情報処理装置、画像表示装置、情報処理システム、および、これらにおける制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラム
【課題】三次元画像内に対応する地図上において地物に関する表示情報の配置位置を適切に設定することを目的とする。
【解決手段】地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持するとともに、その三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持し、さらに、その地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する情報処理装置において、表示情報を示す標識を地図上に配置すべき位置(表示情報配置位置)を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定して、三次元地図データに対応する三次元画像とともに、設定された表示情報配置位置に対応する表示情報を示す標識をその配置位置に描画する。
【解決手段】地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持するとともに、その三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持し、さらに、その地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する情報処理装置において、表示情報を示す標識を地図上に配置すべき位置(表示情報配置位置)を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定して、三次元地図データに対応する三次元画像とともに、設定された表示情報配置位置に対応する表示情報を示す標識をその配置位置に描画する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、地図データを保持する情報処理装置、画像表示装置、情報処理システム、および、これらにおける制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、三次元グラフィックスで構築された街並みを平面に投影して、三次元空間を立体的に表示部に表示する情報処理装置が存在する。また、表示部に表示されている街並みをユーザの操作によって仮想的に動き回ること(ウォークスルー)ができる情報処理装置が存在する。
【0003】
例えば、三次元空間を平面に投影した三次元画像を生成し、生成された三次元画像を表示する情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−120057号公報(図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術によれば、三次元グラフィックスで構築された街並みを道路等に沿ってユーザの操作によって見易く進むことができる。
【0005】
このような三次元グラフィックスで構築された街並みを歩き回る感覚でユーザの操作によってウォークスルーをする場合について考える。この場合には、仮想的に自動車で動き回る場合と異なり、道路脇に存在するビル等をゆっくりと見ながら表示部に表示されている三次元画像内を進行することができる。そこで、例えば、道路脇に存在するビル内のお店の情報が掲載されたアイコンを標識としてそのビルの近くに三次元的に配置させて表示させることによって、ウォークスルーをするユーザに現在進行している場所に関する各種情報を提供することが考えられる。
【0006】
このように、例えば、お店の情報が掲載されたアイコンをそのお店があるビルの近くに表示させる場合には、三次元グラフィックスで構築された街並みにそのアイコンを重ね合わせて配置することによって、そのアイコンを表示させることができる。このような場合において、例えば、街並みに含まれるビルの画像とアイコンとが重なる場合には、表示部に表示されている三次元画像内においてアイコンの一部がビルの画像の下に隠れてしまう場合がある。また、例えば、街並みに含まれるビルの画像が複数存在し、これらの複数のビルの画像が重なるような場合には、下側に重ねられているビルに対応するアイコンが、上側に重ねられているビルの画像上にのみ描画されてしまうことがあり、下側のビルとそのアイコンとの対応関係が分からなくなる場合がある。
【0007】
このため、例えば、地図上においてビルの近くにそのアイコンが配置されていたとしても、ビル等の建物が多く存在するような場所でウォークスルーをする場合には、アイコンがビルの下に隠れて見え難くなったり、ビルとそのアイコンとの対応関係が分かり難くなったりする場合がある。このため、ウォークスルーをしている場所に関する適切な情報をユーザに提供することができなくなるおそれが生じる。
【0008】
そこで、地図上の建物等の配置を調べながら、地図上の三次元空間内においてアイコンの適切な配置位置を手作業で決定することが考えられる。しかしながら、広範囲の地図についてこのような作業をすることは困難である。
【0009】
また、ウォークスルーをする場合において、表示部に表示されている三次元画像に対応する地図上における建物等の配置を順次検出して、地図上の三次元空間内におけるアイコンの適切な配置位置を決定する処理が考えられる。
【0010】
しかしながら、この配置位置決定処理を行う場合には、三次元空間における空間図形の計算をリアルタイムで行う必要があるため、処理の負荷が大きくなる。このため、スペックが制約されたパーソナルコンピュータや組み込み機器において、上記のアプリケーションを動作させる場合には、処理速度が低下することがある。このように、処理速度が低下すると、進行速度が低下してしまい、快適なウォークスルーをすることができない。
【0011】
そこで、本発明は、三次元画像内に対応する地図上において地物に関する表示情報の配置位置を適切に設定することを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、上記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、上記表示情報を示す標識を上記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する上記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段とを具備することを特徴とする情報処理装置およびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、地図上に存在する地物に関する表示情報を示す標識を配置すべき位置を、その表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定するという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、上記地物の種別は、地図上における道路か建造物かの種別を含むものであり、上記配置位置設定手段は、上記地物情報に含まれる地物の位置を基点とし、当該基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を上記基点に対応する地物に関する上記表示情報配置位置として設定することができる。これにより、基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報とし、その基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり、且つ、その基準ロケーション情報と基点との間に基点に対応する地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には、その基準ロケーション情報に対応する位置を基点に対応する地物に関する表示情報配置位置として設定するという作用をもたらす。この場合において、上記配置位置設定手段は、上記基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上における探索領域内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を上記基点に対応する地物に関する上記表示情報配置位置として設定することができる。これにより、基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上における探索領域内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報とし、その基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり、且つ、その基準ロケーション情報と基点との間に基点に対応する地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には、その基準ロケーション情報に対応する位置を基点に対応する地物に関する表示情報配置位置として設定するという作用をもたらす。
【0014】
また、この第1の側面において、上記ロケーション情報は、上記地図上の所定間隔毎の各点における高度データを含む情報であり、上記配置位置設定手段は、上記設定された表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて当該表示情報配置位置に配置すべき標識の高さを設定することができる。これにより、表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて、表示情報配置位置に配置すべき標識の高さを設定するという作用をもたらす。
【0015】
また、この第1の側面において、上記ロケーション情報は、上記地図上に格子状に配置された各点における情報であることができる。これにより、地図上に格子状に配置された各点におけるロケーション情報を用いて表示情報配置位置を設定するという作用をもたらす。
【0016】
また、この第1の側面において、上記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに上記設定された表示情報配置位置に上記標識を描画する描画手段をさらに具備することができる。これにより、地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに、設定された表示情報配置位置に標識を描画するという作用をもたらす。この場合において、上記描画手段は、上記三次元画像に含まれる地物を示す画像と当該地物に対応する標識とを所定の線分で結ぶように描画することができる。これにより、地物を示す画像と、その地物に対応する標識とを所定の線分で結ぶという作用をもたらす。
【0017】
また、この第1の側面において、上記描画された三次元画像を表示する表示手段をさらに具備することができる。これにより、描画された三次元画像を表示するという作用をもたらす。
【0018】
また、この第1の側面において、上記地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含むものであることができる。これにより、表示情報を示す標識には、地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含めるという作用をもたらす。
【0019】
また、本発明の第2の側面は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、上記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、上記表示情報を示す標識を上記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する上記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに上記設定された表示情報配置位置に上記標識を描画する描画手段と、上記描画された三次元画像を表示する表示手段とを具備することを特徴とする画像表示装置およびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、地図上に存在する地物に関する表示情報を示す標識を配置すべき位置を、その表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定して、地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに、設定された表示情報配置位置に標識を描画し、描画された三次元画像を表示するという作用をもたらす。
【0020】
また、本発明の第3の側面は、所定の通信回線を介して相互に通信が可能な地図データ記憶装置と情報処理装置とを備える情報処理システムであって、上記地図データ記憶装置は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、上記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備し、上記情報処理装置は、上記表示情報を示す標識を上記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する上記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段を具備することを特徴とする情報処理システムおよびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、通信回線を介して相互に通信が可能な地図データ記憶装置と情報処理装置とを備える情報処理システムにおいて、地図上に存在する地物に関する表示情報を示す標識を配置すべき位置を、その表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定するという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、三次元画像内に対応する地図上において地物に関する表示情報の配置位置を適切に設定することができるという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。この情報処理装置100は、例えば、専用の表示部を備えるパーソナルコンピュータである。この情報処理装置100は、操作受付部110と、三次元地図データ保持部120と、ロケーション情報保持部130と、地物情報保持部140と、配置位置設定部150と、描画部160と、表示部170とを備える。
【0024】
操作受付部110は、各種入力キーからなるキーボードやマウス(ポインティングデバイス)を備え、これらのマウス等から操作入力を受け付けると、受け付けた操作入力の内容を配置位置設定部150に出力するものである。なお、マウス等の操作によって、操作者が所望する地図上の場所に対応する三次元画像が表示部170に表示され、操作者が地図上を擬似的に移動すること(ウォークスルー)ができる。また、三次元画像に対応する地図上に存在する建物等の地物に関するアイコンを三次元画像内に表示させる場合には、地物に関するアイコンを三次元画像内に表示させる旨の操作入力を操作受付部110が受け付ける。
【0025】
三次元地図データ保持部120は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持するものであり、保持されている三次元地図データを描画部160に出力する。
【0026】
ロケーション情報保持部130は、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別および高度データを含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するものであり、保持されているロケーション情報を配置位置設定部150に出力する。なお、ロケーション情報保持部130に保持されるロケーション情報については、図2を参照して詳細に説明する。
【0027】
地物情報保持部140は、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上に存在する地物の当該地図上における位置と、当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する。ここで、地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含む標識である。例えば、地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含むアイコンである。この地物に関するアイコンを、例えば、地物の位置に存在する店を示す画像を含むアイコンとすることができる。また、この地物に関するアイコンを、例えば、地物の位置に存在する店の名前を示す文字やその店の広告を示す文字、記号、数字等の文字情報を含むアイコンとすることができる。さらに、この地物に関するアイコンを、画像と文字情報との双方を含むアイコンとすることができる。具体的には、地物に関するアイコンとして、その建造物に入居している店に関連するアイコンを用いることができる。例えば、その店がハンバーガ屋であれば、イメージ化されたハンバーガの画像やその店の店名等の文字情報を含むアイコンを用いることができる。
