説明

建物用庇

【課題】面倒な電気工事を行う必要がなく、金属工事の施工業者にも施工可能な照明器具を備えた建物用庇を提供する。
【解決手段】建物100の壁面に固定される取付部材11と、前記取付部材11を介して前記壁面から水平方向に突出するように取り付けられる庇体20と、を備えた建物用庇10であって、前記庇体20は、複数の中空の庇材21を連設して構成したものであり、前記複数の庇材21の少なくとも1つの庇材21は、上面に設けられた太陽電池パネル23と、前記太陽電池パネル23によって発電した電力を蓄電するためのバッテリー24と、前記バッテリー24に蓄電した電力で発光する照明器具25と、を備えた照明付庇材22である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建物用庇に関し、特に、照明器具を備えた建物用庇に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、庇内部の空洞を利用し照明具を内蔵した建物用庇が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、照明器具からリード線を建物内部に引きこみ、照明器具に電力を供給するようにした照明具付き庇の発明が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、庇本体の後板部に形成された開口部内に、建物の庇固定板に形成された開口部内に配置されているコンセントタイプの接続端子と電気的に接続されるプラグタイプの接続端子が配置され、この庇側の接続端子が照明器具と電気的に接続されている照明器具付き庇の発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公昭52−5858号公報
【特許文献2】特開2000−27350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記した従来の建物用庇では、庇側接続線と建物側の線を接続する必要があるため、それに伴う電気工事が発生し、手間やコストが掛かるという問題があった。特に、工事などでは建物内への引き込み工事、外壁面への引出し工事が発生し、非常に手間とコストが掛かるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、面倒な電気工事を行う必要がなく、金属工事の施工業者にも施工可能な照明器具を備えた建物用庇を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、以下を特徴とする。
【0009】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、以下の点を特徴とする。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の建物用庇は、建物の壁面に固定される取付部材と、前記取付部材を介して前記壁面から水平方向に突出するように取り付けられる庇体と、を備えた建物用庇であって、前記庇体は、複数の中空の庇材を連設して構成したものであり、前記複数の庇材の少なくとも1つの庇材は、上面に設けられた太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルによって発電した電力を蓄電するためのバッテリーと、前記バッテリーに蓄電した電力で発光する照明器具と、を備えた照明付庇材であることを特徴とする。
【0011】
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする。
【0012】
すなわち、前記取付部材は長手方向に延設された係止溝を備えており、前記複数の庇材は、前記係止溝に沿って連設されるとともに、前記係止溝に頭を係合させたボルトと該ボルトに螺合するナットとによって挟持されることを特徴とする。
【0013】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする。
【0014】
すなわち、前記照明器具は人感センサまたは明暗センサの少なくともいずれかを備え、前記センサの検知状態に従って前記照明器具の点灯と消灯とを切り替えることを特徴とする。
【0015】
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれかに記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする。
【0016】
