説明

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

【課題】知的所有権により二次利用が制限される可能性の高い番組のタイトルや内容などの情報を用いることなく、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とした番組推薦サービスを良好に行う。
【解決手段】パッケージテーブル管理部は、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎にパッケージIDを生成する。CFエンジンは、このパッケージIDを番組に対応する情報として用いてユーザ毎の番組視聴履歴をCFテーブルに登録し、CFテーブルに登録された互いに類似する番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上のパッケージIDを判定する。推薦番組パッケージ送信部は、判定されたパッケージIDに対応してパッケージテーブルに登録された複数の特定項目の情報をパッケージにして推薦先のユーザの番組再生装置に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組推薦サービスを提供するサーバ装置として用いられる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送波やインターネットなどの伝送媒体を通じて放送あるいは配信される様々な番組の中から、ユーザの嗜好に合った番組を推定してユーザに推薦する仕組みがある。このような仕組みにおいて、ユーザの嗜好に合った番組を推定するための手法として代表的なものに、例えば、コンテンツベースフィルタリング(CBF;Content-Based-Filtering)、協調フィルタリング(CF;Collaborative-Filtering)などがある。
【0003】
コンテンツベースフィルタリングは、ユーザによって過去に視聴された番組に関する情報をユーザの嗜好情報として蓄積し、この嗜好情報と現在放送中および今後放送予定のそれぞれの番組の情報との間の類似度を計算し、類似度の高い番組を推薦番組として判定する手法である(例えば、特許文献1など)。一方、協調フィルタリング法は、複数のユーザの番組視聴履歴をユーザの嗜好情報として蓄積しておき、番組視聴履歴が類似する複数のユーザの番組視聴履歴の差分をもとに各々のユーザに対する推薦番組を判定する手法である(例えば、特許文献2など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−160955号公報
【特許文献2】特開2005−167628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンテンツベースフィルタリング、協調フィルタリングのいずれの手法においても、番組を特定するためには、放送規格により定められる番組固有の識別子である番組IDが利用される。番組IDは、network_id,transport_stream_id,service_id, event_idなどで構成される。この中でnetwork_id,transport_stream_id,service_idは番組提供先を特定するための識別子である。event_idは番組を特定するための識別子である。この番組IDのユニーク性は同一の放送規格を採用する国や地域内で保証されたものに過ぎない。このため、サーバによる番組推薦サービスの対象エリアを、放送規格の異なる複数の国や地域までに拡げようとした場合、番組IDで番組を特定することは現実的に困難となる。
【0006】
そこで、番組IDのみに拠らず、番組のタイトルや内容などをその番組を特定するための情報として加えて利用する方式が考えられる。しかしこの場合、商標や著作権などの知的所有権によって二次利用が制限される可能性の高い番組のタイトルや内容などの情報が、ユーザの機器とサーバとの間でIPネットワークを介して伝送されることとなる。このため大量の番組のタイトルや内容などの情報の二次利用について、世界中の権利保有者から許諾を得る必要が生じるなどして、現実的な導入が困難になることが予測される。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、知的所有権により二次利用が制限される可能性の高い番組のタイトルや内容などの情報を用いることなく、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とした番組推薦サービスを良好に行うことのできる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、放送される番組毎の、複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報を含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得するパッケージ取得部と、第1のテーブルを保存する第1のテーブル保存部と、前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成するパッケージ識別子生成部と、前記取得されたパッケージから前記複数の特定項目の情報を抽出して、これら複数の特定項目の情報と、前記パッケージの送信元である番組再生装置のユーザを識別するユーザ識別子と、前記生成されたパッケージ識別子と対応付けて前記第1のテーブルに登録する第1のテーブル登録部と、第2のテーブルを保存する第2のテーブル保存部と、前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録する第2のテーブル登録部と、前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する通知部とを具備する。
【0009】
知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報は、個々には番組を特定するための情報として不十分であっても、複数の組み合わせとした場合には番組を特定するための十分な情報となり得る。そこで、本発明の情報処理装置では、第2のテーブル登録部が、上記複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎に生成されたパッケージ識別子を、番組に対応する情報として用いてユーザ毎の番組視聴履歴を第2のテーブルに登録する。判定部は、第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上のパッケージ識別子を判定する。そして通知部は、判定されたパッケージ識別子に対応して第1のテーブルに登録された複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する。これにより本発明によれば、知的所有権により二次利用が制限される可能性の高い番組のタイトルや内容などの情報を用いることなく、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とした番組推薦サービスを良好に行うことができる。
【0010】
本発明の情報処理装置は、前記パッケージ識別子毎の前記パッケージの取得回数を管理する取得回数管理部をさらに有し、前記第2のテーブル登録部は、前記パッケージの取得回数が閾値に達した前記パッケージ識別子と前記ユーザ識別子との対応関係を抽出することとしてもよい。これにより、取得回数が低い複数の特定項目の情報の組み合わせに対応するパッケージ識別子が第2のテーブルに登録されないため、処理負担を軽減できるとともに、何らのエラーにより本来発生し得ない複数の特定項目の情報の組み合わせに対応するパッケージ識別子が第2のテーブルに登録されることを回避できる。これにより、番組推薦のサービスの信頼性を向上させることができる。
【0011】
本発明の情報処理装置において、前記判定部は、番組推薦要求元のユーザの番組再生装置からの前記ユーザ識別子を含む番組推薦要求に応じて、前記第2のテーブルを参照して、当該番組推薦要求元のユーザと前記番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定し、前記他のユーザの番組視聴履歴の中で前記番組推薦要求元のユーザの番組視聴履歴にない1以上のパッケージ識別子を前記差分として判定し、前記通知部は、前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を前記番組推薦要求元のユーザの番組再生装置に通知することとしてもよい。これにより、番組推薦要求元のユーザの番組再生装置からの前記ユーザ識別子を含む番組推薦要求に対して、判定された推薦番組に対応する複数の特定項目の情報を通知することができる。一方、番組再生装置は、通知された複数の特定項目の情報と自身に保持されている番組情報とを比較することによって、推薦番組を特定することができる。
【0012】
前記番組情報中の前記複数の特定項目は、放送規格に則った方式で個々の番組にユニークに割り当てられる番組識別子の項目と、放送日時に関する情報の項目を少なくとも含むものとしてもよい。番組推薦サービスの対象エリアを放送規格の異なる複数の国や地域まで拡げた場合、番組識別子が同一の異なる複数の番組が共存する可能性があるが、これら複数の番組の放送日時までもが一致する確率は非常に低い。したがって、番組識別子の項目と放送日時に関する情報の項目を少なくとも含む複数の特定項目の情報の組み合わせを利用することで、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とする番組推薦サービスを良好に行うことができる。
【0013】
