説明

循環搬送装置

【課題】 駆動部の配置位置に自由度があり、樹脂製チェーンでも金属製チェーンでも使用できる循環搬送装置を提供する。
【解決手段】 トッププレートTPとチェーンローラROLとを備える多数のチェーンユニット3・・・3を連結して構成された無端チェーンCRを、対面する一対のレーン1,2で規制しつつ搬送する循環搬送装置である。前記一対のレーンの直線部分であって、対面するレーンの間に配置されて前記チェーンローラの移動を規制する案内ガイドGDと、案内ガイドGDに対応して配置される駆動スプロケットSPを、前記直線部分のレーンの直交方向に移動させる調整機構AJと、を設け、前記案内ガイドGDは、チェーンローラROLの進行を規制して駆動スプロケットSPに近づけている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寿司などの飲食物を循環させて提供する循環搬送装置に関し、特に、駆動部を自由な位置に配置できる循環搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
循環搬送装置は、寿司などの飲食物を循環させて顧客に提供する装置として広く普及している。この循環搬送装置は、スプロケットで駆動されるクレセントチェーンを使用して構成されるが、長い搬送距離を確保するため合成樹脂製のチェーンを採用することがある。そして、搬送路に複数の駆動部を配置し、複数の駆動スプロケットを用いてクレセントチェーンを循環させることも提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−210185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の発明では、上流側と下流側の駆動部の間のクレセントチェーン長さがほぼ同じとなるように配置する必要があり、駆動部の配置位置に全く自由度がない。また、仮に、同一間隔で駆動部を配置したとしても、直線部分では、スプロケットとチェーンとの噛み合いが不十分であり、歯合が外れてしまうこともあった。そのため、結局は、駆動部を搬送路のコーナに配置するしかないという問題がある。なお、コーナには、直角コーナやUターンコーナだけでなく、特殊な角度のコーナも含まれる。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、駆動部の配置位置に自由度があり、樹脂製チェーンでも金属製チェーンでも使用できる循環搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明は、トッププレートとチェーンローラとを備える多数のチェーンユニットを連結して構成された無端チェーンを、一対のレーンで誘導しつつ搬送する循環搬送装置であって、前記一対のレーンの間に配置されて前記チェーンローラの進路を規制する案内ガイドと、前記案内ガイドに対応して配置される駆動スプロケットと、前記駆動スプロケットを前記一対のレーンと略直交する方向に移動可能な調整機構と、を設け、前記案内ガイドは、前記チェーンローラの進路を偏移させることで、前記チェーンローラを前記駆動スプロケットに近づけている。なお、案内ガイドや駆動スプロケットは、好適には、一対のレーンの直線部分や、略直線状態である円弧部分に配置される。
【0006】
本発明を、外側レーンと内側レーンで構成されるシングルレーンに適用する場合には、対面して併走する外側レーンと内側レーンが、「一対のレーン」に該当する。案内ガイドは、内外何れのレーンに近接して設けても良いが、好ましくは、顧客側に位置する外側レーンに近接して設けるべきである。この場合には、駆動スプロケットを内側レーンから外側レーンに向けて移動することによって、駆動スプロケットを案内ガイドに近づけることになる。
【0007】
一方、外側レーンと内側レーンの間に中央レーンを設けて構成されるダブルレーンに、本発明を適用することもできる。この場合には、外側レーンと中央レーン、又は、内側レーンと中央レーンが、「一対のレーン」に該当する。案内ガイドは、外側レーン、内側レーン、中央レーンの何れに近接して設けても良い。
【0008】
但し、中央レーンの下部に駆動スプロケットを設けるのが好ましいので、これに対応して、案内ガイドは、内外何れかのレーンに近接して設けるのが好ましい。この場合、非顧客側である内側レーンに近接して、案内ガイドを設けるのが好ましい。内側レーンに近接して案内ガイドを設けた場合、駆動スプロケットを外側レーンから内側レーンに向けて移動することによって、駆動スプロケットを案内ガイドに近づけることになる。