すなわち、前記照明器具の発光源はLEDであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明は上記の通りであり、前記庇体は、複数の中空の庇材を連設して構成したものであり、前記複数の庇材の少なくとも1つの庇材は、上面に設けられた太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルによって発電した電力を蓄電するためのバッテリーと、前記バッテリーに蓄電した電力で発光する照明器具と、を備えた照明付庇材である。このため、中空の庇材を連設することで簡単、迅速に庇が形成でき、また、中空の庇材に太陽電池、バッテリー、照明器具が内蔵されているので、面倒な電気工事を行う必要がなく、金属工事の施工業者にも施工可能である。また、太陽電池で発電した電力をバッテリーに蓄電し、その電力を照明器具に供給するので、外部電源に頼ることがないので経済的である。
【0018】
また、照明付庇材を含む庇材を連設して庇体を構成しているため、施工場所ごとに庇体を用意しなくても、連設する庇材の数を調整することで任意の大きさの庇体を構成することができ、また、照明付庇材を設ける位置を調整することで任意の位置に照明を設けることができる。
【0019】
また、既に施工済みの庇に照明器具を取り付ける場合には、照明器具を内蔵していない庇材を照明付庇材に交換すれば、容易に照明器具を取り付けることができる。このため、取付穴加工や電気工事が発生せず、手間やコストを最小限として照明器具を取り付けることができる。
【0020】
また、請求項2に記載の発明は上記の通りであり、前記取付部材は長手方向に延設された係止溝を備えており、前記複数の庇材は、前記係止溝に沿って連設されるとともに、前記係止溝に頭を係合させたボルトと該ボルトに螺合するナットとによって挟持される。このため、上記操作を繰り返すことで、簡単・迅速に建物用庇が形成できるとともに、現場での加工不要で照明付庇材を含む庇材を取り付けることができ、照明付庇材を設ける位置を調整することで、容易に照明の位置を調整することができる。
【0021】
また、請求項3に記載の発明は上記の通りであり、前記照明器具は人感センサまたは明暗センサの少なくともいずれかを備え、前記センサの検知状態に従って前記照明器具の点灯と消灯とを切り替える。すなわち、照明器具の点灯・消灯を手動スイッチではなくセンサによって行うことで、照明器具からリード線を建物内部に引きこむ必要がなく、照明に必要なすべての装置を照明付庇材に内蔵することができるので、面倒な電気工事を行う必要がなく、金属工事の施工業者にも施工可能である。また、照明の不要時に照明器具を自動的に消灯することができるので、照明点灯に無駄がなく、節電の効果を発揮する。
【0022】
また、請求項4に記載の発明は上記の通りであり、前記照明器具の発光源はLEDであるため、消費電力が少なく、また、電球の寿命も長いため経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】建物用庇を上方から見た外観斜視図である。
【図2】建物用庇を下方から見た外観斜視図である。
【図3】建物用庇の分解斜視図である。
【図4】建物用庇の取付部材付近を示す一部拡大断面図である。
【図5】照明付庇材の一部拡大平面図である。
【図6】照明付庇材の一部拡大底面図である。
【図7】照明付庇材の断面図である。
【図8】庇体の照明器具付近を示す図である。
【図9】照明器具の分解図である。
【図10】庇材を接合して庇体を形成する様子を示す図であって、(a)庇材を接合した後の状態を示す図、(b)庇材を接合する前の状態を示す図である。
【図11】庇材の装着部及び受部の拡大図である。
【図12】建物用庇の化粧カバー付近を示す一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。
【0025】
本実施形態に係る建物用庇10は、図1及び図2に示すように、建物躯体100の壁面に固定される取付部材11と、前記取付部材11を介して前記壁面から水平方向に突出するように取り付けられる庇体20と、庇体20の基端部の上側に取り付けられる水切カバー40と、庇体20の先端部に取り付けられる化粧カバー41と、を備えている。このうち、庇体20は、図3に示すように、複数の中空の庇材21を連設して構成されている。
【0026】
この建物用庇10を構成する庇材21、取付部材11、水切カバー40、化粧カバー41は、アルミニウム等の金属材料による成形したものが使用される。なお、これらの部材は金属材料で成形したものに限らず、合成樹脂等の材料で成形したものを使用してもよい。
【0027】
中空の庇材21は、図3に示す通り、一方の側面に受部21aを設けるとともに、他方の側面に装着部21bを設けることで、隣接する庇材21と互いに接合できるように形成されている。すなわち、受部21aと装着部21bとは互いに係合するように構成されているので、受部21aと装着部21bとを係合させることで隣り合う庇材21と庇材21とが接合されて、所要数を接合することで庇体20を構成できるようになっている。なお、庇体20の両側端に配置される庇材21については、その開放端側に受部21a及び装着部21bを設ける必要がないので、開放端側部に受部21a及び装着部21bのいずれをも設けずに平坦に形成している。
