説明

後処理装置およびこれを備えた画像形成装置

【課題】簡単な構成で、かつ、外観を損ねることなく、用紙排出口の位置が異なる様々な画像形成装置に対応させて用紙搬入口の高さを調整することができる後処理装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置1は、画像形成装置本体2の用紙排出口56から出力された用紙4に対して後処理を施す後処理装置10を備えている。又、後処理装置10は、用紙搬入口111の配置が異なる複数の搬入ガイド部材115を備えている。ここで、この搬入ガイド部材115は、後処理装置本体101に対して脱着自在に設けられている。従って、簡単な構成で、用紙排出口56の位置が異なる様々な画像形成装置1に対応させて用紙搬入口111の高さを調整することが可能になるとともに、後処理装置10を画像形成装置1に適切に接続することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙排出口から排出された用紙に対し、例えば、穿孔処理等の後処理を施す後処理装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置においては、画像形成装置本体より排出された画像形成後の用紙に対して、穿孔処理等の後処理を施すための後処理装置が接続されている。
【0003】
又、当該後処理装置においては、画像形成装置本体側の一端に設けられた用紙排出口と対向する位置に、用紙搬入口が設けられている。そして、画像形成がなされた用紙は、用紙排出口から排出されるとともに、用紙搬入口を介して、画像形成装置本体の側部に設けられた後処理装置に搬送され、所定の後処理が施される構成となっている。
【0004】
ここで、画像形成装置の機種等によって、上記用紙排出口の高さが異なるため、画像形成装置に後処理装置を接続するためには、用紙排出口に対向する用紙搬入口の高さを調整する必要がある。
【0005】
そこで、従来、用紙排出口に対向する用紙搬入口の高さを調整可能な後処理装置が提案されている。より具体的には、当該後処理装置は、用紙排出口から排出された用紙を導入する導入経路を有する搬入ガイド部材を備えている。そして、当該搬入ガイド部材を、支軸部を中心として回動可能に設けるとともに、後処理装置本体に対して、支軸部を中心に揺動自在に取り付けることにより、用紙排出口に対向する用紙搬入口の高さを、画像形成装置の用紙排出口に対して調整可能な構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−87638号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の後処理装置においては、上述のごとく、搬入ガイド部材を回動させる方式を採用しており、後処理装置の構造上、当該搬入ガイド部材の回動範囲に制限があるため、用紙排出口に対向する用紙搬入口の高さの調整範囲にも一定の制限がある。従って、画像形成装置に設けられた用紙排出口の位置によっては、用紙搬入口の高さを調整することができず、結果として、画像形成装置に後処理装置を適切に接続することができない場合が生じていた。
【0007】
又、搬入ガイド部材を回動させるための複雑な回動機構を設けなければならず、画像形成装置の用紙排出口の位置によって、水平方向における画像形成装置と後処理装置の距離が変化するため、装置全体の設置面積が変化するとともに、外観を損ねてしまうという問題が生じていた。
【0008】
又、上記従来の後処理装置の構成においては、導入経路を分岐することができないため、後処理装置に排出トレイであるサブトレイを追加する場合において、当該サブトレイへの導入経路を確保することができず、結果として、当該サブトレイへ排紙することができないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、かつ、外観を損ねることなく、用紙排出口の位置が異なる様々な画像形成装置に対応させて用紙搬入口の高さを調整することができる後処理装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の後処理装置は、画像形成装置に設けられた用紙排出口から排出された用紙を受け入れるための用紙搬入口と、用紙搬入口に延設されるとともに、用紙を後処理装置本体内へと搬送する搬送ローラ対に用紙を導入するための導入経路を有する複数の搬入ガイド部材を備え、複数の搬入ガイド部材の各々が有する用紙搬入口の配置が異なるとともに、複数の搬入ガイド部材の各々が、後処理装置本体に対して脱着自在に設けられていることを特徴とする。
【0011】
ここで、本発明の後処理装置においては、複数の搬入ガイド部材の各々が、後処理装置本体に対して略垂直方向に移動自在に設けられているものとすることができる。又、複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、複数の前記用紙搬入口を有するものとすることができ、複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、1つの用紙搬入口と複数の導入経路を有するものとすることもできる。又、後処理が施された用紙が排紙される排紙トレイを更に備え、複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、排紙トレイへの搬送経路を有するものとすることができる。
