説明

情報処理端末

【課題】本発明は、ユーザが情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまう誤操作を低減し、情報処理端末の操作性を向上することを目的とする。
【解決手段】接触を検知するタッチセンサと、姿勢を検知する姿勢センサと、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平でない場合に、前記タッチセンサのいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの部分からの入力を受け付けないように制御する入力制御部と、を備える情報処理端末。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末に関し、特にアプリケーションプログラムを実行する情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチセンサを備えた種々の情報処理端末が提供されている。これらの情報処理端末においては、ユーザによって情報処理端末が様々な持ち方をされる。このため、操作性の向上のためには、ユーザによる様々な持ち方を想定した制御が必要である。
【0003】
例えば、特許文献1には、入力操作の対象とする入力装置について、携帯電話機の姿勢方向が何れであっても同一の操作性を提供することを目的として、入力手段が設けられた筐体の姿勢に応じて、入力操作を受け付ける複数の位置に対して割り当てる機能を変更させることが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、ディジタルカメラにおいて、タッチセンサによって接触位置が検知され、接触位置を避けるように撮像画像の表示エリアが決定されることが記載されている。また、表示エリア以外のブランクエリアには、ズームボタンと表示切り換えボタンとが配置され、タッチ操作によりズーミングや表示モードの切り替えを行なうことができることも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−350814号公報
【特許文献2】特開2007−028536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2によっても、ユーザが意図して指、スタイラスペン等でタッチする以外に、情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまうという、誤操作の問題は解決されていない。この問題は、例えば、情報処理端末本体と比較してタッチセンサ部分が大型化するとより顕在化すると考えられる。
【0007】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ユーザが情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまう誤操作を低減し、情報処理端末の操作性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の情報処理端末は、接触を検知するタッチセンサと、姿勢を検知する姿勢センサと、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサのいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える。
【0009】
また、本発明の情報処理端末は、接触を検知するタッチセンサと、
姿勢を検知する姿勢センサと、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの下半分のいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの右下又は左下の部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える。
【0010】
また、本発明の情報処理端末は、接触を検知するタッチセンサと、姿勢を検知する姿勢センサと、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの下半分のいずれかの2点に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの下半分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える。
【0011】
また、本発明の情報処理端末は、接触を検知するタッチセンサと、姿勢を検知する姿勢センサと、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの上半分のいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの上端の部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
ユーザが情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまう誤操作を低減し、情報処理端末の操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1における情報処理端末の概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における情報処理端末においてタッチ操作を禁止するときの動作を説明するフローチャート
【図3】本発明の実施の形態1における情報処理端末を片手で持った場合のタッチ禁止部分と、タッチ可能部分を示す図
