説明

店舗情報表示システム、店舗情報表示プログラム、および店舗情報サーバ

【課題】商店街の店舗情報を表示するシステムにおいて、商店街の現地において目的の店舗を探す際の困難を解消することができる店舗情報表示システムを提供する。また、同様の店舗情報表示プログラムおよび店舗情報サーバを提供する。
【解決手段】店舗情報表示システムは、サーバ10およびPC20からなる。サーバ10は、画像記憶手段13、店舗情報記憶手段14、プログラム記憶手段15を含み、これらに記憶される情報をPC20に送信する。PC20は受信したプログラムを実行する。PC20のディスプレイ27に表示される画面は、商店街の外観を表す商店街画像を表示し、この商店街画像に対応して表示指令マーカ112および店舗名称表示113を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商店街に含まれる複数の店舗に関連する情報を表示する、店舗情報表示システムに関する。また、本発明は、同様の店舗情報表示プログラムおよび店舗情報サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
商店街の顧客の利便性のために、店舗に関する情報を提供するシステムとして、さまざまなものが知られている。たとえば、特許文献1に記載されるシステムは、商店街の地図画像を表示し、その地図画像上で商店街に含まれる施設の所在位置にアイコンを表示する。また、アイコンがクリックされると、その施設のサーバにリンクして情報をダウンロードする。
このようなシステムによって、商店街の顧客は、目的の施設がその商店街のどこにあるかを知ることができ、またその施設に関する情報を入手することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2008−82818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムでは、顧客が実際にその商店街を訪れ、現地で店舗を探す際に困難が伴うという問題があった。すなわち、たとえコンピュータシステムの画面上には店舗の所在位置がマークされていたとしても、画面上の表示と商店街の実際の外観とは必ずしも一致しないことがあり、このような場合には目的の店舗がどの建物であるのかを判断するのが困難である。
【0005】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、商店街の現地において目的の店舗を探す際の困難を解消することができる店舗情報表示システム、店舗情報表示プログラム、および店舗情報サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の問題点を解決するため、この発明に係る店舗情報表示システムは、商店街に含まれる複数の店舗に関連する情報を表示する、店舗情報表示システムであって、商店街の外観を表す商店街画像のデータを記憶する、画像記憶手段と、店舗のそれぞれに関連する店舗情報を記憶する、店舗情報記憶手段と、商店街画像および店舗情報を表示する、表示手段と、店舗情報表示システムを制御する、制御手段とを備え、制御手段は、表示手段を制御して、商店街画像における店舗に対応する位置に、外部から入力される表示指令を受け付ける表示指令マーカを表示させ、制御手段は、入力された表示指令に応じて、表示手段を制御して店舗情報を表示させる。
【0007】
商店街画像は、写真であるか、写真を含む画像であるか、または写真に基づいて作成される画像であってもよい。
表示手段は、商店街画像の第1の範囲を表示する第1の表示部を備え、制御手段は、外部から入力される表示変更指令を受け付け、これに応じて、第1の範囲を変更してもよい。
表示変更指令は、左を表す左指令または右を表す右指令を含み、制御手段は、左指令または右指令に応じて、第1の範囲をより左側またはより右側に変更してもよい。
表示変更指令は、商店街画像における位置を特定する位置指令を含み、制御手段は、位置指令に応じて、第1の範囲を変更してもよい。
制御手段は、表示手段を制御して、第1の表示部における店舗に対応する位置に、店舗を表す店舗名称表示を行わせてもよい。
店舗情報は、テキストデータ、HTML形式のデータ、およびハイパーリンクのうち少なくとも1つを含んでもよい。
