説明

微小多孔性フィルター膜、微小多孔性フィルター膜を作製するための方法、および微小多孔性フィルター膜を使用する分離器

【課題】微小多孔性フィルター膜、微小多孔性フィルター膜を作製するための方法、および微小多孔性フィルター膜を使用する分離器を提供すること。
【解決手段】フィルター膜はモノリシックなポリマー膜(20)であり、このモノリシックなポリマー膜(20)は、ミクロンスケール精密成形された細孔(24)を含むポリマーフィルター層(22)およびフィルター層に対して精密成形された多孔性支持体を有するポリマー支持層(26)を含む。微小機械加工処理技術(リソグラフィー、レーザー切除およびX線処理技術を含む)を使用するこのような膜を作製するための幾つかの方法が開示される。このような膜を使用する幾つかのフィルター装置が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野)
本発明は、概して、微小多孔性膜、微小多孔性膜を作製するための方法、および微小多孔性膜を使用する濾過装置または分離装置に関する。より詳細には、本発明は、正確に寸法合わせされた、ミクロンスケールの細孔を使用する型の微小多孔性膜、ならびにこのような膜を作成するための方法およびこのような膜を使用する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
寸法および/または形状に基づいて識別するフィルターは周知である。フィルターの1つの型は、例えば、粒子がそこを通ってこのフィルターを通過しなければならない蛇行状の通路を提供する。これらは、しばしば、デプスフィルターといわれ、代表的には、繊維または他の材料の厚い床で作製されたフィルター要素を使用する。これらの厚みおよび蛇行状の通路の濾過技術により、これらのフィルターは、このフィルターを通る流れを容易にするために、しばしば、比較的高い膜貫通(すなわち、フィルター貫通)圧力を必要とする。
【0003】
デプスフィルターと対照的に、別の周知の型のフィルターは比較的薄いフィルター膜を使用し、この膜は、代表的には公称細孔寸法を有する。このような膜は、各種の医学的適用および工業的適用において使用されてきた。例えば、0.22ミクロンほどの小さい公称細孔寸法を有するこのようなフィルター膜は、液体(例えば、静脈注射用の溶液)から、細菌および他の物質を濾過するために使用されてきた。このような微小多孔性フィルターはまた、ヒト血液の細胞性構成成分(赤血球、白血球および血小板)が懸濁している液体血漿から、これらの構成成分を分離するために使用されてきた。血液構成成分のこのような分離を行うための1つの周知のデバイスは、Autopheresis−C(登録商標)分離器であり、これは、Deerfield,Illonoiの、Baxter Healthcare Corporationによって販売されている。
【0004】
公称細孔寸法のフィルター膜は、ほぼ満足いくように機能してきたが、これらは制限された多孔度を有し、主に寸法のみに基づいて識別し、そしてこの膜の表面上の詰まりのために、しばしば減少した流速に苦しむ傾向にある。本明細書中で使用される場合、「多孔度(porosity)」は、細孔で構成されている膜表面の部分または割合をいう。これはまた、膜「透過性(transparency)」ともいわれ得る。高い多孔度または透過性のフィルター膜(すなわち、その表面の多くの部分が細孔で構成されるフィルター膜)は、低い多孔度または透過性の膜(すなわち、その表面の小さな部分が細孔で構成されている膜)よりも、所定の膜貫通圧力で、そのフィルター膜を通る高い流速を可能にする傾向がある。
【0005】
より最近には、特に、例えば、細胞および細胞構成要素の分離のために、ミクロンスケールおよび準ミクロンスケールで、増加した識別のための正確な細孔寸法および形状を有するフィルター膜を開発することに対して、努力が向けられている。このようなフィルターは、血球または他の型の細胞の、お互いからの、またはそれらが懸濁している液体(血球の場合は血漿)からの分離における、特定の(しかし排他的ではない)適用を有する。
【0006】
しかし、ミクロンスケールまたはより小さいスケールの細孔を有するフィルターは、しばしば著しい制限を有する。1つのこのようなフィルター膜は、「trac−etched」膜といわれる。trac−etched膜は、粒子寸法に基づく識別のために、均一なミクロンスケールの直径の孔または細孔を有する。しかし、trac−etched膜は、代表的には低い多孔度を有し、これは処理の量または濾過速度を制限する。
【0007】
trac−etchedフィルターに関しては、例えば、多孔度は約2%と6または7%との間にある傾向にある。trac−etchedフィルター膜において多孔度を増加するための試みは、しばしばダブレットまたはトリプレット(これは、重なって、その結果、フィルター膜の識別を減少させる孔である)を生じる。ダブレットまたはトリプレットを避けるために、trac−etched膜における多孔度は、代表的には約7%以下に制限される。
【0008】
低い多孔度に加えて、trac−etched膜は別の欠点を有する。trac−etched膜は、円形の細孔のみを有し、従って、非円形の粒子形状に基づく識別には適していない。
【0009】
より最近には、細孔が正確な寸法および形状を有する細孔のフィルター膜を提供するために、リソグラフィック微小作製または同様の微小作製技術を使用することが示唆されている。例えば、特許文献1は、高温における使用および厳しい溶媒を用いる使用のために適する、無機材料(例えば、ケイ素)で作製された粒子フィルターを開示する。このフィルターは、相互に連結している構成要素により形成される、正確に制御された細孔寸法を有し、そして任意の強化助材を有する。
【0010】
例えば、1つの分類の血球を、他の血球から分離するために、正確な細孔寸法のフィルター膜もまた、提案されている。「Method and Apparatus for Filtering Suspensions of Medical and Biological Fluids or the Like」と題された、米国特許出願番号第719,472号(1996年9月25日出願)(これは、本明細書中に参考として援用される)は、例えば、ヒト血液中の赤血球を白血球から分離するために使用され得る、正確なミクロンスケールかつ精密な形状の細孔を有する、このようなフィルター膜を開示する。
【0011】
しかし、経験は、微細構造(例えば、微小リソグラフィー、微小機械加工、または同様の処理による単層フィルター膜は、いくつかの束縛に苦しむことを示してきた。例えば、「親指の法則(rule of thumb)」のように、細孔の直径または最も大きな横断寸法は、その膜自身の厚みの約1/2または1/3よりも小さくなり得ない。従って、非常に小さい細孔寸法(例えば、1ミクロン以下)は、厚さ2〜3ミクロン以下の非常に薄い膜を必要とする。この逆は、通常「アスペクト比」として知られ、一般的に、厚みが細孔寸法の約2または3倍より大きくなり得ないことを意味する。しかし、このように非常に薄い膜は、代表的には非常に脆く、そして微小多孔性フィルター膜のいくつかの周知の使用のためには、十分に頑強ではあり得ない。
【0012】
1つのこのような周知の使用は、Deerfield IllinoiのBaxter Healthcare Corporationより販売されている、Autopheresis−C(登録商標)血漿分離デバイスにおける使用である。Autopheresis−C(登録商標)デバイスの詳細な記載は、Schoendorferの米国特許第5,194,145号(本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。このAutopheresis−C(登録商標)分離器は、固定ハウジング内の回転ローターに取り付けられた多孔質膜を使用する。上記の特許に記載されるように、このようなデバイスは、血球が懸濁している血漿から血球を分離する際に、特に有効である。しかし、このようなデバイスで使用される多孔質膜は、可撓性でなければならず、かつこのような分離システムにおいて遭遇する、高い回転速度、剪断力、および膜貫通圧力に耐えられなければならない。
【0013】
結果として、従来、微小多孔性フィルター膜の微小作製は、競争要件により制限されてきた。一方、より微細な濾過(より小さい細孔寸法)は、代表的に、ますます薄く、従ってますます脆いフィルター膜を必要とする。一方、膜の頑強性の要求は、典型的には、高い多孔度の、非常に小さく、正確に制御された細孔の形成を可能にしない、より厚い膜より一般的に達成されてきた。
【0014】
膜の脆弱性の問題に対する1つの解決策として、膜層が支持層上に位置するフィルター膜を提供することが提案されてきた。Van Rijnの特許文献2は、分離した高分子多孔質支持体を採用した高分子膜層を有する複合膜を記載する。この膜層および支持体における穿孔または細孔は、微小機械加工処理(例えば、エッチングと組み合わせたリソグラフィック処理)により作製される。中間層は、結合増強および応力減少のために、膜と支持体との間に溶着され得る。このような膜は、いくつかの適用のために適し得るが、小さい体積のプロセスを使用する、製造が比較的高価な膜のままである。
【0015】
ミクロンスケールの細孔の非常に薄い多孔質膜もまた、非濾過適用において見出される。例えば、特許文献3(1996年4月18日公開)は、宿主組織における移植のための微小作製構造を開示する。この構造は、一連のポリイミドポリマー膜層で構成され、各々、微小作成技術により形成される孔の、異なる幾何学パターンを有する。これらの膜を一緒に積み重ねる結果として、多孔質の三次元構造が作製され、これは、宿主における血管構造の成長を促進する。
【0016】
いくつかの場合において、新規な、または改良された微小多孔性フィルター膜、このようなフィルター膜を作製するための、新規な、または改良された方法およびプロセス、ならびにこのような膜を使用する装置の必要性が残存する。
【特許文献1】米国特許第5,651,900号明細書
【特許文献2】米国特許第5,753,014号明細書
【特許文献3】公開国際第WO96/10966号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0017】
(発明の要旨)
(フィルター膜)
本発明の1つの局面に従って、モノリシックな高分子フィルター膜が提供され、これは、種々の濾過適用に適切なミクロンスケールの精密成形された細孔を含むフィルター層、およびフィルター層のための精密成形された多孔質支持体構造を含む支持体層、を含む。以下により詳細に考察されるように、本発明のフィルター膜は、単層の高分子フィルム、または、例えば、熱硬化により接合し、フィルター層と支持体層との間を区別する識別可能な線を有さない、単一のモノリシックな膜を形成する、多層の高分子フィルムにより作られ得る。いずれのバージョンにおいても、本発明は、過度の膜の脆弱性を生じることなく、比較的高い多孔度の、非常に薄いフィルター層を可能にし、これは、非常に小さな、ミクロンスケールの精密成形された細孔の形成を可能にする。
【0018】
本発明のフィルター膜の好ましい実施形態においては、支持体層はフィルター層よりも厚く、そして約2倍と250倍との間の倍率でフィルター層よりも厚い。また、支持体層は、好ましくは(しかし、必然的ではないが)、フィルター層と同延である。
【0019】
本発明において、各種の支持体構造が使用され、膜のフィルター層を支持および補強し得る。本発明に従って、支持体構造は精密成形され、そしてそれ故、所定の適用のための特定の要求に適するように構成され得る。1つの開示された実施形態においては、この支持体構造は、フィルター層を支持するために、間隔をあけて配置された複数の支持支柱で作製される。この支持支柱は、好ましくは、細孔の寸法よりも実質的に大きい距離の間隔をあけて配置され、フィルター層を通過した濾液が、比較的スムーズに支持体構造を通過することを可能にする。他の間隔が本発明のより広範な局面から逸脱することなく使用され得るが、例えば、これらの支柱は、約50〜1000ミクロンの範囲の距離の間隔をあけて配置され得る。第二の間隔をあけて配置された複数の支持支柱もまた使用され得、第1の複数の支持支柱と交差して、フィルター層を支持する支持グリッドを規定する。この支柱グリッドが現在好ましいが、他の支持構造(例えば、柱と梁、サスペンションウェブ、および他のもの)もまた、フィルター層を支持するために使用され得る。
【0020】
