説明

情報伝送装置、情報伝送方法及び情報伝送プログラム

【課題】リアルタイムに頻発する情報を、国際間で広く標準化され汎用的に運用されている公衆回線の接続手法を用い、最終の情報利用者へ迅速に簡便かつ安価に情報の伝達を図る。
【解決手段】親機は、子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有している。前記子機は、伝送情報を、親機の1つの回線番号をビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック及びオンフックすることにより、親機の回線番号を発呼する情報出力部を有し、前記親機は、前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機から前記親機への回線番号の着呼を受信する受信部と、前記発信者番号通知に基づいて子機を特定すると共に、前記特定した子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力する情報再生部とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔地などの監視対象の状況を既設の通信網における接続手順を情報の伝送に利用した情報伝送装置、情報伝送方法及び情報伝送プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信事業者から発信者番号通知サービスが提供されている。前記発信者番号通知サービスは、契約者回線番号を相手方に通知するサービスであって、このサービスは、INSネット契約者、又は加入電話のナンバー・ディスプレイの契約者、デジタル携帯電話、PHSへの通信にも利用できるようになっている。前記発信者番号通知サービスにおいては、代表サービス契約者の場合に代表親番号を、ダイヤルインサービス契約者の場合にダイヤルイン番号を呼毎に通知されるようになっている。
【0003】
前記発信者番号通知サービスを利用した技術が種々開発されている(例えば、特許文献1,特許文献2)。さらには、特許文献3には、セキュリティセンサから出力される信号を入力手段で入力し、前記入力した信号に応じてメモリに記憶された電話番号を抽出し、前記抽出した前記電話番号に基づいて携帯無線機を呼び出す異常報知装置が開示されている。
【0004】
また、公衆回線網に加入した電話機同士を利用して情報を簡易に伝送する電話機の利用方法がある。この電話機の利用方法は、一般に「帰るコール」と称されているものである。この方式は、公衆回線網に加入した2台の電話機を利用し、且つ前記2台の電話機間に公衆回線網を介して回線が確立する前に、回線の接続を絶つことにより、情報の伝送を行うものである。
具体的に説明すると、公衆回線に加入した2台の電話機のユーザが予め呼出音を鳴らす回数に対応して伝送する情報を定めておき、情報を伝送する際に、一方の電話機から他の電話機を呼出し、一方の電話機のユーザが、交換機から他の電話機を呼び出す呼出音の回数を聞き取り、その呼出音の回数が伝送したい情報に相当する回数に達した際に回線を切ることにより、情報を相手方に伝えるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−23037号公報
【特許文献2】特開2002−64591号公報
【特許文献3】特開2001−53904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2は、通信事業者が提供している発信者番号通知サービスを利用して相手方を迅速に呼び出す、或いは通信網のうち通信費が安い通信網を選定して回線確立を行うなどものであり、発信側の電話機がどの通信網に加入した相手方の電話機を呼び出しているかを示す情報であって、伝送される情報が単純な形式であり、伝送される内容も単純なものに限られている。
【0007】
いわゆる帰るコール方式の場合にあっても、呼出音の回数に応じて伝送内容を取り決めているものであるから、呼出音の回数を何かの拍子で増減させてしまった場合に、正確な情報の内容を伝えることにならないものである。
【0008】
現在、公衆回線網、インターネット回線網やデジタル携帯電話などを利用するにあたって、加入者に付与されている回線番号は、前述した各種の通信網において一方から他方を呼び出して回線を確立するために必要なものであり、着信側の電話機がダイヤルイン番号を複数付与されていても、発信側の1台の電話機では、2以上のダイヤルイン番号に対応する2以上の電話機を連続して呼び出すことはできないものである。
以上の技術背景であるため、電話機に付与された回線番号は、発信側と着信側との電話機が1対1の関係にあるときに有効なものであって、それ以外の目的に使用されていないのである。
【0009】
本発明の目的は、リアルタイムに頻発する情報を、国際間で広く標準化され汎用的に運用されている公衆回線の接続手法を用い、最終の情報利用者へ迅速に簡便かつ安価に情報の伝達を図ることを実現した情報伝送装置、情報伝送方法及び情報伝送プログラムを提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述したように発信者通知サービスにおいても、ユーザに付与された回線番号は、発信方からの呼に応じるか拒否するかを判断するための情報である。さらに、公衆回線網、インターネット回線網やデジタル携帯電話などを利用するにあたって、加入者に付与されている回線番号は、前述した各種の通信網において一方から他方を呼び出して回線を確立するために必要なものである。
【0011】
さらに、国際間で広く標準化され汎用的に運用されている通信網は公衆回線網であり、この公衆回線網をベースとしてインターネットなどの新たな通信網が開発されている。
【0012】
公衆回線網は国際間で広く標準化され汎用的に運用されているため、殆どの世帯は公衆回線網に加入している。この公衆回線網をベースにしたインターネットは、種々のデータを瞬時に送ることができるものであるが、そのユーザが経済的及び技術的に負担する割合が多いのが現状であり、公衆回線網に加入している全ての世帯がインターネットに加入している訳ではない。
【0013】
また、公衆回線網に加入しているユーザが法人などの場合、複数の回線を導入し、或いはダイヤルインサービスの提供を受けて、2以上の回線番号を保有している。前記ユーザは、ダイヤルインサービスの提供を受ける際に、一人の発呼者とは一つの回線番号を使って通話を行うものであり、前記ユーザが2以上の回線番号を保有していても、一人の発呼者に2以上の回線番号を使って通話を行うことはないものである。
【0014】
以上の背景を考慮して、本発明は、公衆回線網の交換機が実行する回線選択・交換の機能を利用し、公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック,オンフックすることを繰り返して1台の電話機から親機の2以上の回線番号を発呼し、前記交換機によって親機の2以上の回線番号を着呼させることを情報の伝送に応用したものであり、リアルタイムに頻発する情報を、国際間で広く標準化され汎用的に運用されている公衆回線の接続手法のみを用いることにより、最終の情報利用者へ迅速に簡便かつ安価に情報の伝達を行うものである。前記オフフックとは、電話機の電話回線と公衆回線網の交換機との間に閉ループを閉成することにより、電話機の電話回線を公衆回線網の交換機に接続することを意味している。さらに、前記オンフックとは、電話機の電話回線と公衆回線網の交換機との間のループを解放することにより、電話機の電話回線を公衆回線網の交換機から切り離すことを意味している。
