説明

情報処理方法、および情報処理装置

【課題】テレビにおいて発生しうるクロストークを軽減させる技術を提供する。
【解決手段】映像選択部20は少なくとも2種類の映像を循環的に取得する。置換マスク決定部60は映像選択部20が取得した映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換してマスクするためのマスクパターンを、取得した映像毎に選択する。映像置換部70は置換マスク決定部60が選択したマスクパターンをもとに、映像選択部20が取得した映像を構成する画素の一部を単一色の画素に置換して画像バッファ80に出力する。映像出力部50は映像置換部70が置換した映像を画像バッファ80から出力する。ここで置換マスク決定部60は、ある映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前の映像に対するマスクパターンとは、単一色に置換しない画素の位置が異なるマスクパターンを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、民生用テレビの高性能化が進み、奥行きを持った3次元的な立体映像を提示することが可能な3次元テレビが普及してきている。また、ひとつのテレビを複数人で共有して、それぞれが異なる映像を同時に観賞することが可能なテレビも提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−19917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
立体的な映像を提示するための技術や、ひとつの画面を複数人で共有するための技術は種々存在し、そのような映像を提示するための表示パネルもまた、様々な方式が存在する。これらの映像の提示の仕方によっては、異なる映像が幾重にも重なって見える、いわゆる「クロストーク」と呼ばれる現象が出現する場合があり、視聴者に不快感を与える原因となりうる。
【0005】
本発明はこのような状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、テレビにおいて発生しうるクロストークを軽減させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は映像表示方法である。この方法は、少なくとも2種類の映像を循環的に取得する映像選択ステップと、取得した映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換してマスクするためのマスクパターンを、取得した映像毎に選択するマスク決定ステップと、選択したマスクパターンをもとに、映像を構成する画素の一部を単一色の画素に置換して表示部に表示させる表示ステップとを含む。ここで前記マスク決定ステップは、ある映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前の映像に対するマスクパターンとは、単一色に置換しない画素の位置が異なるマスクパターンを選択する。
【0007】
本発明の別の態様は映像再生装置である。この装置は、少なくとも2種類の映像を循環的に取得する映像選択部と、前記映像選択部が取得した映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換してマスクするためのマスクパターンを、取得した映像毎に選択する置換マスク決定部と、前記置換マスク決定部が選択したマスクパターンをもとに、前記映像選択部が取得した映像を構成する画素の一部を単一色の画素に置換して画像バッファに出力する映像置換部と、前記映像置換部が置換した映像を画像バッファから出力する映像出力部とを含む。ここで前記置換マスク決定部は、ある映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前の映像に対するマスクパターンとは、単一色に置換しない画素の位置が異なるマスクパターンを選択する。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、テレビにおいて発生しうるクロストークを軽減させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】3次元空間における物体とその視差画像との関係を示す図である。
【図2】視差画像を利用したシャッター式の3次元映像表示システムの概観を示す図である。
【図3】シャッターめがねのシャッターのタイミングと、3次元テレビにおける視差画像の表示のタイミングとの関係を示す図である。
【図4】シャッターめがねを利用した画面共有システムの概観を示す図である。
【図5】実施の形態に係る情報処理装置の機能構成を模式的に示す図である。
【図6】二人のユーザがテレビを共有してそれぞれ異なる映像を視聴する場合の、画像バッファに格納される映像を時系列的に示した図である。
【図7】実施の形態に係る置換マスク決定部が選択するマスクパターンの一例を模式的に示す図である。
【図8】HDMI v1.4aにおける3次元映像関連の一群のフォーマットの規格を示す図である。
【図9】実施の形態に係る置換マスク決定部が選択するマスクパターンの別の例を模式的に示す図である。
【図10】マスクパターンの任意の位置の画素における単一色画素の出現の様子を示す図である。
【図11】実施の形態に係る置換マスク決定部が選択するマスクパターンのさらに別の例を模式的に示す図である。
