説明

廃棄物搬送用コンベア及びこれを備えた廃棄物処理システム

【課題】いわゆるノロの付着を有効に抑止して長期にわたる良好な廃棄物の搬送を可能にする廃棄物搬送用コンベアを提供する。
【解決手段】廃棄物搬送用コンベア24は、コンベアベルト40と、これに立設される支持部とを備える。この支持部は、複数の支柱50を含む。これらの支柱50は、その幅Wよりも大きな間隔PWをおいて幅方向に配列される。この支柱50同士の間隔が、廃棄物から生成されるノロの堆積を有効に抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物処理システムに設けられる廃棄物搬送用コンベア及びこれを備えた廃棄物処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ごみ等の廃棄物を熱分解処理するための廃棄物処理システムには、廃棄物処理炉の他、前記廃棄物を前処理して前記廃棄物処理炉に供給する廃棄物供給部や、廃棄物処理炉から排出されるガスの減温や集塵を行うガス処理部が備えられる。
【0003】
前記廃棄物供給部は、前記廃棄物を破砕する破砕機や、その破砕後の廃棄物を前記廃棄物処理炉内に給送する給じん機を含む。さらに、前記破砕機の配設位置を低く抑えるために、当該破砕機により破砕された廃棄物を前記廃棄物処理炉の廃棄物投入口よりも高い位置(前記給じん機が存する場合にはその入口よりも高い位置)まで上向きに搬送する廃棄物搬送用コンベアが設置されることが多い。
【0004】
この廃棄物搬送用コンベアとして、例えば特許文献1に記載されるものが知られている。その概要を図6に示す。
【0005】
同図に示されるコンベア90は、斜め上向きに延びるように設置されるコンベアベルト92と、このコンベアベルト92上に立設される複数枚の支持板94とを備える。各支持板94は、コンベア90の幅方向(搬送方向と直交する方向)に連続して延び、これらの支持板94が前記コンベアベルト92による搬送方向に沿って互いに間隔をおいて配置される。
【0006】
このコンベア90において、前記コンベアベルト92が上向きに搬送されると、当該コンベアベルト92の上面と各支持板94の前面との間にごみ等の廃棄物がすくい上げられ、そのまま上向きに搬送される。
【特許文献1】特開平10−19225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、前記コンベア90により搬送される廃棄物は、生ごみのように水分を多く含んだものであるため、当該コンベア90には、粘度の高いごみである、いわゆるノロ96が付着しやすい。しかも、このノロ96は、図7に示されるように前記コンベアベルト92の上面と支持板94の前面との間のポケット部分に堆積しやすく、この堆積は前記支持板94の機能、すなわち廃棄物をすくい上げて保持する機能を阻害する。その結果、廃棄物がその搬送中に前記支持板94から落下すなわち逆流しやすくなる(同図破線矢印)。このように逆流する廃棄物は後続の廃棄物を巻き込んで雪だるま式に成長し、大きな塊となるおそれがある。この塊はコンベアの負荷を過度に増大させ、これにより当該コンベアの動作不良を生じさせるおそれがある。
【0008】
このような事態が生じた場合、あるいは当該事態を未然に防ぐ場合には、一旦コンベアを停止させて、溜まったノロ96を除去する作業を行わなければならず、このことはシステム全体の処理効率を著しく低下させる。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑み、いわゆるノロの付着を有効に抑止して長期にわたる良好な廃棄物の連続搬送を可能にする廃棄物搬送用コンベア及びこれを備えた廃棄物処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、廃棄物を破砕する破砕機と、その破砕された廃棄物を処理する廃棄物処理炉とを含む廃棄物処理システムに設けられ、前記破砕機で破砕された廃棄物を前記廃棄物処理炉の廃棄物投入口よりも高い位置まで上向きに搬送するための廃棄物搬送用コンベアであって、上向きに傾斜する姿勢で配置されるコンベアベルトと、前記コンベアベルト上にその搬送方向に間隔をおいて立設され、前記コンベアベルト上の廃棄物を下方から支持する複数の支持部とを備え、前記支持部は、複数本の支柱を含み、これらの支柱が前記搬送方向と直交する幅方向に当該支柱の幅よりも大きな間隔をおいて配列されているものである。