【図4】本発明の実施の形態2における情報処理端末においてタッチ操作を禁止するときの動作を説明するフローチャート
【図5】本発明の実施の形態2における情報処理端末を両手で持った場合のタッチ禁止部分と、タッチ可能部分を示す図
【図6】本発明の実施の形態3における情報処理端末においてタッチ操作を禁止するときの動作を説明するフローチャート
【図7】本発明の実施の形態3における情報処理端末のタッチ禁止部分と、タッチ可能部分に関するユーザインタフェース画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における情報処理端末の概略構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示すように、本発明の実施の形態1における情報処理端末は、姿勢センサ部2、入力制御部3、タッチセンサ部4、タイマ部5、アプリケーション部6、表示制御部7、表示部8を備えている。
【0017】
姿勢センサ部2は、例えば、加速度センサ等の入力デバイスであり、入力制御部3に端末の姿勢情報を伝える。
【0018】
入力制御部3は、タッチセンサ部4からの入力情報を受けたときに、姿勢センサ部2の入力情報を元に端末が水平から所定の角度以上である場合を判断する。水平から所定の角度以上である場合は、タッチセンサ部4からの入力情報(例えばタッチセンサを触れた場所の座標)はアプリケーション部6に伝えて、次の入力を待つ。水平から所定の角度以上でない場合は、タッチセンサ部4からの入力情報が指定された領域、例えば画面左下部を指し示しているかを判定する。その場合、タッチセンサ部4からの入力情報が所定の画面領域を所定時間以上経過しても指し示し続けているかを判断する。その時、タイマ部5から時間経過情報を取得し、所定時間以上経過を判断する。その場合、タッチセンサ部4からの入力情報が入力制御部3に伝えられても、入力制御部3はアプリケーション部6に入力情報を伝えない(タッチ操作禁止状態、以下同じ)。また、タッチセンサ部4からの入力情報が所定の画面領域から外れた場合、入力制御部3は再びタッチセンサ部4からの情報入力をアプリケーション部6に伝えることができる。なお、水平から所定の角度以上である場合の所定の角度は、ユーザが設定することもできる。また、タイマ部5から時間経過情報を取得し、所定時間以上経過を判断するときの所定時間はユーザが設定することもできる。
【0019】
タッチセンサ部4は、指、スタイラスペンなどによる接触を検知した場合、画面上の位置(座標など)を表す入力情報として入力制御部3に伝える。
【0020】
タイマ部5は、時間経過を入力情報として入力制御部3に伝える役割を持っている。本発明の場合、例えば画面下部を指し示していると判定した場合に入力制御部3はタイマ部5に計測開始を指示し、所定時間経過した場合、タイマ部5から入力制御部3に通知される。
【0021】
アプリケーション部6は、入力制御部3によって伝えられるタッチセンサ部4からの入力情報(例えばタッチセンサを触れた場所の座標)を受けて、情報処理端末上でアプリケーションプログラムなどを実行する。アプリケーションプログラムによっては、表示制御部7を通して、表示部8にユーザインタフェースなどの表示を行う。
【0022】
表示制御部7は、アプリケーション部6から受けた情報を元に画面を作成し、表示部8に表示させる。
【0023】
表示部8は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の各種表示デバイスであり、表示制御部7の使用時における各種表示を行う。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態1における情報処理端末において、所定の画面領域をタッチ操作禁止状態にする動作を説明するフローチャートである。
【0025】
まず、情報処理端末1はタッチセンサ部4からの入力があるまで待機する(ステップS201)。
【0026】
タッチセンサ部4からの入力情報を検知した場合(ステップS202)、姿勢センサ部2の情報を元に、入力制御部3は情報処理端末1が水平から所定の角度以上であるか否かを判断する(ステップS203)。
【0027】
水平から所定の角度以上でない場合(すなわち、水平から所定の角度未満の場合)(ステップS203、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS206)。水平から所定の角度以上である場合は(ステップS203、Yes)、タッチセンサ部4からの入力情報を元に、入力制御部3は予め設定された所定の画面領域がタッチされているか否かを判断する(ステップS204)。
【0028】
予め設定された所定の画面領域がタッチされていない場合(ステップS204、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS206)。予め設定された所定の画面領域がタッチされている場合(ステップS204、Yes)は、タイマ部5の入力情報を元に、入力制御部3は所定時間以上、所定の画面領域をタッチしているか否かを判断する(ステップS205)。
【0029】
所定時間以上タッチしていない場合(ステップS205、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS206)。所定の画面領域をタッチしている場合(ステップS205、Yes)は、タッチセンサ部4からの入力情報をアプリケーション部6に通知しない(ステップS207)。このことにより、アプリケーション部6はユーザからの操作を受け付けることが出来ない状態となり、ユーザが情報処理端末を持った際に、タッチセンサを誤ってタッチしてしまった場合のユーザが意図しない操作を防ぐことができる(タッチ操作禁止状態)。
