説明

情報処理システム及び装身品用無線タグ

【課題】使用者が、手にした装身品についての各種外部条件との適合性を、確実に認識することができる情報処理システム及び装身品用無線タグを提供する。
【解決手段】使用者の衣服CLに設けられた装身品用無線タグTcと、この装身品用無線タグTcに対し無線通信を介して情報送受信を行うためのリーダアンテナ101を有し、このリーダアンテナ101を介して装身品用無線タグTcに記憶された衣服CLの用途適合性に係わる装身品情報を取得すると共に、適合性判定のための比較情報を入力し、装身品情報と比較情報との適合性を判定するリーダ100と、リーダ100での判定結果を表示する表示装置200とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の装身品に関する情報処理を行う情報処理システム及び装身品用無線タグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、所定の情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うタグアンテナを備えた無線タグ回路素子を有する小型の無線タグと、リーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが提唱されており、様々な分野において実用化されつつある。
【0003】
このように種々の分野において活用されつつあるRFIDシステムの1つとして、装身品の1つである化粧品を使用する際に、使用者に対し最適な使用方法を提供するものがある(例えば、特許文献1参照)。この従来技術の情報処理システム(化粧品管理システム)においては、化粧品に設けられた無線タグ及び使用者の無線タグ(IDカード)から化粧品情報及び使用者を特定する使用者情報を無線通信を介して取得し、当該取得した情報と所定の比較情報(使用者のアレルギー情報等)とに基づき、使用者に対し最適なメイク方法等の情報を提供するようになっている。
【特許文献1】特開2006−106951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の情報処理システムは、メイク方法を提供する、すなわち使用者が用いようとする化粧品の使用方法を案内するものであったが、その化粧品の適合性を判断するものではなかった。このため、例えば使用する化粧品がその日の天気またはその季節に適しているかどうかや、使用者のスケジュールに相応しいものであるか等といった各種外部条件との適合性を判断できるものではなく、使用者はそのような各種外部条件に適合した化粧品を選ぶことができなかった。
【0005】
本発明の目的は、使用者が、手にした装身品についての各種外部条件との適合性を確実に認識することで、各種外部条件に適合する装身品を選択することができる情報処理システム及び装身品用無線タグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明は、使用者の身体の所定部位への装身品に設けられた装身品用無線タグと、前記装身品用無線タグに対し無線通信を介して情報送受信を行うための通信手段と、前記通信手段を介し、前記装身品用無線タグに記憶された、前記装身品の用途適合性に係わる装身品情報を取得する情報取得手段と、適合性判定のための比較情報の入力を受け付ける情報入力手段と、前記情報取得手段で取得した前記装身品情報と、前記情報入力手段で入力した前記比較情報との適合性を判定する判定手段と、前記比較情報の入力を受け付ける情報入力手段と、前記判定手段での判定結果を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本願第1発明においては、使用者が装身品を身につけようとして、装身品を通信手段の近くにかざすと、装身品に設けられた装身品用無線タグが通信手段の通信範囲に入る。すると、情報取得手段が装身品用無線タグから装身品情報を取得する。この取得された装身品情報と、情報入力手段で入力した(適合性判定のための)比較情報との適合性が、判定手段によって判定され、結果が表示手段に表示される。以上のようにして、使用者が手にした装身品の種々の適合性が、自動的に判定され表示される。この結果、使用者は、手にした装身品についての各種外部条件との適合性、すなわち例えば、その日の天気・気温・湿度等に適しているか、季節に適しているか、その日の行動予定スケジュールにふさわしいものであるかどうか、昨日装身したものではないか等を、確実に認識することができる。その結果、使用者は、各種外部条件に適合した装身品を選択することができる。
【0008】
第2発明の情報処理システムは、上記第1発明において、前記装身品用無線タグは、前記装身品情報として、装身するのに適正な適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報のうち少なくとも1つを含む環境情報を少なくとも記憶していることを特徴とする。
【0009】
これにより、装身品用無線タグが記憶した適正な天気・季節・温度・湿度等の環境情報と、使用者が装身しようとするときの実際の天気・季節・温度・湿度等の情報とを照合することで、当該装身品の適合性を判定することができる。
【0010】
第3発明の情報処理システムは、上記第2発明において、前記情報入力手段は、前記比較情報として、情報提供サイトで提供される情報をネットワーク通信により入力することを特徴とする。
【0011】
これにより、適合性判定のための材料として情報提供サイトからの情報を用いることができるので、さらに利便性を向上することができる。
【0012】
第4発明の情報処理システムは、上記第3発明において、前記情報入力手段は、少なくとも、天気情報サイトからの天気情報を前記比較情報として入力することを特徴とする。
【0013】
これにより、天気情報サイトから取得した詳細かつ正確な天気情報を適合性判定のための材料として用いることができる。この結果、例えば、時間区分ごと、一週間、ピンポイント等の多種多様な天気情報に基づき、きめ細やかな精度のよい適合性判定を行うことができる。
【0014】
第5発明の情報処理システムは、上記第4発明において、前記判定手段は、前記情報取得手段で前記装身品用無線タグから前記適正温度情報を取得した場合に、当該適正温度情報と前記天気情報に含まれる気温情報との寒暖適合性を判定することを特徴とする。
【0015】
これにより、使用者にとって、暑くもなく寒くもない(又は暑過ぎることもなく寒すぎることもない)快適な装身態様を、確実に実現することができる。
【0016】
第6発明の情報処理システムは、上記第2発明において、前記情報入力手段は、前記比較情報として、所定のデータベースに格納された情報をネットワーク通信により入力することを特徴とする。
【0017】
これにより、適合性判定のための材料として、データベースに蓄積された適宜の情報を用いることができ、利便性を向上することができる。
【0018】
第7発明の情報処理システムは、上記第6発明において、前記情報入力手段は、前記データベースに格納された前記使用者の装身品履歴情報を前記比較情報として入力することを特徴とする。
【0019】
これにより、データベースから取得した装身品の装身履歴を適合性判定のための材料として用いることができる。この結果、使用者の個人的な履歴情報に応じた、きめ細やかな精度のよい適合性判定を行うことができる。
【0020】
第8発明の情報処理システムは、上記第7発明において、前記判定手段は、前記情報入力手段で前記装身品履歴情報を入力した場合に、当該装身品履歴情報における、対応する装身品の装身頻度に応じ、前記適合性を判定することを特徴とする。
【0021】
これにより、例えば、装身頻度が高いものを避けるようにする(2日続けて同一の装身品の装身は避ける)等、使用者にとって好ましい装身態様を、確実に実現することができる。
【0022】