【0028】
取付部材11は、図3に示すように、建物躯体100に固定する縦片11aと、庇体20の基端部を支持させる横片11bと、でL形をなして構成されている。なお、縦片11aにはアンカーボルト12を貫通させるための孔が所定間隔で設けられている。取付部材11は、この孔に貫通させたアンカーボルト12を介して建物躯体100に取り付けられる。また、横片11bの中央部には、図4に示すように、長手方向全長に渡って係止溝11dが延設されている。また、この係止溝11dの縁部には、庇材21の基端を当接させて長手方向の位置決めをさせるための揃え片11eが形成されている。また、横片11bの前端には、揃え片11eと同じ高さで庇材21を支持する受片11cが設けられている。
【0029】
上記中空の庇材21は、図4に示すように、取付部材11の係止溝11dに沿って連設され、ボルト13を介して取付部材11に取り付けられる。このボルト13は、ボルト頭13aを係止溝11dへ係合させることで取付部材11に支持されている。庇材21を取付部材11に取り付ける際には、取付部材11に支持されたボルト13を庇材21の孔に貫通させ、貫通したボルト13の上端部にナット14を仮締めする。その後、庇材21とボルト13とを係止溝11dに沿ってスライドさせる。このときに、該庇材21の装着部21b(または受部21a)を、隣接する庇材21の受部21a(または装着部21b)と係合させ、隣接する庇材21に接合する。その後、ナット14を本締めすれば、ボルト頭13aの係止溝11dへの圧着とナット14とボルト頭13aとによる挟持で、庇材21が動かないように取付部材11へと固定される。なお、中空の庇材21に予めボルト13を貫通させておき、後でボルト頭13aを係止溝11dへと係合させるような取付方法を採用してもよい。
【0030】
図10は、庇材21を接合して庇体20を形成する様子を示す図である。この図10が示すように、水平方向に並べた庇材21を水平方向にスライドさせることで、隣り合う装着部21bと受部21aとが接合され、これによって複数の庇材21が連設されて庇体20が形成されるようになっている。詳しくは、図11に示すように、一方の庇材21の受部21aに対して、他方の庇材21の装着部21bが嵌り込むことで、2つの庇材21が互いに嵌合するように形成されている。
【0031】
このように取付部材11の横片11bにすべての庇材21を取り付けて庇体20が形成された後、この庇体20の基端部の上側には、図1に示すように、水切カバー40が取り付けられる。この水切カバー40は、取付部材11と同じ長さに設けられ、取付部材11の上部を全長に渡って覆うように配置される。
【0032】
また、図12に示すように、庇体20の先端側には、化粧カバー41が取り付けられる。この化粧カバー41は、庇体20の先端部を全長に渡って覆うように配置される。本実施形態においては、この化粧カバー41が雨樋41aを兼ねているため、庇体20の先端から雨水等が垂れないように形成されている。
【0033】
なお、本実施形態においては、図1に示すように、庇体20を吊りアーム42で吊るすことで、庇体20が建物躯体100から大きく張り出している場合でも安定的に建物用庇10を固定できるようにしている。この吊りアーム42は、一端が建物躯体100へ回動可能に取り付けられ、他端が庇体20に回動可能に取り付けられている。
【0034】
また、吊りアーム42を設けない場合には、L字金具等で固定することで庇体20を支持することも可能である。庇体20が小さい場合などであれば、吊りアーム42やL字金具等を設けずに取付部材11のみで庇体20を支持してもよい。
【0035】
ところで、本実施形態においては、上記した庇材21のうちの1つの庇材21が照明付庇材22となっている。この照明付庇材22は、上面に設けられた太陽電池パネル23と、前記太陽電池パネル23によって発電した電力を蓄電するためのバッテリー24と、前記バッテリー24に蓄電した電力で発光する照明器具25と、を備えている。
【0036】
照明付庇材22の上面には、図5に示すように太陽電池パネル23が固定されており、図1に示すように、建物用庇10の設置後において屋根面10aに太陽電池パネル23が露出するようになっている。また、照明付庇材22の下面には、図6に示すように照明器具25が嵌め込み固定されており、図2に示すように、建物用庇10の設置後において建物用庇10の天井面10bに照明器具25が露出するようになっている。
【0037】
図7は、照明付庇材22の断面図である。この図7が示すように、太陽電池パネル23は照明付庇材22の上面にネジによって固定されている。
【0038】