【0030】
タッチ操作禁止状態の場合に、所定の画面領域をタッチし続けている場合は(ステップS208)、タッチセンサ部4からの入力情報をアプリケーション部6に通知しない状態を継続する(タッチ操作禁止状態の継続)(ステップS207)。所定の画面領域をタッチしていない場合は、再びタッチセンサ部4からの入力情報を待機し、アプリケーション部6に通知可能な状態になる(タッチ操作禁止状態の解除)(ステップS201)。
【0031】
図3は、本発明の実施の形態1における情報処理端末において、ユーザが情報処理端末を片手(左手)で持つことによって、タッチセンサ部4を誤ってタッチしてしまった場合のユーザが意図しない操作を防ぐときの動作イメージを示す図である。ユーザが、予め設定された所定の画面領域302を、情報処理端末の傾きが水平から所定の角度以上である場合で、所定時間以上持ち続けると、情報処理端末は、ユーザがその領域をタッチしても反応しないように前述のタッチ操作禁止状態にする。予め設定された所定の画面領域302以外の領域301はタッチ操作禁止状態ではないのでユーザはタッチ操作が可能となり、タッチセンサ部4に触れていても情報処理端末は誤動作することなく、安定して持つことができ、予め設定された所定の画面領域302以外の領域301はタッチ操作が可能となる。なお、図3は左手の場合を表しているが、右手の場合も同様である。
【0032】
以上説明したように、本実施の形態1の情報処理端末によれば、ユーザが情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまう誤操作を低減し、情報処理端末の操作性を向上できる。特に、片手持ちの場合などの誤操作の低減が図れる。
【0033】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について説明する。構成(ブロック図)は実施の形態1における図1と同様である。
【0034】
図4は、本発明の実施の形態2における情報処理端末において、全画面領域をタッチ操作禁止にする動作を説明するフローチャートである。
【0035】
まず、情報処理端末1はタッチセンサ部4からの入力があるまで待機する(ステップS401)。
【0036】
タッチセンサ部4からの入力情報を検知した場合(ステップS402)、姿勢センサ部2の情報を元に、入力制御部3は情報処理端末1が水平から所定の角度以上であるか否かを判断する(ステップS403)。
【0037】
水平から所定の角度以上でない場合(ステップS403、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS406)。水平から所定の角度以上である場合は(ステップS403、Yes)、タッチセンサ部4からの入力情報を元に、入力制御部3は予め設定された所定の画面領域がタッチされているか否かを判断する(ステップS404)。
【0038】
予め設定された所定の画面領域がタッチされていない場合(ステップS404、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS406)。予め設定された所定の画面領域がタッチされている場合(ステップS404、Yes)は、タイマ部5の入力情報を元に、入力制御部3は所定時間以上、所定の画面領域をタッチしているか否かを判断する(ステップS405)。
【0039】
所定時間以上タッチしていない場合(ステップS405、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS406)。所定の画面領域をタッチしている場合(ステップS405、Yes)は、タッチセンサ部4からの入力情報をアプリケーション部6に通知しない(ステップS407)。このことにより、アプリケーション部6はユーザからの操作を受け付けることが出来ない状態となり、ユーザが情報処理端末を持った際に、タッチセンサを誤ってタッチしてしまった場合のユーザが意図しない操作を防ぐことができる(タッチ操作禁止状態)。
【0040】
タッチ操作禁止状態の場合に、所定の画面領域をタッチし続けている場合は(ステップS408)、継続してタッチセンサ部4からの入力情報をアプリケーション部6に通知しない(タッチ操作禁止状態の継続)(ステップS407)。所定の画面領域をタッチしていない場合は、再びタッチセンサ部4からの入力情報を待機し、アプリケーション部6に通知可能な状態になる(タッチ操作禁止状態の解除)(ステップS401)。
【0041】
図5は、本発明の実施の形態2における情報処理端末において、ユーザが情報処理端末を両手で持つことによってタッチセンサ部4を誤ってタッチしてしまう誤操作を防ぐときの動作イメージを示す図である。図3のイメージを基に、両手で持った場合のイメージを想定した図である。ユーザが、予め定義された領域502、503を、情報処理端末の姿勢が水平から所定の角度以上である状態で、所定時間以上持ち続けると、情報処理端末は所定の画面領域をタッチしても操作が出来ないようにタッチ操作禁止状態にする。この場合はユーザが両手で持っているので、ユーザによるタッチ操作が可能な領域501の領域もタッチ操作をする場合は無いと捉え、全ての画面領域(501、502、503)をタッチしても操作が出来ないように、全画面領域をタッチ操作禁止状態にすることができる。例えば、観覧専用モードにするといったことも可能である。この場合、タッチセンサ部4からのすべての入力情報を、入力制御部3がアプリケーション部6に通知しないようにすることで、ユーザが情報処理端末を両手で持った場合に、タッチセンサ部4に誤って触れても端末は誤動作することがなく、情報処理端末を安定して持つことができる。