第9発明の情報処理システムは、上記第6発明において、前記情報入力手段は、前記データベースに格納された前記使用者のスケジュール情報に含まれる活動予定場所情報を前記比較情報として入力し、前記判定手段は、装身するのに適正な活動場所情報と前記活動予定場所情報との場所適合性を判定することを特徴とする。
【0023】
これにより、データベースから取得した使用者のスケジュールを適合性判定のための材料として用いることができる。この結果、使用者が活動する場所にふさわしい装身品とする等、使用者にとって好ましい装身態様を、確実に実現することができる。
【0024】
第10発明の情報処理システムは、上記第6乃至第9発明のいずれかにおいて、前記データベースは、前記使用者が所有する前記装身品に関する所有品情報を格納しており、前記判定手段が前記適合性の判定において適合しないと判定した場合に、前記データベースに格納された前記所有品情報に基づき、前記使用者が所有する前記装身品の中から適合する前記装身品を検索する適合品検索手段を有し、前記表示手段は、前記適合品検索手段で検索した前記適合する装身品の表示を行うことを特徴とする。
【0025】
これにより、使用者が身につけようとして通信手段の近くにかざした装身品が、各種外部条件と適合しない場合に、使用者が所持する他の装身品の中から適合する装身品を見つけ出し、使用者に対しその装身品を推奨することができる。
【0026】
第11発明の情報処理システムは、上記第10発明のいずれかにおいて、前記適合品検索手段により、前記使用者が所有する前記装身品の中に前記適合する装身品が見つからなかった場合に、前記適合する装身品に関する情報を装置外部より取得する適合品情報取得手段を有し、前記表示手段は、前記適合品情報取得手段で取得した前記適合する装身品に関する情報の表示を行うことを特徴とする。
【0027】
これにより、使用者が所持する装身品の中に、外部条件と適合する装身品が見つからない場合に、適合する装身品の販売情報等を取得して使用者に対し提供することができる。
【0028】
第12発明の情報処理システムは、上記第1乃至第11発明のいずれかにおいて、使用者を特定する使用者情報を記憶した使用者用無線タグを有し、前記通信手段は、前記使用者用無線タグに対し無線通信を介して情報送受信が可能であり、前記情報取得手段は、前記通信手段を介し、前記使用者用無線タグに記憶された前記使用者情報を取得し、前記判定手段は、前記情報取得手段で取得した前記装身品情報及び前記使用者情報と、前記比較情報との適合性を判定することを特徴とする。
【0029】
これにより、特定の使用者を識別し、当該使用者にとっての固有の判定材料を取得して用い、きめ細やかな適合性判定を行うことが可能となる。また、当該使用者ならではの判定基準を用いた判定も可能である。さらに、複数の使用者でシステムを共有し、個別に適合性判定を行うことも可能となる。
【0030】
第13発明の情報処理システムは、上記第1乃至第12発明のいずれかにおいて、無線タグ通信装置をシステム構成要素として有し、前記通信手段、前記情報取得手段、及び前記判定手段は、前記無線タグ通信装置に備えられていることを特徴とする。
【0031】
これにより、使用者が装身品を無線タグ通信装置に近づけることで、装身品用無線タグが無線タグ通信装置の通信手段の通信範囲に入る。そして、情報取得手段で装身品用無線タグから装身品情報を取得するとともに、判定手段で比較情報との適合性を判定手段によって判定する。このように機能を集中させることで、装身品の適合性を判定するための情報処理システムのシステム構成を簡素化することができる。
【0032】
第14発明の情報処理システムは、上記第1乃至第13発明のいずれかにおいて、前記通信手段は、前記使用者の使用する鏡部材に設けられていることを特徴とする。
【0033】
これにより、使用者が装身品の装身時において(又はお試し時において)鏡部材に姿を映す際に、そのタイミングを利用して、通信手段から装身品情報を容易かつ手軽に読み取らせることができる。
【0034】
上記目的を達成するために、第15発明の装身品用無線タグは、情報を記憶するIC回路部と、情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子を有し、使用者の身体の所定部位への装身品に設けられる装身品用無線タグであって、前記IC回路部は、少なくとも、前記装身品を装身するのに適正な適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報のうち少なくとも1つを含む環境情報を記憶していることを特徴とする。
【0035】
本願第15発明においては、装身品に設けた装身品用無線タグのIC回路部に、装身するのに適正な環境情報が記憶されている。これにより、使用者が装身品を身につけようとする際、装身品用無線タグから無線通信で上記IC回路部の情報をリーダで読み出し、読み出された適正な環境情報と実際の環境情報との適合性を、自動判定させることが可能となる。これにより、その判定結果を適宜に表示させることで、使用者は、手にした装身品についての各種外部条件との適合性、すなわち例えば、その日の天気・気温・温度・湿度等に適しているか、季節に適しているか、その日の行動予定スケジュールにふさわしいものであるかどうか、昨日装身したものではないか等を、確実に認識することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、使用者が、手にした装身品についての各種外部条件との適合性を確実に認識することで、各種外部条件に適合する装身品を選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、本発明の情報処理システムを、利用者の服装の適合性を判定する服装判定システムに適用した例である。
【0038】
図1は、本実施形態の服装判定システムHSの全体構成を表すシステム構成図である。
【0039】
図1に示すこの服装判定システムHS(情報処理システム)は、使用者の身体の所定部位(この例では上半身)への装身品である衣服CLに設けられた衣服用無線タグTcと、この衣服用無線タグTcに対し無線通信を介して情報送受信を行うためのリーダアンテナ101(通信手段)を有し、当該リーダアンテナ101を介し、上記衣服用無線タグTcに記憶された上記衣服CLの用途適合性に係わる装身品情報(詳細後述)を読み取り可能なリーダ100と、このリーダ100に接続され、液晶ディスプレイ等の表示装置200(表示手段)とを有している。
【0040】
上記衣服用無線タグTc(装身品用無線タグ)は、衣服CLの襟元に縫い付けあるいは貼り付け等により設けられており、上記装身品情報を記憶するIC回路部150と、情報を送受信するタグアンテナ151とを備えた無線タグ回路素子Toを有している。なお、衣服用無線タグTcの衣服CLにおける取付場所は上記襟元以外でもよく、また特に固定はせずに、衣服CLのポケットに収納する等により衣服CLに随伴させるようにしてもよい。上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150には、上記装身品情報として、使用者がその衣服CLを着用しようとするときに適した環境情報、すなわち、天気、季節、温度、湿度等をそれぞれ表す適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報等(いずれか1つでもよい)が記憶されている。
【0041】
上記リーダ100は、有線あるいは無線による通信回線NW(インターネット等)を介してウェブサイト300(情報提供サイト)に接続されており、当該ウェブサイト300から所定のサイト情報(比較情報)を取得することが可能となっている。本実施形態では、リーダ100は天気情報サイトに接続されており、天気情報、季節情報、気温情報、湿度情報等(時間区分ごと、日ごと、週間、あるいはピンポイント等を含む)を取得可能となっている。
【0042】
