説明

廃棄物排出管理システム

【課題】効率的に廃棄物を計量・把握、管理することで、廃棄物の削減を促す廃棄物排出管理システムを提供する。
【解決手段】廃棄物管理データが記憶されたICタグ21が付された廃棄物箱4aが、廃棄物箱設置場所3から廃棄物箱回収場所5まで廃棄物箱搬送ロボット10によって搬送され、廃棄物計量管理機構30により廃棄物の重量が計量される。その後、計量データが集計用コンピュータ50により集計されるとともに、課金サーバ60によって各事業者に課金処理がなされる。これにより、各廃棄物排出者に廃棄物削減の意識付けを図ることで廃棄物削減を促進する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物排出管理システム、特に、大型オフィスビルや集合商業施設における廃棄物排出管理を行うにあたって好適な廃棄物排出管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭系一般廃棄物や事業系一般廃棄物の増加は、全国的に大きな問題となっている。また、廃棄物を処理する際にCO2が発生するので、地球温暖化対策の点からも廃棄物の削減が望まれており、特に、大量の廃棄物が一時に発生する事業系一般廃棄物を削減することは、廃棄物の削減に資することとなる。かかる廃棄物の削減を達成すべく、廃棄物排出量を把握、管理して廃棄物の削減を促す技術が知られている。
【0003】
特許文献1として、家庭系一般廃棄物の廃棄物排出状況をデータ化して把握するとともに、このデータを利用して廃棄物減量化を図る家庭系一般廃棄物の収集管理システムが提案されている。この特許文献1で開示される家庭系一般廃棄物の収集管理システムでは、廃棄物収集袋に廃棄物の容量及び種別を識別するためのICタグが付されているとともに、ごみ収集車にこのICタグのデータを読み取るタグリーダを備え、このタグリーダが読み取った廃棄物回収場所のデータをGPS通信システムによって送受信することで、廃棄物に関するデータを把握・管理する。また、このデータを、無線通信網を介してユーザ端末及びサーバに送信することで、例えば、廃棄物収集袋を容量別・種別に用意してそれらに料金差を設けて廃棄物減量化への意識付けを図ることが可能となる。
【0004】
また、特許文献2では、家庭系一般廃棄物用の廃棄物収集袋に、各家庭それぞれのユーザIDが記録されたICタグを付して各家庭に所定枚数の廃棄物収集袋を配布するシステムと、各家庭に配布した廃棄物収集袋の各家庭における保有数を管理する管理装置とを備えた廃棄物収集システムが開示されている。この特許文献2で開示される廃棄物収集システムでは、ICタグの付された廃棄物収集袋により、廃棄物集積所に廃棄物収容袋が排出されると、ICタグリーダがユーザIDを読み取り、各家庭における廃棄物収集袋の保有数を管理する管理装置に、その家庭における廃棄物収集袋の保有数を減算記録する。各家庭における保有数が所定数まで減じたときに、業者が廃棄物収集袋を配布する。これにより、各家庭における廃棄物収集袋の購入の手間を省略することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】特開2005−8339号公報
【特許文献2】特開2006−56704号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1に記載された家庭系一般廃棄物の収集管理システムは、小口でかつ軽量な一般家庭の廃棄物を収集するにあたっては好適である。すなわち、ごみ収集車で廃棄物を計量し、この計量した廃棄物の回収場所や重量のデータをGPS通信システムで送受信及び集計するとともに、集計したデータに基づいて課金を行っている。
【0007】
しかし、同一構内で複数の事業者により排出される大型オフィスビルや大型商業施設等の事業系一般廃棄物の収集管理では、ごみ収集車による廃棄物の搬出前に、廃棄物の計量及び計量データの把握管理及びこれに基づく課金等の処理を全て終了させることが必要であり、特許文献1に記載される収集管理システムを事業系一般廃棄物の収集管理処理に直接適用することはできない。
【0008】
また、特許文献2に記載された廃棄物収集システムは、各家庭に予め配布されている廃棄物収集袋の枚数をICタグによってデータ管理するものであり、廃棄物の重量を直接計量してデータ化する構成とはなっていないので、廃棄物排出量を厳密に管理することができず、廃棄物削減の促進効果に懸念が残る。
【0009】
従って、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、効率的に廃棄物を計量・把握、管理することで、廃棄物の削減を促す廃棄物排出管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明による廃棄物排出管理システムは、廃棄物排出者から排出された廃棄物を収容する廃棄物箱を設置する複数の廃棄物箱設置場所及び該各廃棄物箱設置場所から搬出される廃棄物箱を回収する廃棄物箱回収場所を備える廃棄物排出管理システムであって、前記廃棄物箱に付されて廃棄物排出者データ及び廃棄物種別データを含む廃棄物管理データを記憶するICタグと、該ICタグが付された廃棄物箱を前記各廃棄物箱設置場所から前記廃棄物箱回収場所まで