【0009】
何れにしても、本発明では、案内ガイドが、チェーンローラの進路を偏移させて、チェーンローラを駆動スプロケットに近づけるので、駆動スプロケットとチェーンローラの歯合状態を最適な状態に設定できる。したがって、チェーンの素材に拘わらず使用することができる。また、駆動部を、レーン延設方向の任意の位置に配置することができる。すなわち、駆動部の配置位置は、コーナ部分に限定されず、例えば、直線部分や、略直線状態となる円弧部分にも自由に配置できる。
【0010】
前記案内ガイドは、好ましくは、チェーンローラに接触して誘導する誘導板を備え、前記誘導板には、前記駆動スプロケットに近づくように前記チェーンローラの進路を偏移させる導入部と、駆動スプロケットに歯合した前記チェーンローラの移動軌跡に対応して、略円弧状の進路を形成する湾曲部と、前記チェーンローラの偏移した進路を元の進路に戻す導出部と、が設けられている。また、好ましくは、前記調整機構は、回転軸を有する操作部と、操作部を回転自在に保持する固定部材と、前記操作部の回転軸に螺合して進退するトラベルナットと、前記トラベルナットと一体的に移動する移動板と、前記移動板の周縁をスライド可能に受け入れる固定状態のスライドブロックと、を中心に構成されている。ここで、前記スライドブロック及び/又は前記トラベルナットは、真鍮で形成されているのが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、レーン直線部分やレーン略直線部分に駆動スプロケットを配置しても、駆動スプロケットとチェーンローラの歯合状態を最適な状態に設定できるので、駆動部の配置位置に自由度があり、樹脂製チェーンでも金属製チェーンでも使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1は、いわゆる回転寿司店と呼ばれる店舗の店内レイアウトの一例を図示したものであり、合わせて、実施例に係る循環搬送装置の搬送路LN(LN0〜LN3)を示している。
【0013】
この循環搬送装置は、寿司皿その他を搬送するクレセントチェーンCRをエンドレスに循環させるものであり、図示の搬送路LNは、クレセントチェーンCRを往復させるダブルレーンで構成されている。この搬送路LNは、隔離壁WAを隔てて厨房側KITに配置される基端部LN0と、基端部LN0から客席側CUSに直角に延びて往復する3つの突出部LN1〜LN3とに大別される。この店舗では、第1突出部LN1を挟んでカウンタ席CTとテーブル席TLが設けられ、第2突出部LN2を挟んで一対のテーブル席TL,TLが設けられ、第3突出部LN3を挟んでカウンタ席CTとテーブル席TLが設けられている。
【0014】
本実施例では、このような循環搬送路LN0〜LN3の途中に、4つの駆動部DR0〜DR3を設けている。各駆動部DR0〜DR3には、インバータ制御によって定トルクで定速回転する駆動モータMOと、駆動モータMOの回転軸に接続されたスプロケットSPとが、それぞれ設けられている。各スプロケットSPは、クレセントチェーンのチェーンローラROLと歯合することで、クレセントチェーンCRをエンドレスに循環させている(図2参照)。
【0015】
全ての駆動モータMO〜MOを定常的に定トルクで定速回転させるには、各駆動モータMOを集中的に制御しても良いし、駆動モータMOごとに個別的に制御しても良い。集中制御方式では、例えば、各駆動モータMOの回転速度やトルクを管理すれば良く、過負荷のために限界値より速度が低下した駆動モータMOが生じた場合に、例えば、その上流側の駆動モータMOi−1をやや増速させることで駆動モータMOの回転速度を復帰させることができる。
【0016】
一方、個別制御方式としては、自動トルクブースト機能を備える駆動モータMOを採用して、必要時には出力電圧を増加させてモータ出力トルクを高くする制御が考えられる。何れにしても、本実施例では、4つの駆動モータMO〜MOが、定常的に定トルクでほぼ定速回転しており、クレセントチェーンCRが円滑に循環している。
【0017】
ところで、図1の搬送路の場合、3つの駆動部DR1〜DR3は、搬送路LNのレーン折返し部(コーナ部)に設けられているのに対して、駆動部DR0は、搬送路LNのレーン直線部に設けられている。そのため、全ての駆動部DR0〜DR3を同一構成にしたのでは、レーン直線部の駆動部DR0において、スプロケットSPからチェーンCRが外れてしまうおそれがある。すなわち、レーン直線部に設けた駆動部DR0では、スプロケットSPとチェーンローラROLとの噛み合いが一歯ないし二歯しかないので(図2参照)、クレセントチェーンCRに加わる張力によって、スプロケットSPからチェーンCRが外れてしまうおそれがある。