【0042】
以上説明したように、本実施の形態2の情報処理端末によれば、ユーザが情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまう誤操作を低減し、情報処理端末の操作性を向上できる。特に、両手持ちの場合の誤操作の低減などが図れる。
【0043】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について説明する。構成(ブロック図)は実施の形態1における図1と同様である。
【0044】
図6は、本発明の実施の形態3における情報処理端末において、画面上部をタッチ操作禁止にし、ユーザインタフェースを画面下部に表示する動作を説明するフローチャートである。
【0045】
まず、情報処理端末1はタッチセンサ部4からの入力があるまで待機する(ステップS601)。
【0046】
タッチセンサ部4からの入力情報を検知した場合(ステップS602)、姿勢センサ部2の情報を元に、入力制御部3は情報処理端末1が水平から所定の角度以上であるか否かを判断する(ステップS603)。
【0047】
水平から所定の角度以上でない場合(ステップS603、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS606)。水平から所定の角度以上である場合は(ステップS603、Yes)、タッチセンサ部4からの入力情報を元に、入力制御部3は予め設定された所定の画面領域がタッチされているか否かを判断する(ステップS604)。
【0048】
予め設定された所定の画面領域がタッチされていない場合(ステップS604、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS606)。予め設定された所定の画面領域がタッチされている場合(ステップS604、Yes)は、タイマ部5の入力情報を元に、入力制御部3は所定時間以上、所定の画面領域をタッチしているか否かを判断する(ステップS605)。
【0049】
所定時間以上タッチしていない場合(ステップS605、No)は、タッチセンサ部4の入力情報をアプリケーション部6に通知する(ステップS606)。所定の画面領域をタッチしている場合(ステップS605、Yes)は、タッチセンサ部4からの入力情報が、所定の画面領域内であれば、アプリケーション部6に通知しない(ステップS607)。しかし、タッチセンサ部4からの入力情報が、所定の画面領域内以外であれば、アプリケーション部6に通知する。このことにより、アプリケーション部6は所定の画面領域内に関するユーザからの操作を受け付けることが出来ない状態となり、ユーザが情報処理端末を持った際に、タッチセンサを誤ってタッチしてしまった場合のユーザが意図しない操作を防ぐことができる(タッチ操作禁止状態)。また、所定の画面領域内以外の入力情報はアプリケーション部6に通知することができる。
【0050】
タッチ操作禁止状態の場合に、所定の画面領域をタッチし続けている場合は(ステップS608)、継続してタッチセンサ部4からの入力情報をアプリケーション部6に通知しない(タッチ操作禁止状態の継続)(ステップS607)。所定の画面領域をタッチしていない場合は、再びタッチセンサ部4からの入力情報を待機し、アプリケーション部6に通知可能な状態になる(タッチ操作禁止状態の解除)(ステップS601)。
【0051】
図7は、図3、図5以外の端末の持ち方をした場合にタッチセンサ部4に触れた場合と、その場合の画面表示の応用例を示す。
【0052】
例えば、端末上部を持った場合、ユーザが、端末上部の領域701を予め定義しておき、図3の領域302や図5の領域502、503と同様に領域701をタッチしても反応しないようにタッチ操作禁止状態にすることができる。また、その場合、領域701以外の画面部分はタッチ操作が可能であるため、例えばメニューのようなユーザインタフェース702をアプリケーション部6が用意し、表示制御部7を通して表示部8に表示することができる。ユーザは、タッチしていないもう一方の手を使用して、このユーザインタフェースを操作することができる。このように、タッチ操作禁止状態になる契機を利用して、ユーザインタフェースを切り替えることもできる。
【0053】
なお、タッチセンサ部4には、指やスタイラスペンが触れたことを検知したときに、タッチプレスイベント、離れたことを検知したときにタッチリリースイベントを送出するといった機能が備わっている場合がある。
【0054】
その場合、図2、S205のような所定時間以上タッチし続けるという表現は、タッチセンサ部4からのタッチプレスイベントを入力制御部3が受け取った時から時間を計測し始め、所定時間以上経過したことをタイマ部5を通じて入力制御部3が判定するという動作を表す。
【0055】
同様に、図2、S208のようなタッチし続けているか否かを判断する場合に、タッチリリースイベントで判断することができる。
【0056】
このように、所定時間以上経過したことを判断する場合にはタッチリリースイベントを利用できるので、図2、S202でタッチセンサ部4からの入力情報としてタッチプレスイベントが送出された場合、入力制御部3はアプリケーション部6にタッチプレスイベントが送出されたことを通知してもよい。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態3の情報処理端末によれば、ユーザが情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまう誤操作を低減し、情報処理端末の操作性を向上できる。特に、上持ちの場合の誤操作の低減などが図れる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明にかかる情報処理端末は、ユーザが情報処理端末を手に持つことによってタッチセンサを誤ってタッチしてしまう誤操作を低減し、情報処理端末の操作性を向上できるので、手に持つことでタッチセンサ画面を誤って触れてしまう恐れのある携帯電話やスマートフォン、PCなどに有用である。