店舗情報は、店舗の名称、店舗の住所、店舗の電話番号、店舗の営業日、店舗の営業時間、店舗に関連するドメイン名、および店舗に関連するIPアドレスのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0008】
また、この発明に係る店舗情報表示プログラムは、制御手段および表示手段を備えたコンピュータを、上述の店舗情報表示システムとして機能させる。
【0009】
また、この発明に係る店舗情報サーバは、商店街に含まれる複数の店舗に関連する情報を記憶する、店舗情報サーバであって、商店街の外観を表す商店街画像のデータを記憶する、画像記憶手段と、店舗のそれぞれに関連する店舗情報を記憶する、店舗情報記憶手段と、上述の店舗情報表示プログラムを記憶する、プログラム記憶手段とを備える。
【0010】
店舗情報サーバは、外部の通信ネットワークを介して入出力を行う、ネットワークインタフェースをさらに備え、ネットワークインタフェースを介して外部から入力される送信指令を受け付け、これに応じて、商店街画像の少なくとも一部と、店舗情報の少なくとも一部と、店舗情報表示プログラムの少なくとも一部とを、ネットワークインタフェースを介して送信してもよい。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係る店舗情報表示システムは、商店街の実際の外観を画像として表示し、店舗に対応する位置の表示指令マーカへの入力に応じてその店舗の情報を表示する。このため、利用者は、目的の店舗の情報を確認しつつ、その店舗の商店街における位置を商店街の外観から把握することができるので、現地において目的の店舗を容易に探すことができる。
また、この発明に係る店舗情報表示プログラムおよび店舗情報サーバも、同様の効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、本発明に係る店舗情報表示システムの構成を示す。この店舗情報表示システムは、商店街に含まれる複数の店舗に関連する情報を表示するものである。
店舗情報表示システムは、サーバ10およびPC(パーソナルコンピュータ)20から構成される。PC20は、商店街の顧客が使用するコンピュータであり、たとえば家庭用のものである。サーバ10は、PC20からの要求に応じてプログラムおよびデータを送信するよう構成されるアプリケーションサーバである。
【0013】
サーバ10は周知のコンピュータとしての構成を有し、サーバ10を制御する制御手段であるCPU11と、情報を記憶する記憶手段12とを備える。記憶手段12は、図示しないがメモリおよびHDD(ハードディスクドライブ)を含む。また、サーバ10は、外部の通信ネットワークに対する入力装置と出力装置とを兼ねるネットワークインタフェース16を備える。サーバ10は、このネットワークインタフェース16を介して、外部の通信ネットワークであるインターネット30と通信可能に接続されている。
なお、図示しないが、サーバ10はさらに、管理者からの指令の入力およびデータの入力を受け付ける入力部と、管理者に対して情報を出力する出力部とを備える。入力部はキーボードおよびマウスを含み、出力部はディスプレイおよびプリンタを含む。
【0014】
記憶手段12は、商店街の外観を表す商店街画像のデータを記憶する画像記憶手段13として機能する。また、記憶手段12は、商店街に含まれる店舗のそれぞれに関連する店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段14としても機能する。さらに、記憶手段12は、PC20を動作させるための店舗表示プログラムを記憶するプログラム記憶手段15としても機能する。
また、図示しないが、記憶手段12には、サーバ10自身の動作を規定するサーバプログラムが記憶されている。サーバ10は、このサーバプログラムを実行することによって、本明細書に記載するすべての機能を実現する。なお、サーバ10は、このサーバプログラムを、サーバ10にあらかじめ備えられる他のプログラムと組み合わせて実行するものであってもよく、たとえばオペレーティングシステムと組み合わせて実行するものであってもよい。
【0015】
図2に、画像記憶手段13の構成を示す。画像記憶手段13は、商店街画像を識別するための商店街画像番号と、商店街の外観を表す商店街画像とを関連付けて記憶する。図2の例では、2つの商店街画像が、それぞれ商店街画像番号1および2に関連付けられている。