そして、リーダ100は、リーダアンテナ101を介し衣服用無線タグTcから取得した上記装身品情報と、ウェブサイト300から取得した上記サイト情報とを比較し、適合性を判定する。この判定結果は、表示装置200で表示される。
【0043】
なお、上記リーダ100(少なくともリーダアンテナ101)及び表示装置200は、例えばクローゼットの鏡や化粧台の鏡、姿見、又は手鏡等の鏡部材(図示せず)に対し(直接又は近傍に)設けられており、使用者が衣服CLを合わせた自分の姿を鏡で見つつ衣服用無線タグTcの情報読み取りを行わせ、上記リーダ100による判定結果を表示装置200で確認することが可能となっている。
【0044】
図2は、服装判定システムHSのシステム全体の機能構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0045】
リーダ100は、衣服用無線タグTcに備えられる上記無線タグ回路素子Toのタグアンテナ151との間で無線通信により信号の授受を行う上記リーダアンテナ101と、このリーダアンテナ101を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ無線通信によりアクセスし、その無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路102と、この高周波回路102を含むリーダ100全体の制御を行う制御回路103と、この制御回路103と上記表示装置200との間で行われる情報通信、及び制御回路103と上記ウェブサイト300との間で通信回線NWを介して行われるネットワーク通信を行うためのインターフェース104とを有している。
【0046】
図3は、上記高周波回路102の機能構成を示す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0047】
この図3において、高周波回路102は、上記リーダアンテナ101を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報へアクセスするものであり、また無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すと共に無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするための各種コマンドを生成するものである。
【0048】
高周波回路102は、リーダアンテナ101を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部142と、リーダアンテナ101により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部143と、送受分離器144とから構成される。
【0049】
送信部142は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスするための質問波を生成するブロックである。すなわち、送信部142は、周波数の基準信号を出力する水晶振動子145Aと、制御回路103の制御により水晶振動子145Aの出力を分周/逓倍して所定周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)145B及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)145Cと、上記制御回路103から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路103からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路146(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路146により変調された変調波を増幅(この例では制御回路103からの「TX_PWR」信号によって増幅率が決定される増幅)して所望の質問波を生成する可変送信アンプ147とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯、マイクロ波帯、あるいは短波帯の周波数を用いており、上記可変送信アンプ147の出力は、送受分離器144を介しリーダアンテナ101に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
【0050】
受信部143は、リーダアンテナ101で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波とを乗算して復調するI相受信乗算回路148と、そのI相受信乗算回路148の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ149と、このI相バンドパスフィルタ149の出力を増幅するI相受信アンプ162と、このI相受信アンプ162の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ163と、上記リーダアンテナ101で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波が移相器167により位相を90°遅らせた信号とを乗算するQ相受信乗算回路172と、そのQ相受信乗算回路172の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ173と、このQ相バンドパスフィルタ173の出力を増幅するQ相受信アンプ175と、このQ相受信アンプ175の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ176とを備えている。そして、上記I相リミッタ163から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ176から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路103に入力されて処理される。
【0051】
また、I相受信アンプ162及びQ相受信アンプ175の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路178にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路103に入力されるようになっている。このようにして、リーダ100では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの応答波の復調が行われる。
【0052】
図4は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を示す図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0053】
この図4において、無線タグ回路素子Toは、上述したようにリーダ100のリーダアンテナ101と非接触で信号の送受信を行う上記タグアンテナ151と、このタグアンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
【0054】
IC回路部150は、タグアンテナ151により受信された質問波(質問信号)を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
【0055】
変復調部156は、タグアンテナ151により受信された上記リーダ100のリーダアンテナ101からの通信信号の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグアンテナ151より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
【0056】