搬送する廃棄物搬送手段と、該廃棄物搬送手段により搬送されて前記廃棄物箱回収場所に回収された前記廃棄物箱に収容された廃棄物の重量を計量する廃棄物計量手段と、前記廃棄物箱回収場所に回収される各廃棄物箱に付されたICタグに記憶された該廃棄物管理データを読み取るICタグリーダと、該ICタグリーダにより読み取られた前記廃棄物管理データ及び前記廃棄物計量手段により計量された廃棄物重量データを送信するデータ送信手段と、該データ送信手段から送信される前記廃棄物管理データ及び廃棄物重量データを受信するとともに該廃棄物管理データと廃棄物重量データとを相関せしめて統合データを生成する計量データ処理手段と、該計量データ処理手段による廃棄物重量データを集計してデータベース化した集計データを生成する計量データ集計手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、廃棄物箱設置場所から廃棄物箱回収場所に回収された廃棄物箱に付されたICタグに記憶される廃棄物管理データを読み取ることで、塵芥収集車に回収される前に、各廃棄物排出者、すなわち各利用者の廃棄物排出状況を効率的に把握・管理できるので、事業系一般廃棄物の収集及び排出管理を容易に行うことができる。また、各利用者の排出する廃棄物の量を的確に把握できるので、廃棄物の削減を図る上での明確な指標を各利用者に提供して、利用者単位で廃棄物削減への意識付けを促すことで、事業系一般廃棄物の削減を図ることが可能となる。更に、ICタグを用いたデータ処理方法によりデータの書き換えが容易となるので、効率的にシステム運営を実行できる。
【0012】
請求項2に記載の発明による廃棄物排出管理システムは、請求項1に記載の廃棄物排出管理システムにおいて、前記計量データ処理手段により生成された統合データに基づいて、廃棄物排出者単位で課金するプログラムを有する集計データ課金手段、を備えることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、廃棄物の排出量に応じて各利用者に課金するシステムを採用することで、利用者単位で廃棄物削減への意識付けを更に徹底させることができるので、事業系一般廃棄物の削減の目的を効果的に達成し得る。
【0014】
請求項3に記載の発明による廃棄物排出管理システムは、請求項1または2に記載の廃棄物排出管理システムにおいて、前記廃棄物搬送手段は、前記廃棄物箱回収場所において廃棄物が排出された空の廃棄物箱を前記廃棄物箱回収場所から前記廃棄物箱設置場所へ搬送設置することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、廃棄物が排出された空の廃棄物箱を廃棄物箱回収場所から廃棄物箱設置場所へ搬送設置することにより、請求項1の廃棄物排出管理システムを効率的に実行できる。
【0016】
請求項4に記載の発明による廃棄物排出管理システムは、請求項1〜3のいずれか1項に記載の廃棄物排出管理システムにおいて、前記廃棄物搬送手段は、予め設定されたプログラムに従って自律走行する機能を備える廃棄物箱搬送ロボットであることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、廃棄物箱設置場所と廃棄物箱回収場所との間の廃棄物箱の搬送を廃棄物箱搬送ロボットに実行させることによって、作業人員による労力消費を回避することができるので、システム全体の作業効率を向上させることが可能となる。その結果、コストの削減にも資することとなる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によると、廃棄物箱設置場所から廃棄物箱回収場所に回収された廃棄物箱に付されたICタグに記憶される廃棄物管理データを読み取ることで、塵芥収集車に回収される前に、各廃棄物排出者の廃棄物排出状況を効率的に把握・管理できるので、事業系一般廃棄物の収集及び排出管理を容易に行うことができる。また、各廃棄物排出者が排出する廃棄物の量を的確に把握できるので、廃棄物の削減を図る上での明確な指標を各廃棄物排出者に提供して、利用者単位で廃棄物削減への意識付けを促すことで、事業系一般廃棄物の削減を図ることが可能となる。更に、ICタグを用いたデータ処理方法によりデータの書き換えが容易となるので、効率的にシステム運営を実行できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、図1〜図13を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
大型施設として、複数の企業やその支社等の事務所が集合するいわゆる大型オフィスビル2(以下単に「ビル2」という)に廃棄物排出管理システム1を適用した例を説明する。図1は、本実施の形態の全体構成を模式的に示す図であり、図2は、本実施の形態に係る廃棄物排出管理システムをビル2に適用した状態を模式的に示す図であり、図3は、例えば、各階に設けられる廃棄物箱設置場所3に設置される廃棄物回収箱4の概要を示す図である。
【0021】
図示のように、廃棄物排出管理システム1(以下単に「システム1」という)は、廃棄物箱4aを収容する廃棄物回収箱4が設置された廃棄物箱設置場所3と、廃棄物箱設置場所3から搬出された廃棄物箱4aに充填された廃棄物を回収する地階に形成された廃棄物箱回収場所5とを備えるビル2に適用される。このビル2には、複数の事業者がテナントとして入居する。
