微粉炭バーナ
【課題】微粉炭着火用としてプラズマトーチを具備する微粉炭バーナに於いて、安定した着火性能が得られる様にした。
【解決手段】ノズル本体6の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズル9が設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間10が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流14が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置7が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気16が噴出される微粉炭バーナ5であり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチ11を備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマ27を形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差する。
【解決手段】ノズル本体6の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズル9が設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間10が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流14が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置7が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気16が噴出される微粉炭バーナ5であり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチ11を備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマ27を形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微粉炭着火用としてプラズマトーチを具備する微粉炭バーナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
微粉炭バーナに於いて、微粉炭の着火用としてプラズマトーチを用いるものがある。プラズマトーチは高温のプラズマを発生するので、揮発分の低い微粉炭に対しても着化性がよく、又プラズマトーチを用いることで燃料供給系が油供給系を必要とせず、微粉炭の供給系、1系統でよくなり、設備の簡略化が図れる。
【0003】
又、微粉炭バーナとしては、特許文献1に示されるものがある。特許文献1の微粉炭バーナでは微粉炭バーナに対して斜に挿入された着火バーナが設けられ、該着火バーナとしてプラズマトーチが用いられることが示されている。
【0004】
特許文献1では、リング状に吹出される微粉炭流に対して、プラズマが微粉炭流全体に接触せず、着火が局部的に行われる場合がある為、より安定した着火性が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−354290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は斯かる実情に鑑み、微粉炭着火用としてプラズマトーチを具備する微粉炭バーナに於いて、安定した着火性能が得られる様にしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ノズル本体の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズルが設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気が噴出される微粉炭バーナであり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチを備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマを形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差する微粉炭バーナに係るものである。
【0008】
又本発明は、プラズマ拡散手段を更に具備し、該プラズマ拡散手段は前記プラズマを半径方向に拡散させる微粉炭バーナに係るものである。
【0009】
又本発明は、前記プラズマ拡散手段は、前記内筒ノズルの内部に前記プラズマトーチと平行に設けられた空気噴出ノズルであり、該空気噴出ノズルは前記プラズマと交差し、中心から外側に向って空気を噴出し、プラズマを半径方向に拡散する微粉炭バーナに係るものである。
【0010】
又本発明は、前記プラズマ拡散手段は、前記プラズマトーチの前方にプラズマを横断する様に設けられたプラズマ拡散板であり、前記プラズマは前記プラズマ拡散板に衝突して半径方向に拡散する微粉炭バーナに係るものである。
【0011】
又本発明は、前記プラズマ拡散手段は、複数のプラズマトーチからなり、該プラズマトーチはプラズマを外側に向って放射状に形成する微粉炭バーナに係るものである。
