説明

建物の異音探査システム

【課題】大掛かりな設備を必要とせず、異音発生源を素早く簡単に特定することができる建物の異音探査システムを提供する。
【解決手段】この異音探査システムは、建物の異音発生源と予測される箇所の振動を測定する複数の振動センサ1・・と、異音を測定する騒音計2と、これら複数の振動センサ1・・及び騒音計2がA/D変換器4を介して接続された分析装置5とを備えている。分析装置5は、手動モードや自動モードを実行して、異音発生源の特定に必要とされる振動波形及び異音波形のみを効率良く記録保存する。これにより、記録保存するデータ量を抑えて、記録保存した異音波形や振動波形を表示画面上に表示して異音発生源を特定する際に、その特定作業を素早く簡単に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、住宅等の建物における異音の発生源を特定するための異音探査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅において発生する異音として、例えば温度変化や乾燥に伴う部材の伸縮によって、室内天井、内壁、サッシ、軒樋等に生じる軋み音等がある。この種の異音は、居住者に対して住宅に構造的な欠陥があるのではないかとの不安を与えることがあった。
【0003】
しかし、異音の発生は、突発的であって、その音圧レベルも通常低いことから、専門の調査員が現地まで出向いたところで、異音の発生源を突き止めるのは容易ではなく、増加傾向にある居住者からの異音に関する相談やクレームに対して、適切に対応することができなかった。
【0004】
そこで、本出願人は、居住者からの異音に関する相談やクレームに適切に対応すべく、異音の発生源を突き止めることができるシステムを開発した(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいては、異音発生時の部材の振動に着目し、異音の発生源と予測される複数の箇所に振動センサ及びマイクロフォンをそれぞれ取り付けて、振動センサによって測定した振動をレベルレコーダに時系列的に記録保存するとともに、マイクロフォンによって取り込んだ異音をテープレコーダに時系列的に記録保存して、それらの振動レベル及び異音レベルを波形表示して突き合わせることで、異音がどの時間帯にどの箇所で発生したのかを特定することができるようになっている。このシステムを用いることで、居住者に対して視覚的に判り易く異音の発生源や発生原因についての説明をすることができ、居住者からの異音に関する相談やクレームに対して適切に対応することができる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−50155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のシステムにおいては、1箇所の測定につき振動センサ、マイクロフォン、レベルレコーダ及びテープレコーダが夫々必要となることから、数箇所を測定する場合、これら機材を数セット用意して現場に持ち込まなければならず、機材の搬入搬出作業及びセッティング作業が面倒であった。
【0007】
また、各箇所の振動及び異音は、測定開始から測定終了までの間、レベルレコーダ及びテープレコーダに記録保存されるので、それらデータ量は膨大となり、異音発生源を特定するまでに多くの時間と労力を必要としていた。
【0008】
一方、調査員を現場に滞在させて、調査員の手動操作によって異音発生源の特定に必要な振動及び異音のみをレベルレコーダ及びテープレコーダに記録保存させれば、それらデータ量を抑えることができ、異音発生源の特定も容易になるが、この場合、調査員が常時滞在することで居住者の生活が邪魔されることがあった。
【0009】