また、中空の照明付庇材22の内部にはバッテリー24が設けられており、特に図示しないが、太陽電池パネル23及び照明器具25と接続されている。
【0039】
また、照明器具25は、照明器具本体35と樹脂カバー31とを備えており、照明器具本体35が照明付庇材22にビス32で固定されるとともに、その外側から樹脂カバー31がねじ込まれて照明器具本体35に螺合して固定されるようになっている。
【0040】
照明器具本体35は、フランジ部36aを有する円筒状のケース体36に円板状の基板等を取り付けたものであり、照明の点灯・消灯を制御するメイン基板26と、メイン基板26からの信号に応じて点灯する複数のLED28が配設されたLED基板27と、LED基板27の前面に設けられてLED光線を拡散させるためのレンズ30と、を備えている。
【0041】
LED基板27の中央には、赤外線センサなどによって構成されて人間の所在を検知可能な人感センサ29が設けられている。
【0042】
本実施形態においては、人感センサ29が人間がいることを検知すると、その検知信号がメイン基板26に出力され、メイン基板26はLED基板27に制御信号を出力する。この制御信号は、予め定められた所定の時間が経過するまで継続して出力される。LED基板27は、メイン基板26からの制御信号を受信している間はLED28を点灯させる。その後、人感センサ29からの検知信号が途絶えると、メイン基板26はLED基板27への制御信号の出力を中止し、これに伴い、LED基板27はLED28を消灯する。このような制御により、人間がいる場合にのみ一定時間照明が点灯するように構成されている。
【0043】
樹脂カバー31は、図8に示すように、中央に開口を有しており、照明器具本体35のレンズ30及び人感センサ29が露出するように照明器具本体35に取り付けられる。このため、LED28の光が樹脂カバー31に遮られたり、人感センサ29の赤外線光線などが樹脂カバー31に遮られたりすることはない。
【0044】
照明器具25を照明付庇材22から取り外す場合には、図9に示すように、まず樹脂カバー31を回転させて照明器具本体35から取り外す。そして、照明器具本体35のフランジ部36aに設けられたビス孔を貫通して照明付庇材22に螺合しているビス32を取り外す。これにより照明器具本体35を照明付庇材22から取り外すことができる。なお、特に図示しないが、照明器具本体35の電源コード33は照明付庇材22の内部でバッテリー24に接続されているため、照明器具本体35を交換する際には、この電源コード33とバッテリー24との接続を解除する必要がある。
【0045】
同様に、太陽電池パネル23を照明付庇材22から取り外す場合には、太陽電池パネル23を照明付庇材22に固定しているネジを取り外し、太陽電池パネル23の接続コードをバッテリー24から取り外せばよい。
【0046】
以上説明したように、本実施形態によれば、庇体20は、複数の中空の庇材21を連設して構成したものであり、前記複数の庇材21の少なくとも1つの庇材21は、上面に設けられた太陽電池パネル23と、前記太陽電池パネル23によって発電した電力を蓄電するためのバッテリー24と、前記バッテリー24に蓄電した電力で発光する照明器具25と、を備えた照明付庇材22である。このため、中空の庇材21を連設することで簡単、迅速に庇が形成でき、また、中空の庇材21に太陽電池パネル23、バッテリー24、照明器具25が内蔵されているので、面倒な電気工事を行う必要がなく、金属工事の施工業者にも施工可能である。また、太陽電池パネル23で発電した電力をバッテリー24に蓄電し、その電力を照明器具25に供給するので、外部電源に頼ることがないので経済的である。
【0047】
また、照明付庇材22を含む庇材21を連設して庇体20を構成しているため、施工場所ごとに庇体20を用意しなくても、連設する庇材21の数を調整することで任意の大きさの庇体20を設けることができ、また、照明付庇材22を設ける位置を調整することで任意の位置に照明を設けることができる。
【0048】
また、既に施工済みの庇に照明器具25を取り付ける場合には、照明器具25を内蔵していない庇材21を照明付庇材22に交換すれば、容易に照明器具25を取り付けることができる。このため、取付穴加工や電気工事が発生せず、手間やコストを最小限として照明器具25を取り付けることができる。
【0049】
また、取付部材11は長手方向に延設された係止溝11dを備えており、前記複数の庇材21は、前記係止溝11dに沿って連設されるとともに、前記係止溝11dにボルト頭13aを係合させたボルト13と該ボルト13に螺合するナット14とによって挟持される。このため、上記操作を繰り返すことで、簡単・迅速に建物用庇が形成できるとともに、現場での加工不要で照明付庇材22を含む庇材21を取り付けることができ、照明付庇材22を設ける位置を調整することで、容易に照明の位置を調整することができる。