【0022】
本実施の形態では、廃棄物箱設置場所3はビル2の各階ごとに備えられている。この廃棄物箱設置場所3に設置された廃棄物回収箱4は、図3で示すように、底面を有し上方が開放されたボックス状に形成された廃棄物箱4aを収容する引き出し状の複数の廃棄物箱収容部4bに区画されている。この廃棄物箱収容部4bの区画に従って廃棄物投入口4cが形成されており、例えば、一事業者の「可燃物」、「プラスチックごみ」、「カン・ビン」、「ペットボトル」のように、事業者ごと及び廃棄物の種別ごとに廃棄物投入口4cが割り当てられている。従って、1つの廃棄物箱4aには、一の廃棄物排出者である事業者の1種類の廃棄物のみ(例えば「可燃物」)が投入される。また、廃棄物箱4aは、その周壁には、廃棄物管理データが記憶された後述するICタグ21が取り付けられている。
【0023】
廃棄物箱回収場所5にはビル2の廃棄物が全て回収され、この廃棄物箱回収場所5に形成された廃棄物搬出口5aから、廃棄物が塵芥収集車9によって搬出される。また、ICタグリーダ31、計量器32、送信アンテナ33、が一体に形成された後述する廃棄物計量管理機構30が設置されている。
【0024】
また、本実施の形態では、ビル2のビル管理室6が地階に備えられており、ここに、後述する計量用コンピュータ40、集計用コンピュータ50、課金サーバ60が設置されている。なお、本実施の形態においては、これらのコンピュータではそれぞれ別のデータ処理が実行されているが、1つのコンピュータによって複数のデータ処理が実行されるように構成してもよい。
【0025】
次に、本実施の形態に係るシステム1の構成について説明する。システム1は、廃棄物管理データが記憶されたICタグ21が付された廃棄物箱4aを廃棄物箱設置場所3から廃棄物箱回収場所5まで搬送する廃棄物搬送手段である予め設定されたプログラムに従って走行する自律走行機能を備えた廃棄物箱搬送ロボット10と、廃棄物計量管理機構30と、計量データ処理手段である計量用コンピュータ40と、計量データ集計手段である集計用コンピュータ50と、集計データ課金手段である課金サーバ60とを備える。この廃棄物計量管理機構30と計量用コンピュータ40との間、計量用コンピュータ40と集計用コンピュータ50との間、計量用コンピュータ40と課金サーバ60との間は、それぞれ無線LAN通信網70で接続されている。
【0026】
まず、廃棄物箱搬送ロボット10について説明する。廃棄物箱搬送ロボット10は、予め走行経路の走行プログラム及び作業プログラム等が座標によって設定されたマップを備え、制御部において前方障害物センサが検知した障害物の有無、距離センサからの検知信号に基づいて算出された走行距離、及び方位センサが検出した方位及びマップに示された走行プログラムに基づいて走行する。
【0027】
また、廃棄物箱搬送ロボット10は、例えば、廃棄物箱4aを把持する廃棄物箱把持手段を具備する。この廃棄物箱把持手段の動作は、作業プログラムとして予め設定されている。なお、この廃棄物箱搬送ロボット10の制御及び構成は、公知技術を適用したものであり、本発明と直接的な関係がないので、その詳細な説明を省略する。
【0028】
図4は、廃棄物箱搬送ロボット10をエレベータ7のエレベータ籠7aに乗降させて階を移動させるシステムの概略を説明する図である。図示のように、この廃棄物箱搬送ロボット10をエレベータ籠7aに乗車させて各階間を移動させる場合は、エレベータ籠7a内の操作パネル7bと対向して着脱自在に取り付けられるとともに、無線通信によってこの操作パネル7bの操作ボタンをアクチュエータ8bで操作するアダプタ8によって行われる。
【0029】
エレベータ籠7a内に、籠用無線装置8a、及びこの籠用無線装置8aによる受信信号に基づいてエレベータ籠7a内の操作パネル7bに設けられた対応する階の押しボタンを操作するアクチュエータ8bを有するアダプタ8が着脱自在に設置され、廃棄物箱搬送ロボット10に内蔵される搬送ロボット用無線装置11から無線回線網を介して、ビル2内に設置された無線中継装置7cに、廃棄物箱搬送ロボット10が待機する階の籠呼び信号が送信され、この籠呼び信号が無線中継装置7cで中継されて籠用無線装置8aに無線送信されることにより、籠呼び信号に基づいて、アクチュエータ8bにより操作パネル7bの対応する階の押しボタンが操作されて、エレベータ籠7aは、廃棄物箱搬送ロボット10が待機する階に移動する。
【0030】
そして、廃棄物箱搬送ロボット10がエレベータ籠7a内に乗車した状態で、搬送ロボット用無線装置11から籠用無線装置8aに所望の行き先階を表す階指定信号が無線送信されることにより、この階指定信号に基づいてアクチュエータ8bにより操作パネル7bの対応する階の押しボタンが操作されて、エレベータ籠7aは所望の行き先階に移動する。
【0031】
図5は、廃棄物箱4aの周壁に取り付けられたICタグ21に記憶されるデータの構成を模式的に示した図である。図示のように、廃棄物管理データ22には、ビル2にテナントとして入居する事業者の名称、あるいは場合によっては、事業者がビル2において占有している地区(例えば「3階南東ブロック」等)などの廃棄物排出者データ22a、及び「可燃物」、「プラスチックごみ」、「カン・ビン」、「ペットボトル」等の廃棄物の種別を特定する廃棄物種別データ22bが含まれる。なお、このICタグ21は公知技術を適用したものであり、その詳細な説明を省略する。
