情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム
【課題】楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法を提供する。
【解決手段】再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。プレイリストファイルは、コンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、シナリオはエントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。コンテンツ再生を行う情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する。
【解決手段】再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。プレイリストファイルは、コンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、シナリオはエントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。コンテンツ再生を行う情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。特に、音楽再生を行う情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
音楽コンテンツの記録メディアとして、例えばCDが多く利用されているが、昨今、DVD(Digital Versatile Disc)や、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、あるいはフラッシュメモリなど、大容量のメディアの利用も考えられている。
【0003】
しかしながら、CD,DVD,BD等の各メディアには、それぞれの規格に従ったコンテンツ記録および再生を行うことが必要となる。CDの場合、例えば音楽再生における利便性を考慮した再生制御を実行しやすい設定となっている。例えば、複数の曲を記録したCDから曲の頭をサーチして任意の曲を再生する処理や、1つの曲の繰り返し再生などの曲単位の再生処理などを容易に実現できる。
【0004】
一方、主に映画などの画像データを格納した例えばDVDやBDでは、画像再生において利用可能性の高い再生制御、例えば高速再生、スロー再生など、特に画像再生において利便性の高い再生制御を実行しやすい設定となっている。
【0005】
DVDにおける画像再生制御について開示した従来技術として、例えば、特許文献1(特許3154703号公報)、特許文献2(特許3128220号公報)、特許文献3(特許3617201号公報)などがある。
特許文献1(特許3154703号公報)と特許文献2(特許3128220号公報)は、画像再生を様々な再生位置から再生可能とした構成を開示している。
特許文献3(特許3617201号公報)は、複数の画像データを組み合わせた任意の再生シーケンスを設定した再生処理を実行する構成を開示している。
上記の従来技術は、いずれも、例えばある画像シーンから次の画像シーンへ移動する制御構成を開示している。
【0006】
しかしながら、一般的に、シーンの切り替え等の再生画像位置の切り替え処理に際して、表示部に黒画面表示等を行い、出力画像の途切れが発生する。これは、例えば、再生制御情報を格納したファイルであるプレイリストファイルの切り替え処理などに時間を要することなどが要因である。この画像の途切れ時間は、再生装置の処理能力に依存してしまう。
【0007】
しかし、例えば、複数の曲を連続再生する場合に、ある曲と次の曲の間に、再生機器に応じて異なる時間の途切れ(無音時間)が発生すると、ユーザが不快に感じることが多い。
一般的に、複数の曲を格納したCD等において、曲と曲の間隔はそれぞれのアーティストによってこだわった結果の時間間隔に設定されていることが多い。
このような曲間の時間が、再生機器の制御時間の都合で変化してしまうと、ユーザが不快に感じるのみならず、音楽コンテンツの価値自体が低下してしまう可能性がある。
【0008】
しかし、例えば、多くのDVDやBDのコンテンツ再生処理は、再生制御情報としてのプレイリスト、さらにプレイリストによって指定されるクリップ情報、さらにクリップ情報に対応付けられたコンテンツファイル(AVストリームファイル)等、多くのファイルを利用した処理が必要となる。このような複数ファイルの読み出しや切り替え処理に時間が必要であり、処理遅延が発生しやすいという問題がある。
特に、処理能力の低い再生機器を利用して、音楽コンテンツを再生しようとすると、曲の移行に伴うファイル切り替え制御に多くの時間がかかり、曲間の無音時間が冗長になる可能性が高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許3154703号公報
【特許文献1】特許3128220号公報
【特許文献1】特許3617201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本開示は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、BD等、再生制御情報ファイルとしてのプレイリストを利用した音楽再生処理を行う構成において、例えば曲間に予め設定された時間間隔を変動させることのない音楽再生や指定位置からのスムーズな再生などを可能とする情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の第1の側面は、
楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する構成であり、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記データ処理部は、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する情報処理装置にある。
【0012】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、前記リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定され、前記シーンは前記エントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定された構成であり、前記データ処理部は、各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う。
【0013】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う。
【0014】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う。
【0015】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、前記リピート再生設定に応じた再生制御を実行する構成であり、全曲リピート再生設定、または1曲リピート再生設定においては、リピート再生対象曲の終端をシーン境界である無音区間位置のリンクポイントに基づいて検出し、リピート再生の開始位置に遷移させる制御を行う。
【0016】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、リモコン操作情報、またはメニュー画面操作情報に応じた制御情報、またはプログラム再生によるシーン遷移に関する制御情報の少なくともいずれかの制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて遷移先制御を行う。
【0017】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記リンクポイントは各曲の開始直後の位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、各曲の開始直後におけるシーンにおける再生制御態様と、各曲の開始直後を経過した後のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する。
【0018】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記リンクポイントは各曲の終了位置と次曲までの無音区間との境界位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、各曲の終了までのシーンにおける再生制御態様と、各曲の終了後の無音区間のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する。
【0019】
さらに、本開示の第2の側面は、
楽曲コンテンツを含むコンテンツを格納したストリームファイルと、
前記コンテンツの再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを格納し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツを再生する再生装置において、前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行わせ、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させることを可能とした情報記録媒体にある。
【0020】
さらに、本開示の第3の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部が、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行するコンテンツ再生ステップを実行し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップは、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行するステップである情報処理方法にある。
【0021】
さらに、本開示の第4の側面は、
情報処理装置においてコンテンツ再生処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部に、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行させるコンテンツ再生ステップを実行させ、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップにおいて、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させるプログラムにある。
【0022】
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0023】
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0024】
本開示の一実施例の構成によれば、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
具体的には、再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、シナリオはエントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。コンテンツ再生を行う情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する。
これらの構成により、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について説明する図である。
【図2】情報処理装置における音楽再生時に、表情報処理装置または出力部に表示される画像の例について説明する図である。
【図3】情報記録媒体(BD)の格納データについて説明するシーケンス図である。
【図4】JARファイルに格納された再生制御プログラム(BD−J)と、シナリオ、さらにプレイリストファイルを利用した音楽再生処理の概要について説明する図である。
【図5】楽再生処理に適用するプレイリストの構成例について説明する図である。
【図6】シナリオを適用した音楽再生処理例について説明する図である。
【図7】シナリオを適用した音楽再生処理例について説明する図である。
【図8】シナリオを適用した音楽再生処理例について説明する図である。
【図9】プレイリストおよびストリームファイルの設定例について説明する図である。
【図10】プレイリストおよびストリームファイルの設定例について説明する図である。
【図11】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図12】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図13】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図14】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図15】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図16】シナリオ記述に従った再生制御処理シーケンスの例について説明するフローチャートを示す図である。
【図17】シナリオ記述に従った再生制御処理シーケンスの例について説明するフローチャートを示す図である。
【図18】シナリオに従ったコンテンツ再生を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について説明する図である。
【図19】情報処理装置の実行するコンテンツ再生処理の全体シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。
【図20】コンテンツ編集装置の構成例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本開示の情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行う。
1.情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について
2.情報記録媒体の格納データと、再生制御処理の概要について
3.シナリオを適用した音楽再生処理例について
4.プレイリストおよびストリームファイルのその他の設定例
5.XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例
5−1.シーン00対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−2.シーン01対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−3.シーン02対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−4.シーン12対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−5.シーン13対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−6.シーン14対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−7.シーン15〜17対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
6.シナリオに従った再生制御処理フローについて
7.情報処理装置の構成例について
8.情報処理装置におけるコンテンツ再生処理シーケンスについて
9.コンテンツ編集装置の構成例について
10.本開示の構成のまとめ
【0027】
[1.情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について]
まず、図1を参照して、本開示の情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について説明する。
本開示の情報処理装置は、音楽コンテンツを記録した情報記録媒体、具体的には、例えばBD(Blu−Ray Disc)からの音楽再生を行う装置である。
図1には、情報処理装置の例として、BDレコーダやBDプレーヤ等の記録再生装置としての情報処理装置100a、さらに、PCとしての情報処理装置100bを示している。
【0028】
情報処理装置100a,100bは、情報記録媒体(BD)110を装着して音楽再生を行う。なお、情報記録媒体110には音楽コンテンツのみならず、静止画、動画コンテンツも記録されており、音楽再生に併せて、静止画や動画の再生も行われる。
BDレコーダやBDプレーヤ等の記録再生装置としての情報処理装置100aには、ディスプレイとスピーカを備えた出力部30が接続され、情報処理装置100aが情報記録媒体(BD)110から再生したデータ(音声/画像)は、出力部30において出力される。なお、ディスプレイを持たない音声出力部のみの構成としてもよい。
PCとしての情報処理装置100bはスピーカ、ディスプレイを備えており、情報処理装置100bが情報記録媒体(BD)110から再生したデータ(音声/画像)は、PCのスピーカとディスプレイに出力される。
【0029】
なお、情報処理装置100は、音楽再生中にネットワーク20を介してサーバ10と接続される。サーバ10は、例えば再生している音楽に関する情報、具体的には、歌手(アーティスト)からのメッセージ(ツイッタ(Twitter))、あるいは近況、コンサート等の再生曲に関連する様々なニュース(RSS)などを情報処理装置100に提供する。情報処理装置100は、サーバ10から受信する情報をディスプレイに出力して表示する。
【0030】
情報処理装置100における音楽再生時に、表情報処理装置または出力部に表示される画像の例を図2に示す。
図2には、
(1)音楽再生時画面例120、
(2)待機画面例130
これらの2つの表示データ例を示している。
【0031】
情報処理装置100に情報記録媒体(BD)110を装着すると、すぐに音楽再生が開始される。例えば複数曲が記録された情報記録媒体(BD)110を情報処理装置100に装着すると、第1曲目から再生が開始される。
なお、この再生制御処理は、情報記録媒体(BD)110に記録された再生制御プログラムに従って実行される。再生処理の詳細については後述する。
【0032】
音楽が再生されている期間は、例えば、図2の(1)音楽再生時画面例120に示す静止画画面が表示される。
再生バー121は、例えば1つの楽曲のおおよその再生位置情報を示す領域であるる。楽曲とは1つの曲を意味する。
曲名122は、再生中の楽曲の題名を表示する領域である。
歌詞123は、再生中の楽曲の歌詞表示する領域である。
ツイッタ(Twitter)124は、例えば再生中の楽曲の歌手(アーティスト)からのメッセージ等を表示する領域である。
RSS125は、近況、コンサート等の再生曲に関連する様々なニュース情報などを表示する領域である。
ツイッタ(Twitter)124、RSS125は、例えばサーバ10からの受信情報の表示領域である。
【0033】
[2.情報記録媒体の格納データと、再生制御処理の概要について]
次に、図3以下を参照して、情報記録媒体(BD)110の格納データと、再生制御処理の概要について説明する。
BDの記録データに対応するディレクトリは図3に示す構成を持つ。ディレクトリには図3に示すように、
インデックスファイル、
ムービーオブジェクトファイル、
プレイリストファイル、
クリップ情報ファイル、
クリップAVストリームファイル、
JARファイル、
例えば、これらのファイルが記録される。
【0034】
インデックスファイルには、再生処理に適用するインデックス情報としてのタイトル情報が格納されている。ユーザは、例えばこのタイトルを指定して、所定のコンテンツ再生処理を行うことができる。
ムービーオブジェクトファイルは、主として動画再生処理に適用する動画再生処理プログラムである。
プレイリストファイルは、タイトルによって指定されの再生プログラムのプログラム情報に従ったコンテンツの再生順等を規定したファイルであり、再生位置情報を持クリップ情報に対する指定情報等を有する。
クリップ情報ファイルは、プレイリストファイルによつて指定されるファイルであり、クリップAVストリームファイルの再生位置情報等を有する。
クリップAVストリームファイルは、再生対象となるAVストリームデータを格納したファイルである。
JARファイルは、BD対応のJAVA(登録商標)プログラム(BD−J)、音楽再生時野再生制御情報を記録したシナリオ等を格納したファイルである。
【0035】
情報処理装置が情報記録媒体に記録されたコンテンツを再生するシーケンスは以下の通りである。
まず、再生アプリケーションによってインデックスファイルから特定のタイトルを指定する。
指定されたタイトルに関連付けられた再生プログラムが選択される。
選択された再生プログラムのプログラム情報に従ってコンテンツの再生順等を規定したプレイリストが選択される。
選択されたプレイリストに規定されたクリップ情報によって、コンテンツ実データとしてのAVストリームが読み出されて、AVストリームの再生が行われる。
【0036】
なお、以下において説明する音楽再生処理は、JARファイルに格納された再生制御プログラム(BD−J)とシナリオ、プレイリストファイル等を利用して行われる。
音楽コンテンツは、クリップAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)に例えば曲単位で格納されている。
【0037】
図4を参照して、JARファイルに格納された再生制御プログラム(BD−J)と、シナリオ、さらにプレイリストファイルを利用した音楽再生処理の概要について説明する。
【0038】
図4には、情報記録媒体(BD)110に記録された音楽コンテンツファイルである再生データ(クリップAVストリームファイル)と、この音楽コンテンツの再生制御に利用されるデータを示している。具体的には、
(A)JAR(JAVA(登録商標))ファイル
(A1)シナリオ211、
(A2)再生制御プログラム(BD−J)212、
(B)プレイリスト213、
(C)クリップ214
(C1)クリップ情報ファイル
(C2)クリップAVストリームファイル
これらのデータを示している。
【0039】
再生対象となる音楽コンテンツは、(C2)クリップAVストリームファイルに格納される。複数曲を記録したBDの場合には、例えば曲単位のファイルとして、以下のクリップAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)が設定される。
第1曲目の楽曲ファイル:00000.m2ts
第2曲目の楽曲ファイル:00001.m2ts
第3曲目の楽曲ファイル:00002.m2ts
:
【0040】
これらの各楽曲ファイル(xxxxx.m2ts)に対応して、個別のクリップ情報ファイル(xxxxx.clpi)が設定される。
【0041】
プレイリストファイル213は、再生制御情報を格納したファイルであり、再生対象のクリップAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)に対応付けられたクリップ情報ファイル(xxxxx.clpi)を取得して、音楽コンテンツの再生制御を実行する。
【0042】
再生制御プログラム(BD−J)212は、BD対応のJAVA(登録商標)プログラムである。この再生制御プログラム(BD−J)212は、シナリオ211と、プレイリストファイル213等を利用して音楽コンテンツの再生制御を実行する。
【0043】
シナリオ211は、例えばXMLデータによって記述されたデータであり、プレイリストのみでは実現が困難な様々な再生シーケンスや、楽曲の再生途中におけるユーザ指示に応じた制御情報を記述している。
シナリオ211には、具体的には、例えば、
リピート再生処理の再生制御情報、
ユーザの入力情報としての次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)等のユーザ入力情報に応じた再生制御情報、
例えばこのような具体的な再生制御情報を含むデータである。
【0044】
プレイリストには、再生対象データ指定情報であるプレイアイテムが含まれる。プレイリストに含まれるプレイアイテムによって規定される再生区間としてのクリップ情報によって、コンテンツ実データとしての再生データが選択的に読み出されて、再生処理が行われる。なお、プレイリストには、プレイアイテムを多数、設定可能である。
【0045】
図5を参照して、音楽再生処理に適用するプレイリスト(楽曲再生用プレイリスト)の構成例について説明する。
図5は、情報記録媒体(BD)に、5曲の楽曲が個別のAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)として記録され、この5つのAVストリームファイルの再生制御情報として設定された1つの楽曲再生用プレイリストの構成例を示している。楽曲とは1つの曲を意味する。
なお、以下ではAVストリームファイルを「ストリームファイル」または「ストリーム」と呼ぶ。
【0046】
図5には、
(1)プレイリストファイル(楽曲再生用プレイリストファイル)構成
(2)ストリームファイル構成
これらを示している。
【0047】
図5の(2)ストリームファイル構成に示すように、
ストリームファイルは、
待機画面対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00005.m2ts)、
これら6つのストリームファイルが含まれる。
【0048】
なお、待機画面対応のストリームファイル(00000.m2ts)は、例えば、先に図2を参照して説明した待機画面例130に相当する画像再生用データが含まれる。
1〜5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts〜00005.m2ts)には各楽曲対応の音声データ、および、先に図2を参照して説明した音楽再生時画面例120に相当する画像再生用データが含まれる。
【0049】
図5の(2)ストリームファイル構成に示すように、各ストリームファイルは、1つ以上のシーンに区分されている。
図に示す例では、例えば、
待機画面のストリームファイル(00000.m2ts)はシーン00,01、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)はシーン02,03,04、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)はシーン05,06、07、
このように、各ストリームファイルは1以上のシーンで構成される。
【0050】
各曲のシーンの設定態様は、様々な設定が可能であるが、例えば以下のようなシーン設定がなされる。
楽曲の開始位位置から2秒までの区間を第1シーン、
楽曲の開始位位置から2秒経過後〜曲の終了までを第2シーン、
曲の終了から、次の曲までの無音区間を第3シーン、
このようなシーン分割の設定がなされる。
【0051】
なお、各シーンの開始点、終了点位置は、再生データのパケット識別子、あるいは各ストリームファイル再生開始位置からの再生時間情報等によって規定され、これらの位置情報、または位置情報を取得するための情報がプレイリストファイルに記録される。
【0052】
図5(1)プレイリストファイル構成に示すように、プレイリストには、再生対象データ指定情報である複数のプレイアイテムが設定される。
図5に示す例は、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に6つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられている。すなわち、