本発明の情報処理装置において、前記パッケージ識別子生成部は、前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報と前記番組再生装置に予め設定された利用国情報とのユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成し、前記第1のテーブル登録部は、前記複数の特定項目の情報と、前記ユーザ識別子と、前記利用国情報と、前記生成されたパッケージ識別子とを対応付けて前記第1のテーブルに登録することとしてもよい。これによっても、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とする番組推薦サービスを良好に行うことができる。
【0014】
本発明の情報処理装置において、前記判定部は、前記第2のテーブルを参照して番組視聴履歴が類似する2人のユーザを判定し、これらユーザの番組視聴履歴の差分をもとに、それぞれの前記ユーザに推薦する番組に対応する前記ユーザ毎のパッケージ識別子を判定し、前記第1のテーブルから前記ユーザ毎の前記パッケージ識別子に対応する前記複数の特定項目の情報をそれぞれ抽出し、前記通知部は、前記判定部により抽出された前記ユーザ毎の前記パッケージ識別子に対応する前記複数の特定項目の情報をそれぞれの前記ユーザの番組再生装置に通知するようにしてもよい。これにより、番組再生装置のユーザからの番組推薦要求に拠らず、自律的に、推薦番組に対応する複数の特定項目の情報を番組再生装置に通知することができる。
【0015】
本発明の情報処理装置において、前記複数の特定項目の情報の1つが、放送規格に則った方式で個々の番組にユニークに割り当てられる番組識別子であり、前記情報処理装置は、対象エリア内の複数の国・地域の番組情報を取得する各国番組情報取得部と、前記取得された複数の国・地域の番組情報を保持する各国番組情報保持部とをさらに具備し、前記判定部は、番組推薦要求元のユーザの番組再生装置からの前記ユーザ識別子および利用国情報を含む番組推薦要求に応じて、前記第2のテーブルを参照して、当該番組推薦要求元のユーザと前記番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定し、前記他のユーザの番組視聴履歴の中で前記番組推薦要求元のユーザの番組視聴履歴にない1以上のパッケージ識別子を推薦番組のパッケージ識別子として判定し、前記番組推薦要求に含まれる利用国情報をもとに、各国番組情報保持部に保持された複数の国・地域の番組情報の中で該当する国・地域の番組情報を判定し、前記推薦番組のパッケージ識別子に対応する複数の特定項目の情報と前記判定された国・地域の番組情報との整合性を判定し、前記通知部は、前記判定部により整合性があることが判定された場合、前記推薦番組のパッケージ識別子に対応する前記複数の特定項目の情報のうち前記番組識別子を前記番組推薦要求元のユーザの番組再生装置に通知するようにしてもよい。
【0016】
本発明の別の側面に係る情報処理方法は、パッケージ取得部が、放送される番組毎の、複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報と前記ユーザのユーザ識別子とを含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得し、パッケージ識別子生成部が、前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成し、第1のテーブル登録部が、前記取得されたパッケージから前記複数の特定項目の情報を抽出して、これら複数の特定項目の情報と、前記パッケージの送信元である番組再生装置のユーザを識別するユーザ識別子と、前記生成されたパッケージ識別子と対応付けて前記第1のテーブルに登録し、第2のテーブル登録部が、前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録し、判定部が、前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定し、通知部が、前記判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する、というものである。
【0017】
本発明の別の側面に係るプログラムは、放送される番組毎の、複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報を含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得するパッケージ取得部と、第1のテーブルを保存する第1のテーブル保存部と、前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成するパッケージ識別子生成部と、前記取得されたパッケージから前記複数の特定項目の情報を抽出して、これら複数の特定項目の情報と、前記パッケージの送信元である番組再生装置のユーザを識別するユーザ識別子と、前記生成されたパッケージ識別子と対応付けて前記第1のテーブルに登録する第1のテーブル登録部と、第2のテーブルを保存する第2のテーブル保存部と、前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録する第2のテーブル登録部と、前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する通知部としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0018】
さらに、本発明の別の側面に係る情報処理装置は、放送される番組毎の、放送規格に則った方式で個々の番組にユニークに割り当てられる番組識別子を含む複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の前記番組識別子を含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得するパッケージ取得部と、第1のテーブルを保存する第1のテーブル保存部と、前記取得されたパッケージに含まれる前記番組識別子と前記番組再生装置に予め設定された利用国情報とのユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成するパッケージ識別子生成部と、前記取得されたパッケージから前記番組識別子を抽出して、この番組識別子と、前記利用国情報と、前記生成されたパッケージ識別子とを対応付けて前記第1のテーブルに登録する第1のテーブル登録部と、第2のテーブルを保存する第2のテーブル保存部と、前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録する第2のテーブル登録部と、前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記番組識別子と前記利用国情報を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する通知部とを具備する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、知的所有権により二次利用が制限される可能性の高い番組のタイトルや内容などの情報を用いることなく、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とした番組推薦サービスを良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置を含むシステム全体の構成を示す図である。
【図2】図1の番組再生装置の構成を示す図である。
【図3】図2の放送信号処理部の構成を示す図である。
【図4】図1の推薦サーバによる番組推薦サービスのための機能的な構成を示すブロック図である。
【図5】図1の番組再生装置による視聴履歴パッケージの生成・送信の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】推薦サーバによるユーザ毎の視聴履歴管理の手順を示すフローチャートである。
【図7】パッケージテーブルの例を示す図である。
【図8】CFテーブルの例を示す図である。
【図9】CFテーブルの更新例を示す図である。
【図10】図1の推薦サーバによる推薦番組の推定動作の手順を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施形態の推薦サーバによる推薦番組の推定動作の手順を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施形態の番組再生装置2Aの構成を示す図である。
【図13】第3の実施形態の推薦サーバによる番組推薦サービスのための機能的な構成を示すブロック図である。
【図14】第3の実施形態の推薦サーバによる推薦番組の推定動作の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
【0022】
[システムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置を含むシステム全体の構成を示す図である。同図に示すように、本システムは、1以上の番組提供装置1と、複数の番組再生装置2(2−1,2−2)と、推薦サーバ3(情報処理装置)からなる。
【0023】
番組提供装置1は、例えば、放送局や、サーバ装置などである。番組提供装置1は、例えば、地上波、衛星波、IPネットワークなどの通信媒体を介してデジタル放送番組(以降「番組」と呼ぶ。)を送信する。番組提供装置1は、番組のストリームパケットと、現在放送中の番組に関する各種情報を含む番組情報のパケットとを多重化して送信することが可能である。
【0024】
番組再生装置2は、番組提供装置1から地上波、衛星波、IPネットワーク(インターネット)などの通信媒体を介して番組のデジタル放送信号を受信し、このデジタル放送信号から番組のトランスポートストリームパケットを分離し、復号することで、番組のビデオ信号および音声信号を復元し、表示部およびスピーカ部を通じて出力する。また、番組再生装置2は、受信したデジタル放送信号の中から番組情報のパケットを分離して復号し、適宜利用可能なデータとして保持することができる。
【0025】