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
【0057】
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0058】
図5は、上記リーダ100の制御回路103によって実行される制御手順を表すフローチャートである。ここでは、リーダ100が、衣服用無線タグTcから装身品情報として適正温度情報を読み取ると共に、ウェブサイト300から当日の気温情報を取得し、これらを比較することにより衣服CLの寒暖適合性を判定する場合を一例として説明する。なお、図5において煩雑防止のため、適宜、適正温度情報を「(i)」と、当日の気温情報を「(ii)」と図示する。
【0059】
まずステップS5では、制御回路103は、衣服CLに設けられた衣服用無線タグTcから適正温度情報(この例では適正最高気温及び適正最低気温を含む温度幅を表す情報)を取得する。具体的には、制御回路103は、高周波回路102に制御信号を出力し、無線タグ回路素子Toに記憶された適正温度情報を取得するための問い合わせ信号として、所定の変調を行った質問波をリーダアンテナ101を介して無線タグ回路素子Toに送信する。これにより、上記問い合わせ信号に対応して読み取り対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(適正温度情報を含む)をリーダアンテナ101を介して受信し、この受信したリプライ信号に基づき、適正温度情報を取得する。
【0060】
次のステップS10では、制御回路103は、インターフェース104及び通信回線NWを介してウェブサイト300にアクセスし、当日の気温情報(この例では予定最高気温及び予定最低気温を含む一日の温度幅を表す情報)を取得する。
【0061】
次のステップS15では、制御回路103は、上記ステップS5で取得した適正温度情報が、ステップS10で取得した当日の気温情報の範囲内に全て含まれるか否かを判定する。適正温度情報が当日の気温情報の範囲内に全て含まれる場合には、ステップS20に移り、制御回路103は、インターフェース104を介して表示装置200に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「OK」「本日の気温に適した服装です」等)を行わせる。そして、本フローを終了する。一方、適正温度情報が当日の気温情報の範囲内に全て含まれない(言い換えれば適正温度情報の一部が当日の気温情報の範囲外となる)場合には、ステップS25に移る。
【0062】
ステップS25では、制御回路103は、上記ステップS5で取得した適正温度情報の中央値(適正最高気温と適正最低気温の中央値)、及びステップS10で取得した当日の気温情報の中央値(予定最高気温と予定最低気温の中央値)を算出する。
【0063】
次のステップS30では、制御回路103は、上記ステップS25で算出した適正温度情報の中央値が、上記ステップS10で取得した当日の気温情報の範囲内に含まれるか否かを判定する。適正温度情報の中央値が当日の気温情報の範囲内に含まれる場合、次のステップS35に移る。
【0064】
ステップS35では、制御回路103は、上記ステップS25で算出した適正温度情報の中央値が、同様に上記ステップS25で算出した当日の気温情報の中央値より小さいか否かを判定する。適正温度情報の中央値が当日の気温情報の中央値より小さい場合には、ステップS40に移り、制御回路103は、インターフェース104を介して表示装置200に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「OK(暖かい)」「少し暖かめの服装です」等)を行わせる。そして、本フローを終了する。一方、適正温度情報の中央値が当日の気温情報の中央値以上である場合には、ステップS45に移り、制御回路103は、インターフェース104を介して表示装置200に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「OK(涼しい)」「少し涼しめの服装です」等)を行わせる。そして、本フローを終了する。
【0065】
一方、上記のステップS30において、適正温度情報の中央値が当日の気温情報の範囲内に含まれない場合、次のステップS50に移り、制御回路103は、上記ステップS35と同様に、適正温度情報の中央値が当日の気温情報の中央値より小さいか否かを判定する。適正温度情報の中央値が当日の気温情報の中央値より小さい場合には、ステップS55に移り、制御回路103は、インターフェース104を介して表示装置200に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「NG(暑い)」「涼しい服装に変更してください」等)を行わせる。そして、本フローを終了する。一方、適正温度情報の中央値が当日の気温情報の中央値以上である場合には、ステップS60に移り、制御回路103は、インターフェース104を介して表示装置200に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「NG(寒い)」「暖かい服装に変更してください」等)を行わせる。そして、本フローを終了する。
【0066】
以上において、上記ステップS5は、特許請求の範囲各項記載の通信手段を介し、装身品用無線タグに記憶された、装身品の用途適合性に係わる装身品情報を取得する情報取得手段を構成し、上記ステップS15、ステップS30、ステップS35、及びステップS50が、情報取得手段で取得した装身品情報と、情報入力手段で入力した比較情報との適合性を判定する判定手段を構成し、またステップS10は、適合性判定のための比較情報の入力を受け付ける情報入力手段を構成する。
【0067】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。また、上記では、適正温度情報とウェブサイト300から取得した当日の気温情報とを比較することにより衣服CLの寒暖適合性を判定する場合を一例として説明したが、これに限られず、前述した適正天気情報、適正季節情報、又は適正湿度情報等とウェブサイト300から取得した当日の天気情報、季節情報、又は湿度情報等とを比較することにより、衣服CLの天気適合性、季節適合性、又は湿度適合性等を判定するようにしてもよい。
【0068】
図6は、上述した制御によりリーダ100の制御回路103によって行われる寒暖適合性の判定及びその結果を説明するための図である。
【0069】
この図6に示す例では、使用者は5種類の服A,B,C,D,Eについてそれぞれ適合性を判定する。服A,B,C,D,Eのそれぞれの適正温度範囲は、それぞれ20℃〜27.5℃、15℃〜25℃、25℃〜35℃、10℃〜20℃、27.5℃〜35℃となっている。一方、当日の気温範囲は、20℃〜30℃となっている。このような条件において、リーダ100によって服Aの寒暖適合性を判定した場合、服Aの適正温度範囲(20℃〜27.5℃)は当日の気温範囲(20℃〜30℃)に全て含まれるため、上記図5におけるステップS15の判定が満たされることになる。その結果、ステップS20において、表示装置200に「OK」等の表示が行われる。例えば長袖のシャツを着るような場合が本例に該当し、当日の気温範囲(20℃〜30℃)に対しちょうど良い服装であるという判定が行われることになる。
【0070】
一方、服Bの寒暖適合性を判定した場合、服Bの適正温度範囲(15℃〜25℃)は当日の気温範囲(20℃〜30℃)に全ては含まれないが、服Bの適正温度範囲の中央値(20℃)は当日の気温範囲(20℃〜30℃)に含まれ、且つその中央値(20℃)が当日の気温範囲の中央値(25℃)より下であるため、上記図5におけるステップS15の判定が満たされないと共に、ステップS30及びステップS35の判定が満たされることになる。その結果、ステップS40において、表示装置200に「OK(暖かい)」等の表示が行われる。例えば厚手の長袖のシャツやジャケット等を着るような場合が本例に該当し、当日の気温範囲(20℃〜30℃)に対しやや暖かめの服装であるが問題ないという判定が行われることになる。