【0028】
また、例えば、地物情報に含まれる地物の地図上における位置は、地物の代表的な経度および緯度である。なお、地物の代表的な経度および緯度は、例えば、地物がビル等の建造物である場合には、その中心位置に相当する経度および緯度である。
【0029】
このように、例えば、地物の代表的な経度および緯度の値と、地物に関するアイコンを描画するための表示情報とが、地物情報として地物情報保持部140に保持される。なお、1つの地物について複数の地物情報が存在する場合がある。例えば、1つの建物に複数の店が入居しているような場合には、各店についての地物情報が存在し、これらの地物情報がその建物に対応して地物情報保持部140に保持される。
【0030】
配置位置設定部150は、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれる地物に関する表示情報を示す標識を地図上に配置すべき位置(表示情報配置位置)を、当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定するものである。また、配置位置設定部150は、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれる地物の位置を基点とし、当該基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として、当該基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり、且つ、当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には、当該基準ロケーション情報に対応する位置を、当該基点に対応する地物に関する表示情報配置位置として設定する。この場合に、基点を中心とする所定の範囲は、基点を中心とする所定の半径を有する円の範囲とし、基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲は、基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲とすることができる。また、配置位置設定部150は、設定された表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データと規定値との合計値を、表示情報配置位置に配置すべき標識の高さとして設定する。なお、設定された表示情報配置位置およびこの表示情報配置位置における表示情報を示す標識の高さが描画部160に出力される。
【0031】
描画部160は、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに、配置位置設定部150により設定された表示情報配置位置に、地物情報保持部140に保持されている当該表示情報配置位置に配置すべき標識を描画するものである。また、描画部160は、配置位置設定部150により設定された表示情報配置位置に配置すべき標識と、三次元画像に含まれる当該表示情報に対応する地物を示す画像とを所定の線分で結ぶように描画する。
【0032】
表示部170は、描画部160によって描画された内容を表示するものである。例えば、図8または図9に示す三次元画像が表示部170に表示される。
【0033】
なお、情報処理装置100に情報出力部を設け、表示部170に表示される画像に対応する画像情報を情報出力部から出力させ、他の画像表示装置において表示部170に表示される画像と同じ画像を表示させるようにしてもよい。
【0034】
図2は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報300のデータ構成の一例を示す図である。なお、図2(b)は、ロケーション情報300の一例を示す図である。ロケーション情報300は、地図を格子状(例えば、1m×1m)に細かく区切り、この格子上の各点における高度や地図上に存在する物体の種類等が格納されている情報であり、地図の面を所定の間隔でカバーするグリッド情報である。また、ロケーション情報300は、三次元地図データ保持部120に保持されている地図上の各地点に対応して、ロケーション情報保持部130に保持されている。具体的には、ロケーション情報300は、高度データ310とメタデータ320とを含む情報である。
【0035】
高度データ310は、対応する地図上の地点における高度の値である。なお、地図上の地点に建物が存在する場合には、建物の屋上の高度の値が格納される。また、立体交差となっている道路については、上側に設置されている道路の高度の値とともに下側に設置されている道路の高度の値も格納される。また、鉄橋や陸橋等についても同様である。さらに、トンネルのように、1つの地点に、道路とともに、その上側に道路ではない場所が存在する場合には、道路の高度とともに、その上側に存在する場所の高度が格納される。
【0036】
メタデータ320は、地物の種別321と、歩行の可否322と、地物ID323と、道路の方向ベクトル324とを含むデータである。地物とは、天然であるか人工であるかにかかわらず、地図に対応する地上に存在するものを示す名称である。地物の種別321には、道路、建築物、川、野原等の種別が格納される。歩行の可否322には、ウォークスルーすることができる場所か否かが格納される。本発明の実施の形態では、道路については「歩行可」が格納され、道路以外の場所については「歩行不可」が格納される。なお、歩行の可否322を省略して、地物の種別321に「道路」が格納されていた場合には「歩行可」とし、道路以外の種別が格納されていた場合には「歩行不可」とするようにしてもよい。地物ID323には、地物に付与される識別番号が格納される。道路の方向ベクトル324には、歩行方向を示す値が格納される。これは、例えば、ウォークスルーをしている場合に、進行方向を補正するために用いられる値である。道路の方向ベクトル324として、例えば、北を0度とした場合における角度の値が記録される。
【0037】
図3は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を模式的に示す斜視図である。図4は、図3に示すロケーション情報と、地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【0038】
例えば、交差する道路410および道路420と、道路410と立体交差する道路430とが設けられ、道路410の両脇にビル440およびコンビニエンスストア450が設けられている場所において、この場所における所定領域400に対応するロケーション情報群350について説明する。なお、ロケーション情報群350において、建物に対応するロケーション情報については丸い太線とし、道路に対応するロケーション情報については丸い細線とし、それ以外の部分に対応するロケーション情報については丸い破線として示す。例えば、ロケーション情報群350に含まれる一列のロケーション情報群360と、所定領域400における地図および地物との対応関係を図3に矢印で示す。
【0039】
また、ロケーション情報群350に含まれる一列のロケーション情報群370は、道路430に対応して各情報が格納されている。なお、ロケーション情報371および372については、対応する位置に道路430とともに道路410が存在し、道路430および道路410の歩行が可能である。このため、ロケーション情報371および372については、道路430および道路410に対応するロケーション情報が格納されている。
【0040】
また、図4(a)に示すように、例えば、ロケーション情報群411は道路410に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群431は道路430に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群441はビル440に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群451はコンビニエンスストア450に対応するロケーション情報を含む領域であり、それぞれがロケーション情報保持部130に保持されている。例えば、ロケーション情報群370に含まれるロケーション情報373については、図2(b)に示すように、高度データ310として「20.33m」が格納され、地物の種別321として「高速道路」が格納され、歩行の可否322として「歩行可」が格納され、地物ID323として「10025148」が格納され、道路の方向ベクトル324として「74.2度」が格納される。
【0041】
なお、道路410と道路430とが立体交差する位置に対応するロケーション情報群412に含まれるロケーション情報については、道路410および道路430のそれぞれに対応するロケーション情報がロケーション情報保持部130に保持されている。
【0042】
次に、地図上に存在する地物に対応付けられた当該地物に関する表示情報を示す標識を、その地図上に配置する位置を設定する設定方法について図5乃至図7を参照して詳細に説明する。なお、以下では、地物に関する表示情報を示す標識として、アイコンを用いて説明する。
【0043】
図5および図6は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報を用いて、建物に関するアイコンを地図上に配置する位置を設定する設定方法の概略を示す図である。また、図5および図6は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【0044】
例えば、図5に示すように、道路521および道路528と交差する道路522が設けられ、道路521の両脇にビル523、ビル525乃至527が設けられ、道路522の両脇にビル523、ビル524、ビル526が設けられている場所において、ビル526に対応するアイコンの配置位置を設定する方法について説明する。なお、図5における領域550に対応するロケーション情報群をロケーション情報群500として図6に示す。また、ロケーション情報群500において、建物に対応するロケーション情報については丸い太線とし、道路に対応するロケーション情報については丸い細線として示す。
【0045】
また、図6に示すように、ロケーション情報群501はビル523に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群502はビル524に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群503はビル525に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群504はビル526に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群505はビル527に対応するロケーション情報を含む領域であり、それぞれがロケーション情報保持部130に保持されている。また、ビル526の中心位置である基点510は、地図上の配置位置を設定する場合において基準となる位置であり、地物情報保持部140に保持されている地物の地図上における位置に基づいて設定される。なお、ここでは、ビル526の中心位置を基点として説明するが、ビル526における中心位置以外の位置を基点とするようにしてもよい。
【0046】
最初に、基点を中心とする所定の半径の円が設定され、この円周上もしくはその円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得される。例えば、この円周上の所定の点を中心とする所定の半径を有する円(探索領域)が設定され、この円内に存在するロケーション情報が順次取得される。また、この所定の点が所定の間隔で円周上を移動させられる。そして、取得されたロケーション情報が道路に関するものであるか否かが判断される。なお、基点を中心とする円の所定の半径は、例えば、基点の位置から、基点に最も近いロケーション情報の位置までの距離を用いる。これは、基点の周りに存在する各ロケーション情報を近い方から順次取得するためである。また、探索領域である円の所定の半径は、例えば、ロケーション情報間の距離の半分の値を用いる。また、探索領域である円の移動距離(所定の間隔)は、例えば、基点を中心とする円における所定の角度(例えば、5度)を中心角とする弧の値とすることができる。このように設定することによって、基点を中心とする円の円周上もしくはその円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報の全てを順次取得することができる。
【0047】
続いて、取得されたロケーション情報が道路に関するものではない場合には、半径の値を大きくした円が設定され、この円周上もしくはその円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、上述した判断を繰り返す。
【0048】
そして、取得されたロケーション情報が道路に関するものである場合には、このロケーション情報の周りの一定範囲(例えば、このロケーション情報を中心とする一定の半径を有する円の範囲)が設定される。続いて、この一定範囲内のロケーション情報が順次取得され、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである否かが判断される。この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである場合には、基準となったロケーション情報に対応する位置が一定以上の幅を有する道路上の位置であると判断され、このロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置の候補として設定される。一方、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではない場合には、基準となったロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置の候補とされず、他のロケーション情報について上述した判断を繰り返す。
【0049】
このように、上述した判断を繰り返して、1つのアイコンの配置位置が設定された場合に、アイコンの配置位置の設定を終了する。なお、複数の円周上についての探索が終了した場合において、基点を中心とする円の半径の値が所定の値よりも大きくなった場合には、アイコンの配置位置の設定を終了する。この場合において、アイコンの配置位置を設定することができなかった場合には、アイコンの配置位置の設定が失敗したものとみなして、基点をアイコンの配置位置として設定することができる。なお、1つのアイコンの配置位置が設定された場合であっても、その設定がされた円の円周上における探索が終了するまで、アイコンの配置位置の探索を継続するようにしてもよい。
【0050】
例えば、最初に、図6に示すように、基点510を中心とする円531が設定され、円531の円周上の点541を中心とする円542が設定され、円542内に存在するロケーション情報が取得される。しかし、円542内に存在するロケーション情報が道路に関するものではないため、円542が移動させられる。例えば、円531において矢印540方向の角度を0度として、円531における中心角を0度から所定の角度(例えば、5度)だけ時計回りの逆方向に進めた場合における円531の円周上の点を移動後の探索領域の中心点とする。このように、円531の円周上の点を中心とする円が、円531の円周上を一周すると、円531の円周上に存在する4つのロケーション情報が順次取得される。しかし、この4つのロケーション情報が道路に関するものではないため、次の円532が設定される。そして、円531の場合と同様に、円532の円周上に存在するロケーション情報が取得される。なお、円532の円周上には道路に関するロケーション情報536が存在する。しかし、円532の円周上に存在するロケーション情報536の周りの一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではないため、ロケーション情報536に対応する位置は、アイコンの配置位置には設定されない。なお、一定範囲として、例えば、ロケーション情報間の距離の値を半径とする円の範囲とすることができる。続いて、次の円533が設定される。このように、例えば、円531から円533までアイコンの配置位置の探索を繰り返す。なお、次の円を設定する場合には、例えば、ロケーション情報間の距離の値だけ半径を大きくしていく。