プレイアイテム#0:待機画面ストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第1曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第2曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第3曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第4曲目のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイアイテム#5:第5曲目のストリームファイル(00005.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ6個のプレイアイテム#0〜#5を有している。
【0053】
プレイアイテムには、
各ストリームファイルの再生開始位置と再生終了位置に対応する再生位置情報としてのエントリマーク(Entry Mark)が記録される。
さらに、各ストリームファイルのシーン境界位置に対応する再生位置情報としてのリンクポイント(Link Point)が記録される。
これらの再生位置は、前述したように、例えばパケット識別子あるいは再生時間情報としてプレイリストファイルの各プレイアイテム情報中に記録される。
この再生位置情報を利用した再生制御によって、例えば各曲の頭からの再生、あるいはシーン境界からの再生開始などを実行できる。
【0054】
1つのプレイリスト内に設定されるプレイアイテムやエントリマーク、リンクポイントには、連続的となるシーケンス番号が付与される。各エントリマーク、リンクポイントは、ストリームの途中再生などにおけるアクセスするエントリ位置となる。
例えば、エントリマークを再生順に並べることでプレイリストの再生順序が定義される。
【0055】
あるプレイリストを再生する際、2つのAVストリームをまたいで連続再生すると、エンコーダが持つ内部バッファがオーバーフローする可能性があることから、通常、前のストリームの再生を一旦終えてから次のストリームの再生を行なう。このため、ストリームの切換りでは画面が一瞬フリーズする。
【0056】
しかし、シームレス情報を適用した処理を行なうことで、ストリームをまたいで連続再生する「シームレス再生」が可能となる。シームレス再生が可能なストリームを作成するためには、前のAVストリームを記録し終わった時点でのバッファ状態や時間情報からなるシームレス情報を保持し、利用可能な状態としておくことが必要である。
【0057】
1つのプレイリストが複数のプレイアイテムで構成される場合、プレイアイテム内には、直前のプレイアイテムへの接続条件(Connection Condition:CC)、すなわち連続再生することが可能であるかどうかが記載される。クリップ情報には、後続のクリップ情報の接続がConnection Condition=5で連続である場合には、後続のClipInformationのファイル名とConnection Condition=5で連続であることを示す接続条件が記載される。
【0058】
図5(1)中に示すプレイアイテム間に示すCC=5は、2つのプレイアイテム間の再生がシームレス再生によって実行可能な条件でコンテンツが生成されていることを示している。具体的には、例えば、情報記録媒体(例えばBD)上に記録された複数のストリームファイルが、連続再生(シームレス再生)可能な設定で配置されているなど、シームレス再生を実現するための条件を満足する設定で構成されていることを示している。
【0059】
なお、図5(2)ストリームファイル構成の最下段に示すように、各ストリームファイルのデータ区間はチャプタとして定義され、各チャプタに対応して1つのプレイアイテムが割り当てられる。
【0060】
先に図4を参照して説明したように、プレイリストファイルを利用した再生制御を実行するのは、BD対応のJAVA(登録商標)プログラムとして設定された再生制御プログラム(BD−J)212である。
再生制御プログラム(BD−J)212は、図5を参照して説明した、
エントリマーク、
リンクポイント、
が規定されたプレイリストファイルと、
さらに、XMLデータとして記述されたシナリオ211を適用してコンテンツ再生制御を実行する。
【0061】
[3.シナリオを適用した音楽再生処理例について]
次に、図6以下を参照してシナリオを適用した音楽再生処理例について説明する。
前述したように、シナリオは、例えばXMLデータによって記述されたデータであり、プレイリストのみでは実現が困難な様々な再生シーケンスや、楽曲の再生途中におけるユーザ指示に応じた制御情報を記述している。
シナリオには、具体的には、例えば、
リピート再生処理の再生制御情報、
ユーザの入力情報としての次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)等のユーザ入力情報に応じた再生制御情報、
例えばこのような具体的な再生制御情報を含むデータである。
【0062】
図4を参照して説明した再生制御プログラム(BD−J)212は、例えば、シナリオ211とプレイリストファイル213を利用してコンテンツ再生制御を実行する。
シナリオには、図5を参照して説明したシーン単位の再生制御情報が記録されている。例えば、
シーンxx対応再生制御情報として、
(a)シーンxxの再生期間中に次曲再生指示(Next)のユーザ入力が検出された場合の処理、
(b)シーンxxの再生期間中に前曲再生指示(Prev)のユーザ入力が検出された場合の処理、
(c)シーンxxの再生期間中にシーンxxの終了位置に到達した場合の処理として、
(c1)全曲リピート再生が設定されている場合、
(c2)1曲リピート再生が設定されている場合、
(c3)リピート再生が設定されていない場合
(d)シーンxxの再生期間中に早送り指示(FF)のユーザ入力が検出された場合の処理、
例えば、これらの場合の制御情報が記録されている。
【0063】
再生制御プログラム(BD−J)212は、上記の各場合について、シナリオの記録データと、プレイリストファイルに記録された再生位置情報としてのエントリマークおよびリンクポイントを適用して、シナリオの記載に従ったコンテンツ再生制御、例えば再生曲の変更、リピート再生、再生終了、待機画面の表示など、さまざまな再生制御を実行する。
【0064】
以下、図6〜図8を参照して、シナリオに記録された様々な再生制御情報に従った再生制御処理例について説明する。
以下に示す各制御態様について説明する。
(A)リピート再生処理例(図6)、
(B)次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)入力検出に対応した再生制御処理例(図7)、
(C)リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御処理例(図8)、
【0065】
(3−1.リピート再生処理例)
まず、図6を参照して、リピート再生処理例について説明する。
図6には、
(A1)シナリオの再生制御情報
(A2)再生処理例
これらを示している。
なお、(A1)シナリオの再生制御情報は実際には例えばXMLデータとして記録されている。図6(A1)に示す「シナリオの再生制御情報」は、XMLデータを解釈して説明した説明文である。
【0066】
図6に示すように、リピート再生時の(A1)シナリオの再生制御情報には、以下の情報が含まれる。
(a)リピートオフ(リピート再生なし)の設定の場合の再生制御情報
シーン02,03,04・・16を順次、遷移して再生を行い、シーン16の最後でポーズ(一時停止)。
(b)オールリピート(全曲リピート再生)の設定の場合の再生制御情報
シーン02,03,04・・16を順次、遷移して再生を行い、シーン16の最後で、シーン02に戻り再生を繰り返す。
(c)リピート1(1曲のリピート再生)の設定の場合の再生制御情報
シーン02,03を順次、遷移して再生を行い、シーン03の最後で、シーン02に戻り再生を繰り返す。
【0067】
シナリオには、例えば上記(a)〜(c)のように、シーン単位の制御情報がXMLデータとして記録される。
図4に示す再生制御プログラム(BD−J)212は、シナリオ211に記録されたこれらのシーン対応の制御情報に基づいて、プレイリストに記録されたエントリマークやリンクポイントを適用して、再生制御を実行する。
図6(A2)再生処理例には、上記のシナリオ(a)〜(c)に対応する再生処理例を示している。
【0068】
(a)リピートオフ(リピート再生なし)の場合
図6(A2)の(a)に示すように、このリピートオフの場合は、1曲目の最初のシーン02から、順次、シーン03,04・・・を連続再生し、最後の5曲目の終了後の無音区間対応シーンであるシーン16の]最後に到達した時点でポーズ(一時停止)を行う。
再生制御プログラム(BD−J)212は、これらの処理を、シナリオの記録データに従って実行する。再生制御プログラム(BD−J)212は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークとリンクポイントを参照して、再生開始位置や停止位置を正しく把握して制御を行うことができる。
【0069】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図6(A2)に示すエントリマーク:EM221に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン16対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行する。
さらに、リピートオフ(リピート再生なし)時の再生停止位置としてシナリオに記録されたシーン16の終了位置に対応する図6(A2)に示すエントリマーク:EM223の位置をプレイリストファイルから取得して、エントリマーク:EM223の位置に再生位置が到達したことを検知した場合にポーズ(一時停止)処理に移行する。
【0070】
(b)オールリピート(全曲リピート再生)の場合
オールリピート(全曲リピート再生)の場合は、1曲目の最初のシーン02から、順次、シーン03,04・・・を連続再生し、最後の5曲目の終了後の無音区間対応シーンであるシーン16の]最後に到達した時点で1曲目の最初のシーン02に戻り再生を繰り返す。
再生制御プログラム(BD−J)212は、これらの処理を、シナリオの記録データに従って実行する。再生制御プログラム(BD−J)212は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークとリンクポイントを参照して、再生開始位置や停止位置、リピート再生の開始位置を正しく把握して制御を行うことができる。
【0071】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図6(A2)に示すエントリマーク:EM221に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン16対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行し、図6(A2)に示すエントリマーク:EM223に対応する再生停止位置に到達したことを検知して、再生を停止する。さらに、全曲リピート再生設定情報に従って、全曲リピート再生開始位置情報としてシナリオに記述されたシーン02の開始位置に対応する図6(A2)に示すエントリマーク:EM221の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02に戻り再生を繰り返す。
【0072】
(c)リピート1(1曲のリピート再生)の場合
リピート1(1曲のリピート再生)の場合は、1曲目の最初のシーン02から、順次、シーン03、遷移して再生を行い、1曲目の終了位置に相当するシーン03の最後で、シーン02に戻り再生を繰り返す。
再生制御プログラム(BD−J)212は、これらの処理を、シナリオの記録データに従って実行する。再生制御プログラム(BD−J)212は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークとリンクポイントを参照して、再生開始位置や停止位置、リピート再生の開始位置を正しく把握して制御を行うことができる。
【0073】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図6(A2)に示すエントリマーク:EM221に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン16対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行し、図6(A2)に示すリンクポイント:LP222に対応する再生停止位置に到達したことを検知して、再生を停止する。さらに、1曲リピート再生設定情報に従って、1曲リピート再生開始位置情報としてシナリオに記述されたシーン02の開始位置に対応する図6(A2)に示すエントリマーク:EM221の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02に戻り再生を繰り返す。
【0074】
(3−2.次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)入力検出に対応した再生制御処理例)
次に、図7を参照して、次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)のユーザ入力の検出に対応した再生制御処理例について説明する。
図7には、図6と同様、
(B1)シナリオの再生制御情報
(B2)再生処理例
これらを示している。
なお、(B1)シナリオの再生制御情報は実際には例えばXMLデータとして記録されている。図7(B1)に示す「シナリオの再生制御情報」は、XMLデータを解釈して説明した説明文である。
【0075】
図7(B1)に示すように、次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)のユーザ入力の検出に対応した(B1)シナリオの再生制御情報には、以下の情報が含まれる。
(a)シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン05(2曲目先頭)に遷移して再生
(b)シーン06(2曲目再生開始2秒〜2曲目終了)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン05(2曲目先頭)に遷移して再生
(c)シーン05(2曲目再生開始2秒以内)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン02(1曲目先頭)に遷移して再生
(d)シーン15(5曲目再生開始2秒〜5曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン02(1曲目先頭)に遷移して再生
【0076】
シナリオには、例えば上記(a)〜(d)のように、シーン単位の制御情報がXMLデータとして記録される。
図4に示す再生制御プログラム(BD−J)212は、シナリオ211に記録されたこれらのシーン対応の制御情報に基づいて、プレイリストに記録されたエントリマークやリンクポイントを適用して、再生制御を実行する。
図7(B2)再生処理例には、上記のシナリオ(a)〜(d)に対応する再生処理例を示している。
【0077】
(a)シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(a)Next]に示すように、シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、シーン05(2曲目先頭)に遷移して、次の曲である2曲目の再生を行う、
【0078】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図7(B2)に示すエントリマーク:EM231に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン03対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行し、シーン03の再生中の次曲再生指示(Next)の入力検出に応じて、シーン03対応のシナリオ制御情報に従った次曲再生処理として、2曲目の最初のシーン05へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン05の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM232の位置をプレイリストファイルから取得して、2曲目の最初のシーン05からの再生を開始する。
【0079】
(b)シーン06(2曲目再生開始2秒〜2曲目終了)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(b)Prev]に示すように、シーン06(2曲目再生開始2秒〜2曲目終了)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、シーン05(2曲目先頭)に遷移して、現在再生中の2曲目の再生を再度開始する。
【0080】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
シナリオのシーン05〜シーン06対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行して第2曲目の再生を実行し、シーン06の再生中の前曲再生指示(Prev)の入力検出に応じて、シーン06対応のシナリオ制御情報に従った前曲再生処理として、2曲目の最初のシーン05へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン05の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM232の位置をプレイリストファイルから取得して、2曲目の最初のシーン05からの再生を開始する。
【0081】
(c)シーン05(2曲目再生開始2秒以内)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(c)Prev]に示すように、シーン05(2曲目再生開始2秒以内)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、シーン02(1曲目)に遷移して、現在再生中の曲(2曲目)の前の曲である1曲目の再生を開始する。
【0082】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
シナリオのシーン05対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行して第2曲目の再生を実行し、シーン05の再生中の前曲再生指示(Prev)の入力検出に応じて、シーン05対応のシナリオ制御情報に従った前曲再生処理として、1曲目の最初のシーン02へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン02の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM231の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02からの再生を開始する。
【0083】
(d)シーン15(5曲目再生開始2秒〜5曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(d)Next]に示すように、シーン15(5曲目再生開始2秒〜5曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合、 シーン02(1曲目)に遷移して1曲目の再生を開始する。
【0084】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
シナリオのシーン15対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行して第5曲目の再生を実行し、シーン15の再生中の次曲再生指示(Next)の入力検出に応じて、シーン15対応のシナリオ制御情報に従った次曲再生処理として、1曲目の最初のシーン02へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン02の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM231の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02からの再生を開始する。
【0085】
なお、図7に示す、
(b)前曲再生指示(Prev),
(c)前曲再生指示(Prev)、
これらの前曲再生指示(Prev)は、いずれも、2曲目再生途中での、前曲再生指示(Prev)の入力であるが、それぞれの前曲の設定が異なっている。
すなわち、(b)の場合は、
2曲目再生開始から2秒経過後のシーン05において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合であり、この場合は現在再生中の第2曲目の最初(シーン05)に戻り、再生を行う。
一方、(c)の場合は、
2曲目再生開始から2秒以内のシーン04において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合であり、この場合は、第1曲目(シーン02)に戻り、再生を行う。
このように、ある曲の再生開始から短時間(2秒以内)に、前曲再生指示(Prev)が入力された場合は、現在再生曲の前の曲に戻り、2秒経過後に前曲再生指示(Prev)が入力された場合は、現在再生曲の開始位置に戻り、再生を再開する。
この制御はシーン単位で制御情報を記録したシナリオ記述に従って実現される制御の特徴の1つである。
【0086】
(3−3.リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御処理例)
次に、図8を参照して、リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御処理例について説明する。
図8には、図6、図7と同様、
(C1)シナリオの再生制御情報
(C2)再生処理例
これらを示している。
なお、(C1)シナリオの再生制御情報は実際には例えばXMLデータとして記録されている。図8(C1)に示す「シナリオの再生制御情報」は、XMLデータを解釈して説明した説明文である。
【0087】
図8(C1)に示すように、リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御情報には、以下の情報が含まれる。
(a)シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)でのFF入力:シーン03(1曲目最後)の最後でFF停止して、シーン02(1曲目先頭)に遷移して再生
【0088】
図8(C2)に示す再生処理例は、上記のシナリオに基づいて実行する再生処理例として、
(p)処理速度の速い再生機器における処理例
(q)処理速度の遅い再生機器における処理例
これらの処理例を示している。
【0089】
すなわち、コンテンツを再生する再生機器にも様々な機器があり、高性能なCPUを備えた処理速度の速い機器、安価な処理速度の遅いCPUを備えた機器等がある。このような様々な機器において、シナリオ記述に従った再生制御プログラムを実行すると、例えばコンテンツの再生制御タイミングがずれてしまうことがある。
図8に示す例は、このような再生機器に応じた制御態様の差について説明する図である。
【0090】
図8(C2)に示す、
(p)処理速度の速い再生機器における処理例は、以下のように処理が実行される。
再生制御プログラム(BD−J)212は、
エントリマークEM241から開始する第1曲目の再生を実行し、シナリオのシーン03対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行する。リピート再生設定下におけるシーン03の再生中の早送り指示(FF)の入力検出に応じて、シーン03対応のシナリオ制御情報に従って、早送りを開始して、1曲目の最後(シーン03の最後)へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン03の末尾位置に対応する図8(C2)に示すリンクポイント:LP242の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の末尾で停止する。さらに、シーン03対応のシナリオ制御情報に従ったリピート再生処理制御として、第1曲目の先頭位置から再生を開始する。この遷移処理に際して、第1曲目の最初のシーン02の開始位置に対応する図8(C2)に示すエントリマーク:EM241の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02からの再生を開始する。
この(p)処理速度の速い再生機器における処理では、エントリマークや、リンクポイントの設定位置で、早送り(FF)の停止が正しく実行される。
【0091】
一方、図8(C2)に示す、
(q)処理速度の遅い再生機器における処理例においては、
早送り(FF)の停止が、1曲目の最後(シーン03の最後)に設定されたリンクポイント:LP242よりも後にずれてしまっている。これは、処理速度の遅いプロセッサ等の処理に起因する。
しかし、このような低速度の処理においても、第2曲目の再生位置までずれてしまうことはない。
【0092】
例えばリンクポイントが設定されず、曲間のプレイアイテム境界に対応するエントリマークのみを利用した制御を行うと、処理速度の遅い機器で早送り(FF)を実行すると図8(C2)に示すエントリマーク243の検出に応じた停止処理が実行されることになり、第2曲の再生位置までFF停止位置がずれてしまうことがある。
しかし、本開示の構成では、曲間のプレイアイテム境界に対応するエントリマーク以外に、リンクポイントを設定しており、曲間以前のリンクポイント242の位置における制御が可能となる。従って、処理速度の遅い機器でも、FF等の処理に際して、不必要な早送り位置(次曲位置)まで過度に進んでしまうといった大きな処理遅延を防止することが可能となる。
【0093】
図6〜図8を参照して説明したように、本開示の情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行う。データ処理部は、再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含む楽曲再生用プレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。
すなわち、楽曲再生用プレイリストに記録された複数のプレイアイテムを順次切り替えて、各プレイアイテムに対応付けられた楽曲コンテンツを格納したストリームファイルを順次選択し、各ストリームファイルに格納された楽曲コンテンツの連続再生を実行する。
【0094】
楽曲再生用プレイリストに記録されたプレイアイテムの各々は、1つの楽曲コンテンツ、または1つの楽曲コンテンツと待機画面コンテンツ、または待機画面コンテンツのみのいずれかを格納したストリームファイルに対する指定情報を有し、データ処理部は、複数の楽曲コンテンツの連続再生処理に際して、シナリオの再生制御情報に従って、楽曲再生用プレイリストに記録された複数のプレイアイテムを順次切り替えて、各プレイアイテムに対応付けられたストリームファイルに格納されたコンテンツの再生処理を実行する。
【0095】
さらに、楽曲再生用プレイリストは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有する。シナリオは、エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。
情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを行ってコンテンツの再生制御を実行する。
【0096】
エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定される。シーンはエントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定される。データ処理部は、各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う。
【0097】
[4.プレイリストおよびストリームファイルのその他の設定例]
図5〜図8を参照して説明したプレイリストファイルおよびストリームファイルの設定は、以下の設定である。
