説明

情報処理システム、情報処理装置、メモリデバイス、情報処理方法およびプログラム

【課題】一方のデバイスのメモリに格納された情報の複製を他方のデバイスにより簡単に格納することを可能にした情報処理システムを提供する。
【解決手段】第1の情報処理装置は、第2の情報処理装置が接続される第1の接続部、情報が格納された第1の記憶部、および、第1の接続部に第2の情報処理装置が接続された状態で電源が投入されると、第1の記憶部に格納された情報の複製を第2の情報処理装置に送信する第1の制御部を有し、第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置が接続される第2の接続部、情報を格納するための第2の記憶部、および、第2の接続部に第1の情報処理装置が接続された状態で電源が投入された後、第1の情報処理装置から第1の記憶部に格納された情報の複製を受信すると、複製を第2の記憶部に格納する第2の制御部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、メモリデバイス、情報処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理端末に格納されたデータを複製して他の情報処理端末に移す際の方法として、2つの端末をケーブルで接続し、ユーザが一方の情報処理端末を操作してデータの複製を作成し、その複製を他方の情報処理端末に送信させる方法がある。
【0003】
複製対象となるデータが多ければ、HDD(Hard Disk Drive)ユニットを備えたUSB(Universal Serial Bus)ストレージ機器を用いる方法が有効である。USBストレージ機器の一例が特許文献1に開示されている。ユーザは、情報処理端末に格納された情報の複製をストレージ機器に一旦格納し、複製した情報をストレージ機器から他の情報処理端末に移せばよい。
【特許文献1】特開2004−362024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報処理端末のハードディスクに格納されたOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどのプログラムの動作中では、データによっては複製できないものがある。このようなデータの複製を他の端末に格納する場合、ユーザは、複製不可となるデータを同じ端末内で別のファイル名をつけてその複製を作成して一旦格納し、接続先の端末にその複製を移動させた後、本来のファイル名に変更する手順を行う。
【0005】
しかし、不特定のプログラムにおいてどの情報が複製不可となるかは見た目では判断できず、上記方法での複製が必要となるデータを検索する処理が別途必要となる。そのため、ユーザは、ファイル検索、ファイル名の変更などの複雑な手順を行わなければならないという問題がある。
【0006】
また、情報処理端末のOSを起動させる前に、多量のデータの複製を他の情報処理端末に移そうとすると、特許文献1に開示されたストレージ機器のような専用の装置が必要になるという問題がある。
【0007】
本発明は上述したような技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、一方のデバイスのメモリに格納された情報の複製を他方のデバイスにより簡単に格納することを可能にした情報処理システム、情報処理装置、メモリデバイス、情報処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の情報処理システムは、第1および第2の情報処理装置を有する情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置が接続される第1の接続部、情報が格納された第1の記憶部、および、前記第1の接続部に前記第2の情報処理装置が接続された状態で電源が投入されると、前記第1の記憶部に格納された情報の複製を前記第2の情報処理装置に送信する複製送信処理を行う第1の制御部を有し、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置が接続される第2の接続部、情報を格納するための第2の記憶部、および、前記第2の接続部に前記第1の情報処理装置が接続された状態で電源が投入された後、前記第1の情報処理装置から前記第1の記憶部に格納された情報の複製を受信すると、該複製を前記第2の記憶部に格納する第2の制御部を有する。
【0009】
また、本発明の情報処理装置は、
他のデバイスと接続するための第1および第2の接続部と、
情報が予め格納され、または、前記他のデバイスから受信する情報を格納するための記憶部と、