【0012】
又、本発明の画像形成装置は、上述のいずれかに記載の後処理装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の後処理装置によれば、画像形成装置に設けられた用紙排出口から排出された用紙を受け入れるための用紙搬入口と、用紙搬入口に延設されるとともに、用紙を後処理装置本体内へと搬送する搬送ローラ対に用紙を導入するための導入経路を有する複数の搬入ガイド部材を備える構成としている。又、複数の搬入ガイド部材の各々が有する用紙搬入口の配置が異なるとともに、複数の搬入ガイド部材の各々が、後処理装置本体に対して脱着自在に設けられる構成としている。従って、簡単な構成で、用紙排出口の位置が異なる様々な画像形成装置に対応させて用紙搬入口の高さを調整することが可能になるとともに、後処理装置を画像形成装置に適切に接続することが可能になる。又、画像形成装置の用紙排出口の位置によって、画像形成装置と後処理装置の距離が変化することがなくなるため、装置全体の設置面積の変化を防止することができるとともに、外観を損ねるという問題を回避することが可能になる。
【0014】
又、複数の搬入ガイド部材の各々が、後処理装置本体に対して略垂直方向に移動自在に設けられる構成としている。従って、画像形成装置の用紙排出口の位置に対応させて用紙搬入口の高さを調整する際の利便性を向上させることが可能になる。
【0015】
又、複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、複数の用紙搬入口を有する構成としている。従って、画像形成装置の用紙排出口の位置に対応させて用紙搬入口の高さを調整する際の利便性を向上させることが可能になる。
【0016】
又、複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、1つの用紙搬入口と複数の導入経路を有する構成としている。従って、画像形成装置1の用紙排出口の位置に対応させて用紙搬入口の高さを調整する際の利便性を向上させることが可能になる。
【0017】
又、後処理が施された用紙が排紙される排紙トレイを更に備え、複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、排紙トレイへの搬送経路を有する構成としている。従って、排紙トレイを追加して設けた場合においても、画像形成装置の用紙排出口の位置に対応させて用紙搬入口の高さを調整することが可能になるとともに、追加した排紙トレイへの排紙が可能になる。
【0018】
又、本発明の画像形成装置によれば、上述のいずれかに記載の後処理装置を備える構成としているため、上述のいずれかに記載の後処理装置と同じ効果を得ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の具体的な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る後処理装置を備える画像形成装置の全体構成を示す概略図である。図1に示す様に、この画像形成装置1は、画像形成装置本体2の下部に配設された給紙部3と、この給紙部3から給紙された用紙4を搬送する用紙搬送路5と、給紙部3の下流側に配設された画像形成部6と、この画像形成部6の更に下流側に配設された定着部7を備えている。又、これら画像形成部6および定着部7の上方に配設された画像読取部8と、画像形成装置本体2の側部に設けられ、画像形成装置本体2から出力された画像が形成された用紙4に穿孔処理等の後処理を施す後処理装置10を備えている。
【0020】
給紙部3は、用紙4が収容された複数(本実施形態においては2つ)の給紙カセット31を備えており、給紙ローラ32の回転動作により、当該複数の給紙カセット31のうち選択された給紙カセット31から用紙4が用紙搬送路5側に送り出され、用紙4が1枚ずつ確実に用紙搬送路5に給紙されるように構成されている。尚、これら2つの給紙カセット31は、画像形成装置本体2に対し、着脱自在となるように構成されている。
【0021】
用紙搬送路5に給紙された用紙4は、上下一対のレジストローラ51、52および搬送ローラ対53などの各種ローラ対によって画像形成部6に向けて搬送される。
この画像形成部6は、電子写真プロセスによって、用紙4に所定のトナー像を形成するものであり、所定の方向(図中の矢印方向)に回転可能に軸支された像端持体である感光体61と、この感光体61の周囲にその回転方向に沿って、帯電装置62、露光装置63、現像装置64、転写装置65、クリーニング装置66、及び除電装置67を備えている。
【0022】
帯電装置62は、高電圧が印加される帯電ワイヤを備えており、この帯電ワイヤからのコロナ放電によって感光体61の表面に所定電位を与えることにより、感光体61の表面が一様に帯電させられる。そして、露光装置63により、画像読取部8によって読み取られた原稿の画像データに基づく光が、感光体61に照射されることにより、感光体61の表面電位が選択的に減衰されて、この感光体61の表面に静電潜像が形成される。次いで、現像装置64により、上記静電潜像にトナーが付着し、感光体61の表面にトナー像が形成され、転写装置65により、感光体61の表面のトナー像が、感光体61と転写装置65との間に供給された用紙4に転写される。
【0023】