【0011】
この廃棄物搬送用コンベアでは、コンベアベルト上に立設される支柱同士の間に幅方向について十分な間隔(少なくとも当該支柱の幅よりも大きな間隔)が設けられているので、当該支持部とコンベアベルト上面との間に挟まれた領域へのいわゆるノロの付着が著しく抑制される。このことは、長期にわたる良好な廃棄物の搬送を可能にする。
【0012】
なお、前記廃棄物は、破砕機によってある程度の粒径まで破砕されるが、実際にはその破砕された廃棄物同士が絡み合うため、前記支柱同士の間隔が大きくても当該廃棄物の搬送を行うことが可能である。
【0013】
従って、前記各支柱の幅は、ノロの付着の抑止の観点からは小さい方が好ましい。その一方、前記各支柱の前記搬送方向の寸法が当該支柱の幅以上であれば、当該幅の抑制にかかわらず、搬送する廃棄物の重量に抗し得る強度を各支柱に確保することが可能である。
【0014】
また、前記各支柱の高さ寸法を前記支柱の幅よりも大きくすることにより、当該幅を抑えながらも十分な搬送量を確保することが可能である。
【0015】
本発明は、前記コンベアベルト上に前記支柱以外のものが立設されることを除外する趣旨ではない。例えば、前記コンベアベルトを格納するケーシングを備える場合、前記コンベアベルト上で前記搬送方向について互いに隣合う特定の支柱同士の間に、前記幅方向に連続して延びるスクレーパーが立設されて、このスクレーパーが前記ケーシングの内側に存在する廃棄物を掻き落すものであってもよい。このスクレーパーにはノロが早期に堆積する可能性があるが、当該堆積があっても前記ケーシングの内側の廃棄物を掻き落す機能を著しく阻害することはなく、コンベアの搬送機能は前記支柱の存在によって確保される。
【0016】
また本発明は、廃棄物処理システムであって、廃棄物を破砕する破砕機と、その破砕された廃棄物を燃焼処理する廃棄物処理炉と、前記の廃棄物搬送用コンベアとを備え、この廃棄物搬送用コンベアが、前記破砕機で破砕された廃棄物を前記廃棄物処理炉の廃棄物投入口よりも高い位置まで上向きに搬送するように配置されているものである。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明に係る廃棄物搬送用コンベアは、コンベアベルト上に立設される支持部として、幅方向に互いに間隔をおいて配置される複数本の支柱を含むものであるので、破砕機で破砕された廃棄物を長期にわたって良好に上向きに搬送することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係る廃棄物処理システムの要部を示したものである。このシステムは、廃棄物処理炉10と、例えば生ごみを含む廃棄物を前処理して前記廃棄物処理炉に供給する廃棄物供給部12と、前記廃棄物処理炉10から排出されるガスを処理するための図略のガス処理部とを備える。
【0019】
前記廃棄物処理炉10は、この実施の形態ではガス化溶融炉からなり、ガス化炉14と溶融炉16とを具備する。前記ガス化炉14は、前記廃棄物供給部12から供給されるごみを熱分解し、これによって熱分解ガスを生じさせる。このガス化炉14には、例えば、図示の流動床炉や、その他の周知の炉、例えばキルン炉が適用される。前記溶融炉16は、前記熱分解ガス中の可燃成分を高温燃焼させるとともに、同ガス中の灰分を溶融してスラグを生じさせる。この溶融炉16から排出される高温ガスは、前記ガス排出部に含まれる廃熱ボイラや減温塔により冷却処理され、さらに、集じん機及び誘引送風機を通じて煙突から系外に排出される。
【0020】
なお、本発明に係る廃棄物処理炉は前記のガス化溶融炉に限定されない。例えば廃棄物焼却炉や廃棄物溶融炉であってもよい。
【0021】
前記廃棄物供給部12は、図2に示すように、廃棄物ホッパー18と、プッシャ20と、破砕機22と、本発明に係る廃棄物搬送用コンベア24と、マテリアルシール部26と、給じん機28とを備える。前記廃棄物ホッパー18は、生ごみを含む廃棄物を受け入れ、これをその底部から落下させる。この廃棄物は前記プッシャ20により前記破砕機22の入口に押し込まれる。破砕機22は、一対の回転式クラッシャ30を備え、これらのクラッシャ30間を通って落下する廃棄物を所定の破砕径までに破砕する。
【0022】
前記廃棄物搬送用コンベア24は、前記破砕機22の下端の排出口から排出された破砕済の廃棄物を前記マテリアルシール部26の上端位置まで上向きに搬送するものである。この搬送終了位置は、前記ガス化炉14における廃棄物投入口よりも上方の位置であり、この実施の形態では前記給じん機28の廃棄物入口よりもさらに上方の位置である。
