説明

情報処理サーバ、情報配信システム、プログラム、及び、記録媒体

【課題】座席や駐車場などの一定時間場所を占有するものの使用状況を提供する。
【解決手段】各占有領域に設置される占有状況検出機器の検出結果である検知対象物の有無を示す占有情報を、利用者が端末から検索する検索システムに用いられる情報処理サーバであり、情報処理サーバ200は前記占有状況検出機器の検出機器識別情報と、該占有状況検出機器の設置されている領域の占有情報と、領域の領域識別情報とが対応して記憶されている占有情報データベースと、前記占有状況検出機器から入力される占有情報を、該占有状況検出機器の検出機器識別情報に対応して前記占有情報データベースに登録する情報登録部12と、利用者端末から入力される前記領域識別情報により、前記占有情報データベースを検索し、利用者端末へ検索結果を送信する情報検索部22とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理サーバ、情報配信システム、プログラム、及び、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでの空席情報は事前に指定席として当該座席を販売し、販売された結果をもって空いているか否かを判断していた。したがって指定席でのみ提供されるサービスであった。たとえば非特許文献1に示す新幹線や特急列車などがそのようなサービスを提供している。また非特許文献2に示すように一部の映画館においても同様のサービスを提供している。
これらの航空機や特急列車などの空席検索システムは、予約されていない席は空席であるという仕組みをとっているため、事前に予約制を取り入れていることが前提となる。したがって予約が多ければ混雑していることが推定される。
【非特許文献1】えきねっと(JR東日本)、 [平成18年03月24日検索]、インターネット<http://jreast.eki-net.com/>
【非特許文献2】TOHO Theater Online(東宝)、[平成18年03月24日検索]、インターネット<http://www.tohotheater.jp/vit/index.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら予約制の趣旨から、たとえば指定席を予約した人が当日現場に殺到して同じ座席を確保しようとすることは通常ありえない。予約ができないということは起こりうるが混雑とは別である。また、列車などの交通サービスにおいては通常、予約と同時に発券され乗車時に確認されるため、ほかの乗客が勝手に予約した座席を占有するというようなことは原則として発生しない。しかし予約制が存在しない自由席については、どの席が使用されているかといった情報は提供されず、乗客は混んでいるか否か(空きの座席がどれだけあるか)、実際の車両が来るまでは確認できなかった。
映画館等においても、混雑具合はインターネット等を通じて提供していたりするが、リアルタイム性に欠け、現地に行ってみてはじめて混んでいることがわかったり、逆に混んでいると思って行かなかったら空いていたりという情報が役に立たない状況が多々発生していた。
また、レストランではそもそも指定席と自由席に区別がないため、現地に行ってはじめて状況がわかるという状態であった。
【0004】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、座席や駐車場などの一定時間場所を占有するものの使用状況を提供することができるリアルタイム情報収集システム、無線通信システム、情報配信サーバ、情報配信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理サーバ(たとえば第1の実施形態における情報処理サーバ200)は、各占有領域(たとえば第1の実施形態における映画館の劇場内の各座席)に設置される占有状況検出機器(たとえば第1の実施形態における着席検知機器10−1〜10−n)の検出結果である検知対象物の有無を示す占有情報(たとえば第1の実施形態における着席情報)を、利用者が利用者端末(たとえば第1の実施形態におけるユーザ端末20−1〜20−m)から検索する検索システムに用いられるものであり、前記占有状況検出機器の検出機器識別情報(たとえば第1の実施形態における機器ID)と、該占有状況検出機器の設置されている領域の占有情報(たとえば第1の実施形態における着席状況情報)と、領域の領域識別情報(たとえば第1の実施形態における座席番号)とが対応して記憶されている占有情報データベースと、前記占有状況検出機器から入力される占有情報を、該占有状況検出機器の検出機器識別情報に対応して前記占有情報データベースに登録する情報登録部(たとえば第1の実施形態における情報書込部12)と、利用者端末から入力される前記領域識別情報により、前記占有情報データベースを検索し、利用者端末へ検索結果を送信する情報検索部(たとえば第1の実施形態におけるオーダ解析部22)とを有することを特徴とする。
【0006】