本発明に係る情報伝送装置は、公衆回線網を利用して情報の伝達を行う情報伝送装置であって、
前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記子機は、前記子機に入力する伝送情報を、親機の1つの回線番号をビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して、前記公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック及びオンフックすることにより、親機の回線番号を発呼する情報出力部を有し、
前記親機は、前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機から前記親機への回線番号の着呼を受信する受信部と、前記発信者番号通知に基づいて子機を特定すると共に、前記特定した子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力する情報再生部とを有することを特徴とするものである。
【0015】
本発明を情報伝送方法として構築した場合、本発明に係る情報伝送方法は、情報伝送装置を用い、公衆回線網を利用して情報の伝達を行う情報伝送方法であって、
前記情報伝送装置は、前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記子機により、前記子機に入力する伝送情報を、親機の1つの回線番号をビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して、前記公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック及びオンフックすることにより、親機の回線番号を発呼し、
前記親機により、前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機から前記親機への回線番号の着呼を受信し、前記発信者番号通知に基づいて子機を特定すると共に、前記特定した子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力する構成として構築する。
【0016】
本発明を情報伝送プログラムとして構築した場合、本発明に係る情報伝送プログラムは、公衆回線網を利用して情報の伝達を制御する情報伝送プログラムであって、
前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記子機のコンピュータに、前記子機に入力する伝送情報を、親機の1つの回線番号をビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して、前記公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック及びオンフックすることにより、親機の回線番号を発呼する機能を実行させる構成として構築する。
【0017】
本発明を情報伝送プログラムとして構築した場合、本発明に係る情報伝送プログラムは、公衆回線網を利用して情報の伝達を制御する情報伝送プログラムであって、
前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記親機のコンピュータに、前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機から前記親機への回線番号の着呼を受信する機能と、前記発信者番号通知に基づいて子機を特定すると共に、前記特定した子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力する機能とを実行させる構成として構築する。
【発明の効果】
【0018】
以上のように本発明によれば、公衆回線網の交換機が実行する回線選択・交換の機能を利用し、公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック,オンフックすることを繰り返して1台の電話機から親機の2以上の回線番号を発呼し、前記交換機によって親機の2以上の回線番号を着呼させることを情報の伝送に応用したものであり、リアルタイムに頻発する情報を、国際間で広く標準化され汎用的に運用されている公衆回線の接続手法のみを用いることにより、簡便に情報通信を行うことができ、公衆回線網ばかりでなく、広域ネットにも応用可能な装置を構築することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係る情報伝送装置を用いて子機と親機との間で情報の伝送を行い、かつ前記伝送した情報を最終情報利用者に連絡するシステムを示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報伝送装置における子機の具体的構成を示す構成図である。
【図3】図2に示した子機が取り扱う、回線番号の組合せ、その組合せの意味及び回線番号列の関係を図示化した図である。
【図4】本発明の実施形態に係る情報伝送装置における親機の具体的構成を示す構成図である。
【図5】図4に示した親機の情報再生部が親機の回線番号をビット情報として出力する過程を説明する図である。
【図6】親機の情報再生部が編集したテキストデータの一例を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態に係る情報伝送装置からインターネット網に出力される情報を図示化した図である。
【図8】インターネット網上の通信事業者が最終情報の利用者に情報を連絡する過程を説明する図である。
【図9】図3に示す子機の記憶部が記憶する記憶情報を階層構造として表した図である。
【図10】本発明の実施形態に係る情報伝送装置を用いて子機と親機との間で情報の伝送を行う動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。
【0021】
本発明の実施形態は、全世界で広く普及している公衆回線網と急速に拡大しているインターネット網とのそれぞれの特質を生かし、公衆回線網が敷設されたエリアで起きている情報をリアルタイムに簡便に安価に収集し、この情報を必要とする利用者に伝達するための装置である。
【0022】
今や公衆回線網(公衆回線電話網)4は有線(固定),無線(携帯)をはじめCATAV電話,IP電話,ひかり回線電話など多種類多回線で使用されている。公衆回線網3は全国隅々まで張り巡まされており、ほとんどすべての人が利用できる環境下にある。一方、インターネット網も広く使われだしているが、環境や経費や操作性などの問題から利用者は限定されているのが現状である。
【0023】
広く普及している公衆回線網4の末端の大半が電話機2であり、本発明者は、前記電話機2に子機(端末)1を端末として併設することにより、公衆回線網4が敷設されたエリアで発生する事象の情報、たとえば在宅か不在かなどの存否情報を、リアルタイムに捕捉してその情報利用者に迅速かつ簡便に伝達するために考案されたものである。
情報を公衆回線網4の利用によってリアルタイムに伝送する場合、その公衆回線網4による伝送頻度が多いと、伝送経費が無視できないほどの多額なものとなる。本発明者は、前記経費削減を図るなどの情報伝送手法を考案したものである。