推薦サーバ3は、IPネットワークを通じて接続された各番組再生装置2のユーザに対して、そのユーザの嗜好に合った番組を推薦するためのサービスを実行するサーバである。
【0026】
なお、番組再生装置2は、より具体的には、テレビジョン装置、パーソナルコンピュータ、録画装置、再生専用装置、ゲーム機、携帯端末(電話機を含む。)などであるが、発明に関して、製品形態は問わない。
【0027】
[番組再生装置2の構成]
次に、本実施形態の番組再生装置2の構成を説明する。
図2は番組再生装置2の構成を示す図である。
同図に示すように、番組再生装置2は、放送信号処理部21、表示部22、入力部23、スピーカ部24、番組推薦処理部25を有する。
【0028】
放送信号処理部21は、番組提供装置1から地上波、衛星波、IPネットワークなどの通信媒体を介してデジタル放送信号を受信し、このデジタル放送信号から番組のストリームパケットを分離し、復号することで、番組のビデオ信号および音声信号を復元(再生)し、表示部22およびスピーカ部24を通じて出力する。この放送信号処理部21の詳細については後で説明する。
【0029】
表示部22は、放送信号処理部21にてデジタル放送信号から復元されたビデオ信号を可視的な情報として出力する。入力部23は、ユーザからの各種の操作命令やデータの入力を受け付ける。スピーカ部24は、放送信号処理部21にてデジタル放送信号から復元されたオーディオ信号をもとに音を出力する。表示部22、入力部23、およびスピーカ部24は内蔵されたもの、外付けされたものを問わない。
【0030】
番組推薦処理部25は、推薦サーバ3が提供する番組推薦サービスを享受するために必要な処理を行う。番組推薦処理部25は、より具体的には、CPU(Central Processing Unit)、メインメモリを含む典型的なコンピュータハードウェアとこれを動作させるプログラムによって実現される。
【0031】
さらに、番組再生装置2は、ハードディスクドライブ、フラッシュドライブなどの不揮発性のストレージ部を備えるものであってもよい。この場合、番組再生装置2は、受信した番組のビデオ信号およびオーディオ信号をストレージ部に記録できる。また、番組再生装置2は、ストレージ部に記録された番組のビデオ信号およびオーディオ信号を再生することも可能である。
【0032】
ここで、放送信号処理部21のより詳細な構成を説明する。
図3は放送信号処理部21の構成を示す図である。
放送信号処理部21は、放送信号受信部211、復調・復号部212、トランスポートストリーム(TS)再生部213、デマルチプレクサ214、ビデオ復号部215、オーディオ復号部216、データ復号部217などを有する。これらは地上波、衛星波、IPネットワークなどの通信媒体を介して番組を受信する典型的な受信機の構成と同様である。
【0033】
放送信号受信部211は、より具体的には、放送局から地上波、衛星波などの放送媒体を介してデジタル放送信号をアンテナを介して選局して受信するチューナや、IPネットワークを通じてIPマルチキャスト放送信号を受信するIPネットワーク接続部である。
【0034】
復調・復号部212は、放送信号受信部211にて受信されたデジタル放送信号を、伝送モード(変調方式、符号化率など)に応じた方法で復調および復号してトランスポートストリーム再生部213に供給する。
【0035】
トランスポートストリーム再生部213は、復調・復号部212より供給された信号をもとにトランスポートストリームを再生してデマルチプレクサ214に供給する。
【0036】
デマルチプレクサ214は、トランスポートストリーム再生部213より供給されたトランスポートストリームからビデオストリーム、オーディオストリーム、番組情報などのデータストリームなどを分離し、それぞれビデオ復号部215、オーディオ復号部216、データ復号部217に供給する。
【0037】
ビデオ復号部215は、デマルチプレクサ214より供給されたビデオストリームを復号し、表示部22にビデオ信号を供給する。オーディオ復号部216は、デマルチプレクサ214より供給されたオーディオストリームを復号してスピーカ部24にオーディオ信号を供給する。データ復号部217は、デマルチプレクサ214より供給された番組情報などのデータストリームを復号し、番組情報の復号結果を番組推薦処理部25に供給する。
【0038】
[番組推薦処理部25の構成]
図2に戻って番組推薦処理部25の構成を説明する。番組推薦処理部25は、番組情報取得部251、番組情報保持部252、利用国情報・ユーザID保持部253、視聴履歴パッケージ生成部254、視聴履歴パッケージ送信部255、推薦番組パッケージ取得部256、および推薦番組情報出力部257を具備する。
【0039】
番組情報取得部251は、放送信号処理部21より番組情報を取得して、番組情報保持部252に保持させる。番組情報保持部252は番組情報を保持する記憶領域である。
【0040】
利用国情報・ユーザID保持部253は、利用国情報およびユーザID(ユーザ識別情報)が保持される記憶部である。利用国情報は、番組再生装置2の出荷前に利用国情報・ユーザID保持部252にプリセットされた情報である。例えば、日本国内で出荷された情報処理装置の利用国情報・ユーザID保持部252には、利用国情報として"日本"が記憶されている。ユーザIDは、番組再生装置2のユーザが推薦サーバ3に対してユーザ登録手続きを行うことによって当該ユーザに割り当てられるユーザ識別用のIDである。
【0041】
視聴履歴パッケージ生成部254は、ユーザにより視聴された番組について、番組情報保持部252に保持された番組情報の中から、予め決められた複数の特定項目の情報を抽出し、これら複数の特定項目の情報と利用国情報・ユーザID保持部253に保持された利用国情報とユーザIDとをパッケージングして視聴履歴パッケージを作成する。複数の特定項目の情報については後で説明する。
【0042】
視聴履歴パッケージ送信部255は、視聴履歴パッケージ生成部254により生成された視聴履歴パッケージをIPネットワークを通じて推薦サーバ3に送信する。
【0043】
推薦番組パッケージ取得部256は、推薦サーバ3から番組推薦結果である推薦番組パッケージを取得して推薦番組情報出力部257に供給する。
【0044】
推薦番組情報出力部257は、推薦番組パッケージ取得部256より供給された推薦番組パッケージと、番組情報保持部252に保持された番組情報とを比較して推薦番組を特定し、特定した推薦番組に関する情報を表示部22を通じてユーザに提示する処理を行う。
【0045】
[推薦サーバ3の構成]
次に、推薦サーバ3の構成について説明する。
【0046】
推薦サーバ3は、CPU(Central Processing Unit)、メインメモリ、ROM(Read Only Member)、ストレージ部、入力部、表示部、IPネットワーク接続部などを含む典型的なコンピュータハードウェアと、これを動作させるOS(Operating System)、アプリケーションプログラム等のソフトウェアとにより構成される。ストレージ部は、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュドライブなどであり、ここにOSをはじめ、番組推薦サービスをコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムや各種データが格納されている。OS、アプリケーションプログラムは、ストレージ部からメインメモリに適宜ロードされることによってCPUにより解釈、実行されることで、コンピュータを番組推薦サービスを行う推薦サーバ3として機能させる。
【0047】
図4は推薦サーバ3による番組推薦サービスのための機能的な構成を示すブロック図である。
同図に示すように、推薦サーバ3は、番組推薦サービスのための機能的な構成として、視聴履歴パッケージ取得部31(パッケージ取得部)、パッケージテーブル保存部32(第1のテーブル保存部)、パッケージテーブル管理部33(パッケージ識別子生成部、第1のテーブル登録部)、CFテーブル保存部34(第2のテーブル保存部)、CFエンジン35(第2のテーブル登録部、判定部)、推薦番組パッケージ送信部36(通知部)などを備えている。
【0048】
視聴履歴パッケージ取得部31は、複数の番組再生装置2よりIPネットワークを通じて視聴履歴パッケージを取得し、パッケージテーブル管理部33に受け渡す。
【0049】
パッケージテーブル保存部32は、パッケージテーブル(第1のテーブル)を保存する部分である。パッケージテーブルは、視聴履歴パッケージ取得部31により取得された視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報、利用国情報およびユーザIDと、パッケージIDおよび取得回数などが互いに対応付けて1つのレコードとして1以上登録されるテーブルである。ここで、パッケージIDは、視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報とのユニークな組み合わせに対してユニークに割り当てられる識別子(パッケージ識別子)である。
【0050】
パッケージテーブル管理部33は、視聴履歴パッケージ取得部31より供給された視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報とのユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージIDを生成する。また、パッケージテーブル管理部33は、視聴履歴パッケージ取得部31より供給された視聴履歴パッケージから複数の特定項目の情報とユーザIDを抽出して、これらを、上記のパッケージIDと対応付けてパッケージテーブルに登録する。さらに、パッケージテーブル管理部33は、パッケージテーブル保存部32に保存されたパッケージテーブルにおいて取得回数が閾値に達したレコードの内容をCFエンジン35に供給する。
【0051】
CFテーブル保存部34は、番組再生装置2のユーザ毎の番組視聴履歴に相当する情報として、1以上のパッケージIDが登録されるCFテーブル(第2のテーブル)を保存する部分である。
【0052】
