情報処理装置、プロパティ設定方法及びコンピュータプログラム
【課題】ファクス受信通知を受けた場合に、ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与する情報処理装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置2が、受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する。情報処理装置1が、画像形成装置2から、ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくともファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける。そして、画像形成装置2が、上記記憶手段に新着文書が存在するかを判断し、記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、ファクス受信通知に含まれる電話番号を新着文書のプロパティとして設定する。
【解決手段】画像形成装置2が、受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する。情報処理装置1が、画像形成装置2から、ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくともファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける。そして、画像形成装置2が、上記記憶手段に新着文書が存在するかを判断し、記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、ファクス受信通知に含まれる電話番号を新着文書のプロパティとして設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プロパティ方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファクスを受信し、ファクスデータを電子データとして保存し、ファクス送信元の電話番号をプロパティ情報に設定して保存、管理する画像形成装置(例えば、ファクス装置)が提案されている。
【0003】
従来、ファクスを受信した画像形成装置のユーザは、電話番号をプロパティ情報に付与する時に、ファクス文書の内容から相手を特定し、プロパティ情報に電話番号を付与するという作業を手作業で行っていた。また、ファクスを受信して、ファクス送信元の電話番号を文書そのものに対して付与する画像形成装置が考えられる。
【0004】
特許文献1は、文書を受信し、受信した文書の送信元の電話番号が予め設定された条件を満たす場合に、文書名を設定して記憶する画像形成装置(受信文書処理装置)を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−304053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、ファクスデータ(文書)を受信する画像形成装置と、画像形成装置が受信した文書を管理する装置(文書管理装置)と、クライアント装置とを備える文書管理システムが考えられる。クライアント装置は、画像形成装置からファクス受信通知を受けるとともに、文書管理装置から文書を取得する情報処理装置である。
【0007】
上記の文書管理システムにおいては、以下のような問題がある。すなわち、従来の画像形成装置は、文書そのものにのみ電話番号を付与することしかできず、文書管理装置が管理する当該文書のプロパティ情報に対して電話番号を付与することができない。文書管理装置が持つプロパティ情報に電話番号を付与するためには、画像形成装置が、個々の文書管理装置の構成に応じた処理を行わなければならないが、多数の文書管理装置が存在する場合には、文書管理装置の構成に応じた処理を行うのは困難である。そして、この問題を解決するためには、クライアント装置自身が、ファクス受信通知を受けた場合に、当該ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与することができるようにすることが必要である。
【0008】
本発明は、ファクス受信通知を受けた場合に、ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与する情報処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態の情報処理装置は、受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する画像形成装置から、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける通知受信手段と、前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する新着判断手段と、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する設定手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の情報処理装置によれば、ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与することが可能となる。すなわち、画像形成装置がファクス受信された文書を管理する装置(または処理部)に対応していなくても、情報処理装置自身が、文書のプロパティに電話番号を付与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態のシステム構成例を示す図である。
【図2】情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】情報処理装置の機能ブロック図の例である。
【図4】プロパティ情報の例を示す図である。
【図5】画像形成装置の機能ブロック図の例である。
【図6】ファクス受信設定処理を説明するフローチャートの例である。
【図7】ファクス受信設定UIの例を示す図である。
【図8】プロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。
【図9】ファクス受信通知画面の例である。
【図10】プロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。
【図11】プロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。
【図12】プロパティ付与指定UIの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本実施形態のシステム構成例を示す図である。図1に示すシステムは、情報処理装置1と画像形成装置2とを備える。情報処理装置1と画像形成装置2とは、コマンド通信可能なネットワークで接続されているコンピュータである。本実施形態のプロパティ設定方法は、情報処理装置1と画像形成装置2とによって実現される。
【0013】
図2は、図1に示す情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置1は、CPU11、ROM12、NIC13、キーボード14を備える。CPU11は、Central Processing Unitの略称である。ROMは、Read
Only Memoryの略称である。NICは、Network Interface Cardの略称である。また、情報処理装置1は、RAM15、HDD16、ディスプレイ17、FDドライブ18を備える。RAMは、Random Access Memoryの略称である。HDDは、Hard Disk Driveの略称である。FDは、Floppy(登録商標) Diskの略称である。CPU11乃至FDドライブ18は、システムバス20を介して接続されている。
【0014】
CPU11は、情報処理装置1全体を制御する。例えば、CPU11は、HDD16に格納されているアプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSや文書管理プログラム等を実行する。文書管理プログラムは、本実施形態のプロパティ設定方法を実現するコンピュータプログラムである。また、CPU11は、RAM15にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0015】
ROM12は、読み出し専用メモリである。ROM12は、基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを予め記憶する。NIC13は、ネットワークインタフェースである。情報処理装置1は、NIC13を介して、外部装置とのデータのやり取りを行う。キーボード14は、ユーザの操作に応じて、情報処理装置1上で動作する文書管理プログラムに対する制御コマンドの命令などを入力する入力装置である。入力装置は、キーボードに限らず、ポインティングデバイスのマウス、タッチパネル、ペンタブレット等、任意である。
【0016】