【0051】
例えば、円533の円周上には道路に関するロケーション情報537が存在する。しかし、円533の円周上に存在するロケーション情報537の周りの一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではないため、ロケーション情報537に対応する位置は、アイコンの配置位置には設定されない。
【0052】
また、例えば、ロケーション情報538に対応する位置511が、一定以上の幅を有する道路521上の位置であると判断され、ロケーション情報538に対応する位置511がアイコンの配置位置として設定される。
【0053】
ここで、例えば、アイコンの配置位置の候補として道路528上の位置が設定された場合を考える。この場合には、道路528が、探索の対象となるビル526と隣接していない道路であり、道路528とビル526との間にビル524が存在するため、ビル524がビル526に対応するアイコンを隠してしまうおそれがある。そこで、アイコンの配置位置の候補として道路528上の位置が設定された場合には、その位置の設定が解除される。なお、アイコンの配置位置の設定の解除については、図7を用いて詳細に説明する。
【0054】
なお、アイコンの配置位置が設定された場合には、アイコンの配置位置においてアイコンを描画する高さを設定する。このアイコンの高さは、アイコンの配置位置に存在するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて設定される。例えば、「高度データの値+20m」の値が計算され、この値が高さに設定される。このように、ロケーション情報に含まれる高度データの値と所定の値とを合計した値をアイコンの高さとして設定することによって、アイコンの配置位置に対応する道路上において見易い視線の位置にアイコンを表示することができる。
【0055】
図7は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報を用いて、建物に関するアイコンを地図上に配置する位置を設定する設定方法の概略を示す図である。
【0056】
ここでは、三次元地図データ保持部120に保持されている地図上の場所に対応するロケーション情報群600を用いて説明する。なお、ロケーション情報群600に対応する地図上の場所には、4つの建物が存在して、これらの建物に対応するロケーション情報の集合をロケーション情報群611乃至615とする。また、ロケーション情報群600において、建物に対応するロケーション情報については黒塗りの丸とし、道路に対応するロケーション情報については白塗りの丸として示す。また、ロケーション情報群600において、ロケーション情報群612に対応する建物に関するアイコンを地図上に配置する位置を設定する場合について説明する。この場合に、ロケーション情報群612に対応する建物の基点620を白塗りの四角で示す。なお、ここでは、基点が建物の中心位置から離れている場合について説明する。
【0057】
最初に、基点620を中心とする円631が設定され、円631の円周上における円681が、円631の円周上を探索領域として順次移動させられ、円681の範囲内に存在するロケーション情報が順次取得される。なお、例えば、円631において矢印680方向の角度を0度として、円631における中心角を時計周りの逆方向に所定の角度(例えば、5度)ずつ、円631の円周上を円681が移動させられる。
【0058】
このように、例えば、基点620を中心とする円631乃至636が順次設定され、円631乃至635の円周上およびこの円周上の所定範囲内に存在する各ロケーション情報が取得され、アイコンの配置位置の探索を繰り返す。また、ロケーション情報間の距離の値だけ、円の半径を順次大きくしていく。
【0059】
ここで、例えば、円631乃至636の円周上およびこの円周上の所定範囲内に存在するロケーション情報が道路に関するものである場合には、このロケーション情報を中心とする一定の半径を有する円内を一定範囲内とし、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものであるか否かが判断される。この一定範囲として、例えば、円640、円650、円660のように、ロケーション情報間の距離の値の2倍の値を用いる。また、道路に関するロケーション情報を中心とする一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである場合には、この中心に位置するロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置の候補とされる。
【0060】
図7に示すように、円631乃至636の円周上およびこの円周上の所定範囲内に存在する各ロケーション情報について、アイコンの配置位置の探索が繰り返された場合、例えば、ロケーション情報群611乃至615に含まれるロケーション情報は、道路に関するロケーション情報ではないため、アイコンの配置位置の候補とはされない。
【0061】
また、例えば、ロケーション情報群672に含まれるロケーション情報は、道路に関するロケーション情報ではあるものの、ロケーション情報を中心とする一定範囲内に存在するロケーション情報の少なくとも一部が道路に関するものではないため、アイコンの配置位置の候補とはされない。例えば、位置651に対応するロケーション情報を中心とする円650の範囲内に存在するロケーション情報については、その一部が、建物に対応するロケーション情報群613に含まれるロケーション情報である。このため、位置651に対応するロケーション情報を中心とする円650の範囲内に存在するロケーション情報の少なくとも一部が道路に関するものではないため、アイコンの配置位置の候補とはされない。
【0062】
ここで、アイコンの配置位置の候補とされた位置に存在する道路が、探索の対象となる建物と隣接していない道路である場合について説明する。例えば、アイコンの配置位置の候補とされた位置に存在する道路と、探索の対象となる建物との間に、他の建物が存在する場合には、この他の建物がアイコンを隠してしまう場合がある。そこで、これを回避するために、アイコンの配置位置の候補とされた位置と基点とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が、探索の対象となる建物以外の他の建物に関するものである否かが判断される。そして、取得されたロケーション情報の全てが他の建物に関するものでない場合には、アイコンの配置位置の候補とされた位置から基点までの間に他の建物がないと判断され、このロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置として設定される。一方、取得されたロケーション情報の一部に他の建物に関するものが存在する場合には、アイコンの配置位置の候補とされた位置の設定が解除され、他のロケーション情報について上述した判断を繰り返す。
【0063】
例えば、ロケーション情報群611の左側に存在するロケーション情報は、道路に関するロケーション情報であり、ロケーション情報を中心とする一定範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものであるため、アイコンの配置位置の候補とされる。例えば、位置641に対応するロケーション情報を中心とする円640の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものである。しかしながら、基点620と位置641とを結ぶ矢印642の線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報については、ロケーション情報群611に含まれる建物に対応するロケーション情報が存在するため、その一部に他の建物に関するものが含まれている。このため、位置641は、アイコンの配置位置の候補とされた位置の設定が解除される。
【0064】
また、例えば、ロケーション情報群671に含まれるロケーション情報は、道路に関するロケーション情報である。また、ロケーション情報群671内のロケーション情報群673に含まれるロケーション情報は、ロケーション情報を中心とする一定範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものであるため、アイコンの配置位置の候補とされる。例えば、ロケーション情報群673に含まれる位置621に対応するロケーション情報を中心とする円660の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものである。また、基点620と位置621とを結ぶ矢印622の線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報については、ロケーション情報群612に含まれる建物に対応するロケーション情報以外の他の建物に対応するロケーション情報が存在しない。このため、円636において矢印680方向の角度を0度として、円636における中心角を時計周りの逆方向に所定の角度(例えば、5度)ずつ、円636の円周上を探索領域としての円682が移動させられる場合には、位置621がアイコンの配置位置として設定される。また、円636の円周上の全てが探索される場合には、ロケーション情報群673に含まれるロケーション情報に対応する位置についても、同様に、アイコンの配置位置として設定される場合がある。
【0065】
図8および図9は、表示部170に表示される表示画面の一例である表示画面700を示す図である。表示画面700には、三次元画像710が描画されている。また、図9に示す三次元画像710は、図8に示す三次元画像710の変形例である。
【0066】
三次元画像710には、三次元空間の立体が平面に投影された二次元の立体画像であり、人間の目線の高さから見ることができる地図上の実際の風景が描画された画像である。例えば、「渋谷区○○」地区の道路790を歩いている場合に、実際に見ることができる建物720、730、740、750、760、770、780が三次元画像710として描画されている。例えば、三次元画像710に含まれる各建物を描画する場合には、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに基づいて、表面に何もない物体(各建物に対応する物体)が三次元空間上に配置される。そして、物体の各表面に、各物体に対応する建物の側面画像が貼り付けられる。これにより、三次元画像710に含まれる各建物が描画される。なお、三次元画像710に描画される道路や建物等は、擬似的なものである。
【0067】
また、例えば、道路790は一定以上の幅を有する道路であり、三次元画像710には道路790の両脇に設置されている各建物に関するアイコンが、三次元画像710に含まれる各建物や道路の画像の上側に重ねあわされて表示部170に表示される。この場合に、例えば、図8および図9に示すように、対応するアイコンと建物との間を線で結ぶようにして、三次元画像710において対応するアイコンと建物とが紐付けられて描画されるようにすることができる。
【0068】
なお、例えば、アイコン721は建物720に入居しているカレー屋に関連するアイコンであり、アイコン731は建物730に入居しているハンバーガ屋に関連するアイコンであり、アイコン751は建物750に入居している喫茶店に関連するアイコンであり、アイコン761は建物760に入居しているラーメン屋に関連するアイコンであり、アイコン762は建物760に入居している居酒屋に関連するアイコンである。
【0069】
このように、図8では、三次元画像710に描画されているアイコンとして、各店に関連する画像を用いる場合について示し、図9では、三次元画像710に描画されているアイコンとして、各店に関連する文字を用いる場合について示す。また、例えば、アイコン762に含まれる「今日はビール半額」のメッセージ等のように各種の文字をアイコンに含めることができる。また、画像、文字、記号、数字等の組合せをアイコンに含めるようにしてもよい。
【0070】
このように、各建物と、各建物に対応するアイコンとが、一定以上の幅を有する道路790上に見易い高さで描画されている。これにより、情報処理装置100を用いて、ウォークスルーをしているユーザが道路790を進行している場合に、アイコンと、これに対応する建物との関係を容易に認識することができる。
【0071】
次に、本発明の実施の形態における情報処理装置100の動作について図面を参照して説明する。
【0072】
図10は、情報処理装置100によるアイコンの配置位置の設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0073】
最初に、表示部170に表示されている三次元画像に対応する地図上に存在する地物の地物情報が地物情報保持部140に保持されているか否かが判断される(ステップS901)。地物情報が地物情報保持部140に保持されていなければ、アイコンの配置位置の設定処理を終了する。
【0074】
地物情報が地物情報保持部140に保持されていれば(ステップS901)、地物情報保持部140に保持されている地物情報およびロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報が取得される(ステップS902)。
【0075】
続いて、取得された地物情報に含まれている地物の地図上における位置を基点とし、この基点を中心とする所定の半径を有する円が設定される(ステップL920)。続いて、設定された円の円周上において探索角度が設定される(ステップL930)。すなわち、地図上における地物の基点を基準として、地図上における所定の方向を0度とし、設定された円の円周上を所定の角度毎に探索領域が移動する。なお、探索領域は、設定された円の円周上の位置を含む所定範囲内の領域である。
【0076】
続いて、探索領域に含まれるロケーション情報が取得される(ステップS903)。これにより、地物の基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上およびこの円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得される。例えば、図7に示すように、基点620を中心とする円631が設定され(ステップL920)、基点620を基準として、矢印680方向を0度とし、円631の円周上において所定範囲の探索領域である円681が移動するための探索角度が設定される(ステップL930)。
【0077】
続いて、円631の円周上において円681が時計の逆周りに所定の角度で移動して、円681に含まれるロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が道路に関するものであるか否かが順次判断される(ステップS903)。続いて、取得されたロケーション情報が道路に関するものである場合には(ステップS903)、このロケーション情報を中心とする周りの一定範囲が設定され、この一定範囲内のロケーション情報が順次取得され、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである否かが判断される(ステップS904)。
【0078】
この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである場合には(ステップS904)、この一定範囲の中心に位置するロケーション情報と、基点とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が、基点に対応する地物以外の他の建造物に関するものである否かが判断される(ステップS905)。
【0079】
取得されたロケーション情報の全てが他の建造物に関するものではない場合には(ステップS905)、このロケーション情報に対応する位置が基点に関するアイコンの配置位置として設定される(ステップ906)。続いて、設定されたアイコンの配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データが取得され、取得された高度データの値と、規定値とに基づいてアイコンの配置位置に描画されるアイコンの高さが設定される(ステップS907)。
【0080】
例えば、図7に示す位置621に対応するロケーション情報が道路に関するものであるため(ステップS903)、このロケーション情報を中心とする円660が設定され、円660の範囲内のロケーション情報が順次取得される。なお、円660の範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである(ステップS904)。