さらに、この支持体構造もまた、増強した支持および/または可撓性のために、2以上の層またはサブグリッド(subgrid)を含み得る。例えば、この支持層は、選択された多孔度の1つの副層(sublayer)、およびフィルター層と最初に記載された副層との間の、異なる多孔度の別の副層を含み得る。この支持層はまた、異なる配置の2以上のサブグリッドを含み得る。例えば、間隔をあけて配置された支柱を使用する型の支持グリッドにおいては、1つのサブグリッドは、所定の幅および間隔の支柱を有し得、そして別のサブグリッドは、異なる幅および/または間隔の支柱を有し得る。さらなる例として、非常に薄いフィルター層(例えば、3ミクロン以下)を支持するために、直接フィルター層を支持するサブグリッドは、他のサブグリッドにおける支柱ほど広くない、より近接した間隔をあけて配置された支柱を有し得る。
【0021】
従って、所定の適用におけるフィルター膜の特定の要求に依存して、副層またはサブグリッドの数および配置が変化し得ることは、明らかであるべきである。減少した応力および製造の容易さのために、例えば、交差する壁のグリッドを含む支持層は、交差点で、鋭い角の代わりに曲線を使用し得る。さらなる工程を行うことにより、この支持体構造は、実際、間隔をあけて配置された、ほぼ楕円形または円柱形の複数の細孔により規定され得、この細孔は、グリッドの厚みを通って伸び、狭いくびれ領域および広い交差領域を有する支持壁または支持ウェブを形成する。
【0022】
本発明のフィルター膜はまた、可撓性に作製され得る。より詳細には、本発明のフィルター膜は、所望の場合、約2分の1インチの曲率半径に沿って配置されるために、十分に可撓性に作製され得る。以下により詳細に記載されるように、これは、本発明のフィルター膜を、回転式膜分離器(例えば、先に記載したAutopheresis−C(登録商標)デバイス)および非平面の、可撓性のフィルター膜を必要とする他の分離器における適用に、特に適合させる。
【0023】
Autopheresis−C(登録商標)分離器のような適用および他の医学的適用のために適するが、本発明のフィルター膜はまた、液体または懸濁液を濾過するために微小多孔性膜が使用される、種々の他の適用(例えば水またはワイン濾過および他の工業的適用)に適する。必然的ではないが、代表的に、フィルター層のミクロンスケールの細孔は、それらの最も大きな横断寸法で、約20ミクロン以下であるが、個々の寸法は、その適用に依存して変化し得る。本明細書中で、「ミクロンスケール(micron−scale)」とは、約100ミクロンより小さいことを意味する。「精密成形された(precision−shaped)」とは、一般に、先行技術の公称細孔寸法膜と対照的に、特定かつ所定の形状を意味する。「精密成形された」とは、もし細孔または他の構造の一般的形状が、予め決定された非無作為形状であるならば、変化する精度を含み、そしてそれを可能にすることを意図する。
【0024】
正確な細孔寸法は、所望の適用に依存する。例えば、最も大きな横断(側部から側部の)寸法で約0.22ミクロン以下の細孔を有するフィルター膜は、細菌、および同様の寸法の他の物質を、液体から濾過するために適する。細孔寸法が約0.60〜0.65ミクロン以下のフィルター膜は、ほとんどの細胞および細胞フラグメントを血液から除去し、ほぼ無細胞の血漿を残すため、または非常に異なる適用においては、ワインを濾過するために適する。0.45ミクロン以下の細孔寸法は、e−coli細菌を除去し得るか、または診断的適用および顕微鏡適用のために使用され得る。0.08ミクロンの細孔寸法は、電子装置製造プロセスのための水を濾過するために使用され得る。
【0025】
本発明のフィルター膜はまた、微小リソグラフィー技術または微小機械加工技術に適する種々の材料および配置で作製され得る。上記のように、本発明のフィルター膜は、モノリシック(すなわち、層または副層の間を区別する理論的に識別可能な線が存在しない)である。このようなフィルター膜は、例えば、異なる物質であるが、(例えばそれらを一緒に硬化することにより)モノリシックにするためには十分に適合性の物質から作製された層を含み得る。あるいは、モノリシックな膜は、フィルター層および支持層が、単一のフィルムの反対の面上に規定される場合に生じる。
【0026】
フィルター層および支持層の材料は、好ましくは感光性(または光画像化可能(photoimageable))かつエッチング可能(乾式手順または湿式手順による)であるが、レーザー切除に適切かまたは放射線ベースの処理に適切な材料がまた、使用され得る。フィルター層および支持層は、必ずしも必要ではないが、モノリシックに作製され得るという条件で、同じ型の材料から作製され得る。乾式エッチングに適切な材料は、例えば、乾式エッチングから生じる特に良好な鮮鋭度のために、フィルター層を形成するために使用され得る。他方で、支持層は、典型的にフィルター層より粗く、そして鮮鋭度の要求が低く、光画像化可能かまたはレーザー切除可能な材料が使用され得る。光画像化手順およびレーザー切除手順は、典型的に乾式エッチングほど良好な鮮鋭度を提供しないが、このような手順は、最も期待される適用のための、フィルター層の精密成形された細孔の形成に適切である。
【0027】
レーザー切除では、レーザー光の各パルスは、ポリマー材料の小さな部分しか除去しない。従って、レーザー切除は、典型的により厚い支持層ではなく、フィルター層の形成により適切であり得る。このような膜における支持層は、単一フィルム構成または多重フィルム構成のどちらでも、他のリトグラフ手順または微細加工手順を用いて形成され得る。
【0028】
他方では、シンクロトロンは、高指向性X線放射を射出し、これは、使用されて、アクリル材料(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))のポリマー骨格の結合を切断し得る(unbond)か、または「解裂(unzip)」し得る。この考えを用いて、ポリマー膜の露出された領域は、所望のパターンを規定する吸収部分および透過部分を有するX線マスクにより規定されるように、イオン化放射により「解裂され」得、そして続いて溶媒浴により現像され得る。このプロセスは、フィルター層、支持層、または両方を形成するために使用され得る。
【0029】
以下に詳細に考察されるように、フィルター膜はまた、一方の側にエンボス加工されるかまたは予め成形された支持層を有するフィルムから作製され得、フィルター層は、フィルター層を規定するフィルムの他方の側から選択された材料を除去するための上記の技術の1つ以上を使用して、形成される。
【0030】
本発明の一体化した膜の細孔は、所望される場合、非円形であり得、そして非円形は、特定の適用には好ましくあり得るということもまた、企図される。例えば、細孔は、係属中の米国特許出願第719,472号において開示されるように、細長くあり得、特定の粒子(例えば、赤血球)を通過させ、そして他の粒子(例えば、白血球)をブロックする。適用に依存して、ほかの形状が所望され得、そして本発明は、このような種々の必要性に適応することに特に適している。
【0031】
フィルター層および支持層のための材料に関しては、フィルター膜を作製するために好ましい1つの材料は、ポリイミドポリマーである。ポリイミドポリマーは、感光性の形態およびエッチング可能な形態で利用可能である。感光性ポリマーは、ポジまたはネガであり得る。ネガ作用型感光性ポリマーでは、光に曝露されるフィルムの領域は、固定されるかまたは耐久性になり、そしてフィルムの曝露されない領域は、化学的(溶媒)処理により除去され得る。ポジ作用型フィルムでは、光に曝露されるフィルムの部分は、化学的プロセスにより除去され得、そして曝露されない領域は固定されたままか、または耐久性のままである。例えば、公開国際出願WO96/10966(本明細書中で参考として援用される)に示されるように、ポリマー膜(例えば、ポリイミド感光性膜またはエッチング可能膜)を処理するための基本的なリトグラフおよび微細加工技術は、周知である。
【0032】
(分離器)
本発明のフィルター膜は、細胞(限定されない)のような粒子を、液体または懸濁液から分離するための分離器において使用され得る。例えば、本発明のこのさらなる局面に従って、流体入口および第1の流体出口を含むハウジングを備え、この入口と第1の出口との間のハウジングに流路が規定される、分離器が提供され得る。本発明のモノリシックなポリマーフィルター膜は、その膜を通過させて流体(濾液)を濾過するために、流路においてハウジング内に配置され得る。上記のように、このような膜は、濾液が通過し得るミクロンスケールの精密成形された細孔を有するフィルター層、およびフィルター層のための多孔性支持構造を含む支持層を含む。
【0033】
このような分離器において、フィルター膜は、特定の適用に適度に必要とされるような位置および形状で配置され得る。例えば、細胞または細胞フラグメントを含むがこれらに限定されない粒子を、濾過される液体から濾過するために、フィルター膜は、流路を横切って配置され得る。あるいは、フィルター膜は、流路の長さに沿って位置付けられ得、その結果、濾液が除去される流体が、この膜の表面を横切って流れる。この代替において、第2の出口は、典型的にはフィルター膜を通過しない流体の部分を、除去するために提供される。
【0034】
可撓性で丈夫な特徴のために、本発明の膜は、その1つの好ましい形態で、分離器での曲げられた配置で位置付けられ得、実際、この膜は、約1/2インチの半径の湾曲に沿って曲げられ得る。本発明の膜のこれらの特徴により、液体または懸濁液を2つの相対的に回転した構造の間を通過させることにより分離する型のデバイスにおける使用に、特に適切となる。このようなデバイスは、Baxter Healthcare Corporationにより販売されるAutopheresis−C(登録商標)分離器により例示される。
【0035】
Autopheresis−C(登録商標)分離器は、ほぼ円筒形のハウジング内のほぼ円筒形の膜で覆われたローターを使用する。懸濁液(例えば、血液)は、ハウジングの一方の末端から、他方の末端へ、ローターとハウジング表面との間の間隙を通って通過する。血漿は、膜を通って流れ、そしてハウジングにおける出口を通って出る。前述のように、この分離器は、ヒトの血液の細胞成分を、それらが懸濁される血漿から分離するための非常に有効なデバイスであるということが、見出されてきた。しかし、これは比較的高いストレスの環境であり、ここでフィルター膜は、円筒形のローターまたはハウジングに取り付けられるために可撓性でなければならないだけでなく、膜の組立てまたは取り付けならびにローターの高速回転(数千rpm)、流れる流体により生成される剪断力、および濾液を膜を通して流れさせるために使用され得る有意な膜通過圧力に耐える十分な丈夫さを有していなければならない(が、本発明の高い多孔度の、薄いフィルター層は、現在使用されるよりも低い膜通過圧力で、十分な濾液流速が得られ得る)。
【0036】
Autopheresis−C(登録商標)デバイスの非常に独特な局面の1つは、ローターとハウジングとの間の相対的な回転により、間隙中に、Taylor Vorticesとして公知の、1連の強い渦細胞を生じる。このTaylor Vorticesは、膜表面を洗い流して、吸蔵する粒子(細胞)の無い膜表面を維持することを補助し、そして膜の多孔性を利用する。本発明の高い多孔度の膜は、ミクロンスケールの精密成形された細孔を有し、Autopheresis−C(登録商標)デバイスの既に優秀な性能を改善するために、実質的に有望である。
【0037】
従って、本発明に従って、液体または懸濁液の1つ以上の成分を分離するために、分離器が提供され得、この分離器は、ほぼ円筒形の内部表面を規定するハウジング、およびこのハウジング内に回転可能に取り付けられ、そしてハウジングの内部表面から間隔をあけられたほぼ円筒形の外部表面(または両方)を有する、ローターを備える。本発明に従う可撓性のモノリシックポリマー膜は、ローターのほぼ円筒形の表面上か、またはハウジングのほぼ円筒形の内部表面上(あるいは両方)に配置され得る。このような膜は、ミクロンスケールの精密成形された細孔を有するフィルター層、およびフィルター層のための精密成形された多孔性の支持構造を含む支持層を備える。ローター上またはハウジング上のどちらに取り付けられても、膜のフィルター層は、ローターとハウジングとの間の空隙に面して位置付けられる。換言すると、フィルター膜がローター上に取り付けられる場合、このフィルター層は、内部ハウジング表面に面し、そして逆もまた同じである。ハウジングは、液体または懸濁液(例えば、血液)をハウジング内に導入するための入口、およびローターとハウジングとの間の空隙から、懸濁液の一部を除去するための出口を含む。膜を通過する濾液を取り出すために、ハウジングにおけるさらなる出口が、提供されて、膜の多孔性の支持層側と連通する。