RAM15は、一時記憶手段(随時アクセスメモリ)である。RAM15は、CPU11の主メモリやワークエリア等として機能する。HDD16は、外部記憶手段の一つである。HDDは、大容量メモリとして機能するハードディスク(HD)であり、アプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OS、ネットワークプリンタ制御プログラム、及び関係プログラム等を格納する。ディスプレイ17は、表示手段である。ディスプレイ17は、キーボード14が入力したコマンドや、文書管理プログラムの状態等を表示したりする。
【0017】
FDドライブ18は、記憶媒体読み込み手段としてのフロッピー(登録商標)ディスク(FD)ドライブである。情報処理装置1は、FDドライブ18を介して、FD19に記憶されたプログラム等を情報処理装置1にロードすることができる。FD19は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが格納された記憶媒体である。なお、記憶媒体は、FDに限らず、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等、任意である。システムバス20は、情報処理装置1内の各コンポーネントを接続するバスであり、情報処理装置1内のデータの流れを司る。
【0018】
図3は、図1に示す情報処理装置の機能ブロック図の例である。図3に示す情報処理装置1が備える処理部は、情報処理装置上で動作する文書管理プログラムの機能によって実現される。
【0019】
情報処理装置1は、UI表示部101、文書管理制御部102、文書保存管理部103、プロパティ設定部104、文書確認部105、文書保存部106を備える。また、情報処理装置1は、画像形成装置制御部107、受信通知取得部108、画像形成装置管理部109を備える。
【0020】
UI表示部101は、情報処理装置1のユーザがキーボード14を介してコマンドを入力するためのUI(User Interface)を表示する。また、UI表示部101は、文書管理プログラムによる処理結果をディスプレイ17に表示する。文書管理制御部102は、文書保存部106が保存している文書に対する処理全般を管理する。文書管理制御部102は、文書保存管理部103に対して、文書保存部106への文書の保存を指示する。これにより、文書保存部106に文書が保存される。文書保存部106は、文書を記憶する記憶手段である。この例では、文書保存部106は、HDD16の一部である。なお、文書の保存先は、HDD16に限らず、FD19でも不図示のサーバ上にある保存部でもよい。プロパティ設定部104は、文書保存部106に保存された文書のプロパティ情報を管理する。
【0021】
図4は、プロパティ情報の例を示す図である。プロパティ情報401は、文書に付与しているプロパティ情報の構造を示す一例である。一つの文書に対して、一つ以上のプロパティ情報が付与され、当該プロパティ情報がプロパティ設定部104によって管理される。プロパティ情報401内で定義している情報は、例えば、文書名402、文書格納箇所403、文書のプロパティ404などがある。この例では、文書のプロパティ404に、この文書の送信元すなわちファクス送信元の電話番号が格納されている。以下の説明では、ファクス送信元をファクスデータの送信元とも記述する。プロパティ設定部104は、文書管理制御部102の指示に従って、図4中に示す文書のプロパティ404内で、プロパティ表示名405やプロパティ値406を設定する。プロパティの保存形式として、この例では、XMLを用いているが、他の言語を用いてもよい。
【0022】
図3に戻って、文書確認部105は、文書保存部106に新着文書が存在するかどうかを確認する。新着文書は、新たに文書保存部106に保存された文書である。文書確認部105は、定期的に文書保存部106を監視することで、新着文書の存在を確認してもよいし、HDD16と連携するOSからの新着文書通知イベントを取得し、この新着文書通知イベントに基づいて、新着文書の存在を確認してもよい。
【0023】
画像形成装置制御部107は、画像形成装置管理部109を介して画像形成装置2と通信を行い、画像形成装置2から通知される装置の状態やジョブの状態を管理する。画像形成装置制御部107は、例えば、画像形成装置2がジョブ受信通知を行う機能を有するかを示す情報を予め管理する。画像形成装置管理部109は、画像形成装置制御部107から指示を受け、この指示に従って画像形成装置2と通信する。
【0024】
受信通知取得部108は、画像形成装置管理部109を介して、画像形成装置2からファクス受信通知を受け取る。ファクス受信通知は、ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくともファクスデータの送信元の電話番号を含む。ファクス受信通知は、例えば、ファクス受信時間、受信デバイス名、送信元電話番号、受信回線に関する情報、文書の作成日時等を含む。ファクス受信時間は、例えば、画像形成装置2がファクス受信した時の日時である。受信デバイス名は、ファクスを受信した画像形成装置2の名称である。送信元電話番号は、ファクスデータの送信元の電話番号である。文書の作成日時は、ファクス受信通知に対応するファクスデータが文書として作成された時の日時、すなわち、画像形成装置2がファクスデータを文書として作成した時の時間である。ファクス受信時間が、情報処理装置1が画像形成装置2からファクス受信通知を受けた時の日時であってもよい。ファクスの受信は、公衆交換電話網を用いた受信が一般的であるが、公衆交換電話網に限らず、次世代網やメールを利用したSMTPといったプロトコルで行われるI−FAXでも構わない。この例では、全ての受信について通知が来るものとする。
【0025】
図5は、画像形成装置の機能ブロック図の例である。画像形成装置2は、入力画像処理部21、FAX部22、NIC/RIP部23、操作部24、MFP制御部25、メモリ部26、出力画像処理部27、プリンタ部28を備える。
【0026】
入力画像処理部21は、紙原稿等をスキャナなどの画像読み取り装置で読み取り、読み取られた画像データを画像処理する。FAX部22は、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行う。NIC/RIP部23は、NIC部とRIP部とを備える。NICは、Network Interface Cardの略称である。RIPは、Raster Image Processorの略称である。
【0027】
NIC部は、ネットワークを介して入力された画像データ(例えば、PDLデータ)をRIP部に渡したり、画像形成装置2が保持する画像データや装置情報をネットワークを介して外部に送信したりする。RIP部は、入力されたPDL(Page Description Language)データを解読し、RIP展開する。
【0028】
MFP制御部25は、操作部24からの指示に応じて、画像形成装置2へのデータの入力や、画像形成装置2からのデータの出力を制御する。MFP制御部25は、画像形成装置2に入力された画像データを一旦メモリ部26に格納する。MFP制御部25は、メモリ部26に格納された画像データを、必要に応じて呼び出して、出力画像処理部27に渡す。
【0029】
出力画像処理部27は、MFP制御部25から受け取った画像データに対して、プリントするための画像処理を施して、プリンタ部28に送る。プリンタ部28は、シートを給紙し、画像データをシート上に順次印字していく。操作部24は、画像形成装置2のユーザの操作に従って、MFP制御部25に対して指示を行う。
【0030】
図6は、本発明の実施例1におけるファクス受信設定処理を説明するフローチャートの例である。なお、フローチャートが示す処理は、HDD16に記憶されている文書管理プログラムをCPU11(図2)が実行することによって実現される。
【0031】
まず、情報処理装置1が備えるUI表示部101が、ファクス受信設定UIを表示する。そして、文書管理制御部102が、ファクス受信設定UI上でのユーザの操作に応じて、画像形成装置2を指定する(ステップS1)。
【0032】
図7は、ファクス受信設定UIの例を示す図である。ファクス受信設定UIは、ダイアログ601内に、画像形成装置を選択するボックス602とファクス文書受信フォルダを指定するボックス603を有する。ファクス文書受信フォルダは、記憶手段であって、ファクス受信された文書(ファクス文書)が格納されるフォルダである。ファクス文書受信フォルダは、文書保存部106に設けられる。
【0033】
次に、画像形成装置制御部107が、画像形成装置がジョブ受信通知を行う機能を有するかを示す情報に基づいて、ステップS1において指定された画像形成装置2がファクス受信通知をすることができる画像形成装置であるかを判断する(ステップS2)。ファクス受信通知は、ファクスデータの受信を示す通知である。
【0034】
ステップS1において指定された画像形成装置2がファクス受信通知をすることができる画像形成装置でない場合は、ステップS4に進む。そして、UI表示部101が、ファクス受信通知を受けることができないことを示す情報をディスプレイ17に表示する(ステップS4)。
【0035】
ステップS1において指定された画像形成装置2がファクス受信通知をすることができる画像形成装置である場合は、ステップS3に進む。そして、UI表示部101が、ファクス受信設定UI(図7)上でのユーザの操作に応じて、ファクス文書受信フォルダを指定する(ステップS3)。
【0036】