【0081】
そこで、位置621に対応するロケーション情報と、基点620とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が他の地物に関するものである否かが判断される。なお、位置621に対応するロケーション情報と、基点620とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報の全てが他の建造物に関するものではない(ステップS905)。このため、位置621が基点620に関するアイコンの配置位置として設定される(ステップ906)。続いて、位置621に対応するロケーション情報に含まれる高度データが取得され、取得された高度データの値と、規定値とに基づいて位置621に描画されるアイコンの高さが設定される(ステップS907)
【0082】
一方、取得されたロケーション情報が道路に関するものではない場合(ステップS903)。または、道路に関するロケーション情報を中心とする周りの一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではない場合(ステップS904)、または、この一定範囲の中心に位置するロケーション情報と基点とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報の少なくとも一部が、基点に対応する地物以外の他の建造物に関するものである場合には(ステップS905)、ステップL920またはL930に進み、アイコンの配置位置の探索処理を繰り返す(ステップS903乃至ステップS905)。
【0083】
すなわち、設定された円の円周上における全ての角度が探索された場合には、半径の値を大きくした円が設定される(ステップL920)。また、設定された円の円周上における全ての角度が探索されていない場合には、設定された円の円周上における探索角度を進めて(ステップL930)、アイコンの配置位置の探索処理を繰り返す(ステップS903乃至ステップS905)。
【0084】
続いて、アイコンの配置位置と、この配置位置に描画されるアイコンの高さが設定されると(ステップS907)、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像内において、設定されたアイコンの配置位置に、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれるアイコンが、設定された高さで描画される(ステップS908)。
【0085】
また、複数の円周上についての探索が終了した後に(ステップS903乃至ステップS905)、半径の値が所定の値よりも大きくなった場合には(ステップL920)、アイコンの配置位置の設定を終了する。この場合において、アイコンの配置位置を設定することができなかった場合には(ステップS903乃至ステップS907)、アイコンの配置位置の探索が失敗したものとみなして、基点がアイコンの配置位置として設定され、設定された基点に対応する位置に、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれるアイコンが所定の高さで描画される(ステップS909)。
【0086】
なお、図10に示す処理手順では、1つのアイコンの配置位置が設定されると、アイコンの配置位置の設定を終了する手順について示したが、例えば、探索に用いる円の半径の値が所定の値に達するまで、アイコンの配置位置の探索を継続するようにしてもよい。この場合において、アイコンの配置位置が複数設定された場合には、例えば、複数のアイコンの配置位置のうちで、基点から最短距離に存在するアイコンの配置位置を選択することができる。
【0087】
なお、三次元地図データ、ロケーション情報、地物情報については、情報処理装置100内部の記憶手段に記憶しておき、現在位置を含む所定範囲(例えば、40m×40m)の三次元地図データおよびこれに対応するロケーション情報、地物情報をその記憶手段から順次取得して、三次元地図データ保持部120、ロケーション情報保持部130、地物情報保持部140に保持させるようにしてもよい。また、同様に、情報処理装置100の外部の記憶手段に三次元地図データ、ロケーション情報、地物情報を記憶しておき、必要に応じて情報処理装置100がその記憶手段から取得するようにしてもよい。
【0088】
次に、本発明の実施の形態の一変形例について図面を参照して詳細に説明する。
【0089】
図11は、本発明の実施の形態の一変形例である情報処理システム800の機能構成例を示すブロック図である。
【0090】
情報処理システム800は、情報処理装置810と、情報処理装置811と、地図データベース820と、ネットワーク830とを備える。例えば、三次元地図データ、ロケーション情報、地物情報を地図データベース820に格納しておき、現在位置を含む所定範囲(例えば、40m×40m)の三次元地図データおよびこれに対応するロケーション情報、地物情報を地図データベース820からネットワーク830を介して順次取得して、複数の情報処理装置810および811が用いるようにしてもよい。なお、ネットワークとして、インターネット等の通信網を用いることができる。
【0091】
また、本発明の実施の形態では、表示部170に表示されている三次元画像に対応する地図上に存在する地物に関連するアイコンの配置位置の設定について説明したが、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上における全部または一部の地物についてアイコンの配置位置を設定する場合についても、本発明の実施の形態を適用することができる。
【0092】
以上で示したように、三次元地図データに対応する地図上における地物(例えば、建造物)に関連する表示情報を表現するために、その地物に関するアイコンを地図上に表示することが考えられる。この場合において、アイコンを三次元的に配置することができれば、アイコンをユーザに直感的に認識させ易くなる。このアイコンの配置位置としては、以下の(1)乃至(3)の要件を満たすことが重要である。
(1)アイコンに対応する建造物の外側の位置であるとともに、その建造物から離れていない位置であること
(2)アイコンに対応する建造物以外の他の建造物の内部にならない位置であること
(3)ユーザが視認し易い位置であること
【0093】
この(1)乃至(3)の要件を満たす位置は、一般に、アイコンに対応する建造物に隣接する道路上の空中である。また、アイコンの配置位置の候補となる道路が複数存在する場合(例えば、その建造物が複数の道路に面している場合)には、できるだけ太い道路を選択することが好ましい。しかしながら、このようなアイコンの配置位置を手作業で探索することは、大変な手間がかかる作業である。
【0094】
本発明の実施の形態によれば、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上において、上記の(1)乃至(3)の要件を満たすアイコンの配置位置を自動的に設定することができる。この場合に、三次元空間における空間図形の計算を行う必要がないため、スペックが制約されたパーソナルコンピュータや組み込み機器においても、アイコンの配置位置の設定処理を高速に行うことができる。
【0095】
また、情報処理装置100を用いてウォークスルーをしているユーザに、現在進行している場所に関する各種情報を適切に提供することができる。
【0096】
このように、アイコンの配置位置の設定処理を高速に行うことができるため、進行速度の低下を防止することができ、さらに、現在進行している場所に関する各種情報を適切に提供することができるため、ユーザが快適なウォークスルーをすることができる。
【0097】
このように、本発明の実施の形態によれば、三次元画像内に対応する地図上において地物に関する表示情報の配置位置を適切に設定することができる。また、三次元空間を平面に投影した三次元画像内において適切な位置に地物に関する表示情報を示す標識を描画することができる。
【0098】
なお、本発明の実施の形態では、情報処理装置100について説明したが、三次元画像を表示することが可能なテレビジョン、携帯電話機等の画像表示装置に本発明の実施の形態を適用することができる。また、三次元地図データに対応する地図上における地物に関連するアイコンの配置位置を設定し、設定されたアイコンの配置位置を当該地図上に対応させて記憶することが可能な他の電子機器に本発明の実施の形態を適用することができる。
【0099】
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
【0100】
すなわち、請求項1乃至9、10乃至13において、情報処理装置は、例えば情報処理装置100に対応する。また、請求項10において、画像表示装置は、例えば情報処理装置100に対応する。また、請求項11において、情報処理システムは、例えば情報処理システム800に対応し、地図データ記憶装置は、例えば地図データベース820に対応する。
【0101】
また、請求項1または請求項10において、三次元地図データ保持手段は、例えば三次元地図データ保持部120に対応する。また、ロケーション情報保持手段は、例えばロケーション情報保持部130に対応する。また、地物情報保持手段は、例えば地物情報保持部140に対応する。
【0102】
また、請求項1乃至請求項4、請求項10、請求項11において、配置位置設定手段は、例えば配置位置設定部150に対応する。
【0103】
また、請求項6、請求項7、請求項10において、描画手段は、描画部160に対応する。
【0104】
また、請求項8または請求項10において、表示手段は、例えば表示部170に対応する。
【0105】
また、請求項12または請求項13において、取得する手順は、例えばステップS902に対応する。また、配置位置設定手順は、例えばステップS906に対応する。
【0106】
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【図2】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報300のデータ構成の一例を示す図である。
【図3】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を模式的に示す斜視図である。
【図4】図3に示すロケーション情報と、地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【図5】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【図6】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【図7】ロケーション情報を用いてアイコンを地図上に配置する位置を設定する設定方法の概略を示す図である。
【図8】表示部170に表示される表示画面の一例である表示画面700を示す図である。
【図9】表示部170に表示される表示画面の一例である表示画面700を示す図である。
【図10】情報処理装置100によるアイコンの配置位置の設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態の一変形例である情報処理システム800の機能構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0108】
100 情報処理装置
110 操作受付部
120 三次元地図データ保持部
130 ロケーション情報保持部
140 地物情報保持部
150 配置位置設定部
160 描画部
170 表示部
800 情報処理システム
810 情報処理装置
811 情報処理装置
820 地図データベース
830 ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、地図データを保持する情報処理装置、画像表示装置、情報処理システム、および、これらにおける制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、三次元グラフィックスで構築された街並みを平面に投影して、三次元空間を立体的に表示部に表示する情報処理装置が存在する。また、表示部に表示されている街並みをユーザの操作によって仮想的に動き回ること(ウォークスルー)ができる情報処理装置が存在する。
【0003】
例えば、三次元空間を平面に投影した三次元画像を生成し、生成された三次元画像を表示する情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−120057号公報(図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術によれば、三次元グラフィックスで構築された街並みを道路等に沿ってユーザの操作によって見易く進むことができる。
【0005】
このような三次元グラフィックスで構築された街並みを歩き回る感覚でユーザの操作によってウォークスルーをする場合について考える。この場合には、仮想的に自動車で動き回る場合と異なり、道路脇に存在するビル等をゆっくりと見ながら表示部に表示されている三次元画像内を進行することができる。そこで、例えば、道路脇に存在するビル内のお店の情報が掲載されたアイコンを標識としてそのビルの近くに三次元的に配置させて表示させることによって、ウォークスルーをするユーザに現在進行している場所に関する各種情報を提供することが考えられる。
【0006】
このように、例えば、お店の情報が掲載されたアイコンをそのお店があるビルの近くに表示させる場合には、三次元グラフィックスで構築された街並みにそのアイコンを重ね合わせて配置することによって、そのアイコンを表示させることができる。このような場合において、例えば、街並みに含まれるビルの画像とアイコンとが重なる場合には、表示部に表示されている三次元画像内においてアイコンの一部がビルの画像の下に隠れてしまう場合がある。また、例えば、街並みに含まれるビルの画像が複数存在し、これらの複数のビルの画像が重なるような場合には、下側に重ねられているビルに対応するアイコンが、上側に重ねられているビルの画像上にのみ描画されてしまうことがあり、下側のビルとそのアイコンとの対応関係が分からなくなる場合がある。
【0007】
このため、例えば、地図上においてビルの近くにそのアイコンが配置されていたとしても、ビル等の建物が多く存在するような場所でウォークスルーをする場合には、アイコンがビルの下に隠れて見え難くなったり、ビルとそのアイコンとの対応関係が分かり難くなったりする場合がある。このため、ウォークスルーをしている場所に関する適切な情報をユーザに提供することができなくなるおそれが生じる。
【0008】
そこで、地図上の建物等の配置を調べながら、地図上の三次元空間内においてアイコンの適切な配置位置を手作業で決定することが考えられる。しかしながら、広範囲の地図についてこのような作業をすることは困難である。
【0009】
また、ウォークスルーをする場合において、表示部に表示されている三次元画像に対応する地図上における建物等の配置を順次検出して、地図上の三次元空間内におけるアイコンの適切な配置位置を決定する処理が考えられる。
【0010】
しかしながら、この配置位置決定処理を行う場合には、三次元空間における空間図形の計算をリアルタイムで行う必要があるため、処理の負荷が大きくなる。このため、スペックが制約されたパーソナルコンピュータや組み込み機器において、上記のアプリケーションを動作させる場合には、処理速度が低下することがある。このように、処理速度が低下すると、進行速度が低下してしまい、快適なウォークスルーをすることができない。
【0011】