ここで、商店街画像とは、たとえば図2に示されるように、商店街の1つの通りの片側に位置する複数の店舗を含む外観を連続的に表すものである。なお、本明細書において「商店街」とは、一般的に商店街と呼ばれるものの他、必ずしも商店街と呼ばれない領域であっても、ある長さをもって延びる1つの通り、車道、歩道等の片側に、連続してまたは不連続に複数の店舗が存在する領域を意味する。
また、商店街画像は、たとえば写真である。商店街の外観を撮影した一枚の写真であってもよく、その一部であってもよく、また複数の写真を組み合わせて構成されるものであってもよい。また、商店街の外観を表すものであれば、写真を含む画像であってもよく、写真に基づいて作成される画像であってもよい。
さらに、商店街画像はたとえば連続する外観を表す画像であるが、外観の一部を削除したものであってもよい。
【0016】
図3に、店舗情報記憶手段14の構成を示す。店舗情報記憶手段14は、店舗を識別するための店舗番号と、その店舗に関連する店舗情報とを関連付けて記憶する。店舗情報は、その店舗の位置、名称、詳細情報、およびリンクを含む。
位置は、その店舗が含まれる商店街の商店街画像番号と、その商店街画像におけるその店舗の左端からの距離を含む。たとえば、店舗番号001の店舗は、商店街画像番号1で表される商店街画像の、左端から60%の位置に存在する。
名称は、その店舗の名称を表す。たとえば、店舗番号001の店舗は、「A商店」という名称を有する。ここで、名称とは、商店街の顧客がその店舗を識別できる名称であればどのようなものでもよく、たとえば法人名等の正式な名称であってもよく、略称や通称であってもよい。
詳細情報は、顧客に対して表示すべき情報である。詳細情報は、たとえばテキストデータからなり、その店舗の住所、電話番号、営業日、営業時間、および説明文を含む。また、詳細情報は、HTML形式のデータまたはXML形式のデータを含んでもよい。
リンクは、その店舗に関連するサイトを参照するアドレスを表すリンク、すなわちハイパーリンクである。このハイパーリンクは、サイトのドメイン名を含んで記述されてもよく、またIPアドレスを含んで記述されてもよい。
【0017】
図示しないが、プログラム記憶手段15に記憶される店舗表示プログラムは、PC20の動作を規定するものである。この店舗表示プログラムを実行した際のPC20の動作については、図4〜図6に関連して後述する。
【0018】
図1に戻り、PC20は、周知のコンピュータとしての構成を有し、PC20を制御する制御手段であるCPU21と、情報を記憶する記憶手段22とを備える。記憶手段22は、図示しないがメモリおよびHDDを含む。また、PC20は、使用者に対して情報を表示する表示手段であるディスプレイ27を備える。また、PC20は、外部の通信ネットワークに対する入力装置と出力装置とを兼ねるネットワークインタフェース26を備える。PC20は、このネットワークインタフェース26を介してインターネット30と通信可能に接続されている。
なお、図示しないが、PC20はさらに、使用者からの指令の入力およびデータの入力を受け付ける入力部を備える。この入力部はキーボードおよびマウスを含む。また、図示しないが、PC20は印刷手段としてのプリンタを備える。
【0019】
また、PC20の記憶手段22内に破線で示される構成要素、すなわち画像記憶手段23、店舗情報記憶手段24、およびプログラム記憶手段25は、それぞれ上述のサーバ10における画像記憶手段13、店舗情報記憶手段14、およびプログラム記憶手段15と同様の構成をPC20において実現するものであるが、これらはPC20にあらかじめ構成されているものではなく、後述するようにサーバ10およびPC20の通信が進行するに伴って作成される。
また、図示しないが、記憶手段22には、PC20自身の動作を規定するPCプログラムが記憶されている。PC20は、このPCプログラムを実行することによって、本明細書に記載するすべての機能を実現する。なお、PC20は、このPCプログラムを、PC20にあらかじめ備えられる他のプログラムと組み合わせて実行するものであってもよく、たとえばオペレーティングシステムと組み合わせて実行するものであってもよく、またはWebブラウザと組み合わせて実行するものであってもよい。