図8は、実施例1におけるファクス受信文書へのプロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。まず、画像形成装置2が、ファクスデータを受信し、受信したファクスデータを文書として格納する(ステップS11)。ステップS11においては、画像形成装置2は、さらに、情報処理装置1に対してファクス受信通知を行う。
【0037】
次に、情報処理装置1の文書管理制御部102が、ファクス受信通知を受け取る通知受信手段として機能する(ステップS12)。このファクス受信通知には、ファクス送信元の電話番号が含まれる。続いて、文書確認部105が、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在するかを確認する(ステップS13)。
【0038】
次に、文書管理制御部102が、ステップS13における確認処理の結果に基づいて、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在するかを判断する新着判断手段として機能する(ステップS14)。ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在しない場合、文書管理制御部102が、UI表示部101に指示して、ファクス受信通知画面を表示する(ステップS19)。ファクス受信通知画面は、ファクス受信通知を表示する画面である。図9(A)は、表示されるファクス受信通知画面の例である。
【0039】
ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在する場合、文書管理制御部102が、ユーザに対して、新着文書のプロパティに、当該新着文書に対応するファクス送信元の電話番号を付与するかを確認する(ステップS15)。具体的には、文書管理制御部102が、UI表示部101に指示して、図9(B)に示すファクス受信通知画面を表示する。文書管理制御部102は、ファクス受信通知画面の表示を通じて、ファクス送信元の電話番号を新着文書のプロパティとして設定するかを情報処理装置1のユーザに問い合わせる。ファクス受信通知画面は、新着文書を示す情報と、ファクス送信元の電話番号とを含む。このファクス受信通知画面を見たユーザが、この電話番号を新着文書のプロパティに付与する場合には、ファクス受信通知画面内の「付与する」を選択する。ユーザが、この電話番号を新着文書のプロパティに付与しない場合には、ファクス受信通知画面内の「付与しない」を選択する。
【0040】
次に、文書管理制御部102が、ファクス受信通知画面上でのユーザの選択操作に応じて、電話番号を新着文書のプロパティに付与するかを判断する(ステップS16)。文書管理制御部102が、電話番号を新着文書のプロパティに付与しないと判断した場合は、ステップS18に進む。文書管理制御部102が、電話番号を新着文書のプロパティに付与すると判断した場合、文書管理制御部102が、プロパティ設定部104を通じて、電話番号を新着文書のプロパティに付与する(ステップS17)。すなわち、文書管理制御部102およびプロパティ設定部104は、文書管理制御部102がファクス文書受信フォルダに新着文書が存在すると判断した場合に、ファクス受信通知に含まれる電話番号を新着文書のプロパティとして設定する設定手段として機能する。文書管理制御部102は、ユーザに対する上記ステップS15における問い合わせ結果に応じて、ファクス送信元の電話番号を新着文書のプロパティとして設定する。そして、文書保存管理部103が、ファクス文書受信フォルダ内の当該新着文書を処理済み文書として記憶する(ステップS18)。当該処理済み文書は、新着文書として認識されない。
【0041】
実施例1の情報処理装置によれば、ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与することが可能となる。すなわち、画像形成装置がファクス受信された文書を管理する装置(または処理部)に対応していなくても、情報処理装置自身が、文書のプロパティに電話番号を付与することが可能となる。
【0042】
図10は、実施例2におけるファクス受信文書へのプロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。図10のステップS22は、図8のステップS12と同様である。図10のステップS23乃至S29は、図8のステップS13乃至S19と同様である。また、図10のステップS32乃至S36は、図8のステップS14乃至S18と同様である。
【0043】
図10のステップS21において、画像形成装置2が、ファクスデータを受信し(ステップS21)、情報処理装置1に対してファクス受信通知を行う。画像形成装置2は、ファクス受信通知を行った後、任意の時間または所定の時間経過してから、ファクスデータをファクス受信文書としてファクス文書受信フォルダに格納する。
【0044】
ステップS24において、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在しないと判断された場合、つまりファクス受信文書がファクス文書受信フォルダに格納される前に文書管理制御部102が、ファクス受信通知を受け取った場合には、ステップS29に進む。そして、文書管理制御部102が、UI表示部101に指示して、ファクス受信通知画面を表示し(ステップS29)、ステップS30に進む。
【0045】
ファクス受信通知が表示された後、画像形成装置2が、ファクスデータを文書として格納する(ステップS30)。情報処理装置1の文書管理制御部102が、定期的に(一定期間毎に)、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在するかを判断し(ステップS31)、ステップS32に進む。そして、文書管理制御部102は、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在すると判断したことを契機として(ステップS32でYes)、ファクス送信元の電話番号を新着文書のプロパティとして設定する(S35)。
【0046】
実施例2の情報処理装置1によれば、画像形成装置2からファクス受信通知を受け取った後に画像形成装置2によってファクス文書受信フォルダに新着文書が格納された場合であっても、新着文書にプロパティを付与することが可能となる。
【0047】
図11は、実施例3におけるファクス受信文書へのプロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。図11のステップS41乃至S44は、図8のステップS11乃至S14と同様である。図11のステップS54は、図8のステップS19と同様である。また、図11のステップS50乃至S53は、図8のステップS15乃至S18と同様である。
【0048】
実施例3においては、文書管理制御部102が、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在すると判断した場合(ステップS44でYes)、文書管理制御部102が、以下の処理を実行する。文書管理制御部102が、ファクス文書受信フォルダに新たに格納された文書すなわち新着文書に関する情報を取得する(ステップS45)。本実施例では、ファクス受信通知は、ファクス送信元の電話番号と、ファクス受信時間と、新着文書のファイル(新着文書ファイル)の作成時間とを含む。新着文書ファイルの作成時間は、例えば、新着文書ファイルが作成された日時である。従って、ステップS45において、文書管理制御部102は、ファクス受信通知が含む、電話番号と、新着文書ファイルの作成時間とを取得する。また、文書管理制御部102は、新着文書ファイルのフォーマットと、新着文書ファイルのファイル名も取得する。ステップS45においては、文書管理制御部102は、さらに、図12に示すプロパティ付与指定UI上で指定された情報を取得する。
【0049】
図12は、プロパティ付与指定UIの例を示す図である。プロパティ付与指定UIは、閾値、文書フォーマット、ファイル命名規則を指定するUIである。UI表示部101が、プロパティ付与指定UIを表示し、表示されたプロパティ付与指定UI上でのユーザの指定操作に応じて、閾値、文書フォーマット条件、ファイル命名規則を指定する。閾値は、ファクス受信時間と新着文書ファイルの作成時間との差に関する閾値である。
【0050】
新着文書ファイルの作成時間とファクス受信時間との差が、指定された閾値以内である場合、情報処理装置1は、この新着文書がファクス受信文書であると判断する。新着文書ファイルの作成時間とファクス受信時間との差が、指定された閾値以内でない場合、情報処理装置1は、この新着文書がファクス受信文書でないと判断する。文書フォーマット条件は、新着文書のフォーマットに関する条件である。ファイル命名規則は、新着文書のファイル名に関する規則である。
【0051】
プロパティ付与指定UIが含むチェックボックス1301は、閾値を指定するか否かを指定する。ユーザが閾値を指定する場合、ユーザは、スピンボックス1302に閾値を指定する。チェックボックス1303は、文書フォーマットを指定するか否かを指定する。ユーザが文書フォーマットを指定する場合、ユーザは、テキストボックス1304に拡張子を記述する。この例では、tifとpdfとbmpとが記述されている。文書ファイルが、テキストボックス1304に記述された拡張子を有することが、文書フォーマット条件である。
【0052】