【0098】
ストリームファイルとして、
待機画面対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00005.m2ts)、
これら6つのストリームファイルを設定した例である。
【0099】
また、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に6つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられていた。すなわち、
プレイアイテム#0:待機画面ストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第1曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第2曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第3曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第4曲目のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイアイテム#5:第5曲目のストリームファイル(00005.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ6個のプレイアイテム#0〜#5を有した構成として説明した。
【0100】
プレイリストおよびストリームファイルの設定は、このような設定に限られるものではない。
例えば、図9に示す設定が可能である。
図9には、先に説明した図5と同様、
(1)プレイリストファイル構成
(2)ストリームファイル構成
これらを示している。
【0101】
図9(2)に示すようにストリームファイルは、
待機画面と1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
これら5つのストリームファイルとした設定となっている。
すなわち、待機画面を独立したファイルとせずに、1曲目と併せた1つのファイルとしている。
【0102】
この設定では、図9(1)に示すように、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に5つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられる。すなわち、
プレイアイテム#0:待機画面と第1曲目のストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第2曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第3曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第4曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第5曲目のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ5個のプレイアイテム#0〜#4を有している。
【0103】
このようなストリームファイルとプレイリストを適用した場合においても、シナリオに、シーン対応の制御情報を記述することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
すなわち、再生制御プログラム(BD−J)は、シナリオに記述されたシーン対応の制御情報と、プレイリストに記録されたエントリマークとリンクポイントの位置情報を取得することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
【0104】
さらに、図5〜図8を参照して説明した例では、待機画面が第1曲目より前の再生位置に設定された構成として説明したが、待機画面の設定位置は、この他にも例えば曲間や、最終曲の後など、任意の位置に設定可能である。
図10に、最終曲の後に待機画面を設定した例を示す。
【0105】
図10には、先に説明した図5と同様、
(1)プレイリストファイル構成
(2)ストリームファイル構成
これらを示している。
【0106】
図10(2)に示すようにストリームファイルは、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
5曲目の楽曲と待機画面対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
これら5つのストリームファイルとした設定となっている。
本例でも、待機画面を独立したファイルとせずに、5曲目と併せた1つのファイルとしている。
【0107】
この設定では、図10(1)に示すように、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に5つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられる。すなわち、
プレイアイテム#0:第1曲目のストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第2曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第3曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第4曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第5曲目と待機画面のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ5個のプレイアイテム#0〜#4を有している。
【0108】
このようなストリームファイルとプレイリストを適用した場合においても、シナリオに、シーン対応の制御情報を記述することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
すなわち、再生制御プログラム(BD−J)は、シナリオに記述されたシーン対応の制御情報と、プレイリストに記録されたエントリマークとリンクポイントの位置情報を取得することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
【0109】
なお、待機画面は、先に図2を参照して説明した構成に限らず、その他の構成としてもよい。
例えば、ディスクのジャケットに相当する画像を表示するジャケット画面表示設定や、操作ガイドを表示する操作ガイド表示設定、あるいはメニュー画面の表示など、様々な設定とすることが可能である。
【0110】
[5.XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例]
次に、図11以下を参照して、XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する。
【0111】
図11には、以下の各データを示している。
(1A)ストリームファイル設定
(1B)シナリオ具体例
【0112】
(1A)に示すストリームファイルは、1つのプレイリストファイルによって再生されるストリームファイルの一部を示している。図5〜図10を参照して説明したストリームファイルと同様、プレイリストファイルに設定されるプレイアイテムの教会にはエントリマークが設定される。またシーン境界にはリンクポイントが設定される。これらのエントリマーク、リンクポイントの位置情報は、プレイリストファイルに記録される。
【0113】
図11に示す(1B)シナリオ情報には、XMLデータとして記述されたシナリオの具体例と、その説明情報を示している。
(1A)に示すストリームファイルに含まれるシーン対応の制御情報であり、図11には、
シーン00対応の制御情報、
シーン01対応の制御情報、
これらを示している。
なお、シーン00は、図11(1A)に示すように1曲目の先頭部分(例えば1曲目先頭から2秒以内)の再生部分であり、シーン01は、1曲目の先頭から2秒〜最終までの再生部分に対応する。
【0114】
以下、シナリオを構成するXMLデータの具体例と、各シナリオ構成データに従った制御処理について説明する。
[5−1.シーン00対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
まず、図11(1B)シナリオ具体例の前半部に示すシーン00対応のシナリオについて説明する。
【0115】
(シーン00対応の前半のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−000" playlist="00000" playlistmark="0">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−012" />
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン00の再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した時、
リピート再生設定(RepeatState)=1(全曲リピート(All Repeat))設定なら、シーン12(最後曲の先頭)に遷移する。
その他の設定なら、
シーン00(最初曲の先頭)に遷移する」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0116】
(シーン00対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
</Scene>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン00の再生中に次曲再生指示(Next)を入力した時は、
シーン03(次曲の先頭)に遷移する」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0117】
[5−2.シーン01対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図11(1B)シナリオ具体例の後半部に示すシーン01対応のシナリオについて説明する。
【0118】
(シーン01対応の前半のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−001" playlist="00000" playlistmark="1">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン01の再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン00(現在の再生曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0119】
(シーン01対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
</Scene>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン01の再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合は、シーン03(次曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0120】
[5−3.シーン02対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図12を参照して、シーン02対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図12には、図11と同様、以下の各データを示している。
(2A)ストリームファイル設定
(2B)シナリオ具体例
【0121】
図12(2A)に示すストリームファイルは、図11(1A)に示すと同様のストリームファイルであり、1つのプレイリストファイルによって再生されるストリームファイルの一部を示している。
図12に示す(2B)シナリオ情報には、XMLデータとして記述されたシナリオの具体例と、その説明情報を示している。
(2A)に示すストリームファイルに含まれるシーン対応の制御情報であり、図12には、
シーン02対応の制御情報、
を示している。
なお、シーン02は、図12(2A)に示すように1曲目の末尾に続く無音部分(1曲目から2曲目の間の無音区間)の再生部分に対応する。
【0122】
図12(2B)シナリオ具体例に示すシーン02対応のシナリオについて説明する。
(シーン02対応の前半のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−002" playlist="00000" playlistmark="2">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>』
【0123】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「リピート設定が、1曲リピート(RepeatState=2)の設定において、シーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)のスタート位置(リンクポイント)を検出したら、第1曲の先頭(シーン00)に遷移する。
シーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0124】
(シーン02対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="SceneRewound">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0125】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合は、シーン03(次の第2曲の先頭)に遷移する。」
リピート設定が、1曲リピート(RepeatState=2)の設定において、巻き戻し(Rewind)指示入力に応じてシーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)の末尾位置(エントリマーク)を検出したら、第2曲の先頭(シーン03)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0126】
[5−4.シーン12対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図13を参照して、シーン12対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図13には、図11、図12と同様、以下の各データを示している。
(3A)ストリームファイル設定
(3B)シナリオ具体例
【0127】
図13(3A)に示すストリームファイルは、図11、図12を参照して説明したと同様、1つのプレイリストファイルによって再生されるストリームファイルの一部を示している。
図13に示す(3B)シナリオ情報には、XMLデータとして記述されたシナリオの具体例と、その説明情報を示している。
(3A)に示すストリームファイルに含まれるシーン対応の制御情報であり、図13には、
シーン12対応の制御情報、
シーン13対応の制御情報、
これらを示している。
なお、シーン12は、図13(3A)に示すように、5曲目の先頭から再生時間2秒以内の区間の再生部分に対応する。
シーン13は、5曲目の2秒〜最終の再生区間に対応する。
【0128】
図13(3B)シナリオ具体例に示すシーン12対応のシナリオについて説明する。
(シーン12対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−012" playlist="00000" playlistmark="12">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−009" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0129】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン12(第5曲の先頭部分)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン09(前曲(第4曲)の先頭)に遷移する。
リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定において、シーン12(第5曲の先頭部分)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0130】
[5−5.シーン13対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図13を参照して、シーン13対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図13(A)に示すように、シーン13は、5曲目の2秒〜最終の再生区間に対応する。
【0131】
(シーン13対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−013" playlist="00000" playlistmark="13">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0132】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン13(第5曲の先頭以外の後半部分)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定において、シーン13(第5曲の先頭以外の後半部分)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0133】
[5−6.シーン14対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図14を参照して、シーン14対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図14(A)に示すように、シーン14は、5曲目の曲の終わり〜待機画面間の無音区間に対応する。
【0134】
(シーン14対応の前半部のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−014" playlist="00000" playlistmark="14">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
【0135】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)に到達(リンクポイント位置)したときに、リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
1曲リピート(RepeatState=2)の設定であれば、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0136】
(シーン14対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="SceneEnded">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0137】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合、リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の最終位置に到達(リンクポイント位置)したときは、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
リピート設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定である場合、シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の最終位置に到達(リンクポイント位置)したときは、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
リピート設定がオフ(リピートなし(Repeat OFF)の設定である場合、シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の最終位置に到達(リンクポイント位置)したときは、シーン15(待機画面)の再生に遷移する。
【0138】
[5−7.シーン15〜17対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図15を参照して、シーン15〜17対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図15(A)に示すように、シーン15〜17は、待機画面の前部、中部、後部の各区間に対応する。
【0139】
(シーン15対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−015" playlist="00000" playlistmark="15">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0140】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン15に到達したとき、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
1曲リピート(RepeatState=2)の設定であれば、シーン12(第5曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0141】
(シーン16対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−016" playlist="00000" playlistmark="16">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="Pause" />
</SceneEvent>
</Scene>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン16に到達時(リンクポイント位置)に、リピート設定がオフ(リピートなし(Repeat OFF)の設定である場合、ポーズ(再生の停止(現再生中の画面(待機画面)の継続表示)を行う。
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0142】
(シーン17対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−017" playlist="00000" playlistmark="17">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0143】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン16を経由してシーン17に到達(リンクポイント)したら、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0144】
図12〜図15を参照してシナリオの具体例とシナリオに従った再生制御処理の複数の例について説明した。
これらの説明から理解されるように、シナリオは、各シーン単位の制御情報として記録されている。
具体的には、各シーン対応の区間再生中のイベント(前曲再生(Prev)/次曲再生(Next)/早送り(FF)/巻き戻し(Rew))の入力に応じた処理、各シーンの最初や最後の位置に到達した場合の処理などについて記載している。
これらの位置検出、あるいは再生位置の遷移等の処理に際してにはプレイリストマークに記録された位置情報としてのエントリマークやリンクポイントが利用される。
本開示の構成では、特に、各曲の区切りに設定されるエントリマークのみならず、さらに細かいシーン区分位置を示すリンクポイントを設定して、シーン境界を判別する構成としているので、シーン単位の制御が可能となり、再生位置の遷移に際してもシーン単位の遷移が可能となる。
【0145】
[6.シナリオに従った再生制御処理フローについて]
次に、図16、図17に示すフローを参照して、シナリオ記述に従った再生制御処理シーケンスの例について説明する。
図16、図17に示すフローは、図13〜図14を参照して説明したシーン12〜シーン14(第5曲目〜無音区間)に対応するシナリオに従った処理シーケンスを説明するフローである。
【0146】
図16、図17に示すフローは、コンテンツ再生を実行している情報処理装置の制御部(データ処理部)の制御の下に実行される。、
図16に示すフローのステップS121において、再生区間がシーン12(第5曲目の先頭(例えば2秒)区間)に入ったことを検出すると、ステップS121以下のシーン12対応の制御が実行される。情報処理装置の制御部(データ処理部)が、図13に示すシーン12対応のシナリオに従って処理を実行する。
【0147】
ステップS122は、再生区間がシーン12(第5曲目の先頭(例えば2秒)区間)再生中における前曲再生指示(Prev)の入力検出有無判定処理である。
前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合は、ステップS125に進み、シーン09(前曲(第4曲)の先頭)に遷移して、ステップS201に進み、シーン09対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0148】
ステップS122において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出しない場合は、ステップS123に進み、次曲再生指示(Next)の入力検出有無判定処理を行う。
次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、ステップS126に進み、再生処理の設定が、全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。なお、この設定はユーザ入力によって予め実行される。
【0149】
ステップS126において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であると判定した場合は、ステップS127に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS202に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0150】
一方、ステップS126において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でないと判定した場合、あるいは、ステップS123において、次曲再生指示(Next)の入力検出がなされない場合は、ステップS124に進む。
ステップS124では、シーン12(第5曲の先頭)の終了判定を行う。この判定処理はシーン12とシーン13の間のリンクポイントに基づいて行われる。
【0151】
ステップS124において、シーン12(第5曲の先頭)が終了していないと判定した場合は、ステップS121に戻り、シーン12対応のシナリオに従った再生制御を継続する。
一方、ステップS124において、シーン12(第5曲の先頭)が終了したと判定した場合は、ステップS131に進み、シーン13対応のシナリオに従った再生制御を開始する。
シーンの終了判定はシーン間のリンクポイントに基づいて実行される。
【0152】
ステップS131以下の処理について説明する。
再生区間がシーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)に入ったことを検出すると、ステップS131以下のシーン13対応の制御が実行される。情報処理装置の制御部(データ処理部)が、図13に示すシーン13対応のシナリオに従って処理を実行する。
【0153】