【0020】
以上のように構成されるサーバ10およびPC20の間の通信に関連する動作について、以下に説明する。
まず、PC20が動作を開始する時点では、PC20は店舗情報表示システムに特有の機能をすべて有しているわけではない。PC20は、使用者である商店街の顧客の操作に応じて、インターネット30を介してサーバ10と通信し、サーバ10が有する店舗情報表示プログラムの送信を要求する。
サーバ10は、この要求に応じて、プログラム記憶手段15に記憶される店舗表示プログラムを、インターネット30を介してPC20に送信する。また、これとともに、画像記憶手段13に記憶されるデータおよび店舗情報記憶手段14に記憶されるデータも、同様にしてPC20に送信する。
【0021】
PC20は、サーバ10からこのように送信されるデータを受信し、記憶手段22に記憶する。これによって、PC20の記憶手段22は、画像記憶手段23、店舗情報記憶手段24、およびプログラム記憶手段25として機能することになる。これらの構成は、上述のサーバ10における画像記憶手段13、店舗情報記憶手段14、およびプログラム記憶手段15とそれぞれ同様であるので、説明を省略する。
【0022】
以上のようにして通信に関連する動作が終了すると、PC20は、プログラム記憶手段15に記憶された店舗情報表示プログラムを実行する。これによって、PC20は、図4および図5に示す画面を表示する。ここで、PC20のCPU21は、店舗情報表示プログラムを実行し、ディスプレイ27の動作を直接的または間接的に制御することによって、図4および図5に示す画面をディスプレイ27に表示させるものである。
【0023】
図4は、商店街画像を表示する画面の例である。
ディスプレイ27は、拡大表示部110と、縮小表示部120とを表示する。ここで、本明細書において、拡大表示部110を第1の表示部とし、縮小表示部120を第2の表示部とする。
縮小表示部120は、商店街画像の全体を表示する。図4の例では、縮小表示部120は、第1縮小表示部120aおよび第2縮小表示部120bからなる。第1縮小表示部120aは、商店街の通りの片側の外観を表し、第2縮小表示部120bは、同じ通りの反対側の外観を表す。なお、縮小表示部120は、商店街画像の一部の範囲のみを表示するものであってもよく、表示される範囲は使用者の操作に応じてスクロール等により変更されてもよい。
拡大表示部110は、商店街画像の特定の範囲を拡大して表示する。本明細書において、拡大表示部110に表示される範囲を第1の範囲とする。この第1の範囲は、縮小表示部120においては拡大マーカ121によって示される。
また、拡大表示部110の左右方向中央には、使用者を仮想的に表す人物映像111が表示される。この人物映像111は、拡大表示部110に表示される第1の範囲の変更に伴い、歩行するアニメーションによって表示されてもよい。
【0024】
拡大表示部110は、外部から入力される表示指令を受け付ける表示指令マーカ112を含む。この表示指令マーカ112は、商店街画像において、店舗情報記憶手段24(図3)に含まれる店舗に対応する位置に表示される。図4の例では、店舗番号001のA商店に対応する位置に表示されている。表示指令マーカ112は、商店街画像に対して固定された位置に表示される。すなわち、拡大表示部110に表示される第1の範囲が変更されると、その変更に伴って移動し、拡大表示部110の外部に移動した場合には表示されなくなる。また、表示指令マーカ112はアニメーションを用いて表示されてもよく、こうすると背景である商店街画像から表示指令マーカ112を容易に識別することができる。
なお、表示指令マーカ112は使用者から入力される表示指令を受け付けるものであるが、表示指令が入力された場合の動作については図5を使用して後述する。
【0025】
拡大表示部110の上側には、店舗情報記憶手段24(図3)に含まれる店舗に対応する位置に、その店舗を表す店舗名称表示113が表示される。図4の例では、店舗番号001のA商店に対応する位置に、その店舗の名称を表す「A商店」という表示がなされる。なお、この店舗名称表示113は、図4の例では拡大表示部110の外部、その上側になされているが、店舗に対応する位置であれば拡大表示部110内やその他の場所になされてもよい。