【0038】
この回転分離器の適用において、フィルター膜は、それが配置される、ローターまたはハウジングのほぼ円筒形の表面に適合するように湾曲される。これは、約1/2インチほどの小さい半径の湾曲を必要とし得る。上記で要約した分離器では、フィルター膜のミクロンスケールの細孔のサイズは、特定の適用または必要に依存して選択され得る。
【0039】
上記に要約した分離器において使用されるフィルター膜は、上記で膜に関して要約され、個々でそれらの全てを反復する必要のない、より多くの特定の特徴および局面を含み得ることが理解される。例えば、本発明の分離器は、モノリシックフィルター膜を含み得、この膜においてフィルター層および支持層は、接合されてモノリシック膜を形成するか、または単一のフィルムまたはシートから形成される、別々の層である。さらなる支持体の副層(sublayer)またはサブグリッド(subgrid)が、可撓性および/または強度を増強するために使用され得、あるいは異なる細孔サイズまたはジオメトリーが、適用に依存して使用され得る。
【0040】
(方法)
本発明のさらなる局面は、本発明を具体化する型のフィルター膜を作製するための方法に関する。先に示したように、本発明のフィルター膜は、ミクロンスケールの精密成形された細孔を含むモノリシックフィルター層および精密成形された支持構造を備える支持層を含み、単一ポリマーフィルムまたは一緒に接合されてモノリシックフィルター膜を形成する異なるフィルムから形成され得る。本発明のモノリシックポリマーフィルター膜は、選択された材料をポリマーフィルムの一方の側から除去し、フィルター層のミクロンスケールの精密成形された細孔を規定することにより、単一フィルムから変形され得る。支持構造は、選択された材料をフィルムの他方の側から除去して、フィルター層のための多孔性支持構造を規定することにより、別々かまたは同時に形成され得、この細孔は、多孔性支持構造と連通してそこを通る濾液の通過を可能にする。
【0041】
フィルター膜は、フィルター層および支持層を、単一のフィルムから、または同一材料か、もしくは共に結合される場合にこれらの層をモノリシックにさせるのに十分な適合性の材料の別々のフィルムから形成することにより、モノリシックにされ得る。例えば、細孔および支持構造が形成されて、次いでモノリシック膜を形成するために一緒に硬化される場合、フィルムは完全に硬化されなくてもよい。フィルター膜が2つ以上の別々のフィルムから作製される場合、フィルター層は、選択された材料を1つのポリマーフィルムから除去して、膜を通る複数のミクロンスケール精密成形された細孔を規定することにより、形成される。支持層は、選択された材料を別のポリマーフィルムから除去し、精密成形された多孔性支持構造を規定することにより、形成される。フィルター層および支持層、ならびに必要とされ得る任意のさらなる層または中間層は、重なってかつ接触した関係で配置され、そしてこれらの層は、共に接合されてモノリシックフィルター膜を形成する。
【0042】
本発明の別の局面に従って、フィルター膜は、フィルムの単一のシートから形成され得、ここで支持構造は、フィルムシートの一方の側にエンボス加工されるかまたは予め成形され、そして以下で考察される除去技術の1つを使用して、選択された材料を、フィルムの別の側から除去して、精密成形された細孔を形成する。
【0043】
種々の技術が、材料をポリマー材料から除去するために使用され得、そして本発明は、その広範な点において、いずれの特定の技術または技術の組合せにも限定されない。ミクロンスケール精密成形された細孔および精密成形された支持構造を形成するために、一般に適切と考えられる技術としては、光画像化のミクロリソグラフィーおよび微細加工技術、湿式および乾式エッチング、放射線ベースの処理(例えば、放射「解裂」)ならびにレーザー切除が挙げられる。「湿式エッチング」は、一般に、液体要素との接触によるエッチングをいい、「乾式エッチング」は、一般に、気体またはプラズマとの接触によるエッチングをいう。既に存在するか、または後で展開される他の微細加工技術もまた、使用され得る。
【0044】
これらの技術の全ては同じ精度を有さないが、これら全ては、本発明ならびに「精密成形された」細孔および他の構造を作製するために、概して十分に精密であると考えられる。例えば、マスクを通って透過されるレーザー光は、マスクによって規定される選択された領域において、フィルムのポリマー材料を融除するために使用され得る。この膜が単一のフィルムで形成される場合、レーザー切除は、このフィルムの一方の側上のフィルター層およびこのフィルムの他方の側上支持層のいずれか、または両方を、同時にか、または続けて形成するために使用され得る。
【0045】
エッチング可能なポリマーフィルム(例えば、ポリイミド材料)を用いて、金属性フィルムは、ポリイミドフィルムの一方の表面に適用され得、次いでフォトレジスト層が、金属性フィルムに加えられる。第1のパターンは、所望の設計を有するマスクを通って集束される光により、フォトレジスト層上に形成され、ミクロンスケールの細孔または支持構造を規定する。曝露のパターンに依存して、選択された材料のフォトレジスト層は、次いで公知の化学的処理技術により除去される。フォトレジスト材料の除去の後に現れる領域における、金属性フィルムは、次に、周知技術に従って除去される。選択された領域におけるフォトレジスト材料および金属性フィルムの除去は、フォトレジスト層上に最初に作製されたパターンに対応するポリマーフォルムの領域を現す。ポリマーフィルムのこれらの領域は、種々の処理により除去され得るが、乾式エッチング(例えば、反応性イオンエッチング)は、より良好な鮮鋭度またはパターン転写のために、1つの好ましい技術である。金属層は、フィルムの選択された領域を、エッチングプロセスから保護する。エッチングプロセスの後、次いでフォトレジスト材料および金属性フィルムの残りは、ポリイミドフィルムから除去され、所望の構造を有するフィルター層または支持層を露出する。この技術は、単一フィルムの層の1つもしくは両方、または多重フィルムから作製される膜の層の1つまたは両方を形成するために使用され得る。これは,ほかの技術(例えば、レーザー切除、放射線ベースの処理、またはエンボス加工)と組合せられ得、その結果。一方の層は一方の技術により形成され得、別の層は、別の技術により形成される。その良好な鮮鋭度のために、乾式エッチングまたは放射線ベースの処理は、材料を除去してフィルター層を形成するための好ましい技術であり得る。
【0046】
フィルター層および支持層を形成するための他の技術はまた、本発明とともに利用可能である。フィルター層および/または支持層は、光画像化可能なポリマーフィルムを含み得、そしてこのフィルムを、細孔のパターンまたは形成されるべき支持構造を規定するマスクを通る光に曝露することにより形成され得る。フィルムがポジ型またはネガ型のどちらの光画像化特性を有するかに依存して、選択された材料のフィルムは、次いで、(溶媒により)除去されて、所望の層を生成する。
【0047】
当然、レーザー切除およびエッチングはまた、本発明の広範な局面から逸脱することなく、種々の層、副層、グリッド、サブグリッドおよび所望されるような他の特徴の膜を形成するために、所望されるように使用され得る。上記で考察されるように、高指向性のサイクロトロンX線放射はまた、特定のポリマー材料のポリマー骨格を、結合を切断するかまたは解裂するために使用され得、例えば、マスクを通して、細孔(または支持構造)の所望のパターンを規定し、曝露された位置は、溶媒浴中で現像される。
【0048】
本発明のさらなる局面に従って、フィルター膜は、漸次に、ほぼ連続的に形成され得る。このようなプロセスにおいて、高分子フィルムの連続ウエブが、連続的に供給される。このフィルムが光画像化可能である場合、片側を、マスクを通して光に露呈することによって、あるパターンが、フィルム上で繰り返して漸次に形成される。次いで、このフィルムは、選択された物質を除去するために溶媒バスを通して前に進められ、フィルター層または支持層を形成する。このフィルムがレーザー切除可能である場合、マスクを通るレーザー光が、選択されたパターンにおいて、フィルムの片面または両面から物質を除去するために使用され得、フィルター層および支持層を形成する。光画像化可能なレーザー切除方法またはX線処理方法を使用して、フィルター層および支持層の両方が、膜の両側に、同時にかまたは連続的に形成され得、本発明の一体型フィルター膜の段階的漸次な(本質的には連続的な)製造を生じる。あるいは、フィルムの片面は、フィルター層を規定するために使用される上記技術のうちの1つを使用して、エンボス加工されたかまたはプレキャストされた支持構造を有し得る。
【0049】
本発明の一体型フィルター膜を作製する別の方法は、例えば、石英、または好ましくはシリコンウェハのような基材の上に膜を製造することを含む。この方法において、基材がシリコンウェハである場合、フィルター膜は、第1の光画像化可能なポリイミド(polymide)層をシリコンウェハ上にスピニングすることによって作製される。この第1のポリイミド層は、ミクロンスケール細孔または支持構造の一方の、第1のパターンを規定するマスクを通して光に露呈される。次いで、第2のポリイミド層は、第1のポリイミド層との間にインターフェイスを形成するように、第1のポリイミド層上にスピニングされる。第2のポリイミド層は、ミクロンスケール細孔または支持構造の他方の、第2のパターンを規定するマスクを通して光に露呈される。選択された物質は、第1のポリイミド層および第2のポリイミド層から除去されて、ミクロンスケール細孔および支持構造を規定し、そして第1のポリイミド層および第2のポリイミド層は、両者間のインターフェイスを除去して、モノリシックなフィルター層−支持構造を形成するように一緒に硬化される。次いで、モノリシックなフィルター層−支持構造は、シリコンウェハ基板から除去される。選択された物質を第1のポリイミド層から除去する工程は、第2の層が第1の層上にスピニングされる前か、または第2の層がスピニングされそして露光された後に実施され得る。
【0050】
バッチ型プロセスで、シリコンウェハ基板上に本発明のフィルター膜を作製する1つのより具体的な技術は、まず、基材(例えば、シリコンウェハ)上にポリイミド材料をスピンコートすることを包含し、その後、例えば、スパッタリング、蒸発、または蒸着によって金属層が適用され、そしてフォトレジスト層が金属層に適用される。フォトレジスト層はマスクを通る露光によって現像され、ミクロンスケール細孔または支持構造の第1のパターンを規定する。このパターンは、フォトレジストの領域の選択的な除去によって、金属層に移され、そして続いてポリイミド層に移され、フィルター層のためのミクロンスケール細孔パターンまたは支持層のための支持構造パターンを形成する。次いで、フォトレジストおよび金属層は除去され、そして第2のポリイミド層が第1の層上にスピンコートされる。第2のパターンは、第2のポリイミド層上に形成され、残りのミクロンスケール細孔パターンまたは支持構造を規定する。選択された物質は、第1のパターンおよび第2のパターンによって規定されたように除去され、残りの細孔パターンまたは支持構造を作製する。モノリシックなフィルター膜を形成するために、完全には硬化されていない第1のポリイミド層および第2のポリイミド層は、両者間の任意のインターフェイスを除去し、そしてモノリシックなフィルター膜を形成するために一緒に硬化され、次いでモノリシックなフィルター膜は、シリコンウェハまたは他の基材から除去される。
上記に加えて、本発明は、以下を提供する:
(項目1)モノリシックなポリマーフィルター膜であって、以下:
(a)ミクロンスケールの精密成形された細孔を含むポリマーフィルター層、および
(b)該フィルター層に対して精密成形された多孔性支持構造を含む、ポリマー支持層、
を備える、ポリマーフィルター膜。
(項目2)前記支持層が、前記フィルター層より厚い、項目1に記載のフィルター膜。
(項目3)前記支持層が、前記フィルター層より約2倍〜250倍厚い、項目2に記載のフィルター膜。
(項目4)前記支持層が、前記フィルター層と実質的に同延である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目5)前記支持層が、少なくとも2つの副層を含み、該副層が、選択された多孔度の第1の副層、および該第1の副層と異なる多孔度を有しそして該第1の副層と前記フィルター層との間に配置された第2の副層である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目6)前記支持構造が、第1の複数の間隔をあけた支持支柱を備え、該支柱が前記ミクロンスケールの細孔のサイズより実質的に大きい距離で間隔をあけられる、項目1に記載のフィルター膜。