図1及び図2に示すように、公衆回線網4から加入の電話機2に電話回線3が敷設されており、一般の通話では、電話機2の送受話器2aを操作して、電話回線3をオフフック,オンフックすることにより、図示していない電話機に公衆回線網4を通して通話を行うようになっている。前記オフフックとは、電話機の電話回線と公衆回線網の交換機との間に閉ループを閉成することにより、電話機の電話回線を公衆回線網の交換機に接続することを意味している。さらに、前記オンフックとは、電話機の電話回線と公衆回線網の交換機との間のループを解放することにより、電話機の電話回線を公衆回線網の交換機から切り離すことを意味している。
本発明の実施形態は図1及び図2に示すように、公衆回線網4に加入した電話機2に子機1を併設し、公衆回線網4の交換機4aが実行する回線選択・交換の機能を利用し、公衆回線網4に加入した電話機2をスルーして電話回線3をオフフック,オンフックすることを繰り返すことにより、1台の電話機2の電話回線3から親機5の2以上の回線番号を発呼し、前記交換機4aによって親機5の2以上の回線番号を着呼させることを情報の伝送に応用したものであり、最終の情報利用者へ迅速に簡便かつ安価に情報の伝達を行うものである。
図1及び図2において、子機1は電話機2に併設してあるため、電話機2を使用している際には子機1にはビジー信号が流れ、逆に子機1を使用している際には電話機2にビジー信号が流れるが、子機1から親機5の2以上の回線番号を発呼する際に要する時間は、情報量にも左右されるが、一般的に数秒であるので、電話機2による通話に支障を与えることはないのである。
【0024】
本発明の実施形態においては、通信を電話発呼による発信者番号通知のみに止めることにより、伝送経費を軽減していることに特徴がある。だたし、情報となると何らかの情報要素(コンテンツ)を持っていることが必要である。この情報要素を構成しているのが、親機を発呼する回線番号列(多回線番号)である。
本発明の実施形態においては、子機(端末)1は、情報要素を親機5の1つの回線番号を1ビット単位とするビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して親機5の回線番号を発呼することにより、子機1に入力した情報を親機5が有する2以上の回線番号の組合せによる回線番号列の情報として接続先の親機5に伝えることになる。
本発明の実施形態においては、親機5は、通信事業者が提供する発信者番号通知を受けることにより、子機1を特定し、子機1から親機5への回線番号の着呼をビットの情報として出力する。
そして、本発明の実施形態においては、親機5は、子機1から親機5への回線番号の着呼をビットの情報として認識した後、前記発信者番号通知を受けた際に子機1との通話を遮断し、子機1は、子機1からの親機5の回線番号の発呼が親機5に着呼した際に親機5から電話機2に向けて発信される着信音(リング音)を感知して電話機2の電話回線3をオンフックさせる。
したがって、本発明の実施形態では、通信を電話発呼による発信者番号通知のみに止めており、子機1と親機5との間に回線が確立される前に通話状態を解放するため、伝送経費を軽減している。
【0025】
通信事業者が提供している発信者番号通知サービスは、契約者回線番号を相手方に通知するサービスであって、このサービスは、INSネット契約者、又は加入電話のナンバー・ディスプレイの契約者、デジタル携帯電話、PHSへの通信にも利用できるようになっている。前記発信者番号通知サービスにおいては、代表サービス契約者の場合に代表親番号を、ダイヤルインサービス契約者の場合にダイヤルイン番号を呼毎に通知されるようになっている。
本発明の実施形態では、前記発信者番号通知サービスに着目して、親機5に2以上の回線番号#1〜#nを保有させ、前記2以上の回線番号に基づいて、前記子機1からの発信に対応させ、且つ前記2以上の回線番号#1〜#nによる呼毎に前記発信者番号通知をそれぞれ受ける機能を保有させ、前記発信者番号通知を受けるようになっている。
前記発信者番号通知のサービスは、発呼側の電話機から着呼側の電話機を呼び出す前に着呼側の電話機に発信者番号を通知するものであり、一般の通話では、前記発信者番号通知後に着呼側の電話機への着信音(リング音)が電話回線3を介して発呼側の電話機に発信され、着呼側の電話機の送受話器をフックしたことにより、発呼側の電話機と着呼側の電話機との間に回線が確立されることとなる。
しかし、本発明の実施形態では、親機5は、子機1から親機5への回線番号の着呼をビットの情報として認識した後、前記発信者番号通知を受けた際に子機1との通話を遮断し、子機1は、子機1からの親機5の回線番号の発呼が親機5に着呼した際に親機5から電話機2に向けて発信される着信音(リング音)を感知して電話機2の電話回線3をオンフックさせる。
【0026】
次に、本発明の実施形態に係る情報伝送装置の構成をより具体的に説明する。公衆回路網4は上述したように、国際間で広く標準化され汎用的に運用されているものであり、公衆回線網4の末端の大半が電話機2である。
本発明の実施形態に係る情報伝送装置は図1に示す様に、公衆回線網4の交換機4aを介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機1と親機5を有している。前記子機1は上述したように公衆回線網4に加入した電話機2に併設されており、前記電話機2には公衆回線網4における回線番号が付与されている。
したがって、前記子機1が電話機2をスルーして電話回線3をオフフック,オンフックすると、公衆回線網4の交換機4aに前記電話機2の回線番号の情報が伝えられ、親機5が通信事業者の発信者番号通知のサービスに加入していると、前記交換機4aに伝えられた電話機2の回線番号に基づいて、発呼元の電話機2の回線番号が前記交換機4aを通して親機5に通知され、その通知後に親機5の指定した回線番号の着呼がなされる。
前記親機5は、通信事業者が提供するダイヤルインのサービスに加入することにより、回線番号としての2以上のダイヤルイン番号が付与されており、前記親機5は、前記2以上の回線番号#1〜#nに基づいて子機1からの発呼に対応するようになっている。
なお、親機5に2以上の回線番号#1〜#nを付与するにあたっては、上述したダイヤルインのサービスに加入して2以上の回線番号を親機5のために取得するものに限られるものではない。すなわち、親機5に対して2以上の電話回線3を敷設することにより、2以上の回線番号#1〜#nを親機5に付与するようにしてもよいものである。
さらに、親機5は、通信事業者が提供する発信者番号通知のサービスに加入して、子機1が親機2の2以上の回線番号#1〜#nを発呼した際、前記2以上の回線番号#1〜#2による呼毎に、子機1の回線番号が通知されるという発信者番号通知をそれぞれ受ける機能を付与している。従って、親機5は、子機1が親機5の2以上の回線番号#1〜#nのいずれかによる発呼した際、前記回線番号#1〜#2による呼毎に、前記発信者番号通知を受けることにより、発呼元の子機1を特定することができる。
さらに、前記子機1と前記親機5とは組をなす、すなわち、前記子機1は、前記親機5が有する2以上の回線番号#1〜#nの情報を知得していると共に、前記親機5は、前記子機1が有する回線番号の情報を知得している関係にあり、前記子機1と前記親機5とは、相手方を特定する情報をそれぞれ所有することにより、公衆回線網4上で情報の伝送を行うためのグループを形成している。