【0032】
図6は、廃棄物計量管理機構30の構成を模式的に示した図である。図示のように、廃棄物計量管理機構30は、ICタグリーダ31、計量器32、送信アンテナ33を備えて一体に形成される。
【0033】
ICタグリーダ31は、廃棄物箱4aに付されたICタグ21に記憶された廃棄物管理データ22を読み取る。また、廃棄物計量手段である計量器32は、その上部に廃棄物箱搬送ロボット10が搭乗して廃棄物の重量を計量可能とする図示しない平面板が載置される。
【0034】
計量器32により計量された廃棄物の重量である廃棄物重量データ23と、ICタグリーダ31に読み取られたICタグ21に記憶された廃棄物管理データ22、すなわち廃棄物排出者データ22a、廃棄物種別データ22bは、データ送信手段である送信アンテナ33によって、後述する計量用コンピュータ40に送信される。
【0035】
図7は、計量データ処理手段である計量用コンピュータ40の構成を模式的に示した図である。図示のように、計量用コンピュータ40は、廃棄物計量管理機構30の送信アンテナ33から別個に送信される廃棄物重量データ23、廃棄物管理データ22を個別に受信する受信部41と、受信した各データを相関、すなわち関連せしめる受信データ統合部42と、この受信データ統合部42で統合されたデータを後述する集計用コンピュータ50に送信する送信部43とを備える。
【0036】
受信部41がこれらの廃棄物管理データ22、廃棄物重量データ23を受信した後、受信データ統合部42によって各データが相関せしめられて関連づけられる。すなわち、一事業者の排出したある種別の廃棄物の重量が特定されて、一事業者における統合データ24が生成される。この統合データ24は、少なくとも、事業者の名称等の廃棄物排出者データ22a、廃棄物種別データ22b等による廃棄物管理データ22とを含む。
【0037】
図8は、計量データ集計手段である集計用コンピュータ50の構成を模式的に示した図である。図示のように、集計用コンピュータ50は、統合データ24を受信する受信部51と、受信した統合データ24を事業者ごと、廃棄物の種別ごとに集計してデータベース化した第1集計データ25aを生成する集計処理部52とを備える。また、ビル2にテナントとして入居する事業者が退去し、新たな事業者が入居する際に、この新たな事業者の名称等の廃棄物排出者データ22a、廃棄物種別データ22bが含まれる廃棄物管理データ22を記憶させるICタグ書込部53を備える。
【0038】
受信部51が統合データ24を受信した後、集計処理部52によって、一事業者の廃棄物の種別ごとに、廃棄物重量データが集計用コンピュータ50の記憶領域に分類記憶されて、後述する集計処理がなされる。
【0039】
図9は、集計データ課金手段である課金サーバ60の構成を模式的に示した図である。図示のように、課金サーバ60は、統合データ24を受信する受信部61と、この統合データ24を集計処理する集計処理部62と、集計処理部62によって集計されたデータに基づいて課金処理を実行する課金プログラム63と、課金プログラム63による課金処理結果を廃棄物箱設置場所3を利用する事業者の事業者端末80に送信する送信部64とを備える。
【0040】
課金プログラム63は、受信した統合データ24に蓄積された廃棄物重量データ23に基づき課金するための重量別課金データベース63bと、この重量別課金データベース63bを参照して廃棄物の重量に応じて課金計算を行う課金制御部63aと、課金制御部63aによる課金計算結果に対応する請求書を作成する請求書作成部63cとを備える。
【0041】
受信部61が統合データ24を受信した後、集計処理部62が集計処理を行って、第2集計データ25bが生成される。課金制御部63aが第2集計データ25bに基づいて、重量別課金データベース63bを参照して、事業者に課金する料金が算出される。この算出結果に基づき、請求書作成部63cによって一事業者の廃棄物の種別ごとに廃棄物処理料金の請求書が作成され、送信部64を介して事業者端末80に送信される。
【0042】
次に、本実施の形態に係るシステム1の運用について説明する。
【0043】
図1及び図2で示したように、廃棄物箱4aは、廃棄物で充満状態となったとき、あるいは1日に1度等の適宜な回数及び時機に廃棄物回収箱4から取り出されて、廃棄物箱搬送ロボット10によって廃棄物箱設置場所3から廃棄物箱回収場所5まで搬送される。この廃棄物箱搬送ロボット10は、上述のように、走行経路の走行プログラム及び作業プログラム等によって、各階の廃棄物箱設置場所3から廃棄物箱回収場所5までの経路及び処理作業が設定される。なお、廃棄物箱搬送ロボット10は、搬送作業を行わないときは、地階の廃棄物箱回収場所5に待機せしめられる。
【0044】