【0012】
又本発明は、前記ノズル本体の先端部及び内筒ノズルの先端部によって、先端に向って縮径する微粉炭混合流吹出し流路が形成され、該微粉炭混合流吹出し流路を流通して縮径された前記微粉炭混合流が前記プラズマに交差する微粉炭バーナに係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ノズル本体の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズルが設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気が噴出される微粉炭バーナであり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチを備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマを形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差するので、微粉炭は高温のプラズマに接触して確実に着火され、更にプラズマは微粉炭混合流の中心部に形成されるので、着火は微粉炭混合流全体に行われ、安定した着火性能が得られるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(A)は第1の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図、(B)は、図1(A)のA矢視図である。
【図2】第2の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図である。
【図3】(A)は第3の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図、(B)は、図3(A)のB矢視図である。
【図4】第4の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図である。
【図5】(A)は第5の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図、(B)は、図5(A)のC矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0016】
先ず、図1(A)を参照して本発明の第1の実施例を説明する。
【0017】
図1(A)中、1は火炉、2は該火炉1の炉壁を示している。
【0018】
該炉壁2にスロート3が設けられ、前記炉壁2の反火炉1側にウインドボックス4が取付けられ、該ウインドボックス4の内部に微粉炭バーナ5が前記スロート3と同心に設けられている。
【0019】
前記微粉炭バーナ5は、ノズル本体6と該ノズル本体6の先端部を囲む様に設けられた二次空気調整装置7を具備している。
【0020】
前記ノズル本体6の内部には、該ノズル本体6と同心に設けられた内筒ノズル9、該内筒ノズル9の中心線上に配設されたプラズマトーチ11を具備し、該プラズマトーチ11の周囲には、該プラズマトーチ11の中心線を中心とした円周上に等角度ピッチ(図示では90゜)で所要数(図示では4本、図1(B)参照)の空気噴出ノズル12が配設されている。
【0021】
前記ノズル本体6と前記内筒ノズル9との間には中空筒状の空間で前記火炉1側端が開放された燃料導通空間10を形成している。前記ノズル本体6は先端部に漸次径が小さくなる縮径部6aを有している。
【0022】
前記ノズル本体6の基部(反火炉1側の端部)には微粉炭混合流導入管13が連通し、該微粉炭混合流導入管13を介して一次空気及び該一次空気に運搬された微粉炭が微粉炭混合流14として、前記燃料導通空間10に接線方向から流入する。前記微粉炭混合流14は、該燃料導通空間10内部を旋回しながら流れ、前記ノズル本体6の先端から噴出される。
【0023】
前記内筒ノズル9の基部には前記ウインドボックス4の内部に開口する三次空気導入管15が連通し、前記ウインドボックス4に送給される燃焼用空気(二次空気16)の一部を取入れ、三次空気28として前記内筒ノズル9に導いている。
【0024】
前記プラズマトーチ11の基端部は前記内筒ノズル9の基端面を貫通して突出しており、突出した基端部からはプラズマ発生用の空気が第1空気供給ライン17を介して供給され、又前記プラズマトーチ11にはプラズマ用電源18が接続され、該プラズマ用電源18によってプラズマ励起に必要な電力が供給される様になっている。
【0025】
前記空気噴出ノズル12の基端部は、前記内筒ノズル9の基側端面を貫通して突出しており、マニホールド19に接続されている。従って、全ての空気噴出ノズル12は前記マニホールド19を介して連通している。該マニホールド19には第2空気供給ライン21を介して図示しない空気供給源に接続されている。
【0026】
前記空気噴出ノズル12の先端は軸心に対して斜に切断した形状となっており、先端面12aは楕円で軸心に対して傾斜し、軸心に向う平面となっている。又、先端面12aには垂直に空気噴出口孔22が複数穿設され、前記先端面12aに対して垂直、或は略垂直な方向に空気を噴出する様になっている。又、4本の空気噴出ノズル12の前記先端面12aの中心を通る垂線は、図1(B)に見られる様に90゜ずつ方向が異なり、且つ内筒ノズル9の軸心から所要距離偏心した位置を通過する。即ち、前記ウインドボックス4から噴出されるプラズマ拡散空気20は相互に干渉することなく、前記内筒ノズル9の中心近傍を通過した後、放射状に離散する様になっている。尚、図1(B)で示す先端面12aは、先端面の向きを明らかにする為、先端面に限り垂直方向から見た図としている。