【0027】
さらに、前記子機1は図2に示すように、子機1に入力する伝送情報D1を、親機2の1つの回線番号(発信番号)#1〜#n−1または#nをビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して親機5の回線番号#1〜#n(ビット情報D2)を発呼する情報出力部1aを有している。
前記情報出力部1aは、親機5の2以上の回線番号(発信番号)#1〜#nにそれぞれ割当てたn個のビット番号(ビット1〜ビットn)と、前記ビット番号(ビット1〜ビットn)にそれぞれに割当てた、前記伝送情報D1を形成する情報要素D3とを対応させて記憶する記憶部1bを有し、前記情報出力部1aは、子機1へ入力した伝送情報D1の情報要素D3を前記記憶部1bの情報要素D2と照合して、前記情報要素D3をビットの情報として認識するものである。
さらに、前記情報出力部1aは図1及び図2に示すように、公衆回線網4の端末である電話機2をスルーして、電話機2の電話回線3をオフフック,オンフックすることを繰り返して、前記認識したビットの情報に対応して親機5の2以上の回線番号#1〜#nを発呼することにより、前記子機1への入力情報D1を前記回線番号#1〜#nの組合せによる回線番号列(ビット列)の情報D2として公衆回線網4により親機5に出力するようになっている。前記情報出力部1aは、親機5の回線番号#1〜#nを発呼する際、その先頭に電話機2に付与された回線番号(発信者番号)の情報を付加して親機5の回線番号#1〜#nを発呼する。前記情報出力部1aが電話機2の発信者番号の情報を付加して親機5の回線番号を発呼する動作は、電話機2が親機の回線番号を発呼する動作と同じである。
【0028】
前記記憶部1bに記憶されている記憶情報の一例は図3に示す。図3に示す前記記憶情報は、欄F1に記述された、子機1に付与された回線番号(発信者番号)と、欄F2に記述された親機5の2以上の回線番号(発信番号)#1〜#nと、欄F3に記述された、親機5の1つの回線番号#1〜,#n−1又は#nを1ビット単位として、2以上の回線番号(発信番号)にそれぞれに割当てたビット(情報符号)を表すビット番号#1〜#nと、欄F4に記述された、前記ビット番号#1〜#nにそれぞれ割当てた、伝送情報D1を形成する情報要素D3とを対応させたテーブル形式になっている。
前記記憶部1bの記憶情報のうち、子機1の回線番号(発信者番号)は、親機5の2以上の回線番号(発信番号)#1〜#nの先頭に同一番号としてそれぞれ付加されている。
図3に示す例は一例であって、図3の例では、親機5が有する回線番号#1(図示では、03-×××-××01)にビット番号#1を割当て、そのビット番号#1に、「発信者の老人が居間にいる」を表す情報要素D3を割当てている。親機5が有する回線番号#2(図示では、03-×××-××02)にビット番号#2を割当て、そのビット番号#2に、「居間で座っている」を表す情報要素D3を割当てている。親機5が有する回線番号#3(図示では、03-×××-××03)にビット番号#3を割当て、そのビット番号#3に、「お茶を飲んでいる」を表す情報要素D3を割当てている。
なお、1つの回線番号を1ビット単位として2以上の回線番号#1〜#nに1ビットをそれぞれ割当てた場合、伝送情報D1を形成する情報要素D3の個数は、図3に示す例に限られるものではない。
【0029】
伝送対象の情報D1を形成する情報要素D2を子機1へ入力させる手法には種々の方法がある。例えば、図3に示す例は、「発信者の老人が居間に居て、座布団に座ってお茶を飲んでいる」という情報を2以上のセンサ6で取得し、そのセンサ6からの情報を子機1から親機5へ伝送する場合を示すものである。図3の例では、子機1から親機5へ伝送する情報「発信者の老人が居間に居て、座布団に座ってお茶を飲んでいる」を3つの情報要素、すなわち、「発信者の老人が居間に居る」という情報要素D3(#1)と、「座っている」という情報要素D3(#2)と、「お茶を飲んでいる」という条要素D3(#3)とに振分け、それぞれの情報要素D3(#1,#2,#3)をそれぞれ専用のセンサ6で取得している。
具体的に説明すると、居間のドアが開閉されるのを検出するドアセンサ6を、発信者の老人が出入りする居間のドアに設置しておく。さらに、居間に置いてある座布団に老人が座ると反応するセンサ6を設置しておく。更に、居間に置いてあるポットの注ぎ口にセンサ6を設置しておく。
さらに、子機1の記憶部1bには図3に示すように、欄F3に「発信者の老人が居間にいる」という情報要素D3(#1),「座布団に座っている」という情報要素D3(#2),「お茶を飲んでいる」という情報要素D3(#3)を、センサ6の「ON」或いは「OFF」に対応させて記憶させておく。
以上の設定を予め行った後に、子機1の情報出力部1aは、2以上のセンサ6から信号が入力するのを監視する。子機1の情報出力部1aは、ドアセンサ6から「ON」或いは「OFF」の信号が入力すると、記憶部1bの記憶情報に基づいて、「発信者の老人が居間に居る」という情報要素D3(#1)が入力したことを認識する。
同様に子機1の情報出力部1aは、座布団に組み込んだセンサ6から「ON」或いは「OFF」の信号が入力すると、記憶部1bの記憶情報に基づいて、「座布団に座っている」という情報要素D3(#2)が入力したことを認識する。
同様に、子機1の情報出力部1aは、ポットのセンサ6から「ON」或いは「OFF」の信号が入力すると、記憶部1bの記憶情報に基づいて、「お茶を飲んでいる」という情報要素D3(#3)が入力したことを認識する。
図3の例以外にも、例えば、監視者が事象の発生を検知した際にパソコンのキーボードを使うことにより、発生した事象の内容を子機1の情報出力部1aに入力するようにする構成も考えられる。
このように、前記情報出力部1aに情報D1を入力する構成は種々考えられるものであり、適宜汎用の情報入力機構を使用すればよいものである。
【0030】
図3に示す例に基づいて前記情報出力部1aの動作を説明する。図3に示す例では、子機1に入力する伝送情報D1は、「発信者の老人が居間にいる」という情報要素(#1)D3と、「座っている」という情報要素(#2)D3と、「お茶を飲んでいる」という情報要素(#3)D3とを組合せた情報である。
前記情報出力部1aは、子機1に入力した情報D1を形成する情報要素#1,#2,#3を前記記憶部1bの情報要素(欄F4に記載された情報要素)D3と照合し、前記子機1から前記親機2への回線番号#1,#2,#3の発呼をビットの情報(情報符号)として認識する。
図3の例では、親機5の回線番号#1に「発信者の老人が居間にいる」の情報要素#1が割当てられ、親機5の回線番号#2に「座っている」の情報要素#2が割当てられ、親機5の回線番号#3に「お茶を飲んでいる」の情報要素#3が割当てられているから、前記情報出力部1aは、親機5の回線番号#1に対応するビットの情報「1」、親機5の回線番号#2に対応するビットの情報「1」、親機5の回線番号#3に対応するビットの情報「1」であり、親機5の回線番号#4〜#nに対応するビットの情報「0」であると認識する。
さらに、前記情報出力部1aは、電話機2をスルーして電話回線3をオフフック,オンフックすることを繰り返して、前記認識したビットの情報「1,1,1,0・・・」に基づいて、親機5の回線番号#1〜#nを発呼する。