【図12】テレビを共有して3つの映像を表示する場合のマスクパターンの一例を示す図である。
【図13】実施の形態に係る情報処理装置における処理手順を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態に係る画面共有システムに用いられる機器の別の構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[視差画像を用いた3次元映像]
図1は、3次元空間における物体とその視差画像との関係を示す図である。3次元空間において、オブジェクト200と総称するオブジェクト200a、オブジェクト200b、およびオブジェクト200cの3つのオブジェクト200を、カメラ202と総称する、オブジェクト200に対して左側から撮像する左目用カメラ202aと、オブジェクト200に対して右側から撮像する右目用カメラ202bとで撮像する。図1においては、左目用カメラ202aで撮像されたオブジェクト200の映像および右目用カメラ202bで撮像されたオブジェクト200の映像は、それぞれ2次元用のモニタ204と総称するモニタ204aおよびモニタ204bに表示されている。
【0012】
左目用カメラ202aと右目用カメラ202bとは、異なる位置からオブジェクト200を撮像しているため、モニタ204aに写される映像とモニタ204bに写される映像とではオブジェクト200の向きが異なる映像となる。このように、3次元空間におけるオブジェクト200を異なる視点から見た場合の画像を「視差画像」という。人間の左右の目は6cm程度離れているため、左目から見える映像と右目から見える映像には視差が生じる。人間の脳は、左右の目で知覚した視差画像を、物体の奥行きを認識するためのひとつの情報として利用しているといわれている。そのため、左目で知覚される視差画像と右目で知覚される視差画像とをそれぞれの目に投影すると、人間は奥行きを持った立体映像として認識する。以下本明細書では、「立体映像」と「3次元映像」とを同じ意味で用いる。また、本明細書において「映像」とは、視覚で認識する「画像情報」と、聴覚で認識する「音声情報」とを含むものとする。
【0013】
視差画像を利用して、人間に奥行きを持った映像を見せるための3次元テレビには様々な方式があるが、そのひとつの例として、左目用の視差画像と右目用の視差画像とを交互に時分割で表示する、シャッターめがねを利用したテレビについて説明する。図2は、視差画像を利用したシャッター式の3次元映像表示システム300の概観を示す図である。3次元映像表示システム300は、視差画像を表示する表示部であるテレビ206、視差画像を見るために利用するシャッターめがね210、およびテレビ206とシャッターめがね210との同期を取るめがね駆動信号発信部208を含む。
【0014】
テレビ206は、左目用の視差画像と右目用の視差画像とを交互に時分割で提示する。めがね駆動信号発信部208は、テレビ206の視差画像の表示タイミングを赤外線等の制御信号として発信する。シャッターめがね210は、めがね駆動信号発信部208部から送信された制御信号を受信するための受信部(図示せず)を備えており、受信した制御信号に応じて左右のレンズにシャッターをかける。シャッターは、例えば既知の液晶シャッターの技術を用いることで実現できる。
【0015】
具体的には、テレビ206が左目用の視差画像を表示する場合、シャッターめがね210はめがね駆動信号発信部208から右目のレンズのシャッターを閉じるべき旨の信号を受信する。シャッターめがね210は、受信した信号をもとに右目のレンズのシャッターを閉じることで、右目に入る映像が遮蔽される。これにより、テレビ206が左目用の視差画像を表示する場合、ユーザの左目にのみ左目用の視差画像が投影される。反対に、テレビ206が右目用の視差画像を表示する場合、シャッターめがね210が左目のレンズのシャッターを閉じることにより、ユーザの右目にのみ右目用の視差画像が投影される。
【0016】
図3は、シャッターめがね210のシャッターのタイミングと、テレビ206における視差画像の表示のタイミングとの関係を示す図である。左目用視差画像212と総称する左目用視差画像212a、左目用視差画像212b、および左目用視差画像212cと、右目用視差画像214と総称する右目用視差画像214a、右目用視差画像214b、右目用視差画像214cとが、所定の間隔t(例えば1/120秒間隔)で交互に表示される。
【0017】
左目用視差画像212aが表示されているとき、シャッターめがね210の左目のシャッターは開いており、右目用のシャッターは閉じている。図3においては、シャッターめがね210のシャッターが開状態の場合を「○」の記号、閉状態の場合を「×」の記号を用いて表現している。図3に示すように、テレビ206の視差画像の表示とシャッターめがね210のシャッターの開閉とを同期して、ユーザの左目には左目用視差画像212を、右目には右目用視差画像214を投影することにより、ユーザに奥行き感のある立体映像を提示することが可能となる。
【0018】
[シャッターめがねを用いた画面共有]
図4は、シャッターめがね210を利用した画面共有システム400の概観を示す図である。画面共有システム400は、3次元映像表示システム300と同様に、テレビ206、シャッターめがね210とを含み、画面共有システム400はさらに情報処理装置100を含む。詳細は後述するが、情報処理装置100は上述のめがね駆動信号発信部208の機能も含む。
【0019】