廃棄物箱4aをエレベータ7によって、廃棄物箱設置場所3から廃棄物箱回収場所5へ搬送する場合は、上述の廃棄物箱搬送ロボット10をエレベータ7のエレベータ籠7aに乗降させることで廃棄物箱4aが搬送される。例えば、ビル2の2階に備えられた廃棄物箱設置場所3から地階の廃棄物箱回収場所5に廃棄物箱4aが移送される場合、廃棄物箱搬送ロボット10に内蔵される搬送ロボット用無線装置11から無線回線網を介して、廃棄物箱搬送ロボット10が待機する地階の籠呼び信号が送信される。この籠呼び信号に基づいて、アダプタ8のアクチュエータ8bにより操作パネル7bの地階の押しボタンが操作されて、エレベータ籠7aは廃棄物箱搬送ロボット10が待機する地階に移動する。
【0045】
廃棄物箱搬送ロボット10がエレベータ籠7a内に乗車した後、搬送ロボット用無線装置11から籠用無線装置8aに2階を表す階指定信号が無線送信されて、2階指定信号に基づいてアクチュエータ8bにより操作パネル7bの2階の押しボタンが操作されて、エレベータ籠7aが2階に移動する。
【0046】
2階に移動した廃棄物箱搬送ロボット10は、走行プログラム及び作業プログラムに従って、廃棄物箱設置場所3に設置された廃棄物回収箱4から、廃棄物箱4aを搬出する。
【0047】
廃棄物箱4aを把持した後、廃棄物箱搬送ロボット10により、2階のエレベータホールから、廃棄物箱搬送ロボット10に内蔵される搬送ロボット用無線装置11より無線回線網を介して、籠呼び信号が送信される。この籠呼び信号に基づいて、アダプタ8のアクチュエータ8bにより操作パネル7bの2階の押しボタンが操作されて、エレベータ籠7aが、廃棄物箱搬送ロボット10が待機する2階に移動する。
【0048】
廃棄物箱搬送ロボット10がエレベータ籠7a内に乗車した後、搬送ロボット用無線装置11から籠用無線装置8aに地階を表す階指定信号が無線送信されて、地階指定信号に基づいてアクチュエータ8bにより操作パネル7bの地階の押しボタンが操作されて、エレベータ籠7aは地階に移動する。
【0049】
地階に形成された廃棄物箱回収場所5には、廃棄物計量管理機構30が設置されている。この廃棄物計量管理機構30の計量器32は、廃棄物箱搬送ロボット10の重量及び廃棄物箱4aの重量が予め減算されているので、初期値が−(マイナス)に設定されている。廃棄物箱搬送ロボット10が計量器32の上に載置された平面板上の計量位置に乗車すると、廃棄物箱搬送ロボット10と廃棄物箱4aの重量の和は、計量器32の減算設定された値と一致するので、計量器32による計量値は、廃棄物のみの重量である廃棄物重量データ23として把握される。このとき、ICタグリーダ31によって、廃棄物箱4aに付されたICタグ21に記憶された廃棄物排出者データ22a、廃棄物種別データ22b等の廃棄物管理データ22が読み取られる。
【0050】
計量器32により計量された廃棄物の重量である廃棄物重量データ23、及びICタグリーダ31によってICタグ21から読み取られた廃棄物管理データ22が、送信アンテナ33によって計量用コンピュータ40に送信される。
【0051】
図10は、本実施の形態に係る計量用コンピュータ40におけるデータ処理の概略を説明する図である。図示のように、計量用コンピュータ40の受信部41が廃棄物重量データ23、廃棄物管理データ22を受信すると、受信データ統合部42によって、廃棄物管理データ22に対して、廃棄物重量データ23が相関せしめられて関連づけられる。すなわち、一事業者の廃棄物の種別ごとに廃棄物重量データ23が組み合わせ処理されて統合データ24が生成される。
【0052】
そして、上記処理により生成された統合データ24は、計量用コンピュータ40の送信部43によって、集計用コンピュータ50及び課金サーバ60に送信される。
【0053】
図11は、集計用コンピュータ50における統合データ24のデータ処理ルーチンを示したフローチャートである。図示のように、集計用コンピュータ50の受信部51によって統合データ24が受信されると(ステップS101)、この統合データ24の廃棄物重量データ23は、一事業者の廃棄物の種別ごとに、集計処理部52によって集計用コンピュータ50の記憶領域に分類記憶される。この一事業者の統合データ24は、集計処理部52によって、このデータが既に集計用コンピュータ50の記憶領域に存在しているか否かが判断される(ステップS102)。受信した一事業者の統合データ24が既に存在していると判断された場合には、既存の統合データ24は先の統合データ24として把握され、現在の統合データ24は後の統合データ24であると把握される(ステップS103)。この場合、後の統合データ24のうち廃棄物重量データ23のみが新たな記憶事項として把握されて、集計用コンピュータ50の記憶領域に記憶される(ステップS104)。そして、一事業者の廃棄物の種別ごとに、廃棄物重量データが記憶されている統合データ24を集合させた第1集計データ25aが生成される(ステップS105)。その後は、廃棄物重量データ23のみが随時更新される。
【0054】
一方、ステップS102において、一事業者の統合データ24について先の統合データ24が未だ存在しないと判断された場合は、現在の統合データ24は新たな統合データ24であると把握される(ステップS106)。この場合、新たな統合データ24の全てのデータ、すなわち、廃棄物排出者データ22a、廃棄物種別データ22bを含む廃棄物管理データ22、廃棄物重量データ23の全てが、集計用コンピュータ50の記憶領域に新たに記憶され(ステップS107)、第1集計データ25aが生成される(ステップS105)。その後、この一事業者の統合データ24が新たに把握された場合は、上述と同様の処理がなされ、廃棄物重量データ23のみが随時更新される。
