説明

循環型搬送路を備える飲食カウンタ用精算システム

【課題】 複数の装置を用いることなく、単一の装置にて簡便に飲食物の精算処理及び注文処理を行うことができる精算システム及び精算装置を提供すること。
【解決手段】飲食物循環搬送装置を備える飲食カウンタ1において、飲食物3の精算を行う精算システムであって、飲食物容器2は飲食物3の価格特定情報及び識別情報が記憶される飲食物容器記憶手段を備え、該情報を読み取る読み取り手段と、該情報を記憶する記憶手段と、精算金額を算出する算出手段と、精算金額情報出力手段と、注文内容入力手段と、注文情報記憶手段と、注文情報出力手段と、を有する可搬型の読み取り装置6と、飲食物3を調理する厨房側に設けられ、注文情報出力手段から出力される注文情報を受信し、出力する注文内容出力装置と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食物容器に載置された飲食物を無端状の搬送路により循環供給して飲食客に提供する飲食物循環搬送装置を備える飲食カウンタにおいて、飲食客によって飲食された飲食物の精算を行う精算システム及び精算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無端状に形成されている飲食物搬送用の循環型搬送路を、カウンタ等の飲食台に沿って設け、この搬送路に、例えば寿司等の飲食物を盛り付けた皿等の容器を搬送する循環搬送装置を備える飲食カウンタは、飲食客や調理人が移動することなく飲食或いは調理することができ、更に飲食客は席に居ながらにして自分の所望する商品を選びながら飲食できることから広く使用されている。
【0003】
このような循環搬送装置にて飲食物を飲食客に提供する店舗において、精算を実施する手法としては、各価格に対応した絵柄等の異なる寿司皿にその価格に対応する種別の寿司を載置して飲食客に供給し、これら精算を自動化する精算システムとしては、例えば各種の寿司の価格等を記憶した記憶手段と、これら記憶手段に記憶されている価格等のデ−タを送信可能な送信ユニットとを飲食物容器である寿司皿に内蔵し、これら価格等のデ−タを、各客席において、前記ハンディターミナル等の可搬可能な受信装置にて受信し、飲食された各種の寿司の価格や数量から精算金額を算出して精算を実施するもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特許登録第3448499号公報(第4頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の精算システムを導入した店舗等においては、可搬型の読み取り装置を店員等が携帯しておくことにより、各テーブルにおいて店員が読み取り装置にて精算金額を算出し、精算用の伝票等を作成して飲食客に手渡すことができるため、精算処理時における店員の手間を大幅に軽減することができる。
【0006】
しかしながら、飲食客に提供される商品は、必ずしも記憶手段を有する飲食容器に載置されて循環型搬送路を循環して提供されるものだけでなく、例えばビールや味噌汁等の一部の商品にあっては、店員が飲食客から注文を受け付けるとともに、受注した商品を、前述したような記憶手段を有する寿司皿に載置せずに、店員等により直接飲食客に提供することがある。
【0007】
このような場合、寿司皿に載置せずに飲食客に提供された商品の精算は、前述したような可搬型の読み取り装置にて行うことができないため、飲食客から注文内容を受け付けたときに店員が別途記載する伝票等にて行うか、あるいは受注内容を無線等で厨房側に伝達することができる注文装置を使用することが考えられる。
【0008】
しなしながら、前者の場合、飲食客の精算用の伝票は作成されるものの、受注内容を厨房の料理人に直接伝達しに行く必要があり、労力がかかる。また、後者の場合、受注内容を厨房の料理人に直接伝達しに行く必要がないものの、精算用の読み取り装置と注文装置とを2台携帯する必要があるばかりか、精算処理や注文処理が煩雑になるという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、複数の装置を用いることなく、単一の装置にて簡便に飲食物の精算処理及び注文処理を行うことができる精算システム及び精算装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の精算システムは、
飲食物容器に載置された飲食物を無端状の搬送路により循環供給して飲食客に提供する飲食物循環搬送装置を備える飲食カウンタにおいて、飲食客によって飲食された飲食物の精算を行う精算システムであって、
前記飲食物容器は、該飲食物容器に載置される飲食物の価格を特定可能な価格特定情報及び前記飲食物容器を識別可能な識別情報が記憶される飲食物容器記憶手段を備え、
前記飲食物容器記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報を読み取る読み取り手段と、該読み取り手段にて読み取られた価格特定情報及び識別情報を記憶する記憶手段と、該精算装置記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報に基づいて精算金額を算出する算出手段と、該算出手段により算出された精算金額を特定可能な精算金額情報を出力する精算金額情報出力手段と、前記飲食物容器を用いずに飲食客に提供される飲食物の注文内容を入力する注文内容入力手段と、該注文内容入力手段にて入力された注文内容を特定可能な注文情報を記憶する注文情報記憶手段と、前記注文情報記憶手段に記憶されている注文情報を出力する注文情報出力手段と、を有する可搬型の読み取り装置と、