チェックボックス1305は、ファイル命名規則を指定するか否かを指定する。ユーザが、ファイル命名規則を指定する場合、以下の操作を行う。ユーザが、ファイル名が数値のみで構成されていることをファイル命名規則として指定する場合、ユーザは、ラジオボタン1306を指定する。ユーザが、ファイル名が所定の文字列を含むことをファイル命名規則として指定する場合、ユーザは、ラジオボタン1307を指定し、ファイル名に含まれるべき文字列をテキストボックス1308に指定する。
【0053】
図11に戻って、文書管理制御部102が、ステップS45において取得された情報に基づいて、以下のステップS46,S47,S48,S49,S55の処理を実行する。文書管理制御部102は、ファクス受信時間と新着文書のファイル作成時間との差が、プロパティ付与指定UIで指定された閾値以下であるかを判断する(ステップS46)。ファクス受信時間と新着文書のファイル作成時間との差が閾値以下でない場合は、ステップS53に進む。すなわち、この場合には、文書管理制御部102は、新着文書がファクス受信文書ではなく、ファクス受信以外の他の要因でファクス文書受信フォルダに格納された文書であると判断して、プロパティに電話番号を付与しない。
【0054】
ファクス受信時間と新着文書のファイル作成時間との差が閾値以下である場合は、ステップS47に進む。次に、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのフォーマットが、予め決められたフォーマットであるか、すなわち、プロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たすかを判断する(ステップS47)。
【0055】
図12に示すプロパティ付与指定UIの例では、テキストボックス1304に、拡張子としてtifとpdfとbmpとが記述されている。従って、文書管理制御部102は、新着文書ファイルの拡張子がtif,pdf,bmpのいずれかであるかを判断する。そして、文書管理制御部102は、拡張子がtif,pdf,bmpのいずれかである場合に、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たすと判断する。文書管理制御部102は、拡張子がtif,pdf,bmpのいずれでもない場合に、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たさないと判断する。
【0056】
文書管理制御部102が、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たさないと判断した場合は、ステップS53に進む。すなわち、この場合には、文書管理制御部102は、新着文書ファイルが画像形成装置2が作成可能なフォーマットで保存されていない、すなわち、新着文書ファイルがファクス受信文書でないと判断し、プロパティに電話番号を付与しない。文書管理制御部102が、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たすと判断した場合は、ステップS48に進む。
【0057】
ステップS48,S49,およびS55において、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのファイル名が、新着文書のファイルのファイル名が予め決められた条件を満たすかを判断する。すなわち、文書管理制御部102は、当該ファイル名が、プロパティ付与指定UI上で指定されたファイル命名規則を満たすかを判断する。
【0058】
ステップS48において、文書管理制御部102が、指定されているファイル命名規則が、ファイル名が数値のみで構成されていること、またはファイル名が所定の文字列を含むことのいずれであるかを判断する(ステップS48)。指定されているファイル命名規則が、ファイル名が数値のみで構成されていることである場合は、ステップS49に進む。指定されているファイル命名規則が、ファイル名が所定の文字列を含むことである場合は、ステップS55に進む。
【0059】
ステップS49において、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのファイル名が、ファイル命名規則を満たすか、すなわち、数値のみで構成されているかを判断する(ステップS49)。新着文書ファイルのファイル名が、数値のみで構成されている場合は、ステップS50に進む。新着文書ファイルのファイル名が、数値のみで構成されていない場合は、ステップS53に進む。
【0060】
また、ステップS55において、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのファイル名が、ファイル命名規則を満たすか、すなわち、指定された文字列を含むかを判断する(ステップS49)。図12に示すプロパティ付与指定UI上では、テキストボックス1308に、ファイル名に含まれるべき文字列としてFAXが指定されている。従って、文書管理制御部102は、例えば、新着文書ファイルのファイル名がFAXという文字列を含むかを判断する。新着文書ファイルのファイル名が、指定された文字列を含む場合は、ステップS50に進む。新着文書ファイルのファイル名が、指定された文字列を含まない場合は、ステップS53に進む。
【0061】
実施例3の情報処理装置1によれば、画像形成装置2がファクス文書受信フォルダ内にファクス文書以外の文書を格納してしまった場合に、当該ファクス文書以外の文書に対して電話番号を付与してしまうことを防ぐことができる。
【0062】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0063】
1 情報処理装置
2 画像形成装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プロパティ方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファクスを受信し、ファクスデータを電子データとして保存し、ファクス送信元の電話番号をプロパティ情報に設定して保存、管理する画像形成装置(例えば、ファクス装置)が提案されている。
【0003】
従来、ファクスを受信した画像形成装置のユーザは、電話番号をプロパティ情報に付与する時に、ファクス文書の内容から相手を特定し、プロパティ情報に電話番号を付与するという作業を手作業で行っていた。また、ファクスを受信して、ファクス送信元の電話番号を文書そのものに対して付与する画像形成装置が考えられる。
【0004】
特許文献1は、文書を受信し、受信した文書の送信元の電話番号が予め設定された条件を満たす場合に、文書名を設定して記憶する画像形成装置(受信文書処理装置)を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−304053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、ファクスデータ(文書)を受信する画像形成装置と、画像形成装置が受信した文書を管理する装置(文書管理装置)と、クライアント装置とを備える文書管理システムが考えられる。クライアント装置は、画像形成装置からファクス受信通知を受けるとともに、文書管理装置から文書を取得する情報処理装置である。
【0007】
上記の文書管理システムにおいては、以下のような問題がある。すなわち、従来の画像形成装置は、文書そのものにのみ電話番号を付与することしかできず、文書管理装置が管理する当該文書のプロパティ情報に対して電話番号を付与することができない。文書管理装置が持つプロパティ情報に電話番号を付与するためには、画像形成装置が、個々の文書管理装置の構成に応じた処理を行わなければならないが、多数の文書管理装置が存在する場合には、文書管理装置の構成に応じた処理を行うのは困難である。そして、この問題を解決するためには、クライアント装置自身が、ファクス受信通知を受けた場合に、当該ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与することができるようにすることが必要である。
【0008】
本発明は、ファクス受信通知を受けた場合に、ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与する情報処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態の情報処理装置は、受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する画像形成装置から、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける通知受信手段と、前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する新着判断手段と、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する設定手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の情報処理装置によれば、ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与することが可能となる。すなわち、画像形成装置がファクス受信された文書を管理する装置(または処理部)に対応していなくても、情報処理装置自身が、文書のプロパティに電話番号を付与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態のシステム構成例を示す図である。
