説明

情報伝達システム、情報伝達方法、電気機器通信装置、情報通信装置及び通信制御プログラム

本発明は、情報伝達システム、情報伝達方法、電気機器通信装置、情報通信装置及び通信制御プログラムに関し、電気機器3を制御する情報盤1は第1送受信部11を備え、情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されたサーバ2は、送受信部21と、情報盤1との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生部22とを備え、第1送受信部11は、定期的にUDPプロトコルに基づく情報をサーバ2に送信し、送受信部21は、定期的に送信されるUDPプロトコルに基づく情報を受信し、通信要求トリガが発生したとき、UDPプロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してUDPプロトコルに基づく要求応答情報又はTCPプロトコルに基づく要求応答情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、情報供給者などが有するサーバが情報網を経由して情報盤に対して情報を伝達する、あるいはサーバが情報網を介して情報盤自体や情報盤に接続した電気機器や情報盤と通信できる電気機器を制御や状態モニタを行うために情報伝達する情報伝達システム、情報伝達方法、電気機器通信装置、情報通信装置及び通信制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
従来、情報供給者等が有するサーバが情報網(ネットワーク)を介して情報盤に情報を伝達する場合、あるいはサーバが情報盤等を制御、モニタするために情報を伝達するシステムが考案されている。この従来技術は、例えば、特開2000−300430号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1に記載されている調理情報システムは、所定の通信網を介してデータ送受信可能な情報提供者サーバと、通信網を介して情報提供者サーバとデータ送受信可能な利用者端末と、利用者端末とデータ送受信可能な炊飯器とを備えている。ここで情報提供者サーバは本発明のサーバに相当し、利用者端末は本発明の情報盤に相当し、炊飯器は本発明の電気機器に相当する。
また、図13に別の従来例を示す。図13は、従来の情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。図13に示す従来の情報伝達システム100は、情報盤(請求の範囲における電気機器通信装置に相当する)101とサーバ(請求の範囲における情報通信装置に相当する)102とを備えて構成される。情報盤101は、送受信部103を備えて構成される。サーバ102は、送受信部104と、情報盤1に対する情報伝達要求あるいは情報盤1への制御モニタ要求を発生させるトリガ発生部105と、情報伝達に関する手順やデータなどの記憶を行うバッファ106とを備えて構成される。情報盤101の送受信部103と、サーバ102の送受信部104とは、情報網(ネットワーク)107によって接続されている。情報網107としては、例えば、インターネット網である。トリガ発生部105としては、具体的には操作スイッチやタイマやセンサなどが考えられる。バッファ106は、メモリなどで構成されている。
図14は、図13に示す従来の情報伝達システム100の情報伝達手順を示す図である。図14では、情報盤101、サーバ102及びトリガ発生部105による情報のやりとりを表している。また、111から117は各情報の内容を表している。なお、図14において、定期TCP111,112,114,117は、情報盤101がTCP(Transmission Control Protocol)プロトコルに基づいて定期的に発する情報を表しており、要求TCP115は、サーバ102がTCPプロトコルに基づいて発する要求情報を表しており、結果TCP116は、情報盤101がTCPプロトコルに基づいて発する結果情報を表している。
次に、図14に示す情報伝達手順を用いて図13に示す従来の情報伝達システム100の動作を説明する。本従来例において、情報盤101はインターネット網107に接続している。情報盤101が有するIPアドレスは、常時固定したグローバルアドレスでインターネット網107に接続しているのではなく、プロバイダなどが逐次切り換えるIPアドレスでインターネット網107に接続している。したがって、情報盤101のIPアドレスは固定アドレスではないため、サーバ102は情報盤101のIPアドレスを常時知ることができない。このため、サーバ102のトリガ発生部105にトリガが発生したとき、情報盤101は、情報盤101のその時点でのIPアドレスをサーバ102に知らせるため、定期的にIPアドレス情報を送信している。これが、図14に示す定期TCP111、112、114、117である。このように、情報盤101が定期的にIPアドレスをサーバ102に送信することによって、サーバ102は、確実に情報盤101に情報を伝達することができ、確実に情報盤101を制御することができ、確実に情報盤101の状態をモニタすることができる。トリガ発生部105に情報盤101への制御要求トリガが発生したとき、トリガ発生部105は制御要求信号113を発する。しかしながらこのときサーバ102は情報盤101のその時点でのIPアドレスを知らない。そのため、即時情報盤101に対して要求信号を発することができず、情報盤101に対する制御要求があることをバッファ106に一時的に格納する。制御要求信号113が発せられてから後、サーバ102に伝達された定期TCP114をサーバ102が受信したとき、その時点での情報盤101のIPアドレスをサーバ102は認識することができ、サーバ102の送受信部104は情報盤101の送受信部103に対して要求TCP115を発することができる。要求TCP115を受信した情報盤101は必要な処理を行い、その結果を結果TCP116としてサーバ102に対して送信し、情報伝達システム100はトリガ発生部105において発生した制御要求トリガに関する一連の情報伝達を完了する。
しかしながら、従来の情報伝達システム100では、図14に示すように制御要求トリガが発生してから情報盤101やサーバ102で制御が完了するまでの時間に、制御要求信号113が発生してから定期TCP114が発生するまでの間の余分な時間が生じる。制御要求信号113が定期TCP114の直前に発生した場合、その余分な時間は比較的短いが、制御要求信号113が定期TCP112の直後に発生した場合、定期TCPを送信する間隔のほとんどの時間に相当する制御遅れが発生することになり、リアルタイムでの情報提供や制御が困難となる。また、定期TCPの時間間隔を短くすると上記余分な時間は相対的に短くできるが、この場合情報盤101やサーバ102での処理タスクが頻繁になるとともに、ネットワーク107が常時ビジー状態になるという不都合が発生するため必要以上に間隔を短くすることは困難である。
【発明の開示】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる情報伝達システム、情報伝達方法、電気機器通信装置、情報通信装置及び通信制御プログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の目的、特徴、局面、及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
【図面の簡単な説明】
図1は、第1の実施形態における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。
図2は、図1に示す第1の実施形態における情報伝達システムの情報伝達手順を示す図である。
図3は、第1の実施形態における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。
図4は、第1の実施形態の変形例における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。
図5は、図4に示す第1の実施形態の変形例における情報伝達システムの情報伝達手順を示す図である。
図6は、第1の実施形態の変形例における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。
図7は、第2の実施形態における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。
図8は、図7に示す第2の実施形態における情報伝達システムの情報伝達手順を示す図である。
図9は、第2の実施形態における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。
図10は、第2の実施形態の変形例における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。
図11は、図10に示す第2の実施形態の変形例における情報伝達システムの情報伝達手順を示す図である。
図12は、第2の実施形態の変形例における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。
図13は、従来の情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。
図14は、図13に示す従来の情報伝達システムの情報伝達手順を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態における情報伝達システムの構成について説明する。図1は、第1の実施形態における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。図1に示す情報伝達システム10は、情報盤(請求の範囲における電気機器通信装置に相当する)1、サーバ(請求の範囲における情報通信装置に相当する)2及び電気機器3を備えて構成される。
情報盤1は、サーバ2と情報網4(以下、ネットワーク4とする)を介して通信可能に接続されており、例えば、電気機器3を制御するコントローラである。情報盤1は、第1送受信部11、第2送受信部12、表示部13、操作部14及び制御部15を備えて構成される。なお、本実施形態における情報盤1は、電気機器3を制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、1つの電気機器のみを制御するのではなく、複数の電気機器を制御してもよい。
第1送受信部11は、ネットワーク4を介してサーバ2の送受信部21に情報を送信するとともに、ネットワーク4を介してサーバ2の送受信部21によって送信される情報を受信する。第2送受信部12は、電気機器3の送受信部31に情報を送信するとともに、電気機器3の送受信部31によって送信される情報を受信する。表示部13は、電気機器3の動作状態などを表示する。操作部14は、電気機器3を情報盤1によって操作する場合に用い、情報盤1を操作する操作情報を受け付ける。制御部15は、例えばCPU(中央演算処理装置)で構成され、第1送受信部11、第2送受信部12、表示部13及び操作部14を制御する。
サーバ2は、情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されており、送受信部21、トリガ発生部22、バッファ23及び制御部24を備えて構成される。送受信部21は、ネットワーク4を介して情報盤1の第1送受信部11に情報を送信するとともに、ネットワーク4を介して情報盤1の第1送受信部11によって送信される情報を受信する。情報盤1の第1送受信部11と、サーバ2の送受信部21とは、ネットワーク4によって接続されている。ネットワーク4としては、例えば、インターネット網である。トリガ発生部22は、例えばスイッチやタイマやセンサ等で構成され、情報盤1との通信を要求するトリガとなる通信要求信号を発生させる。バッファ23は、例えばメモリで構成され、情報伝達に関するデータや手順などの情報を格納する。制御部24は、例えばCPUで構成され、送受信部21、トリガ発生部22及びバッファ23を制御する。なお、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
なお、ネットワーク4を介して情報を送受信する送受信部21と、通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生部22とを備えるサーバ2とネットワーク4を介して通信可能に接続される情報盤1を制御するための通信制御プログラムは、情報盤1内の外部記憶装置に予め記憶されている。また、情報盤1を制御するための通信制御プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM及びフレキシブルディスク等から構成されるコンピュータ読み出し可能な記録媒体に記録するようにしてもよい。この場合、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ及びフレキシブルディスクドライブ等から構成される記録媒体駆動装置を用いて記録媒体から読み出された情報盤1を制御するための通信制御プログラムが外部記憶装置にインストールされる。また、情報盤1を制御するための通信制御プログラムがネットワーク4を介して接続されている他のコンピュータ等に記憶されている場合、当該コンピュータ等からネットワークを介して情報盤1を制御するための通信制御プログラムをダウンロードするようにしてもよい。
また、ネットワーク4を介して情報を送受信する第1送受信部11を備える情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されるサーバ2を制御するための通信制御プログラムは、サーバ2内の外部記憶装置に予め記憶されている。また、サーバ2を制御するための通信制御プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM及びフレキシブルディスク等から構成されるコンピュータ読み出し可能な記録媒体に記録するようにしてもよい。この場合、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ及びフレキシブルディスクドライブ等から構成される記録媒体駆動装置を用いて記録媒体から読み出されたサーバ2を制御するための通信制御プログラムが外部記憶装置にインストールされる。また、サーバ2を制御するための通信制御プログラムがネットワーク4を介して接続されている他のコンピュータ等に記憶されている場合、当該コンピュータ等からネットワークを介してサーバ2を制御するための通信制御プログラムをダウンロードするようにしてもよい。
電気機器3は、情報盤1と通信可能に接続されており、送受信部31を備えて構成される。送受信部31は、情報盤1の第2送受信部12に情報を送信するとともに、情報盤1の第2送受信部12によって送信される情報を受信する。電気機器3は、例えば、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器、掃除機、調理機器、ガス給湯器、セントラルヒーティングシステム、電気温水器、家庭用コジェネ装置等、いろいろな種類の機器で構成される。なお、本実施形態では電気機器3をガス給湯機であるとして説明する。
なお、本実施形態において、情報盤1が電気機器通信装置の一例に相当し、サーバ2が情報通信装置の一例に相当し、第1送受信部11及び第2送受信部12が電気機器通信装置の送受信手段の一例に相当し、送受信部21が情報通信装置の送受信手段の一例に相当し、トリガ発生部22がトリガ発生手段の一例に相当する。
図2は、図1に示す第1の実施形態における情報伝達システムの情報伝達手順を示す図である。図2では、情報盤1の第1送受信部11及び第2送受信部12、サーバ2の送受信部21、電気機器3の送受信部31及びサーバ2のトリガ発生部22による情報のやりとりを表している。また、61から72は各情報の内容を表している。なお、図2において、定期UDP61,63,71は、情報盤1がUDP(User Datagram Protocol)プロトコルに基づいて定期的に送信するIPアドレス情報を表している。確認UDP62,64,72は、情報盤1からの定期UDP61,63,71に対して、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する確認情報を表している。要求応答UDP66は、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する要求応答情報を表している。確認UDP67は、サーバ2からの要求応答UDP66に対して、情報盤1がUDPプロトコルに基づいて発する確認情報を表している。結果TCP70は、情報盤1がTCP(Transmission Control Protocol)プロトコルに基づいて発する結果情報を表している。例えば結果TCP70は、電気機器3の状態変化データや制御要求に対する応答結果などである。例えば、電気機器3がガス給湯器であるとすると、ガス給湯器に対する制御命令である風呂への給湯を開始したこと、また時間が経過して風呂への給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器に関する情報が、情報盤1を経由して結果TCP70によりサーバ2へ伝達される。もちろん電気機器3はガス給湯器以外の機器であってもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。
なお、本実施形態では、コネクションレス型プロトコルとして、UDPプロトコルを用い、コネクション型プロトコルとして、TCPプロトコルを用いているが、本発明は特にこれに限定されず、UDPプロトコル以外の他のコネクションレス型プロトコルを用いてもよく、TCPプロトコル以外の他のコネクション型プロトコルを用いてもよい。
次に、図2に示す情報伝達手順を用いて図1に示す情報伝達システム10の動作を説明する。本実施形態において、情報盤1はネットワーク(インターネット網)4に接続している。情報盤1が有するIPアドレスは、常時固定したグローバルアドレスでネットワーク4に接続しているのではなく、プロバイダなどが逐次切り換えるIPアドレスでネットワーク4に接続している。したがって、情報盤1のIPアドレスは固定アドレスではないため、サーバ2は情報盤1のIPアドレスを常時知ることができない。このため、サーバ2のトリガ発生部22にトリガが発生したとき、情報盤1は、情報盤1のその時点でのIPアドレスをサーバ2に知らせるため、定期的にIPアドレス情報を送信している。これが、図2に示す定期UDP61、63、71である。このように、情報盤1が定期的にIPアドレス情報をサーバ2に送信することによって、サーバ2は、確実に情報盤1に情報を伝達することができ、確実に情報盤1を制御することができ、確実に情報盤1の状態をモニタすることができる。
なお、情報盤1の第1送受信部11によって定期UDP61が送信されてから定期UDP63が送信されるまでの時間間隔は予め設定されており、例えば2分である。また、一定時間が経過すると情報盤1とサーバとのセッションが自動的に開放される場合がある。この場合、情報盤1の第1送受信部11は、セッションが開放されたことを検出して定期UDPを送信してもよい。