【0027】
前記プラズマトーチ11の中心線近傍を通過して放射状に空気を噴出する前記空気噴出ノズル12は、後述する様にプラズマ拡散手段として機能する。
【0028】
前記二次空気調整装置7は、先端に向って縮径する空気ガイドダクト23と該空気ガイドダクト23の基部に円周等間隔で設けられた風量調整羽根24を有し、該風量調整羽根24は回転軸25を中心に回転自在となっている。該回転軸25は相互にリンク機構(図示せず)によって連結され、前記風量調整羽根24は同期回転可能であり、前記リンク機構は図示しない風量調整羽根駆動部と連結され、該風量調整羽根駆動部によって前記リンク機構を介して前記風量調整羽根24の角度が調整される様になっている。
【0029】
上記微粉炭バーナ5での燃焼について略述する。
【0030】
先ず前記微粉炭バーナ5の着火について説明する。
【0031】
前記第1空気供給ライン17よりプラズマ発生用の空気を供給すると共に前記プラズマ用電源18に励起用電力を供給し、前記プラズマトーチ11の先端よりプラズマ27を発生させる。プラズマ27はプラズマ発生用の空気の流れによって、前記ノズル本体6の前方、炉心側に向って延在する様に形成される。前記プラズマ27が安定した状態で、前記第2空気供給ライン21を介して前記空気噴出ノズル12に空気を供給し、前記先端面12aの空気噴出口孔22よりプラズマ拡散空気20を噴出する。
【0032】
該プラズマ拡散空気20は前記プラズマ27を横切って放射状に離散するので、該プラズマ27は前記プラズマ拡散空気20の流れに影響され、前記ノズル本体6の軸心に対して半径方向に拡散する(図1(A)中27aで示す)。拡散する範囲は、好ましくは、前記ノズル本体6の微粉炭吹出し口全体に広がることが好ましい。従って、前記プラズマ27aが、前記ノズル本体6の微粉炭吹出し口全体に広がる様に、前記プラズマトーチ11へのプラズマ発生用に空気の供給量、前記プラズマトーチ11からの前記プラズマ拡散空気20の吹出し量等を調整する。
【0033】
前記微粉炭混合流14が前記微粉炭混合流導入管13より供給され、前記燃料導通空間10を旋回しながら流動し、又該燃料導通空間10を通過する過程で縮流され、前記ノズル本体6の先端より噴出される。又、前記ウインドボックス4には燃焼用空気である二次空気26が送給され、該二次空気26は前記風量調整羽根24により、旋回力、或は旋回力と風量が調整され、前記スロート3を経て前記火炉1に噴出される。
【0034】
前記ノズル本体6の先端より噴出された微粉炭流は、拡散したプラズマ27aを横切る。横切る過程で、高温のプラズマ27aに微粉炭が接触し、発火する。プラズマは3000℃という高温であるので、揮発分の少ない微粉炭で、更に二次空気16が低温(常温)の状態でも、確実に着火される。更に、前記プラズマ27aは前記微粉炭吹出し口全体に広がっているので、前記微粉炭流は全体に均等に着火される。
【0035】
前記火炉1の温度が所定の温度に上昇する迄、前記プラズマトーチ11による着火は継続され、前記微粉炭バーナ5単体での自立燃焼(定常燃焼)が可能となった場合に、前記プラズマ27の発生が停止される。尚、定常燃焼状態となった場合、前記プラズマトーチ11、前記空気噴出ノズル12を後退させ、炉内からの輻射熱を受けない様にしてもよい。
【0036】
又、前記内筒ノズル9よりスロート3に噴出される前記三次空気28により、燃料の燃焼状態が調整される。
【0037】
而して、上記実施例では、着火に油を使用する必要がないので、燃料供給系が1系列でよく、而も安定した着火性能が得られる。
【0038】
図2を参照して第2の実施例を説明する。
【0039】
尚、図2中、図1(A)で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0040】
第2の実施例では、第1の実施例で用いた空気噴出ノズル12を省略し、プラズマ拡散手段として、プラズマ拡散板31を用いたものである。
【0041】
プラズマトーチ11は内筒ノズル9の中心線上に設けられ、前記プラズマ拡散板31は前記プラズマトーチ11の中心線の延長上で、該プラズマトーチ11の先端から所要距離離反した位置に支持される。
【0042】
前記プラズマ拡散板31は、前記プラズマトーチ11の中心線に対して直交し、プラズマ27を横切る様に設けられ、前記プラズマ拡散板31は3本又は4本の支柱32によって前記内筒ノズル9の先端に取付けられている。尚、前記プラズマ拡散板31、前記支柱32はプラズマの高温に耐えられる部材、例えばセラミック製となっている。
【0043】
第2の実施例では、前記プラズマトーチ11先端から噴出されたプラズマ27は、前記プラズマ拡散板31に衝突し、半径方向に広がる。ノズル本体6の先端から噴出する微粉炭混合流14が広がったプラズマ27を横切り、微粉炭が、前記プラズマ27に接触して、着火する。
【0044】
第2の実施例に於いても、着火に油を使用する必要がないので、燃料供給系が1系列でよく、又微粉炭混合流14の全体にプラズマ27と接触し、安定した着火性能が得られる。
【0045】
図3(A)を参照して第3の実施例を説明する。
【0046】