また、本発明の情報処理サーバにおいて、前記占有情報データベースは、1つまたは複数の前記占有領域が配置されている占有領域帯(たとえば第1の実施形態における劇場)を特定するための情報である占有領域帯情報(たとえば第1の実施形態における劇場300―1〜300−α)ごとに領域帯域に含まれる前記検出機器識別情報と、前記占有情報と、前記領域識別情報とを対応させて記憶することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の情報処理サーバはにおいて、前記情報検索部は、前記利用者端末から入力される前記領域識別情報または前記占有領域帯情報により、前記占有情報データベースを検索し、該利用者端末へ空いている領域の割合を示す非占有領域率(たとえば第1の実施形態における空席率)を算出した検索結果を送信することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の情報処理サーバは、前記占有領域帯である移動体(たとえば第2の実施形態におけるバス)の位置検出機器(たとえば第2の実施形態における位置情報管理部51)から入力される位置検出識別情報(たとえば第2の実施形態におけるバスの位置情報)と、該位置検出機器から入力される前記占有領域帯情報(たとえば第2の実施形態における車両情報)とが対応して記憶されている位置情報データベース(たとえば第2の実施形態における位置情報データベース17)をさらに有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の情報処理サーバにおいて、前記情報登録部は、前記位置識別情報を、該位置検出機器から入力される前記占有領域帯情報に対応して前記位置情報データベースに登録することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の情報処理サーバは、移動体が停止する位置を示す停止位置情報(たとえば第2の実施形態におけるバス停名情報)と、前記移動体の停止する順番を示す停止順番情報とが、移動体の移動経路である路線ごとに対応して記録されている路線情報データベース(たとえば第2の実施形態における路線情報データベース18)をさらに有し、また、前記情報検索部が、利用者端末から入力される前記停止位置情報により、前記路線情報データベースから該停止位置情報の停止順番情報を検索し、該停止順番情報より小さい停止順番情報に対応する位置識別情報の移動体を位置情報データベースから検索し、検索された移動体の占有情報(たとえば第2の実施形態における混雑状況情報)を占有情報データベースから検索することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は占有状況検出機器と利用者端末と情報処理サーバが接続される情報配信システムにおける情報配信方法であって、占有状況検出機器は各占有領域に設置され、占有領域における検出対象物の有無を検出し、検出結果として占有情報を出力すると、前記情報処理サーバにおける情報登録部は入力された前記占有情報を、前記検出機器識別情報に対応して占有情報データベースに記憶させ、利用者端末は利用者により前記占有領域を示す領域識別情報を前記情報処理サーバに出力し、前記情報検索部は入力される前記領域識別情報により占有情報データベースを検索し、検索結果を前記利用者端末に送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における情報配信システムは、占有状況検出機器が各占有領域に設置され、占有領域における検出対象物の有無を検出し、検出結果として占有情報を出力する占有状況検出過程と、情報処理サーバが、前記占有状況検出機器から入力される占有情報を、前記検出機器識別情報に対応して占有情報データベースに記憶させる情報登録過程と、利用者端末が利用者により入力された前記占有領域を示す領域しけ別識別情報を情報処理サーバへ送信する依頼過程と、情報処理サーバが、利用者端末から入力される前記領域識別情報により、占有情報データベースを検索し、該領域識別情報に対応する占有情報を検索し、前記利用者端末に送信する情報検索過程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、この発明によれば、占有領域が使用されているか否かの情報である占有情報を占有情報データベースにリアルタイムに記憶させ、その占有領域が使用されているか否かを利用者が問い合わせると占有領域を含む占有領域帯の使用状況を占有情報データベースから検索できるようにしたので、予約システムがない場合であっても利用者は実際にその占有領域にたどりつく前にあらかじめ混雑度などの使用状況をリアルタイムに把握することができ、あまりに混雑していれば別の占有領域に向かうなど、混雑具合に応じて利用者が利用者自身にとって最善の選択肢を選ぶことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<第1の実施形態>
次に、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。図1は複合映画館におけるリアルタイム離着席情報配信システムの全体構成を示すブロック図である。複合映画館とはスクリーンごとの個別の劇場を複数有する映画館をさす。
この図においてリアルタイム離着席情報配信システムは、着席を検知し発信する着席検知機器10−1〜10−qと情報処理サーバ200とが接続されている。また、利用者側の端末となるユーザ端末20−1〜20−mと、情報処理サーバ200はネットワーク100を介して接続されている。
【0015】
劇場300−1において、着席検知機器10−1〜10−nは、各座席に設置されている。この着席検知機器10−1〜10−nは占有領域に、検知対象物である人間が存在しているか否かすなわち着席しているか否かを検知する。ここでいう占有領域とは、サービスを受ける間や、物品を使用する間、人間が占有する領域のことであり、たとえば、座席、つり革、駐車場、トイレである。この実施形態においては、占有領域が座席である場合について説明する。着席検知機器10−1〜10−nは占有領域を人間が占有しているか否かを検出する機能を有するものであり、ここでは、空席だった座席に人が着席する、または着席していた人間が離席したなど着席状況が変化した際に、着席情報を情報処理サーバ200へ送信する。着席情報とは座席に人が着席しているか否かを示す着席状況情報、着席検知機器10−1〜10−nを識別する機器ID、着席状況情報を検知した時間を示す時刻情報(Time Stamp)からなる。