飲食物を調理する厨房側に設けられ、前記注文情報出力手段から出力される注文情報を受信し、該受信した注文情報から特定される注文内容を認識可能に出力する注文内容出力装置と、
を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、飲食物容器に載置して提供した飲食物の精算金額を、飲食物容器に設けられた記憶手段に記憶された価格特定情報及び識別情報を可搬型の読み取り装置にて読み取ることで算出することができるため、精算処理を容易に行うことができる。また、飲食物容器を用いずに飲食客に提供する飲食物の注文を受け付けた場合、前記可搬型の読み取り装置により該受け付けた注文内容を特定可能な注文情報を注文内容出力装置に対して出力するだけで、厨房側の料理人は受け付けた注文内容を確認して注文品を調理することができるため、注文を受け付けるごとに厨房側まで伝達しに行く必要がないばかりか、複数の装置を用いることなく単一の読み取り装置にて飲食物の精算処理及び注文処理が可能となるため、店員の作業負荷が軽減される。
【0011】
本発明の請求項2に記載の精算システムは、請求項1に記載の精算システムであって、
前記注文情報記憶手段は、前記注文内容入力手段にて入力された注文内容を特定可能な注文情報を、飲食客のテーブル情報に対応付けて記憶することが可能であり、
前記読み取り装置は、
前記算出手段により精算金額が算出されたときに、当該精算を行う飲食客に該当するテーブル情報に対応付けて記憶されていた注文情報に基づいて、注文精算金額を算出する注文算出手段と、
前記算出手段により算出された精算金額と、前記注文算出手段により算出された注文精算金額とを合算し、該合算した合算金額を特定可能な合算金額情報を出力可能な合算金額情報出力手段と、
をさらに備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、飲食物容器の読み取りにより算出された精算金額と、注文内容に基づいて算出された注文精算金額とを1枚の伝票等にて出力すること等ができるため、精算が容易になる。
【0012】
本発明の請求項3に記載の精算装置は、
飲食物容器に載置された飲食物を無端状の搬送路により循環供給して飲食客に提供する飲食物循環搬送装置を備える飲食カウンタにおいて、飲食客によって飲食された飲食物の精算を行う精算装置であって、
前記飲食物容器は、該飲食物容器に載置される飲食物の価格を特定可能な価格特定情報及び前記飲食物容器を識別可能な識別情報が記憶される飲食物容器記憶手段を備え、
前記精算装置は、
可搬型に構成されるとともに、
前記飲食物容器記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段にて読み取られた価格特定情報及び識別情報を記憶する記憶手段と、
前記精算装置記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報に基づいて精算金額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された精算金額を特定可能な精算金額情報を出力する精算金額情報出力手段と、
前記飲食物容器を用いずに飲食客に提供される飲食物の注文内容を入力する注文内容入力手段と、
前記注文内容入力手段にて入力された注文内容を特定可能な注文情報を記憶する注文情報記憶手段と、
飲食物を調理する厨房側に設けられ、受け付けた注文内容を認識可能に出力する注文内容出力装置に対して、前記注文情報記憶手段に記憶されている注文情報を出力する注文情報出力手段と、
を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、飲食物容器に載置して提供した飲食物の精算金額を、飲食物容器に設けられた記憶手段に記憶された価格特定情報及び識別情報を可搬型の読み取り装置にて読み取ることで算出することができるため、精算処理を容易に行うことができる。また、飲食物容器を用いずに飲食客に提供する飲食物の注文を受け付けた場合、前記可搬型の読み取り装置により該受け付けた注文内容を特定可能な注文情報を注文内容出力装置に対して出力するだけで、厨房側の料理人は受け付けた注文内容を確認して注文品を調理することができるため、注文を受け付けるごとに厨房側まで伝達しに行く必要がないばかりか、複数の装置を用いることなく単一の読み取り装置にて飲食物の精算処理及び注文処理が可能となるため、店員の作業負荷が軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例1】