ユーザ216で総称するユーザ216aおよびユーザ216bは、それぞれシャッターめがね210を装着してテレビ206を観賞する。ここでユーザ216aが装着しているシャッターめがね210をシャッターめがね210aとし、ユーザ216bが装着しているシャッターめがね210をシャッターめがね210bとする。情報処理装置100は、ユーザ216aが観賞する映像とユーザ216bが観賞する映像とを、テレビ206に交互に時分割で送信するとともに、いずれの映像を送信しているかを示す信号を制御信号として発信する。
【0020】
シャッターめがね210aは、受信した制御信号をもとにテレビ206に表示されている映像の種類を判断し、ユーザ216aが観賞する映像が表示されるタイミングでシャッターめがね210aの左目用および右目用のシャッターを開く。シャッターめがね210aはまた、受信した制御信号をもとにテレビ206に表示されている映像の種類を判断し、ユーザ216aが観賞する映像が表示されていないときは、シャッターめがね210aの左目用および右目用のシャッターを閉じる。
【0021】
シャッターめがね210aの場合と同様に、シャッターめがね210bは、受信した制御信号をもとにテレビ206に表示されている映像の種類を判断し、ユーザ216bが観賞する映像が表示されるタイミングでシャッターめがね210bの左目用および右目用のシャッターを開く。シャッターめがね210bはまた、受信した制御信号をもとにテレビ206に表示されている映像の種類を判断し、ユーザ216bが観賞する映像が表示されていないときは、シャッターめがね210bの左目用および右目用のシャッターを閉じる。このように、シャッターめがね210を用いてテレビ206の画面を複数のユーザで共有する場合、シャッターめがね210は、テレビ206が映像のいずれか1種類が表示部に表示されているときにシャッターめがね210のシャッターを開く。
【0022】
図示はしないが、実施の形態に係るシャッターめがね210には音声出力部としてイヤホンが搭載されており、シャッターめがね210を装着する各ユーザ216が鑑賞する映像に対応する音声情報を再生することができる。
【0023】
[テレビの表示方式]
テレビ206の表示パネルとしては、プラズマを利用するPDP(Plasma Display Panel)方式や液晶を利用するLCD(Liquid Crystal Display)方式、LCDの一方式であるマイクロポール方式など様々な方式があるが、本実施の形態では、テレビ206の表示パネルはLCD方式のパネルであることを前提として説明する。
【0024】
LCD方式の動作原理を述べる。LCD方式は、電圧がかかるとその向きを変える液晶と呼ばれる分子を利用して実現される。LCD方式は、液晶分子にかける電圧を変えることで液晶分子の方向を制御し、バックライト光の透過量を制御して画像を表示する。
【0025】
LCD方式の表示パネルにおいては、1ラインずつ走査をしながら映像の表示を更新することが一般的である。例えば3次元映像を表示する場合において、表示パネル2の1番上のラインから更新を開始して、表示パネルの1番下のラインに至るまで垂直方向に走査しながら画素の状態を更新する。このため、左右の視差画像を1枚ずつ交互に更新する場合、更新の途中で左右の視差画像が混合することになる。また、液晶の応答には時間を要するため、画素を更新すべき信号を受信してから実際に画素が更新するまでには時間差が生じる。
【0026】
テレビ206で3次元映像を鑑賞する場合、シャッターめがね210において左目のシャッターを開く時に、左右の視差画像が混合していると、ユーザ216は正しく左目用の画像を左目で見ることができなくなる。右目についても同様である。またテレビ206の表示画面を複数のユーザ216が共有する場合、あるユーザ216が観賞すべき映像に別のユーザが観賞すべき映像が混合すると、ユーザ216は正しい映像を観賞することができず、不快感を与える原因となりうる。
【0027】
[LCD方式におけるクロストーク]
このように、テレビ206に本来表示されるべき映像に別の映像が混合して表示される現象を「クロストーク」という。クロストークは、LCD方式の表示パネルで立体映像を表示したり、画面を共有したりする際に発生しやすいといわれている。
【0028】
前述したように、LCD方式においては液晶分子にかける電圧を変えることで液晶分子の方向を制御し、バックライト光の透過量を制御する。この液晶分子は比較的大きなものであり、液晶分子を動かすためには時間を要する。このため、液晶分子に所定の電圧をかけてから液晶分子が所望の向きに移動するまでにかかる応答時間は4〜10ミリ秒程度であるといわれている。
【0029】
液晶にかける電圧を高めることで応答速度を向上させる「オーバードライブ」という工夫もあるが、液晶分子に電圧がかかった状態の向きから電圧がオフである状態の向きに戻す際にはオーバードライブを利用することはできず、LCD方式において応答速度の向上は困難な問題である。
【0030】
シャッターめがねを利用したLCD方式のテレビ206において3次元映像を表示したり、画面共有をしたりする場合、異なる映像を時分割で表示する。このため、映像の切り替えに液晶分子の応答が追いつかず、本来表示されるべきでない画像が漏れ込むことが起こり得る。
【0031】
[実施の形態に係る情報処理装置]