【符号の説明】
【0059】
1 情報処理端末
2 姿勢センサ部
3 入力制御部
4 タッチセンサ部
5 タイマ部
6 アプリケーション部
7 表示制御部
8 表示部
301 タッチ操作が可能な領域
302 タッチ操作を禁止するか否かを判断する領域、また禁止する領域
501 タッチ操作が可能な領域
502 タッチ操作を禁止するか否かを判断する領域、また禁止する領域
503 タッチ操作を禁止するか否かを判断する領域、また禁止する領域
701 タッチ操作を禁止するか否かを判断する領域、また禁止する領域
702 タッチ操作が可能な領域、またユーザインタフェースを表示する領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触を検知するタッチセンサと、
姿勢を検知する姿勢センサと、
前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサのいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える
情報処理端末。
【請求項2】
前記入力制御部は、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度未満である場合に、前記タッチセンサのいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの部分からの入力情報をアプリケーション部に通知するように制御する
請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記入力制御部は、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサのいずれかの部分に所定時間以上の接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する
請求項1又は請求項2に記載の情報処理端末。
【請求項4】
接触を検知するタッチセンサと、
姿勢を検知する姿勢センサと、
前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの下半分のいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの右下又は左下の部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える
情報処理端末。
【請求項5】
前記入力制御部は、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの下半分のいずれかの部分に所定時間以上の接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの右下又は左下の部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する
請求項4に記載の情報処理端末。
【請求項6】
接触を検知するタッチセンサと、
姿勢を検知する姿勢センサと、
前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの下半分のいずれかの2点に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの下半分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える
情報処理端末。
【請求項7】
前記入力制御部は、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの下半分のいずれかの2点に所定時間以上の接触を検知したときは、前記タッチセンサの下半分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する
請求項6に記載の情報処理端末。
【請求項8】
接触を検知するタッチセンサと、
姿勢を検知する姿勢センサと、
前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの上半分のいずれかの部分に接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの上端の部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する入力制御部と、を備える
情報処理端末。
【請求項9】
前記入力制御部は、前記姿勢センサが検知した姿勢が水平から所定の角度以上である場合に、前記タッチセンサの上半分のいずれかの部分に所定時間以上の接触を検知したときは、前記タッチセンサの接触を検知した部分を含む前記タッチセンサの上端の部分からの入力情報をアプリケーション部に通知しないように制御する
請求項8に記載の情報処理端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−180943(P2011−180943A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46182(P2010−46182)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】