4 化粧部材
4a アーム部材の挿通用の孔
4b 見切板
4c 目隠板
4d 嵌合孔
51 中柱(建物内部構成部材)
52 間柱(建物内部構成部材)
6 固定用部材
6a ボルト孔
6b ボルト孔
7 ボルト(固定手段)
70 ビス(固定手段)
8 固定用ビス
9 固定用リベット
10 ナット
11 天井梁
12 ナット
13 ボルト
14 アイボルト
15A 外壁部
15B 外壁部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造であって、
前記庇本体部の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有する複数のアーム部材と、
前記アーム部材の挿通用の孔を有する前記庇本体部の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材とを有し、
前記建物の外方に向かって突出するように前記庇本体部の軒元に沿って間隔を置いて前記アーム部材が建物内部構成部材に固定され、前記化粧部材が外方から被せられたうえで、前記アーム部材の突出部に前記庇本体部の後端部が固定されていることを特徴とする庇の取付構造。
【請求項2】
前記アーム部材は、前記固定部側を下底とする台形状であることを特徴とする請求項1に記載の庇の取付構造。
【請求項3】
前記アーム部材は、前記突出部側の上底に相当する部分から前記建物の外方に延びて前記庇本体部を固定する延設固定部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の庇の取付構造。
【請求項4】
前記アーム部材の前記固定部は、固定用部材を介して前記建物内部構成部材に固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の庇の取付構造。
【請求項5】
前記化粧部材の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板が略水平方向に突出して設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の庇の取付構造。
【請求項6】
前記目隠板の先端部は下方に傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の庇の取付構造。
【請求項1】
建物に庇本体部を取り付けるための庇の取付構造であって、
前記庇本体部の厚さ寸法よりも縦長の固定部を有する複数のアーム部材と、
前記アーム部材の挿通用の孔を有する前記庇本体部の軒元に沿って取り付けられる長尺の化粧部材とを有し、
前記建物の外方に向かって突出するように前記庇本体部の軒元に沿って間隔を置いて前記アーム部材が建物内部構成部材に固定され、前記化粧部材が外方から被せられたうえで、前記アーム部材の突出部に前記庇本体部の後端部が固定されていることを特徴とする庇の取付構造。
【請求項2】
前記アーム部材は、前記固定部側を下底とする台形状であることを特徴とする請求項1に記載の庇の取付構造。
【請求項3】
前記アーム部材は、前記突出部側の上底に相当する部分から前記建物の外方に延びて前記庇本体部を固定する延設固定部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の庇の取付構造。
【請求項4】
前記アーム部材の前記固定部は、固定用部材を介して前記建物内部構成部材に固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の庇の取付構造。
【請求項5】
前記化粧部材の表面の中間部には、長手方向に沿って、目隠板が略水平方向に突出して設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の庇の取付構造。
【請求項6】
前記目隠板の先端部は下方に傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の庇の取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−44116(P2013−44116A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181136(P2011−181136)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】
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