さらに、情報盤1の第1送受信部11は、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を学習し、学習した時間に応じて定期UDPを送信する時間間隔を設定してもよい。具体的に、情報盤1の第1送受信部11は、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を少しずつ長くし、確認UDPが受信できなければ、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を短くする。
このように、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間が学習され、学習された時間に応じて、コネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信してから次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するまでの時間間隔が設定される。したがって、情報盤1とサーバ2とのセッションが常に確立している状態にすることができ、セッションが開放されている状態を無くすことができ、特に、自動的にセッションが開放される場合に有効である。
サーバ2のトリガ発生部22に例えば情報盤1と通信可能な電気機器3の制御要求トリガが発生したとき、トリガ発生部22は制御要求信号65を発し、その内容をバッファ23に格納する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は情報盤1から発せられた定期UDP63によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP63の発信元アドレスに対して要求応答UDP66を送信する。
ここで、例えば、定期UDP63がTCPプロトコルに基づく信号であったとするならば、TCPプロトコルの定期信号の通信が完了した時点でサーバ2から情報盤1に対してACK信号を返送するなどの一連の処理を行った後、サーバ2と情報盤1とのセッションは開放される。そのため、セッションが開放された時点でサーバ2は情報盤1のIPアドレスを知ることができなくなり、サーバ2の送受信部21は、制御要求信号65が発生したとき即時に要求応答UDP66を送信することができない。
一方、本実施形態では、定期UDP63はUDPプロトコルに基づく信号であるため、通信が完了した時点で必ずしもセッションが開放されない。したがって、制御要求信号65が発生したとき、サーバ2は情報盤1のその時点のIPアドレスを知っており、サーバ2の送受信部21は即時に情報盤1に対して要求応答UDP66を送信することができる。要求応答UDP66を受信した情報盤1は、第2送受信部12から電気機器3の送受信部31に対して制御処理信号68を伝達し、これにより電気機器3は規定通りの制御がなされる。なお、規定通りの制御とは、例えば、電気機器3が有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。制御処理信号68による制御の結果などによって電気機器3の状態が変化したとき、状態変化情報69が電気機器3から情報盤1に伝達され、その結果が結果TCP70としてサーバ2に伝達され一連の情報伝達を完了する。なお、電気機器3の状態とは、電気的に検出可能な電気機器3の状態を表している。
ここで、例えば、情報盤1と通信できる電気機器3がガス給湯器であるとする。サーバ2のトリガ発生部22において発生したガス給湯器に対する制御要求が、風呂への給湯開始の要求であったとき、サーバ2の送受信部21は、風呂への給湯開始を要求する要求応答UDP66を情報盤1の第1送受信部11に送信する。情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2から要求応答UDP66を受信する。情報盤1の第2送受信部12は、ガス給湯器に対して風呂への給湯開始の制御処理信号68を送信する。
上記一連の情報伝達により、ガス給湯器は風呂への給湯を開始する。また、ガス給湯器の送受信部31は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器の状態変化に関する状態変化情報69を情報盤1の第2送受信部12に送信する。情報盤1の第2送受信部12は、ガス給湯器からの状態変化情報69を受信し、情報盤1の第1送受信部11は、結果TCP70をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信された結果TCP70を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。もちろん電気機器3はガス給湯器以外の機器であってもよく、通信網4はインターネット網以外でもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。また、もちろん一連の情報伝達を完了した後も情報盤1は定期UDPを定期UDP71のごとく送出し続ける。
ここで、定期UDPは、必ずしも一定間隔で送出され続けるのではなくほぼ一定の間隔で送出され続ければよいものである。また、UDPプロトコルに基づく信号は、信号伝達時にACK信号を返送しないため、TCPプロトコルに基づく信号に比べて信頼性が低くなる。そこで、サーバ2の送受信部21は、定期UDP61,63,71を受信すると、確認UDP62,64,72を情報盤1の第1送受信部11に送信する。このように、定期UDP61,63,71に対して確認UDP62,64,72がサーバ2から情報盤1に対して送出されるので、情報伝達の信頼性を高めることができる。また同様に、要求応答UDP66に対しては確認UDP67を送出することによって、上記問題を解決することができ、情報伝達の信頼性を高めることができる。
また、情報盤1は表示部13や操作部14を備えることにより、情報盤1で電気機器3の状態や、サーバ2との通信状態の確認などの情報を確認することができ、情報送出の内容を設定できるなどの極めて大きな効果が創出できる。
なお、電気機器3は情報盤1と通信により制御を行うのではなく情報盤1の端子等に直接接続していて制御できるとしても良いのは言うまでもない。また、要求応答UDP66はTCPプロトコルの信号でも良い。この場合、要求応答UDP66に対する確認UDP67が不要となり、TCPプロトコルに基づく信号により、確実に要求応答情報を送信することができる。
また、本実施形態では電気機器3を制御するための情報伝達について説明しているが、情報盤1自身の制御や、天気予報、時刻表、現在時刻、ガス使用量、電気使用量、水道使用量、ガス料金、電気料金及び水道料金などの生活情報等の情報を伝達する場合についても上記と同様に適用可能であることは言うまでもない。さらに、本実施形態における電気機器3は、ガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータであってもよい。電気機器3がガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータである場合、情報伝達システムは、メータの遠隔遮断や遠隔復帰(開放)等の制御を行うための情報伝達に適用してもよい。また、状態変化情報69と結果TCP70とは、電気機器3や情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での電気機器3や情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
このように、トリガ発生部22に通信要求が発生したとき、サーバ2の送受信部21は、その前に情報盤1から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報(定期UDP)を受信したことによって情報盤1の第1送受信部11とセッションが接続された状態になっている。そのため、サーバの送受信部21は、定期UDPの発信元アドレスに対して、次の定期UDPを待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報(要求応答UDP)又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報(要求応答TCP)を発することができ、トリガ発生部22での通信要求発生から要求応答UDP又は要求応答TCPの送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、サーバ2において制御要求が発生してから情報端末1に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
また、要求応答情報の発信元アドレスに対してコネクション型プロトコルに基づく結果情報が送信されるので、電気機器通信装置(情報盤1)の状態を伝達することができる。また、サーバ2の送受信部21によって、情報盤1の第1送受信部11から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報(定期UDP)が受信されたとき、定期UDPの発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報(確認UDP)又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報(確認TCP)が送信されるので、基本プロトコルとして通信の伝達確認を行わない定期UDPの伝達確認を行うことができる。
さらに、情報盤1の第1送受信部11によって、サーバ2の送受信部21から送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報(要求応答UDP)が受信されたとき、要求応答情報に対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報(確認UDP)又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報(確認TCP)が送信されるので、基本プロトコルとして通信の伝達確認を行わない要求応答UDPの伝達確認を行うことができる。
さらに、情報盤1の第2送受信部12は、コネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、電気機器3の送受信部31に対して制御信号を送信することによって、情報盤1に接続した電気機器3の制御を行うことができる。また、サーバ2は、情報盤1又は電気機器3の変化状態データを受信することができ、制御されることによって変化した情報盤1又は電気機器3の状態を認識することができる。
ここで、第1の実施形態における情報伝達についてさらに具体的に説明する。図3は、第1の実施形態における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。なお、以下の説明では、電気機器が温水利用装置として適用される例について説明する。また、温水利用装置とは、ガスや電力や石油などのエネルギー源を用いて温水を作成し、作成した温水を風呂や台所や洗面所などで直接使用する目的で供給する装置であり、さらに、作成した温水を用いた床暖房や浴室暖房や浴室乾燥やファンヒータやエアコンの暖房などの機能を有する装置である。
図3に示す情報伝達システム20は、情報盤1、サーバ2及び温水利用装置3aを備えて構成される。なお、図3に示す情報伝達システム20における情報盤1及びサーバ2の構成は、図1に示す情報伝達システム10における情報盤1及びサーバ2の構成と同じであるので、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。したがって、以下の説明では、図1に示す情報伝達システム10と異なる構成についてのみ説明する。
情報盤1は、サーバ2と情報網4(以下、ネットワーク4とする)を介して通信可能に接続されており、例えば、温水利用装置3aを制御するコントローラである。情報盤1は、第1送受信部11、第2送受信部12、表示部13、操作部14及び制御部15を備えて構成される。なお、本実施形態における情報盤1は、温水利用装置3aを制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、温水利用装置3aのみを制御するのではなく、他の電気機器を制御してもよい。
サーバ2は、情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されており、送受信部21、トリガ発生部22、バッファ23及び制御部24を備えて構成される。なお、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
温水利用装置3aは、熱源機32、風呂リモコン33、床暖房機34及び浴室乾燥機35を備えて構成される。熱源機32は、ガス、電気又は石油などをエネルギー源として温水を作成し供給するものであり、いわゆる湯沸かし器である。熱源機32は、作成した温水を風呂、台所、洗面所などに対して供給する給湯機能と、作成した温水を床暖房、浴室暖房機、浴室乾燥機、ファンヒータ、エアコンなどの熱源として利用する暖房機能とを有している。また、熱源機32は、送受信部31を備えて構成される。送受信部31は、情報盤1の第2送受信部12に情報を送信するとともに、情報盤1の第2送受信部12によって送信される情報を受信する。風呂リモコン33は、給湯などの制御を行い、主に風呂に設置される。床暖房機34は、熱源機32で作成された温水を利用して床を暖める。浴室乾燥機35は、熱源機32で作成された温水を利用して浴室を乾燥させる。なお、床暖房機34及び浴室乾燥機35は、浴室暖房機、ファンヒータ、エアコンなどの温水を利用する機器であってもよい。
次に、図3に示す情報伝達システム20の動作について説明する。なお、以下の説明では、図2に示す情報伝達手順を参照して説明する。
情報盤1の第1送受信部11は、定期的にUDPプロトコルに基づくIPアドレス情報(定期UDP)をサーバ2に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信される定期UDPを受信し、UDPプロトコルに基づく確認情報(確認UDP)を情報盤1の第1送受信部11に送信する。情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信される確認UDPを受信する。
ここで、サーバ2のトリガ発生部22において、例えば情報盤1と通信可能な温水利用装置3aの制御要求トリガ、具体的に例えば熱源機32に接続された床暖房機34をONする制御要求トリガが発生したとき、トリガ発生部22は制御要求信号65を発し、その内容をバッファ23に格納する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は、情報盤1から発せられた定期UDP63によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP63の発信元アドレスに対して要求応答UDP66を送信する。
情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答UDP66を受信し、確認UDP67をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信される確認UDP67を受信する。要求応答UDP66を受信した情報盤1は、第2送受信部12から温水利用装置3aの送受信部31に対して制御処理信号68を伝達し、これにより温水利用装置3aは規定通りの制御がなされる。規定通りの制御とは、例えば、温水利用装置3aが有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。すなわち、トリガ発生部22において発生した制御要求が、風呂への給湯開始の制御要求であった場合、サーバ2の送受信部21は、要求応答UDP66を情報盤1の第1送受信部11に送信する。情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答UDP66を受信し、情報盤1の第2送受信部12は、温水利用装置3aに対して風呂への給湯開始の制御処理信号68を送信する。温水利用装置3aの送受信部31は、情報盤1の第2送受信部12によって送信された制御処理信号68を受信する。
上記一連の情報伝達により、温水利用装置3aは風呂への給湯を開始する。また、温水利用装置3aの送受信部31は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどの温水利用装置3aの状態変化に関する状態変化情報69を情報盤1の第2送受信部12に送信する。情報盤1の第2送受信部12は、温水利用装置3aからの状態変化情報69を受信し、情報盤1の第1送受信部11は、結果TCP70をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信された結果TCP70を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。
なお、温水利用装置3aは情報盤1と通信により制御を行うのではなく情報盤1の端子等に直接接続していて制御できるとしても良いのは言うまでもない。また、要求応答UDP66はTCPプロトコルの信号でも良い。この場合、要求応答UDP66に対する確認UDP67が不要となり、TCPプロトコルに基づく信号により、確実に要求応答情報を送信することができる。
また、状態変化情報69と結果TCP70とは、温水利用装置3aや情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での温水利用装置3aや情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
さらに、本実施形態では、電気機器3を温水利用装置3aに適用した例について説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、電気機器3を、開閉センサや人感センサや火災センサやガス漏れセンサなどの各種センサで警戒し、当該センサがセンシングすることによって、音声、通報又は警備員が駆けつけることなどにより対処するセキュリティ装置に適用してもよい。また、電気機器3は、空調装置、洗濯機、電子レンジや炊飯器やIH調理器などの加熱調理器及び冷蔵庫や冷凍庫や冷凍冷蔵庫などの冷凍冷蔵装置であってもよい。
次に、本発明の第1の実施形態の変形例における情報伝達システムについて説明する。図4は、第1の実施形態の変形例における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図であり、図1に示す第1の実施形態の情報伝達システム10と同じ番号を付与したものは同等の機能を有するとする。図4に示す情報伝達システム30は、情報盤1、サーバ2及び電気機器3’を備えて構成される。ここで、電気機器3’としては、第1の実施形態における電気機器3と同様に各種機器が考えられる。電気機器3’は情報盤1の端子に直接接続しており、情報盤1により制御できるものである。したがって、情報盤1は、図1に示す情報伝達システム10とは異なり、送受信部11、表示部13、操作部14及び制御部15のみを備えて構成される。
