説明

情報処理方式

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ハードディスクへシステムをインストールする情報処理方式に関する。
〔従来の技術〕
ハードディスクへのシステムのインストールを行う場合には、インストールプログラムが実行されるが、従来では、インストールプログラムは、ハードディスクの初期化/領域確保したのち、システムの再起動することにより、オペレーティングシステムで確保したハードディスクの領域を認識するようになっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、従来のインストールプログラムは、ハードディスクにシステムをインストールする際、ハードディスクを初期化/領域確保したのち、オペレーティングシステムがハードディスクの領域を認識する必要があったため、必ずシステムを再起動しなければならないという欠点があった。
本発明は、このような従来の欠点を改善したもので、その目的は、システムを再起動する必要をなくし、ユーザインタフェースを向上させることの可能な情報処理方式を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ハードディスクの初期化/領域確保を行うハードディスク初期化/領域確保手段と、初期化/領域確保後の領域を認識する認識手段とを備え、認識手段は、ハードディスクの領域をチェックするチェック処理手段と、リードライト用のテーブルを更新するテーブル更新処理手段と、カーネル内のドライブ情報を更新するカーネルドライブ情報更新処理手段とを有している。
〔作用〕
本発明では、ハードディスクの初期化/領域確保後の領域を認識手段で認識するようになっている。すなわち、ハードディスクの領域をチェックし、リードライト用のテーブルを更新し、カーネル内のドライブ情報を更新する。これにより、オペレーティングシステムがハードディスクの領域を認識する必要がなくなる。
〔実施例〕
次に、本発明について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の一実施例の構成図であり、本実施例では、ハードディスクの選択処理を行うハードディスク選択処理部1−2と、ハードディスクの初期化/領域確保を行うハードディスク初期化/領域確保処理部1−3と、ハードディスクの認識処理を行うハードディスク認識処理部1−4と、ファイルのコピーを行うファイルコピー処理部1−5と、起動環境の設定処理を行う起動環境設定処理部1−6とから構成されている。
また、ハードディスク認識処理部1−4は、ハードディスクの領域チェックを行うチェック処理部1−7と、リード/ライト用のテーブルを更新するテーブル更新処理部1−8と、カーネル内のドライブ情報を更新するカーネルドライブ情報更新処理部1−9とから構成されている。
次に、上記各処理部がインストールプログラムにより実現されているとしたときの処理を第2図のフローチャートにより説明する。
まず、オペレーティングシステムを起動すると、インストールプログラムが自動的に起動され、メニュー形式のハードディスク選択の画面が表示される。ここで、利用者は、オペレーティングシステムをインストールしたいハードディスク装置の選択と、オペレーティングシステムのための領域のサイズを指定する(ステップ2−1)。このような選択がなされると、ハードディスク初期化/領域確保処理部1−3は、選択されたハードディスクを初期化し、選択された領域のサイズで、オペレーティングシステムのための領域確保を行う(ステップ2−2)。
次いで、指定された領域をオペレーティングシステムに認識させるため、ハードディスク認識処理部1−4が実行される(ステップ2−3)。このハードディスク認識処理では、チェック処理部1−7において、先づ、インストールするハードディスクの領域がハードディスク内の何番目の領域かがチェックされ(ステップ2−6)、次に、テーブル更新処理部1−8が実行され、これにより、システム起動時にのみ設定されるリードライトに必要な領域の開始/終了セクタや、領域の諸元のテーブルが更新され(ステップ2−7)、インストールを行う領域に対するリードライトが可能となる。最後に、カーネルドライブ情報更新処理部1−9が実行され、カーネル内のドライブ情報の更新がなされる(ステップ2−8)。これにより、システム起動時に設定されたカーネル内のドライブ情報のテーブルに対しインストールする領域の情報をセットし、オペレーティングシステムが用意しているファイルへのリードライトのインターフェースが使用可能となる。
そして、認識されたハードディスクの領域に対し、ファイルコピー処理を実行して、オペレーティングシステムを構成する各ファイルのコピーを行い(ステップ2−4)、起動に必要な起動環境設定処理を実行して、プリンタなどのオペレーティンシステムを使用するのに必要な環境の設定を行う(ステップ2−5)。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、ハードディスクの初期化/領域確保後の領域の認識手段で認識するようになっているので、オペレーティングシステムはインストールの途中でハードディスクの領域を認識する必要がなくなり、従って、インストール途中でシステムの再起動をする必要がないため、ユーザインタフェースを向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は本発明による処理の流れを示すフローチャートである。
第1図において、
1−2……ハードディスク選択処理部、1−3……ハードディスク初期化/領域確保処理部、1−4……ハードディスク認識処理部、1−5……ファイルコピー処理部、1−6……起動環境設定処理部、1−7……チェック処理部、1−8……テーブル更新処理部、1−9……カーネルドライブ情報更新処理部である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】ハードディスクの初期化/領域確保を行うハードディスク初期化/領域確保手段と、初期化/領域確保後の領域を認識する認識手段とを備え、認識手段は、ハードディスクの領域をチェックするチェック処理手段と、リードライト用のテーブルを更新するテーブル更新処理手段と、カーネル内のドライブ情報を更新するカーネルドライブ情報更新処理手段とを有していることを特徴とする情報処理方式。

【第1図】
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【第2図】
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【特許番号】第2547897号
【登録日】平成8年(1996)8月8日
【発行日】平成8年(1996)10月23日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平2−315981
【出願日】平成2年(1990)11月22日
【公開番号】特開平4−188220
【公開日】平成4年(1992)7月6日
【出願人】(999999999)日本電気ソフトウェア株式会社