CFエンジン35は、パッケージテーブル管理部33より供給されたレコードの内容をもとにCFテーブル保存部34に保存されたCFテーブルを更新する処理を行う。CFエンジン35は、より具体的には、パッケージテーブル管理部33より供給されたレコード中のユーザIDをもとにCFテーブル上の該当するユーザの番組視聴履歴に相当するレコードを調べ、このレコードにパッケージテーブル管理部33より供給されたレコードに含まれるパッケージIDを追加する。これによりCFテーブルに当該ユーザIDに対応付けられて登録されたパッケージIDの組み合わせが更新されて、当該ユーザの番組視聴履歴が更新される。
【0053】
また、CFエンジン35は、番組再生装置2からユーザIDを含む番組推薦要求を受けたとき、CFテーブルを参照して、番組推薦要求元のユーザと他のユーザとの間でのパッケージIDの組み合わせどうしの類似度を算出し、類似度の高い他のユーザを判定する。CFエンジン35は、番組推薦要求元のユーザと判定された他のユーザのそれぞれのパッケージIDの組み合わせどうしの差分にあたる1以上のパッケージIDを判定する。より具体的には、CFエンジン35は、判定した他のユーザのユーザIDに対応するCFテーブル上のレコードに含まれるパッケージIDの組み合わせの中で、番組推薦要求元のユーザのユーザIDに対応するCFテーブル上のレコードに含まれるパッケージID以外のものを上記の差分として判定する。そしてCFエンジン35は、パッケージテーブル上の当該パッケージIDに対応するレコードに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報を1つの推薦番組パッケージにパッケージングして推薦番組パッケージ送信部36に供給する。
【0054】
推薦番組パッケージ送信部36は、CFエンジン35より供給された推薦番組パッケージを、IPネットワークを通じて番組推薦要求元のユーザの番組再生装置2に送信する。
【0055】
[複数の特定項目の情報と利用国情報]
番組情報とは、番組のID、タイトル、放送日時に関する情報、番組内容など、複数の項目の情報からなり、現在放送中や今後放送予定の番組をユーザやコンピュータが特定するために用いられる情報である。番組情報はSI(Service Information)、EIT(Event Information Table)などとして、放送番組のトランスポートストリームに多重化されて放送配信される。番組情報を構成する複数項目の情報のうち、例えばタイトル、番組内容などは、商標や著作権などの知的所有権により二次利用が制限される情報を含む場合がある。このため、これらの情報を番組再生装置2と推薦サーバ3との間でやりとりするとなると、世界中の権利保有者に対して二次利用の許諾をとる必要が生じるなど、システムの導入に向けての現実的な壁が高くなることが予測される。
【0056】
一方、番組ID、放送日時に関する情報などの情報は、知的所有権により二次利用が制限されることはないものの、個々には、情報の性格上、番組を特定するための情報としては不十分である。例えば、番組IDは、放送規格に則った方式で個々の番組にユニークに割り当てられる識別子であるため、番組IDのユニーク性は1つの国や地域の中で保証されているにすぎない。このため、放送規格の異なる複数の国や地域をサービス対象にした場合、番組IDのみでは番組を特定することはできない。
【0057】
そこで本実施形態の番組推薦方式は、番組情報の中で、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報の組み合わせを、番組を特定するための情報として利用する。より具体的には、少なくとも、番組IDの項目と放送日時に関する情報の項目を含む、予め決められた複数の特定項目の情報の組み合わせが利用される。少なくとも番組IDと放送日時に関する情報の2つの項目の情報が利用されるのは、番組推薦サービスの対象エリアを放送規格の異なる複数の国や地域まで拡げた場合、番組IDが同一の異なる複数の番組が共存する可能性があるが、これら複数の番組の放送日時までもが一致する確率は非常に低いためである。本実施形態の番組推薦方式の主な目的は、知的所有権により二次利用が制限される可能性のある情報を用いることなく、番組推薦サービスの対象エリアを放送規格の異なる複数の国や地域まで拡げることにあり、番組の特定精度、推薦番組の推定精度にある程度の制約が発生することは敢えて許容するものである。
【0058】
また、番組情報には、番組ID、放送日時に関する情報以外にも、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない項目の情報が多々存在する。これら複数項目の情報のうち1以上の項目の情報を、番組IDおよび放送日時に関する情報と組み合わせて利用してもよい。組み合わせる情報の数が多ければ多いほど、番組の特定精度、推薦番組の推定精度の向上が期待できる。
【0059】
番組の特定精度、推薦番組の推定精度をさらに向上させるために、番組情報中の複数の特定項目の情報だけではなく、これらに番組再生装置2に予め設定されている利用国情報を加えたものを利用してもよい。
【0060】
また、番組IDと利用国情報との組み合わせを利用することも可能である。この場合にも、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とする番組推薦サービスを良好に行うことができる。但し、次のような問題が予測される。すなわち、一つの国内や地域内において、同じ番組IDが割り当てられた複数の異なる番組が共存してしまう可能性がある。これは、IDの種類が枯渇した場合のIDの再利用方法や、過去の番組を再放送する際にその番組に既に割り当てられている番組IDをそのまま使用するか、それとも改めて番組IDを割り当てなおすか、といったルールが国際的に標準化されていないこと等に起因している。もし番組IDの枯渇に対して初期値からIDが再利用され、古い番組を再放送する際にその番組に既に割り当てられている番組IDがそのまま使用された場合、同じ番組IDが割り当てられた複数の異なる番組が共存する場面が生じる可能性が高くなる。したがって、このような場面での番組特定エラーが発生するおそれがある。しかしながら、本実施形態の番組推薦方式の主な目的は、知的所有権により二次利用が制限される情報を用いることなく、番組推薦サービスの対象エリアを放送規格の異なる複数の国や地域まで拡げることにあり、番組の特定精度、推薦番組の推定精度にある程度の制約が発生することは敢えて許容するものである。
【0061】
番組情報中の複数の特定項目の情報の具体例として、DVB(欧州放送規格)の番組情報を対象とする場合を説明する。
DVBの番組情報は、タイトル、放送局名、スタッフ・キャスト情報、番組詳細、番組ID、放送開始時間、番組長、ジャンル、映像・音声情報、レーティングなどの複数項目の情報を含む。ここで、番組IDは、network_id,transport_stream_id,service_id, event_idなどで構成される。この中でnetwork_id,transport_stream_id,service_idは番組提供先を特定するための識別子である。event_idは番組を特定するための識別子である。放送開始時間(start_time)は、番組の放送が開始される時刻(放送局が存在する地域での現地時刻)の情報である。番組長(duration)は、番組の放送時間の長さである。ジャンル(content_nibble_level_1/2)は、番組のジャンルを示す情報である。映像・音声情報(component_type)は、映像データの種別(走査線の数、アスペクト比など)および音声データの種別(モノラル/ステレオ)等を示す情報である。レーティング(rating)は視聴制限に関する情報である。
【0062】
以上の項目の情報において、タイトル、放送局名、スタッフ・キャスト情報の各項目は、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得る項目と言える。一方、番組ID、放送開始時間、番組長、ジャンル、映像・音声情報、レーティングの各項目は、二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない項目と言える。なお、放送開始時間は、上記の放送日時に関する情報に相当する。したがって、DVBの場合にも、少なくとも番組IDと放送開始時間の2つの項目を含む複数の特定項目の情報の組み合わせを番組を特定するための情報として利用することができる。
【0063】
次に、本実施形態のシステムの動作を説明する。
[視聴履歴パッケージの生成・送信]
図5は番組再生装置2による視聴履歴パッケージの生成・送信の動作の手順を示すフローチャートである。
なお、この動作では、DVBの番組情報の中の、番組ID、放送開始時間、番組長、ジャンル、映像・音声情報、レーティングの各項目の情報に利用国情報を組み合わせたものを、番組を特定するための情報として利用している。
【0064】
番組再生装置2は、推薦サーバ3が提供する番組推薦サービスを享受するために次のような動作を行う。
(ステップS101)まず、番組再生装置2内の視聴履歴パッケージ生成部254は、放送信号処理部21にて例えば一定時間連続して再生された番組をユーザにより視聴された番組として判定する。ここで、一定時間とは、ユーザによる番組選択時のザッピングを実際の視聴と判別できる程度の時間(例えば数分)である。
【0065】
(ステップS102)視聴履歴パッケージ生成部254は、ユーザによる番組の視聴を判定すると、番組情報保持部252に保持された当該視聴番組の番組情報の中から複数の特定項目の情報である、番組ID、放送開始時間、番組長、ジャンル、映像・音声情報、レーティングの各項目の情報を抽出する。
【0066】
(ステップS103)次に、視聴履歴パッケージ生成部254は、抽出した複数の特定項目の情報と、利用国情報・ユーザID保持部253に予め保持された利用国情報およびユーザIDとを1つの視聴履歴パッケージとしてパッケージングし、視聴履歴パッケージ送信部255に供給する。
【0067】