そこで、本発明は、三次元画像内に対応する地図上において地物に関する表示情報の配置位置を適切に設定することを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、上記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、上記表示情報を示す標識を上記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する上記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段とを具備することを特徴とする情報処理装置およびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、地図上に存在する地物に関する表示情報を示す標識を配置すべき位置を、その表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定するという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、上記地物の種別は、地図上における道路か建造物かの種別を含むものであり、上記配置位置設定手段は、上記地物情報に含まれる地物の位置を基点とし、当該基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を上記基点に対応する地物に関する上記表示情報配置位置として設定することができる。これにより、基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報とし、その基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり、且つ、その基準ロケーション情報と基点との間に基点に対応する地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には、その基準ロケーション情報に対応する位置を基点に対応する地物に関する表示情報配置位置として設定するという作用をもたらす。この場合において、上記配置位置設定手段は、上記基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上における探索領域内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を上記基点に対応する地物に関する上記表示情報配置位置として設定することができる。これにより、基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上における探索領域内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報とし、その基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり、且つ、その基準ロケーション情報と基点との間に基点に対応する地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には、その基準ロケーション情報に対応する位置を基点に対応する地物に関する表示情報配置位置として設定するという作用をもたらす。
【0014】
また、この第1の側面において、上記ロケーション情報は、上記地図上の所定間隔毎の各点における高度データを含む情報であり、上記配置位置設定手段は、上記設定された表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて当該表示情報配置位置に配置すべき標識の高さを設定することができる。これにより、表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて、表示情報配置位置に配置すべき標識の高さを設定するという作用をもたらす。
【0015】
また、この第1の側面において、上記ロケーション情報は、上記地図上に格子状に配置された各点における情報であることができる。これにより、地図上に格子状に配置された各点におけるロケーション情報を用いて表示情報配置位置を設定するという作用をもたらす。
【0016】
また、この第1の側面において、上記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに上記設定された表示情報配置位置に上記標識を描画する描画手段をさらに具備することができる。これにより、地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに、設定された表示情報配置位置に標識を描画するという作用をもたらす。この場合において、上記描画手段は、上記三次元画像に含まれる地物を示す画像と当該地物に対応する標識とを所定の線分で結ぶように描画することができる。これにより、地物を示す画像と、その地物に対応する標識とを所定の線分で結ぶという作用をもたらす。
【0017】
また、この第1の側面において、上記描画された三次元画像を表示する表示手段をさらに具備することができる。これにより、描画された三次元画像を表示するという作用をもたらす。
【0018】
また、この第1の側面において、上記地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含むものであることができる。これにより、表示情報を示す標識には、地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含めるという作用をもたらす。
【0019】
また、本発明の第2の側面は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、上記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、上記表示情報を示す標識を上記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する上記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに上記設定された表示情報配置位置に上記標識を描画する描画手段と、上記描画された三次元画像を表示する表示手段とを具備することを特徴とする画像表示装置およびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、地図上に存在する地物に関する表示情報を示す標識を配置すべき位置を、その表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定して、地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに、設定された表示情報配置位置に標識を描画し、描画された三次元画像を表示するという作用をもたらす。
【0020】
また、本発明の第3の側面は、所定の通信回線を介して相互に通信が可能な地図データ記憶装置と情報処理装置とを備える情報処理システムであって、上記地図データ記憶装置は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、上記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、上記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備し、上記情報処理装置は、上記表示情報を示す標識を上記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する上記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段を具備することを特徴とする情報処理システムおよびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、通信回線を介して相互に通信が可能な地図データ記憶装置と情報処理装置とを備える情報処理システムにおいて、地図上に存在する地物に関する表示情報を示す標識を配置すべき位置を、その表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定するという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、三次元画像内に対応する地図上において地物に関する表示情報の配置位置を適切に設定することができるという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。この情報処理装置100は、例えば、専用の表示部を備えるパーソナルコンピュータである。この情報処理装置100は、操作受付部110と、三次元地図データ保持部120と、ロケーション情報保持部130と、地物情報保持部140と、配置位置設定部150と、描画部160と、表示部170とを備える。
【0024】
操作受付部110は、各種入力キーからなるキーボードやマウス(ポインティングデバイス)を備え、これらのマウス等から操作入力を受け付けると、受け付けた操作入力の内容を配置位置設定部150に出力するものである。なお、マウス等の操作によって、操作者が所望する地図上の場所に対応する三次元画像が表示部170に表示され、操作者が地図上を擬似的に移動すること(ウォークスルー)ができる。また、三次元画像に対応する地図上に存在する建物等の地物に関するアイコンを三次元画像内に表示させる場合には、地物に関するアイコンを三次元画像内に表示させる旨の操作入力を操作受付部110が受け付ける。
【0025】
三次元地図データ保持部120は、地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持するものであり、保持されている三次元地図データを描画部160に出力する。
【0026】
ロケーション情報保持部130は、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別および高度データを含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するものであり、保持されているロケーション情報を配置位置設定部150に出力する。なお、ロケーション情報保持部130に保持されるロケーション情報については、図2を参照して詳細に説明する。
【0027】
地物情報保持部140は、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上に存在する地物の当該地図上における位置と、当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する。ここで、地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含む標識である。例えば、地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含むアイコンである。この地物に関するアイコンを、例えば、地物の位置に存在する店を示す画像を含むアイコンとすることができる。また、この地物に関するアイコンを、例えば、地物の位置に存在する店の名前を示す文字やその店の広告を示す文字、記号、数字等の文字情報を含むアイコンとすることができる。さらに、この地物に関するアイコンを、画像と文字情報との双方を含むアイコンとすることができる。具体的には、地物に関するアイコンとして、その建造物に入居している店に関連するアイコンを用いることができる。例えば、その店がハンバーガ屋であれば、イメージ化されたハンバーガの画像やその店の店名等の文字情報を含むアイコンを用いることができる。
【0028】
また、例えば、地物情報に含まれる地物の地図上における位置は、地物の代表的な経度および緯度である。なお、地物の代表的な経度および緯度は、例えば、地物がビル等の建造物である場合には、その中心位置に相当する経度および緯度である。
【0029】
このように、例えば、地物の代表的な経度および緯度の値と、地物に関するアイコンを描画するための表示情報とが、地物情報として地物情報保持部140に保持される。なお、1つの地物について複数の地物情報が存在する場合がある。例えば、1つの建物に複数の店が入居しているような場合には、各店についての地物情報が存在し、これらの地物情報がその建物に対応して地物情報保持部140に保持される。
【0030】
配置位置設定部150は、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれる地物に関する表示情報を示す標識を地図上に配置すべき位置(表示情報配置位置)を、当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在するロケーション情報に基づいて設定するものである。また、配置位置設定部150は、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれる地物の位置を基点とし、当該基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として、当該基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり、且つ、当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には、当該基準ロケーション情報に対応する位置を、当該基点に対応する地物に関する表示情報配置位置として設定する。この場合に、基点を中心とする所定の範囲は、基点を中心とする所定の半径を有する円の範囲とし、基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲は、基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲とすることができる。また、配置位置設定部150は、設定された表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データと規定値との合計値を、表示情報配置位置に配置すべき標識の高さとして設定する。なお、設定された表示情報配置位置およびこの表示情報配置位置における表示情報を示す標識の高さが描画部160に出力される。
【0031】
描画部160は、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに、配置位置設定部150により設定された表示情報配置位置に、地物情報保持部140に保持されている当該表示情報配置位置に配置すべき標識を描画するものである。また、描画部160は、配置位置設定部150により設定された表示情報配置位置に配置すべき標識と、三次元画像に含まれる当該表示情報に対応する地物を示す画像とを所定の線分で結ぶように描画する。
【0032】
表示部170は、描画部160によって描画された内容を表示するものである。例えば、図8または図9に示す三次元画像が表示部170に表示される。
【0033】
なお、情報処理装置100に情報出力部を設け、表示部170に表示される画像に対応する画像情報を情報出力部から出力させ、他の画像表示装置において表示部170に表示される画像と同じ画像を表示させるようにしてもよい。
【0034】
図2は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報300のデータ構成の一例を示す図である。なお、図2(b)は、ロケーション情報300の一例を示す図である。ロケーション情報300は、地図を格子状(例えば、1m×1m)に細かく区切り、この格子上の各点における高度や地図上に存在する物体の種類等が格納されている情報であり、地図の面を所定の間隔でカバーするグリッド情報である。また、ロケーション情報300は、三次元地図データ保持部120に保持されている地図上の各地点に対応して、ロケーション情報保持部130に保持されている。具体的には、ロケーション情報300は、高度データ310とメタデータ320とを含む情報である。
【0035】
高度データ310は、対応する地図上の地点における高度の値である。なお、地図上の地点に建物が存在する場合には、建物の屋上の高度の値が格納される。また、立体交差となっている道路については、上側に設置されている道路の高度の値とともに下側に設置されている道路の高度の値も格納される。また、鉄橋や陸橋等についても同様である。さらに、トンネルのように、1つの地点に、道路とともに、その上側に道路ではない場所が存在する場合には、道路の高度とともに、その上側に存在する場所の高度が格納される。
【0036】
メタデータ320は、地物の種別321と、歩行の可否322と、地物ID323と、道路の方向ベクトル324とを含むデータである。地物とは、天然であるか人工であるかにかかわらず、地図に対応する地上に存在するものを示す名称である。地物の種別321には、道路、建築物、川、野原等の種別が格納される。歩行の可否322には、ウォークスルーすることができる場所か否かが格納される。本発明の実施の形態では、道路については「歩行可」が格納され、道路以外の場所については「歩行不可」が格納される。なお、歩行の可否322を省略して、地物の種別321に「道路」が格納されていた場合には「歩行可」とし、道路以外の種別が格納されていた場合には「歩行不可」とするようにしてもよい。地物ID323には、地物に付与される識別番号が格納される。道路の方向ベクトル324には、歩行方向を示す値が格納される。これは、例えば、ウォークスルーをしている場合に、進行方向を補正するために用いられる値である。道路の方向ベクトル324として、例えば、北を0度とした場合における角度の値が記録される。
【0037】
図3は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を模式的に示す斜視図である。図4は、図3に示すロケーション情報と、地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【0038】