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、大掛かりな設備を必要とせず、異音発生源を素早く簡単に特定することができ、居住者の生活に及ぼす影響も少なくすることができる建物の異音探査システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、この発明の建物の異音探査システムは、建物の異音発生源と予測される箇所に配置されて、その箇所の振動を測定する複数の振動センサ1・・と、異音を測定する騒音計2と、これら複数の振動センサ1・・及び騒音計2が接続されて、前記複数の振動センサ1・・からの出力を振動用デジタルデータにそれぞれ変換するとともに、前記騒音計2からの出力を異音用デジタルデータに変換するA/D変換器4と、このA/D変換器4が接続された分析装置5とを備え、前記分析装置5は、前記A/D変換器4において変換した各振動用デジタルデータから得られる振動波形及び異音用デジタルデータから得られる異音波形を記録保存する記録部11と、振動波形及び異音波形を表示画面上にそれぞれ同時に表示する表示部12と、異音波形を音として再生する音再生部13と、前記記録部11、表示部12及び音再生部13を制御する制御部14とを備え、前記制御部14は、入力操作に基づいて設定時間分の振動波形及び異音波形を前記記録部12に記録保存させる手動モード、及び、いずれかの振動波形の振幅がトリガーレベルを越えたときに設定時間分の振動波形及び異音波形を前記記録部12に記録保存させる自動モードを選択的に実行することを特徴とする。
【0011】
また、前記記録部11は、前記A/D変換器4において変換した異音用デジタルデータから得られる異音レベルを記録保存するとともに、前記表示部12は、異音レベルを表示画面上に表示する。さらに、前記表示部12は、異音波形を分析して得られる周波数分布を表示画面上に表示する。
【0012】
さらにまた、前記制御部14は、手動モードにおいて入力操作を基準としてその前後数秒間の振動波形及び異音波形を前記記録部12に記録保存させるとともに、自動モードにおいて振動波形の振幅がトリガーレベルを越えたときを基準としてその前後数秒間の振動波形及び異音波形を前記記録部12に記録保存させる。
【0013】
また、前記振動センサ1・・及び騒音計2が、これらの出力を増幅するとともに不要成分を除去するアンプ/フィルタ器3を介して前記A/D変換器4に接続されている。
【発明の効果】
【0014】
この発明の異音探査システムでは、複数の振動センサ、騒音計、A/D変換器、アンプ/フィルタ器、分析装置等を1セット用意するだけの簡易な設備で、数箇所の振動及び異音を同時に測定することができることから、従来のように多くの機材を数セット必要とする場合と比べて、機材の搬入搬出作業及びセッティング作業を容易にして、異音探査を簡単に行うことができる。
【0015】
しかも、手動モードや自動モードを実行して、異音発生源の特定に必要とされる振動波形及び異音波形のみを効率良く記録保存することで、記録保存するデータ量を抑えて記録部の記録容量の無駄な消費をなくすことができ、記録保存した異音波形や振動波形を表示画面上に表示して異音発生源を特定する際にも、その特定作業を素早く簡単に行うことができる。さらに、数箇所の振動波形及び異音波形は、表示画面上に同時に表示されるので、数箇所における異音発生の有無を同一画面上で一斉に確認することができ、異音発生源の特定作業をより一層効率良く行うことができる。
【0016】
また、手動モードを実行したときには、調査員の判断による極め細かな測定が可能となり、自動モードを実行したときには、無人測定が可能となって調査員を現場に滞在させなくても済むことから、測定期間中、居住者の生活に影響を及ぼさずに済む。従って、手動モードと自動モードを使い分けることで、各種状況や居住者の要望等に応じた柔軟な対応が可能となる。
【0017】
さらに、異音を再生したり、異音レベルや周波数分布を表示画面上に表示することで、異音を多方面から観察して理解度をさらに深めることができる。
【0018】
また、手動モードにおいて入力操作から数秒間遡って振動波形及び異音波形を記録保存したり、自動モードにおいて振動波形の振幅がトリガーレベルを越えたときから数秒間遡って振動波形及び異音波形を記録保存することで、振動波形及び異音波形の変化を漏らさずに確実に記録保持することができ、異音発生源の特定に際しての信頼性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の一実施形態に係る異音探査システムは、図1に示すように、複数の振動センサ1・・と、騒音計2と、これら複数の振動センサ1・・及び騒音計2が接続されたアンプ/フィルタ器3と、このアンプ/フィルタ器3が接続されたA/D変換器4と、このA/D変換器4が接続された分析装置5とを備えている。