(ステップS104)視聴履歴パッケージ送信部255は、視聴履歴パッケージを受け取ると、この視聴履歴パッケージをIPネットワークを通じて推薦サーバ3に送信する。
【0068】
以上の視聴履歴パッケージの生成および送信は、上記のように、ユーザにより視聴された番組が判定される毎に行われてもよいし、ユーザにより視聴された番組を内部的に一意に識別可能な情報を保持しておき、一定の時間周期で、まとめて視聴履歴パッケージの生成と送信を行うようにしてもよい。
【0069】
[ユーザ毎の番組視聴履歴の管理]
推薦サーバ3は、番組再生装置2より取得した視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報との組み合わせから番組を特定する。推薦サーバ3は、その情報の組み合わせに対してパッケージIDを生成し、視聴履歴パッケージに含まれるユーザIDをもとに、このパッケージIDを、ユーザ毎の番組視聴履歴を格納するためのCFテーブルに登録する。以下に、推薦サーバ3によるユーザ毎の番組視聴履歴の管理の詳細を説明する。
【0070】
図6は推薦サーバ3によるユーザ毎の視聴履歴管理の手順を示すフローチャートである。
(ステップS201)まず、視聴履歴パッケージ取得部31が、いずれかの番組再生装置2よりIPネットワークを通じて推薦サーバ3に送信されてきた視聴履歴パッケージを取得する。視聴履歴パッケージ取得部31は、取得した視聴履歴パッケージをパッケージテーブル管理部33に供給する。
【0071】
パッケージテーブル管理部33は、視聴履歴パッケージ取得部31より視聴履歴パッケージを受け取ると、パッケージテーブル保存部32に保存されたパッケージテーブルの更新を次のように行う。
【0072】
図7はパッケージテーブルの例である。同図に示すように、パッケージテーブルは、視聴履歴パッケージから抽出された複数の特定項目の情報および利用国情報と、パッケージIDと、取得回数と、ユーザIDなどが互いに対応付けられて1つのレコードとして1以上登録することが可能なテーブルである。パッケージIDは、複数の特定項目の情報と利用国情報とのユニークな組み合わせに対してユニークに割り当てられる識別子である。取得回数は、パッケージID毎の視聴履歴パッケージの取得回数のカウント値である。ユーザIDは、視聴履歴パッケージに含まれていたユーザIDである。なお、図7において、"***"は何らかの登録情報を示す。ユーザIDについては、パッケージIDと対応付けて別のテーブルで管理するようにしてもよい。
【0073】
(ステップS202)パッケージテーブル管理部33は、パッケージテーブルに登録される各レコードにおける複数の特定項目の情報と利用国情報との組み合わせのユニーク性を確保するために、取得した視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報との組み合わせがパッケージテーブルに既に登録されているかどうかを判定する。
【0074】
(ステップS203)視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報との組み合わせがパッケージテーブルに登録されていない場合、パッケージテーブル管理部33は、視聴履歴パッケージ取得部31より供給された視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報との組み合わせに対して新たなパッケージIDを生成する。
【0075】
(ステップS204)続いて、パッケージテーブル管理部33は、視聴履歴パッケージ取得部31より供給された視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報、利用国情報、ユーザIDを、上記の新たなパッケージIDと対応付けて新たなレコードとしてパッケージテーブルに登録する。さらに、パッケージテーブル管理部33は、当該新たなレコードに取得回数として初期値である"1"をセットする。これで、視聴履歴パッケージの取得時の処理が終了する。
【0076】
(ステップS205)また、視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報の組み合わせがパッケージテーブルのいずれかのレコードに既に登録されている場合の動作は次の通りである。この場合、パッケージテーブル管理部33は、そのデータパッケージレコード中の取得回数の値をインクリメントする。さらに、パッケージテーブル管理部33は、そのレコードに視聴履歴パッケージに含まれていたユーザIDを追加する。なお、同じユーザIDが既に登録されている場合には、取得回数の値のインクリメントのみが行われる。
【0077】
(ステップS206)続いて、パッケージテーブル管理部33は、インクリメントされた取得回数が閾値に達したかどうかを判定する。インクリメントされた取得回数が閾値に達していなければ、視聴履歴パッケージの取得時の処理が終了する。
【0078】
(ステップS207)インクリメントされた取得回数が閾値に達した場合、パッケージテーブル管理部33は、その取得回数が閾値に達したレコードに含まれるパッケージIDおよびユーザID(レコード中の全てのユーザID)を取り出し、これらを含むCFテーブル更新要求をCFエンジン35に通知する。
【0079】
(ステップS208)CFエンジン35は、このCFテーブル更新要求を受けると、このCFテーブル更新要求に含まれる各々のユーザIDに対応するCFテーブル上のレコードに、CFテーブル更新要求に含まれるパッケージIDを追加する。
【0080】
図8はCFテーブルの例である。同図に示すように、CFテーブルは、推薦サーバ3が提供するサービスを利用可能な複数の番組再生装置2のユーザ毎の番組視聴履歴に相当する情報として複数のパッケージIDを登録することが可能なテーブルである。なお、図8において、"−−"はパッケージIDの未登録エリアを示す。このCFテーブルによると、例えば、ユーザID=1に3つのパッケージID=1,10,12が対応付けられており、これら3つのパッケージIDの組み合わせは当該ユーザの番組視聴履歴に相当する情報と言える。
【0081】
CFテーブルの更新の具体例を説明する。
ここで、推薦サーバ3では、番組再生装置2のユーザ(ユーザID=1)から取得した視聴履歴パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と利用国情報との組み合わせが、図7のパッケージテーブルのパッケージID=23のレコードに含まれる情報の組み合わせと一致したこととする。そして当該レコード中の取得回数の値がインクリメントされた結果、その取得回数の値が閾値(この例では100,000)に達した場合を想定する。CFエンジン35は、パッケージテーブル管理部33より、その取得回数が閾値に達したレコードに含まれるパッケージID(=23)およびユーザID(=1,4)を含むCFテーブル更新要求を受けてCFテーブルの更新を行う。例えば、更新前のCFテーブルが図8に示す状態にあるものとした場合、CFテーブルのユーザID(=1,4)に対応するそれぞれのレコードにパッケージID(=23)が追加されることによって、更新後のCFテーブルは図9に示す状態になる。
【0082】
[推薦番組の推定]
CFテーブルにおいて、パッケージIDの組み合わせが類似する複数のユーザは互いに類似した番組視聴履歴を有すると言える。したがって、これら類似した番組視聴履歴を有する複数のユーザのうち一部のユーザだけが視聴したことのある番組は他のユーザにとっての推薦番組である妥当性は高い。推薦サーバ3は、このような観点から次のようにして推薦番組を推定する。
【0083】
図10は推薦サーバ3による推薦番組の推定動作の手順を示すフローチャートである。
(ステップS301)番組再生装置2の推薦番組パッケージ取得部256は、IPネットワークを通じて推薦サーバ3に対してユーザIDを含む番組推薦要求を送信する。
【0084】
(ステップS302)推薦サーバ3は、番組再生装置2から送信されてきた、ユーザIDを含む番組推薦要求をCFエンジン35で受け取る。
【0085】
(ステップS303)CFエンジン35は、ユーザIDを含む番組推薦要求を受け取ると、CFテーブルを参照して、要求元のユーザと他のユーザそれぞれとの間での、パッケージIDの組み合わせどうしの類似度から要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定する。
【0086】
この動作の具体例を説明する。例えば、番組再生装置2の、ユーザID=1のユーザからの番組推薦要求が推薦サーバ3のCFエンジン35にて受け取られたものとする。このときのCFテーブルの状態を図9とする。CFエンジン35は、CFテーブル上の、要求元のユーザ(ユーザID=1)と、CFテーブル上の要求元ユーザ以外のユーザそれぞれとの間でのパッケージIDの組み合わせの類似度を求める。説明の簡単のため、ここでは図9のCFテーブルにおいてユーザIDが1から6の計6名のユーザを対象に類似度を求める場合を説明する。なお、類似度の具体的な計算方法については様々なものがあり、例えば、一致するパッケージIDの数に基づく方法、パッケージIDが一致した数の割合に基づく方法などを挙げることができる。ここでは、一致するパッケージIDの数に基づき類似度を求め、要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定する場合について説明する。
【0087】
要求元であるユーザのユーザID=1に対応するパッケージIDの組み合わせ(1,10,12,23)と、他のユーザのパッケージIDの組み合わせとの間でパッケージIDが一致する数を調べると、
ユーザID=2のユーザとの間で一致する数は1、
ユーザID=3のユーザとの間で一致する数は0、
ユーザID=4のユーザとの間で一致する数は3、
ユーザID=5のユーザとの間で一致する数は0、
ユーザID=6のユーザとの間で一致する数は0である。
【0088】