(項目7)前記支持構造が、第2の複数の間隔をあけられた支持支柱を備え、該第2の複数の支柱が前記第1の複数の支柱と交差して支持グリッドを規定する、項目6に記載のフィルター膜。
(項目8)前記支柱が、約50ミクロン〜1000ミクロンの範囲の距離で間隔があけられる、項目6または7に記載のフィルター膜。
(項目9)前記支柱の幅が、約10ミクロンと100ミクロンとの間である、項目6または7に記載のフィルター膜。
(項目10)前記支持構造が、支持グリッドを備える、項目1に記載のフィルター膜。
(項目11)前記支持グリッドが、少なくとも2つのサブグリッドを備え、該サブグリッドは、選択された幅を有し選択された距離で間隔があけられる支柱を備える第1のサブグリッド、および該第1のサブグリッドと前記フィルター層との間に配置された第2のサブグリッドであり、該第2のサブグリッドが、該第1のサブグリッド中の支柱と異なる幅または異なる間隔の支持支柱を含む、項目10に記載のフィルター膜。
(項目12)前記グリッドが、複数の交差する壁を備え、該壁が交差点で少なくとも湾曲している、項目10に記載の膜。
(項目13)前記グリッドが、間隔をあけられほぼ円筒形または楕円形に成形された細孔によって規定された複数の交差する壁を備える、項目12に記載のフィルター膜。
(項目14)前記フィルター層および前記支持層が、モノリシックな膜を形成するのに十分に適合性である異なる材料から構成される、項目1に記載のフィルター膜。
(項目15)前記フィルター層および前記支持層が、単一フィルムの対向する側上に規定され、前記細孔がそこを通る濾液の通過を可能にするために多孔性支持構造と連絡する、項目1に記載のフィルター膜。
(項目16)前記フィルター層および支持層が、同じ材料から別々に形成され、そして一緒に合わせられて前記モノリシックな膜を形成する、項目1に記載のフィルター膜。
(項目17)前記フィルター層のポリマー材料が、感光性であるか、エッチング可能であるか、またはレーザー切除もしくはX線の処理に適しており、そして前記支持層のポリマー材料が、感光性であるか、エッチング可能であるか、またはレーザー切除もしくはX線の処理に適している、項目1に記載のフィルター膜。
(項目18)前記フィルター層のポリマー材料が、エッチング可能であり、そして前記支持層のポリマー材料が、感光性であるかまたはレーザー切除に適している、項目1に記載のフィルター膜。
(項目19)前記フィルター層および前記支持層のポリマー材料が、エッチング可能であるポリイミド材料である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目20)前記フィルター層および前記支持層のポリマー材料が、感光性のポリイミド材料を含む、項目1に記載のフィルター膜。
(項目21)前記フィルター膜が、可撓性である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目22)前記フィルター膜が、少なくとも0.5インチの曲率半径に沿って配置されるように十分に可撓性である、項目21に記載のフィルター膜。
(項目23)前記細孔のサイズが、約20ミクロン以下である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目24)前記細孔のサイズが、約0.65ミクロン以下である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目25)前記細孔のサイズが、約0.22ミクロン以下である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目26)前記細孔のサイズが、約2ミクロン以下である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目27)前記細孔のサイズが、約0.08ミクロン以下である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目28)前記ミクロンスケールの精密成形された細孔が、非円形である、項目1に記載のフィルター膜。
(項目29)前記細孔が伸長している、項目28に記載のフィルター膜。
(項目30)前記細孔が、ヒト白血球の通過を防ぎ、赤血球および血小板の通過を可能にするように、寸法決めされそして成形される、項目28に記載のフィルター膜。
(項目31)分離器であって、以下:
流体入口および第1の流体出口を含む、ハウジング、
該入口と該第1の出口との間で該ハウジング内に規定された、流路、
濾液が該流路を通過することが可能であるように、該流路内に配置されたモノリシックなポリマーフィルター膜であって、該膜が以下:
該濾液が通過し得るミクロンスケールの精密成形された細孔を含む、フィルター層、および
該フィルター層に対して精密成形された多孔性支持構造を含む、支持層
を備える、ポリマーフィルター膜、
を備える、分離器。
(項目32)前記フィルター膜が、湾曲している、項目31に記載の分離器。
(項目33)前記フィルター膜が、少なくとも約0.5インチの曲率半径に沿って湾曲している、項目32に記載の分離器。
(項目34)懸濁液の1つ以上の成分を分離するための分離器であって、該分離器が以下:
ほぼ円筒形の内部表面を規定する、ハウジング;
該ハウジング内に回転可能に取り付けられ、そして該ハウジングの該内部表面から間隔をあけたほぼ円筒形の外部表面を含む、ローター;
選択された、該ローターのほぼ円筒形の外部表面および該ハウジングのほぼ円筒形の内部表面上に配置された、モノリシックな可撓性のポリマー膜;
ミクロンスケールの精密成形された細孔を含むフィルター層および該フィルター層に対する精密成形された多孔性支持層を含む支持層を備える、可撓性膜;
該ローターとハウジング表面との間の間隔に懸濁液を導入するためのハウジング内の入口;
該ローターとハウジング表面との間の間隔から該懸濁液の一部を除去するためのハウジング内の第1の出口;および
該膜を通過する任意の濾液を除去するための、該膜の該支持層と連絡する第2の出口、
を備える、分離器。
(項目35)前記膜が、該膜が配置される前記ローターまたはハウジングの前記ほぼ円筒形の表面に適合するように湾曲される、項目34に記載の分離器。
(項目36)前記支持層が、前記フィルター層より厚い、項目31または34に記載の分離器。
(項目37)前記支持層が、前記フィルター層より約2倍〜約250倍厚い、項目36に記載の分離器。
(項目38)前記支持層が、前記フィルター層と実質的に同延である、項目31または34に記載の分離器。
(項目39)前記支持層が、少なくとも2つの副層を含み、該副層が、選択された多孔度の第1の副層、および該第1の副層と異なる多孔度を有しそして該第1の副層と前記フィルター層との間に配置された第2の副層である、項目31または34に記載の分離器。
(項目40)前記支持構造が、第1の複数の間隔をあけた支持支柱を備え、該支柱が前記ミクロンスケールの細孔のサイズより実質的に大きい距離で間隔をあけられる、項目31または34に記載の分離器。
(項目41)前記支持構造が、第2の複数の間隔をあけられた支持支柱を備え、該第2の複数の支柱が前記第1の複数の支柱と交差して支持グリッドを規定する、項目40に記載の分離器。
(項目42)前記支柱が、約50ミクロン〜1000ミクロンの範囲の距離で間隔があけられる、項目40に記載の分離器。
(項目43)前記支柱の幅が、約10ミクロンと100ミクロンとの間である、項目40に記載の分離器。
(項目44)前記支持構造が、支持グリッドを備える、項目31または34に記載の分離器。
(項目45)前記支持グリッドが、少なくとも2つのサブグリッドを備え、該サブグリッドは、選択された幅を有し選択された距離で間隔があけられる支柱を備える第1のサブグリッド、および該第1のサブグリッドと前記フィルター層との間に配置された第2のサブグリッドであり、該第2のサブグリッドが、該第1のサブグリッド中の支柱と異なる幅または異なる間隔の支持支柱を含む、項目44に記載の分離器。
(項目46)前記グリッドが、複数の交差する壁を備え、該壁が交差点で少なくとも湾曲している、項目44に記載の分離器。
(項目47)前記グリッドが、間隔をあけられほぼ円筒形または楕円形に成形された細孔によって規定された複数の交差する壁を備える、項目46に記載の分離器。
(項目48)前記細孔が、血漿および血小板から赤血球および白血球を分離するために寸法決めされた、項目31または34に記載の分離器。
(項目49)前記フィルター層および前記支持層が、モノリシックな膜を形成するのに十分に適合性である異なる材料から構成される、項目31または34に記載の分離器。
(項目50)前記フィルター層および前記支持層が、単一フィルムの対向する側面上に規定され、前記細孔がそこを通る濾液の通過を可能にするために多孔性支持構造と連絡する、項目31または34に記載の分離器。
(項目51)前記フィルター層および前記支持層が、同じ材料から別々に形成され、そして一緒に合わせられて前記モノリシックな膜を形成する、項目31または34に記載の分離器。
(項目52)前記フィルター層のポリマー材料が、感光性であるか、エッチング可能であるか、またはレーザー切除もしくはX線の処理に適しており、そして前記支持層のポリマー材料が、感光性であるか、エッチング可能であるか、またはレーザー切除もしくはX線の処理に適している、項目31または34に記載の分離器。
(項目53)前記フィルター層のポリマー材料が、エッチング可能であり、そして前記支持層のポリマー膜が、感光性であるかまたはレーザー切除もしくはX線の処理に適している、項目31または34に記載の分離器。
(項目54)前記フィルター層および前記支持層のポリマー材料が、エッチング可能であるポリイミド材料である、項目31または34に記載の分離器。
(項目55)前記フィルター層および前記支持層のポリマー材料が、感光性のポリイミド材料を含む、項目31または34に記載の分離器。
(項目56)前記フィルター膜が、可撓性である、項目31または34に記載の分離器。
(項目57)前記細孔のサイズが、約20ミクロン以下である、項目31または34に記載の分離器。
(項目58)前記細孔のサイズが、約0.65ミクロン以下である、項目31または34に記載の分離器。
(項目59)前記細孔のサイズが、約0.22ミクロン以下である、項目31または34に記載の分離器。
(項目60)前記細孔のサイズが、約2ミクロン以下である、項目31または34に記載の分離器。
(項目61)前記細孔のサイズが、0.08ミクロン未満である、項目31または34に記載の分離器。
(項目62)前記ミクロンスケールの精密成形された細孔が、非円形である、項目31または34に記載の分離器。
(項目63)前記細孔が伸長している、項目62に記載の分離器。
(項目64)前記細孔が、ヒト白血球の通過を防ぎ、赤血球および血小板の通過を可能にするように、寸法決めされそして成形される、項目62に記載の分離器。
(項目65)ミクロンスケールの精密成形された細孔を含むフィルター層および該フィルター層に対する精密成形された支持構造を含む支持層、を少なくとも備えるモノリシックなポリマーフィルター膜を作製するための方法であって、該方法は以下:
ポリマーフィルムの一方の側から選択された材料を取り外すことによって該フィルター膜を形成し、該フィルター層の精密成形されたミクロンスケールの細孔を規定する、工程;および
該膜の他方の側から選択された材料を取り外すことによって該支持構造層を形成し、該精密成形された多孔性支持構造を規定する、工程であって、該細孔がそこを通る濾液の通過を可能にするために該多孔性支持構造と連絡する、工程、
を包含する、方法。
(項目66)フィルター層を通るミクロンスケールの精密成形された細孔を含むフィルター層および該フィルター層に対する多孔性支持構造を含む支持層、を少なくとも備えるモノリシックなポリマーフィルター膜を作製するための方法であって、該方法は以下:
第1のポリマーフィルムから選択された材料を取り外すことによって該フィルター層を形成し、該フィルター層を通る複数のミクロンスケールの精密成形された細孔を規定する、工程;
第2のポリマーフィルムから選択された材料を取り外すことによって該支持構造層を形成し、精密成形された多孔性支持構造を規定する、工程;および
該フィルター層および支持層を重なり合う関係で一緒に合わせ、モノリシックなフィルター膜を形成する、工程、
を包含する、方法。
(項目67)前記フィルター層および支持層の少なくとも1つが、以下:
ポリイミド材料であるポリマーフィルムを提供する工程、
該ポリイミドフィルムの一方の表面に金属フィルムを貼り付ける工程、
該金属フィルムにフォトレジスト材料を貼り付ける工程、