【0018】
そこで、この実施例では、レーン直線部の駆動部DR0については、チェーンローラROLの進路を偏移させる案内ガイドGDを設けると共に、スプロケットSPとチェーンローラROLとの歯合状態を調整する調整機構AJを設けている。この調整機構AJは、スプロケットSPをチェーンローラROLに近づけて最適位置に設定して、チェーンローラROLとの歯合状態を最適にするものである。
【0019】
図1のようなダブルレーンを使用する場合には、搬送路の基端部LN0と突出部LN2の交差位置に、調整機構AJを備える駆動部DR0を配置するのが好適である。この場合、搬送路LN0の下部空間に駆動部DR0の全部材を配置することができ(図1参照)、スプロケットSPを厨房側KITに引き込んで、スプロケットSPをチェーンローラROLに押付けることができる。
【0020】
一方、客室CUSと厨房KITとの間に、一列のクレセントチェーンCRが走行するシングルレーンの場合には、図2に示すように、スプロケットSPを客席側CUSに押し込むことで、スプロケットSPをチェーンローラROLに押付けることができる。なお、図2のような構成は、シングルレーンの搬送路だけでなくダブルレーンの搬送路に適用することもでき、しかも、レーン直線部のどの場所にも、調整機構AJを備える駆動部DR0を配置できる利点がある。
【0021】
そこで、図1の駆動部DR0の説明に先立って、図2に基づいて、調整機構AJと案内ガイドGDの基本構成を説明する。図2は、シングルレーンのレーン直線部の厨房側KITに、駆動部DRを設けた状態の概略図であり、図3は、図2の構成を詳細に図示した平面図(a)と、その一部である案内ガイドGDの平面図(b)と、左側面図(a)とを図示したものである。
【0022】
図示の通り、顧客側の外側レーン1と厨房側の内側レーン2とで、直線的なシングルレーンが構成され、外側レーン1と内側レーン2に誘導されて、クレセントチェーンCRが真っ直ぐに走行している。なお、クレセントチェーンCRは、トッププレートTPとチェーンローラROLとを備える多数のチェーンユニット3・・・3が、一連に連結されて構成されている。そして、駆動モータMOに駆動されるスプロケットSPが、一連のチェーンローラROL・・・ROLに順番に歯合することで、外側レーン1と内側レーン2の上をトッププレートTPが滑動する。
【0023】
このような構成のレーン直線部の途中に、内側レーン2が除去された部分を設け、その除去部分に、調整機構AJを備える駆動部DRと、チェーンローラの進路を規制する案内ガイドGDとが配置されている。図2及び図3(c)に示すように、調整機構AJと案内ガイドGDは、フレームFRに固定されたベース板4に保持されている。なお、駆動部DRの上部は、カバー5で覆われている。
【0024】
案内ガイドGDは、図2及び図3(b)に示すように、ベース板4に固定された断面L字型の取付板6と、取付板6からネジ込まれたボルトで取付板6に固定された誘導板7とで構成されている。この誘導板7は、取付板6に対応して真っ直ぐな背面と、やや波打った前面とを有するプラスチック製の長板である。
【0025】
更に説明すると、この実施例の誘導板7は、肉厚が直線的に増加する導入部7Aと、増加した肉厚状態を維持する第一定常部7Bと、チェーンローラROLの移動軌跡に対応して肉厚が推移する湾曲部7Cと、第一定常部7Bと同じ肉厚状態を維持する第二定常部7Dと、導入部7Aと対称形状の導出部7Eとが連続して構成されている。湾曲部7Cの湾曲形状は、スプロケットSPに押し込まれるチェーンローラROLを円滑に受け入れるよう、肉厚が除々に薄くなり、その後、スプロケットSPに押し出されるチェーンローラROLを円滑に誘導するよう、肉厚が除々に厚くなっている(図3(b))。この実施例では、湾曲部7Cの湾曲形状は、スプロケットSPの歯先円と同心円の円弧形状となっている。
【0026】
本実施例では、上記した構成の誘導板7を備えるので、直線レーンを進行するチェーンローラROLを、スプロケットSPに確実に歯合させることができる。この点を更に説明すると以下の通りである。
【0027】
直線レーンを進行するチェーンローラROLは、誘導板7の導入部7Aに誘導されることで、内側レーン2に向けて進路が円滑に偏移され、その後、第一定常部7Bに規制されて最大偏移状態のままで直進する。次に、チェーンローラROLは、湾曲部7Cの入口手前でスプロケットSPに歯合され、外側レーン1に向けて進路を円弧状に偏移させつつ、確実な歯合状態を維持して湾曲部7Cに引き込まれる。