実施の形態に係る情報処理装置100は、シャッターめがねを利用したLCD方式のテレビ206において異なる映像を時分割で表示する場合に発生しうるクロストークを軽減する。その概要は、映像を構成する各画素について、ある瞬間に映像を表示する場合に次の瞬間はグレイ画素等の単一色の画素を表示する。そしてその次の瞬間にはまた映像を表示するというように、映像の画素と単一色の画素とを周期的に変更しながら表示する。この変更周期の位相を、映像を構成する各画素で変えることにより、画素を間引いて単一色の画素に置換してマスクした映像を、映像を表示する画素の位置を周期的に変更しながら表示する。すなわち、映像を間引きながら画素単位で黒挿入方式のクロストークの軽減をする。グレイ画素としては、輝度値が0の黒色画素も含むものとする。
【0032】
図5は、実施の形態に係る情報処理装置100の機能構成を模式的に示す図である。情報処理装置100は、映像再生部10、映像選択部20、送信部30、映像解析部40、映像出力部50、置換マスク決定部60、映像置換部70、および画像バッファ80を含む。
【0033】
映像再生部10は、複数の映像を再生する。このため映像再生部10は第1再生部12、第2再生部14、および第N再生部16をさらに含む。ここでNは2以上の整数であり、同時に再生可能な映像の最大数を表す。具体的なNの値は情報処理装置100の処理能力や製造コスト、消費電力等を勘案して実験により定めればよい。映像再生部10内の各再生部の例としては、ゲームを実行するCPU(Central Processing Unit)、MPEG4(Moving Picture Experts Group 4)等の符号化されたデータを復号するデコーダ、地上デジタルテレビのデコーダ等が挙げられる。
【0034】
映像選択部20は、映像再生部10が出力した映像を循環的に取得する。映像選択部20は、映像再生部10から出力された映像が左目用の視差画像と右目用の視差画像とを含む立体映像である場合、左目用の視差画像と右目用の視差画像とをそれぞれ異なる映像として取得する。映像選択部20はまた、映像再生部10から出力された映像が音声情報を含む場合、音声情報も取得する。ここで映像選択部20は、音声情報に関しては循環的ではなく連続的に取得する。図4に示すように、各ユーザ216はテレビ206を共有する一方で、音声情報を再生するイヤホンは各ユーザ216がそれぞれ固有に所持しているため、音声情報に関しては各ユーザは212は連続的に視聴することができるからである。
【0035】
映像解析部40は、映像選択部20が取得した映像の種類を解析する。具体的には、映像解析部40は、映像選択部20が取得した映像が、映像再生部10内のどの再生部が生成した映像であるかを解析する。映像解析部40はまた、映像選択部20が取得した映像が左目用の視差画像と右目用の視差画像とを含む立体映像であるか否かを解析し、立体映像である場合には、映像選択部20が取得した映像が左目用の視差画像と右目用の視差画像とのいずれの視差画像であるかを解析する。
【0036】
置換マスク決定部60は、映像解析部40が解析した結果をもとに、映像選択部20が取得した映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換してマスクするためのマスクパターンを、取得した映像毎に選択する。ここで置換マスク決定部60は、映像選択部20が現在取得した映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前に映像選択部20が取得した映像に対するマスクパターンとは単一色に置換しない画素の各位置が異なるマスクパターンを選択する。これにより、ある瞬間に映像を表示する画素は、次の瞬間には単一色の画素となり、その次の瞬間には別の映像を表示する画素となる。各画素についてある映像と別の映像とを表示する間に単一色の画素を挿入することにより、クロストークによる映像の混合を軽減することができる。マスクパターンおよびその選択の仕方についての詳細は後述する。
【0037】
映像置換部70は、置換マスク決定部60が選択したマスクパターンをもとに、映像選択部20が取得した映像を構成する画素の一部を単一色の画素に置換してマスクする。映像置換部70は、マスクした映像を画像バッファ80に出力する。映像出力部50は、画像バッファに格納された映像置換部70が置換した映像を、テレビ206に出力する。
【0038】
送信部30は、表示部であるテレビ206を観察するためにユーザ216が装着するシャッターめがね210のシャッターの開閉の制御に用いられる制御信号を、シャッターめがね210に送信する。送信部30はまた、映像選択部20が取得した映像の音声情報を、シャッターめがね210に送信する。このため送信部30は、制御信号送信部32と音声信号送信部34とを含む。
【0039】
制御信号送信部32は、映像選択部20が映像再生部10から映像を取得するタイミングを、映像選択部20から取得する。制御信号送信部32はまた、映像解析部40が解析した結果を取得する。これらの情報をもとに、制御信号送信部32はシャッターめがね210のシャッターの開閉の制御に用いられる制御信号を生成し、シャッターめがね210に発信する。制御信号送信部32が生成する制御信号は、具体的には、シャッターめがね210が表示部であるテレビ206による映像の表示と同期して、シャッターを開閉するためのタイミング信号である。
【0040】
シャッターめがね210は、制御信号送信部32から受信した制御信号をもとに、テレビ206に表示されている映像の種類を判断する。テレビ206に表示されている映像が、シャッターめがね210を装着しているユーザ216が視聴している映像である場合、シャッターめがね210は、ユーザ216が映像を視聴できるようにシャッターめがねのシャッターを開く。
【0041】