【0014】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例における循環型搬送路を備える飲食カウンタ用精算システム(以下精算システムと略記)の読み取り状況を示す一部破断斜視図であり、図2は、本実施例の精算システムに用いた寿司皿の構成を示す断面図であり、図3は、精算システムに用いた読み取り装置を示す平面図であり、図4は、読み取り装置のMPUが実施するメイン処理を示すフローチャートであり、図5は、読み取り装置のMPUが実施する精算処理を示すフローチャートであり、図6は、読み取り装置のMPUが実施する注文処理を示すフローチャートであり、図7は、本実施例の精算システムに用いた可搬型のプリント装置を示す外観斜視図であり、図8は、本実施例の精算システムの構成を示すブロック図であり、図9は、プリント装置より発行されるレシートを示す図であり、図10は、本実施例の精算システムに用いた精算レジを示す外観斜視図である。
【0015】
まず、本実施例において、飲食物である寿司3等を循環搬送する循環型搬送路1aを備える飲食カウンタ1は、図1に示されるような外観構成とされており、飲食物である各種の寿司3は、飲食物容器である寿司皿2に載置された状態で、無端状に形成された循環搬送路1aに投入され、該循環搬送路1a上を搬送されて飲食客に供給されるようになっている。飲食カウンタ1における客席側にはカウンタ部5が循環搬送路1aに沿って設けられており、カウンタ部5に沿って複数の客席4が配置されている。
【0016】
本実施例の精算システムは、載置される寿司3の価格を特定可能な価格特定情報及び各寿司皿3を識別可能な識別情報(ID)が記憶される飲食物容器記憶手段を有する飲食物容器である寿司皿2(図2参照)と、寿司皿2より出力される価格特定情報及び識別情報(ID)を非接触にて読み取りを行う読み取り装置6と、図3に示す読み取り装置6より赤外線通信にて送信(出力)される印刷データ(精算金額情報)を受信し、精算明細が印刷されたレシート32(図9参照)の発行を行うプリント装置7(図7参照)と、レシート32に印刷されたバーコード33を読み取り精算を行う精算レジ44(図10参照)と、から主に構成されている。
【0017】
本実施例の精算システムを構成する前記寿司皿2は、図2および図8に示されるように、その内部に後述する各種の電子部品が実装された基板41が内蔵、密封されており、基板41の下面には後述するROM14に記憶されている飲食物の価格情報および識別情報(ID)等の各種情報を、非接触にて所定の電波により読み取り装置6に送信するための送信コイル16と、読み取り装置6から電磁誘導により非接触にて電力の供給を受ける電力受給コイル18とがドーナツ状に配置されており、基盤の上面には、電力受給コイル18に生じる誘電起電力を用いて、適宜な整流された電力を該基板41上に実装された各種のデバイスに供給する電力供給部17と、送信コイル16により送信される電波の変調を行う変調部15と、前記価格情報としての寿司の単価情報と各寿司皿2毎に個別に付与された識別符号(ID)とが予め記憶されている不揮発性メモリであるROM14と、これら各種のデバイスの制御を実施する皿コントローラ13とが実装されており、これら各寿司皿2には、ROM14に記憶されている単価情報と一致する種別の寿司2が載置され、循環搬送路1aに投入されて飲食客に提供されるようになっている。
【0018】
また、本実施例の読み取り装置6は、図3および図8に示されるように、可搬型で移動可能なものとされており、筐体36内部には、寿司皿2内部に格納されている電力受給コイル18に誘電起電力を生じさせて電力を供給するための電力供給コイル29と、該電力供給コイル29に供給される電力を、電力受給コイル18に誘電起電力を生成させるように制御する給電コイルドライバ28と、寿司皿2より送出される所定の電波(搬送波)を受信するデータ受信コイル23と、このデータ受信コイル23により受信された搬送波を復調し、後述するマイクロプロセッシングユニット(MPU)20に出力するデータ復調部22と、データ復調部22で復調された単価情報と識別符号(ID)や各種設定情報等を記憶するメモリ21と、寿司皿2に記憶されている記憶情報を読み取るトリガーキー31及び印刷キー42、決定キー41、上下左右キー34、電源キー35等の各入力キーから成る入力部30と、各寿司皿2より読み出された価格や価格に該当する数量等の各種情報を表示するLCDパネル25と、このLCDパネル25の表示動作を制御するLCDドライバ24と、プリント装置7へ印刷データを通信窓(図示せず)を介して赤外線を搬送波として送信する赤外線通信部26と、これら各部の制御を実施するとともに、各寿司皿2より読み出された識別情報(ID)の比較を実施して重複して読み出しされた寿司皿2を1つと判断する比較判断する比較判断手段、及び該判断された各価格の寿司皿2の数量に基づき各価格毎の合計金額並びにその総計である精算金額とを算出する算出手段としてのマイクロプロセッシングユニット(以下、MPUと略す)20と、電源手段である電池部19と、後述する出力装置50に対して注文内容を特定可能な印刷データを送信する無線通信部49と、から構成されており、MPU20内部には、MPU20が行う各種の処理内容が記録された内部ROM(図示略)が設けられている。
【0019】