ここで、一致するパッケージIDの数が3以上で、かつ最大であることを番組視聴履歴が類似する他のユーザの判定基準とした場合、ユーザID=4のユーザが、要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザとして判定される。したがって、要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザは複数判定されることもある。
【0089】
(ステップS304)このようにして要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザが判定された後、CFエンジン35は、判定した他のユーザ毎に、そのユーザのユーザIDに対応付けられた複数のパッケージIDの中で、要求元のユーザのユーザIDに対応するパッケージID以外のものを判定する。例えば、上記の動作例では、要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザがユーザID=4の1人のユーザであることが判定された。ここで、ユーザID=4に対応する複数のパッケージIDが図9のように"10"、"12"、"19"、"23"であり、要求元であるユーザのユーザID=1に対応するパッケージIDは"1"、"10"、"12"、"23"であるから、パッケージID=19が判定の結果として得られる。なお、判定の結果であるパッケージIDの種類は1つとは限らず複数となる場合もある。また、要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザが複数である場合には、CFエンジン35は、各々の他のユーザのユーザIDを対象に判定されたパッケージIDの和集合を最終的な判定の結果とする。
【0090】
(ステップS305)この後、CFエンジン35は、判定したパッケージIDに対応するパッケージテーブル上のレコードに含まれる複数の特定項目の情報をパッケージングして推薦番組パッケージを作成する。これにより、要求元のユーザの番組視聴履歴に合い、かつ要求元のユーザによってまだ視聴されていない可能性の高い番組に関する情報を1つにまとめた推薦番組パッケージが得られる。
【0091】
(ステップS306)CFエンジン35は、生成した推薦番組パッケージを推薦番組パッケージ送信部36に供給する。推薦番組パッケージ送信部36はCFエンジン35から供給された推薦番組パッケージをIPネットワークを通じて要求元のユーザの番組再生装置2に送信する。
【0092】
(ステップS307)番組再生装置2は、推薦サーバ3のCFエンジン35から送信されてきた推薦番組パッケージを推薦番組パッケージ取得部256にて取得して推薦番組情報出力部257に供給する。
【0093】
(ステップS308)推薦番組情報出力部257は、推薦番組パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と、番組情報保持部252に保持された番組情報とを比較して推薦番組を特定し、特定した推薦番組の番組情報を表示部22を通じてユーザに提示する。このとき掲示される番組情報には、番組IDおよび放送日時に関する情報に加えて、タイトル、放送局名、番組内容など、知的所有権により二次利用が制限される情報が含まれていてもよい。すなわち、これらの情報の表示は番組再生装置2に保持されている番組情報の一次利用によるからである。
【0094】
表示部22に推薦番組の番組情報を表示させる方法としては、例えば、表示部22の画面にユーザにより選局された番組を表示する領域とは別に、ユーザによる番組の選局や機器の操作をナビゲーションするための情報表示領域が存在する場合には、この情報表示領域に推薦番組の番組情報を表示するなどすればよい。ユーザにより選局された番組を表示する領域に、推薦番組の番組情報を重ねて表示させるようにしてもよい。
【0095】
以上のように、本実施形態では、番組再生装置2と推薦サーバ3との間で、番組情報中の例えば、タイトル、放送局名、スタッフ・キャスト情報など、知的所有権により二次利用が制限される情報を含む場合のある項目の情報をやりとりすることなく、放送規格の異なる複数の国や地域を対象とした番組推薦サービスを良好に行うことができる。
【0096】
また、本実施形態では、パッケージテーブルにおいて、取得回数が閾値に達したレコードに含まれるパッケージIDおよびユーザIDでのみCFテーブルの更新が行われるので、CFテーブルの更新回数を減らして処理負担を軽減できるとともに、何らのエラーにより本来発生し得ない複数の特定項目の情報の組み合わせに対応するパッケージIDが第2のテーブルに登録されることを回避できる。これにより番組推薦サービスの信頼性を向上させることができる。
【0097】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
第1の実施形態では、推薦サーバ3が、番組再生装置2からユーザIDを含む番組推薦要求をCFエンジン35で受け取ったことを契機に推薦番組の推定動作を開始することとしたが、その変形形態として、推薦サーバ3が自律的に一定の時間周期で推薦番組の推定動作を開始することとしてもよい。
【0098】
図11は、第2の実施形態に係る推薦サーバ3による推薦番組の推定動作の手順を示すフローチャートである。
【0099】
(ステップS401)CFエンジン35は、一定の時間周期で、CFテーブルを参照して、パッケージIDの組み合わせの類似度が閾値に達した2人のユーザを判定する。
例えば、図9のCFテーブルが存在する状況において、2人のユーザ間でパッケージIDが一致する数は、
ユーザID=1,2のユーザ間で1、
ユーザID=1,3のユーザ間で0、
ユーザID=1,4のユーザ間で3、
ユーザID=1,5のユーザ間で0、
ユーザID=1,6のユーザ間で0、
ユーザID=2,3のユーザ間で2、
ユーザID=2,4のユーザ間で0、
ユーザID=2,5のユーザ間で1、
ユーザID=2,6のユーザ間で0、
ユーザID=3,4のユーザ間で0、
ユーザID=3,5のユーザ間で1、
ユーザID=3,6のユーザ間で0、
ユーザID=4,5のユーザ間で0、
ユーザID=4,6のユーザ間で0、
ユーザID=5,6のユーザ間で0である。
閾値を3とした場合、ユーザID=1,4の各ユーザが、パッケージIDの組み合わせの類似度が閾値に達した2人のユーザとして判定される。
【0100】
(ステップS402)次に、CFエンジン35は、判定された2人のユーザにおいて、これらのユーザの番組視聴履歴の差分をもとに各々のユーザに推薦する番組に対応するパッケージ識別子をそれぞれ判定する。具体的には、CFエンジン35は、2人のユーザのうち一方のユーザのユーザIDに対応する複数のパッケージIDの中で、他方のユーザのユーザIDに対応するパッケージID以外のものを判定する。例えば、上記の例では、ユーザID=1に対応するパッケージIDは"1"、"10"、"12"、"23"、ユーザID=4に対応するパッケージIDは"10"、"12"、"19"、"23"である。したがって、ユーザID=1のユーザに対してパッケージID=19が判定され、ユーザID=4のユーザに対してパッケージID=1が判定される。
【0101】
(ステップS403)この後、CFエンジン35は、それぞれのユーザ毎に、判定されたパッケージIDに対応するパッケージテーブル上のレコードに含まれる複数の特定項目の情報をパッケージングして、ユーザ毎の推薦番組パッケージを作成する。CFエンジン35は、これらユーザ毎の推薦番組パッケージを、それぞれ該当するユーザの番組再生装置2(図11の番組再生装置2−1,2−2)に送信するよう推薦番組パッケージ送信部36に依頼する。
【0102】
(ステップS404)推薦番組パッケージ送信部36はCFエンジン35からの依頼に従って、ユーザ毎の推薦番組パッケージを、それぞれ該当するユーザの番組再生装置2(番組再生装置2−1,2−2)にIPネットワークを通じて送信する。
【0103】
(ステップS405A,405B)番組再生装置2(2−1,2−2)はそれぞれ、第1の実施形態と同様に、推薦サーバ3のCFエンジン35から送信されてきた推薦番組パッケージを推薦番組パッケージ取得部256にて取得して推薦番組情報出力部257に供給する。
【0104】
(ステップS406A,406B)それぞれの番組再生装置2(2−1,2−2)において、推薦番組情報出力部257は、推薦番組パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と、番組情報保持部252に保持された番組情報とを比較して推薦番組を特定し、特定した推薦番組の番組情報を表示部22を通じてユーザに提示する。
【0105】
例えば、上記の例において、番組再生装置2−1のユーザがユーザID=1のユーザだとした場合、この番組再生装置2−1のユーザに対してパッケージテーブル上のパッケージID=19に対応する番組が推薦番組としてこの推薦番組の番組情報が提示される。同様に、番組再生装置2−2のユーザがユーザID=4のユーザだとした場合、この番組再生装置2−2のユーザに対してパッケージテーブル上のパッケージID=1に対応する番組が推薦番組としてこの推薦番組の番組情報が提示される。
【0106】
このように、本第2の実施形態によれば、番組再生装置2(2−1,2−2)からの番組推薦要求に拠ることなく、推薦サーバ3にて、一定の時間周期で自律的に、パッケージIDの組み合わせの類似度が閾値に達した2人のユーザを判定し、それぞれのユーザの番組再生装置2(2−1,2−2)に推薦番組パッケージを送信することができる。
【0107】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
上記第1の実施形態では、推薦サーバ3から番組再生装置2に番組推薦結果として、番組情報中の複数の特定項目の情報を含む番組推薦パッケージを送信され、番組再生装置2で、その推薦番組パッケージに含まれる複数の特定項目の情報と、番組情報保持部252に保持された番組情報とを比較して推薦番組を特定している。第3の実施形態では、推薦番組の特定を含めて推薦サーバ3で行うこととする。
【0108】
[番組再生装置2Aの構成]
図12は第3の実施形態の番組再生装置2Aの構成を示す図である。