【0055】
そして、上記処理により生成された第1集計データ25aは、廃棄物排出管理を行うために、随時、適宜に参照される。また、事業者の要求によって閲覧に供される。更には、図示しない送信部を介して、事業者端末80に送信するように構成してもよい。
【0056】
また、テナントとして入居する事業者の交代により新たな事業者が入居する際には、従前の事業者のICタグ21に記憶された廃棄物管理データ22の上に、新たな事業者の名称等の廃棄物排出者データ22a、廃棄物種別データ22bが含まれる廃棄物管理データ22が、ICタグ書込部53によってICタグ21に上書き保存される。
【0057】
図12は、課金サーバ60における第2集計データ25bの生成ルーチンを示したフローチャートである。図示のように、課金サーバ60の受信部61によって統合データ24が受信される(ステップS111)と、この統合データ24に含まれる廃棄物重量データ23は、一事業者の廃棄物の種別ごとに、集計処理部62によって課金サーバ60の記憶領域に分類記憶される。この一事業者の統合データ24は、課金サーバ60の記憶領域に既に存在しているか否かについて、集計処理部62によって判断される(ステップS112)。受信した一事業者の統合データ24が既に存在していると判断された場合には、既存の統合データ24は先の統合データ24として把握され、現在の統合データ24は後の統合データ24であると把握される(ステップS113)。この場合、後の統合データ24のうち廃棄物重量データ23のみが新たな記憶事項として把握されて、課金サーバ60の記憶領域に記憶される(ステップS114)。そして、一事業者の廃棄物の種別ごとに、廃棄物重量データが記憶されている統合データ24を集合させた第2集計データ25bが生成される(ステップS115)。その後は、廃棄物重量データ23のみが随時更新される。
【0058】
一方、ステップS112において、一事業者の統合データ24について先の統合データ24が未だ存在しないと判断された場合は、現在の統合データ24は新たな統合データ24であると把握される(ステップS116)。この場合、新たな統合データ24の全てのデータ、すなわち、廃棄物排出者データ22a、廃棄物種別データ22bを含む廃棄物管理データ22、廃棄物重量データ23の全てが、課金サーバ60の記憶領域に新たに記憶され(ステップS117)、第2集計データ25bが生成される(ステップS115)。その後、この一事業者の統合データ24が新たに把握された場合は、上述と同様の処理がなされ、廃棄物重量データ23のみが随時更新される。
【0059】
図13は、課金サーバ60における課金ルーチンを示した図である。図示のように、一事業者の第2集計データ25bに含まれる廃棄物重量データ23は、課金制御部63aによって、課金済みの部分があるか否かについて判断される(ステップS118)。課金済みの部分が存在すると判断された場合は、その部分を含む廃棄物重量データ23のうち、どの部分が課金済みでどの部分が未課金であるかが判断される(ステップS119)。未課金であると判断された部分は課金対象データとして把握され(ステップS120)、課金制御部63aによって、廃棄物の重量に応じて課金額が設定された重量別課金データベース63bが参照されて課金額が算出される(ステップS121)。一方、ステップS119において課金済みであると判断された部分は、課金非対象データとして把握される(ステップS122)。
【0060】
これに対して、ステップS118において、一事業者の第2集計データ25bに含まれる廃棄物重量データ23の中に課金済みの部分が存在しないと判断された場合は、一事業者の第2集計データ25bに含まれる廃棄物重量データ23は、このデータの全体が課金対象データとして把握され(ステップS123)、課金制御部63aによって、廃棄物の重量に応じて課金額が設定された重量別課金データベース63bが参照されて課金額が算出される(ステップS124)。
【0061】
課金対象データ26aとして把握された部分について課金額が算出されると、この算出結果に基づいて、請求書作成部63cによって、一事業者の廃棄物の種別ごとに廃棄物処理料金の請求書が作成される。なお、請求書の作成は、日別、月別、年別等、廃棄物重量データ23を適宜集計する時機を見計らって作成される。
【0062】
上記処理によって作成された請求書は、廃棄物箱設置場所3を利用する事業者の事業者端末80に、送信部64を介して送信される。なお、オンラインによらずとも、請求書を印刷して郵送等してもよい。
【0063】
上記構成を有するシステム1によれば、廃棄物箱4aを把持した廃棄物箱搬送ロボット10が廃棄物計量管理機構30の計量器32によって計量されると、ICタグリーダ31によって読み取られたICタグ21に記憶された廃棄物管理データ22と、計量器32による計量結果である廃棄物重量データ23とが、送信アンテナ33によって計量用コンピュータ40に送信される。
【0064】