【0023】
前記マテリアルシール部26は、前記廃棄物搬送用コンベア24の搬出口と前記給じん機28の廃棄物入口との間に介在する上下方向の配管により構成される。このマテリアルシール部26に破砕済の廃棄物が積み上げられることにより、前記ガス化炉41内の気密性が高められる。
【0024】
前記給じん機28は、スクリューコンベア32を内蔵し、前記マテリアルシール部26から降下する廃棄物を前記ガス化炉14の廃棄物投入口に供給する。
【0025】
なお、本発明に係る廃棄物処理システムにおいて、前記廃棄物搬送用コンベア24を含む廃棄物供給部12の具体的構成は限定されない。例えば当該廃棄物搬送用コンベア24の搬送出口がそのまま配管を介して前記ガス化炉14の廃棄物投入口に直結されていてもよい。
【0026】
次に、前記廃棄物搬送用コンベア24の具体的構造を図3〜図5も併せて参照しながら説明する。
【0027】
前記廃棄物搬送用コンベア24は、図2に示されるように、前記破砕機22の下端から前記マテリアルシール部26の上端に至る中空状のケーシング34と、このケーシング34内に格納されるコンベア本体とを備える。このコンベア本体は、前記マテリアルシール部26の直上方に位置する原動軸36と、前記破砕機22の下方に位置する従動軸38と、これら原動軸36と従動軸38との間に掛け渡されるコンベアベルト40とを備える。このコンベアベルト40の形状は、図略のガイドローラにより、前記ケーシング34の形状に沿う形状、すなわち、前記破砕機22の直下方の位置から上向きに傾斜して延び、前記マテリアルシール26の直上方に至る形状に保たれる。前記原動軸36にはモータ37が連結され、このモータ37が前記原動軸36を回転駆動することにより、前記コンベアベルト40の上側部分が上向きの搬送方向(図2の矢印Aの方向)に駆動される。
【0028】
図3〜図5に示すように、前記コンベアベルト40は、左右一対のチェーン42と、これらのチェーン42同士を幅方向(搬送方向と直交する方向)につなぐ複数枚の板状のエプロン44とを含み、これらのエプロン44が前記搬送方向に沿って隙間なく配列される。前記各チェーン42は、その長手方向に配列された複数のリンク45により構成される。各リンク45は、互いに平行に配される内側リンク板45a及び外側リンク板45bを有し、互いに隣接するリンク45同士がピン46によって回動可能に連結されるとともに、左右の内側リンク板45aにブラケット48を介して前記エプロン44の左右両端がそれぞれ連結される。これらのチェーン42は、前記原動軸36及び前記従動軸38に固定された図略のスプロケットと噛合し、当該原動軸36の回転駆動に伴って前記の搬送方向に駆動される。
【0029】
前記コンベアベルト40上には、このコンベアベルト40上の廃棄物を下方から支持するための複数の支持部がその搬送方向に間隔をおいて立設されている。そして、この廃棄物搬送用コンベア24の特徴として、前記各支持部が複数本の支柱50により構成されている。
【0030】
具体的に、前記各支柱50は、前記搬送方向に配列されるエプロン44上に立設される。この実施の形態において、当該支柱50が立設されるエプロン44は一枚おきに選定されている。すなわち、支柱50同士の搬送方向のピッチPL(図4)は、各エプロン44の中心間ピッチの2倍に相当している。
【0031】
前記の選定された各エプロン44には、コンベア幅方向に複数本の支柱50がコンベア幅方向に所定の間隔(幅ピッチPW)をおいて配列されている。この実施の形態では、幅方向の一列について5本の支柱50が並べられ、各支柱50は、前記エプロン44の幅方向の中央位置と、その両端の近傍の位置と、当該中央位置と両端近傍位置との間の位置とに、それぞれ立設されている。
【0032】
前記各支柱50は、矩形状の平断面をもつ角柱により構成され、その搬送方向の寸法である縦寸法L(図4)は幅W(図5)よりも大きくなっている。そして、支柱50同士の幅ピッチPW、及び各支柱50の高さ寸法H(図5)は、前記幅Wよりも十分大きく設定されている。前記幅ピッチPWを大きく確保することは、後述のノロ堆積の抑制に有効であり、また前記高さ寸法Hを大きく確保することは、廃棄物搬送用コンベア24による廃棄物搬送量の増加につながる。
【0033】