例えば、あるユーザ216が視聴する映像が左目用の視差画像と右目用の視差画像とを含む立体映像である場合、シャッターめがね210は、制御信号をもとにテレビ206に表示されている映像が左目用の視差画像か右目用の視差画像かをさらに判断し、テレビ206に表示されている映像が左目用の視差画像のときにシャッターめがね210の左目のシャッターを開くとともに右目のシャッターを閉じる。同様に、シャッターめがね210はテレビ206に表示されている映像が右目用の視差画像のときに右目のシャッターを開くとともに左目のシャッターを閉じる。
【0042】
音声信号送信部34は、映像選択部20が取得した映像が音声情報を含む場合、その映像を視聴するユーザ216が装着しているシャッターめがね210に音声情報を送信する。より具体的には、音声信号送信部34はシャッターめがね210毎に異なる周波数の送信信号に音声情報を重畳して送信する。各シャッターめがね210は、送信信号の周波数をもとに再生すべき音声信号を受信し、イヤホンを用いて音声情報を再生する。
【0043】
図5は、実施の形態に係る情報処理装置100を実現するための機能構成を示しており、その他の構成は省略している。図5において、さまざまな処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メインメモリ、その他のLSI(Large Scale Integration)で構成することができ、ソフトウェア的には、メインメモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0044】
図6は、ふたりのユーザ216aおよび212bが、テレビ206を共有してそれぞれ異なる映像IおよびIを視聴する場合の、画像バッファ80に格納される映像を時系列的に示した図である。時刻tにおいて、画像バッファ80には映像Iの1番目のフレームである映像I(1)が格納される。所定の間隔t秒後の時刻tにおいては、映像Iの1番目のフレームである映像I(1)が格納される。時刻tから秒後の時刻tにおいては、画像バッファ80には映像Iの2番目のフレームである映像I(2)が格納される。このように、画像バッファ80にはふたつの異なる映像IおよびIが時分割で交互に格納される。この結果、表示部であるテレビ206には、ふたつの異なる映像IおよびIが時分割で交互に表示される。ここでI(n)は、映像Iのn番目のフレームを表す。フレームの順番を指定しない場合は単にIと表す。映像Iの場合も同様である。
【0045】
図7は、実施の形態に係る置換マスク決定部60が選択するマスクパターンの一例を模式的に示す図である。上述したとおり、置換マスク決定部60は、映像選択部20が映像を取得する毎にマスクパターンを選択する。図7は、映像を構成する画素を水平方向の格子状に交互にマスクするマスクパターンの例を示している。ここで置換マスク決定部60は、偶数番目の水平ラインを単一色で置換するマスクパターンを映像I用のマスクパターンとして選択し、奇数番目の水平ラインを単一色で置換するマスクパターンを映像I用のマスクパターンとして選択する。
【0046】
映像Iを視聴するユーザ216aは、オリジナルの映像Iと比較して、垂直方向の解像度が半分となり輝度も半分となった映像Iを視聴することになる。しかしながら、テレビ206に表示する際に映像Iを構成する画素と映像Iを構成する画素とが異なるため、互いに映像が混じること防止でき、クロストークを軽減することができる。映像Iを視聴するユーザ216bにとっても同様である。
【0047】
図7に示す例は、映像の垂直方向の解像度を下げることでクロストークを軽減する場合について説明した。しかしながら、映像の種類によっては、垂直方向の解像度が水平方向の解像度よりも低い傾向にある映像も存在する。
【0048】
図8は、HDMI(High-Definition Multimedia Interface) v1.4aにおける3次元映像関連の一群のフォーマットの規格を示す図である。
【0049】
図8(a)は、フレームパッキング(Frame Packing)のフォーマットを示す図である。フレームパッキングは、フルサイズの左目用の視差画像Lと右目用の視差画像Rとをひとつのフレームとして伝送するためのフォーマットである。具体的には、左目用の視差画像Lの下部に空白部262を挟んで右目用の視差画像Rを配置する。このため、描画の際に用いられる水平同期信号264は1枚の視差画像を描画する場合と同じであるが、垂直同期信号266は、視差画像の2枚分に空白部262を加えた長さとなる。
【0050】
図8(b)は、サイドバイサイド(Side−by−Side)のフォーマットを示す図である。サイドバイサイドは、左目用の視差画像Lと右目用の視差画像Rとをそれぞれ水平方向の幅が半分となるまで縮小して結合し、フルサイズの1枚の画像と同一のサイズにして伝送するためのフォーマットである。フォーマットがサイドバイサイドであることを示す信号が、HDMIの制御信号の一部として伝送される。
【0051】
図8(c)は、トップアンドボトム(Top−and−Bottom)のフォーマットを示す図である。トップアンドボトムは、左目用の視差画像Lと右目用の視差画像Rとをそれぞれ垂直方向の幅が半分となるまで縮小して結合し、フルサイズの1枚の画像と同一のサイズにして伝送するためのフォーマットである。フォーマットがトップアンドボトムであることを示す信号が、HDMIの制御信号の一部として伝送される。
【0052】