また、本実施例のプリント装置7は、図7に示されるように、腰ベルト39等に装着可能とされたベルトホルダが設けられて可搬可能とされた小型のプリンタとされており、該プリント装置7の側面には、側面に突設する態様にて読み取り装置6から出力される前記赤外線を受信する通信窓37が設けられており、図中の38は電源スイッチである。このプリント装置7の内部構成は、図8に示すように、読み取り装置6から出力され通信窓37より入射する前記赤外線を受信、復調してコントローラ10に出力する赤外線通信部8と、これら受信された印刷データを一時記憶するメモリ9と、該印刷データに基づき印刷を行うプリントユニット12と、プリントユニット12の印刷動作の制御を行うプリンタドライバ11と、これら各部の制御を行うコントローラ10と、これら各部の動作電力を供給する電池40と、からなっており、読み取り装置6より赤外線にて出力された精算処理データが印刷されてレシート32(図8参照)として発行される。
【0020】
読み取り装置6の操作者である店員は、読み取り装置6を携帯し、プリント装置7を腰ベルト39にて装着して、飲食客の求めに応じて客席4へ出向き、後述する操作により精算処理並びに注文処理を実施する。
【0021】
また、図8に示すように、本実施例の出力装置50は、循環搬送路1aに沿って設けられる客席4から離間した図示しない厨房(図示略)の所定箇所に配置されており、読み取り装置6から出力される無線を受信してコントローラ53に出力する無線通信部51と、これら受信された印刷データ(注文内容情報)を一時記憶するメモリ52と、該印刷データに基づき印刷を行うプリントユニット55と、プリントユニット55の印刷動作の制御を行うプリンタドライバ54と、これら各部の制御を行うコントラーラ53と、これら各部の動作電力を供給する電源ユニット56と、からなっており、読み取り装置6より無線にて出力された注文内容を確認可能な印刷データが印刷されて注文伝票として紙にて発行される。
【0022】
ここで、本実施例における読み取り装置6の操作内容について説明すると、図3に示されるように、電源キー35を押下操作すると、LCDパネル25に初期画面が表示されて各処理の待機状態となる。初期画面には、「精算」、「注文」、「システム設定」の3項目が表示され、上下キー34を押下操作することによりいずれかの項目が選択され(図中選択された「精算」項目の画面表示が白黒反転している)、また、決定キー41が操作されると、該操作時に選択されている項目に対応する処理が実行されるようになっている。
【0023】
前記初期画面において、「精算」項目が選択された場合、LCDパネル25には、「テーブル情報」、「皿枚数読取り」、「その他情報」、「伝票発行」の各項目が表示され(図示略)、上述と同様にいずれかの項目が選択された状態で決定キー41が操作されることで、選択された項目に対応する処理が実行されるようになっている。
【0024】
なお、「皿枚数読取り」項目が選択された場合には、寿司皿2に記憶されている情報を読み取り可能な状態となり、該読み取られた情報が記憶手段としてのメモリ21に記憶され、該記憶された情報に基づいて精算金額が算出されるようになっている。
【0025】
また、前記初期画面において、「注文」項目が選択された場合、LCDパネル25には、「テーブル情報」、「注文情報」、「注文内容確認」、「注文発行」の各項目が表示され(図示略)、上述と同様にいずれかの項目が選択された状態で決定キー41が操作されることで、選択された項目に対応する処理が実行されるようになっている。
【0026】
なお、前記初期画面において、「システム設定」項目が選択された場合、LCDパネル25には、各種設定項目が表示され(図示略)、上述と同様にいずれかの項目が選択された状態で決定キー41が操作されることで、選択された項目に対応する処理が実行されるようになっている。
【0027】
以下、本実施例の読み取り装置6のMPU20が実行する各種処理内容を、図4〜図6に基づいて説明する。
【0028】
まず図4は、MPU20がメイン処理として実行する制御内容を示すフローチャートである。メイン処理において、MPU20は、電源の起動に伴う起動処理を行った後、「精算」、「注文」、「システム設定」それぞれの項目をLCDパネル25に表示させる処理を行い、「精算」項目、「注文」項目、「システム設定」項目のうちいずれの項目が前記上下キー34及び決定キー41の操作により選択、決定されるか否かを監視する待機状態とする(Sa1〜Sa3)。「精算」項目が選択されると(Sa1)、飲食物の精算を行う後述する精算処理に移行する(Sa4)。また、「注文」項目が選択されると(Sa2)、飲食物の注文を行う注文処理に移行し(Sa5)、また、「システム設定」項目が選択されると(Sa3)、各種設定を行うシステム設定処理に移行する(Sa6)。なおSa4のステップにおける精算処理またはSa5のステップにおける注文処理またはSa6のステップにおけるシステム設定処理へ移行した場合は、各処理の終了後に再び前記待機状態(Sa1〜Sa3)に戻る。
【0029】
次に、MPU20がSa4のステップにおいて行う精算処理の詳細な制御内容を、図5に基づいて説明すると、MPU20は、まず「テーブル情報入力」、「皿枚数読取り」、「その他情報入力」、「伝票発行」をLCDパネル25に表示させる処理を行った後、「テーブル情報入力」、「皿枚数読取り」、「その他情報入力」、「伝票発行」のうちいずれの項目が前記上下キー34及び決定キー41の操作により選択、決定されるか否かを監視する待機状態とする(Sb1〜Sb4)。
【0030】