なお、本実施形態における情報盤1は、電気機器3’を制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、1つの電気機器のみを制御するのではなく、複数の電気機器を制御してもよい。さらに、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
図5は、図4に示す第1の実施形態の変形例における情報伝達システム30の情報伝達手順を示す図である。図5では、情報盤1の送受信部11、サーバ2の送受信部21、電気機器3’及びサーバ2のトリガ発生部22による情報のやりとりを表している。また、81から93は各情報の内容を表している。なお、図5において、定期UDP81,83,92は、情報盤1がUDPプロトコルに基づいて定期的に送信するIPアドレス情報を表している。確認UDP82,84,93は、情報盤1からの定期UDP81,83,92に対して、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する確認情報を表している。要求UDP86は、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する要求情報を表している。要求確認TCP87は、サーバ2からの要求UDP86に対して、情報盤1がTCPプロトコルに基づいて発する要求確認情報を表している。要求応答TCP88は、情報盤1からの要求確認TCP87に対して、サーバ2がTCPプロトコルに基づいて発する要求応答情報を表している。結果TCP91は、情報盤1がTCPプロトコルに基づいて発する結果情報を表している。例えば結果TCP91は、電気機器3’の状態変化データや制御要求に対する応答結果などである。例えば、電気機器3’がガス給湯器であるとすると、ガス給湯器に対する制御命令である風呂への給湯を開始したこと、また時間が経過して風呂への給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器に関する情報が、情報盤1を経由して結果TCP91によりサーバ2へ伝達される。もちろん電気機器3’はガス給湯器以外の機器であってもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。
なお、本実施形態では、コネクションレス型プロトコルとして、UDPプロトコルを用い、コネクション型プロトコルとして、TCPプロトコルを用いているが、本発明は特にこれに限定されず、UDPプロトコル以外の他のコネクションレス型プロトコルを用いてもよく、TCPプロトコル以外の他のコネクション型プロトコルを用いてもよい。
次に、図5に示す情報伝達手順を用いて図4に示す情報伝達システム30の動作を説明する。本実施形態において、情報盤1はネットワーク(インターネット網)4に接続している。情報盤1が有するIPアドレスは、常時固定したグローバルアドレスでネットワーク4に接続しているのではなく、プロバイダなどが逐次切り換えるIPアドレスでネットワーク4に接続している。したがって、情報盤1のIPアドレスは固定アドレスではないため、サーバ2は情報盤1のIPアドレスを常時知ることができない。このため、サーバ2のトリガ発生部22にトリガが発生したとき、情報盤1は、情報盤1のその時点でのIPアドレスをサーバ2に知らせるため、定期的にIPアドレス情報を送信している。これが、図5に示す定期UDP81、83、92である。このように、情報盤1が定期的にIPアドレス情報をサーバ2に送信することによって、サーバ2は、確実に情報盤1に情報を伝達することができ、確実に情報盤1を制御することができ、確実に情報盤1の状態をモニタすることができる。
なお、情報盤1の送受信部11によって定期UDP81が送信されてから定期UDP83が送信されるまでの時間間隔は予め設定されており、例えば、2分である。また、一定時間が経過すると情報盤1とサーバとのセッションが自動的に開放される場合がある。この場合、情報盤1の送受信部11は、セッションが開放されたことを検出して定期UDPを送信してもよい。
さらに、情報盤1の送受信部11は、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を学習し、学習した時間に応じて定期UDPを送信する時間間隔を設定してもよい。具体的に、情報盤1の送受信部11は、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を少しずつ長くし、確認UDPが受信できなければ、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を短くする。
このように、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間が学習され、学習された時間に応じて、コネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信してから次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するまでの時間間隔が設定される。したがって、情報盤1とサーバ2とのセッションが常に確立している状態にすることができ、セッションが開放されている状態を無くすことができ、特に、自動的にセッションが開放される場合に有効である。
サーバ2のトリガ発生部22に例えば情報盤1と通信可能な電気機器3’の制御要求トリガが発生したとき、トリガ発生部22は制御要求信号85を発し、その内容をバッファ23に格納する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は、情報盤1から発せられた定期UDP83によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP83の発信元アドレスに対して要求UDP86を送信する。
ここで、例えば、定期UDP83がTCPプロトコルに基づく信号であったとするならば、TCPプロトコルの定期信号の通信が完了した時点でサーバ2から情報盤1に対してACK信号を返送するなどの一連の処理を行った後、サーバ2と情報盤1とのセッションは開放される。そのため、セッションが開放された時点でサーバ2は情報盤1のIPアドレスを知ることができなくなり、サーバ2の送受信部21は、制御要求信号85が発生したとき即時に要求UDP86を送信することができない。
一方、本実施形態では、定期UDP83はUDPプロトコルに基づく信号であるため、通信が完了した時点で必ずしもセッションが開放されない。したがって、制御要求信号85が発生したとき、サーバ2は情報盤1のその時点のIPアドレスを知っており、サーバ2の送受信部21は即時に情報盤1に対して要求UDP86を送信することができる。要求UDP86を受信した情報盤1の送受信部11は、要求確認TCP87をサーバ2に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された要求確認TCP87を受信し、要求応答TCP88を情報盤1の送受信部11に送信する。
ここで、サーバ2は、制御要求信号85を受けて要求応答TCP88を即時に送出せず、要求UDP86を送信し、要求確認TCP87を受信した後で要求応答TCP88を送出する。これは、制御要求信号85が発生した段階でのサーバ2の中にある情報盤1の情報、すなわち、定期UDP83で伝達された時点での情報盤1のIPアドレス情報以外の情報は即時性に疑問があるものが多いためである。例えば、仮に定期UDP83が電気機器3’や情報盤1自体の状態情報を有していたとしても、制御要求信号85が発生するまでの間に電気機器3’のオン・オフ状態や現在給湯中であるとか、給湯を終了したなどの状態変化が起こっている可能性があり、必ずしも正確なものとはいえない。従って、電気機器3’や情報盤1自身を制御する場合や情報を伝達する場合は、制御要求信号85が発生した時点での電気機器3’のオン・オフ状態や温度設定状態やタイマ設定状態などの状態情報を正確に認識した上で制御する必要がある。また、インターネット網4のトラフィックを軽減するために定期UDPの情報を極力少なくする等の工夫をした場合、定期UDP83が伝達する情報は少なく、制御要求信号85が発生した時点での情報を知るために、改めて情報を確認する必要がある。そのため、まず要求UDP86を情報盤1に対して送出し、情報盤1から各種情報を搭載した要求確認TCP87を送出し、これを受けて要求応答TCP88をサーバ2が情報盤1に対して送出するという手順を行う。
要求応答TCP88を受信した情報盤1は、電気機器3’に対して制御処理信号89を出力し、これにより電気機器3’は規定通りの制御がなされる。なお、規定通りの制御とは、例えば、電気機器3’が有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。制御処理信号89による制御の結果などによって電気機器3’の状態が変化したとき、状態変化情報90が電気機器3’から情報盤1に出力され、その結果が結果TCP91としてサーバ2に伝達され一連の情報伝達を完了する。なお、電気機器3’の状態とは、電気的に検出可能な電気機器3’の状態を表している。
ここで、例えば、情報盤1と通信できる電気機器3’がガス給湯器であるとする。サーバ2のトリガ発生部22において発生したガス給湯器に対する制御要求が、風呂への給湯開始の要求であったとき、サーバ2の送受信部21は、風呂への給湯開始を要求する要求UDP86を情報盤1の送受信部11に送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求UDP86を受信し、要求確認TCP87をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された要求確認TCP87を受信し、要求応答TCP88を送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答TCP88を受信し、ガス給湯器に対して風呂への給湯開始の制御処理信号89を出力する。
上記一連の情報伝達により、ガス給湯器は風呂への給湯を開始する。また、ガス給湯器は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器の状態変化に関する状態変化情報90を情報盤1に出力する。情報盤1には、ガス給湯器からの状態変化情報90が入力される。情報盤1の送受信部11は、結果TCP91をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された結果TCP91を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。もちろん電気機器3’はガス給湯器以外の機器であってもよく、通信網4はインターネット網以外でもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。また、もちろん一連の情報伝達を完了した後も情報盤1は定期UDPを定期UDP92のごとく送出し続ける。
ここで、定期UDPは、必ずしも一定間隔で送出され続けるのではなくほぼ一定の間隔で送出され続ければよいものである。また、UDPプロトコルに基づく信号は、信号伝達時にACK信号を返送しないため、TCPプロトコルに基づく信号に比べて信頼性が低くなる。そこで、サーバ2の送受信部21は、定期UDP81,83,92を受信すると、確認UDP82,84,93を情報盤1の送受信部11に送信する。このように、定期UDP81,83,92に対して確認UDP82,84,93がサーバ2から情報盤1に対して送出されるので、情報伝達の信頼性を高めることができる。
また、情報盤1は表示部13や操作部14を備えることにより、情報盤1で電気機器3’の状態や、サーバ2との通信状態の確認などの情報を確認することができ、情報送出の内容を設定できるなどの極めて大きな効果が創出できる。なお、電気機器3’は情報盤1の端子に接続しているが、情報盤1と通信により制御を行うとしても良いのは言うまでもない。
また、本実施形態では電気機器3’を制御するための情報伝達について説明しているが、情報盤1自身の制御や、天気予報、時刻表、現在時刻、ガス使用量、電気使用量、水道使用量、ガス料金、電気料金及び水道料金などの生活情報等の情報を伝達する場合についても上記と同様に適用可能であることは言うまでもない。さらに、本実施形態における電気機器3’は、ガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータであってもよい。電気機器3’がガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータである場合、情報伝達システムは、メータの遠隔遮断や遠隔復帰(開放)等の制御を行うための情報伝達に適用してもよい。また、状態変化情報90と結果TCP91とは、電気機器3’や情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での電気機器3’や情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
このように、トリガ発生部22に通信要求が発生したとき、サーバ2の送受信部21は、その前に情報盤1から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報(定期UDP)を受信したことにより情報盤1の第1送受信部11とセッションが接続された状態になっている。そのため、サーバ2の送受信部21は、定期UDPの発信元アドレスに対して、次の定期UDPを待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報(要求UDP)を発することができ、トリガ発生部22での通信要求発生から要求UDPの送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。加えて、要求UDPはトリガ発生部22に通信要求が発生したことを情報盤1に伝達することを目的としており、通信内容等の詳細情報を有するコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報(要求応答UDP)に比べて情報量が少なく、ネットワーク上の通信データ量を少なくすることができる。
また、サーバ2の送受信部21によって、情報盤1の第1送受信部11から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報(定期UDP)が受信されたとき、定期UDPの発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報(確認UDP)又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報(確認TCP)が送信されるので、基本プロトコルとして通信の伝達確認を行わない定期UDPの伝達確認を行うことができる。
また、情報盤1の第1送受信部11によって、サーバ2の送受信部21から送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報(要求UDP)が受信されたとき、要求情報に対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報(確認UDP)又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報(確認TCP)が送信されるので、基本プロトコルとして通信の伝達確認を行わない要求UDPの伝達確認を行うことができる。
さらに、コネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、電気機器通信装置(情報盤1)に接続した電気機器の制御を行うことができる。また、サーバ2は、情報盤1又は情報盤1に接続した電気機器3’の変化状態データを受信することができ、制御されることによって変化した情報盤1又は電気機器3’の状態を認識することができる。
ここで、第1の実施形態の変形例における情報伝達についてさらに具体的に説明する。図6は、第1の実施形態の変形例における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。なお、以下の説明では、電気機器が温水利用装置として適用される例について説明する。また、温水利用装置とは、ガスや電力や石油などのエネルギー源を用いて温水を作成し、作成した温水を風呂や台所や洗面所などで直接使用する目的で供給する装置であり、さらに、作成した温水を用いた床暖房や浴室暖房や浴室乾燥やファンヒータやエアコンの暖房などの機能を有する装置である。
図6に示す情報伝達システム40は、情報盤1、サーバ2及び温水利用装置3a’を備えて構成される。なお、図6に示す情報伝達システム40における情報盤1及びサーバ2の構成は、図4に示す情報伝達システム30における情報盤1及びサーバ2の構成と同じであるので、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。したがって、以下の説明では、図4に示す情報伝達システム30と異なる構成についてのみ説明する。
情報盤1は、サーバ2と情報網4(以下、ネットワーク4とする)を介して通信可能に接続されており、例えば、温水利用装置3a’を制御するコントローラである。情報盤1は、送受信部11、表示部13、操作部14及び制御部15を備えて構成される。なお、本実施形態における情報盤1は、温水利用装置3a’を制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、温水利用装置3a’のみを制御するのではなく、他の電気機器を制御してもよい。
サーバ2は、情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されており、送受信部21、トリガ発生部22、バッファ23及び制御部24を備えて構成される。なお、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
温水利用装置3a’は、熱源機32、風呂リモコン33、床暖房機34及び浴室乾燥機35を備えて構成される。熱源機32は、ガス、電気又は石油などをエネルギー源として温水を作成し供給するものであり、いわゆる湯沸かし器である。熱源機32は、作成した温水を風呂、台所、洗面所などに対して供給する給湯機能と、作成した温水を床暖房、浴室暖房機、浴室乾燥機、ファンヒータ、エアコンなどの熱源として利用する暖房機能とを有している。風呂リモコン33は、給湯などの制御を行い、主に風呂に設置される。床暖房機34は、熱源機32で作成された温水を利用して床を暖める。浴室乾燥機35は、熱源機32で作成された温水を利用して浴室を乾燥させる。なお、床暖房機34及び浴室乾燥機35は、浴室暖房機、ファンヒータ、エアコンなどの温水を利用する機器であってもよい。
次に、図6に示す情報伝達システム20の動作について説明する。なお、以下の説明では、図5に示す情報伝達手順を参照して説明する。