【0050】
また、前記照明器具25は人感センサ29を備え、この人感センサ29の検知状態に従って前記照明器具25の点灯と消灯とを切り替える。すなわち、照明器具25の点灯・消灯を手動スイッチではなく人感センサ29によって行うことで、照明器具25からリード線を建物内部に引きこむ必要がなく、照明に必要なすべての装置を照明付庇材22にパッケージすることができるので、面倒な電気工事を行う必要がなく、金属工事の施工業者にも施工可能である。また、照明の不要時に照明器具25を自動的に消灯にすることができるので、照明点灯に無駄がなく、節電の効果を発揮する。
【0051】
また、前記照明器具25の発光源はLED28であるため、消費電力が少なく、また、電球の寿命も長いため経済的である。
【0052】
なお、上記した実施形態においては、人感センサ29の検知状態に従って前記照明器具25の点灯と消灯とを切り替えるように構成したが、これに限らない。例えば、人感センサ29に代えて、または、人感センサ29に加えて、周囲の明るさを検知する明暗センサを設け、この明暗センサの検知状態に従って前記照明器具25の点灯と消灯とを切り替えるように構成してもよい。すなわち、明暗センサが周囲の明るさが所定の閾値に満たないことを検知すると、その検知信号がメイン基板26に出力され、メイン基板26はLED基板27に制御信号を出力する。LED基板27は、メイン基板26からの制御信号を受信している間はLED28を点灯させる。その後、明暗センサからの検知信号が途絶えると、メイン基板26はLED基板27への制御信号の出力を中止し、これに伴い、LED基板27はLED28を消灯するようにしてもよい。そのほかにも、リモコン等の手動スイッチによって前記照明器具25の点灯と消灯とを切り替えるように構成してもよい。
【0053】
なお、人感センサ29に加えて明暗センサを設けた場合、メイン基板26は、いずれかのセンサから検知信号を受信した場合に照明器具25を点灯させるように制御すればよい。
【0054】
また、上記した実施形態においては、照明付庇材22を1つ設ける例について説明したが、2つ以上の照明付庇材22を設けてもよい。
【符号の説明】
【0055】
10 建物用庇
10a 屋根面
10b 天井面
11 取付部材
11a 縦片
11b 横片
11c 受片
11d 係止溝
11e 揃え片
12 アンカーボルト
13 ボルト
13a ボルト頭
14 ナット
20 庇体
21 庇材
21a 受部
21b 装着部
22 照明付庇材
23 太陽電池パネル
24 バッテリー
25 照明器具
26 メイン基板
27 LED基板
28 LED
29 人感センサ
30 レンズ
31 樹脂カバー
32 ビス
33 電源コード
35 照明器具本体
36 ケース体
36a フランジ部
40 水切カバー
41 化粧カバー
41a 雨樋
42 吊りアーム
100 建物躯体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の壁面に固定される取付部材と、前記取付部材を介して前記壁面から水平方向に突出するように取り付けられる庇体と、を備えた建物用庇であって、
前記庇体は、複数の中空の庇材を連設して構成したものであり、
前記複数の庇材の少なくとも1つの庇材は、上面に設けられた太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルによって発電した電力を蓄電するためのバッテリーと、前記バッテリーに蓄電した電力で発光する照明器具と、を備えた照明付庇材であることを特徴とする、建物用庇。
【請求項2】
前記取付部材は長手方向に延設された係止溝を備えており、
前記複数の庇材は、前記係止溝に沿って連設されるとともに、前記係止溝に頭を係合させたボルトと該ボルトに螺合するナットとによって挟持されることを特徴とする、請求項1記載の建物用庇。
【請求項3】
前記照明器具は人感センサまたは明暗センサの少なくともいずれかを備え、前記センサの検知状態に従って前記照明器具の点灯と消灯とを切り替えることを特徴とする、請求項1又は2記載の建物用庇。
【請求項4】
前記照明器具の発光源はLEDであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の建物用庇。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−24006(P2013−24006A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163121(P2011−163121)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000250432)理研軽金属工業株式会社 (89)
【Fターム(参考)】