尚、図3(A)中、図1(A)で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0047】
第3の実施例では、第1の実施例で用いた空気噴出ノズル12を省略し、プラズマトーチ11を複数設け、プラズマトーチ11自体にプラズマ拡散手段としての機能を付加したものである。
【0048】
前記内筒ノズル9の中心線に沿って、複数のプラズマトーチ11(図示では4本、図3(B)参照)を配設し、プラズマの発生方向を軸心方向から外側に向って傾斜させ、又傾斜方向が、各プラズマトーチ11毎に90゜ずらした状態としている。
【0049】
前記プラズマトーチ11からプラズマ27を外側に向って傾斜させて発生させることで、前記微粉炭混合流14が前記プラズマ27を横切って噴出されることになり、微粉炭が前記プラズマ27に接触して発火する。
【0050】
尚、前記プラズマトーチ11の本数については、前記ノズル本体6からリンク状に噴出される微粉炭混合流14が前記プラズマ27に均等に接触する様に設定する。
【0051】
尚、第3の実施例の場合も、微粉炭による定常燃焼が可能となった状態では、前記プラズマトーチ11を後退させ、炉内からの放射熱に対する保護を行ってもよい。
【0052】
尚、図3(A)に於いて、プラズマの発生方向を明確にする為、プラズマトーチ11の先端を軸心に対して斜に切断した形状としたが、先端の形状を限定するものではない。又、図3(B)に於いては、図1(B)と同様、先端面11aの向きを明らかにする為、先端面に限り垂直方向から見た図としている。
【0053】
図4により、第4の実施例を説明する。
【0054】
第4の実施例では、ノズル本体6から噴出される微粉炭混合流14がプラズマ27に接触する様に、前記微粉炭混合流14を中心に向け、縮流させるものである。
【0055】
内筒ノズル9の先端部に先端側に向って径が減少する縮径部9aを形成し、又前記ノズル本体6の先端部に先端側に向って径が減少する縮径部6aを形成する。前記縮径部6a及び前記縮径部9aによって、先端に向って縮径する円錐台形状であり、且つ筒状の微粉炭混合流吹出し流路34が形成される。
【0056】
前記微粉炭混合流14が前記微粉炭混合流吹出し流路34を流通することで、中心に向って縮流し、前記プラズマトーチ11の前方に形成されたプラズマと交差する。尚、前記微粉炭混合流14が最も縮流する位置が、前記プラズマ27が発生している部分であることが好ましい。
【0057】
前記微粉炭混合流14が前記プラズマ27に交差することで、微粉炭がプラズマ27に接触して発火する。前記微粉炭混合流14が縮流した位置で前記プラズマ27に交差、或は接触するので、噴出された微粉炭は均等に前記プラズマ27に接触して発火し、安定した着火性能が得られる。
【0058】
図5(A)により、第5の実施例を説明する。
【0059】
第5の実施例では、複数本のプラズマトーチ11を微粉炭バーナ5の外部に設けたものである。
【0060】
複数本、本実施例では4本のプラズマトーチ11を微粉炭バーナ5の軸心に対して傾斜させ、前記プラズマトーチ11の軸心の延長が、前記微粉炭バーナ5の軸心に向う様にしたものであり、前記プラズマトーチ11の先端がノズル本体6の先端に位置する様に、前記プラズマトーチ11が設けられている。又、前記プラズマトーチ11の先端前方に形成されるプラズマ27の噴出方向は、前記ノズル本体6の先端からリング状に噴出される微粉炭混合流14の流れに対して交差する様になっており、更に図5(B)に見られる様に、前記微粉炭混合流14が形成するリング状流れの周方向の流れに沿う様にする。例えば、リング状流れの中心円35に接する様に前記プラズマ27を噴出する。
【0061】
従って、4つの前記プラズマ27は、前記微粉炭混合流14のリング状流れを全円周に亘って横断することになり、前記微粉炭混合流14は前記プラズマ27のいずれかに接触し、微粉炭は前記プラズマ27によって着火される。第5の実施例に於いても、噴出された微粉炭は均等に前記プラズマ27に接触して発火し、安定した着火性能が得られる。
【符号の説明】
【0062】
1 火炉
2 炉壁
3 スロート
5 微粉炭バーナ
6 ノズル本体
7 二次空気調整装置
9 内筒ノズル
10 燃料導通空間
11 プラズマトーチ
12 空気噴出ノズル
13 微粉炭混合流導入管
14 微粉炭混合流
16 二次空気
18 プラズマ用電源
20 プラズマ拡散空気
27 プラズマ
31 プラズマ拡散板
32 支柱
34 微粉炭混合流吹出し流路
35 中心円
【技術分野】
【0001】
本発明は、微粉炭着火用としてプラズマトーチを具備する微粉炭バーナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
微粉炭バーナに於いて、微粉炭の着火用としてプラズマトーチを用いるものがある。プラズマトーチは高温のプラズマを発生するので、揮発分の低い微粉炭に対しても着化性がよく、又プラズマトーチを用いることで燃料供給系が油供給系を必要とせず、微粉炭の供給系、1系統でよくなり、設備の簡略化が図れる。
【0003】
又、微粉炭バーナとしては、特許文献1に示されるものがある。特許文献1の微粉炭バーナでは微粉炭バーナに対して斜に挿入された着火バーナが設けられ、該着火バーナとしてプラズマトーチが用いられることが示されている。
【0004】