なお、本発明において支柱50の本数及び具体的な幅ピッチPWは適宜設定可能である。また当該支柱50の配列形態も幅方向に一列に並ぶものに限られず、例えば幅方向に隣り合う支柱50が搬送方向に位置をずらして配列(すなわち千鳥状に配列)されていてもよい。
【0034】
この実施の形態では、前記の選定されたエプロン44のうち、限られた特定のエプロン44に、前記支柱50に代えて板状のスクレーパー52が立設されている。このスクレーパー52は、図3に示されるようにコンベア幅方向に連続して延び、前記ケーシング34の内側に滞留する廃棄物を掻き落す役割を担う。
【0035】
また、前記各エプロン44の左右両端には、当該エプロン44上の廃棄物がコンベア幅方向にこぼれ落ちるのを規制する規制板47が立設されている。
【0036】
次に、この廃棄物搬送用コンベア24の作用を説明する。
【0037】
前記コンベアベルト40が前記搬送方向に駆動された状態で、当該コンベアベルト40の上に破砕機22の下端から破砕済の廃棄物が供給されると、この廃棄物は前記コンベアベルト40上に立設された支柱50により下方から支持されながら斜め上向きに搬送される。そして、当該コンベアベルト40の終端(上端)から落下し、前記マテリアルシール部26内に収容される。
【0038】
このとき、前記廃棄物に含まれている水分(例えば生ごみの水分)により、若干の流動性をもつ半固形物である、いわゆるノロが発生し、前記コンベアベルト40のエプロン44や支柱50の表面に付着する。
【0039】
ここで、前記図6及び図7に示した従来のコンベア90のように、その支持部がコンベア幅方向に連続して延びる支持板94である場合には、当該支持板94の前面とコンベアベルト92の上面との間の部分にノロが堆積しやすく、このノロが当該コンベア90の搬送能力を著しく低下させるおそれがあるが、前記コンベアベルト40に立設される支柱50は幅Wが小さく支柱50同士の間には幅方向に十分な間隔(幅ピッチPW)が存在するため、前記ノロが付着してもその堆積速度は非常に低い。このことは、廃棄物搬送用コンベア24が長期にわたって良好な搬送を継続することを可能にする。
【0040】
ここで、前記幅ピッチPWは、破砕機22による廃棄物の破砕径に応じて適宜設定されればよいが、当該破砕径が比較的小さくても、実際にはその破砕された廃棄物同士が絡みあって搬送されるため、例えば前記幅ピッチPWが前記破砕径と同等もしくはそれより少し大きくても、その破砕済廃棄物の搬送を行うことは可能であり、またその搬送効率を損なうこともほとんどない。この幅ピッチPWは例えば100〜250mmとすることができる。
【0041】
また、前記コンベアベルト40上に前記支柱50とは別に前記のスクレーパー52が立設されている場合、当該スクレーパー52の側面上にはノロが堆積しやすいことになるが、当該堆積が生じても、廃棄物搬送用コンベア24の搬送能力は前記スクレーパー52以外の前記支柱50により十分に確保される。
【0042】
なお、本発明において各支柱50の形状は適宜設定可能であり、例えば当該支柱50が円柱状であってもよい。好ましくは、当該支柱50の縦寸法Lが幅Wと同等もしくはそれ以上であるのがよい。このような寸法設定は、前記幅Wを小さくすることによりノロの堆積を抑制しながら、搬送される廃棄物の重量に十分抗し得る強度を各支柱に確保することを可能にする。このような条件を満たす支柱50の平面形状としては、例えば、円形、正方形、搬送方向を長辺とする楕円または小判形、などが挙げられる。当該支柱の幅Wは例えば10〜30mmとすることができる。また、高さ寸法Hは例えば100〜200mmとすることができる。
【0043】
また、本発明の処理対象となる廃棄物は生ごみを含むものに限らず、例えば産業廃棄物の処理においても本発明を適用することが可能である。
【実施例】
【0044】
図2〜図5に示される廃棄物搬送用コンベア24に係る実施例と、その支柱50に代えて幅方向に連続する支持板が立設されたコンベアにかかる比較例とについて実験を行った。内容は次のとおりである。
【0045】
1.実施例の諸元
エプロン44の幅:949mm
支柱50の形状:幅W=16mm;縦寸法L=25mm;高さH=150mm
支柱50の配列:幅ピッチPW=200mm;搬送方向ピッチPL=300mm
【0046】
2.比較例の諸元
エプロン44の幅:949mm(実施例と共通)
支柱板の形状:幅800mm;縦寸法(厚さ)25mm;高さ150mm
支柱板の搬送方向ピッチ:300mm
