説明

建築物内外装用鎹型パネル

建築物内外装用鎹型パネル。前記パネルは支持面に容易に取り付けられ、水分が、風により、連結されたパネルの鎹部間の隙間に逆流することを防止する機能を有する。前記パネルは、四辺形板状の本体1と、前記本体の二つの隣接辺を外側に折り曲げて前記本体の一表面に平行に延長させることにより形成される二つの外側鎹部3と、前記外側鎹部の反対側の残り2辺を内側に折り曲げて反対表面に平行に延長させることにより形成される内側鎹部5と、前記二つの外側鎹部間の頂点部に設けられ、固定釘により支持面に固定される固定部7とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築物内外装用鎹型パネルに係り、より詳しくは、建築物の屋根および内外壁への取り付けが簡便であり、風による鎹部の水分逆流を防止する建築物内外装用鎹型パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物は支柱、壁および屋根を有するもので、外部の自然環境から内部空間を保護して、使用者に必要な内部空間を提供するようになっている。このため、建築物の屋根および内外壁は断熱および防水を実現するように構成されている。また、この屋根および内外壁は、建築物の外形を美麗にして住居および都市美観を向上させるため、内外装材で装飾されている。
【0003】
このような建築物の内外装材には石材または金属パネルなどがある。この建築物の内外装用石材パネルは、施工後、連結部にシーリング処理を施さなければならないため、施工が不便であり、石材の重量により作業が難しい欠点がある。
【0004】
前記石材パネルのこのような欠点を克服するため、金属パネルが多く使用されている。この建築物内外装用の金属パネルは石材パネルに比べて施工速度が速くて価格が安いし、美観を美しく装飾し得るので、多く使用されている。
【0005】
このような建築物内外装用の金属パネルとしては、鎹型パネルが多く使用されている。この建築物内外装用の鎹型パネルは、正方形、長方形、菱形に形成され、4辺のうち、隣接した2辺が前方に折り曲げられ、残り2辺が後方に折り曲げられる鎹部を持っている。
【0006】
したがって、この建築物内外装用の鎹型パネルは、一枚のパネルの前方鎹部にほかの一枚のパネルの鎹部が結合される連続結合構造をもって建築物の屋根や内外壁を装飾している。
【0007】
この建築物内外装用の鎹型パネルは、前後方鎹部が互いに連結されたままで、それぞれ固定ブラケットと固定釘により屋根や内外壁に固定される。
【0008】
この建築物内外装用の鎹型パネルは、固定ブラケットと固定釘により屋根や内外壁面に固定されるため、取り付けに多数の部品が要求され、これにより、パネルの取り付け工程が複雑になる欠点がある。
【0009】
また、このような建築物内外装用鎹型パネルは、互いに連結される内外側鎹部に微細な隙間が形成されるため、風により水分が鎹部に逆流することを遮断し難い欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的は、取り付け部品を単純にして建築物の屋根および内外壁への取り付け工程を簡素化し、鎹部の水分逆流を防止する建築物内外装用鎹型パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため、本発明は、四辺形板状の本体と、
前記本体の二つの隣接辺を外側に折り曲げて前記本体の表面に平行に延長させることにより、前記本体の一表面上に設けられる外側鎹部と、
前記外側鎹部の反対側にある残り2辺を内側に折り曲げて前記本体の反対側表面に平行に延長させることにより、前記本体の反対側表面上に設けられる内側鎹部と、
前記外側鎹部または内側鎹部間の前記本体頂点部に、前記本体と同一面上に対角線方向に延設長され、固定釘により支持面に固定される固定部
を含む、建築物内外装用鎹型パネルを提供する。
【0012】
前記外側鎹部は、水分が、風により、前記パネルの外側鎹部と前記外側鎹部と連結される隣接パネルの対応内側鎹部との間に形成された隙間に逆流することを防止するとともに水分を前記本体に誘導する逆流防止キャップを備えることができる。