【0020】
振動センサ1・・は、住宅の1つの部屋における天井や内壁、サッシ、家電製品等の異音発生源と予測される箇所に配置されて、その箇所の振動を測定するもので、例えば振動ピックアップからなる。騒音計2は、振動センサ1・・が配置された部屋内に配置されて、その部屋において発生する異音を測定するもので、マイクロフォン2aを備えている。
【0021】
アンプ/フィルタ器3は、振動センサ1・・及び騒音計2からの出力を増幅するとともに不要成分(高周波、低周波)を除去するもので、振動センサ1・・用として7チャンネル、騒音計2用として1チャンネルを備え、7個の振動センサ1・・と1個の騒音計2を同時に接続可能となっている。
【0022】
A/D変換器4は、複数の振動センサ1・・からの出力を振動用デジタルデータにそれぞれ変換するとともに、騒音計2からの出力を異音用デジタルデータに変換するもので、アンプ/フィルタ器3と同様に、振動センサ1・・用として7チャンネル、騒音計2用として1チャンネルを備えている。
【0023】
分析装置5は、パーソナルコンピュータからなり、図2に示すように、入力部10、記録部11、表示部12、音再生部13及び制御部14を備えている。入力部10は、各種の設定条件等を入力するためのもので、キーボードやマウス等から構成されている。記録部11は、入力部10により入力した設定条件、制御プログラム、A/D変換器4において変換した振動用デジタルデータから得られる振動波形及び異音用デジタルデータから得られる異音波形、異音用デジタルデータから得られる異音レベル等を記録保存するためのもので、HDDやCD−ROM等から構成されている。表示部12は、振動波形及び異音波形、異音レベルを表示画面上にそれぞれ時系列的に表示するとともに、異音波形を分析することによって得られる周波数分布等を表示画面上に表示するためのもので、LCD、CRT等のディスプレイから構成されている。音再生部13は、異音波形を音として再生するためのもので、スピーカ等から構成されている。制御部14は、記録部11、表示部12及び音再生部13を制御するもので、制御プログラム、CPU、ROM、RAM等から構成されている。
【0024】
そして、制御部14は、入力部10の入力操作に基づいて設定時間分の振動波形及び異音波形を記録部11に記録保存させる手動モード、及び、いずれかの振動波形の振幅がトリガーレベルを越えたときに設定時間分の振動波形及び異音波形を記録部11に記録保存させる自動モードを選択的に実行するようになっている。なお、自動モードにおいて、振動波形及び異音波形のうち振動波形にトリガーをかけるようにしたのは、異音波形にトリガーをかけると、異音発生源と予測される箇所以外から発生した雑音や騒音等にも反応して、異音発生源の特定に必要のない振動波形及び異音波形までも記録部11に記録保存してしまうからであり、これに対して振動波形にトリガーをかけることで、異音発生源と予測される箇所において異音を伴うような振動が発生したときにのみ、振動波形及び異音波形を確実に記録部11に記録保存することができる。
【0025】
次に、上記構成の異音探査システムを用いた異音発生源の特定方法について説明する。まず、居住者からのヒアリングにより所定の部屋における異音発生源を推測する。そして、その部屋の異音発生源と予測される箇所に、振動センサ1・・を夫々取り付ける。例えば、天井面、内壁面、サッシ、さらにはエアコン、照明器具、テレビ等の家電製品に、振動センサ1・・を夫々取り付ける。さらに、その部屋の中央付近において、騒音計2を配置する。このような配置が完了すると、部屋の各箇所における振動、及び、部屋内の異音の測定を開始する。なお、この測定は、数時間望ましくは24時間連続して行う。
【0026】
測定を開始すると、振動センサ1・・及び騒音計2からの出力が、アンプ/フィルタ器3及びA/D変換器4を介して、振動用デジタルデータ及び異音用デジタルデータとして分析装置5の制御部14に入力される。分析装置5では、制御部14の制御により表示部12において図3に示す測定画面が表示される。この測定画面の波形表示ボックス20には、振動用デジタルデータに基づく振動波形、異音用デジタルデータに基づく異音波形がそれぞれ時系列的にリアルタイムで同時表示され、異音用デジタルデータに基づく異音レベルがリアルタイムで数値表示される。測定画面において、「S」は異音波形、「V1」は東面サッシにおける振動波形、「V2」は南面サッシにおける振動波形、「V3」は内壁面における振動波形、「V4」は天井面における振動波形、「V5」はエアコンにおける振動波形、「V6」は照明器具における振動波形、「V7」はテレビにおける振動波形をそれぞれ示している。なお、振動波形及び異音波形は、10秒間毎に切り換え表示される。