【図2】情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】情報処理装置の機能ブロック図の例である。
【図4】プロパティ情報の例を示す図である。
【図5】画像形成装置の機能ブロック図の例である。
【図6】ファクス受信設定処理を説明するフローチャートの例である。
【図7】ファクス受信設定UIの例を示す図である。
【図8】プロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。
【図9】ファクス受信通知画面の例である。
【図10】プロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。
【図11】プロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。
【図12】プロパティ付与指定UIの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本実施形態のシステム構成例を示す図である。図1に示すシステムは、情報処理装置1と画像形成装置2とを備える。情報処理装置1と画像形成装置2とは、コマンド通信可能なネットワークで接続されているコンピュータである。本実施形態のプロパティ設定方法は、情報処理装置1と画像形成装置2とによって実現される。
【0013】
図2は、図1に示す情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置1は、CPU11、ROM12、NIC13、キーボード14を備える。CPU11は、Central Processing Unitの略称である。ROMは、Read
Only Memoryの略称である。NICは、Network Interface Cardの略称である。また、情報処理装置1は、RAM15、HDD16、ディスプレイ17、FDドライブ18を備える。RAMは、Random Access Memoryの略称である。HDDは、Hard Disk Driveの略称である。FDは、Floppy(登録商標) Diskの略称である。CPU11乃至FDドライブ18は、システムバス20を介して接続されている。
【0014】
CPU11は、情報処理装置1全体を制御する。例えば、CPU11は、HDD16に格納されているアプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSや文書管理プログラム等を実行する。文書管理プログラムは、本実施形態のプロパティ設定方法を実現するコンピュータプログラムである。また、CPU11は、RAM15にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0015】
ROM12は、読み出し専用メモリである。ROM12は、基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを予め記憶する。NIC13は、ネットワークインタフェースである。情報処理装置1は、NIC13を介して、外部装置とのデータのやり取りを行う。キーボード14は、ユーザの操作に応じて、情報処理装置1上で動作する文書管理プログラムに対する制御コマンドの命令などを入力する入力装置である。入力装置は、キーボードに限らず、ポインティングデバイスのマウス、タッチパネル、ペンタブレット等、任意である。
【0016】
RAM15は、一時記憶手段(随時アクセスメモリ)である。RAM15は、CPU11の主メモリやワークエリア等として機能する。HDD16は、外部記憶手段の一つである。HDDは、大容量メモリとして機能するハードディスク(HD)であり、アプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OS、ネットワークプリンタ制御プログラム、及び関係プログラム等を格納する。ディスプレイ17は、表示手段である。ディスプレイ17は、キーボード14が入力したコマンドや、文書管理プログラムの状態等を表示したりする。
【0017】
FDドライブ18は、記憶媒体読み込み手段としてのフロッピー(登録商標)ディスク(FD)ドライブである。情報処理装置1は、FDドライブ18を介して、FD19に記憶されたプログラム等を情報処理装置1にロードすることができる。FD19は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが格納された記憶媒体である。なお、記憶媒体は、FDに限らず、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等、任意である。システムバス20は、情報処理装置1内の各コンポーネントを接続するバスであり、情報処理装置1内のデータの流れを司る。
【0018】
図3は、図1に示す情報処理装置の機能ブロック図の例である。図3に示す情報処理装置1が備える処理部は、情報処理装置上で動作する文書管理プログラムの機能によって実現される。
【0019】
情報処理装置1は、UI表示部101、文書管理制御部102、文書保存管理部103、プロパティ設定部104、文書確認部105、文書保存部106を備える。また、情報処理装置1は、画像形成装置制御部107、受信通知取得部108、画像形成装置管理部109を備える。
【0020】
UI表示部101は、情報処理装置1のユーザがキーボード14を介してコマンドを入力するためのUI(User Interface)を表示する。また、UI表示部101は、文書管理プログラムによる処理結果をディスプレイ17に表示する。文書管理制御部102は、文書保存部106が保存している文書に対する処理全般を管理する。文書管理制御部102は、文書保存管理部103に対して、文書保存部106への文書の保存を指示する。これにより、文書保存部106に文書が保存される。文書保存部106は、文書を記憶する記憶手段である。この例では、文書保存部106は、HDD16の一部である。なお、文書の保存先は、HDD16に限らず、FD19でも不図示のサーバ上にある保存部でもよい。プロパティ設定部104は、文書保存部106に保存された文書のプロパティ情報を管理する。
【0021】
図4は、プロパティ情報の例を示す図である。プロパティ情報401は、文書に付与しているプロパティ情報の構造を示す一例である。一つの文書に対して、一つ以上のプロパティ情報が付与され、当該プロパティ情報がプロパティ設定部104によって管理される。プロパティ情報401内で定義している情報は、例えば、文書名402、文書格納箇所403、文書のプロパティ404などがある。この例では、文書のプロパティ404に、この文書の送信元すなわちファクス送信元の電話番号が格納されている。以下の説明では、ファクス送信元をファクスデータの送信元とも記述する。プロパティ設定部104は、文書管理制御部102の指示に従って、図4中に示す文書のプロパティ404内で、プロパティ表示名405やプロパティ値406を設定する。プロパティの保存形式として、この例では、XMLを用いているが、他の言語を用いてもよい。
【0022】
図3に戻って、文書確認部105は、文書保存部106に新着文書が存在するかどうかを確認する。新着文書は、新たに文書保存部106に保存された文書である。文書確認部105は、定期的に文書保存部106を監視することで、新着文書の存在を確認してもよいし、HDD16と連携するOSからの新着文書通知イベントを取得し、この新着文書通知イベントに基づいて、新着文書の存在を確認してもよい。
【0023】
画像形成装置制御部107は、画像形成装置管理部109を介して画像形成装置2と通信を行い、画像形成装置2から通知される装置の状態やジョブの状態を管理する。画像形成装置制御部107は、例えば、画像形成装置2がジョブ受信通知を行う機能を有するかを示す情報を予め管理する。画像形成装置管理部109は、画像形成装置制御部107から指示を受け、この指示に従って画像形成装置2と通信する。
【0024】
受信通知取得部108は、画像形成装置管理部109を介して、画像形成装置2からファクス受信通知を受け取る。ファクス受信通知は、ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくともファクスデータの送信元の電話番号を含む。ファクス受信通知は、例えば、ファクス受信時間、受信デバイス名、送信元電話番号、受信回線に関する情報、文書の作成日時等を含む。ファクス受信時間は、例えば、画像形成装置2がファクス受信した時の日時である。受信デバイス名は、ファクスを受信した画像形成装置2の名称である。送信元電話番号は、ファクスデータの送信元の電話番号である。文書の作成日時は、ファクス受信通知に対応するファクスデータが文書として作成された時の日時、すなわち、画像形成装置2がファクスデータを文書として作成した時の時間である。ファクス受信時間が、情報処理装置1が画像形成装置2からファクス受信通知を受けた時の日時であってもよい。ファクスの受信は、公衆交換電話網を用いた受信が一般的であるが、公衆交換電話網に限らず、次世代網やメールを利用したSMTPといったプロトコルで行われるI−FAXでも構わない。この例では、全ての受信について通知が来るものとする。
【0025】
図5は、画像形成装置の機能ブロック図の例である。画像形成装置2は、入力画像処理部21、FAX部22、NIC/RIP部23、操作部24、MFP制御部25、メモリ部26、出力画像処理部27、プリンタ部28を備える。