特許文献1では、リング状に吹出される微粉炭流に対して、プラズマが微粉炭流全体に接触せず、着火が局部的に行われる場合がある為、より安定した着火性が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−354290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は斯かる実情に鑑み、微粉炭着火用としてプラズマトーチを具備する微粉炭バーナに於いて、安定した着火性能が得られる様にしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ノズル本体の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズルが設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気が噴出される微粉炭バーナであり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチを備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマを形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差する微粉炭バーナに係るものである。
【0008】
又本発明は、プラズマ拡散手段を更に具備し、該プラズマ拡散手段は前記プラズマを半径方向に拡散させる微粉炭バーナに係るものである。
【0009】
又本発明は、前記プラズマ拡散手段は、前記内筒ノズルの内部に前記プラズマトーチと平行に設けられた空気噴出ノズルであり、該空気噴出ノズルは前記プラズマと交差し、中心から外側に向って空気を噴出し、プラズマを半径方向に拡散する微粉炭バーナに係るものである。
【0010】
又本発明は、前記プラズマ拡散手段は、前記プラズマトーチの前方にプラズマを横断する様に設けられたプラズマ拡散板であり、前記プラズマは前記プラズマ拡散板に衝突して半径方向に拡散する微粉炭バーナに係るものである。
【0011】
又本発明は、前記プラズマ拡散手段は、複数のプラズマトーチからなり、該プラズマトーチはプラズマを外側に向って放射状に形成する微粉炭バーナに係るものである。
【0012】
又本発明は、前記ノズル本体の先端部及び内筒ノズルの先端部によって、先端に向って縮径する微粉炭混合流吹出し流路が形成され、該微粉炭混合流吹出し流路を流通して縮径された前記微粉炭混合流が前記プラズマに交差する微粉炭バーナに係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ノズル本体の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズルが設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気が噴出される微粉炭バーナであり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチを備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマを形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差するので、微粉炭は高温のプラズマに接触して確実に着火され、更にプラズマは微粉炭混合流の中心部に形成されるので、着火は微粉炭混合流全体に行われ、安定した着火性能が得られるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(A)は第1の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図、(B)は、図1(A)のA矢視図である。
【図2】第2の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図である。
【図3】(A)は第3の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図、(B)は、図3(A)のB矢視図である。
【図4】第4の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図である。
【図5】(A)は第5の実施例に係る微粉炭バーナの概略断面図、(B)は、図5(A)のC矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0016】
先ず、図1(A)を参照して本発明の第1の実施例を説明する。
【0017】
図1(A)中、1は火炉、2は該火炉1の炉壁を示している。
【0018】
該炉壁2にスロート3が設けられ、前記炉壁2の反火炉1側にウインドボックス4が取付けられ、該ウインドボックス4の内部に微粉炭バーナ5が前記スロート3と同心に設けられている。
【0019】
前記微粉炭バーナ5は、ノズル本体6と該ノズル本体6の先端部を囲む様に設けられた二次空気調整装置7を具備している。
【0020】
前記ノズル本体6の内部には、該ノズル本体6と同心に設けられた内筒ノズル9、該内筒ノズル9の中心線上に配設されたプラズマトーチ11を具備し、該プラズマトーチ11の周囲には、該プラズマトーチ11の中心線を中心とした円周上に等角度ピッチ(図示では90゜)で所要数(図示では4本、図1(B)参照)の空気噴出ノズル12が配設されている。
【0021】