情報盤1の送受信部11は、定期的にUDPプロトコルに基づくIPアドレス情報(定期UDP)をサーバ2に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信される定期UDPを受信し、UDPプロトコルに基づく確認情報(確認UDP)を情報盤1の送受信部11に送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信される確認UDPを受信する。
ここで、サーバ2のトリガ発生部22において、例えば情報盤1と通信可能な温水利用装置3a’の制御要求トリガ、具体的に例えば熱源機32に接続された床暖房機34をONする制御要求トリガが発生したとき、トリガ発生部22は制御要求信号85を発し、その内容をバッファ23に格納する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は、情報盤1から発せられた定期UDP83によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP83の発信元アドレスに対して要求UDP86を送信する。
情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求UDP86を受信し、要求確認TCP87をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信される要求確認TCP87を受信し、要求確認TCP87に対する要求応答TCP88を情報盤1の送受信部11に送信する。要求応答TCP88を受信した情報盤1は、温水利用装置3a’の熱源機32に対して制御処理信号89を出力し、これにより温水利用装置3a’は規定通りの制御がなされる。規定通りの制御とは、例えば、温水利用装置3a’が有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。すなわち、トリガ発生部22において発生した制御要求が、風呂への給湯開始の制御要求であった場合、サーバ2の送受信部21は、要求応答TCP88を情報盤1の送受信部11に送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答TCP88を受信し、情報盤1は、温水利用装置3a’の熱源機32に対して風呂への給湯開始の制御処理信号89を出力する。温水利用装置3a’の熱源機32には、情報盤1によって送信された制御処理信号89が入力される。
上記一連の情報伝達により、温水利用装置3a’は風呂への給湯を開始する。また、温水利用装置3a’の熱源機32は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどの温水利用装置3a’の状態変化に関する状態変化情報90を情報盤1に出力する。情報盤1には、温水利用装置3a’からの状態変化情報90が入力され、情報盤1の送受信部11は、結果TCP91をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された結果TCP91を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。
また、状態変化情報90と結果TCP91とは、温水利用装置3a’や情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での温水利用装置3a’や情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
さらに、本実施形態では、電気機器3を温水利用装置3a,3a’に適用した例について説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、電気機器3を、開閉センサや人感センサや火災センサやガス漏れセンサなどの各種センサで警戒し、当該センサがセンシングすることによって、音声、通報又は警備員が駆けつけることなどにより対処するセキュリティ装置に適用してもよい。また、電気機器3は、空調装置、洗濯機、電子レンジや炊飯器やIH調理器などの加熱調理器及び冷蔵庫や冷凍庫や冷凍冷蔵庫などの冷凍冷蔵装置であってもよい。
さらにまた、本実施形態では機器の遠隔制御について説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、機器の状態やセンサからの信号を収集するようなテレメータシステムに本技術を用いてもよい。
本実施形態において、情報盤1の第1送受信部11(又は、送受信部11)は、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を検出し、検出した時間が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることを情報盤1又はサーバ2に報知してもよい。具体的に、情報盤1の第1送受信部11(又は、送受信部11)は、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を少しずつ長くし、確認UDPが受信できなければ、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を短くし、この時間間隔が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることを情報盤1又はサーバ2に報知する。
この場合、情報盤1の第1送受信部11は、セッションが確立している時間が短くなっていることが報知されると、定期UDPを送信する時間間隔が例えば所定の時間になるように設定する。また、サーバ2の送受信部21は、セッションが確立している時間が短くなっていることが報知されると、セッションが確立されてから開放されるまでの時間間隔が例えば所定の時間になるように設定する。なお、ここでの所定の時間とは、例えば2分である。また、本実施形態では、セッションが確立している時間が所定時間より短くなっていることを情報盤1において判断しているが、本発明は特にこれに限定されず、セッションの確立している時間をサーバ2に送信し、サーバ2において所定時間との比較判断してもよい。
このように、情報盤1の第1送受信部11によって、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間が検出され、検出された時間が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることが情報盤1又はサーバ2に報知されるので、ネットワーク上を一定時間に流れる情報の量を少なくすることができ、情報の遅延や損失を防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図7は、第2の実施形態における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図である。図7に示す情報伝達システム50は、情報盤(請求の範囲における電気機器通信装置に相当する)1サーバ(請求の範囲における情報通信装置に相当する)2、電気機器3及び携帯電話機(請求の範囲における情報通信装置に相当する)5を備えて構成される。なお、図7に示す情報伝達システム50における情報盤1、サーバ2及び電気機器3の構成は、図1に示す情報伝達システム10における情報盤1、サーバ2及び電気機器3の構成と同じであるので、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。したがって、以下の説明では、図1に示す情報伝達システム10と異なる構成についてのみ説明する。
情報盤1は、サーバ2と情報網4(以下、ネットワーク4とする)を介して通信可能に接続されており、例えば、電気機器3を制御するコントローラである。情報盤1は、第1送受信部11、第2送受信部12、表示部13、操作部14及び制御部15を備えて構成される。なお、本実施形態における情報盤1は、電気機器3を制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、1つの電気機器のみを制御するのではなく、複数の電気機器を制御してもよい。
サーバ2は、情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されるとともに、携帯電話機5と携帯電話網6及びネットワーク4を介して通信可能に接続されており、送受信部21及び制御部24を備えて構成される。送受信部21は、ネットワーク4を介して情報盤1の第1送受信部11に情報を送信するとともに、ネットワーク4を介して情報盤1の第1送受信部11によって送信される情報を受信する。また、送受信部21は、ネットワーク4及び携帯電話網6を介して携帯電話機5の送受信部51に情報を送信するとともに、携帯電話網6及びネットワーク4を介して携帯電話機5の送受信部51によって送信される情報を受信する。制御部24は、送受信部21を制御する。電気機器3は、情報盤1と通信可能に接続されており、送受信部31を備えて構成される。なお、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
携帯電話機5は、サーバ2と携帯電話網6及びネットワーク4を介して通信可能に接続されており、送受信部51を備えて構成される。なお、本実施形態では、携帯電話機5を用いているが、本発明は特にこれに限定されず、PHS(Personal Handy phone System)やパーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)等の他の情報端末を用いてもよい。
送受信部51は、携帯電話網6及びネットワーク4を介してサーバ2の送受信部21に情報を送信するとともに、携帯電話網6及びネットワーク4を介してサーバ2の送受信部21によって送信される情報を受信する。
なお、本実施形態では、サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5の送受信部51と携帯電話網6及びネットワーク4を介して通信可能に接続されているが、本発明は特にこれに限定されず、サーバ2は、携帯電話網6に接続する送受信部とネットワーク4に接続する送受信部とを別個に設けてもよい。また、通常、携帯電話網6とネットワーク4とは、接続先のネットワークに合わせてデータのフォーマットやアドレスやプロトコル等を変換するゲートウエイサーバ等を介して接続されるが、本実施形態では省略している。さらに、サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5の送受信部51と携帯電話網6を介して通信可能に接続し、情報盤1の第1送受信部11とネットワーク4を介して通信可能に接続してもよい。
なお、本実施形態において、情報盤1が電気機器通信装置の一例に相当し、サーバ2及び携帯電話機5が情報通信装置の一例に相当し、携帯電話機5が情報端末の一例に相当し、第1送受信部11及び第2送受信部12が電気機器通信装置の送受信手段の一例に相当し、送受信部21が情報通信装置の送受信手段の一例に相当し、送受信部51がトリガ発生手段の一例に相当する。
図8は、図7に示す第2の実施形態における情報伝達システムの情報伝達手順を示す図である。図8では、情報盤1の第1送受信部11及び第2送受信部12、サーバ2の送受信部21、電気機器3の送受信部31及び携帯電話機5の送受信部51による情報のやりとりを表している。また、161から173は各情報の内容を表している。なお、図8において、定期UDP161,163,172は、情報盤1がUDPプロトコルに基づいて定期的に送信するIPアドレス情報を表している。確認UDP162,164,173は、情報盤1からの定期UDP161,163,172に対して、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する確認情報を表している。要求応答UDP126は、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する要求応答情報を表している。確認UDP167は、サーバ2からの要求応答UDP166に対して、情報盤1がUDPプロトコルに基づいて発する確認情報を表している。結果TCP170は、情報盤1がTCPプロトコルに基づいて発する結果情報を表している。例えば結果TCP170は、電気機器3の状態変化データや制御要求に対する応答結果などである。例えば、電気機器3がガス給湯器であるとすると、ガス給湯器に対する制御命令である風呂への給湯を開始したこと、また時間が経過して風呂への給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器に関する情報が、情報盤1を経由して結果TCP170によりサーバ2へ伝達される。もちろん電気機器3はガス給湯器以外の機器であってもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。
なお、本実施形態では、コネクションレス型プロトコルとして、UDPプロトコルを用い、コネクション型プロトコルとして、TCPプロトコルを用いているが、本発明は特にこれに限定されず、UDPプロトコル以外の他のコネクションレス型プロトコルを用いてもよく、TCPプロトコル以外の他のコネクション型プロトコルを用いてもよい。
次に、図8に示す情報伝達手順を用いて図7に示す情報伝達システム50の動作を説明する。本実施形態において、情報盤1はネットワーク(インターネット網)4に接続している。情報盤1が有するIPアドレスは、常時固定したグローバルアドレスでネットワーク4に接続しているのではなく、プロバイダなどが逐次切り換えるIPアドレスでネットワーク4に接続しているものとする。したがって、情報盤1のIPアドレスは固定アドレスではないため、サーバ2は情報盤1のIPアドレスを常時知ることができない。このため、電気機器3に対する制御要求が携帯電話機5の送受信部51から携帯電話網6及びネットワーク4を介してサーバ2に届いたとき、情報盤1は、情報盤1のその時点でのIPアドレスをサーバ2に知らせるため、定期的にIPアドレス情報を送信している。これが、図8に示す定期UDP161、163、172である。このように、情報盤1が定期的にIPアドレスをサーバ2に送信することによって、サーバ2は、確実に情報盤1に情報を伝達することができ、確実に情報盤1を制御することができ、確実に情報盤1の状態をモニタすることができる。
なお、情報盤1の第1送受信部11によって定期UDP161が送信されてから定期UDP163が送信されるまでの時間間隔は予め設定されており、例えば、2分である。また、一定時間が経過すると情報盤1とサーバとのセッションが自動的に開放される場合がある。この場合、情報盤1の第1送受信部11は、セッションが開放されたことを検出して定期UDPを送信してもよい。
さらに、情報盤1の第1送受信部11は、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を学習し、学習した時間に応じて定期UDPを送信する時間間隔を設定してもよい。具体的に、情報盤1の第1送受信部11は、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を少しずつ長くし、確認UDPが受信できなければ、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を短くする。
このように、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間が学習され、学習された時間に応じて、コネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信してから次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するまでの時間間隔が設定される。したがって、情報盤1とサーバ2とのセッションが常に確立している状態にすることができ、セッションが開放されている状態を無くすことができ、特に、自動的にセッションが開放される場合に有効である。
携帯電話機5の送受信部51は制御要求信号165をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5によって送信された制御要求信号165を受信する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は、情報盤1から発せられた定期UDP163によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP163の発信元アドレスに対して要求応答UDP166を送信する。
ここで、例えば、定期UDP163がTCPプロトコルに基づく信号であったとするならば、TCPプロトコルの定期信号の通信が完了した時点でサーバ2から情報盤1に対してACK信号を返送するなどの一連の処理を行った後、サーバ2と情報盤1とのセッションは開放される。そのため、セッションが開放された時点でサーバ2は情報盤1のIPアドレスを知ることができなくなり、サーバ2の送受信部21は、制御要求信号165を受信したとしても、即時に要求応答UDP166を送信することができない。
一方、本実施形態では、定期UDP163はUDPプロトコルに基づく信号であるため、通信が完了した時点で必ずしもセッションが開放されない。したがって、制御要求信号165を受信したとき、サーバ2は情報盤1のその時点のIPアドレスを知っており、サーバ2の送受信部21は即時に情報盤1に対して要求応答UDP166を送信することができる。要求応答UDP166を受信した情報盤1は、第2送受信部12から電気機器3の送受信部31に対して制御処理信号168を伝達し、これにより電気機器3は規定通りの制御がなされる。規定通りの制御とは、例えば、電気機器3が有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。制御処理信号168による制御の結果などによって電気機器3の状態が変化したとき、状態変化情報169が電気機器3から情報盤1に伝達され、その結果が結果TCP170としてサーバ2に伝達される。また、サーバ2から携帯電話機5に対して状態変化情報である結果信号171が伝達され、一連の情報伝達を完了する。なお、電気機器3の状態とは、電気的に検出可能な電気機器3の状態を表している。
ここで、例えば、情報盤1と通信できる電気機器3がガス給湯器であるとする。携帯電話機5において発生したガス給湯器に対する制御要求が、風呂への給湯開始の要求であったとき、携帯電話機5の送受信部51は、制御要求信号165をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5の送受信部51によって送信された制御要求信号165を受信し、風呂への給湯開始を要求する要求応答UDP166を情報盤1の第1送受信部11に送信する。情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2から要求応答UDP166を受信する。情報盤1の第2送受信部12は、ガス給湯器に対して風呂への給湯開始の制御処理信号168を送信する。