【0016】
情報処理サーバ200において11の機器側通信部は上記着席情報を受信し、情報書込部12に着席情報を出力する。情報書込部12は上記着席情報を着席状況データベース15に書き込む。
【0017】
端末側通信部21は、ネットワーク100を介して携帯電話やコンピュータなどのユーザ端末20−1〜20−mに接続される。端末側通信部21はユーザ端末20−1〜20−mから送信された空席の有無に関して問い合わせる依頼情報を受信し、オーダ解析部22へ上記依頼情報を出力する。オーダ解析部22は、上記依頼情報に対応する着席状況情報を着席状況データベース15より検索し、検索した着席状況情報を端末側通信部21へ出力する。端末側通信部21は入力される上記着席状況情報を、依頼情報の送信元、すなわち、空席の有無の確認の依頼元のユーザ端末へ送信する。
【0018】
上記ネットワーク100は、たとえば固定電話網、携帯電話網、インターネットなどの公衆網や、LAN(Local Area Network)、専用線などの私設網からなる。
【0019】
着席検知機器10−1〜10−nは着席状況検知センサと通信部を有する。この着席状況検知センサは座席に人が着席しているか否かを検知するものであり、座ったことによる圧力変化を検知する圧力センサや、人間が発する赤外線を検知する赤外線センサ、圧力でON・OFFするスイッチ、光検知センサ、超音波によって物体との距離を測定する超音波センサなどを用いる。この通信部は着席情報を情報処理サーバ200へ送信する。
【0020】
着席状況データベース15には図2に示すように劇場を特定する劇場情報ごとに、機器ID・座席番号・着席状況情報・時刻情報を対応付けたテーブルとして記憶されている。座席番号は劇場内の座席位置を特定する情報であり、着席状況情報は着席か空席かを示す情報である。時刻情報は上記着席状況情報を着席検知機器10−1〜10−nが検知した時間を示す情報である。
【0021】
次に、図1の構成におけるシステムの動作例について図3のフローチャートを用いて説明する。
着席検知機器10−nは、たとえば劇場の各座席において空席だった座席状況から、観客の着席という着席状況の変化を検知すると(ステップS1)、着席検知機器10−nは人間が着席していないことしたことを示す着席状況情報と着席検知機器10−1〜10−nを識別する機器IDと検出した時刻を示す時刻情報とからなる着席情報を情報処理サーバ200に送信する(ステップS2)。
【0022】
機器側通信部11は着席検知機器10−nから上記着席情報を受信し、情報書込部12に出力する。情報書込部12は上記着席情報の機器IDに対応させて、入力される着席情報の着席状況情報および時刻情報を着席状況データベース15に書き込むことで更新を行う(ステップS3)。
【0023】
図3のステップS1と同様に、ステップS4において、着席検知機器10−nは着席していた観客の離席という状況変化を検知する。また、ステップS2〜S3と同様にステップS5で着席検知機器10−nは着席情報を情報処理サーバ200に送信し、ステップS6で情報書込部12は着席状況データベース15を更新する。
【0024】
着席状況データベース15の更新は、情報処理サーバ200から各着席検知機器10−1〜10−nへ着席情報送信依頼を行い、着席検知機器10−1〜10−nが着信情報を送信して行ってもよい。また各着席検知機器10−1〜10−nはあらかじめ設定した周期ごと定期的に着席状況を検出し、ステップS2〜S3と同様に着席情報を情報処理サーバ200へ送信して着席状況データベース15の更新を行ってもよい。上記のように各座席の各着席検知機器10−1〜10−nは着席情報を情報処理サーバ200に送信し、着席状況データベース15は随時更新されているものとする。
【0025】
利用者が劇場300−1に空席があるか否かについてユーザ端末20−1〜20−mを用いて情報処理サーバ200に問い合わせる場合について述べる。
まず、劇場300−1に空席があるかを問い合わせる際、利用者はユーザ端末20−mに劇場300−1という劇場を特定する劇場情報を含む依頼情報を入力する(ステップS7)。ユーザ端末20−mは情報処理サーバ200に依頼情報をネットワーク100を介して送信する(ステップS8)。
【0026】
端末側通信部21は依頼情報を受信し、オーダ解析部22に出力する。オーダ解析部22は依頼情報から劇場を特定する劇場300−1という上記劇場情報を抽出し、抽出された劇場情報に対応させて劇場300−1の着席状況情報を着席状況データベース15から検出する(ステップS9)。
【0027】
オーダ解析部22は検出した着席状況情報の空席数と全座席数から空席率を算出し、算出された空席率である着席状況情報を端末側通信部21に出力する。端末側通信部21はユーザ端末20−mに着席状況情報を送信する(ステップS10)。ユーザ端末20−mは受信した着席状況情報を画面に出力する(ステップS11)。
【0028】
このとき、オーダ解析部22は着席状況情報として空席率のほかに全座席数、空席数、空席の位置情報、着席状況を検知した時刻である時刻情報を端末側通信部21に出力してもよい。このとき、オーダ解析部22は空席の位置情報として空いている座席の座席番号を端末側通信部21に出力してもよい。また、オーダ解析部22は空席の位置情報として、空席配置図情報を端末側通信部21に出力してもよい。この方法としてオーダ解析部22は、あらかじめ劇場情報と座席配置図とを対応付けて記憶させた座席配置図データベースから、利用者端末から送信された劇場情報をもとに座席配置図を検索し、検索された座席配置図上に空席位置を示した空席配置図情報を端末側通信部21に出力する。このように座席配置図上に空席位置を示すことで、利用者がグループで席を確保したい場合にグループ全員がまとまって席を確保できる状態であるのか否かを事前に確認することができるようになる。