前記ノズル本体6と前記内筒ノズル9との間には中空筒状の空間で前記火炉1側端が開放された燃料導通空間10を形成している。前記ノズル本体6は先端部に漸次径が小さくなる縮径部6aを有している。
【0022】
前記ノズル本体6の基部(反火炉1側の端部)には微粉炭混合流導入管13が連通し、該微粉炭混合流導入管13を介して一次空気及び該一次空気に運搬された微粉炭が微粉炭混合流14として、前記燃料導通空間10に接線方向から流入する。前記微粉炭混合流14は、該燃料導通空間10内部を旋回しながら流れ、前記ノズル本体6の先端から噴出される。
【0023】
前記内筒ノズル9の基部には前記ウインドボックス4の内部に開口する三次空気導入管15が連通し、前記ウインドボックス4に送給される燃焼用空気(二次空気16)の一部を取入れ、三次空気28として前記内筒ノズル9に導いている。
【0024】
前記プラズマトーチ11の基端部は前記内筒ノズル9の基端面を貫通して突出しており、突出した基端部からはプラズマ発生用の空気が第1空気供給ライン17を介して供給され、又前記プラズマトーチ11にはプラズマ用電源18が接続され、該プラズマ用電源18によってプラズマ励起に必要な電力が供給される様になっている。
【0025】
前記空気噴出ノズル12の基端部は、前記内筒ノズル9の基側端面を貫通して突出しており、マニホールド19に接続されている。従って、全ての空気噴出ノズル12は前記マニホールド19を介して連通している。該マニホールド19には第2空気供給ライン21を介して図示しない空気供給源に接続されている。
【0026】
前記空気噴出ノズル12の先端は軸心に対して斜に切断した形状となっており、先端面12aは楕円で軸心に対して傾斜し、軸心に向う平面となっている。又、先端面12aには垂直に空気噴出口孔22が複数穿設され、前記先端面12aに対して垂直、或は略垂直な方向に空気を噴出する様になっている。又、4本の空気噴出ノズル12の前記先端面12aの中心を通る垂線は、図1(B)に見られる様に90゜ずつ方向が異なり、且つ内筒ノズル9の軸心から所要距離偏心した位置を通過する。即ち、前記ウインドボックス4から噴出されるプラズマ拡散空気20は相互に干渉することなく、前記内筒ノズル9の中心近傍を通過した後、放射状に離散する様になっている。尚、図1(B)で示す先端面12aは、先端面の向きを明らかにする為、先端面に限り垂直方向から見た図としている。
【0027】
前記プラズマトーチ11の中心線近傍を通過して放射状に空気を噴出する前記空気噴出ノズル12は、後述する様にプラズマ拡散手段として機能する。
【0028】
前記二次空気調整装置7は、先端に向って縮径する空気ガイドダクト23と該空気ガイドダクト23の基部に円周等間隔で設けられた風量調整羽根24を有し、該風量調整羽根24は回転軸25を中心に回転自在となっている。該回転軸25は相互にリンク機構(図示せず)によって連結され、前記風量調整羽根24は同期回転可能であり、前記リンク機構は図示しない風量調整羽根駆動部と連結され、該風量調整羽根駆動部によって前記リンク機構を介して前記風量調整羽根24の角度が調整される様になっている。
【0029】
上記微粉炭バーナ5での燃焼について略述する。
【0030】
先ず前記微粉炭バーナ5の着火について説明する。
【0031】
前記第1空気供給ライン17よりプラズマ発生用の空気を供給すると共に前記プラズマ用電源18に励起用電力を供給し、前記プラズマトーチ11の先端よりプラズマ27を発生させる。プラズマ27はプラズマ発生用の空気の流れによって、前記ノズル本体6の前方、炉心側に向って延在する様に形成される。前記プラズマ27が安定した状態で、前記第2空気供給ライン21を介して前記空気噴出ノズル12に空気を供給し、前記先端面12aの空気噴出口孔22よりプラズマ拡散空気20を噴出する。
【0032】
該プラズマ拡散空気20は前記プラズマ27を横切って放射状に離散するので、該プラズマ27は前記プラズマ拡散空気20の流れに影響され、前記ノズル本体6の軸心に対して半径方向に拡散する(図1(A)中27aで示す)。拡散する範囲は、好ましくは、前記ノズル本体6の微粉炭吹出し口全体に広がることが好ましい。従って、前記プラズマ27aが、前記ノズル本体6の微粉炭吹出し口全体に広がる様に、前記プラズマトーチ11へのプラズマ発生用に空気の供給量、前記プラズマトーチ11からの前記プラズマ拡散空気20の吹出し量等を調整する。
【0033】
前記微粉炭混合流14が前記微粉炭混合流導入管13より供給され、前記燃料導通空間10を旋回しながら流動し、又該燃料導通空間10を通過する過程で縮流され、前記ノズル本体6の先端より噴出される。又、前記ウインドボックス4には燃焼用空気である二次空気26が送給され、該二次空気26は前記風量調整羽根24により、旋回力、或は旋回力と風量が調整され、前記スロート3を経て前記火炉1に噴出される。
【0034】
前記ノズル本体6の先端より噴出された微粉炭流は、拡散したプラズマ27aを横切る。横切る過程で、高温のプラズマ27aに微粉炭が接触し、発火する。プラズマは3000℃という高温であるので、揮発分の少ない微粉炭で、更に二次空気16が低温(常温)の状態でも、確実に着火される。更に、前記プラズマ27aは前記微粉炭吹出し口全体に広がっているので、前記微粉炭流は全体に均等に着火される。
【0035】