図3に示す例では、前記情報出力部1aは、前記認識したビットの情報「1,1,1,0・・・」に基づいて、親機5の回線番号#1,#2,#3を連続して発呼する。この場合、回線番号#4〜#nに対応するビットの情報は「0,0,0・・・」であるため、前記情報出力部1aは、親機5の回線番号#1〜#nの発呼を行わない。
したがって、前記情報出力部1aが親機5の回線番号#1,#2,#3を発呼すると、情報要素#1,#2,#3が親機5の回線番号#1,#2,#3の組合せからなる回線番号列であるビットの情報「1,1,1」として公衆回線網4に出力される。
【0031】
さらに、前記親機5は図4に示すように、前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機1から前記親機5への回線番号#1〜#n−1又は#nの発呼を受信する受信部5aと、前記発信者番号通知に基づいて子機1を特定すると共に、前記特定した子機1から親機5への回線番号#1〜#n−1又は#nの着呼をビットの情報として出力する情報再生部5bとを有している。
【0032】
図5は、子機1の情報出力部1aが図3に示す例の情報要素(#1〜#n)D3を親機5の回線番号#1〜#nの発呼により親機5へ伝送した場合に、親機5の情報再生部5bがビットの情報として出力する場合を示す例である。
子機1の情報出力部1aが子機1の発信者番号(回線番号)を付加して、ビットの情報が「1」である親機5の回線番号#1(図5では「03-×××-××01(#1)を発呼すると、親機5の受信部5aは、通信事業者が提供する発信者番号通知を受けて、子機1の発信者番号(回線番号;図3では「03-1234-5678」)を受信し、その発信者番号が付加された親機5の回線番号#1(回線番号;図5では「03-×××-××01(#1)」)の着呼を受信する。
子機1の情報出力部1aが、親機5の回線番号#1(図5では「03-×××-××01(#1)に続けて、子機1の発信者番号(回線番号)を付加して、ビットの情報が「1」である親機5の回線番号#2を発呼すると、親機5の受信部5aは、通信事業者が提供する発信者番号通知を受けて、子機1の発信者番号(回線番号;図3では「03-1234-5678」)を受信し、その発信者番号が付加された親機5の回線番号#2(図5では「03-×××-××02(#2)」)の着呼を受信する。
子機1の情報出力部1aが、親機5の回線番号#2(図5では「03-×××-××02(#2)に続けて、子機1の発信者番号(回線番号)を付加して、ビットの情報が「1」である親機5の回線番号#3を発呼すると、親機5の受信部5aは、通信事業者が提供する発信者番号通知を受けて、子機1の発信者番号(回線番号;図3では「03-1234-5678」)を受信し、その発信者番号が付加された親機5の回線番号#3(図5では「03-×××-××03(#3)」)の着呼を受信する。
親機5の情報再生部5bは、前記受信部5aが受信した発信者番号(図3では「03-1234-5678」)に基づいて、発呼元の子機1を特定すると共に、前記特定した子機1から親機5への回線番号の着呼をビットの情報として出力する。
図5の例を用いて具体的に説明すると、親機5の情報再生部5は図5に示すように、親機5の回線番号#1の着呼が受信されているので、回線番号#1(図5では、03-×××-××01(#1))の着呼をビットの情報「1」として認識する。
同様に、親機5の情報再生部5は図5に示すように、親機5の回線番号#2の着呼が受信されているので、回線番号#2(図5では、03-×××-××02(#2))の着呼をビットの情報「1」として認識する。
同様に、親機5の情報再生部5は図5に示すように、親機5の回線番号#3の着呼が受信されているので、回線番号#3(図5では、03-×××-××03(#3))の着呼をビットの情報「1」として認識する。
親機5の情報再生部5は図5に示すように、回線番号#1,#2,#3以外の回線番号の着呼を受信していないので、これらの回線番号に対するビットの情報を「0」として認識する。
親機5の情報再生部5bは、以上の認識結果に基づいて、子機1から親機5への回線番号の発呼をビット情報として見立て、親機5への回線番号の着呼をビットの情報「1,1,1,0・・・」として出力する。
【0033】
さらに、前記親機5は、通信事業者が提供する発信者番号通知による子機1の回線番号(発信者番号)を子機1が発呼する親機5の回線番号(発信番号)#1〜#n−1又は#nの先頭に付加した回線番号列に含まれる2以上の回線番号#1〜#nに基づく呼を親機5の受信部5aに通知する回線制御部5cを備えている。
さらに、前記回線制御部5cは、前記情報再生部5bが子機1から親機5への回線番号#1〜#nの着呼をビットの情報として出力した際に子機1との通話を遮断(解放)する機能と、前記受信部5aが子機1から親機5への発呼を受信した際に着信音(リング音)を発呼側子機1の電話回線3に出力する機能とを有している。
したがって、子機1の情報出力部1aは、前記回線制御部5cから出力される着信音(リング音)を感知して電話機2の電話回線3をオンフックする。
これにより、子機1からの発呼による子機1と親機5との通話は、親機5が子機1から情報を受け取った直後に遮断されることとなる。
【0034】
さらに、前記親機5は図1及び図4に示すように、インターネット網7に加入したサーバとしての機能を有している。前記サーバとしての前記親機5は、前記情報再生部5bが出力したビットの情報をテキストデータに編集する編集部5dと、前記編集部5dが編集したテキストデータをインターネット網7に出力する発信部5eとを有している。
前記編集部5は図6に示すように、情報再生部5bが特定した子機1の回線番号(発信者番号:図3の例では、03-1234-5678)を子機1から受信した情報(図3の例では、ビット情報「1,1,1,0・・・」)の識別子IDとして先頭に付加し、そのIDに続けて子機1から受信した情報(ビット情報)を組込むことによりテキストデータを編集する。前記編集部5が編集したテキストデータは、例えば、「回線番号03-1234-5678の電話機2の所有者である発信者の老人が居間に座っていて、お茶を飲んでいる」という最終情報を意味している。
前記発信部5eは図7に示すように、前記編集部5dが編集したテキストデータを送信データとし、この送信データの先頭に、インターネット網7上のサービスパーソナルコンピュータPC1,PC2・・・PCnを識別するためのネットアドレス(例えば、Nn-nn-nn-nn)を付加することにより、インターネット網7に出力する。
【0035】
図1に示すように、インターネット網7には、各種のサービスを請け負うサービスパーソナルコンピュータPC1,PC2・・・PCnが存在している。サービスパーソナルコンピュータPC1,PC2・・・PCnを運用する通信事業者は、最終情報を利用するユーザ(図1ではユーザA,B)と契約を結んでおり、公衆回線網4における電話機2の電話回線3を利用して取得した事象の情報を、公衆回線網4の親機5からインターネット網7を介して前記ユーザA,Bに提供するサービスを実施している。
【0036】
さらに、子機1と親機2との組合せにより事象の情報をビットの情報として出力する通信事業者#1は、サービスパーソナルコンピュータPC1,PC2・・・PCnを運用する通信事業者#2が提供するサービスの内容に関する情報を受け取ることにより、これらの情報を子機1の記憶部1bに情報要素D3として記憶させることにより、事象の情報をビットの情報として、サービスパーソナルコンピュータPC1,PC2・・・PCnを運用する通信事業者#2に提供する。