この待機状態において「テーブル情報入力」項目が選択されると(Sb1)、精算を行う飲食客の座席に関する情報、例えばテーブル番号、座種(カウンタ席かテーブル席か)、人数等の情報を入力するテーブル情報入力処理へ移行する(Sb5)。また、「皿枚数読取り」項目が選択されると(Sb2)、寿司皿2より出力される価格特定情報及び識別情報(ID)を非接触にて読み取りを行う皿枚数読取り処理へ移行する(Sb6)。また、「その他情報入力」項目が選択されると(Sb3)、寿司皿2を用いないで当該飲食客に提供された飲食物等を入力するその他情報入力処理へ移行する(Sb7)。また、「伝票発行」項目が選択されると(Sb4)、上記テーブル情報入力処理、皿枚数読取り処理、その他情報入力処理にて入力された情報に基づいて算出された精算金額が記載された伝票を発行する伝票発行処理へ移行するようになっている(Sb8)。Sb8のステップにおいて伝票発行処理が実行された後は、「次の精算処理」項目が選択されるか否かを判定し(Sb9)、「次の精算処理」項目が選択された場合にはSb1のステップに戻って次の新たな精算処理が可能となり、該項目が選択されない場合には当該処理を終了する。
【0031】
次に、MPU20がSa5のステップにおいて行う注文処理の詳細な制御内容を、図6に基づいて説明すると、MPU20は、まず「テーブル情報入力」、「注文情報入力」、「注文内容確認」、「注文発行」をLCDパネル25に表示させる処理を行った後、「テーブル情報入力」、「注文情報入力」、「注文内容確認」、「注文発行」のうちいずれの項目が前記上下キー34及び決定キー41の操作により選択、決定されるか否かを監視する待機状態とする(Sc1〜Sc4)。
【0032】
この待機状態において「テーブル情報入力」項目が選択されると(Sc1)、注文を行う飲食客の座席に関する情報、例えばテーブル番号、座種(カウンタ席かテーブル席か)、人数等の情報を入力するテーブル情報入力処理へ移行する(Sc5)。また、「注文情報入力」項目が選択されると(Sc2)、寿司皿2を用いないで当該飲食客に提供された飲食物等を入力する処理へ移行する(Sc6)。また、「注文内容確認」項目が選択されると(Sc3)、Sc5及びSc6のステップにおいて入力された注文に関わる情報を確認する確認画面を表示させる注文内容確認処理へ移行する(Sc7)。また、「注文発行」項目が選択されると(Sc4)、上記テーブル情報入力処理、注文情報入力処理、注文内容確認処理等において入力された情報に基づいて作成された注文内容を特定可能な印刷データを発行(送信)する注文発行処理へ移行するようになっている(Sc8)。Sc8のステップにおいて注文発行処理が実行された後は、「次の注文処理」項目が選択されるか否かを判定し(Sc9)、「次の注文処理」項目が選択された場合にはSc1のステップに戻って次の新たな注文処理が可能となり、該項目が選択されない場合には当該処理を終了する。
【0033】
また、MPU20がSa6のステップにおいて行うシステム設定処理の制御内容を簡単に説明すると、「システム設定処理」においては、読み取り装置6における各種機能についての設定項目を選択し、変更及び保存することができるようになっており、特に詳細な図示はしないが、本実施例においては、Sa3のステップにおいて「システム設定」項目が選択された場合には、読み取り装置6の機器単体のLCDパネル25表示や画面遷移に関する「基本設定」項目と、プリント装置7及び前記出力装置との通信に関する「通信設定」項目と、寿司皿2から出力される価格特定情報及び識別情報(ID)の読み取りに関する「商品情報設定」項目がそれぞれ表示され、該各項目のいずれかを選択することで、それぞれ更に各詳細設定項目を選択できるようになっている。なお、当該システム設定処理における前記各項目の種別については上記項目に限定されるものではない。
【0034】
次に、上述した制御内容に基づいて実行される精算処理の流れを具体的に説明すると、図2に示されるように、上述した皿枚数読取り処理(Sb6)の実行に基づき、MPU20は、給電コイルドライバ28を動作させ、電力供給コイル29に駆動電力を間欠的に印加して、各寿司皿2の電力受給コイル18に誘電起電力を発生させる。
【0035】
この電力受給コイル18に生じた誘電起電力は、電力供給部17により所定の電圧の直流電流に整流されて寿司皿2内部の各電子デバイスに供給されて各電子デバイスが動作を開始する。
【0036】
このようにして、電力供給部17より電力が供給されることにより、皿コントロ−ラ13が起動し、ROM14に記憶されている価格特定情報(本実施例では「A」が価格100円、「B」が価格120円、「C」が価格150円、「D」が価格200円を示す情報として記録されている)と、各寿司皿2固有に付与される識別情報(ID)とを読み出し、これらデ−タは所定のフォ−マットのデ−タ列として変調部15に出力され、変調部15にて所定の電波に変調されて送信コイル16より送信される。
【0037】
このようにして各寿司皿2の送信コイル16より送信された電波は、読み取り装置6に設けられたデータ受信コイル23により受信され、データ復調部22により復調されて、MPU20に出力される。
【0038】