該フォトレジスト層上に第1のパターンを形成し、ミクロンスケールの細孔または支持構造を規定し、そして該フォトレジスト層から選択された材料を取り外す工程;
該フォトレジスト材料が取り外された領域内の該金属フィルムから材料を取り外す工程;
該金属フィルムが取り外された領域内の該ポリイミドフィルムから選択された材料を除去し、該細孔または支持構造を規定する工程;
該ポリイミドフィルムから任意の残留するフォトレジスト材料および該金属フィルムを除去する工程、
によって形成される、項目65または66に記載の方法。
(項目68)前記フィルター層および前記支持層の少なくとも1つが、光画像化可能なポリマーフィルムを含み、そして該少なくとも1つの層が、パターンを規定するマスクを通る光に該フィルムを露光する工程、およびパターンによって規定された該ポリマーフィルムの選択された部分を除去し、前記細孔または支持層を形成する工程、によって形成される、項目65または66に記載の方法。
(項目69)前記ポリマーフィルムがネガ作用型光画像化可能フィルムであり、前記除去する工程が該フィルムの露光されていない部分を取り外すことによって実施される、項目67に記載の方法。
(項目70)前記フィルムがポジ作用型光画像化可能フィルムであり、前記除去する工程が該フィルムの露光された部分を取り外すことによって実施される、項目67に記載の方法。
(項目71)前記ポリイミドフィルムから選択された材料を除去する工程が乾式エッチングによって実施される、項目67に記載の方法。
(項目72)前記材料を除去する工程の少なくとも1つが、レーザーによって前記フィルムを切除する工程または電離放射線で前記フィルムを処理する工程を包含する、項目65または66に記載の方法。
(項目73)前記フィルムを切除するためにエキシマーレーザーを使用する、項目72に記載の方法。
(項目74)前記支持層が、前記フィルター層より厚い、項目65または66に記載の方法。
(項目75)前記支持層が、前記フィルター層より約2倍〜250倍厚い、項目74に記載の方法。
(項目76)前記光画像化可能なポリマーフィルムの連続ウェブが連続的に供給され、そして前記パターンが前記フィルム上に漸進的に形成され、そして選択された材料が漸進的に取り除かれて前記細孔または支持構造を規定する、項目68に記載の方法。
(項目77)レーザー切除可能なポリマーフィルムの連続ウェブが連続的に供給され、そして選択された材料が漸進的に除去されて前記細孔または支持構造を規定する、項目65または66に記載の方法。
(項目78)前記光画像化可能なポリマーフィルムが、ポリイミドを含む、項目68に記載の方法。
(項目79)前記支持構造が、第1の複数の間隔をあけた支持支柱を備え、該支柱が前記ミクロンスケールの細孔のサイズより実質的に大きい距離で間隔をあけられる、項目65または66に記載の方法。
(項目80)前記支持構造が、前記第1の複数の支柱と交差する、第2の複数の間隔をあけられた支柱を備え、支持グリッドを規定する、項目79に記載の方法。
(項目81)前記支柱が、約50ミクロン〜1000ミクロンの範囲の距離で間隔があけられる、項目79に記載の方法。
(項目82)前記支柱の幅が、約10ミクロンと100ミクロンとの間である、項目79に記載の方法。
(項目83)前記支持構造が、グリッドを備える、項目65または66に記載の方法。
(項目84)前記支持構造が少なくとも2つの副層を備え、該副層が、選択された多孔度の第1の副層、および該第1の副層と異なる多孔度を有し、該第1の副層と前記フィルター層との間に配置される第2の副層である、項目65または66に記載の方法。
(項目85)前記支持グリッドが、少なくとも2つのサブグリッドを備え、該サブグリッドは、選択された幅を有し選択された距離で間隔があけられる支柱を備える第1のサブグリッド、および該第1のサブグリッドと前記フィルター層との間に配置された第2のサブグリッドであり、該第2のサブグリッドが、該第1のサブグリッド中の支柱と異なる幅または異なる間隔の支持支柱を含む、項目83に記載の方法。
(項目86)前記グリッドが、複数の交差する壁を備え、該壁が交差点で少なくとも湾曲している、項目83に記載の方法。
(項目87)前記グリッドが、間隔をあけられほぼ円筒形または楕円形に成形された細孔によって規定された複数の交差する壁を備える、項目86に記載の方法。
(項目88)前記支持構造層が2つの不完全に硬化されたポリマーフィルムから材料を除去することによって形成され、一方のフィルムは選択された多孔度の支持構造を規定するために除去される材料を有し、そして別のフィルムは一方のフィルムより大きい多孔度を有する支持構造を規定するために除去される材料を有し、該フィルター層フィルムおよび支持フィルムは、一緒に結合されて一体化されたフィルター膜を形成する、項目66に記載の方法。
(項目89)前記フィルター膜が可撓性である、項目65または66に記載の方法。
(項目90)前記フィルター膜が、0.5インチの曲率半径に沿って配置されるように十分に可撓性である、項目89に記載の方法。
(項目91)予め決定された厚みのモノリシックなポリマーフィルター膜を作製するための方法であって、該フィルター膜が、ミクロンスケールの精密成形された細孔を有する少なくとも1つのフィルター層および該フィルター層に対する精密成形された支持構造を含む支持層を備えるフィルター膜であり、該方法が以下:
基板を提供する工程;
該基板上に第1のポリイミド層をスピニングする工程;
該第1のポリイミド層に金属層を貼り付ける工程;
該金属層にフォトレジストを貼り付ける工程;
該ミクロンスケールの細孔または支持構造の一方の第1のパターンを規定するために、フォトレジストを現像する工程;
該フォトレジストから該金属層へ該第1のパターンを転写する工程;
該金属層から該第1のポリイミド層へ該第1のパターンを転写し、該ミクロンスケールの細孔または該支持構造の一方を形成する工程;
該フォトレジストおよび該金属層を連続的に除去する工程;
該第1の層のポリイミド上に第2のポリイミド層をスピニングし、それらの間にインターフェースを形成する工程;
該第2のポリイミド層上に第2のパターンを形成し、該ミクロンスケールの細孔または該支持構造の他方を規定する、工程;
該第2のポリイミド層から選択された材料を取り外し、該ミクロンスケールの細孔または支持構造の他方を規定する工程;
該第1および第2のポリイミド層を硬化し、それらの間のインターフェースを取り外し、モノリシックなフィルター層−支持構造を形成する工程;および
該基板から一体化されたフィルター層−支持構造を取り外す工程、
を包含する、方法。
(項目92)予め決定された厚みのモノリシックなポリマーフィルター膜を作製するための方法であって、該フィルター膜は、ミクロンスケールの精密成形された細孔を有する少なくとも1つのフィルター層および該フィルター層に対する精密成形された支持構造を含む支持層を備え、該方法は以下;
シリコンウェハ基板を提供する工程;
該シリコンウェハ上に第1のポリイミド層をスピニングする工程;
該ミクロンスケールの細孔または支持構造の一方の第1のパターンを規定するマスクを通して該第1のポリイミド層を光に露光する工程;
第2のポリイミド層を該第1の層のポリイミド上にスピニングし、それらの間にインターフェースを形成する、工程;
該ミクロンスケールの細孔または該支持構造の他方の第2のパターンを規定するマスクを通して該第2のポリイミド層を光に露光する工程;
該第1および第2のポリイミド層から選択された材料を取り外し、該ミクロンスケールの細孔および支持構造を規定する工程;
該第1および第2のポリイミド層を硬化し、それらの間のインターフェースを取り外し、そしてモノリシックなフィルター層−支持構造を形成する工程;および
該シリコンウェハ基板からモノリシックなフィルター層−支持構造を取り外す工程、
を包含する、方法。
(項目93)前記第1のポリイミド層から選択された材料を取り外す工程が実施された後に、前記第2の層が該第1の層上にスピンされる、項目92に記載の方法。
(項目94)フィルター膜を作製するための方法であって、以下
対向したほぼ平坦な表面および該表面間の厚みを有する、可撓性フィルムを提供する工程;
第1の選択された深さまで該表面の一方の選択された領域を切除し、該一方の表面上に複数のミクロンスケールの精密成形された細孔を規定する、工程;および
第2の選択された深さまで該表面の他方の選択された領域を切除し、多孔性の精密成形された支持構造を規定する工程であって、該細孔が該細孔を通る濾液の通過を可能にするために該多孔性の支持構造と連絡する、工程、
を包含する、方法。
(項目95)前記切除がレーザーによって実施される、項目94に記載の方法。
(項目96)前記第1および第2のフィルムが、取り外し工程の時間に完全には硬化されず、そして前記合わせる工程が、該第1および第2のフィルムを硬化する工程を包含する、項目66に記載の方法。
(項目97)ミクロンスケールの精密成形された細孔を含むフィルター層および該フィルター層に対する精密成形された支持構造を含む支持層を、少なくとも備えるモノリシックなポリマーフィルター膜を作製するための方法であって、該方法が以下:
該フィルムの一方の側上に規定された支持構造を含むポリマーフィルムを提供する工程;
該ポリマーフィルムの他方の側から選択された材料を取り外すことによって該フィルター層を形成し、該フィルター層の精密成形されたミクロンスケールの細孔を規定する工程、
を包含する、方法。
(項目98)前記支持構造が、前記フィルムの一方の側上にエンボス加工される、項目97に記載の方法。
(項目99)前記支持構造が、前記フィルムの一方の側上に予めキャストされている、項目97に記載の方法。
(項目100)前記形成する工程が、エッチング、レーザー切除、光画像化または放射によって実施される、項目97に記載の方法。
(項目101)前記基板がシリコンウェハを含む、項目91に記載の方法。
(項目102)前記細孔のサイズが約0.45ミクロン以下である、項目1に記載のフィルター膜。
【0051】
(詳細な記載)
図1は、本発明を具体化する微小多孔性高分子フィルター膜を、概して20で示す。本発明に従って、フィルター膜20は、複数のミクロンスケールの精密成形された細孔24を含む少なくとも1つのフィルター層22およびフィルター層のための精密成形された支持構造(図2において、より良く見られる)を含む支持層26を備え、フィルター層および支持層はモノリシックであり、ここで、フィルター層と支持層との間の区別の認識可能な線はない。本発明の膜の作製方法と組み合わせて、以下でより詳細に議論されるように、モノリシックな膜は、単一フィルムの両側にフィルター層および支持構造を形成する結果であり得るか、あるいは同じ材料かまたは異なるが十分に適合性である(例えば、硬化されていないか、もしくは部分的に硬化された状態で両層を形成し、そして両層を一緒に硬化することによってそれらがモノリシックな膜に形成され得る)材料のいずれかである、別々のフィルムにフィルター層および支持層を形成する結果であり得る。
【0052】
例示の目的で、図1に示されるフィルター膜20は、一定の比率で拡大していない。理論的には、支持層はフィルター層と同じ厚さであり得るが、より代表的には、フィルター層22は支持層26よりも実質的に薄い。好ましくは、支持層は、約2倍と250倍の間だけフィルター層よりも厚い。より詳細には、本発明のフィルター膜のフィルター層は、約0.3ミクロンと3〜5ミクロンの間の厚さであり得、そしてフィルター層および支持層の両方を含む全体のフィルター膜は、約6ミクロンと75ミクロンとの間の厚さであり得る。しかし、本発明に従って、フィルター層および支持層の両方の厚さは、所望の細孔サイズ、細孔の形状、所望され得る膜の可撓性の程度、およびフィルター層のために所望される支持の量に依存して変化し得る。
【0053】
フィルター層が、代表的に支持層よりずっと薄い1つの理由は、代表的な微細加工技術によるフィルター膜の製造において見出される一般的な経験則である。前述のように、この経験則は、フィルター層の厚さ(これを通って細孔が延びる)が、細孔の断面寸法のせいぜい約2倍または3倍であり得ることである。上述のように、これは「アスペクト比」といわれる。例えば、断面寸法または直径が1ミクロンの細孔を形成するためには、フィルター層は、せいぜい約2ミクロンまたは3ミクロンの厚さであるべきである。
【0054】
この解説の目的のために、「ミクロンスケール」細孔は、約100ミクロン以下の細孔サイズを意味する。「細孔サイズ」とは、一般に、細孔の断面寸法をいい、フィルター層を通る細孔の深さではない。円形断面形状の細孔について、細孔サイズとは、一般に細孔の直径をいい、そして円形ではない細孔(例えば、細長い細孔)については、「細孔サイズ」とは、他に言及されない限り、一般に細孔の断面の最小寸法をいう。