【0029】
映画館が複数ある場合には映画館ごとに情報処理サーバ200を設置し、利用者は空席状況を知りたいと思う映画館の情報処理サーバ200にネットワーク100を介して問い合わせてもよいし、図4に示すようにネットワーク100を介して各映画館の情報処理サーバ200を接続した集約サーバ400に着席状況情報を問い合わせてもよい。
【0030】
集約サーバ400はユーザ端末20−mから映画館を特定する映画館情報と劇場を特定する劇場情報を含む上記依頼情報を受信する。集約サーバ400は受信した依頼情報から映画館情報を抽出し、該当する映画館の情報処理サーバ200に依頼情報を送信する。ステップS9〜S10と同様に、情報処理サーバ200は受信した依頼情報に基づいて着席状況情報を着席状況データベース15から検出し、集約サーバ400に着席状況情報を送信する。集約サーバ400は受信した着席状況情報をユーザ端末20−mへ送信し、ステップS11と同様にユーザ端末20−mは受信した着席状況情報を画面に出力する。
【0031】
以上説明した、第1の実施形態においては、監視対象が映画館の例を示したが、レストランの混雑状況情報の提供に用いることもできる。レストランの混雑状況の提供に適用する場合には、着席状況データベース15における着席状況の欄に、テーブルが使用されているか否かを示すテーブルの使用状況が記憶される。各テーブルには1つまたは複数の座席が設けられており、座席のいずれかが使用されている場合にはそのテーブルが使用されているものとする。
着席状況データベース15には、テーブルの識別番号に対応して、そのテーブルに設けられている各座席に取り付けられた着席状況検出機器10−1〜10−nの機器IDが記憶されている。また、上述した第1の実施形態と同様に、着席状況データベース15には機器IDに対応して座席番号・着席状況情報・時刻情報を対応付けて記憶されている。
【0032】
情報書込部12は機器側通信部11を介し受信した上記着席情報を機器IDに対応させて、着席情報の着席状況情報および時刻情報を書き込む。また情報書込部12は、書き込んだ情報からテーブルごとの座席数および着席数を算出し、算出したテーブルごとの座席数および着席数を対応するテーブルの使用状況として、着席状況データベース15に書き込むことで更新を行う。
オーダ解析部22は第1の実施形態と同様に、依頼情報からレストランを特定するレストラン情報を抽出し、抽出されたレストラン情報に対応させて各テーブルの使用状況情報を着席状況データベース15から検出する。
ここで、オーダ解析部22は各テーブルにおいていずれかの座席が使用されていた場合、テーブルが使用されているとして検出する。
【0033】
検出した着席状況情報を端末側通信部21に出力する。端末側通信部21はユーザ端末20−mに着席状況情報を送信する(ステップS10)。ユーザ端末20−mは受信した着席状況情報を画面に出力する(ステップS11)。
また、オーダ解析部22は各テーブルに付属する座席グループを構成する座席数と、その着席数を検索する。
【0034】
<第2の実施形態>
次に第2の実施形態として、移動体である路線バスにおけるバス車内の混雑状況情報を提供するリアルタイム情報配信システムをについて説明する。路線バスは1つの路線を走るものとし、常に1つの経路を同一の向きに走行しているものとして説明する。上述した第1の実施形態では座席の着席状況情報のみ記憶させていたが、この実施形態においてはつり革についての使用状況情報およびバスの位置情報も情報収集サーバ200内のデータベースに記憶させる。以下、バス車内の混雑状況を座席の着席状況情報、つり革使用状況情報、バスの位置情報を用いて利用者に提供する場合について図を用いて説明する。ここで、バスの位置情報とは、バスの停止位置を示す停留所情報である。本実施形態において、停止位置とは、バス、電車等が客の乗降のために停車する一定の場所を示す。
【0035】
図5は第2の実施形態について説明するためのブロック図である。この第2の実施形態については、第1の実施形態に示す図1と同様の構成に対し同一の符号を付け、その説明を省略する。バス500−1において、着席検知機器10−1〜10−nとつり革使用検知機器50−1〜50−iと位置情報管理部51とは中間集約部52に接続されている。また、中間集約部52は情報処理サーバ200に接続されている。
【0036】
着席検知機器10−1〜10−nは着席情報を中間集約部52に送信する。50−1〜50−iはつり革使用検知機器であり、各つり革に設置されている。つり革使用検知機器50−1〜50−iはつり革を人が使用しているか否かを検知し、検知した結果をつり革使用情報として中間集約部52に送信する。
【0037】
つり革使用情報はつり革使用状況情報、機器ID、時刻情報からなる。このつり革使用状況情報はつり革が使用されているか否かを示す情報である。機器IDはつり革使用検知機器50−1〜50−iを識別する固有IDである。時刻情報はつり革使用検知機器50−1〜50−iがつり革使用状況を検知した時間を示す。
【0038】
位置情報管理部51はバス停を出発したことを検知すると、中間集約部52にバスの位置情報として現在地の情報・時刻情報・車両情報を送信する。現在地は出発したバス停を示すバス停番号である。時刻情報は位置情報管理部51がバス停を出発したことを検知した時刻を示す。車両情報はバスの車両を特定する。
【0039】