サービスパーソナルコンピュータPC1,PC2・・・PCnを運用する通信事業者#2は、前記通信事業者#1が提供するビット情報を最終情報に翻訳してユーザA,Bに提供する。
【0037】
通信事業者#2が所有するサービスパーソナルコンピュータPC1が、通信事業者#1が提供するビット情報を最終情報に翻訳してユーザA,Bに提供する過程を図8に基づいて説明する。
サービスパーソナルコンピュータPC1は、その記憶部に図8に示す記憶情報を記憶している。図8に示す記憶情報は、発信者の老人の日常生活における行動を最終情報を利用するユーザAに提供する場合の例である。前記記憶部に記憶させる記憶情報は図8に示す例に限られるものではない。
図8に示す記憶部の記憶情報は、欄F21に記述された最終情報を提供する連絡先と、欄22に記述された介護する老人に関する顧客データ(例えば、住所,氏名など)と、欄23に記述された介護対象の老人に発生する事象(最終情報)と、欄24に記載された最終情報を示すテキストデータ(図4の発信部5eが出力するテキストデータ)と、欄25に記述されたテキストデータに付加されているID(電話番号:介護老人の所有する電話機に付与された回線番号)とを対応させたテーブル形式になっている。
【0038】
図8に示す例では、親機5の発信部5eから、電話番号03-1234-5678をID番号としてビット情報「00000111」を編集したテキストデータがインターネット網7を介して通信事業者#2のサービスパーソナルコンピュータPC1に入力すると、サービスパーソナルコンピュータPC1は図1及び図4に示すように、契約者の連絡先の携帯電話番号「090-123-4567」に介護老人が「居間に座ってお茶を飲んでいる」という情報をユーザAに連絡する。
この連絡を受けてユーザAは、リアルタイムで介護老人の生活行動を知ることとなる。
【0039】
また、子機1は図2に示すように、緊急時の際に電話機2をスルーして親機5の2以上の回線番号#1〜#nのうち1つの回線番号を強制的に発呼させて緊急時の連絡通知を行う緊急出動部1dと、例えば外出時のように監視する必要がない場合に前記情報出力部1aの動作を制御する動作制御部1cとを有している。前記動作制御部1cは、例えば1回操作されると、外出時のように監視する必要がない場合に前記情報出力部1aの動作を強制的に停止させ、例えば2回操作されると、前記情報出力部1aを再起動させることにより、前記情報制御部1aの動作を制御するようになっている。
【0040】
以上では、子機1に含まれる情報出力部1a(図2参照)、親機5に含まれる情報再生部5b,回線制御部5c,編集部5d及び発信部5eをハードウェアの構成として構築する場合を前提として説明した。CPUにプログラムを実行させることにより、子機1の情報出力部1aが実行する機能、親機5の情報再生部5b,回線制御部5c,編集部5d及び発信部5eが実行する機能をソフトウェア上で実現するようにしてもよいものである。
【0041】
次に、本発明の実施形態に係る情報伝送装置を用いて、遠隔地に居住する老人の身の回りで発生する事象に関する情報を伝送する場合を図9及び図10に基づいて説明する。
【0042】
老人の身の回りに発生する事象を検出するために、子機1、特に情報出力部1aのインターフェースであるセンサ6としては、熱に反応する熱センサ、ドアの開閉を検知するドアセンサ、煙に反応する煙センサなどが用いられ、老人の様子をリアルタイムで監視することができる。
【0043】
以下の説明では、発信者の老人に関する情報を図3に示す例に基づいて説明する。子機1と親機5との組合せによりビット情報を提供する通信事業者#1は、最終的なサービスを実施する通信事業者#2から図3に示すような発信者の老人に関する情報要素D3と、老人が所有している電話機2に付与された電話番号(03-1234-5678)との情報を得て、子機1の記憶部1bに図3に示すテーブル形式で記憶させておく。
【0044】
親機5の所有する回線番号が#1〜#nのn個である場合を想定する。図3に示す情報を模式化すると、子機1の記憶部1bには図9に示すように、親機5の1つの回線番号を1ビット単位としたビットを示すビット番号#1〜#nを、親機5の所有する2以上の回線番号(発信回線番号)#1〜#nのそれぞれに割り振って記憶させている。
さらに、子機1の記憶部1bには図9に示すように、親機5の2以上の回線番号(発信番号)#1〜#nの先頭に子機1の回線番号(03-1234-5678)を付加している。
図3の例では図9に示すように、親機5が有する回線番号#1(図示では、03-×××-××01)にビット番号#1を割当て、そのビット番号#1に、「発信者の老人が居間にいる」を表す情報要素D3を割当てている。親機5が有する回線番号#2(図示では、03-×××-××02)にビット番号#2を割当て、そのビット番号#2に、「居間で座っている」を表す情報要素D3を割当てている。親機5が有する回線番号#3(図示では、03-×××-××03)にビット番号#3を割当て、そのビット番号#3に、「お茶を飲んでいる」を表す情報要素D3を割当てている。
【0045】
図3及び図9に示すような対応関係に基づいて子機1の記憶部1bに、発信者の老人に日常生活における行動を知らせる情報を記憶させた後に、子機1のインターフェースであるセンサ6によって発信者の老人の行動を監視している。
【0046】
子機1の情報出力部1aは、各種のセンサ6が検出している情報を捕捉し(図10(a)のステップS1)、緊急出動部1dからの情報が入力しているか否かを判断し(図10(a)のステップS2)、緊急出動部1dからの情報が入力されていないと判断したとき(図10(a)のステップS3,N)、定められた送信時間を待って送信手順に入る(図10(a)のステップS4)。
定時送信の場合、各種のセンサ6から、「発信者の老人が居間にいる」という情報要素#1と、「座っている」という情報要素#2と、「お茶を飲んでいる」という情報要素#3とが伝送情報D1として子機1の情報出力部1aに入力し、情報出力部1aが前記情報要素#1,#2,#3を捕捉しているものとする。
【0047】
子機1の情報出力部1aは、子機1に入力した情報D1を形成する情報要素#1,#2,#3を子機1の記憶部1bの情報要素D3と照合し、前記子機1から前記親機2への回線番号#1,#2,#3の発呼をビットの情報(情報符号)として認識する。
すなわち、子機1の情報出力部1aは、子機1に入力した情報D1を、親機5の回線番号#1に対応するビットの情報「1」、親機5の回線番号#2に対応するビットの情報「1」、親機5の回線番号#3に対応するビットの情報「1」であり、親機5の回線番号#4〜#nに対応するビットの情報「0」であると認識する。
さらに、子機1の情報出力部1aは、電話機2をスルーして電話回線3をオフフック,オンフックすることを繰り返して、前記認識したビットの情報「1,1,1,0・・・」に基づいて、親機5の回線番号#1〜#nを発呼する(図10(a)のステップS5)。
図3及び図9に示す例では、子機1の情報出力部1aは、前記認識したビットの情報「1,1,1,0・・・」に基づいて、親機5の回線番号#1,#2,#3を連続して発呼する。この場合、回線番号#4〜#nに対応するビットの情報は「0,0,0・・・」であるため、前記情報出力部1aは、親機5の回線番号#1〜#nの発呼を行わない。