また、店舗名称表示113は、商店街画像に対して固定された位置に表示される。すなわち、拡大表示部110に表示される第1の範囲が変更されると、その変更に伴って移動し、拡大表示部110の外部に移動した場合には表示されなくなる。
さらに、店舗名称表示113は、店舗情報記憶手段24(図3)に含まれる店舗のみでなく、商店街に含まれるその他の店舗にも対応して表示されてもよい。すなわち、他の店舗については名称のみが表示されてもよい。この、他の店舗の名称は、店舗情報記憶手段24(図3)に記憶されるものであってもよい。
【0026】
店舗名称表示113と同様にして、縮小表示部120の下側には、店舗情報記憶手段24(図3)に含まれる店舗に対応する位置に、その店舗を表す店舗名称表示123が表示される。図4の例では、たとえば店舗番号001のA商店に対応する位置に、その店舗の名称を表す「A商店」という表示がなされる。なお、この店舗名称表示123は、図4の例では第1縮小表示部120aの外部、その下側になされているが、店舗に対応する位置であれば第1縮小表示部120a内やその他の場所になされてもよい。
さらに、店舗名称表示123は、店舗情報記憶手段24(図3)に含まれる店舗のみでなく、商店街に含まれるその他の店舗にも対応して表示されてもよい。
【0027】
このように構成される画面において、表示指令マーカ112は、上述のように、使用者によって入力される表示指令を受け付ける。この表示指令は、たとえば表示指令マーカ112に対するクリック操作である。PC20のCPU21は、入力された前記表示指令を受け付け、これに応じて、図5に示すようにディスプレイ27に店舗情報を表示させる。
【0028】
図5は、店舗情報を表示する画面の例である。
ディスプレイ27は、店舗情報を含む店舗情報表示114を表示する。店舗情報表示114は、店舗情報と、表示終了ボタン115とを含む。表示終了ボタン115は、店舗情報表示114を終了して再び図4の画面表示に戻す際に使用者が操作するボタンである。
店舗情報表示114は、店舗情報記憶手段24(図3)に含まれる店舗情報、すなわち、名称、詳細情報、およびリンクを表示する。図5の例では、店舗番号001の店舗の名称である「A商店」と、リンクである「http://a-store.co.jp」と、詳細情報であるテキストデータとが表示されている。この例では、詳細情報は、住所、電話番号、および説明文からなる。さらに、店舗情報表示114は、営業日、営業時間その他使用者にとって有益な情報を表示してもよい。
なお、図5の例では店舗情報表示114を拡大表示部110に重ねて表示しているが、これは異なる位置に表示してもよく、たとえば別の表示ウインドウを用いて表示されてもよい。また、拡大表示部110に重ねて表示する場合は、店舗情報表示114以外の部分を暗くして店舗情報表示114を見やすくしてもよい。
【0029】
図6は、表示変更指令の入力方法を説明する図である。使用者は、図4に示される画面において表示変更指令を入力することによって、拡大表示部110に表示される商店街画像の範囲、すなわち第1の範囲を変更することができる。なお図6では、説明の便宜上、図4に示される商店街画像は省略している。
【0030】
拡大表示部110は、中央から左右方向に2つの領域に分割される。これらをそれぞれ左領域116および右領域117とする。すなわち、人物映像111の中心線より左側の領域が左領域116となり、人物映像111の中心線より右側の領域が右領域117となる。マウスポインタが左領域116に位置している場合、PC20のCPU21は左指令を受け付けたと判断し、これに応じて拡大表示部110に表示される第1の範囲をより左側に変更する。この場合、たとえば人物映像111は左に向かって歩くアニメーションを行い、第1の範囲の変更に伴って画像は左から右へとスクロールする。
同様に、マウスポインタが右領域117に位置している場合、PC20のCPU21は右指令を受け付けたと判断し、これに応じて拡大表示部110に表示される第1の範囲をより右側に変更する。この場合、たとえば人物映像111は右に向かって歩くアニメーションを行い、第1の範囲の変更に伴って画像は右から左へとスクロールする。
【0031】
また、拡大表示部110の左側には左指令入力部118が表示され、右側には右指令入力部119が表示される。