【0071】
一方、服Cの寒暖適合性を判定した場合、服Cの適正温度範囲(25℃〜35℃)は当日の気温範囲(20℃〜30℃)に全ては含まれないが、服Cの適正温度範囲の中央値(30℃)は当日の気温範囲(20℃〜30℃)に含まれ、且つその中央値(30℃)が当日の気温範囲の中央値(25℃)より上であるため、上記図5におけるステップS15の判定が満たされないと共に、ステップS30の判定が満たされ、且つステップS35の判定が満たされないことになる。その結果、ステップS45において、表示装置200に「OK(涼しい)」等の表示が行われる。例えば半袖のシャツを着るような場合が本例に該当し、当日の気温範囲(20℃〜30℃)に対しやや涼しめの服装であるが問題ないという判定が行われることになる。
【0072】
一方、服Dの寒暖適合性を判定した場合、服Dの適正温度範囲(10℃〜20℃)は当日の気温範囲(20℃〜30℃)に全ては含まれないと共に、服Dの適正温度範囲の中央値(15℃)も当日の気温範囲(20℃〜30℃)に含まれず、且つその中央値(15℃)が当日の気温範囲の中央値(25℃)より下であるため、上記図5におけるステップS15及びステップS30の判定が満たされないと共に、ステップS50の判定が満たされることになる。その結果、ステップS55において、表示装置200に「NG(暑い)」等の表示が行われる。例えばセーター等を着るような場合が本例に該当し、当日の気温範囲(20℃〜30℃)に対し暑めの服装であり、もう少し涼しい服装に変更した方がよいという判定が行われることになる。
【0073】
一方、服Eの寒暖適合性を判定した場合、服Eの適正温度範囲(27.5℃〜35℃)は当日の気温範囲(20℃〜30℃)に全ては含まれないと共に、服Dの適正温度範囲の中央値(31.25℃)も当日の気温範囲(20℃〜30℃)に含まれず、且つその中央値(31.25℃)が当日の気温範囲の中央値(25℃)より上であるため、上記図5におけるステップS15、ステップS30及びステップS50の判定が全て満たされないことになる。その結果、ステップS60において、表示装置200に「NG(寒い)」等の表示が行われる。例えばランニングシャツを着るような場合が本例に該当し、当日の気温範囲(20℃〜30℃)に対し寒めの服装であり、もう少し暖かい服装に変更した方がよいという判定が行われることになる。
【0074】
以上説明した実施形態においては、使用者が衣服CLを身につけようとして、衣服CLをリーダアンテナ101の近くにかざすと、衣服CLに設けられた衣服用無線タグTcがリーダアンテナ101の通信範囲に入る。すると、リーダ100が衣服用無線タグTcから装身品情報を取得する。この取得された装身品情報と、入力した適合性判定のための比較情報との適合性が、リーダ100の制御回路103によって判定され、結果が表示装置200に表示される。以上のようにして、使用者が手にした衣服CLの種々の適合性が、自動的に判定され表示される。この結果、使用者は、手にした衣服CLについての各種外部条件との適合性、すなわち、その日の天気・気温・湿度等に適しているか、季節に適しているか等を、確実に認識することができる。これにより、使用者は、各種外部条件に適合した衣服CLを選択することができる。また、使用者が衣服CLの選択に要する時間を短縮できる効果もある。
【0075】
また、本実施形態では特に、衣服CLに設けた衣服用無線タグTcは、適正な環境情報として、適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報のうち少なくとも1つを記憶している。これにより、衣服用無線タグTcが記憶した適正な天気・季節・温度・湿度等の情報と、使用者が着用しようとするときの実際の天気・季節・温度・湿度等の情報とを照合することで、当該装身品の適合性を判定することができる。
【0076】
また、本実施形態では特に、リーダ100の制御回路103は、装身品情報との適合性判定のための比較情報として、ウェブサイト300で提供されるサイト情報をネットワーク通信により入力する。これにより、適合性判定のための材料としてウェブサイト300からのサイト情報を用いることができるので、さらに利便性を向上することができる。
【0077】
また、本実施形態では特に、リーダ100の制御回路103は、少なくとも、天気情報サイトからの天気情報を比較情報として入力する。これにより、天気情報サイトから取得した詳細かつ正確な天気情報を適合性判定のための材料として用いることができる。この結果、例えば、時間区分ごと、一週間、ピンポイント等の多種多様な天気情報に基づき、きめ細やかな精度のよい適合性判定を行うことができる。
【0078】
また、本実施形態では特に、リーダ100の制御回路103は、衣服用無線タグTcから取得した適正温度情報とウェブサイト300から取得したサイト情報に含まれる当日の気温情報との寒暖適合性を判定する。これにより、使用者にとって、暑くもなく寒くもない(又は暑過ぎることもなく寒すぎることもない)比較的快適な服装態様を、確実に実現することができる。
【0079】
また、本実施形態では特に、リーダ100が、それ1台で衣服用無線タグTcとの無線通信を介した情報送受信、ウェブサイト300からの情報取得、及び適合性の判定を行う。このように機能を集中させることで、衣服CLの適合性を判定するための服装判定システムのシステム構成を簡素化することができる。
【0080】
また、本実施形態では特に、リーダアンテナ101は、使用者の使用する鏡部材に設けられている。これにより、使用者が衣服CLの着用時において(又はお試し時において)鏡部材に姿を映す際に、そのタイミングを利用して、リーダアンテナ101から装身品情報を容易かつ手軽に読み取らせることができる。
【0081】
また、本実施形態では特に、衣服用無線タグTcは、装身品としての衣服CLに設けられている。これにより、使用者が着用しようと(あるいは試着しようと)手にした服の種々の適合性が、自動的に判定されて表示される。この結果、使用者は、手にした服についての各種外部条件との適合性を確実に認識することができる。
【0082】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0083】
(1)所定の情報を格納するデータベースを有する場合
例えば使用者の行動予定に関するスケジュール情報や、使用者が所持する衣服CLの着用履歴に関する着用履歴情報等を格納するデータベースを設けておき、それらの情報を活用して適合性判定を行うようにしてもよい。
【0084】
図7は、本変形例における服装判定システムHSの全体構成を表すシステム構成図であり、前述の図1に対応する図である。図1と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
【0085】
本変形例の服装判定システムHSは、使用者の衣服CLに設けられた上記衣服用無線タグTc及びリーダ100と、使用者を特定するための使用者情報を記憶する使用者用無線タグTmと、リーダ100に接続された端末400と、同様にリーダ100に接続されたデータベースDBとを有する。本変形例では、上記衣服用無線タグTcには、対応する衣服CLを特定するための衣服情報(例えば白の半袖シャツ、紺のスーツ等)と、対応する衣服CLを着用するのに適正な活動場所を表す活動場所情報(装身品情報。例えばスーツの場合には職場、ジャケットの場合にはデート場所等)が記憶されている。また、上記使用者用無線タグTmは、上記衣服用無線タグTcと同様の構成となっており、その無線タグ回路素子ToのIC回路部150には上記使用者情報が記憶されている。
【0086】