これらのデータを受信した計量用コンピュータ40によって、廃棄物排出者データ22a及び廃棄物種別データ22bからなる廃棄物管理データ22と、廃棄物重量データ23とが統合されて統合データ24が生成されるとともに、集計用コンピュータ50及び課金サーバ60に送信される。集計用コンピュータ50によって、廃棄物重量データ23が集計されて第1集計データ25aが生成される。
【0065】
また、課金サーバ60によって、計量用コンピュータ40から受信した統合データ24に含まれる廃棄物重量データ23を基に第2集計データ25bが生成され、各事業者に対する課金処理が実行される。これらの過程の繰り返しにより、各事業者の廃棄物の種別ごとに、第2集計データ25bに含まれる廃棄物重量データ23が更新される。
【0066】
計量が済んだ廃棄物は、廃棄物箱回収場所5の所定の箇所に積載された後で塵芥収集車9に投入される、あるいはそのまま塵芥収集車9に投入されて搬出される。また、空になった廃棄物箱4aは、廃棄物箱搬送ロボット10によって、この廃棄物箱4aが搬出された廃棄物箱設置場所3の廃棄物回収箱4に復帰せしめられる。すなわち、廃棄物箱搬送ロボット10により、地階のエレベータホールにおいて、廃棄物箱搬送ロボット10に内蔵される搬送ロボット用無線装置11から無線回線網を介して、地階の籠呼び信号が送信される。この籠呼び信号に基づいて、アダプタ8のアクチュエータ8bにより操作パネル7bの地階の押しボタンが操作され、エレベータ籠7aは、廃棄物箱搬送ロボット10が待機する地階に移動する。
【0067】
廃棄物箱搬送ロボット10がエレベータ籠7a内に乗車した後、搬送ロボット用無線装置11から籠用無線装置8aに地階を表す階指定信号が無線送信されて、例えば2階を指定する階指定信号に基づいてアクチュエータ8bにより操作パネル7bの2階の押しボタンが操作されて、エレベータ籠7aは2階に移動する。
【0068】
以上のような構成とすることにより、塵芥収集車9に回収される前に、各事業者の廃棄物排出状況を効率的に把握・管理できるので、事業系一般廃棄物の収集及び排出管理を容易に行うことができる。特に、廃棄物計量管理機構30、計量用コンピュータ40、集計用コンピュータ50、課金サーバ60の全てをビル2内に設置することで、システム1全体の運用の容易化及びそれに伴う運用コストの削減を図ることが可能となる。また、集計用コンピュータ50において生成される第1集計データ25aに基づいて、各事業者の排出する廃棄物の量を的確に把握できるので、廃棄物の削減を図る上での明確な指標を各事業者に提供して、事業者単位で廃棄物削減への意識付けを促すことで、事業系一般廃棄物の削減を図ることが可能となる。
【0069】
また、廃棄物の排出量に応じて各事業者に課金するシステムを採用することで、廃棄物削減への意識付けを更に徹底させることができるので、事業系一般廃棄物の削減という目的を効果的に達成し得る。その結果、廃棄物の削減による管理コストの低減化、更には地球温暖化対策といった環境保護活動にも資することとなる。
【0070】
更に、廃棄物箱設置場所3から廃棄物箱回収場所5までの廃棄物箱4aの搬送を廃棄物箱搬送ロボット10に行わせることによって、作業人員による労力消費を回避することができるので、システム全体の作業効率を向上させることが可能となる。その結果、コストの削減にも資することとなる。
【0071】
また、廃棄物を収容回収する廃棄物箱4aに、更新可能な廃棄物排出者データ22aや廃棄物種別データ22bを含む廃棄物管理データ22を記憶するICタグ21を付し、ICタグ21の廃棄物管理データ22に基づいてシステム1を管理するので、廃棄物排出者、廃棄物の種別等、種々の変更や更新が容易になり、円滑なシステム1の運用が実行できる。
【0072】
システム1の導入に際しては、廃棄物の各種別に応じた分別型の廃棄物回収箱4が設置された廃棄物箱設置場所3及び廃棄物箱回収場所5を具備する施設であれば、既存の施設にも容易に導入可能である。なお、廃棄物箱設置場所3を具備しない施設であっても、空いている室を廃棄物箱設置場所3として割り当てることができれば導入可能である。
【0073】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施の形態においては、廃棄物計量管理機構30はICタグリーダ31、計量器32、送信アンテナ33が一体形成されたものであることを例として説明したが、これらを一体形成せずに、システム1が適用されるビル2の構造に適合させて、それぞれを別体に構成してもよい。また、本実施の形態では、大型オフィスビルであるビル2における廃棄物排出管理システム1の運用を例として説明したが、大型オフィスビルに限定されず、複数の事業者が集積する大型商業施設等、複数の事業者が集積する施設であれば適用し得る。
【0074】
更に、本実施の形態では、廃棄物計量管理機構30と計量用コンピュータ40との間、計量用コンピュータ40と集計用コンピュータ50との間、計量用コンピュータ40と課金サーバ60との間は、それぞれ無線LAN通信網70で接続されている例で説明したが、適用される施設の通信状況や建築構造によっては、有線LAN通信網により接続構築してもよい。
【0075】