上記一連の情報伝達により、ガス給湯器は風呂への給湯を開始する。また、ガス給湯器の送受信部31は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器の状態変化に関する状態変化情報169を情報盤1の第2送受信部12に送信する。情報盤1の第2送受信部12は、ガス給湯器からの状態変化情報169を受信し、情報盤1の第1送受信部11は、結果TCP170をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信された結果TCP170を受信する。サーバ2の送受信部21は、結果信号171を携帯電話機5の送受信部51に送信する。携帯電話機5の送受信部51は、サーバ2の送受信部21によって送信された結果信号171を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。もちろん電気機器3はガス給湯器以外の機器であってもよく、通信網4はインターネット網以外でもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。また、もちろん一連の情報伝達を完了した後も情報盤1は定期UDPを定期UDP173のごとく送出し続ける。
ここで、定期UDPは、必ずしも一定間隔で送出され続けるのではなくほぼ一定の間隔で送出され続ければよいものである。また、UDPプロトコルに基づく信号は、信号伝達時にACK信号を返送しないため、TCPプロトコルに基づく信号に比べて信頼性が低くなる。そこで、サーバ2の送受信部21は、定期UDP161,163,172を受信すると、確認UDP162,164,173を情報盤1の第1送受信部11に送信する。このように、定期UDP161,163,172に対して確認UDP162,164,173がサーバ2から情報盤1に対して送出されるので、情報伝達の信頼性を高めることができる。また同様に、要求応答UDP166に対しては確認UDP167を送出することによって、上記問題を解決することができ、情報伝達の信頼性を高めることができる。
また、情報盤1は表示部13や操作部14を備えることにより、情報盤1で電気機器3の状態や、サーバ2との通信状態の確認などの情報を確認することができ、情報送出の内容を設定できるなどの極めて大きな効果が創出できる。さらに、携帯電話機5が表示部を備える場合、携帯電話機5が備える表示部は送受信部51によって受信した結果信号171に含まれる状態変化情報を表示することができ、ユーザは屋外にいながら電気機器3の状態を確認することができる。
なお、電気機器3は情報盤1と通信により制御を行うのではなく情報盤1の端子等に直接接続していて制御できるとしても良いのは言うまでもない。また、要求応答UDP166はTCPプロトコルの信号でも良い。この場合、要求応答UDP166に対する確認UDP167が不要となり、TCPプロトコルに基づく信号により、確実に要求応答情報を送信することができる。
また、本実施形態では電気機器3を制御するための情報伝達について説明しているが、情報盤1自身の制御や、天気予報、時刻表、現在時刻、ガス使用量、電気使用量、水道使用量、ガス料金、電気料金及び水道料金などの生活情報等の情報を伝達する場合についても上記と同様に適用可能であることは言うまでもない。さらに、本実施形態における電気機器3は、ガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータであってもよい。電気機器3がガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータである場合、情報伝達システムは、メータの遠隔遮断や遠隔復帰(開放)等の制御を行うための情報伝達に適用してもよい。また、状態変化情報169と結果TCP170と結果信号171とは、電気機器3や情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での電気機器3や情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
このように、携帯電話機5の送受信部51から送信されるに通信要求を受信したとき、サーバ2の送受信部21は、その前に情報盤1から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報(定期UDP)を受信したことによって情報盤1の第1送受信部11とセッションが接続された状態になっている。そのため、サーバ2の送受信部21は、当該定期UDPの発信元アドレスに対して、次の定期UDPを待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報(要求応答UDP)又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報(要求応答TCP)を発することができ、携帯電話機5での通信要求発生から要求応答UDP又は要求応答TCPの送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、携帯電話機5において制御要求が発生してから情報盤1に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
また、サーバ2の送受信部21によって、コネクション型プロトコルに基づく結果情報が受信され、受信された結果情報が結果信号として携帯電話機5に送信されるので、情報盤1の状態をコネクション型プロトコルに基づく結果情報によってサーバ2に伝達でき、加えてサーバ2から携帯電話機5に対して情報盤1の状態を結果信号として伝達することができる。
ここで、第2の実施形態における情報伝達についてさらに具体的に説明する。図9は、第2の実施形態における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。なお、以下の説明では、電気機器が温水利用装置として適用される例について説明する。また、温水利用装置とは、ガスや電力や石油などのエネルギー源を用いて温水を作成し、作成した温水を風呂や台所や洗面所などで直接使用する目的で供給する装置であり、さらに、作成した温水を用いた床暖房や浴室暖房や浴室乾燥やファンヒータやエアコンの暖房などの機能を有する装置である。
図9に示す情報伝達システム60は、情報盤1、サーバ2、温水利用装置3a及び携帯電話機5を備えて構成される。なお、図9に示す情報伝達システム60における情報盤1、サーバ2及び携帯電話機5の構成は、図7に示す情報伝達システム50における情報盤1、サーバ2及び携帯電話機5の構成と同じであるので、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。したがって、以下の説明では、図7に示す情報伝達システム50と異なる構成についてのみ説明する。
情報盤1は、サーバ2と情報網4(以下、ネットワーク4とする)を介して通信可能に接続されており、例えば、温水利用装置3aを制御するコントローラである。情報盤1は、第1送受信部11、第2送受信部12、表示部13、操作部14及び制御部15を備えて構成される。なお、本実施形態における情報盤1は、温水利用装置3aを制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、温水利用装置3aのみを制御するのではなく、他の電気機器を制御してもよい。
サーバ2は、情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されるとともに、携帯電話機5と携帯電話網6及びネットワーク4を介して通信可能に接続されており、送受信部21及び制御部24を備えて構成される。なお、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
温水利用装置3aは、熱源機32、風呂リモコン33、床暖房機34及び浴室乾燥機35を備えて構成される。熱源機32は、ガス、電気又は石油などをエネルギー源として温水を作成し供給するものであり、いわゆる湯沸かし器である。熱源機32は、作成した温水を風呂、台所、洗面所などに対して供給する給湯機能と、作成した温水を床暖房、浴室暖房機、浴室乾燥機、ファンヒータ、エアコンなどの熱源として利用する暖房機能とを有している。また、熱源機32は、送受信部31を備えて構成される。送受信部31は、情報盤1の第2送受信部12に情報を送信するとともに、情報盤1の第2送受信部12によって送信される情報を受信する。風呂リモコン33は、給湯などの制御を行い、主に風呂に設置される。床暖房機34は、熱源機32で作成された温水を利用して床を暖める。浴室乾燥機35は、熱源機32で作成された温水を利用して浴室を乾燥させる。なお、床暖房機34及び浴室乾燥機35は、浴室暖房機、ファンヒータ、エアコンなどの温水を利用する機器であってもよい。
次に、図9に示す情報伝達システム60の動作について説明する。なお、以下の説明では、図8に示す情報伝達手順を参照して説明する。
情報盤1の第1送受信部11は、定期的にUDPプロトコルに基づくIPアドレス情報(定期UDP)をサーバ2に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信される定期UDPを受信し、UDPプロトコルに基づく確認情報(確認UDP)を情報盤1の第1送受信部11に送信する。情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信される確認UDPを受信する。
ここで、携帯電話機5の送受信部51は、例えば情報盤1と通信可能な温水利用装置3aの制御要求信号165、具体的に例えば熱源機32に接続された床暖房機34をONする制御要求信号165をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5によって送信された制御要求信号165を受信する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は、情報盤1から発せられた定期UDP163によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP63の発信元アドレスに対して要求応答UDP166を送信する。
情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答UDP166を受信し、確認UDP167をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信される確認UDP167を受信する。要求応答UDP166を受信した情報盤1は、第2送受信部12から温水利用装置3aの送受信部31に対して制御処理信号168を伝達し、これにより温水利用装置3aは規定通りの制御がなされる。規定通りの制御とは、例えば、温水利用装置3aが有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。すなわち、携帯電話機5の送受信部51によって送信された制御要求が、風呂への給湯開始の制御要求であった場合、サーバ2の送受信部21は、要求応答UDP166を情報盤1の第1送受信部11に送信する。情報盤1の第1送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答UDP166を受信し、情報盤1の第2送受信部12は、温水利用装置3aに対して風呂への給湯開始の制御処理信号168を送信する。温水利用装置3aの送受信部31は、情報盤1の第2送受信部12によって送信された制御処理信号168を受信する。
上記一連の情報伝達により、温水利用装置3aは風呂への給湯を開始する。また、温水利用装置3aの送受信部31は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどの温水利用装置3aの状態変化に関する状態変化情報169を情報盤1の第2送受信部12に送信する。情報盤1の第2送受信部12は、温水利用装置3aからの状態変化情報169を受信し、情報盤1の第1送受信部11は、結果TCP170をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の第1送受信部11によって送信された結果TCP170を受信し、状態変化情報である結果信号171を携帯電話機5の送受信部51に送信する。携帯電話機5の送受信部51は、サーバ2の送受信部21によって送信された結果信号171を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。
なお、温水利用装置3aは情報盤1と通信により制御を行うのではなく情報盤1の端子等に直接接続していて制御できるとしても良いのは言うまでもない。また、要求応答UDP166はTCPプロトコルの信号でも良い。この場合、要求応答UDP166に対する確認UDP167が不要となり、TCPプロトコルに基づく信号により、確実に要求応答情報を送信することができる。
また、状態変化情報169と結果TCP170と結果信号171とは、温水利用装置3aや情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での温水利用装置3aや情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
さらに、本実施形態では、電気機器3を温水利用装置3aに適用した例について説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、電気機器3を、開閉センサや人感センサや火災センサやガス漏れセンサなどの各種センサで警戒し、当該センサがセンシングすることによって、音声、通報又は警備員が駆けつけることなどにより対処するセキュリティ装置に適用してもよい。また、電気機器3は、空調装置、洗濯機、電子レンジや炊飯器やIH調理器などの加熱調理器及び冷蔵庫や冷凍庫や冷凍冷蔵庫などの冷凍冷蔵装置であってもよい。
次に、本発明の第2の実施形態の変形例における情報伝達システムについて説明する。図10は、第2の実施形態の変形例における情報伝達システムの全体構成を示すブロック図であり、図7に示す第2の実施形態の情報伝達システム50と同じ番号を付与したものは同等の機能を有するとする。図10に示す情報伝達システム70は、情報盤1、サーバ2、電気機器3’及び携帯電話機5を備えて構成される。ここで、電気機器3’としては、第2の実施形態における電気機器3と同様に各種機器が考えられる。電気機器3’は情報盤1の端子に直接接続しており、情報盤1により制御できるものである。したがって、情報盤1は、図7に示す情報伝達システム50とは異なり、送受信部11、表示部13、操作部14及び制御部15のみを備えて構成される。
なお、本実施形態における情報盤1は、電気機器3’を制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、1つの電気機器のみを制御するのではなく、複数の電気機器を制御してもよい。さらに、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
図11は、図10に示す第2の実施形態の変形例における情報伝達システム70の情報伝達手順を示す図である。図11では、情報盤1の送受信部11、サーバ2の送受信部21、電気機器3’及び携帯電話機5の送受信部51による情報のやりとりを表している。また、181から194は各情報の内容を表している。なお、図11において、定期UDP181,183,193は、情報盤1がUDPプロトコルに基づいて定期的に送信するIPアドレス情報を表している。確認UDP182,184,194は、情報盤1からの定期UDP181,183,193に対して、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する確認情報を表している。要求UDP186は、サーバ2がUDPプロトコルに基づいて発する要求情報を表している。要求確認TCP187は、サーバ2からの要求UDP186に対して、情報盤1がTCPプロトコルに基づいて発する要求確認情報を表している。要求応答TCP188は、情報盤1からの要求確認TCP187に対して、サーバ2がTCPプロトコルに基づいて発する要求応答情報を表している。結果TCP191は、情報盤1がTCPプロトコルに基づいて発する結果情報を表している。例えば結果TCP191は、電気機器3’の状態変化データや制御要求に対する応答結果などである。例えば、電気機器3’がガス給湯器であるとすると、ガス給湯器に対する制御命令である風呂への給湯を開始したこと、また時間が経過して風呂への給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器に関する情報が、情報盤1を経由して結果TCP191によりサーバ2へ伝達される。もちろん電気機器3’はガス給湯器以外の機器であってもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。
なお、本実施形態では、コネクションレス型プロトコルとして、UDPプロトコルを用い、コネクション型プロトコルとして、TCPプロトコルを用いているが、本発明は特にこれに限定されず、UDPプロトコル以外の他のコネクションレス型プロトコルを用いてもよく、TCPプロトコル以外の他のコネクション型プロトコルを用いてもよい。
次に、図11に示す情報伝達手順を用いて図10に示す情報伝達システム70の動作を説明する。本実施形態において、情報盤1はネットワーク(インターネット網)4に接続している。情報盤1が有するIPアドレスは、常時固定したグローバルアドレスでネットワーク4に接続しているのではなく、プロバイダなどが逐次切り換えるIPアドレスでネットワーク4に接続している。したがって、情報盤1のIPアドレスは固定アドレスではないため、サーバ2は情報盤1のIPアドレスを常時知ることができない。このため、サーバ2のトリガ発生部22にトリガが発生したとき、情報盤1は、情報盤1のその時点でのIPアドレスをサーバ2に知らせるため、定期的にIPアドレス情報を送信している。これが、図11に示す定期UDP181、183、193である。このように、情報盤1が定期的にIPアドレス情報をサーバ2に送信することによって、サーバ2は、確実に情報盤1に情報を伝達することができ、確実に情報盤1を制御することができ、確実に情報盤1の状態をモニタすることができる。
なお、情報盤1の送受信部11によって定期UDP181が送信されてから定期UDP183が送信されるまでの時間間隔は予め設定されており、例えば、2分である。また、一定時間が経過すると情報盤1とサーバとのセッションが自動的に開放される場合がある。この場合、情報盤1の送受信部11は、セッションが開放されたことを検出して定期UDPを送信してもよい。
さらに、情報盤1の送受信部11は、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を学習し、学習した時間に応じて定期UDPを送信する時間間隔を設定してもよい。具体的に、情報盤1の送受信部11は、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を少しずつ長くし、確認UDPが受信できなければ、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を短くする。