【0048】
子機1の情報出力部1aが子機1の発信者番号(回線番号)を付加して、ビットの情報が「1」である親機5の回線番号#1(図5では「03-×××-××01(#1)を発呼すると、親機5の受信部5aは、通信事業者が提供する発信者番号通知を受けて、子機1の発信者番号(回線番号;図3では「03-1234-5678」)を受信し、その発信者番号が付加された親機5の回線番号#1(回線番号;図5では「03-×××-××01(#1)」)の着呼を受信する。
子機1の情報出力部1aが、親機5の回線番号#1(図5では「03-×××-××01(#1)に続けて、子機1の発信者番号(回線番号)を付加して、ビットの情報が「1」である親機5の回線番号#2を発呼すると、親機5の受信部5aは、通信事業者が提供する発信者番号通知を受けて、子機1の発信者番号(回線番号;図3では「03-1234-5678」)を受信し、その発信者番号が付加された親機5の回線番号#2(図5では「03-×××-××02(#2)」)の着呼を受信する。
子機1の情報出力部1aが、親機5の回線番号#2(図5では「03-×××-××02(#2)に続けて、子機1の発信者番号(回線番号)を付加して、ビットの情報が「1」である親機5の回線番号#3を発呼すると、親機5の受信部5aは、通信事業者が提供する発信者番号通知を受けて、子機1の発信者番号(回線番号;図3では「03-1234-5678」)を受信し、その発信者番号が付加された親機5の回線番号#3(図5では「03-×××-××03(#3)」)の着呼を受信する。
親機5の情報再生部5bは、前記受信部5aが受信した発信者番号(図3では「03-1234-5678」)に基づいて、発呼元の子機1を特定する(図10(b)のステップ10)と共に、前記特定した子機1から親機5への回線番号の着呼をビットの情報として出力する(図10(b)のステップ11)。
具体的に説明すると、親機5の情報再生部5bは図9に示すように、親機5の回線番号#1の着呼が受信されているので、回線番号#1(図9では、03-×××-××01(#1))の着呼をビットの情報「1」として認識する。
同様に、親機5の情報再生部5bは図9に示すように、親機5の回線番号#2の着呼が受信されているので、回線番号#2(図9では、03-×××-××02(#2))の着呼をビットの情報「1」として認識する。
同様に、親機5の情報再生部5bは図9に示すように、親機5の回線番号#3の着呼が受信されているので、回線番号#3(図9では、03-×××-××03(#3))の着呼をビットの情報「1」として認識する。
親機5の情報再生部5bは図9に示すように、回線番号#1,#2,#3以外の回線番号の着呼を受信していないので、これらの回線番号に対するビットの情報を「0」として認識する。
親機5の情報再生部5bは、以上の認識結果に基づいて、子機1から親機5への回線番号の発呼をビット情報として見立て、親機5への回線番号の着呼をビットの情報「1,1,1,0・・・」として出力する((図10(b)のステップ11))。
【0049】
親機5の回線制御部5cは、情報再生部5bが子機1から親機5への回線番号#1〜#nの着呼をビットの情報として出力した際に子機1との通話を遮断し(図10(b)のステップS12)、前記受信部5aが子機1から親機5への発呼を受信した際に着信音(リング音)を発呼側子機1の電話回線3に出力する(図10(b)のOUT)。
【0050】
子機1の情報出力部1aは、前記回線制御部5cから出力される着信音(リング音)を感知して電話機2の電話回線3をオンフックする(図10(a)のステップS6,S7:IN)。
これにより、子機1からの発呼による子機1と親機5との通話は課金される前に遮断されることとなる。
【0051】
親機5の編集部5dは図6に示すように、情報再生部5bが特定した子機1の回線番号(発信者番号:図3の例では、03-1234-5678)を子機1から受信した情報(図3の例では、ビット情報「1,1,1,0・・・」)の識別子IDとして先頭に付加し、そのIDに続けて子機1から受信した情報(ビット情報)を組込むことによりテキストデータを編集する。前記編集部5dが編集したテキストデータは、例えば、「回線番号03-1234-5678の電話機2の所有者である発信者の老人が居間に座っていて、お茶を飲んでいる」という最終情報を意味している。
親機5の発信部5eは図7に示すように、前記編集部5dが編集したテキストデータを送信データとし、この送信データの先頭に、インターネット網7上のサービスパーソナルコンピュータPC1,PC2・・・PCnを識別するためのネットアドレス(例えば、Nn-nn-nn-nn)を付加することにより、インターネット網7に出力する。
【0052】
親機5の発信部5eから、電話番号03-1234-5678をID番号としてビット情報「00000111」を編集したテキストデータがインターネット網7を介して通信事業者#2のサービスパーソナルコンピュータPC1に入力すると、サービスパーソナルコンピュータPC1は図1及び図4に示すように、契約者の連絡先の携帯電話番号「090-123-4567」に介護老人が「居間に座ってお茶を飲んでいる」という情報をユーザAに連絡する。
この連絡を受けてユーザAは、リアルタイムで介護老人の生活行動を知ることとなる。
【0053】
次に、本発明の実施形態による効果を説明する。
情報の発生源からのリアルタイム情報を得るためには、これまでは専用回線を設けるか或いは都度モデム(TA)接続し情報転送を行い、そのあと回線遮断というシーケンスを踏まないとできなかった。これら一連の処理をする端末は機能が複雑な分高価になり、かつ都度回線利用料金が発生しリアルタイム情報通信には金銭的な負担の大きな装置となっていた。この情報伝達の手段を、電話技術のみで構成された子機(端末)と国際的に標準化され広く利用されている発信者番号通知のみで必要にして十分な情報を転送する仕組みとして考案されたのが本発明である。子機(端末)は電話機能にCPUを組み込んだ端末であり、情報伝達は回線発呼のみであるので、通信経費は軽微であり、情報伝達量(通信量)から見れば極めてコストパフオーマンスの優れた装置となっている。
【0054】
この情報伝達には子機(端末)と機能を分散して働く親機(サーバ)が必要である。親機(サーバ)は一装置で多回線の処理能力のあるコンピュータ・テレフオニー技術を採用したサーバが利用できる。更に、親機はインターネット網上のサーバとして機能するが、親機は、公衆回線網に加入した電話機に併設した2以上の子機から情報を取得してインターネット網に出力するので、公衆回線網上でのサーバすなわちプロバイダとして機能するものである。
【0055】
本装置にはインターネット網を通じて多数のアプリケーションPCを接続することができる。アブリケーションPCとは情報発生源で起きた事象(例えばセンサ反応)を、親機(サーバ)を経由してリアルタイムに捕捉し速やかに情報を必要としている人や場所へ伝達するコンピュータ装置を指している。すなわち情報発生源(端末)とアプリケーションPCは一対の装置で、情報の収集ルートとして親機(サーバ)を利用するに過ぎない。情報の収集や解析など煩雑で設備や運用、保守に経費のかかる機能は親機(サーバ)に委託し、サービスPCは運用やサービスに特化した一つの業務装置を構築できる。