これらMPU20に出力された価格特定情報(前記A〜D)と識別情報(ID)は、トリガーキー31が入力されてから受信された識別情報(ID)が随時比較され、その識別情報(ID)が既に受信されたものと一致する場合には、その飲食物情報は既に受信されたものと同一であり、同一の寿司皿2より送信されたものであるから、破棄され、その識別情報(ID)が既に受信された識別情報(ID)のいずれとも一致しない場合には、その飲食物情報を新たにメモリ21に記憶する。
【0039】
このようにして飲食された各寿司皿2から価格特定情報および識別情報(ID)が受信され、重複読み取りが排除されてメモリ21に記憶されると、MPU20は、メモリ21に記憶されている価格特定情報に基づいて、各価格毎の枚数よりその合計金額および総計である精算金額を算出し、各情報および算出結果を逐次LCDドライバ24を介してLCDパネル25に表示する。
【0040】
次に、寿司皿2の読み取りが完了した場合、その内容をLCDパネル25表示(図示略)により確認し、次いで「その他情報入力」項目を選択して、例えばビールや日本酒、ジュースや味噌汁といった寿司皿2を用いずに提供される商品の数量を、入力部30を操作して手動にて入力処理し、該入力処理した情報をLCDパネル25表示(図示略)にて確認した後、「伝票発行」項目を選択もしくは印刷キー42を押下操作する。
【0041】
これらのうちいずれかの操作に基づいて、伝票発行処理が実行される。即ち、MPU20は、LCDパネル25に表示されている精算明細を印刷データに変換するとともに、図9に示すように、各価格毎の枚数および合計金額が特定可能に記録されたバーコード33を生成して、赤外線通信部26より出力する。
【0042】
赤外線通信部26より出力された赤外線は、プリント装置7の通信窓37に入射し、赤外線通信部8にて受信される。これら受信された印刷データは、メモリ9に一時記憶された後、プリンタドライバ11の制御に基づきプリントユニット12より印刷されて、図9に示すように、各価格毎の数量および合計金額と精算金額および各価格に該当するバーコード33が印刷されたレシート32が発行され、操作者である店員により飲食客に手渡される。
【0043】
飲食客は、これらレシート32が客席4において手渡されることから、客席4にて精算内容を自分が飲食した寿司皿2の数と比較、確認することができるようになる。
【0044】
飲食客は、レシ−ト32を図10の精算レジ44が配置された精算場所に持参し、レシ−ト32に印刷されたバーコード33が精算レジ44に設けられたバーコードリーダ45に読み取られて精算レジ44に入力され、その合計金額および消費税が計算されて、支払総額が表示され、飲食客が支払総額を支払うことで正確な精算がなされるようになっている。
【0045】
次に、上述した制御内容に基づいて実行される注文処理の流れを具体的に説明する。本実施例における読み取り装置6は、上述したような精算処理のみならず、客席4において飲食客の要求に応じて、例えばビールや日本酒、ジュースや味噌汁といった飲食容器である寿司皿2を用いずに提供される商品を受け付け、該受け付けた注文品を厨房に注文することができる。
【0046】
注文の受け付けは、メイン画面が表示されている状態で「注文」項目を選択操作することにより実行可能となり、まずは前述した「テーブル情報入力」項目を選択してテーブル情報を入力した後、「注文情報入力」項目を選択して注文情報を入力し、「注文内容確認」項目を選択して受け付けた注文内容を確認した後、「注文発行」項目を選択することで、MPU20がLCDパネル25に表示されている該商品の項目及び数量からなる注文内容を無線通信部49より出力する。
【0047】
無線通信部49より出力された無線は、客席4から所定距離離間した厨房(図示略)に配置された出力装置50(図8参照)の無線通信部51にて受信される。これら受信された注文処理データは、コントローラ53の処理によりメモリ52に一時記憶された後、プリンタドライバ54の制御に基づきプリントユニット55より印刷シート(図示略)に印字され出力される。
【0048】
前記厨房において調理人等は、前記印刷シートに印刷されたテーブル情報と、前記商品の項目及び数量からなる注文内容を確認することができ、特定された前記飲食客に、注文された商品を提供することができる。
【0049】
以上説明したように、本発明の実施例としての精算システムにおける精算装置としての読み取り装置6にあっては、寿司皿2に載置して提供した寿司等の飲食物の精算金額を、寿司皿6に設けられた記憶手段に記憶された価格特定情報及び識別情報を読み取ることで算出することができるため、精算処理を容易に行うことができる。
【0050】
また、寿司皿2を用いずに飲食客に提供するビールやみそ汁等の飲食物の注文を受け付けた場合、可搬型の読み取り装置6により該受け付けた注文内容を特定可能な注文情報を特定可能な印刷データとして出力装置50に対して送信(出力)するだけで、出力装置50から印刷シートとして印刷(出力)され、これにより厨房側の料理人は受け付けた注文内容を確認して注文品を調理することができるため、注文を受け付けるごとに厨房側まで伝達しに行く必要がないばかりか、複数の装置を用いることなく単一の読み取り装置にて飲食物の精算処理及び注文処理が可能となるため、店員の作業負荷が軽減される。
【0051】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0052】