ステップS132は、再生区間がシーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)再生中における前曲再生指示(Prev)の入力検出有無判定処理である。
前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合は、ステップS121に進み、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0154】
ステップS132において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出しない場合は、ステップS133に進み、次曲再生指示(Next)の入力検出有無判定処理を行う。
次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、ステップS135に進み、再生処理の設定が、全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。なお、この設定はユーザ入力によって予め実行される。
【0155】
ステップS135において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であると判定した場合は、ステップS136に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS202に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0156】
一方、ステップS135において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でないと判定した場合、あるいは、ステップS133において、次曲再生指示(Next)の入力検出がなされない場合は、ステップS134に進む。
ステップS134では、シーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)の終了判定を行う。この判定処理はシーン13とシーン14の間のリンクポイントに基づいて行われる。
【0157】
ステップS134において、シーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)が終了していないと判定した場合は、ステップS131に戻り、シーン13対応のシナリオに従った再生制御を継続する。
一方、ステップS134において、シーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)が終了したと判定した場合は、ステップS141に進み、シーン14対応のシナリオに従った再生制御を開始する。
シーンの終了判定はシーン間のリンクポイントに基づいて実行される。
【0158】
次に、図17に示すフローチャートを参照して、シーン14対応のシナリオに従った再生制御処理について説明する。
なお、シーン14は、図14に示すように、第5曲目の終了後から待機画面までの無音区間に対応する。
【0159】
情報処理装置の制御部(データ処理部)は、再生区間がシーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)に入ったことを検出すると、ステップS141以下のシーン14対応の制御を実行する。情報処理装置の制御部(データ処理部)が、図14に示すシーン14対応のシナリオに従って処理を実行する。
【0160】
ステップS142において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合は、ステップS151に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS203に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0161】
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でない場合は、ステップS143に進む。
ステップS143では、再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定である場合は、ステップS121に進み、シーン12(第5曲の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定でない場合は、ステップS144に進む。
【0162】
ステップS144は、再生区間がシーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)再生中における前曲再生指示(Prev)の入力検出有無判定処理である。
前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合は、ステップS121に進み、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0163】
ステップS144において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出しない場合は、ステップS145に進み、次曲再生指示(Next)の入力検出有無判定処理を行う。
次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、ステップS147に進み、再生処理の設定が、全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。なお、この設定はユーザ入力によって予め実行される。
【0164】
ステップS147において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であると判定した場合は、ステップS151に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS203に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
【0165】
一方、ステップS147において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でないと判定した場合、あるいは、ステップS145において、次曲再生指示(Next)の入力検出がなされない場合は、ステップS146に進む。
ステップS146では、シーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)の終了判定を行う。この判定処理はシーン14とシーン15の間のリンクポイントに基づいて行われる。
【0166】
ステップS146において、シーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)が終了していないと判定した場合は、ステップS141に戻り、シーン14対応のシナリオに従った再生制御を継続する。
一方、ステップS146において、シーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)が終了したと判定した場合は、ステップS148に進む。
【0167】
ステップS148では、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合は、ステップS151に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS203に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
【0168】
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でない場合は、ステップS149に進む。
ステップS149では、再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定である場合は、ステップS121に進み、シーン12(第5曲の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定でない場合は、ステップS204に進み、次のシーン15(待機画面)対応のシナリオに従った再生制御を開始する。
【0169】
図16、図17は、シナリオの一部であるシーン12〜14対応の制御情報を利用したコンテンツ再生処理シーケンスである。
シナリオには、すべてのシーンに対応する制御情報が記録されており、情報処理装置の制御部(データ処理部)は、各シーンにおいてシーン対応のシナリオを参照して再生制御を実行する。
【0170】
なお、シナリオは、シーン単位の制御情報として、例えば以下の情報を有する。
各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報。
各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報。
全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報。
リモコン操作、メニュー画面操作に応じた制御情報、
プログラム再生などによる任意シーンへのダイレクト遷移処理における制御情報。
データ処理部は、これらのシナリオのシーン単位の制御情報に応じて、シーンに応じて異なる遷移先の決定を行う。
【0171】
[7.情報処理装置の構成例について]
次に、図18を参照してシナリオに従ったコンテンツ再生を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について説明する。
【0172】
CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502、または記憶部508に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行するデータ処理部として機能する。例えば、コンテンツ受信処理や受信データの記憶部508やリムーバブルメディア511に対する記録処理、記憶部508やリムーバブルメディア511からのデータ再生処理等を実行する。RAM(Random Access Memory)503には、CPU501が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU501、ROM502、およびRAM503は、バス504により相互に接続されている。
【0173】
CPU501はバス504を介して入出力インタフェース505に接続され、入出力インタフェース505には、各種スイッチ、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部506、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部507が接続されている。CPU501は、入力部506から入力される指令に対応して各種の処理を実行し、処理結果を例えば出力部507に出力する。
【0174】
入出力インタフェース505に接続されている記憶部508は、例えばハードディスク等からなり、CPU501が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部509は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
【0175】
入出力インタフェース505に接続されているドライブ510は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはメモリカード等の半導体メモリなどのリムーバブルメディア511を駆動する。
データ処理部としてのCPU501の制御の下、リムーバブルメディアに記録されているコンテンツやコンテンツ対応の再生制御情報等の各種データが取得され、取得データを用いて、データ処理部としてのCPU501の実行する再生プログラムに従ってコンテンツの再生処理などが行われる。
【0176】
[8.情報処理装置におけるコンテンツ再生処理シーケンスについて]
次に、図19のフローチャートを参照して本開示の情報処理装置の実行するコンテンツ再生処理の全体シーケンスについて説明する。
ステップS301において、情報処理装置にディスクが装着されたか否かを判定する。装着されていない場合はステップS302において待機し、装着が確認されるとステップS303に進む。
【0177】
ステップS303では、装着ディスクからコンテンツ再生制御用のプログラムとシナリオを読み出す。コンテンツ再生制御用のプログラムは、例えば装着ディスクがBDである場合、BD−J等のプログラムである。ディスクから読み出すシナリオは、先に例えば図6〜図15を参照して説明した様々なコンテンツ再生シーケンスを設定したシナリオである。
【0178】
ステップS304において、シナリオのシーン対応制御情報に従ったコンテンツ再生を開始する。なお、ディスク装着の検出に応じて最初に再生するシーンは、例えば第1曲めの開始部分という定義がシナリオに記録されており、このシナリオ記述に従って第1曲めからの再生が開始される。
【0179】
なお、シナリオにはプレイリストファイルやプレイアイテムの指定情報が記録されており、シナリオに記録された情報に従って選択したプレイリストファイルやプレイアイテムに従ってクリップ情報ファイルの選択、音楽コンテンツ等を格納したAVストリームファイルを取得して再生が開始される。
【0180】
その後、第1曲目のシーン対応のシナリオ記述に従った再生制御が行われる。第1曲が、シーン00から開始していればシナリオのシーン00対応制御情報に従った再生制御が開始される。
例えば、第1曲の前に待機画面が設定され、第1曲がシーン04〜であればシナリオのシーン00対応制御情報に従った再生制御が開始される。
【0181】
ステップS305では、シーン遷移の有無を判定する。シーン遷移は例えば前述したプレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントの対応位置において検出される。
シーン遷移を検出した場合は、ステップS308において、シナリオから遷移先のシーン対応制御情報を選択して、ステップS304に戻り、選択した遷移先のシーン対応制御情報に従った再生制御を実行する。
【0182】
ステップS306では、ユーザ入力の有無を判定する。ユーザ入力とは、例えば、次曲再生指示(Next)や、前曲再生指示(Prev)、FF,REWなどの指示である。
これらのユーザ入力を検出した場合は、ステップS309において、シナリオに記録されたユーザ入力に応じた制御を実行する。この処理において、シーンの遷移が実行された場合は、遷移先のシーン対応制御情報を選択して、ステップS304に戻り、選択した遷移先のシーン対応制御情報に従った再生制御を実行する。
【0183】
ステップS307において、再生予定のコンテンツ再生が終了したか否かを判定し、終了していない場合は、ステップS304におけるシナリオのシーン対応の再生制御を継続する。
ステップS307において、再生予定のコンテンツ再生が終了したと判定した場合は処理を終了する。
【0184】
[9.コンテンツ編集装置の構成例について]
次にコンテンツ編集装置の構成例について、図20を参照して説明する。
【0185】
図20は、コンテンツ編集装置700の構成例を示す図である。コンテンツ編集装置700は、シナリオを含むメディア記録用のデータを生成する。
生成する記録用データには、少なくとも以下のデータが含まれる。
(a)再生用のコンテンツ(音声、動画、静止画、テキストデータ等)
(b)シナリオ(シーン対応の再生制御情報を規定したシナリオ)
(c)シナリオに従ってコンテンツ再生を実行するためのプログラム(BD−J等)
【0186】
図20に示すコンテンツ編集装置700は、上記(a)〜(c)のデータを含むデータを記録データとして生成する。生成されたデータは、例えばディスク製造会社に提供され、スタンパが作成された後、大量のディスクが製造されることになる。
【0187】
データ生成/取得部701は、再生用データとしての音楽コンテンツ、映像コンテンツや静止画コンテンツ、テキスト情報などを生成または取得する。
【0188】
生成または取得したコンテンツはデータベース702に格納される。
シナリオ生成部703は、記録メディアの記録コンテンツの再生シーケンス定義情報であるシナリオを生成する。
データ変換部704は、記録メディアに対応するデータに変換する処理を実行する。
プログラム生成部705は、記録メディアに対応するプログラムを生成する処理を実行する。
【0189】
シナリオ生成部703の生成するシナリオは、前述したように、シーン対応の再生制御情報を含み、プログラム生成部705の生成するプログラムは、シナリオに基づくコンテンツ再生処理を実行するプログラムである。
【0190】
例えば、記録メディアがBDである場合、プログラム生成部704は、BD規格に対応したプログラムであるBD−Jを作成する。
データ変換部704は、先に図3、図4を参照して説明したBDフォーマットに従った階層構成を持つデータ、すなわち再生制御プログラムであるBD−J、プレイリストファイル、クリップファイル等を作成する。
【0191】
このようにメディア規格に対応したデータを記録データとして生成し、ディスク製造会社に提供する。なお、これらのデータは必要に応じて暗号化される。暗号化データとしてメディアに記録する場合は、コンテンツ再生を実行するユーザ機器である情報処理装置(再生装置)に復号用の鍵を提供し、情報処理装置(再生装置)において復号処理を実行しながら再生処理を行う。
【0192】
[10.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0193】
なお、本明細書において開示した技術は、例えば以下のような構成をとることができる。
(1) 楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する構成であり、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記データ処理部は、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する情報処理装置。
【0194】
(2)前記エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、前記リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定され、前記シーンは前記エントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定された構成であり、前記データ処理部は、各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う前記(1)または(2)に記載の情報処理装置。
【0195】
(4)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う前記(1)〜(3)いずれかに記載の情報処理装置。
(5)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、前記リピート再生設定に応じた再生制御を実行する構成であり、全曲リピート再生設定、または1曲リピート再生設定においては、リピート再生対象曲の終端をシーン境界である無音区間位置のリンクポイントに基づいて検出し、リピート再生の開始位置に遷移させる制御を行う前記(1)〜(4)いずれかに記載の情報処理装置。
【0196】
(6)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、リモコン操作情報、またはメニュー画面操作情報に応じた制御情報、またはプログラム再生によるシーン遷移に関する制御情報の少なくともいずれかの制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて遷移先制御を行う前記(1)〜(5)いずれかに記載の情報処理装置。
【0197】
(7)前記リンクポイントは各曲の開始直後の位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、
各曲の開始直後におけるシーンにおける再生制御態様と、各曲の開始直後を経過した後のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する前記(1)〜(6)いずれかに記載の情報処理装置。
(8)前記リンクポイントは各曲の終了位置と次曲までの無音区間との境界位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、各曲の終了までのシーンにおける再生制御態様と、各曲の終了後の無音区間のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する前記(1)〜(7)いずれかに記載の情報処理装置。
【0198】
さらに、上記した装置およびシステムにおいて実行する処理の方法や、処理を実行させるプログラムも本開示の構成に含まれる。
【0199】
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0200】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0201】
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
具体的には、再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、シナリオはエントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。コンテンツ再生を行う情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する。
これらの構成により、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
【符号の説明】
【0202】
10 サーバ
20 ネットワーク
30 出力部
100 情報処理装置
110 情報記録媒体
211 シナリオ
212 再生制御プログラム(BD−J)
213 プレイリスト
214 クリップ
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 バス
505 入出力インタフェース
506 入力部
507 出力部
508 記憶部
509 通信部
510 ドライブ
511 リムーバブルメディア
701 データ生成/取得部
702 データベース
703 シナリオ生成部
704 データ変換部
705 プログラム生成部
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。特に、音楽再生を行う情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
音楽コンテンツの記録メディアとして、例えばCDが多く利用されているが、昨今、DVD(Digital Versatile Disc)や、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、あるいはフラッシュメモリなど、大容量のメディアの利用も考えられている。
【0003】
しかしながら、CD,DVD,BD等の各メディアには、それぞれの規格に従ったコンテンツ記録および再生を行うことが必要となる。CDの場合、例えば音楽再生における利便性を考慮した再生制御を実行しやすい設定となっている。例えば、複数の曲を記録したCDから曲の頭をサーチして任意の曲を再生する処理や、1つの曲の繰り返し再生などの曲単位の再生処理などを容易に実現できる。
【0004】
一方、主に映画などの画像データを格納した例えばDVDやBDでは、画像再生において利用可能性の高い再生制御、例えば高速再生、スロー再生など、特に画像再生において利便性の高い再生制御を実行しやすい設定となっている。
【0005】
DVDにおける画像再生制御について開示した従来技術として、例えば、特許文献1(特許3154703号公報)、特許文献2(特許3128220号公報)、特許文献3(特許3617201号公報)などがある。
特許文献1(特許3154703号公報)と特許文献2(特許3128220号公報)は、画像再生を様々な再生位置から再生可能とした構成を開示している。
特許文献3(特許3617201号公報)は、複数の画像データを組み合わせた任意の再生シーケンスを設定した再生処理を実行する構成を開示している。
上記の従来技術は、いずれも、例えばある画像シーンから次の画像シーンへ移動する制御構成を開示している。
【0006】
しかしながら、一般的に、シーンの切り替え等の再生画像位置の切り替え処理に際して、表示部に黒画面表示等を行い、出力画像の途切れが発生する。これは、例えば、再生制御情報を格納したファイルであるプレイリストファイルの切り替え処理などに時間を要することなどが要因である。この画像の途切れ時間は、再生装置の処理能力に依存してしまう。
【0007】
しかし、例えば、複数の曲を連続再生する場合に、ある曲と次の曲の間に、再生機器に応じて異なる時間の途切れ(無音時間)が発生すると、ユーザが不快に感じることが多い。
一般的に、複数の曲を格納したCD等において、曲と曲の間隔はそれぞれのアーティストによってこだわった結果の時間間隔に設定されていることが多い。
このような曲間の時間が、再生機器の制御時間の都合で変化してしまうと、ユーザが不快に感じるのみならず、音楽コンテンツの価値自体が低下してしまう可能性がある。
【0008】
しかし、例えば、多くのDVDやBDのコンテンツ再生処理は、再生制御情報としてのプレイリスト、さらにプレイリストによって指定されるクリップ情報、さらにクリップ情報に対応付けられたコンテンツファイル(AVストリームファイル)等、多くのファイルを利用した処理が必要となる。このような複数ファイルの読み出しや切り替え処理に時間が必要であり、処理遅延が発生しやすいという問題がある。
特に、処理能力の低い再生機器を利用して、音楽コンテンツを再生しようとすると、曲の移行に伴うファイル切り替え制御に多くの時間がかかり、曲間の無音時間が冗長になる可能性が高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許3154703号公報
【特許文献1】特許3128220号公報
【特許文献1】特許3617201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本開示は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、BD等、再生制御情報ファイルとしてのプレイリストを利用した音楽再生処理を行う構成において、例えば曲間に予め設定された時間間隔を変動させることのない音楽再生や指定位置からのスムーズな再生などを可能とする情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の第1の側面は、
楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する構成であり、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記データ処理部は、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する情報処理装置にある。
【0012】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、前記リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定され、前記シーンは前記エントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定された構成であり、前記データ処理部は、各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う。
【0013】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う。
【0014】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う。