【0027】
測定画面には、上述した手動モード又は自動モードを選択するための選択ボックス21が表示されている。入力部10の入力操作により選択ボックス21においてモード選択を行うことで、制御部14が選択したモードを実行する。
【0028】
手動モードを選択したときには、現場に滞在している調査員が入力部10を使用して入力操作すると、制御部14は、設定時間分すなわち入力操作を基準としてその2秒前から8秒後の10秒間分の振動波形及び異音波形を記録部11に記録保存させる。一方、自動モードを選択したときには、制御部14は、「V1」〜「V7」の振動波形にトリガーをかけて、これらいずれかの振動波形の振幅がトリガーレベルを越えたときに、設定時間分すなわちトリガーレベルを越えたときを基準としてその2秒前から8秒後の10秒間分の振動波形及び異音波形を記録部11に記録保存させる。このように、手動モード又は自動モードを実行して、手動的又は自動的に異音発生源の特定に必要とされる振動波形及び異音波形のみを効率良く記録保存することで、記録保存するデータ量を抑えて記録部11の記録容量の無駄な消費をなくすことができ、記録保存した異音波形や振動波形を再表示して異音発生源を特定する際にも、その特定作業を素早く簡単に行うことができる。しかも、手動モードを実行したときには、例えば調査員が自身の耳で異音を確認したときや測定画面に表示されている異音波形や振動波形の変化を目視で確認したときに、そのときの振動波形及び異音波形を記録保存するといったように、調査員の判断による極め細かな測定が可能となる。自動モードを実行したときには、無人測定が可能となって調査員を現場に滞在させなくても済むことから、測定期間中、居住者の生活が邪魔されることがない。
【0029】
また、測定画面には、波形リストボックス22が表示されていて、この波形リストボックス22に、手動モードや自動モードによって記録部11に記録保存した振動波形及び異音波形が10秒間毎のファイルとしてリスト表示されるようになっている。さらに、測定画面には、異音レベルデータリストボックス23が表示されていて、この騒音レベルデータリストボックス23に、測定期間を通じて記録部11において記録保存した異音レベルが10分毎のファイルとしてリスト表示されるようになっている。
【0030】
図4は、表示部12における分析画面を示す。この分析画面には、その波形リストボックス24に、記録部11に記録保存されている振動波形及び異音波形のファイルがリスト表示され、これらのファイルを入力部10の入力操作により指定することで、制御部14の制御により波形表示ボックス25に振動波形及び異音波形が再表示されるようになっている。
【0031】
この分析画面に表示された振動波形と異音波形とを突き合わせることで、視覚的に判り易く異音発生源を特定することができる。例えば、図4に示す状態においては、異音波形の振幅が大きくなった時間帯と、「V2」の振動波形の振幅が大きくなった時間帯とが一致しており、これにより「V2」すなわち南面サッシが異音発生源であることを一目で特定することができる。
【0032】
また、入力部10の入力操作により、波形表示ボックス25に表示されている異音波形の所定範囲を指定して、音再生ボックス26のボタンをクリックすることで、制御部14の制御により音再生部13において異音波形の指定した範囲が実際の音として再生されるようになっている。従って、例えば居住者に再生した音を聞いてもらうことで、日頃耳にしている異音であるかどうかの確認をしてもらうことができる。
【0033】
さらに、入力部10の入力操作により、波形表示ボックス25に表示されている異音波形の所定範囲を指定して、分析ボックス27のボタンをクリックすることで、制御部14が異音波形の指定した範囲について1/3オクターブバンド分析を行い、その分析結果である周波数分布が分布表示ボックス28にグラフ表示され、また数値表示ボックス29に数値表示されるようになっており、これにより異音の周波数特性を確認することができる。周波数分布は、横軸を周波数、縦軸を異音レベルとして表示されており、グラフ左端に異音レベルのピーク値が表示されている。従って、このような周波数分布をデータとして蓄積することで、異音発生源毎の特徴を知ることができる。