このように、情報盤1とサーバ2とのセッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間が学習され、学習された時間に応じて、コネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信してから次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するまでの時間間隔が設定される。したがって、情報盤1とサーバ2とのセッションが常に確立している状態にすることができ、セッションが開放されている状態を無くすことができ、特に、自動的にセッションが開放される場合に有効である。
携帯電話機5の送受信部51は制御要求信号185をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5によって送信された制御要求信号185を受信する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は、情報盤1から発せられた定期UDP183によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP183の発信元アドレスに対して要求UDP186を送信する。
ここで、例えば、定期UDP183がTCPプロトコルに基づく信号であったとするならば、TCPプロトコルの定期信号の通信が完了した時点でサーバ2から情報盤1に対してACK信号を返送するなどの一連の処理を行った後、サーバ2と情報盤1とのセッションは開放される。そのため、セッションが開放された時点でサーバ2は情報盤1のIPアドレスを知ることができなくなり、サーバ2の送受信部21は、制御要求信号185が発生したとき即時に要求UDP186を送信することができない。
一方、本実施形態では、定期UDP183はUDPプロトコルに基づく信号であるため、通信が完了した時点で必ずしもセッションが開放されない。したがって、制御要求信号185が発生したとき、サーバ2は情報盤1のその時点のIPアドレスを知っており、サーバ2の送受信部21は即時に情報盤1に対して要求UDP186を送信することができる。要求UDP186を受信した情報盤1の送受信部11は、要求確認TCP187をサーバ2に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された要求確認TCP187を受信し、要求応答TCP188を情報盤1の送受信部11に送信する。
ここで、サーバ2は、制御要求信号185を受けて要求応答TCP188を即時に送出せず、要求UDP186を送信し、要求確認TCP187を受信した後で要求応答TCP188を送出する。これは、制御要求信号185が発生した段階でのサーバ2の中にある情報盤1の情報、すなわち、定期UDP183で伝達された時点での情報盤1のIPアドレス情報以外の情報は即時性に疑問があるものが多いためである。例えば、仮に定期UDP183が電気機器3’や情報盤1自体の状態情報を有していたとしても、制御要求信号185が発生するまでの間に電気機器3’のオン・オフ状態や現在給湯中であるとか、給湯を終了したなどの状態変化が起こっている可能性があり、必ずしも正確なものとはいえない。従って、電気機器3’や情報盤1自身を制御する場合や情報を伝達する場合は、制御要求信号185が発生した時点での電気機器3’のオン・オフ状態や温度設定状態やタイマ設定状態などの状態情報を正確に認識した上で制御する必要がある。また、インターネット網4のトラフィックを軽減するために定期UDPの情報を極力少なくする等の工夫をした場合、定期UDP183が伝達する情報は少なく、制御要求信号185が発生した時点での情報を知るために、改めて情報を確認する必要がある。そのため、まず要求UDP186を情報盤1に対して送出し、情報盤1から各種情報を搭載した要求確認TCP187を送出し、これを受けて要求応答TCP188をサーバ2が情報盤1に対して送出するという手順を行う。
要求応答TCP188を受信した情報盤1は、電気機器3’に対して制御処理信号189を出力し、これにより電気機器3’は規定通りの制御がなされる。なお、規定通りの制御とは、例えば、電気機器3’が有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。制御処理信号189による制御の結果などによって電気機器3’の状態が変化したとき、状態変化情報190が電気機器3’から情報盤1に出力され、その結果が結果TCP191としてサーバ2に伝達される。また、サーバ2から携帯電話機5に対して状態変化情報である結果信号192が伝達され、一連の情報伝達を完了する。なお、電気機器3’の状態とは、電気的に検出可能な電気機器3’の状態を表している。
ここで、例えば、情報盤1と通信できる電気機器3’がガス給湯器であるとする。携帯電話機5において発生したガス給湯器に対する制御要求が、風呂への給湯開始の要求であったとき、携帯電話機5の送受信部51は、制御要求信号185をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5の送受信部51によって送信された制御要求信号185を受信し、風呂への給湯開始を要求する要求UDP186を情報盤1の送受信部11に送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求UDP186を受信し、要求確認TCP187をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された要求確認TCP187を受信し、要求応答TCP188を送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答TCP188を受信し、ガス給湯器に対して風呂への給湯開始の制御処理信号189を出力する。
上記一連の情報伝達により、ガス給湯器は風呂への給湯を開始する。また、ガス給湯器は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどのガス給湯器の状態変化に関する状態変化情報190を情報盤1に出力する。情報盤1には、ガス給湯器からの状態変化情報190が入力される。情報盤1の送受信部11は、結果TCP191をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された結果TCP191を受信し、結果信号192を携帯電話機5の送受信部51に送信する。携帯電話機5の送受信部51は、サーバ2の送受信部21によって送信された結果信号192を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。もちろん電気機器3’はガス給湯器以外の機器であってもよく、通信網4はインターネット網以外でもよく、制御要求が風呂への給湯開始以外であっても良いのは言うまでもない。また、もちろん一連の情報伝達を完了した後も情報盤1は定期UDPを定期UDP193のごとく送出し続ける。
ここで、定期UDPは、必ずしも一定間隔で送出され続けるのではなくほぼ一定の間隔で送出され続ければよいものである。また、UDPプロトコルに基づく信号は、信号伝達時にACK信号を返送しないため、TCPプロトコルに基づく信号に比べて信頼性が低くなる。そこで、サーバ2の送受信部21は、定期UDP181,183,193を受信すると、確認UDP182,184,194を情報盤1の送受信部11に送信する。このように、定期UDP181,183,193に対して確認UDP182,184,194がサーバ2から情報盤1に対して送出されるので、情報伝達の信頼性を高めることができる。
また、情報盤1は表示部13や操作部14を備えることにより、情報盤1で電気機器3’の状態や、サーバ2との通信状態の確認などの情報を確認することができ、情報送出の内容を設定できるなどの極めて大きな効果が創出できる。さらに、携帯電話機5が表示部を備える場合、携帯電話機5が備える表示部は、送受信部51によって受信した結果信号171に含まれる状態変化情報を表示することができ、ユーザは屋外にいながら電気機器3の状態を確認することができる。なお、電気機器3’は情報盤1の端子に接続しているが、情報盤1と通信により制御を行うとしても良いのは言うまでもない。
また、本実施形態では電気機器3’を制御するための情報伝達について説明しているが、情報盤1自身の制御や、天気予報、時刻表、現在時刻、ガス使用量、電気使用量、水道使用量、ガス料金、電気料金及び水道料金などの生活情報等の情報を伝達する場合についても上記と同様に適用可能であることは言うまでもない。さらに、本実施形態における電気機器3’は、ガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータであってもよい。電気機器3’がガスメータ、電力メータ及び水道メータ等の各種メータである場合、情報伝達システムは、メータの遠隔遮断や遠隔復帰(開放)等の制御を行うための情報伝達に適用してもよい。また、状態変化情報190と結果TCP191と結果信号192とは、電気機器3’や情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での電気機器3’や情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
ここで、第2の実施形態の変形例における情報伝達についてさらに具体的に説明する。図12は、第2の実施形態の変形例における情報伝達についてさらに具体的に説明するための図である。なお、以下の説明では、電気機器が温水利用装置として適用される例について説明する。また、温水利用装置とは、ガスや電力や石油などのエネルギー源を用いて温水を作成し、作成した温水を風呂や台所や洗面所などで直接使用する目的で供給する装置であり、さらに、作成した温水を用いた床暖房や浴室暖房や浴室乾燥やファンヒータやエアコンの暖房などの機能を有する装置である。
図12に示す情報伝達システム80は、情報盤1、サーバ2、温水利用装置3a’及び携帯電話機5を備えて構成される。なお、図12に示す情報伝達システム80における情報盤1、サーバ2及び携帯電話機5の構成は、図10に示す情報伝達システム70における情報盤1、サーバ2及び携帯電話機5の構成と同じであるので、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。したがって、以下の説明では、図10に示す情報伝達システム70と異なる構成についてのみ説明する。
情報盤1は、サーバ2と情報網4(以下、ネットワーク4とする)を介して通信可能に接続されており、例えば、温水利用装置3a’を制御するコントローラである。情報盤1は、送受信部11、表示部13、操作部14及び制御部15を備えて構成される。なお、本実施形態における情報盤1は、温水利用装置3a’を制御するコントローラであるが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、リモートコントローラ、パーソナルコンピュータ及びテレビ等であってもよい。また、情報盤1は、温水利用装置3a’のみを制御するのではなく、他の電気機器を制御してもよい。
サーバ2は、情報盤1とネットワーク4を介して通信可能に接続されるとともに、携帯電話機5と携帯電話網6及びネットワーク4を介して通信可能に接続されており、送受信部21及び制御部24を備えて構成される。なお、本実施形態において、サーバ2は、パーソナルコンピュータ、携帯端末及び携帯電話機等の情報機器であってもよい。
温水利用装置3a’は、熱源機32、風呂リモコン33、床暖房機34及び浴室乾燥機35を備えて構成される。熱源機32は、ガス、電気又は石油などをエネルギー源として温水を作成し供給するものであり、いわゆる湯沸かし器である。熱源機32は、作成した温水を風呂、台所、洗面所などに対して供給する給湯機能と、作成した温水を床暖房、浴室暖房機、浴室乾燥機、ファンヒータ、エアコンなどの熱源として利用する暖房機能とを有している。風呂リモコン33は、給湯などの制御を行い、主に風呂に設置される。床暖房機34は、熱源機32で作成された温水を利用して床を暖める。浴室乾燥機35は、熱源機32で作成された温水を利用して浴室を乾燥させる。なお、床暖房機34及び浴室乾燥機35は、浴室暖房機、ファンヒータ、エアコンなどの温水を利用する機器であってもよい。
次に、図12に示す情報伝達システム80の動作について説明する。なお、以下の説明では、図11に示す情報伝達手順を参照して説明する。
情報盤1の送受信部11は、定期的にUDPプロトコルに基づくIPアドレス情報(定期UDP)をサーバ2に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信される定期UDPを受信し、UDPプロトコルに基づく確認情報(確認UDP)を情報盤1の送受信部11に送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信される確認UDPを受信する。
ここで、携帯電話機5の送受信部51は、例えば情報盤1と通信可能な温水利用装置3a’の制御要求信号185、具体的に例えば熱源機32に接続された床暖房機34をONする制御要求信号165をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、携帯電話機5によって送信された制御要求信号185を受信する。このとき、サーバ2と情報盤1との間は、情報盤1から発せられた定期UDP183によってセッションが確立しており、サーバ2の送受信部21は、即時に情報盤1のその時点でのIPアドレス、即ち定期UDP183の発信元アドレスに対して要求UDP186を送信する。
情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求UDP186を受信し、要求確認TCP187をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信される要求確認TCP187を受信し、要求確認TCP187に対する要求応答TCP188を情報盤1の送受信部11に送信する。要求応答TCP188を受信した情報盤1は、温水利用装置3a’の熱源機32に対して制御処理信号189を出力し、これにより温水利用装置3a’は規定通りの制御がなされる。規定通りの制御とは、例えば、温水利用装置3a’が有するデフォルト制御やタイマ制御などの各種制御や、タイマ設定などの各種設定などである。すなわち、携帯電話機5の送受信部51によって送信された制御要求が、風呂への給湯開始の制御要求であった場合、サーバ2の送受信部21は、要求応答TCP188を情報盤1の送受信部11に送信する。情報盤1の送受信部11は、サーバ2の送受信部21によって送信された要求応答TCP188を受信し、情報盤1は、温水利用装置3a’の熱源機32に対して風呂への給湯開始の制御処理信号189を出力する。温水利用装置3a’の熱源機32には、情報盤1によって送信された制御処理信号189が入力される。
上記一連の情報伝達により、温水利用装置3a’は風呂への給湯を開始する。また、温水利用装置3a’の熱源機32は、例えば、風呂への給湯を開始したことや、時間が経過してふろへの給湯量が適量に達し給湯を終了することなどの温水利用装置3a’の状態変化に関する状態変化情報190を情報盤1に出力する。情報盤1には、温水利用装置3a’からの状態変化情報190が入力され、情報盤1の送受信部11は、結果TCP191をサーバ2の送受信部21に送信する。サーバ2の送受信部21は、情報盤1の送受信部11によって送信された結果TCP191を受信し、状態変化情報である結果信号192を携帯電話機5の送受信部51に送信する。携帯電話機5の送受信部51は、サーバ2の送受信部21によって送信された結果信号192を受信し、一連の情報伝達処理を完了する。
また、状態変化情報190と結果TCP191と結果信号192とは、温水利用装置3a’や情報盤1などの状態が変化したときにのみ送出するのではなく、一定時間ごとに、その時点での温水利用装置3a’や情報盤1などの状態を伝えるために伝達しても良いのは言うまでもない。
さらに、本実施形態では、電気機器3を温水利用装置3a,3a’に適用した例について説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、電気機器3を、開閉センサや人感センサや火災センサやガス漏れセンサなどの各種センサで警戒し、当該センサがセンシングすることによって、音声、通報又は警備員が駆けつけることなどにより対処するセキュリティ装置に適用してもよい。また、電気機器3は、空調装置、洗濯機、電子レンジや炊飯器やIH調理器などの加熱調理器及び冷蔵庫や冷凍庫や冷凍冷蔵庫などの冷凍冷蔵装置であってもよい。
さらにまた、本実施形態では機器の遠隔制御について説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、機器の状態やセンサからの信号を収集するようなテレメータシステムに本技術を用いてもよい。
本実施形態において、情報盤1の第1送受信部11(又は、送受信部11)は、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を検出し、検出した時間が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることを情報盤1又はサーバ2に報知してもよい。具体的に、情報盤1の第1送受信部11(又は、送受信部11)は、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を少しずつ長くし、確認UDPが受信できなければ、定期UDPを送信してから次の定期UDPを送信するまでの時間間隔を短くし、この時間間隔が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることを情報盤1又はサーバ2に報知する。
この場合、情報盤1の第1送受信部11は、セッションが確立している時間が短くなっていることが報知されると、定期UDPを送信する時間間隔が例えば所定の時間になるように設定する。また、サーバ2の送受信部21は、セッションが確立している時間が短くなっていることが報知されると、セッションが確立されてから開放されるまでの時間間隔が例えば所定の時間になるように設定する。なお、ここでの所定の時間とは、例えば2分である。また、本実施形態では、セッションが確立している時間が所定時間より短くなっていることを情報盤1において判断しているが、本発明は特にこれに限定されず、セッションの確立している時間をサーバ2に送信し、サーバ2において所定時間との比較判断してもよい。
このように、情報盤1の第1送受信部11によって、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間が検出され、検出された時間が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることが情報盤1又はサーバ2に報知されるので、ネットワーク上を一定時間に流れる情報の量を少なくすることができ、情報の遅延や損失を防ぐことができる。
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(又はマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