同図に示すように、この番組再生装置2Aは、放送信号処理部21、表示部22、入力部23、スピーカ部24、番組推薦処理部25Aを有する。番組推薦処理部25A以外の構成は第1の実施形態の番組再生装置2と同様である。番組推薦処理部25Aは、番組情報取得部251、番組情報保持部252、利用国情報・ユーザID保持部253、視聴履歴パッケージ生成部254、視聴履歴パッケージ送信部255、推薦番組ID取得部256A、および推薦番組情報出力部257Aを具備する。ここで、推薦番組ID取得部256Aおよび推薦番組情報出力部257A以外の構成は第1の実施形態の番組推薦処理部25と同様であるため、説明を省略する。
【0109】
推薦番組ID取得部256Aは、IPネットワークを通じて推薦サーバ3に対してユーザIDおよび利用国情報を含む番組推薦要求を送信し、推薦サーバ3Aからその応答として、番組推薦結果である推薦番組の番組IDを取得して推薦番組情報出力部257Aに供給する。
【0110】
推薦番組情報出力部257Aは、推薦番組ID取得部256Aより供給された推薦番組の番組IDをもとに番組情報保持部252から該当する番組の番組情報を抽出して表示部22を通じてユーザに提示する処理を行う。
【0111】
[推薦サーバ3Aの構成]
図13は推薦サーバ3Aによる番組推薦サービスのための機能的な構成を示すブロック図である。
同図に示すように、推薦サーバ3Aは、番組推薦サービスのための機能的な構成として、視聴履歴パッケージ取得部31、パッケージテーブル保存部32、パッケージテーブル管理部33、CFテーブル保存部34、CFエンジン35A、推薦番組ID送信部36A、各国番組情報取得部37A、各国番組情報保持部38Aなどを備えている。
【0112】
各国番組情報取得部37Aは、放送波、IPネットワーク、その他の伝送媒体を通じてサービス対象エリア内の全ての国・地域の番組情報を取得し、各国番組情報保持部38Aに保持させる処理を行う部分である。各国番組情報保持部38Aは、各国番組情報取得部37Aにて取得された各国・地域の番組情報を国・地域情報と対応付けて保持する部分である。
【0113】
CFエンジン35Aは、番組推薦要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定し、判定した他のユーザのユーザIDに対応するCFテーブル上のレコードに含まれるパッケージIDの中で、番組推薦要求元のユーザのユーザIDに対応するCFテーブル上のレコードに含まれるパッケージID以外のものを判定する。また、CFエンジン35Aは、番組推薦要求に含まれる利用国情報をもとに、各国番組情報保持部38Aに国・地域情報と対応付けて保持された各国・地域の番組情報の中から該当する国・地域の番組情報を判定する。そして、CFエンジン35Aは、上記判定されたパッケージIDに対応するレコード中の複数の特定項目の情報と上記判定された番組情報とを比較して、双方の整合性を判定し、整合がとれている場合には、複数の特定項目の情報のうちの番組IDのみを推薦番組ID送信部36Aに供給する。
【0114】
推薦番組ID送信部36Aは、CFエンジン35Aより供給された番組IDを推薦番組の番組IDとしてIPネットワークを通じて要求元であるユーザの番組再生装置2Aに送信する。
【0115】
[第3の実施形態の動作]
次に、第3の実施形態の動作を説明する。
番組再生装置2Aによる視聴履歴パッケージの生成・送信は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
推薦サーバ3Aによるユーザ毎の番組視聴履歴の管理は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
推薦サーバ3Aによる推薦番組の推定動作は、本実施形態では以下のようになる。
【0116】
図14は推薦サーバ3Aによる推薦番組の推定動作の手順を示すフローチャートである。
(ステップS301A)番組再生装置2Aの推薦番組ID取得部256Aは、IPネットワークを通じて推薦サーバ3Aに対してユーザIDおよび利用国情報を含む番組推薦要求を送信する。
【0117】
(ステップS302A)推薦サーバ3Aは、番組再生装置2Aから送信されてきた、ユーザIDおよび利用国情報を含む番組推薦要求をCFエンジン35Aで受け取る。
【0118】
(ステップS303A)CFエンジン35Aは、ユーザIDおよび利用国情報を含む番組推薦要求を受け取ると、CFテーブルを参照して、要求元のユーザと他のユーザそれぞれとの間でのパッケージIDの組み合わせの類似度から要求元のユーザと番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定する。
【0119】
(ステップS304A)次に、CFエンジン35Aは、判定した他のユーザ毎に、そのユーザのユーザIDに対応する複数のパッケージIDの中で、要求元のユーザのユーザIDに対応するパッケージID以外のものを推薦番組のパッケージIDとして判定する。
【0120】
(ステップS305A)この後、CFエンジン35Aは、番組推薦要求に含まれる利用国情報をもとに、各国番組情報保持部38Aに保持された各国・地域の番組情報の中で該当する国・地域の番組情報を判定する。
【0121】
(ステップS306A)次に、CFエンジン35Aは、ステップS304Aで判定された推薦番組のパッケージIDに対応するレコード中の複数の特定項目の情報とステップS305Aで判定された国・地域の番組情報とを比較して双方の整合性を判定する。
【0122】
(ステップS307A)整合がとれない場合には、CFエンジン35Aは、番組推薦の判定エラーとして処理を終了する。
【0123】
(ステップS308A)整合がとれている場合、CFエンジン35Aは、複数の特定項目の情報のうちの番組IDのみを推薦番組ID送信部36Aに供給する。推薦番組ID送信部36AはCFエンジン35Aから供給された推薦番組IDをIPネットワークを通じて要求元のユーザの番組再生装置2Aに送信する。
【0124】
(ステップS309A)番組再生装置2Aは、推薦サーバ3Aから送信されてきた推薦番組IDを推薦番組ID取得部256Aにて取得して推薦番組情報出力部257Aに供給する。
【0125】
(ステップS310A)推薦番組情報出力部257は、推薦番組ID取得部256Aより供給された推薦番組の番組IDをもとに番組情報保持部252から該当する番組の番組情報を抽出して表示部22を通じてユーザに提示する。このとき掲示される番組情報には、番組IDおよび放送日時に関する情報に加えて、タイトル、放送局名、番組内容など、二次利用が制限される情報が含まれていてもよい。
【0126】
以上のように、本実施形態によっても、番組再生装置2Aと推薦サーバ3Aとの間で、番組情報中の例えば、タイトル、放送局名、スタッフ・キャスト情報など、知的所有権により二次利用が制限される情報を含む場合のある項目の情報をやりとりすることなく、推薦サーバ3による番組推薦サービスを良好に実施することができる。
【0127】
<変形例1>
なお、上記の第3の実施形態では、各国番組情報保持部38Aに、番組情報に対応付けて国・地域情報を保持しておき、この国・地域情報と番組再生装置2Aからの番組推薦要求に含まれる利用国情報とを比較することとしたが、番組情報に国・地域情報が含まれているような仕様においては、この番組情報に含まれる国・地域情報と番組推薦要求に含まれる利用国情報とを比較するようにしてもよい。
【0128】
<変形例2>
以上の実施形態においては、番組情報中の、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない複数の特定項目の情報と利用国情報を番組再生装置から推薦サーバに供給して番組の特定を行うこととした。しかしながら[番組情報中の複数の特定項目の情報と利用国情報]で説明したように、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない複数の特定項目の情報のみを番組再生装置から推薦サーバに供給して番組の特定を行うことも可能である。また、番組情報中の番組IDと利用国情報のみを番組再生装置から推薦サーバに供給して番組の特定を行うことも可能である。
【0129】
<変形例3>
以上の実施形態においては、番組情報中の複数の特定項目の情報と、利用国情報と、ユーザIDを1つの視聴履歴パッケージにして番組再生装置から推薦サーバに送信することとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、番組情報中の複数の特定項目の情報、利用国情報、ユーザIDの送信タイミングは同時である必要はない。例えば、一連の通信の開始、継続、終了などが管理される1つの通信セッション中で、番組再生装置から推薦サーバに複数の特定項目の情報、利用国情報、ユーザIDを送信するようにしてもよい。この場合、番組再生装置から推薦サーバへ、複数の特定項目の情報のみを含む視聴履歴パッケージが送信される。利用国情報、ユーザIDについては、視聴履歴パッケージの送信の前または後に送信される。推薦サーバは、1つの通信セッション中で番組再生装置から取得した複数の特定項目の情報、利用国情報、ユーザIDを対応付けてパッケージテーブルに登録する。
【0130】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0131】
2…番組再生装置
3…推薦サーバ
31…視聴履歴パッケージ取得部
32…パッケージテーブル保存部
33…パッケージテーブル管理部
34…CFテーブル保存部
35…CFエンジン
36…推薦番組パッケージ送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送される番組毎の、複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報を含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得するパッケージ取得部と、
第1のテーブルを保存する第1のテーブル保存部と、