バス停を出発したことを検知する方法としては、各バス停に現在地の情報であるバス停番号情報信号を発信する発信機を設置しておいてもよい。バスが停留所近辺に到着すると位置情報管理部51は発信機からのバス停番号情報信号を受信する。位置情報管理部51はバスがバス停を出発しその信号が届かなくなった瞬間にバス停を出発したタイミングであると検知してもよい。また、位置情報管理部51はGPS機器を内蔵してバス停を出発したことおよびバスの現在地の情報を取得してもよい。位置情報管理部51はバスのアナウンスに連動してバス停を出発したことおよびバスの現在地の情報を取得してもよい。
【0040】
中間集約部52は位置情報を受信すると着席検知機器10−1〜10−nおよびつり革使用検知機器50−1〜50−iに着席情報およびつり革使用情報の送信を要求する。中間集約部52は受信した上記の着席情報とつり革使用情報と位置情報とを情報処理サーバ200へ送信する。
【0041】
情報処理サーバ200において情報書込部12は機器側通信部11を介して上記着席情報、つり革使用情報を機器IDに対応させて混雑状況データベース16に書き込む。
【0042】
混雑状況データベース16は図7に示すように機器ID・座席つり革位置番号・使用状況情報・時刻情報を対応付けてバスの車両ごとにテーブルとして記憶する。座席つり革位置番号はバス車内の座席位置およびつり革位置を特定する。使用状況情報は座席およびつり革が使用中か否かを示す。時刻情報は着席状況情報およびつり革使用状況情報を検出した時刻情報である。
【0043】
情報書込部12は上記位置情報を上記車両情報に対応させて位置情報データベース17に書き込む。
【0044】
位置情報データベース17は図8に示すように上記車両情報に対応して現在地の情報と時刻情報とを対応付けてテーブルとして記憶する。ここで、位置情報は各車両が最後にどのバス停を出発したかを示す。
【0045】
つり革使用検知機器50−1〜50−iはつり革使用状況検知センサと通信部を有する。上記つり革使用状況検知センサは図6に示すようにつり革が導電性の部分をつかむような形態であれば、人体が触れることによる電流・抵抗値の変化を検知するセンサを用いてもよいし、輪をつかむ形態であれば上記の電流・抵抗値の変化を検知するセンサや圧力センサ、圧力でON・OFFするスイッチ、光検知センサなどを用いてつり革を人が使用しているか否かを検知してもよい。上記通信部はつり革使用情報を中間集約部52に送信する。
【0046】
路線情報データベース18は図9に示すように停留所の名前を示すバス停名情報と、路線順路の順番に対応したバス停番号情報とを対応付けて路線ごとにテーブルとして記憶する。
【0047】
次に、図5の構成における第2の実施形態のシステムの動作例について図10のフローチャートを用いて説明する。位置情報管理部51はバス停を出発したことを検知すると(ステップS21)、位置情報を中間集約部52に送信する(ステップS22)。
【0048】
中間集約部52はバス停を出発した後に位置情報を受信すると着席検知機器10−1〜10−nに着席状況を検知させる要求信号を送信する。同様に中間集約部52はつり革使用検知機器50−1〜50−iに対しつり革使用状況を検知させる要求信号を送信する(ステップS23)。着席検知機器10−1〜10−nは要求信号を受信すると着席状況を検知し、中間集約部52に着席情報を送信する。同様につり革使用検知機器50−1〜50−iは要求信号を受信するとつり革使用状況を検知し、中間集約部52につり革使用情報を送信する(ステップS24)。中間集約部52は車両内の着席情報およびつり革使用情報を受信すると上記の着席情報・つり革使用情報・位置情報を情報処理サーバ200へ送信する(ステップS25)。
【0049】
情報処理サーバ200において、情報書込部12は機器側通信部11を介して着席情報・つり革使用情報・位置情報を受信し、上記の機器IDに対応させて、入力された使用状況情報と時刻情報とを図7に示す混雑状況データベース16に書き込むことで更新を行う。ここで使用状況情報は座席またはつり革が使用されているか否かを示し、着席状況情報およびつり革使用状況情報から情報書込部12によって抽出される。情報書込部12は車両情報に対応させて図8に示すように現在地の情報と時刻情報とを位置情報データベース17に書き込むことで更新を行う(ステップS26)。
【0050】
混雑状況データベース16および位置情報データベース17の更新は、情報処理サーバ200から中間集約部52へ着席情報・つり革使用情報・位置情報の送信依頼を行い、ステップS22〜S26と同様に更新を行ってもよい。また各中間集約部52はあらかじめ設定した周期ごと定期的に着席情報とつり革使用情報と位置情報とを着席検知機器10−1〜10−n・つり革使用検知機器50−1〜50−i・位置情報管理部51に情報送信依頼信号を送信し、ステップS22〜S25と同様に中間集約部52は着席情報・つり革使用情報・位置情報を情報処理サーバ200へ送信して混雑状況データベース16および位置情報データベース17の更新を行ってもよい。また各着席検知機器10−1〜10−n、各つり革使用検知機器50−1〜50−iおよび各位置情報管理部51はあらかじめ設定した周期ごとに、または、第1の実施形態と同様にそれぞれ着席状況・つり革使用状況・現在地の情報の変化を検知するごとに、それぞれ着席情報・つり革使用情報と・位置情報を中間集約部52に送信し、ステップS22〜S25と同様に混雑状況データベース16および位置情報データベース17の更新を行ってもよい。上記のように混雑状況データベース16および位置情報データベース17は随時更新されているものとする。
【0051】
一方、バス停でバスを待っている利用者が次に来るバスの混雑具合についてユーザ端末20−1〜20−mを用いて情報処理サーバ200に問い合わせる場合について説明する。
まず、利用者は利用者の乗り込もうとしているバスの停留所を特定するバス停名情報を含む問合せ依頼情報をユーザ端末20−mに入力する(ステップS27)。ステップS8と同様にユーザ端末20−mは情報処理サーバ200に依頼情報をネットワーク100を介して送信する(ステップS28)。