例えば不審侵入者をいち早くセンサで捕捉し情報を必要とする人や場所に伝達する。あるいは独居老人のライブ信号を24時間捕捉しており万一ライブ信号が途切れたら、情報を必要としている老人をケアする立場にいる身内や、しかるべき組織に情報を伝達するサービスなどが考えられる。これらはほんの一例で情報発生源と利用者をリアルタイムに結ぶアプリケーションは無限に考えられる。情報の発生源と情報の利用者は国内とに限らない。標準化された公衆回線網及びインターネット網を使う装置であるので、海外でも広く利用することができる。
本発明の装置は情報発生源と情報利用者を結ぶアプリケーション・サービスを考え、そして提供する組織や企業に対し情報収集のメカニズム(インフラ)を効率よく安価に提供するためのものである。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上説明したように本発明によれば、リアルタイムに頻発する情報を、国際間で広く標準化され汎用的に運用されている公衆回線の接続手法のみを用いることにより、簡便に情報通信を行うことができ、公衆回線網ばかりでなく、広域ネットにも応用可能な装置を構築することができるものである。
【符号の説明】
【0057】
1 子機
1a 子機の情報出力部
1b 子機の記憶部
2 電話機
3 電話機の電話回線
4 公衆回線網
5 親機
5a 親機の受信部
5b 情報再生部
5c 親機の回線制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公衆回線網を利用して情報の伝達を行う情報伝送装置であって、
前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、
前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記子機は、
前記子機に入力する伝送情報を、親機の1つの回線番号をビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して、前記公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック及びオンフックすることにより、親機の回線番号を発呼する情報出力部を有し、
前記親機は、
前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機から前記親機への回線番号の着呼を受信する受信部と、
前記発信者番号通知に基づいて子機を特定すると共に、前記特定した子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力する情報再生部とを有することを特徴とする情報伝送装置。
【請求項2】
前記情報出力部は、
親機の2以上の回線番号にそれぞれ割当てたn個のビット番号と、前記ビット番号にそれぞれ割当てた、伝送情報を形成する情報要素とを対応させて記憶する記憶部を有し、
前記情報出力部は、
子機へ入力した伝送情報の情報要素を前記記憶部の情報要素と照合して、前記情報要素をビットの情報として認識するものである、請求項1に記載の情報伝送装置。
【請求項3】
前記親機は、
前記情報再生部が子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力した際に子機との回線を遮断する回線制御部を有する、請求項1に記載の情報伝送装置。
【請求項4】
前記子機の情報出力部は、子機からの親機の回線番号の発呼が親機に着呼した際に親機から電話機に向けて発信される着信音を感知して前記電話回線をオンフックするものである、請求項3に記載の情報伝送装置。
【請求項5】
情報伝送装置を用い、公衆回線網を利用して情報の伝達を行う情報伝送方法であって、
前記情報伝送装置は、前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記子機により、
前記子機に入力する伝送情報を、親機の1つの回線番号をビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して、前記公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック及びオンフックすることにより、親機の回線番号を発呼し、
前記親機により、
前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機から前記親機への回線番号の着呼を受信し、前記発信者番号通知に基づいて子機を特定すると共に、前記特定した子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力することを特徴とする情報伝送方法。
【請求項6】
前記子機は、親機の2以上の回線番号にそれぞれ割当てたn個のビット番号と、前記ビット番号にそれぞれ割当てた、伝送情報を形成する情報要素とを対応させて記憶する記憶部を有し、
子機へ入力した伝送情報の情報要素を前記記憶部の情報要素と照合して、前記情報要素をビットの情報として認識する、請求項5に記載の情報伝送方法。
【請求項7】
親機において、子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力した際に子機との通話を遮断する、請求項5に記載の情報伝送方法。
【請求項8】
子機において、子機からの親機の回線番号の発呼が親機に着呼した際に親機から電話機に向けて発信される着信音(リング音)を感知して親機との通話を遮断するものである、請求項7に記載の情報伝送方法。
【請求項9】
公衆回線網を利用して情報の伝達を制御する情報伝送プログラムであって、
前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、
前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記子機のコンピュータに、
前記子機に入力する伝送情報を、親機の1つの回線番号をビット単位とする1以上のビットの情報として認識し、その認識したビットの情報に対応して、前記公衆回線網に加入した電話機の電話回線をオフフック及びオンフックすることにより、親機の回線番号を発呼する機能を実行させることを特徴とする情報伝送プログラム。
【請求項10】
公衆回線網を利用して情報の伝達を制御する情報伝送プログラムであって、
前記公衆回線網の交換機を介して発呼及び着呼が実行される組をなす子機及び親機を有し、
前記親機は、前記子機の発呼に対応する2以上の回線番号を有するとともに、前記2以上の回線番号による呼毎に発信者番号通知を受ける機能を有し、
前記親機のコンピュータに、
前記発信者番号通知を受信すると共に、前記子機から前記親機への回線番号の着呼を受信する機能と、
前記発信者番号通知に基づいて子機を特定すると共に、前記特定した子機から親機への回線番号の着呼をビットの情報として出力する機能とを実行させることを特徴とする情報伝送プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−175375(P2012−175375A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35079(P2011−35079)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.INS
【出願人】(597124475)有限会社エー・エム・シー・インターナショナル (1)
【Fターム(参考)】