【0013】
前記本体および前記外側鎹部の外側面は石粉で塗布されることもできる。
【発明の効果】
【0014】
このように、本発明は、建築物内外装用鎹型パネルを提供するものであって、このパネルは、本体の一表面上に2つの外側鎹部、反対側の表面上に2つの内側鎹部、2つの外側鎹部間に、本体と同一平面上に伸びる固定部を有するものである。
【0015】
パネルを、屋根または内外壁に、固定ブラケットを使用して固定する従来技術に比べ、本発明のパネルは、固定部に釘を打ち込む単一過程でより簡単、容易に、屋根または内外壁に、設置される。こうして、本発明は、パネルを、屋根または内外壁に設置する工程を簡素化させる。
【0016】
さらに、逆流防止キャップを、固定部を覆い、固定部近傍の外側鎹部の対向する端部を閉塞するように、設けているので、この逆流防止キャップが備えられていない従来技術と異なり、水分が、風により、連結する内外側鎹部間の隙間に浸透することを効果的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の前記およびほかの目的、特徴および利点は添付図面を参照する以降の詳細な説明からより明らかに理解可能であろう。
【0018】
以下、添付図面を参照して本発明を説明するが、図面において、同一あるいは類似の部品には同一符号を付ける。
【0019】
図1は本発明の1実施形態による建築物内外装用鎹型パネルの斜視図であって、4辺の長さの同一な四辺形に形成される板状の本体1と、その本体に設けられる2つの外側鎹部3と、2つの内側鎹部5と、固定部7とからなる。
【0020】
前記本体1はパネルの基本構成をなすもので、菱形または正方形に形成されることが好ましいが、発明の趣旨を損なわない限り、長方形に形成されてもかまわない。前記本体1は、その2つの対角線軸が、屋根または内外壁の水平線または垂直線と、それぞれ、一致するように設けられる。このようにして、複数のパネルの本体1を連続的に連結させ、屋根または内外壁上に斜め方向に連続して敷設することができる。この本体1の連続した連結のため、本体1には、2つの外側鎹部3と2つの内側鎹部5が備えられている。
【0021】
前記2つの外側鎹部3は、1頂点を介在して連続する、本体1の2辺を前方に折り曲げて形成される。すなわち、パネルの4頂点部近傍の部分を、図2に点線で示すように、又本体1の上の頂点に固定部7が形成されるように、適宜切断する。その後、固定部7を介在して位置する本体1の2辺を、図中の矢印aで示される外側方向に折り曲げることにより、本体1の残り部分の表面に平行に伸びる2つの外側鎹部3が形成される。この場合、固定部7は、2つの外側鎹部3間にある上部頂点部に残り、本体1と同一表面上に対角線方向に伸びている。
【0022】
前記本体1の反対側の表面には、2つの内側鎹部5が、その位置が前記外側鎹部3とは反対側になるように、形成されている。すなわち、外側鎹部3の反対側にある2辺、つまり固定部7の反対側にある下部頂点を介して連続する2辺を、図中の矢印bで示される内側方向に折り曲げることにより、本体1の反対側の表面に平行に伸びる2つの内側鎹部5が形成される。
【0023】
図3に示すように、第一パネル9の2つの外側鎹部3の1つは、第二パネル11の2つの内側鎹部5の1つと噛み合って連結され、複数のパネルが、鎹部噛み合せ法により連結される。さらに、第一パネル9の2つの内側鎹部5の1つは、第三のパネルの2つの外側鎹部3の1つと噛み合って連結される。このような連結を屋根または内外壁に繰り返すと、図4に示すように、装飾屋根または装飾壁が形成される。
【0024】
この際、固定部7が固定釘13により屋根または内外壁に固定されることにより、外側鎹部3および内側鎹部5により互いに連結された本体1が屋根および内外壁に固定される。
【0025】
すなわち、前記固定部7は、2つの外側鎹部3の間の上部頂点部分に設けられ、本体1の2つの対角線の1つと垂直な方向に伸びているので、この固定部7に固定釘13を打ち込む単一過程で、パネル9、11を、屋根または内外壁に固定することができる。パネル9、11を屋根または内外壁に固定するのに使用される固定釘13の数は、好ましくは、パネル本体1のサイズによって、一つまたは二つとなる。