【0026】
入力画像処理部21は、紙原稿等をスキャナなどの画像読み取り装置で読み取り、読み取られた画像データを画像処理する。FAX部22は、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行う。NIC/RIP部23は、NIC部とRIP部とを備える。NICは、Network Interface Cardの略称である。RIPは、Raster Image Processorの略称である。
【0027】
NIC部は、ネットワークを介して入力された画像データ(例えば、PDLデータ)をRIP部に渡したり、画像形成装置2が保持する画像データや装置情報をネットワークを介して外部に送信したりする。RIP部は、入力されたPDL(Page Description Language)データを解読し、RIP展開する。
【0028】
MFP制御部25は、操作部24からの指示に応じて、画像形成装置2へのデータの入力や、画像形成装置2からのデータの出力を制御する。MFP制御部25は、画像形成装置2に入力された画像データを一旦メモリ部26に格納する。MFP制御部25は、メモリ部26に格納された画像データを、必要に応じて呼び出して、出力画像処理部27に渡す。
【0029】
出力画像処理部27は、MFP制御部25から受け取った画像データに対して、プリントするための画像処理を施して、プリンタ部28に送る。プリンタ部28は、シートを給紙し、画像データをシート上に順次印字していく。操作部24は、画像形成装置2のユーザの操作に従って、MFP制御部25に対して指示を行う。
【0030】
図6は、本発明の実施例1におけるファクス受信設定処理を説明するフローチャートの例である。なお、フローチャートが示す処理は、HDD16に記憶されている文書管理プログラムをCPU11(図2)が実行することによって実現される。
【0031】
まず、情報処理装置1が備えるUI表示部101が、ファクス受信設定UIを表示する。そして、文書管理制御部102が、ファクス受信設定UI上でのユーザの操作に応じて、画像形成装置2を指定する(ステップS1)。
【0032】
図7は、ファクス受信設定UIの例を示す図である。ファクス受信設定UIは、ダイアログ601内に、画像形成装置を選択するボックス602とファクス文書受信フォルダを指定するボックス603を有する。ファクス文書受信フォルダは、記憶手段であって、ファクス受信された文書(ファクス文書)が格納されるフォルダである。ファクス文書受信フォルダは、文書保存部106に設けられる。
【0033】
次に、画像形成装置制御部107が、画像形成装置がジョブ受信通知を行う機能を有するかを示す情報に基づいて、ステップS1において指定された画像形成装置2がファクス受信通知をすることができる画像形成装置であるかを判断する(ステップS2)。ファクス受信通知は、ファクスデータの受信を示す通知である。
【0034】
ステップS1において指定された画像形成装置2がファクス受信通知をすることができる画像形成装置でない場合は、ステップS4に進む。そして、UI表示部101が、ファクス受信通知を受けることができないことを示す情報をディスプレイ17に表示する(ステップS4)。
【0035】
ステップS1において指定された画像形成装置2がファクス受信通知をすることができる画像形成装置である場合は、ステップS3に進む。そして、UI表示部101が、ファクス受信設定UI(図7)上でのユーザの操作に応じて、ファクス文書受信フォルダを指定する(ステップS3)。
【0036】
図8は、実施例1におけるファクス受信文書へのプロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。まず、画像形成装置2が、ファクスデータを受信し、受信したファクスデータを文書として格納する(ステップS11)。ステップS11においては、画像形成装置2は、さらに、情報処理装置1に対してファクス受信通知を行う。
【0037】
次に、情報処理装置1の文書管理制御部102が、ファクス受信通知を受け取る通知受信手段として機能する(ステップS12)。このファクス受信通知には、ファクス送信元の電話番号が含まれる。続いて、文書確認部105が、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在するかを確認する(ステップS13)。
【0038】
次に、文書管理制御部102が、ステップS13における確認処理の結果に基づいて、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在するかを判断する新着判断手段として機能する(ステップS14)。ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在しない場合、文書管理制御部102が、UI表示部101に指示して、ファクス受信通知画面を表示する(ステップS19)。ファクス受信通知画面は、ファクス受信通知を表示する画面である。図9(A)は、表示されるファクス受信通知画面の例である。
【0039】
ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在する場合、文書管理制御部102が、ユーザに対して、新着文書のプロパティに、当該新着文書に対応するファクス送信元の電話番号を付与するかを確認する(ステップS15)。具体的には、文書管理制御部102が、UI表示部101に指示して、図9(B)に示すファクス受信通知画面を表示する。文書管理制御部102は、ファクス受信通知画面の表示を通じて、ファクス送信元の電話番号を新着文書のプロパティとして設定するかを情報処理装置1のユーザに問い合わせる。ファクス受信通知画面は、新着文書を示す情報と、ファクス送信元の電話番号とを含む。このファクス受信通知画面を見たユーザが、この電話番号を新着文書のプロパティに付与する場合には、ファクス受信通知画面内の「付与する」を選択する。ユーザが、この電話番号を新着文書のプロパティに付与しない場合には、ファクス受信通知画面内の「付与しない」を選択する。
【0040】
次に、文書管理制御部102が、ファクス受信通知画面上でのユーザの選択操作に応じて、電話番号を新着文書のプロパティに付与するかを判断する(ステップS16)。文書管理制御部102が、電話番号を新着文書のプロパティに付与しないと判断した場合は、ステップS18に進む。文書管理制御部102が、電話番号を新着文書のプロパティに付与すると判断した場合、文書管理制御部102が、プロパティ設定部104を通じて、電話番号を新着文書のプロパティに付与する(ステップS17)。すなわち、文書管理制御部102およびプロパティ設定部104は、文書管理制御部102がファクス文書受信フォルダに新着文書が存在すると判断した場合に、ファクス受信通知に含まれる電話番号を新着文書のプロパティとして設定する設定手段として機能する。文書管理制御部102は、ユーザに対する上記ステップS15における問い合わせ結果に応じて、ファクス送信元の電話番号を新着文書のプロパティとして設定する。そして、文書保存管理部103が、ファクス文書受信フォルダ内の当該新着文書を処理済み文書として記憶する(ステップS18)。当該処理済み文書は、新着文書として認識されない。
【0041】
実施例1の情報処理装置によれば、ファクス受信された文書のプロパティにファクス送信元の電話番号を付与することが可能となる。すなわち、画像形成装置がファクス受信された文書を管理する装置(または処理部)に対応していなくても、情報処理装置自身が、文書のプロパティに電話番号を付与することが可能となる。
【0042】
図10は、実施例2におけるファクス受信文書へのプロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。図10のステップS22は、図8のステップS12と同様である。図10のステップS23乃至S29は、図8のステップS13乃至S19と同様である。また、図10のステップS32乃至S36は、図8のステップS14乃至S18と同様である。
【0043】
図10のステップS21において、画像形成装置2が、ファクスデータを受信し(ステップS21)、情報処理装置1に対してファクス受信通知を行う。画像形成装置2は、ファクス受信通知を行った後、任意の時間または所定の時間経過してから、ファクスデータをファクス受信文書としてファクス文書受信フォルダに格納する。
【0044】
ステップS24において、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在しないと判断された場合、つまりファクス受信文書がファクス文書受信フォルダに格納される前に文書管理制御部102が、ファクス受信通知を受け取った場合には、ステップS29に進む。そして、文書管理制御部102が、UI表示部101に指示して、ファクス受信通知画面を表示し(ステップS29)、ステップS30に進む。
【0045】
ファクス受信通知が表示された後、画像形成装置2が、ファクスデータを文書として格納する(ステップS30)。情報処理装置1の文書管理制御部102が、定期的に(一定期間毎に)、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在するかを判断し(ステップS31)、ステップS32に進む。そして、文書管理制御部102は、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在すると判断したことを契機として(ステップS32でYes)、ファクス送信元の電話番号を新着文書のプロパティとして設定する(S35)。