前記第1の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入されると、前記記憶部に格納された情報の複製を前記第1の接続部を介して該他のデバイスに送信する複製送信処理を行い、前記第2の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入された後、該他のデバイスから情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納する制御部と、
を有する構成である。
【0010】
また、本発明のメモリデバイスは、
情報処理装置と接続するためのコネクタと、
情報を格納するための記憶部と、
前記記憶部に前記情報が予め格納された状態で、前記コネクタに前記情報処理装置が接続されると、前記記憶部に格納された情報の複製を前記コネクタを介して前記情報処理装置に送信し、前記記憶部に前記情報が格納されていない状態で、前記コネクタに前記情報処理装置が接続され、該情報処理装置から情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納する通信部と、
を有する構成である。
【0011】
また、本発明の情報処理方法は、記憶部を有する情報処理装置による情報処理方法であって、
第1の接続部に他のデバイスが接続された状態で電源が投入されると、前記記憶部に格納された情報の複製を前記第1の接続部を介して該他のデバイスに送信する複製送信処理を行い、
前記第1の接続部とは異なる第2の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入された後、該他のデバイスから情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納するものである。
【0012】
さらに、本発明のプログラムは、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
第1の接続部に他のデバイスが接続された状態で電源が投入されると、記憶部に格納された情報の複製を前記第1の接続部を介して該他のデバイスに送信する複製送信処理を行い、
前記第1の接続部とは異なる第2の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入された後、該他のデバイスから情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納する処理を前記コンピュータに実行させるものである。
【発明の効果】
【0013】
本実施形態によれば、端末同士を接続して電源を入れるだけで、一方の端末に格納された情報の複製を他方の端末に格納することができ、ユーザは複雑な手順を行う必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1の実施形態)
本実施形態の情報処理システムの構成を説明する。図1は本実施形態の情報処理システムの一構成例を示す図である。
【0015】
本実施形態の情報処理システムは、図1に示すように、情報処理端末1および情報処理端末2を有する。情報処理端末1、2は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称する)などの情報処理装置である。これら2つの端末は同等の構成および機能を有している。2つの端末は、USBケーブル3で接続される。本実施形態では、情報処理端末1のホスト接続部17と情報処理端末2のクライアント接続部16とがUSBケーブル3で接続されている場合を示す。この接続により、情報処理端末1がホスト側であり、情報処理端末2がクライアント側である。
【0016】
図2は本実施形態の情報処理端末の一構成例を示すブロック図である。情報処理端末1および情報処理端末2は同等な構成であるため、ここでは、情報処理端末1の構成を説明する。
【0017】
図2に示すように、情報処理端末1は、各種データを格納するための記憶部14と、制御部10と、他の端末と接続するためのコネクタであるクライアント接続部16およびホスト接続部17とを有する。制御部10と記憶部14はバス18で接続されている。制御部10は、プログラム制御により動作するCPU(Central Processing Unit)11と、電源投入時に動作するプログラムである起動プログラムが格納された不揮発メモリ13と、記憶部14および不揮発メモリ13を制御するメモリ制御部12と、USB機能を制御するUSB制御部15とを有する。
【0018】
なお、本発明の特徴は、OS起動前の処理に関連しているため、一時的にデータを保存するためのRAM(Random Access Memory)および情報を表示するためのディスプレイ等の構成を図に示すこと、およびその説明を省略する。
【0019】
起動プログラムには、OSの起動やハードウェア設定のためのBIOS(Basic Input Output System)に、本実施形態に関連する、データ複製のための情報処理の内容が追加して記述されている。
【0020】