例えば、交差する道路410および道路420と、道路410と立体交差する道路430とが設けられ、道路410の両脇にビル440およびコンビニエンスストア450が設けられている場所において、この場所における所定領域400に対応するロケーション情報群350について説明する。なお、ロケーション情報群350において、建物に対応するロケーション情報については丸い太線とし、道路に対応するロケーション情報については丸い細線とし、それ以外の部分に対応するロケーション情報については丸い破線として示す。例えば、ロケーション情報群350に含まれる一列のロケーション情報群360と、所定領域400における地図および地物との対応関係を図3に矢印で示す。
【0039】
また、ロケーション情報群350に含まれる一列のロケーション情報群370は、道路430に対応して各情報が格納されている。なお、ロケーション情報371および372については、対応する位置に道路430とともに道路410が存在し、道路430および道路410の歩行が可能である。このため、ロケーション情報371および372については、道路430および道路410に対応するロケーション情報が格納されている。
【0040】
また、図4(a)に示すように、例えば、ロケーション情報群411は道路410に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群431は道路430に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群441はビル440に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群451はコンビニエンスストア450に対応するロケーション情報を含む領域であり、それぞれがロケーション情報保持部130に保持されている。例えば、ロケーション情報群370に含まれるロケーション情報373については、図2(b)に示すように、高度データ310として「20.33m」が格納され、地物の種別321として「高速道路」が格納され、歩行の可否322として「歩行可」が格納され、地物ID323として「10025148」が格納され、道路の方向ベクトル324として「74.2度」が格納される。
【0041】
なお、道路410と道路430とが立体交差する位置に対応するロケーション情報群412に含まれるロケーション情報については、道路410および道路430のそれぞれに対応するロケーション情報がロケーション情報保持部130に保持されている。
【0042】
次に、地図上に存在する地物に対応付けられた当該地物に関する表示情報を示す標識を、その地図上に配置する位置を設定する設定方法について図5乃至図7を参照して詳細に説明する。なお、以下では、地物に関する表示情報を示す標識として、アイコンを用いて説明する。
【0043】
図5および図6は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報を用いて、建物に関するアイコンを地図上に配置する位置を設定する設定方法の概略を示す図である。また、図5および図6は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【0044】
例えば、図5に示すように、道路521および道路528と交差する道路522が設けられ、道路521の両脇にビル523、ビル525乃至527が設けられ、道路522の両脇にビル523、ビル524、ビル526が設けられている場所において、ビル526に対応するアイコンの配置位置を設定する方法について説明する。なお、図5における領域550に対応するロケーション情報群をロケーション情報群500として図6に示す。また、ロケーション情報群500において、建物に対応するロケーション情報については丸い太線とし、道路に対応するロケーション情報については丸い細線として示す。
【0045】
また、図6に示すように、ロケーション情報群501はビル523に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群502はビル524に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群503はビル525に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群504はビル526に対応するロケーション情報を含む領域であり、ロケーション情報群505はビル527に対応するロケーション情報を含む領域であり、それぞれがロケーション情報保持部130に保持されている。また、ビル526の中心位置である基点510は、地図上の配置位置を設定する場合において基準となる位置であり、地物情報保持部140に保持されている地物の地図上における位置に基づいて設定される。なお、ここでは、ビル526の中心位置を基点として説明するが、ビル526における中心位置以外の位置を基点とするようにしてもよい。
【0046】
最初に、基点を中心とする所定の半径の円が設定され、この円周上もしくはその円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得される。例えば、この円周上の所定の点を中心とする所定の半径を有する円(探索領域)が設定され、この円内に存在するロケーション情報が順次取得される。また、この所定の点が所定の間隔で円周上を移動させられる。そして、取得されたロケーション情報が道路に関するものであるか否かが判断される。なお、基点を中心とする円の所定の半径は、例えば、基点の位置から、基点に最も近いロケーション情報の位置までの距離を用いる。これは、基点の周りに存在する各ロケーション情報を近い方から順次取得するためである。また、探索領域である円の所定の半径は、例えば、ロケーション情報間の距離の半分の値を用いる。また、探索領域である円の移動距離(所定の間隔)は、例えば、基点を中心とする円における所定の角度(例えば、5度)を中心角とする弧の値とすることができる。このように設定することによって、基点を中心とする円の円周上もしくはその円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報の全てを順次取得することができる。
【0047】
続いて、取得されたロケーション情報が道路に関するものではない場合には、半径の値を大きくした円が設定され、この円周上もしくはその円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、上述した判断を繰り返す。
【0048】
そして、取得されたロケーション情報が道路に関するものである場合には、このロケーション情報の周りの一定範囲(例えば、このロケーション情報を中心とする一定の半径を有する円の範囲)が設定される。続いて、この一定範囲内のロケーション情報が順次取得され、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである否かが判断される。この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである場合には、基準となったロケーション情報に対応する位置が一定以上の幅を有する道路上の位置であると判断され、このロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置の候補として設定される。一方、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではない場合には、基準となったロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置の候補とされず、他のロケーション情報について上述した判断を繰り返す。
【0049】
このように、上述した判断を繰り返して、1つのアイコンの配置位置が設定された場合に、アイコンの配置位置の設定を終了する。なお、複数の円周上についての探索が終了した場合において、基点を中心とする円の半径の値が所定の値よりも大きくなった場合には、アイコンの配置位置の設定を終了する。この場合において、アイコンの配置位置を設定することができなかった場合には、アイコンの配置位置の設定が失敗したものとみなして、基点をアイコンの配置位置として設定することができる。なお、1つのアイコンの配置位置が設定された場合であっても、その設定がされた円の円周上における探索が終了するまで、アイコンの配置位置の探索を継続するようにしてもよい。
【0050】
例えば、最初に、図6に示すように、基点510を中心とする円531が設定され、円531の円周上の点541を中心とする円542が設定され、円542内に存在するロケーション情報が取得される。しかし、円542内に存在するロケーション情報が道路に関するものではないため、円542が移動させられる。例えば、円531において矢印540方向の角度を0度として、円531における中心角を0度から所定の角度(例えば、5度)だけ時計回りの逆方向に進めた場合における円531の円周上の点を移動後の探索領域の中心点とする。このように、円531の円周上の点を中心とする円が、円531の円周上を一周すると、円531の円周上に存在する4つのロケーション情報が順次取得される。しかし、この4つのロケーション情報が道路に関するものではないため、次の円532が設定される。そして、円531の場合と同様に、円532の円周上に存在するロケーション情報が取得される。なお、円532の円周上には道路に関するロケーション情報536が存在する。しかし、円532の円周上に存在するロケーション情報536の周りの一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではないため、ロケーション情報536に対応する位置は、アイコンの配置位置には設定されない。なお、一定範囲として、例えば、ロケーション情報間の距離の値を半径とする円の範囲とすることができる。続いて、次の円533が設定される。このように、例えば、円531から円533までアイコンの配置位置の探索を繰り返す。なお、次の円を設定する場合には、例えば、ロケーション情報間の距離の値だけ半径を大きくしていく。
【0051】
例えば、円533の円周上には道路に関するロケーション情報537が存在する。しかし、円533の円周上に存在するロケーション情報537の周りの一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではないため、ロケーション情報537に対応する位置は、アイコンの配置位置には設定されない。
【0052】
また、例えば、ロケーション情報538に対応する位置511が、一定以上の幅を有する道路521上の位置であると判断され、ロケーション情報538に対応する位置511がアイコンの配置位置として設定される。
【0053】
ここで、例えば、アイコンの配置位置の候補として道路528上の位置が設定された場合を考える。この場合には、道路528が、探索の対象となるビル526と隣接していない道路であり、道路528とビル526との間にビル524が存在するため、ビル524がビル526に対応するアイコンを隠してしまうおそれがある。そこで、アイコンの配置位置の候補として道路528上の位置が設定された場合には、その位置の設定が解除される。なお、アイコンの配置位置の設定の解除については、図7を用いて詳細に説明する。
【0054】
なお、アイコンの配置位置が設定された場合には、アイコンの配置位置においてアイコンを描画する高さを設定する。このアイコンの高さは、アイコンの配置位置に存在するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて設定される。例えば、「高度データの値+20m」の値が計算され、この値が高さに設定される。このように、ロケーション情報に含まれる高度データの値と所定の値とを合計した値をアイコンの高さとして設定することによって、アイコンの配置位置に対応する道路上において見易い視線の位置にアイコンを表示することができる。
【0055】
図7は、ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報を用いて、建物に関するアイコンを地図上に配置する位置を設定する設定方法の概略を示す図である。
【0056】
ここでは、三次元地図データ保持部120に保持されている地図上の場所に対応するロケーション情報群600を用いて説明する。なお、ロケーション情報群600に対応する地図上の場所には、4つの建物が存在して、これらの建物に対応するロケーション情報の集合をロケーション情報群611乃至615とする。また、ロケーション情報群600において、建物に対応するロケーション情報については黒塗りの丸とし、道路に対応するロケーション情報については白塗りの丸として示す。また、ロケーション情報群600において、ロケーション情報群612に対応する建物に関するアイコンを地図上に配置する位置を設定する場合について説明する。この場合に、ロケーション情報群612に対応する建物の基点620を白塗りの四角で示す。なお、ここでは、基点が建物の中心位置から離れている場合について説明する。
【0057】
最初に、基点620を中心とする円631が設定され、円631の円周上における円681が、円631の円周上を探索領域として順次移動させられ、円681の範囲内に存在するロケーション情報が順次取得される。なお、例えば、円631において矢印680方向の角度を0度として、円631における中心角を時計周りの逆方向に所定の角度(例えば、5度)ずつ、円631の円周上を円681が移動させられる。
【0058】
このように、例えば、基点620を中心とする円631乃至636が順次設定され、円631乃至635の円周上およびこの円周上の所定範囲内に存在する各ロケーション情報が取得され、アイコンの配置位置の探索を繰り返す。また、ロケーション情報間の距離の値だけ、円の半径を順次大きくしていく。
【0059】
ここで、例えば、円631乃至636の円周上およびこの円周上の所定範囲内に存在するロケーション情報が道路に関するものである場合には、このロケーション情報を中心とする一定の半径を有する円内を一定範囲内とし、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものであるか否かが判断される。この一定範囲として、例えば、円640、円650、円660のように、ロケーション情報間の距離の値の2倍の値を用いる。また、道路に関するロケーション情報を中心とする一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである場合には、この中心に位置するロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置の候補とされる。
【0060】
図7に示すように、円631乃至636の円周上およびこの円周上の所定範囲内に存在する各ロケーション情報について、アイコンの配置位置の探索が繰り返された場合、例えば、ロケーション情報群611乃至615に含まれるロケーション情報は、道路に関するロケーション情報ではないため、アイコンの配置位置の候補とはされない。
【0061】
また、例えば、ロケーション情報群672に含まれるロケーション情報は、道路に関するロケーション情報ではあるものの、ロケーション情報を中心とする一定範囲内に存在するロケーション情報の少なくとも一部が道路に関するものではないため、アイコンの配置位置の候補とはされない。例えば、位置651に対応するロケーション情報を中心とする円650の範囲内に存在するロケーション情報については、その一部が、建物に対応するロケーション情報群613に含まれるロケーション情報である。このため、位置651に対応するロケーション情報を中心とする円650の範囲内に存在するロケーション情報の少なくとも一部が道路に関するものではないため、アイコンの配置位置の候補とはされない。
【0062】
ここで、アイコンの配置位置の候補とされた位置に存在する道路が、探索の対象となる建物と隣接していない道路である場合について説明する。例えば、アイコンの配置位置の候補とされた位置に存在する道路と、探索の対象となる建物との間に、他の建物が存在する場合には、この他の建物がアイコンを隠してしまう場合がある。そこで、これを回避するために、アイコンの配置位置の候補とされた位置と基点とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が、探索の対象となる建物以外の他の建物に関するものである否かが判断される。そして、取得されたロケーション情報の全てが他の建物に関するものでない場合には、アイコンの配置位置の候補とされた位置から基点までの間に他の建物がないと判断され、このロケーション情報に対応する位置がアイコンの配置位置として設定される。一方、取得されたロケーション情報の一部に他の建物に関するものが存在する場合には、アイコンの配置位置の候補とされた位置の設定が解除され、他のロケーション情報について上述した判断を繰り返す。