【0052】
端末側通信部21は依頼情報を受信し、オーダ解析部22に出力する。オーダ解析部22は依頼情報からバス停を特定する上記バス停名情報を抽出し、このバス停名情報に対応するバス停番号情報を路線情報データベース18から検索して読み出す。オーダ解析部22は読み出したバス停番号を起点として路線情報データベース18からバス路線の順路を1つ遡ったバス停番号を検索して読み出す。オーダ解析部22は読み出したバス停番号と位置情報データベース17の現在地の情報とが対応するバスの車両を位置情報データベース17から検索する。対応するバスの車両が見つからなければオーダ解析部22は路線情報データベース18からバス停の順路をさらに1つ遡ってバス停番号を検索し、位置情報データベース17から対応するバスの車両を検索することを対応するバスの車両が見つかるまで繰り返す。最初に検索で読み出されたバス車両を次に来るバスとし、車両番号情報を基に混雑状況データベース16から該当車両の混雑状況情報を読み出す(ステップS29)。
【0053】
オーダ解析部22は検出した混雑状況情報を端末側通信部21に出力する。端末側通信部21はユーザ端末20−mに混雑状況情報を送信する(ステップS30)。ユーザ端末20−mは受信した混雑状況情報を画面に出力する(ステップS31)。
【0054】
混雑状況情報は総座席数および総つり革数と使用数としても良いし、使用数を総座席数および総つり革数で割った使用率としてもよい。また混雑状況情報は混雑具合をレベル別に示してもよい。たとえば座席の使用率が50%未満の場合を「混雑度1」、座席の使用率が50%以上80%未満の場合を「混雑度2」、座席の使用率は80%以上95%未満でつり革の使用率が30%未満の場合を「混雑度3」、座席の使用率は80%以上95%未満でつり革の使用率が80%未満の場合を「混雑度4」、座席の使用率が95%以上でつり革の使用率が80%以上の場合を「混雑度5」とするように、閾値を設けて混雑度をレベル分けしてもよい。
【0055】
路線が複数ある場合には路線情報データベース18に図11に示すように路線ごとに路線情報を記録し、利用者は路線を識別する路線識別情報とバス停名情報とを送信してもよい。
【0056】
また、中間集約部52を設けずに、位置情報管理部51と着席検知機器10−1〜10−nとつり革使用検知機器50−1〜50−iとを、直接情報処理サーバ200に接続する構成としてもよい。
【0057】
また、ステップS29において、オーダ解析部22は、最初に検索で読み出されたバス車両のみを検索しているが、さらに加えて、同じ現在地情報を持つバスの複数台の車両を読み出して混雑状況を端末側通信部21に出力してもよいし、利用者の乗り込むバス停に向かっている次のバスよりも後続の複数のバスを検出して、利用者の乗り込むバス停に近い順に混雑状況を端末側通信部21に出力してもよい。このとき後続の複数のバスを検出する方法として、オーダ解析部22は、ステップS29における路線情報データベース18からバス停の順路をさらに1つ遡ってバス停番号を検索し、位置情報データベース17から対応するバスの車両を検索する動作を複数回繰り返すことで複数のバスを検出する。
【0058】
また、第2の実施形態として路線バスの例を示したが、電車における車内の混雑状況情報を提供してもよい。第2の実施形態において混雑状況データベース16にバスの車両ごとに記憶していた混雑状況情報を、電車では1両ごとに記憶してもよいし、列車ごとに記憶してもよい。
【0059】
<第3の実施形態>
次に第3の実施形態について説明する。第1の実施形態においては、混雑状況の監視対象が映画館の例を示したが、第3の実施形態では駐車場における空車状況情報のリアルタイム情報配信システムに適用する場合について説明する。第1の実施形態において着席状況データベース15は劇場ごとに着席状況情報を記憶していたが、駐車場の場合では駐車状況データベース61は駐車場ごとに駐車状況情報を記憶する。
【0060】
図11は第3の実施形態について説明するためのブロック図である。この第3の実施形態については第1の実施形態に示す図1と同様の構成に対し同一の符号を付け、その説明を省略する。駐車場600−1において、駐車検知機器60−1〜60−nは情報処理サーバ200に接続されている。
【0061】
駐車検知機器60−1〜60−nは、駐車状況検知センサと通信部を有し、各駐車スペースの車両検知が可能な位置に設置されている。ここで駐車スペースとは車両1台分が駐車可能な駐車領域を示す。駐車検知機器60−1〜60−nは駐車スペースに車両が駐車されているか否かを検知し、検知した結果を駐車情報として情報処理サーバ200に送信する。
【0062】
駐車情報は駐車状況情報、機器ID、時刻情報からなる。駐車状況情報は駐車スペースに車両が駐車されているか否かを示す情報である。機器IDは駐車検知機器60−1〜60−nを識別する固有ID情報である。時刻情報は駐車検知機器60−1〜60−nが駐車状況を検知した時間を示す情報である。
【0063】
上記駐車状況検知センサは圧力センサや、光検知センサ、超音波によって物体との距離を測定する超音波センサなどのいずれかの方法またはいくつかの組み合わせを用いることが可能であり、駐車スペースに車両が駐車しているか否かを検知する。上記通信部は駐車情報を情報処理サーバ200に送信する。
【0064】
駐車状況データベース61は図12に示すように機器IDに対応させて駐車位置番号と駐車状況と時刻情報とを対応付けて駐車場ごとにテーブルとして記憶する。駐車位置番号は駐車場内における駐車スペースの個別の位置を示す。
【0065】
情報処理サーバ200において、情報書込部12は、機器側通信部11を介して上記駐車情報を機器IDに対応させて駐車状況データベース61に書き込む。