上記端末400は例えばノートPC等であり、液晶ディスプレイ等の表示部401及びキーボードやマウス等の操作部402を有している。また、上記データベースDBには、複数の使用者(例えば家族)における各人の行動予定に関するスケジュール情報(比較情報)や、各使用者が所持する衣服CLの着用履歴に関する着用履歴情報等がそれぞれ格納保持されている。なお、上記装身品履歴情報は、特許請求の範囲各項記載のデータベースに格納された使用者の装身品履歴情報に相当する。
【0087】
図8は、本変形例における服装判定システムHSのシステム全体の機能構成を表す機能ブロック図であり、前述の図2に対応する図である。図2と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0088】
リーダ100は、衣服用無線タグTc及び使用者用無線タグTmにそれぞれ備えられる無線タグ回路素子Toのタグアンテナ151との間で無線通信により信号の授受を行う上記リーダアンテナ101及び高周波回路102と、上記制御回路103と、上記インターフェース104とを有している。上記制御回路103は、上記インターフェース104を介して端末400の表示部401及び操作部402やデータベースDBに接続されており、適合性の判定結果を表示部401に表示させたり、適合性の判定処理における必要な操作入力を操作部402から入力したり、必要に応じてデータベースDBの情報を読み出し又は書き込み(更新)することが可能となっている。
【0089】
図9は、本変形例のリーダ100の制御回路103によって実行される制御手順を表すフローチャートである。なお、図9において煩雑防止のため、適宜、使用者情報を「(iii)」と、活動場所情報を「(iv)」と、スケジュール情報を「(v)」と図示する。
【0090】
まずステップS105では、制御回路103は、使用者が所持する使用者用無線タグTmから使用者情報を取得する。
【0091】
次のステップS110では、制御回路103は、衣服CLに設けられた衣服用無線タグTcから、上記衣服情報及び活動場所情報を取得する。
【0092】
次のステップS115では、制御回路103は、インターフェース104を介してデータベースDBにアクセスし、上記ステップS105で取得した使用者情報に基づき、当該使用者に対応する着用履歴情報を検索し取得する。この着用履歴情報は、使用者が着用した衣服CLを特定するための衣服情報及びその着用日時を表す日時情報が含まれている。
【0093】
次のステップS120では、制御回路103は、上記ステップS110及びステップS115で取得した衣服情報及び着用履歴情報に基づき、当該衣服CLが連続着用か否かを判定する。具体的には、衣服情報と着用履歴情報中の衣服情報との照合を行うことで、当該衣服CLを前回着用した日時を特定し、当該日時と現在日時とに基づき連続着用か否かを判定する。例えば、2日続けて同一の衣服CLの着用を行おうとする場合や、金曜日に着用したスーツを翌週の月曜日に着用しようとするような場合には、制御回路103は連続着用と判定し、次のステップS125に移る。一方、連続着用でないと判定した場合には、後述のステップS130に直接移る。
【0094】
ステップS125では、制御回路103は、インターフェース104を介して端末400の表示部401に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「連続着用注意!!」「連続着用となりますので、衣服を変更してください」等)を行わせる。
【0095】
次のステップS130では、制御回路103は、インターフェース104を介してデータベースDBにアクセスし、上記ステップS105で取得した使用者情報に基づき、当該使用者に対応するスケジュール情報を検索し取得する。
【0096】
次のステップS135では、制御回路103は、上記ステップS110で衣服用無線タグTcから取得した活動場所情報と、上記ステップS130でデータベースDBから取得したスケジュール情報に含まれる活動予定場所情報とを比較し、両者が適合するか否かを判定する。例えば、スケジュールが出勤(職場での会議やお客様との打合せ等を含む。活動予定場所情報が職場となっている)となっており、スーツ(衣服用無線タグTcの活動場所情報が職場となっている)を選んだような場合には、制御回路103は活動場所情報と活動予定場所情報とが適合すると判定して次のステップS140に移り、インターフェース104を介して端末400の表示部401に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「OK」「本日のスケジュールに相応しい服装です」等)を行わせる。
【0097】
一方、例えば、スケジュールが出勤あるいは高級レストランでのデート等である(活動予定場所情報が職場あるいはフォーマルとなっている)のに対し、カジュアルな衣服CL(衣服用無線タグTcの活動場所情報がカジュアルとなっている)を選んだような場合には、制御回路103は適合しないと判定してステップS145に移り、インターフェース104を介して端末400の表示部401に表示信号を出力し、対応する表示(例えば「NG」「本日のスケジュールに相応しくない服装です」等)を行わせる。このとき、使用者が所有する衣服CLの中からスケジュールに適合する衣服CLの情報を提供するためのアドバイス表示(例えば「○○○か□□□をお奨めします」等)も併せて行う。この適合する衣服CLの検索については、特にフロー中には示さないが、使用者の所有する全衣服と対応する活動場所情報とが対応付けられた所有品情報を予めデータベースDBに登録しておき、上記ステップS130で取得したスケジュール情報に含まれる活動予定場所情報に基づいて、活動場所が適合するものを検索すればよい(適合品検索手段)。
【0098】
次のステップS150では、制御回路103は、使用者が衣服CLを着用するか否かの判定を行う。この判定は、例えば上記ステップS140及びステップS145における表示の後(又は同時でもよい)に着用するか否かを確認する表示(例えば「着用しますか?Y/N」等)を行い、これに対応して使用者が行った操作部402からの操作入力に基づき行われる。着用しない旨の操作入力が行われた場合には、本フローを終了する。一方、着用する旨の操作入力が行われた場合には、次のステップS155に移る。
【0099】
ステップS155では、制御回路103は、インターフェース104を介してデータベースDBにアクセスし、着用履歴情報に今回の衣服CLに対応する衣服情報及び日時を加えて着用履歴情報を更新する。そして、本フローを終了する。
【0100】
以上において、上記ステップS115は、特許請求の範囲各項記載の適合性判定のための比較情報の入力を受け付ける情報入力手段を構成する。
【0101】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。例えば、上記ステップS120での連続着用の判定において、日時的に連続でなくとも着用頻度が所定の頻度より高い場合には連続着用と判定するようにしてもよい。この場合、判定条件となる上記所定の頻度については使用者が任意に設定できるようにすればよい。
【0102】
さらには、例えば上記ステップS120で行った連続着用か否かの判定を、スケジュール情報を取得した後に当該スケジュール情報を加味して判定するようにしてもよい。この場合、日時的に連続着用ではないが、例えば所定の人と会う場合において前回その人と会った際に着用した衣服CLと同じ服となる場合に警告を表示するといったように、会う人物ごとに独立して連続着用となるか否かを判定することが可能となる。その他、出かける場所ごとに独立して連続着用となるか否かを判定するといったことも可能である。
【0103】
また、上記においては、ステップS145で使用者が所有する衣服CLの中からスケジュールに適合する衣服CLの情報を提供するようにしたが、使用者が所有する衣服CLの中にスケジュールに適合する衣服がない場合も考えられる。このような場合に、例えば、通信回線NW(インターネット等)を介して適宜のウェブサイト(例えば通信販売のホームページ等)に接続し、スケジュールに適合する衣服に関する情報(販売情報等)を取得し(適合品情報取得手段)、端末400の表示部401に表示するようにしてもよい。この際の表示内容としては、例えば適合する衣服の通信販売が行われているウェブサイトへのリンク情報等が挙げられる。