【0046】
実施例2の情報処理装置1によれば、画像形成装置2からファクス受信通知を受け取った後に画像形成装置2によってファクス文書受信フォルダに新着文書が格納された場合であっても、新着文書にプロパティを付与することが可能となる。
【0047】
図11は、実施例3におけるファクス受信文書へのプロパティ付与処理を説明するフローチャートの例である。図11のステップS41乃至S44は、図8のステップS11乃至S14と同様である。図11のステップS54は、図8のステップS19と同様である。また、図11のステップS50乃至S53は、図8のステップS15乃至S18と同様である。
【0048】
実施例3においては、文書管理制御部102が、ファクス文書受信フォルダに新着文書が存在すると判断した場合(ステップS44でYes)、文書管理制御部102が、以下の処理を実行する。文書管理制御部102が、ファクス文書受信フォルダに新たに格納された文書すなわち新着文書に関する情報を取得する(ステップS45)。本実施例では、ファクス受信通知は、ファクス送信元の電話番号と、ファクス受信時間と、新着文書のファイル(新着文書ファイル)の作成時間とを含む。新着文書ファイルの作成時間は、例えば、新着文書ファイルが作成された日時である。従って、ステップS45において、文書管理制御部102は、ファクス受信通知が含む、電話番号と、新着文書ファイルの作成時間とを取得する。また、文書管理制御部102は、新着文書ファイルのフォーマットと、新着文書ファイルのファイル名も取得する。ステップS45においては、文書管理制御部102は、さらに、図12に示すプロパティ付与指定UI上で指定された情報を取得する。
【0049】
図12は、プロパティ付与指定UIの例を示す図である。プロパティ付与指定UIは、閾値、文書フォーマット、ファイル命名規則を指定するUIである。UI表示部101が、プロパティ付与指定UIを表示し、表示されたプロパティ付与指定UI上でのユーザの指定操作に応じて、閾値、文書フォーマット条件、ファイル命名規則を指定する。閾値は、ファクス受信時間と新着文書ファイルの作成時間との差に関する閾値である。
【0050】
新着文書ファイルの作成時間とファクス受信時間との差が、指定された閾値以内である場合、情報処理装置1は、この新着文書がファクス受信文書であると判断する。新着文書ファイルの作成時間とファクス受信時間との差が、指定された閾値以内でない場合、情報処理装置1は、この新着文書がファクス受信文書でないと判断する。文書フォーマット条件は、新着文書のフォーマットに関する条件である。ファイル命名規則は、新着文書のファイル名に関する規則である。
【0051】
プロパティ付与指定UIが含むチェックボックス1301は、閾値を指定するか否かを指定する。ユーザが閾値を指定する場合、ユーザは、スピンボックス1302に閾値を指定する。チェックボックス1303は、文書フォーマットを指定するか否かを指定する。ユーザが文書フォーマットを指定する場合、ユーザは、テキストボックス1304に拡張子を記述する。この例では、tifとpdfとbmpとが記述されている。文書ファイルが、テキストボックス1304に記述された拡張子を有することが、文書フォーマット条件である。
【0052】
チェックボックス1305は、ファイル命名規則を指定するか否かを指定する。ユーザが、ファイル命名規則を指定する場合、以下の操作を行う。ユーザが、ファイル名が数値のみで構成されていることをファイル命名規則として指定する場合、ユーザは、ラジオボタン1306を指定する。ユーザが、ファイル名が所定の文字列を含むことをファイル命名規則として指定する場合、ユーザは、ラジオボタン1307を指定し、ファイル名に含まれるべき文字列をテキストボックス1308に指定する。
【0053】
図11に戻って、文書管理制御部102が、ステップS45において取得された情報に基づいて、以下のステップS46,S47,S48,S49,S55の処理を実行する。文書管理制御部102は、ファクス受信時間と新着文書のファイル作成時間との差が、プロパティ付与指定UIで指定された閾値以下であるかを判断する(ステップS46)。ファクス受信時間と新着文書のファイル作成時間との差が閾値以下でない場合は、ステップS53に進む。すなわち、この場合には、文書管理制御部102は、新着文書がファクス受信文書ではなく、ファクス受信以外の他の要因でファクス文書受信フォルダに格納された文書であると判断して、プロパティに電話番号を付与しない。
【0054】
ファクス受信時間と新着文書のファイル作成時間との差が閾値以下である場合は、ステップS47に進む。次に、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのフォーマットが、予め決められたフォーマットであるか、すなわち、プロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たすかを判断する(ステップS47)。
【0055】
図12に示すプロパティ付与指定UIの例では、テキストボックス1304に、拡張子としてtifとpdfとbmpとが記述されている。従って、文書管理制御部102は、新着文書ファイルの拡張子がtif,pdf,bmpのいずれかであるかを判断する。そして、文書管理制御部102は、拡張子がtif,pdf,bmpのいずれかである場合に、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たすと判断する。文書管理制御部102は、拡張子がtif,pdf,bmpのいずれでもない場合に、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たさないと判断する。
【0056】
文書管理制御部102が、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たさないと判断した場合は、ステップS53に進む。すなわち、この場合には、文書管理制御部102は、新着文書ファイルが画像形成装置2が作成可能なフォーマットで保存されていない、すなわち、新着文書ファイルがファクス受信文書でないと判断し、プロパティに電話番号を付与しない。文書管理制御部102が、新着文書ファイルのフォーマットがプロパティ付与指定UIで指定された文書フォーマット条件を満たすと判断した場合は、ステップS48に進む。
【0057】
ステップS48,S49,およびS55において、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのファイル名が、新着文書のファイルのファイル名が予め決められた条件を満たすかを判断する。すなわち、文書管理制御部102は、当該ファイル名が、プロパティ付与指定UI上で指定されたファイル命名規則を満たすかを判断する。
【0058】
ステップS48において、文書管理制御部102が、指定されているファイル命名規則が、ファイル名が数値のみで構成されていること、またはファイル名が所定の文字列を含むことのいずれであるかを判断する(ステップS48)。指定されているファイル命名規則が、ファイル名が数値のみで構成されていることである場合は、ステップS49に進む。指定されているファイル命名規則が、ファイル名が所定の文字列を含むことである場合は、ステップS55に進む。
【0059】
ステップS49において、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのファイル名が、ファイル命名規則を満たすか、すなわち、数値のみで構成されているかを判断する(ステップS49)。新着文書ファイルのファイル名が、数値のみで構成されている場合は、ステップS50に進む。新着文書ファイルのファイル名が、数値のみで構成されていない場合は、ステップS53に進む。
【0060】
また、ステップS55において、文書管理制御部102が、新着文書ファイルのファイル名が、ファイル命名規則を満たすか、すなわち、指定された文字列を含むかを判断する(ステップS49)。図12に示すプロパティ付与指定UI上では、テキストボックス1308に、ファイル名に含まれるべき文字列としてFAXが指定されている。従って、文書管理制御部102は、例えば、新着文書ファイルのファイル名がFAXという文字列を含むかを判断する。新着文書ファイルのファイル名が、指定された文字列を含む場合は、ステップS50に進む。新着文書ファイルのファイル名が、指定された文字列を含まない場合は、ステップS53に進む。
【0061】
実施例3の情報処理装置1によれば、画像形成装置2がファクス文書受信フォルダ内にファクス文書以外の文書を格納してしまった場合に、当該ファクス文書以外の文書に対して電話番号を付与してしまうことを防ぐことができる。
【0062】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0063】
1 情報処理装置
2 画像形成装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する画像形成装置から、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける通知受信手段と、
前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する新着判断手段と、