図8(c)に示すトップアンドボトム方式のフォーマットでは、左目用の視差画像Lと右目用の視差画像Rとはともに、垂直方向の解像度がオリジナルの解像度の半分となる。トップアンドボトム方式のフォーマットで記録された映像を視聴するときに、図7に示すマスクパターンでクロストークを軽減すると、垂直方向の解像度がさらに低下して視聴者に違和感を与えることも起こりうる。そこで、図8(c)に示す例のように垂直方向の解像度が水平方向の解像度よりも低い映像を視聴する場合には、図7に示すマスクパターンとは別のマスクパターンを用いるのが好ましい。
【0053】
図9は、実施の形態に係る置換マスク決定部60が選択するマスクパターンの別の例を模式的に示す図である。図9は、映像を構成する画素を垂直方向の格子状に交互にマスクするマスクパターンの例を示している。ここで置換マスク決定部60は、偶数番目の垂直ラインを単一色で置換するマスクパターンを映像I用のマスクパターンとして選択し、奇数番目の垂直ラインを単一色で置換するマスクパターンを映像I用のマスクパターンとして選択する。
【0054】
図9に示すマスクパターンでマスクされた映像Iを視聴するユーザ216aは、オリジナルの映像Iと比較して、水平方向の解像度が半分となり輝度も半分となった映像Iを視聴することになる。しかしながら、テレビ206に表示する際に映像Iを構成する画素と映像Iを構成する画素とが異なるため、互いに映像が混じること防止でき、クロストークを軽減することができる。映像Iを視聴するユーザ216bにとっても同様である。図9に示すマスクパターンを、図8(c)に示す例のように垂直方向の解像度が水平方向の解像度よりも低い映像を視聴する際に適用すると、垂直方向の解像度と水平方向の解像度とが近づくため、視聴者に与える違和感を軽減することができる。
【0055】
このように、実施の形態に係る置換マスク決定部60は、映像解析部40による映像の解析結果を取得し、映像の垂直方向の解像度が水平方向の解像度よりも高い場合、映像の垂直方向に周期性を持つマスクパターンを選択し、取得した映像の垂直方向の解像度が水平方向の解像度よりも低い場合、映像の水平方向に周期性を持つマスクパターンを選択する。これにより、垂直方向の解像度と水平方向の解像度との乖離を起因として視聴者に与える違和感を軽減することができる。
【0056】
図7および図9に示すマスクパターンはともに、任意の位置の画素に注目すると、単一色の画素で置換してマスクする場合とそうでない場合とが時系列的に交互に入れ替わる。図10は、任意の位置の画素における単一色画素の出現の様子を示す図である。図10に示すように、実施の形態に係る置換マスク決定部60は、黒挿入方式のクロストークの軽減が画素単位で実現されるようにマスクパターンを選択する。単一色の画素で置換してマスクする場合とそうでない場合とが時系列的に交互に入れ替わると、ユーザ216は映像と単一色とが混合して観察されることになる。しかし、例えば単一色の画素がグレイ画素の場合、画素が混合されても映像が暗くなったように観測されだけであり、異なる構造を持った映像同士が混合されて観察されることは防止できる。
【0057】
一方で、クロストークを軽減した結果、テレビ206に表示される映像が映像として破綻するのでは意味がない。例えば、映像I用のマスクパターンとして映像の左半分をマスクするマスクパターンを採用し、映像I用のマスクパターンとして映像の右半分をマスクするマスクパターンを採用したとする。この場合も図7および図9に示すマスクパターンと同様に、画素単位で見れば黒挿入方式のクロストークの軽減が実現できる。しかしながら、映像Iは右半分のみがテレビ206に表示され、映像Iは左半分のみがテレビ206に表示されることになり、映像として破綻してしまう。
【0058】
このような状況を防止するためには、映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換されるようなマスクパターンを採用すればよい。映像を構成する画素が空間的に分散していれば、その映像の全体構造を視聴することが可能となるからである。映像中で単一色の画素で置換される画素が多い領域は、その映像を視聴するユーザにとって輝度の低い領域として観察される。そのため、映像全体として均一に間引かれるように、マスクパターンは周期性を持つ方が望ましい。例えば図7に示すマスクパターンは、置換される画素が垂直方向に周期的に出現するマスクパターンである。また、図9に示すマスクパターンは、置換される画素が水平方向に周期的に出現するマスクパターンである。
【0059】
図11は、実施の形態に係る置換マスク決定部60が選択するマスクパターンのさらに別の例を模式的に示す図である。図11に示す例は市松模様のマスクパターンであり、置換される画素が垂直方向にも水平方向にも周期的に出現するマスクパターンである。
【0060】
以上、ふたりのユーザ216aおよび212bが、テレビ206を共有してそれぞれ異なる映像IおよびIを視聴する場合について主に説明した。以下では、ユーザ216の数がさらに増えた場合のマスクパターンについて説明する。
【0061】
図12は、テレビ206を共有して3つの映像を表示する場合のマスクパターンの一例を示す図である。図12(a)は、図7に示すマスクパターンと同様である。単一色の画素で置換されない部分に、3つの映像A、B、およびCを時系列的に交互に割り当てて表示する。図12(a)に示す方法は、テレビ206を共有する映像の数が増えても、各映像の解像度の低下率はふたつの映像で共有する場合と同じである。
【0062】