【0015】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、前記リピート再生設定に応じた再生制御を実行する構成であり、全曲リピート再生設定、または1曲リピート再生設定においては、リピート再生対象曲の終端をシーン境界である無音区間位置のリンクポイントに基づいて検出し、リピート再生の開始位置に遷移させる制御を行う。
【0016】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、リモコン操作情報、またはメニュー画面操作情報に応じた制御情報、またはプログラム再生によるシーン遷移に関する制御情報の少なくともいずれかの制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて遷移先制御を行う。
【0017】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記リンクポイントは各曲の開始直後の位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、各曲の開始直後におけるシーンにおける再生制御態様と、各曲の開始直後を経過した後のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する。
【0018】
さらに、本開示の情報処理装置の一実施態様において、前記リンクポイントは各曲の終了位置と次曲までの無音区間との境界位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、各曲の終了までのシーンにおける再生制御態様と、各曲の終了後の無音区間のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する。
【0019】
さらに、本開示の第2の側面は、
楽曲コンテンツを含むコンテンツを格納したストリームファイルと、
前記コンテンツの再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを格納し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツを再生する再生装置において、前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行わせ、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させることを可能とした情報記録媒体にある。
【0020】
さらに、本開示の第3の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部が、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行するコンテンツ再生ステップを実行し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップは、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行するステップである情報処理方法にある。
【0021】
さらに、本開示の第4の側面は、
情報処理装置においてコンテンツ再生処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部に、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行させるコンテンツ再生ステップを実行させ、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップにおいて、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させるプログラムにある。
【0022】
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0023】
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0024】
本開示の一実施例の構成によれば、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
具体的には、再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、シナリオはエントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。コンテンツ再生を行う情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する。
これらの構成により、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について説明する図である。
【図2】情報処理装置における音楽再生時に、表情報処理装置または出力部に表示される画像の例について説明する図である。
【図3】情報記録媒体(BD)の格納データについて説明するシーケンス図である。
【図4】JARファイルに格納された再生制御プログラム(BD−J)と、シナリオ、さらにプレイリストファイルを利用した音楽再生処理の概要について説明する図である。
【図5】楽再生処理に適用するプレイリストの構成例について説明する図である。
【図6】シナリオを適用した音楽再生処理例について説明する図である。
【図7】シナリオを適用した音楽再生処理例について説明する図である。
【図8】シナリオを適用した音楽再生処理例について説明する図である。
【図9】プレイリストおよびストリームファイルの設定例について説明する図である。
【図10】プレイリストおよびストリームファイルの設定例について説明する図である。
【図11】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図12】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図13】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図14】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図15】XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する図である。
【図16】シナリオ記述に従った再生制御処理シーケンスの例について説明するフローチャートを示す図である。
【図17】シナリオ記述に従った再生制御処理シーケンスの例について説明するフローチャートを示す図である。
【図18】シナリオに従ったコンテンツ再生を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について説明する図である。
【図19】情報処理装置の実行するコンテンツ再生処理の全体シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。
【図20】コンテンツ編集装置の構成例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本開示の情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行う。
1.情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について
2.情報記録媒体の格納データと、再生制御処理の概要について
3.シナリオを適用した音楽再生処理例について
4.プレイリストおよびストリームファイルのその他の設定例
5.XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例
5−1.シーン00対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−2.シーン01対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−3.シーン02対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−4.シーン12対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−5.シーン13対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−6.シーン14対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
5−7.シーン15〜17対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明
6.シナリオに従った再生制御処理フローについて
7.情報処理装置の構成例について
8.情報処理装置におけるコンテンツ再生処理シーケンスについて
9.コンテンツ編集装置の構成例について
10.本開示の構成のまとめ
【0027】
[1.情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について]
まず、図1を参照して、本開示の情報処理装置を利用したコンテンツ再生処理の概要について説明する。
本開示の情報処理装置は、音楽コンテンツを記録した情報記録媒体、具体的には、例えばBD(Blu−Ray Disc)からの音楽再生を行う装置である。
図1には、情報処理装置の例として、BDレコーダやBDプレーヤ等の記録再生装置としての情報処理装置100a、さらに、PCとしての情報処理装置100bを示している。
【0028】
情報処理装置100a,100bは、情報記録媒体(BD)110を装着して音楽再生を行う。なお、情報記録媒体110には音楽コンテンツのみならず、静止画、動画コンテンツも記録されており、音楽再生に併せて、静止画や動画の再生も行われる。
BDレコーダやBDプレーヤ等の記録再生装置としての情報処理装置100aには、ディスプレイとスピーカを備えた出力部30が接続され、情報処理装置100aが情報記録媒体(BD)110から再生したデータ(音声/画像)は、出力部30において出力される。なお、ディスプレイを持たない音声出力部のみの構成としてもよい。
PCとしての情報処理装置100bはスピーカ、ディスプレイを備えており、情報処理装置100bが情報記録媒体(BD)110から再生したデータ(音声/画像)は、PCのスピーカとディスプレイに出力される。
【0029】
なお、情報処理装置100は、音楽再生中にネットワーク20を介してサーバ10と接続される。サーバ10は、例えば再生している音楽に関する情報、具体的には、歌手(アーティスト)からのメッセージ(ツイッタ(Twitter))、あるいは近況、コンサート等の再生曲に関連する様々なニュース(RSS)などを情報処理装置100に提供する。情報処理装置100は、サーバ10から受信する情報をディスプレイに出力して表示する。
【0030】
情報処理装置100における音楽再生時に、表情報処理装置または出力部に表示される画像の例を図2に示す。
図2には、
(1)音楽再生時画面例120、
(2)待機画面例130
これらの2つの表示データ例を示している。
【0031】
情報処理装置100に情報記録媒体(BD)110を装着すると、すぐに音楽再生が開始される。例えば複数曲が記録された情報記録媒体(BD)110を情報処理装置100に装着すると、第1曲目から再生が開始される。
なお、この再生制御処理は、情報記録媒体(BD)110に記録された再生制御プログラムに従って実行される。再生処理の詳細については後述する。
【0032】
音楽が再生されている期間は、例えば、図2の(1)音楽再生時画面例120に示す静止画画面が表示される。
再生バー121は、例えば1つの楽曲のおおよその再生位置情報を示す領域であるる。楽曲とは1つの曲を意味する。
曲名122は、再生中の楽曲の題名を表示する領域である。
歌詞123は、再生中の楽曲の歌詞表示する領域である。
ツイッタ(Twitter)124は、例えば再生中の楽曲の歌手(アーティスト)からのメッセージ等を表示する領域である。
RSS125は、近況、コンサート等の再生曲に関連する様々なニュース情報などを表示する領域である。
ツイッタ(Twitter)124、RSS125は、例えばサーバ10からの受信情報の表示領域である。
【0033】
[2.情報記録媒体の格納データと、再生制御処理の概要について]
次に、図3以下を参照して、情報記録媒体(BD)110の格納データと、再生制御処理の概要について説明する。
BDの記録データに対応するディレクトリは図3に示す構成を持つ。ディレクトリには図3に示すように、
インデックスファイル、
ムービーオブジェクトファイル、
プレイリストファイル、
クリップ情報ファイル、
クリップAVストリームファイル、
JARファイル、
例えば、これらのファイルが記録される。
【0034】
インデックスファイルには、再生処理に適用するインデックス情報としてのタイトル情報が格納されている。ユーザは、例えばこのタイトルを指定して、所定のコンテンツ再生処理を行うことができる。
ムービーオブジェクトファイルは、主として動画再生処理に適用する動画再生処理プログラムである。
プレイリストファイルは、タイトルによって指定されの再生プログラムのプログラム情報に従ったコンテンツの再生順等を規定したファイルであり、再生位置情報を持クリップ情報に対する指定情報等を有する。
クリップ情報ファイルは、プレイリストファイルによつて指定されるファイルであり、クリップAVストリームファイルの再生位置情報等を有する。
クリップAVストリームファイルは、再生対象となるAVストリームデータを格納したファイルである。
JARファイルは、BD対応のJAVA(登録商標)プログラム(BD−J)、音楽再生時野再生制御情報を記録したシナリオ等を格納したファイルである。
【0035】
情報処理装置が情報記録媒体に記録されたコンテンツを再生するシーケンスは以下の通りである。
まず、再生アプリケーションによってインデックスファイルから特定のタイトルを指定する。
指定されたタイトルに関連付けられた再生プログラムが選択される。
選択された再生プログラムのプログラム情報に従ってコンテンツの再生順等を規定したプレイリストが選択される。
選択されたプレイリストに規定されたクリップ情報によって、コンテンツ実データとしてのAVストリームが読み出されて、AVストリームの再生が行われる。
【0036】
なお、以下において説明する音楽再生処理は、JARファイルに格納された再生制御プログラム(BD−J)とシナリオ、プレイリストファイル等を利用して行われる。
音楽コンテンツは、クリップAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)に例えば曲単位で格納されている。
【0037】
図4を参照して、JARファイルに格納された再生制御プログラム(BD−J)と、シナリオ、さらにプレイリストファイルを利用した音楽再生処理の概要について説明する。
【0038】
図4には、情報記録媒体(BD)110に記録された音楽コンテンツファイルである再生データ(クリップAVストリームファイル)と、この音楽コンテンツの再生制御に利用されるデータを示している。具体的には、
(A)JAR(JAVA(登録商標))ファイル
(A1)シナリオ211、
(A2)再生制御プログラム(BD−J)212、
(B)プレイリスト213、
(C)クリップ214
(C1)クリップ情報ファイル
(C2)クリップAVストリームファイル
これらのデータを示している。
【0039】
再生対象となる音楽コンテンツは、(C2)クリップAVストリームファイルに格納される。複数曲を記録したBDの場合には、例えば曲単位のファイルとして、以下のクリップAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)が設定される。
第1曲目の楽曲ファイル:00000.m2ts
第2曲目の楽曲ファイル:00001.m2ts
第3曲目の楽曲ファイル:00002.m2ts
:
【0040】
これらの各楽曲ファイル(xxxxx.m2ts)に対応して、個別のクリップ情報ファイル(xxxxx.clpi)が設定される。
【0041】
プレイリストファイル213は、再生制御情報を格納したファイルであり、再生対象のクリップAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)に対応付けられたクリップ情報ファイル(xxxxx.clpi)を取得して、音楽コンテンツの再生制御を実行する。
【0042】
再生制御プログラム(BD−J)212は、BD対応のJAVA(登録商標)プログラムである。この再生制御プログラム(BD−J)212は、シナリオ211と、プレイリストファイル213等を利用して音楽コンテンツの再生制御を実行する。
【0043】
シナリオ211は、例えばXMLデータによって記述されたデータであり、プレイリストのみでは実現が困難な様々な再生シーケンスや、楽曲の再生途中におけるユーザ指示に応じた制御情報を記述している。
シナリオ211には、具体的には、例えば、
リピート再生処理の再生制御情報、
ユーザの入力情報としての次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)等のユーザ入力情報に応じた再生制御情報、
例えばこのような具体的な再生制御情報を含むデータである。
【0044】
プレイリストには、再生対象データ指定情報であるプレイアイテムが含まれる。プレイリストに含まれるプレイアイテムによって規定される再生区間としてのクリップ情報によって、コンテンツ実データとしての再生データが選択的に読み出されて、再生処理が行われる。なお、プレイリストには、プレイアイテムを多数、設定可能である。
【0045】
図5を参照して、音楽再生処理に適用するプレイリスト(楽曲再生用プレイリスト)の構成例について説明する。
図5は、情報記録媒体(BD)に、5曲の楽曲が個別のAVストリームファイル(xxxxx.m2ts)として記録され、この5つのAVストリームファイルの再生制御情報として設定された1つの楽曲再生用プレイリストの構成例を示している。楽曲とは1つの曲を意味する。
なお、以下ではAVストリームファイルを「ストリームファイル」または「ストリーム」と呼ぶ。
【0046】
図5には、
(1)プレイリストファイル(楽曲再生用プレイリストファイル)構成
(2)ストリームファイル構成
これらを示している。
【0047】
図5の(2)ストリームファイル構成に示すように、
ストリームファイルは、
待機画面対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00005.m2ts)、
これら6つのストリームファイルが含まれる。
【0048】
なお、待機画面対応のストリームファイル(00000.m2ts)は、例えば、先に図2を参照して説明した待機画面例130に相当する画像再生用データが含まれる。
1〜5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts〜00005.m2ts)には各楽曲対応の音声データ、および、先に図2を参照して説明した音楽再生時画面例120に相当する画像再生用データが含まれる。
【0049】
図5の(2)ストリームファイル構成に示すように、各ストリームファイルは、1つ以上のシーンに区分されている。
図に示す例では、例えば、
待機画面のストリームファイル(00000.m2ts)はシーン00,01、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)はシーン02,03,04、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)はシーン05,06、07、
このように、各ストリームファイルは1以上のシーンで構成される。
【0050】
各曲のシーンの設定態様は、様々な設定が可能であるが、例えば以下のようなシーン設定がなされる。
楽曲の開始位位置から2秒までの区間を第1シーン、
楽曲の開始位位置から2秒経過後〜曲の終了までを第2シーン、
曲の終了から、次の曲までの無音区間を第3シーン、
このようなシーン分割の設定がなされる。
【0051】
なお、各シーンの開始点、終了点位置は、再生データのパケット識別子、あるいは各ストリームファイル再生開始位置からの再生時間情報等によって規定され、これらの位置情報、または位置情報を取得するための情報がプレイリストファイルに記録される。
【0052】
図5(1)プレイリストファイル構成に示すように、プレイリストには、再生対象データ指定情報である複数のプレイアイテムが設定される。
図5に示す例は、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に6つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられている。すなわち、
プレイアイテム#0:待機画面ストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第1曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第2曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第3曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第4曲目のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイアイテム#5:第5曲目のストリームファイル(00005.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ6個のプレイアイテム#0〜#5を有している。
【0053】
プレイアイテムには、
各ストリームファイルの再生開始位置と再生終了位置に対応する再生位置情報としてのエントリマーク(Entry Mark)が記録される。
さらに、各ストリームファイルのシーン境界位置に対応する再生位置情報としてのリンクポイント(Link Point)が記録される。
これらの再生位置は、前述したように、例えばパケット識別子あるいは再生時間情報としてプレイリストファイルの各プレイアイテム情報中に記録される。
この再生位置情報を利用した再生制御によって、例えば各曲の頭からの再生、あるいはシーン境界からの再生開始などを実行できる。
【0054】
1つのプレイリスト内に設定されるプレイアイテムやエントリマーク、リンクポイントには、連続的となるシーケンス番号が付与される。各エントリマーク、リンクポイントは、ストリームの途中再生などにおけるアクセスするエントリ位置となる。
例えば、エントリマークを再生順に並べることでプレイリストの再生順序が定義される。
【0055】
あるプレイリストを再生する際、2つのAVストリームをまたいで連続再生すると、エンコーダが持つ内部バッファがオーバーフローする可能性があることから、通常、前のストリームの再生を一旦終えてから次のストリームの再生を行なう。このため、ストリームの切換りでは画面が一瞬フリーズする。
【0056】
しかし、シームレス情報を適用した処理を行なうことで、ストリームをまたいで連続再生する「シームレス再生」が可能となる。シームレス再生が可能なストリームを作成するためには、前のAVストリームを記録し終わった時点でのバッファ状態や時間情報からなるシームレス情報を保持し、利用可能な状態としておくことが必要である。
【0057】
1つのプレイリストが複数のプレイアイテムで構成される場合、プレイアイテム内には、直前のプレイアイテムへの接続条件(Connection Condition:CC)、すなわち連続再生することが可能であるかどうかが記載される。クリップ情報には、後続のクリップ情報の接続がConnection Condition=5で連続である場合には、後続のClipInformationのファイル名とConnection Condition=5で連続であることを示す接続条件が記載される。
【0058】
図5(1)中に示すプレイアイテム間に示すCC=5は、2つのプレイアイテム間の再生がシームレス再生によって実行可能な条件でコンテンツが生成されていることを示している。具体的には、例えば、情報記録媒体(例えばBD)上に記録された複数のストリームファイルが、連続再生(シームレス再生)可能な設定で配置されているなど、シームレス再生を実現するための条件を満足する設定で構成されていることを示している。
【0059】
なお、図5(2)ストリームファイル構成の最下段に示すように、各ストリームファイルのデータ区間はチャプタとして定義され、各チャプタに対応して1つのプレイアイテムが割り当てられる。
【0060】
先に図4を参照して説明したように、プレイリストファイルを利用した再生制御を実行するのは、BD対応のJAVA(登録商標)プログラムとして設定された再生制御プログラム(BD−J)212である。
再生制御プログラム(BD−J)212は、図5を参照して説明した、
エントリマーク、
リンクポイント、
が規定されたプレイリストファイルと、
さらに、XMLデータとして記述されたシナリオ211を適用してコンテンツ再生制御を実行する。
【0061】
[3.シナリオを適用した音楽再生処理例について]
次に、図6以下を参照してシナリオを適用した音楽再生処理例について説明する。
前述したように、シナリオは、例えばXMLデータによって記述されたデータであり、プレイリストのみでは実現が困難な様々な再生シーケンスや、楽曲の再生途中におけるユーザ指示に応じた制御情報を記述している。
シナリオには、具体的には、例えば、
リピート再生処理の再生制御情報、
ユーザの入力情報としての次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)等のユーザ入力情報に応じた再生制御情報、
例えばこのような具体的な再生制御情報を含むデータである。
【0062】
図4を参照して説明した再生制御プログラム(BD−J)212は、例えば、シナリオ211とプレイリストファイル213を利用してコンテンツ再生制御を実行する。
シナリオには、図5を参照して説明したシーン単位の再生制御情報が記録されている。例えば、
シーンxx対応再生制御情報として、
(a)シーンxxの再生期間中に次曲再生指示(Next)のユーザ入力が検出された場合の処理、
(b)シーンxxの再生期間中に前曲再生指示(Prev)のユーザ入力が検出された場合の処理、
(c)シーンxxの再生期間中にシーンxxの終了位置に到達した場合の処理として、
(c1)全曲リピート再生が設定されている場合、
(c2)1曲リピート再生が設定されている場合、
(c3)リピート再生が設定されていない場合
(d)シーンxxの再生期間中に早送り指示(FF)のユーザ入力が検出された場合の処理、
例えば、これらの場合の制御情報が記録されている。
【0063】
再生制御プログラム(BD−J)212は、上記の各場合について、シナリオの記録データと、プレイリストファイルに記録された再生位置情報としてのエントリマークおよびリンクポイントを適用して、シナリオの記載に従ったコンテンツ再生制御、例えば再生曲の変更、リピート再生、再生終了、待機画面の表示など、さまざまな再生制御を実行する。
【0064】
以下、図6〜図8を参照して、シナリオに記録された様々な再生制御情報に従った再生制御処理例について説明する。
以下に示す各制御態様について説明する。
(A)リピート再生処理例(図6)、
(B)次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)入力検出に対応した再生制御処理例(図7)、
(C)リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御処理例(図8)、
【0065】
(3−1.リピート再生処理例)
まず、図6を参照して、リピート再生処理例について説明する。
図6には、
(A1)シナリオの再生制御情報
(A2)再生処理例
これらを示している。
なお、(A1)シナリオの再生制御情報は実際には例えばXMLデータとして記録されている。図6(A1)に示す「シナリオの再生制御情報」は、XMLデータを解釈して説明した説明文である。
【0066】
図6に示すように、リピート再生時の(A1)シナリオの再生制御情報には、以下の情報が含まれる。
(a)リピートオフ(リピート再生なし)の設定の場合の再生制御情報
シーン02,03,04・・16を順次、遷移して再生を行い、シーン16の最後でポーズ(一時停止)。
(b)オールリピート(全曲リピート再生)の設定の場合の再生制御情報