【0104】
以上説明した変形例によれば、使用者は、手にした衣服CLについての各種外部条件との適合性、すなわち、その日の行動予定スケジュールにふさわしいものであるかどうか、昨日着用したものではないか等を、確実に認識することができる。
【0105】
また、本変形例では特に、比較情報として、所定のデータベースDBに格納された情報を通信により入力する。これにより、適合性判定のための材料として、データベースDBに蓄積された適宜の情報を用いることができ、利便性を向上することができる。
【0106】
また、本変形例では特に、リーダ100の制御回路103は、データベースDBに格納された使用者の着用履歴情報を比較情報として入力する。これにより、データベースDBから取得した衣服CLの着用履歴を適合性判定のための材料として用いることができる。この結果、使用者の個人的な履歴情報に応じた、きめ細やかな精度のよい適合性判定を行うことができる。
【0107】
また、本変形例では特に、リーダ100の制御回路103は、データベースDBから取得した着用履歴情報における、対応する衣服CLの着用頻度に応じ、適合性を判定する。これにより、着用頻度が高いものを避けるようにする(2日続けて同一の衣服CLの着用は避ける)等、使用者にとって好ましい服装態様を、確実に実現することができる。
【0108】
また、本変形例では特に、リーダ100の制御回路103は、データベースDBに格納された使用者のスケジュール情報に含まれる活動予定場所情報を比較情報として入力する。これにより、データベースDBから取得した使用者のスケジュールを適合性判定のための材料として用いることができる。この結果、使用者の行動予定に応じた、きめ細やかな精度のよい適合性判定を行うことができる。
【0109】
また、本変形例では特に、リーダ100の制御回路103は、衣服用無線タグTcから取得した、衣服CLを着用するのに適正な活動場所情報と、データベースDBから取得したスケジュール情報に含まれる活動予定場所情報との場所適合性を判定する。これにより、使用者が活動する場所にふさわしい衣服CLとする等、使用者にとって好ましい服装態様を、確実に実現することができる。
【0110】
また、本変形例では特に、リーダ100の制御回路103は、使用者用無線タグTmから使用者を特定する使用者情報を取得し、衣服用無線タグTcから取得した活動場所情報及び使用者情報と、比較情報(スケジュール情報や着用履歴情報)との適合性を判定する。これにより、特定の使用者を識別し、当該使用者にとっての固有の判定材料(個人のスケジュール情報や個人の着用履歴情報)を取得して用い、きめ細やかな適合性判定を行うことができる。また、複数の使用者でシステムを共有し、個別に適合性判定を行うこともできる。
【0111】
(2)装身品情報のバリエーション
以上においては、衣服用無線タグTcに、装身品情報として、使用者がその衣服CLを着用しようとするときに適した環境情報(適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報等)や活動場所情報を記憶するようにしたが、これに限らず、その他にも種々の情報を記憶させることで、多種多様な適合性の判定を行うことが可能である。例えば、環境情報としては、上記の他にも花粉対応情報、風対応情報、紫外線対応情報等でもよく、その他にも、サイズ(寸法、フィット感等)、色・形・デザイン、対象年齢・性別、製造情報(メーカー・ブランド名、真贋証明、製造国、製造年月日、耐用年数等)、お奨めの色の組合せ、購入日・購入場所・購入金額、素材・洗濯方法、流通量、着付け方法(例えば和服において左右のどちらが前になるか等)、記念日、祝日等に関する情報でもよい。
【0112】
例えば上記製造情報(メーカー・ブランド名、真贋証明、製造国、製造年月日、耐用年数等)を衣服用無線タグTcに記憶させた場合、リーダ100において製造年月日と現在日時より経過期間を算出し、耐用年数と比較して耐久適合性の判定を行うことができる。耐用年数を過ぎ耐久適合性がNGとなった場合には、上記変形例(1)のように使用者が所有する他の衣服を推奨してもよいし、例えば自動的に通信回線NWを介して対応するウェブサイト(製造メーカーのホームページ等)に接続し、同じブランドの衣服情報を取得して表示したり、あるいは検索エンジン等のウェブサイトに接続して対応するキーワード(メーカー・ブランド名等)による検索を自動的に行うようにしてもよい。
【0113】
その他にも、例えば上記購入金額情報を衣服用無線タグTcに記憶させた場合には、天気情報サイトから取得した天気情報と比較し、天気の悪い日には高額な衣服を着用しないように判定を行うことができる。また例えば、季節情報に合わせて最適な色合いの衣服を推奨したり、花粉が多い場合にはマスクの着用を推奨したりすることもできる。
【0114】
(3)比較情報のバリエーション
以上においては、適合性判定の際に装身品情報と比較するための比較情報として、天気情報サイトから提供される天気情報、季節情報、気温情報、湿度情報や、データベースDBに格納されたスケジュール情報を取得するようにしたが、その他にも種々の情報を取得することで、多種多様な適合性の判定を行うことが可能である。例えば、女性誌のサイト等から取得可能な衣服に関する流行情報、美容室のウェブサイト等から取得可能な髪に関する情報(流行の髪型、整髪剤情報等)、占いサイトから取得可能な占い情報(星座、月の満ち欠け、運勢、干支、血液型、ラッキーカラー等)等、服装を決めるヒントになる情報であれば何でもよい。
【0115】
例えば比較情報として上記流行情報を取得する場合、衣服用無線タグTcから取得した衣服の色・形・デザイン等の情報と比較して、流行適合性の判定を行うことができる。また例えば、占いサイトから上記ラッキーカラー情報を取得する場合、同様に衣服用無線タグTcから取得した衣服の色情報と比較して、ラッキーカラー適合性の判定を行うことができる。
【0116】
(4)その他
前述した変形例(1)では、使用者情報を取得することにより特定の使用者を識別可能であることから、当該使用者にとっての固有の判定材料(例えば通っている学校や会社の場所のピンポイント天気等)を取得して判定に用いる等、さらにきめ細やかな適合性判定を行うこともできる。また、当該使用者ならではの判定基準(多少暑くても平気だが寒いのには弱い、頻度が高いものを優先して装身するようにしたい等)や嗜好(季節に関わらずモノトーンとしたい、ノンブランドよりもブランドものを優先したい等)を用いた判定も可能である。
【0117】
また以上では、衣服CLを一品ずつリーダ100にかざして適合性の判定を行うようにしたが、複数の衣服CLの組合せ(コーディネート)の適合性判定を行うようにしてもよい。この場合、適宜のウェブサイトからコーディネート情報を取得し、衣服用無線タグTcから取得した衣服の色・形・デザイン等の情報と比較して、組合せの適合性の判定を行えばよい。あるいは、衣服用無線タグTcに色の組合せ等のコーディネート情報を記憶させておき、読み取ったタグ情報同士を突き合わせて判定するようにしてもよい。
【0118】
また以上では、環境情報(適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報等)をウェブサイト300から取得するようにしたが、これに限られず、温度計や湿度計等の検出手段から環境情報を取得するようにしてもよい。この場合、取得できるのは判定時の一点のみの環境情報となるが、システム構成をさらに簡素化することができる。
【0119】
また以上では、装身品として衣服を例にとって説明してきたが、これに限られず、帽子や手袋、靴、アクセサリー、化粧品等にも適用可能である。