記憶部14には、OSが格納され、情報処理端末毎に異なる識別子の情報である端末固有情報が登録されている。記憶部14に登録されている端末固有情報には、自装置の端末固有情報と、データの送受信が許可された情報処理端末の端末固有情報とがある。本実施形態では、情報処理端末1および情報処理端末2は互いに情報を送受信することが許可された端末であるものとし、それぞれの記憶部14には情報処理端末1、2の両方の端末固有情報が登録されている。また、記憶部14に、アプリケーションソフトウェアと、そのソフトウェアに関連するデータが格納されていてもよい。
【0021】
ホスト接続部17側にUSBケーブル3が接続されていると、情報処理端末1は、記憶部14に格納したデータおよびプログラム等の情報を接続先の端末に送信する情報送信元になる。反対に、クライアント接続部16側にUSBケーブル3が接続されていると、情報処理端末1は、USBケーブル3を介して他の端末から受信する情報を格納する端末となることから、他の端末から見て情報送信先となる。
【0022】
USB制御部15は、ホスト接続部17またはクライアント接続部16にUSBケーブル3を介して他の端末が接続されていることを認識すると、接続先の端末とUSBデバイス情報をやり取りし、USB規格で定められた手順にしたがって、接続先の端末との情報の送受信が可能な状態にする。USBデバイス情報には、一般的なUSBインターフェースで規定されているベンダ名およびUSB機器名など、USBを使用した通信に必要な情報が含まれている。USBデバイス情報は、USB制御部15内のメモリ(不図示)に格納されている。
【0023】
CPU11は、電源投入時に不揮発メモリ13から起動プログラムを読み出し、USB制御部15を起動させ、他の端末が接続されているか否かをUSB制御部15に問い合わせる。他の端末が接続されていない場合、CPU11は、起動プログラムの手順にしたがってOSの起動を実行する。これにより、コンピュータ処理の制御権が起動プログラムからOSに引き継がれる。
【0024】
一方、ホスト接続部17に他の端末が接続されている場合、CPU11は、相手先が情報の送受信を許可された端末であるか否かを判定し、相手先が許可された端末であると、記憶部14に格納されたデータおよびプログラムを含む情報の全ての複製をUSBケーブル3を介して相手先に送信する。クライアント接続部16に他の端末が接続されている場合、CPU11は、相手先からUSBケーブル3を介して受信する情報を記憶部14に格納する。
【0025】
次に、本実施形態の情報処理システムの動作手順を説明する。ここでは、図1に示したように、ホスト側の情報処理端末1の記憶部14に格納された情報の複製をクライアント側の情報処理端末2に送信する場合とする。
【0026】
図3は本実施形態の情報処理端末の動作手順を示すフローチャートである。図3のフローチャートは、情報処理端末1、2の両方の場合を示す。
【0027】
ユーザにより情報処理端末2に電源が投入されると、CPU11はメモリ制御部12で制御された不揮発メモリ13より起動プログラムの読み込みを開始する。CPU11は、起動プログラムの手順にしたがって、USB制御部15を起動させる。USB制御部15は、ホスト接続部17またはクライアント接続部16に他の端末が接続されていることを認識すると、他の端末とUSBデバイス情報をやり取りし、情報の送受信が可能な状態になる。その後、CPU11は、起動プログラムの手順にしたがって次のように動作する。
【0028】
CPU11はUSB制御部15を介してクライアント接続部16およびホスト接続部17のいずれかにUSBケーブル3を介して他の端末が接続されているか否かを判定する(ステップ101)。いずれの接続部にも端末が接続されていない場合、CPU11は、記憶部14に格納されたOSを読み込み、通常動作を行う(ステップ102)。
【0029】
また、ユーザにより情報処理端末1に電源が投入されると、情報処理端末2と同様に、CPU11は接続部に他の端末が接続されているか否かを判定し(ステップ101)、端末が接続されていなければ、OSを起動する(ステップ102)。
【0030】
情報処理端末2のCPU11は、ステップ101で他の端末が接続されている場合、いずれの接続部に端末が接続されているかを調べる(ステップ103)。本実施形態では、図1に示したように、情報処理端末2のクライアント接続部16にUSBケーブル3を介して情報処理端末1が接続されている。そのため、情報処理端末2のCPU11は、ステップ103で他の端末がクライアント接続部16に接続されていることを認識すると、情報処理端末1に対して、端末固有情報を要求する旨の信号である固有情報要求信号を送信する(ステップ104)。
【0031】
一方、図1に示したように、情報処理端末1のホスト接続部17にはUSBケーブル3を介して情報処理端末2が接続されているため、情報処理端末1のCPU11は、ステップ103でホスト接続部17に他の端末が接続されていることを認識し、待機状態になる。そして、情報処理端末1のCPU11は、情報処理端末2から固有情報要求信号を受信すると、記憶部14から自装置の端末固有情報を読み出してホスト接続部17およびUSBケーブル3を介して情報処理端末2に送信する(ステップ108)。