シーン02,03,04・・16を順次、遷移して再生を行い、シーン16の最後で、シーン02に戻り再生を繰り返す。
(c)リピート1(1曲のリピート再生)の設定の場合の再生制御情報
シーン02,03を順次、遷移して再生を行い、シーン03の最後で、シーン02に戻り再生を繰り返す。
【0067】
シナリオには、例えば上記(a)〜(c)のように、シーン単位の制御情報がXMLデータとして記録される。
図4に示す再生制御プログラム(BD−J)212は、シナリオ211に記録されたこれらのシーン対応の制御情報に基づいて、プレイリストに記録されたエントリマークやリンクポイントを適用して、再生制御を実行する。
図6(A2)再生処理例には、上記のシナリオ(a)〜(c)に対応する再生処理例を示している。
【0068】
(a)リピートオフ(リピート再生なし)の場合
図6(A2)の(a)に示すように、このリピートオフの場合は、1曲目の最初のシーン02から、順次、シーン03,04・・・を連続再生し、最後の5曲目の終了後の無音区間対応シーンであるシーン16の]最後に到達した時点でポーズ(一時停止)を行う。
再生制御プログラム(BD−J)212は、これらの処理を、シナリオの記録データに従って実行する。再生制御プログラム(BD−J)212は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークとリンクポイントを参照して、再生開始位置や停止位置を正しく把握して制御を行うことができる。
【0069】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図6(A2)に示すエントリマーク:EM221に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン16対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行する。
さらに、リピートオフ(リピート再生なし)時の再生停止位置としてシナリオに記録されたシーン16の終了位置に対応する図6(A2)に示すエントリマーク:EM223の位置をプレイリストファイルから取得して、エントリマーク:EM223の位置に再生位置が到達したことを検知した場合にポーズ(一時停止)処理に移行する。
【0070】
(b)オールリピート(全曲リピート再生)の場合
オールリピート(全曲リピート再生)の場合は、1曲目の最初のシーン02から、順次、シーン03,04・・・を連続再生し、最後の5曲目の終了後の無音区間対応シーンであるシーン16の]最後に到達した時点で1曲目の最初のシーン02に戻り再生を繰り返す。
再生制御プログラム(BD−J)212は、これらの処理を、シナリオの記録データに従って実行する。再生制御プログラム(BD−J)212は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークとリンクポイントを参照して、再生開始位置や停止位置、リピート再生の開始位置を正しく把握して制御を行うことができる。
【0071】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図6(A2)に示すエントリマーク:EM221に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン16対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行し、図6(A2)に示すエントリマーク:EM223に対応する再生停止位置に到達したことを検知して、再生を停止する。さらに、全曲リピート再生設定情報に従って、全曲リピート再生開始位置情報としてシナリオに記述されたシーン02の開始位置に対応する図6(A2)に示すエントリマーク:EM221の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02に戻り再生を繰り返す。
【0072】
(c)リピート1(1曲のリピート再生)の場合
リピート1(1曲のリピート再生)の場合は、1曲目の最初のシーン02から、順次、シーン03、遷移して再生を行い、1曲目の終了位置に相当するシーン03の最後で、シーン02に戻り再生を繰り返す。
再生制御プログラム(BD−J)212は、これらの処理を、シナリオの記録データに従って実行する。再生制御プログラム(BD−J)212は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークとリンクポイントを参照して、再生開始位置や停止位置、リピート再生の開始位置を正しく把握して制御を行うことができる。
【0073】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図6(A2)に示すエントリマーク:EM221に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン16対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行し、図6(A2)に示すリンクポイント:LP222に対応する再生停止位置に到達したことを検知して、再生を停止する。さらに、1曲リピート再生設定情報に従って、1曲リピート再生開始位置情報としてシナリオに記述されたシーン02の開始位置に対応する図6(A2)に示すエントリマーク:EM221の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02に戻り再生を繰り返す。
【0074】
(3−2.次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)入力検出に対応した再生制御処理例)
次に、図7を参照して、次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)のユーザ入力の検出に対応した再生制御処理例について説明する。
図7には、図6と同様、
(B1)シナリオの再生制御情報
(B2)再生処理例
これらを示している。
なお、(B1)シナリオの再生制御情報は実際には例えばXMLデータとして記録されている。図7(B1)に示す「シナリオの再生制御情報」は、XMLデータを解釈して説明した説明文である。
【0075】
図7(B1)に示すように、次曲再生指示(Next)、前曲再生指示(Prev)のユーザ入力の検出に対応した(B1)シナリオの再生制御情報には、以下の情報が含まれる。
(a)シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン05(2曲目先頭)に遷移して再生
(b)シーン06(2曲目再生開始2秒〜2曲目終了)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン05(2曲目先頭)に遷移して再生
(c)シーン05(2曲目再生開始2秒以内)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン02(1曲目先頭)に遷移して再生
(d)シーン15(5曲目再生開始2秒〜5曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合の再生制御情報
シーン02(1曲目先頭)に遷移して再生
【0076】
シナリオには、例えば上記(a)〜(d)のように、シーン単位の制御情報がXMLデータとして記録される。
図4に示す再生制御プログラム(BD−J)212は、シナリオ211に記録されたこれらのシーン対応の制御情報に基づいて、プレイリストに記録されたエントリマークやリンクポイントを適用して、再生制御を実行する。
図7(B2)再生処理例には、上記のシナリオ(a)〜(d)に対応する再生処理例を示している。
【0077】
(a)シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(a)Next]に示すように、シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、シーン05(2曲目先頭)に遷移して、次の曲である2曲目の再生を行う、
【0078】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
図7(B2)に示すエントリマーク:EM231に対応する再生開始位置をプレイリストファイルから取得し、第1曲目からの再生を開始する。さらに、シナリオのシーン02〜シーン03対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行し、シーン03の再生中の次曲再生指示(Next)の入力検出に応じて、シーン03対応のシナリオ制御情報に従った次曲再生処理として、2曲目の最初のシーン05へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン05の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM232の位置をプレイリストファイルから取得して、2曲目の最初のシーン05からの再生を開始する。
【0079】
(b)シーン06(2曲目再生開始2秒〜2曲目終了)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(b)Prev]に示すように、シーン06(2曲目再生開始2秒〜2曲目終了)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、シーン05(2曲目先頭)に遷移して、現在再生中の2曲目の再生を再度開始する。
【0080】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
シナリオのシーン05〜シーン06対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行して第2曲目の再生を実行し、シーン06の再生中の前曲再生指示(Prev)の入力検出に応じて、シーン06対応のシナリオ制御情報に従った前曲再生処理として、2曲目の最初のシーン05へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン05の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM232の位置をプレイリストファイルから取得して、2曲目の最初のシーン05からの再生を開始する。
【0081】
(c)シーン05(2曲目再生開始2秒以内)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(c)Prev]に示すように、シーン05(2曲目再生開始2秒以内)において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合、シーン02(1曲目)に遷移して、現在再生中の曲(2曲目)の前の曲である1曲目の再生を開始する。
【0082】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
シナリオのシーン05対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行して第2曲目の再生を実行し、シーン05の再生中の前曲再生指示(Prev)の入力検出に応じて、シーン05対応のシナリオ制御情報に従った前曲再生処理として、1曲目の最初のシーン02へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン02の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM231の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02からの再生を開始する。
【0083】
(d)シーン15(5曲目再生開始2秒〜5曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合、
図7(B2)の[(d)Next]に示すように、シーン15(5曲目再生開始2秒〜5曲目終了)において、次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合、 シーン02(1曲目)に遷移して1曲目の再生を開始する。
【0084】
具体的には、再生制御プログラム(BD−J)212は、
シナリオのシーン15対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行して第5曲目の再生を実行し、シーン15の再生中の次曲再生指示(Next)の入力検出に応じて、シーン15対応のシナリオ制御情報に従った次曲再生処理として、1曲目の最初のシーン02へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン02の開始位置に対応する図7(B2)に示すエントリマーク:EM231の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02からの再生を開始する。
【0085】
なお、図7に示す、
(b)前曲再生指示(Prev),
(c)前曲再生指示(Prev)、
これらの前曲再生指示(Prev)は、いずれも、2曲目再生途中での、前曲再生指示(Prev)の入力であるが、それぞれの前曲の設定が異なっている。
すなわち、(b)の場合は、
2曲目再生開始から2秒経過後のシーン05において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合であり、この場合は現在再生中の第2曲目の最初(シーン05)に戻り、再生を行う。
一方、(c)の場合は、
2曲目再生開始から2秒以内のシーン04において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合であり、この場合は、第1曲目(シーン02)に戻り、再生を行う。
このように、ある曲の再生開始から短時間(2秒以内)に、前曲再生指示(Prev)が入力された場合は、現在再生曲の前の曲に戻り、2秒経過後に前曲再生指示(Prev)が入力された場合は、現在再生曲の開始位置に戻り、再生を再開する。
この制御はシーン単位で制御情報を記録したシナリオ記述に従って実現される制御の特徴の1つである。
【0086】
(3−3.リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御処理例)
次に、図8を参照して、リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御処理例について説明する。
図8には、図6、図7と同様、
(C1)シナリオの再生制御情報
(C2)再生処理例
これらを示している。
なお、(C1)シナリオの再生制御情報は実際には例えばXMLデータとして記録されている。図8(C1)に示す「シナリオの再生制御情報」は、XMLデータを解釈して説明した説明文である。
【0087】
図8(C1)に示すように、リピート再生時における早送り指示(FF)入力検出に対応した再生制御情報には、以下の情報が含まれる。
(a)シーン03(1曲目再生開始2秒〜1曲目終了)でのFF入力:シーン03(1曲目最後)の最後でFF停止して、シーン02(1曲目先頭)に遷移して再生
【0088】
図8(C2)に示す再生処理例は、上記のシナリオに基づいて実行する再生処理例として、
(p)処理速度の速い再生機器における処理例
(q)処理速度の遅い再生機器における処理例
これらの処理例を示している。
【0089】
すなわち、コンテンツを再生する再生機器にも様々な機器があり、高性能なCPUを備えた処理速度の速い機器、安価な処理速度の遅いCPUを備えた機器等がある。このような様々な機器において、シナリオ記述に従った再生制御プログラムを実行すると、例えばコンテンツの再生制御タイミングがずれてしまうことがある。
図8に示す例は、このような再生機器に応じた制御態様の差について説明する図である。
【0090】
図8(C2)に示す、
(p)処理速度の速い再生機器における処理例は、以下のように処理が実行される。
再生制御プログラム(BD−J)212は、
エントリマークEM241から開始する第1曲目の再生を実行し、シナリオのシーン03対応の制御情報を参照したコンテンツ再生制御を実行する。リピート再生設定下におけるシーン03の再生中の早送り指示(FF)の入力検出に応じて、シーン03対応のシナリオ制御情報に従って、早送りを開始して、1曲目の最後(シーン03の最後)へ遷移する処理を行う。この遷移処理に際して、シーン03の末尾位置に対応する図8(C2)に示すリンクポイント:LP242の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の末尾で停止する。さらに、シーン03対応のシナリオ制御情報に従ったリピート再生処理制御として、第1曲目の先頭位置から再生を開始する。この遷移処理に際して、第1曲目の最初のシーン02の開始位置に対応する図8(C2)に示すエントリマーク:EM241の位置をプレイリストファイルから取得して、1曲目の最初のシーン02からの再生を開始する。
この(p)処理速度の速い再生機器における処理では、エントリマークや、リンクポイントの設定位置で、早送り(FF)の停止が正しく実行される。
【0091】
一方、図8(C2)に示す、
(q)処理速度の遅い再生機器における処理例においては、
早送り(FF)の停止が、1曲目の最後(シーン03の最後)に設定されたリンクポイント:LP242よりも後にずれてしまっている。これは、処理速度の遅いプロセッサ等の処理に起因する。
しかし、このような低速度の処理においても、第2曲目の再生位置までずれてしまうことはない。
【0092】
例えばリンクポイントが設定されず、曲間のプレイアイテム境界に対応するエントリマークのみを利用した制御を行うと、処理速度の遅い機器で早送り(FF)を実行すると図8(C2)に示すエントリマーク243の検出に応じた停止処理が実行されることになり、第2曲の再生位置までFF停止位置がずれてしまうことがある。
しかし、本開示の構成では、曲間のプレイアイテム境界に対応するエントリマーク以外に、リンクポイントを設定しており、曲間以前のリンクポイント242の位置における制御が可能となる。従って、処理速度の遅い機器でも、FF等の処理に際して、不必要な早送り位置(次曲位置)まで過度に進んでしまうといった大きな処理遅延を防止することが可能となる。
【0093】
図6〜図8を参照して説明したように、本開示の情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行う。データ処理部は、再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含む楽曲再生用プレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。
すなわち、楽曲再生用プレイリストに記録された複数のプレイアイテムを順次切り替えて、各プレイアイテムに対応付けられた楽曲コンテンツを格納したストリームファイルを順次選択し、各ストリームファイルに格納された楽曲コンテンツの連続再生を実行する。
【0094】
楽曲再生用プレイリストに記録されたプレイアイテムの各々は、1つの楽曲コンテンツ、または1つの楽曲コンテンツと待機画面コンテンツ、または待機画面コンテンツのみのいずれかを格納したストリームファイルに対する指定情報を有し、データ処理部は、複数の楽曲コンテンツの連続再生処理に際して、シナリオの再生制御情報に従って、楽曲再生用プレイリストに記録された複数のプレイアイテムを順次切り替えて、各プレイアイテムに対応付けられたストリームファイルに格納されたコンテンツの再生処理を実行する。
【0095】
さらに、楽曲再生用プレイリストは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有する。シナリオは、エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。
情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを行ってコンテンツの再生制御を実行する。
【0096】
エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定される。シーンはエントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定される。データ処理部は、各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う。
【0097】
[4.プレイリストおよびストリームファイルのその他の設定例]
図5〜図8を参照して説明したプレイリストファイルおよびストリームファイルの設定は、以下の設定である。
【0098】
ストリームファイルとして、
待機画面対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00005.m2ts)、
これら6つのストリームファイルを設定した例である。
【0099】
また、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に6つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられていた。すなわち、
プレイアイテム#0:待機画面ストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第1曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第2曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第3曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第4曲目のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイアイテム#5:第5曲目のストリームファイル(00005.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ6個のプレイアイテム#0〜#5を有した構成として説明した。
【0100】
プレイリストおよびストリームファイルの設定は、このような設定に限られるものではない。
例えば、図9に示す設定が可能である。
図9には、先に説明した図5と同様、
(1)プレイリストファイル構成
(2)ストリームファイル構成
これらを示している。
【0101】
図9(2)に示すようにストリームファイルは、
待機画面と1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
5曲目の楽曲対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
これら5つのストリームファイルとした設定となっている。
すなわち、待機画面を独立したファイルとせずに、1曲目と併せた1つのファイルとしている。
【0102】
この設定では、図9(1)に示すように、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に5つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられる。すなわち、
プレイアイテム#0:待機画面と第1曲目のストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第2曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第3曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第4曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第5曲目のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ5個のプレイアイテム#0〜#4を有している。
【0103】
このようなストリームファイルとプレイリストを適用した場合においても、シナリオに、シーン対応の制御情報を記述することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
すなわち、再生制御プログラム(BD−J)は、シナリオに記述されたシーン対応の制御情報と、プレイリストに記録されたエントリマークとリンクポイントの位置情報を取得することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
【0104】
さらに、図5〜図8を参照して説明した例では、待機画面が第1曲目より前の再生位置に設定された構成として説明したが、待機画面の設定位置は、この他にも例えば曲間や、最終曲の後など、任意の位置に設定可能である。
図10に、最終曲の後に待機画面を設定した例を示す。
【0105】
図10には、先に説明した図5と同様、
(1)プレイリストファイル構成
(2)ストリームファイル構成
これらを示している。
【0106】
図10(2)に示すようにストリームファイルは、
1曲目の楽曲対応のストリームファイル(00000.m2ts)、
2曲目の楽曲対応のストリームファイル(00001.m2ts)、
3曲目の楽曲対応のストリームファイル(00002.m2ts)、
4曲目の楽曲対応のストリームファイル(00003.m2ts)、
5曲目の楽曲と待機画面対応のストリームファイル(00004.m2ts)、
これら5つのストリームファイルとした設定となっている。
本例でも、待機画面を独立したファイルとせずに、5曲目と併せた1つのファイルとしている。
【0107】
この設定では、図10(1)に示すように、1つのプレイリストファイル(PlayList#1)に5つのプレイアイテム#0〜#5が設定され、各々がストリームファイルに対応付けられる。すなわち、
プレイアイテム#0:第1曲目のストリームファイル(00000.m2ts)
プレイアイテム#1:第2曲目のストリームファイル(00001.m2ts)
プレイアイテム#2:第3曲目のストリームファイル(00002.m2ts)
プレイアイテム#3:第4曲目のストリームファイル(00003.m2ts)
プレイアイテム#4:第5曲目と待機画面のストリームファイル(00004.m2ts)
プレイリストファイル(PlayList#1)は、このような対応関係を持つ5個のプレイアイテム#0〜#4を有している。
【0108】
このようなストリームファイルとプレイリストを適用した場合においても、シナリオに、シーン対応の制御情報を記述することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
すなわち、再生制御プログラム(BD−J)は、シナリオに記述されたシーン対応の制御情報と、プレイリストに記録されたエントリマークとリンクポイントの位置情報を取得することで、先に図6〜図8を参照して説明した様々な再生制御が実現される。
【0109】
なお、待機画面は、先に図2を参照して説明した構成に限らず、その他の構成としてもよい。
例えば、ディスクのジャケットに相当する画像を表示するジャケット画面表示設定や、操作ガイドを表示する操作ガイド表示設定、あるいはメニュー画面の表示など、様々な設定とすることが可能である。
【0110】
[5.XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例]
次に、図11以下を参照して、XMLデータとして記録されたシナリオの具体例と再生処理例について説明する。
【0111】
図11には、以下の各データを示している。
(1A)ストリームファイル設定
(1B)シナリオ具体例
【0112】
(1A)に示すストリームファイルは、1つのプレイリストファイルによって再生されるストリームファイルの一部を示している。図5〜図10を参照して説明したストリームファイルと同様、プレイリストファイルに設定されるプレイアイテムの教会にはエントリマークが設定される。またシーン境界にはリンクポイントが設定される。これらのエントリマーク、リンクポイントの位置情報は、プレイリストファイルに記録される。
【0113】
図11に示す(1B)シナリオ情報には、XMLデータとして記述されたシナリオの具体例と、その説明情報を示している。
(1A)に示すストリームファイルに含まれるシーン対応の制御情報であり、図11には、