【0055】
現在、本発明を具体化する微小多孔性フィルター膜の細孔サイズは、代表的に約20ミクロン以下であることが意図される。特定の細孔サイズは、フィルター膜が適用される用途に依存し得る。例えば、約0.22ミクロン以下の細孔サイズは、細菌よりも小さく、そしてフィルター膜を通過する濾液から細菌を除去し得る。約0.6〜0.65ミクロン以下の細孔サイズは、生物医学的用途において(ヒト血液から細胞を除去するため)か、または産業用途において(例えば、ワインを濾過するため)使用され得る。約0.45ミクロン以下の細孔サイズは、e−coli細菌を除去するために使用され得るか、または診断用途において適用を見出し得る。0.08ミクロンの細孔サイズは、電子製造プロセスに適切な、限外濾過された水を提供し得る。約2ミクロンの細孔サイズは、ヒト血液の血小板および血漿を通過させるが、赤血球および白血球はブロックする。
【0056】
フィルター層中の細孔の密度、すなわちフィルター層の「多孔度」はまた、意図される用途に従って選択され得る。本発明に従って、フィルター層の多孔度は、微細機械加工されたフィルターの前例で見られたよりも実質的に高くあり得、そして多孔度は30%以上もあり得、同じかまたはそれ以下の透過膜圧で以前得られたよりも大きな、フィルター膜を通る濾液の流速または「流量」を可能にする。
【0057】
図1のフィルター膜20の支持層26は、図2で最も良く見られ、ここでフィルター層および支持層は離れて示されている。図示された支持層26は、間隔をあけて離れた平行であってかつ一方向に延びる支柱または支持壁30、および平行であってかつ支持壁30に垂直に延びる支持壁または支柱32、およびフィルター層の下にある支持グリッド構造を規定するための接合点で交差する、支持壁30を備える。この壁または柱(30および32)は、図1〜8および図12までにおいて容易に見られ得るように、好ましくは、細孔の断面寸法より実質的に大きい距離だけ間隔をあけて離れている。このことは、多孔性で、フィルター層において見られるよりも粗い構造を形成し、濾液が支持構造を容易に通過することを可能にする。支柱または支持壁(30および32)は、好ましくは、細孔が約1ミクロンと20ミクロンとの間の断面寸法を有するフィルター層を有する膜については、約50ミクロンと1,000ミクロンとの間だけ間隔をあけて離れている。図2に示される支持構造は、以下でより詳細に議論されるように、交差する支持壁または支柱(30および32)によって規定される、概して長方形のグリッドを備えるが、この支持構造は、他の形状を有し得、そして異なる多孔度、間隔、または形状の1つより多い層を有し得る。
【0058】
図3および図4は、図1のフィルター膜の他の局面を示す。図3は、フィルター層上を見下ろした頂面図であり、そしてこのバージョンの膜における細孔の配置を示す。図4は、フィルター膜20の断面図である。支持構造は、フィルター層よりも実質的に粗く、ずっと大きな多孔度を有することが、図4から明らかである。上述のように、このことは、フィルター層を通過する濾液が、さらなる圧力損失または抵抗を何も伴わずに支持構造を容易に通過することを可能にする。
【0059】
ここで、図5を見ると、代替の支持構造34が示されており、この支持構造34は、その支持壁または支柱(30および32)が、壁または柱が交差する接合点で湾曲している(または、フィレットを有する)(36)ことを除いて、図2に示される支持構造と類似している。微細機械加工技術は、過去十年にわたってかなり進歩してきたが、図2に示されるような直角をなす表面を形成することは未だに大変困難であり、そして図5の構造は、微細機械加工プロセスを使用して、より容易に作製されるはずである。さらに、交差する壁または柱での湾曲部またはフィレットの使用はまた、膜が曲げられた場合に、それらの領域における応力および折損を減少する傾向があるはずである。
【0060】
図6は、なおさらなる代替の支持構造38を示し、ここで、支持壁30または支持支柱32は、支持層を通る、図2および5の矩形開口部と対照的な円形開口部により規定される。この構造は、図2および5に示される構造よりもより容易に組み立てられ得る。円形開口部の結果として、支持壁または支持支柱は、一般的により薄いくびれ領域42およびより大きい末端領域44を有し、これらは、他の支持支柱または支持壁を横切る。
【0061】
図1〜6に図示される微小多孔性フィルター膜は、一般に円形の断面形状である細孔を有する。本発明に従って先に記載されるように、細孔は、円形の断面形状を有さず、そして所望される用途に依存して異なる形状を有し得る。図8(a)および8(b)は、それぞれ本発明の代替膜の上面図および断面図であり、この細孔は、一般に、細長の断面形状である。より詳細には、図8(a)に示されるように、細孔は、矩形または楕円形の断面形状であり得る。この形状は、円形細孔よりもより大きな多孔度を提供し得、またヒトの血液の赤血球、血小板および血漿の白血球からの分離に特に有用である。
【0062】
しかし、この特定の形状は、本発明にとって新しいものではない。先に参考として援用した係属中の米国特許出願番号第719,472号に開示されるように、約3ミクロン×12ミクロンの楕円形状の細孔を有するフィルター膜を使用することで、赤血球、血小板および血漿の通過を可能にし、一方でより大きな白血球の通過を遮断する。もちろん他の形状が、粒子の特定の形状および粒子のサイズに基づいた、細胞に限定されない異なる粒子を濾過するために使用され得る。
【0063】
上記のように、本発明のフィルター層は、モノリシックな支持構造に起因して非常に薄く作製され得、非常に小さい細孔(約0.08〜0.10ミクロンの細孔サイズ程度の小さな細孔)の形成を可能にすると考えられる。この細孔サイズに対して、このフィルター層は、約0.3ミクロン程度の薄さであり得る。図1〜6に示される支持構造は、約1ミクロンまたはそれより大きい細孔に対して適切であり得る。この細孔サイズおよびフィルター層の厚さが徐々に小さくなるにつれ、他の支持構造の構成が、このフィルター層の支持のために必要とされ得る。
【0064】
細孔のサイズが、より小さくなるにつれ、フィルター層の厚さは限定され、支持層は、極めて薄いフィルター層を支持するのに特に適切であることが必要とされ得る。例えば、この支持層は、非常に薄いフィルター層をよりよく支持するために、異なる多孔度、間隔または構成の2以上の副層またはサブグリッドを備え得る。例えば、支持層は、図2に示される構造のフィルター層と支持グリッドとの間に配置される、非常に近接して間隔があけられた支柱または壁のサブグリッドを備え得る。
【0065】
フィルター層に改良された支持体を提供するために、特に約0.3ミクロン未満の極めて薄いフィルター層を支持するために、支持層は、図7に示されるような2以上の副層46またはサブグリッド48を備え得る。ここに示されるように、支持層は、矩形形状のグリッド形態の2つの副層を有する。この第1のサブグリッドまたは副層46は、図2に示されそして上に記載される支持構造に構成において匹敵する。第2の副層またはサブグリッド48は、第1の副層46とフィルター層22との間に配置される。この第2のサブグリッド内の支持壁50または支持支柱52は、さらなるフィルター層支持体を提供するために、第1のサブグリッドにおいてより近接して間隔があけられている。
【0066】
異なる副層またはサブグリッドの多孔度、および支持構造の構成、支持壁または支持支柱の間の空間、ならびに支持壁または支持支柱の相対的な厚さは、特定のフィルター膜の適用に従って変化され得る。例えば、フィルター層にさらなる支持体を提供するために、第2の副層は、第1の層とのより多くの接触および第1の層の支持のために、第1の副層よりも少ない細孔を有し得る。別の代替例として、第2の副層は、同じかまたはさらに近接して空間が空けられた支持壁または支持支柱を有するグリッドを構成するが、この支持壁または支持支柱は、第1の副層またはサブグリッドよりもより薄くかつ可撓性であり、その結果は、より大きな支持体が提供されるが、この第1のグリッドおよび第2のグリッドは、同じ多孔度を有する。図7には2つの副層またはサブグリッドを有する支持層が例示されるが、支持構造の構成は、本発明から逸脱することなく、図7に示される構成から有意に改変され得る。例えば、この支持構造は、全て平行である複数の支持支柱を備え得るか、異なる構成の支持グリッド(例えば、矩形、菱形、円形または他の構成)が、製造を容易にするため、または強化された、膜の可撓性もしくはフィルター層支持体のために選択され得るか、あるいは、さらなる副層またはサブグリッドが、提供され得る。
【0067】
本発明のフィルター膜は、種々の適用において使用され得る。図9および10は、本発明の膜が使用される、少なくとも2つの異なる型のフィルターデバイスまたは分離器を概略的に図示するために提供される。これらの例は、単に例示のために提供されるだけであり、限定するものではない。図9の分離器またはフィルター装置は、任意の適切な材料(例えば、硬質プラスチックまたは金属)から製造され得るハウジング54を備える。このハウジングは、入口56、第1の出口58および第2の出口60を備える。本発明に従ってフィルター膜62が配置され、濾過される流体は、膜62のフィルター層を通って流れる。
【0068】
このフィルター膜を通過する濾液は、第1の出口58を通じて除去され、そして残りの流体は、第2の出口60を通じて除去される。この膜の表面を横切って移動する流体の剪断力は、膜に詰まった粒子を掃引および掃除する傾向がある。この膜を横切る流路は、流速を増加させるような比較的小さい断面積サイズであり、任意のこのような掃引作用および掃除作用を強化する。流体の移動をさらに強化するために、入口56と第1の出口58との間の膜貫通圧が、適切なでかつ周知のポンプおよび圧力制御システムによって維持され得、フィルター膜を通過する濾液の流量または流速を増加させる。もちろん、このフィルターハウジングはまた、硬質細孔支持フレームまたはリジッドを備え得、膜を支持する。
【0069】
本発明の膜が使用され得る別の型のフィルターまたは分離器が、一般に、図10に示される。図10は、入口68および出口70を備える、適切な材料から製造されたハウジング66を有するフィルターデバイスまたは分離器64を図示する。本発明に従ったフィルター膜72は、出口と出口との間の流路中のハウジング内に提供される。この配置の結果として、図9の分離器とは異なり、フィルターハウジングを通過する全ての流体は、フィルター膜を通過しなければならない。図10に示されるようなフィルターデバイスまたは分離器は、例えば、細菌または特定の細胞を液体から取り除くか、または特定のサイズよりも大きい粒子もしくは特定の形状の粒子を取り除くために使用され得る。
【0070】
本発明の膜は、好ましくは可撓性である。このフィルター膜とこの正確な形状の細孔支持構造とのモノリシックな結合により、必要とされる場合、本発明が図11に示されるようなより高圧のフィルター適用に使用されるのを可能にする、可撓性と強壮性との両方を提供する。
【0071】
図11は、Baxter Healthcare Corporationにより市販されているAutopheresis−C(登録商標)血漿分離デバイスで使用されている型の、スピニング膜型フィルターデバイスの斜視図である。この分離器の構造および操作は、前に参考として援用された米国特許第5,194,145号に詳細に記載さており、詳細な説明は、本明細書では繰り返さない。簡潔には、図11に示されるように、このフィルターデバイスまたは分離器74は、ほぼ円筒状の内側面80を規定するハウジング76を備える。このハウジングは、流体入口82、第1の出口84および第2の出口86を備える。ほぼ円筒状の外側面90を有するローター88は、ハウジング内に回転可能に取り付けられ、ハウジングの内側面から間隔があけられたローターの外側面を有し、内側面と外側面との間に小さな間隙92を規定する。本発明のフィルター膜94は、ローター上に取り付けられ、間隙に面したフィルター層は、ローターとハウジングとの間に配置されている。フィルター膜の支持層は、ローターの表面上の一連の間隔があけられて分離した支持リブ96の頂上に静止している。これらの高くなった支持リブは、膜を支持し、そしてフィルター膜を通過する濾液を収集するためのチャネルを形成する。
【0072】
本発明の膜の可撓性により、膜がローターの周りに覆われ、そしてほぼ円筒形のローターの表面に適合するのを可能にする。上に詳細に記載した膜構造を有する本発明を具体化する膜は、比較的可撓性であり、そして2分の1インチの曲率の半径に曲げられるように十分に可撓性であると考えられる。この膜が、図11のローターの表面上に示されるが、代わりに、この膜が、一般に,ハウジングのほぼ円筒状の内側面に取りつけられ得る。この場合、このハウジングの表面は、同様に高くされたリブを備え得、フィルター膜を支持し、そして膜を通過する濾液を収集する。