【0120】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0121】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本実施形態の服装判定システムの全体構成を表すシステム構成図である。
【図2】服装判定システムのシステム全体の機能構成を表す機能ブロック図である。
【図3】高周波回路の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図4】無線タグ回路素子の機能的構成の一例を示す図である。
【図5】リーダの制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図6】リーダの制御回路によって行われる寒暖適合性の判定及びその結果を説明するための図である。
【図7】所定の情報を格納するデータベースを有する変形例における服装判定システムの全体構成を表すシステム構成図である。
【図8】所定の情報を格納するデータベースを有する変形例における服装判定システムのシステム全体の機能構成を表す機能ブロック図である。
【図9】所定の情報を格納するデータベースを有する変形例におけるリーダの制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0123】
101 リーダアンテナ(通信手段)
150 IC回路部
151 タグアンテナ
200 表示装置(表示手段)
300 ウェブサイト(情報提供サイト)
CL 衣服(装身品)
DB データベース
HS 服装判定システム(情報処理システム)
Tc 衣服用無線タグ(装身品用無線タグ)
Tm 使用者用無線タグ
To 無線タグ回路素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体の所定部位への装身品に設けられた装身品用無線タグと、
前記装身品用無線タグに対し無線通信を介して情報送受信を行うための通信手段と、
前記通信手段を介し、前記装身品用無線タグに記憶された、前記装身品の用途適合性に係わる装身品情報を取得する情報取得手段と、
適合性判定のための比較情報の入力を受け付ける情報入力手段と、
前記情報取得手段で取得した前記装身品情報と、前記情報入力手段で入力した前記比較情報との適合性を判定する判定手段と、
前記判定手段での判定結果を表示する表示手段と
を有することを特徴とする装身品の情報処理システム。
【請求項2】
前記装身品用無線タグは、
前記装身品情報として、装身するのに適正な適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報のうち少なくとも1つを含む環境情報を少なくとも記憶している
ことを特徴とする請求項1記載の装身品の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報入力手段は、
前記比較情報として、情報提供サイトで提供される情報をネットワーク通信により入力する
ことを特徴とする請求項2記載の装身品の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報入力手段は、
少なくとも、天気情報サイトからの天気情報を前記比較情報として入力する
ことを特徴とする請求項3記載の装身品の情報処理システム。
【請求項5】
前記判定手段は、
前記情報取得手段で前記装身品用無線タグから前記適正温度情報を取得した場合に、当該適正温度情報と前記天気情報に含まれる気温情報との寒暖適合性を判定する
ことを特徴とする請求項4記載の装身品の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報入力手段は、
前記比較情報として、所定のデータベースに格納された情報をネットワーク通信により入力する
ことを特徴とする請求項2記載の装身品の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報入力手段は、
前記データベースに格納された前記使用者の装身品履歴情報を前記比較情報として入力する
ことを特徴とする請求項6記載の装身品の情報処理システム。
【請求項8】
前記判定手段は、
前記情報入力手段で前記装身品履歴情報を入力した場合に、当該装身品履歴情報における対応する装身品の装身頻度に応じ、前記適合性を判定する
ことを特徴とする請求項7記載の装身品の情報処理システム。
【請求項9】
前記情報入力手段は、
前記データベースに格納された前記使用者のスケジュール情報に含まれる活動予定場所情報を前記比較情報として入力し、
前記判定手段は、
装身するのに適正な活動場所情報と前記活動予定場所情報との場所適合性を判定する
ことを特徴とする請求項6記載の装身品の情報処理システム。
【請求項10】
前記データベースは、前記使用者が所有する前記装身品に関する所有品情報を格納しており、
前記判定手段が前記適合性の判定において適合しないと判定した場合に、前記データベースに格納された前記所有品情報に基づき、前記使用者が所有する前記装身品の中から適合する前記装身品を検索する適合品検索手段を有し、
前記表示手段は、前記適合品検索手段で検索した前記適合する装身品の表示を行う
ことを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項記載の装身品の情報処理システム。
【請求項11】
前記適合品検索手段により、前記使用者が所有する前記装身品の中に前記適合する装身品が見つからなかった場合に、前記適合する装身品に関する情報を装置外部より取得する適合品情報取得手段を有し、
前記表示手段は、前記適合品情報取得手段で取得した前記適合する装身品に関する情報の表示を行う
ことを特徴とする請求項10記載の装身品の情報処理システム。
【請求項12】
使用者を特定する使用者情報を記憶した使用者用無線タグを有し、
前記通信手段は、
前記使用者用無線タグに対し無線通信を介して情報送受信が可能であり、
前記情報取得手段は、
前記通信手段を介し、前記使用者用無線タグに記憶された前記使用者情報を取得し、
前記判定手段は、
前記情報取得手段で取得した前記装身品情報及び前記使用者情報と、前記比較情報との適合性を判定する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の装身品の情報処理システム。
【請求項13】
無線タグ通信装置をシステム構成要素として有し、
前記通信手段、前記情報取得手段、及び前記判定手段は前記無線タグ通信装置に備えられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項記載の装身品の情報処理システム。
【請求項14】
前記通信手段は、
前記使用者の使用する鏡部材に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の装身品の情報処理システム。
【請求項15】
情報を記憶するIC回路部と、情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子を有し、使用者の身体の所定部位への装身品に設けられる装身品用無線タグであって、
前記IC回路部は、
少なくとも、前記装身品を装身するのに適正な適正天気情報、適正季節情報、適正温度情報、適正湿度情報のうち少なくとも1つを含む環境情報を記憶している
ことを特徴とする装身品用無線タグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−217451(P2009−217451A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59371(P2008−59371)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】