【0028】
湾曲部7Cに引き込まれたチェーンローラROLは、湾曲部7Cの出口まで確実な歯合状態が維持され、その後、スプロケットSPに押し出されて、内側レーン2に向けて進路を偏移させる。その後は、第二定常部7Dに規制されて最大偏移状態のままで直進し、誘導板7の導出部7Eに誘導されて、元の直線レーンの進路に戻ることになる。
【0029】
以上の通り、この実施例では、駆動部DRの設置箇所に誘導板7を配置して、チェーンローラROLの進路を一時的に内側レーン2に向けて偏移させることで、スプロケットSPとの確実な歯合を実現している。したがって、スプロケットSPと誘導板7との正確な位置決めが経年的にも維持される必要があり、そのために、スプロケットSPの位置合わせのための調整機構AJを設けている。
【0030】
図2及び図3に基づいて調整機構AJを説明すると、調整機構AJは、ベース板4に固定されたL字固定板10と、L字固定板10に対して回転可能に取り付けられる操作ノブ11と、操作ノブ11の回転軸11aに螺合して進退するトラベルナット12と、トラベルナット12と一体的に移動する移動板13と、ベース板4に固定されて移動板13の周縁をスライド可能に受け入れるスライドブロック14とを中心に構成されている。なお、駆動モータMOは、移動板13に固定されて吊り下げられており、駆動モータMOの回転軸には、スプロケットSPが固定されている。
【0031】
本実施例の場合、トラベルナット12は、略直方体状に形成された真鍮製のブロックで構成されており、移動板13からネジ込まれた固定ボルトによって移動板13と一体化している。また、直方体ブロック12を水平方向に貫通してネジ溝が形成されている。そして、操作ノブ11の回転軸11aの先端部には、トラベルナット12のネジ溝に対応したネジ山が形成されている。
【0032】
スライドブロック14は、略直方体状に形成された真鍮製のブロックで構成されており、移動板13の周縁を受け入れるスライド溝14aが形成されている。また、スライドブロック14は、ベース板4からネジ込まれた固定ボルトによってベース板4に固定されている。そのため、移動板13は、駆動モータMO及びスプロケットSPと共にスライド溝14aに保持されることになり、この保持状態のまま、スライドブロック14のスライド溝14aに沿ってスライド移動が可能となる。
【0033】
操作ノブ11は、L字固定板10によって前後方向の移動が規制されているが、回転方向には自由に回転可能に構成されている。そのため、操作ノブ11を回転させると、回転軸11aのネジ山とトラベルナット12のネジ溝とが螺合して、トラベルナット12と移動板13が、駆動モータMO及びスプロケットSPと共に一体的に進退することになる。本実施例では、このような構成を備えるため、操作ノブ11を適当数だけ、右方向又は左方向に回転させるだけで、スプロケットSPと誘導板7との位置関係を最適な状態に調整することができる。
【0034】
図4は、ダブルレーンに適用する調整機構を説明する図面であり、図1の駆動部DR0の部分を拡大した平面図である。図5は、図4からクレセントチェーンCRとスプロケットSP及び駆動モータMOとを除去した図面である。また、図6は、図4のα方向から見た図面、図7は、図4のβ方向から見た図面である。
【0035】
図1の循環搬送装置は、顧客側の外側レーン1と、厨房側の内側レーン2と、内外レーンの間に配置される中央レーン20とで、ダブルレーンが構成されている。すなわち、外側レーン1と中央レーン20に規制されてクレセントチェーンCRが走行すると共に、内側レーン2と中央レーン20に規制されてクレセントチェーンCRが逆方向に走行している。そして、駆動部DR0は、中央レーン20の下部に配置されている。
【0036】
このような駆動部DR0にも、図3と同様の調整機構AJと案内ガイドGDが設けられており、操作ノブ11を回転することで、スプロケットSPと案内ガイドGDとの位置関係を最適な状態に調整できるようになっている。
【0037】
図4の案内ガイドGDの構成も図3の場合と同様であり、ベース板4に固定された断面L字型の取付板6と、取付板6からネジ込まれたボルトで取付板6に固定された誘導板7とで構成されている(図7)。
【0038】