例えば、上記実施例では、読み取り装置6の注文処理(Sa5)にて別途注文した注文品の精算金額を算出する機能を有してないが、例えば、読み取り装置6にて入力した注文内容をテーブル情報に対応付けてメモリ21等に記憶するようにし、精算処理において読み取った寿司皿2の精算金額が算出されたときに、当該精算を行う飲食客に該当するテーブル情報に対応付けて記憶されていた注文内容を読み出し、該読み出した注文内容に基づき、該注文内容に相当する注文精算金額を算出するようにし、寿司皿2の読み取りにより算出された精算金額、つまり寿司皿2にて提供された飲食物の精算金額と、注文内容に基づいて算出された注文精算金額、つまり寿司皿2を用いずに提供された飲食物の注文精算金額とを合算し、該合算した合算金額を特定可能な合算金額情報を、プリント装置7等に対して印刷データとして送信(出力)できるようにしてもよい。このようにすれば、寿司皿2の読み取りにより算出された精算金額と注文内容に基づいて算出された注文精算金額とを1枚の伝票等にて出力(印刷)することができるため、レジ等における精算が容易になる。
【0053】
また、上記実施例では、ROM14に価格特定情報と識別情報(ID)とを記録しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら価格特定情報を識別情報(ID)に対応付けて記録しておくことで、寿司皿に載置されている寿司の価格情報を識別情報(ID)にて判別するようにしてもよい。
【0054】
また、前記実施例においては、プリント装置7を読み取り装置6と別体に形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばプリンタ機能を備えた読み取り装置としてもよい。
【0055】
また、前記実施例においては、読み取り装置6とプリント装置7又は厨房における前記出力装置とを赤外線通信にて非接触接続しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電波等による無線通信にて非接触接続してもよいし、これら通信を通信ケーブル等による有線接続にて実施するようにしてもよい。
【0056】
また、前記実施例においては、厨房における前記出力装置50は、紙媒体等に印刷可能なプリンタ機能を有しており、受信した注文内容を印刷できるものであるが、注文内容を料理人等が確認可能に出力できるものであれば、例えば注文内容を表示画面等に表示(出力)するものであってもよい。
【0057】
また、前記実施例においては、飲食容器である寿司皿2に価格特定情報と識別情報(ID)とが書き込まれているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば飲食物の価格が均一料金である場合には、読み取り装置により読み取られた寿司皿の枚数に、予め読み取り装置に入力された該均一料金を乗ずることにより、精算金額を算出するようにしてもよい。
【0058】
また、前記実施例においては、飲食物の注文内容を入力する注文内容入力手段である入力キー34等の入力部30は、飲食物容器である寿司皿2を用いずに飲食客に提供する飲食物の注文内容を入力するために使用されているが、入力部30は、寿司皿2を用いずに提供する飲食物の注文内容(注文品の価格や数量等)を入力する場合にのみ使用されるものに限らず、例えば、寿司皿2上に載置して飲食客に提供する飲食物を注文する際においても、該飲食物の種別や数量等を含む注文内容を前記入力部30にて入力し、注文内容を出力装置50に対して送信することで注文できるようにしても良い。さらに、例えば精算時において、読み取り装置6による読み取りに不具合が生じて精算することができない寿司皿2の飲食物の価格や数量等の情報を入力部30にて入力して精算できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施例における循環型搬送路を備える飲食カウンタ用精算システムの読み取り状況を示す一部破断斜視図である。
【図2】本実施例の精算システムに用いた寿司皿の構成を示す断面図である。
【図3】精算システムに用いた読み取り装置を示す平面図である。
【図4】読み取り装置のMPUが実施するメイン処理を示すフローチャートである。
【図5】読み取り装置のMPUが実施する精算処理を示すフローチャートである。
【図6】読み取り装置のMPUが実施する注文処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施例の精算システムに用いた可搬型のプリント装置を示す外観斜視図である。
【図8】本実施例の精算システムの構成を示すブロック図である。
【図9】プリント装置より発行されるレシートを示す図である。
【図10】本実施例の精算システムに用いた精算レジを示す外観斜視図である。
【符号の説明】
【0060】
1 飲食カウンタ
1a 循環型搬送路
2 寿司皿(飲食物容器)
3 寿司(飲食物)
4 客席
5 カウンタ部
6 読み取り装置
7 プリント装置
8 赤外線通信部
9 メモリ
10 コントローラ
11 プリンタドライバ
12 プリントユニット
13 皿コントローラ
14 ROM(飲食物容器記憶手段)
15 変調部
16 送信コイル
17 電力供給部
18 電力受給コイル