【0066】
次に、図11の構成におけるシステムの動作例について図13のフローチャートを用いて説明する。駐車検知機器60−1〜60−nは駐車場の各駐車スペースにおいて、車両の有無を示す駐車状況の変化を検知する(ステップS61)。ここで駐車状況の変化とは駐車状況検知センサが検知している信号の変化とする。駐車検知機器60−nは駐車情報を情報処理サーバ200に送信する(ステップS62)。
【0067】
情報書込部12は機器側通信部11を介して受信した上記着席情報の機器IDに対応させて、駐車情報の駐車状況情報および時刻情報を図12に示す駐車状況データベース61に書き込むことで更新を行う(ステップS63)。
【0068】
駐車状況データベース61の更新は、情報処理サーバ200から各駐車検知機器60−1〜60−nへ駐車情報送信依頼信号の送信を行い、駐車検知機器60−1〜60−nが駐車情報を送信して行ってもよい。また、各駐車検知機器60−1〜60−nはあらかじめ設定した周期ごと定期的に駐車状況を検出し、ステップS62〜S63と同様に駐車情報を情報処理サーバ200へ送信して駐車状況データベース61の更新を行ってもよい。上記のように各駐車スペースの各駐車検知機器60−1〜60−nは駐車情報を情報処理サーバ200に送信し、駐車状況データベース61は随時更新されているものとする。
【0069】
利用者が駐車場600−1に空きスペースがあるか否かについてユーザ端末20−1〜20−mを用いて情報処理サーバ200に問い合わせる場合について述べる。
まず、駐車場600−1に空きスペースがあるかを問い合わせる際、利用者はユーザ端末20−mに駐車場600−1という駐車場を特定する駐車場情報を含む依頼情報を入力する(ステップS67)。ユーザ端末20−mは情報処理サーバ200に上記依頼情報をネットワーク100を介して送信する(ステップS68)。
【0070】
端末側通信部21は依頼情報を受信し、オーダ解析部22に出力する。オーダ解析部22は依頼情報から駐車場を特定する駐車場600−1という駐車場情報を抽出する。オーダ解析部22は抽出された駐車場情報に基づいて駐車場600−1の駐車状況情報を駐車状況データベース61から検出する(ステップS69)。
【0071】
オーダ解析部22は検出した駐車状況情報を端末側通信部21に出力する。端末側通信部21はユーザ端末20−mに駐車状況情報を送信する(ステップS70)。ユーザ端末20−mは受信した駐車状況情報を画面に出力する(ステップS71)。
【0072】
また、図4に示すようにネットワーク100を介して各駐車場の情報処理サーバ200を接続した集約サーバ400に駐車状況情報を問い合わせてもよい。
【0073】
上記第3の実施形態では駐車場における駐車状況情報について説明したが、トイレの使用状況情報を提供してもよい。第3の実施形態において駐車状況データベース61に駐車場ごとに記憶していた駐車状況情報を、トイレの場合ではトイレの場所ごとに使用状況情報を記憶する。そして、駐車検知機器としてトイレの使用状況検知機器を用いる。トイレの使用状況検知機器はドアの鍵部分に鍵がかかっているか否かを検知するセンサを用いてもよいし、便器の近辺に人がいるか否かを検知する赤外線センサ、光センサなどを用いてもよい。
【0074】
上記第1の実施形態において各着席検知機器10−1〜10−nは第2の実施形態と同様に劇場ごとに中間集約部52に着席情報を送信し、中間集約部52は上記着席情報を情報処理サーバ200に送信してもよい。同様に第3の実施形態において各駐車検知機器60−1〜60−nは駐車場ごとに中間集約部52に駐車情報を送信し、中間集約部52は上記駐車情報を情報処理サーバ200に送信してもよい。
【0075】
上記すべての実施形態において、データベースに記憶される時刻情報は占有状況の変化を検出した時刻としているが、情報処理サーバ200で占有情報を受信した時刻を時刻情報としてデータベースに記憶してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1の実施形態による複合映画館におけるリアルタイム離着席情報配信システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】着席状況データベース15に記憶される着席情報の一例を示す図面である。
【図3】第1の実施の形態によるリアルタイム離着席情報配信システムの動作フローを示すフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態において集約サーバを用いた場合のリアルタイム離着席情報配信システムの全体構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるバス車内の混雑状況情報を提供するリアルタイム情報配信システムの全体構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態によるつり革に設置されるつり革使用検知機器の一例を示す図面である。
【図7】混雑状況データベース16に記憶される使用状況情報の一例を示す図面である。
【図8】位置情報データベース17に記憶される位置情報の一例を示す図面である。
【図9】路線情報データベース18に記憶される路線情報の一例を示す図面である。
【図10】第2の実施の形態によるリアルタイム情報配信システムの動作フローを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態による駐車場における空車状況情報のリアルタイム情報配信システムの全体構成を示すブロック図である。
【図12】駐車状況データベース61に記憶される駐車状況情報の一例を示す図面である。