【0063】
例えば、ロケーション情報群611の左側に存在するロケーション情報は、道路に関するロケーション情報であり、ロケーション情報を中心とする一定範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものであるため、アイコンの配置位置の候補とされる。例えば、位置641に対応するロケーション情報を中心とする円640の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものである。しかしながら、基点620と位置641とを結ぶ矢印642の線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報については、ロケーション情報群611に含まれる建物に対応するロケーション情報が存在するため、その一部に他の建物に関するものが含まれている。このため、位置641は、アイコンの配置位置の候補とされた位置の設定が解除される。
【0064】
また、例えば、ロケーション情報群671に含まれるロケーション情報は、道路に関するロケーション情報である。また、ロケーション情報群671内のロケーション情報群673に含まれるロケーション情報は、ロケーション情報を中心とする一定範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものであるため、アイコンの配置位置の候補とされる。例えば、ロケーション情報群673に含まれる位置621に対応するロケーション情報を中心とする円660の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路に関するものである。また、基点620と位置621とを結ぶ矢印622の線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報については、ロケーション情報群612に含まれる建物に対応するロケーション情報以外の他の建物に対応するロケーション情報が存在しない。このため、円636において矢印680方向の角度を0度として、円636における中心角を時計周りの逆方向に所定の角度(例えば、5度)ずつ、円636の円周上を探索領域としての円682が移動させられる場合には、位置621がアイコンの配置位置として設定される。また、円636の円周上の全てが探索される場合には、ロケーション情報群673に含まれるロケーション情報に対応する位置についても、同様に、アイコンの配置位置として設定される場合がある。
【0065】
図8および図9は、表示部170に表示される表示画面の一例である表示画面700を示す図である。表示画面700には、三次元画像710が描画されている。また、図9に示す三次元画像710は、図8に示す三次元画像710の変形例である。
【0066】
三次元画像710には、三次元空間の立体が平面に投影された二次元の立体画像であり、人間の目線の高さから見ることができる地図上の実際の風景が描画された画像である。例えば、「渋谷区○○」地区の道路790を歩いている場合に、実際に見ることができる建物720、730、740、750、760、770、780が三次元画像710として描画されている。例えば、三次元画像710に含まれる各建物を描画する場合には、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに基づいて、表面に何もない物体(各建物に対応する物体)が三次元空間上に配置される。そして、物体の各表面に、各物体に対応する建物の側面画像が貼り付けられる。これにより、三次元画像710に含まれる各建物が描画される。なお、三次元画像710に描画される道路や建物等は、擬似的なものである。
【0067】
また、例えば、道路790は一定以上の幅を有する道路であり、三次元画像710には道路790の両脇に設置されている各建物に関するアイコンが、三次元画像710に含まれる各建物や道路の画像の上側に重ねあわされて表示部170に表示される。この場合に、例えば、図8および図9に示すように、対応するアイコンと建物との間を線で結ぶようにして、三次元画像710において対応するアイコンと建物とが紐付けられて描画されるようにすることができる。
【0068】
なお、例えば、アイコン721は建物720に入居しているカレー屋に関連するアイコンであり、アイコン731は建物730に入居しているハンバーガ屋に関連するアイコンであり、アイコン751は建物750に入居している喫茶店に関連するアイコンであり、アイコン761は建物760に入居しているラーメン屋に関連するアイコンであり、アイコン762は建物760に入居している居酒屋に関連するアイコンである。
【0069】
このように、図8では、三次元画像710に描画されているアイコンとして、各店に関連する画像を用いる場合について示し、図9では、三次元画像710に描画されているアイコンとして、各店に関連する文字を用いる場合について示す。また、例えば、アイコン762に含まれる「今日はビール半額」のメッセージ等のように各種の文字をアイコンに含めることができる。また、画像、文字、記号、数字等の組合せをアイコンに含めるようにしてもよい。
【0070】
このように、各建物と、各建物に対応するアイコンとが、一定以上の幅を有する道路790上に見易い高さで描画されている。これにより、情報処理装置100を用いて、ウォークスルーをしているユーザが道路790を進行している場合に、アイコンと、これに対応する建物との関係を容易に認識することができる。
【0071】
次に、本発明の実施の形態における情報処理装置100の動作について図面を参照して説明する。
【0072】
図10は、情報処理装置100によるアイコンの配置位置の設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0073】
最初に、表示部170に表示されている三次元画像に対応する地図上に存在する地物の地物情報が地物情報保持部140に保持されているか否かが判断される(ステップS901)。地物情報が地物情報保持部140に保持されていなければ、アイコンの配置位置の設定処理を終了する。
【0074】
地物情報が地物情報保持部140に保持されていれば(ステップS901)、地物情報保持部140に保持されている地物情報およびロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報が取得される(ステップS902)。
【0075】
続いて、取得された地物情報に含まれている地物の地図上における位置を基点とし、この基点を中心とする所定の半径を有する円が設定される(ステップL920)。続いて、設定された円の円周上において探索角度が設定される(ステップL930)。すなわち、地図上における地物の基点を基準として、地図上における所定の方向を0度とし、設定された円の円周上を所定の角度毎に探索領域が移動する。なお、探索領域は、設定された円の円周上の位置を含む所定範囲内の領域である。
【0076】
続いて、探索領域に含まれるロケーション情報が取得される(ステップS903)。これにより、地物の基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上およびこの円周上の位置から所定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得される。例えば、図7に示すように、基点620を中心とする円631が設定され(ステップL920)、基点620を基準として、矢印680方向を0度とし、円631の円周上において所定範囲の探索領域である円681が移動するための探索角度が設定される(ステップL930)。
【0077】
続いて、円631の円周上において円681が時計の逆周りに所定の角度で移動して、円681に含まれるロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が道路に関するものであるか否かが順次判断される(ステップS903)。続いて、取得されたロケーション情報が道路に関するものである場合には(ステップS903)、このロケーション情報を中心とする周りの一定範囲が設定され、この一定範囲内のロケーション情報が順次取得され、この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである否かが判断される(ステップS904)。
【0078】
この一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである場合には(ステップS904)、この一定範囲の中心に位置するロケーション情報と、基点とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が、基点に対応する地物以外の他の建造物に関するものである否かが判断される(ステップS905)。
【0079】
取得されたロケーション情報の全てが他の建造物に関するものではない場合には(ステップS905)、このロケーション情報に対応する位置が基点に関するアイコンの配置位置として設定される(ステップ906)。続いて、設定されたアイコンの配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データが取得され、取得された高度データの値と、規定値とに基づいてアイコンの配置位置に描画されるアイコンの高さが設定される(ステップS907)。
【0080】
例えば、図7に示す位置621に対応するロケーション情報が道路に関するものであるため(ステップS903)、このロケーション情報を中心とする円660が設定され、円660の範囲内のロケーション情報が順次取得される。なお、円660の範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものである(ステップS904)。
【0081】
そこで、位置621に対応するロケーション情報と、基点620とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報が順次取得され、取得されたロケーション情報が他の地物に関するものである否かが判断される。なお、位置621に対応するロケーション情報と、基点620とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報の全てが他の建造物に関するものではない(ステップS905)。このため、位置621が基点620に関するアイコンの配置位置として設定される(ステップ906)。続いて、位置621に対応するロケーション情報に含まれる高度データが取得され、取得された高度データの値と、規定値とに基づいて位置621に描画されるアイコンの高さが設定される(ステップS907)
【0082】
一方、取得されたロケーション情報が道路に関するものではない場合(ステップS903)。または、道路に関するロケーション情報を中心とする周りの一定範囲内のロケーション情報の全てが道路に関するものではない場合(ステップS904)、または、この一定範囲の中心に位置するロケーション情報と基点とを結ぶ線上およびこの線上から一定範囲内に存在するロケーション情報の少なくとも一部が、基点に対応する地物以外の他の建造物に関するものである場合には(ステップS905)、ステップL920またはL930に進み、アイコンの配置位置の探索処理を繰り返す(ステップS903乃至ステップS905)。
【0083】
すなわち、設定された円の円周上における全ての角度が探索された場合には、半径の値を大きくした円が設定される(ステップL920)。また、設定された円の円周上における全ての角度が探索されていない場合には、設定された円の円周上における探索角度を進めて(ステップL930)、アイコンの配置位置の探索処理を繰り返す(ステップS903乃至ステップS905)。
【0084】
続いて、アイコンの配置位置と、この配置位置に描画されるアイコンの高さが設定されると(ステップS907)、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像内において、設定されたアイコンの配置位置に、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれるアイコンが、設定された高さで描画される(ステップS908)。
【0085】
また、複数の円周上についての探索が終了した後に(ステップS903乃至ステップS905)、半径の値が所定の値よりも大きくなった場合には(ステップL920)、アイコンの配置位置の設定を終了する。この場合において、アイコンの配置位置を設定することができなかった場合には(ステップS903乃至ステップS907)、アイコンの配置位置の探索が失敗したものとみなして、基点がアイコンの配置位置として設定され、設定された基点に対応する位置に、地物情報保持部140に保持されている地物情報に含まれるアイコンが所定の高さで描画される(ステップS909)。
【0086】
なお、図10に示す処理手順では、1つのアイコンの配置位置が設定されると、アイコンの配置位置の設定を終了する手順について示したが、例えば、探索に用いる円の半径の値が所定の値に達するまで、アイコンの配置位置の探索を継続するようにしてもよい。この場合において、アイコンの配置位置が複数設定された場合には、例えば、複数のアイコンの配置位置のうちで、基点から最短距離に存在するアイコンの配置位置を選択することができる。
【0087】
なお、三次元地図データ、ロケーション情報、地物情報については、情報処理装置100内部の記憶手段に記憶しておき、現在位置を含む所定範囲(例えば、40m×40m)の三次元地図データおよびこれに対応するロケーション情報、地物情報をその記憶手段から順次取得して、三次元地図データ保持部120、ロケーション情報保持部130、地物情報保持部140に保持させるようにしてもよい。また、同様に、情報処理装置100の外部の記憶手段に三次元地図データ、ロケーション情報、地物情報を記憶しておき、必要に応じて情報処理装置100がその記憶手段から取得するようにしてもよい。
【0088】
次に、本発明の実施の形態の一変形例について図面を参照して詳細に説明する。
【0089】
図11は、本発明の実施の形態の一変形例である情報処理システム800の機能構成例を示すブロック図である。
【0090】
情報処理システム800は、情報処理装置810と、情報処理装置811と、地図データベース820と、ネットワーク830とを備える。例えば、三次元地図データ、ロケーション情報、地物情報を地図データベース820に格納しておき、現在位置を含む所定範囲(例えば、40m×40m)の三次元地図データおよびこれに対応するロケーション情報、地物情報を地図データベース820からネットワーク830を介して順次取得して、複数の情報処理装置810および811が用いるようにしてもよい。なお、ネットワークとして、インターネット等の通信網を用いることができる。
【0091】
また、本発明の実施の形態では、表示部170に表示されている三次元画像に対応する地図上に存在する地物に関連するアイコンの配置位置の設定について説明したが、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上における全部または一部の地物についてアイコンの配置位置を設定する場合についても、本発明の実施の形態を適用することができる。
【0092】
以上で示したように、三次元地図データに対応する地図上における地物(例えば、建造物)に関連する表示情報を表現するために、その地物に関するアイコンを地図上に表示することが考えられる。この場合において、アイコンを三次元的に配置することができれば、アイコンをユーザに直感的に認識させ易くなる。このアイコンの配置位置としては、以下の(1)乃至(3)の要件を満たすことが重要である。
(1)アイコンに対応する建造物の外側の位置であるとともに、その建造物から離れていない位置であること
(2)アイコンに対応する建造物以外の他の建造物の内部にならない位置であること
(3)ユーザが視認し易い位置であること
【0093】
この(1)乃至(3)の要件を満たす位置は、一般に、アイコンに対応する建造物に隣接する道路上の空中である。また、アイコンの配置位置の候補となる道路が複数存在する場合(例えば、その建造物が複数の道路に面している場合)には、できるだけ太い道路を選択することが好ましい。しかしながら、このようなアイコンの配置位置を手作業で探索することは、大変な手間がかかる作業である。
【0094】
本発明の実施の形態によれば、三次元地図データ保持部120に保持されている三次元地図データに対応する地図上において、上記の(1)乃至(3)の要件を満たすアイコンの配置位置を自動的に設定することができる。この場合に、三次元空間における空間図形の計算を行う必要がないため、スペックが制約されたパーソナルコンピュータや組み込み機器においても、アイコンの配置位置の設定処理を高速に行うことができる。