(実施の形態のまとめ)
以上に述べた本発明の様々な実施の形態は、以下の通りにまとめることができる。
本発明に係る情報伝達システムは、電気機器と通信する電気機器通信装置と、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続された情報通信装置とが相互に情報を伝達する情報伝達システムであって、前記電気機器通信装置は、前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備え、前記電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信し、前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信するものである。
この構成によれば、トリガ発生手段に通信要求が発生したとき、情報通信装置の送受信手段は、その前に電気機器通信装置から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したことによって電気機器通信装置の送受信手段とセッションが接続された状態になっている。そのため、情報通信装置の送受信手段は、当該コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して、次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を発することができ、トリガ発生手段での通信要求発生からコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報の送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報を送信し、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段によって送信される前記要求情報を受信し、前記情報通信装置に対してコネクション型プロトコルに基づく要求確認情報を送信し、前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって送信される要求確認情報を受信し、前記要求確認情報の発信元アドレスに対してコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信するものである。
この構成によれば、トリガ発生手段に通信要求が発生したとき、情報通信装置の送受信手段は、その前に電気機器通信装置から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したことにより電気機器通信装置の送受信手段とセッションが接続された状態になっている。そのため、情報通信装置の送受信手段は、当該コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して、次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報を発することができ、トリガ発生手段での通信要求発生からコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報の送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。加えて、コネクションレス型プロトコルに基づく要求情報はトリガ発生手段に通信要求が発生したことを電気機器通信装置に伝達することを目的としており、通信内容等の詳細情報を有するコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報に比べて情報量が少なく、ネットワーク上の通信データ量を少なくすることができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段によって送信される要求応答情報を受信し、前記要求応答情報の発信元アドレスに対してコネクション型プロトコルに基づく結果情報を送信するものである。この構成によれば、要求応答情報の発信元アドレスに対してコネクション型プロトコルに基づく結果情報が送信されるので、電気機器通信装置の状態を伝達することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバを含むものである。この構成によれば、情報通信装置は、電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバを含んでいる。したがって、情報伝達システムは、電気機器と通信する電気機器通信装置と、電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバとが相互に情報を伝達する情報伝達システムであって、電気機器通信装置は、前記サーバとネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、サーバは、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備えている。電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報をサーバに送信し、サーバの送受信手段は、電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信する。したがって、サーバにおいて制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバと、前記サーバとネットワークを介して通信可能に接続された情報端末とを含み、前記情報端末は、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを前記サーバに送信する送信手段を備え、前記サーバは、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、前記サーバの送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記情報端末の送信手段によって送信される通信要求トリガを受信したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信するものである。
この構成によれば、情報通信装置は、電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバと、サーバとネットワークを介して通信可能に接続された情報端末とを含んでいる。情報伝達システムは、電気機器と通信する電気機器通信装置と、電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバと、サーバとネットワークを介して通信可能に接続された情報端末とが相互に情報を伝達する情報伝達システムであって、電気機器通信装置は、前記サーバとネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、サーバは、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、情報端末は、電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを送信する送信手段を備えている。電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報をサーバに送信し、サーバの送受信手段は、電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、情報端末の送信手段によって送信される通信要求トリガを受信したとき、コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信する。したがって、情報端末において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記サーバの送受信手段は、前記結果情報を受信し、受信した前記結果情報を結果信号として前記情報端末に送信するものである。この構成によれば、電気機器通信装置の状態をコネクション型プロトコルに基づく結果情報によってサーバに伝達でき、加えてサーバから情報端末に対して電気機器通信装置の状態を結果信号として伝達することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報を送信するものである。この構成によれば、基本プロトコルとして通信の伝達確認を行わない定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報の伝達確認を行うことができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報を受信したとき、前記要求応答情報又は前記要求情報に対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報を送信するものである。この構成によれば、基本プロトコルとして通信の伝達確認を行わないコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報の伝達確認を行うことができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器通信装置は前記電気機器に組み込まれており、前記電気機器通信装置は、前記電気機器通信装置の送受信手段がコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、前記電気機器を制御するものである。この構成によれば、コネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、電気機器通信装置に接続した電気機器の制御を行うことができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器通信装置は前記電気機器に組み込まれており、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置又は前記電気機器の状態が変化したとき、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報の発信元アドレスに対して前記電気機器通信装置又は前記電気機器の変化情報を送信するものである。この構成によれば、情報通信装置は、電気機器通信装置又は電気機器通信装置に接続した電気機器の変化状態データを受信することができ、制御されることによって変化した電気機器通信装置又は電気機器の状態を認識することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器は、前記電気機器通信装置と情報を送受信する送受信手段を備え、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、前記電気機器の送受信手段に対して制御信号を送信するものである。この構成によれば、電気機器の送受信手段は、コネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、電気機器の送受信手段に対して制御信号を送信することによって、電気機器通信装置に接続した電気機器の制御を行うことができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器は、前記電気機器通信装置と情報を送受信する送受信手段を備え、前記電気機器の送受信手段は、電気機器の状態の変化を表す変化情報を前記電気機器通信装置の送受信手段に送信し、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記変化情報を受信し、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置又は前記電気機器の状態が変化したとき、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報の発信元アドレスに対して前記電気機器通信装置又は前記電気機器の変化情報を送信するものである。この構成によれば、情報通信装置は、電気機器通信装置又は電気機器通信装置に接続した電気機器の変化状態データを受信することができ、制御されることによって変化した電気機器通信装置又は電気機器の状態を認識することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置のアドレスに対して定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するものである。この構成によれば、電気機器通信装置は確実に情報通信装置に対して定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を伝達することができる。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器通信装置の送受信手段は、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間に応じて、コネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信してから次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するまでの時間間隔を設定するものである。
この構成によれば、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間に応じて、コネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信してから次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するまでの時間間隔が設定されるので、常にセッションが確立している状態にすることができ、セッションが開放されている状態を無くすことができる。特に、自動的にセッションが開放される場合に有効である。
また、上記の情報伝達システムにおいて、前記電気機器通信装置の送受信手段は、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を検出し、検出した時間が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることを前記電気機器通信装置又は前記情報通信装置に報知するものである。
この構成によれば、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間が検出され、検出された時間が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることが電気機器通信装置又は情報通信装置に報知されるので、ネットワーク上を一定時間に流れる情報の量を少なくすることができ、情報の遅延や損失を防ぐことができる。
本発明に係る情報伝達方法は、電気機器と通信する電気機器通信装置と、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続された情報通信装置とが相互に情報を伝達するための情報伝達方法であって、前記電気機器通信装置は、前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備え、前記電気機器通信装置の送受信手段が、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信する送信ステップと、前記情報通信装置の送受信手段が、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信する受信ステップと、前記トリガ発生手段が、通信要求トリガを発生させるトリガ発生ステップと、前記情報通信装置の送受信手段が、前記トリガ発生ステップにおいて通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信する送信ステップとを含むものである。
この構成によれば、トリガ発生手段に通信要求が発生したとき、情報通信装置の送受信手段は、その前に電気機器通信装置から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したことによって電気機器通信装置の送受信手段とセッションが接続された状態になっている。そのため、情報通信装置の送受信手段は、当該コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して、次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を発することができ、トリガ発生手段での通信要求発生からコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報の送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
本発明に係る電気機器通信装置は、ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備える情報通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される電気機器通信装置であって、前記電気機器通信装置は、前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、前記電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生した後、前記情報通信装置の送受信手段によって前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して送信されたコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を受信するものである。
この構成によれば、トリガ発生手段に通信要求が発生したとき、情報通信装置の送受信手段は、その前に電気機器通信装置から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したことによって電気機器通信装置の送受信手段とセッションが接続された状態になっている。そのため、情報通信装置の送受信手段は、当該コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して、次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を発することができ、トリガ発生手段での通信要求発生からコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報の送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