【0032】
情報処理端末2のCPU11は、情報処理端末1から端末固有情報を受信すると(ステップ105)、記憶部14に登録された端末固有情報のうち、情報処理端末1から受信した端末固有情報と一致するものがあるか否かを判定する(ステップ106)。受信した端末固有情報と一致するものが記憶部14内にある場合、情報処理端末2のCPU11は、記憶部14に格納され、データおよびプログラムを含む情報の全ての複製を情報処理端末1に送信する(ステップ107)。情報処理端末1のCPU11は、情報処理端末2から受信する情報を記憶部14に格納する(ステップ109)。
【0033】
なお、ステップ106で、受信した端末固有情報と一致するものが記憶部14内にない場合、CPU11は、情報処理端末1への情報送信の処理を行わず、OSを起動する(ステップ102)。情報処理端末1のCPU11は、端末固有情報を情報処理端末2に送信した時から一定時間経っても情報処理端末2から情報を受信しなければ、OSを起動してもよい。情報処理端末2の記憶部14の情報の複製が情報処理端末1の記憶部14に格納された後、情報処理端末1、2はOSを起動してもよい。
【0034】
本実施形態によれば、第1の情報処理端末に格納された情報の複製がOSの起動前に第2の情報処理端末に格納される。
【0035】
背景技術で述べたように、情報処理端末のOSが起動した後では、複製できないファイルもあるため、情報処理端末に格納された情報の全ての複製を他の情報処理端末に格納することができないことがあるが、本実施形態では、2つの情報処理端末をケーブルでつないで電源を入れるだけで、一方の情報処理端末に格納された全ての情報の複製を他の情報処理端末に格納できる。そのため、ユーザは複雑な手順を行う必要がない。
【0036】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、一方の情報処理端末に格納された情報の複製を他の情報処理端末に格納する場合を説明した。本実施形態は、複製した情報の格納先となるデバイスを情報処理端末の代わりにメモリデバイスにしたものである。
【0037】
本実施形態のUSBメモリデバイスの構成を説明する。図4は本実施形態のメモリデバイスの一構成例を示す図である。
【0038】
図4に示すように、USBメモリデバイス30は、情報を格納するための記憶部31と、情報処理端末と接続するためのコネクタ32と、情報を送受信するための通信部33とを有する。通信部33には、図2に示したUSB制御部15と、メモリデバイスの識別子であるデバイス固有情報が格納されたメモリ34とが設けられている。通信部33は、記憶部31に情報が格納されていれば、その情報を接続先に送信し、記憶部31に情報が格納されていなければ、接続先から受信する情報を記憶部31に格納する。以下では、端末固有情報およびデバイス固有情報を含めて固有情報と称する。通信部33には、所定の動作を実行するための専用回路(不図示)が設けられているが、メモリ34にプログラムが予め格納され、そのプログラムにしたがって処理を実行するCPU(不図示)が設けられていてもよい。
【0039】
次に、図4に示したUSBメモリデバイス30の動作手順を説明する。ここでは、情報処理端末1の記憶部14に格納された情報の複製をUSBメモリデバイス30に格納する場合とする。
【0040】
USBメモリデバイス30のコネクタ32が情報処理端末1のホスト接続部17に接続されると、第1の実施形態で説明したように、両方のデバイスのUSB制御部15により情報の送受信が可能な状態になる。続いて、通信部33がメモリ34から固有情報を読み出して情報処理端末1に送信する。これ以降の処理は、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0041】
また、上述の処理とは反対に、USBメモリデバイス30の記憶部31に格納された情報の複製を情報処理端末に格納する場合、メモリ34には情報処理端末を認証するための固有情報が予め格納され、通信部33は、接続先の情報処理端末から受信する固有情報とメモリ34に登録された固有情報とを比較し、接続先の端末が情報格納先となる正規のデバイスであるか否かを判定する。
【0042】
本実施形態では、持ち運びに便利なメモリデバイスに情報処理端末の情報を格納したり、反対に、メモリデバイスに格納された情報を情報処理端末に格納したりすることが可能となる。複製対象の情報が格納されたPCとその情報の格納先となるPCとの距離が離れている場合、ユーザは、メモリデバイスに一方のPCの情報の複製を格納させた後、メモリデバイスを他方のPCに接続してその情報を格納することができる。ユーザは、メモリデバイスに比べて重量の大きいPCを持ち運ばなくても、また、長いケーブルを準備して2つのPCを接続しなくても済み、ユーザの労力が軽減する。