【0095】
また、情報処理装置100を用いてウォークスルーをしているユーザに、現在進行している場所に関する各種情報を適切に提供することができる。
【0096】
このように、アイコンの配置位置の設定処理を高速に行うことができるため、進行速度の低下を防止することができ、さらに、現在進行している場所に関する各種情報を適切に提供することができるため、ユーザが快適なウォークスルーをすることができる。
【0097】
このように、本発明の実施の形態によれば、三次元画像内に対応する地図上において地物に関する表示情報の配置位置を適切に設定することができる。また、三次元空間を平面に投影した三次元画像内において適切な位置に地物に関する表示情報を示す標識を描画することができる。
【0098】
なお、本発明の実施の形態では、情報処理装置100について説明したが、三次元画像を表示することが可能なテレビジョン、携帯電話機等の画像表示装置に本発明の実施の形態を適用することができる。また、三次元地図データに対応する地図上における地物に関連するアイコンの配置位置を設定し、設定されたアイコンの配置位置を当該地図上に対応させて記憶することが可能な他の電子機器に本発明の実施の形態を適用することができる。
【0099】
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
【0100】
すなわち、請求項1乃至9、10乃至13において、情報処理装置は、例えば情報処理装置100に対応する。また、請求項10において、画像表示装置は、例えば情報処理装置100に対応する。また、請求項11において、情報処理システムは、例えば情報処理システム800に対応し、地図データ記憶装置は、例えば地図データベース820に対応する。
【0101】
また、請求項1または請求項10において、三次元地図データ保持手段は、例えば三次元地図データ保持部120に対応する。また、ロケーション情報保持手段は、例えばロケーション情報保持部130に対応する。また、地物情報保持手段は、例えば地物情報保持部140に対応する。
【0102】
また、請求項1乃至請求項4、請求項10、請求項11において、配置位置設定手段は、例えば配置位置設定部150に対応する。
【0103】
また、請求項6、請求項7、請求項10において、描画手段は、描画部160に対応する。
【0104】
また、請求項8または請求項10において、表示手段は、例えば表示部170に対応する。
【0105】
また、請求項12または請求項13において、取得する手順は、例えばステップS902に対応する。また、配置位置設定手順は、例えばステップS906に対応する。
【0106】
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【図2】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報300のデータ構成の一例を示す図である。
【図3】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を模式的に示す斜視図である。
【図4】図3に示すロケーション情報と、地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【図5】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【図6】ロケーション情報保持部130に保持されているロケーション情報と、三次元画像として描画される地図および地物との関係を上側から模式的に示す図である。
【図7】ロケーション情報を用いてアイコンを地図上に配置する位置を設定する設定方法の概略を示す図である。
【図8】表示部170に表示される表示画面の一例である表示画面700を示す図である。
【図9】表示部170に表示される表示画面の一例である表示画面700を示す図である。
【図10】情報処理装置100によるアイコンの配置位置の設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態の一変形例である情報処理システム800の機能構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0108】
100 情報処理装置
110 操作受付部
120 三次元地図データ保持部
130 ロケーション情報保持部
140 地物情報保持部
150 配置位置設定部
160 描画部
170 表示部
800 情報処理システム
810 情報処理装置
811 情報処理装置
820 地図データベース
830 ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、
前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、
前記表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記地物の種別は、地図上における道路か建造物かの種別を含むものであり、
前記配置位置設定手段は、前記地物情報に含まれる地物の位置を基点とし、当該基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を前記基点に対応する地物に関する前記表示情報配置位置として設定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記配置位置設定手段は、前記基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上における探索領域内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を前記基点に対応する地物に関する前記表示情報配置位置として設定する
ことを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ロケーション情報は、前記地図上の所定間隔毎の各点における高度データを含む情報であり、
前記配置位置設定手段は、前記設定された表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて当該表示情報配置位置に配置すべき標識の高さを設定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ロケーション情報は、前記地図上に格子状に配置された各点における情報である
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに前記設定された表示情報配置位置に前記標識を描画する描画手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記描画手段は、前記三次元画像に含まれる地物を示す画像と当該地物に対応する標識とを所定の線分で結ぶように描画する
ことを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記描画された三次元画像を表示する表示手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含むものである
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、
前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、
前記表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに前記設定された表示情報配置位置に前記標識を描画する描画手段と、
前記描画された三次元画像を表示する表示手段と
を具備することを特徴とする画像表示装置。
【請求項11】
所定の通信回線を介して相互に通信が可能な地図データ記憶装置と情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記地図データ記憶装置は、
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、
前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備し、
前記情報処理装置は、前記表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段を具備する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項12】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備する情報処理装置における制御方法であって、
前記ロケーション情報保持手段に保持されているロケーション情報と前記地物情報保持手段に保持されている地物情報とを取得する手順と、
前記取得された地物情報に含まれる表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記取得されたロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手順と
を具備することを特徴とする情報処理装置における制御方法。
【請求項13】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備する情報処理装置において、
前記ロケーション情報保持手段に保持されているロケーション情報と前記地物情報保持手段に保持されている地物情報とを取得する手順と、
前記取得された地物情報に含まれる表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記取得されたロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、
前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、
前記表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記地物の種別は、地図上における道路か建造物かの種別を含むものであり、
前記配置位置設定手段は、前記地物情報に含まれる地物の位置を基点とし、当該基点を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を前記基点に対応する地物に関する前記表示情報配置位置として設定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記配置位置設定手段は、前記基点を中心とする所定の半径を有する円の円周上における探索領域内に存在するロケーション情報のうちの道路の種別に対応するロケーション情報を基準ロケーション情報として当該基準ロケーション情報を中心とする所定の半径を有する円の範囲内に存在するロケーション情報の全てが道路の種別であり且つ当該基準ロケーション情報と当該基点との間に当該地物以外の建造物に対応するロケーション情報がない場合には当該基準ロケーション情報に対応する位置を前記基点に対応する地物に関する前記表示情報配置位置として設定する
ことを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ロケーション情報は、前記地図上の所定間隔毎の各点における高度データを含む情報であり、
前記配置位置設定手段は、前記設定された表示情報配置位置に対応するロケーション情報に含まれる高度データに基づいて当該表示情報配置位置に配置すべき標識の高さを設定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ロケーション情報は、前記地図上に格子状に配置された各点における情報である
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに前記設定された表示情報配置位置に前記標識を描画する描画手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記描画手段は、前記三次元画像に含まれる地物を示す画像と当該地物に対応する標識とを所定の線分で結ぶように描画する
ことを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記描画された三次元画像を表示する表示手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記地物に関する表示情報を示す標識は、当該地物に関する文字、記号、数字、図形の少なくとも1つを含むものである
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、
前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段と、
前記表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の三次元空間を平面に投影する三次元画像を描画するとともに前記設定された表示情報配置位置に前記標識を描画する描画手段と、
前記描画された三次元画像を表示する表示手段と
を具備することを特徴とする画像表示装置。
【請求項11】
所定の通信回線を介して相互に通信が可能な地図データ記憶装置と情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記地図データ記憶装置は、
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、
前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、
前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備し、
前記情報処理装置は、前記表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記ロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手段を具備する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項12】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備する情報処理装置における制御方法であって、
前記ロケーション情報保持手段に保持されているロケーション情報と前記地物情報保持手段に保持されている地物情報とを取得する手順と、
前記取得された地物情報に含まれる表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記取得されたロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手順と
を具備することを特徴とする情報処理装置における制御方法。
【請求項13】
地図上の三次元空間を平面に投影するための三次元地図データを保持する三次元地図データ保持手段と、前記三次元地図データに対応する地図上の所定間隔毎の各点における地物の種別を含むロケーション情報を当該各点に対応させて保持するロケーション情報保持手段と、前記地図上に存在する地物の当該地図上における位置と当該地物に関する表示情報とを含む地物情報を保持する地物情報保持手段とを具備する情報処理装置において、
前記ロケーション情報保持手段に保持されているロケーション情報と前記地物情報保持手段に保持されている地物情報とを取得する手順と、
前記取得された地物情報に含まれる表示情報を示す標識を前記地図上に配置すべき位置である表示情報配置位置を当該表示情報に対応する地物の位置から所定の範囲内に存在する前記取得されたロケーション情報に基づいて設定する配置位置設定手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図10】
【図11】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図10】
【図11】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2008−191718(P2008−191718A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−22329(P2007−22329)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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