【0026】
前記固定部7および前記外側および内側鎹部3、5には、逆流防止キャップ15が挿設されることが好ましい。キャップ15は、固定部7の周りにある2つの外側鎹部3の対向する端に挿入され、図1に示すように、その端を閉塞する。この状態で、前記逆流防止キャップ15は、前記固定部7を覆うとともに、前記パネルの外側鎹部3と連結される二つの隣接パネルの内側鎹部5の対応端部を閉塞する。
【0027】
前記逆流防止キャップ15は、各パネルの本体1から、外側鎹部3とこれらに連結される隣接パネルの内側鎹部5との隙間に、風により水分が逆流することを防止するように構成される。すなわち、外側鎹部3と内側鎹部5は互いに密着して結合されているが、水分が逆流し得る隙間が形成されているので、外側鎹部3又は本体1に落ちた水分は、風により、連結している外側、内側鎹部3、5間の隙間に逆流し、屋根または内外壁に浸透することができる。しかし、本発明の逆流防止キャップ15はこのような水分の逆流を防止し、水分を本体1の外面に誘導する。
【0028】
本発明の逆流防止キャップ15は、図5a、図5bおよび図5cに示すように、多様に具現可能である。図5aの逆流防止キャップ15は、図1に示すものと同じで、固定釘13により固定される。図5bの逆流防止キャップ17は、2つの隣接パネルの内側鎹部5をその外側鎹部3と連結する前に、2つの外側鎹部3の対向する端間に設置されてもよい。あるいは別途の接着剤で、本体1の2つの外側鎹部3の対向する端間に保持されてもよい。
【0029】
図5aおよび図5bに示す逆流防止キャップ15、17は、外側、内側鎹部3、5間の隙間に逆流する水分を遮断するとともに、パネル本体1の外表面に誘導する。一方、図5cに示す逆流防止キャップ19は、逆流する水分を単純に遮断する。図5cの逆流防止キャップ19は、図5aの逆流防止キャップ15と同様に、固定釘13により固定される。
【0030】
図6に示すように、パネル9、11は、本体1および外側鎹部3の外表面に石粉20を塗布して形成することが好ましい。この石粉20は、内外装装飾効果を向上させるため、多様な色相に形成できる。
【0031】
これまで本発明の好ましい実施形態を例示的に開示したが、当業者であれば、添付する特許請求範囲に開示された本発明の範囲から逸脱することなしで多様な変形、追加および代替が可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の1実施形態の建築物内外装用鎹型パネルの斜視図である。
【図2】本発明の前記実施形態のパネルの展開図である。
【図3】本発明の前記実施形態の2つのパネルの連結方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の前記連結方法により連結された、前記実施形態の複数のパネルを示す平面図である。
【図5】前記実施形態の異なった変形の、鎹型パネルに使用される逆流防止キャップをそれぞれ示す斜視図である。
【図6】本発明のほかの実施形態による建築物内外装用鎹型パネルの斜視図である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築物内外装用鎹型パネルに係り、より詳しくは、建築物の屋根および内外壁への取り付けが簡便であり、風による鎹部の水分逆流を防止する建築物内外装用鎹型パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物は支柱、壁および屋根を有するもので、外部の自然環境から内部空間を保護して、使用者に必要な内部空間を提供するようになっている。このため、建築物の屋根および内外壁は断熱および防水を実現するように構成されている。また、この屋根および内外壁は、建築物の外形を美麗にして住居および都市美観を向上させるため、内外装材で装飾されている。
【0003】
このような建築物の内外装材には石材または金属パネルなどがある。この建築物の内外装用石材パネルは、施工後、連結部にシーリング処理を施さなければならないため、施工が不便であり、石材の重量により作業が難しい欠点がある。
【0004】