左指令入力部118に対してクリック操作が行われると、PC20のCPU21は左指令を受け付けたと判断し、上記と同様にして拡大表示部110に表示される第1の範囲をより左側に変更する。同様に、右指令入力部119に対してクリック操作が行われると、PC20のCPU21は右指令を受け付けたと判断し、上記と同様にして拡大表示部110に表示される第1の範囲をより右側に変更する。
【0032】
また、縮小表示部120は、位置指令入力部125を構成する。位置指令入力部125のいずれかの位置に対してクリック操作が行われると、PC20のCPU21は、その位置を特定する位置指令を受け付けたと判断する。これに応じて、CPU21は、拡大表示部110に表示される第1の範囲を、その特定された位置を中心とする範囲に変更する。たとえば図4の第1縮小表示部120aにおいてスーパーBに対応する位置がクリックされた場合、拡大表示部110にはスーパーBに対応する位置を中心とする範囲が表示されることになる。
【0033】
以上のように動作する店舗表示システムによれば、商店街の実際の外観を表す画像に関連付けて表示指令マーカ112および店舗名称表示113が表示されるので、PC20の使用者は、目的とする店舗の店舗情報を得るのみならず、店舗の外観およびその周辺の景色をディスプレイ27上で確認することができる。このため、使用者が商店街の現地を訪れた場合には、容易に目的の店舗を発見することができる。
【0034】
上述の実施の形態1において、以下のような変形を施すことができる。
実施の形態1では、ディスプレイ27は拡大表示部110および縮小表示部120を含む。すなわち、同一の商店街画像が異なるサイズで表示される。変形例として、拡大表示部110のみを表示するものであってもよい。この場合でも、使用者は上述のように商店街画像をスクロールさせることができるので、商店街画像の全体を確認することができる。
【0035】
また、実施の形態1では、サーバ10は、画像記憶手段13、店舗情報記憶手段14、およびプログラム記憶手段15に記憶される情報をすべてPC20に送信する。変形例として、サーバ10は、これらの情報の一部のみをPC20に送信するものであってもよい。たとえば、サーバ10が複数の商店街に関する情報を有する場合には、PC20から1つの商店街を特定する情報を受信して、該当する商店街の商店街画像、該当する商店街に含まれる店舗情報、該当する商店街に対応する店舗表示プログラムのみをPC20に送信するものであってもよい。
【0036】
また、店舗表示システムの構成要素は、実施の形態1とは異なる態様で集中または分散して配置されてもよい。実施の形態1では、サーバ10とPC20とが協働して店舗情報表示システムを構成しており、サーバ10のCPU11とPC20のCPU21とが協働して制御手段として機能する。変形例として、PC20はあらかじめ画像記憶手段23、店舗情報記憶手段24、およびプログラム記憶手段25を記憶していてもよい。この場合には、PC20はサーバ10と通信する必要なく、スタンドアロンで店舗情報システムとして機能することができる。さらに異なる変形例として、画像記憶手段13、店舗情報記憶手段14、プログラム記憶手段15がそれぞれ異なるサーバに記憶されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る店舗情報表示システムの構成を示す図である。
【図2】図1の画像記憶手段の構成を示す図である。
【図3】図1の店舗情報記憶手段の構成を示す図である。
【図4】図1のディスプレイが商店街画像を表示する際の画面の例である。
【図5】図1のディスプレイが店舗情報を表示する際の画面の例である。
【図6】図4の画面における表示変更指令の入力方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0038】
10 サーバ、20 PC、
11,21 CPU(制御手段)、12,22 記憶手段、13,23 画像記憶手段、14,24 店舗情報記憶手段、15,25 プログラム記憶手段、16,26 ネットワークインタフェース、27 ディスプレイ(表示手段)、30 インターネット(通信ネットワーク)、