調整機構AJも図3の場合とほぼ同じであり、ベース板4に固定されたL字固定板10と、L字固定板10に対して回転可能に取り付けられる操作ノブ11と、操作ノブ11の回転軸11aに螺合して進退するトラベルナット12と、トラベルナット12と一体的に移動する移動板13と、ベース板4に固定されて移動板13の周縁を受け入れるスライドブロック14とを中心に構成されている。
【0039】
但し、図3の場合とは相違して、スライドブロック14は、4つの連結ポール15によってベース板4に固定されている。また、駆動モータMOについても、図3の場合とは相違して、移動板13の上に載置されて固定されている。同様に、駆動モータMOについても、縦型ではなく横型のモータを採用して、駆動部DR0の下に十分な空間を確保している。また、図5の場合には、操作ノブ11を回転させて、スプロケットSP及び駆動モータMOを引き戻して案内ガイドGDに近づけることになるが、案内ガイドGDとスプロケットの位置関係を最適な状態に調整できる点では図3の場合と同じである。
【0040】
以上、本発明の実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は本発明を特に限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱することなく各種の改変が可能である。例えば、実施例では、直線を組合せて構成された循環搬送路について説明したが、例えば、図8に示すような円弧状の循環搬送路であっても、確実に無端チェーンを走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】回転寿司店の店内レイアウトと、実施例に係る循環搬送装置の搬送路を例示した平面図である。
【図2】調整機構を備える駆動部と案内ガイドとを示す斜視図である。
【図3】図2を詳細に示す平面図(a)と、案内ガイドの平面図(b)と、左側面図(c)である。
【図4】図1の一部を詳細に示す平面図である。
【図5】図4の平面図から部材の一部を除去した概略平面図である。
【図6】図4のα方向から見た側面図である。
【図7】図4のβ方向から見た側面図である。
【図8】循環搬送路の変形例を図示したものである。
【符号の説明】
【0042】
TP トッププレート
ROL チェーンローラ
CR 無端チェーン(クレセントチェーン)
GD 案内ガイド
AJ 調整機構
SP 駆動スプロケット
1 外側レーン
2 内側レーン
20 中央レーン
3 チェーンユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トッププレートとチェーンローラとを備える多数のチェーンユニットを連結して構成された無端チェーンを、一対のレーンで誘導しつつ搬送する循環搬送装置であって、
前記一対のレーンの間に配置されて前記チェーンローラの進路を規制する案内ガイドと、
前記案内ガイドに対応して配置される駆動スプロケットと、
前記駆動スプロケットを前記一対のレーンと略直交する方向に移動可能な調整機構と、を設け、
前記案内ガイドは、前記チェーンローラの進路を偏移させることで、前記チェーンローラを前記駆動スプロケットに近づけていることを特徴とする循環搬送装置。
【請求項2】
前記案内ガイドは、前記チェーンローラに接触して誘導する誘導板を備え、
前記誘導板には、前記駆動スプロケットに近づくように前記チェーンローラの進路を偏移させる導入部と、駆動スプロケットに歯合した前記チェーンローラの移動軌跡に対応して、略円弧状の進路を形成する湾曲部と、前記チェーンローラの偏移した進路を元の進路に戻す導出部と、が設けられている請求項1に記載の循環搬送装置。
【請求項3】
前記調整機構は、回転軸を有する操作部と、操作部を回転自在に保持する固定部材と、前記操作部の回転軸に螺合して進退するトラベルナットと、前記トラベルナットと一体的に移動する移動板と、前記移動板の周縁をスライド可能に受け入れる固定状態のスライドブロックと、を中心に構成されている請求項1又は2に記載の循環搬送装置。
【請求項4】
前記スライドブロック及び/又は前記トラベルナットは、真鍮で形成されている請求項3に記載の循環搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−321616(P2006−321616A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−146451(P2005−146451)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(503394992)株式会社システムクリエイト (2)
【Fターム(参考)】