トナー像が転写された用紙4は、搬送ベルト55を経由して、画像形成部6から定着部7に向けて搬送される。この定着部7は、画像形成部6の用紙搬送方向の下流側に配置されており、画像形成部6においてトナー像が転写された用紙4は、定着部7に設けられた加熱ローラ71、及び当該加熱ローラ71に押し付けられる加圧ローラ72によって挟まれるとともに加熱され、用紙4上にトナー像が定着される。
【0024】
次いで、画像形成部6から定着部7において画像形成がなされた用紙4は、画像形成装置1に設けられた用紙排出口56を介して、排出ローラ対54によって画像形成装置本体2の側部に設けられた後処理装置10に搬送される。一方、上記転写後、感光体61の表面に残留しているトナーは、クリーニング装置66により除去され、感光体61の表面の残留電荷は、除電装置67により除去される。そして、感光体61は帯電装置62によって再び帯電され、以下同様にして画像形成が行われることになる。
【0025】
後処理装置10は、後処理装置本体101を備えており、画像形成装置本体2側の一端の用紙排出口56と対向する位置に、用紙排出口56から排出された用紙を受け入れるための用紙搬入口111が設けられている。又、後処理装置10は、用紙4を後処理装置本体101内へと搬送するための搬送ローラ対112を備えており、用紙搬入口111には、画像形成装置1から排出された用紙4を搬送ローラ対112に導入するための導入経路113が延設されている。又、当該導入経路113は、搬送ローラ対112を介して、第1の用紙搬送路110に接続される構成となっており、当該第1の用紙搬送路110の途中には、用紙4に穿孔処理を施す穿孔処理手段9と、穿孔処理により生じる穿孔カスを収容するための穿孔カス収容部92が設けられている。
【0026】
又、図1に示す様に、第1の用紙搬送路110の中間部に第2の用紙搬送路120が接続されており、この第2の用紙搬送路120は、ステイプル処理部150、及び当該ステイプル処理部150、第3の用紙搬送路123を介して中折処理部160へと延設されている。
【0027】
又、第1の用紙搬送路110と第2の用紙搬送路120との分岐部130には、分岐爪(不図示)が配設されており、当該分岐爪は、例えば、電磁ソレノイド(不図示)によって上下に作動されるようになっている。そして、穿孔処理が施された用紙4は、上記分岐部130へと搬送され、上記分岐爪の位置により、その後の処理内容が決定される構成となっている。即ち、例えば、電磁ソレノイドが除勢され、分岐爪が所定の位置(例えば、下側の位置)に位置付けられている場合は、用紙4は、第1の用紙搬送路110を通って、第1の用紙搬送路110の排出側端部に設けられた排出ローラ対114に向けて搬送され、例えば、ノンソート用の排紙トレイであるサブトレイ141に排紙される。
【0028】
一方、電磁ソレノイドが付勢され、分岐爪が所定の位置(例えば、上側の位置)に位置付けられている場合は、用紙4は、第1の用紙搬送路110の分岐部130から第2の用紙搬送路120を経て、ステイプル処理部150に向けて搬送される。そして、用紙4は、当該ステイプル処理部150の用紙受台151に向けて搬送され、その後、ステイプル手段152によりステイプル処理が施され、当該処理後に、例えば、排紙トレイであるメイントレイ142に排紙される。尚、当該メイントレイ142は、サブトレイ141の下方に配設され、上下方向に移動可能に構成されている。
【0029】
又、その後の処理として、中折処理が設定されている場合には、第2の用紙搬送路120の延長部分に繋がれた第3の用紙搬送路123を介して中折処理部160に搬送される。そして、当該中折処理部160により中折処理が施され、例えば、中折用トレイ143に排紙される。
【0030】
かかる構成において、本実施形態の後処理装置10においては、上述の用紙搬入口111と導入経路113を有する搬入ガイド部材115を設けるとともに、当該搬入ガイド部材115を後処理装置本体101に対して脱着自在に設ける構成としている。
【0031】
この搬入ガイド部材115の着脱機構としては、例えば、後処理装置本体101に、搬入ガイド部材115を挿入するための開口部116を設け、当該開口部116にガイドレール(不図示)を設けるとともに、搬入ガイド部材115にスライドレール(不図示)を設ける構成とする。そして、搬入ガイド部材115を後処理装置本体101の開口部116に挿入するとともに、スライドレールをガイドレールに係合させ、搬入ガイド部材115を図中の矢印Aの方向に押し込むと、スライドレールがガイドレール上を摺動し、搬入ガイド部材115が後処理装置本体101に対して装着される構成とすることができる。又、逆に、搬入ガイド部材115を図中の矢印Bの方向に引き出すことにより、スライドレールがガイドレール上を摺動し、搬入ガイド部材115が引き出されるとともに、当該搬入ガイド部材115が後処理装置本体101から取り外される構成とすることができる。
【0032】
又、本実施形態における後処理装置10は、用紙搬入口111の配置が異なる複数の搬入ガイド部材115を備える構成としている。より具体的には、例えば、搬入ガイド部材115の側面部118の下方側に用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115(図2参照)と、当該側面部118の上方側に用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115(図3参照)と、当該側面部118の略中央部に用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115(図4参照)とを備えている。