【0043】
なお、上述の実施形態では、USB規格のコネクタおよびケーブルの場合で説明したが、他の規格であってもよい。
【0044】
また、接続先のデバイスを認証するために、一方のデバイスから他方のデバイスに固有情報を送信し、固有情報を受信したデバイスは認証の判定を行っているが、これらの認証処理を行わなくてもよい。両方のデバイスの持ち主が同じであれば、必ずしも認証処理を行わせる必要がないからである。
【0045】
また、複製対象の情報は、情報処理端末の記憶部14に格納されている情報であればよく、データとプログラムの両方の場合に限らず、データおよびプログラムのうち少なくともいずれか一方だけであってもよい。
【0046】
本発明を、同一の情報を格納した端末が複数台稼動するシステムに適用することが可能である。このようなシステムにおいて、ホストとクライアントの役割を端末毎に決めている場合、ホストとなる端末はホスト接続部17を備えているが、クライアント接続部を備えていなくてもよい。反対に、クライアントとなる端末はクライアント接続部16を備えているが、ホスト接続部17を備えていなくてもよい。
【0047】
また、不具合の生じた情報処理端末に格納された情報を新規に購入した情報処理端末に移す際に、本発明を適用することが可能となる。ユーザは、2つの端末をケーブルで接続してそれぞれの電源を入れるだけで元の端末の記憶部に格納された情報を新しい端末に移動させることができるので、データまたはプログラム毎に複製を作成して移動させる操作を行う場合に比べて、ユーザの負担が軽減する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】第1の実施形態の情報処理システムの一構成例を示す図である。
【図2】第1の実施形態の情報処理端末の一構成例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態の情報処理端末の動作手順を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態のメモリデバイスの一構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1、2 情報処理端末
10 制御部
14 記憶部
30 USBメモリデバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の情報処理装置を有する情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置が接続される第1の接続部、情報が格納された第1の記憶部、および、前記第1の接続部に前記第2の情報処理装置が接続された状態で電源が投入されると、前記第1の記憶部に格納された情報の複製を前記第2の情報処理装置に送信する複製送信処理を行う第1の制御部を有し、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置が接続される第2の接続部、情報を格納するための第2の記憶部、および、前記第2の接続部に前記第1の情報処理装置が接続された状態で電源が投入された後、前記第1の情報処理装置から前記第1の記憶部に格納された情報の複製を受信すると、該複製を前記第2の記憶部に格納する第2の制御部を有する、情報処理システム。
【請求項2】
前記第1の記憶部に、前記第1の情報処理装置の識別子である第1の固有情報と前記第2の情報処理装置の識別子である第2の固有情報が予め登録され、
前記第2の記憶部に、前記第2の固有情報が予め登録され、
前記第1の制御部は、
電源が投入されると、固有情報を求める旨の信号である固有情報要求信号を前記第2の情報処理装置に送信し、該第2の情報処理装置から前記第2の固有情報を受信すると、受信した第2の固有情報が前記第1の記憶部に登録されているか否かを判定し、登録されていることを確認すると、前記複製送信処理を行い、
前記第2の制御部は、
電源が投入された後、前記第1の情報処理装置から前記固有情報要求信号を受信すると、前記第2の記憶部から前記第2の固有情報を読み出して前記第1の情報処理装置に送信する、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
他のデバイスと接続するための第1および第2の接続部と、
情報が予め格納され、または、前記他のデバイスから受信する情報を格納するための記憶部と、
前記第1の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入されると、前記記憶部に格納された情報の複製を前記第1の接続部を介して該他のデバイスに送信する複製送信処理を行い、前記第2の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入された後、該他のデバイスから情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納する制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶部に、自装置の識別子である第1の固有情報と前記他のデバイスの識別子である第2の固有情報が予め登録され、