シーン00対応の制御情報、
シーン01対応の制御情報、
これらを示している。
なお、シーン00は、図11(1A)に示すように1曲目の先頭部分(例えば1曲目先頭から2秒以内)の再生部分であり、シーン01は、1曲目の先頭から2秒〜最終までの再生部分に対応する。
【0114】
以下、シナリオを構成するXMLデータの具体例と、各シナリオ構成データに従った制御処理について説明する。
[5−1.シーン00対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
まず、図11(1B)シナリオ具体例の前半部に示すシーン00対応のシナリオについて説明する。
【0115】
(シーン00対応の前半のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−000" playlist="00000" playlistmark="0">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−012" />
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン00の再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した時、
リピート再生設定(RepeatState)=1(全曲リピート(All Repeat))設定なら、シーン12(最後曲の先頭)に遷移する。
その他の設定なら、
シーン00(最初曲の先頭)に遷移する」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0116】
(シーン00対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
</Scene>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン00の再生中に次曲再生指示(Next)を入力した時は、
シーン03(次曲の先頭)に遷移する」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0117】
[5−2.シーン01対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図11(1B)シナリオ具体例の後半部に示すシーン01対応のシナリオについて説明する。
【0118】
(シーン01対応の前半のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−001" playlist="00000" playlistmark="1">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン01の再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン00(現在の再生曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0119】
(シーン01対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
</Scene>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン01の再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合は、シーン03(次曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0120】
[5−3.シーン02対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図12を参照して、シーン02対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図12には、図11と同様、以下の各データを示している。
(2A)ストリームファイル設定
(2B)シナリオ具体例
【0121】
図12(2A)に示すストリームファイルは、図11(1A)に示すと同様のストリームファイルであり、1つのプレイリストファイルによって再生されるストリームファイルの一部を示している。
図12に示す(2B)シナリオ情報には、XMLデータとして記述されたシナリオの具体例と、その説明情報を示している。
(2A)に示すストリームファイルに含まれるシーン対応の制御情報であり、図12には、
シーン02対応の制御情報、
を示している。
なお、シーン02は、図12(2A)に示すように1曲目の末尾に続く無音部分(1曲目から2曲目の間の無音区間)の再生部分に対応する。
【0122】
図12(2B)シナリオ具体例に示すシーン02対応のシナリオについて説明する。
(シーン02対応の前半のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−002" playlist="00000" playlistmark="2">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>』
【0123】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「リピート設定が、1曲リピート(RepeatState=2)の設定において、シーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)のスタート位置(リンクポイント)を検出したら、第1曲の先頭(シーン00)に遷移する。
シーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0124】
(シーン02対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="SceneRewound">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−003" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0125】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合は、シーン03(次の第2曲の先頭)に遷移する。」
リピート設定が、1曲リピート(RepeatState=2)の設定において、巻き戻し(Rewind)指示入力に応じてシーン02(第1曲の末尾に続く無音区間)の末尾位置(エントリマーク)を検出したら、第2曲の先頭(シーン03)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0126】
[5−4.シーン12対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図13を参照して、シーン12対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図13には、図11、図12と同様、以下の各データを示している。
(3A)ストリームファイル設定
(3B)シナリオ具体例
【0127】
図13(3A)に示すストリームファイルは、図11、図12を参照して説明したと同様、1つのプレイリストファイルによって再生されるストリームファイルの一部を示している。
図13に示す(3B)シナリオ情報には、XMLデータとして記述されたシナリオの具体例と、その説明情報を示している。
(3A)に示すストリームファイルに含まれるシーン対応の制御情報であり、図13には、
シーン12対応の制御情報、
シーン13対応の制御情報、
これらを示している。
なお、シーン12は、図13(3A)に示すように、5曲目の先頭から再生時間2秒以内の区間の再生部分に対応する。
シーン13は、5曲目の2秒〜最終の再生区間に対応する。
【0128】
図13(3B)シナリオ具体例に示すシーン12対応のシナリオについて説明する。
(シーン12対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−012" playlist="00000" playlistmark="12">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−009" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0129】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン12(第5曲の先頭部分)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン09(前曲(第4曲)の先頭)に遷移する。
リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定において、シーン12(第5曲の先頭部分)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0130】
[5−5.シーン13対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図13を参照して、シーン13対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図13(A)に示すように、シーン13は、5曲目の2秒〜最終の再生区間に対応する。
【0131】
(シーン13対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−013" playlist="00000" playlistmark="13">
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0132】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン13(第5曲の先頭以外の後半部分)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定において、シーン13(第5曲の先頭以外の後半部分)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0133】
[5−6.シーン14対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図14を参照して、シーン14対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図14(A)に示すように、シーン14は、5曲目の曲の終わり〜待機画面間の無音区間に対応する。
【0134】
(シーン14対応の前半部のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−014" playlist="00000" playlistmark="14">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.prev.pressed">
<Action type="Play" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
【0135】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)に到達(リンクポイント位置)したときに、リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
1曲リピート(RepeatState=2)の設定であれば、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の区間再生中に、前曲再生指示(Prev)を入力した場合は、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0136】
(シーン14対応の後半のシナリオ)
『<SceneEvent type="Plugin:Main" param="track.next.pressed">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
<SceneEvent type="SceneEnded">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0137】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の区間再生中に、次曲再生指示(Next)を入力した場合、リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の最終位置に到達(リンクポイント位置)したときは、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
リピート設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定である場合、シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の最終位置に到達(リンクポイント位置)したときは、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移する。
リピート設定がオフ(リピートなし(Repeat OFF)の設定である場合、シーン14(5曲目の曲終了〜待機画面間の無音区間)の最終位置に到達(リンクポイント位置)したときは、シーン15(待機画面)の再生に遷移する。
【0138】
[5−7.シーン15〜17対応のシナリオとシナリオに従った処理の説明]
次に、図15を参照して、シーン15〜17対応のシナリオとシナリオに従った処理について説明する。
図15(A)に示すように、シーン15〜17は、待機画面の前部、中部、後部の各区間に対応する。
【0139】
(シーン15対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−015" playlist="00000" playlistmark="15">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=1" param="SC−00000−000" />
<Action type="PlayIfPluginVar:RepeatState=2" param="SC−00000−012" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0140】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「リピート設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合、シーン15に到達したとき、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。
1曲リピート(RepeatState=2)の設定であれば、シーン12(第5曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0141】
(シーン16対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−016" playlist="00000" playlistmark="16">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="Pause" />
</SceneEvent>
</Scene>』
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン16に到達時(リンクポイント位置)に、リピート設定がオフ(リピートなし(Repeat OFF)の設定である場合、ポーズ(再生の停止(現再生中の画面(待機画面)の継続表示)を行う。
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0142】
(シーン17対応のシナリオ)
『<Scene id="SC−00000−017" playlist="00000" playlistmark="17">
<SceneEvent type="SceneStarted">
<Action type="Play" param="SC−00000−000" />
</SceneEvent>
</Scene>』
【0143】
上記シナリオは、以下の制御情報を記述している。
「シーン16を経由してシーン17に到達(リンクポイント)したら、シーン00(第1曲の先頭)に遷移する。」
上記の処理制御情報を記述したシナリオである。
【0144】
図12〜図15を参照してシナリオの具体例とシナリオに従った再生制御処理の複数の例について説明した。
これらの説明から理解されるように、シナリオは、各シーン単位の制御情報として記録されている。
具体的には、各シーン対応の区間再生中のイベント(前曲再生(Prev)/次曲再生(Next)/早送り(FF)/巻き戻し(Rew))の入力に応じた処理、各シーンの最初や最後の位置に到達した場合の処理などについて記載している。
これらの位置検出、あるいは再生位置の遷移等の処理に際してにはプレイリストマークに記録された位置情報としてのエントリマークやリンクポイントが利用される。
本開示の構成では、特に、各曲の区切りに設定されるエントリマークのみならず、さらに細かいシーン区分位置を示すリンクポイントを設定して、シーン境界を判別する構成としているので、シーン単位の制御が可能となり、再生位置の遷移に際してもシーン単位の遷移が可能となる。
【0145】
[6.シナリオに従った再生制御処理フローについて]
次に、図16、図17に示すフローを参照して、シナリオ記述に従った再生制御処理シーケンスの例について説明する。
図16、図17に示すフローは、図13〜図14を参照して説明したシーン12〜シーン14(第5曲目〜無音区間)に対応するシナリオに従った処理シーケンスを説明するフローである。
【0146】
図16、図17に示すフローは、コンテンツ再生を実行している情報処理装置の制御部(データ処理部)の制御の下に実行される。、
図16に示すフローのステップS121において、再生区間がシーン12(第5曲目の先頭(例えば2秒)区間)に入ったことを検出すると、ステップS121以下のシーン12対応の制御が実行される。情報処理装置の制御部(データ処理部)が、図13に示すシーン12対応のシナリオに従って処理を実行する。
【0147】
ステップS122は、再生区間がシーン12(第5曲目の先頭(例えば2秒)区間)再生中における前曲再生指示(Prev)の入力検出有無判定処理である。
前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合は、ステップS125に進み、シーン09(前曲(第4曲)の先頭)に遷移して、ステップS201に進み、シーン09対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0148】
ステップS122において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出しない場合は、ステップS123に進み、次曲再生指示(Next)の入力検出有無判定処理を行う。
次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、ステップS126に進み、再生処理の設定が、全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。なお、この設定はユーザ入力によって予め実行される。
【0149】
ステップS126において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であると判定した場合は、ステップS127に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS202に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0150】
一方、ステップS126において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でないと判定した場合、あるいは、ステップS123において、次曲再生指示(Next)の入力検出がなされない場合は、ステップS124に進む。
ステップS124では、シーン12(第5曲の先頭)の終了判定を行う。この判定処理はシーン12とシーン13の間のリンクポイントに基づいて行われる。
【0151】
ステップS124において、シーン12(第5曲の先頭)が終了していないと判定した場合は、ステップS121に戻り、シーン12対応のシナリオに従った再生制御を継続する。
一方、ステップS124において、シーン12(第5曲の先頭)が終了したと判定した場合は、ステップS131に進み、シーン13対応のシナリオに従った再生制御を開始する。
シーンの終了判定はシーン間のリンクポイントに基づいて実行される。
【0152】
ステップS131以下の処理について説明する。
再生区間がシーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)に入ったことを検出すると、ステップS131以下のシーン13対応の制御が実行される。情報処理装置の制御部(データ処理部)が、図13に示すシーン13対応のシナリオに従って処理を実行する。
【0153】
ステップS132は、再生区間がシーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)再生中における前曲再生指示(Prev)の入力検出有無判定処理である。
前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合は、ステップS121に進み、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0154】
ステップS132において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出しない場合は、ステップS133に進み、次曲再生指示(Next)の入力検出有無判定処理を行う。
次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、ステップS135に進み、再生処理の設定が、全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。なお、この設定はユーザ入力によって予め実行される。
【0155】
ステップS135において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であると判定した場合は、ステップS136に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS202に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0156】
一方、ステップS135において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でないと判定した場合、あるいは、ステップS133において、次曲再生指示(Next)の入力検出がなされない場合は、ステップS134に進む。
ステップS134では、シーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)の終了判定を行う。この判定処理はシーン13とシーン14の間のリンクポイントに基づいて行われる。
【0157】
ステップS134において、シーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)が終了していないと判定した場合は、ステップS131に戻り、シーン13対応のシナリオに従った再生制御を継続する。
一方、ステップS134において、シーン13(第5曲目の2秒〜末尾の区間)が終了したと判定した場合は、ステップS141に進み、シーン14対応のシナリオに従った再生制御を開始する。
シーンの終了判定はシーン間のリンクポイントに基づいて実行される。
【0158】
次に、図17に示すフローチャートを参照して、シーン14対応のシナリオに従った再生制御処理について説明する。
なお、シーン14は、図14に示すように、第5曲目の終了後から待機画面までの無音区間に対応する。
【0159】
情報処理装置の制御部(データ処理部)は、再生区間がシーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)に入ったことを検出すると、ステップS141以下のシーン14対応の制御を実行する。情報処理装置の制御部(データ処理部)が、図14に示すシーン14対応のシナリオに従って処理を実行する。
【0160】
ステップS142において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合は、ステップS151に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS203に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0161】
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でない場合は、ステップS143に進む。
ステップS143では、再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定である場合は、ステップS121に進み、シーン12(第5曲の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定でない場合は、ステップS144に進む。
【0162】
ステップS144は、再生区間がシーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)再生中における前曲再生指示(Prev)の入力検出有無判定処理である。
前曲再生指示(Prev)の入力を検出した場合は、ステップS121に進み、シーン12(現曲(第5曲)の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
なお、遷移処理は、プレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントとしての再生位置情報を参照して行われる。
【0163】
ステップS144において、前曲再生指示(Prev)の入力を検出しない場合は、ステップS145に進み、次曲再生指示(Next)の入力検出有無判定処理を行う。
次曲再生指示(Next)の入力を検出した場合は、ステップS147に進み、再生処理の設定が、全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。なお、この設定はユーザ入力によって予め実行される。
【0164】
ステップS147において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であると判定した場合は、ステップS151に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS203に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
【0165】
一方、ステップS147において、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でないと判定した場合、あるいは、ステップS145において、次曲再生指示(Next)の入力検出がなされない場合は、ステップS146に進む。
ステップS146では、シーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)の終了判定を行う。この判定処理はシーン14とシーン15の間のリンクポイントに基づいて行われる。
【0166】
ステップS146において、シーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)が終了していないと判定した場合は、ステップS141に戻り、シーン14対応のシナリオに従った再生制御を継続する。