図12(b)は、映像を表示する各画素が、3つの映像A、B、およびCのいずれかひとつのみを表示するマスクパターンである。言い換えると、映像の解像度を3つの映像A、B、およびCそれぞれに割り当てて表示する方法である。テレビ206を共有する映像の数が増加すると各映像の解像度が低下するものの、各画素はいずれかの映像のみを表示するため、図12(a)に示す方法と比較してクロストークの軽減の能力が高い。
【0063】
以上まとめると、実施の形態に係る置換マスク決定部60が、ある映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前の映像に対するマスクパターンとは、単一色に置換しない画素の位置が異なるマスクパターンを選択すれば、映像のクロストークを軽減することができる。ここで、ある映像に対するマスクパターンは、ひとつ前の映像に対するマスクパターンと比較して、単一色に置換しない画素の全ての位置が異なることが好ましいが、単一色に置換しない画素の位置が同じとなる画素が含まれていてもよい。これは表示する映像の種類、望まれるクロストークの軽減の程度、輝度値の低下、共有する映像の数等を考慮して、実質的にクロストークが抑えられるように実験により定めればよい。
【0064】
図13は、実施の形態に係る情報処理装置100における処理手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、例えば情報処理装置100の電源が投入されたときに開始する。
【0065】
映像選択部20は、映像再生部10から取得する映像を選択する(S10)。映像選択部20が取得した映像が音声情報を含む場合(S12のY)、音声信号送信部34はその音声情報をシャッターめがね210に送信する(S26)。
【0066】
シャッターめがね210は、音声信号送信部34から送信された音声情報を受信する(S28)。シャッターめがね210は、受信した音声情報がそのシャッターめがね210を装着しているユーザ216が視聴している映像に対応する音声情報であって再生すべき音声情報である場合(S30のY)、シャッターめがね210に付随するイヤホンを用いて受信した音声情報を再生する(S32)。取得した音声情報がそのシャッターめがね210を装着しているユーザ216が視聴している映像に対応する音声情報ではなく、再生すべき音声情報ではない場合(S30のN)、シャッターめがね210はた音声情報を再生しない。
【0067】
音声信号送信部34が音声情報をシャッターめがね210に送信した後、あるいは取得した映像が音声情報を含まない場合(S12のN)、映像解析部40は映像選択部20が選択した映像を解析する(S14)。置換マスク決定部60は、映像解析部40の解析結果をもとに映像を置換するためのマスクパターンを決定する(S16)。
【0068】
映像置換部70は、置換マスク決定部60が決定したマスクパターンにしたがって、映像選択部20が選択した映像を構成する画素の一部を単一色の画素で置換してマスクする(S18)。制御信号送信部32は、映像解析部40の解析結果をもとに、シャッターめがね210がシャッターの開閉を制御するのに利用する制御信号をシャッターめがね210に送信する(S20)。
【0069】
シャッターめがね210は、制御信号送信部32から送信された制御信号を受信する(S34)。シャッターめがね210は、受信した制御信号にしたがってシャッターの開閉を制御する(S36)。
【0070】
映像出力部50は、映像置換部70が置換して画像バッファ80に格納された映像を、表示部であるテレビ206に出力する(S22)。映像再生部10による映像の再生が継続する間(S24のN)、ステップS10に戻って上述の処理を継続する。映像再生部10による映像の再生が終了すると(S24のY)、本フローチャートにおける処理は終了する。
【0071】
以上の構成による動作は以下のとおりである。ユーザ216が実施の形態に係る情報処理装置100を利用して複数の異なる映像を再生すると、置換マスク決定部60が映像解析部40の解析結果をもとにクロストークを軽減するためのマスクパターンを決定する。映像置換部70はマスクパターンにしたがって映像を構成する画素単位で黒挿入方式によるクロストークの軽減を実施するとともに、制御信号送信部32は、シャッターめがね210がシャッターの開閉を制御するのに利用する制御信号を、ユーザ216が装着するシャッターめがね210に送信する。
【0072】
以上説明したように、実施の形態に係る情報処理装置100によれば、テレビにおいて発生しうるクロストークを軽減させる技術を提供することができる。
【0073】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0074】
[実施の形態の変形例]
図14は、実施の形態に係る画面共有システム400に用いられる機器の別の構成を模式的に示す図である。本例における画面共有システム400においては、情報処理装置100a、情報処理装置100b、および情報処理装置100cで示すように、複数の情報処理装置100がテレビ206に接続されている。すなわち、テレビ206に複数の映像再生部10が接続している構成である。
【0075】
この場合、テレビ206が、図5における映像選択部20、送信部30、映像解析部40、映像出力部50、置換マスク決定部60、映像置換部70、および画像バッファ80を含み、上述のクロストークの軽減を実施すればよい。
【符号の説明】
【0076】