【0034】
なお、図4に示す分析画面は、測定終了後だけでなく測定中においても表示可能である。
【0035】
このような各種表示を行うことで、測定中又は測定終了後において、異音波形及び振動波形を参照にしながら、居住者に対して視覚的に判り易く異音の発生源や発生原因についての説明をすることができ、しかも異音波形及び振動波形の表示と併せて、異音レベルや周波数分布を表示したり、異音を再生することで、異音を多方面から観察して理解度をさらに深めることができ、これらによって居住者からの異音に関する相談やクレームに対して適切に対応することができる。
【0036】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の一実施形態に係る異音探査システムの概要を示す図である。
【図2】分析装置のブロック図である。
【図3】表示部における測定画面を示す図である。
【図4】表示部における分析画面を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1・・振動センサ、2・・騒音計、3・・アンプ/フィルタ器、4・・A/D変換器、5・・分析装置、11・・記録部、12・・表示部、13・・音再生部、14・・制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の異音発生源と予測される箇所に配置されて、その箇所の振動を測定する複数の振動センサ(1)・・と、異音を測定する騒音計(2)と、これら複数の振動センサ(1)・・及び騒音計(2)が接続されて、前記複数の振動センサ(1)・・からの出力を振動用デジタルデータにそれぞれ変換するとともに、前記騒音計(2)からの出力を異音用デジタルデータに変換するA/D変換器(4)と、このA/D変換器(4)が接続された分析装置(5)とを備え、前記分析装置(5)は、前記A/D変換器(4)において変換した各振動用デジタルデータから得られる振動波形及び異音用デジタルデータから得られる異音波形を記録保存する記録部(11)と、振動波形及び異音波形を表示画面上にそれぞれ同時に表示する表示部(12)と、異音波形を音として再生する音再生部(13)と、前記記録部(11)、表示部(12)及び音再生部(13)を制御する制御部(14)とを備え、前記制御部(14)は、入力操作に基づいて設定時間分の振動波形及び異音波形を前記記録部(12)に記録保存させる手動モード、及び、いずれかの振動波形の振幅がトリガーレベルを越えたときに設定時間分の振動波形及び異音波形を前記記録部(12)に記録保存させる自動モードを選択的に実行することを特徴とする建物の異音探査システム。
【請求項2】
前記記録部(11)は、前記A/D変換器(4)において変換した異音用デジタルデータから得られる異音レベルを記録保存するとともに、前記表示部(12)は、異音レベルを表示画面上に表示する請求項1記載の建物の異音探査システム。
【請求項3】
前記表示部(12)は、異音波形を分析して得られる周波数分布を表示画面上に表示する請求項1又は2記載の建物の異音探査システム。
【請求項4】
前記制御部(14)は、手動モードにおいて入力操作を基準としてその前後数秒間の振動波形及び異音波形を前記記録部(12)に記録保存させるとともに、自動モードにおいて振動波形の振幅がトリガーレベルを越えたときを基準としてその前後数秒間の振動波形及び異音波形を前記記録部(12)に記録保存させる請求項1乃至3のいずれかに記載の建物の異音探査システム。
【請求項5】
前記振動センサ(1)・・及び騒音計(2)が、これらの出力を増幅するとともに不要成分を除去するアンプ/フィルタ器(3)を介して前記A/D変換器(4)に接続された請求項1乃至4のいずれかに記載の建物の異音探査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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