前記火炉1の温度が所定の温度に上昇する迄、前記プラズマトーチ11による着火は継続され、前記微粉炭バーナ5単体での自立燃焼(定常燃焼)が可能となった場合に、前記プラズマ27の発生が停止される。尚、定常燃焼状態となった場合、前記プラズマトーチ11、前記空気噴出ノズル12を後退させ、炉内からの輻射熱を受けない様にしてもよい。
【0036】
又、前記内筒ノズル9よりスロート3に噴出される前記三次空気28により、燃料の燃焼状態が調整される。
【0037】
而して、上記実施例では、着火に油を使用する必要がないので、燃料供給系が1系列でよく、而も安定した着火性能が得られる。
【0038】
図2を参照して第2の実施例を説明する。
【0039】
尚、図2中、図1(A)で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0040】
第2の実施例では、第1の実施例で用いた空気噴出ノズル12を省略し、プラズマ拡散手段として、プラズマ拡散板31を用いたものである。
【0041】
プラズマトーチ11は内筒ノズル9の中心線上に設けられ、前記プラズマ拡散板31は前記プラズマトーチ11の中心線の延長上で、該プラズマトーチ11の先端から所要距離離反した位置に支持される。
【0042】
前記プラズマ拡散板31は、前記プラズマトーチ11の中心線に対して直交し、プラズマ27を横切る様に設けられ、前記プラズマ拡散板31は3本又は4本の支柱32によって前記内筒ノズル9の先端に取付けられている。尚、前記プラズマ拡散板31、前記支柱32はプラズマの高温に耐えられる部材、例えばセラミック製となっている。
【0043】
第2の実施例では、前記プラズマトーチ11先端から噴出されたプラズマ27は、前記プラズマ拡散板31に衝突し、半径方向に広がる。ノズル本体6の先端から噴出する微粉炭混合流14が広がったプラズマ27を横切り、微粉炭が、前記プラズマ27に接触して、着火する。
【0044】
第2の実施例に於いても、着火に油を使用する必要がないので、燃料供給系が1系列でよく、又微粉炭混合流14の全体にプラズマ27と接触し、安定した着火性能が得られる。
【0045】
図3(A)を参照して第3の実施例を説明する。
【0046】
尚、図3(A)中、図1(A)で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0047】
第3の実施例では、第1の実施例で用いた空気噴出ノズル12を省略し、プラズマトーチ11を複数設け、プラズマトーチ11自体にプラズマ拡散手段としての機能を付加したものである。
【0048】
前記内筒ノズル9の中心線に沿って、複数のプラズマトーチ11(図示では4本、図3(B)参照)を配設し、プラズマの発生方向を軸心方向から外側に向って傾斜させ、又傾斜方向が、各プラズマトーチ11毎に90゜ずらした状態としている。
【0049】
前記プラズマトーチ11からプラズマ27を外側に向って傾斜させて発生させることで、前記微粉炭混合流14が前記プラズマ27を横切って噴出されることになり、微粉炭が前記プラズマ27に接触して発火する。
【0050】
尚、前記プラズマトーチ11の本数については、前記ノズル本体6からリンク状に噴出される微粉炭混合流14が前記プラズマ27に均等に接触する様に設定する。
【0051】
尚、第3の実施例の場合も、微粉炭による定常燃焼が可能となった状態では、前記プラズマトーチ11を後退させ、炉内からの放射熱に対する保護を行ってもよい。
【0052】
尚、図3(A)に於いて、プラズマの発生方向を明確にする為、プラズマトーチ11の先端を軸心に対して斜に切断した形状としたが、先端の形状を限定するものではない。又、図3(B)に於いては、図1(B)と同様、先端面11aの向きを明らかにする為、先端面に限り垂直方向から見た図としている。
【0053】
図4により、第4の実施例を説明する。
【0054】
第4の実施例では、ノズル本体6から噴出される微粉炭混合流14がプラズマ27に接触する様に、前記微粉炭混合流14を中心に向け、縮流させるものである。
【0055】
内筒ノズル9の先端部に先端側に向って径が減少する縮径部9aを形成し、又前記ノズル本体6の先端部に先端側に向って径が減少する縮径部6aを形成する。前記縮径部6a及び前記縮径部9aによって、先端に向って縮径する円錐台形状であり、且つ筒状の微粉炭混合流吹出し流路34が形成される。
【0056】
前記微粉炭混合流14が前記微粉炭混合流吹出し流路34を流通することで、中心に向って縮流し、前記プラズマトーチ11の前方に形成されたプラズマと交差する。尚、前記微粉炭混合流14が最も縮流する位置が、前記プラズマ27が発生している部分であることが好ましい。
【0057】
前記微粉炭混合流14が前記プラズマ27に交差することで、微粉炭がプラズマ27に接触して発火する。前記微粉炭混合流14が縮流した位置で前記プラズマ27に交差、或は接触するので、噴出された微粉炭は均等に前記プラズマ27に接触して発火し、安定した着火性能が得られる。
【0058】
図5(A)により、第5の実施例を説明する。
【0059】
第5の実施例では、複数本のプラズマトーチ11を微粉炭バーナ5の外部に設けたものである。
【0060】