【0033】
そして、本実施形態においては、画像形成装置1に設けられた用紙排出口56の位置に対応した用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115を後処理装置本体101に対して装着する構成としている。例えば、画像形成装置1に設けられた用紙排出口56が、後処理装置10に設けられた第1の用紙搬送路110よりも下方側に位置する場合は、図1に示す様に、上述の図2に示した、側面部118の下方側に用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115を後処理装置本体101に対して装着することにより、後処理装置10を画像形成装置1に適切に接続することが可能になる。又、例えば、画像形成装置1に設けられた用紙排出口56が、後処理装置10に設けられた第1の用紙搬送路110と略同じ高さに位置する場合は、図5に示す様に、上述の図4に示した、側面部118の略中央部に用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115を後処理装置本体101に対して装着することにより、後処理装置10を画像形成装置1に適切に接続することが可能になる。
【0034】
又、搬入ガイド部材115を後処理装置本体101に対して略垂直方向に移動自在に設ける構成とすることも可能である。この搬入ガイド部材115の移動機構としては、例えば、上述の搬入ガイド部材115の着脱機構と同様の機構を採用することができる。より具体的には、図6に示す様に、後処理装置本体101に設けられた開口部116に、上述の着脱機構において説明したガイドレールとは異なる不図示のガイドレール(以下、「他のガイドレール」という。)を設けるとともに、搬入ガイド部材115に、上述の着脱機構において説明したスライドレールとは異なる不図示のスライドレール(以下、「他のスライドレール」という。)を設ける構成とする。そして、搬入ガイド部材115を後処理装置本体101の開口部116に挿入した状態で、他のスライドレールを他のガイドレールに係合させ、他のスライドレールを他のガイドレール上を摺動させる構成とする。この様な構成とすれば、搬入ガイド部材115を後処理装置本体101に対して略垂直方向(即ち、図中の矢印Cで示す上下方向)に移動させることができる。そして、例えば、搬入ガイド部材115に係止片(不図示)を設けるとともに、後処理装置10に、当該係止片と係合する係止溝(不図示)を設け、後処理装置本体101に対して、搬入ガイド部材115を所望の位置(即ち、用紙排出口56の位置に対応した位置)で係止させることにより、当該搬入ガイド部材115を後処理装置本体101に対して装着する構成とすることができる。この様な構成により、画像形成装置1の用紙排出口56の位置に対応させて用紙搬入口111の高さを調整する際の利便性が向上することになる。
【0035】
以上に説明した様に、本実施形態においては、用紙排出口56から排出された用紙4を受け入れるための用紙搬入口111と、用紙搬入口111に延設されるとともに、搬送ローラ対112に用紙4を導入するための導入経路113を有する複数の搬入ガイド部材115を備える構成としている。そして、複数の搬入ガイド部材115の各々が有する用紙搬入口111の配置が異なるとともに、複数の搬入ガイド部材115の各々が、後処理装置本体101に対して脱着自在に設けられる構成としている。従って、簡単な構成で、用紙排出口56の位置が異なる様々な画像形成装置1に対応させて用紙搬入口111の高さを調整することが可能になるとともに、後処理装置10を画像形成装置1に適切に接続することが可能になる。又、用紙排出口56の位置によって、水平方向における画像形成装置1と後処理装置10の距離が変化することがなくなるため、装置全体の設置面積の変化を防止することができるとともに、外観を損ねるという問題を回避することが可能になる。
【0036】
又、本実施形態においては、複数の搬入ガイド部材115の各々を、後処理装置本体101に対して略垂直方向に移動自在に設ける構成としている。従って、画像形成装置1の用紙排出口56の位置に対応させて用紙搬入口111の高さを調整する際の利便性が向上することになる。
【0037】
尚、上記実施形態は、単なる説明例であり、本発明の範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて各構成物品の形状、寸法、材料等を変更することが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0038】
例えば、本実施形態においては、複数の用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115を少なくとも1つ用いる構成としても良い。例えば、図7に示す様に、上述の図2〜図4に示した搬入ガイド部材を組み合わせ、3つの用紙搬入口111を有する搬入ガイド部材115を用いることが可能である。又、本実施形態においては、図8に示す様に、1つの用紙搬入口111と複数の導入経路113を有する搬入ガイド部材115を少なくとも1つ用いる構成としても良い。図7、図8に示した、これらの搬入ガイド部材115を用いることにより、画像形成装置1の用紙排出口56の位置に対応させて用紙搬入口111の高さを調整する際の利便性が向上することになる。