【0073】
図11に示されるようないずれかの代替の分離器において、本発明のフィルター膜は、この型の分離器において発生する大きな剪断圧力および膜貫通圧に耐えるように十分に強壮であるが、必要とされる膜貫通圧は、減らされたフィルター厚およびより高い多孔度に起因して、本発明の膜に対して有意に低い。
【0074】
図11に示される分離器において、生物学的な懸濁液または血液のような流体を、入口82を通じて導入し、そしてローター88の外側面とハウジング76の内部面との間の間隙92を通って下方に流れる。間隙を通過する間に、ローターの高速回転により、Taylor渦の形態で乱流を発生させ、詰まった細胞または細片がないように掃引する。フローコントロールポンプによって発生される実質的な膜貫通圧力によって補助することによって、血液からの血漿が、フィルター膜を通過し、そして間隔があけられて分離したリブ90の間に規定されるチャネル中に収集される。この血漿が、このチャネルを通って、収集マニホルドへ流れ落ち、そして第1の出口84を通過する。流体または懸濁液の残った部分を、ハウジングから第2の出口86を通じて汲み上げる。本発明に従って、高い多孔度、このフィルター層中のミクロンスケールの精密成形された細孔、およびフィルター膜の強壮性により、Autopheresis−C(登録商標)デバイスの改良された性能のための有意な保証、ならびにこのような分離器の潜在的に新しい使用を確保する。
【0075】
本発明の膜は、種々の材料から作製され得、そして1以上の異なるミクロ機械加工技術を使用して、膜の精密成形された細孔または支持構造を形成する。図12は、バッチ型プロセスで本発明のフィルター膜を作製するための1つの方法に含まれる手段を示し、この手段において、フィルター膜は、シリコンウェハのような基板で作製される。第1に図12に示されるように、二酸化ケイ素(SiO)の層を含むシリコンウェハ96のような基板が、提供される。この二酸化ケイ素の層は、ウェハの上に生成されたフィルター膜を除去するために後に犠牲にされる。
【0076】
図12aに示されるように、光画像化可能なポリイミドポリマー98のフィルム(最終的に、フィルター膜の支持層となる)は、シリコンウェハ96の頂部で、例えば約30ミクロンの厚さでスピンコーティングされる。このポリイミド層を、約1分間、約200°Fまで予め焼付けるか、または穏やかに焼付け、ポリイミド層の製造を十分に可能にするためにポリイミド層を部分的に硬化させる。
【0077】
図12bを参照すると、このポリイミド層を、石英/クロムマスク101(これは、周知のプロセスで形成され得る)を通して短波長紫外光100に曝し、支持層の構造を規定する。ポリイミド材料が、ポジ作用型である場合、曝露された領域は、光の曝露の結果として、架橋により永久的にされる。曝露されない領域は、このプロセスの後の時点で溶媒によって除去され得る。
【0078】
支持層が形成された後だが、この材料が除去され、支持構造を規定する前に、ポリアミド材料102の別の層が、図12Cに示されるように材料の第1の層上にスピンコーティングされる。最終的にフィルター層を形成する、この層は、比較的薄い。この層は、典型的に1〜3ミクロン厚であり得るが、約0.3ミクロンほどの厚さでもあり得る。この層に使用されるポリマー材料は、エッチング可能(etchable)型のポリアミドであり、そして光画像化可能なポリイミドではない。ポリアミドの第2の層が形成された後、この第2の層は、上記のような穏やかな焼付け手順に供され、新しく添加したポリイミド層を部分的に硬化させる。金属(例えば、チタン)の薄層104を、スパッタリングプロセス、蒸発プロセスまたは蒸着プロセスにより、薄いポリイミド層の表面に添加する。次いで、フォトレジスト材料の非常に薄い層106(例えば、1ミクロンの厚さ)を、金属層上にスピンコーティングし、そしてさらに、穏やかな焼付け手順を実施する。
【0079】
次いで、図12dに示されるように、短波長紫外光にフォトレジスト層が石英マスクを通して曝露され、所望の細孔を対応するフォトレジストのパターンを形成する。このフォトレジストの現像により、細孔構造を規定することが、所望されるこれらの領域のフォトレジスト物質を除去する。この現像の効果は、フィルター層材料が除去され、フィルター細孔を規定されるこれらの領域において、金属フィルムを曝露することである。
【0080】
エッチング手順(例えば、リアクティブイオンエッチングまたはプラズマエッチング)を使用して、金属層の曝露された部分および金属層の下で薄いポリイミド層中の、ポリイミド材料を、連続して除去し、図12eに示されるようなフィルター層の細孔を規定する。次いで、残ったフォトレジストおよび金属層を、溶媒または化学エッチングにより除去し得、結果として、2層の予備形成品(この2層の予備形成品は、精密成形されたミクロンスケール細孔および支持層であって、これらは、除去される物質を有さず、図12fに示されるような支持構造を規定する)を得る。
【0081】
光画像化可能層98は、シリコンウェハ上に位置するが、架橋されない領域へのアクセスは、フィルター層の細孔を通じて利用可能である。予備形成品を適切な溶媒に供することによって、支持層の選択された材料を除去し得る。次いで、残ったポリイミド層を、十分な焼付け温度(例えば、400°F)で、一定時間、最終硬化に供し、このポリイミド材料を完全に硬化する。このフィルター層および支持層は、以前には、完全に硬化されておらず、そして適合性のポリアミド材料ではなかったので、硬化プロセスの間に、この層は、化学的に結合するか、または架橋し、そしてこの層の間を区別する予備ラインが消失し、そしてモノリシックなフィルター膜が、図12gに最もよく見られるように形成される。この焼付けプロセス後に、このフィルター膜を、フッ化水素酸浴中にシリコンウェハを浸すことによりウェハから除去し、これにより、二酸化ケイ素層を攻撃し、そして完成したフィルター膜を放出する(図12fを参照のこと)。
【0082】
あるいは、このフィルター膜層は、逆の順序で形成され得、フィルター層は、シリコンウェハまたは他の基板上に初めに形成される。このプロセスは、図13に示される。エッチング可能ポリイミド材料108の薄層は、基板、すなわちシリコンウェハ110上にスピンコーティングされる。このポリイミド材料の層は、最終的に、フィルター膜のフィルター層を形成する。わずかに焼き付けた後、次いで、図13bに示すように、金属(例えば、チタン)の薄いフィルム層112をポリイミド層の上に形成し、そしてフォトレジスト材料の層113を、この金属膜上にスピンコーティングする。わずかに焼き付けた後、このフォトレジストを、石英/クロムマスク116を通した短波長のUV光114に曝して(図13c)、所望の細孔配置に対応するパターンを形成する。次いで、このフォトレジストを現像して、図13dに示されるように、細孔パターンを規定する。例えば、反応性イオンエッチングまたはプラズマエッチングによるエッチングを使用して、対応するパターンを金属層112およびその下のポリアミド層108に転写し得る(図13e)。
【0083】
次いで、フォトレジストおよび金属層を、例えば溶媒によって、フィルター層から除去し、シリコンウェハの上にフィルター層を残す(図13f)。次いで、13gに示すように、光画像化可能ポリイミド材料118のより厚い層をこのフィルター層上にスピンコーティングする。この層は、最終的に、フィルター膜の支持層を形成する。わずかに焼き付けた後、図13hに示すように、このより厚い層を、石英/クロムマスク120を通した短波長のUV光に曝して、ポリイミド厚層中にフィルター膜の精密な形状の支持構造を規定する。次いで、画像化可能ポリイミド層がポジ作用型かネガ作用型かに基づいて選択された材料を、例えば溶媒によって、除去し、シリコンウェハ上のフィルター層の上に支持構造を残す。次いで、これらの膜を、400°Fの激しい焼き付けに曝して、これらの膜を完全に硬化する。激しい焼き付けの結果として、ポリイミド材料の適合性膜は結合して、モノリシックな膜を形成し、これは酸性浴に浸漬することによって、シリコンウェハから上げられ、図13iに示すように、完成したフィルター膜が残り得る。
【0084】
本発明の微小多孔性フィルター膜を作製するさらに別の方法を、図14に示す。図14は、本質的に、本発明を包含する微小多孔性フィルター膜を作製するための連続的方法を示す。図14の方法において、フィルム(例えば、光画像化可能フィルム、レーザー切除可能フィルムまたはX線処理可能フィルム)の連続供給は、供給リール122から提供される。この供給リールからのフィルム124は、第1画像化ステーション126に送り込まれる。この第1の画像化ステーションにおいて、フィルター層または支持層のいずれかが、光画像化またはレーザー切除のようなプロセスの1つによって、フィルムの一方の面に形成される。例えば、フィルムが光画像化可能である場合、このフィルムの一方の面は、マスク130を通した短波長のUV光128に曝されて、このステーションで形成された方の細孔または支持構造のどちらかについての特定のパターンをフィルム上に規定する。レーザー切除プロセスが使用される場合、フィルムは、マスク130を通したレーザー光(例えば、エキシマーレーザーから)に曝され、選択された領域においてフィルムから材料を削摩して、細孔または支持構造を形成する。あるいは、シンクロトロンX線源およびマスク、または他の適切な微細加工プロセスが利用され得る。
【0085】
次いで、このフィルムは、第2の画像化ステーション132に移動されるかまたはインデックスされ、この第2の画像化ステーション132で、同様のプロセスが、このフィルムの他方の面上で行われて、第1のステーションで形成されていない方の細孔または支持構造のどちらかについての特定のパターン形成する。第1のステーションと同様に、細孔または支持構造は、レーザー切除、X線、または光画像化プロセスによって形成され得る。フィルムは、この第2の画像化ステーションから溶媒浴134(この溶媒浴は光画像化プロセスまたはX線プロセスのために必要であるが、レーザー切除プロセスには必要ない)を通過し、次いで乾燥ステーション136を通過して、巻き取りリール138に至る。
【0086】
同じプロセスが両方の画像化プロセスで使用される必要がないことが理解される。例えば、レーザー切除またはX線が一方のステーションで使用されて、フィルター層を形成し得、一方、光画像化プロセスが他方のステーションで使用されて、支持構造を形成し、逆の場合も同様である。しかし、この画像化ステーションで使用されるプロセスは、画像化または切除が行われる間、フィルムがそれらのステーションでとどまることを必要とする。従って、図14で示されるプロセスは、フィルムの連続移動という意味では連続的ではないが、図12および13に例示されるバッチプロセスとは違い、本発明を組み込む微小多孔性フィルター膜を連続的に製造する、漸進的な段階的プロセスである。
【0087】
1つのさらなる代替物は、例えば、カーサー(courser)支持構造でエンボスまたはプレキャスト化したフィルムの一方の面を有するエンボスフィルムまたはプレキャストフィルムの使用であり、ここで規定はそれほど重要ではない。支持構造は、おそらく、支持構造に対応する凹凸領域の表面を有するローラーによってエンボスまたはプレキャストされ、そして公知の微細加工技術を使用して形成される。
【0088】
この手順は、図14中の露光ステーション128の1つを排除する。ただ1つのステーションのみが、上記のように、光画像化、切除、X線または他の適切な技術のうちの1つを使用して膜のフィルター層に細孔を形成するために必要とされる。
【0089】
本発明のフィルター膜層は、様々な異なる材料から作製され得る。上で示したように、光画像化またはエッチングプロセスに特によく適した材料の1つは、ポリイミドポリマーである。これらのタイプのポリマーは、周知であり、そして、例えば、E.I.Du Pont de Nemours and Company(Wilmington,Delaware)から入手可能である。Riston(登録商標)材料は、du Pontからロールストック形態で入手可能な光画像化可能フィルム材料の一例であり、これは約37ミクロンの厚みを有する。
【0090】
レーザー切除の使用はまた、ポリイミドポリマー以外の他の材料を使用する道を開く。例えば、ポリカーボネート、アクリル、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリプロピレンおよびポリ塩化ビニル。