複数本、本実施例では4本のプラズマトーチ11を微粉炭バーナ5の軸心に対して傾斜させ、前記プラズマトーチ11の軸心の延長が、前記微粉炭バーナ5の軸心に向う様にしたものであり、前記プラズマトーチ11の先端がノズル本体6の先端に位置する様に、前記プラズマトーチ11が設けられている。又、前記プラズマトーチ11の先端前方に形成されるプラズマ27の噴出方向は、前記ノズル本体6の先端からリング状に噴出される微粉炭混合流14の流れに対して交差する様になっており、更に図5(B)に見られる様に、前記微粉炭混合流14が形成するリング状流れの周方向の流れに沿う様にする。例えば、リング状流れの中心円35に接する様に前記プラズマ27を噴出する。
【0061】
従って、4つの前記プラズマ27は、前記微粉炭混合流14のリング状流れを全円周に亘って横断することになり、前記微粉炭混合流14は前記プラズマ27のいずれかに接触し、微粉炭は前記プラズマ27によって着火される。第5の実施例に於いても、噴出された微粉炭は均等に前記プラズマ27に接触して発火し、安定した着火性能が得られる。
【符号の説明】
【0062】
1 火炉
2 炉壁
3 スロート
5 微粉炭バーナ
6 ノズル本体
7 二次空気調整装置
9 内筒ノズル
10 燃料導通空間
11 プラズマトーチ
12 空気噴出ノズル
13 微粉炭混合流導入管
14 微粉炭混合流
16 二次空気
18 プラズマ用電源
20 プラズマ拡散空気
27 プラズマ
31 プラズマ拡散板
32 支柱
34 微粉炭混合流吹出し流路
35 中心円
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル本体の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズルが設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気が噴出される微粉炭バーナであり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチを備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマを形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差することを特徴とする微粉炭バーナ。
【請求項2】
プラズマ拡散手段を更に具備し、該プラズマ拡散手段は前記プラズマを半径方向に拡散させる請求項1の微粉炭バーナ。
【請求項3】
前記プラズマ拡散手段は、前記内筒ノズルの内部に前記プラズマトーチと平行に設けられた空気噴出ノズルであり、該空気噴出ノズルは前記プラズマと交差し、中心から外側に向って空気を噴出し、プラズマを半径方向に拡散する請求項2の微粉炭バーナ。
【請求項4】
前記プラズマ拡散手段は、前記プラズマトーチの前方にプラズマを横断する様に設けられたプラズマ拡散板であり、前記プラズマは前記プラズマ拡散板に衝突して半径方向に拡散する請求項2の微粉炭バーナ。
【請求項5】
前記プラズマ拡散手段は、複数のプラズマトーチからなり、該プラズマトーチはプラズマを外側に向って放射状に形成する請求項2の微粉炭バーナ。
【請求項6】
前記ノズル本体の先端部及び内筒ノズルの先端部によって、先端に向って縮径する微粉炭混合流吹出し流路が形成され、該微粉炭混合流吹出し流路を流通して縮径された前記微粉炭混合流が前記プラズマに交差する請求項1の微粉炭バーナ。
【請求項1】
ノズル本体の内部に該ノズル本体と同心に内筒ノズルが設けられ、該内筒ノズルと前記ノズル本体との間に円筒状の燃料導通空間が形成され、該燃料導通空間を介して微粉炭混合流が噴出され、前記ノズル本体の先端部を囲繞する様に二次空気調整装置が設けられ、該二次空気調整装置を介して前記ノズル本体の周囲より二次空気が噴出される微粉炭バーナであり、前記内筒ノズルの中心にプラズマトーチを備え、該プラズマトーチは前記ノズル本体の前方にプラズマを形成し、前記ノズル本体より噴出された微粉炭混合流は前記プラズマと交差することを特徴とする微粉炭バーナ。
【請求項2】
プラズマ拡散手段を更に具備し、該プラズマ拡散手段は前記プラズマを半径方向に拡散させる請求項1の微粉炭バーナ。
【請求項3】
前記プラズマ拡散手段は、前記内筒ノズルの内部に前記プラズマトーチと平行に設けられた空気噴出ノズルであり、該空気噴出ノズルは前記プラズマと交差し、中心から外側に向って空気を噴出し、プラズマを半径方向に拡散する請求項2の微粉炭バーナ。
【請求項4】
前記プラズマ拡散手段は、前記プラズマトーチの前方にプラズマを横断する様に設けられたプラズマ拡散板であり、前記プラズマは前記プラズマ拡散板に衝突して半径方向に拡散する請求項2の微粉炭バーナ。
【請求項5】
前記プラズマ拡散手段は、複数のプラズマトーチからなり、該プラズマトーチはプラズマを外側に向って放射状に形成する請求項2の微粉炭バーナ。
【請求項6】
前記ノズル本体の先端部及び内筒ノズルの先端部によって、先端に向って縮径する微粉炭混合流吹出し流路が形成され、該微粉炭混合流吹出し流路を流通して縮径された前記微粉炭混合流が前記プラズマに交差する請求項1の微粉炭バーナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2012−112549(P2012−112549A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259821(P2010−259821)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
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