【図13】第3の実施の形態によるリアルタイム情報配信システムの動作フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
10−1〜10−n,10−p〜10−q 着席検知機器 11 機器側通信部
12 情報書込部 15 着席状況データベース 16 混雑状況データベース
17 位置情報データベース 18 路線情報データベース 20−1〜20−m ユーザ端末 21 端末側通信部 22 オーダ解析部 50−1〜50−i,50−j〜50−k つり革使用検知機器 51 位置情報管理部 52 中間集約部 60−1〜60−n,60−p〜60−q 駐車検知機器 61 駐車状況データベース 100 ネットワーク 200 情報処理サーバ 300−1〜300−α 劇場 400 集約サーバ 500−1〜500−β バス 600−1〜600−γ 駐車場


【特許請求の範囲】
【請求項1】
各占有領域に設置される占有状況検出機器の検出結果である検知対象物の有無を示す占有情報を、利用者が利用者端末から検索する検索システムに用いられる情報処理サーバであり、
前記占有状況検出機器の検出機器識別情報と、該占有状況検出機器が設置されている領域の占有情報と、領域の領域識別情報とが対応して記憶されている占有情報データベースと、
前記占有状況検出機器から入力される占有情報を、該占有状況検出機器の検出機器識別情報に対応して前記占有情報データベースに登録する情報登録部と、
前記利用者端末から入力される前記領域識別情報により、前記占有情報データベースを検索し、利用者端末へ検索結果を送信する情報検索部と、
を有することを特徴とする情報処理サーバ。
【請求項2】
前記占有情報データベースは、1つまたは複数の前記占有領域が配置されている占有領域帯を特定するための情報である占有領域帯情報ごとに占有領域帯に含まれる前記検出機器識別情報と、前記占有情報と、前記領域識別情報とを対応させて記憶する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理サーバ。
【請求項3】
前記情報検索部は、前記利用者端末から入力される前記領域識別情報または前記占有領域帯情報により、前記占有情報データベースを検索し、該利用者端末へ空いている領域の割合を示す非占有領域率を算出した検索結果を送信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理サーバ。
【請求項4】
前記占有領域帯である移動体の位置検出機器から入力される位置検出識別情報と、該位置検出機器から入力される前記占有領域帯情報とが対応して記憶されている位置情報データベースを
さらに有することを特徴とする請求項3に記載の情報処理サーバ。
【請求項5】
前記情報登録部は、前記位置識別情報を、該位置検出機器から入力される前記占有領域帯情報に対応して前記位置情報データベースに登録する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理サーバ。
【請求項6】
移動体が停止する位置を示す停止位置情報と、前記移動体の停止する順番を示す停止順番情報とが、移動体の移動経路である路線ごとに対応して記録されている路線情報データベースをさらに有し、
前記情報検索部が、利用者端末から入力される前記停止位置情報により、前記路線情報データベースから該停止位置情報の停止順番情報を検索し、該停止順番情報より小さい停止順番情報に対応する位置一識別情報の移動体を位置情報データベースから検索し、検索された移動体の占有情報を占有情報データベースから検索する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理サーバ。
【請求項7】
各占有領域に設置され、占有領域における検出対象物の有無を有無状況変化時に検出し、検出結果として占有情報を出力する占有状況検出機器と、
利用者により前記占有領域を示す領域識別情報が入力される利用者端末と、
前記占有情報が、該占有状況検出機器を識別する検出機器識別情報に対応して記憶される占有情報データベースと、前記占有状況検出機器から入力される占有情報を、前記検出機器識別情報に対応して占有情報データベースに記憶させる情報登録部と、入力される前記領域識別情報により、占有情報データベースを検索し、該領域識別情報に対応する占有情報を検索し、前記利用者端末に送信する情報検索部とからなる情報処理サーバと
を有することを特徴とする情報配信システム。
【請求項8】
占有状況検出機器が各占有領域に設定され、占有領域における検出対象物の有無を検出し、検出結果として占有情報を出力する占有状況検出過程と、
情報処理サーバが、前記占有状況検出機器から入力される占有情報を、前記検出機器識別情報に対応して占有情報データベースに記憶させる情報登録過程と、
利用者端末が利用者により入力された前記占有領域を示す領域しけ別識別情報を情報処理サーバへ送信する依頼過程と、
情報処理サーバが、利用者端末から入力される前記領域識別情報により、占有情報データベースを検索し、該領域識別情報に対応する占有情報を検索し、前記利用者端末に送信する情報検索過程と
を有することを特徴とする情報配信システム。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれかに記載の情報処理サーバとして、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−299260(P2007−299260A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−127548(P2006−127548)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】