前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成するパッケージ識別子生成部と、
前記取得されたパッケージから前記複数の特定項目の情報を抽出して、これら複数の特定項目の情報と、前記パッケージの送信元である番組再生装置のユーザを識別するユーザ識別子と、前記生成されたパッケージ識別子と対応付けて前記第1のテーブルに登録する第1のテーブル登録部と、
第2のテーブルを保存する第2のテーブル保存部と、
前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録する第2のテーブル登録部と、
前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定する判定部と、
前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する通知部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記パッケージ識別子毎の前記パッケージの取得回数を管理する取得回数管理部をさらに有し、
前記第2のテーブル登録部は、前記パッケージの取得回数が閾値に達した前記パッケージ識別子と前記ユーザ識別子との対応関係を抽出する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、番組推薦要求元のユーザの番組再生装置からの前記ユーザ識別子を含む番組推薦要求に応じて、前記第2のテーブルを参照して、当該番組推薦要求元のユーザと前記番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定し、前記他のユーザの番組視聴履歴の中で前記番組推薦要求元のユーザの番組視聴履歴にない1以上のパッケージ識別子を前記差分として判定し、
前記通知部は、前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を前記番組推薦要求元のユーザの番組再生装置に通知する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記番組情報中の前記複数の特定項目は、放送規格に則った方式で個々の番組にユニークに割り当てられる番組識別子の項目と、放送日時に関する情報の項目を少なくとも含む
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記パッケージ識別子生成部は、前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報と前記番組再生装置に予め設定された利用国情報とのユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成し、
前記第1のテーブル登録部は、前記複数の特定項目の情報と、前記ユーザ識別子と、前記利用国情報と、前記生成されたパッケージ識別子とを対応付けて前記第1のテーブルに登録する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、前記第2のテーブルを参照して番組視聴履歴が類似する2人のユーザを判定し、これらユーザの番組視聴履歴の差分をもとに、それぞれの前記ユーザに推薦する番組に対応する前記ユーザ毎のパッケージ識別子を判定し、前記第1のテーブルから前記ユーザ毎の前記パッケージ識別子に対応する前記複数の特定項目の情報をそれぞれ抽出し、
前記通知部は、前記判定部により抽出された前記ユーザ毎の前記パッケージ識別子に対応する前記複数の特定項目の情報をそれぞれの前記ユーザの番組再生装置に通知する
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記複数の特定項目の情報の1つが、放送規格に則った方式で個々の番組にユニークに割り当てられる番組識別子であり、
前記情報処理装置は、
対象エリア内の複数の国・地域の番組情報を取得する各国番組情報取得部と、
前記取得された複数の国・地域の番組情報を保持する各国番組情報保持部とをさらに具備し、
前記判定部は、番組推薦要求元のユーザの番組再生装置からの前記ユーザ識別子および利用国情報を含む番組推薦要求に応じて、前記第2のテーブルを参照して、当該番組推薦要求元のユーザと前記番組視聴履歴が類似する他のユーザを判定し、前記他のユーザの番組視聴履歴の中で前記番組推薦要求元のユーザの番組視聴履歴にない1以上のパッケージ識別子を推薦番組のパッケージ識別子として判定し、前記番組推薦要求に含まれる利用国情報をもとに、各国番組情報保持部に保持された複数の国・地域の番組情報の中で該当する国・地域の番組情報を判定し、前記推薦番組のパッケージ識別子に対応する複数の特定項目の情報と前記判定された国・地域の番組情報との整合性を判定し、
前記通知部は、前記判定部により整合性があることが判定された場合、前記推薦番組のパッケージ識別子に対応する前記複数の特定項目の情報のうち前記番組識別子を前記番組推薦要求元のユーザの番組再生装置に通知する
情報処理装置。
【請求項8】
パッケージ取得部が、放送される番組毎の、複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報と前記ユーザのユーザ識別子とを含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得し、
パッケージ識別子生成部が、前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成し、
第1のテーブル登録部が、前記取得されたパッケージから前記複数の特定項目の情報を抽出して、これら複数の特定項目の情報と、前記パッケージの送信元である番組再生装置のユーザを識別するユーザ識別子と、前記生成されたパッケージ識別子と対応付けて前記第1のテーブルに登録し、
第2のテーブル登録部が、前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録し、
判定部が、前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定し、
通知部が、前記判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する
情報処理方法。
【請求項9】
放送される番組毎の、複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の、知的所有権により二次利用が制限される情報を内容としてもち得ない予め決められた複数の特定項目の情報を含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得するパッケージ取得部と、
第1のテーブルを保存する第1のテーブル保存部と、
前記取得されたパッケージに含まれる前記複数の特定項目の情報のユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成するパッケージ識別子生成部と、
前記取得されたパッケージから前記複数の特定項目の情報を抽出して、これら複数の特定項目の情報と、前記パッケージの送信元である番組再生装置のユーザを識別するユーザ識別子と、前記生成されたパッケージ識別子と対応付けて前記第1のテーブルに登録する第1のテーブル登録部と、
第2のテーブルを保存する第2のテーブル保存部と、
前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録する第2のテーブル登録部と、
前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定する判定部と、
前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記複数の特定項目の情報のうち少なくとも一部を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する通知部
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項10】
放送される番組毎の、放送規格に則った方式で個々の番組にユニークに割り当てられる番組識別子を含む複数の項目の情報で構成される番組情報を取得し、前記放送される番組を選択的に受信して再生し、ユーザにより視聴された番組に関する前記番組情報中の前記番組識別子を含むパッケージを送信することが可能な1以上の番組再生装置より前記パッケージを取得するパッケージ取得部と、
第1のテーブルを保存する第1のテーブル保存部と、
前記取得されたパッケージに含まれる前記番組識別子と前記番組再生装置に予め設定された利用国情報とのユニークな組み合わせ毎にこれを識別するためのパッケージ識別子を生成するパッケージ識別子生成部と、
前記取得されたパッケージから前記番組識別子を抽出して、この番組識別子と、前記利用国情報と、前記生成されたパッケージ識別子とを対応付けて前記第1のテーブルに登録する第1のテーブル登録部と、
第2のテーブルを保存する第2のテーブル保存部と、
前記第1のテーブルから前記ユーザ識別子と前記パッケージ識別子との対応関係を抽出して、前記ユーザ識別子に対応する1以上の前記パッケージ識別子を前記ユーザ毎の番組視聴履歴として前記第2のテーブルに登録する第2のテーブル登録部と、
前記第2のテーブルに登録された互いに類似する複数の番組視聴履歴の間の差分にあたる1以上の前記パッケージ識別子を判定する判定部と、
前記判定部により判定された前記パッケージ識別子に対応して前記第1のテーブルに登録された前記番組識別子と前記利用国情報を推薦先のユーザの番組再生装置に通知する通知部と
を具備する情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−171949(P2011−171949A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32996(P2010−32996)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】