110 拡大表示部、111 人物映像、112 表示指令マーカ、113,123 店舗名称表示、114 店舗情報表示、115 表示終了ボタン、116 左領域、117 右領域、118 左指令入力部、119 右指令入力部、120 縮小表示部(120a 第1縮小表示部、120b 第2縮小表示部)、121 拡大マーカ、125 位置指令入力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商店街に含まれる複数の店舗に関連する情報を表示する、店舗情報表示システムであって、
前記商店街の外観を表す商店街画像のデータを記憶する、画像記憶手段と、
前記店舗のそれぞれに関連する店舗情報を記憶する、店舗情報記憶手段と、
前記商店街画像および前記店舗情報を表示する、表示手段と、
前記店舗情報表示システムを制御する、制御手段と
を備え、
前記制御手段は、前記表示手段を制御して、前記商店街画像における前記店舗に対応する位置に、外部から入力される表示指令を受け付ける表示指令マーカを表示させ、
前記制御手段は、入力された前記表示指令に応じて、前記表示手段を制御して前記店舗情報を表示させる
店舗情報表示システム。
【請求項2】
前記商店街画像は、写真であるか、写真を含む画像であるか、または写真に基づいて作成される画像である、請求項1に記載の店舗情報表示システム。
【請求項3】
前記表示手段は、前記商店街画像の第1の範囲を表示する第1の表示部を備え、
前記制御手段は、外部から入力される表示変更指令を受け付け、これに応じて、前記第1の範囲を変更する
請求項1または2に記載の店舗情報表示システム。
【請求項4】
前記表示変更指令は、左を表す左指令または右を表す右指令を含み、
前記制御手段は、前記左指令または右指令に応じて、前記第1の範囲をより左側またはより右側に変更する
請求項3に記載の店舗情報表示システム。
【請求項5】
前記表示変更指令は、前記商店街画像における位置を特定する位置指令を含み、
前記制御手段は、前記位置指令に応じて、前記第1の範囲を変更する
請求項3または4に記載の店舗情報表示システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記表示手段を制御して、前記第1の表示部における前記店舗に対応する位置に、前記店舗を表す店舗名称表示を行わせる
請求項3〜5のいずれか一項に記載の店舗情報表示システム。
【請求項7】
前記店舗情報は、テキストデータ、HTML形式のデータ、およびハイパーリンクのうち少なくとも1つを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の店舗情報表示システム。
【請求項8】
前記店舗情報は、前記店舗の名称、前記店舗の住所、前記店舗の電話番号、前記店舗の営業日、前記店舗の営業時間、前記店舗に関連するドメイン名、および前記店舗に関連するIPアドレスのうち少なくとも1つを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の店舗情報表示システム。
【請求項9】
制御手段および表示手段を備えたコンピュータを、請求項1〜8のいずれか一項に記載の店舗情報表示システムとして機能させるための、店舗情報表示プログラム。
【請求項10】
商店街に含まれる複数の店舗に関連する情報を記憶する、店舗情報サーバであって、
前記商店街の外観を表す商店街画像のデータを記憶する、画像記憶手段と、
前記店舗のそれぞれに関連する店舗情報を記憶する、店舗情報記憶手段と、
請求項9に記載の店舗情報表示プログラムを記憶する、プログラム記憶手段と
を備える、店舗情報サーバ。
【請求項11】
外部の通信ネットワークを介して入出力を行う、ネットワークインタフェースをさらに備え、
前記ネットワークインタフェースを介して外部から入力される送信指令を受け付け、これに応じて、前記商店街画像の少なくとも一部と、前記店舗情報の少なくとも一部と、前記店舗情報表示プログラムの少なくとも一部とを、前記ネットワークインタフェースを介して送信する
請求項10に記載の店舗情報サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−289033(P2009−289033A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140890(P2008−140890)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(508160141)株式会社エピックス (1)
【Fターム(参考)】