【0047】
3.実験結果
(1)トラブルの発生頻度について
比較例では、給じんを開始してから1週間を経過した段階で、搬送トラブルにつながる程度のノロの堆積が発生した。ここでいう搬送トラブルには、コンベアの動作不良や破砕機22での詰まり等が含まれる。
これに対して実施例については、給じんを開始してから1週間を過ぎても支柱50にはほとんどノロが付着しなかった。また、給じん開始後、延べ2ヶ月半を過ぎた段階で、図5の二点鎖線56に示されるようにエプロン44の上面や支柱50の根元部分には多少のノロ付着はあるものの、搬送の障害となるようなノロの堆積はなかった。従って、操業を開始してから3ヶ月程度の連続運転ではノロを除去するメンテナンスは不要であると考えられる。
【0048】
(2)搬送効率について
前記実施例及び前記比較例の搬送効率については、両者にほとんど差がないことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の形態に係る廃棄物処理システムの全体構成を示した図である。
【図2】前記廃棄物処理システムにおける廃棄物供給部の構成を示した図である。
【図3】前記廃棄物供給部における廃棄物搬送用コンベアの要部を示す平面図である。
【図4】前記廃棄物搬送用コンベアの要部を示す側面図である。
【図5】前記廃棄物搬送用コンベアの要部を示す断面正面図である。
【図6】従来の廃棄物搬送用コンベアの要部を示す斜視図である。
【図7】従来の廃棄物搬送用コンベアにおけるノロの堆積状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 廃棄物処理炉
12 廃棄物供給部
22 破砕機
28 給じん機
34 ケーシング
36 原動軸
38 従動軸
40 コンベアベルト
50 支柱
52 スクレーパー
H 支柱の高さ
L 支柱の縦寸法
W 支柱の幅
PW 支柱間の幅ピッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物を破砕する破砕機と、その破砕された廃棄物を処理する廃棄物処理炉とを含む廃棄物処理システムに設けられ、前記破砕機で破砕された廃棄物を前記廃棄物処理炉の廃棄物投入口よりも高い位置まで上向きに搬送するための廃棄物搬送用コンベアであって、
上向きに傾斜する姿勢で配置されるコンベアベルトと、
前記コンベアベルト上にその搬送方向に間隔をおいて立設され、前記コンベアベルト上の廃棄物を下方から支持する複数の支持部とを備え、
前記支持部は、複数本の支柱を含み、これらの支柱が前記搬送方向と直交する幅方向に当該支柱の幅よりも大きな間隔をおいて配列されていることを特徴とする廃棄物搬送用コンベア。
【請求項2】
請求項1記載の廃棄物搬送用コンベアにおいて、
前記各支柱の前記搬送方向の寸法が当該支柱の幅以上であることを特徴とする廃棄物搬送用コンベア。
【請求項3】
請求項1または2記載の廃棄物搬送用コンベアにおいて、
前記各支柱の高さ寸法が当該支柱の幅よりも大きいことを特徴とする廃棄物搬送用コンベア。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の廃棄物搬送用コンベアにおいて、
前記コンベアベルトを格納するケーシングと、
前記コンベアベルト上で前記搬送方向について互いに隣合う特定の支柱同士の間に立設され、前記幅方向に連続して延び、前記ケーシングの内側に存在する廃棄物を掻き落すスクレーパーとを備えることを特徴とする廃棄物搬送用コンベア。
【請求項5】
廃棄物処理システムであって、
廃棄物を破砕する破砕機と、
その破砕された廃棄物を燃焼処理する廃棄物処理炉と、
請求項1〜4のいずれかに記載の廃棄物搬送用コンベアとを備え、
前記廃棄物搬送用コンベアは、前記破砕機で破砕された廃棄物を前記廃棄物処理炉の廃棄物投入口よりも高い位置まで上向きに搬送するように配置されていることを特徴とする廃棄物処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−227416(P2009−227416A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−75447(P2008−75447)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(000192590)株式会社神鋼環境ソリューション (534)
【Fターム(参考)】