前記石材パネルのこのような欠点を克服するため、金属パネルが多く使用されている。この建築物内外装用の金属パネルは石材パネルに比べて施工速度が速くて価格が安いし、美観を美しく装飾し得るので、多く使用されている。
【0005】
このような建築物内外装用の金属パネルとしては、鎹型パネルが多く使用されている。この建築物内外装用の鎹型パネルは、正方形、長方形、菱形に形成され、4辺のうち、隣接した2辺が前方に折り曲げられ、残り2辺が後方に折り曲げられる鎹部を持っている。
【0006】
したがって、この建築物内外装用の鎹型パネルは、一枚のパネルの前方鎹部にほかの一枚のパネルの鎹部が結合される連続結合構造をもって建築物の屋根や内外壁を装飾している。
【0007】
この建築物内外装用の鎹型パネルは、前後方鎹部が互いに連結されたままで、それぞれ固定ブラケットと固定釘により屋根や内外壁に固定される。
【0008】
この建築物内外装用の鎹型パネルは、固定ブラケットと固定釘により屋根や内外壁面に固定されるため、取り付けに多数の部品が要求され、これにより、パネルの取り付け工程が複雑になる欠点がある。
【0009】
また、このような建築物内外装用鎹型パネルは、互いに連結される内外側鎹部に微細な隙間が形成されるため、風により水分が鎹部に逆流することを遮断し難い欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的は、取り付け部品を単純にして建築物の屋根および内外壁への取り付け工程を簡素化し、鎹部の水分逆流を防止する建築物内外装用鎹型パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため、本発明は、四辺形板状の本体と、前記本体の二つの隣接辺を外側に折り曲げて前記本体の表面に平行に延長させることにより、前記本体の一表面上に設けられる外側鎹部と、前記外側鎹部の反対側にある残り2辺を内側に折り曲げて前記本体の他表面に平行に延長させることにより、
前記本体の他表面上に設けられる内側鎹部と、前記外側鎹部または内側鎹部間の前記本体頂点部に、前記本体と同一面上に対角線方向に延設長され、固定釘により支持面に固定される固定部とを含む、建築物内外装用鎹型パネルを提供する。
【0012】
前記外側鎹部は、水分が、風により、前記パネルの外側鎹部と前記外側鎹部と連結される隣接パネルの対応内側鎹部との間に形成された隙間に逆流することを防止するとともに水分を前記本体に誘導する逆流防止キャップを備えることができる。
【0013】
前記本体および前記外側鎹部の外側面は石粉で塗布されることもできる。
【発明の効果】
【0014】
このように、本発明は、建築物内外装用鎹型パネルを提供するものであって、このパネルは、本体の一表面上に2つの外側鎹部、他表面上に2つの内側鎹部、2つの外側鎹部間に、本体と同一平面上に伸びる固定部を有するものである。
【0015】
パネルを、屋根または内外壁に、固定ブラケットを使用して固定する従来技術に比べ、本発明のパネルは、固定部に釘を打ち込む単一過程でより簡単、容易に、屋根または内外壁に、設置される。こうして、本発明は、パネルを、屋根または内外壁に設置する工程を簡素化させる。
【0016】
さらに、逆流防止キャップを、固定部を覆い、固定部近傍の外側鎹部の上部を閉塞するように、設けているので、この逆流防止キャップが備えられていない従来技術と異なり、水分が、風により、連結する内外側鎹部間の隙間に浸透することを効果的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の前記およびほかの目的、特徴および利点は添付図面を参照する以降の詳細な説明からより明らかに理解可能であろう。
【0018】
以下、添付図面を参照して本発明を説明するが、図面において、同一あるいは類似の部品には同一符号を付ける。
【0019】
図1は本発明の1実施形態による建築物内外装用鎹型パネルの斜視図であって、4辺の長さの同一な四辺形に形成される板状の本体1と、その本体に設けられる2つの外側鎹部3と、2つの内側鎹部5と、固定部7とからなる。
【0020】