前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在しないと判断した場合に、前記ファクス受信通知を表示し、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する設定手段とを備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記新着判断手段は、前記記憶手段に新着文書が存在するかを定期的に判断し、
前記設定手段は、前記新着判断手段が、前記記憶手段に新着文書が存在すると判断したことを契機として、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ファクス受信通知が、さらに、前記ファクス受信通知に対応する前記ファクスデータが文書として作成された時の日時である作成日時を含み、
前記設定手段は、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、さらに、前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた時の日時と前記ファクス受信通知に含まれる前記新着文書の作成日時との差が予め決められた閾値以下であるかを判断し、前記ファクス受信通知を受けた時の日時と前記新着文書の作成日時との差が前記閾値以下である場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた時の日時と前記ファクス受信通知に含まれる前記新着文書の作成日時との差が予め決められた閾値以下である場合に、前記新着文書のファイルのフォーマットが予め決められたフォーマットであるかを判断し、前記新着文書のファイルのフォーマットが予め決められたフォーマットである場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記新着文書のファイルのフォーマットが予め決められたフォーマットである場合に、前記新着文書のファイルのファイル名が予め決められた条件を満たすかを判断し、前記新着文書のファイルのファイル名が予め決められた条件を満たす場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在したと判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定するかを前記情報処理装置のユーザに問い合わせ、該問い合わせ結果に応じて、前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
画像形成装置が、ファクスデータを受信して記憶手段に記憶する工程と、
前記画像形成装置が、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を情報処理装置に対して送信する工程と、
前記情報処理装置が、前記画像形成装置から前記ファクス受信通知を受ける工程と、
前記情報処理装置が、前記画像形成装置から前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する工程と、
前記情報処理装置が、前記記憶手段に新着文書が存在しないと判断した場合に、前記ファクス受信通知を表示し、前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する工程とを有する
ことを特徴とするプロパティ設定方法。
【請求項8】
コンピュータに、
受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する画像形成装置から、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける処理と、
前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する処理と、
前記記憶手段に新着文書が存在しないと判断した場合に、前記ファクス受信通知を表示し、前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する処理とを実行させる
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する画像形成装置から、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける通知受信手段と、
前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する新着判断手段と、
前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在しないと判断した場合に、前記ファクス受信通知を表示し、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する設定手段とを備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記新着判断手段は、前記記憶手段に新着文書が存在するかを定期的に判断し、
前記設定手段は、前記新着判断手段が、前記記憶手段に新着文書が存在すると判断したことを契機として、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ファクス受信通知が、さらに、前記ファクス受信通知に対応する前記ファクスデータが文書として作成された時の日時である作成日時を含み、
前記設定手段は、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、さらに、前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた時の日時と前記ファクス受信通知に含まれる前記新着文書の作成日時との差が予め決められた閾値以下であるかを判断し、前記ファクス受信通知を受けた時の日時と前記新着文書の作成日時との差が前記閾値以下である場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記通知受信手段が前記ファクス受信通知を受けた時の日時と前記ファクス受信通知に含まれる前記新着文書の作成日時との差が予め決められた閾値以下である場合に、前記新着文書のファイルのフォーマットが予め決められたフォーマットであるかを判断し、前記新着文書のファイルのフォーマットが予め決められたフォーマットである場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記新着文書のファイルのフォーマットが予め決められたフォーマットである場合に、前記新着文書のファイルのファイル名が予め決められた条件を満たすかを判断し、前記新着文書のファイルのファイル名が予め決められた条件を満たす場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記新着判断手段が前記記憶手段に新着文書が存在したと判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定するかを前記情報処理装置のユーザに問い合わせ、該問い合わせ結果に応じて、前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
画像形成装置が、ファクスデータを受信して記憶手段に記憶する工程と、
前記画像形成装置が、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を情報処理装置に対して送信する工程と、
前記情報処理装置が、前記画像形成装置から前記ファクス受信通知を受ける工程と、
前記情報処理装置が、前記画像形成装置から前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する工程と、
前記情報処理装置が、前記記憶手段に新着文書が存在しないと判断した場合に、前記ファクス受信通知を表示し、前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する工程とを有する
ことを特徴とするプロパティ設定方法。
【請求項8】
コンピュータに、
受信したファクスデータを文書として記憶手段に記憶する画像形成装置から、前記ファクスデータの受信を示す通知であって、少なくとも前記ファクスデータの送信元の電話番号を含むファクス受信通知を受ける処理と、
前記ファクス受信通知を受けた場合に、前記記憶手段に新着文書が存在するかを判断する処理と、
前記記憶手段に新着文書が存在しないと判断した場合に、前記ファクス受信通知を表示し、前記記憶手段に新着文書が存在すると判断した場合に、前記ファクス受信通知に含まれる前記電話番号を前記新着文書のプロパティとして設定する処理とを実行させる
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−257001(P2012−257001A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127909(P2011−127909)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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