一方、ステップS146において、シーン14(第5曲目の末尾〜待機画面間の無音区間)が終了したと判定した場合は、ステップS148に進む。
【0167】
ステップS148では、再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定である場合は、ステップS151に進み、シーン00(第1曲の先頭)に遷移して、ステップS203に進み、シーン00対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
【0168】
再生処理の設定が全曲リピート(RepeatState=1)の設定でない場合は、ステップS149に進む。
ステップS149では、再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定であるか否かを判定する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定である場合は、ステップS121に進み、シーン12(第5曲の先頭)に遷移して、シーン12対応のシナリオ記述に従った再生制御を開始する。
再生処理の設定が1曲リピート(RepeatState=2)の設定でない場合は、ステップS204に進み、次のシーン15(待機画面)対応のシナリオに従った再生制御を開始する。
【0169】
図16、図17は、シナリオの一部であるシーン12〜14対応の制御情報を利用したコンテンツ再生処理シーケンスである。
シナリオには、すべてのシーンに対応する制御情報が記録されており、情報処理装置の制御部(データ処理部)は、各シーンにおいてシーン対応のシナリオを参照して再生制御を実行する。
【0170】
なお、シナリオは、シーン単位の制御情報として、例えば以下の情報を有する。
各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報。
各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報。
全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報。
リモコン操作、メニュー画面操作に応じた制御情報、
プログラム再生などによる任意シーンへのダイレクト遷移処理における制御情報。
データ処理部は、これらのシナリオのシーン単位の制御情報に応じて、シーンに応じて異なる遷移先の決定を行う。
【0171】
[7.情報処理装置の構成例について]
次に、図18を参照してシナリオに従ったコンテンツ再生を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について説明する。
【0172】
CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502、または記憶部508に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行するデータ処理部として機能する。例えば、コンテンツ受信処理や受信データの記憶部508やリムーバブルメディア511に対する記録処理、記憶部508やリムーバブルメディア511からのデータ再生処理等を実行する。RAM(Random Access Memory)503には、CPU501が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU501、ROM502、およびRAM503は、バス504により相互に接続されている。
【0173】
CPU501はバス504を介して入出力インタフェース505に接続され、入出力インタフェース505には、各種スイッチ、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部506、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部507が接続されている。CPU501は、入力部506から入力される指令に対応して各種の処理を実行し、処理結果を例えば出力部507に出力する。
【0174】
入出力インタフェース505に接続されている記憶部508は、例えばハードディスク等からなり、CPU501が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部509は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
【0175】
入出力インタフェース505に接続されているドライブ510は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはメモリカード等の半導体メモリなどのリムーバブルメディア511を駆動する。
データ処理部としてのCPU501の制御の下、リムーバブルメディアに記録されているコンテンツやコンテンツ対応の再生制御情報等の各種データが取得され、取得データを用いて、データ処理部としてのCPU501の実行する再生プログラムに従ってコンテンツの再生処理などが行われる。
【0176】
[8.情報処理装置におけるコンテンツ再生処理シーケンスについて]
次に、図19のフローチャートを参照して本開示の情報処理装置の実行するコンテンツ再生処理の全体シーケンスについて説明する。
ステップS301において、情報処理装置にディスクが装着されたか否かを判定する。装着されていない場合はステップS302において待機し、装着が確認されるとステップS303に進む。
【0177】
ステップS303では、装着ディスクからコンテンツ再生制御用のプログラムとシナリオを読み出す。コンテンツ再生制御用のプログラムは、例えば装着ディスクがBDである場合、BD−J等のプログラムである。ディスクから読み出すシナリオは、先に例えば図6〜図15を参照して説明した様々なコンテンツ再生シーケンスを設定したシナリオである。
【0178】
ステップS304において、シナリオのシーン対応制御情報に従ったコンテンツ再生を開始する。なお、ディスク装着の検出に応じて最初に再生するシーンは、例えば第1曲めの開始部分という定義がシナリオに記録されており、このシナリオ記述に従って第1曲めからの再生が開始される。
【0179】
なお、シナリオにはプレイリストファイルやプレイアイテムの指定情報が記録されており、シナリオに記録された情報に従って選択したプレイリストファイルやプレイアイテムに従ってクリップ情報ファイルの選択、音楽コンテンツ等を格納したAVストリームファイルを取得して再生が開始される。
【0180】
その後、第1曲目のシーン対応のシナリオ記述に従った再生制御が行われる。第1曲が、シーン00から開始していればシナリオのシーン00対応制御情報に従った再生制御が開始される。
例えば、第1曲の前に待機画面が設定され、第1曲がシーン04〜であればシナリオのシーン00対応制御情報に従った再生制御が開始される。
【0181】
ステップS305では、シーン遷移の有無を判定する。シーン遷移は例えば前述したプレイリストファイルに記録されたエントリマークやリンクポイントの対応位置において検出される。
シーン遷移を検出した場合は、ステップS308において、シナリオから遷移先のシーン対応制御情報を選択して、ステップS304に戻り、選択した遷移先のシーン対応制御情報に従った再生制御を実行する。
【0182】
ステップS306では、ユーザ入力の有無を判定する。ユーザ入力とは、例えば、次曲再生指示(Next)や、前曲再生指示(Prev)、FF,REWなどの指示である。
これらのユーザ入力を検出した場合は、ステップS309において、シナリオに記録されたユーザ入力に応じた制御を実行する。この処理において、シーンの遷移が実行された場合は、遷移先のシーン対応制御情報を選択して、ステップS304に戻り、選択した遷移先のシーン対応制御情報に従った再生制御を実行する。
【0183】
ステップS307において、再生予定のコンテンツ再生が終了したか否かを判定し、終了していない場合は、ステップS304におけるシナリオのシーン対応の再生制御を継続する。
ステップS307において、再生予定のコンテンツ再生が終了したと判定した場合は処理を終了する。
【0184】
[9.コンテンツ編集装置の構成例について]
次にコンテンツ編集装置の構成例について、図20を参照して説明する。
【0185】
図20は、コンテンツ編集装置700の構成例を示す図である。コンテンツ編集装置700は、シナリオを含むメディア記録用のデータを生成する。
生成する記録用データには、少なくとも以下のデータが含まれる。
(a)再生用のコンテンツ(音声、動画、静止画、テキストデータ等)
(b)シナリオ(シーン対応の再生制御情報を規定したシナリオ)
(c)シナリオに従ってコンテンツ再生を実行するためのプログラム(BD−J等)
【0186】
図20に示すコンテンツ編集装置700は、上記(a)〜(c)のデータを含むデータを記録データとして生成する。生成されたデータは、例えばディスク製造会社に提供され、スタンパが作成された後、大量のディスクが製造されることになる。
【0187】
データ生成/取得部701は、再生用データとしての音楽コンテンツ、映像コンテンツや静止画コンテンツ、テキスト情報などを生成または取得する。
【0188】
生成または取得したコンテンツはデータベース702に格納される。
シナリオ生成部703は、記録メディアの記録コンテンツの再生シーケンス定義情報であるシナリオを生成する。
データ変換部704は、記録メディアに対応するデータに変換する処理を実行する。
プログラム生成部705は、記録メディアに対応するプログラムを生成する処理を実行する。
【0189】
シナリオ生成部703の生成するシナリオは、前述したように、シーン対応の再生制御情報を含み、プログラム生成部705の生成するプログラムは、シナリオに基づくコンテンツ再生処理を実行するプログラムである。
【0190】
例えば、記録メディアがBDである場合、プログラム生成部704は、BD規格に対応したプログラムであるBD−Jを作成する。
データ変換部704は、先に図3、図4を参照して説明したBDフォーマットに従った階層構成を持つデータ、すなわち再生制御プログラムであるBD−J、プレイリストファイル、クリップファイル等を作成する。
【0191】
このようにメディア規格に対応したデータを記録データとして生成し、ディスク製造会社に提供する。なお、これらのデータは必要に応じて暗号化される。暗号化データとしてメディアに記録する場合は、コンテンツ再生を実行するユーザ機器である情報処理装置(再生装置)に復号用の鍵を提供し、情報処理装置(再生装置)において復号処理を実行しながら再生処理を行う。
【0192】
[10.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0193】
なお、本明細書において開示した技術は、例えば以下のような構成をとることができる。
(1) 楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する構成であり、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記データ処理部は、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する情報処理装置。
【0194】
(2)前記エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、前記リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定され、前記シーンは前記エントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定された構成であり、前記データ処理部は、各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う前記(1)または(2)に記載の情報処理装置。
【0195】
(4)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う前記(1)〜(3)いずれかに記載の情報処理装置。
(5)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、前記リピート再生設定に応じた再生制御を実行する構成であり、全曲リピート再生設定、または1曲リピート再生設定においては、リピート再生対象曲の終端をシーン境界である無音区間位置のリンクポイントに基づいて検出し、リピート再生の開始位置に遷移させる制御を行う前記(1)〜(4)いずれかに記載の情報処理装置。
【0196】
(6)前記シナリオは、シーン単位の制御情報として、リモコン操作情報、またはメニュー画面操作情報に応じた制御情報、またはプログラム再生によるシーン遷移に関する制御情報の少なくともいずれかの制御情報を有し、前記データ処理部は、シナリオのシーン単位の制御情報に応じて遷移先制御を行う前記(1)〜(5)いずれかに記載の情報処理装置。
【0197】
(7)前記リンクポイントは各曲の開始直後の位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、
各曲の開始直後におけるシーンにおける再生制御態様と、各曲の開始直後を経過した後のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する前記(1)〜(6)いずれかに記載の情報処理装置。
(8)前記リンクポイントは各曲の終了位置と次曲までの無音区間との境界位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、各曲の終了までのシーンにおける再生制御態様と、各曲の終了後の無音区間のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する前記(1)〜(7)いずれかに記載の情報処理装置。
【0198】
さらに、上記した装置およびシステムにおいて実行する処理の方法や、処理を実行させるプログラムも本開示の構成に含まれる。
【0199】
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0200】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0201】
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
具体的には、再生制御情報を記録したシナリオと、再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する。プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、シナリオはエントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有する。コンテンツ再生を行う情報処理装置のデータ処理部は、シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、およびシナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する。
これらの構成により、楽曲コンテンツのスムーズな再生制御を可能とする装置、方法が実現される。
【符号の説明】
【0202】
10 サーバ
20 ネットワーク
30 出力部
100 情報処理装置
110 情報記録媒体
211 シナリオ
212 再生制御プログラム(BD−J)
213 プレイリスト
214 クリップ
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 バス
505 入出力インタフェース
506 入力部
507 出力部
508 記憶部
509 通信部
510 ドライブ
511 リムーバブルメディア
701 データ生成/取得部
702 データベース
703 シナリオ生成部
704 データ変換部
705 プログラム生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する構成であり、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記データ処理部は、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する情報処理装置。
【請求項2】
前記エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、
前記リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定され、
前記シーンは前記エントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定された構成であり、
前記データ処理部は、
各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、前記リピート再生設定に応じた再生制御を実行する構成であり、
全曲リピート再生設定、または1曲リピート再生設定においては、リピート再生対象曲の終端をシーン境界である無音区間位置のリンクポイントに基づいて検出し、リピート再生の開始位置に遷移させる制御を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
リモコン操作情報、またはメニュー画面操作情報に応じた制御情報、またはプログラム再生によるシーン遷移に関する制御情報の少なくともいずれかの制御情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて遷移先制御を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記リンクポイントは各曲の開始直後の位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、
前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、
各曲の開始直後におけるシーンにおける再生制御態様と、
各曲の開始直後を経過した後のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、
前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記リンクポイントは各曲の終了位置と次曲までの無音区間との境界位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、
前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、
各曲の終了までのシーンにおける再生制御態様と、
各曲の終了後の無音区間のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、
前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
楽曲コンテンツを含むコンテンツを格納したストリームファイルと、
前記コンテンツの再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを格納し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツを再生する再生装置において、前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行わせ、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させることを可能とした情報記録媒体。
【請求項10】
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部が、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行するコンテンツ再生ステップを実行し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップは、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行するステップである情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置においてコンテンツ再生処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部に、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行させるコンテンツ再生ステップを実行させ、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップにおいて、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させるプログラム。
【請求項1】
楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部は、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行する構成であり、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記データ処理部は、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行する情報処理装置。
【請求項2】
前記エントリマークは少なくとも1つの曲の開始位置、または待機画面の開始位置に設定され、
前記リンクポイントは、少なくとも曲中の位置に設定され、
前記シーンは前記エントリマークとリンクポイントによって区分され、1つの曲に複数シーンが設定された構成であり、
前記データ処理部は、
各シーンに応じた異なる制御情報を有するシナリオに従って、同一曲の再生期間においても、再生シーンに応じて異なる制御を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
各シーンの再生期間における、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、次曲再生(Next)指示、および前曲再生(Prev)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
各シーンの再生期間における、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力に応じた遷移先シーンの指示情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、同一曲の再生中においても、早送り(FF)指示、および巻き戻し(REW)指示の入力のなされたシーンに応じて異なる遷移先の決定を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
全曲リピート再生設定と、1曲リピート再生設定と、リピート再生設定なしのリピート再生設定に応じた制御情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて、前記リピート再生設定に応じた再生制御を実行する構成であり、
全曲リピート再生設定、または1曲リピート再生設定においては、リピート再生対象曲の終端をシーン境界である無音区間位置のリンクポイントに基づいて検出し、リピート再生の開始位置に遷移させる制御を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記シナリオは、
シーン単位の制御情報として、
リモコン操作情報、またはメニュー画面操作情報に応じた制御情報、またはプログラム再生によるシーン遷移に関する制御情報の少なくともいずれかの制御情報を有し、
前記データ処理部は、
シナリオのシーン単位の制御情報に応じて遷移先制御を行う請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記リンクポイントは各曲の開始直後の位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、
前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、
各曲の開始直後におけるシーンにおける再生制御態様と、
各曲の開始直後を経過した後のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、
前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記リンクポイントは各曲の終了位置と次曲までの無音区間との境界位置に設定され、該リンクポイント設定位置においてシーン分割がなされ、
前記シーン対応の制御情報を持つシナリオは、
各曲の終了までのシーンにおける再生制御態様と、
各曲の終了後の無音区間のシーンにおける再生制御態様が異なる設定であり、
前記データ処理部は、各シーンに応じて異なる再生制御を実行する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
楽曲コンテンツを含むコンテンツを格納したストリームファイルと、
前記コンテンツの再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを格納し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツを再生する再生装置において、前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行わせ、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させることを可能とした情報記録媒体。
【請求項10】
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部が、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行するコンテンツ再生ステップを実行し、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップは、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行するステップである情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置においてコンテンツ再生処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、楽曲コンテンツを含むコンテンツ再生処理を実行するデータ処理部を有し、
前記データ処理部に、
再生制御情報を記録したシナリオと、
再生コンテンツの指定情報を含むプレイリストファイルを利用したコンテンツ再生処理を実行させるコンテンツ再生ステップを実行させ、
前記プレイリストファイルは、再生対象データであるコンテンツを格納したストリームファイルの指定情報を含むプレイアイテム情報と、各プレイアイテムの境界位置に対応するエントリマークと、各プレイアイテムの再生区間内に設定されたリンクポイントに対応する位置情報を有し、
前記シナリオは、前記エントリマークとリンクポイントによって区分されるコンテンツ部分であるシーン対応の制御情報を有し、
前記コンテンツ再生ステップにおいて、
前記シナリオのシーン対応の制御情報に従って再生制御を行い、前記エントリマークおよびリンクポイントに基づいて、再生シーンの遷移処理、および前記シナリオにおけるシーン対応の制御情報の切り替えを実行させるプログラム。
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図1】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図1】
【図2】
【公開番号】特開2013−54796(P2013−54796A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191787(P2011−191787)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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