本発明に係る情報通信装置は、ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備える電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される情報通信装置であって、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備え、前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信するものである。
この構成によれば、トリガ発生手段に通信要求が発生したとき、情報通信装置の送受信手段は、その前に電気機器通信装置から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したことによって電気機器通信装置の送受信手段とセッションが接続された状態になっている。そのため、情報通信装置の送受信手段は、当該コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して、次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を発することができ、トリガ発生手段での通信要求発生からコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報の送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
本発明に係る電気機器制御プログラムは、ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備える情報通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される電気機器通信装置を制御するための通信制御プログラムであって、前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段としてコンピュータを機能させ、前記電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生した後、前記情報通信装置の送受信手段によって前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して送信されたコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を受信するものである。
この構成によれば、トリガ発生手段に通信要求が発生したとき、情報通信装置の送受信手段は、その前に電気機器通信装置から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したことによって電気機器通信装置の送受信手段とセッションが接続された状態になっている。そのため、情報通信装置の送受信手段は、当該コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して、次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を発することができ、トリガ発生手段での通信要求発生からコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報の送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
本発明に係る通信制御プログラムは、ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備える電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される情報通信装置を制御するための通信制御プログラムであって、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段としてコンピュータを機能させ、前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信するものである。
この構成によれば、トリガ発生手段に通信要求が発生したとき、情報通信装置の送受信手段は、その前に電気機器通信装置から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したことによって電気機器通信装置の送受信手段とセッションが接続された状態になっている。そのため、情報通信装置の送受信手段は、当該コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して、次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を待つことなく、即時にコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を発することができ、トリガ発生手段での通信要求発生からコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報の送信までの時間遅れがない情報伝達ができる。したがって、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができる。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【産業上の利用可能性】
本発明に係る情報伝達システム、情報伝達方法、電気機器通信装置、情報通信装置及び通信制御プログラムは、情報通信装置において制御要求が発生してから電気機器通信装置に情報が伝達される時間間隔を短縮することができ、リアルタイムでの情報提供や制御を実現することができ、情報供給者などが有するサーバが情報網を経由して情報盤に対して情報を伝達する、あるいはサーバが情報網を介して情報盤自体や情報盤に接続した電気機器や情報盤と通信できる電気機器を制御や状態モニタを行うために情報伝達する情報伝達システム、情報伝達方法、電気機器通信装置、情報通信装置及び通信制御プログラム等として有用である。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器と通信する電気機器通信装置と、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続された情報通信装置とが相互に情報を伝達する情報伝達システムであって、
前記電気機器通信装置は、前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、
前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備え、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信し、
前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信することを特徴とする情報伝達システム。
【請求項2】
前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報を送信し、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段によって送信される前記要求情報を受信し、前記情報通信装置に対してコネクション型プロトコルに基づく要求確認情報を送信し、
前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって送信される要求確認情報を受信し、前記要求確認情報の発信元アドレスに対してコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信することを特徴とする請求項1記載の情報伝達システム。
【請求項3】
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段によって送信される要求応答情報を受信し、前記要求応答情報の発信元アドレスに対してコネクション型プロトコルに基づく結果情報を送信することを特徴とする請求項2記載の情報伝達システム。
【請求項4】
前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報伝達システム。
【請求項5】
前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバと、前記サーバとネットワークを介して通信可能に接続された情報端末とを含み、
前記情報端末は、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを前記サーバに送信する送信手段を備え、
前記サーバは、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、
前記サーバの送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記情報端末の送信手段によって送信される通信要求トリガを受信したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報伝達システム。
【請求項6】
前記サーバの送受信手段は、前記結果情報を受信し、受信した前記結果情報を結果信号として前記情報端末に送信することを特徴とする請求項5記載の情報伝達システム。
【請求項7】
前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段から定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報を送信することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の情報伝達システム。
【請求項8】
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求情報を受信したとき、前記要求応答情報又は前記要求情報に対してコネクションレス型プロトコルに基づく確認情報又はコネクション型プロトコルに基づく確認情報を送信することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の情報伝達システム。
【請求項9】
前記電気機器通信装置は前記電気機器に組み込まれており、
前記電気機器通信装置は、前記電気機器通信装置の送受信手段がコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、前記電気機器を制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の情報伝達システム。
【請求項10】
前記電気機器通信装置は前記電気機器に組み込まれており、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置又は前記電気機器の状態が変化したとき、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報の発信元アドレスに対して前記電気機器通信装置又は前記電気機器の変化情報を送信することを特徴とする請求項9記載の情報伝達システム。
【請求項11】
前記電気機器は、前記電気機器通信装置と情報を送受信する送受信手段を備え、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報を受信したとき、前記電気機器の送受信手段に対して制御信号を送信することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の情報伝達システム。
【請求項12】
前記電気機器は、前記電気機器通信装置と情報を送受信する送受信手段を備え、
前記電気機器の送受信手段は、電気機器の状態の変化を表す変化情報を前記電気機器通信装置の送受信手段に送信し、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記変化情報を受信し、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置又は前記電気機器の状態が変化したとき、前記情報通信装置の送受信手段から送信されるコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報の発信元アドレスに対して前記電気機器通信装置又は前記電気機器の変化情報を送信することを特徴とする請求項11記載の情報伝達システム。
【請求項13】
前記電気機器通信装置の送受信手段は、前記情報通信装置のアドレスに対して定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の情報伝達システム。
【請求項14】
前記電気機器通信装置の送受信手段は、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間に応じて、コネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信してから次のコネクションレス型プロトコルに基づく情報を送信するまでの時間間隔を設定することを特徴とする請求項1記載の情報伝達システム。
【請求項15】
前記電気機器通信装置の送受信手段は、セッションが確立されてからセッションが開放されるまでの時間を検出し、検出した時間が予め設定されている所定の時間よりも短くなった場合、セッションが確立している時間が短くなっていることを前記電気機器通信装置又は前記情報通信装置に報知することを特徴とする請求項1記載の情報伝達システム。
【請求項16】
電気機器と通信する電気機器通信装置と、前記電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続された情報通信装置とが相互に情報を伝達するための情報伝達方法であって、
前記電気機器通信装置は、前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、
前記情報通信装置は、前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備え、
前記電気機器通信装置の送受信手段が、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信する送信ステップと、
前記情報通信装置の送受信手段が、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信する受信ステップと、
前記トリガ発生手段が、通信要求トリガを発生させるトリガ発生ステップと、
前記情報通信装置の送受信手段が、前記トリガ発生ステップにおいて通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信する送信ステップとを含むことを特徴とする情報伝達方法。
【請求項17】
ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備える情報通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される電気機器通信装置であって、
前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備え、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生した後、前記情報通信装置の送受信手段によって前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して送信されたコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を受信することを特徴とする電気機器通信装置。
【請求項18】
ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備える電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される情報通信装置であって、
前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、
前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備え、
前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信することを特徴とする情報通信装置。
【請求項19】
ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段とを備える情報通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される電気機器通信装置を制御するための通信制御プログラムであって、
前記情報通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段としてコンピュータを機能させ、
前記電気機器通信装置の送受信手段は、定期的にコネクションレス型プロトコルに基づく情報を前記情報通信装置に送信し、前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生した後、前記情報通信装置の送受信手段によって前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対して送信されたコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を受信することを特徴とする電気機器制御プログラム。
【請求項20】
ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段を備える電気機器通信装置とネットワークを介して通信可能に接続される情報通信装置を制御するための通信制御プログラムであって、
前記電気機器通信装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、
前記電気機器通信装置との通信を要求する通信要求トリガを発生させるトリガ発生手段としてコンピュータを機能させ、
前記情報通信装置の送受信手段は、前記電気機器通信装置の送受信手段によって定期的に送信されるコネクションレス型プロトコルに基づく情報を受信し前記トリガ発生手段によって通信要求トリガが発生したとき、前記コネクションレス型プロトコルに基づく情報の発信元アドレスに対してコネクションレス型プロトコルに基づく要求応答情報又はコネクション型プロトコルに基づく要求応答情報を送信することを特徴とする通信制御プログラム。

【国際公開番号】WO2004/077741
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【発行日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−571195(P2004−571195)
【国際出願番号】PCT/JP2004/001190
【国際出願日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【特許番号】特許第3684236号(P3684236)
【特許公報発行日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】