また、本実施の形態に係る廃棄物計量管理機構30の計量器32は、廃棄物箱搬送ロボット10及び廃棄物箱4aの重量が予め減算設定されていることを説明したが、計量器32の設定は減算設定せずに、計量用コンピュータ40に廃棄物箱搬送ロボット10及び廃棄物箱4aの重量を記憶させておき、計量器32で計量した廃棄物箱搬送ロボット10及び廃棄物箱4a及び廃棄物の重量から、計量コンピュータ40に記憶させた廃棄物箱搬送ロボット10及び廃棄物箱4aの重量を減算処理して廃棄物の重量を求めるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明に係る実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。
【図2】同じく、本実施の形態に係る廃棄物排出管理システムを大型オフィスビルに適用した状態を模式的に示す図である。
【図3】同じく、本実施の形態に係る廃棄物回収箱の概要を示す図である。
【図4】同じく、本実施の形態に係る廃棄物箱搬送ロボットをエレベータ籠に乗降させて階を移動させるシステムの概略を説明する図である。
【図5】同じく、本実施の形態に係るICタグに記憶されるデータの構成を模式的に示した図である。
【図6】同じく、本実施の形態に係る廃棄物計量管理機構の構成を模式的に示した図である。
【図7】同じく、本実施の形態に係る計量用コンピュータの構成を模式的に示した図である。
【図8】同じく、本実施の形態に係る集計用コンピュータの構成を模式的に示した図である。
【図9】同じく、本実施の形態に係る課金サーバの構成を模式的に示した図である。
【図10】同じく、本実施の形態に係る計量用コンピュータにおけるデータ処理の概要を説明する図である。
【図11】同じく、本実施の形態に係る集計用コンピュータにおける統合データのデータ処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図12】同じく、本実施の形態に係る本実施の形態に係る課金サーバにおける第2集計データの生成ルーチンを示したフローチャートである。
【図13】同じく、本実施の形態に係る課金サーバの課金ルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
1 廃棄物排出管理システム
3 廃棄物箱設置場所
4a 廃棄物箱
5 廃棄物箱回収場所
10 廃棄物箱搬送ロボット(廃棄物搬送手段)
21 ICタグ
22 廃棄物管理データ
23 廃棄物重量データ
24 統合データ
30 廃棄物計量管理機構
31 ICタグリーダ
32 計量器(廃棄物計量手段)
33 送信アンテナ(データ送信手段)
40 計量用コンピュータ(計量データ処理手段)
42 受信データ統合部
50 集計用コンピュータ(計量データ集計手段)
52 集計処理部
53 ICタグ書込部
60 課金サーバ(集計データ課金手段)
63 課金プログラム
63a 課金制御部
63b 重量別課金データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物排出者から排出された廃棄物を収容する廃棄物箱を設置する複数の廃棄物箱設置場所及び該各廃棄物箱設置場所から搬出される廃棄物箱を回収する廃棄物箱回収場所を備える廃棄物排出管理システムであって、
前記廃棄物箱に付される廃棄物排出者データ及び廃棄物種別データを含む廃棄物管理データを記憶するICタグと、
該ICタグが付された廃棄物箱を前記各廃棄物箱設置場所から前記廃棄物箱回収場所まで搬送する廃棄物搬送手段と、
該廃棄物搬送手段により搬送されて前記廃棄物箱回収場所に回収された前記廃棄物箱に収容された廃棄物の重量を計量する廃棄物計量手段と、
前記廃棄物箱回収場所に回収される各廃棄物箱に付されたICタグに記憶された該廃棄物管理データを読み取るICタグリーダと、
該ICタグリーダにより読み取られた前記廃棄物管理データ及び前記廃棄物計量手段により計量された廃棄物重量データを送信するデータ送信手段と、
該データ送信手段から送信される前記廃棄物管理データ及び廃棄物重量データを受信するとともに該廃棄物管理データと廃棄物重量データとを相関せしめて統合データを生成する計量データ処理手段と、
該計量データ処理手段による廃棄物重量データを集計してデータベース化した集計データを生成する計量データ集計手段と、
を備えることを特徴とする廃棄物排出管理システム。
【請求項2】
前記計量データ処理手段により生成された統合データに基づいて、廃棄物排出者単位で課金するプログラムを有する集計データ課金手段、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物排出管理システム。
【請求項3】
前記廃棄物搬送手段は、
前記廃棄物箱回収場所において廃棄物が排出された空の廃棄物箱を前記廃棄物箱回収場所から前記廃棄物箱設置場所へ搬送設置することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物排出管理システム。
【請求項4】
前記廃棄物搬送手段は、
予め設置されたプログラムに従って自律走行する機能を備える廃棄物箱搬送ロボットであることを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物排出管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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