10 映像再生部、 20 映像選択部、 30 送信部、 32 制御信号送信部、 34 音声信号送信部、 40 映像解析部、 50 映像出力部、 60 置換マスク決定部、 70 映像置換部、 80 画像バッファ、 100 情報処理装置,206 テレビ、 208 駆動信号発信部、 210 シャッターめがね、 400 画面共有システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2種類の映像を循環的に取得する映像選択ステップと、
取得した映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換してマスクするためのマスクパターンを、取得した映像毎に選択するマスク決定ステップと、
選択したマスクパターンをもとに、映像を構成する画素の一部を単一色の画素に置換して表示部に表示させる表示ステップとを含み、
前記マスク決定ステップは、ある映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前の映像に対するマスクパターンとは、単一色に置換しない画素の位置が異なるマスクパターンを選択することを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記マスク決定ステップは、取得した映像の解像度をもとにマスクパターンを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記マスク決定ステップは、取得した映像の垂直方向の解像度が水平方向の解像度よりも高い場合、映像の垂直方向に周期性を持つマスクパターンを選択し、取得した映像の垂直方向の解像度が水平方向の解像度よりも低い場合、映像の水平方向に周期性を持つマスクパターンを選択することを特徴とする請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
表示部を観察するためのシャッターめがねのシャッターの開閉の制御に用いられる制御信号をシャッターめがねに発信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記シャッターめがねは、前記制御信号をもとに表示部に表示されている映像の種類を判断して前記映像のいずれか1種類が表示部に表示されているときにシャッターめがねのシャッターを開くものであり、
本情報処理方法はさらに、前記映像が音声情報を含む場合、前記シャッターめがねがシャッターを開くときに表示部に表示されている映像に対応する音声情報を、前記シャッターめがねに備えられた音声出力部に送信するステップとを含むことを特徴とする請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記映像が左目用の視差画像と右目用の視差画像とを含む立体映像である場合、前記シャッターめがねは、前記制御信号をもとに表示部に表示されている映像が左目用の視差画像か右目用の視差画像かをさらに判断し、表示部に表示されている映像が左目用の視差画像のときにシャッターめがねの左目のシャッターを開くとともに右目のシャッターを閉じ、表示部に表示されている映像が右目用の視差画像のときにシャッターめがねの右目のシャッターを開くとともに左目のシャッターを閉じることを特徴とする請求項4または5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記単一色の画素は、所定の輝度値以下のグレイ画素であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の情報処理方法。
【請求項8】
少なくとも2種類の映像を循環的に取得する映像選択部と、
前記映像選択部が取得した映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換してマスクするためのマスクパターンを、取得した映像毎に選択する置換マスク決定部と、
前記置換マスク決定部が選択したマスクパターンをもとに、前記映像選択部が取得した映像を構成する画素の一部を単一色の画素に置換して画像バッファに出力する映像置換部と、
前記映像置換部が置換した映像を画像バッファから出力する映像出力部とを含み、
前記置換マスク決定部は、ある映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前の映像に対するマスクパターンとは、単一色に置換しない画素の位置が異なるマスクパターンを選択することを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
少なくとも2種類の映像を循環的に取得する映像選択機能と、
取得した映像を構成する画素の一部が空間的に間引かれるように単一色の画素で置換してマスクするためのマスクパターンを、取得した映像毎に選択するマスク決定機能と、
選択したマスクパターンをもとに、映像を構成する画素の一部を単一色の画素に置換して表示部に表示させる表示機能とを含み、
前記マスク決定機能は、ある映像に対するマスクパターンを選択する際、ひとつ前の映像に対するマスクパターンとは、単一色に置換しない画素の位置が異なるマスクパターンを選択することをコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−38742(P2013−38742A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175707(P2011−175707)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】