前記制御部は、
電源が投入されると、固有情報を求める旨の信号である固有情報要求信号を前記他のデバイスに送信し、該他のデバイスから前記第2の固有情報を受信すると、受信した第2の固有情報が前記記憶部に登録されているか否かを判定し、登録されていることを確認すると、前記複製送信処理を行う、請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶部に、自装置の識別子である固有情報が予め登録され、
前記制御部は、
電源が投入された後、固有情報を求める旨の信号である固有情報要求信号を前記他のデバイスから受信すると、前記記憶部から前記固有情報を読み出して前記他のデバイスに送信する、請求項3記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置と接続するためのコネクタと、
情報を格納するための記憶部と、
前記記憶部に前記情報が予め格納された状態で、前記コネクタに前記情報処理装置が接続されると、前記記憶部に格納された情報の複製を前記コネクタを介して前記情報処理装置に送信し、前記記憶部に前記情報が格納されていない状態で、前記コネクタに前記情報処理装置が接続され、該情報処理装置から情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納する通信部と、
を有するメモリデバイス。
【請求項7】
記憶部を有する情報処理装置による情報処理方法であって、
第1の接続部に他のデバイスが接続された状態で電源が投入されると、前記記憶部に格納された情報の複製を前記第1の接続部を介して該他のデバイスに送信する複製送信処理を行い、
前記第1の接続部とは異なる第2の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入された後、該他のデバイスから情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納する、情報処理方法。
【請求項8】
前記記憶部に、自装置の識別子である第1の固有情報と前記他のデバイスの識別子である第2の固有情報を予め登録し、
電源が投入されると、固有情報を求める旨の信号である固有情報要求信号を前記他のデバイスに送信し、
前記他のデバイスから前記第2の固有情報を受信すると、受信した第2の固有情報が前記記憶部に登録されているか否かを判定し、登録されていることを確認すると、前記複製送信処理を行う、請求項7記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記記憶部に、自装置の識別子である固有情報を予め登録し、
電源が投入された後、固有情報を求める旨の信号である固有情報要求信号を前記他のデバイスから受信すると、前記記憶部から前記固有情報を読み出して前記他のデバイスに送信する、請求項7記載の情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
第1の接続部に他のデバイスが接続された状態で電源が投入されると、記憶部に格納された情報の複製を前記第1の接続部を介して該他のデバイスに送信する複製送信処理を行い、
前記第1の接続部とは異なる第2の接続部に前記他のデバイスが接続された状態で電源が投入された後、該他のデバイスから情報を受信すると、該情報を前記記憶部に格納する処理を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項11】
前記記憶部に、自装置の識別子である第1の固有情報と前記他のデバイスの識別子である第2の固有情報を予め登録し、
電源が投入されると、固有情報を求める旨の信号である固有情報要求信号を前記他のデバイスに送信し、
前記他のデバイスから前記第2の固有情報を受信すると、受信した第2の固有情報が前記記憶部に登録されているか否かを判定し、登録されていることを確認すると、前記複製送信処理を行う、請求項10記載のプログラム。
【請求項12】
前記記憶部に、自装置の識別子である固有情報を予め登録し、
電源が投入された後、固有情報を求める旨の信号である固有情報要求信号を前記他のデバイスから受信すると、前記記憶部から前記固有情報を読み出して前記他のデバイスに送信する処理をさらに有する請求項10記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−61199(P2010−61199A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223353(P2008−223353)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】