【0091】
以下は、シリコンウェハの使用に基づく、本発明の膜を作製する際に実施される手順の別の特定の例、バッチプロセスである。
【0092】
1.6インチの標準シリコンウェハを、基板として提供する。
【0093】
2.炉中、1000℃で、約5時間かけて、そのウェハ中に1ミクロンの熱酸化物をつくる。
【0094】
3.ポリイミド(OLIN 114A)を、液体溶液から酸化されたウェハに、3000r.p.m.でスピンキャストして、約2.5ミクロンのフィルム厚を作製する。
【0095】
4.塗布された層を有する得られたウェハを、ポリイミドを幾分か固めるために、108℃で90秒間、ホットプレートで焼き付ける。
【0096】
5.塗布された層を有する得られたウェハを、200℃で1時間、Blue Mオーブン中で焼き付け;それにより、ポリイミドは部分的に硬化する。
【0097】
6.次いで、チタン/タングステン合金層を、スパッタリングのような技術によって、層状構造体に塗布する。このスパッタリングは、半導体および微細構造製造において周知のプロセスであり、ここで、高エネルギーの衝突によって、純粋な「標的」から原子の気相への原子の排除および射出が起こり、その後、これらの原子は、排出チャンバを通って移動し、この排出チャンバで、これらの原子は、固相を形成するように処理されている基板の表面上に回収される。
【0098】
7.フォトレジスト(Hoechst AZ 5214)を、3000r.p.m.で、約0.5ミクロンの厚みの層になるまで層状基板上にスピンコートする。
【0099】
8.層状構造体を、OAI Contact マスク整列/露光システムにより、12秒間、光(436nmの波長)に曝す。光源と基板との間に、石英マスクを配置する。この石英マスクは、所望のフィルター層の構造パターンの逆の極性パターンを示すクロムパターンを含む。このように、露光により、ネガ型フォトレジストは、この光がフォトレジストについて利用可能である領域中のみで、架橋する。パターンマスクは、ホールがフィルター膜層上にあることが所望される領域に固体クロムを含み、固体材料が所望される領域(すなわち、フィルター層のホールの間の領域)にクロムを含まない。石英/クロムマスクは、半導体および微細構造製造産業におけるリソグラフィック処理において慣用的に使用されるマスクと同様である。
【0100】
9.次いで、露光されたフォトレジスト層を、40秒間、基板を溶液(この溶液は、3:1(質量)のHoechst AZ 351現像溶液:脱イオン水である)に浸漬することによって、現像する。これによって、フォトレジスト層中で、所望の膜パターンを達成する。
【0101】
10.次いで、基板および続いて処理された層を、5分間、脱イオン水リンスに供する。
【0102】
11.次いで、基板および装着された層を、ホットプレートで、105℃で5分間焼き付け、残った水を除去し、そして残りのフォトレジスト材料を、残りの溶媒を除去することによって、さらに硬化する。
【0103】
12.次いで、フォトレジスト層内の現像したパターンを、チタン/タングステン層に正確に転写し、ここで、この層を、フォトレジストがパターニングプロセスにおいて除去された領域で、暴露する。このパターン転写は、イオンエッチング(RIE)によって行われる。イオンエッチングは、基板がプラズマに供される周知のプロセスであり、このプラズマは、比較的不活性な気体を反応性の種に解離し、この反応性の種は、イオン衝突に助けられて、所望の材料をエッチングする。ここでは、Plasmatherm 7200 Reactive Ion Etching Systemを、400ワット、40mTorrの減圧下で、90sccmのCF4および10sccmのO2と共に使用した。
【0104】
13.40mTorrおよび400ワットで、80sccmのエッチング種としてのO2と共に、PlasmaTerm 7200 RIEシステムによるRIEを再び使用して、金属層に転写されたパターンを、ここで、ポリイミド層に転写する。この酸素エッチは、全ての露光された有機化合物を塩基除去することから、残ったフォトレジストもまた、この工程中に除去される。
【0105】
14.残ったチタン/タングステン層を、ここで、12に示される同じRIE工程を再び利用することによって除去する。この時点で、残ったもの全てが、酸化ウェハであり、パターン化されたポリイミドは、二層複合構造のフィルター膜層を形成する。
【0106】
15.次いで、ネガ作用型の光画像化可能ポリイミド(OCG 412)を、2000rpmで、25ミクロンの厚みになるまで、基板にスピンキャストする。
【0107】
16.110℃で5分間、ホットプレートで焼き付けを行う。
【0108】
17.次いで、光画像化可能ポリイミド層を、支持グリッド構造/パターンを規定する逆極性マスクを通した光に、60秒間曝す。
【0109】
18.5分間、浸漬現像し、続いて2回、脱イオン水で30秒間リンスする。
【0110】
19.次いで、温度を400℃まで上げ、そして400℃で30分間維持し、そして温度を室温まで戻すことによって、この系を、Blue Mオーブン中で十分に硬化する。このプロセスは、両方の処理層からのポリイミドを十分に硬化し、そしてこれらの層を連結して、モノリシックな1つのブロックを形成し、このブロックは、酸化ウェハに取り付けられたままである。
【0111】
20.次いで、サンプルを、7部のNH4OH(水酸化アンモニウム):1部のHF(フッ化水素酸)の、7:1緩衝化酸化物エッチに浸漬する。緩衝化HF溶液は、シリコンウェハ上の酸化物層を溶解し、二層膜フィルターを解放し、このフィルターは、この溶液の最上部まで浮き上がる。
【0112】
21.この構造体を、脱イオン水浴中で数分間リンスし、除去し、そして新たな脱イオン水浴中で再びリンスする。
【0113】
22.この構造体を、取付けまたは使用の前に、空気乾燥する。
【0114】
上記のプロセスにおいて認められる供給業者には、以下が挙げられる:(1)AOI−Optical Associates Incorporated,1425 McCandless Drive,Milpitas,CA;(2)OCG Microlectronic Materials NV,Keetberglaan 1A,Havennumer 1061 B−2070 Zwijndrecht BE;(3)Olin Microelectronic Materials−42 Kenwood Drive,Woodcliff Lake,NJ;および(4)Hoechst Celenese Corporation−Fibers and films Division−70 Meister Avenue,Somerville,NJ。
【0115】
本発明は、好ましい実施形態および代替の実施形態の点から記載されてきたが、これは、例示の目的のためであり、本発明の範囲を規定する添付の特許請求の範囲を制限する目的のためではない。特許請求の範囲の用語は、本明細書中で特に定義されない限り、それらの通常の用法に従って解釈されることが意図される。特許請求の範囲の用語は、特許請求の範囲の用語によって意図して示されない、上記の特定の特徴または工程に制限されることは意図されない。例えば、支持グリッドを必要とする特許請求の範囲が、例えば、図2および5に示されるような交差壁または支柱の矩形グリッドに制限されることは意図されない。他の構成のグリッドまたはグリッド支持構造体が、本発明から逸脱することなく使用され得ることは、この記載を読む当業者に明らかである。これらの理由のため、本発明は、この開示の特定の特徴ではなく、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】図1は、本発明を具体化する微小多孔性膜フィルターの斜視図である。
【図2】図2は、図1の膜フィルターの斜視図であり、ここで、フィルター層および支持層は、支持層の詳細を示すように分離している。
【図3】図3は、図1の膜フィルターの頂面図である。
【図4】図4は、図3の線4−4に沿って切り取られた、図3のフィルター膜の断面図である。
【図5】図5は、本発明の膜のための代替の支持構造の斜視図であり、支持壁または支柱の湾曲した交差点を有する。
【図6】図6は、間隔をあけて離れた円筒形開口を特徴とする、別の代替の支持構造の斜視図である。
【図7】図7は、本発明の膜の斜視図であり、ここで、フィルター層および支持層は、多数の副層およびサブグリッドを有する支持層を示すように分離している。
【図8a】図8(a)および図8(b)は、本発明の代替の膜の頂面図および断面図であり、ここで、細孔はほぼ細長い。
【図8b】図8(a)および図8(b)は、本発明の代替の膜の頂面図および断面図であり、ここで、細孔はほぼ細長い。
【図9】図9は、本発明を具体化する分離器の断面図である。
【図10】図10は、本発明を具体化する別の分離器の断面図である。
【図11】図11は、本発明を具体化するスピニング膜型フィルターの斜視図である。
【図12a】図12a〜図12gは、本発明の膜を作製する1つの方法の工程を示す。
【図12b】図12a〜図12gは、本発明の膜を作製する1つの方法の工程を示す。
【図12c】図12a〜図12gは、本発明の膜を作製する1つの方法の工程を示す。
【図12d】図12a〜図12gは、本発明の膜を作製する1つの方法の工程を示す。
【図12e】図12a〜図12gは、本発明の膜を作製する1つの方法の工程を示す。
【図12f】図12a〜図12gは、本発明の膜を作製する1つの方法の工程を示す。
【図12g】図12a〜図12gは、本発明の膜を作製する1つの方法の工程を示す。
【図13a】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13b】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13c】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13d】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13e】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13f】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13g】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13h】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図13i】図13a〜図13iは、本発明の膜を作製する別の方法の工程を示す。
【図14】図14は、本発明の膜を作製する、漸次的で、ほぼ連続的なプロセスを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載される微小多孔性フィルター膜。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8a】
image rotate

【図8b】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12a】
image rotate

【図12b】
image rotate

【図12c】
image rotate

【図12d】
image rotate

【図12e】
image rotate

【図12f】
image rotate

【図12g】
image rotate

【図13a】
image rotate

【図13b】
image rotate

【図13c】
image rotate

【図13d】
image rotate

【図13e】
image rotate

【図13f】
image rotate

【図13g】
image rotate

【図13h】
image rotate

【図13i】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2008−86996(P2008−86996A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−306647(P2007−306647)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【分割の表示】特願2001−543243(P2001−543243)の分割
【原出願日】平成12年12月5日(2000.12.5)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【Fターム(参考)】