【0039】
又、図9に示す様に、後処理装置10が、後処理がなされた用紙4を排紙するための他の排紙トレイであるサブトレイ144を更に備える場合において、図10に示す、当該サブトレイ144への搬送経路117を有する搬入ガイド部材115を少なくとも1つ使用する構成とすることもできる。この様な構成により、サブトレイ144を追加して設けた場合においても、当該サブトレイ144への排紙が可能になるとともに、画像形成装置1の用紙排出口56の位置に対応させて用紙搬入口111の高さを調整することが可能になる。
【0040】
更に、上記実施形態においては、画像形成装置の一例として、デジタル複写機を示したが、ファクシミリやプリンタ等の他の画像形成装置であっても良いことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の活用例としては、用紙排出口から排出された用紙に対し、例えば、穿孔処理等の後処理を施す後処理装置、及びこれを備えた画像形成装置が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態に係る後処理装置を備える画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態に係る後処理装置における搬入ガイド部材を説明するための概略図である。
【図3】本発明の実施形態に係る後処理装置における搬入ガイド部材を説明するための概略図である。
【図4】本発明の実施形態に係る後処理装置における搬入ガイド部材を説明するための概略図である。
【図5】図4に示す搬入ガイド部材が装着された後処理装置を備える画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態に係る後処理装置における搬入ガイド部材の移動機構を説明するための概略図である。
【図7】本発明の実施形態に係る後処理装置における搬入ガイド部材を説明するための概略図である。
【図8】本発明の実施形態に係る後処理装置における搬入ガイド部材を説明するための概略図である。
【図9】サブトレイへの搬送経路を有する搬入ガイド部材が装着された後処理装置を備える画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図10】本発明の実施形態に係る後処理装置における搬入ガイド部材を説明するための概略図である。
【符号の説明】
【0043】
1…画像形成装置、2…画像形成装置本体、4…用紙、9…穿孔処理手段、10…後処理装置、54…排出ローラ対、56…用紙排出口、101…後処理装置本体、110…第1の用紙搬送路、111…用紙搬入口、112…搬送ローラ対、113…導入経路、115…搬入ガイド部材、116…開口部、117…搬送経路、118…側面部、141…サブトレイ、142…メイントレイ、143…中折用トレイ、144…サブトレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に設けられた用紙排出口から排出された用紙を受け入れるための用紙搬入口と、前記用紙搬入口に延設されるとともに、前記用紙を後処理装置本体内へと搬送する搬送ローラ対に前記用紙を導入するための導入経路を有する複数の搬入ガイド部材を備え、前記複数の搬入ガイド部材の各々が有する前記用紙搬入口の配置が異なるとともに、前記複数の搬入ガイド部材の各々が、前記後処理装置本体に対して脱着自在に設けられていることを特徴とする後処理装置。
【請求項2】
前記複数の搬入ガイド部材の各々が、前記後処理装置本体に対して略垂直方向に移動自在に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
【請求項3】
前記複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、複数の前記用紙搬入口を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の後処理装置。
【請求項4】
前記複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、1つの前記用紙搬入口と複数の前記導入経路を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の後処理装置。
【請求項5】
後処理が施された前記用紙が排紙される排紙トレイを更に備え、前記複数の搬入ガイド部材の少なくとも1つが、前記排紙トレイへの搬送経路を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の後処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の後処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−124093(P2006−124093A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−314178(P2004−314178)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】