19 電池部
20 マイクロプロセッシングユニット(MPU;算出手段、注文算出手段、精算金額情報出力手段、合算金額情報出力手段、注文情報出力手段)
21 メモリ(記憶手段、注文情報記憶手段)
22 データ復調部(読み取り手段)
23 データ受信コイル(読み取り手段)
24 LCDドライバ
25 LCDパネル
26 赤外線通信部(精算金額情報出力手段、合算金額情報出力手段)
28 給電コイルドライバ
29 電力供給コイル
30 入力部(注文情報入力手段)
31 トリガーキー
32 レシート
33 バーコード
34 入力キー
35 電源キー
36 筐体
37 通信窓
38 電源スイッチ
39 腰ベルト
40 電池
41 決定キー
42 印刷キー
44 精算レジ
45 バーコードリーダ
49 無線通信部(注文情報出力手段)
50 出力装置
51 無線通信部
52 メモリ
53 コントローラ
54 プリンタドライバ
55 プリントユニット
56 電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物容器に載置された飲食物を無端状の搬送路により循環供給して飲食客に提供する飲食物循環搬送装置を備える飲食カウンタにおいて、飲食客によって飲食された飲食物の精算を行う精算システムであって、
前記飲食物容器は、該飲食物容器に載置される飲食物の価格を特定可能な価格特定情報及び前記飲食物容器を識別可能な識別情報が記憶される飲食物容器記憶手段を備え、
前記飲食物容器記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報を読み取る読み取り手段と、該読み取り手段にて読み取られた価格特定情報及び識別情報を記憶する記憶手段と、該精算装置記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報に基づいて精算金額を算出する算出手段と、該算出手段により算出された精算金額を特定可能な精算金額情報を出力する精算金額情報出力手段と、前記飲食物容器を用いずに飲食客に提供される飲食物の注文内容を入力する注文内容入力手段と、該注文内容入力手段にて入力された注文内容を特定可能な注文情報を記憶する注文情報記憶手段と、前記注文情報記憶手段に記憶されている注文情報を出力する注文情報出力手段と、を有する可搬型の読み取り装置と、
飲食物を調理する厨房側に設けられ、前記注文情報出力手段から出力される注文情報を受信し、該受信した注文情報から特定される注文内容を認識可能に出力する注文内容出力装置と、
を備える、
ことを特徴とする精算システム。
【請求項2】
前記注文情報記憶手段は、前記注文内容入力手段にて入力された注文内容を特定可能な注文情報を、飲食客のテーブル情報に対応付けて記憶することが可能であり、
前記読み取り装置は、
前記算出手段により精算金額が算出されたときに、当該精算を行う飲食客に該当するテーブル情報に対応付けて記憶されていた注文情報に基づいて、注文精算金額を算出する注文算出手段と、
前記算出手段により算出された精算金額と、前記注文算出手段により算出された注文精算金額とを合算し、該合算した合算金額を特定可能な合算金額情報を出力可能な合算金額情報出力手段と、
をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
【請求項3】
飲食物容器に載置された飲食物を無端状の搬送路により循環供給して飲食客に提供する飲食物循環搬送装置を備える飲食カウンタにおいて、飲食客によって飲食された飲食物の精算を行う精算装置であって、
前記飲食物容器は、該飲食物容器に載置される飲食物の価格を特定可能な価格特定情報及び前記飲食物容器を識別可能な識別情報が記憶される飲食物容器記憶手段を備え、
前記精算装置は、
可搬型に構成されるとともに、
前記飲食物容器記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段にて読み取られた価格特定情報及び識別情報を記憶する記憶手段と、
前記精算装置記憶手段に記憶されている価格特定情報及び識別情報に基づいて精算金額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された精算金額を特定可能な精算金額情報を出力する精算金額情報出力手段と、
前記飲食物容器を用いずに飲食客に提供される飲食物の注文内容を入力する注文内容入力手段と、
前記注文内容入力手段にて入力された注文内容を特定可能な注文情報を記憶する注文情報記憶手段と、
飲食物を調理する厨房側に設けられ、受け付けた注文内容を認識可能に出力する注文内容出力装置に対して、前記注文情報記憶手段に記憶されている注文情報を出力する注文情報出力手段と、
を備える、
ことを特徴とする精算装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−331075(P2006−331075A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−153679(P2005−153679)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(390010319)株式会社石野製作所 (85)
【Fターム(参考)】