前記本体1はパネルの基本構成をなすもので、菱形または正方形に形成されることが好ましいが、発明の趣旨を損なわない限り、長方形に形成されてもかまわない。前記本体1は、その2つの対角線軸が、屋根または内外壁の水平線または垂直線と、それぞれ、一致するように設けられる。このようにして、複数のパネルの本体1を連続的に連結させ、屋根または内外壁上に斜め方向に連続して連設することができる。この本体1の連続した連結のため、本体1には、2つの外側鎹部3と2つの内側鎹部5が備えられている。
【0021】
前記2つの外側鎹部3は、1頂点を介在して連続する、本体1の2辺を前方に折り曲げて形成される。すなわち、パネルの4頂点部近傍の部分を、図2に点線で示すように、又本体1の上の頂点に固定部7が形成されるように、適宜切断する。その後、固定部7を介在して位置する本体1の2辺を、図中の矢印aで示される外側方向に折り曲げることにより、本体1の残り部分の表面に平行に伸びる2つの外側鎹部3が形成される。この場合、固定部7は、2つの外側鎹部3間にある上部頂点部に残り、本体1と同一表面上に対角線方向に伸びている。
【0022】
前記本体1の他の表面には、2つの内側鎹部5が、その位置が前記外側鎹部3とは反対側になるように、形成されている。すなわち、外側鎹部3の反対側にある2辺、つまり固定部7の反対側にある下部頂点を介して連続する2辺を、図中の矢印bで示される内側方向に折り曲げることにより、本体1の他の表面に平行に伸びる2つの内側鎹部5が形成される。
【0023】
図3に示すように、第一パネル9の2つの外側鎹部3の1つは、第二パネル11の2つの内側鎹部5の1つと噛み合って連結され、複数のパネルが、鎹部噛み合せ法により連結される。さらに、第一パネル9の2つの内側鎹部5の他方は、第三のパネルの2つの外側鎹部3の1つと噛み合って連結される。このような連結を屋根または内外壁に繰り返すと、図4に示すように、装飾屋根または装飾壁が形成される。
【0024】
この際、固定部7が固定釘13により屋根または内外壁に固定されることにより、外側鎹部3および内側鎹部5により互いに連結された本体1が屋根および内外壁に固定される。
【0025】
すなわち、前記固定部7は、2つの外側鎹部3の間の上部頂点部分に設けられ、本体1の2つの対角線の1つと垂直な方向に伸びているので、この固定部7に固定釘13を打ち込む単一過程で、パネル9、11を、屋根または内外壁に固定することができる。パネル9、11を屋根または内外壁に固定するのに使用される固定釘13の数は、好ましくは、パネル本体1のサイズによって、一つまたは二つとなる。
【0026】
パネルには、図1に示すように、逆流防止キャップ15が挿設されることが好ましい。すなわち、キャップ15は、2つの外側鎹部3の上部に、その上部を閉塞するために挿入される。この状態で、前記逆流防止キャップ15は、前記固定部7も覆うとともに、外側鎹部3と連結される二つの隣接パネルの内側鎹部5の対応する下部を閉塞する。
【0027】
前記逆流防止キャップ15は、各パネルの本体1から、外側鎹部3とこれらに連結される隣接パネルの内側鎹部5との隙間に、風により水分が逆流することを防止するように構成される。すなわち、外側鎹部3と内側鎹部5は互いに密着して結合されているが、水分が逆流し得る隙間が形成されているので、外側鎹部3又は本体1に落ちた水分は、風により、連結している外側、内側鎹部3、5間の隙間に逆流し、屋根または内外壁に浸透することができる。しかし、本発明の逆流防止キャップ15はこのような水分の逆流を防止し、水分を本体1の外面に誘導する。
【0028】
本発明の逆流防止キャップ15は、図5a、図5bおよび図5cに示すように、多様に具現可能である。図5aの逆流防止キャップ15は、図1に示すものと同じで、固定釘13により固定される。図5bの逆流防止キャップ17は、2つの隣接パネルの内側鎹部5をその外側鎹部3と連結する前に、2つの外側鎹部3の上部に設置されてもよい。あるいは別途の接着剤で、本体1の2つの外側鎹部3の上部に保持されてもよい。
【0029】
図5aおよび図5bに示す逆流防止キャップ15、17は、外側、内側鎹部3、5間の隙間に逆流する水分を遮断するとともに、パネル本体1の外表面に誘導する。一方、図5cに示す逆流防止キャップ19は、逆流する水分を単純に遮断する。図5cの逆流防止キャップ19は、図5aの逆流防止キャップ15と同様に、固定釘13により固定される。
【0030】
図6に示すように、パネル9、11は、本体1および外側鎹部3の外表面に石粉20を塗布して形成することが好ましい。この石粉20は、内外装装飾効果を向上させるため、多様な色相に形成できる。
【0031】
これまで本発明の好ましい実施形態を例示的に開示したが、当業者であれば、添付する特許請求範囲に開示された本発明の範囲から逸脱することなしで多様な変形、追加および代替が可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の1実施形態の建築物内外装用鎹型パネルの斜視図である。
【図2】本発明の前記実施形態のパネルの展開図である。
【図3】本発明の前記実施形態の2つのパネルの連結方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の前記連結方法により連結された、前記実施形態の複数のパネルを示す平面図である。
【図5】前記実施形態の異なった変形の、鎹型パネルに使用される逆流防止キャップをそれぞれ示す斜視図である。
【図6】本発明のほかの実施形態による建築物内外装用鎹型パネルの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
四辺形板状の本体と、
前記本体の二つの隣接辺を外側に折り曲げて前記本体の表面に平行に延長させることにより、前記本体の一表面上に設けられる外側鎹部と、
前記外側鎹部の反対側にある残り2辺を内側に折り曲げて前記本体の反対側表面に平行に延長させることにより、前記本体の反対側表面上に設けられる内側鎹部と、
前記外側鎹部または内側鎹部間の前記本体頂点部に、前記本体と同一平面上に対角線方向に延設され、固定釘により支持面に固定される固定部
を含む、建築物内外装用鎹型パネル。
【請求項2】
前記外側鎹部は、水分が、風により、前記パネルの外側鎹部と前記外側鎹部と連結される隣接パネルの対応内側鎹部との間に形成された隙間に逆流することを防止するとともに水分を前記本体に誘導する逆流防止キャップを備えていることを特徴とする、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
本体および外側鎹部の外表面が、石粉により塗布されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のパネル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
四辺形板状の本体と、
前記本体の二つの隣接辺を外側に折り曲げることにより、前記本体の一表面上に設けられる外側鎹部と、
前記本体の残り2辺を内側に折り曲げることにより、前記本体の他表面上に設けられる内側鎹部を含み、
前記本体と同一平面上に対角線方向に延設される固定部が、前記外側鎹部間にある本体頂点部に設けられていることを特徴とする建築物内外装用パネル。
【請求項2】
前記外側鎹部は、水分が、風により、前記パネルの外側鎹部と前記外側鎹部と連結される隣接パネルの対応内側鎹部との間に形成された隙間に逆流することを防止するとともに水分を前記本体に誘導する逆流防止キャップを備えていることを特徴とする、請求項1に記載のパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−516692(P2006−516692A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518332(P2005−518332)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001489
【国際公開番号】WO2004/113641
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(504471849)ロジャ・カンパニー・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】